JP7375361B2 - シート束入り包装体 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のシートが包装体に収容されたシート束入り包装体に関する。
従来、複数のシートがポップアップ方式で一枚づつ取り出される製品が知られている。この製品では、二つ折りにされたシートの半部が他のシートの半部と互い違いに積み重ねられている。
上記のようにシートが折り重ねられたシート束では、最も下方に配置されたシートのうち下方に折り畳まれた下半片のみで底面が構成されることも知られている(特許文献1参照)。
特開2019-59503号公報
ところで、上述の製品を製造する過程では、シート束がコンベヤで搬送され、搬送されたシート束が包装体に収容される。搬送されるシート束は、その底面がコンベヤの搬送面に載置された状態で運ばれる。
しかしながら、上述のようにシート束における底面を構成する下半片は、搬送時の振動や搬送速度の変化などでコンベヤの搬送面に対して擦れ動くと、シート束の底面に皺やヨレが発生するおそれがある。皺やヨレで乱れた底面が視認できる状態で包装体にシート束が収容されると、製品であるシート束入り包装体の見栄えが低下する。
よって、シート束入り包装体の見栄えを確保するうえで改善の余地がある。
本件のシート束入り包装体は、上記のような課題に鑑みて創案されたものであり、見栄えの確保を目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用および効果であって、従来の技術では得られない作用および効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けることができる。
ここで開示するシート束入り包装体は、ペーパタオルから構成されるシートが折畳線で二つに折り畳まれ、ポップアップ方式で取り出される前記シートが上下に積層されたシート束と、前記シート束の底面が外部から視認可能な状態で前記シート束を収容する包装体と、を備える。
前記シート束は、前記底面の一部をなし、前記シートのうち最も下方に配置された第一底シートにおいて前記折畳線で下方に折り畳まれた第一下片と、前記第一底シートに挟装される端縁であって前記折畳線に沿う端縁である規制端縁を有し、前記底面の前記一部を除く他部をなし、前記シートのうち最も下方から二番目に配置される第二底シートにおいて前記折畳線で下方に折り畳まれた第二下片と、を備える。
前記第一下片は、前記折畳線に沿う折返線で折り返された折返片を有する。
本件のシート束入り包装体によれば、見栄えを確保することができる。
シート束入り包装体を示す斜視図である。 シート束の積層構造を説明する斜視図である。 展開された第一底シートを示す平面図である。 シート束入り包装体の製造過程を説明する模式図である。
以下、実施形態としてのシート束入り包装体を説明する。
本実施形態のシート束入り包装体は、シートの束が包装体に収容された製品である。
シートは、ペーパタオル(「キッチンペーパ」,「ペーパウェス」,「タオルペーパ」,「クロス」,「ワイプ」などとも称される)から構成される。シートの束は、ポップアップ方式で各シートが取り出されるように折り重ねられたシート束(積層体)である。包装体は、シート束の底面が外部から視認可能な状態でシート束を包装するパッケージである。ここでは、シート束のうち少なくとも底面に対向する部位が透明あるいは半透明に設けられた包装体を例に挙げる。このような包装体は、光透過性を有する樹脂フィルムから形成することができる。
本実施形態では、下記の方向I,IIが以下の表1に示すように対応する例を挙げ、完成したシート束入り包装体は水平面に載置されたものとする。
・方向 I :シート束入り包装体を製造する途中の半製品における方向
・方向II:シート束入り包装体が完成した製品における方向
Figure 0007375361000001
MD(Machine Direction)方向は、シート束入り包装体の製造過程が上流から下流へ進捗する方向である。CD(Cross Direction)方向は、MD方向に沿う平面においてMD方向に直交する方向である。TD(Transverse Direction)方向は、MD方向およびCD方向の双方に直交する方向である。
長手方向(図中には「MD」と記す,第一方向)および巾方向(図中には「CD」と記す,第二方向)は、互いに直交する方向であり、水平方向の沿う方向である。ここでは、巾方向の寸法よりも長手方向の寸法が大きいシート束入り包装体を例示する。
