JP7377141B2 - 自動倉庫システム - Google Patents

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Description

本発明は、自動倉庫システムに関する。
少ないスペースで多数の荷を効率的に入庫・出庫可能な自動倉庫システムが知られている。本出願人は、特許文献1によって複数の物品を収納可能な複数の収納棚を備えた自動倉庫システムを開示している。この自動倉庫システムは、保管棚部の間で列方向に移動可能な搬送台車と行方向に移動可能なスタッカークレーンとを用いて物品を搬入・搬出するように構成されている。
特開2017-160040号公報
本発明者らは、自動倉庫システムについて以下の認識を得た。
自動倉庫では、保管棚部の奥に保管されている荷を出庫するために、その列の手前に置かれている荷を別の列に移送する作業(以下、「配替え」という)が行われる。この場合、搬送台車とスタッカークレーンとを用いて、搬送元の荷を搬送先の保管部に移送する。保管されている荷の配置を変更する配替えは、先入れ先出しを行う場合などその他の場合に行われることがある。
しかし、配替えを行うとき、その移動ルートによっては、配替えにかかる時間が長くなったり、配替えの際の搬送台車の走行距離が長くなったりすることがある。配替えを行うとき、その動作が完了するまでの間、自動倉庫は出庫や入庫を停止することになるため、配替えにかかる時間が長いと、それに応じて倉庫の稼働効率が低下するという問題がある。また、搬送台車の走行距離が長いと、その距離に応じて搬送台車のバッテリの充電率が早く減少して充電頻度が増加する。バッテリを充電している間は、その搬送台車は稼働しないので、充電頻度が増加すると倉庫の稼働効率が低下するという問題がある。
これらから、本発明者らは、自動倉庫システムには、配替えの移動ルートを適正化して倉庫の稼働効率を向上するという観点から、改善の余地があることを認識した。
本発明の目的は、このような課題に鑑みてなされたもので、稼働効率を向上することが可能な自動倉庫システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の自動倉庫システムは、自動倉庫システムであって、荷を搭載し第1方向に移動する第1台車と、第1台車を搭載し第1方向と交差する第2方向に移動する第2台車と、所定の荷を第1、第2台車の両方を用いて第1位置から第2位置まで移動する際、第1のルートと、第1ルートと異なる第2ルートと、のいずれかのルートで所定の荷を移動するように第1、第2台車を制御する制御部と、を有する。
この態様によると、第1ルートと第2ルートのいずれかのルートを選択することができる。
本発明の別の態様もまた、自動倉庫システムである。この自動倉庫システムは、自動倉庫システムであって、荷を搭載し第1方向に移動する第1台車と、第1台車を搭載し第1方向と交差する第2方向に移動する第2台車と、荷の移動に要する時間が短くなるように、第1、第2台車の移動を制御する制御部と、を有する。
本発明のさらに別の態様もまた、自動倉庫システムである。この自動倉庫システムは、自動倉庫システムであって、荷を搭載し第1方向に移動する第1台車と、第1台車を搭載し第1方向と交差する第2方向に移動する第2台車と、第1台車が第1方向に移動する距離が短くなるように、第1、第2台車の移動を制御する制御部と、を有する。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、稼働効率を向上することが可能な自動倉庫システムを提供することができる。
実施の形態に係る自動倉庫システムの一例を概略的に示す平面図である。 図1の自動倉庫システムの保管棚部の配置を示す平面図である。 図1の自動倉庫システムを概略的に示す側面図である。 図1の自動倉庫システムの保管棚部の配置を示す側面図である。 図1の自動倉庫システムの第1台車の一例を概略的に示す平面図である。 図5の第1台車の正面図である。 図1の自動倉庫システムの第2台車の一例を概略的に示す平面図である。 図7の第2台車の正面図である。 図1の自動倉庫システムの第1モード動作を説明するルート図である。 第1モード動作のフローチャートである。 第1モード動作を模式的に示すタイムチャートである。 図1の自動倉庫システムの第2モード動作を説明するルート図である。 第2モード動作のフローチャートである。 第2モード動作を模式的に示すタイムチャートである。 図1の自動倉庫システムの第3モード動作を説明するルート図である。 第3モード動作のフローチャートである。 第3モード動作を模式的に示すタイムチャートである。 図1の自動倉庫システムの第4モード動作を説明するルート図である。 第4モード動作のフローチャートである。 第4モード動作を模式的に示すタイムチャートである。 図1の自動倉庫システムの第5モード動作を説明するルート図である。 第5モード動作のフローチャートである。 第5モード動作を模式的に示すタイムチャートである。 図1の自動倉庫システムの第6モード動作を説明するルート図である。 第6モード動作のフローチャートである。 第6モード動作を模式的に示すタイムチャートである。 図1の自動倉庫システムの第7モード動作を説明するルート図である。 第7モード動作のフローチャートである。 第7モード動作を模式的に示すタイムチャートである。 図1の自動倉庫システムの第8モード動作を説明するルート図である。 第8モード動作のフローチャートである。 第8モード動作を模式的に示すタイムチャートである。 図1の自動倉庫システムの第9モード動作を説明するルート図である。 第9モード動作のフローチャートである。 第9モード動作を模式的に示すタイムチャートである。 図1の自動倉庫システムの第10モード動作を説明するルート図である。 第10モード動作のフローチャートである。 第10モード動作を模式的に示すタイムチャートである。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに各図面を参照しながら説明する。実施の形態、比較例および変形例では、同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
また、第1、第2などの序数を含む用語は多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、この用語によって構成要素が限定されるものではない。
[実施の形態]
図1~図4を参照して実施の形態に係る自動倉庫システム100の構成について説明する。図1は、実施の形態に係る自動倉庫システム100の一例を概略的に示す平面図である。図2は、自動倉庫システム100の保管棚部22の配置を示す平面図である。図3は、自動倉庫システム100を概略的に示す側面図である。図4は、自動倉庫システム100の保管棚部22の配置を示す側面図である。これらの図では、柱や梁などの記載を省略している。
説明の便宜上、図示のように、水平なある方向をX軸方向、X軸方向に直交する水平な方向をY軸方向、両者に直交する方向すなわち鉛直方向をZ軸方向とするXYZ直交座標系を定める。X軸、Y軸、Z軸のそれぞれの正の方向は、各図における矢印の方向に規定され、負の方向は、矢印と逆向きの方向に規定される。また、X軸方向を「左右方向」、X軸の正方向側を「右側」、X軸の負方向側を「左側」ということもある。また、Y軸方向を「前後方向」、Y軸の正方向側を「前側」、Y軸の負方向側を「後側」ということもある。また、Z軸方向を「上下方向」、Z軸の正方向側を「上側」、Z軸の負方向側を「下側」ということもある。このような方向の表記は自動倉庫システム100の構成を制限するものではなく、自動倉庫システム100は、用途に応じて任意の構成で使用されうる。なお、以降の説明ではXYZ直交座標系を用いて説明するが、必ずしもX軸方向、Y軸方向、Z軸方向は互いに直交していなくとも、略90度で交差していればよい。
先に、自動倉庫システム100の全体構成を説明する。自動倉庫システム100は、多数の荷12を保管可能な保管棚部22を含むシステムである。自動倉庫システム100は、保管棚部22と、第1台車14と、第2台車16と、第1レール40と、第2レール44と、昇降機構48と、給電部34と、制御部18と、受付部30と、モード設定部32と、を含む。実施の形態では、第1方向としてY軸方向を、第2方向としてX軸方向を例示している。保管棚部22において、第1レール40はY軸方向に延在し、第2レール44および給電部34はX軸方向に延在する。
