JP7398750B2 - 画像処理装置、画像処理方法およびシート - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法およびシート Download PDF

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Description

本開示は、画像処理装置、画像処理方法およびシートに関する。
従来、薄膜に各種色材を含むインクを塗布してシートを製造し、このシートを人体に貼り付けて、肌に生じたシミや痣、傷跡などの変色部位を目立ち難くすることが提案されている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載の技術では、肌を撮像し、変色部位を識別する。そして、変色部位の周囲の色と同様の色を薄膜に印刷してシートを製造し、このシートを肌に貼り付けることで、変色部位を目立たなくする、とされている。
特開2015-43836号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、変色部位の色を隠し、周囲に合わせるため、変色部位の周囲の色を濃く印刷している。しかしながら、このようにシートを作製すると、シートを貼付した際に、厚塗り感が生じやすく、却って変色部位が目立ちやすくなる。
また、肌の変色部位には様々なものがあり、シミや痣などの周囲よりも明度が低い(L*値が小さい)変色部位もあれば、白斑などの周囲よりも明度が高い(L*値が大きい)変色部位もある。周囲よりも明度が高い変色部位は、輪郭がはっきりしていることが多い。このため、特許文献1に記載の技術では、周囲よりも明度が高い変色部位を適切に目立ち難くすることができない。
本開示は、周囲よりも明度が高い変色部位を目立ち難くするための画像データを生成する画像処理装置および画像処理方法を提供する。また、本開示は、周囲よりも明度が高い変色部位を目立ち難くするためのシートを提供する。
本開示の一実施の形態に係る画像処理装置は、肌の正常部位よりも明度が高い変色部位の色を正常部位の色に補正するための画像データを生成する画像処理装置であって、前記変色部位を撮影した画像から前記変色部位に対応する変色領域を特定する画像解析部と、前記画像の前記正常部位に対応する正常領域および前記変色領域の色の情報に基づいて、前記変色部位の色を前記正常部位の色に補正するための画像データを生成する画像データ生成部と、を有し、前記画像データは、肌側に位置する第1層と、前記第1層の上に位置する第2層と、前記第2層の上に位置する第3層とを含み、前記画像データ生成部は、前記第1層の前記変色領域に対応する領域のL*値を、前記正常領域のL*値よりも5以上かつ20以下低い値に設定する。
本開示の画像処理装置、画像処理方法およびシートは、周囲よりも明度が高い変色部位を、厚塗り感を生じさせることなく目立ち難くすることができる。
図1は、画像処理装置の構成を示すブロック図である。 図2は、シートを作製することができる画像処理装置の一例を示す模式図である。 図3は、画像処理装置の機能をプログラムにより実現するコンピュータのハードウェア構成を示す図である。 図4は、シートの構成を示す断面模式図である。 図5は、画像処理装置の動作を示すフローチャートである。 図6は、ステップS102における画像解析部の処理の一例を示すフローチャートである。 図7A~Dは、実験1の結果を示す写真である。 図8A~Cは、実験2の結果を示す写真である。
本開示に係る画像処理装置は、肌の正常部位よりも明度が高い変色部位の色を正常部位の色に補正するための画像データを生成する。本開示に係る画像処理装置は、この画像データに基づいて、変色部位の色を正常部位の色に補正するための画像を肌または薄膜の上に形成する機能をさらに有していてもよい。このような画像処理装置は、メイク支援システムとも称される。
本開示において、補正対象は、周囲の正常部位(非変色部位)よりも明度が高い変色部位である。このような肌の変色部位の例には、白斑や、周囲よりも明度が高い皮膚を移植された皮膚移植部位、日焼け領域に囲まれた非日焼け領域、ボディペインティングなどで意図せずに周囲よりも明度が高くなってしまった部位(例えば、色ムラが生じた部位や作業者が間違えた部位など)、メイクアップ部位に囲まれた非メイクアップ部位、非メイクアップ部位に囲まれたメイクアップ部位などが含まれる。
なお、以下の説明において、「L*値」、「a*値」および「b*値」とは、L*a*b*表色系(CIE 1976)におけるL*値、a*値およびb*値をそれぞれ意味する。
(画像処理装置の構成)
図1は、本開示の一実施の形態に係る画像処理装置(メイク支援システム)100の構成を示すブロック図である。図1に示されるように、画像処理装置(メイク支援システム)100は、画像取得部110、画像格納部120、画像解析部130、画像データ生成部140、情報格納部150および画像形成部160を有する。
画像取得部110は、変色部位を含む肌の画像を取得する。たとえば、画像取得部110は、カメラによりユーザの顔を撮影する。また、画像取得部110は、外部機器により撮影された画像を外部機器から入力したり、画像格納部120に格納されている画像を入力したりすることで画像を取得してもよい。画像取得部110は、取得した画像を画像解析部130に送るとともに、必要に応じて画像格納部120に格納する。
たとえば、画像取得部110は、可視光を照射する照明と、カメラと、タッチパネル付き液晶ディスプレイなどの入力部を兼ねる表示部とを有する(図2参照)。照明およびカメラは、表示部の近傍に配置されていることが好ましい。この場合、画像取得部110は、照明により可視光をユーザの顔に照射しながら、表示部の正面に位置するユーザの顔をカメラで撮影する。そして、画像取得部110は、撮影した画像を左右反転させて表示部に表示する。これにより、ユーザは、鏡を覗き込んでいるような感覚を得ながら、自分の顔の画像を撮影することができる。
画像格納部120には、画像取得部110が取得した画像が格納される。
画像解析部130は、画像取得部110から得た画像から変色部位に対応する変色領域を特定する。また、画像解析部130は、同じ画像から変色部位の周囲の正常部位に対応する正常領域も特定する。そして、画像解析部130は、変色領域の形状および色を特定するとともに、正常領域の色も特定する。画像解析部130は、特定した情報を画像データ生成部140に送る。画像解析部130は、画像を解析する際に、必要に応じて情報格納部150に格納されている各種情報(例えば後述する第1閾値や第2閾値など)を利用してもよい。
画像解析部130が変色領域を特定する方法は、特に限定されない。たとえば、画像解析部130は、前述のタッチパネル付き液晶ディスプレイなどの入力部を兼ねる表示部を用いて、ユーザに画像内における変色領域の範囲を指定させることで変色領域を特定してもよい(図2参照)。また、表示部に接続されたプローブによる撮影および画像取得であってもよい。
また、画像解析部130は、画像において明度(例えばL*値)が所定の第1閾値以上の領域を変色領域として特定してもよい。第1閾値は、特に限定されず、ユーザの正常領域(非変色領域)の肌の色などに応じて適宜設定される。たとえば、第1閾値は、L*値として60~100の範囲内の数値である。また、この場合、画像解析部130は、明度が第1閾値以上の領域があった場合にその領域をすぐに変色領域として特定してもよいが、変色領域の特定精度を向上させる観点から、さらに他の条件も満たしたときのみその領域を変色領域として特定してもよい。
たとえば、画像解析部130は、明度(L*値)が第1閾値以上の領域の外縁の30%以上の面積が明度(L*値)が第1閾値未満の領域(正常領域)に囲まれている場合のみ、その領域を変色領域として特定してもよい。このようにすることで、肌全体の明度が高いユーザ(色白のユーザ)に対する変色領域の特定精度を向上させることができる。また、画像解析部130は、明度(L*値)が第1閾値以上の領域のb*値が、明度(L*値)が第1閾値未満の領域のb*値よりも5以上低い場合のみ、その領域を変色領域として特定してもよい。このようにすることでも、変色領域の特定精度を向上させることができる。
また、画像解析部130は、明度(L*値)が第1閾値以上の領域の内部に、L*値が第1閾値未満の複数の領域が所定の第2閾値以下の間隔で存在しない場合のみ、すなわちその領域の内部にシミなどが無い場合のみ、その領域を変色領域として特定してもよい。このようにすることでも、肌全体の明度が高いユーザに対する変色領域の特定精度を向上させることができる。また、画像解析部130は、明度(L*値)が第1閾値以上の領域の内部に、L*値が第1閾値未満の複数の領域が所定の第2閾値以下の間隔で存在する場合に、第2閾値以下の間隔で存在するL*値が第1閾値未満の複数の領域をシミなどと判定し、この領域を除外して変色領域の形状などを特定してもよい。
また、画像解析部130は、画像において彩度(例えばHSV色空間におけるS値)が所定の第1閾値以下の領域を変色領域として特定してもよい。明度と同様に、第1閾値は、特に限定されず、ユーザの正常領域(非変色領域)の肌の色などに応じて適宜設定される。また、この場合、画像解析部130は、彩度が第1閾値以下の領域があった場合にその領域をすぐに変色領域として特定してもよいが、変色領域の特定精度を向上させる観点から、さらに他の条件も満たしたときのみその領域を変色領域として特定してもよい。
たとえば、画像解析部130は、彩度(S値)が第1閾値以下の領域の外縁の30%以上の面積が彩度(S値)が第1閾値を超えている領域(正常領域)に囲まれている場合のみ、その領域を変色領域として特定してもよい。このようにすることで、肌全体の彩度が低いユーザ(色白のユーザ)に対する変色領域の特定精度を向上させることができる。