上下方向(図中には「TD」と記す,上方は「U」と記す,下方は「B」と記す)は、長手方向および巾方向の双方に直交する方向であり、鉛直方向に沿う方向である。この上下方向は、シートの積層方向に対応する。
そのほか、本実施形態の「数値X~数値Y」なる表現は、数値X以上であって数値Y以下の範囲を意味する。
[I.一実施形態]
下記の一実施形態では、シート束入り包装体に関する構成を項目[1]で述べる。項目[1]では、小項目[1-1]で主にシート束の積層構造を説明する。そのほか、小項目[1-2]でシート束をなす各シートの構成を説明し、小項目[1-3]でシート束入り包装体の製造過程も説明する。
そして、項目[1]の構成による作用および効果を項目[2]で述べる。
[1.構成]
図1に示すように、シート束入り包装体では、シート束1において折り畳まれた複数のシートSが上下に積層され、このシート束1が包装体2(図1には太線で示す)に収容されている。図1では、シート束1(包装体2の中身)を実線で示す。
シート束1は、直方体状をなし、以下に列挙する四種の面1B,1U,1S,1Eを有する。これらの面1B,1U,1S,1Eは、シート束1の外表面をなす。
・底面1B:シート束1の下部で長手方向および巾方向に延在する面
・天面1U:シート束1の上部で長手方向および巾方向に延在する面
・側面1S:シート束1の側部で上下方向および長手方向に延在する面
・端面1E:シート束1の側部で上下方向および巾方向に延在する面
包装体2は、シート束1を収容可能な大きさの内部空間を有し、シート束1よりもやや大きな直方体状をなす。シート束1と同様に、包装体2も底面2B,天面2U,側面2S,端面2Eを有する。
この包装体2には、シートSが取り出される取出部20が上部に設けられる。詳細に言えば、包装体2において、シート束1の天面1Uに対向する天面2U(上部)の破断線が取出部20として設けられる。取出部20の破断線が破断されると、取出部20からシートSがポップアップ方式で一枚づつ取り出し可能な状態となる。このように順繰りに取り出されるシートSの積層構造をつぎに説明する。
[1-1.シート束の積層構造]
図2に示すように、シート束1をなすシートSのそれぞれは、長手方向に沿って延在する折畳線LFで二つに折り畳まれ、折畳線LFの配置によって以下に示す二種のシートSA,SBに大別される。
・第一シートSA:折畳線LFが巾方向の一方(図2では右方)のシートS
・第二シートSB:折畳線LFが巾方向の他方(図2では左方)のシートS
第一シートSAの折畳線LFがシート束1における側面1S(図1参照)の一方(ここでは右側面)をなし、第二シートSBの折畳線LFがシート束1における側面1S(図1参照)の他方(ここでは左側面)をなす。
各シートSは、折畳線LFに対して上方に折り畳まれた上片PUと、折畳線LFに対して下方に折り畳まれた下片PDとの二領域に大別される。上片PUにおける巾方向の端縁(以下「上端縁」と称する)EUと下片PDにおける巾方向の端縁(以下「下端縁」と称する)EDとは、折畳線LFに沿って延在する。
ここでは、シート束1の下方から数えて、奇数番目のシートSが第一シートSAであり、偶数番目のシートSが第二シートSBの例を説明する。
第一シートSAのうち、シート束1の下方から数えて一番目のシートS(以下「第一底シートS1」と称する)は、その下片PD(以下「第一下片PD1」と称する)が底面1Bの一部(図2では右半部)をなす。第二シートSBのうち、シート束1の下方から数えて二番目のシートS(以下「第二底シートS2」と称する)は、その下片PD(以下「第二下片PD2」と称する)が底面1Bの他部(図2では左半部)をなす。
シート束1の下方から数えて三番目のシートS(以下「第三シートS3」と称する)や、シート束1の下方から数えて四番目のシートS(以下「第四シートS4」と称する)をはじめとした他のシートSは、シート束1の底面1Bに露出せず、底面1BをなすシートSではない。
ここで、第二底シートS2,第三シートS3,第四シートS4の三枚に着目してシート束の積層構造を説明する。
第三シートS3は、第四シートS4の下片PDと第二底シートS2の上片PUとを挟み込むようにして折畳線LFで折り畳まれている。すなわち、上方から下方へ向けて、第三シートS3の上片PU,第四シートS4の下片PD,第二底シートS2の上片PU,第三シートS3の下片PDの順に各シートS2~S4が折り重ねられている。
