JP7414309B2 - ケーブル保持具およびケーブル保持構造 - Google Patents
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Description
本発明に関連する特許文献1は、ワイヤハーネスを保持するクランプを開示する。
本発明に関連する特許文献2は、複数のケーブルを保持するクランプであって、保持するケーブルの本数に応じて調整可能な構造を開示する。
本発明に関連する特許文献3は、支持壁に対して着脱可能な線材押さえによって複数本のケーブルを支持する構造を開示する。
また前記特許文献2には、クランプの構造が開示されているのみで、取り付け対象への具体的な取り付け構造は開示されていない。
また前記特許文献3には、支持壁への取り付け構造が開示されてはいるものの、係止爪の先端が支持壁の裏側から突出する構造であって、線材押さえの全体の高さ寸法が大きく、支持壁の裏側にスペースが必要であるため、使用態様が制約されるという課題がある。
本発明にかかるケーブル保持具は、ケーブルの外周の少なくとも一部を囲んで配置される保持部材と、該保持部材の一端に、該保持部材が取り付けられる取り付け面に対して着脱可能に連結される連結片と、前記保持部材の他端に設けられ、前記取り付け面の凹部に挿入されることにより所定位置に位置決めされる位置決め片とを備えることを特徴とする。
このケーブル保持具は、ケーブルCの外周の少なくとも一部を囲んで配置される保持部材1と、該保持部材1の一端に、該保持部材1が取り付けられる取り付け面2に対して着脱可能に連結される連結片3と、前記保持部材1の他端に設けられ、前記取り付け面2の凹部4に挿入されることにより所定位置に位置決めされる位置決め片5とを備えることを特徴とする。
図2は一実施形態にかかるケーブル保持具の外観を示し、(a)は斜め下方から、(b)は斜め上方から見た斜視図である。また図3は、前記ケーブル保持具とともにケーブル保持構造を構成する取り付け板の一実施形態を示し、(a)は斜視図、(b)は平面図である。
このケーブル保持具は、例えば軟質プラスチック等の材料によって一体に成型されたもので、ケーブルCを囲んで配置され、全体としてC字状をなす保持部材10を主要な構成とする。この保持部材10の一端は、円柱状の連結片11と、該連結片11の下端に連なり、より外径の大きな円柱状をなすストッパ片12とを有する。
この取り付け板20は、ケーブル保持具との間にケーブルCを保持する取り付け面21を有し、前記連結片11より大径かつストッパ片12とほぼ同径(もしくはわずかに大きな)の内径を有する大径貫通孔22と、前記ストッパ片12より小径かつ前記連結片11とほぼ同径(もしくはわずかに大きな)の内径を有する小径貫通孔23とを備える。これら大径貫通孔22と小径貫通孔23とは、連通していて、前記連結片11が大径貫通孔22と小径貫通孔23との間で取り付け面21と平行に移動することができるよう構成されている。
なお取り付け板20は、例えば前記保持部材10と同じく軟質樹脂のような弾性変形容易な材料で構成しても、あるいは、前記保持部材10のみを変形させるべく、金属等の剛性の高い材料により構成しても良い。
図4(a)に示すように、例えば、電子機器の筐体、室内の壁、床等におけるケーブル敷設経路の所定位置に取り付け板20を配置し、必要に応じて固定する。
図4(b)に示すように、取り付け板20に保持部材10を取り付ける。詳細には、保持部材10の一端のストッパ片12を大径貫通孔22に挿入し、図5に示すように、ストッパ片12が取り付け板20の裏側から突出し、連結片11が取り付け板20の大径貫通孔22内に存在する状態とする。その後、連結片11を大径貫通孔22から小径貫通孔23まで移動させ、さらに、小径貫通孔23に挿入された連結片11を中心として保持部材10の全体を回転させるとともに、前記位置決め片13を角形孔24内に挿入することにより、保持部材10を所定の向きで取り付け板20に取り付ける。連結片11、ストッパ片12の挿入に際し、前記大径貫通孔22、小径貫通孔23は、保持部材10、取り付け板20を構成する材料の組み合わせに応じて、いずれか一方、あるいは両方が弾性変形する。
また、ケーブルCを保持状態から解除して取り外す場合には、図5に示す状態から、ケーブルCを左へ押すことによって、保持部材10の内面の傾斜により保持部材10を矢印A方向へ弾性変形させながら取り外すことができる。ここで、保持部材10の内面の傾斜が操作片14の傾斜より立った状態であることから、取り付けに要する力より取り外しに要する力が大きく、ケーブルCを確実に保持することができる。
なお、この取り外しに際し、前記操作片14を手指により操作して保持部材10を弾性変形させても良い。
図6~図8は比較例1のケーブル保持具を示すものである。
比較例1の保持部材10Aは、全体として角形環状をなし、端部の操作片14Aを操作することによって、一部を開口させることができる構成を有する。また前記保持部材10Aの底部には、取り付け板20Aの貫通孔25に挿入される連結部材11Aと、該連結部材11Aの先端に設けられてV字状をなすストッパ片12Aとを有する。
