JP7400300B2 - 搬送装置と工作機械 - Google Patents

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Description

本発明は、搬送装置と工作機械に関する。
工作機械は、加工中に潤滑油と切り屑等が周囲に飛散しない様、工作機械全体を覆うカバーを備える。カバーは壁部に被削材取り出し用の開口部と、該開口部を開閉する扉を備える。特許文献1に記載の被削材交換用のロボットは、扉の開閉方向に沿って移動可能に設ける。ロボットは連結機構を備える。連結機構は、扉に設けたドグをセンサで検出した時に扉と連結する。ロボットと扉が連結すると、ロボットの移動で扉は開閉する。ロボットは、複数の腕を備えた多関節の腕装置である。腕装置は、腕先端の把持部で被削材を掴み、ロボットの移動で扉を開いた状態で、被削材を外部からカバー内の工作台上に搬送し、或は加工済みの被削材をカバー外へ搬送する。
特許第3249553号公報
腕装置の移動位置により扉が十分に開いていない時、腕装置の動作により、腕装置が扉と衝突する可能性がある。本件出願人は、腕装置の移動位置が、把持部をカバー側に移動した時に腕装置が壁部に接触しない設定範囲内の時、カバー内における腕装置の可動範囲を設定することを検討した。しかしながら、設定した可動範囲内に他部材等の障害物がある時、把持部を動作するのが困難であった。
本発明の目的は、腕装置の可動範囲を拡張できる搬送装置と工作機械を提供することである。
請求項1の搬送装置は、工作機械を取り囲むカバーの壁部に設けた開口部に平行な第一方向に沿って設けた走行軸と、前記走行軸に沿って移動する移動部と、前記移動部に対して一端を中心に前記カバー側とその反対側に回動し、端部に被削材を把持する複数の把持部を備える腕装置と、前記移動部と前記腕装置の動作を制御する動作制御部とを備え、前記動作制御部が前記移動部と前記腕装置を制御して前記把持部が把持した前記被削材を前記開口部から前記工作機械内に搬送する搬送装置において、前記移動部と共に移動する前記腕装置の前記第一方向における移動範囲であって、前記把持部が前記カバー内に移動したときに前記腕装置が前記壁部に接触しない範囲である設定範囲が設定され、前記腕装置が前記設定範囲内で、前記第一方向と前記第一方向に直交し且つ水平な第二方向とで規定され、前記把持部が前記開口部を介して前記カバー内に進入できる前記カバー内の矩形領域であり、前記カバー外から前記把持部を移動する目標位置として設定される前記腕装置の可動範囲と、前記可動範囲を前記第一方向に拡張した拡張可動範囲とを設定する可動範囲設定部と、前記把持部を前記カバー内へ移動する移動指令を受け付ける受付部と、前記受付部が受け付けた前記移動指令が前記可動範囲内への移動を指示する前記移動指令のとき、前記腕装置を前記設定範囲内に移動し、且つ前記把持部を前記可動範囲内に移動する第一制御部と、前記受付部が受け付けた前記移動指令が前記拡張可動範囲内への移動を指示する前記移動指令のとき、前記把持部が前記カバー内か判断する位置判断部と、前記位置判断部により前記把持部が前記カバー内と判断したとき、前記移動部を移動することにより、前記把持部を前記拡張可動範囲内に移動する第二制御部とを備えたことを特徴とする。故に搬送装置はカバー内の可動範囲を第一方向において拡張した拡張可動範囲を利用できる。把持部を拡張可動範囲内に移動する時、把持部がカバー内に確実に配置することを確認してから把持部を拡張可動範囲まで移動する。故に搬送装置は拡張可動範囲内で把持部を動作できる。故に搬送装置はカバー内において把持部を動作する為の十分なスペースを確保できる。
請求項2の搬送装置において、前記腕装置は、前記移動部に固定される本体部と、前記本体部に支持される腕部とを備え、前記腕部は、前記本体部に一端部が回動可能に支持される第一腕と、前記第一腕の他端部に一端部が回動可能に支持される第二腕とを備え、前記複数の把持部は、前記第二腕の他端部において前記第一方向に延びる軸心を中心とする周方向に互いに離間した状態で、前記軸心を中心に回動可能に支持され、前記拡張可動範囲の前記可動範囲を前記第一方向に拡張する距離は、前記腕装置のうち前記カバー内に侵入する前記第二腕及び前記把持部の前記第一方向における厚み分であってもよい。故に搬送装置は、腕装置の可動範囲を第一方向において拡張できる。
請求項3の搬送装置は、前記腕装置を回動するモータの回転角を検出するエンコーダを備え、前記位置判断部は、前記エンコーダからの検出信号に基づき、前記把持部が前記カバー内か判断してもよい。故に搬送装置は把持部がカバー内か否かを正確且つ速やかに判断できる。
請求項4の搬送装置は、前記第一腕を回動する第一腕モータと、前記第二腕を回動する第二腕モータと、前記第一腕モータの回転角を検出する第一腕エンコーダと、前記第二腕モータの回転角を検出する第二腕エンコーダとを備え、前記位置判断部は、前記第一腕エンコーダと前記第二腕エンコーダからの検出信号に基づき、前記把持部が前記カバー内か判断してもよい。故に搬送装置は、腕装置が基礎腕部と本体腕部を備える構成であっても、把持部がカバー内であるか正確且つ速やかに判断できる。
請求項5の工作機械は、工作機械を取り囲むカバーと、被削材を前記カバーの壁部に設けた開口部から前記工作機械内に搬送する請求項1から4の何れか一に記載の搬送装置とを備えてもよい。故に工作機械は請求項1から4の何れか一に記載の搬送装置を備えるので、請求項1から4の何れか一に記載の効果を得ることができる。