制御部18は、MPU(Micro Processing Unit)などを含んで構成され、ユーザからの操作結果に基づき荷12の移動を制御する。制御部18は、荷12の移動を制御するために、第1台車14、第2台車16の移動および昇降機構48の動作を制御することができる。受付部30は、配替えなど荷の移動を順番に受け付ける受付手段として機能する。受付部30は、受付結果を制御部18に提供する。モード設定部32は、自動倉庫システム100の動作モードを設定する設定手段である。本実施形態のモード設定部32は、第1~第10モード動作を設定することができる。モード設定部32は、設定結果を制御部18に提供する。
なお、実施の形態では、荷12をパレット(不図示)に載せた状態で扱うが、これに限られず、パレットを用いずに荷12を単独で扱うようにしてもよい。なお、荷12をパレットに載せた状態で搬送することを、単に荷12を搬送するという。
(保管棚部)
保管棚部22は、床部Lgに設置され、多数の荷12を保管可能ないわば高密度保管型の保管スペースである。保管棚部22の構成は、複数の荷12を収容・保管可能であれば、特に限定されない。自動倉庫システム100は、上下方向に層状に重ねられたN(N≧2)段の保管棚部22を有する。本実施形態は3段の保管棚部22を有する。層状に重ねられたN段の保管棚部22を保管棚群20という。なお、床部Lgに最も近い1段目の保管棚部22を単に「1段目」と、2段目の保管棚部22を単に「2段目」と、3段目の保管棚部22を単に「3段目」ということがある。
各段の保管棚部22は、X軸方向に並べられた複数(例えば8つ)の保管列24を含み、各保管列24はY軸方向に接続された複数の保管部26を含む。保管部26は、荷12を保管する単位である。各保管列24の第2レール44側の端部には、荷12を出し入れするための出入口部が設けられる。
第1レール40は、各保管列24において、Y軸方向に延在する。第2レール44は、各保管列24を横断するようにX軸方向に延在する。第1レール40および第2レール44を総称するときは単にレールという。第1レール40は第1支持部材42に支持され、第2レール44は第2支持部材46に支持される。
本実施形態では、Y軸方向に離間して配置される2組の第2レール44が設けられている。2組の第2レール44を区別するために、それぞれ第2レール44A、44Bという。第2レール44Aは、保管列24の後端近傍に設けられている。第2レール44Bは、第2レール44Aから4つの保管部26を挟んだ前側に設けられている。第2レール44Bの前側には2つの保管部26が設けられ、第2レール44Bは、4つの保管部26と2つの保管部26との間に挟まれている。このように構成されたことにより、本実施形態では、第2レール44Aを走行する第2台車16Aを用いるルートと、第2レール44Bを走行する第2台車16Bを用いるルートとから選択されたルートによって、荷12を第1位置の保管部26から別の第2位置の保管部26まで移送することができる。
昇降機構48は、複数の段の保管棚部22の間で、荷12を搭載した第1台車14を昇降させる昇降機構である。本実施形態は、2組の第2レール44の端部に設けられた2つの昇降機構48を有する。2つの昇降機構48を区別するために、第2レール44Aの端部に設けられたものを昇降機構48Aといい、第2レール44Bの端部に設けられたものを昇降機構48Bという。
第1台車14は、第1レール40上をY軸方向に走行する。第2台車16は、第2レール44上をX軸方向に走行する。第1台車14および第2台車16を総称するときは単に「台車」ということがある。また、第1台車14と、第2台車16と、第1レール40と、第2レール44と、昇降機構48と、を総括するときは「内部搬送機構」ということがある。
(第1台車)
次に、図5、図6も参照して第1台車14について説明する。図5は、第1台車14の一例を概略的に示す平面図である。図6は、第1台車14の正面図である。第1台車14は、荷12を搬送するために、保管列24の中で第1レール40をY軸方向に走行する。第1台車14は、保管部26に対して荷12を出し入れする。第1台車14は、第2台車16に乗降するために、第2台車16上をY軸方向に走行する。
第1台車14は、車体14bと、載置台部14cと、リフト機構14dと、複数(例えば4個)の車輪14fと、を主に含む。車体14bは、上下方向に偏平な略直方体形状の輪郭を有する。車体14bの内部には、複数の車輪14fを駆動するモータ(不図示)と、このモータを制御する制御回路(不図示)と、バッテリ14gと、を搭載している。第1台車14は、バッテリ14gの電力によってモータを駆動するように構成されている。バッテリは繰り返し充電可能なリチウムイオンバッテリなどの二次電池である。本実施形態のバッテリ14gは、第2台車16上に載置されている状態で、第2台車16によって充電される。
載置台部14cは、荷12を持上げて保持する部分である。リフト機構14dは、載置台部14cを昇降させる機構である。図6において、上昇状態の載置台部14cを破線で示し、下降状態の載置台部14cを実線で示す。リフト機構14dは、載置台部14cを上昇させ、荷12を保管部26の載置面から持上げることができる。リフト機構14dは、載置台部14cを降下させて荷12を保管部26の載置面に降ろすことができる。複数の車輪14fは第1レール40上および第2台車16上を転動することができる。
(第2台車)
次に、図7、図8も参照して第2台車16について説明する。図7は、第2台車16の一例を概略的に示す平面図である。図8は、第2台車16の正面図であり、第1台車14を搭載した状態を示している。第2台車16は、第2レール44をX軸方向に走行する。第2台車16は、空荷の状態または荷12を搭載した状態の第1台車14を搬送する。
第2台車16は、台車搭載部16cと、機構収納部16dと、複数(例えば、4個)の車輪16fと、集電ユニット38と、を主に含む。台車搭載部16cは、第1台車14を搭載するためのものである。機構収納部16dは、台車搭載部16cのX軸方向の両側に設けられる。台車搭載部16cと、機構収納部16dと、を総称するときは車体16bという。
(台車搭載部)
台車搭載部16cは、車体16bの上面から下向に窪んでおり、車体16bは側面視で凹形状を呈する。台車搭載部16cはY軸方向幅およびX軸方向幅に対してZ軸方向に薄い略板状をしている。台車搭載部16cは、第1台車14がY軸方向に走行する走行路の一部である。台車搭載部16cの大きさは、第1台車14が台車搭載部16cの周囲と干渉することなくY軸方向に走行できるように、第1台車14の大きさに十分な量のマージンを加えた大きさとされる。
(機構収納部)
機構収納部16dは、台車搭載部16cに比べZ軸方向に厚く、台車搭載部16cの両側で上向きに突出する略直方体形状を有する。機構収納部16dは、台車搭載部16cの上側の空間をX軸方向に挟む一対の側壁部16jを有する。一対の側壁部16jは、第1台車14の車体の側壁と隙間を介してX軸方向に対向する。機構収納部16dの内部には、車輪16fを駆動するモータ(不図示)と、このモータを制御する制御回路(不図示)と、が搭載されている。
車輪16fは、第2レール44上を走行する。集電ユニット38は、第2レール44の近傍をX軸方向に沿って延在する給電部34(図1も参照)に接触して電力の供給を受ける。第2台車16は、その集電ユニット38を介して給電部34から電力を受け取る。第2台車16は、受け取った電力によってモータを駆動するように構成されている。第2台車16は、受け取った電力によって、第1台車14のバッテリ14gを充電することができる。
以上が、自動倉庫システム100の全体構成の説明である。
(搬入・搬出動作)
次に、図1を参照して、自動倉庫システム100の搬入・搬出動作を説明する。自動倉庫システム100は、フォークリフト(不図示)などによって倉庫外部からの荷12を搬入する。自動倉庫システム100は、搬入された荷12を、第1台車14および第2台車16によって所定の保管部26に移送して保管する。自動倉庫システム100は、所定の保管部26で保管していた荷12を、第1台車14および第2台車16によって移送し、移送された荷12を、フォークリフトなどによって倉庫外部に搬出する。
次に、このように構成された自動倉庫システムで実行可能なモードの一例を説明する。
(第1モード動作)
図9~図11を参照して第1モード動作の一例を説明する。図9は、第1モード動作S110を説明するルート図である。この図では、平面視の保管棚部22の各保管部26を模式的にマス目によって示している。A列~H列は、前後方向に配列された保管部26に対応するマス目の列を示す。また第1行、第2行、第4行~第7行は、左右方向に配列された保管部26に対応するマス目の行を示す。また、複数の第1台車14を区別するため第1台車14A、14Bという。また、複数の第2台車16を区別するため第2台車16A、16Bという。また、複数の荷12を区別するため荷12A、12Bという。