また、画像解析部130は、彩度(S値)が第1閾値以下の領域の内部に、S値が第1閾値を超えている複数の領域が所定の第2閾値以下の間隔で存在しない場合のみ、すなわちその領域の内部にシミなどが無い場合のみ、その領域を変色領域として特定してもよい。このようにすることでも、肌全体の彩度が低いユーザに対する変色領域の特定精度を向上させることができる。また、画像解析部130は、彩度(S値)が第1閾値以下の領域の内部に、S値が第1閾値を超えている複数の領域が所定の第2閾値以下の間隔で存在する場合に、第2閾値以下の間隔で存在するS値が第1閾値を超えている複数の領域をシミなどと判定し、この領域を除外して変色領域の形状などを特定してもよい。
また、画像解析部130は、可視光の波長領域(400~700nm)における分光反射スペクトルが、正常領域の分光反射スペクトルに対して一律に高い領域を変色領域として特定してもよい。
画像データ生成部140は、画像解析部130から得た情報(例えば画像の正常領域の色の情報ならびに変色領域の形状および色の情報)および情報格納部150に格納されている各種情報に基づいて、変色部位の色を正常部位の色に補正するための画像データを生成する。この後説明するように、この画像データに基づいて形成された画像をユーザの肌の変色部位の上に配置することで、厚塗り感を生じさせることなく変色部位を目立ち難くすることができる。画像データ生成部140は、生成した画像データを画像形成部160に送る。
この後説明するように、画像形成部160は、少なくとも3つの層、すなわち最も肌側に位置する第1層と、第1層の上に位置する第2層と、第2層の上に位置する第3層とを含む画像を形成する(図4の第1層320、第2層330および第3層340を参照)。これに対応して、画像データ生成部140も、少なくとも3つの層、すなわち最も肌側に位置する第1層と、第1層の上に位置する第2層と、第2層の上に位置する第3層とを含む画像データを生成する。第1層は、変色部位の明度を正常部位に近づける機能を主として担っている。第1層が周囲の正常部位よりも暗い色味を有しているため、第2層は、画像の色味を正常部位に近づける機能を主として担っている。第3層は、画像の外観を周囲の正常部位と略同一にする機能を主として担っている。画像データ生成部140は、生成した画像データに基づいて形成された画像をユーザの肌の変色部位の上に配置したときに、変色部位とその周囲の正常部位(非変色部位)との色差ΔE*abが3.2以下、好ましくは2.5以下、より好ましくは1.5以下となるように、画像データを生成することが好ましい。
上記のとおり、第1層は、周囲の正常部位よりも明度が高い変色部位の明度を、周囲の正常部位に近づける機能を主として担っている。したがって、画像データ生成部140は、第1層の変色領域に対応する領域のL*値を、正常領域のL*値よりも5以上かつ20以下低い値、好ましくは10以上20以下低い値に設定する。このようにすることで、明度が高い変色部位を効果的に隠蔽することができる。第1層の変色領域に対応する領域の色度(例えばa*値およびb*値)は、特に限定されないが、周囲の正常領域の色度と実質的に同じであることが好ましい。ここで2つの領域の色度が実質的に同じとは、例えば、2つの領域のa*値の差(絶対値)および2つの領域のb*値の差(絶対値)がいずれも3.2以下であることを意味し、好ましくは1.5以下であることを意味する。
上記のとおり、第2層は、画像の色味を正常部位に近づける機能を主として担っている。したがって、画像データ生成部140は、暗い色味の第1層の上に第2層を積層したときに、積層画像の色味が正常部位の色味に近づくように第2層の変色領域に対応する領域の色度(例えばa*値およびb*値)および/または明度(例えばL*値)を設定することが好ましい。たとえば、画像データ生成部140は、第2層の変色領域に対応する領域の色度(例えばa*値およびb*値)を、第1層の変色領域に対応する領域と実質的に補色の関係にある色度に設定してもよい。ここで補色の関係にある色度とは、色度図において白色点を通る直線上で、白色点を間に相向きあう2つの色である。言い換えれば、適当な割合で混合すれば無彩色(白色、灰色、または黒色)に見える異なった2色を互いに補色の関係という。また、スペクトルの一部の色Aを遮ったとき、残りの光を集めた色Bが、色Aと補色の関係となる。なお、本開示において、第1層の変色領域に対応する領域と実質的に補色の関係にある色度には、第1層の変色領域に対応する領域の完全な補色だけでなく、それに近似する色の色度も含むものとする。また、画像データ生成部140は、第2層の変色領域に対応する領域の明度(例えばL*値)を、第1層の変色領域に対応する領域の明度と第3層の変色領域に対応する領域の明度との間の明度に設定してもよい。たとえば、画像データ生成部140は、第2層の変色領域に対応する領域の明度(例えばL*値)を、(第1層の変色領域に対応する領域のL*値と第3層の変色領域に対応する領域のL*値の中間値)±(第1層または第3層の変色領域に対応する領域のL*値と前記中間値との差の絶対値)の範囲内としてもよい。また、画像データ生成部140は、第2層の変色領域に対応する領域の明度(例えばL*値)を、(前記中間値-1.5)または(前記中間値+1.5)を下限値として、この下限値に(第1層または第3層の変色領域に対応する領域のL*値と前記中間値との差の絶対値)を加えたものを上限値とする範囲を意味してもよい。これは、特に、正常部位の明度が低い(例えばL*値が65未満)場合に有効である。また、画像データ生成部140は、第2層の変色領域に対応する領域の明度(例えばL*値)を、第1層の変色領域に対応する領域の明度および第3層の変色領域に対応する領域の明度よりも高い明度に設定してもよい。このようにすることで、第1層により暗くなった変色部位を、第2層により明るくして、第3層により正常部位の色に補正しやすくすることが可能となる。これは、特に、正常部位の明度が高い(例えばL*値が65以上)場合に有効である。
上記のとおり、第3層は、画像の外観を周囲の正常部位と略同一にする機能を主として担っている。したがって、画像データ生成部140は、第3層の変色領域に対応する領域の明度(例えばL*値)および色度(例えばa*値およびb*値)を、正常領域と実質的に同じ明度および色度に設定することが好ましい。このようにすることで、画像を変色部位の上に配置したときに、変色部位を目立ち難くすることができる。ここで2つの領域の明度および色度が実質的に同じとは、例えば、2つの領域のL*値の差(絶対値)、2つの領域のa*値の差(絶対値)および2つの領域のb*値の差(絶対値)がいずれも3.2以下であることを意味し、好ましくは1.5以下であることを意味する。または、2つの領域の明度および色度が実質的に同じとは、例えば、2つの領域の色差ΔE*abが3.2以下、好ましくは2.5以下、より好ましくは1.5以下であることを意味する。
また、変色領域に対応する領域とその周囲の正常領域に対応する領域との境界を不明瞭にする観点から、画像データ生成部140は、画像を構成する第1層、第2層および第3層の少なくとも1つにおいて、変色領域に対応する領域とその周囲の正常領域に対応する領域との間に、変色領域に対応する領域の色から正常領域に対応する領域の色に連続的に色が変化するグラデーション領域を設定してもよい。白斑などの明度が高い変色部位は、シミなどの明度が低い変色部位と異なり、輪郭が明瞭な場合が多い。しかしながら、このようにグラデーション領域を設定することで、明度が高い変色部位についても輪郭をより目立ち難くすることができる。
たとえば、画像データ生成部140は、第1層において、変色領域に対応する領域と正常領域に対応する領域との間に、変色領域に対応する領域の色から正常領域に対応する領域の色に連続的に色が変化するグラデーション領域を設定してもよい。
また、画像データ生成部140は、第1層に加えて、第2層または第3層においても、変色領域に対応する領域と正常領域に対応する領域との間に、変色領域に対応する領域の色から正常領域に対応する領域の色に連続的に色が変化するグラデーション領域を設定してもよい。この場合、第2層または第3層におけるグラデーション領域の幅は、第1層におけるグラデーション領域の幅よりも大きいことが好ましい。また、第2層または第3層におけるグラデーション領域の内縁は、第1層におけるグラデーション領域の内縁よりも外側に位置することが好ましい。このようにグラデーション領域を設定することで、変色部位の輪郭をより目立ち難くすることができる。
情報格納部150には、画像解析部130による画像解析に必要な各種情報、および画像データ生成部140による画像データの生成に必要な各種情報が予め格納される。
画像形成部160は、画像データ生成部140が生成した画像データに基づいて、画像を肌または薄膜の上に形成する。この画像は、変色部位の上に配置されることで、厚塗り感を生じさせることなく変色部位を目立ち難くすることができる(図2参照)。
画像形成部160が画像を形成する方法は、特に限定されず、画像を形成する対象に応じて適宜選択されうる。たとえば、画像形成部160が肌の変色部位を含む領域の上に画像を直接形成する場合は、画像形成部160は、スプレー塗装により画像を形成してもよいし、インクジェット印刷により画像を形成してもよい。このように肌の上に画像を直接形成する場合は、簡単かつ短時間で画像を形成することができる。また、画像形成部160が肌に貼り付け可能な薄膜の上に画像を形成する場合は、画像形成部160は、薄膜の上に画像(第1層、第2層および第3層)を印刷してもよい。このように肌に貼り付け可能な薄膜の上に画像を形成することで、変色部位の上に貼付されるシートを製造することができる(図2参照)。このようにシートをユーザの肌に貼る場合は、肌の上に画像を直接形成する場合に比べて肌への刺激を低減することができる。
画像形成部160が肌の変色部位を含む領域にスプレー法で画像を形成する場合は、画像形成部160は、ユーザの肌の上に、色材を含むインクをスプレー法で順次塗布して第1層、第2層および第3層を形成する。より具体的には、画像形成部160は、ユーザの肌の上に、所定の色材を所定量含む第1インクを噴霧し、乾燥させて、第1層を形成する。次いで、画像形成部160は、第1層の上に、所定の色材を所定量含む第2インクを噴霧し、乾燥させて、第2層を形成する。次いで、画像形成部160は、第2層の上に、所定の色材を所定量含む第3インクを噴霧し、乾燥させて、第3層を形成する。このようにして形成された画像は、一般的な化粧と同様にクレンジング剤で落とすことができる。色材を含むインクに付いては、別途説明する。