工作機械1の右斜め前方から見た斜視図。 工作機械1の右斜め後方から見た斜視図。 カバーを省略した工作機械1の斜視図。 腕装置12の右斜め後方から見た斜視図。 腕装置12の左斜め前方から見た斜視図。 腕装置12の正面図。 搬送装置10の電気的構成を示すブロック図。 扉6が閉じた状態(可動範囲100、拡張可動範囲200設定時)の図。 扉6が開いた状態(可動範囲101、拡張可動範囲200設定時)の図。 図9の状態から腕部122をカバー5内に伸ばし、把持部23を可動範囲100内に移動した図。 図10の状態から腕装置12を前方に移動し、把持部23を拡張可動範囲200内に配置した図。 把持部23を右方に移動し、目標座標に配置した図。 被削材W1とW2の交換動作の手順を示す図。 移動制御処理の流れ図。 扉6が閉じた状態(可動範囲101、拡張可動範囲201設定時)の図。 扉6が開いた状態(可動範囲101、拡張可動範囲201設定時)の図。 図16の状態から腕部122をカバー5内に伸ばし、把持部23を可動範囲101内に配置した図。 図17の状態から腕装置12を前方に移動し、把持部23を拡張可動範囲201内に配置した図。
本発明の実施形態を説明する。以下説明は図中に矢印で示す左右、前後、上下を使用する。工作機械1の左右方向、前後方向、上下方向は、夫々、工作機械1のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向である。
図1,図2を参照し、工作機械1の構造を説明する。工作機械1は、被削材の切削加工、旋削加工等が行える複合加工機である。工作機械1は、基台部2、機械本体3(図3参照)、カバー5を備える。基台部2は略直方体状の鉄製土台である。機械本体3は基台部2上部に設ける。機械本体3の構造は後述する。カバー5は基台部2上部に固定し、機械本体3周囲を取り囲む。
カバー5は右側壁51に、開口部511、壁部512、扉6を備える。開口部511は、右側壁51の中央よりも前側に設け略矩形状に形成する。壁部512は開口部511の周囲に設ける。扉6は、壁部512の内面に沿って前後方向に滑動自在に設け開口部511を開閉する。扉6の開閉機構は、例えば右側壁51の開口部511の上下に設けたガイドレール(図示略)、扉6の上部と下部に設けた複数の軸受等を備える。ガイドレールはY軸方向に延びる。扉6側に設けた複数の軸受がガイドレールに沿って摺動し、扉6はY軸方向に滑動する。カバー5は右側壁51の外側に搬送装置10を取り付ける。搬送装置10は、数値制御装置8(図7参照)と相互に通信を行い、被削材の搬送と扉6の開閉を行う。搬送装置10の具体的構成は後述する。カバー5は背面に制御箱1Bを備える。制御箱1Bは数値制御装置8(図7参照)を格納する。数値制御装置8は工作機械1の動作を制御する。
図3を参照し、機械本体3の構造を説明する。機械本体3は、主軸基台212、右側基台213、左側基台214、Y軸移動機構(図示略)、X軸移動機構(図示略)、Z軸移動機構(図示略)、移動体220、立柱250、主軸ヘッド260、主軸(図示略)、被削材支持装置280等を備える。主軸基台212は基台部2上面後方に設け、前後方向に長い略直方体状に形成する。右側基台213は基台部2上面右前方に設ける。左側基台214は基台部2上面左前方に設ける。右側基台213と左側基台214は上面に被削材支持装置280を支持する。
Y軸移動機構は主軸基台212上面に設け、移動体220をY軸方向に移動可能に支持する。X軸移動機構は移動体220上面に設け、立柱250をX軸方向に移動可能に支持する。立柱250は、Y軸移動機構、移動体220、X軸移動機構により、基台部2をX軸方向とY軸方向に移動可能である。Z軸移動機構は立柱250の前面に設け、主軸ヘッド260をZ軸方向に移動可能に支持する。主軸(図示略)は主軸ヘッド260内部に設け、主軸ヘッド260下部に工具装着穴(図示略)を備える。工具装着穴は工具を装着する。主軸は主軸ヘッド260上部に設けた主軸モータ261で回転する。
被削材支持装置280は、右側基台213と左側基台214の上面に固定する。被削材支持装置280は被削材(図示略)を回転可能に保持する。被削材支持装置280はA軸台282と回転台283を備える。A軸台282はX軸方向に対して平行な軸を中心に回転可能である。A軸台282を回転する軸はA軸である。回転台283は円盤状に形成し、A軸台282上面略中央に設ける。回転台283はZ軸方向に平行な軸を中心に回転可能であり、上面に冶具(図示略)を用いて被削材を固定する。回転台283を回転する軸はC軸である。A軸台282は下面にC軸モータ284を備える。C軸モータ284は回転台283を回転駆動する。被削材支持装置280はA軸台282をA軸回りに任意角度で傾けることで、主軸に装着する工具に対して被削材を任意方向に傾ける。
図1,図2を参照し、搬送装置10の構成を説明する。搬送装置10は、移動部11、腕装置12、移動機構14等を備える。移動部11は移動機構14でY軸方向に滑動する。腕装置12は移動部11上部に設け、X軸方向とZ軸方向に伸縮可能で、且つ被削材を把持可能である。故に腕装置12は扉6を開いた状態で、カバー5内の回転台283(図3参照)上面に保持する被削材の交換を行える。
移動機構14は基台部2の右側面に設け、枠体部15、移動モータ16(図2参照)、ボール螺子17、一対の走行軸18A,18B、蛇腹カバー19等を備える。枠体部15は右側面視略矩形状に形成し、基台部2の右側面に固定する。移動モータ16は枠体部15の後部から後方に突出するように固定する。移動モータ16の出力軸は枠体部15内を前方に突出する。ボール螺子17は、枠体部15内にてY軸方向に延びるように配置し、回転可能に支持する。ボール螺子17は移動モータ16の出力軸と同軸上に連結する。
