本願は、アップリンク物理チャネル及びダウンリンク物理チャネルの角度及び遅延の相互依存に基づいたCSIフィードバックに対応するコードブック構造をどのように決定し、それによってCSIフィードバックオーバーヘッドを低減するかを解決するために、チャネル状態情報フィードバック方法及び通信装置を提供する。
第1の態様に従って、本願の実施形態はチャネル状態情報フィードバック方法を提供する。方法は第1通信装置によって実行されてよい。第1通信装置は、方法を実装するために通信装置によって必要とされる機能をサポートすることができる通信デバイス又は通信装置、例えば、チップシステムであってよい。以下は、説明のために、通信デバイスが端末である例を使用する。方法は次のステップを含む。
端末はネットワークデバイスから第1指示情報を受信し、端末はチャネル状態情報をネットワークデバイスへ送信する。第1指示情報は、第1コードブックで右乗算行列のタイプを示すために使用され、第1コードブックは、式
を満足する。Wは第1コードブックであり、W
1はポート選択行列であり、
(外2)
は線形重畳係数行列であり、W
fは右乗算行列であり、W
f
HはW
fの共役転置であって、第1コードブックに基づきチャネル状態情報を決定するために端末によって使用される。
本願のこの実施形態で、第1コードブックは、アップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルの角度及び遅延の相互依存に基づきCSIを取得するために使用され得るコードブックであり、従来技術のコードブックとは異なるコードブックである。従来技術とのより良い互換性のために、本願のこの実施形態では、改善は、現在のデュアル領域圧縮されたコードブック
に基づき実行されてよく、例えば、W
fは、第1コードブックを取得するよう変更されている。ネットワークデバイスは、第1コードブック又は従来技術のコードブックを使用することによってCSIを取得すべきかどうかを端末に示すために、第1指示情報を使用することによってW
fのタイプを指示し得る。本願のこの実施形態で提供される方法に従って、複数のコードブックがある場合に、CSIを取得するために端末によって使用されるコードブックは明示的に指示され得る、ことが分かる。更に、端末は、アップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルの角度及び遅延の相互依存に基づきCSIをフィードバックし、それによってオーバーヘッドを低減し得る。
異なる第1コードブックは異なるWfに対応する。従って、この観点から、Wfは、第1コードブックを使用することによって間接的に指示され得る。つまり、第1指示情報は第1コードブックを指示する。言い換えると、方法は、代替的に、次のステップを含んでよい。
端末はネットワークデバイスから第1指示情報を受信する。第1指示情報は第1コードブックを示すために使用され、第1コードブックは、チャネル状態情報を決定するために端末によって使用される。
端末はチャネル状態情報をネットワークデバイスへ送信する。
具体的な実施において、第1指示情報が第1コードブックを示すのか、又はアップリンクチャネル又はダウンリンクチャネルの角度及び遅延の相互依存に基づきCSIを取得するソリューションを示すようWfを示すのかは、本願のこの実施形態で制限されない。
第2の態様に従って、本願の実施形態はチャネル状態情報フィードバック方法を提供する。方法は第2通信装置によって実行されてよい。第2通信装置は、方法を実装するために通信デバイスによって必要とされる機能をサポートすることができる通信デバイス又は通信装置、例えば、チップシステムであってよい。以下は、説明のために、通信デバイスがネットワークデバイスである例を使用する。方法は次のステップを含む。
ネットワークデバイスは端末からチャネル状態情報を受信する。チャネル状態情報は第1指示情報を含む。
ネットワークデバイスは、第1指示情報及び第1コードブックに基づきプリコーディング行列を決定する。第1コードブッWクは、式
を満足する。W
1はポート選択行列であり、
(外3)
は線形重畳係数行列であり、第1指示情報はW
fのタイプを示すために使用され、W
f
HはW
fの共役転置である。
同様に、Wfは、第1コードブックが異なることで変化する。従って、方法は、代替的に次のステップを含んでもよいことが考えられ得る。
ネットワークデバイスは端末からチャネル状態情報を受信する。チャネル状態情報は第1指示情報を含み、第1指示情報は第1コードブックを示すために使用される。
ネットワークデバイスは第1コードブックに基づきプリコーディング行列を決定する。
第2の態様によってもたらされる技術的効果は第1の態様の技術的効果と同じであり、詳細はここで再び記載されない、ことが理解されるべきである。
第1の態様及び第2の態様の実施形態で、第1指示情報は既存のシグナリングで運ばれてよい。例えば、第1指示情報は、ラジオ・リソース・コントロール(radio resource control,RRC)シグナリングのCSI報告バンドCSI-ReportingBandフィールドで運ばれる。例えば、CSI-ReportingBandフィールドの値は、Wfのタイプを示す0である。代替的に、CSI-ReportingBandフィールドの値は、端末がアップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルの角度及び遅延の相互依存に基づきCSIを取得することを示す0である、ことが考えられ得る。これは、既存のRRCシグナリングとの互換性を促す。
第1の態様及び第2の態様の実施形態で、Wfは次のいくつかの設計を含むが、それらに限られない。
設計1:Wfはポート選択行列である。つまり、第1指示情報は、Wfのタイプがポート選択行列であることを示すために使用される。
設計2:Wfは1つ又は複数の特定の列ベクトルである。つまり、第1指示情報は、Wfのタイプが1つ又は複数の特定の列ベクトルであることを示すために使用される。例えば、Wfは、全ての要素が1である列ベクトルであるか、あるいは、Wfは、全ての要素が1である列ベクトルを含む。この設計ソリューションでは、チャネル状態情報参照信号(channel state information reference signal,CSI-RS)ポートグループは区別される必要がなく、それによって複雑性を低減させる。
設計3:WfはDFT行列であり、全ての要素が1である列ベクトルを含む。つまり、第1指示情報は、Wfのタイプが変換DFT行列であることを示すために使用される。この設計ソリューションに基づき、ネットワーク側は、端末に対して、使用される必要がある列ベクトル、例えば、DFT行列において全ての要素が1である列ベクトルを更に指示する必要がある。可能な実施において、第1指示情報は、全ての要素が1である列ベクトルを更に示してもよい。代替的に、ネットワークデバイスは第2指示情報を端末へ送信し、端末は第2指示情報を受信し、第2指示情報は、DFT行列において全ての要素が1である列ベクトルを示す。
具体的に、W1は、1つ又は複数のチャネル状態情報参照信号(channel state information reference signal,CSI-RS)ポートグループを選択するために使用され、Wfは、CSI-RSポートグループ又は複数のCSI-RSポートグループ内で1つ以上のCSI-RSポートを選択するために使用される。
W1はCSI-RSポートグループを選択するために使用され、1つ又は複数のCSI-RSポートグループが選択されてよい、ことが理解されるべきである。W1がCSI-RSポートグループを選択する場合に、WfはそのCSI-RSポートグループ内の1つ以上のCSI-RSポートを選択する。W1が複数のCSI-RSポートグループを選択する場合に、Wfは異なるCSI-RSポートグループについて異なる又は同じポートを選択してよい。例えば、Wfは、CSI-RSポートのシーケンス番号を示して、全てのCSI-RSポートグループにおいてそのシーケンス番号に対応するCSI-RSポートを選択するよう指示してよく、つまり、全てのCSI-RSポートグループにおいて選択されるCSI-RSポートは同じである。
第1の態様及び第2の態様の実施形態で、W
fはポート選択行列であり、W
fの列ベクトルの長さはM
Groupであり、W
1の列ベクトル長さは
(外4)
であり、
が成立し、Xは、CSI-RSポートの数量を示すために使用され、M
Groupは1以上の整数であり、
(外5)
は1以上の整数である。
この設計で、
(外6)
は、システム又はプロトコルで合意されてよく、あるいは、ネットワーク側によって端末に示されてもよい。例えば、ネットワークデバイスは第3指示情報を端末へ送信してよく、端末は第3指示情報を受信し、第3指示情報は、
(外7)
のうちの1つ以上を示すために使用されてよい。
第1の態様及び第2の態様の実施形態で、Wfは1つ又は複数の特定の列ベクトルであり、Wfの列ベクトルの長さはNRB
0であってよく、W1の列ベクトル長さはXであってよく、Xは、CSI-RSポートの数量を示すために使用され、NRB
0は1以上の整数である。
例えば、NRB
0は、リソースブロック(resource block,RB)の数、又はCSI-RS伝送バンド幅のサブバンドの数に関係がある。例えば、NRB
0は、RBの数、又はCSI-RS伝送バンド幅のサブバンドの数に等しくなる。これは比較的に簡単である。
第1の態様及び第2の態様の実施形態で、端末は、
(外8)
をネットワーク側へフィードバックしてよい。例えば、端末によってネットワークデバイスへ送信されるチャネル状態情報はフィードバック情報を含んでよく、フィードバック情報は
(外9)
を示すために使用されてよい。端末が
(外10)
をネットワーク側へフィードバックする必要がある従来技術と比較して、これはオーバーヘッドを低減させる。
異なる選択された受信アンテナに対応する線形重畳係数について、端末は異なる方法で
(外11)
を構成してよい。例えば、端末は、全てのポート、つまり、X個のポートに対応するX個の線形重畳係数を選択し、端末は、最初に行それから列(又は最初に列それから行)の規則に基づきCSI-RSポート番号の昇順(又は降順)で
(外12)
を構成してよい。1つの受信アンテナは1つの
(外13)
に対応する、ことが理解されるべきである。従って、フィードバック情報は
(外14)
を含んでよい。N
Rxは端末の受信アンテナの数である。他の例として、端末は、異なる受信アンテナに対応するX個の線形重畳係数のためにX*N
Rxの行列を構成し、その行列に対して特異値分解(singular value decomposition
,SVD)を実行してよい。端末は、計算されるべきプリコーディング行列に対応するランクの値に基づき線形重畳係数を選択し、最初に行それから列(又は最初に列それから行)の規則に基づき頭部から尾部まで(又は尾部から頭部まで)順番に
(外15)
を構成する。相応して、フィードバック情報は
(外16)
を含んでよい。Rは、プリコーディング行列に対応するランクの値である。
具体的な適用シナリオにおいて、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は同じであっても又は異なってもよく、端末によって選択されるポートのシーケンス番号は同じであっても又は異なってもよい。例えば、端末によって選択されるポートの数は同じであってよく、選択されるポートのシーケンス番号も同じである。このようにして、1つの偏波方向におけるポートが決定されると、他の偏波方向におけるポートも決定される。この実施は比較的に簡単である。他の例として、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は同じであってよく、選択されるポートのシーケンス番号は異なる。選択されるポートは制限されず、それにより、ポートは比較的に自由に選択可能であって、システム性能を向上させる。更なる他の例として、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は異なり、選択されるポートのシーケンス番号も異なり、それにより、ポートはより自由に選択可能であって、システム性能を更に向上させる。
上記の設計2及び設計3について、異なる適用シナリオにおいて、本願の実施形態は、アップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルの角度及び遅延の相互依存に基づきCSIを取得するために、W1のいくつかの可能な設計を提供する。
例えば、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は同じであり、選択されるポートのシーケンス番号は同じである。W
1は次の式
を満足する。
XはCSI-RSポートの数量であり、
(外17)
は、1つの偏波方向で選択されるCSI-RSポートの数量であり、
(外18)
は、
(外19)
から成る行列であり、
(外20)
は、長さがX/2であるベクトルであり、このベクトルに含まれる要素の中の(mod(i,X/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外21)
であって、0以上の整数である。
Xは、CSI-RSポートの、基地局によって送信される数量であり、
(外22)
は、1つの偏波方向で端末によって選択されるCSI-RSポートの数量であり、
(外23)
における(mod(i,X/2))番目の要素は1であって、対応するCSI-RSポートを選択するよう指示し得る。
具体的な適用において、端末によって選択されるCSI-RSポートは、不連続であっても又は連続的であってもよい。W1の変形として、W
1は、端末によって選択されるCSI-RSポートが連続的であり得ることを示す次の式
を満足する、ことが理解されるべきである。
例えば、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は同じであり、選択されるポートのシーケンス番号は異なる。W
1は次の式
を満足し、XはCSI-RSポートの数量であり、
(外24)
は、1つの偏波方向で選択されるCSI-RSポートの数量であり、
(外25)
は、
(外26)
から成る行列であり、
(外27)
は、長さがX/2であるベクトルであり、このベクトルに含まれる要素の中の(mod(i,X/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外28)
であって、0以上の整数であり、
(外29)
は、
(外30)
から成る行列であり、
(外31)
は、長さがX/2であるベクトルであり、このベクトルに含まれる要素の中の(mod(i,X/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外32)
であって、0以上の整数である。
同様に、端末によって選択されるCSI-RSポートは不連続であっても又は連続的であってもよい。W1の変形として、W
1は次の式
を満足する、ことが理解されるべきである。
他の例として、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は異なり、選択されるポートのシーケンス番号は異なる。W1の次元はX*Lであり、L≦Xであり、Xは、CSI-RSポートの数量を示すために使用され、Lは、選択されるCSI-RSポートの数量である。
可能な実施において、W1は行列に基づき実装されてよい。例えば、W1はFX×Xのサブセットであり、FX×Xは、システムで予め定義されるか、又はプロトコルで合意されてよい。例えば、FX×Xの次元はX*Xであり、つまり、W1は、FX×X内のX個の列ベクトルからL個の列ベクトルを選択し、このときL≦Xである。例えば、FX×X=[e(X)
0 e(X/2)
1 ・・・ e(X/2)
(X-1)]である。e(X)
iは、長さがXであるベクトルであり、FX×X内のi番目の要素は1であり、残り全ての要素は0であり、i=0,1,・・・,X-1である。
同様に、端末によって選択されるCSI-RSポートは不連続であっても又は連続的であってもよい。W
1は、端末によって選択されるCSI-RSポートが連続的であり得ることを示す次の式
を満足し得る、ことが理解されるべきである。
第3の態様に従って、本願の実施形態はチャネル状態情報フィードバック方法を提供する。方法は第1通信装置によって実行されてよい。第1通信装置は、方法を実装するために通信デバイスによって必要とされる機能をサポートすることができる通信デバイス又は通信装置、例えば、チップシステムであってよい。以下は、説明のために、通信デバイスが端末である例を使用する。方法は次のステップを含む。
端末はネットワークデバイスから第1指示情報を受信し、チャネル状態情報をネットワークデバイスへ送信する。第1指示情報はポート選択行列を示すために使用され、ポート選択行列は、第2コードブックに基づきチャネル状態情報を決定するために端末によって使用され、第2コードブックは式
を満足する。Wは第2コードブックであり、W
1はポート選択行列であり、
(外33)
は線形重畳係数行列である。
第4の態様に従って、本願の実施形態はチャネル状態情報フィードバック方法を提供する。方法は第2通信装置によって実行されてよい。第2通信装置は、方法を実装するために通信デバイスによって必要とされる機能をサポートすることができる通信デバイス又は通信装置、例えば、チップシステムであってよい。以下は、説明のために、通信デバイスがネットワークデバイスである例を使用する。方法は次のステップを含む。
ネットワークデバイスは端末からチャネル状態情報を受信する。チャネル状態情報は第1指示情報を含み、第1指示情報はポート選択行列を示すために使用され、ポート選択行列は、第2コードブックに基づきチャネル状態情報を決定するために端末によって使用され、第2コードブックは
を満足する。Wは第2コードブックであり、W
1はポート選択行列であり、
(外34)
は線形重畳係数行列である。
ネットワークデバイスは、第1指示情報及び第2コードブックに基づきプリコーディング行列を決定する。
本願のこの実施形態で、第2コードブックは、アップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルの角度及び遅延の相互依存に基づきCSIを取得するために使用され得るコードブックであり、従来技術のコードブックとは異なるコードブックである。ネットワークデバイスは、第1指示情報を使用することによって、端末に、使用されるべきコードブックが第2コードブックであることを通知し、つまり、アップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルの角度及び遅延の相互依存に基づいたCSI取得ソリューションを指示し、それにより、端末は、第2コードブックに基づきCSIをフィードバックして、オーバーヘッドを低減させる。
第3の態様及び第4の態様に実施形態で、W1の次元はX*Lであり、L≦Xであり、Xは、CSI-RSポートの数量を示すために使用され、Lは、選択されるCSI-RSポートの数量である。
具体的な適用シナリオにおいて、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は同じであってよく、選択されるポートのシーケンス番号も同じである。
代替的に、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は同じであってよく、選択されるポートのシーケンス番号は異なる。
代替的に、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は異なり、選択されるポートのシーケンス番号も異なる。
異なる適用シナリオに基づき、本願の実施形態は、W1の次のいくつかの可能な設計を提供する。
例えば、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は同じであり、選択されるポートのシーケンス番号は同じである。W1は次の式
を満足する。
XはCSI-RSポートの数量であり、
(外35)
は、1つの偏波方向で選択されるCSI-RSポートの数量であり、
(外36)
は
(外37)
から成る行列であり、
(外38)
は、長さがX/2であるベクトルであり、このベクトルに含まれる要素の中の(mod(i,X/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外39)
であって、0以上の整数である。
Xは、CSI-RSポートの、基地局によって送信される数量であり、
(外40)
は、1つの偏波方向で端末によって選択されるCSI-RSポートの数量であり、
(外41)
における(mod(i,X/2))番目の要素は1であり、対応するCSI-RSポートを選択するよう指示し得る。
ポートの数は同じであり、ポートのシーケンス番号は同じであるから、1つの偏波方向でのポートが選択されると、他の偏波方向でのポートも選択される、と考えられ得る。この実施は比較的に簡単である。
W1の変形として、W1は、端末によって選択されるCSI-RSポートが連続的であり得ることを示す次の式
を満足する。
例えば、異なる偏波方向で、端末によっては同じであり、選択されるポートのシーケンス番号は異なる。W
1は次の式
を満足し、XはCSI-RSポートの数量であり、
(外42)
は、1つの偏波方向で選択されるCSI-RSポートの数量であり、
(外43)
は
(外44)
から成る行列であり、
(外45)
は、長さがX/2であるベクトルであり、このベクトルに含まれる要素の中の(mod(i,X/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外46)
であって、0以上の整数であり、
(外47)
は
(外48)
から成る行列であり、
(外49)
は、長さがX/2であるベクトルであり、このベクトルに含まれる要素の中の(mod(i,X/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外50)
であって、0以上の整数である。
可能な実施において、異なる端末によって選択されるポートの数は異なり、選択されるポートのシーケンス番号は異なる。W1は行列から選択されてよい。例えば、W1はFX×Xのサブセットであり、FX×Xの次元はX*Xであり、FX×X=[e(X)
0 e(X)
1 ・・・ e(X)
(X-1)]である。例えば、e(X)
iは、長さがXであるベクトルであり、FX×Xにおけるi番目の要素は1であり、残り全ての要素は0であり、i=0,1,・・・,X-1である。
W1の変形として、W
1は、端末によって選択されるCSI-RSポートが連続的であり得ることを示す次の式
を満足する。
第3の態様、第4の態様、第3の態様の可能な実施、又は第4の態様の可能な実施によってもたらされる技術的効果については、第1の態様又は第1の態様の可能な実施の技術的効果の説明を参照されたい。
第5の態様に従って、本願の実施形態は、受信ユニット及び送信ユニットを含む通信装置を提供する。
受信ユニットは、ネットワークデバイスから第1指示情報を受信するよう構成される。第1指示情報は、第1コードブックで右乗算行列のタイプを示すために使用され、第1コードブックは、式
を満足する。Wは第1コードブックであり、W
1はポート選択行列であり、
(外51)
は線形重畳係数行列であり、W
fは右乗算行列であり、W
f
HはW
fの共役転置であって、第1コードブックに基づきチャネル状態情報を決定するために端末によって使用される。
送信ユニットは、チャネル状態情報をネットワークデバイスへ送信するよう構成される。
通信装置は処理ユニットを更に含んでよい、ことが理解され得る。処理ユニットは、チャネル状態情報を生成するよう構成される。受信ユニット及び送信ユニットは、トランシーバユニット含まれてよく、トランシーバユニットは、受信ユニット及び送信ユニットの機能を実装する。
第6の態様に従って、本願の実施形態は、受信ユニット及び処理ユニットを含む通信装置を提供する。
受信ユニットは、端末からチャネル状態情報を受信するよう構成される。チャネル状態情報は第1指示情報を含む。
処理ユニットは、第1指示情報及び第1コードブックに基づきプリコーディング行列を決定するよう構成される。第1コードブックは、式
を満足する。Wは第1コードブックであり、W
1はポート選択行列であり、
(外52)
は線形重畳係数行列であり、第1指示情報はW