画像形成部160がユーザの肌の上にスプレー塗装を行う場合の画像形成部160の構成は、特に限定されない。たとえば、画像形成部160は、ユーザの顔を固定するための固定台と、複数種類のインクをそれぞれ貯蔵するインク貯蔵部と、インク貯蔵部内のインクを調合するインク調合部と、インク調合部により調合されたインクを収容するインク予備室と、インク予備室内のインクを噴霧するノズルと、これらを制御する制御部とを有する。制御部は、画像データ生成部140により生成された画像データに基づいて画像を形成するために必要な色味のインクをインク調合部に調合させる。ノズルは、圧縮空気を用いてインク予備室内のインクを噴霧する。このとき、制御部は、ノズルの位置や空気圧の大きさなどを調整することで、所望の画像を形成する。また、画像形成部160は、色表現のための色材を含むインク用のノズルや、質感表現のためのラメやパールを含むインク用のノズル、オイルや保湿剤などを含むインク用のノズルなど、複数のノズルを有していてもよい。
画像形成部160が肌の変色部位を含む領域にインクジェット法で画像を形成する場合は、画像形成部160は、ユーザの肌の上に、色材を含むインクをインクジェット法で順次印刷して第1層、第2層および第3層を形成する。より具体的には、画像形成部160は、ユーザの肌の上に、所定の色材を所定量含む第1インクの液滴を吐出し、乾燥させて、第1層を形成する。次いで、画像形成部160は、第1層の上に、所定の色材を所定量含む第2インクの液滴を吐出し、乾燥させて、第2層を形成する。次いで、画像形成部160は、第2層の上に、所定の色材を所定量含む第3インクの液滴を吐出し、乾燥させて、第3層を形成する。各層を形成する際には、複数色のインクを組み合わせて所望の色を再現してもよい。このようにして形成された画像は、一般的な化粧と同様にクレンジング剤で落とすことができる。色材を含むインクに付いては、別途説明する。
画像形成部160がユーザの肌の上にインクジェット印刷を行う場合の画像形成部160の構成は、特に限定されない。たとえば、画像形成部160は、ユーザの顔を固定するための固定台と、複数種類のインクをそれぞれ貯蔵するインク貯蔵部と、インク貯蔵部内のインクの液滴を吐出するインクジェットヘッドと、これらを制御する制御部とを有する。インクジェットヘッドは、ピエゾ方式またはサーマル方式でインク貯蔵部内のインクの液滴を吐出する。このとき、制御部は、各種インクの液滴の大きさや位置、組み合わせなどを調整することで、所望の画像を形成する。また、画像形成部160は、色表現のための色材を含むインク用のインクジェットヘッドや、質感表現のためのラメやパールを含むインク用のインクジェットヘッド、オイルや保湿剤などを含むインク用のインクジェットヘッドなど、複数のインクジェットヘッドを有していてもよい。
画像形成部160が肌に貼り付け可能な薄膜の上に画像を形成してシートを製造する場合は、画像形成部160は、薄膜の上に、色材を含むインクを順次塗布して第1層、第2層および第3層を形成して、シートを作製する。より具体的には、画像形成部160は、薄膜の上に、所定の色材を所定量含む第1インクを塗布し、乾燥させて、第1層を形成する。次いで、画像形成部160は、第1層の上に、所定の色材を所定量含む第2インクを塗布し、乾燥させて、第2層を形成する。次いで、画像形成部160は、第2層の上に、所定の色材を所定量含む第3インクを塗布し、乾燥させて、第3層を形成する。各層を形成する際には、複数色のインクを組み合わせて所望の色を再現してもよい。
図4に示されるように、シート300は、一方の面が肌に貼付されるための薄膜310と、薄膜310の他方の面上に配置された第1層320と、第1層320の上に配置された第2層330と、第2層330の上に配置された第3層340とを有している。前述のとおり、第1層320の変色部位に対応する領域のL*値は、正常部位のL*値よりも10以上かつ20以下低く、第3層340の変色部位に対応する領域の明度および色度は、正常部位の明度および色度と実質的に同じである。また、第2層330の変色領域に対応する領域の色度は、第1層320の変色領域に対応する領域と実質的に補色の関係にある色度であることが好ましく、第2層330の変色領域に対応する領域の明度は、第1層320の変色領域に対応する領域の明度と第3層340の変色領域に対応する領域の明度との実質的に中間の明度であることが好ましい。
薄膜310は、人の肌に貼付しても違和感が無く、生体適合性を有するシート状部材であることが好ましい。また、本開示の目的および効果を損なわない範囲で着色されていてもよく、無色透明、または半透明であってもよい。薄膜310の厚さは、10nm~10μmであることが好ましい。薄膜310が疎水性の性質を有する場合は、薄膜310の厚さは、10nm~1000nmであることがより好ましく、10nm~800nmであることが特に好ましい。薄膜310の形状は、特に限定されず、矩形状であってもよいし、変色領域の形状やその周辺の形状に適合する形状であってもよい。また、薄膜310には、変色領域またはその周辺の形状に適合するように、外周部および/または内部に切れ込みが形成されてもよい。
薄膜310は、スピンコート法や、ロールツーロール法、LB法(ラングミュア・ブロジェット法)などで形成されるシートであってもよいし、電界紡糸法などで生成されるファイバーが折り重なるファイバーシートであってもよい。薄膜310の材料の例には、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリエチレンサクシネート、ポリエチレンテレフタレート、またはこれらの共重合体に代表されるポリエステル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールに代表されるポリエーテル類;ナイロン、ポリグルタミン酸、ポリアスパラギン酸、またはこれらの塩に代表されるポリアミド類;プルラン、セルロース、デンプン、キチン、キトサン、アルギン酸、ヒアルロン酸、コーンスターチに代表される多糖類またはこれらの塩;アクリルシリコーン、トリメチルシロキシケイ酸に代表されるシリコーン類;アクリル酸アルキル、アクリル酸シリコーン、アクリル酸アミドや、これらの共重合体に代表されるアクリル酸類;ポリビニルアルコール;ポリウレタン;ポリカーボネート;ポリ酸無水物;ポリエチレン;ポリプロピレン;多孔質層コーティングシート、ナノファイバーシート;シルクなどが含まれる。生体適合性や、入手容易性、取り扱い性などの観点からは、薄膜310の材料は、ポリ乳酸、セルロース(例えばカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなど)、デンプン、キチン、キトサン、アルギン酸、コーンスターチまたはポリウレタンであることが好ましい。
たとえば、第1層320、第2層330および第3層340は、それぞれ、主として色材およびバインダを含む層である。第1層320、第2層330および第3層340の色度および明度は、色材の組み合わせや厚みなどによって調整されうる。また、第1層320、第2層330および第3層340は、皮膜形成剤や各種添加剤などをさらに含んでいてもよい。
色材の例には、酸化鉄、水酸化鉄などのチタン酸鉄などの無機赤色顔料;γ-酸化鉄などの無機褐色系顔料;黄酸化鉄、黄土などの無機黄色系顔料;黒酸化鉄、カーボンブラックなどの無機黒色顔料;マンガンバイオレット、コバルトバイオレットなどの無機紫色顔料;水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルトなどの無機緑色顔料;紺青(フェロシアン化第二鉄)、群青(ウルトラマリン青)、瑠璃、岩群青、アルミニウム-コバルト酸化物、アルミニウム-亜鉛-コバルト酸化物、ケイ素-コバルト酸化物、ケイ素-亜鉛-コバルト酸化物、コバルト顔料、花紺青、コバルト青、錫酸コバルト、コバルトクロム青、コバルト-アルミニウム-ケイ素酸化物、マンガン青などの無機青色系顔料;インディゴ、フタロシアニン、インダンスレンブルー、およびこれらのスルホン化物などの有機青色顔料もしくは青色染料;各種タール系色素をレーキ化したもの、各種天然色素をレーキ化したもの、これらの粉体を複合化した合成樹脂粉体などが含まれる。
第1層320、第2層330および第3層340は、それぞれ、色材を一種のみ含んでいてもよく、二種以上含んでいてもよい。また、これらの色材の形状は、特に限定されず、針状形状や、不定形、球状形状、板状形状など、いずれの形状であってもよい。
バインダの例には、(メタ)アクリル酸アルキル重合体、スチレン・(メタ)アクリル共重合体、(メタ)アクリル酸アルキル・酢酸ビニル共重合体、(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリルアルキル共重合体、(メタ)アクリル酸アルキルジメチコン重合体などの(メタ)アクリル系樹脂;酢酸ビニル重合体;ビニルピロリドン・スチレン共重合体;などからなる粒子が含まれる。なお、本開示において、(メタ)アクリルとは、アクリル、メタクリル、またはアクリルとメタクリルとの混合体を表すものとする。これらの中でも、バインダは、(メタ)アクリル系樹脂からなる粒子(以下、単に「アクリル系粒子」とも称する)であることが好ましい。バインダが、アクリル系粒子からなると、色材の定着性を向上させることができる。バインダは、皮膚刺激性のない(メタ)アクリル系樹脂からなることがさらに好ましい。そこで、上記アクリル系粒子は、日本の薬事法に基づく化粧品の成分表示名称リストに掲載のある成分や、EU化粧品規制(Cosmetics Directive 76/768/EEC)に則った成分、米国CTFA(Cosmetic, Toiletry and Fragrance Association, U.S.)によるInternational Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook(2002年1月1日、第9版)に記載されている成分などから選択されることが好ましく、公知の化粧料などに適用されているアクリル系樹脂の粒子とすることが好ましい。