走行軸18A,18Bは、枠体部15の内側にてボール螺子17を上下方向から挟むように、且つY軸方向に延びるように互いに平行に設ける。走行軸18A,18Bは、移動部11をY軸方向に案内可能に支持する。以下説明は、走行軸18A,18Bを総称する場合、走行軸18と呼ぶ。移動部11はボール螺子17に取り付ける。蛇腹カバー19は、枠体部15の開口する右側を覆い、且つY軸方向に伸縮可能に枠体部15に固定する。蛇腹カバー19の後端部は移動部11の前側部に固定する。蛇腹カバー19と同じものを移動部11の後部にも設ける。蛇腹カバー19は移動部11のY軸方向への移動に従い伸縮する。故に移動機構14は枠体部15内に切粉等が侵入するのを防止できる。移動モータ16が駆動すると、ボール螺子17は回転する。ボール螺子17の回転に伴い、移動部11はY軸方向に移動するので、腕装置12はY軸方向に移動する。
腕装置12は、本体部121と腕部122を備える。本体部121は移動部11上部に立設し、上下方向に長い略直方体状に形成する。本体部121は前面上部に第一関節部41(図5,図6参照)を備える。第一関節部41は、Y軸方向に延びる軸心を中心に、腕部122の後述する第一腕21を回転可能に支持する。本体部121は内部に第一モータ81(図7参照)を格納する。第一モータ81は第一腕21を回転駆動する。
本体部121は上面部に連結機構30を備える。連結機構30は、連結棒35(図5参照)、進退センサ36,37(図7参照)を備える。連結棒35は、例えばエアシリンダ(図示略)を駆動源として、カバー5側である左方向に対し進退可能に駆動する。連結棒35は、扉6の外面の前端部に設けた連結穴(図示略)に挿入して係合可能である。連結棒35が連結穴に挿入して係合すると、本体部121は連結棒35を介して扉6と一体化する。故に扉6は、腕装置12と一体してY軸方向に移動することで、右側壁51の開口部511を開閉できる(図8,図9参照)。進退センサ36は、連結棒35が待機位置に移動したことを検出する。進退センサ37は、連結棒35が突出位置に移動したことを検出する。待機位置は、連結穴から完全に抜けた状態の連結棒35の位置である。突出位置は、連結穴に係合した状態の連結棒35の位置である。
本体部121は扉6側に、近接センサ91(図7参照)を固定する。近接センサ91は磁気の変化で部材の接近を感知する。近接センサ91は、扉6側に固定した位置検出用のドグ(図示略)を検出可能である。ドグは、扉6における近接センサ91に対応する位置に固定する。近接センサ91がドグを検出した時、本体部121は、扉6の前端部と相対し、連結棒35と連結穴は互いに対向する位置関係(図1,図2参照)となる。
図4~図6を参照し、腕部122の構造を説明する。腕部122は、第一腕21と第二腕22を折り畳み可能に備える。本体部121の第一関節部41は、第一腕21の一端部を回動可能に支持する。第一腕21は他端部に第二関節部42を備える。第二関節部42は、Y軸方向に延びる軸心を中心に、第二腕22の一端部を回動可能に支持する。第二腕22は他端部に第三関節部43を備える。第三関節部43は、Y軸方向に延びる軸心を中心に、二つの把持部23A,23B(図1,図2では省略)を回動可能に支持する。把持部23A,23Bは、第三関節部43の軸心を中心とする周方向に90°離間する位置に夫々支持する。把持部23A,23Bは被削材を把持可能である。
第一腕21は内部に第二モータ82(図7参照)を格納する。第二モータ82は第二関節部42のギア(図示略)を介して第二腕22を駆動する。第二腕22は内部に第三モータ83(図7参照)を格納する。第三モータ83は第三関節部43のギアを介して把持部23A,23Bを回転駆動する。把持部23A,23Bはエアシリンダ231(図7参照)を夫々備える。エアシリンダ231は、被削材の把持動作を行う為の駆動源である。以下説明は、二つの把持部23を総称する場合、把持部23と呼ぶ。
図6に示すように、第一腕21の長さA1は、第一関節部41の回転中心K1から第二関節部42の回転中心K2までの長さである。第二腕22の長さA2は、第二関節部42の回転中心K2から第三関節部43の回転中心K3までの長さである。把持部23の長さA3は、第三関節部43の回転中心K3から先端部44までの長さである。図8に示すように、第一腕21の幅はD1、第二腕22の幅はD2、把持部23の幅はD3である。幅D1~D3は、第一腕21、第二腕22、把持部23の夫々のY軸方向の長さである。作業者は操作パネル1Aにより、長さA1~A3、幅D1,D2を予め入力する。数値制御装置8は、操作パネル1Aにより入力した長さA1~A3、幅D1,D2の入力データを、搬送装置10に送信する。搬送装置10は、数値制御装置8が送信した入力データを後述する記憶装置74(図7参照)に記憶する。
図7を参照し、搬送装置10の電気的構成を説明する。搬送装置10は、制御部70を備える。制御部70は、CPU71、ROM72、RAM73、記憶装置74、入出力部77を備える。CPU71は、搬送装置10の動作を統括制御する。ROM72は、移動制御プログラム等の各種プログラム等を記憶する。移動制御プログラムは、後述する移動制御処理(図14,図15参照)を実行する。RAM73は、各種情報を一時的に記憶する。記憶装置74は不揮発性であり、各種情報を記憶する。入出力部77は、外部装置とのデータの入出力を行う。入出力部77には、近接センサ91、進退センサ36,37、移動モータ16、第一モータ81、第二モータ82、第三モータ83、エアシリンダ231等が接続する。