また、この図では、第3行は第2台車16Bが走行する走行路(第2レール44B)を示し、第8行は第2台車16Aが走行する走行路(第2レール44A)を示す。第3行および第8行の走行路を「左右通路」といい、左右通路を移動することを「左右移動」ということがある。また、A列~H列のように前後方向に配列された複数の保管部26の列を「前後通路」といい、前後通路を移動することを「前後移動」ということがある。この図では、荷12や台車の位置を「A1」のようにマス目の行名と列名とによって表記する。
以下の説明では、便宜的に、時間の単位を「t」と表現し、距離の単位を「d」と表現する。「1t」は、台車がマス目を1つ移動する時間を表し、「1d」は、台車がマス目を1つ移動する距離を表す。
図10は、第1モード動作S110のフローチャートである。図11は、第1モード動作S110を模式的に示すタイムチャートである。この図において、横軸は経過時間(単位はt)を示し、14A、14Bは第1台車の位置を示し、12A、12Bは荷12の位置を示している。また、この図において、白抜きの太い矢印は、第2台車16が第1台車14を載せて走行する状態を示し、細い矢印は、第1台車14が自走する状態を示している。
この説明では、荷12の移動の指示に基づいて荷12を移動させることをタスクという。本実施形態の受付部30は、荷12の移動タスクをその順番にしたがって受付ける。受付部30は例えば操作端末(不図示)であってもよいし、上位の情報処理装置(不図示)であってもよい。受付部30は、受け付けた移動タスクを制御部18に提供する。制御部18は、提供されたタスクに基づき台車等を動作させるためのシーケンスを生成する。制御部18は、生成されたシーケンスに基づき台車等を動作させる。
第1~第3モードの説明では、C6に保管された荷12AをE8に移送する第1タスクと、G6に保管された荷12BをA7に移送する第2タスクと、をこの順で受けた場合の動作を示す。
第1モード動作S110は、第1モード動作に設定されている状態で、荷12の配替えの指示を受けた場合に実行される。第1モードの制御規則を説明する。第1モードでは、第8行と第3行の第2台車のうち、荷12の移送の始点に最も近い位置にある第2台車を用いる。また、このモードでは、第1タスクと第2タスクとが競合しない場合は、第1タスクと第2タスクは並行して実行され、競合する場合は、第1タスクと第2タスクのうち先に指示を受けたタスクが優先して実行される。
本実施形態が第2台車16で移動可能な左右通路を複数有することにより、制御部18は、複数の左右通路から所望の通路を通る移動ルートを選択することができる。特に、制御部18は、所定の荷を第1台車14および第2台車16の両方を用いて第1位置の保管部26から第2位置の保管部まで移動する際、第1ルートと、第1ルートと異なる第2ルートとのいずれかのルートで所定の荷を移動するように制御することができる。また、本実施形態の説明では、請求項に規定する所定の荷として、荷12Aおよび荷12Bを例示している。
第1モード動作S110が開始されると、制御部18は、先に受けた第1タスクのルートを選択する(ステップS111)。このステップでは、2つのルートのうち始点のC6に近い第2台車16Aを用いて第8行を通るルートが選択される。
ステップS111完了後、制御部18は、第2タスクのルートを選択する(ステップS112)。このステップでは、第8行と第3行のうち始点のG6に近い第2台車16Aを用いて第8行を通るルートが選択される。この場合、第1タスクと第2台車16Aが競合するため、制御部18は、第2タスクが第1タスクの終了後に実行されるようにシーケンスを決定する。
(第1タスク)
(T1-1)ステップS112完了後、第1タスクにおいて、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Aとを制御して、第1台車14AをH8からC6に移動させる(ステップS113)。図11に示すように、このステップにおける台車の合計移動距離(以下、単に「移動距離」という)は7dであり、台車の移動に要する時間(以下、「移動時間」という)は7tである。
(T1-2)ステップS113完了後、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Aとを制御して、荷12AをC6からE6に移動させる(ステップS114)。図11に示すように、このステップにおける移動距離は6dであり、移動時間は6tである。ここで第1タスクは完了する。第1タスクの移動距離は13dであり、移動時間は13tである。
(第2タスク)
(T2-1)ステップS114完了後、第2タスクにおいて、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Aとを制御して、第1台車14AをE6からG6に移動させる(ステップS115)。図11に示すように、このステップにおける移動距離は6dであり、移動時間は6tである。
(T2-2)ステップS115完了後、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Aとを制御して、荷12BをG6からA7に移動させる(ステップS116)。図11に示すように、このステップにおける移動距離は9dであり、移動時間は9tである。ここで第2タスクは完了する。第2タスクの移動距離は15dであり、移動時間は15tである。また、図11に示すように、第1タスクと第2タスクの合計移動距離は28dであり、移動時間は28tである。
(第2モード動作)
次に、図12~図14を参照して第2モード動作の一例を説明する。第2モードでは、制御部18は、荷12の移動に要する時間が第1モードより短くなるように、第1、第2台車14、16の移動を制御する。図12は、第2モード動作S120を説明するルート図である。図13は、第2モード動作S120のフローチャートである。図14は、第2モード動作S120を模式的に示すタイムチャートである。この説明では、第1モードと共通する事項については重複する説明を省き主に相違点を示す。
第2モード動作S120は、第2モード動作に設定されている状態で、荷12の配替えの指示を受けた場合に実行される。第2モードの制御規則を説明する。第2モードでは、第8行と第3行の第2台車のうち、荷12の移送の始点に最も近い位置にある第2台車を用いる。
また、このモードでは、複数の左右通路を通るルートを選択可能な場合には、それぞれの移動時間を算出して、その比較結果に基づいて移動時間が短い左右通路を通るルートを選択する。したがって、第2モードの移動ルートは第2ルートを例示しており、第1ルートを例示する第1モードの移動ルートよりも荷12A、12Bの移動に要するトータルの時間が短い。第1タスクと第2タスクのうち先に指示を受けた第1タスクが優先して左右通路を選択する。また、このモードでは、第2タスクは第1タスクが使用しない左右通路を使用する。また、このモードでは、第1タスクと第2タスクとが競合しない場合は、第1タスクと第2タスクは並行して実行される。
第2モード動作S120が開始されると、制御部18は、先に受けた第1タスクのルートを選択する(ステップS121)。このステップでは、2つのルートのうち始点のC6に近い第2台車16Aを用いて第8行を通るルートが選択される。
ステップS121完了後、制御部18は、第2タスクのルートを選択する(ステップS122)。このステップでは、第8行と第3行のうち、第1タスクと競合しない第2台車16Bを用いて第3行を通るルートが選択される。この例では、ルートが競合しないため、第1タスクと第2タスクは並行して実行される。
(第1タスク)
(T1-1)ステップS122完了後、第1タスクにおいて、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Aとを制御して、第1台車14AをH8からC6に移動させる(ステップS123)。図14に示すように、このステップにおける移動距離は7dであり、移動時間は7tである。
(T1-2)ステップS123完了後、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Aとを制御して、荷12AをC6からE6に移動させる(ステップS124)。図14に示すように、このステップにおける移動距離は6dであり、移動時間は6tである。ここで第1タスクは完了する。第1タスクの移動距離は13dであり、移動時間は13tである。
(第2タスク)
(T2-1)ステップS124完了後、第2タスクにおいて、制御部18は、第1台車14Bと第2台車16Bとを制御して、第1台車14BをH3からG6に移動させる(ステップS125)。図14に示すように、このステップにおける移動距離は4dであり、移動時間は4tである。
