JP7405051B2 - 漏れ診断装置の故障診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、漏れ診断装置の故障診断装置に関する。
従来、燃料タンクの蒸発燃料を回収し吸気通路に供給する蒸発燃料処理装置において、部材や配管等の漏れを診断する装置が知られている。
例えば特許文献1に開示された蒸発燃料処理装置の漏れ診断装置は、キャニスタベントバルブ(CVV)、バキュームポンプ、及び、二つのチェックバルブ(CV1、CV2)を備える。キャニスタベントバルブは、キャニスタと大気との間の第1流路に設けられている。ポンプ及びチェックバルブは、第1流路と並列に形成された第2流路に設けられている。
米国特許公開US2020/0182174A1
特許文献1の従来技術では、漏れ診断装置が故障した場合、漏れ診断での「漏れ有り」の判定結果が蒸発燃料処理装置の漏れによるものか、漏れ診断装置の故障によるものか、判別することができない。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、蒸発燃料処理装置の漏れ診断装置の故障を診断可能な故障診断装置を提供することにある。
本発明は、蒸発燃料処理装置(10)において、大気通路に設けられ蒸発燃料の漏れを診断する漏れ診断装置(60)の故障診断を行う故障診断装置である。蒸発燃料処理装置は、キャニスタ(23)に吸着された蒸発燃料を、パージ通路(40)を介して吸気通路(45)にパージする。キャニスタは、ベーパ通路(20)を介して燃料タンク(21)に接続され、且つ、大気通路(30)を介して大気開放口(33)に接続されている。
漏れ診断装置は、ベントバルブ(61)と、ポンプ(62)と、一つ以上の逆止弁(631、632)と、フィルタ(64)と、を備える。ベントバルブは、特許文献1のキャニスタベントバルブに相当する。ポンプ及び逆止弁は、特許文献1のバキュームポンプ及びチェックバルブCV1、CV2に相当する。
ベントバルブは、大気通路の主通路としてキャニスタと大気開放口とを接続する第1大気通路(31)を遮断可能である。ポンプは、第1大気通路のバイパス通路としてキャニスタと大気開放口とを接続する第2大気通路(32)に設けられ、第2大気通路を加圧又は減圧可能である。例えばポンプが第2大気通路の気体をキャニスタ側から大気開放口側に向かって圧送するとき、キャニスタからポンプまでの間の第2大気通路は減圧される。一つ以上の逆止弁は、第2大気通路に設けられ、ポンプの圧送方向とは逆方向の流れを封止する。フィルタは、大気開放口側の第1大気通路と第2大気通路との合流点と、大気開放口との間の大気通路(30)に設けられている。
第1の態様の故障診断装置は、故障診断において、キャニスタに接続される通路の圧力を検出する圧力センサ(13)の出力値に基づき故障診断するものであり、故障診断において、次の機能を含む
・ベントバルブを閉じ、ポンプをONした状態で、圧力センサの出力値を評価し、ポンプの故障、又は、逆止弁の閉固着、又は、フィルタの詰まり、又は、ベントバルブの開固着、又は、蒸発燃料装置における所定量以上の漏れを判定する機能。
・ベントバルブを閉じた状態で、ポンプをONからOFFした直後における圧力センサの出力値の変化を評価し、蒸発燃料装置における所定量未満の漏れを判定する機能。
第2の態様の故障診断装置は、故障診断において、ポンプの電流値に基づき故障診断するものであり、故障診断において、次の機能を含む
・ベントバルブを閉じ、ポンプをONした状態でのポンプの電流値に基づき、ポンプの故障、又は、逆止弁の閉固着、又は、フィルタの詰まり、又は、ベントバルブの開固着、又は、蒸発燃料装置の漏れを判定する機能。
・ベントバルブを閉じ、ポンプをON後にOFFした状態でのポンプの電流値に基づき、ポンプのOFF不能故障を判定する機能。
第3の態様の故障診断装置は、故障診断において、パージ通路に設けられたパージバルブ(42)を開き、キャニスタから吸気通路へ蒸発燃料をパージした状態で、空燃比センサ(15)の出力値に基づき故障診断する。空燃比センサは、吸気通路を通りエンジンに供給される混合気の空燃比を検出するものであり、故障診断において、次の機能を含む
・ベントバルブを開き、ポンプをOFFした状態で空燃比センサの出力値を評価し、フィルタの詰まりを判定する機能。
・ベントバルブを閉じ、ポンプをOFFした状態で空燃比センサの出力値を評価し、ベントバルブの開固着を判定する機能。
・ベントバルブを開き、ポンプをONした状態で空燃比センサの出力値を評価し、ポンプの故障、又は、逆止弁の閉固着を判定する機能。
このように、本発明では漏れ診断装置の故障を考慮しつつ、蒸発燃料処理装置の漏れ診断を実施することができる。
