JP7367501B2 - 転写装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、転写装置及び画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた画像形成装置(複写機、ファクシミリ、プリンタ等)では、像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写し、記録媒体上に定着して画像が形成される。なお、こうしたトナー像の記録媒体への転写には、例えば、中間転写ベルトのような導電性の無端ベルトが用いられる。
例えば、特許文献1には、「導電性の有機高分子材料を含む海部と、電子導電性の導電性付与剤の凝集体で構成され、粒径が100nm以上3μm以下である島部と、を有し、10μm×10μm角四方における前記島部の数が20個以上50個以下である導電層を有する画像形成装置用導電性部材。」が開示されている。
特許文献2には、「基材上に少なくとも表面層を有する中間転写ベルトであって、該表面層が、平均粒子径0.5~25μmの導電性粒子の凝集体を含有していることを特徴とする中間転写ベルト。」が開示されている。
特開2017-181604号公報 特開2007-011117号公報
第1の無端ベルトである中間転写体の表面に転写されたトナーを、第2の無端ベルトである二次転写部材を有する二次転写手段により記録媒体に転写する転写装置において、前記第2の無端ベルトとして、イオン導電性の有機高分子材料と電子導電性の導電性付与剤とを含む導電層を有する無端ベルトを用いると、継続使用に伴い繰り返しの高電圧印加による抵抗上昇がおこる場合がある。この抵抗上昇を抑制する方法として、例えば、前記電子導電性の導電性付与剤の凝集体で構成され粒径が100nm以上3μm以下である島部の数を10μm×10μm角四方において20個以上50個以下とし、第2の無端ベルト全体の体積抵抗率の常用対数値を10.0LogΩ・cm以上12.5LogΩ・cm以下とする方法が挙げられる。
しかしながら、上記島部の数及び体積抵抗率の常用対数値を前記範囲とした第2の無端ベルトは、抵抗上昇は抑制されるものの、例えば坪量300g/mを超える厚紙を連続通紙した場合に、用紙端部での異常放電に起因して、二次転写部材である無端ベルトの表面に放電痕穴が生じることがある。
本発明の課題は、第2の無端ベルトにおける前記島部の数が20個以上50個以下であり、第2の無端ベルト全体の体積抵抗率の常用対数値が10.0LogΩ・cm以上12.5LogΩ・cm以下であり、かつ、第1の無端ベルトにおける統計量L(r)の積分値が0.1を超える場合に比べ、第2の無端ベルトにおける放電痕穴の発生が抑制される転写装置を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。
<1>
樹脂と導電性カーボン粒子とを含む第1の無端ベルトであって、外周面の6.3μm×4.2μmの評価領域に存在する前記導電性カーボン粒子の空間分布において、粒子間距離rが0.05μm以上0.30μm以下における下記式(1)で表される統計量L(r)の積分値が0以上0.1以下である第1の無端ベルトである中間転写体と、
像保持体の表面に形成されたトナー像を前記中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、
前記中間転写体の外周面側に設けられた第2の無端ベルトを有し、前記中間転写体の表面に転写された前記トナー像を前記第2の無端ベルト上の記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段であって、前記第2の無端ベルトが、イオン導電性の有機高分子材料を含む海部と電子導電性の導電性付与剤の凝集体で構成され粒径が100nm以上3μm以下である島部とを有する導電層を有し、前記導電層の10μm×10μm角四方における前記島部の数が20個以上50個以下であり、前記第2の無端ベルト全体の体積抵抗率の常用対数値が10.0LogΩ・cm以上12.5LogΩ・cm以下である二次転写手段と、
を備えた転写装置。
前記式(1)中、rは前記粒子間距離を示し、K(r)は下記式(2)で表されるRipleyのK関数K(r)を示す。
前記式(2)中、1(|X-X|≦r)は指示関数を示し、X及びXはそれぞれ点i及び点jの座標を示し、|X-X|は座標Xと座標Xとのユークリッド距離を示し、rは前記粒子間距離を示し、s(|X-X|)は下記式(3)で表される評価領域のエッジ補正係数s(x)を示し、x=|X-X|であり、Nは評価領域内における粒子の総数を示し、λは評価領域内における粒子の数密度を示す。
前記式(3)中、L及びLはそれぞれ評価領域のx軸方向及びy軸方向における辺の長さ(μm)を示し、x=|X-X|であり、X及びXはそれぞれ点i及び点jの座標を示し、|X-X|は座標Xと座標Xとのユークリッド距離を示す。
<2>
前記第2の無端ベルト全体の体積抵抗率の常用対数値が10.0LogΩ・cm以上11.6LogΩ・cm以下である<1>に記載の転写装置。
<3>
前記有機高分子材料がゴム材料である<1>又は<2>に記載の転写装置。
<4>
前記ゴム材料は、エピクロロヒドリンゴム、クロロプレンゴム、及びアクリロニトリル-ブタジエン共重合ゴムからなる群より選択される少なくとも1種を含む<3>に記載の転写装置。