(T2-2)ステップS125完了後、制御部18は、第1台車14Bと第2台車16Bとを制御して、荷12BをG6からA7に移動させる(ステップS126)。図14に示すように、このステップにおける移動距離は13dであり、移動時間は13tである。ここで第2タスクは完了する。第2タスクの移動距離は17dであり、移動時間は17tである。
第2モードでは、第1タスクと第2タスクは並行して実行されるので、図14に示すように、第1タスクは先に完了し、第2タスクが完了することで全体が完了する。よって、このモードのトータルの移動時間は17tであり、第1モードでの28tより短く、高速で実行することができる。
(第3モード動作)
次に、図15~図17を参照して第3モード動作の一例を説明する。第3モードでは、制御部18は、荷12の移動時間が第2モードより短くなるように、第1、第2台車14、16の移動を制御する。図15は、第3モード動作S130を説明するルート図である。図16は、第3モード動作S130のフローチャートである。図17は、第3モード動作S130を模式的に示すタイムチャートである。この説明では、第2モードと共通する事項については重複する説明を省き主に相違点を示す。
第3モード動作S130は、第3モード動作に設定されている状態で、荷12の配替えの指示を受けた場合に実行される。第3モードの制御規則を説明する。第3モードでは、複数の左右通路を通るルートを選択可能な場合には、それぞれの移動時間を算出して、その比較結果に基づいて移動時間が短い左右通路を通るルートを選択する。また、このモードでは、指示を受けた順番に関わらず、トータルの移動時間が短くなるタスクが優先して実行される。この例では、第1タスクを優先したシーケンスの移動時間と、第2タスクを優先したシーケンスの移動時間を算出して、その比較結果に基づいて移動時間が短いシーケンスが実行される。つまり、このモードでは、制御部18は、荷12の移動の順番を変更して入れ替えることが可能であり、トータルの移動時間が短くなるように荷12の移動順序を入れ替える。また、このモードでは、非優先タスクは優先タスクが使用しない左右通路を使用することにより、第1タスクと第2タスクは並行して実行される。
第3モード動作S130が開始されると、制御部18は、第1タスクを優先した場合の移動時間と、第2タスクを優先した場合の移動時間とを算出して、上述のように短時間で移動可能なシーケンスを選択する(ステップS131)。この場合、第2タスクを優先したシーケンスが選択される。
ステップS131完了後、制御部18は、優先される第2タスクのルートを選択する(ステップS132)。このステップでの、第8行と第3行のうち、始点のG6に近い第2台車16Aを用いて第8行を通るルートが選択される。
ステップS132完了後、制御部18は、第1タスクのルートを選択する(ステップS133)。このステップでの、第8行と第3行のうち、第2タスクと競合しない第2台車16Bを用いて第3行を通るルートが選択される。この例では、ルートが競合しないため、第1タスクと第2タスクは並行して実行される。
(第1タスク)
(T1-1)ステップS133完了後、第1タスクにおいて、制御部18は、第1台車14Bと第2台車16Bとを制御して、第1台車14BをH3からC6に移動させる(ステップS134)。図17に示すように、このステップにおける移動距離は8dであり、移動時間は8tである。
(T1-2)ステップS134完了後、制御部18は、第1台車14Bと第2台車16Bとを制御して、荷12AをC6からE6に移動させる(ステップS135)。図17に示すように、このステップにおける移動距離は8dであり、移動時間は8tである。ここで第1タスクは完了する。第1タスクの移動距離は16dであり、移動時間は16tである。
(第2タスク)
(T2-1)ステップS133完了後、第2タスクにおいて、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Aとを制御して、第1台車14AをH8からG6に移動させる(ステップS136)。図17に示すように、このステップにおける移動距離は3dであり、移動時間は3tである。
(T2-2)ステップS136完了後、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Aとを制御して、荷12BをG6からA7に移動させる(ステップS137)。図17に示すように、このステップにおける移動距離は9dであり、移動時間は9tである。ここで第2タスクは完了する。第2タスクの移動距離は12dであり、移動時間は12tである。
第3モードでは、第1タスクと第2タスクは並行して実行されるので、図17に示すように、第2タスクは先に完了し、第1タスクが完了することで全体が完了する。よって、このモードのトータルの移動時間は16tであり、第1モードでの28tおよび第2モードの17tより短く、この中で荷の移動に要する時間が最短になる。
次に、第4~第8モード動作について説明する。前述の各モードの説明では、台車の移動時間を短くする高速動作を優先する制御例について示したが、本発明はこれに限定されるものではない。自動倉庫システム100は、第1台車14の省エネ動作を優先するように制御されてもよい。
第1台車14のバッテリ14gは、第2台車16に搭載されているときに充電され、前後方向に自走しているときに放電される。このため、第1台車14のバッテリ14gの充電率の低下を抑制するためには、第1台車14が自走して前後方向に移動する距離(以下、「自走距離」という)を短くすることが望ましい。以下、第1台車14の自走距離を短くする観点から、第4~第8モードの動作を説明する。
(第4モード動作)
図18~図20を参照して第4モード動作の一例を説明する。図18は、第4モード動作S140を説明するルート図である。図19は、第4モード動作S140のフローチャートである。図20は、第4モード動作S140を模式的に示すタイムチャートである。この説明では、第1モードと共通する事項については重複する説明を省き主に相違点を示す。
以下の説明では、理解を容易にするため、第1台車14の自走距離の単位を「u」と表現する。「1u」は、第1台車14がマス目を前後方向に1つ自走する距離を表す。
第4および後述する第5~第8モードの説明では、初期に、D7に第1台車14Aが待機しており、F2に保管された荷12AをG1に移送する第1タスクと、B7に保管された荷12BをA7に移送する第2タスクとをこの順で受けた場合の動作を示す。
第4モード動作S140は、第4モード動作に設定されている状態で、荷12の配替えの指示を受けた場合に実行される。第4モードの制御規則を説明する。第4モードでは、第8行と第3行の第2台車のうち、荷12の移送の始点に最も近い位置にある第2台車を用いて左右移動を行う。また、このモードでは、第1タスクと第2タスクとが競合しない場合は、第1タスクと第2タスクは並行して実行され、競合する場合は、第1タスクと第2タスクのうち先に指示を受けたタスクが優先して実行される。
第4モード動作S140が開始されると、制御部18は、先に受けた第1タスクのルートを選択する(ステップS141)。このステップでは、第8行と第3行のルートのうち、始点のD7に近い第2台車16Aを用いて第8行を通るルートが選択される。
ステップS141完了後、制御部18は、第2タスクのルートを選択する(ステップS142)。このステップでは、第8行と第3行のうち始点のB7に近い第2台車16Aを用いて第8行を通るルートが選択される。この場合、第2台車16Aが第1タスクと競合するため、制御部18は、第2タスクが第1タスクの終了後に実行されるようにシーケンスを決定する。
(第1タスク)
(T1-1)ステップS142完了後、第1タスクにおいて、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16A、16Bとを制御して、第1台車14AをD7からF2に移動させる(ステップS143)。図20に示すように、このステップにおける移動距離は9dであり、移動時間は9tであり、第1台車14Aの自走距離は7uである。
(T1-2)ステップS143完了後、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Bとを制御して、荷12AをF2からG1に移動させる(ステップS144)。図20に示すように、このステップにおける移動距離は4dであり、移動時間は4tであり、第1台車14Aの自走距離は3uである。ここで第1タスクは完了する。第1タスクでの第1台車14Aの自走距離は10uである。
(第2タスク)
(T2-1)ステップS144完了後、第2タスクにおいて、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Bとを制御して、第1台車14AをG1からB7に移動させる(ステップS145)。図20に示すように、このステップにおける移動距離は11dであり、移動時間は11tであり、第1台車14の自走距離は6uである。