蒸発燃料処理装置及び第1~第3実施形態の漏れ診断装置の全体構成図。 比較例の漏れ診断のフローチャート。 第1実施形態の故障診断装置による故障診断のフローチャート(1)。 同上のフローチャート(2)。 システム小漏れ無しandLCM故障無しの場合のタイムチャート。 システム小漏れ有りの場合のタイムチャート。 ポンプOFF不能の場合のタイムチャート。 ポンプ故障の場合のタイムチャート。 フィルタ詰まりの場合のタイムチャート。 逆止弁閉固着の場合のタイムチャート。 システム大漏れ有りの場合のタイムチャート。 ベントバルブ開固着の場合のタイムチャート。 第2実施形態の故障診断装置による故障診断のフローチャート(1)。 同上のフローチャート(2)。 システム小漏れ無しandLCM故障無しの場合のタイムチャート。 システム小漏れ有りの場合のタイムチャート。 ポンプOFF不能の場合のタイムチャート。 ポンプ故障の場合のタイムチャート。 逆止弁閉固着の場合のタイムチャート。 フィルタ詰まりの場合のタイムチャート。 システム大漏れ有りの場合のタイムチャート。 ベントバルブ開固着の場合のタイムチャート。 第3実施形態の故障診断装置による故障診断のフローチャート。 フィルタ詰まりの場合のタイムチャート。 ベントバルブ開固着の場合のタイムチャート。 ポンプ故障or逆止弁閉固着の場合のタイムチャート。 ポンプOFF不能の場合のタイムチャート。 蒸発燃料処理装置及び第4実施形態の漏れ診断装置の全体構成図。 第4実施形態の故障診断装置による故障診断のフローチャート(1)。 同上のフローチャート(2)。 システム小漏れ無しandLCM故障無しの場合のタイムチャート。 システム小漏れ有りの場合のタイムチャート。 ポンプOFF不能の場合のタイムチャート。 ポンプ故障の場合のタイムチャート。 フィルタ詰まりの場合のタイムチャート。 逆止弁閉固着の場合のタイムチャート。 システム大漏れ有りの場合のタイムチャート。 ベントバルブ開固着の場合のタイムチャート。
以下、本発明による故障診断装置の複数の実施形態を、図面に基づいて説明する。この故障診断装置は、燃料タンクから蒸発した燃料をキャニスタで回収し、吸気通路に供給する車両の蒸発燃料処理装置において、蒸発燃料処理装置の漏れを診断する漏れ診断装置の故障診断を行う。以下、蒸発燃料処理装置を「システム」ともいう。また、漏れ診断装置を「リークチェックモジュール(LCM)」ともいう。
[蒸発燃料処理装置及び漏れ診断装置の全体構成]
最初に図1を参照し、装置の全体構成について説明する。システム、すなわち蒸発燃料処理装置10には、燃料タンク21、べーパ通路20、キャニスタ23、大気通路30、及び、パージ通路40等が含まれる。
燃料が貯留された燃料タンク21は、べーパ通路20を介して、蒸発燃料を吸着するキャニスタ23と接続されている。また、図1の構成例ではべーパ通路20に密閉弁22が設けられている。密閉弁22は、原則として給油時以外は燃料タンク21とキャニスタ23との間を遮断して燃料タンク21を密閉状態とする。ただし、密閉弁22が設けられない構成であってもよい。
大気通路30は、キャニスタ23と大気開放口33とを接続する。パージ通路40は、キャニスタ23と吸気通路45とを接続する。パージ通路40の途中にはパージバルブ42が設けられている。パージバルブ42が開いた状態で、キャニスタ23に吸着された蒸発燃料は、大気通路30を介して導入された空気と共に、パージ通路40を介して吸気通路45にパージされる。
このように蒸発燃料処理装置10は、キャニスタ23に吸着された蒸発燃料を、パージ通路40を介して吸気通路45にパージする。このとき、パージバルブ42の開度に応じて、パージされる蒸発燃料の量が調整される。吸気通路45において吸気と蒸発燃料とが混合された混合気は、エンジン50に供給される。
漏れ診断装置60は、蒸発燃料処理装置10において、大気通路30に設けられ蒸発燃料の漏れを診断する。漏れ診断装置60内には大気通路30を構成する二つの通路が並列に形成されている。第1大気通路31は、大気通路30の主通路としてキャニスタ23と大気開放口33とを接続する。第2大気通路32は、第1大気通路31のバイパス通路としてキャニスタ23と大気開放口33とを接続する。第1大気通路31と第2大気通路32との合流点のうちキャニスタ23側の合流点をYc、大気開放口33側の合流点をYaと記す。
漏れ診断装置60は、ベントバルブ61、ポンプ62、二つの逆止弁631、632、及び、フィルタ64を備える。ベントバルブ61は第1大気通路31を遮断可能である。本実施形態のベントバルブ61は、ノーマルオープンの電磁弁で構成されている。
ポンプ62は、第2大気通路32に設けられており、電力で駆動される電動ポンプである。各実施形態のポンプ62、62Xは、第2大気通路32を加圧又は減圧可能である。
そのうち第1~第3実施形態のポンプ62は、第2大気通路32の気体をキャニスタ23側から大気開放口33側に向かって圧送可能であり、ポンプ62の作動によりキャニスタ23からポンプ62までの間の第2大気通路32は減圧される。なお後述の第4実施形態では、ポンプ62Xの圧送方向が逆向きである。
逆止弁631、632は、第2大気通路32に設けられ、ポンプ62の圧送方向とは逆方向の流れを封止する。詳しくは、第1逆止弁631は、キャニスタ23側の合流点Ycとポンプ62との間に設けられており、第2逆止弁632は、大気開放口33側の合流点をYaとポンプ62との間に設けられている。逆止弁の数は二つに限らず、一つ以上であればよい。また、逆止弁の具体的な構造は問わない。フィルタ64は、大気開放口33側の合流点Yaと大気開放口33との間の大気通路30に設けられている。