fのタイプを示すために使用され、W
f
HはW
fの共役転置である。
受信ユニットはトランシーバユニットに含まれてよく、トランシーバユニットは受信ユニットに機能を実装してよい、ことが理解され得る。
第5の態様及び第6の態様の実施形態で、第1指示情報は既存のシグナリングで運ばれてよい。例えば、第1指示情報は、RRCシグナリングのCSI報告バンドCSI-ReportingBandフィールドで運ばれる。例えば、CSI-ReportingBandフィールドの値は0であり、端末がアップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルの角度及び遅延の相互依存に基づきCSIを取得するためのコードブック、つまり、Wfのタイプを示すために使用される。これは、既存のRRCシグナリングとの互換性を促す。
第5の態様及び第6の態様の実施形態で、Wfは次のいくつかの設計を含むが、それらに限られない。
設計1:Wfはポート選択行列である。つまり、第1指示情報は、Wfのタイプがポート選択行列であることを示すために使用される。
設計2:Wfは1つ又は複数の特定の列ベクトルである。つまり、第1指示情報は、Wfのタイプが1つ又は複数の特定の列ベクトルであることを示すために使用される。例えば、Wfは、全ての要素が1である列ベクトルであるか、あるいは、Wfは、全ての要素が1である列ベクトルを含む。この設計ソリューションでは、チャネル状態情報参照信号(channel state information reference signal,CSI-RS)ポートグループは区別される必要がなく、それによって複雑性を低減させる。
設計3:WfはDFT行列であり、全ての要素が1である列ベクトルを含む。つまり、第1指示情報は、Wfのタイプが変換DFT行列であることを示すために使用される。この設計ソリューションに基づき、ネットワーク側は、端末に対して、使用される必要がある列ベクトル、例えば、DFT行列において全ての要素が1である列ベクトルを更に指示する必要がある。可能な実施において、第1指示情報は、全ての要素が1である列ベクトルを更に示してもよい。代替的に、通信装置がネットワークデバイスである場合に、通信装置に含まれる送信ユニットは第2指示情報を端末へ送信し、端末は第2指示情報を受信し、第2指示情報は、DFT行列において全ての要素が1である列ベクトルを示す。代替的に、通信装置が端末である場合に、通信装置に含まれる受信ユニットネットワークデバイスから第2指示情報を受信し、DFT行列において全ての要素が1である列ベクトルを示す。
具体的に、第1コードブックにおけるW1は、1つ又は複数のチャネル状態情報参照信号(channel state information reference signal,CSI-RS)ポートグループを選択するために使用され、Wfは、CSI-RSポートグループ又は複数のCSI-RSポートグループ内で1つ以上のCSI-RSポートを選択するために使用される。
W1はCSI-RSポートグループを選択するために使用され、1つ又は複数のCSI-RSポートグループが選択されてよい、ことが理解されるべきである。W1がCSI-RSポートグループを選択する場合に、WfはそのCSI-RSポートグループ内の1つ以上のCSI-RSポートを選択する。W1が複数のCSI-RSポートグループを選択する場合に、Wfは異なるCSI-RSポートグループについて異なる又は同じポートを選択してよい。例えば、Wfは、CSI-RSポートのシーケンス番号を示して、全てのCSI-RSポートグループにおいてそのシーケンス番号に対応するCSI-RSポートを選択するよう指示してよく、つまり、全てのCSI-RSポートグループにおいて選択されるCSI-RSポートは同じである。
第5の態様及び第6の態様の実施形態で、W
fはポート選択行列であり、W
fの列ベクトルの長さはM
Groupであってよく、W
1の列ベクトル長さは
(外53)
であり、
が成立し、Xは、CSI-RSポートの数量を示すために使用され、M
Groupは1以上の整数であり、
(外54)
は1以上の整数である。
この設計で、
(外55)
は、システム又はプロトコルで合意されてよく、あるいは、ネットワーク側によって端末に示されてもよい。例えば、通信装置がネットワークデバイスである場合に、ネットワークデバイスのトランシーバユニットは第3指示情報を端末へ送信してよく、端末のトランシーバユニットは第3指示情報を受信し、第3指示情報は、
(外56)
のうちの1つ以上を示すために使用されてよい。
第5の態様及び第6の態様の実施形態で、Wfは1つ又は複数の特定の列ベクトルであり、Wfの列ベクトルの長さはNRB
0であってよく、W1の列ベクトル長さはXであってよく、Xは、CSI-RSポートの数量を示すために使用され、NRB
0は1以上の整数である。
例えば、NRB
0は、リソースブロック(resource block,RB)の数、又はCSI-RS伝送バンド幅のサブバンドの数に関係がある。例えば、NRB
0は、RBの数、又はCSI-RS伝送バンド幅のサブバンドの数に等しくなる。これは比較的に簡単である。
第
5の態様及び第
6の態様の実施形態で、端末は、
(外57)
をネットワーク側へフィードバックしてよい。例えば、端末によってネットワークデバイスへ送信されるチャネル状態情報はフィードバック情報を含んでよく、フィードバック情報は
(外58)
を示すために使用されてよい。端末が
(外59)
をネットワーク側へフィードバックする必要がある従来技術と比較して、これはオーバーヘッドを低減させる。
異なる選択された受信アンテナに対応する線形重畳係数について、端末は異なる方法で
(外60)
を構成してよい。例えば、端末は、全てのポート、つまり、X個のポートに対応するX個の線形重畳係数を選択し、端末は、最初に行それから列(又は最初に列それから行)の規則に基づきCSI-RSポート番号の昇順(又は降順)で
(外61)
を構成してよい。1つの受信アンテナは1つの
(外62)
に対応する、ことが理解されるべきである。従って、フィードバック情報は
(外63)
を含んでよい。N
Rxは端末の受信アンテナの数である。他の例として、端末は、異なる受信アンテナに対応するX個の線形重畳係数のためにX*N
Rxの行列を構成し、その行列に対してSV
Dを実行してよい。端末は、計算されるべきプリコーディング行列に対応するランクの値に基づき線形重畳係数を選択し、最初に行それから列(又は最初に列それから行)の規則に基づき頭部から尾部まで(又は尾部から頭部まで)順番に
(外64)
を構成する。相応して、フィードバック情報は
(外65)
を含んでよい。Rは、プリコーディング行列に対応するランクの値である。
具体的な適用シナリオにおいて、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は同じであっても又は異なってもよく、端末によって選択されるポートのシーケンス番号は同じであっても又は異なってもよい。例えば、端末によって選択されるポートの数は同じであってよく、選択されるポートのシーケンス番号も同じである。このようにして、1つの偏波方向におけるポートが決定されると、他の偏波方向におけるポートも決定される。この実施は比較的に簡単である。他の例として、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は同じであってよく、選択されるポートのシーケンス番号は異なる。選択されるポートは制限されず、それにより、ポートは比較的に自由に選択可能であって、システム性能を向上させる。更なる他の例として、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は異なり、選択されるポートのシーケンス番号も異なり、それにより、ポートはより自由に選択可能であって、システム性能を更に向上させる。
上記の設計2及び設計3について、異なる適用シナリオにおいて、本願の実施形態は、アップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルの角度及び遅延の相互依存に基づきCSIを取得するために、W1のいくつかの可能な設計を提供する。
例えば、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は同じであり、選択されるポートのシーケンス番号は同じである。W
1は次の式
を満足する。
XはCSI-RSポートの数量であり、
(外66)
は、1つの偏波方向で選択されるCSI-RSポートの数量であり、
(外67)
は、
(外68)
から成る行列であり、
(外69)
は、長さがX/2であるベクトルであり、このベクトルに含まれる要素の中の(mod(i,X/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外70)
であって、0以上の整数である。
Xは、CSI-RSポートの、基地局によって送信される数量であり、
(外71)
は、1つの偏波方向で端末によって選択されるCSI-RSポートの数量であり、
(外72)
における(mod(i,X/2))番目の要素は1であって、対応するCSI-RSポートを選択するよう指示し得る。
具体的な適用において、端末によって選択されるCSI-RSポートは、不連続であっても又は連続的であってもよい。W1の変形として、W
1は、端末によって選択されるCSI-RSポートが連続的であり得ることを示す次の式
を満足する、ことが理解されるべきである。
例えば、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は同じであり、選択されるポートのシーケンス番号は異なる。W
1は次の式
を満足し、XはCSI-RSポートの数量であり、
(外73)
は、1つの偏波方向で選択されるCSI-RSポートの数量であり、
(外74)
は、
(外75)
から成る行列であり、
(外76)
は、長さがX/2であるベクトルであり、このベクトルに含まれる要素の中の(mod(i,X/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外77)
であって、0以上の整数であり、
(外78)
は、
(外79)
から成る行列であり、
(外80)
は、長さがX/2であるベクトルであり、このベクトルに含まれる要素の中の(mod(i,X/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外81)
であって、0以上の整数である。
同様に、端末によって選択されるCSI-RSポートは不連続であっても又は連続的であってもよい。W1の変形として、W
1は次の式
を満足する、ことが理解されるべきである。
他の例として、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は異なり、選択されるポートのシーケンス番号は異なる。W1の次元はX*Lであり、L≦Xであり、Xは、CSI-RSポートの数量を示すために使用され、Lは、選択されるCSI-RSポートの数量である。
可能な実施において、W1は行列に基づき実装されてよい。例えば、W1はFX×Xのサブセットであり、FX×Xは、システムで予め定義されるか、又はプロトコルで合意されてよい。例えば、FX×Xの次元はX*Xであり、つまり、W1は、FX×X内のX個の列ベクトルからL個の列ベクトルを選択し、このときL≦Xである。例えば、FX×X=[e(X)
0 e(X)
1 ・・・ e(X)
(X-1)]である。e(X)
iは、長さがXであるベクトルであり、FX×X内のi番目の要素は1であり、残り全ての要素は0であり、i=0,1,・・・,X-1である。
同様に、端末によって選択されるCSI-RSポートは不連続であっても又は連続的であってもよい。W
1は、端末によって選択されるCSI-RSポートが連続的であり得ることを示す次の式
を満足し得る、ことが理解されるべきである。
第5の態様又は第5の態様の可能な実施によってもたらされる技術的効果については、第1の態様又は第1の態様の可能な実施の技術的効果の説明を参照されたい。第6の態様又は第6の態様の可能な実施によってもたらされる技術的効果については、第2の態様又は第2の態様の可能な実施の技術的効果の説明を参照されたい。
第7の態様に従って、本願の実施形態は、樹脂乳ニット及び送信ユニットを含む通信装置を提供する。
受信ユニットは、ネットワークデバイスから第1指示情報を受信するよう構成される。第1指示情報はポート選択行列を示すために使用され、ポート選択行列は、第2コードブックに基づきチャネル状態情報を決定するために端末によって使用され、第2コードブックは式
を満足する。Wは第2コードブックであり、W
1はポート選択行列であり、
(外82)
は線形重畳係数行列である。
送信ユニットは、チャネル状態情報をネットワークデバイスへ送信するよう構成される。
通信装置は処理ユニットを更に有してもよい、ことが理解され得る。処理ユニットは、チャネル状態情報を生成するよう構成される。受信ユニット及び送信ユニットはトランシーバユニットに含まれてよく、トランシーバユニットは受信ユニット及び送信ユニットの機能を実装する。
第8の態様に従って、本願の実施形態は、受信ユニット及び処理ユニットを含む通信装置を提供する。
受信ユニットは、端末からチャネル状態情報を受信するよう構成される。チャネル状態情報は第1指示情報を含み、第1指示情報はポート選択行列を示すために使用され、ポート選択行列は、第2コードブックに基づきチャネル状態情報を決定するために端末によって使用され、第2コードブックは
を満足する。Wは第2コードブックであり、W
1はポート選択行列であり、
(外83)
は線形重畳係数行列である。
処理ユニットは、第1指示情報及び第2コードブックに基づきプリコーディング行列を決定するよう構成される。
受信ユニットはトランシーバユニットに含まれてよく、トランシーバユニットは受信ユニットの機能を実装する、ことが理解され得る。
第7の態様及び第8の態様の実施形態で、W1の次元はX*Lであり、L≦Xであり、Xは、CSI-RSポートの数量を示すために使用され、Lは、選択されるCSI-RSポートの数量である。
具体的な適用シナリオにおいて、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は同じであってよく、選択されるポートのシーケンス番号も同じである。
代替的に、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は同じであってよく、選択されるポートのシーケンス番号は異なる。
代替的に、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は異なり、選択されるポートのシーケンス番号も異なる。
異なる適用シナリオに基づき、本願の実施形態は、W1の次のいくつかの可能な設計を提供する。
例えば、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は同じであり、選択されるポートのシーケンス番号は同じである。W
1は次の式
を満足する。
XはCSI-RSポートの数量であり、
(外84)
は、1つの偏波方向で選択されるCSI-RSポートの数量であり、
(外85)
は
(外86)
から成る行列であり、
(外87)
は、長さがX/2であるベクトルであり、このベクトルに含まれる要素の中の(mod(i,X/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外88)
であって、0以上の整数である。
Xは、CSI-RSポートの、基地局によって送信される数量であり、
(外89)
は、1つの偏波方向で端末によって選択されるCSI-RSポートの数量であり、
(外90)
における(mod(i,X/2))番目の要素は1であり、対応するCSI-RSポートを選択するよう指示し得る。
ポートの数は同じであり、ポートのシーケンス番号は同じであるから、1つの偏波方向でのポートが選択されると、他の偏波方向でのポートも選択される、と考えられ得る。この実施は比較的に簡単である。
W1の変形として、W
1は、端末によって選択されるCSI-RSポートが連続的であり得ることを示す次の式
を満足する。
例えば、異なる偏波方向で、端末によっては同じであり、選択されるポートのシーケンス番号は異なる。W
1は次の式
を満足し、XはCSI-RSポートの数量であり、
(外91)
は、1つの偏波方向で選択されるCSI-RSポートの数量であり、
(外92)
は
(外93)
から成る行列であり、
(外94)
は、長さがX/2であるベクトルであり、このベクトルに含まれる要素の中の(mod(i,X/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外95)
であって、0以上の整数であり、
(外96)
は
(外97)
から成る行列であり、
(外98)
は、長さがX/2であるベクトルであり、このベクトルに含まれる要素の中の(mod(i,X/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外99)
であって、0以上の整数である。
可能な実施において、異なる端末によって選択されるポートの数は異なり、選択されるポートのシーケンス番号は異なる。W1は行列から選択されてよい。例えば、W1はFX×Xのサブセットであり、FX×Xの次元はX*Xであり、FX×X=[e(X)
0 e(X)
1 ・・・ e(X)
(X-1)]である。例えば、e(X)
iは、長さがXであるベクトルであり、FX×Xにおけるi番目の要素は1であり、残り全ての要素は0であり、i=0,1,・・・,X-1である。
W1の変形として、W
1は、端末によって選択されるCSI-RSポートが連続的であり得ることを示す次の式
を満足する。
第9の態様に従って、本願の実施形態は通信装置を提供する。通信装置は、上記の実施形態における第5の態様、第6の態様、第7の態様、又は第8の態様の通信装置、あるいは、第5の態様、第6の態様、第7の態様、又は第8の態様の通信装置に配置されたチップであってよい。通信装置は、通信インターフェース及びプロセッサを含み、任意に、メモリを更に含む。メモリは、コンピュータプログラム又は命令又はデータを記憶するよう構成される。プロセッサは、メモリ及び通信インターフェースへ結合される。プロセッサがコンピュータプログラム又は命令又はデータを読み出すとき、通信装置は、上記の方法の実施形態で端末又はネットワークデバイスによって実行された方法を実行することができる。
通信インターフェースは通信装置内のトランシーバであってよく、例えば、通信装置内のアンテナ、フィーダ、コーデック、などを使用することによって実装されてよい、ことが理解されるべきである。代替的に、通信装置がネットワークデバイスに配置されたチップである場合には、通信インターフェースはチップの入力/出力インターフェース、例えば、入力/出力回路又はピンであってよい。トランシーバは、他のデバイスと通信するために通信装置によって使用される。例えば、通信装置が端末である場合に、他のデバイスはネットワークデバイスである。代替的に、通信装置がネットワークデバイスである場合に、他のデバイスは端末である。
第10の態様に従って、本願の実施形態はチップシステムを提供する。チップシステムは、第5の態様、第6の態様、第7の態様、又は第8の態様で通信装置によって実行された方法を実装するよう構成されたプロセッサを含んでもよい。可能な実施において、チップシステムは、プログラム命令及び/又はデータを記憶するよう構成されたメモリを更に含む。チップシステムはチップを含んでよく、あるいは、チップ及び他のディスクリート部品を含んでよい。
第11の態様に従って、本願の実施形態は通信システムを提供する。通信システムは、第5の態様に係る通信装置と、第6の態様に係る通信装置とを含み、あるいは、第7の態様に係る通信装置と、第8の態様に係る通信装置とを含む。
第12の態様に従って、本願の実施形態はコンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータプログラムを記憶しており、コンピュータプログラムが実行されるとき、上記の態様で端末によって実行された方法が実装され、あるいは、上記の態様でネットワークデバイスによって実行された方法が実装される。
第13の態様に従って、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品はコンピュータプログラムコードを含み、コンピュータプログラムコードが実行されるとき、上記の態様で端末によって実行された方法が実行され、あるいは、上記の態様でネットワークデバイスによって実行された方法が実行される。
第9乃至第13の態様及びそれらの実施の有利な効果については、上記の態様又は上記の態様及びその実施の有利な効果の説明を参照されたい。
本願の実施形態の目的、技術的解決法、及び利点をより明らかにするために、以下は、添付の図面を参照して本願の実施形態について更に説明する。
本願の実施形態で提供される技術的解決法は、5Gシステムに適用され、あるいは、将来の通信システム又は他の同様の通信システムに適用され得る。更に、本願の実施形態で提供される技術的解決法は、セルラーリンク、PLMNネットワーク、マシン・ツー・マシン(machine to machine,M2M)ネットワーク、インターネット・オブ・シングス(internet of things,IoT)ネットワーク、又は他のネットワークに適用されてもよく、デバイス間のリンク、例えば、デバイス・ツー・デバイス(device to device,D2D)リンクにも適用されてよい。D2Dリンクはサイドリンクとも呼ばれることがあり、サイドリンクはサイド・リンク、2次リンク、などとも呼ばれることがある。本願の実施形態において、上記の用語は、同じタイプのデバイス間で確立されるリンクを指し、同じ意味を持っている。同じタイプのデバイス間のリンクは、端末デバイス間のリンク、基地局間のリンク、中継ノード間のリンク、などであってよい。これは本願の実施形態で制限されない。端末デバイス間のリンクは、第3世代パートナーシッププロジェクト(third generation partnership project,3GPP)リリース(Rel)-12/13で定義されているD2Dリンクと、Rel-14/15を含む車両のインターネットのために3GPPによって定義されているvehicle-to-vehicle、vehicle-to-phone、又はvehicle-to-everything V2Xリンクとを含み、更には、3GPPによって現在研究されているRel-16及びその後のリリースにおけるNRシステムに基づいたV2Xリンク、などを含む。
図1は、本願の実施形態が適用されるか、あるいは、本願の実施形態が適用されるネットワークアーキテクチャと呼ばれる適用シナリオを示す。図1は、ネットワークデバイスと、6つの端末デバイスとを含む。図1の端末デバイスの数は一例にすぎず、より多い又はより少ない端末デバイスが存在してもよい、ことが理解されるべきである。ネットワークアーキテクチャは、他のネットワークデバイスを更に含んでもよく、例えば、図1に示されていない無線リレーデバイス及び無線バックホールデバイスを更に含んでもよい。ネットワークデバイスは、無線によりネットワークにアクセスするために端末デバイスによって使用されるデバイスであり、基地局であってよい。ネットワークデバイスは異なるシステムの異なるデバイスに対応し、例えば、第4世代モバイル通信技術(4th-generation,4G)システムのeNBに対応してよく、5GシステムのgNBに対応してよい。6つの端末デバイスはセルラー電話機、スマートフォン、ポータブルコンピュータ、手持ち式通信デバイス、手持ち式コンピューティングデバイス、衛星無線装置、グローバルポジショニングシステム、PDA、及び/又は無線通信システムでの通信のための任意の他の適切なデバイスであってよく、全てがネットワークデバイスへ接続されてよい。
本願の実施形態は、アップリンク信号伝送、ダウンリンク信号伝送、及びD2D信号伝送に適用可能である。ダウンリンク信号伝送については、送信側デバイスはネットワークデバイスであり、対応する受信側デバイスは端末デバイスである。アップリンク信号伝送については、送信側デバイスは端末デバイスであり、対応する受信側デバイスはネットワークデバイスである。D2D信号伝送については、送信側デバイスは端末デバイスであり、受信側デバイスも端末デバイスである。例えば、図1の破線エリア内に示されている3つの端末デバイスがD2D信号伝送に適用可能である。信号伝送方向は本願の実施形態で制限されない。