(T2-2)ステップS145完了後、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Aとを制御して、荷12BをB7からA7に移動させる(ステップS146)。図20に示すように、このステップにおける移動距離は3dであり、移動時間は3tであり、第1台車14Aの自走距離は2uである。ここで第2タスクは完了する。第2タスクでの第1台車14Aの自走距離は8uであり、第1タスクとの合計の自走距離は18uである。
(第5モード動作)
次に、図21~図23を参照して第5モード動作の一例を説明する。第5モードでは、制御部18は、第1台車14の自走距離が第4モードより短くなるように第1、第2台車14、16の移動を制御する。図21は、第5モード動作S150を説明するルート図である。図22は、第5モード動作S150のフローチャートである。図23は、第5モード動作S150を模式的に示すタイムチャートである。この説明では、第4モードと共通する事項については重複する説明を省き主に相違点を示す。
第5モード動作S150は、第5モード動作に設定されている状態で、荷12の配替えの指示を受けた場合に実行される。第5モードの制御規則を説明する。第5モードでは、第1タスクと第2タスクとが競合しない場合は、第1タスクと第2タスクは並行して実行され、競合する場合は、第1タスクと第2タスクのうち先に指示を受けたタスクが優先して実行される。
また、このモードでは、第8行と第3行の第2台車のうち、荷12の移送の始点に最も近い位置にある第2台車を用いて左右移動を行う制御規則を解除して、自走距離が短いルートを用いて移動を行う。つまり、このモードでは、複数のルートを使用可能な場合には、それぞれの第1台車14Aの自走距離を算出して、その比較結果に基づいて自走距離が短いルートを用いて移動を行う。したがって、第5モードの移動ルートは第2ルートを例示しており、第1ルートを例示する第4モードの移動ルートよりも第1台車14が前後方向に移動する自走距離が短い。
第5モード動作S150が開始されると、制御部18は、第8行を用いたルートの自走距離と、第3行を用いたルートの自走距離と、を算出して、上述のように短い自走距離のシーケンスを選択する(ステップS151)。このステップでは、第1タスクで第3行を用い、第2タスクで第3行と第8行とを用いるシーケンスが選択される。
ステップS151完了後、制御部18は、先に受けた第1タスクのルートを選択する(ステップS152)。このステップでは、第8行と第3行のルートのうち、自走距離が短い第3行を用いたルートが選択される。
ステップS152完了後、制御部18は、第2タスクのルートを選択する(ステップS153)。このステップでは、自走距離が短い第3行と第8行とを用いたルートが選択される。この場合、第1タスクと第2台車16Aが競合するため、制御部18は、第2タスクが第1タスクの終了後に実行されるようにシーケンスを決定する。
(第1タスク)
(T1-1)ステップS153完了後、第1タスクにおいて、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Bとを制御して、第1台車14AをD7からF2に移動させる(ステップS154)。図23に示すように、このステップにおける移動距離は7dであり、移動時間は7tであり、第1台車14Aの自走距離は5uである。
(T1-2)ステップS154完了後、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Bとを制御して、荷12AをF2からG1に移動させる(ステップS155)。図23に示すように、このステップにおける移動距離は4dであり、移動時間は4tであり、第1台車14Aの自走距離は3uである。ここで第1タスクは完了する。第1タスクでの第1台車14Aの自走距離は10uである。
(第2タスク)
(T2-1)ステップS155完了後、第2タスクにおいて、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Bとを制御して、第1台車14AをG1からB7に移動させる(ステップS156)。図23に示すように、このステップにおける移動距離は11dであり、移動時間は11tであり、第1台車14の自走距離は6uである。
(T2-2)ステップS156完了後、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Aとを制御して、荷12BをB7からA7に移動させる(ステップS157)。図23に示すように、このステップにおける移動距離は3dであり、移動時間は3tであり、第1台車14Aの自走距離は2uである。ここで第2タスクは完了する。第2タスクでの第1台車14Aの自走距離は8uであり、第1タスクとの合計の自走距離は16uである。この結果、第5モードの自走距離は第4モードより短く、第1台車14のバッテリ14gの充電率の低下を抑制することができる。
(第6モード動作)
次に、図24~図26を参照して第6モード動作の一例を説明する。第6モードでは、制御部18は、第1台車14の自走距離が第5モードより短くなるように第1、第2台車14、16の移動を制御する。図24は、第6モード動作S160を説明するルート図である。図25は、第6モード動作S160のフローチャートである。図26は、第6モード動作S160を模式的に示すタイムチャートである。この説明では、第5モードと共通する事項については重複する説明を省き主に相違点を示す。
第6モード動作S160は、第6モード動作に設定されている状態で、荷12の配替えの指示を受けた場合に実行される。第6モードの制御規則を説明する。第6モードでは、第1タスクと第2タスクとが競合しない場合は、第1タスクと第2タスクは並行して実行される。このモードでは、第8行と第3行の第2台車のうち、荷12の移送の始点に最も近い位置にある第2台車を用いて左右移動を行う制御規則を解除して、自走距離が短いルートを用いて移動を行う。つまり、このモードでは、複数のルートが使用可能な場合には、それぞれの第1台車14Aの自走距離を算出して、その比較結果に基づいて自走距離が短いルートを用いて移動を行う。また、このモードでは、指示を受けた順番に関わらず、第1タスクを優先するシーケンスの自走距離と、第2タスクを優先するシーケンスの自走距離とを算出して、自走距離が短いシーケンスを実行する。
第6モード動作S160が開始されると、制御部18は、第1タスクを優先した場合の自走距離と、第2タスクを優先した場合の自走距離と、を算出して、上述のように短い自走距離で移動可能なシーケンスを選択する(ステップS161)。この場合、第2タスクを優先したシーケンスが選択される。
ステップS161完了後、制御部18は、第2タスクのルートを選択する(ステップS162)。このステップでの、第8行と第3行のうち、トータルの自走距離が短い第2台車16Aを用いて第8行を通るルートが選択される。
ステップS162完了後、制御部18は、第1タスクのルートを選択する(ステップS163)。このステップでの、第8行と第3行のうち、トータルの自走距離が短い第2台車16Bを用いて第3行を通るルートが選択される。この場合、第1台車14Aが第2タスクと競合するため、制御部18は、第1タスクは第2タスクの終了後に実行されるようにシーケンスを決定する。
(第2タスク)
(T2-1)ステップS163完了後、第2タスクにおいて、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Aとを制御して、第1台車14AをD7からB7に移動させる(ステップS164)。図26に示すように、このステップにおける移動距離は4dであり、移動時間は4tであり、第1台車14Aの自走距離は2uである。
(T2-2)ステップS164完了後、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Aとを制御して、荷12BをB7からA7に移動させる(ステップS165)。図26に示すように、このステップにおける移動距離は3dであり、移動時間は3tであり、第1台車14Aの自走距離は2uである。ここで第2タスクは完了する。第2タスクの移動距離は7dであり、移動時間は7tであり、第1台車14の自走距離は4uである。
(第1タスク)
(T1-1)ステップS165完了後、第1タスクにおいて、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Aとを制御して、第1台車14AをA7からF2に移動させる(ステップS166)。図26に示すように、このステップにおける移動距離は10dであり、移動時間は10tであり、第1台車14の自走距離は5uである。