アクリル系粒子を構成する(メタ)アクリル系樹脂の具体例には、(メタ)アクリル系モノマーの単独重合体や、2種以上の(メタ)アクリル系モノマーの共重合体、(メタ)アクリル系モノマーと他のモノマーとの共重合体などが含まれる。上記(メタ)アクリル系モノマーの例には、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸アミド、アクリル酸n-プロピル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、N,N-ジメチルアミノエチルアクリレート、アクリロニトリル、メタクリル酸、メタクリル酸エチル、メタクリル酸アミド、メタクリル酸n-プロピル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ハイドロキシエチル、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレートなどが含まれる。また、上記(メタ)アクリル系モノマーと共重合可能な他のモノマーの例には、スチレン、酢酸ビニル、シリコーンマクロマー、フッ素系モノマー、アルコキシシラン不飽和単量体などが含まれる。
第1層320、第2層330または第3層340に含まれるバインダの量は、色材の量を10質量部としたとき、0.5~10質量部であることが好ましく、1.5~5.7質量部であることがより好ましい。色材の量に対するバインダの量が上記範囲であると、色材の定着性が高まる。また、バインダの量が上記範囲であると、相対的に色材の量が十分になりやすく、第1層320、第2層330または第3層340を所望の色とすることができる。
画像形成部160が薄膜の上にインクを塗布する方法は、特に限定されず、公知の方法から選択されうる。塗布方法の例には、インクジェット法や、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷などが含まれる。オンデマンド印刷の行いやすさや、積層印刷の行いやすさなどの観点からは、これらの中でも、インクジェット法が好ましい。以下、化粧料インクをインクジェット法で塗布する場合について説明するが、本開示はこの方法に限定されない。
インクをインクジェット法で印刷する場合、インクジェット装置の構成は、特に限定されず、公知の方式(例えばピエゾ方式、サーマル方式および静電方式)から選択されうる。加熱が不要という観点からは、これらの中でも、ピエゾ素子方式のインクジェット装置が好ましい。
また、画像形成部160(インクジェット装置)は、各層を形成する際に、インクを1回だけ塗布してもよく、2回以上塗布してもよい。インクを複数回塗布する場合、インクを1回塗布するごとに乾燥させてもよいし、インクを複数回塗布した後にまとめて乾燥させてもよい。
インクを乾燥させる方法は、インク中の溶媒(例えば後述の高級アルコールや精製水など)を除去することができれば、特に限定されない。たとえば、大気圧下、室温でインクを乾燥させてもよいし、所定の温度に加熱および/または減圧してインクを乾燥させてもよい。加熱する場合、例えば25~50℃に加熱することが好ましい。この範囲で加熱することで、薄膜やインク中の固形分を劣化させることなく、効率良く乾燥させることができる。一方、減圧する場合、-0.1~0MPa減圧することが好ましい。この範囲で減圧することで、効率良くインクを乾燥させることができる。
なお、ここまでの説明では、画像形成部160を有する画像処理装置(メイク支援システム)100について説明してきたが、本開示に係る画像処理装置は、画像形成部160を有していなくてもよい。たとえば、本開示に係る画像処理装置は、画像データ生成部140が生成した画像データを、外部の塗装装置または印刷装置に送信し、この外部の塗装装置または印刷装置が、変色部位の色を正常部位の色に補正するための画像を肌または薄膜の上に形成してもよい。
図2は、シート300を作製する画像形成部160を有する画像処理装置(メイク支援システム)100の一例を示す模式図である。図2に示されるように、画像処理装置100は、画像取得部110、画像格納部120、画像解析部130、画像データ生成部140および情報格納部150を含む第1装置170と、画像形成部160を含む第2装置180とを有する。第1装置170は、画像データを生成する装置として機能し、第2装置180は、第1装置170が生成した画像データに基づいてシート300を作製する装置として機能する。第1装置170および第2装置180は、有線通信または無線通信により接続されている。
第1装置170は、照明部111から可視光を照射された状態で、表示部113の正面に位置するユーザ400の顔を、表示部113の近傍に配置されたカメラ112で撮影する。そして、第1装置170は、撮影した画像を左右反転させて顔画像410を生成し、表示部113に表示する。これにより、ユーザ400は、鏡を覗き込んでいるような感覚で顔画像410を撮影することができる。この例では、照明部111、カメラ112および表示部113は、協働で画像取得部110として機能している。
また、第1装置170は、顔画像410から(または反転前の顔画像から)、1つ以上の変色領域420を特定する。そして、第1装置170は、その特定した顔画像410の変色領域420に対応する肌430の変色部位を目立たなくするためのシート300を生成するための画像データを生成する。そして、第1装置170は、その画像データを、有線通信または無線通信で第2装置180へ送信する。
第2装置180は、第1装置170から送信された画像データに基づいて、薄膜310上に、インクタンクに充填された各種インクを組み合わせることなどにより、所望のパターン状に第1層320、第2層330、および第3層340を形成(積層印刷)し、シート300を作製する。
ユーザ400は、作製されたシート300を肌430の変色部位の上に貼付することにより、変色部位を目立たなくさせることができる。なお、第1装置170によって、変色領域420が1つも無いと判定される場合には、第1層320および第2層330を含まないシート、すなわち薄膜310上に第3層340が積層された、個人の骨格のサイズに合わせたシート300を第2装置180が生成してもよい。このとき、表示部113にて、変色部位がひとつもない旨の表示を行い、ユーザ400が、何も印刷しないか、ファンデーション相当の第3層340を印刷するかの選択を行えるようにしてもよい。
第1装置170および第2装置180は、例えば、工場、化粧品販売店舗、美容室、医療機関、身だしなみを整えるメイクルーム、イベント会場、または個人宅などに配置される。なお、第1装置170および第2装置180は、容易に持ち運ぶことも可能なポータブル型の装置であってもよい。
なお、図2では、第1装置170および第2装置180に分けられている画像処理装置(メイク支援システム)100について説明したが、本開示に係る画像処理装置はこれに限定されない。たとえば、本開示に係る画像処理装置は、1つの筐体の中に画像取得部110、画像格納部120、画像解析部130、画像データ生成部140、情報格納部150および画像形成部160を有していてもよい。
以上、本開示に係る画像処理装置(メイク支援システム)100について、図面を参照して詳述してきたが、上述した画像処理装置100の機能は、コンピュータプログラムにより実現されうる。
図3は、画像処理装置100の画像取得部110、画像格納部120、画像解析部130、画像データ生成部140および情報格納部150の機能をプログラムにより実現するコンピュータのハードウェア構成を示す図である。このコンピュータ200は、キーボードやマウス、カメラ、タッチパッドなどの入力装置210、ディスプレイやスピーカーなどの出力装置220、CPU(Central Processing Unit)230、ROM(Read Only Memory)240、RAM(Random Access Memory)250、ハードディスク装置やSSD(Solid State Drive)などの記憶装置260、DVD-ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)やUSB(Universal Serial Bus)メモリなどの記録媒体から情報を読み取る読取装置270、ネットワークを介して通信を行う送受信装置280を有しており、各構成要素は、バス290により互いに接続される。
そして、読取装置270は、画像処理装置100の機能を実現するためのプログラムを記録した記録媒体からそのプログラムを読み取り、記憶装置260に記憶させる。または、送受信装置280が、ネットワークに接続されたサーバ装置と通信を行い、サーバ装置からダウンロードした上記各装置の機能を実現するためのプログラムを記憶装置260に記憶させる。
そして、CPU230が、記憶装置260に記憶されたプログラムをRAM250にコピーし、そのプログラムに含まれる命令をRAM250から順次読み出して実行することにより、画像処理装置100の機能が実現される。
(インクの組成)
画像形成部160が第1層を形成するための第1インク、第2層を形成するための第2インク、および第3層を形成するための第3インク(以下、これらをまとめて「化粧料インク」とも称する)は、各層の明度(例えばL*値)および色度(例えばa*値およびb*値)を調整するための色材を含むインクである。たとえば、化粧料インクは、色材、バインダ、高級アルコールおよび精製水を含む。化粧料インクは、必要に応じて皮膜形成剤や各種添加剤などを含んでいてもよい。