この保持部材10Aは、図6(c)に示すように、操作片14Aを持ち上げて開口させることにより、内側にケーブルCを挿入して操作片14Aを弾性により復元させることにより保持することができる。
すなわち比較例1は、図8に示すように、取り付け板20A上の保持部材10AによってケーブルCの周囲を囲むことにより、ケーブルCを保持することができる。
比較例2の保持部材10Bは、互いに向かい合って対をなす湾曲部材により構成され、先端部の操作片14Bへ力が加わることによって、前記一対の保持部材1Bを互いに離間させながら開口させることができる構成を有する。また前記保持部材10Bの底部には、取り付け板20Aの貫通孔25に挿入される連結部材11Aと、該連結部材11Aの先端に設けられてV字状をなすストッパ片12Aとを有する。
また前記保持部材10Bは、図6(c)に示すように、操作片14BをケーブルCによって押すことにより、互いの間隔が広げられてこれらの間にケーブルCを受け入れ、弾性により復元させることによって一対の保持部材10Bの間にケーブルCを保持することができる。
すなわち比較例2は、図11に示すように、取り付け板20A上の保持部材10BによってケーブルCを両側から囲むことにより、ケーブルCを保持することができる。
一実施形態の保持部材10は、取り付け面21との間にケーブルCを保持しているのに対し(参考のため、保持部材10の上面を破線Bで示す)、比較例1、2にあっては、ケーブルCを保持部材10Aあるいは10Bによって囲んだ状態で取り付け板20Aに取り付けていることから、取り付け面21から保持部材10A、10Bの上端までの高さが一実施形態の保持部材10より高くなっていることが理解される。
また一実施形態にあっては、ストッパ片12と保持部材10との間に取り付け板20を挟んで支持する構成であって、取り付け板20の下面からのストッパ片12の突出量は、比較例1、2におけるV字状のストッパ片12Aの突出量より小さい。
符号26は、ケーブル保持具を前記小径貫通孔23により固定される位置に配置した後、前記大径貫通孔22を塞ぐキャップを示す。このキャップ26は、前記大径貫通孔22の内径と略等しい外径を有する円柱状をなしている。またキャップ26の上部には、これよりわずかに大径の円柱状をなすストッパ27を一体に備える。
前記キャップ26は、前記大径貫通孔22に締まり嵌め状態で挿入することにより閉鎖する機能を有する。また前記ストッパ27は、大径貫通孔22の周囲の取り付け面21と接することにより、キャップ26の挿入量を所定の深さで規制する。
このように、連結線28によってキャップ26と保持部材10とを一体化することにより、ケーブル保持具を構成する細かい部品の管理の労力を軽減することができる。
これに対して、連結線28を用いることなく、キャップ26を独立した部品とすることにより、連結線28に何らかの物体が引っかかる等によるケーブル保持具へ外力が作用するリスクを低減することができる。
2 取り付け面
3 連結片
4 凹部
5 位置決め片
10、10A、10B 保持部材
11 連結片
12、12A ストッパ片
13 位置決め片
14、14A 操作片
20、20A 取り付け板
21 取り付け面
22 大径貫通孔
23 小径貫通孔
24 角形孔
25 貫通孔
26 キャップ
27 ストッパ
28 連結線
C ケーブル
Claims (4)
- ケーブルの外周の少なくとも一部を囲んで配置される保持部材と、
該保持部材の一端に、該保持部材が取り付けられる取り付け面に対して着脱可能に連結される連結片と、
前記保持部材の他端に設けられ、前記取り付け面の凹部に挿入されることにより所定位置に位置決めされる位置決め片と、
を備え,
前記連結片は、前記取り付け面に設けられた穴に取り付け面に沿って移動可能に挿入され、
前記連結片は、前記穴に回転可能に挿入され、前記位置決め片は、前記凹部に挿入されることによって前記連結片の回転を所定位置に規制し、
前記穴は、前記連結片より大きい内径を有する大径貫通孔と、該大径貫通孔に連なって設けられ、該大径貫通孔より小径で前記連結片とほぼ同径の内径を有する小径貫通孔とを有する、
ケーブル保持具。 - 前記保持部材は、弾性変形することによって、前記連結片を前記凹部に挿入する方向へ付勢する、
請求項1に記載のケーブル保持具。 - 前記取り付け面は、取り付け対象機器に固定される取り付け板に設けられる、
請求項1または2のいずれか1項に記載のケーブル保持具。 - 請求項1~3のいずれか1項に記載のケーブル保持具と、
該ケーブル保持具が取り付けられる取り付け面と、
を備えるケーブル保持構造。
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US2996275A (en) | 1958-06-16 | 1961-08-15 | Tinnerman Products Inc | Clip type cable fastening devices |
GB884124A (en) | 1958-01-21 | 1961-12-06 | Carr Fastener Co Ltd | Improvements in and relating to fastener devices |
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