(T1-2)ステップS166完了後、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Bとを制御して、荷12BをF2からG1に移動させる(ステップS167)。図26に示すように、このステップにおける移動距離は4dであり、移動時間は4tであり、第1台車14の自走距離は3uである。ここで第1タスクは完了する。第1タスクでの第1台車14Aの自走距離は8uであり、第2タスクとの合計の自走距離は12uである。つまり、第6モードの自走距離は、第4モードおよび第5モードより短く、この中で第1台車14が第1方向として例示される前後方向に移動する距離が最短となる。この結果、第1台車14のバッテリ14gの充電率の低下を一層抑制することができる。
(第7モード動作)
次に、図27~図29を参照して第7モード動作の一例を説明する。図27は、第7モード動作S170を説明するルート図である。図28は、第7モード動作S170のフローチャートである。図29は、第7モード動作S170を模式的に示すタイムチャートである。この説明では、第4モードと共通する事項については重複する説明を省き主に相違点を示す。
第7モード動作S170は、第7モード動作に設定されている状態で、荷12の配替えの指示を受けた場合に実行される。第7モードの制御規則を説明する。第7モードでは、第8行と第3行の第2台車のうち、荷12の移送の始点に最も近い位置にある第2台車を用いて左右移動を行う。また、このモードでは、第1タスクと第2タスクとが競合しない場合は、第1タスクと第2タスクは並行して実行され、競合する場合は、第1タスクと第2タスクのうち先に指示を受けたタスクが優先して実行される。
第7モード動作S170が開始されると、制御部18は、先に受けた第1タスクのルートを選択する(ステップS171)。このステップでは、第8行と第3行のルートのうち、荷12Aの移送の始点のF2に近い第3行を用いたルートが選択される。
ステップS171完了後、制御部18は、第2タスクのルートを選択する(ステップS172)。このステップでは、第8行と第3行のルートのうち、荷12Bの移送の始点のB7に近い第8行を用いたルートが選択される。この場合、第1台車14Aが第1タスクと競合するため、制御部18は、第2タスクが第1タスクの終了後に実行されるようにシーケンスを決定する。
(第1タスク)
(T1-1)ステップS172完了後、第1タスクにおいて、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Bとを制御して、第1台車14AをD7からF2に移動させる(ステップS173)。図29に示すように、このステップにおける移動距離は7dであり、移動時間は7tであり、第1台車14Aの自走距離は5uである。
(T1-2)ステップS173完了後、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Bとを制御して、荷12AをF2からG1に移動させる(ステップS174)。図29に示すように、このステップにおける移動距離は4dであり、移動時間は4tであり、第1台車14Aの自走距離は3uである。ここで第1タスクは完了する。第1タスクでの第1台車14Aの自走距離は8uである。
(第2タスク)
(T2-1)ステップS174完了後、第2タスクにおいて、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Bと第2台車16Aとを制御して、第1台車14AをG1からB7に移動させる(ステップS175)。図29に示すように、このステップにおける移動距離は13dであり、移動時間は13tであり、第1台車14の自走距離は8uである。
(T2-2)ステップS175完了後、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Aとを制御して、荷12BをB7からA7に移動させる(ステップS176)。図29に示すように、このステップにおける移動距離は3dであり、移動時間は3tであり、第1台車14Aの自走距離は2uである。ここで第2タスクは完了する。第2タスクでの第1台車14Aの自走距離は10uであり、第1タスクとの合計の自走距離は18uである。この結果、第7モードの自走距離は第4モードより長い。
(第8モード動作)
次に、図30~図32を参照して第8モード動作の一例を説明する。第8モードでは、制御部18は、第1台車14の自走距離が第7モードより短くなるように第1、第2台車14、16の移動を制御する。図30は、第8モード動作S180を説明するルート図である。図31は、第8モード動作S180のフローチャートである。図32は、第8モード動作S180を模式的に示すタイムチャートである。この説明では、第7モードと共通する事項については重複する説明を省き主に相違点を示す。
第8モード動作S180は、第8モード動作に設定されている状態で、荷12の配替えの指示を受けた場合に実行される。第8モードの制御規則を説明する。第8モードでは、第1タスクと第2タスクとが競合しない場合は、第1タスクと第2タスクは並行して実行される。また、このモードでは、複数のルートを使用可能な場合には、それぞれの第1台車14Aの自走距離を算出して、その比較結果に基づいて自走距離が短いルートを用いて移動を行う。また、このモードでは、指示を受けた順番に関わらず、第1タスクを優先するシーケンスの自走距離と、第2タスクを優先するシーケンスの自走距離とを算出して、自走距離が短いシーケンスを実行する。
第8モード動作S180が開始されると、制御部18は、第1タスクを優先した場合の自走距離と、第2タスクを優先した場合の自走距離とを算出して、上述のように短い自走距離で移動可能なシーケンスを選択する(ステップS181)。この例では、自走距離が短い第2タスクを優先したシーケンスが選択される。
ステップS181完了後、制御部18は、第2タスクのルートを選択する(ステップS182)。このステップでの、第8行と第3行のうち、トータルの自走距離が短い第2台車16Aを用いて第8行を通るルートが選択される。
ステップS182完了後、制御部18は、第1タスクのルートを選択する(ステップS183)。このステップでの、第8行と第3行のうち、トータルの自走距離が短い第2台車16Bを用いて第3行を通るルートが選択される。この場合、第1台車14Aが第2タスクと競合するため、制御部18は、第1タスクは第2タスクの終了後に実行されるようにシーケンスを決定する。
(第2タスク)
(T2-1)ステップS183完了後、第2タスクにおいて、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Aとを制御して、第1台車14AをD7からB7に移動させる(ステップS184)。図32に示すように、このステップにおける移動距離は4dであり、移動時間は4tであり、第1台車14Aの自走距離は2uである。
(T2-2)ステップS184完了後、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Aとを制御して、荷12BをB7からA7に移動させる(ステップS185)。図32に示すように、このステップにおける移動距離は3dであり、移動時間は3tであり、第1台車14Aの自走距離は2uである。ここで第2タスクは完了する。第2タスクの移動距離は7dであり、移動時間は7tであり、第1台車14の自走距離は4uである。
(第1タスク)
(T1-1)ステップS185完了後、第1タスクにおいて、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16A、16Bとを制御して、第1台車14AをA7からF2に移動させる(ステップS186)。図32に示すように、このステップにおける移動距離は12dであり、移動時間は12tであり、第1台車14の自走距離は7uである。
(T1-2)ステップS186完了後、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Bとを制御して、荷12BをF2からG1に移動させる(ステップS187)。図32に示すように、このステップにおける移動距離は4dであり、移動時間は4tであり、第1台車14の自走距離は3uである。ここで第1タスクは完了する。第1タスクでの第1台車14Aの自走距離は10uであり、第2タスクとの合計の自走距離は14uである。この結果、第8モードの自走距離は第4モードおよび第7モードより短く、第1台車14のバッテリ14gの充電率の低下を抑制することができる。