端末デバイスは、ネットワークデバイスのスケジューリング及び指示情報を受信することができる無線端末デバイスであってよい。無線端末デバイスは、ユーザにボイス及び/又はデータコネクティビティを提供するデバイス、無線接続機能を備えている手持ち式デバイス、又は無線モデムへ接続される他の処理デバイスであってよい。無線端末デバイスは、ラジオ・アクセス・ネットワーク(例えば、radio access network,RAN)を使用することによって1つ以上のコアネットワーク又はインターネットと通信し得る。無線端末デバイスは、携帯電話機(mobile phone、又は「セルラー」電話機若しくはセルフォンと呼ばれる)、コンピュータ、及びデータカードなどのモバイル端末デバイスであってよく、例えば、言語及び/又はデータをラジオ・アクセス・ネットワークと交換するポータブル型、ポケットサイズ、手持ち式、コンピュータ内蔵型、又は車載型のモバイル装置であってよい。例えば、無線端末デバイスは、パーソナル通信サービス(personal communications service,PCS)電話機、コードレス電話セット、セッション開始プロトコル(SIP)電話、無線ローカルループ(wireless local loop,WLL)局、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant,PDA)、タブレットコンピュータ(Pad)、又は無線トランシーバ機能付きコンピュータなどのデバイスであってよい。無線端末デバイスは、システム、加入者ユニット(subscribe unit)、加入者局(subscriber station,SS)、移動局(mobile station,MS)、リモート局(remote station)、アクセスポイント(access point,AP)、リモート端末デバイス(remote terminal)、アクセス端末デバイス(access terminal)、ユーザ端末デバイス(user terminal)、ユーザエージェント(user agent)、顧客構内設備(customer premises equipment,CPE)、端末(terminal)、ユーザ設備(user equipment,UE)、モバイル端末(mobile terminal,MT)、などとも呼ばれることがある。代替的に、無線端末デバイスは、ウェアラブルデバイス及び次世代通信システム、例えば、5Gネットワークの端末デバイス、将来の進化した公衆陸上移動体通信(public land mobile network,PLMN)ネットワーク、又はNR通信システムの端末デバイス、であってよい。
ネットワークデバイスは、信号を送信又は受信するよう構成されるネットワーク側のエンティティ、例えば、ジェネレーションNodeB(generation NodeB,gNodeB)である。ネットワークデバイスは、モバイルデバイスと通信するよう構成されるデバイスであってよい。ネットワークデバイスは、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network,WLAN)におけるAPや、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(global system for mobile communications,GSM)又は符号分割多重アクセス(code division multiple access,CDMA)におけるベーストランシーバ局(base transceiver station,BTS)であってよく、あるいは、広帯域符号分割多重アクセス(wideband code division multiple access,WCDMA)におけるNodeB(NodeB,NB)であってよく、あるいは、ロング・ターム・エボリューション(long term evolution,LTE)におけるエボルブドNodeB(evolved NodeB,eNodeB)、リレー局、アクセスポイント、車載型デバイス、ウェアラブルデバイス、5Gネットワークのネットワークデバイス、将来の進化した公衆陸上移動体通信(public land mobile network,PLMN)ネットワークのネットワークデバイス、NRシステムのgNodeB/gNB、などであってよい。いくつかのデプロイメントにおいて、gNBは、集中型ユニット(centralized unit,CU)及びDUを含んでよい。gNBは、アクティブアンテナユニット(active antenna unit,AAU)を更に含んでよい。CUはgNBのいくつかの機能を実装し、DUはgNBのいくつかの機能を実装する。例えば、CUは、ラジオ・リソース・コントロール(radio resource control,RRC)及びパケット・データ・コンバージェンス・プロトコル(packet data convergence protocol,PDCP)レイヤの機能を実装するように、非リアルタイムプロトコル及びサービスを処理することに関与する。DUは、ラジオ・リンク・コントロール(radio link control,RLC)レイヤ、メディア・アクセス・コントロール(media access control,MAC)レイヤ、及び物理(physical,PHY)レイヤの機能を実装するように、物理レイヤプロトコル及びリアルタイムサービスを処理することに関与する。AAUは、いくつかの物理レイヤ処理、無線周波数処理、及びアクティブアンテナ関連機能を実行する。RRCレイヤでの情報は最終的にPHYレイヤでの情報になるか、又はPHYレイヤでの情報から変換されるので、このアーキテクチャでは、RRCレイヤシグナリングなどのより上位のレイヤシグナリングも、DUによって送信されるもの、又はDU及びAAUによって送信されるものと見なされ得る。ネットワークデバイスは、CUノード、DUノード、及びAAUノードのうちの1つ以上を含むデバイスであってよい、ことが理解され得る。更に、CUは、アクセスネットワーク(radio access network,RAN)のネットワークデバイスとして分類されてよく、あるいは、CUは、コアネットワーク(core network,CN)のネットワークデバイスとして分類されてよい。これは本願で制限されない。更に、本願の実施形態で、ネットワークデバイスは、セルにサービスを提供し、端末デバイスは、セルによって使用される伝送リソース(例えば、周波数領域リソース、又はスペクトルリソースと呼ばれる)を使用することによって、ネットワークデバイスと通信する。セルはマクロ基地局に属してよく、あるいは、スモールセル(small cell)に対応する基地局に属してよい。ここでのスモールセルは、メトロセル(Metro cell)、ミクロセル(Micro cell)、ピコセル(Pico cell)、フェムトセル(Femto cell)、などを含んでよい。これらのスモールセルは、小さいカバレッジエリア及び低い伝送電力の特性を備えており、高レートのデータ伝送サービスを提供するのに適している。更に、他の、起こり得る場合において、ネットワークデバイスは、端末デバイスに無線通信機能を提供する他の装置であってよい。ネットワークデバイスによって使用される具体的な技術及び具体的なデバイス形態は、本願の実施形態で制限されない。説明を簡単にするために、本願の実施形では、端末デバイスに無線通信機能を提供する装置がネットワークデバイスと呼ばれる。
データを端末デバイスへ送信しているときに、ネットワークデバイスは、端末デバイスによってフィードバックされたCSIに基づき変調及びコーディング並びに信号プリコーディングを実行する必要がある。本願の実施形態の理解を容易にするために、以下は最初に、本願の実施形態における用語について説明する。
(1)プリコーディング技術:チャネル状態が知られている場合に、ネットワークデバイスは、チャネルリソースに適合するプリコーディング行列を使用することによって、送信されるべき信号を処理してよく、それにより、プリコーディングされた送信されるべき信号はチャネルに適応され、受信側デバイスの受信信号品質(例えば、信号対干渉及び雑音比(signal-to-interference-plus-noise ratio,SINR))は改善されて、受信側デバイスによるチャネル間の影響の除去の複雑性を軽減する。プリコーディング技術によれば、同じ時間-周波数リソースでの送信側デバイスと複数の受信側デバイスとの間の伝送が実装され得る、つまり、複数のユーザの多入力多出力(multiple-user multiple-input multiple-output,MU-MIMO)が実装され得る、ことが分かる。留意すべきは、プリコーディング技術の関連記載は、理解を容易にするための例にすぎず、本願の実施形態の保護範囲を限定する意図はない点である。具体的な実装プロセスにおいて、送信側デバイスが、代替的に、他の方法でプリコーディングを実行してもよい。例えば、チャネル情報(例えば、チャネル行列に限られない)が取得され得ない場合に、プリコーディングなどは、前もってセットされたプリコーディング行列を使用することによって、又は重み付け処理方法で、実行される。簡潔さのために、その具体的な内容についてはここで説明されない。
(2)プリコーディング行列インジケータ(PMI):それはプリコーディング行列を示すために使用されてよく、ネットワークデバイスはPMIに基づきプリコーディング行列を回復する。プリコーディング行列は、例えば、各周波数領域要素のチャネル行列に基づき端末デバイスによって決定されるプリコーディング行列であってよい。周波数領域要素の周波数領域長さは、サブバンド又はリソースブロック(resource block,RB)のそれのR倍であってよい。R<=1である。例えば、Rの値は1又は1/2であってよい。チャネル行列は、チャネル推定などの方法で、又はチャネルの相互依存に基づき、端末デバイスによって決定され得る。しかし、端末デバイスによってプリコーディング行列を決定する具体的な方法は上記の説明に制限されない、ことが理解されるべきである。具体的な実施については、従来技術を参照されたい。簡潔さのために、実施はここでは列挙されない。
例えば、プリコーディング行列は、チャネル行列又はチャネル行列の共分散行列に対して特異値分解(singular value decomposition)SVDを実行することによって取得されてよく、あるいは、チャネル行列の共分散行列に対して固有値分解(eigenvalue decomposition,EVD)を実行することによって取得されてよい。上記に列挙されたプリコーディング行列決定方法は例にすぎず、本願に対する如何なる制限も構成すべきではない。プリコーディング行列を決定する方法については、従来技術を参照されたい。簡潔さのために、方法はここでは列挙されない。
留意すべきは、本願の実施形態で提供される方法に従って、ネットワークデバイスは、チャネルデバイスのフィードバックに基づき、プリコーディングベクトルを構成するために使用される空間領域ベクトル、周波数領域ベクトル、及び空間-周波数ベクトル対の結合係数を決定し、更には、各周波数領域要素に対応するプリコーディング行列を決定し得る点である。プリコーディング行列は、ダウンリンクデータ伝送のために直接に使用され得る。代替的に、例えば、ゼロフォーシング(zero forcing,ZF)、正規化ゼロフォーシング(regularized zero-forcing,RZF)、最小平均二乗誤差(minimum mean-squared error,MMSE)、及び最大信号対漏れ及び雑音比(signal-to-leakage-and-noise,SLNR)を含むいくつかのビームフォーミング方法が、最終的にダウンリンクデータ伝送のために使用されるプリコーディング行列を取得するために実行されてよい。これは本願で制限されない。特段説明されない限りは、以下の全てのプリコーディング行列は、本願で提供される方法に基づいて決定されたプリコーディング行列であってよい。
(3)プリコーディングベクトル:1つのプリコーディング行列は1つ以上のベクトル、例えば、列ベクトルを含み得る。1つのプリコーディング行列は、1つ以上のプリコーディングベクトルを決定するために使用され得る。
空間レイヤの数が1であり、送信アンテナの偏波方向の数も1である場合に、プリコーディング行列はプリコーディングベクトルである。空間レイヤの数が1よりも多く、送信アンテナの偏波方向の数が1である場合に、プリコーディングベクトルは、空間レイヤでのプリコーディング行列のコンポーネントであってよい。空間レイヤの数が1であり、送信アンテナの偏波方向の数が1よりも多い場合に、プリコーディングベクトルは、偏波方向におけるプリコーディング行列のコンポーネントであってよい。空間レイヤの数が1よりも多く、送信アンテナの偏波方向の数も1よりも多い場合に、プリコーディングベクトルは、空間レイヤでの及び偏波方向におけるプリコーディング行列のコンポーネントであってよい。
プリコーディングベクトルは、代替的に、プリコーディング行列内のベクトルによって決定されてよく、例えば、プリコーディング行列内のベクトルに数学変換を実行することによって取得される。プリコーディング行列とプリコーディングベクトルとの間の数学変換関係は本願で制限されない。
(4)アンテナポート:それはポートとも呼ばれ、受信側デバイスによって識別される送信アンテナ、又は空間に区別され得る送信アンテナと理解され得る。1つのアンテナポートは各仮想アンテナについて事前設定されてよく、各仮想アンテナは複数の物理アンテナの加重結合であってよく、各アンテナポートは1つの参照信号に対応してよい。従って、各アンテナポートは、参照信号ポート、例えば、チャネル状態情報参照信号(channel state information reference signal,CSI-RS)ポート又はサウンディング参照信号(sounding reference signal,SRS)ポートと呼ばれてもよい。本願の実施形態において、アンテナポートはトランシーバユニット(transceiver unit,TxRU)であってよい。
(5)空間領域ベクトル(spatial-domain vector):それはビームベクトル、空間領域ビーム基底ベクトル、又は空間領域基底ベクトルとも呼ばれることがある。空間領域ベクトルの要素は、アンテナポートの重みを表し得る。アンテナポートの信号は、空間領域ベクトルの要素によって表されるアンテナポートの重みに基づき線形に重畳され、それにより、より強い信号があるエリアは空間の特定の方向で形成され得る。
空間領域ベクトルの長さは、偏波方向における送信アンテナポートの数Nsであってよく、Ns≧1であり、Nsは整数である。空間領域ベクトルは、例えば、長さがNsである列ベクトル又は行ベクトルであってよい。これは本願で制限されない。
任意に、空間領域ベクトルは、離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transform,DFT)行列から取得され得る。DFT行列の各列ベクトルはDFTベクトルと呼ばれることがある。言い換えると、空間領域ベクトルはDFTベクトルであってよい。空間領域ベクトルは、例えば、NRプロトコルTS38.214リリース15(release 15,R15)のタイプII(type II)コードブックで定義されているDFTベクトルであってよい。
(6)空間領域ベクトルセット:それは、アンテナポートの異なる数に対応するように、異なる長さの複数の空間領域ベクトルを含んでよい。本願の実施形態において、空間領域ベクトルの長さはNsである。従って、端末デバイスによって報告された空間領域ベクトルが属する空間領域ベクトルセット内の全ての空間領域ベクトルの長さは、Nsである。
可能な設計において、空間領域ベクトルセットはNs個の信号領域ベクトルを含んでよく、Ns個の空間領域ベクトルのうちの2つは互いに直交してよい。空間領域ベクトルセット内の各空間領域ベクトルは、2次元(2 dimension,2D)-DFT行列から取得され得る。2Dは、2つの異なる方向、例えば、水平方向及び垂直方向を表し得る。水平方向におけるアンテナポートの数及び垂直方向におけるアンテナポートの数が夫々N1及びN2である場合に、Ns=N1N2である。
Ns個の空間領域ベクトルは、例えば、
と表され得る。Ns個の空間領域ベクトルは行列Usを構成することができ、
である。空間領域ベクトルセット内の各空間領域ベクトルが2D-DFT行列から取得される場合に、
であり、D
N及びD
N2は、N×Nの直交するDFT行列であり、m番目の行及びn番目の列にある要素は、
である。
他の可能な設計においては、空間領域ベクトルセットは、オーバーサンプリング係数Osを使用することによって、Os×Nsの空間領域ベクトルに拡張されてもよい。この場合に、空間領域ベクトルセットはOs個のサブセットを含んでよく、各サブセットはNs個の空間領域ベクトルを含んでよい。各サブセット内のNs個の空間領域ベクトルのうちの2つは互いに直交してよい。空間領域ベクトルセット内の各空間領域ベクトルは、オーバーサンプリングされた2D-DFT行列から取得されてよい。オーバーサンプリング係数Osは正の整数である。具体的に、Os=O1×O2であり、O1は、水平方向でのオーバーサンプリング係数であってよく、O2は、垂直方向におけるオーバーサンプリング係数であってよい。O1≧1、O2≧1であり、O1及びO2は同時に1にならず、両方とも整数である。
空間領域ベクトルセット内の(os)番目(0≦os≦Os-1であり、osは整数である)のサブセットに含まれるNs個の空間領域ベクトルは、夫々、例えば、
と表され得る。次いで、U
S,Osは、(os)番目のサブセットに含まれるNs個の空間領域ベクトルに基づき構成されてよく、
である。
(7)周波数領域要素:それは周波数領域リソースの単位であり、異なる周波数領域リソース粒度を表し得る。周波数領域要素は、例えば、サブバンド(subband)、RB、サブキャリア、リソースブロックグループ(resource block group,RBG)、又はプリコーディングリソースブロックグループ(precoding resource block group,PRG)を含み得るが、これらに限られない。更に、周波数領域要素の周波数領域長さは、CQIサブバンドのそれのR倍であってよく、R<=1であり、Rの値は1又は1/2であってよく、あるいは、周波数領域要素の周波数領域長さはRBであってよい。
(8)周波数領域ベクトル(frequency-domain vector):それは、周波数領域でのチャネルの変化規則を表すために使用されてよい。各周波数領域ベクトルは変化規則を表し得る。無線チャネルを通じて伝送される場合に、信号は、送信アンテナから複数の経路に沿って受信アンテナに届き得る。マルチパス遅延は、周波数選択性フェージング、つまり、周波数領域チャネルの変化を引き起こす。従って、異なる伝送経路で遅延によって引き起こされる周波数領域の変化の変化規則は、異なる周波数領域ベクトルを使用することによって表され得る。
周波数領域ベクトルの長さは、報告バンドで事前設定される報告されるべき周波数領域要素の数によって決定されてよく、あるいは、報告バンドの長さによって決定されてよく、あるいは、プロトコルで予め定義された値であってよい。周波数領域ベクトルの長さは、本願で制限されない。報告バンドは、例えば、より上位のレイヤシグナリング(例えば、ラジオ・リソース・コントロール(radio resource control,RRC)メッセージ)でのCSI報告事前設定で運ばれるCSI報告バンド(CSI-ReportingBand)であってよい。
周波数領域ベクトルの長さはNfと表されてよい。Nfは正の整数である。周波数領域ベクトルは、例えば、長さがNfである列ベクトル又は行ベクトルであってよい。これは本願で制限されない。
(9)周波数領域ベクトルセット:それは、異なる長さの複数の周波数領域ベクトルを含み得る。本願の実施形態において、周波数領域ベクトルの長さはNfである。従って、端末デバイスによって報告された周波数領域ベクトルが属する周波数領域ベクトルセット内の全ての周波数領域ベクトルの長さは、Nfである。
可能な設計において、周波数領域ベクトルセットはNf個の周波数領域ベクトルを含んでよい。Nf個の周波数領域ベクトルのうちの2つは互いに直交してよい。周波数領域ベクトルセット内の各周波数領域ベクトルは、DFT行列又はIDFT行列(つまり、DFT行列の共役転置行列)から取得され得る。
Nf個の周波数領域ベクトルは、例えば、
と表され得る。Nf個の周波数領域ベクトルは行列Usを構成することができ、
である。
他の可能な設計においては、周波数領域ベクトルセットは、オーバーサンプリング係数Ofを使用することによって、Of×Nfの周波数領域ベクトルに拡張されてもよい。この場合に、周波数領域ベクトルセットはOf個のサブセットを含んでよく、各サブセットはNf個の周波数領域ベクトルを含んでよい。各サブセット内のNf個の周波数領域ベクトルのうちの2つは互いに直交してよい。周波数領域ベクトルセット内の各周波数領域ベクトルは、オーバーサンプリングされたDFT行列又はオーバーサンプリングされたDFT行列の共役転置行列から取得されてよい。オーバーサンプリング係数Ofは正の整数である。
周波数領域ベクトルセット内の(of)番目(0≦of≦Of-1であり、ofは整数である)のサブセットに含まれるNf個の周波数領域ベクトルは、夫々、例えば、
と表され得る。次いで、U
f
Ofは、(of)番目のサブセットに含まれるNf個のビームベクトルに基づき構成されてよく、
である。
従って、周波数領域ベクトルセット内の各周波数領域ベクトルは、DFT行列又はオーバーサンプリングされたDFT行列から、あるいは、DFT行列の共役転置行列又はオーバーサンプリングされたDFT行列の共役転置行列から取得されてよい。周波数領域ベクトルセット内の各列ベクトルは、DFTベクトル又はオーバーサンプリングされたDFTベクトルと呼ばれることがある。言い換えると、周波数領域ベクトルはDFTベクトル又はオーバーサンプリングされたDFTベクトルであってよい。
(10)デュアル領域圧縮:それは、2つの次元での圧縮、つまり、空間領域圧縮及び周波数領域圧縮を含み得る。空間領域圧縮は、プリコーディングベクトルを構成するためのベクトルとして空間領域ベクトルセットから1つ以上の空間領域ベクトルを選択することを特に指し得る。周波数領域圧縮は、プリコーディングベクトルを構成するためのベクトルとして周波数領域ベクトルセットから1つ以上の周波数領域ベクトルを選択することを指し得る。空間領域ベクトル及び周波数領域ベクトルによって構成された行列は、例えば、空間-周波数コンポーネント行列と呼ばれることがある。選択された1つ以上の空間領域ベクトル及び1つ以上の周波数領域ベクトルは、1つ以上の空間-周波数コンポーネント行列を構成し得る。1つ以上の空間-周波数コンポーネント行列の加重和が、空間レイヤに対応する空間-周波数プリコーディング行列を構成するために使用されてもよい。言い換えると、空間-周波数プリコーディング行列は、近似的に、選択された1つ以上の空間領域ベクトル及び1つ以上の周波数領域ベクトルによって構成された空間-周波数コンポーネント行列の加重和であり得る。空間レイヤに対応する空間-周波数プリコーディング行列に基づき、空間レイヤでの各周波数領域要素に対応するプリコーディングベクトルが決定され得る。
具体的に、1つ以上の選択された空間領域ベクトルは、空間領域ビーム基底行列W1を形成し得る。W1の各列ベクトルは、選択された空間領域ベクトルに対応する。1つ以上の選択された周波数領域ベクトルは、周波数領域基底行列W3を形成し得る。W3の各列ベクトルは、選択された周波数領域ベクトルに対応する。空間-周波数プリコーディング行列Hは、1つ以上の選択された空間領域ベクトル及び1つ以上の選択された周波数領域ベクトルを線形結合した結果として表され得る:
実施において、2つの偏波方向が使用され、L個の空間領域ベクトルが偏波方向ごとに選択される場合に、W1の次元は2Ns×2Lである。可能な実施において、L個の空間領域ベクトル{b
s
0,b
s
1,・・・,b
s
L-1}は2つの偏波方向について共有される。この場合に、W1は、
と表され得る。
bs
iはi番目の選択された空間領域ベクトルであり、i=0,1,・・・,L-1である。