化粧料インクに含まれる色材の例には、酸化鉄、水酸化鉄などのチタン酸鉄などの無機赤色顔料;γ-酸化鉄などの無機褐色系顔料;黄酸化鉄、黄土などの無機黄色系顔料;黒酸化鉄、カーボンブラックなどの無機黒色顔料;マンガンバイオレット、コバルトバイオレットなどの無機紫色顔料;水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルトなどの無機緑色顔料;紺青(フェロシアン化第二鉄)、群青(ウルトラマリン青)、瑠璃、岩群青、アルミニウム-コバルト酸化物、アルミニウム-亜鉛-コバルト酸化物、ケイ素-コバルト酸化物、ケイ素-亜鉛-コバルト酸化物、コバルト顔料、花紺青、コバルト青、錫酸コバルト、コバルトクロム青、コバルト-アルミニウム-ケイ素酸化物、マンガン青などの無機青色系顔料;インディゴ、フタロシアニン、インダンスレンブルー、およびこれらのスルホン化物などの有機青色顔料もしくは青色染料;各種タール系色素をレーキ化したもの、各種天然色素をレーキ化したもの、これらの粉体を複合化した合成樹脂粉体などが含まれる。さらに、化粧料インクには、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウムなどの白色顔料;タルク、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイト、カオリン、炭化珪素、ベントナイト、スメクタイト、無水ケイ酸、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、珪ソウ土、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素などの白色体質粉体;ホウケイ酸カルシウムアルミニウム、二酸化チタン被覆雲母、二酸化チタン被覆ガラス末、二酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、二酸化チタン被覆マイカ、二酸化チタン被覆タルク、酸化鉄被覆雲母、酸化鉄被覆雲母チタン、酸化鉄被覆ガラス末、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末などの光輝性粉体;N-アシルリジンなどの有機低分子性粉体;シルク粉末、セルロース粉末などの天然有機粉体;アルミニウム粉、金粉、銀粉などの金属粉体;微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素などの複合粉体;などの光沢剤が含まれていてもよい。
化粧料インクに含まれるバインダの例には、(メタ)アクリル酸アルキル重合体、スチレン・(メタ)アクリル共重合体、(メタ)アクリル酸アルキル・酢酸ビニル共重合体、(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリルアルキル共重合体、(メタ)アクリル酸アルキルジメチコン重合体などの(メタ)アクリル系樹脂;酢酸ビニル重合体;ビニルピロリドン・スチレン共重合体;などからなる粒子が含まれる。なお、本開示において、(メタ)アクリルとは、アクリル、メタクリル、またはアクリルとメタクリルとの混合体を表すものとする。これらの中でも、バインダは、(メタ)アクリル系樹脂からなる粒子(以下、単に「アクリル系粒子」とも称する)であることが好ましい。バインダが、アクリル系粒子からなると、色材の定着性を向上させることができる。バインダは、皮膚刺激性のない(メタ)アクリル系樹脂からなることがさらに好ましい。そこで、上記アクリル系粒子は、日本の薬事法に基づく化粧品の成分表示名称リストに掲載のある成分や、EU化粧品規制(Cosmetics Directive 76/768/EEC)に則った成分、米国CTFA(Cosmetic, Toiletry and Fragrance Association, U.S.)によるInternational Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook(2002年1月1日、第9版)に記載されている成分などから選択されることが好ましく、公知の化粧料などに適用されているアクリル系樹脂の粒子とすることが好ましい。
アクリル系粒子を構成する(メタ)アクリル系樹脂の具体例には、(メタ)アクリル系モノマーの単独重合体や、2種以上の(メタ)アクリル系モノマーの共重合体、(メタ)アクリル系モノマーと他のモノマーとの共重合体などが含まれる。上記(メタ)アクリル系モノマーの例には、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸アミド、アクリル酸n-プロピル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、N,N-ジメチルアミノエチルアクリレート、アクリロニトリル、メタクリル酸、メタクリル酸エチル、メタクリル酸アミド、メタクリル酸n-プロピル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ハイドロキシエチル、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレートなどが含まれる。また、上記(メタ)アクリル系モノマーと共重合可能な他のモノマーの例には、スチレン、酢酸ビニル、シリコーンマクロマー、フッ素系モノマー、アルコキシシラン不飽和単量体などが含まれる。
高級アルコールの種類は、炭素数が3以上であり、精製水と相溶すれば特に限定されない。高級アルコールは、化粧料インクの溶媒としての機能を果たす。なお、高級アルコールは、化粧料インクの塗布後、薄膜に吸収されたり、揮発したりする。高級アルコールの炭素数は、3~5であることが好ましく、3または4であることがより好ましい。高級アルコールの炭素数が当該範囲であると、精製水と相溶しやすくなる。また、化粧量インクを安定して塗布する観点からは、高級アルコールは、3価のアルコールを含むことが好ましい。ここで、3価のアルコールの種類は、皮膚刺激性がないものであれば特に限定されないが、生体安全性およびインクの安定性の観点からグリセリンであることが好ましい。
一方で、高級アルコールは、2価のアルコールまたは1価のアルコールを含んでいてもよい。2価のアルコールの例には、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、ブチレングリコール、ヘキサンジオールなどなど含まれる。1価のアルコールの例には、プロパノール、イソプロパノール、ブチルアルコールなどが含まれる。薄膜に対する化粧量インクの濡れ性を向上させる観点からは、高級アルコールは、2価のアルコールを含むことが好ましく、特にプロピレングリコールを含むことが好ましい。
精製水も、化粧料インクの溶媒としての機能を果たし、化粧料インクの印刷後、薄膜に吸収されたり、揮発したりする。精製水の種類は、化粧料に一般的に用いられるものであれば特に限定されない。精製水は、蒸留やイオン交換などの各種方法によって精製された水であってもよいし、例えば温泉水や、深層水、植物の水蒸気蒸留水などであってもよい。
皮膜形成剤は、化粧料インクの皮膜形成性(例えば乾燥性など)を高めるための化合物である。本明細書では、「皮膜形成剤」は、室温で水分散可能な化合物とする(ただし、上述のバインダに相当する成分は除く)。化粧料インクには、皮膜形成剤が一種のみ含まれていてもよく、二種以上含まれていてもよい。
皮膜形成剤は、高級アルコールおよび/または精製水に分散もしくは溶解可能な化合物とすることができ、例えばアクリル系ポリマー、多糖類系ポリマー、糖アルコール、ステロール類、エスエル類、および変性コーンスターチからなる群から選ばれる、一種以上の化合物とすることができる。化粧料インクは、皮膜形成剤を一種のみ含んでいてもよく、二種以上含んでいてもよい。皮膜形成剤が、上記群から選ばれる化合物であると、化粧料インクから形成される塗膜の乾燥が非常に早くなる。
ここで、皮膜形成剤のHLB値は、8以上であることが好ましく、8~19であることがより好ましい。皮膜形成剤のHLB値が8以上であると、皮膜形成剤が、高級アルコールや精製水などに均一に分散または溶解されやすくなる。HLB値とは、油-水系で両液体に対する相対的親和力の比を表す指標であり、一般にHLB値の大きいものは、水に対する親和性が高い。なお、本開示におけるHLB値は、グリフィン法より算出される値とする。
皮膜形成剤も、皮膚刺激性のない材料であることが好ましい。上記アクリル系ポリマーの例には、アクリル酸アルキルコポリマー、アクリル酸アルキルコポリマーの2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール塩(以下、「AMP」とも称する)、アクリル酸アルキルコポリマーのナトリウム塩(以下、「Na」とも称する)、アクリル酸アルキルコポリマーアンモニウム、アクリル酸・アクリル酸アルキルコポリマー、アクリル酸アルキル・ジアセトンアクリルアミドコポリマー、アクリル酸アルキル・ジアセトンアクリルアミドコポリマーAMP、アクリル酸アルキル・ジアセトンアクリルアミドコポリマーの2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール塩(以下、「AMPD」とも称する)、アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチルコポリマー、アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸ブチル・アクリル酸メトキシエチルコポリマー、アクリレーツ・アクリル酸アルキル(炭素数1~18)・アルキル(炭素数1~8)アクリルアミドコポリマーAMP、アクリル酸アルキル・オクチルアクリルアミドコポリマー、アクリレーツ・t-ブチルアクリルアミドコポリマー、アクリレーツ・アクリル酸エチルヘキシルコポリマー、アクリレーツコポリマー、アクリレーツコポリマーAMP、アクリレーツコポリマーNa、ポリウレタン-14・アクリレーツコポリマーAMP、酢酸ビニル・マレイン酸ブチル・アクリル酸イソボロリルコポリマー、スチレン・アクリル酸アルキルコポリマー、スチレン・アクリレーツコポリマー、スチレン・アクリル酸アミドコポリマー、ポリウレタン-1(INCI名:POLYURETHANE-1で表記される化合物)、ポリアクリレート-22(INCI名:POLYACRYLATE-22で表記される化合物)、トリコンタニルポリビニルピロリドン(PVP)、(エイコセン/ビニルピロリドン)コポリマー、(ビニルピロリドン/ヘキサデセン)コポリマーなどが含まれる。