移動モータ16は、エンコーダ16Aと原点センサ16Bを備える。エンコーダ16Aは、移動モータ16の回転位置を検出する。原点センサ16Bは、移動モータ16の原点位置を検出する。エンコーダ16Aと原点センサ16Bは、入出力部77に接続する。第一モータ81は、エンコーダ81Aと原点センサ81Bを備える。エンコーダ81Aは、第一モータ81の回転位置を検出する。原点センサ81Bは、第一モータ81の原点位置を検出する。エンコーダ81Aと原点センサ81Bは、入出力部77に接続する。第二モータ82は、エンコーダ82Aと原点センサ82Bを備える。エンコーダ82Aは、第二モータ82の回転位置を検出する。原点センサ82Bは、第二モータ82の原点位置を検出する。エンコーダ82Aと原点センサ82Bは、入出力部77に接続する。第三モータ83は、エンコーダ83Aと原点センサ83Bを備える。エンコーダ83Aは、第三モータ83の回転位置を検出する。原点センサ83Bは、第三モータ83の原点位置を検出する。エンコーダ83Aと原点センサ83Bは、入出力部77に接続する。
図8~図10を参照し、搬送装置10の動作の一例を説明する。以下説明は、X軸方向において、走行軸18から右側であって、扉6とは反対側を(+)側、走行軸18よりも扉6側を(-)側とする。Y軸方向における前方を(-)方向、後方を(+)方向とする。図8,図9において、第一関節部41と第二関節部42は平面視でX軸方向は同一位置である。搬送装置10は連結処理を実行する。連結処理は、腕装置12と扉6を連結する処理である。図8に示すように、搬送装置10は、腕装置12を走行軸18に沿って、扉6の閉端位置に移動する。閉端位置とは、走行軸18におけるY軸方向の移動範囲のうち最前端の位置である。搬送装置10は、腕装置12を閉端位置から開端位置に向けてY軸(+)方向に低速で移動する。開端位置とは、走行軸18におけるY軸方向の移動範囲のうち最後端の位置である。
腕装置12に設けた近接センサ91が、扉6側のドグを検出したとき、搬送装置10は腕装置12を停止する。扉6が既に閉じている時、腕装置12の移動開始と同時に、近接センサ91はドグを検出し、連結棒35と連結穴は互いに対向する。搬送装置10は連結棒35を扉6側(左方)に移動する。連結棒35の先端部は、連結穴に挿入し、腕装置12と扉6は連結する。連結処理は完了する。
図9に示すように、搬送装置10は、腕装置12を扉6と一体に連結した状態で、Y軸(+)方向に高速で移動する(図9中矢印A1参照)。腕装置12は高速で扉6を開き、開口部511を広げる。搬送装置10は、腕装置12を設定範囲内で停止する。設定範囲とは、腕装置12が、把持部23をカバー5側に移動したときに腕装置12(被削材を含むとよい)が壁部512に接触しないY軸方向の範囲である。図10に示すように、搬送装置10は腕部122をX軸(-)方向に伸ばし、開口部511を介して、把持部23をカバー5内に配置する(図10中矢印A2参照)。腕装置12は、例えば工作機械1の回転台283(図3参照)上面に被削材を設置する。被削材設置後、搬送装置10は腕部122を折り畳み、把持部23をカバー5外に移動する(図9参照)。
搬送装置10は、腕装置12を扉6と一体に連結した状態で、Y軸(-)方向に高速で移動し、扉6の閉端位置で停止する(図8参照)。腕装置12が閉端位置で停止すると、搬送装置10は連結棒35を右方に後退する。連結棒35は連結穴から抜ける。腕装置12と扉6の連結は解消する。搬送装置10の一連の動作は終了する。
図13を参照し、腕装置12による被削材の交換動作の一例を説明する。本実施形態は、被削材W1とW2を交換する動作を説明する。被削材W1は加工済みの被削材であり、回転台283(図3参照)上面に設置した状態である。被削材W2は未加工の被削材である。図13(A)に示すように、交換動作前、腕装置12の把持部23Aは何も持たない空状態、把持部23Bは被削材W2を把持した状態である。腕装置12は、開口部511(図1参照)を介して、腕部122をカバー5側に伸ばす。把持部23Aは下方、把持部23Bは左方に向けて配置する。腕装置12は、把持部23Aを回転台283の上方に配置する。図13(B)に示すように、腕装置12は把持部23を下げる。把持部23Aは、回転台283上面に設置された被削材W1を把持する。
図13(C)に示すように、腕装置12は把持部23を上方に退避する。腕装置12は把持部23を90°回転する。把持部23Aは右方、把持部23Bは下方に向けて配置する。腕装置12は把持部23を下げ、把持部23Bが把持する被削材W2を回転台283上面に設置する。把持部23Bは被削材W2を解放する。腕装置12は把持部23を上方に移動しながら腕部122を折り畳むことによって、被削材W1をカバー5の外側に移動する。被削材W1とW2の交換動作は終了する。
腕部122の制御点を説明する。腕装置12は移動部11で走行軸18に沿ってY軸方向に移動可能である。腕部122はX軸方向とZ軸方向に伸縮可能である。搬送装置10は腕部122のX軸方向とZ軸方向における伸縮位置を正確に認識する為、腕部122に三つの制御点を設定する。腕部122の伸縮位置とは、腕部122の伸縮動作による把持部23の位置を意味する。本実施形態は説明の便宜上、X軸方向における腕部122の伸縮位置を具体的に説明し、Z軸方向における伸縮位置の説明については、X軸方向の説明を援用する。以下説明は、腕部122のX軸方向における伸縮位置を、腕部122のX軸位置と呼ぶ。