また、通常、漏れ診断装置60による漏れ診断に用いられるセンサとして、キャニスタ23に接続される通路の圧力を検出する圧力センサ13が設けられている。図1の構成例では、キャニスタ23側の合流点Ycとキャニスタ23との間の大気通路30に圧力センサ13が設けられている。この他、例えば合流点Ycとベントバルブ61との間の第1大気通路31や合流点Ycと第1逆止弁631との間の第2大気通路32に圧力センサ13が設けられてもよい。或いは、密閉弁22とキャニスタ23との間のベーパ通路20に圧力センサ13が設けられてもよい。
さらに、一般にエンジン制御のため、エンジン50の排気側には、吸気装置45を通りエンジン50に供給される混合気の空燃比を検出する空燃比センサ(ラムダセンサ)15が設けられている。
このような構成の蒸発燃料処理装置10は、特許文献1(US2020/0182174A1)に開示されている。特許文献1に参照される比較例の漏れ診断方法を図2のフローチャートに示す。以下、フローチャートの説明で記号「S」はステップを示す。図2のスタート時、パージバルブ42は閉じている。
S91で、特許文献1のキャニスタベントバルブに相当するベントバルブ61が閉じられる。S92でポンプ62がONされると、漏れ診断装置60の漏れが無ければ、キャニスタ23側の通路は大気圧より負圧側に減圧される。S93では、圧力センサ13の出力値が所定の圧力閾値(<大気圧)以下であるか判断される。S94でポンプ62がOFFされる。S96では、ポンプOFF後の圧力センサ13の出力値の変化速度が所定の速度閾値以下であるか判断される。S96でYESの場合、S97で「システムに漏れ無し」と判定される。S93でNOの場合、又は、S96でNOの場合、S98で「システムに漏れ有り」と判定される。
しかし、特許文献1の従来技術は、漏れ診断装置60が故障していないことを前提としている。言い換えれば、漏れ診断装置60の各要素が故障する可能性を考慮していない。したがって、漏れ診断装置60が故障した場合、漏れ診断での「漏れ有り」の判定結果が蒸発燃料処理装置10の漏れによるものか、漏れ診断装置60の故障によるものか、判別することができない。この課題を解決するため、本実施形態の故障診断装置80は、漏れ診断装置60の故障を診断可能である。
本実施形態の故障診断装置80は、(1)圧力センサ13の出力値Psns、(2)ポンプ62の電流値Ipump、(3)空燃比センサ15の出力値A/Fのうち一つ以上のパラメータに基づき、漏れ診断装置60の故障診断を行う。以下、圧力センサ13の出力値Psnsを「圧力センサ出力値Psns」、ポンプ62の電流値Ipumpを「ポンプ電流Ipump」、空燃比センサ15の出力値A/Fを「空燃比センサ出力値A/F」と記す。
具体的には第1実施形態では圧力センサ出力値Psnsに基づき故障診断する。第2実施形態では圧力センサ出力値Psns及びポンプ電流Ipumpに基づき故障診断する。第3実施形態では空燃比センサ出力値A/Fに基づき故障診断する。図1に破線矢印で示すように、故障診断装置80は三つのパラメータを常に取得する必要はなく、実施形態に応じて使用するパラメータのみを取得すればよい。
[漏れ診断装置の故障診断]
次に、故障診断装置80による漏れ診断装置60の故障診断について、実施形態毎にフローチャート及びタイムチャートに基づき説明する。第1実施形態及び第2実施形態ではフローチャートの一部を共用し、実質的に同一のステップに同一のステップ番号を付す。また、第1実施形態及び第2実施形態のフローチャートは、それぞれ接続記号J1、J2を介して2図に跨って表される。60番台の判定ステップのうち一部のステップ番号は、故障した部品の符号と対応する。
故障診断は、車両の駐車中、例えばイグニッションOFFから数時間経過後に実施される。第1実施形態及び第2実施形態では、漏れ診断装置(図中「LCM」)60の故障診断と同時にシステム自体の漏れ診断も実施される。大まかな目安としてシステムの「大漏れ」とは、ベントバルブ61開時の流量と同等以上の漏れを意味し、バルブが閉じていない場合や配管の接続部が外れたりした場合に想定される。一方、「小漏れ」はピンホール等による微小な漏れを意味する。
各タイムチャートには共通に、パージバルブ42、ベントバルブ61及びポンプ62のON/OFFを示す。ノーマルクローズのパージバルブ42は、ONが開、OFFが閉を表す。ノーマルオープンのベントバルブ61は、ONが閉、OFFが開を表す。第1、第2実施形態ではパージバルブ42は常に閉じている。
また、第1実施形態のタイムチャートには圧力センサ出力値Psnsを示し、一部の図ではさらにシステム温度、すなわち漏れ診断装置60の周囲温度を示す。ここでは、初期温度に対しシステム温度が上昇する場合を例示する。第2実施形態のタイムチャートにはポンプ電流Ipump及び圧力センサ出力値Psnsを示す。第1~第3実施形態では、ポンプ62が正常に作動したとき、圧力センサ出力値Psnsは大気圧から負側に変化する。第3実施形態のタイムチャートには空燃比センサ出力値A/Fを示す。