また、多糖類系ポリマーの例には、アラビアガム、グルカン、サクシノグリカン、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、グアガム、ローカストビーンガム、ガラクトマンナンガム、キサンタンガム、デンプン、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース、塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]グアガム、塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]ローカストビーンガム、塩化ヒドロキシプロピルトリモニウムでんぷん、グリセリルグルコシド、グリコシルトレハロース、シロキクラゲ多糖体、イソステアリン酸デキストリンなどが含まれる。
糖アルコールの例には、ソルビトール、マルチトール、グルコースなどが含まれる。ステロール類は、ステロール骨格を有する化合物であればよく、その例には、カンペステロール、カンペスタノール、ブラシカステロール、22-デヒドロカンペステロール、スティグマステロール、スチグマスタノール、22-ジヒドロスピナステロール、22-デヒドロスチグマスタノール、7-デヒドロスチグマステロール、シトステロール、チルカロール、オイホール、フコステロール、イソフコステロール、コジステロール、クリオナステロール、ポリフェラステロール、クレロステロール、22-デヒドロクレロステロール、フンギステロール、コンドリラステロール、アベナステロール、ベルノステロール、ポリナスタノールなどのフィトステロール;コレステロール、ジヒドロコレステロール、コレスタノール、コプロスタノール、エピコプロステロール、エピコプロスタノール、22-デヒドロコレステロール、デスモステロール、24-メチレンコレステロール、ラノステロール、24,25-ジヒドロラノステロ-ル、ノルラノステロ-ル、スピナステロール、ジヒドロアグノステロール、アグノステロール、ロフェノール、ラトステロールなどの動物性ステロール;デヒドロエルゴステロール、22,23-ジヒドロエルゴステロール、エピステロール、アスコステロール、フェコステロールなどの菌類性ステロール;およびこれらの水添物などが含まれる。
エスエル類の例には、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、ヘキサヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、テトラ(ヒドロキシステアリン酸/イソステアリン酸)ジペンタエリスリチル、(ヒドロキシステアリン酸/イソステアリン酸)ジペンタエリスリチルなどのジペンタエリトリット脂肪酸エステル;ステアリン酸硬化ヒマシ油、イソステアリン酸硬化ヒマシ油、ヒドロキシステアリン酸硬化ヒマシ油などの硬化ヒマシ油脂肪酸エステル;ヒドロキシステアリン酸コレステリルなどのコレステロール脂肪酸エステル;オレイン酸フィトステリル、マカデミアンナッツ油脂肪酸フィトステリルなどのフィトステロール脂肪酸エステル;水添ヤシ油、水添パーム油などの水添植物油;ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステリル/セチル/ステアリル/ベヘニル);ペンタヒドロキシステアリン酸スクロース;ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)などが含まれる。
変性コーンスターチは、本開示の目的および効果を損なわない範囲において、コーンスターチを任意の化合物で変性した化合物とすることができ、例えば、コーンスターチに3-(ドデセニル)ジヒドロ2,5-フランジオンを反応して得られるヒドロキシプロピル変性デンプンなどとすることができる。
上記の中でも、化粧料インクの乾燥性が良好になるとの観点から、アクリレーツコポリマー、アクリレーツ(アクリル酸エチルヘキシル)コポリマー、ポリウレタン-14・アクリレーツコポリマーAMP、アクリル酸アルキルコポリマーアンモニウム、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルビス(ベヘニル/イソステアリル/フィトステリル)・水添ロジン酸トリグリセリル、キサンタンガムクロスポリマー・ヒドロキシエチルセルロース、シロキクラゲ多糖体、変性コーンスターチ、イソステアリン酸デキストリンが好ましく、アクリレーツコポリマー、アクリレーツ(アクリル酸エチルヘキシル)コポリマー、ポリウレタン-14・アクリレーツコポリマーAMP、アクリル酸アルキルコポリマーアンモニウム、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルビス(ベヘニル/イソステアリル/フィトステリル)・水添ロジン酸トリグリセリル、キサンタンガムクロスポリマー・ヒドロキシエチルセルロース、シロキクラゲ多糖体がより好ましい。
なお、化粧料インク100質量部に含まれる皮膜形成剤の量は、20質量部以下であることが好ましく、0.3~5質量部であることがより好ましい。皮膜形成剤の量が0.3質量部以上であると、上述のように、化粧料インクの乾燥性が良好になる。一方、皮膜形成剤の量が過度に多いと、化粧料インクの粘度が過度に高くなることがあるが、20質量部以下であれば、化粧料インクを、各種塗布法または印刷法により印刷しやすい粘度とすることができる。
また、化粧料インク調製の際、通常、皮膜形成剤は、溶媒に溶解した溶液の状態で、色材や反射材料、バインダ、高級アルコール、精製水などと混合される。このときに用いられる溶媒についても、皮膚刺激性がない溶媒であることが好ましく、上述の高級アルコールや水であることが好ましい。
なお、本開示の目的および効果を損なわない範囲において、化粧料インクには、反射材料や色材などを、被印刷体に結着するための水溶性ポリマー(上述の皮膜形成剤に相当しないポリマー)などをさらに含んでいてもよい。
各種添加剤についても、皮膚刺激性が陰性である化合物であることが好ましい。各種添加剤の例には、界面活性剤、pH調整剤、増粘剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、防腐防カビ剤、脱酸素剤、酸化防止剤、防腐剤、褪色防止剤、消泡剤、香料、高級アルコールおよび精製水以外の溶媒などが含まれる。
(画像処理装置の動作)
次に、図5のフローチャートを参照し、画像処理装置100の動作について説明する。
まず、画像取得部110は、変色部位を含む肌の画像を取得し、画像格納部120に格納すると共に、画像解析部130へ送る(S101)。
次に、画像解析部130は、画像取得部110が取得した画像から変色部位に対応する変色領域を特定する(S102)。より具体的には、画像解析部130は、画像取得部110が取得した画像から変色部位に対応する変色領域の色および形状、ならびに変色領域の周囲の正常領域(非変色領域)の色を特定する。特定された情報は、画像データ生成部140に送られる。
図6は、ステップS102における画像解析部130の処理の一例を示すフローチャートである。
まず、画像解析部130は、画像取得部110が肌の画像を取得する前、または同時に取得されたカラーチャートを用いて、肌の画像の色を補正するための色情報を取得する(S1021)。
次に、画像解析部130は、ステップS1021で取得した色情報に基づいて、画像取得部110が取得した肌の画像の色補正を行い、肌の各点における色を決定する(S1022)。
次に、画像解析部130は、肌の画像を色ごとに区分けする(S1023)。より具体的には、画像解析部130は、色度(例えばa*値およびb*値)および/または明度(例えばL*値)について複数の範囲を設定して、肌の画像を範囲ごとに区分けする。たとえば、画像解析部130が明度(例えばL*値)に基づいて区分けをする場合、画像解析部130は、L*値が第1閾値未満かつ第3閾値以上の領域(正常部位に対応する正常領域(非変色領域)に対応)と、L*値が第1閾値以上の領域(明度が高い変色部位(例えば白斑)に対応する明度が高い変色領域に対応)と、L*値が第3閾値未満の領域(明度が低い変色部位(例えばシミ)に対応する明度が低い変色領域に対応)とに区分けする。
次に、画像解析部130は、画像から明度が高い変色部位に対応する明度が高い変色領域を特定する(S1024)。前述のとおり、画像解析部130が変色領域を特定する方法は、特に限定されない。たとえば、画像解析部130は、前述のタッチパネル付き液晶ディスプレイなどの入力部を兼ねる表示部113を用いて、ユーザ400に画像410内における変色領域420の範囲を指定させることで変色領域を特定してもよい(図2参照)。また、画像解析部130は、画像において明度(例えばL*値)が所定の第1閾値以上の領域を変色領域として特定してもよい。この場合、画像解析部130は、明度が第1閾値以上の領域があった場合にその領域をすぐに変色領域として特定してもよいが、変色領域の特定精度を向上させる観点から、さらに他の条件も満たしたときのみその領域を変色領域として特定してもよい。
次に、画像解析部130は、特定された変色領域の色(明度および色度)および形状、ならびにその周囲の正常領域の色(明度および色度)を特定する(S1025)。
最後に、画像解析部130は、変色領域と正常領域との色差を特定する(S1026)。
図5のフローチャートに戻る。次に、画像データ生成部140は、画像取得部110が取得した画像の正常部位に対応する正常領域および変色領域の色の情報に基づいて、変色部位の色を正常部位の色に補正するための画像データを生成する(S103)。生成された画像データは、画像形成部160に送られる。このとき、画像データ生成部140は、第1層の変色領域に対応する領域のL*値を、正常領域のL*値よりも5以上かつ20以下低い値、好ましくは10以上かつ20以下低い値に設定する。多くの場合は、第1層の変色領域に対応する領域について、L*値を一律に正常領域のL*値よりも10以上かつ20以下低い値に設定すればよいが、例えば、正常領域の明度L*が50以下の場合、第1層の変色領域に対応する領域のL*値を、正常領域のL*値よりも5以上かつ10以下低い値に設定してもよい。