図4~図6に示すように、腕部122の制御点は、第二関節部42、第三関節部43、把持部23の先端部44の三点の座標位置である。把持部23の先端部44は、把持部23A,23BのうちX軸方向に突出する把持部23Aの先端部とする。これら三点の座標位置は、第一腕21、第二腕22、把持部23を駆動する第一モータ81、第二モータ82、第三モータ83の夫々の回転位置に基づき算出する。第一モータ81、第二モータ82、第三モータ83の夫々の回転位置は、後述するエンコーダ81A、82A、83A(図7参照)から取得する。
図8を参照し、可動範囲100を説明する。搬送装置10は、カバー5内に可動範囲100を設定可能である。可動範囲100は、把持部23(被削材を含むとよい)が開口部511を介してカバー5内に進入できるカバー5内の矩形領域であり、カバー5外から後述する目標位置として設定できる範囲を示す。可動範囲100はP1,P2,P3,P4の4つの頂点を備える。XY平面において、X軸の原点(X=0)は走行軸18の位置であり、Y軸の原点(Y=0)は、カバー5の背壁の位置である。P1座標は(x1,y1)、P2座標は(x1,y2)、P3座標は(x2,y2)、P4座標は(x2,y1)である。
可動範囲100のX軸方向長さL1はx1とx2の差分である。x1は、開口部511前端のX座標である。x2は、腕部122をX軸(-)方向に伸ばし切った時の把持部23のX座標である。長さL1は、腕部122をX軸(-)方向に伸ばし切った時の腕部122の長さから、走行軸18から開口部511までの最短距離を差し引いた長さに相当する。腕部122を伸ばし切った時の腕部122の長さは、第一腕21の長さA1、第二腕22の長さA2、把持部23の長さA3の和である。可動範囲100のY軸方向長さL2はy1とy2の差分である。y1は、開口部511の前端部のY座標である。y2は、扉6をY軸(+)方向に開け切った時の把持部23のY座標である。
P1の(x1,y1)は記憶装置74に予め記憶してもよい。x2、y2は作業者が操作パネル1Aで入力し、記憶装置74に記憶してもよい。その他、作業者による操作パネル1Aの操作で、腕部122をP1、P2、P3、P4の各位置に移動し、夫々の座標位置を認識した上で記憶装置74に記憶するようにしてもよい。搬送装置10は、記憶装置74に記憶するx1,x2,y1,y2に基づき、デフォルトの可動範囲100を設定する。作業者は操作パネル1Aの操作で、可動範囲100の位置、大きさを変更可能であるが、x1は固定してもよい。x1は開口部511のX座標であり、把持部23を開口部511からカバー5内に進入する為、X軸方向において開口部511に可動範囲を設定する必要があるからである。作業者は作業環境等に合わせ、操作パネル1Aでx2,y1,y2を入力することで、デフォルトの範囲内で可動範囲の位置、大きさを変更できる。
図8を参照し、拡張可動範囲200を説明する。搬送装置10は、可動範囲100に加え、カバー5内に拡張可動範囲200を設定可能である。拡張可動範囲200は、可動範囲100をY軸(-)方向に拡張した矩形領域である。図3に示すように、工作機械1の基台部2上面において、回転台283の前方には障害物の無い空間が存在する。搬送装置10は、該空間を利用して拡張可動範囲200を設定する。拡張可動範囲200は、4つの頂点であるQ1,Q2,Q3,Q4を備える。
拡張可動範囲200の前端は、把持部23と第二腕22がカバー5内に配置した状態で、第一腕21がカバー5内に入る程度に扉6を開けたときの把持部23のY座標に対応する(図11参照)。故に拡張可動範囲200のY軸方向長さL4は、第二腕22の幅D2と把持部23の幅D3の合計長さと略同一となる。なお、把持部23が被削材を把持したとき、被削材が把持部23よりも大きい場合がある。この場合、拡張可動範囲200のY軸方向長さL4は、第二腕22の幅D2と被削材の幅の合計長さにするとよい。拡張可動範囲200の左端は、可動範囲100の左端と同一位置である。拡張可動範囲200の右端は、把持部23を拡張可動範囲200内においてX軸(+)方向に移動した時、第二腕22がカバー5の壁部512内面に衝突しない最も壁部512に近い位置の時の把持部23のX座標である。
拡張可動範囲200の右端のX座標をx3とし、拡張可動範囲200の前端のY座標をy3とした時、Q1座標は(x3,y3)、Q2座標は(x3,y1)、Q3座標は(x2,y1)、Q4座標は(x2,y3)である。拡張可動範囲200のX軸方向長さL3はx2とx3の差分である。Q3はP4と同一である。y3は、y1からY軸(-)方向に、幅D2とD3の合計長さ分を移動させた位置である。把持部23が拡張可動範囲200内に位置するとき、搬送装置10は、扉6は少なくとも第一腕21の幅D1以上開いていることを保証する。
x3、y3は作業者が操作パネル1Aで入力し、記憶装置74に記憶してもよい。その他、作業者による操作パネル1Aの操作で、腕部122をQ1、Q2、Q3、Q4の各位置に移動し、夫々の座標位置を認識した上で記憶装置74に記憶するようにしてもよい。搬送装置10は、記憶装置74に記憶するx2、x3、y1、y3に基づき、Q1,Q2,Q3,Q4の各座標値を計算し、拡張可動範囲200を設定する。
拡張可動範囲200を使用する例を説明する。上記の通り、工作機械1による被削材の交換動作において、図13(B)から(C)に移行する時、腕装置12は、回転中心K3を中心に把持部23を90°回転する。図3に示すように、回転台238上面の左右両側では、A軸台282の左右両側部が斜め上方に傾斜する。回転台238の上方には、主軸ヘッド260の下端部が位置する。故に被削材が大きいと、A軸台282の左右両側部、主軸ヘッド260の下端部等が障害物となり、被削材がそれらに接触する可能性がある。CPU71は、後述する移動制御処理(図14参照)を実行することで、被削材の交換動作時において、拡張可動範囲200内で把持部23を90°回転する動作を実行できる。