以下、フローチャート及びタイムチャートを一緒に参照しながら説明する。フローチャートのステップ中に括弧で記した図番は、対応するタイムチャートの図番を示す。なお、各ステップでポンプ62やベントバルブ61をON/OFFする主体は故障診断装置80であるが、「故障診断装置80はポンプ62をONする」のように主語を都度記載すると冗長になる。そこで基本的に、「ポンプ62がONされる」のようにポンプ62やベントバルブ61を主語として受動態で記載する。
〈第1実施形態〉
図3~図12を参照し、第1実施形態の故障診断について説明する。以下の圧力閾値の関係は、「PE>PD>大気圧>PC>PA>PB」、「大気圧>PF>PA」である。図3のスタート時、パージバルブ42は閉じている。時刻t1に、S11でベントバルブ61が閉じられ、S12でポンプ62がONされる。漏れ診断装置60が正常ならば、第1大気通路31が遮断され、キャニスタ23から大気開放口33まで第2大気通路32を経由して通気可能となる。
時刻t2に、S13では、圧力センサ出力値Psnsが閾値PA以下であるか判断される。図5~図7では圧力センサ出力値Psnsが閾値PA以下であり、S13でYESと判断され、S14でポンプ62がOFFされる。S13でNOの場合、S60で「ベントバルブ開固着orポンプ故障or逆止弁閉固着orフィルタ詰まりorシステムに大漏れ有り」と判定され、図4に移行する。ここで、「逆止弁閉固着」とは、第1逆止弁631又は第2逆止弁632の少なくとも一方が閉固着していることを意味する。
S14に続くS15では、圧力センサ出力値Psnsが閾値PB以上であるか判断され、YESの場合、S17に移行する。S14により、システム及び漏れ診断装置60が正常ならば第2大気通路32が遮断され、システム内の圧力が維持される。
S17では、ポンプ62がOFFしてから、圧力センサ出力値Psnsが閾値PCに達する時間が閾値TQより大きいか判断される。すなわち、時刻t2から閾値TQ後の時刻t3における圧力センサ出力値Psnsが閾値PCと比較される。
図5に示すように、時刻t3での圧力センサ出力値Psnsが閾値PCより小さくS17でYESの場合、S70で「システムに小漏れ無しandLCM故障無し」と判定される。図6に示すように、時刻t3での圧力センサ出力値Psnsが閾値PC以上であり、S17でNOの場合、S68で「システムに小漏れ有り」と判定される。
S15に戻り、図7に示すように、ポンプOFF指令後に圧力センサ出力値Psnsが下がり続け、閾値PBを下回った場合、S66で「ポンプOFF不能」と判定される。
続いて図4を参照する。S13でNOと判断された後、S14でポンプ62がOFFされる。S21では、漏れ診断装置60の周囲温度が変化(ここでは上昇)した時の圧力センサ出力値Psnsが確認される。ここでシステム温度は、加熱装置等によって積極的に加温されてもよいし、日中の気温上昇に伴って成行きで昇温するのを待ってもよい。システムが封鎖された状態で温度が上昇すると配管内の空気が膨張し、圧力が上昇する。したがって、システム温度変化と共に圧力センサ出力値Psnsが変化する。
図8~図12において時刻t2から時刻t6までシステム温度が上昇する。S22では、温度上昇後の圧力センサ出力値Psnsが閾値PD以上であるか判断される。圧力センサ出力値Psnsが閾値PDより小さく、S22でNOの場合、S615で「ベントバルブ開固着orシステムに大漏れ有り」と判定される。S22でYESの場合、さらにS23では圧力センサ出力値Psnsが閾値PE以上であるか判断される。閾値PD、PEは上昇後のシステム温度に応じて随時設定されてもよい。
図8に示すように、温度上昇後の圧力センサ出力値Psnsが閾値PD以上で閾値PEより小さい場合、S23でNOと判断される。この場合、第2大気通路32の通気は正常であると推定され、S62で、S13でNOと判断された要因が「ポンプ故障」と判定される。
温度上昇後の圧力センサ出力値Psnsが閾値PE以上であり、S23でYESの場合、S634で「逆止弁閉固着orフィルタ詰まり」と判定される。そして、時刻t6にS24でベントバルブ61が開かれ、S25で再び、圧力センサ出力値Psnsが閾値PE以上であるか判断される。図9に示すように、S25でYESの場合、S64で「フィルタ詰まり」と判定される。図10に示すように、ベントバルブ61を開くと圧力センサ出力値Psnsが閾値PEを下回る場合、S25でNOと判断され、S63で「逆止弁閉固着」と判定される。
一方、S615に続くS26でシステム温度の安定化が確認された後、時刻t7にS28でポンプ62がONされる。S29では、ポンプ62がONしてから、圧力センサ出力値Psnsが閾値PFに達する時間が閾値TRより大きいか判断される。すなわち、時刻t7から閾値TR後の時刻t8における圧力センサ出力値Psnsが閾値PFと比較される。