例えば、空間レイヤについては、M個の周波数領域ベクトルが空間領域ベクトルごとに共有される場合に、W
3
Hの次元はM×Nfであり、W3の各列ベクトルは1つの周波数領域ベクトルに対応する。この場合に、各空間領域ベクトルは、W3のM個の周波数領域ベクトルに対応する。
(外100)
は空間-周波数領域結合係数行列であり、次元は2L×Mである。
空間周波数結合係数行列
(外101)
のi番目の行は、2L個の空間領域ベクトルの中のi番目の空間領域ベクトルに対応し、空間周波数結合係数行列
(外102)
のj番目の列は、M個の周波数領域基底ベクトルの中のj番目の周波数領域基底ベクトルに対応する。i番目の空間領域ベクトルに対応する空間周波数結合係数ベクトルは、空間周波数結合係数行列
(外103)
のi番目の行ベクトルであり、i番目の空間領域ベクトルに対応する空間周波数結合係数は、空間周波数結合係数行列
(外104)
のi番目の行ベクトルに含まれる要素である。
更に、L個の空間領域ベクトルの夫々は、代替的に、異なる周波数領域基底ベクトルに対応してもよい。この場合に、
である。W
f
H(i)は、i番目の空間領域ベクトルに対応するMi個の周波数領域ベクトルから成るMi個の行及びNf個の列の行列である。
である。
(外105)
は、i番目の空間領域ベクトルに対応し、次元が1*Miである空間周波数結合係数行列であり、
(外106)
に含まれる空間周波数結合係数は、i番目の空間領域ベクトルに対応する空間周波数結合係数である。
更に、空間-周波数行列Hは、代替的に、
と表されてもよい。この場合に、W3の各行ベクトルは、選択された周波数領域ベクトルに対応する。
デュアル領域圧縮は空間領域及び周波数領域の両方での圧縮を含むので、フィードバック中に、端末デバイスは、全ての周波数領域要素(例えば、サブバンド)に基づいてサブバンドの結合係数(例えば、振幅及び位相を含む)を別々にフィードバックすることなしに、1つ以上の選択された空間領域ベクトル及び1つ以上の選択された周波数領域ベクトルをネットワークデバイスへフィードバックし得る。従って、フィードバックオーバーヘッドは低減され得る。更に、周波数領域ベクトルは、周波数領域でのチャネルの変化規則を表すことができ、周波数領域でのチャネルの変化は、1つ以上の周波数領域ベクトルの線形重畳によってシミュレーションされる。従って、比較的に高いフィードバック精度が依然として保たれ得、それにより、端末デバイスのフィードバックに基づきネットワークデバイスによって回復されたプリコーディング行列は依然としてうまくチャネルに適応され得る。
(
11)空間周波数結合係数、振幅、及び位相:空間周波数結合係数は結合係数とも呼ばれ、空間-周波数プリコーディング行列を構成するために使用される空間領域ベクトル及び周波数領域ベクトルから成るベクトル対の重みを表すために使用される。上述されたように、空間周波数結合係数は、空間領域ベクトル及び周波数領域ベクトルから成るベクトル対と一対一の対応にあり、あるいは、言い換えると、各空間周波数結合係数は空間領域ベクトル及び周波数領域ベクトルに対応する。具体的に、空間周波数結合係数行列
(外107)
のi番目の行及びj番目の列にある要素は、i番目の空間領域ベクトル及びj番目の周波数領域ベクトルから成るベクトル対に対応する結合係数である。
実施において、報告オーバーヘッドを制御するために、端末デバイスは、空間周波数結合係数行列
(外108)
に含まれる2LM個の結合係数のサブセットしか報告しなくてよい。具体的に、ネットワークデバイスは、端末デバイスによって報告され得る空間周波数結合係数の、各空間レイヤに対応する最大数K0を設定してよい。K0は2LM以下であってよい。K0と、
(外109)
に含まれる結合係数の総数2LMとの間には、比例関係があり得る。例えば、K0=β・2LMが成立し、βの値は{3/4,1/2,1/4}であってよい。更に、端末デバイスは、振幅が0ではないK1個の空間周波数結合係数しか報告しなくてよい。K1はK0以下であり、K1はK0以下であってよい。
各空間周波数結合係数は振幅及び位相を含み得る。複数の空間-周波数コンポーネント行列に対応する複数の空間周波数結合係数の中で、いくつかの空間周波数結合係数の振幅(又は振幅値と呼ばれる)はゼロであるか又はゼロに近く、空間周波数結合係数に対応する量子化された値はゼロであってよい。振幅が量子化された値ゼロによって量子化される空間周波数結合係数は、振幅がゼロである空間周波数結合係数と呼ばれることがある。相応して、いくつかの空間周波数結合係数の振幅は比較的に大きく、空間周波数結合係数に対応する量子化された値はゼロではない。振幅が非ゼロの量子化された値によって量子化される空間周波数結合係数は、振幅が非ゼロではない空間周波数結合係数と呼ばれることがある。言い換えると、複数の空間周波数結合係数は、振幅が非ゼロである1つ以上の空間周波数結合係数と、振幅がゼロである1つ以上の空間周波数結合係数とを含む。
空間周波数結合係数は、量子化された値を使用することによって指示されてよく、量子化された値のインデックスを使用することによって指示されてよく、あるいは、非量子化値を使用することによって指示されてよい、ことが理解されるべきである。空間周波数結合係数を指示する方法は、ピアエンドが空間周波数結合係数を知っているという条件で、本願で制限されない。以下の記載の便宜上、空間周波数結合係数を指示するために使用される情報は、空間周波数結合係数の量子化情報をと呼ばれる。量子化情報は、例えば、量子化された値、インデックス、又は空間周波数結合係数を指示するために使用される任意の他の情報であってよい。
(12)空間レイヤ(layer):MIMOにおいて、空間レイヤは、独立して伝送され得るデータストリームと見なされ得る。スペクトルリソース利用を改善し、通信システムのデータ伝送能力を改善するために、ネットワークデバイスは、複数の空間レイヤを使用することによってデータを端末デバイスへ送信し得る。
空間レイヤの数はチャネル行列のランクである。端末デバイスは、チャネル推定によって取得されたチャネル行列に基づき空間レイヤの数を決定し得る。プリコーディング行列はチャネル行列に基づき決定され得る。例えば、プリコーディング行列は、チャネル行列又はチャネル行列の共分散行列に対してSVDを実行することによって決定され得る。SVDプロセスにおいて、異なる空間レイヤは固有値の大きさに基づき区別され得る。例えば、最大固有値に対応する固有ベクトルによって決定されたプリコーディングベクトルは、最初の空間レイヤに対応してよく、最小固有値に対応する固有ベクトルによって決定されたプリコーディングベクトルは、R番目の空間レイヤに対応してよい。すなわち、最初の空間レイヤ乃至R番目の空間レイヤに対応する固有値は降順にある。同様に、R個の空間レイヤは、最初の空間レイヤからR番目の空間レイヤまでの強さの降順にある。
固有値に基づき異なる空間レイヤを区別ことは、可能性がある実施にすぎず、本願に対する如何なる限定も構成すべきではない、ことが理解されるべきである。例えば、空間レイヤを区別するための他の基準は、プロトコルで予め定義されてよい。これは本願で制限されない。
(13)チャネル状態情報(CSI)リポート(report):それは、無線通信システムにおいて受信エンド(例えば、端末デバイス)によって送信エンド(例えば、ネットワークデバイス)へ報告される情報であり、通信リンクのチャネル属性を記述するために使用される。CSIリポートは、例えば、プリコーディング行列インジケータ(PMI)、ランクインジケータ(RI)、チャネル品質インジケータ(CQI)、及びチャネル状態情報参照信号(channel state information reference signal,CSI-RS)リソースインジケータ(CSI-RS resource indicator,CRI)、及びレイヤインジケータ(layer indicator,LI)を含み得るが、これらに限られない。上記に列挙されたCSIの具体的な内容は説明のための例にすぎず、本願の実施形態に対する如何なる限定も構成すべきではない、ことが理解されるべきである。CSIは、上記に列挙された項目のうちの1つ以上を含んでよく、あるいは、上記に列挙された項目以外の、CSIを表すために使用される他の情報を含んでよい。これは本願の実施形態で制限されない。
留意すべきは、本願の実施形態において、行列及びベクトルの変換は複数の場所に関与する点である。説明を簡単にするために、ここでは一貫した説明が与えられる。上付き文字Tは転置を表し、例えば、ATは行列(又はベクトル)Aの転置を表す。上付き文字Hは共役転置を表し、例えば、AHは行列(又はベクトル)Aの共役転置を表す。簡潔さのために、同じ又は類似した場合の説明は以下では省略される。本願の実施形態において、右乗算行列は周波数領域ベースを指す。
TDDシステムについては、アップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルは同じバンド幅を使用するので、アップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルは相互関係を表し、基地局側は、アップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルの相互依存を使用することによってアップリンクチャネルに基づきダウンリンクチャネルのCSIを取得し、更には信号プリコーディングを実行してよい。
FDDシステムについては、アップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルは完全には相互関係を表さないので、正確なダウンリンクプリコーディングは、アップリンクチャネル情報を使用することによって直接に実行され得ない。従来のFDDシステムでは、基地局は、端末がCSIを基地局へフィードバックする必要がある。図2は、基地局及び端末によってCSI測定を実行することの基本フローチャートである。基地局は最初に、端末へ、チャネル測定を設定するためのシグナリングを送信して、端末に、チャネル測定を実行する時間及び挙動を通知し、次いで、基地局は、チャネル測定のために端末へパイロットを送信する。端末は、基地局によって送信されたパイロットに基づき測定を実行し、計算を実行して最終的なCSIを取得する。基地局は、次いで、端末によってフィードバックされたCSIに基づきデータを送信する。例えば、基地局は、端末によってフィードバックされたCSIに含まれているRIに基づき、端末へデータを送信するためのストリームの量を決定する。基地局は、端末によってフィードバックされたCSIに含まれているCQIに基づき、端末へデータを送信するための変調次数と、チャネルコーディングのためのコードレートとを決定する。基地局は、端末によってフィードバックされたCSIに含まれているPMIに基づき、データを端末へ送信するためのプリコーディングを決定する。
端末は、コードブックに基づきプリコーディング行列をフィードバックする。コードブックは、複数の直交波ビームを線形結合することによって性能が大幅に向上する。チャネルは周波数領域で相関性があるので、チャネルフィードバックの間、端末は、フィードバックオーバーヘッドを減らすように、周波数領域相関を使用することによって、フィードバックされるべきチャネル情報を圧縮し得る。相応して、デュアル領域圧縮に基づいたCSI取得ソリューションが提案されている。ソリューションに対応するコードブック構造は
である。W
1は、1つ以上の選択された空間領域ビーム基底ベクトルから成る空間領域基底ベクトル行列であり、DFT基底行列又はポート選択行列であってよい。W
fは、1つ以上の選択された周波数領域基底ベクトルから成る周波数領域基底ベクトル行列である。選択された周波数領域基底ベクトルは、予め定義されたDFT基底行列又は回転されたDFT基底行列から選択されてよい。
(外110)
は、線形重畳係数行列である。
その上、FDDシステムのアップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルは完全には相互関係を表さないが、FDDシステムのアップリンク物理チャネル及びダウンリンク物理チャネルは部分的に相互関係を表し、例えば、アップリンク物理チャネル及びダウンリンク物理チャネルはマルチパス角度及び遅延において相互依存する。これに基づき、基地局は、アップリンクチャネル情報を使用することによって先験的情報の一部、つまり、マルチパス角度及び遅延情報を推定し得る。次いで、基地局は、取得された角度及び遅延をダウンリンクパイロットにロードし、端末に、計測を行って、基地局が必要としている補足情報をフィードバックするよう通知する。最後に、基地局は、アップリンクパイロット計測によって取得された情報と、端末がフィードバックした補足情報とに基づき、ダウンリンクチャネルを再構成するか又はプリコーディングを実行する。このようにして、性能は改善可能であり、端末の複雑性及びフィードバックオーバーヘッドは低減可能である。
言い換えると、CSIは、アップリンク物理チャネル及びダウンリンク物理チャネルの角度及び遅延の相互依存に基づきフィードバックされ、つまり、基地局は、空間領域ベースで(角度次元において)及び/又は周波数領域ベースで(遅延次元で)アップリンクチャネルを投影し、対応する空間領域基底ベクトル及び/又は周波数領域基底ベクトルを、線形重畳係数の大きさに基づき選択し、それから、端末によってフィードバックされ、アップリンク物理チャネル及びダウンリンク物理チャネルが相互依存しないダウンリンクチャネル情報の部分を使用することによって、ダウンリンクチャネルを再構成して、ダウンリンクチャネル情報を取得する。例えば、チャネルはH=SCFHと表される。Sは空間領域ベースであり、チャネル角度情報に関係がある。Fは周波数領域ベースであり、チャネル遅延情報に関係がある。Cは線形重畳係数であり、Cに含まれる要素はSのベクトル及びFのベクトルに対応し、つまり、Cに含まれる要素は角度-遅延対に対応する。
アップリンクチャネル角度及び遅延情報を取得するために、基地局は、空間領域基底ベクトル(S)又は周波数領域基底ベクトル(F)でアップリンクチャネルを投影する必要があり、これはHUL=SCULFHと表され得る。ダウンリンクチャネルは空間領域基底ベクトル(S)又は周波数領域基底ベクトル(F)で投影される、ことが理解されるべきであり、これはHDL=SCDLFHと表され得る。FDDシステムのアップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルは角度及び遅延において相互依存し、つまり、アップリンクチャネルH UL及びダウンリンクチャネルHDLはS及びFを共有する。アップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルは角度及び遅延において相互依存するから、基地局は、アップリンクチャネルを使用することによってS及びFを取得し得る。CULは、アップリンクチャネルがダウンリンクチャネルと相互依存しない情報であり、CDLは、ダウンリンクチャネルがアップリンクチャネルと相互依存しない情報であり、これらは測定を通じて端末によってフィードバックされ得る。基地局は、アップリンクチャネルに基づき取得されるS及びFと、端末によってフィードバックされるCDLとに基づき、ダウンリンクチャネル又はプリコーディング行列を再構成し得る。
しかし、現在のコードブック構造は、端末にS、F及びCSI-ReportingBandをフィードバックするよう求めるか、あるいは、端末にC及びFをフィードバックするよう求めるかのどちらかである。例えば、現在のデュアル領域圧縮されたコードブック
(外111)
のW
fは周波数領域ベースであり、これは端末にC及びFをフィードバックするよう求める。つまり、現在のデュアル領域圧縮されたコードブックWは、アップリンク物理チャネル及びダウンリンク物理チャネルの角度及び遅延の相互依存に基づいたCSIフィードバックを実装することができない。
これを鑑み、本願の実施形態は、可能な限り端末のCSIフィードバックオーバーヘッドを低減するために、アップリンク物理チャネル及びダウンリンク物理チャネルの角度及び遅延の相互依存に基づき実行され得るCSIフィードバックに対応するコードブック構造を提供する。
本願の実施形態は、デュアル領域圧縮されたコードブックのために主に設計され、コードブックに基づき、端末は、アップリンク物理チャネル及びダウンリンク物理チャネルの角度及び遅延の相互依存に基づきCSIをフィードバックし得る。新たに設計されたコードブックは、以下では第1コードブックと呼ばれる。第1コードブックは、現在のデュアル領域圧縮されたコードブック
(外112)
を変更することによって取得されてよい。W
1は、1つ以上の選択された空間領域ビーム基底ベクトルから成る空間領域基底ベクトル行列であり、複数のCSI-RSポートグループを選択するために使用される。
(外113)
は線形重畳係数行列である。W
fは、1つ以上の選択された周波数領域基底ベクトルから成る周波数領域基底ベクトル行列であり、CSI-RSポートグループ内の1つ以上のCSI-RSポートを選択するために使用されるか、又は複数のCSI-RSポートグループの夫々から1つ以上のCSI-RSポートを選択するために使用される。例えば、W
1は、CSI-RSポートグループ1及びCSI-RSポートグループ3を選択するために使用され、W
fは、CSI-RSポートグループ1及びCSI-RSポートグループ3から夫々1つ以上のCSI-RSポートを選択するために使用されてよい。全てのCSI-RSポートグループにおいて選択されたCSI-RSポートは、同じであってよく、又は異なってもよい。W
fは、全てのCSI-RSポートグループから同じCSI-RSポートを選択するために使用されてよく、つまり、CSI-RSポートグループ1及びCSI-RSポートグループ3から選択されたCSI-RSポートは同じである。例えば、W
fはCSI-RSポートのシーケンス番号を示す。デフォルトで、シーケンス番号に対応するCSI-RSポートが全てのCSI-RSポートグループから選択され、選択されたCSI-RSポートは同じである。
従来技術では、W1はDFT基底行列であってよく、あるいは、ポート選択行列であってもよいが、WfはDFT基底行列である。上述されたように、アップリンク物理チャネル及びダウンリンク物理チャネルの角度及び遅延の相互依存を使用したCSIフィードバックについては、従来技術のWfは適切でない。本願の実施形態において、Wfは変更されてよく、それにより、CSIは、可能な限り端末のCSIフィードバックオーバーヘッドを低減するために、アップリンク物理チャネル及びダウンリンク物理チャネルの角度及び遅延の相互依存を使用することによって取得され得る。本願の実施形態でWf
Hに対応する第1コードブックは、アップリンク物理チャネル及びダウンリンク物理チャネルの角度及び遅延の相互依存に基づきCSIをフィードバックするために使用され得るコードブックである。この観点から、第1コードブックは、角度及び遅延ポート選択のためのコードブックと理解され得る。
本願の実施形態において、第1コードブックのW1は、従来技術におけるデュアル領域圧縮されたコードブックのW1を再利用してよい。例えば、W1はポート選択行列である。Wfのための設計ソリューションは、次のいくつかの設計を含むが限られない。
設計1:Wfはポート選択行列である。
設計2:Wfは1つ又は複数の特定の列ベクトルである。
設計3:WfはDFT行列であり、DFT行列は、全ての要素が1である列ベクトルを含む。
設計4:WfはDFT行列であり、Wfは1つ以上の特定の行ベクトルである。設計4は設計2の他の形態と見なされ得る、ことが理解されるべきである。以下は主に設計1、設計2及び設計3について記載する。設計4は設計2に類似し得る。そのため、設計4は詳細に説明されない。
Wfの上記の設計ソリューション、つまり、第1コードブックの設計ソリューションに基づき、本願の実施形態はチャネル状態情報フィードバック方法を提供する。図3は方法のフローチャートである。以下の説明プロセスでは、方法が図1に示されるネットワークアーキテクチャに適用される例が使用される。更に、方法は2つの通信装置によって実行され得る。2つの通信装置は、例えば、第1通信装置及び第2通信装置である。第1通信装置は、ネットワークデバイス、又は方法を実装するためにネットワークデバイスによって必要とされる機能をサポートすることができる通信装置であってよい。代替的に、第1通信装置は、端末、又は方法を実装するために端末によって必要とされる機能をサポートすることができる通信装置であってよく、あるいは、確かに、チップシステムなどの他の通信装置であってもよい。同様に、第2通信装置は、ネットワークデバイス、又は方法を実装するためにネットワークデバイスによって必要とされる機能をサポートすることができる通信装置であってよい。代替的に、第2通信装置は、端末、又は方法を実装するために端末によって必要とされる機能をサポートすることができる通信装置であってよく、あるいは、確かに、チップシステムなどの他の通信装置であってもよい。更に、第1通信装置及び第2通信装置の実施は制限されない。例えば、第1通信装置はネットワークデバイスであってよく、第2通信装置は端末であり、あるいは、第1通信装置及び第2通信装置の両方が端末であり、あるいは、第1通信装置はネットワークデバイスであり、第2通信装置は、方法を実装するために端末によって必要とされる機能をサポートすることができる通信装置である。
以下では説明を簡単にするために、方法がネットワークデバイス及び端末によって実行される例が使用される。つまり、第1通信装置は端末であり、第2通信装置はネットワークデバイスであり、ネットワークデバイスは基地局である例が、使用される。例えば、以下での端末は、図1の6つの端末デバイスのうちのいずれか1つであってよく、以下でのネットワークデバイスは、図1のネットワークデバイスであってよい。留意すべきは、本願のこの実施形態は、単に、ネットワークデバイス及び端末によって方法が実行される例をしようすることによって説明されており、このシナリオに制限されない点である。
留意すべきは、本願のこの実施形態では、全ての「<=」及び「≦」は以下を表し、「>=」及び「≧」は以上を表す点である。
本願のこの実施形態で提供されるチャネル状態情報フィードバック方法のプロシージャが以下で記載される。
S301.基地局は第1指示情報を端末へ送信する。第1指示情報は、第1コードブックで右乗算行列のタイプを示すために使用され、第1コードブックは、CSIを決定するために端末によって使用される。
S302.端末はCSIを基地局へ送信し、相応して、基地局は端末からCSIを受信する。
S303.基地局は、第1コードブック及びCSIに基づきプリコーディング行列を決定する。
本願のこの実施形態は、新しいコードブック、つまり、第1コードブックを提供するよう意図され、それにより、CSIは、アップリンク物理チャネル及びダウンリンク物理チャネルの角度及び遅延の相互依存を使用することによって取得され得る。この観点から、第1コードブックは、角度及び遅延ポート選択に基づいたコードブックと理解され得る。従来技術との互換性のために、端末は、従来技術でのコードブックに基づきCSIを取得してよく、あるいは、第1コードブックに基づきCSIを取得してもよい。従って、端末がCSIをフィードバックするために端末を必要とするときに、基地局は、使用されるべきコードブック、つまり、CSIを取得するソリューションを端末に通知する必要がある。代替的に、本願のこの実施形態は新しいCSI取得ソリューションを提供する、と考えられてもよい。ソリューションは第1コードブックに基づき実施される。この観点から、基地局は、新しいCSI取得ソリューションを使用するよう端末に通知し、つまり、第1コードブックを使用するよう端末に通知する。上述されたように、第1コードブックWは、現在のデュアル領域圧縮されたコードブック
(外114)
のW
fを変えることによって取得されてよく、W
fは、異なる第1コードブックにより異なる。従って、基地局が第1コードブックを端末に通知することは、基地局がW
fを端末に通知することと見なすこともでき、基地局が新しいCSI取得ソリューションを使用するよう端末に通知することは、基地局がW
fを端末に通知することと見なすこともできる。つまり、第1指示情報は、直接的又は間接的に右乗算行列のタイプを示し得る。