図14を参照し、移動制御処理を説明する。搬送装置10が起動すると、CPU71はROM72から移動制御プログラムを読出し、本処理を実行する。CPU71は、可動範囲100と拡張可動範囲200を設定する(S10)。可動範囲100のP1,P2,P3,P4の各座標値は、記憶装置74に記憶するx1,x2,y1,y2に基づき計算する。拡張可動範囲200のQ1,Q2,Q3,Q4の各座標値は、記憶装置74に記憶するx2、x3、y1、y3に基づき計算する。
図9に示すように、少なくとも把持部23がカバー5内に進入できる程度に扉6が開いた状態において、CPU71は、数値制御装置8から目標座標への移動命令を受け付ける(S11)。目標座標への移動命令とは、把持部23を目標座標まで移動する命令である。移動命令を受け付けた場合、CPU71は、受け付けた目標座標が可動範囲100内か判断する(S12)。目標座標が可動範囲100内の場合(S12:YES)、CPU71は、把持部23を目標座標へ移動する(S13)。CPU71は、腕部122をX軸(-)方向に伸ばす。把持部23は壁部512に接触することなく、開口部511を介してカバー5内に進入し、可動範囲100内の目標座標に移動する(図10中矢印A2参照)。CPU71は本処理を終了する。
受け付けた目標座標が可動範囲100外の場合(S12:NO)、CPU71は目標座標が拡張可動範囲200内か判断する(S14)。目標座標が拡張可動範囲200外の場合(S14:NO)、CPU71は把持部23を目標座標まで移動できない。故にCPU71は目標座標への移動を制限し(S20)、警告を実行する(S21)。警告は、移動を強制的に制限したことを報知する。報知の態様は限定しないが、例えば音、光、操作パネル1Aでの表示等を採用できる。該報知により、作業者は例えば数値制御装置8から受け付けたプログラム命令にミスがあったことに速やかに気付くことができる。CPU71は本処理を終了する。
受け付けた目標座標が拡張可動範囲200内の場合(S14:YES)、CPU71は、第二関節部42、第三関節部43、把持部23の先端部44の夫々の座標位置に基づき、把持部23と第二腕22がカバー5内に在るか判断する(S16)。把持部23と第二腕22がカバー5内に在る状態とは、把持部23と第二腕22の全ての部位がカバー5内に在る状態を意味する。仮に把持部23がカバー5内に配置し、第二腕22の一部がカバー5外に配置した状態で、腕装置12をY軸(-)方向に移動すると、壁部512における開口部511の前縁部に第二腕22の前面が衝突する。故に把持部23と第二腕22の一部でもカバー5外に位置する場合(S16:NO)、CPU71は目標座標への移動を制限し(S20)、警告を実行する(S21)。故に作業者は例えば数値制御装置8から受け付けたプログラム命令にミスがあったことに速やかに気付くことができる。CPU71は本処理を終了する。
図10に示すように、把持部23と第二腕22の全ての部位がカバー5内に在る場合(S16:YES)、CPU71は拡張可動範囲200内の目標座標に向けて移動する(S17)。具体的に言うと、CPU71は腕装置12をY軸(-)方向に向けて移動する。把持部23は拡張可動範囲200内に進入する(図11中矢印A3参照)。CPU71は把持部23をX軸(+)方向へ移動(図12中矢印A4参照)する。
CPU71は、把持部23が拡張可動範囲200内における目標座標に到達したか判断する(S18)。把持部23が目標座標に到達するまで(S18:NO)、CPU71はS18に戻って引き続き把持部23を移動する。把持部23が目標座標に到達した場合(S18:YES)、CPU71は本処理を終了する。故に搬送装置10は、壁部512に把持部23と第二腕22が衝突すること無く、把持部23を拡張可動範囲200内に移動できる。
図15,図16を参照し、扉6を開け切らないと腕部122がカバー5内に進入できないときに設定する可動範囲101と拡張可動範囲201を説明する。可動範囲101は、作業者による操作パネル1Aの操作により、デフォルトの可動範囲100の領域を変更したものであり、扉6を完全に開け切らないと把持部23をカバー5内に進入できないように設定した範囲である。可動範囲101はP2とP3で規定する。故に把持部23は、腕装置12が開端位置の状態で、P2からP3に向けてX軸(-)方向に直線的に移動できるのみである。
可動範囲100を可動範囲101に設定変更すると、搬送装置10は拡張可動範囲200を拡張可動範囲201に設定変更する。拡張可動範囲201は、可動範囲101の前側をY軸(-)方向に拡張した矩形領域である。拡張可動範囲201の前端位置は、拡張可動範囲200の前端位置と同一である。拡張可動範囲201は、拡張可動範囲200よりも前後方向に伸びた矩形状となる。拡張可動範囲201は、Q1,Q5,Q6,Q4の各頂点を備える。Q1とQ4は、拡張可動範囲200のQ1とQ4である。Q6はP3と同一座標である。Q5座標は(x3,y2)である。
図14~図18を参照し、把持部23を可動範囲101又は拡張可動範囲201内へ移動するときの移動制御処理を説明する。図15,図16において、第一関節部41と第二関節部42は平面視でX軸方向同一位置である。なお、図14において、上記と同じ処理については説明を省略する。