次に、第9、第10モード動作について説明する。前述の各モードの説明では、一つの段の保管棚部22において、台車が左右方向および前後方向に平面的に移動する例を示したが、本発明はこれに限定されない。第1台車14および第2台車16は、異なる段の複数の保管棚部22の間を上下に昇降するルートを通って移動するように制御されてもよい。つまり、自動倉庫システム100は、高速動作優先と省エネ動作優先の観点から、平面ルートと立体ルートを含む複数のルートの移動時間や自走距離を求め、これらの比較結果に基づいてルートとシーケンスを決定することができる。
以下、B7に保管された荷12AをB4に移送する第1タスクと、H7に保管された荷12BをH4に移送する第2タスクとをこの順で受けたときの、平面的なルートを移動する第9モードと、立体的なルートを移動する第10モードの動作を説明する。
(第9モード動作)
図33~図35を参照して第9モード動作の一例を説明する。図33は、第9モード動作S190を説明するルート図である。図33(a)は、2段目の保管棚部22を示し、図33(b)は、1段目の保管棚部22を示す。この図において、×印が付されている保管部26には荷12が保管されており、移動する荷12はこの保管部26を通過することができない。各段の保管棚部22には、荷12の配替えを容易にするために第3行と第8行とを繋ぐ前後通路が設けられている。なお、前後通路が必要でないときは、前後通路は荷12を保管する保管部26として使用することができる。この例では、2段目の保管棚部22のA列と1段目の保管棚部のH列は、荷12を保管することなく前後通路として使用される。
また、昇降機構48A、48Bは荷12を搭載した第1台車14を1段目と2段目の保管棚部22の間で昇降させることができる。図34は、第9モード動作S190のフローチャートである。図35は、第9モード動作S190を模式的に示すタイムチャートである。この説明では、第4モードと共通する事項については重複する説明を省き主に相違点を示す。
第9モード動作S190は、第9モード動作に設定されている状態で、荷12の配替えの指示を受けた場合に実行される。第9モードの制御規則を説明する。第9モードでは、第8行と第3行の第2台車のうち、荷12の移送の始点に最も近い位置にある第2台車を用いて左右移動を行う。また、このモードでは、第1タスクと第2タスクとが競合しない場合は、第1タスクと第2タスクは並行して実行され、競合する場合は、第1タスクと第2タスクのうち先に指示を受けたタスクが優先して実行される。
第9モード動作S190が開始されると、制御部18は、先に受けた第1タスクのルートを選択する(ステップS191)。ルートの始点B7と終点B4とが同じB列であるため、第2台車16を使用せず、B列で第1台車14のみを用いるルートが選択される。
ステップS191完了後、制御部18は、第2タスクのルートを選択する(ステップS192)。このステップでは、荷12Bの移送の始点H7に近い第8行と、A列と、移送の終点H4に近い第3行とを通るルートが選択される。台車及びルートについて第1タスクと競合しないため、この例では、第1タスクと第2タスクは並行して実行される。
(第1タスク)
(T1)ステップS192完了後、第1タスクにおいて、制御部18は、第1台車14Aを制御して、荷12AをB7からB4に移動させる(ステップS193)。ここで第1タスクは完了する。図35に示すように、第1タスクにおける移動距離は3dであり、移動時間は3tである。
(第2タスク)
(T2)ステップS192完了後、第2タスクにおいて、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Bと第2台車16Aとを制御して、荷12BをH7からH4に移動させる(ステップS194)。このステップで、荷12Bは、H7→H8→A8→A3→H3→H4のルートによって搬送される。ここで第2タスクは完了する。図35に示すように、このステップにおける移動距離は21dであり、移動時間は21tである。
第9モードでは、第1タスクと第2タスクは並行して実行されるので、図35に示すように、第1タスクは先に完了し、第2タスクが完了することで全体が完了する。よって、このモードのトータルの移動距離は21dであり、移動時間は21tである。
(第10モード動作)
次に、図36~図38を参照して第10モード動作の一例を説明する。第10モードでは、制御部18は、荷12の移動時間が第9モードより短くなるように、第1、第2台車14、16の移動を制御する。図36は、第10モード動作S200を説明するルート図である。図36(a)は、2段目の保管棚部22を示し、図36(b)は、1段目の保管棚部22を示す。図37は、第10モード動作S200のフローチャートである。図38は、第10モード動作S200を模式的に示すタイムチャートである。この説明では、第9モードと共通する事項については重複する説明を省き主に相違点を示す。第10モードでは、2段目と1段目の保管棚部22の間を昇降機構48A、48Bにより上下に移動する立体ルートを用いる。このことにより、第10モードは、平面ルートのみを用いる第9モードと比べて移動時間を短くすることができる。
なお、この説明では、便宜的に、昇降機構48A、48Bによって、2段目と1段目の保管棚部22の間を上下に移動するのに要する移動時間を1tとし、移動距離を1dとする。
第10モード動作S200は、第10モード動作に設定されている状態で、荷12の配替えの指示を受けた場合に実行される。第10モードの制御規則を説明する。第10モードでは、第8行と第3行の第2台車のうち、荷12の移送の始点に最も近い位置にある第2台車を用いて左右移動を行う。また、このモードでは、第1タスクと第2タスクとが競合しない場合は、第1タスクと第2タスクは並行して実行され、競合する場合は、第1タスクと第2タスクのうち先に指示を受けたタスクが優先して実行される。また、このモードでは、複数の前後通路を通行可能な場合には、それぞれの移動時間を算出して、その比較結果に基づいて移動時間が短い前後通路を通るルートで前後移動を行う。
第10モード動作S200が開始されると、制御部18は、先に受けた第1タスクのルートを選択する(ステップS201)。ルートの始点B7と終点B4とが同じB列であるため、第2台車16を使用せず、B列で第1台車14のみを用いるルートが選択される。
ステップS201完了後、制御部18は、第2タスクのルートを選択する(ステップS202)。このステップでは、まず左右通路の選択が行われる。この例では、荷12Bの移送の始点H7に近い第8行と、終点H4に近い第3行が左右通路として選択される。また、このステップでは、前後通路の選択が行われる。この例では、2段目のA列と、1段目のH列とが選択可能であり、2段目のA列を使用したときの移動時間と、1段目のH列を使用したときの移動時間とを比較して、移動時間の短い1段目のH列が選択される。また、第1タスクと第2タスクとが競合しないため、この例では、第1タスクと第2タスクは並行して実行される。
(第1タスク)
(T1)ステップS202完了後、第1タスクにおいて、制御部18は、第1台車14Aを制御して、荷12AをB7からB4に移動させる(ステップS203)。ここで第1タスクは完了する。図38に示すように、第1タスクにおける移動距離は3dであり、移動時間は3tである。
(第2タスク)
(T2-1)ステップS202完了後、第2タスクにおいて、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Aと昇降機構48Aとを制御して、荷12BをH7から昇降機構48Aに移動させ、1段目の保管棚部22に降下させる(ステップS204)。
(T2-2)ステップS204完了後、制御部18は、第1台車14Aと第2台車16Cと第2台車16Dとを制御して、荷12Bを昇降機構48Aから昇降機構48Bに移動させる(ステップS205)。このステップで、第1台車14Aは1段目のH列を第8行から第3行まで自走する。
(T2-3)ステップS205完了後、制御部18は、昇降機構48Bと第1台車14Aと第2台車16Bとを制御して、荷12Bを2段目の保管棚部22に上昇させ、昇降機構48BからH4に移動させる(ステップS206)。ここで第2タスクは完了する。図38に示すように、このステップにおける移動距離は13dであり、移動時間は13tである。
第10モードでは、第1タスクと第2タスクは並行して実行されるので、図38に示すように、第1タスクは先に完了し、第2タスクが完了することで全体が完了する。よって、このモードのトータルの移動距離は13dであり、移動時間は13tである。この結果、第10モードの移動時間は第9モードの移動時間より短く、高速で配替えを行うことができる。つまり、第10モードは、異なる段の保管棚部22の前後通路を選択可能であることにより短時間での荷12の配替えを行うことができる。