図11に示すように、時刻t8での圧力センサ出力値Psnsが閾値PFより大きくS29でYESの場合、S65で「システムに大漏れ有り」と判定される。システムに大漏れが有る場合、ポンプ62は蒸発燃料を含む気体を吸入するため、蒸発燃料を含まない気体を吸入する場合に比べポンプ負荷が大きくなり、配管内圧力を閾値PFまで低下させるまでの時間が長くかかる。
図12に示すように、時刻t8での圧力センサ出力値Psnsが閾値PF以下でありS29でNOの場合、S66で「ベントバルブ開固着」と判定される。ベントバルブ61の開固着の場合、ポンプ62は蒸発燃料を含まない気体を吸入するためポンプ負荷が小さく、配管内圧力を閾値PFまで低下させるまでの時間が短い。
以上のように第1実施形態の故障診断は、ベントバルブ61を閉じ、ポンプ62をONした状態で、圧力センサ出力値Psnsを評価するステップを含む。S13がこれに相当する。ここで、圧力センサ出力値Psnsを評価する具体的手段として、圧力センサ出力値Psnsが所定の圧力閾値と比較される。
また第1実施形態の故障診断は、ベントバルブ61を閉じた状態で、ポンプ62をONからOFFした直後における圧力センサ出力値Psnsの変化を評価するステップをさらに含む。S17がこれに相当する。ここで、圧力センサ出力値Psnsの変化を評価する具体的手段として、圧力センサ出力値Psnsが所定の圧力閾値まで到達する時間が所定の時間閾値と比較される。
また第1実施形態の故障診断は、ベントバルブ61を閉じた状態で、ポンプ62をOFFからONした直後における圧力センサ出力値Psnsの変化を評価するステップをさらに含む。S29がこれに相当する。圧力センサ出力値Psnsの変化を評価する具体的手段は上記と同様である。
また第1実施形態の故障診断は、ベントバルブ61を閉じ、ポンプ62をOFFした状態で、漏れ検出装置60の周囲温度が変化したときの圧力センサ出力値Psnsを評価するステップをさらに含む。S22、S23がこれに相当する。
第1実施形態の故障診断装置80は、以上のようなステップを組み合わせることで、漏れ診断装置60の多種類の故障診断を実施可能である。よって、蒸発燃料処理装置10の漏れと漏れ診断装置60の故障とを適切に判別することができる。
(第2実施形態)
図13~図22を参照し、第2実施形態の故障診断について説明する。なお、第1実施形態との重複部分については、適宜説明を省略する。S11~S14は第1実施形態と同じである。時刻t1~t2にポンプ62がONのとき、漏れ診断装置60が正常ならば、ポンプ電流Ipumpは基準値I0となる。以下のポンプ電流閾値の関係は、「IH>I0>IG(>0)」、「IK>IL>I0>IM」である。
S14でポンプ62がOFFされた後、S31では、ポンプ電流Ipumpが0に近い小さい閾値IG以下であるか判断される。S31でYESの場合、S17に移行し、以後、第1実施形態と同じである。図15に示すように、S17でYESの場合、S70で「システムに小漏れ無しandLCM故障無し」と判定される。図16に示すように、S17でNOの場合、S68で「システムに小漏れ有り」と判断される。
S31に戻り、図17に示すように、ポンプOFF指令後にポンプ電流Ipumpが閾値IGより大きい場合、S31でNOと判断され、S66で「ポンプOFF不能」と判定される。
続いて図14を参照する。S13でNOと判断された後、S33では、ポンプ電流Ipumpが閾値IKより大きいか、又は0であるか判断される。図18に示すように、S33でYESの場合、S62で「ポンプ故障」と判定される。
S33でNOの場合、S34では、ポンプ電流Ipumpが閾値ILより大きく閾値IK以下であるか判断される。S34でYESの場合、S634で「逆止弁閉固着orフィルタ詰まり」と判定される。S34でNOの場合、S615で「ベントバルブ開固着orシステムに大漏れ有り」と判定される。
S634に続き、時刻t5にS24でベントバルブ61が開かれ、S35では、ポンプ電流Ipumpが閾値ILより大きく閾値IK以下であるか判断される。図19に示すように、ベントバルブ61を開いてもポンプ電流Ipumpが変化せず、S35でYESの場合、S63で「逆止弁閉固着」と判定される。図20に示すように、ベントバルブ61を開いた後にポンプ電流Ipumpが閾値IL以下に低下し、S35でNOの場合、S64で「フィルタ詰まり」と判定される。
S615に続き、S36では、ポンプ電流Ipumpが閾値IMより大きく閾値IL以下であるか判断される。図21に示すように、S36でYESの場合、S65で「システムに大漏れ有り」と判定される。図22に示すように、ポンプ電流Ipumpが閾値IM以下であり、S36でNOの場合、S61で「ベントバルブ開固着」と判定される。
以上のように第2実施形態の故障診断装置80は、故障診断において、ベントバルブ61を閉じ、ポンプ62をON、又は、ON後にOFFした状態でのポンプ電流Ipumpに基づき、少なくともポンプ62の故障を診断する。S33、S34、S35、S36が「ポンプ62をONした状態」での故障診断に相当し、S31が「ポンプ62をON後にOFFした状態」での故障診断に相当する。