具体的に、基地局は、第1指示情報を使用することによって、端末がCSIを取得するソリューションを端末に通知し得る。例えば、第1指示情報はWfのタイプを示してよく、あるいは、第1指示情報はWfを示してよく、つまり、Wfのタイプを間接的に示す。上述されたように、Wfは、異なる第1コードブックにより異なる。従って、第1指示情報は、代替的に、第1コードブックを示すことによってWfを示してもよい。Wfは、上記の4つの設計ソリューション、つまり、設計1、設計2、設計3、及び設計4を含んでよい。Wfの4つのタイプ、例えば、タイプ1、タイプ2、タイプ3、及びタイプ4が存在する、と理解され得る。第1指示情報はWfのタイプを示し得る、ことが理解されるべきである。以下で説明を簡単にするために、設計1のWfのタイプはタイプ1と呼ばれ、設計2のWfのタイプはタイプ2と呼ばれ、設計3のWfのタイプはタイプ3と呼ばれ、設計4のWfのタイプはタイプ4と呼ばれる。つまり、タイプ1はポート選択行列であり、タイプ2は1つ又は複数の特定の列ベクトルであり、タイプ3はDFT行列であり、DFT行列は、全ての要素が1である列ベクトルを含み、タイプ4はDFT行列であり、DFT行列は、全ての要素が1である行ベクトルを含む。
第1指示情報の実施において、第1指示情報は既存のシグナリングで運ばれてよい。例えば、第1指示情報は、ラジオ・リソース・コントロール(radio resource control,RRC)シグナリングのフィールドで運ばれる。これは、既存のRRCシグナリングとの互換性を促す。説明を簡単にするために、本願のこの実施形態では、フィールドは第1フィールドと呼ばれる。第1フィールドは、RRCシグナリングで定義されるフィールド、メディア・アクセス・コントロール制御要素(media access control control element,MAC CE)シグナリングで定義されるフィールド、又はダウンリンク制御情報(downlink control information,DCI)シグナリングで定義されるフィールドであってよく、あるいは、新たに定義されたRRCフィールド、MAC CEフィールド、又はDCIフィールドであってもよい。例えば、第1フィールドは、CSI報告バンドCSI-ReportingBandフィールドであってもよい。
例えば、CSI-ReportingBandフィールドの値が0である場合に、それは、端末がアップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルの角度及び遅延の相互依存に基づきCSIを取得するためのコードブックを示すために使用される。代替的に、CSI-ReportingBandフィールドの値が0である場合に、周波数領域ベース(例えば、プロトコルで合意されたDFTベース)での特定のベクトルのみが取得され得る(ベクトルは、プロトコルで合意されたベクトル、例えば、全ての要素が1であるベクトルであってよく、あるいは、他のシグナリングを使用することによって基地局によって設定されたベクトルであってよい)。CSI-ReportingBandフィールドの値が0ではない場合に、それは、周波数領域ベクトルが制限されないことを示す。留意すべきは、いくつかの実施形態において、CSI-ReportingBandフィールドの値は、代替的に、CSI-ReportingBandフィールドで運ばれる値と理解されてもよい点である。
第1指示情報の他の実施では、第1指示情報は、新たに定義されたシグナリングで運ばれる。具体的に、第1指示情報はビットマップの形をとってよい。ビットマップの長さは、RBの数又はサブバンドの数に関係があり、あるいは、ビットの長さは、RBの数又はサブバンドの数に等しい。ビットマップの第1ビットは、周波数領域ベース(例えば、プロトコルで合意されたDFTベース)での第1周波数領域ベクトルに対応し、第2ビットは、周波数領域ベースでの第2周波数領域ベクトルに対応し、以降同様である。ビットが1にセットされる場合に、それは、対応する周波数領域ベクトルが効力を発することを示す。ビットが0にセットされる場合には、それは、対応する周波数領域ベクトルが効力を発しないことを示す。ビットのマップの形式を使用することによって実施され得るWfのタイプは、例えば、タイプ2又はタイプ3である。留意すべきは、いくつかの実施形態において、ビットマップの長さはWfの列ベクトルの長さに関係があり得る点である。例えば、ビットマップの長さはWfの列ベクトルの長さに等しい。
第1指示情報の更なる他の実施では、第1指示情報はNビット情報であってよい。NはRB/サブバンドの数に関係があり、あるいは、NはRBの数又はサブバンドの数に等しい。例えば、Nはlog2(M)に等しい。Mは、周波数領域ベース(例えば、プロトコルで合意されたDFTベース)に含まれるベクトルの数であり、あるいは、Mは、RB/サブバンドの数であり、あるいは、Mは、RBの数又はサブバンドの数に関係がある。N個のビットは2N個の状態を表し、各状態はWfのベクトルに対応し、つまり、状態は周波数領域ベクトルを表し得る。
第1指示情報の更なる他の実施では、第1指示情報は、代替的に、1ビット情報であってよい。1は、Wfが周波数領域ベース(例えば、プロトコルで合意されたDFTベース)での特定のベクトル(ベクトルは、プロトコルで合意されたベクトル、例えば、全ての要素が1であるベクトルであってよく、あるいは、他のシグナリングを使用することによって基地局によって設定されたベクトルであってよい)しかを取ることができないことを示す。0は、周波数領域ベクトルが制限されないことを示す。
従来技術でのデュアル領域圧縮されたコードブックWのWfはDFT行列であり得るから、本願のこの実施形態において、WfがやはりDFT行列である場合に、Wfを示す2つの方法が提供される。例えば、方法1では、Wfのタイプがタイプ3であることを示すことに加えて、第1指示情報は、DFT行列に含まれかつ全ての要素が1である列ベクトルを更に示す。方法2では、Wfのタイプがタイプ3であるとシステムにおいてデフォルトで見なされるか、あるいは、システムにおいて第1指示情報を使用することによって(又は他のシグナリングを使用することによって)示され、つまり、WfがDFT行列であるとシステムにおいてデフォルトで見なされるか、又はシステムにおいて他のシグナリングを使用することによって示され、基地局は、DFT行列に含まれかつ全ての要素が1である1つ以上の列ベクトルを示すために、他の指示情報、例えば、第2指示情報を使用してよい。確かに、Wfのタイプがタイプ4である場合には、第2指示情報は、DFT行列に含まれ、全ての要素が1である1つ以上の行ベクトルを示してよい。第2指示情報の具体的な実施については、第1指示情報の上記のいくつかの実施を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
理解を容易にするために、設計1、設計2、及び設計3は、本願のこの実施形態で提供されるCSIフィードバックソリューションについて詳細に説明するために以下で例として使用される。
設計1について、つまり、W
1及びW
fは両方ともポート選択行列であり、例えば、W
1の次元はX
Group*L
Groupである。X
Groupは1以上の正の整数であり、CSI-RSポートグループの数を表す。L
Groupは1以上の正の整数であり、選択されたCSI-RSポートグループの数を表す。代替的に、例えば、W1の次元は
(外115)
である。
(外116)
は1以上の正の整数であり、1つの偏波方向でのCSI-RSポートグループの数を表す。
(外117)
は1以上の正の整数であり、1つの偏波方向で選択されるCSI-RSポートグループの数を表す。W
fの次元はM
Group*Q
Groupである。M
Groupは1以上の正の整数であり、各CSI-RSポートグループ内のCSI-RSポートの数を表す。Q
Groupは1以上の正の整数であり、各CSI-RSポートグループで選択されるCSI-RSポートの数を表す。
例えば、W
1の列ベクトルの長さは
(外118)
であり、全部で
(外119)
の列ベクトルがある。W
fの列ベクトルの長さはM
Groupであり、全部でQ
Group個の列ベクトルがある。
(外120)
は、1つの偏波方向で選択されるCSI-RSポートグループの数であり、
(外121)
は1以上の正の整数であり、Q
Groupは、各CSI-RSポートグループで選択されるCSI-RSポートの数であり、Q
Groupは1以上の正の整数である。
である。Xは、CSI-RSポートの数を示すために使用される。
この設計では、
(外122)
のうちの1つ以上は、システム又はプロトコルで合意されてよく、あるいは、ネットワーク側によって端末に示されてもよい。例えば、ネットワークデバイスは、指示情報を端末へ送信してよく、指示情報は、
(外123)
のうちの1つ以上を示すために使用されてよい。W
1の次元がX
Group*L
Groupである場合には、X
Group、L
Group、M
Group、Q
Group、及びXのうちの1つ以上がシステム又はプロトコルで合意されてよく、あるいは、ネットワーク側によって端末に示されてもよい、ことが理解されるべきである。可能な実施において、指示情報は、RRCシグナリング、MAC CEシグナリング、及びDCIシグナリングのうちの1つ以上で運ばれてよい。
(外124)
は、シグナリングの1つ以上の断片で運ばれてよい。これは本願で制限されない。端末は、
(外125)
に加えてW
1及びW
f
Hに基づき
(外126)
を構成し、CSIを生成し、CSIを基地局へ送信し得る。CSIは少なくとも
(外127)
を含む、ことが理解されるべきである。W
1の次元がX
Group*L
Groupである場合に、
(外128)
の次元はL
Group*Q
Groupである。W
1の次元が
(外129)
である場合に、
(外130)
の次元は
(外131)
である。
理解を容易にするために、以下は具体例を参照して説明する。具体的に、4つのCSI-RSポートが16個のCSI-RSポートから選択される例が、W
fの可能な設計を提供し、このW
fに基づき端末がどのようにCSIをフィードバックするかについて説明するために使用される。端末は、CSIをフィードバックするときに、
(外132)
をフィードバックする必要がある、ことが理解されるべきである。端末が
(外133)
をフィードバックする必要がある従来技術と比較して、これはフィードバックオーバーヘッドを低減させることができる。
端末がCSIをフィードバックする前に、端末は、CSI-RSに対してチャネル推定、例えば、最小二乗(Least Square,LS)チャネル推定を実行し、チャネル推定結果に基づいて、各CSI-RSポートに対応する線形重畳係数Cを取得し得る、ことが理解されるべきである。例えば、端末は、Cを取得するために、基地局の指示又はプロトコルの合意に基づいた粒度、例えば、RB又はサブバンドで、チャネル推定結果を直接に合計してよい。他の例として、端末は、基地局の指示又はプロトコルの合意に基づき、チャネル推定結果に対して逆高速フーリエ変換(inverse fast Fourier transform,IFFT)を実行し、変換後に得られたn次の値を取得してもよい。具体的に、値は0次の値であってよく、Cとして使用される。ここでのnは0以上であり、変換後に得られた値の番号である、ことが理解されるべきである。
端末は、規則に基づき、取得されたCからN個の要素を選択し、例えば、CからN個の最大要素を選択する。N個の要素を選択した後、端末は、N個の選択された要素を基地局に通知する必要がある。具体的に、端末は、W
1及びW
fを使用することによって、端末によって選択されたN個の要素に対応するCSI-RSポートを基地局に通知する。本質的に、CSI-RSポートに対応するCが選択される。従って、端末は、N個の選択された要素を量子化し、
(外134)
を構成し、
(外135)
を基地局に報告し得る。確かに、端末は、取得されたCを最初に量子化し、次いで、量子化されたCからN個の要素を選択してもよい。N個の要素を選択し、Cを量子化するシーケンスは、本願のこの実施形態で制限されない。
以下は、CのN個の要素に基づき端末によって
(外136)
を構成する2つの方法を説明するために、端末の受信アンテナの数がN
Rxであり、X個のCSI-RSポートに対応する線形重畳係数が全ての選択される、つまり、X個の要素がCの全要素である例を使用する。
方法1:異なる受信アンテナに対応するX個の線形重畳係数について、端末は、最初に行それから列(又は最初に列それから行)の規則に基づきCSI-RSポート番号の昇順(又は降順)で
(外137)
を構成してよい。1つの受信アンテナは1つの
(外138)
に対応する、ことが理解されるべきである。端末によって基地局へ送信されるCSIは
(外139)
を含む、ことが理解されるべきである。例えば、端末によって基地局へ送信されるCSIはフィードバック情報を含んでよく、フィードバック情報は
(外140)
を含む。
方法2:端末は、異なる受信アンテナに対応するX個の線形重畳係数のためにX*N
Rxの行列C
Tを構成し、その行列C
Tに対してSV
Dを実行して、
を取得し得る。
V(:,1),・・・,V(:,R)は、計算されるべきプリコーディング行列に対応するランク(Rank)の値(Rと表される)に基づき選択され、
(外141)
は、最初に行それから列(又は最初に列それから行)の規則に基づき頭部から尾部まで(又は尾部から頭部まで)順番に構成される。端末によって基地局へ送信されるCSIはフィードバック情報を含んでよく、フィードバック情報は
(外142)
を含む、ことが理解されるべきである。留意すべきは、Vのコロンは、列内の全ての要素を選択することを意味する点である。
端末は、W
1及びW
fを使用することによって、端末によって選択されたN個の要素に対応するCSI-RSポートを通知する。例えば、W
1及びW
fはポート選択行列であり、夫々、例えば、
を満足する。
第1指示情報はW
fを示す、ことが理解されるべきである。CSI-RSポートの、基地局によって送信される数量は16であり、つまり、X=16である。CSI-RSポートは4つのグループに分けられ、各グループは4つのCSI-RSポートを含む。
(外143)
である。
(外144)
は、システムで合意されるか、又は基地局によって示される。W
1は、1つ又は複数のCSI-RSポートグループを選択するために使用され、W
fは、各CSI-RSポートグループからCSI-RSポートを選択するために使用され、W
1及びW
fは、CSI-RSポートに対応する線形重畳係数を選択するよう実際に指示する。ここで、W
1の要素1は、対応するCSI-RSポートグループを選択するよう指示する。端末は、W
1に基づき、第1CSI-RSポートグループ及び第3CSI-RSポートグループを選択し、つまり、
(外145)
である。W
fの要素1は、対応するCSI-RSポートを選択することを指示し、要素0は、対応するCSI-RSポートを選択しないことを指示する。W
fに基づき、端末は、第1CSI-RSポートグループにおいてシーケンス番号が1及び3であるCSI-RSポートを選択し、また、第3CSI-RSポートグループにおいてシーケンス番号が2及び3であるCSI-RSポートを選択し、つまり、Q
Group=2である。
設計2について、つまり、W
1はポート選択行列であり、W
fは1つ又は複数の特定の列ベクトルであり、例えば、W
1の次元はX*Lである。Xは1以上の正の整数であり、CSI-RSポートの数を表す。Lは1以上の正の整数であり、選択されたCSI-RSポートの数を表す。W
fの列ベクトルの長さはN
RB
0であり、W
fに含まれる列ベクトルの数はKである。代替的に、例えば、W1の次元は
(外146)
である。
(外147)
は1以上の正の整数であり、1つの偏波方向でのCSI-RSポートの数を表す。
(外148)
は1以上の正の整数であり、1つの偏波方向で選択されるCSI-RSポートの数を表す。Wfの列ベクトルの長さはN
RB
0であり、W
fに含まれる列ベクトルの数はKである。W
1の次元がX*Lである場合に、
(外149)
の次元はL*Kである、ことが理解されるべきである。W1の次元が
(外150)
である場合に、
(外151)
の次元は
(外152)
である。
例えば、W1の列ベクトルの長さはXであり、Wfの列ベクトルの長さはNRB
0である。Xは、CSI-RSポートの数を示すために使用され、NRB
0は、1以上の整数である。具体的な実施において、NRB
0は、RBの数又はCSI-RS伝送バンド幅のサブバンドの数に関係がある。例えば、NRB
0は、RBの数又はCSI-RS伝送バンド幅のサブバンドの数に等しくなる。
例えば、Wfは特定の列ベクトルである。例えば、
である。πは、円の直径に対する円周の比率である。Nは1以上の正の整数であり、NはRBの数又はCSI-RS伝送バンド幅のサブバンドに関係がある。例えば、NはRBの数又はCSI-RS伝送バンド幅のサブバンドに等しい。mは0以上の整数であり、0≦m≦(N-1)である。特に、W
fは、全ての要素が1である列ベクトルである。第1指示情報はこのW
fを示し得る、ことが理解されるべきである。
例えば、
である。πは、円の直径に対する円周の比率である。Nは1以上の正の整数であり、NはRBの数又はCSI-RS伝送バンド幅のサブバンドに関係がある。例えば、NはRBの数又はCSI-RS伝送バンド幅のサブバンドに等しい。Oは1以上の正の整数であり、オーバーサンプリングされたベクトルの数を示すために使用される。例えば、O=4である。mは0以上の整数であり、0≦m≦(ON-1)である。特に、W
fは、全ての要素が1である列ベクトルである。第1指示情報はこのW
fを示し得る、ことが理解されるべきである。
例えば、Wfは複数の特定の列ベクトルである。例えば、
である。πは、円の直径に対する円周の比率である。Nは1以上の正の整数であり、NはRBの数又はCSI-RS伝送バンド幅のサブバンドに関係がある。例えば、NはRBの数又はCSI-RS伝送バンド幅のサブバンドに等しい。m
1,・・・,m
xは0以上の整数である。例えば、0≦m
1≦(N-1),・・・,0≦m
x≦(N-1)である。複数の特定の列ベクトルは、全ての要素が1である列ベクトルを含む。第1指示情報は複数の特定の列ベクトルを示し得る、ことが理解されるべきである。
例えば、
である。πは、円の直径に対する円周の比率である。Nは1以上の正の整数であり、NはRBの数又はCSI-RS伝送バンド幅のサブバンドに関係がある。例えば、NはRBの数又はCSI-RS伝送バンド幅のサブバンドに等しい。m
1,・・・,m
xは0以上の整数である。Oは1以上の正の整数であり、オーバーサンプリングされたベクトルの数を示すために使用される。例えば、O=4であり、0≦m
1≦(N-1),・・・,0≦m
x≦(N-1)である。第1指示情報は複数の特定の列ベクトルを示し得る、ことが理解されるべきである。
Wfは,代替的に、1つ以上の特定の行ベクトルであってもよい、ことが理解されるべきである。詳細については、1つ以上の特定の列ベクトルであるWfの上記の説明を参照されたい。例えば、Wfの行ベクトルの長さはNRB
0であり、W1の行ベクトルの長さはPCSI-RSである。PCSI-RSはCSI-RSポートの数を示すために使用される。NRB
0は1以上の正の整数であり、NRB
0個の周波数領域ベクトルを選択するよう指示するために使用される。具体的な実施において、NRB
0は、RBの数又はCSI-RS伝送バンド幅のサブバンドに関係がある。例えば、NRB
0は、RBの数又はCSI-RS伝送バンド幅のサブバンドに等しくなる。Wfが特定の行ベクトルである場合に、第1指示情報はその行ベクトルを示す、ことが理解されるべきである。Wfがいくつかの特定の行ベクトルである場合に、第1指示情報はそれらの行ベクトルを示す。
留意すべきは、第1指示情報は、Wfが1つ以上の特定のベクトル、例えば、上記の2つの例での列ベクトル、であることを直接的に又は間接的に示す点である。他の例として、第1指示情報が角度及び遅延の相互依存に基づいたCSI取得ソリューション又は第1コードブックを示す場合に、デフォルトで、Wfはプロトコルで合意された1つ又はいくつかの特定のベクトルである、と見なされ得る。他の例として、第1指示情報は、行列から1つ以上のベクトルを選択するよう、例えば、行列Gから1つ又はいくつかのベクトルを選択するよう指示する。
例えば、
である。πは、円の直径に対する円周の比率である。Nは1以上の正の整数であり、NはRBの数又はCSI-RS伝送バンド幅のサブバンドに関係がある。例えば、NはRBの数又はCSI-RS伝送バンド幅のサブバンドに等しく、0≦m≦(N-1)である。
代替的に、
である。πは、円の直径に対する円周の比率である。Nは1以上の正の整数であり、NはRBの数又はCSI-RS伝送バンド幅のサブバンドに関係がある。例えば、NはRBの数又はCSI-RS伝送バンド幅のサブバンドに等しい。Oは1以上の正の整数であり、オーバーサンプリングされたベクトルの数を示すために使用される。例えば、O=4であり、0≦m≦(ON-1)である。
第1指示情報は、Gから、特定の列ベクトル、例えば、全ての要素が1である列ベクトルを選択するよう、又は行ベクトル、例えば、全ての要素が1である行ベクトルを選択するよう、又はGから、例えば、全ての要素が1である列ベクトルを含み得るいくつかの特定の列ベクトルを選択するよう、又はGから、例えば、全ての要素が1である行ベクトルを含み得るいくつかの特定の行ベクトルを選択するよう指示してよい、ことが理解されるべきである。
端末は、CSI-RSに対してチャネル推定を実行してよく、チャネル推定結果に基づき線形重畳係数Cを取得し得る、ことが理解されるべきである。X個のCSI-RSポートはX個のCに対応する。端末がX個のCを選択する場合に、端末は、各CSI-RSポートが1つの行に対応しているという規則に基づき、X*N
RB
0の行列を構成し得る。この場合に、X個のCはX*1の列ベクトルを形成し、次いで、列ベクトルは、X*N
RB
0の行列
(外153)
を取得するようN
RB
0回繰り返される。代替的に、各CSI-RSポートは、N
RB
0個のチャネル推定結果に対応し、各CSI-RSポートのチャネル推定結果は、X*N
RB
0の行列
(外154)
を構成するために行として使用される。いくつかの実施形態で、
(外155)
は、X*Kの行列である。Kは、W
fに含まれるベクトルの数である。この場合に、X個のCはX*1の列ベクトルを形成し、次いで、列ベクトルは、X*Kの
(外156)
を取得するようK回繰り返される。特に、
(外157)
は、X*1のベクトルであり、この場合に、X個のCは、X*1の列ベクトル、つまり、
(外158)
を形成する。
端末が
(外159)
を選択する場合に、端末は、各CSI-RSポートが1つの行に対応しているという規則に基づき、
(外160)
の行列を構成し得る。この場合に、
(外161)
は、
(外162)
の列ベクトルを形成し、次いで、列ベクトルは、
(外163)
を取得するようN
RB
0回繰り返される。代替的に、各CSI-RSポートは、N
RB
0個のチャネル推定結果に対応し、各CSI-RSポートのチャネル推定結果は、
(外164)
を構成するために行として使用される。他の可能な実施形態では、
(外165)
は、
(外166)
の行列である。この場合に
(外167)
は、
(外168)
の列ベクトルを形成し、次いで、列ベクトルは、
(外169)
を取得するようK回繰り返される。Kは、W
fに含まれるベクトルの数である。特に、
(外170)
は、
(外171)
のベクトルであり、この場合に、
(外172)
は、
(外173)
の列ベクトル、つまり、
(外174)
を形成する。
設計3について、つまり、W1はポート選択行列であり、WfはDFT行列であり、DFT行列は、全ての要素が1である列ベクトルを含み、設計2と同様に、Wfの列ベクトルの長さはNRB
0であり、W1の列ベクトルの長さはX*1であり、XはCSI-RSポートの数を示すために使用され、NRB
0は1以上の整数であり、NRB
0個の周波数領域ベクトルを選択するよう指示するために使用される。具体的な実施において、NRB
0は、RBの数又はCSI-RS伝送バンド幅のサブバンドの数に関係がある。例えば、NRB