以上、本発明の各実施形態をもとに説明した。これらの実施形態は例示であり、いろいろな変形および変更が本発明の特許請求の範囲内で可能なこと、またそうした変形例および変更も本発明の特許請求の範囲にあることは当業者に理解されるところである。従って、本明細書での記述および図面は限定的ではなく例証的に扱われるべきものである。
(変形例)
以下、変形例について説明する。変形例の図面および説明では、実施形態と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付する。実施形態と重複する説明を適宜省略し、実施形態と相違する構成について重点的に説明する。
実施の形態の説明では、2つのタスクを受けた場合を示したが、本発明はこれに限られない。本発明は3つ以上のタスクを受けた場合にも適用することができる。この場合、先に受けたタスクを優先して実行したり、各タスクの順番を入れ替えたシーケンスについて移動距離、移動時間または第1台車の自走距離を算出して最も好ましいシーケンスにより実行したり、各タスクによる台車やルートの競合を算出して競合を避けうるシーケンスにより実行することができる。
実施の形態の説明では、保管棚部22を平面的に走行する第2台車16を備える例を示したが、本発明はこれに限られない。例えば、第2台車16に代えて昇降機能を備え、左右方向に走行可能なスタッカークレーンを備えてもよい。また例えば、複数の第2台車16を備える場合に、その一部をスタッカークレーンに置き換えてもよい。
実施の形態の説明では、2組の第2レール44が設けられる例を示したが、本発明はこれに限られない。第2レール44は3組以上設けられてもよい。
実施の形態の説明では、台車がレール上を走行する例を示したが、本発明はこれに限られない。台車はレールを有しない走行路を走行するものであってもよい。
実施の形態の説明では、自動倉庫システム100が3段の保管棚部22を備える例を示したが、本発明はこれに限られない。自動倉庫システムは2段以下または4段以上の保管棚部を備えてもよい。
第1台車14を各段の各列に設けることは必須ではなく、第1台車14は各列に設けられなくてもよい。
昇降機構48を各第2レール44に設けることは必須ではなく、昇降機構48は設けられなくてもよい。
保管列24の保管部26の数を一様に構成することは必須ではない。保管列24を構成する保管部26の数は、保管棚部22を収容する建物の壁の凹凸に応じて、数が多い行と少ない行とが設けられてもよい。
上下方向に積層される保管列24の段数を一様に構成することは必須ではない。保管列24の段数は、保管棚部22を収容する建物の天井の高さに応じて、段数が多い領域と少ない領域とが設けられてもよい。
荷12がパレットを含むことは必須ではない。本自動倉庫システムは、パレットを含まない荷を取り扱うようにしてもよい。
フォークリフトに代えて、クレーンを備えた移載装置など、別の種類の移載装置によって、荷12を搬入・搬出するようにしてもよい。
実施形態では、第1~第10モード動作を行う形態について説明したが、他の形態による実施も可能である。少なくとも2つのモードを実行可能であれば、本発明の効果を得ることができる。例えば、第1モードと、第1モードよりも第1、第2台車の移動に要する時間が短くなる第2モードと、の2つのモードのみを実行可能であってもよい。更に、第1、第2モードに加え、荷の移動の順番の入れ替えを許容して第2モードよりも更に第1、第2台車の移動に要する時間を短くする第3モードの合計3つのモードのみを実行可能であってもよい。
また、例えば第4モードと、第4モードよりも第1台車の第1方向への移動距離を短くし、第1台車のバッテリの充電率の低下を抑制する第5モードと、の2つのモードのみを実行可能であってもよい。更に、第4、第5モードに加え、荷の移動の順番の入れ替えを許容して第5モードよりも更にバッテリの充電率の低下を抑制する第6モードの合計3つのモードのみを実行可能であってもよい。
また、第2モードに例示したような第1、第2台車の移動に要する時間が短くなるモードと、第5モードに例示したような第1台車の第1方向への移動距離を短くしてバッテリの充電率低下を抑制するモードと、の2つのモードのみを実行可能であってもよい。
また、実行するモードの決定方法としては、インターフェースを介したユーザの指示に基づいて決定することができる。また、自動倉庫システムが移動時間や充電率の中から優先事項を自動的に判断し、実行するモードを決定してもよい。
これらの各変形例は、実施の形態と同様の作用効果を奏する。
上述した実施形態と変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施形態は、組み合わされる実施形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。
12・・荷、 14・・第1台車、 16・・第2台車、 18・・制御部、 22・・保管棚部、 24・・保管列、 26・・保管部、 30・・受付部、 32・・モード設定部、 40・・第1レール、 42・・第1支持部材、 44・・第2レール、 46・・第2支持部材、 48・・昇降機構、 100・・自動倉庫システム。

Claims (6)

  1. 荷を保管可能な保管列が複数並置され、上下方向に3段以上の複数段を重ねて設けられた保管棚部と、
    前記複数の保管列の一端でそれぞれ連通し、前記保管列の並置方向へ延在し、前記複数段それぞれに設けられた第1走行路と、
    前記複数の保管列の他端でそれぞれ連通し、前記保管列の並置方向へ延在し、前記複数段それぞれに設けられた第2走行路と、
    前記複数段それぞれに設けられ、前記第1走行路上を移動する第1親台車と、
    前記複数段それぞれに設けられ、前記第2走行路上を移動する第2親台車と、
    前記複数段それぞれに設けられ、荷を搭載可能であり、前記複数の保管列内を前記保管列の延びる方向へ移動可能であり、前記第1親台車および前記第2親台車の両方へ乗降可能な子台車と、
    を有し、
    前記子台車はバッテリを備え、
    前記子台車が、前記第1親台車又は前記第2親台車へ乗り込んだ状態において、前記バッテリは充電可能であり、
    前記複数段にそれぞれ設けられ、前記複数の保管列のうちの一の列に位置し他の列へ移動する前記子台車は、該子台車が位置する段と同一段に設けられた前記第1親台車及び前記第2親台車のいずれか一方を選択し、選択された前記第1親台車又は前記第2親台車は前記子台車を載せた状態で他の列の端へ移動し、前記子台車は他の列へ移動後の前記第1親台車又は前記第2親台車を降りて他の列へ移動することを特徴とする自動倉庫システム。
  2. 更に、前記第1親台車、前記第2親台車、および前記子台車の位置に基づいて、搬送元となる荷を搬送先へ移送するように、前記第1親台車、前記第2親台車、および前記子台車の移動を制御する制御部を有する、請求項1に記載の自動倉庫システム。
  3. 前記制御部は、移送対象となる第1の荷と第2の荷を移送する前に、前記第1親台車を経由して移送する第1経路、および前記第2親台車を経由して移送する第2経路の移動時間を算出し、前記第1経路と前記第2経路のうち前記移動時間が短い方の経路を選択して移送するように前記移動を制御する、請求項2に記載の自動倉庫システム。
  4. 前記制御部は、移送対象となる第1の荷と第2の荷を移送する前に、
    前記第1の荷と前記第2の荷との移動順序を入れ替えない第1の手順、および前記第1の荷と前記第2の荷との移動順序を入れ替える第2の手順における前記子台車の合計移動時間を算出し、
    前記第1の手順と前記第2の手順のうち前記合計移動時間が短い方の手順を選択して移送するように前記移動を制御する、請求項2に記載の自動倉庫システム。
  5. 前記制御部は、移送対象となる第1の荷と第2の荷を移送する前に、
    前記第1親台車を経由する第1の移送経路、および前記第2親台車を経由する第2の移送経路における前記子台車の前記保管列の延びる方向への合計移動時間を算出し、
    前記第1の移送経路と前記第2の移送経路のうち前記合計移動時間が短い方の移送経路を選択して移送するように前記移動を制御する、請求項2に記載の自動倉庫システム。
  6. 記第1走行路に接続する第1昇降機構と、前記第2走行路に接続する第2昇降機構と、を有し、
    前記子台車は、前記第1昇降機構および前記第2昇降機構を経由する立体ルートにより他の段へ移動可能であり、
    前記制御部は、前記第1昇降機構および前記第2昇降機構を経由しない平面ルート、および前記立体ルートの移動時間を算出し、前記平面ルートと前記立体ルートのうち前記移動時間が短い方のルートを選択して移送するように前記移動を制御する、請求項2に記載の自動倉庫システム。
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