さらに第2実施形態の故障診断装置80は、故障診断において、圧力センサ出力値Psnsに基づく判断を組み合わせて故障診断する。これにより、漏れ診断装置60の多種類の故障診断を実施可能である。よって、蒸発燃料処理装置10の漏れと漏れ診断装置60の故障とを適切に判別することができる。
(第3実施形態)
図23~図26を参照し、第3実施形態の故障診断について説明する。第3実施形態の故障診断装置80は、故障診断において、パージバルブ42を開き、キャニスタ23から吸気通路45へ蒸発燃料をパージした状態で、空燃比センサ15の出力値に基づき故障診断する。第3実施形態では、第1、第2実施形態のようにシステムの漏れ診断は同時に実施されず、漏れ診断装置60の故障診断のみが実施される。そして、漏れ診断装置60に故障が無いことが確認された後、漏れ診断装置60を用いたシステムの漏れ診断があらためて実施される。
第3実施形態のタイムチャートの横軸では、第1、第2実施形態との区別のため、時刻の記号にτ1~τ4を用いる。図中の二点鎖線の楕円は着目する箇所を示す。空燃比閾値の関係は「λA>λC>14.7(理想値)」である。
時刻τ1にS41でパージバルブ42が開かれ、パージが実行される。大気開放口33からパージバルブ42までの通路が正常に通気可能であれば、パージ開始により蒸発燃料が吸気通路45に導入され、混合気の空燃比A/Fは理想値14.7となる。仮に通路が塞がっていると蒸発燃料が吸気通路45に導入されにくくなるため、混合気はリーンとなり、空燃比A/Fは理想値14.7より大きい値となる。S42では、空燃比センサ出力値A/Fが閾値λA以下であるか判断される。図24に示すように、空燃比センサ出力値A/Fが閾値λAより大きくなれば、S42でNOと判断され、S64で「フィルタ詰まり」と判定される。
S42でYESの場合、時刻τ2にS43でベントバルブ61が閉じられた後、S44では、空燃比センサ出力値A/Fが閾値λAより大きいか判断される。図25に示すように、空燃比センサ出力値A/Fが閾値λA以下であれば、S44でNOと判断され、S61で「ベントバルブ開固着」と判定される。
S44でYESの場合、時刻τ4にS48でベントバルブ61が開かれ、S49でポンプ62がONされる。ポンプ62が正常であれば、蒸発燃料が大気開放口33側に吸引されて吸気通路45への導入が阻害されるため空燃比A/Fが増大するはずである。S50では、空燃比センサ出力値A/Fが閾値λCより大きいか判断される。図26に示すように、空燃比センサ出力値A/Fが閾値λC以下であれば、S50でNOと判断され、S623で「ポンプ故障or逆止弁開固着」と判定される。
S50でYESの場合、時刻τ5にS51でポンプ62がOFFされる。ポンプ62が正常に停止すれば、蒸発燃料の吸引が停止され、空燃比A/Fは理想値に近づくはずである。S52では、空燃比センサ出力値A/Fが閾値λC以下であるか判断される。図27に示すように、空燃比センサ出力値A/Fが閾値λCより大きくなれば、S52でNOと判断され、S66で「ポンプOFF不能」と判定される。
まとめると、第3実施形態の故障診断は、次の(1)~(3)のうち一つ以上で空燃比センサの出力値を評価するステップを含む。こうして故障診断装置80は、空燃比センサ出力値A/Fに基づき、漏れ診断装置60の故障診断を実施可能である。よって、蒸発燃料処理装置10の漏れと漏れ診断装置60の故障とを適切に判別することができる。
(1)ベントバルブ61を開き、ポンプ62をOFFした状態。S42がこれに相当する。
(2)ベントバルブ61を閉じ、ポンプ62をOFFした状態。S44がこれに相当する。
(3)ベントバルブ61を開き、ポンプ62をONした状態。S50がこれに相当する。
〈第4実施形態〉
上述の通り、第1~第3実施形態のポンプ62は、第2大気通路32の気体をキャニスタ23側から大気開放口33側に向かって圧送可能であり、ポンプ62の作動によりキャニスタ23からポンプ62までの間の第2大気通路32は減圧される。これに対し、ポンプ62Xの圧送方向が逆向きの構成を第4実施形態として記載する。図28~図38を参照し、第4実施形態の故障診断について説明する。
図28に示すように、第4実施形態では、漏れ診断装置60の第2大気通路32におけるポンプ62Xの圧送方向、及び、逆止弁631X、632Xの向きが図1の構成とは逆である。そのため、第4実施形態のポンプ62Xは、第2大気通路32の気体を大気開放口33側からキャニスタ23側に向かって圧送可能であり、ポンプ62の作動によりキャニスタ23からポンプ62までの間の第2大気通路32は加圧される。
この構成の漏れ診断装置60において圧力センサ出力値Psnsに基づく故障診断を行う場合、基本的には第1実施形態の故障診断の考え方を援用しつつ、一部のステップでの圧力センサ出力値Psnsと閾値との関係を変更することで実現可能となる。図29~図38のフローチャート及びタイムチャートは、第1実施形態の図3~図12に対応する。以下、主に第1実施形態との相違点のみを説明する。