最後に、画像形成部160は、画像形成部160が生成した画像データに基づいて、画像を肌または薄膜の上に形成する(S104)。具体的には、画像形成部160は、肌または薄膜の上に、第1層を形成するための第1インク、第2層を形成するための第2インク、および第3層を形成するための第3インクを順次塗布し、乾燥させて、肌側に位置する第1層、第1層の上に配置された第2層、および第2層の上に配置された第3層を形成する。乾燥は、第1インク、第2インクおよび第3インクをすべて塗布した後にまとめて行ってもよいし、第1インク、第2インクまたは第3インクを塗布するたびに乾燥してもよい。また、肌または薄膜を加熱しながら第1インク、第2インクおよび第3インクを塗布することで、インクの塗布と乾燥を同時に行ってもよい。第1インク、第2インクまたは第3インクを塗布するたびに、または塗布するのと並行して乾燥を行うことで、肌または薄膜に付着したインクはすぐに乾燥し、隣接するインクと混じり合って色ムラを生じさせることを防止できる。
以上の手順により、画像処理装置100は、肌の正常部位よりも明度が高い変色部位の色を正常部位の色に補正するための画像データを生成すること、およびこの画像データに基づいて、変色部位の色を正常部位の色に補正するための画像を肌または薄膜の上に形成することができる。
(効果)
以上のように、本開示に係る画像処理装置100、画像処理方法およびシート300は、周囲よりも明度が高い変色部位を、厚塗り感を生じさせることなく目立ち難くすることができる。
以下、実施例を参照して本開示を説明する。本開示の範囲は、実施例により限定して解釈されない。
[実験1]
実験1では、第1層の変色領域に対応する領域のL*値を、正常領域のL*値よりも5以上かつ20以下低い値に設定することの効果を確認した。
(1)白斑模型の作製
合成皮革の上に白色の化粧剤をスプレーで吹き付けて、白斑の模型を作製した。図7Aは、作製した白斑の模型の写真である。図7Aに示されるように、化粧剤で白色に着色された領域が変色部位に相当する。変色部位は、黄色人種の肌の色に近いペールオレンジの正常部位に囲まれている。図7Aから明らかなように、変色部位の明度(L*値)は、正常部位の明度(L*値)よりも高い。
(2)シートの作製
厚みが200nmのポリ乳酸からなる薄膜に各種色材を含むインクをスプレー法で塗布して、第1シート、第2シートおよび第3シートの3種類のシートを作製した。これらのシートは、第1層のみを含み、第2層および第3層を含まない。これらのシートでは、変色部位に対応する領域のL*値、a*値およびb*値は、以下のように設定されている。
・第1シート
L*値:正常部位のL*値よりも5~20低い。
a*値:正常部位のa*値と実質的に同じ。
b*値:正常部位のb*値と実質的に同じ。
・第2シート
L*値:正常部位のL*値と実質的に同じ。
a*値:正常部位のa*値よりも5~25高い。
b*値:正常部位のb*値と実質的に同じ。
・第3シート
L*値:正常部位のL*値と実質的に同じ。
a*値:正常部位のa*値と実質的に同じ。
b*値:正常部位のb*値よりも5~25低い。
(3)シートの評価
第1シート、第2シートまたは第3シートを白斑模型の変色部位の上に載せて、変色部位の見え方の変化を観察した。図7Bは、第1シートを載せた白斑模型の写真であり、図7Cは、第2シートを載せた白斑模型の写真であり、図7Dは、第3シートを載せた白斑模型の写真である。
図7Bに示されるように、明度を低くした第1シートを載せた白斑模型では、変色部位がほとんど見えなくなり、また変色部位と正常部位との境界もほとんど見えなかった。一方、図7Cおよび図7Dに示されるように、色度を変更した第2シートまたは第3シートを載せた白斑模型では、変色部位および変色部位と正常部位との境界が明瞭に確認された。
以上の結果から、第1層の変色部位(変色領域)に対応する領域のL*値を、正常部位(正常領域)のL*値よりも5以上かつ20以下低い値に設定することで、正常部位よりも明度が高い変色部位を効果的に遮蔽できることがわかった。
[実験2]
実験2では、本開示に係るシートにより正常部位よりも明度が高い変色部位を効果的に遮蔽できることの効果を確認した。
(1)シートの作製
厚みが200nmのポリ乳酸からなる薄膜に各種色材を含むインクをインクジェット法で印刷して、第4シートおよび第5シートの2種類のシートを作製した。これらのシートは、第1層、第2層および第3層の3つの層を含む。これらのシートでは、変色部位に対応する領域の各層のL*値、a*値およびb*値は、以下のように設定されている。第4シートと第5シートとでは、第1層の明度および色度の設定が異なっているが、第2層および第3層の明度および色度の設定は同じである。
・第4シート
第1層のL*値:正常部位のL*値と実質的に同じ。
第1層のa*値:正常部位のa*値よりも0.5~15高い。
第1層のb*値:正常部位のb*値と実質的に同じ。
第2層のL*値:第1層のL*値と第3層のL*値の中間値。
第2層のa*値およびb*値:正常部位のa*値およびb*値と実質的に同じ。
第3層のL*値:正常部位のL*値と実質的に同じ。
第3層のa*値およびb*値:正常部位のa*値およびb*値と実質的に同じ。
・第5シート
第1層のL*値:正常部位のL*値よりも5~20低い。
第1層のa*値およびb*値:正常部位のa*値およびb*値と実質的に同じ。
第2層のL*値:第1層のL*値と第3層のL*値の中間値。
第2層のa*値およびb*値:正常部位のa*値およびb*値と実質的に同じ。
第3層のL*値:正常部位のL*値と実質的に同じ。
第3層のa*値およびb*値:正常部位のa*値およびb*値と実質的に同じ。
(2)シートの評価
黄色人種の人の頬骨近傍の肌の上に白色の化粧剤をスプレーで吹き付けて、擬似的に変色部位を形成した。図8Aは、変色部位を含む顔の写真である。図8Aにおいて2つのアスタリスクで示されるように、本実験では2つの変色部位を形成した。図8Aから明らかなように、変色部位の明度(L*値)は、正常部位の明度(L*値)よりも高く、変色部位と正常部位との境界は、明瞭に確認される。
第4シートまたは第5シートを変色部位を含む肌に貼り付けて、変色部位の見え方の変化を観察した。図8Bは、第4シートを貼り付けた顔の写真であり、図8Cは、第5シートを貼り付けた顔の写真である。
図8Bに示されるように、第1層の色度を変更した第4シートを貼り付けた後でも、変色部位および変色部位と正常部位との境界が確認された。一方、図8Cに示されるように、第1層の明度を低くした第5シートを貼り付けることで、変色部位および変色部位と正常部位との境界がほとんど見えなくなった。
以上の結果から、本開示に係るシートは、正常部位よりも明度が高い変色部位を効果的に遮蔽できることがわかった。
本開示の画像処理装置、画像処理方法およびシートは、周囲よりも明度が高い変色部位を、厚塗り感を生じさせることなく目立ち難くすることができる。したがって、本開示の画像処理装置、画像処理方法およびシートは、例えば白斑などを補正する化粧技術として有用である。
100 画像処理装置(メイク支援システム)
110 画像取得部
120 画像格納部
130 画像解析部
140 画像データ生成部
150 情報格納部
160 画像形成部
170 第1装置
180 第2装置
200 コンピュータ
210 入力装置
220 出力装置
230 CPU
240 ROM
250 RAM
260 記憶装置
270 読取装置
280 送受信装置
290 バス
300 シート
310 薄膜
320 第1層
330 第2層
340 第3層
400 ユーザ
410 画像
420 変色領域
430 肌

Claims (26)

  1. 肌の正常部位よりも明度が高い変色部位の色を正常部位の色に補正するための画像データを生成する画像処理装置であって、
    前記変色部位を撮影した画像から前記変色部位に対応する変色領域を特定する画像解析部と、
    前記画像の前記正常部位に対応する正常領域および前記変色領域の色の情報に基づいて、前記変色部位の色を前記正常部位の色に補正するための画像データを生成する画像データ生成部と、を有し、
    前記画像データは、肌側に位置する第1層と、前記第1層の上に位置する第2層と、前記第2層の上に位置する第3層とを含み、
    前記画像データ生成部は、前記第1層の前記変色領域に対応する領域のL*値を、前記正常領域のL*値よりも5以上かつ20以下低い値に設定し、かつ前記第2層の前記変色領域に対応する領域の色度を、前記第1層の前記変色領域に対応する領域と実質的に補色の関係にある色度に設定する、
    像処理装置。
  2. 肌の正常部位よりも明度が高い変色部位の色を正常部位の色に補正するための画像データを生成する画像処理装置であって、
    前記変色部位を撮影した画像から前記変色部位に対応する変色領域を特定する画像解析部と、
    前記画像の前記正常部位に対応する正常領域および前記変色領域の色の情報に基づいて、前記変色部位の色を前記正常部位の色に補正するための画像データを生成する画像データ生成部と、を有し、
    前記画像データは、肌側に位置する第1層と、前記第1層の上に位置する第2層と、前記第2層の上に位置する第3層とを含み、
    前記画像データ生成部は、前記第1層の前記変色領域に対応する領域のL*値を、前記正常領域のL*値よりも5以上かつ20以下低い値に設定し、かつ前記第2層の前記変色領域に対応する領域の明度を、前記第1層の前記変色領域に対応する領域の明度と前記第3層の前記変色領域に対応する領域の明度との間の明度に設定する、
    像処理装置。
  3. 肌の正常部位よりも明度が高い変色部位の色を正常部位の色に補正するための画像データを生成する画像処理装置であって、
    前記変色部位を撮影した画像から前記変色部位に対応する変色領域を特定する画像解析部と、