第四シートS4が引き出されると、第四シートS4の下片PDによって第三シートS3の上片PUが引き上げられる。次いで、第三シートS3が引き出されると、第三シートS3の下片PDによって第二底シートS2の上片PUが引き上げられる。このように、上下に隣接するシートS2~S4の一部どうしが引っ掛かるように重ね合わせられることにより、シートSが順繰りに取り出される。
第一底シートS1を除く第一シートSAは、積層位置(上下方向の位置)を除いて各シートSが同様に構成される。第二シートSBも、積層位置を除いて各シートSが同様に構成される。
すなわち、本実施形態のシート束1では、第一底シートS1を除く他のシートSが折畳線LFで二つ折りに折り畳まれるだけである。このように他のシートSが二つ折りにされることで、他のシートSが展開やすくなり、他のシートSの使用感あるいは使用性が向上する。
本発明者は、図2に一点鎖線で示すように、第一底シートS1も折畳線LFで折り畳まれるだけであり、第一底シートS1の第一下片PD1が底面1Bの全てをなす底部構造であれば、第一下片PD1の強度やハリが不十分であるとの知見を得た。これは、第一底シートS1の第一下片PD1に拘束されていない自由な下端縁EDを有する平面領域の面積が大きいほど、その領域の強度やハリが低下するものと推察される。
上記のように強度やハリの不足した底面1Bのシート束1は、搬送時の振動あるいは搬送速度の変化などによって、底面1Bをなす第一下片PD1に皺やヨレの発生を招くおそれがある。
これに対し、第一底シートS1が折畳線LFで折り畳まれるだけでなく第一下片PD1内の折返線LDにおいても折り返されることで、第一底シートS1における第一下片PD1の強度やハリを確保することできることを見出した。このように強度やハリの向上した第一下片PD1では、皺やヨレの発生が抑えられるとの知見を得た。
また、第二底シートS2は、第二下片PD2の下端縁ED(規制端縁)が第一底シートS1に挟装されて拘束(動きが規制)されることから、強度やハリが確保されており、皺やヨレの発生が抑えられるとの知見も得た。
さらに、ペーパタオルではなくティシュペーパをシートSに採用したとすれば、折畳線LFのほかに折返線LDで第一底シートS1を折り返したとしても、皺やヨレの発生を抑えるのが困難との知見も得た。これは、ティシュペーパのほうがペーパタオルよりも強度が小さくハリに欠け、第一底シートS1を折り返したとしても第一下片PD1の十分な強度やハリを確保するのが困難であるものと推察される。
そのため、第一底シートS1が折返線LDで折り返された構成は、第一底シートS1をはじめとしたシートSにティシュペーパではなくペーパタオルという特定の対象を適用することで皺やヨレの発生が抑えられるものと言える。
以下、第一底シートS1が折返線LDで折り返された構成について述べる。
折返線LDは、折畳線LFに沿って第一下片PD1に延在して設けられている。この折返線LDは、長手方向と平行に設けられ、シート束1における巾方向の中央に配置されている。
図3に示すように、平面状に展開された第一底シートS1は、折畳線LFに対して一方の上片PUと他方の第一下片PD1とに区画されるだけでなく、第一下片PD1が折返線LDで基片PBと下端縁EDを有する折返片PTとの二領域に区画される。
上記の折返線LDで第一下片PD1が折り返される態様としては、図2に実線で示す下記の態様Iと、図2に二点鎖線で示す下記の態様IIとが挙げられる。
・態様 I :折返片PTが折返線LDで下方に折り返された外折りの態様
・態様II:折返片PTが折返線LDで上方に折り返された内折りの態様
態様Iでは折返片PTの上方に基片PBが配置され、折返片PTの下端縁EDが拘束されない。反対に、態様IIでは基片PBの上方に折返片PTが配置され、折返片PTが第二底シートS2の第二下片PD2と基片PBとの間に挟装されるため、折返片PTの下端縁EDが拘束される。
態様Iでは、シート束1における底面1Bの一部なす領域は、第一底シートS1における折返片PTである。折返片PTから基片PBが底面1Bに露出するのであれば、下面視で折返片PTと重複する領域を除く基片PBもシート束1における底面1Bの一部をなす。
態様IIでは、シート束1における底面1Bの一部なす領域が第一底シートS1の基片PBである。
なお、態様I,IIともに、シート束1における底面1Bの他部なす領域は、第二底シートS2における第二下片PD2から下面視で第一下片PD1と重複する領域を除いた領域である。
[1-2.シート]
上記のように積層されるシートSは、複数枚が重ね合わせられて一組をなすプライ(薄膜状の枚葉紙)で一枚のシートSが構成されていてもよいし、一枚のプライから一枚のシートSが構成されていてもよい。そのほか、シートSには、エンボス加工がされていてもよいし、エンボス加工がされていなくてもよい。