図16に示すように、CPU71は腕装置12をY軸(+)方向へ移動し(図16中矢印B1参照)、開端位置まで移動する。開端位置は設定範囲内である。扉6は開口部511を全開する。扉6が全開の状態で、例えば、受け付けた目標座標が可動範囲101のX軸(-)方向の限界位置P5の場合(S12:YES)、CPU71は把持部23を目標座標へ移動する(S13)。CPU71は腕部122をX軸(-)方向へ伸ばし、把持部23を可動範囲101のX軸(-)方向の限界位置P5まで移動し、本処理を終了する。
受け付けた目標座標が拡張可動範囲201内の場合(S12:NO、S14:YES)、CPU71は、把持部23と第二腕22がカバー5内に在るか判断する(S16)。 図17に示すように、把持部23と第二腕22がカバー5内に在る場合(S16:YES)、CPU71は拡張可動範囲201内の目標座標に向けて移動を開始する(S17)。CPU71は腕装置12をY軸(-)方向に向けて移動する。把持部23は可動範囲101から拡張可動範囲201内に進入する(図18中矢印B3参照)。CPU71は、把持部23が拡張可動範囲201内の目標座標に到達したか判断する(S18)。把持部23が目標座標に到達した場合(S18:YES)、CPU71は本処理を終了する。故に搬送装置10は、壁部512に把持部23と第二腕22が衝突すること無く、把持部23を拡張可動範囲201内に移動できる。
CPU71は腕装置12をY軸(-)方向に向けて移動する。カバー5内において、把持部23は拡張可動範囲201内に進入する(図18中矢印B3参照)。CPU71は把持部23をX軸(+)方向へ移動する。把持部23がX軸の目標座標に到達するまで(S18:NO)、CPU71はS25に戻って把持部23をX軸(+)方向に移動する。把持部23がX軸の目標座標に到達した時(S18:YES)、CPU71は本処理を終了する。
上記説明において、Y軸方向は本発明の第一方向の一例である。第一腕21は本発明の基礎腕部の一例である。第二腕22は本発明の本体腕部の一例である。第一モータ81は本発明の基礎腕モータの一例である。第二モータ82は本発明の本体腕モータの一例である。エンコーダ81Aは本発明の基礎腕エンコーダの一例である。エンコーダ82Aは本発明の本体腕エンコーダの一例である。CPU71は本発明の動作制御部の一例である。図14のS10の処理を実行するCPU71は本発明の可動範囲設定部の一例である。S11の処理を実行するCPU71は本発明の受付部の一例である。S13の処理を実行するCPU71は本発明の第一制御部の一例である。S16の処理を実行するCPU71は本発明の位置判断部の一例である。S17の処理を実行するCPU71は本発明の第二制御部の一例である。
以上説明したように、本実施形態の搬送装置10は、走行軸18、移動部11、腕装置12を備える。走行軸18は、工作機械1を取り囲むカバー5の壁部512に設けた開口部511に平行なY軸方向に沿って設ける。移動部11は、走行軸18に沿って移動する。腕装置12は、移動部11に対して一端を中心にカバー5側とその反対側に回動し、端部に被削材を把持する二つの把持部23A,23Bを備える。搬送装置10のCPU71は、移動部11と腕装置12の動作を制御し、把持部23が把持した被削材を開口部511から工作機械1内に搬送する。CPU71はカバー5内に腕装置12の可動範囲100を設定する。可動範囲100は、移動部11が、把持部23をカバー5側に移動したときに腕装置12が壁部512に接触しない設定範囲内で、カバー5内において腕装置12が可動できる範囲である。CPU71はカバー5内に腕装置12の拡張可動範囲200を設定する。拡張可動範囲200は、可動範囲100をY軸(-)方向(前方)に拡張した範囲である。
CPU71は移動指令を受け付ける。移動指令は、把持部23をカバー5内へ移動する指令である。移動指令を受け付けた時、CPU71は移動部11を設定範囲内まで移動する。CPU71は腕装置12をカバー5側に回動し、把持部23を可動範囲100内に移動する。移動指令が把持部23を拡張可動範囲200内に移動する移動指令の時、CPU71は把持部23と第二腕22がカバー5内か判断する。把持部23と第二腕22がカバー5内と判断した時、CPU71は移動部11を移動することにより、把持部23を拡張可動範囲200内に移動する。故に搬送装置10はカバー5内の可動範囲100をY軸(-)方向において拡張した拡張可動範囲200を利用できる。搬送装置10は拡張可動範囲200内で把持部23を動作できる。
本発明は上記実施形態に限らず各種変形が可能である。例えば、工作機械1は立型工作機械であるが、主軸が水平方向に延びる横型工作機械でもよい。工作機械1は複合加工機であるが、被削材を加工する機械であれば何でもよく、例えば旋盤、切削加工が可能な工作機械等でもよい。
搬送装置10は本発明の搬送装置の一例であるが、数値制御装置8を本発明の搬送装置の一例としてもよい。上記実施形態では、搬送装置10のCPU71が図14の移動制御処理を実行するが、数値制御装置8のCPUが移動制御処理を実行するようにしてもよい。
搬送装置10は、カバー5の右側壁51に設けるが、それ以外の壁部に設けてもよく、例えば前壁部、左壁部、又は背壁部に設けてもよい。
腕装置12の腕部122は、二つの第一腕21と第二腕22を備えるが、腕は一つでもよく、二つ以上でもよい。腕が一つの場合、把持部23は、第一腕21の他端に回動可能に連結すればよい。
図14のS22において、CPU71は、第一モータ81のエンコーダ81A、及び第二モータ82のエンコーダ82Aからの各検出信号に基づき、第二関節部42及び把持部23の先端部44の夫々の座標位置を特定し、把持部23と第二腕22がカバー5内に在るか判断する。腕部122を第一腕21と把持部23のみで構成した場合、第一モータ81のエンコーダ81Aのみで、第一関節部41及び把持部23の先端部44の夫々の座標位置を特定すればよい。把持部23の把持構造は上記実施形態に限定しない。