図29、図30のフローチャートにおいて、図3、図4と一部異なるステップには番号末尾に「X」を付す。S13X、S15X、S17X、S29Xの閾値の記号、及び、S13X、S15Xの不等号の向きが図3、図4と異なる。図31~図38のタイムチャートにおける正の圧力閾値Pa、Pb、Pc、Pfは、それぞれ、図5~図14における負の圧力閾値PA、PB、PC、PFを大気圧に対して正側に反転したものである。
システム温度上昇時の診断に用いられる圧力閾値PD、PEは第1実施形態と同様である。したがって第4実施形態における圧力閾値の関係は、「Pb>Pa>Pc>大気圧」、「PE>PD>大気圧」、「Pa>Pf>大気圧」となる。このように圧力閾値の関係が変わる点以外は、第1実施形態と同様の故障診断が可能である。
図29のS70では、図31に示すように、「システムに小漏れ無しandLCM故障無し」と判定される。S67では、図32に示すように、「システムに小漏れ有り」と判定される。S66では、図33に示すように、「ポンプOFF不能」と判定される。S62では、図34に示すように、「ポンプ故障」と判定される。
図30のS64では、図35に示すように、「フィルタ詰まり」と判定される。S63では、図36に示すように、「逆止弁閉固着」と判定される。S65では、図37に示すように、「システムに大漏れ有り」と判定される。S61では、図38に示すように、「ベントバルブ開固着」と判定される。
この第4実施形態のように、漏れ診断装置60のポンプ62Xの圧送方向が逆向きの構成においても、漏れ診断装置60の多種類の故障診断を実施可能である。よって、蒸発燃料処理装置10の漏れと漏れ診断装置60の故障とを適切に判別することができる。
(その他の実施形態)
(a)第1、第2実施形態の故障診断は、パージバルブ42を常に閉じた状態で実施するものとは限らず、システムの圧力を検出可能であれば、パージバルブ42を開いた状態で実施してもよい。
(b)第1実施形態のS21での「温度変化時」の圧力変化は、温度上昇時における圧力上昇に限らず、温度下降時における圧力低下を確認してもよい。その場合、ファン等で強制冷却する他、エンジン停止後のシステム温度の低下を利用してもよいし、夜間の気温低下に伴って成行きで降温するのを待ってもよい。
(c)ある操作からの圧力センサ出力値Psnsの変化を評価するステップにおいて、圧力センサ出力値Psnsが所定の圧力閾値まで到達する時間を所定の時間閾値と比較する方法は、平均速度による評価に該当する。この他、例えば操作直後の微小時間における圧力センサ出力値Psnsの差から算出した瞬間速度により変化を評価してもよい。
(d)上述の各実施形態のフローチャートにおけるステップの順序は一例である。故障診断が可能であれば、ステップの順序を適宜変更してもよい。また、例えば漏れ診断装置60のある要素について予め正常であることがわかっている場合等には、一部のステップを省略してもよい。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
10・・・蒸発燃料処理装置(システム)、
13・・・圧力センサ、 15・・・空燃比センサ、
20・・・ベーパ通路、 21・・・燃料タンク、 23・・・キャニスタ、
30・・・大気通路、 31・・・第1大気通路、 32・・・第2大気通路、
33・・・大気開放口、
40・・・パージ通路、 42・・・パージバルブ、 45・・・吸気通路、
60・・・漏れ診断装置(リークチェックモジュール、LCM)、
61・・・ベントバルブ、 62・・・ポンプ、 631、632・・・逆止弁、
80・・・故障診断装置。

Claims (6)

  1. ベーパ通路(20)を介して燃料タンク(21)に接続され、且つ、大気通路(30)を介して大気開放口(33)に接続されたキャニスタ(23)に吸着された蒸発燃料を、パージ通路(40)を介して吸気通路(45)にパージする蒸発燃料処理装置(10)において、前記大気通路に設けられ蒸発燃料の漏れを診断する漏れ診断装置(60)の故障診断を行う故障診断装置であって、
    前記漏れ診断装置は、
    前記大気通路の主通路として前記キャニスタと前記大気開放口とを接続する第1大気通路(31)を遮断可能なベントバルブ(61)と、
    前記第1大気通路のバイパス通路として前記キャニスタと前記大気開放口とを接続する第2大気通路(32)に設けられ、前記第2大気通路を加圧又は減圧可能なポンプ(62)と、
    前記第2大気通路に設けられ、前記ポンプの圧送方向とは逆方向の流れを封止する一つ以上の逆止弁(631、632)と、
    前記大気開放口側の前記第1大気通路と前記第2大気通路との合流点と、前記大気開放口との間の大気通路(30)に設けられたフィルタ(64)と、
    を備え、
    前記故障診断において、
    前記キャニスタに接続される通路の圧力を検出する圧力センサ(13)の出力値に基づき故障診断するものであり、
    前記故障診断において、