0は、RBの数又はCSI-RS伝送バンド幅のサブバンドの数に等しくなる。第1指示情報はDFT行列を示し、DFT行列における、全ての要素が1である1つ以上の列ベクトルを示し得る、ことが理解されるべきである。代替的に、第1指示情報はDFT行列を示し、DFT行例における、全ての要素が1である1つ以上の行ベクトルを示してもよい。代替的に、第1指示情報はDFT行列を示し、第2指示情報が、DFT行列における、全ての要素が1である1つ以上の列ベクトルを示すか、又はDFT行列における、全ての要素が1である1つ以上の行ベクトルを示す。例えば、Wfは設計2ではGであり、第1指示情報はGを示し、Gから、全ての要素が1である列ベクトルを選択するよう指示する。代替的に、第1指示情報はGを示し、Gから、全ての要素が1である行ベクトルを選択するよう指示する。代替的に、第1指示情報はGを示し、第2指示情報が、Gから、全ての要素が1である列ベクトルを選択するよう指示する。代替的に、第1指示情報はGを示し、第2指示情報が、Gから、全ての要素が1である行ベクトルを選択するよう指示する。
端末は、CSI-RSに対してチャネル推定を実行してよく、チャネル推定結果に基づき線形重畳係数Cを取得し得る、ことが理解されるべきである。X個のCSI-RSポートはX個のCに対応する。端末がX個のCを選択する場合に、端末は、各CSI-RSポートが1つの行に対応しているという規則に基づき、X*N
RB
0の行列を構成し得る。この場合に、X個のCはX*1の列ベクトルを形成し、次いで、列ベクトルは、X*N
RB
0の行列
(外175)
を取得するようN
RB
0回繰り返される。代替的に、各CSI-RSポートは、N
RB
0個のチャネル推定結果に対応し、各CSI-RSポートのチャネル推定結果は、X*N
RB
0の行列
(外176)
を構成するために行として使用される。いくつかの実施形態で、
(外177)
は、X*Kの行列である。Kは、W
fに含まれるベクトルの数である。この場合に、X個のCはX*1の列ベクトルを形成し、次いで、列ベクトルは、X*Kの
(外178)
を取得するようK回繰り返される。特に、
(外179)
は、X*1のベクトルであり、この場合に、X個のCは、X*1の列ベクトル、つまり、
(外180)
を形成する。
端末が
(外181)
を選択する場合に、端末は、各CSI-RSポートが1つの行に対応しているという規則に基づき、
(外182)
の行列を構成し得る。この場合に、
(外183)
は、
(外184)
の列ベクトルを形成し、次いで、列ベクトルは、
(外185)
を取得するようN
RB
0回繰り返される。代替的に、各CSI-RSポートは、N
RB
0個のチャネル推定結果に対応し、各CSI-RSポートのチャネル推定結果は、
(外186)
を構成するために行として使用される。他の可能な実施形態では、
(外187)
は、
(外188)
の行列である。この場合に
(外189)
は、
(外190)
の列ベクトルを形成し、次いで、列ベクトルは、
(外191)
を取得するようK回繰り返される。Kは、W
fに含まれるベクトルの数である。特に、
(外192)
は、
(外193)
のベクトルであり、この場合に、
(外194)
は、
(外195)
の列ベクトル、つまり、
(外196)
を形成する。
具体的な適用シナリオにおいて、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は同じであっても又は異なってもよい。例えば、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は同じであり、選択されるポートのシーケンス番号も同じである。代替的に、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は同じであってよく、選択されるポートのシーケンス番号は異なる。代替的に、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は異なり、選択されるポートのシーケンス番号も異なる。以下は、異なるシナリオ及び異なるWf設計を例として使用することによって、W1のいくつかの可能な設計を提供する。
設計1:W
fはポート選択行列である。理解を容易にするために、以下は、具体例を参照して説明する。具体的に、16個のCSI-RSポートから4つのCSI-RSポートが選択される例が、W1及びW
fの可能な設計を提供し、このW
fに基づき端末がどのようにCSIをフィードバックするかについて説明するために使用される。端末は、CSIをフィードバックするときに、
(外197)
をフィードバックする必要がある、ことが理解されるべきである。端末が
(外198)
をフィードバックする必要がある従来技術と比較して、これはフィードバックオーバーヘッドを低減させることができる。
例えば、W
1及びW
fは両方ともポート選択行列であり、夫々、例えば、
を満足する。
CSI-RSポートの、基地局によって送信される数量は16であり、これらは4つのグループに分けられ、各グループは4つのCSI-RSポートを含む。すなわち、
(外199)
である。ここで、W
1の要素1は、対応するCSI-RSポートグループを選択するよう指示する。端末は、W
1に基づき、第1CSI-RSポートグループ及び第3CSI-RSポートグループを選択する。W
fの要素1は、対応するCSI-RSポートを選択することを指示し、要素0は、対応するCSI-RSポートを選択しないことを指示する。W
fに基づき、端末は、第1CSI-RSポートグループにおいてシーケンス番号が1及び3であるCSI-RSポートを選択し、また、第3CSI-RSポートグループにおいてシーケンス番号が2及び3であるCSI-RSポートを選択する。
端末は、CSI-RSに対してチャネル推定を実行してよく、チャネル推定結果に基づき線形重畳係数Cを取得し、Cに基づき
(外200)
を構成し得る。詳細については、上記の設計1で端末が
(外201)
を構成する実施形態の説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。端末が基地局へ
(外202)
をフィードバックすることは、フィードバック情報が
(外203)
を含むことを意味する、ことが理解されるべきである。任意に、フィードバック情報は代替的に
(外204)
を示してもよく、これは、直接に示されてよく、あるいは、間接的に示されてもよい。いくつかの実施形態において、フィードバック情報はW1を更に含んでもよく、つまり、フィードバック情報は
(外205)
を含む。
異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は同じであっても又は異なってもよく、端末によって選択されるポートグループのシーケンス番号は同じであっても又は異なってもよい、ことが理解されるべきである。例えば、端末によって選択されるポートの数は同じであり、選択されるポートのシーケンス番号は同じである。代替的に、端末によって選択されるポートの数は同じであり、選択されるポートのシーケンス番号は異なる。代替的に、端末によって選択されるポートの数は異なり、選択されるポートのシーケンス番号は異なる。
シナリオ1:端末によって選択されるポートグループの数は同じであり、選択されるポートグループのシーケンス番号は同じである。例えば、W
1は、次の式:
を満足し得る。
X
Groupは、CSI-RSポートグループの数であり、
(外206)
は、1つの偏波方向で選択されるCSI-RSポートグループの数であり、
(外207)
は、
(外208)
から成る行列であり、
(外209)
は、長さがX
Group/2であるベクトルであり、そのベクトルに含まれている要素の中の(mod(i,X
Group/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外210)
であり、0以上の整数である。
端末によって選択されるCSI-RSポートグループは、不連続又は連続的であってよい。W1の変形として、W1は、端末によって選択されるCSI-RSポートグループが連続的であり得ることを示す次の式:
を満足し得る。
シナリオ2:端末によって選択されるポートグループの数は同じであり、選択されるポートグループのシーケンス番号は異なる。例えば、W
1は、次の式:
を満足し得る。
X
Groupは、CSI-RSポートグループの数であり、
(外211)
は、1つの偏波方向で選択されるCSI-RSポートグループの数であり、
(外212)
は、
(外213)
から成る行列であり、
(外214)
は、長さがX
Group/2であるベクトルであり、そのベクトルに含まれている要素の中の(mod(i,X
Group/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外215)
であり、0以上の整数である。
(外216)
は、
(外217)
から成る行列であり、
(外218)
は、長さがX
Group/2であるベクトルであり、そのベクトルに含まれている要素の中の(mod(i,X
Group/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外219)
であり、0以上の整数である。
端末によって選択されるCSI-RSポートグループは、不連続又は連続的であってよい、ことが理解されるべきである。W1の変形として、W1は、次の式:
を満足し得る。
シナリオ3:端末によって選択されるポートグループの数は異なり、選択されるポートグループのシーケンス番号は異なる。
W1の次元は、XGroup*LGroupであり、LGroup≦XGroupであり、XGroupは、CSI-RSポートグループの数を示すために使用され、LGroupは、選択されるCSI-RSポートグループの数である。
可能な実施において、W
1は行列から選択されてよい。例えば、W1はF
XGroup×XGroupのサブセットであり、F
XGroup×XGroupの次元は、X
Group*X
Groupであり、次の式:
が満足され、ここで、e
(XGroup)は、長さがX
Groupであるベクトルであり、F
XGroup×XGroupのi番目の要素は1であり、残り全ての要素は0であり、i=0,1,・・・,X
Group-1である。
端末によって選択されるCSI-RSポートグループは、不連続又は連続的であってよい、ことが理解されるべきである。W1の変形として、W1は、端末によって選択されるCSI-RSポートグループが連続的であり得ることを示す次の式:
を満足し得る。
設計2:Wfは1つ又は複数の特定の列ベクトルである。W1の具体的な形も、異なるアプリケーションシナリオにより変化する。以下は、W1のいくつかの可能な実施について別々に説明する。
シナリオ1:端末によって選択されるポートの数は同じであり、選択されたポートのシーケンス番号は同じである。このようにして、1つの偏波方向のポートが選択されると、他の偏波方向のポートは、前の偏波方向で選択されたポートのみをコピーすれば足りる。この実施は比較的に単純である。例えば、W
1は、次の式:
を満足し得る。
XはCSI-RSポートの数であり、
(外220)
は、1つの偏波方向で選択されるCSI-RSポートの数であり、
(外221)
は、
(外222)
から成る行列であり、
(外223)
は、長さがX/2であるベクトルであり、そのベクトルに含まれる要素の中の(mod(i,X/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外224)
であり、0以上の整数である。
Xは、CSI-RSポートの、基地局によって送信される数量であり、
(外225)
は、1つの偏波方向において端末によって選択されるCSI-RSポートの数であり、
(外226)
の(mod(i,X/2))番目の要素は1であり、対応するCSI-RSポートを選択することを指示し得る。
端末によって選択されるCSI-RSポートは不連続又は連続的であってよい。W1の変形として、W
1は、端末によって選択されるCSI-RSポートが連続的であり得ることを示す次の式:
を満足し得る。
理解を容易にするために、以下は具体例を参照して説明する。具体的に、16個のCSI-RSポートから4つのCSI-RSポートが選択される例が使用される。
W
1及びW
fは両方ともポート選択行列であり、夫々、例えば、
を満足する。
W
1は16*4行列であり、上記のW
1には8つの行しか示されておらず、残り8つの行は
(外227)
を使用することによって表現されている、ことが理解されるべきである。
(外228)
は、全ての要素が0である4*4の行列を表現する、ことが理解されるべきである。W
1の次元がX*Lである場合に、X=16であり、これはCSI-RSポートの数を表し、L=4であり、これは選択されたCSI-RSポートの数を表す。W
1の次元が
(外229)
である場合に、
(外230)
であり、これは、1つの偏波方向におけるCSI-RSポートの数を表し、
(外231)
であり、これは、1つの偏波方向において選択されるCSI-RSポートの数を表す。ここで、W
1の要素1は、対応するCSI-RSポートを選択することを指示する。W
1の各列ベクトルの最初の8つの要素は1つの偏波方向に対応し、W
1の各列ベクトルの最後の8つの要素は他の偏波方向に対応する、ことが理解され得る。端末は、W
1に基づき各列ベクトルから1つのポートを選択し、つまり、第1列ベクトルの最初の8つのCSI-RSから第1CSI-RSポートを選択し、第2列ベクトルの最初の8つのCSI-RSから第3CSI-RSポートを選択し、第3列ベクトルの最後の8つのCSI-RSポートから第1CSI-RSポートを選択し、第4列ベクトルの最後の8つのCSI-RSポートから第3CSI-RSポートを選択する。つまり、選択されるポートの数は同じであり、選択されるポートのシーケンス番号は同じである。本明細書で、選択されるポートのシーケンス番号が同じであることは2つの偏波方向に関して説明され、つまり、1つの偏波方向において選択されるポートのシーケンス番号は他の偏波方向において選択されるポートのシーケンス番号と同じである、ことが理解されるべきである。
端末は、CSI-RSに対してチャネル推定を実行してよく、チャネル推定結果に基づき線形重畳係数Cを取得し、Cに基づき
(外232)
を構成し得る。詳細については、上記の設計1で端末が
(外233)
を構成する実施形態の説明を参照されたい。この場合に、
(外234)
の次元は4*1であり、詳細はここで再び記載されない。
シナリオ2:端末によって選択されるポートの数は同じであり、選択されるポートのシーケンス番号は異なり、それにより、ポートは比較的に自由に選択可能であり、システム性能を向上させる。例えば、W
1は、次の式:
を満足し得る。ここで、XはCSI-RSポートの数であり、
(外235)
は、1つの偏波方向で選択されるCSI-RSポートの数であり、
(外236)
は、
(外237)
から成る行列であり、
(外238)
は、長さがX/2であるベクトルであり、そのベクトルに含まれている要素の中の(mode(i,X/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外239)
であり、0以上の整数であり、
(外240)
は、
(外241)
から成る行列であり、
(外242)
は、長さがX/2であるベクトルであり、そのベクトルに含まれている要素の中の(mode(i,X/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外243)
であり、0以上の整数である。
端末によって選択されるCSI-RSポートは不連続又は連続的であってよい、ことが理解されるべきである。W1の変形として、W1は、次の式:
を満足する。
理解を容易にするために、以下は具体例を参照して説明する。具体的に、16個のCSI-RSポートから4つのCSI-RSポートが選択される例が使用される。
W
1及びW
fは両方ともポート選択行列であり、夫々、例えば、
を満足する。
W
1は16*4行列であり、上記のW
1には8つの行しか示されておらず、残り8つの行は
(外244)
を使用することによって表現されている、ことが理解されるべきである。
(外245)
は、全ての要素が0である8*4の行列を表現する、ことが理解されるべきである。W
1の次元がX*Lである場合に、X=16であり、これはCSI-RSポートの数を表し、L=4であり、これは選択されたCSI-RSポートの数を表す。W
1の次元が
(外246)
である場合に、
(外247)
であり、これは、1つの偏波方向におけるCSI-RSポートの数を表し、
(外248)
であり、これは、1つの偏波方向において選択されるCSI-RSポートの数を表す。ここで、W
1の要素1は、対応するCSI-RSポートを選択することを指示する。W
1の各列ベクトルの最初の8つの要素は1つの偏波方向に対応し、W
1の各列ベクトルの最後の8つの要素は他の偏波方向に対応する、ことが理解され得る。端末は、W
1に基づき各列ベクトルから1つのポートを選択し、つまり、第1列ベクトルの最初の8つのCSI-RSから第1CSI-RSポートを選択し、第2列ベクトルの最初の8つのCSI-RSから第3CSI-RSポートを選択し、第3列ベクトルの最後の8つのCSI-RSポートから第6CSI-RSポートを選択し、第4列ベクトルの最後の8つのCSI-RSポートから第8CSI-RSポートを選択する。つまり、選択されるポートの数は同じであり、選択されるポートのシーケンス番号は異なる。
端末は、CSI-RSに対してチャネル推定を実行してよく、チャネル推定結果に基づき線形重畳係数Cを取得し、Cに基づき
(外249)
を構成し得る。詳細については、上記の設計1で端末が
(外250)
を構成する実施形態の説明を参照されたい。この場合に、
(外251)
の次元は4*1であり、詳細はここで再び記載されない。
シナリオ3:異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は異なり、選択されるポートのシーケンス番号は異なり、それにより、ポートは更に自由に選択可能であり、システム性能を更に向上させる。例えば、W1の次元はX*Lであり、L≦Xであり、Xは、CSI-RSポートの数を示すために使用され、Lは、選択されるCSI-RSポートの数である。
可能な実施において、W1は行列から選択されてよい。例えば、W1はFX×Xのサブセットである。FX×Xの次元はX*Xであり、FX×X=[e(x)
0 e(X/2)
1 ・・・ e(X/2)
(X-1)]である。e(X)
iは、長さがXであるベクトルであり、FX×Xのi番目の要素は1であり、残り全ての要素は0であり、i=0,1,・・・、X-1である。
端末によって選択されるCSI-RSポートグループは、不連続又は連続的であってよい、ことが理解されるべきである。W1の変形として、W
1は、端末によって選択されるCSI-RSポートグループが連続的であり得ることを示す次の式:
を満足し得る。
理解を容易にするために、以下は具体例を参照して説明する。具体的に、16個のCSI-RSポートから4つのCSI-RSポートが選択される例が使用される。
W
1及びW
fは両方ともポート選択行列であり、夫々、例えば、
を満足する。
W
1は16*4行列であり、上記のW
1には8つの行しか示されておらず、残り8つの行は
(外252)
を使用することによって表現されている、ことが理解されるべきである。
(外253)
は、全ての要素が0である4*4の行列を表現する、ことが理解されるべきである。W
1はFから選択され得る。例えば、Fは対角行列であってよい。W
1の次元がX*Lである場合に、X=16であり、これはCSI-RSポートの数を表し、L=4であり、これは選択されたCSI-RSポートの数を表す。W
1の次元が
(外254)
である場合に、
(外255)
であり、これは、1つの偏波方向におけるCSI-RSポートの数を表し、
(外256)
であり、これは、1つの偏波方向において選択されるCSI-RSポートの数を表す。ここで、W
1の要素1は、対応するCSI-RSポートを選択することを指示する。W
1の各列ベクトルの最初の8つの要素は1つの偏波方向に対応し、W
1の各列ベクトルの最後の8つの要素は他の偏波方向に対応する、ことが理解され得る。W
1に基づき、端末は、第1列ベクトルの最初の8つのCSI-RSから第1CSI-RSポートを選択し、第2列ベクトルの最初の8つのCSI-RSから第3CSI-RSポートを選択し、第3列ベクトルの最初の8つのCSI-RSポートから第2CSI-RSポートを選択し、第4列ベクトルの最後の8つのCSI-RSポートから第3CSI-RSポートを選択する。つまり、選択されるポートの数は異なり、選択されるポートのシーケンス番号は異なる。
端末は、CSI-RSに対してチャネル推定を実行してよく、チャネル推定結果に基づき線形重畳係数Cを取得し、Cに基づき
(外257)
を構成し得る。詳細については、上記の設計1で端末が
(外258)
を構成する実施形態の説明を参照されたい。この場合に、
(外259)
の次元は4*1であり、詳細はここで再び記載されない。
同様に、端末は、シナリオ2での方法において
(外260)
を構成してよく、詳細はここで再び記載されない。留意すべきは、上記は、W
1のいくつかの可能な実施について説明するための例として設計2を使用している点である。W
1のいくつかの可能な実施は設計3にも適用可能であり、相違点は、設計3のW
fがDFT行列から選択されることにある。従って、設計3でのW
1の実施形態については、設計2のW
1の実施を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
本願の実施形態は、アップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルの角度及び遅延の相互依存に基づきCSIを取得するコードブックを更に提供する。区別のために、コードブックは第2コードブックと呼ばれる。第2コードブックWは、式
を満足する。W
1はポート選択行列であり、
(外261)
は線形重畳係数行列である。この場合に、第1指示情報は、W
1によって表されるポート選択行列を示すために使用されてよい。異なるW
1は、異なる第2コードブックに対応する。この観点から、第1指示情報は、第2コードブックを示すことによってW
1を間接的に示し得る。
第1指示情報の具体的な実施については、上記の実施形態における第1指示情報の上記のいくつかの実施を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
例えば、W
1の次元はX*Lであり、L≦Xであり、XはCSI-RSポートの数を示すために使用され、Lは選択されるCSI-RSポートの数であり、X及びLは両方とも1以上の整数である。代替的に、W
1の次元は
(外262)
であり、
(外263)
であり、
(外264)
は、1つの偏波方向におけるCSI-RSポートの数を示すために使用され、
(外265)
は、1つの偏波方向において選択されるCSI-RSポートの数であり、
(外266)
は両方とも1以上の整数である。
上記の実施形態と同様に、このソリューションでは、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は同じであっても又は異なってもよく、選択されるポートのシーケンス番号は同じであっても又は異なってもよい。異なる適用シナリオについて、W1のいくつかの設計ソリューションが夫々提供される。
例えば、端末によって選択されるポートの数は同じであり、選択されるポートのシーケンス番号は同じである。W
1は、次の式:
を満足し得る。
XはCSI-RSポートの数であり、
(外267)
は、1つの偏波方向で選択されるCSI-RSポートの数であり、
(外268)
は、
(外269)
から成る行列であり、
(外270)
は、長さがX/2であるベクトルであり、そのベクトルに含まれている要素の中の(mod(i,X/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外271)
であり、0以上の整数である。
Xは、CSI-RSポートの、基地局によって送信される数量であり、
(外272)
は、1つの偏波方向において端末によって選択されるCSI-RSポートの数であり、
(外273)
の(mod(i,X/2))番目の要素は1であり、対応するCSI-RSポートを選択することを指示し得る。
端末によって選択されるCSI-RSポートは不連続又は連続的であってよい。Wの変形として、W
1は、端末によって選択されるCSI-RSポートが連続的であり得ることを示す次の式:
を満足し得る。
他の例として、端末によって選択されるポートの数は同じであり、選択されるポートのシーケンス番号は異なる。W
1は、次の式:
を満足し得る。ここで、XはCSI-RSポートの数であり、