以下、下記の表2を参照して、シートSを構成するペーパタオルのパラメータを述べ、参考までにシートSへの適用が除外されたティシュペーパのパラメータも述べる。なお、表2では、無次元量を[-]で示し、エンボス加工のされていない一枚のプライ(以下「原紙」と称する)を測定対象としたパラメータを示す。
Figure 0007375361000002
以下、上記の表2に示す米坪,紙厚,引張強度,伸び,ソフトネスの各パラメータについて、順を追って説明する。
なお、ここで説明する各パラメータは、原紙がペーパタオルであることが特定される範囲であることが好ましく、原紙がティシュペーパではないことが特定される範囲であることが好ましい。
――米坪および紙厚――
米坪は、原紙の一平米あたりの重量である。ペーパタオルのほうがティシュペーパよりも米坪が大きい。
紙厚は、原紙の厚み方向の寸法である。ペーパタオルのほうがティシュペーパよりも紙厚が概ね大きい。
米坪および紙厚のそれぞれは、大きいほど原紙の強度やハリが確保される傾向にある。そのため、米坪や紙厚が所定の上限値よりも大きければ、第一底シートS1が折り返されていなくても第一下片PD1の皺やヨレが抑えられやすい傾向にある。また、米坪や紙厚が所定の下限値よりも小さければ、第一底シートS1が折り返されていたとしても第一下片PD1の皺やヨレが発生しやすい傾向にある。
上記の傾向より、シートSの米坪に対して設定される所定の上限値は、26[g/m2]以下であることが好ましく、25[g/m2]以下であることがより好ましい。シートSの米坪に対して設定される所定の下限値は、18[g/m2]以上であることが好ましく、20[g/m2]以上であることがより好ましい。
また、シートSの紙厚に対して設定される所定の上限値は、110[μm]以下であることが好ましく、100[μm]以下であることがより好ましい。また、シートSの紙厚に対して設定される所定の下限値は、70[μm]以上であることが好ましく、80[μm]以上であることがより好ましい。
――引張強度――
引張強度とは、引張力が印加された原紙の強さを示す指標である。
ここでは、以下に示す縦方向および横方向の引張強度をそれぞれに測定した。
・縦方向:原紙の取出方向と直交する方向(MD方向)
・横方向:原紙の取出方向(CD方向)
この引張強度は、下記の装置,対象,方法で測定した。
・測定装置:テンシロン引張り試験機(A&D社製)
・測定対象:シートを幅15[mm]かつスパン長100[mm]にカットしたサンプル
・測定方法:引張速度50[mm/分]の条件で測定して10回の測定の平均を算出
上記の引張強度は、縦方向および横方向ともに、ペーパタオルのほうがティシュペーパよりも概ね大きい。
引張強度は、紙厚や米坪と同様に、大きいほど原紙の強度やハリが確保される傾向にある。この傾向より、シートSの引張強度が表2に示す範囲に設定されることが好ましい。
詳細に言えば、縦方向の引張強度が3[N]以上であって10[N]以下であることが好ましく、4[N]以上であって7[N]以下であることがより好ましい。また、横方向の引張強度は、表2に示すように1.5[N]以上であって5[N]以下であることが好ましく、2[N]以上であって3.5[N]以下であることがより好ましい。
――伸び――
伸びとは、シートが破断することなく伸張可能な度合いを示す指標である。ここでは、引張強度の測定方向と同様に、縦方向および横方向のそれぞれについて伸びを測定した。
伸びは、下記の式より算出(測定)される。
・式:伸び[%]=試料(原紙)の伸び量[mm]×100/スパン長[mm]
この伸びは、引張強度と同様に、下記の装置,対象,方法で測定した。
・測定装置:テンシロン引張り試験機(A&D社製)
・測定対象:シートを幅15[mm]かつスパン長100[mm]にカットしたサンプル
・測定方法:引張速度50[mm/分]の条件で測定して10回の測定の平均を算出
上記の伸びは、縦方向ではティシュペーパよりもペーパタオルのほうが概ね大きい。
伸びは、表2に示す範囲外であれば、第一底シートS1が折り返されていなくても第一下片PD1の皺やヨレが抑えられやすい傾向、または、第一底シートS1が折り返されていたとしても第一下片PD1の皺やヨレが発生しやすい傾向にある。
そのため、伸びが表2に示す範囲であることが好ましい。詳細に言えば、縦方向の伸びは、15[%]以上であって30[%]以下であることが好ましく、20[%]以上であって25[%]以下であることがより好ましい。また、横方向の伸びは、2[%]以上であって6[%]以下であることが好ましく、3[%]以上であって5[%]以下であることがより好ましい。