連結機構30は連結棒35をカバー5側に突出し、扉6に設けた連結孔に挿入して係合する方式であるが、これ以外の方式で扉6と腕装置12を連結してもよい。
図14に示す移動制御処理において、CPU71は、可動範囲100と拡張可動範囲200を設定するが(S10)、予め設定しても、NCプログラム実行中に設定してもよい。目標座標を受け付けた後に設定してもよい。
上記実施形態の移動制御処理(図14参照)のS11では、CPU71は、数値制御装置8から移動指令を受け付けるが、例えば搬送装置10に操作部(図示略)を設け、該操作部から移動指令を受け付けてもよい。
腕装置12の連結機構30は省略してもよい。連結機構30を省略した場合、扉6と腕装置12は連結しないので、扉6は手動で開閉する。搬送装置は扉6の位置を検出する為のセンサを備えてもよい。センサからの検出信号に基づき、扉6の開閉を判定してもよい。センサは、距離センサに限らず、別方式のセンサ等を用いてもよく、例えば近接センサを用いてもよい。また、扉6の開閉に応じて機械的にオンオフする機械スイッチ等を用いてもよい。
1 工作機械
5 カバー
10 搬送装置
11 移動部
12 腕装置
14 移動機構
15 枠体部
18A,18B 走行軸
21 第一腕
22 第二腕
23A,23B 把持部
71 CPU
81 第一モータ
81A エンコーダ
82 第二モータ
82A エンコーダ
100,101 可動範囲
200,201 拡張可動範囲
W1,W2 被削材

Claims (5)

  1. 工作機械を取り囲むカバーの壁部に設けた開口部に平行な第一方向に沿って設けた走行軸と、
    前記走行軸に沿って移動する移動部と、
    前記移動部に対して一端を中心に前記カバー側とその反対側に回動し、端部に被削材を把持する複数の把持部を備える腕装置と、
    前記移動部と前記腕装置の動作を制御する動作制御部と
    を備え、
    前記動作制御部が前記移動部と前記腕装置を制御して前記把持部が把持した前記被削材を前記開口部から前記工作機械内に搬送する搬送装置において、
    前記移動部と共に移動する前記腕装置の前記第一方向における移動範囲であって、前記把持部が前記カバー内に移動したときに前記腕装置が前記壁部に接触しない範囲である設定範囲が設定され、
    前記腕装置が前記設定範囲内で、前記第一方向と前記第一方向に直交し且つ水平な第二方向とで規定され、前記把持部が前記開口部を介して前記カバー内に進入できる前記カバー内の矩形領域であり、前記カバー外から前記把持部を移動する目標位置として設定される前記腕装置の可動範囲と、前記可動範囲を前記第一方向に拡張した拡張可動範囲とを設定する可動範囲設定部と、
    前記把持部を前記カバー内へ移動する移動指令を受け付ける受付部と、
    前記受付部が受け付けた前記移動指令が前記可動範囲内への移動を指示する前記移動指令のとき、前記腕装置を前記設定範囲内に移動し、且つ前記把持部を前記可動範囲内に移動する第一制御部と、
    前記受付部が受け付けた前記移動指令が前記拡張可動範囲内への移動を指示する前記移動指令のとき、前記把持部が前記カバー内か判断する位置判断部と、
    前記位置判断部により前記把持部が前記カバー内と判断したとき、前記移動部を移動することにより、前記把持部を前記拡張可動範囲内に移動する第二制御部と
    を備えたことを特徴とする搬送装置。
  2. 前記腕装置は、
    前記移動部に固定される本体部と、
    前記本体部に支持される腕部と
    を備え、
    前記腕部は、
    前記本体部に一端部が回動可能に支持される第一腕と、
    前記第一腕の他端部に一端部が回動可能に支持される第二腕と
    を備え、
    前記複数の把持部は、前記第二腕の他端部において前記第一方向に延びる軸心を中心とする周方向に互いに離間した状態で、前記軸心を中心に回動可能に支持され、
    前記拡張可動範囲の前記可動範囲を前記第一方向に拡張する距離は、前記腕装置のうち前記カバー内に侵入する前記第二腕及び前記把持部の前記第一方向における厚み分であること
    を特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
  3. 前記腕装置を回動するモータの回転角を検出するエンコーダを備え、
    前記位置判断部は、前記エンコーダからの検出信号に基づき、前記把持部が前記カバー内か判断すること
    を特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
  4. 前記第一腕を回動する第一腕モータと、
    前記第二腕を回動する第二腕モータと、
    前記第一腕モータの回転角を検出する第一腕エンコーダと、
    前記第二腕モータの回転角を検出する第二腕エンコーダと
    を備え、
    前記位置判断部は、前記第一腕エンコーダと前記第二腕エンコーダからの検出信号に基づき、前記把持部が前記カバー内か判断すること
    を特徴とする請求項2に記載の搬送装置。
  5. 工作機械を取り囲むカバーと、
    被削材を前記カバーの壁部に設けた開口部から前記工作機械内に搬送する請求項1から4の何れか一に記載の搬送装置と
    を備えたことを特徴とする工作機械。
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