    前記画像の前記正常部位に対応する正常領域および前記変色領域の色の情報に基づいて、前記変色部位の色を前記正常部位の色に補正するための画像データを生成する画像データ生成部と、を有し、
    前記画像データは、肌側に位置する第1層と、前記第1層の上に位置する第2層と、前記第2層の上に位置する第3層とを含み、
    前記画像データ生成部は、前記第1層の前記変色領域に対応する領域のL*値を、前記正常領域のL*値よりも5以上かつ20以下低い値に設定し、かつ前記第2層の前記変色領域に対応する領域の明度を、前記第1層の前記変色領域に対応する領域の明度および前記第3層の前記変色領域に対応する領域の明度よりも高い明度に設定する、
    像処理装置。
  4. 前記画像データ生成部は、前記第3層の前記変色領域に対応する領域の明度および色度を、前記正常領域と実質的に同じ明度および色度に設定する、請求項1~のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  5. 前記画像データ生成部は、前記第1層において、前記変色領域に対応する領域と前記正常領域に対応する領域との間に、前記変色領域に対応する領域の色から前記正常領域に対応する領域の色に連続的に色が変化するグラデーション領域を設定する、請求項1~のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  6. 前記画像データ生成部は、前記第2層または前記第3層において、前記変色領域に対応する領域と前記正常領域に対応する領域との間に、前記変色領域に対応する領域の色から前記正常領域に対応する領域の色に連続的に色が変化するグラデーション領域を設定する、請求項に記載の画像処理装置。
  7. 前記第2層または前記第3層におけるグラデーション領域の幅は、前記第1層におけるグラデーション領域の幅よりも大きい、請求項に記載の画像処理装置。
  8. 前記第2層または前記第3層におけるグラデーション領域の内縁は、前記第1層におけるグラデーション領域の内縁よりも外側に位置する、請求項または請求項に記載の画像処理装置。
  9. 前記画像解析部は、L*値が所定の第1閾値以上の領域を前記変色領域として特定する、請求項1~のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  10. 前記画像解析部は、前記L*値が前記第1閾値以上の領域の外縁の30%以上がL*値が前記第1閾値未満の領域に囲まれている場合に、前記L*値が前記第1閾値以上の領域を前記変色領域として特定する、請求項に記載の画像処理装置。
  11. 前記画像解析部は、前記L*値が前記第1閾値以上の領域の内部に、L*値が前記第1閾値未満の複数の領域が所定の第2閾値以下の間隔で存在しない場合に、前記L*値が前記第1閾値以上の領域を前記変色領域として特定する、請求項または請求項10に記載の画像処理装置。
  12. 前記画像データに基づいて画像を肌または薄膜の上に形成する画像形成部をさらに有する、請求項1~11のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  13. 前記画像形成部は、スプレー塗装により前記画像を前記肌の上に形成する、請求項12に記載の画像処理装置。
  14. 前記画像形成部は、インクジェット印刷により前記画像を前記肌の上に形成する、請求項12に記載の画像処理装置。
  15. 前記画像形成部は、前記画像を肌に貼り付け可能な薄膜の上に印刷する、請求項12に記載の画像処理装置。
  16. 肌の画像を取得する画像取得部をさらに有する、請求項1~15のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  17. 肌の正常部位よりも明度が高い変色部位の色を正常部位の色に補正するための画像データを生成する画像処理方法であって、
    前記変色部位を撮影した画像から前記変色部位に対応する変色領域を特定するステップと、
    前記画像の前記正常部位に対応する正常領域および前記変色領域の色の情報に基づいて、前記変色部位の色を前記正常部位の色に補正するための画像データを生成するステップと、を有し、
    前記画像データは、肌側に位置する第1層と、前記第1層の上に位置する第2層と、前記第2層の上に位置する第3層とを含み、
    前記画像データを生成するステップでは、前記第1層の前記変色領域に対応する領域のL*値を、前記正常領域のL*値よりも5以上かつ20以下低い値に設定し、かつ前記第2層の前記変色領域に対応する領域の色度を、前記第1層の前記変色領域に対応する領域と実質的に補色の関係にある色度に設定する、
    画像処理方法。
  18. 肌の正常部位よりも明度が高い変色部位の色を正常部位の色に補正するための画像データを生成する画像処理方法であって、
    前記変色部位を撮影した画像から前記変色部位に対応する変色領域を特定するステップと、
    前記画像の前記正常部位に対応する正常領域および前記変色領域の色の情報に基づいて、前記変色部位の色を前記正常部位の色に補正するための画像データを生成するステップと、を有し、
    前記画像データは、肌側に位置する第1層と、前記第1層の上に位置する第2層と、前記第2層の上に位置する第3層とを含み、
    前記画像データを生成するステップでは、前記第1層の前記変色領域に対応する領域のL*値を、前記正常領域のL*値よりも5以上かつ20以下低い値に設定し、かつ前記第2層の前記変色領域に対応する領域の明度を、前記第1層の前記変色領域に対応する領域の明度と前記第3層の前記変色領域に対応する領域の明度との間の明度に設定する、
    画像処理方法。
  19. 肌の正常部位よりも明度が高い変色部位の色を正常部位の色に補正するための画像データを生成する画像処理方法であって、
    前記変色部位を撮影した画像から前記変色部位に対応する変色領域を特定するステップと、
    前記画像の前記正常部位に対応する正常領域および前記変色領域の色の情報に基づいて、前記変色部位の色を前記正常部位の色に補正するための画像データを生成するステップと、を有し、
    前記画像データは、肌側に位置する第1層と、前記第1層の上に位置する第2層と、前記第2層の上に位置する第3層とを含み、
    前記画像データを生成するステップでは、前記第1層の前記変色領域に対応する領域のL*値を、前記正常領域のL*値よりも5以上かつ20以下低い値に設定し、かつ前記第2層の前記変色領域に対応する領域の明度を、前記第1層の前記変色領域に対応する領域の明度および前記第3層の前記変色領域に対応する領域の明度よりも高い明度に設定する、
    画像処理方法。
  20. 肌の正常部位よりも明度が高い変色部位の色を正常部位の色に補正するためのシートであって、
    一方の面が肌に貼付されるための薄膜と、
    前記薄膜の他方の面上に配置された第1層と、
    前記第1層の上に配置された第2層と、
    前記第2層の上に配置された第3層と、を有し、
    前記第1層の前記変色部位に対応する領域のL*値は、前記正常部位のL*値よりも5以上かつ20以下低く、
    前記第3層の前記変色部位に対応する領域の明度および色度は、前記正常部位の明度および色度と実質的に同じであり、
    前記第2層の前記変色部位に対応する領域の色度は、前記第1層の前記変色部位に対応する領域と実質的に補色の関係にある、
    ート。
  21. 肌の正常部位よりも明度が高い変色部位の色を正常部位の色に補正するためのシートであって、
    一方の面が肌に貼付されるための薄膜と、
    前記薄膜の他方の面上に配置された第1層と、
    前記第1層の上に配置された第2層と、
    前記第2層の上に配置された第3層と、を有し、
    前記第1層の前記変色部位に対応する領域のL*値は、前記正常部位のL*値よりも5以上かつ20以下低く、
    前記第3層の前記変色部位に対応する領域の明度および色度は、前記正常部位の明度および色度と実質的に同じであり、
    前記第2層の前記変色部位に対応する領域の明度は、前記第1層の前記変色部位に対応する領域の明度と前記第3層の前記変色部位に対応する領域の明度との間の明度である、
    ート。
  22. 肌の正常部位よりも明度が高い変色部位の色を正常部位の色に補正するためのシートであって、
    一方の面が肌に貼付されるための薄膜と、
    前記薄膜の他方の面上に配置された第1層と、
    前記第1層の上に配置された第2層と、
    前記第2層の上に配置された第3層と、を有し、
    前記第1層の前記変色部位に対応する領域のL*値は、前記正常部位のL*値よりも5以上かつ20以下低く、
    前記第3層の前記変色部位に対応する領域の明度および色度は、前記正常部位の明度および色度と実質的に同じであり、
    前記第2層の前記変色部位に対応する領域の明度は、前記第1層の前記変色部位に対応する領域の明度および前記第3層の前記変色部位に対応する領域の明度よりも高い明度である、
    ート。
  23. 前記第1層は、前記変色部位に対応する領域と前記正常部位に対応する領域との間に配置された、前記変色部位に対応する領域の色から前記正常部位に対応する領域の色に連続的に色が変化するグラデーション領域を含む、請求項20~22のいずれか一項に記載のシート。
  24. 前記第2層または前記第3層は、前記変色部位に対応する領域と前記正常部位に対応する領域との間に配置された、前記変色部位に対応する領域の色から前記正常部位に対応する領域の色に連続的に色が変化するグラデーション領域を含む、請求項23に記載のシート。
  25. 前記第2層または前記第3層のグラデーション領域の幅は、前記第1層のグラデーション領域の幅よりも大きい、請求項24に記載のシート。
  26. 前記第2層または前記第3層のグラデーション領域の内縁は、前記第1層のグラデーション領域の内縁よりも外側に位置する、請求項24または請求項25に記載のシート。
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