――ソフトネス――
ソフトネスは、シートの柔らかさを示す指標であり、値が小さいほどシートが柔らかい傾向にある。ここでは、縦方向および横方向のそれぞれについてソフトネスを測定した。
・測定装置:ハンドルオメーター(熊谷理機工業株式会社製)
・測定対象:ペーパタオルは10[cm]×10[cm]にカットしたシート
ティシュペーパは20[cm]×20[cm]にカットしたシート
・測定方法:測定台に設けられた巾7[mm],長さ250[mm]のスリットがシ
ート(測定対象)の中央にくるようにシートを測定台に置く
長さ240[mm]のアームによってシートがスリットに押し込まれる
ときの負荷を読み取る
5回測定して平均値を算出する
ソフトネスは、表2に示す範囲外であれば、第一底シートS1が折り返されていなくても第一下片PD1の皺やヨレが抑えられやすい傾向、または、第一底シートS1が折り返されていたとしても第一下片PD1の皺やヨレが発生しやすい傾向にある。
そのため、ソフトネスが表2に示す範囲であることが好ましい。詳細に言えば、縦方向のソフトネスは、50以上であって200以下であることが好ましく、100以上であって150以下であることがより好ましい。また、横方向のソフトネスは、150以上であって350以下であることが好ましく、200以上であって300以下であることがより好ましい。なお、縦方向および横方向のソフトネスともティシュペーパよりもペーパタオルのほうが概ね大きい。
[1-3.製造過程]
シート束入り包装体は、図4に示すように、以下に示す工程1~3の過程を経て製造される。
・工程1:連続体3がログソー4(切断部)でシート束1に切り分けられる工程
・工程2:工程1で切り分けられたシート束1がコンベア5で搬送される工程
・工程3:工程2で搬送されたシート束1が包装体2に収容される工程
工程1において連続体3がログソー4で切り分けられる間隔(寸法)は、シート束1の長手方向寸法に対応する。工程2では、連続体3から切り分けられたシート束1の底面1Bがコンベア5の搬送面に載置された状態で、搬送時の振動あるいは搬送速度の変化といった外乱の影響を受けながら搬送される。工程3では、コンベア5で搬送されたシート束1が包装体2で収容されることで包装される。
上記の工程1~3の過程を経ると、シート束入り包装体の製品が完成する。
[2.作用および効果]
本実施形態は、上述のように構成されるため、下記のような作用および効果を得ることができる。
第一底シートS1の第一下片PD1において折返線LDで折り返された折返片PTは、シート束1における底面1Bの一部をなすことから、図2に一点鎖線で示すように底面1Bの全部に延在する第一下片PD1と比較して、強度やハリが向上する。
また、第二底シートS2の第二下片PD2は、その下端縁EDが第一底シートS1に挟装されて拘束されていることから、強度やハリが確保されている。
そのため、シート束入り包装体の製造過程において搬送されるときの振動や速度変化といった外乱の影響をシート束1が受けたとしても、シート束1の底面1Bをなす第一下片PD1および第二下片PD2に皺やヨレが発生するのを抑制することができる。
よって、底面1Bが外部から視認可能にシート束1が包装体2に収容されたシート束入り包装体において、底面1Bの皺やヨレが抑えられ、見栄えを確保することができる。
折返片PTが折返線LDで下方に折り返された態様Iによれば、折返片PTを折り返す工程(製造装置の設定)の設定が容易であり、製造コストの上昇を抑えることができる。
また、折返片PTが折返線LDで上方に折り返された態様IIによれば、折返片PTの下端縁EDが拘束されることから、シート束1の底面1Bをなす第一下片PD1の強度やハリを向上させることができる。よって、シート束入り包装体の見栄えを確実に確保することができる。
折返線LDがシート束1の巾方向中央に配置されることから、折返片PTの下端縁EDをシート束1の巾方向端部に配置することができる。言い換えれば、第一底シートS1の下端縁EDと他の第一シートSAの端縁EU,EDとの巾方向位置を揃えることができる。この点からも、シート束1における底面1Bの見栄えを確保するのに資する。
仮に、取出部20が包装体2の底面2Bに設けられたとすれば、シート束入り包装体から最初に第一底シートS1が取り出される。そのため、第一底シートS1に皺やヨレがあったとしても、第一底シートS1が取り出された後には、見栄えが確保されうる。