(外274)
は、1つの偏波方向で選択されるCSI-RSポートの数であり、
(外275)
は、
(外276)
から成る行列であり、
(外277)
は、長さがX/2であるベクトルであり、そのベクトルに含まれている要素の中の(mod(i,X/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外278)
であり、0以上の整数であり、
(外279)
は、
(外280)
から成る行列であり、
(外281)
は、長さがX/2であるベクトルであり、そのベクトルに含まれている要素の中の(mod(i,X/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外282)
であり、0以上の整数である。
端末によって選択されるCSI-RSポートは不連続又は連続的であってよい。Wの変形として、W
1は、次の式:
を満足し得る。
更なる他の例として、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は異なり、選択されるポートのシーケンス番号は異なる。W1は行列から選択されてよい。例えば、W1はFX×Xのサブセットであり、FX×Xの次元はX*Xであり、FX×X=[e(x)
0 e(X)
1 ・・・ e(X)
(X-1)]である。例えば、e(X)
iは、長さがXであるベクトルであり、FX×Xのi番目の要素は1であり、残り全ての要素は0であり、i=0,1,・・・、X-1である。
端末によって選択されるCSI-RSポートグループは、不連続又は連続的であってよい、ことが理解されるべきである。W1の変形として、W
1は、端末によって選択されるCSI-RSポートグループが連続的であり得ることを示す次の式:
を満足する。
端末が上記の3つ例でW1に基づきCSIを取得する具体的な実施については、第1コードブックでのW1の関連する実施形態の説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
本願の実施形態で提供されるソリューション、例えば、第1コードブックの上記設計ソリューション又は第2コードブックの上記の設計ソリューションでは、端末は、アップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルの角度及び遅延の相互依存に基づきCSIフィードバックして、フィードバックオーバーヘッドを低減させることができる。
本願で提供される上記の実施形態において、本願の実施形態で提供される方法は、端末、基地局、及び端末と基地局との間の相互作用の観点から別々に説明される。本願の上記の実施形態で提供される方法での機能を実装するために、端末及び基地局は、ハードウェア構造、ソフトウェアモジュール、又はハードウェア構造にソフトウェアモジュールをプラスしたものの形で機能を実装するように、ハードウェア構造及び/又はソフトウェアモジュールを含み得る。
以下は、添付の図面を参照して、本願の実施形態における上記の方法を実装するために使用される通信装置について説明する。従って、上記の内容は、続く実施形態で使用される場合があり、繰り返しの内容は再び記載されない。
図4は、通信装置400の構造の概略図である。通信装置400は、相応して、上記の方法の実施形態で端末又はネットワークデバイスによって実施された機能又はステップを実装してよい。通信装置は送信ユニット410及び受信ユニット420を含んでよく、任意に、図4では破線によって表されている処理ユニット430を更に含んでもよい。任意に、記憶ユニットが更に含まれてもよい。記憶ユニットは、命令(コード若しくはプログラム)及び/又はデータを記憶するよう構成されてよい。送信ユニット410、受信ユニット420、及び処理ユニット430は、記憶ユニットへ結合されてよい。例えば、処理ユニット430は、対応する方法を実装するように、記憶ユニット内の命令(コード若しくはプログラム)及び/又はデータを読み出してよい。上記のユニットは独立して配置されてよく、あるいは、いくつか又は全てが一体化されてもよい。例えば、送信ユニット410及び受信ユニット420は一体化されて、トランシーバユニットと呼ばれることがある。
いくつかの可能な実施において、通信装置400は、上記の方法の実施形態での端末の挙動及び機能を相応に実装することができる。例えば、通信装置400は、端末であってよく、あるいは、端末で使用されるコンポーネント(例えば、チップ又は回路)であってよい。送信ユニット410及び受信ユニット420は、図3に示される実施形態で端末によって実行される全ての受信又は送信動作、例えば、図3に示される実施形態のS301及びS302を実行するよう構成されてよく、かつ/あるいは、本明細書で記載される技術の他のプロセスをサポートするよう構成されてよい。処理ユニット430は、図3に示される実施形態での受信及び送信動作を除いて端末によって実行される全ての動作を実行するよう構成され、かつ/あるいは、本明細書で記載される技術の他のプロセスをサポートするよう構成される。
いくつかの実施形態において、受信ユニット420は、基地局から第1指示情報を受信するよう構成される。第1指示情報は、第1コードブックで右乗算行列のタイプを示すために使用され、第1コードブックは式
を満足する。Wは第1コードブックであり、W
1はポート選択行列であり、
(外283)
は線形重畳係数行列であり、W
fは右乗算行列であって、第1コードブックに基づきチャネル状態情報フィードバック方法を決定するために端末によって使用される。
送信ユニット410は、チャネル状態情報を基地局へ送信するよう構成される。
いくつかの他の可能な実施においては、通信装置400は、上記の方法の実施形態でのネットワークデバイスの挙動及び機能を相応に実装することができる。例えば、通信装置400は、ネットワークデバイスであってよく、ネットワークデバイスで使用されるコンポーネント(例えば、チップ又は回路)であってよい。送信ユニット410及び受信ユニット420は、図3に示される実施形態で基地局によって実行される全ての受信又は送信動作、例えば、図3に示される実施形態のS301及びS302を実行するよう構成されてよく、かつ/あるいは、本明細書で記載される技術の他のプロセスをサポートするよう構成されてよい。処理ユニット430は、図3に示される実施形態での受信及び送信動作を除いてネットワークデバイスによって実行される全ての動作を実行するよう、かつ/あるいは、本明細書で記載される技術の他のプロセスをサポートするよう構成される。
いくつかの実施形態において、受信ユニット420は、端末からチャネル状態情報を受信するよう構成される。チャネル状態情報は第1指示情報を含む。
処理ユニット430は、第1指示情報を及び第1コードブックに基づきプリコーディング行列を決定するよう構成される。第1コードブックは、式
を満足する。Wは第1コードブックであり、W
1はポート選択行列であり、
(外284)
は線形重畳係数行列であり、第1指示情報はW
fのタイプを示すために使用される。
いくつかの任意の実施においては、第1指示情報は既存のシグナリングで運ばれてよい。例えば、第1指示情報は、RRCシグナリングのCSI報告バンドCSI-ReportingBandフィールドで運ばれる。例えば、CSI-ReportingBandフィールドの値は0であり、端末がアップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルの角度及び遅延の相互依存に基づきCSIを取得することを示すか、あるいは、アップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルの角度及び遅延の相互依存に基づきCSIを取得するために端末によって使用されるコードブックを示す。これは、既存のRRCシグナリングとの互換性を促す。
いくつかの任意の実施において、Wfは次のいくつかの設計を含むが、それらに限られない。
設計1:Wfはポート選択行列である。つまり、第1指示情報は、Wfのタイプがポート選択行列であることを示すために使用される。
設計2:Wfは1つ又は複数の特定の列ベクトルである。つまり、第1指示情報は、Wfのタイプが1つ又は複数の特定の列ベクトルであることを示すために使用される。例えば、Wfは、全ての要素が1である列ベクトルであるか、あるいは、Wfは、全ての要素が1である列ベクトルを含む。この設計ソリューションでは、チャネル状態情報参照信号(channel state information reference signal,CSI-RS)ポートグループは区別される必要がなく、それによって複雑性を低減させる。
設計3:WfはDFT行列であり、全ての要素が1である列ベクトルを含む。つまり、第1指示情報は、Wfのタイプが変換DFT行列であることを示すために使用される。この設計ソリューションに基づき、ネットワーク側は、端末に対して、使用される必要がある列ベクトル、例えば、DFT行列において全ての要素が1である列ベクトルを更に指示する必要がある。可能な実施において、第1指示情報は、全ての要素が1である列ベクトルを更に示してもよい。代替的に、通信装置がネットワークデバイスである場合に、通信ユニットに含まれる送信ユニットは第2指示情報を端末へ送信し、端末は第2指示情報を受信し、第2指示情報は、DFT行列において全ての要素が1である列ベクトルを示す。代替的に、通信装置が端末である場合に、通信装置に含まれる受信ユニットは、ネットワークデバイスから第2指示情報を受信し、第2指示情報は、DFT行列において全ての要素が1である列ベクトルを示す。
具体的に、第1コードブックのW1は、1つ又は複数のチャネル状態情報参照信号(channel state information reference signal,CSI-RS)ポートグループを選択するために使用され、Wfは、CSI-RSポートグループ又は複数のCSI-RSポートグループ内で1つ以上のCSI-RSポートを選択するために使用される。
W1はCSI-RSポートグループを選択するために使用され、1つ又は複数のCSI-RSポートグループが選択されてよい、ことが理解されるべきである。W1がCSI-RSポートグループを選択する場合に、WfはそのCSI-RSポートグループ内の1つ以上のCSI-RSポートを選択する。W1が複数のCSI-RSポートグループを選択する場合に、Wfは異なるCSI-RSポートグループについて異なる又は同じポートを選択してよい。例えば、Wfは、CSI-RSポートのシーケンス番号を示して、全てのCSI-RSポートグループにおいてそのシーケンス番号に対応するCSI-RSポートを選択するよう指示してよく、つまり、全てのCSI-RSポートグループにおいて選択されるCSI-RSポートは同じである。
いくつかの任意の実施において、W
fはポート選択行列であり、W
fの列ベクトルの長さはM
Groupであり、W
1の列ベクトル長さは
(外285)
であり、
が成立し、Xは、CSI-RSポートの数量を示すために使用され、M
Groupは1以上の整数であり、
(外286)
は1以上の整数である。
この設計で、
(外287)
は、システム又はプロトコルで合意されてよく、あるいは、ネットワーク側によって端末に示されてもよい。例えば、通信装置400がネットワークデバイスである場合に、通信装置
400の送信ユニット410は第3指示情報を端末へ送信してよく、端末は第3指示情報を受信し、第3指示情報は、
(外288)
のうちの1つ以上を示すために使用されてよい。他の例として、通信装置が端末である場合に、通信装置の受信ユニット420は、ネットワークデバイスから第3指示情報を受信し、第3指示情報は、
(外289)
のうちの1つ以上を示すために使用されてよい。
いくつかの任意の実施において、Wfは1つ又は複数の特定の列ベクトルであり、Wfの列ベクトルの長さはNRB
0であってよく、W1の列ベクトル長さはXであってよく、Xは、CSI-RSポートの数量を示すために使用され、NRB
0は1以上の整数である。
例えば、NRB
0は、リソースブロック(resource block,RB)の数、又はCSI-RS伝送バンド幅のサブバンドの数に関係がある。例えば、NRB
0は、RBの数、又はCSI-RS伝送バンド幅のサブバンドの数に等しくなる。これは比較的に簡単である。
いくつかの任意の実施において、端末は、
(外290)
をネットワーク側へフィードバックしてよい。例えば、端末によってネットワークデバイスへ送信されるチャネル状態情報はフィードバック情報を含んでよく、フィードバック情報は
(外291)
を示すために使用されてよい。端末が
(外292)
をネットワーク側へフィードバックする必要がある従来技術と比較して、これはオーバーヘッドを低減させる。
異なる選択された受信アンテナに対応する線形重畳係数について、端末は異なる方法で
(外293)
を構成してよい。例えば、端末は、全てのポート、つまり、X個のポートに対応するX個の線形重畳係数を選択し、端末は、最初に行それから列(又は最初に列それから行)の規則に基づきCSI-RSポート番号の昇順(又は降順)で
(外294)
を構成してよい。1つの受信アンテナは1つの
(外295)
に対応する、ことが理解されるべきである。従って、フィードバック情報は
(外296)
を含んでよい。N
Rxは端末の受信アンテナの数である。他の例として、端末は、異なる受信アンテナに対応するX個の線形重畳係数のためにX*N
Rxの行列を構成し、その行列に対してSV
Dを実行してよい。端末は、計算されるべきプリコーディング行列に対応するランクの値に基づき線形重畳係数を選択し、最初に行それから列(又は最初に列それから行)の規則に基づき頭部から尾部まで(又は尾部から頭部まで)順番に
(外297)
を構成する。相応して、フィードバック情報は
(外298)
を含んでよい。Rは、プリコーディング行列に対応するランクの値である。
具体的な適用シナリオにおいて、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は同じであっても又は異なってもよく、端末によって選択されるポートのシーケンス番号は同じであっても又は異なってもよい。例えば、端末によって選択されるポートの数は同じであってよく、選択されるポートのシーケンス番号も同じである。このようにして、1つの偏波方向におけるポートが決定されると、他の偏波方向におけるポートも決定される。この実施は比較的に簡単である。他の例として、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は同じであってよく、選択されるポートのシーケンス番号は異なる。選択されるポートは制限されず、それにより、ポートは比較的に自由に選択可能であって、システム性能を向上させる。更なる他の例として、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は異なり、選択されるポートのシーケンス番号も異なり、それにより、ポートはより自由に選択可能であって、システム性能を更に向上させる。
上記の設計1について、異なる適用シナリオにおいて、本願の実施形態は、アップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルの角度及び遅延の相互依存に基づきCSIを取得するために、W1のいくつかの可能な設計を提供する。
例えば、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は同じであり、選択されるポートのシーケンス番号は同じである。W
1は次の式
を満足する。
X
GroupはCSI-RSポートの数量であり、
(外299)
は、1つの偏波方向で選択されるCSI-RSポートの数量であり、
(外300)
は、
(外301)
から成る行列であり、
(外302)
は、長さがX
Group/2であるベクトルであり、このベクトルに含まれる要素の中の(mod(i,X
Group/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外303)
であって、0以上の整数である。
端末によって選択されるCSI-RSポートは、不連続であっても又は連続的であってもよい。W1の変形として、W
1は、端末によって選択されるCSI-RSポートが連続的であり得ることを示す次の式
を満足する、ことが理解されるべきである。
例えば、端末によって選択されるポートの数は同じであり、選択されるポートのシーケンス番号は異なる。W
1は次の式
を満足し得る。
X
GroupはCSI-RSポートの数量であり、
(外304)
は、1つの偏波方向で選択されるCSI-RSポートの数量であり、
(外305)
は、
(外306)
から成る行列であり、
(外307)
は、長さがX
Group/2であるベクトルであり、このベクトルに含まれる要素の中の(mod(i,X
Group/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外308)
であって、0以上の整数である。
(外309)
は、
(外310)
から成る行列であり、
(外311)
は、長さがX
Group/2であるベクトルであり、このベクトルに含まれる要素の中の(mod(i,X
Group/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外312)
であって、0以上の整数である。
端末によって選択されるCSI-RSポートは不連続であっても又は連続的であってもよい、ことが理解されるべきである。W1の変形として、W
1は次の式
を満足する。
例えば、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は異なり、選択されるポートのシーケンス番号は異なる。
W1の次元はXGroup*LGroupであり、LGroup≦XGroupであり、XGroupは、CSI-RSポートの数量を示すために使用され、LGroupは、選択されるCSI-RSポートの数量である。
可能な実施において、W
1は行列に基づき実装されてよい。例えば、W
1はF
XGroup×XGroupのサブセットであり、F
XGroup×XGroupの次元はX
Group*X
Groupであり、:
が満足され、ここで、e
(XGroup)は、長さがX
Groupであるベクトルであり、F
XGroup×XGroupのi番目の要素は1であり、残り全ての要素は0であり、i=0,1,・・・,X
Group-1である。
端末によって選択されるCSI-RSポートグループは、不連続又は連続的であってよい、ことが理解されるべきである。W1の変形として、W
1は、端末によって選択されるCSI-RSポートグループが連続的であり得ることを示す次の式:
を満足し得る。
上記の設計2及び設計3について、異なる適用シナリオにおいて、本願の実施形態は、アップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルの角度及び遅延の相互依存に基づきCSIを取得するために、W1のいくつかの可能な設計を提供する。
例えば、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は同じであり、選択されるポートのシーケンス番号は同じである。W
1は次の式
を満足する。
XはCSI-RSポートの数量であり、
(外313)
は、1つの偏波方向で選択されるCSI-RSポートの数量であり、
(外314)
は、
(外315)
から成る行列であり、
(外316)
は、長さがX/2であるベクトルであり、このベクトルに含まれる要素の中の(mod(i,X/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外317)
であって、0以上の整数である。
Xは、CSI-RSポートの、基地局によって送信される数量であり、
(外318)
は、1つの偏波方向で端末によって選択されるCSI-RSポートの数量であり、
(外319)
における(mod(i,X/2))番目の要素は1であって、対応するCSI-RSポートを選択するよう指示し得る、ことが理解されるべきである。
具体的な適用において、端末によって選択されるCSI-RSポートは、不連続であっても又は連続的であってもよい。W1の変形として、W
1は、端末によって選択されるCSI-RSポートが連続的であり得ることを示す次の式
を満足する、ことが理解されるべきである。
例えば、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は同じであり、選択されるポートのシーケンス番号は異なる。W
1は次の式
を満足し、XはCSI-RSポートの数量であり、
(外320)
は、1つの偏波方向で選択されるCSI-RSポートの数量であり、
(外321)
は、
(外322)
から成る行列であり、
(外323)
は、長さがX/2であるベクトルであり、このベクトルに含まれる要素の中の(mod(i,X/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外324)
であって、0以上の整数であり、
(外325)
は、
(外326)
から成る行列であり、
(外327)
は、長さがX/2であるベクトルであり、このベクトルに含まれる要素の中の(mod(i,X/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外328)
であって、0以上の整数である。
同様に、端末によって選択されるCSI-RSポートは不連続であっても又は連続的であってもよい。W1の変形として、W
1は次の式
を満足する、ことが理解されるべきである。
他の例として、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は異なり、選択されるポートのシーケンス番号は異なる。W1の次元はX*Lであり、L≦Xであり、Xは、CSI-RSポートの数量を示すために使用され、Lは、選択されるCSI-RSポートの数量である。
可能な実施において、W1は行列に基づき実装されてよい。例えば、W1はFのサブセットであり、Fは、システムで予め定義されるか、又はプロトコルで合意されてよい。例えば、FX×Xの次元はX*Xであり、つまり、W1は、FX×X内のX個の列ベクトルからL個の列ベクトルを選択し、このときL≦Xである。例えば、FX×X=[e(X)
0 e(X/2)
1 ・・・ e(X/2)
(X-1)]である。e(X)
iは、長さがXであるベクトルであり、FX×X内のi番目の要素は1であり、残り全ての要素は0であり、i=0,1,・・・,X-1である。
同様に、端末によって選択されるCSI-RSポートは不連続であっても又は連続的であってもよい。W
1は、端末によって選択されるCSI-RSポートが連続的であり得ることを示す次の式
を満足し得る、ことが理解されるべきである。
いくつかの可能な実施において、通信装置400は、上記の方法の実施形態での端末の挙動及び機能を相応に実装することができる。例えば、通信装置400は、端末であってよく、あるいは、端末で使用されるコンポーネント(例えば、チップ又は回路)であってよい。送信ユニット410及び受信ユニット420は、図3に示される実施形態で端末によって実行される全ての受信又は送信動作、例えば、図3に示される実施形態のS301及びS302を実行するよう構成されてよく、かつ/あるいは、本明細書で記載される技術の他のプロセスをサポートするよう構成されてよい。処理ユニット430は、図3に示される実施形態での受信及び送信動作を除いて端末によって実行される全ての動作を実行するよう構成され、かつ/あるいは、本明細書で記載される技術の他のプロセスをサポートするよう構成される。
いくつかの実施形態において、受信ユニット420は、ネットワークデバイスから第1指示情報を受信するよう構成される。第1指示情報は、ポート選択行列を示すために使用され、ポート選択行列は、第2コードブックに基づきチャネル状態情報を決定するために端末によって使用され、第2コードブックは、式
を満足する。Wは第1コードブックであり、W
1はポート選択行列であり、
(外329)
は線形重畳係数行列である。
送信ユニット410は、チャネル状態情報をネットワークデバイスへ送信するよう構成される。