    前記ベントバルブを閉じ、前記ポンプをONした状態で、前記圧力センサの出力値を評価し、前記ポンプの故障、又は、前記逆止弁の閉固着、又は、前記フィルタの詰まり、又は、前記ベントバルブの開固着、又は、前記蒸発燃料装置における所定量以上の漏れを判定する機能と、
    前記ベントバルブを閉じた状態で、前記ポンプをONからOFFした直後における前記圧力センサの出力値の変化を評価し、前記蒸発燃料装置における前記所定量未満の漏れを判定する機能と、
    を含む漏れ診断装置の故障診断装置。
  2. 前記故障診断において、
    前記ベントバルブを閉じた状態で、前記ポンプをOFFからONした直後における前記圧力センサの出力値の変化を評価するステップをさらに含む請求項に記載の漏れ診断装置の故障診断装置。
  3. 前記故障診断において、
    前記ベントバルブを閉じ、前記ポンプをOFFした状態で、前記漏れ検出装置の周囲温度が変化したときの前記圧力センサの出力値を評価するステップをさらに含む請求項1または2に記載の漏れ診断装置の故障診断装置。
  4. ベーパ通路(20)を介して燃料タンク(21)に接続され、且つ、大気通路(30)を介して大気開放口(33)に接続されたキャニスタ(23)に吸着された蒸発燃料を、パージ通路(40)を介して吸気通路(45)にパージする蒸発燃料処理装置(10)において、前記大気通路に設けられ蒸発燃料の漏れを診断する漏れ診断装置(60)の故障診断を行う故障診断装置であって、
    前記漏れ診断装置は、
    前記大気通路の主通路として前記キャニスタと前記大気開放口とを接続する第1大気通路(31)を遮断可能なベントバルブ(61)と、
    前記第1大気通路のバイパス通路として前記キャニスタと前記大気開放口とを接続する第2大気通路(32)に設けられ、前記第2大気通路を加圧又は減圧可能なポンプ(62)と、
    前記第2大気通路に設けられ、前記ポンプの圧送方向とは逆方向の流れを封止する一つ以上の逆止弁(631、632)と、
    前記大気開放口側の前記第1大気通路と前記第2大気通路との合流点と、前記大気開放口との間の大気通路(30)に設けられたフィルタ(64)と、
    を備え、
    前記故障診断において、
    前記ポンプの電流値に基づき故障診断するものであり、
    前記故障診断において、
    前記ベントバルブを閉じ、前記ポンプをONした状態での前記ポンプの電流値に基づき、前記ポンプの故障、又は、前記逆止弁の閉固着、又は、前記フィルタの詰まり、又は、前記ベントバルブの開固着、又は、前記蒸発燃料装置の漏れを判定する機能と、
    前記ベントバルブを閉じ、前記ポンプをON後にOFFした状態での前記ポンプの電流値に基づき、前記ポンプのOFF不能故障を判定する機能と、
    を含む漏れ診断装置の故障診断装置。
  5. 前記故障診断において、
    さらに、前記キャニスタに接続される通路の圧力を検出する圧力センサ(13)の出力値に基づく判断を組み合わせて故障診断する請求項に記載の漏れ診断装置の故障診断装置。
  6. ベーパ通路(20)を介して燃料タンク(21)に接続され、且つ、大気通路(30)を介して大気開放口(33)に接続されたキャニスタ(23)に吸着された蒸発燃料を、パージ通路(40)を介して吸気通路(45)にパージする蒸発燃料処理装置(10)において、前記大気通路に設けられ蒸発燃料の漏れを診断する漏れ診断装置(60)の故障診断を行う故障診断装置であって、
    前記漏れ診断装置は、
    前記大気通路の主通路として前記キャニスタと前記大気開放口とを接続する第1大気通路(31)を遮断可能なベントバルブ(61)と、
    前記第1大気通路のバイパス通路として前記キャニスタと前記大気開放口とを接続する第2大気通路(32)に設けられ、前記第2大気通路を加圧又は減圧可能なポンプ(62)と、
    前記第2大気通路に設けられ、前記ポンプの圧送方向とは逆方向の流れを封止する一つ以上の逆止弁(631、632)と、
    前記大気開放口側の前記第1大気通路と前記第2大気通路との合流点と、前記大気開放口との間の大気通路(30)に設けられたフィルタ(64)と、
    を備え、
    前記故障診断において、
    前記パージ通路に設けられたパージバルブ(42)を開き、前記キャニスタから前記吸気通路へ蒸発燃料をパージした状態で、
    前記吸気通路を通りエンジンに供給される混合気の空燃比を検出する空燃比センサ(15)の出力値に基づき故障診断するものであり、
    前記故障診断において、
    前記ベントバルブを開き、前記ポンプをOFFした状態で前記空燃比センサの出力値を評価し、前記フィルタの詰まりを判定する機能と、
    前記ベントバルブを閉じ、前記ポンプをOFFした状態で前記空燃比センサの出力値を評価し、前記ベントバルブの開固着を判定する機能と、
    前記ベントバルブを開き、前記ポンプをONした状態で前記空燃比センサの出力値を評価し、前記ポンプの故障、又は、前記逆止弁の閉固着を判定する機能と、
    を含む漏れ診断装置の故障診断装置。
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