これに対し、シートSが取り出される取出部20が包装体2の天面2Uに設けられることから、取出部20から第一底シートS1が取り出されるまでの使用終了まで、シート束入り包装体の見栄えを確保することができる。
そのほか、シート束1をなすシートSのパラメータが上述の範囲内であれば、シート束1の底面1Bに皺やヨレが発生しにくくなる。
具体的に言えば、米坪が18~26[g/m2]のシートSや紙厚が70~110[μm]のシートSによれば、第一底シートS1が折返線LDで折り返されていなければ皺やヨレが発生しやすいものの、第一底シートS1が折返線LDで折り返されていれば皺やヨレの発生が抑えられやすい。
上記のパラメータを有するシートSを採用することで、シート束入り包装体の見栄えを確保することができる。
[II.その他]
上述の実施形態はあくまでも例示に過ぎず、この実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、適宜組み合わせることもできる。
たとえば、シート束入り包装体は、巾方向の寸法よりも長手方向の寸法が大きいものに限らず、巾方向の寸法と長手方向の寸法とが等しくてもよい。
また、シート束の積層構造は、第一底シートの第一下片および第二底シートの第二下片を除けば、任意の構造を採用することができる。具体例を挙げれば、第一底シートおよび第二底シートを除く他のシートは、二つ折りに加えて他の折り畳み加工が施されていてもよい。
1 シート束
1B 底面
1E 端面
1S 側面
1U 天面
2 包装体
2B 底面
2E 端面
2S 側面
2U 天面
20 取出部
3 連続体
4 ログソー(切断部)
5 コンベア
D,ED1,ED2 下端縁
U 上端縁
D 折返線
F 折畳線
D 下片
U 上片
D1 第一下片
D2 第二下片
B 基片
T 折返片
S シート
SA 第一シート
SB 第二シート
S1 第一底シート
S2 第二底シート
S3 第三シート
S4 第四シート

Claims (7)

  1. ペーパタオルから構成されるシートが折畳線で二つに折り畳まれ、ポップアップ方式で取り出される前記シートが上下に積層されたシート束と、前記シート束の底面が外部から視認可能な状態で前記シート束を収容する包装体と、を備えたシート束入り包装体であって、
    前記シート束は、
    前記底面の一部をなし、前記シートのうち最も下方に配置された第一底シートにおいて前記折畳線で下方に折り畳まれた第一下片と、
    前記第一底シートに挟装される端縁であって前記折畳線に沿う端縁である規制端縁を有し、前記底面の前記一部を除く他部をなし、前記シートのうち最も下方から二番目に配置される第二底シートにおいて前記折畳線で下方に折り畳まれた第二下片と、を備え、
    前記第一下片は、前記折畳線に沿う折返線で折り返された折返片を有し、
    前記シートは、縦方向のソフトネスが50[mN/10cm]以上200[mN/10cm]以下であり、横方向のソフトネスが150[mN/10cm]以上350[mN/10cm]以下であり、
    前記シート束は、前記第一底シートを除く他の前記シートが前記折畳線で二つ折りに折り畳まれるだけである
    ことを特徴とするシート束入り包装体。
  2. 前記折返片が前記折返線で下方に折り返された
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート束入り包装体。
  3. 前記折返片が前記折返線で上方に折り返された
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート束入り包装体。
  4. 前記折返線が前記シート束において前記折畳線の延在方向と直交する方向の中央に配置された
    ことを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載のシート束入り包装体。
  5. 前記包装体には、前記シートが取り出される取出部が前記シート束の天面に対向する上部に設けられた
    ことを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載のシート束入り包装体。
  6. 前記シートは、米坪が18~26[g/m2]である
    ことを特徴とする請求項1~5の何れか1項に記載のシート束入り包装体。
  7. 前記シートは、紙厚が70~110[μm]である
    ことを特徴とする請求項1~6の何れか1項に記載のシート束入り包装体。
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