いくつかの可能な実施において、通信装置400は、上記の方法の実施形態でのネットワークデバイスの挙動及び機能を相応に実装することができる。例えば、通信装置400は、ネットワークデバイスであってよく、ネットワークデバイスで使用されるコンポーネント(例えば、チップ又は回路)であってよい。送信ユニット410及び受信ユニット420は、図3に示される実施形態で基地局によって実行される全ての受信又は送信動作、例えば、図3に示される実施形態のS301及びS302を実行するよう構成されてよく、かつ/あるいは、本明細書で記載される技術の他のプロセスをサポートするよう構成されてよい。処理ユニット430は、図3に示される実施形態での受信及び送信動作を除いてネットワークデバイスによって実行される全ての動作を実行するよう、かつ/あるいは、本明細書で記載される技術の他のプロセスをサポートするよう構成される。
いくつかの実施形態において、受信ユニット420は、端末からチャネル状態情報を受信するよう構成される。チャネル状態情報は第1指示情報を含み、第1指示情報はポート選択行列を示すために使用され、ポート選択行列は、第2コードブックに基づきチャネル状態情報を決定するために端末によって使用され、第2コードブックは
を満足する。Wは第2コードブックであり、W
1はポート選択行列であり、
(外330)
は線形重畳係数行列である。
処理ユニット430は、第1指示情報及び第2コードブックに基づきプリコーディング行列を決定するよう構成される。
いくつかの任意の実施形態において、W1の次元はX*Lであり、L≦Xであり、Xは、CSI-RSポートの数量を示すために使用され、Lは、選択されるCSI-RSポートの数量である。
具体的な適用シナリオにおいて、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は同じであってよく、選択されるポートのシーケンス番号も同じである。
代替的に、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は同じであってよく、選択されるポートのシーケンス番号は異なる。
代替的に、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は異なり、選択されるポートのシーケンス番号も異なる。
異なる適用シナリオに基づき、本願の実施形態は、W1の次のいくつかの可能な設計を提供する。
例えば、異なる偏波方向で、端末によって選択されるポートの数は同じであり、選択されるポートのシーケンス番号は同じである。W
1は次の式
を満足する。
XはCSI-RSポートの数量であり、
(外331)
は、1つの偏波方向で選択されるCSI-RSポートの数量であり、
(外332)
は
(外333)
から成る行列であり、
(外334)
は、長さがX/2であるベクトルであり、このベクトルに含まれる要素の中の(mod(i,X/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外335)
であって、0以上の整数である。
Xは、CSI-RSポートの、基地局によって送信される数量であり、
(外336)
は、1つの偏波方向で端末によって選択されるCSI-RSポートの数量であり、
(外337)
における(mod(i,X/2))番目の要素は1であり、対応するCSI-RSポートを選択するよう指示し得る。
ポートの数は同じであり、ポートのシーケンス番号は同じであるから、1つの偏波方向でのポートが選択されると、他の偏波方向でのポートも選択される、と考えられ得る。この実施は比較的に簡単である。
W1の変形として、W
1は、端末によって選択されるCSI-RSポートが連続的であり得ることを示す次の式
を満足する。
例えば、異なる偏波方向で、端末によっては同じであり、選択されるポートのシーケンス番号は異なる。W
1は次の式
を満足し、XはCSI-RSポートの数量であり、
(外338)
は、1つの偏波方向で選択されるCSI-RSポートの数量であり、
(外339)
は
(外340)
から成る行列であり、
(外341)
は、長さがX/2であるベクトルであり、このベクトルに含まれる要素の中の(mod(i,X/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外342)
であって、0以上の整数であり、
(外343)
は
(外344)
から成る行列であり、
(外345)
は、長さがX/2であるベクトルであり、このベクトルに含まれる要素の中の(mod(i,X/2))番目の要素は1であり、他の要素は0であり、iは
(外346)
であって、0以上の整数である。
可能な実施において、異なる偏波方向で、異なる端末によって選択されるポートの数は異なり、選択されるポートのシーケンス番号は異なる。W1は行列から選択されてよい。例えば、W1はFX×Xのサブセットであり、FX×Xの次元はX*Xであり、FX×X=[e(X)
0 e(X)
1 ・・・ e(X)
(X-1)]である。例えば、e(X)
iは、長さがXであるベクトルであり、FX×Xにおけるi番目の要素は1であり、残り全ての要素は0であり、i=0,1,・・・,X-1である。
W1の変形として、W
1は、端末によって選択されるCSI-RSポートが連続的であり得ることを示す次の式
を満足する。
図5は、本願の実施形態に係る通信装置500を示す。通信装置500は、端末であってよく、本願の実施形態で提供される方法における端末の機能を実装し得る。代替的に、通信装置は、ネットワークデバイスであってよく、本願の実施形態で提供される方法におけるネットワークデバイスの機能を実装し得る。代替的に、通信装置500は、本願の実施形態で提供される方法における対応する機能を実装することにおいて端末をサポートし得る装置であってよく、あるいは、本願の実施形態で提供される方法における対応する機能を実装することにおいてネットワークデバイスをサポートし得る装置であってよい。通信装置500はチップシステムであってもよい。本願の実施形態において、チップシステムはチップを含んでよく、あるいは、チップ及び他のディスクリート部品を含んでもよい。
ハードウェア実施では、送信ユニット410及び受信ユニット420はトランシーバであってよく、トランシーバは、通信インターフェース510を形成するよう通信装置500に組み込まれている。
通信装置500は、本願の実施形態で提供される方法における端末又はネットワークデバイスの機能を実装するよう又はそのような機能を実行することにおいて通信装置500をサポートするよう構成された少なくとも1つのプロセッサ520を含む。詳細については、方法の例における詳細な説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
通信装置500は、プログラム命令及び/又はデータを記憶するよう構成された少なくとも1つのメモリ530を更に含んでよい。メモリ530はプロセッサ520へ結合されている。本願の実施形態における結合は、装置、ユニット、又はモジュールの間の間接的な結合又は通信接続であり、電気的な、機械的な、又は他の形態をとってよく、装置、ユニット、又はモジュールの間の情報交換に使用される。プロセッサ520はメモリ530と協働してよい。プロセッサ520は、通信装置500が対応する方法を実装するように、メモリ530に記憶されているプログラム命令及び/又はデータを実行してよい。少なくとも1つのメモリのうちの少なくとも1つはプロセッサに含まれてよい。
通信装置500は、通信装置500内の装置が他のデバイスと通信することができるように、伝送媒体を介して他のデバイスと通信するよう構成された通信インターフェース510を更に含んでよい。例えば、通信装置が端末である場合に、他のデバイスはネットワークデバイスである。代替的に、通信装置がネットワークデバイスである場合に、他のデバイスは端末である。プロセッサ520は、通信インターフェース510を通じてデータを送信及び受信し得る。通信インターフェース510は具体的にトランシーバであってよい。
通信インターフェース510と、プロセッサ520と、メモリ530との間の具体的な接続媒体は、本願のこの実施形態で制限されない。本願のこの実施形態で、メモリ530、プロセッサ520、及び通信インターフェース510は、図5のバス540を通じて接続される。バスは、図5では太線で表現されている。他のコンポーネント間の接続の様態は、説明のための例にすぎず、それに制限されない。バスは、アドレスバス、データバス、コントロールバス、などに分類されてよい。表現を容易にするために、ただ1つの太線しか図5ではバスを表すために使用されず、これは、ただ1つのバス又はただ一種類のバスしかないことを意味するものではない。
本願の実施形態において、プロセッサ520は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ若しくは他のプログラム可能ロジックデバイス、ディスクリートゲート若しくはトランジスタロジックデバイス、又はディスクリートハードウェア部品であってよく、本願の実施形態で開示されている方法、ステップ、及び論理ブロック図を実装又は実行してよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ、任意の従来のプロセッサ、などであってよい。本願の実施形態を参照して開示される方法は、ハードウェアプロセッサを用いて直接に実行及び完了されてよく、あるいは、プロセッサでのハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせを使用することによって実行及び完了されてもよい。
本願のこの実施形態では、メモリ530は、ハードディスク(hard disk,HD)又はソリッドステートドライブ(solid-state drive,SSD)などの不揮発性メモリであってよく、あるいは、ランダム・アクセス・メモリ(random access memory,RAM)などの揮発性メモリ(violate memory)であってよい。メモリは、期待されるプログラムコードを命令又はデータ構造の形で搬送又は記憶することができ、コンピュータによってアクセスされ得る如何なる他の媒体でもあるが、それに限られない。本願の実施形態におけるメモリは、代替的に、記憶機能を実装することができる回路又は任意の他の装置であってよく、プログラム命令及び/又はデータを記憶するよう構成される。
図6は、通信装置の構造の簡略化された模式図である。理解及び例示を容易にするために、図6では、通信装置がネットワークデバイスであり、ネットワークデバイスが基地局である例が、使用される。基地局は、図1に示されるシステムで使用されてよく、図1のネットワークデバイスであってよく、上記の方法の実施形態でのネットワークデバイスの機能を実行する。ネットワークデバイス600は、リモート・ラジオ・ユニット(remote radio unit,RRU)610などの1つ以上の無線周波数ユニットと、1つ以上のベースバンドユニット(baseband units,BBU)(デジタルユニット(digital unit,DU)とも呼ばれ得る)620とを含んでよい。RRU610は、通信モジュールと呼ばれることがあり、図4の送信ユニット410及び受信ユニット420に対応する。任意に、通信モジュールは、トランシーバ、トランシーバ回路、などとも呼ばれることがあり、少なくとも1つのアンテナ611及び無線周波数ユニット612を含み得る。RRU610は、無線周波数信号を受信及び送信し、無線周波数信号とベースバンド信号との間の変換を実行するよう主に構成される。例えば、RRU610は、指示情報を端末デバイスへ送信するよう構成される。BBU620は、ベースバンド処理の実行、基地局の制御、などを行うよう主に構成される。RRU610及びBBU620は、物理的に一緒に配置されてよく、あるいは、物理的に別々に配置されてもよく、つまり、分散基地局である。
BBU620は、基地局の制御センターであり、処理モジュールとも呼ばれ得る。BBU620は、図4の処理モジュール430に対応してよく、チャネルコーディング、多重化、変調、又は拡散などのベースバンド処理機能を実装するよう主に構成される。例えば、BBU(処理モジュール)は、上記の方法の実施形態におけるネットワークデバイスに関する動作プロシージャを実行するように、例えば、上記の指示情報を制御するように基地局を制御するよう構成されてよい。
例において、BBU620は、1つ以上の基板を含み、複数の基板は、共同して単一のアクセス標準規格でのラジオ・アクセス・ネットワーク(例えば、LTEネットワーク)をサポートしてよく、あるいは、別々に異なるアクセス標準規格でのラジオ・アクセス・ネットワーク(例えば、LTEネットワーク、5Gネットワーク、又は他のネットワーク)をサポートしてもよい。BBU620は、メモリ621及びプロセッサ622を更に含む。メモリ621は、必要な命令及びデータを記憶するよう構成される。プロセッサ622は、必要な動作を実行するように基地局を制御するよう構成され、例えば、上記の方法の実施形態でのネットワークデバイスに関する動作プロシージャを実行するように基地局を制御するよう構成される。メモリ621及びプロセッサ622は、1つ以上の基板を供給し得る。言い換えると、メモリ及びプロセッサは、各基板に配置されてよい。代替的に、複数の基板は、同じメモリ及び同じプロセッサを共有してもよい。更に、必要な回路が各基板に更に配置されてもよい。
本願の実施形態は通信装置を更に適用する。通信装置は端末デバイスであってよく、あるいは、回路であってよい。通信装置は、上記の方法の実施形態で端末デバイスによって実行されるアクションを実行するよう構成されてよい。
図7は、端末の構造の簡略化された模式図である。理解及び例示を容易にするために、図7では、携帯電話機が端末デバイスの例として使用される。図7に示されるように、端末デバイスは、プロセッサ、メモリ、無線周波数回路、アンテナ、及び入力/出力装置を含む。プロセッサは、通信プログラム及び通信データを処理し、オンボードのユニットを制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理するよう主に構成される。メモリは、ソフトウェアプログラム及びデータを記憶するよう主に構成される。無線周波数回路は、ベースバンド信号と無線周波数信号との間の変換を実行し、無線周波数信号を処理するよう主に構成される。アンテナは、電磁波の形で無線周波数信号を受信及び送信するよう主に構成される。入力/出力装置、例えば、タッチスクリーン、ディスプレイ、又はキーボードは、ユーザによって入力されたデータを受け取り、データをユーザに出力するよう主に構成される。留意すべきは、いくつかのタイプのデバイスは入力/出力装置を有さない場合がある点である。
データが送信される必要がある場合に、プロセッサは、送信されるべきデータに対してベースバンド処理を実行し、ベースバンド信号を無線周波数回路へ出力する。ベースバンド信号に対して無線周波数処理を実行した後、無線周波数回路は、アンテナを通じて電磁波の形で無線周波数信号を送信する。データがデバイスへ送信される場合に、無線周波数回路は、アンテナを通じて無線周波数信号を受信し、無線周波数信号をベースバンド信号に変換し、ベースバンド信号をプロセッサへ出力する。プロセッサは、ベースバンド信号をデータに変換し、データを処理する。説明を簡単にするために、図7は、ただ1つのメモリ及び1つのプロセッサしか示さない。メモリは記憶媒体、記憶デバイス、などとも呼ばれることがある。メモリは、プロセッサから独立していてもよく、あるいは、プロセッサと一体化されてもよい。これは本願の実施形態で制限されない。
本願のこの実施形態では、受信機能及び送信機能を備えているアンテナ及び無線周波数回路は、装置のトランシーバユニットと見なされてよく、処理機能を備えているプロセッサは、装置の処理ユニットと見なされてよい。図7に示されるように、装置は、トランシーバユニット710及び処理ユニット720を含んでよい。トランシーバユニット710は、トランシーバ、トランシーバマシン、トランシーバ装置、などとも呼ばれ得る。処理ユニット720は、プロセッサ、処理基板、処理モジュール、処理装置、などとも呼ばれ得る。任意に、トランシーバユニット710内にあって、受信機能を実装するよう構成されるコンポーネントは、受信ユニットと見なされてよく、トランシーバユニット710内にあって、送信機能を実装するよう構成されるコンポーネントは、送信ユニットと見なされてよい。ときどき、トランシーバユニット710は、トランシーバマシン、トランシーバ、トランシーバ回路、などとも呼ばれ得る。ときどき、受信ユニットは、レシーバマシン、レシーバ、レシーバ回路、などとも呼ばれ得る。送信ユニットは、ときどき、トランスミッタマシン、トランスミッタ、送信回路、などとも呼ばれ得る。
トランシーバユニット710は、上記の方法の実施形態における端末デバイス側での送信動作及び受信動作を実行するよう構成され、処理ユニット720は、上記の方法の実施形態における端末デバイスの送信動作及び受信動作以外の他の動作を実行するよう構成される、ことが理解されるべきである。
例えば、実施において、トランシーバユニット710は、図3に示される実施形態のS101及びS102を実行するよう構成され、かつ/あるいは、本明細書で記載される技術の他のプロセスをサポートするよう構成されてよい。
通信装置がチップ装置又は回路である場合に、装置はトランシーバユニット及び処理ユニットを含んでよい。トランシーバユニットは入力/出力回路及び/又は通信インターフェースであってよい。処理ユニットは統合プロセッサ、マイクロプロセッサ、又は集積回路である。
この実施形態では、図8に示される装置を参照されたい。例において、装置は、図4の処理ユニット430の機能に類似した機能を実装してよい。図8で、装置はプロセッサ810、データ送信プロセッサ820、及びデータ受信プロセッサ830を含む。上記の実施形態の処理ユニット430は、図8のプロセッサ810であってよく、対応する機能を完了する。上記の実施形態の処理ユニット430は、図8のデータ送信プロセッサ820及び/又はデータ受信プロセッサ830であってよい。図8はチャネルエンコーダ及びチャネルデコーダを示すが、これらのモジュールはこの実施形態への限定を構成せず、例にすぎない、ことが理解され得る。
図9は、この実施形態の他の形態を示す。通信装置900は、変調サブシステム、中央処理サブシステム、及びペリフェラルサブシステムなどのモジュールを含む。この実施形態の通信装置は、変調サブシステムとして使用されてよい。具体的に、変調サブシステムはプロセッサ903及びインターフェース904を含み得る。プロセッサ903は、上記の処理ユニット430の機能を完了し、インターフェース904は、上記の送信ユニット410及び受信ユニット420の機能を完了する。他の変形では、変調サブシステムはメモリ906、プロセッサ903、及びメモリ906に記憶され、プロセッサ実行され得るプログラムを含む。プログラムを実行するとき、プロセッサ903は、上記の方法の実施形態で端末デバイスによって実行される方法を実装する。留意すべきは、メモリ906は、不揮発性又は揮発性であってよい点である。メモリ906は、変調サブシステムに位置してよく、あるいは、メモリ906がプロセッサ903へ接続され得るという条件で、処理装置に位置してよい。
本願の実施形態は通信システムを更に提供する。具体的に、通信システムは基地局及び端末デバイスを含み、あるいは、更なる基地局及び更なる端末を更に含んでもよい。例えば、通信システムは、図2の関連する機能を実装するよう構成される基地局及び端末を含む。
基地局は、図3のネットワーク部分の関連する機能を実装するよう構成される。端末は、図3の端末の関連する機能を実装するよう構成される。詳細については、方法の実施形態における関連する機能を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
本願の実施形態は、命令を含むコンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。命令がコンピュータで実行される場合に、コンピュータは、図3で基地局又は端末によって実行される方法を実行することができる。
本願の実施形態は、コンピュータプログラムコードを含むコンピュータプログラム製品を更に提供する。コンピュータプログラムコードがコンピュータで実行される場合に、コンピュータは、図3で基地局又は端末によって実行される方法を実行することができる。
本願の実施形態はチップシステムを提供する。チップシステムはプロセッサを含み、メモリを更に含んでよく、上記の方法における基地局及び端末の機能を実装するよう構成される。チップシステムはチップを含んでよく、あるいは、チップ及び他のディスクリート部品を含んでよい。
「システム」及び「ネットワーク」という用語は、本願の実施形態では同義的に使用され得る、ことが理解されるべきである。「少なくとも1つ」は1つ以上を意味し、「複数の~」は2つ以上を意味する。「及び/又は」という用語は、関連するオブジェクト間の関連付け関係を示し、3つの関係が存在する可能性があることを表す。例えば、A及び/又はBは、次の3つの場合を表し得る:Aのみが存在、AとBの両方が存在、及びBのみが存在。A及びBは単数又は複数であってよい。「/」の文字は、関連するオブジェクト間の「論理和」関係を一般的に表す。次のアイテム(片)又はその類似した表現のうちの少なくとも1つは、単一のアイテム(片)又は複数のアイテム(片)の任意の組み合わせを含むそれらのアイテムの任意の組み合わせを指す。例えば、a、b、又はcのうちの少なくとも1つのアイテム(片)は、a、b、c、aとb、aとc、bとc、又はaとbとcを示すことができ、ここで、a、b、及びcは単数又は複数であってよい。
更に、別なふうに述べられない限りは、本願の実施形態における「第1」及び「第2」などの序数は、複数のオブジェクト同士を区別するためのものであるが、複数のオブジェクトの順序、時系列、優先度、又は重要性を限定する意図はない。例えば、第1メッセージ及び第2メッセージは単に、異なるメッセージどうしを区別するよう意図されるが、2つのメッセージが優先度、送信順序、又は重要性において異なっていることを示すものではない。
本願の実施形態における方法の全部又はいくつかは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせを使用することによって実装され得る。ソフトウェアが実施形態を実装するために使用される場合に、実施形態の全部又はいくつかはコンピュータプログラム製品の形で実装され得る。コンピュータプログラム製品は1つ以上のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータでロード及び実行されると、本発明の実施形態に係るプロシージャ又は機能は全部又は部分的に生成される。コンピュータは汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、ネットワークデバイス、ユーザ設備、又は他のプログラム可能な装置であってよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてよく、あるいは、コンピュータ可読記憶媒体からの他のコンピュータ可読記憶媒体へ伝送されてよい。例えば、コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンターから他のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンターへ有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、若しくはデジタル加入者回線(digital subscriber line,略してDSL))又は無線(例えば、赤外線、電波、若しくはマイクロ波)方式で伝送されてよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、又は1つ以上の使用可能な媒体を組み込むサーバ又はデータセンターなどのデータ記憶デバイスであってよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、又は磁気テープ)、光学媒体(例えば、デジタルビデオディスク(digital video disc,略してDVD))、半導体媒体(例えば、SSD)、などであってよい。
当業者が本願の範囲から逸脱せずに本願に対して様々な変更及び変形を行うことができる、ことは明らかである。本願は、続く特許請求の範囲及びそれらの同等の技術によって定義されている保護の範囲内に入るという条件で、これらの変更及び変形をカバーするよう意図される。