<5>
前記ゴム材料は、エピクロロヒドリンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル-ブタジエン共重合ゴム、及びエチレン-プロピレン-ジエン3元共重合ゴムを含む<3>又は<4>に記載の転写装置。
<6>
前記導電性付与剤がカーボンブラックである<1>~<5>のいずれか1つに記載の転写装置。
<7>
前記樹脂は、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、芳香族ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、及びポリエーテルイミド樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含む<1>~<6>のいずれか1つに記載の転写装置。
<8>
前記樹脂は、ポリイミド樹脂を含む<7>に記載の転写装置。
<9>
前記導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径は、10nm以上20nm以下である<1>~<5>のいずれか1つに記載の転写装置。
<10>
前記導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径は、10nm以上15nm以下である<6>に記載の転写装置。
<11>
前記導電性カーボン粒子は、チャンネルブラックである<1>~<7>のいずれか1つに記載の転写装置。
<12>
前記導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径は、前記電子導電性の導電性付与剤の個数平均一次粒径の0.1倍以上1.0倍以下である<1>~<11>のいずれか1つに記載の転写装置。
<13>
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電装置と、
帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
トナーを含む現像剤を収容し、前記現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記トナー像を記録媒体の表面に転写する<1>~<12>のいずれか1つに記載の転写装置と、
を備える画像形成装置。
<1>、<2>、<3>、<4>、<5>、<6>、<7>、又は<8>に係る発明によれば、第2の無端ベルトにおける前記島部の数が20個以上50個以下であり、第2の無端ベルト全体の体積抵抗率の常用対数値が10.0LogΩ・cm以上12.5LogΩ・cm以下であり、かつ、第1の無端ベルトにおける統計量L(r)の積分値が0.1を超える場合に比べ、第2の無端ベルトにおける放電痕穴の発生が抑制される転写装置が提供される。
前記<9>に係る発明によれば、導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径が20nmを超える場合に比べ、第2の無端ベルトにおける放電痕穴の発生が抑制される転写装置が提供される。
前記<10>に係る発明によれば、導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径が15nmを超える場合に比べ、第2の無端ベルトにおける放電痕穴の発生が抑制される転写装置が提供される。


前記<11>に係る発明によれば、導電性カーボン粒子がファーネスブラックである場合に比べ、第2の無端ベルトにおける放電痕穴の発生が抑制される転写装置が提供される。
前記<12>に係る発明によれば、導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径が電子導電性の導電性付与剤の個数平均一次粒径の1.0倍超えである場合に比べ、第2の無端ベルトにおける放電痕穴の発生が抑制される転写装置が提供される。
前記<13>に係る発明によれば、第2の無端ベルトにおける前記島部の数が20個以上50個以下であり、第2の無端ベルト全体の体積抵抗率の常用対数値が10.0LogΩ・cm以上12.5LogΩ・cm以下であり、かつ、第1の無端ベルトにおける統計量L(r)の積分値が0.1を超える転写装置を提供した場合に比べ、第2の無端ベルトにおける放電痕穴に起因する白抜けが抑制された画像が形成される画像形成装置が提供される。
円形電極の一例を示す概略平面図(A)及び概略断面図(B)である。 本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
以下に、本実施形態について説明する。これらの説明及び実施例は実施形態を例示するものであり、実施形態の範囲を制限するものではない。
本実施形態中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本実施形態中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本実施形態において「工程」との語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本実施形態において実施形態を図面を参照して説明する場合、当該実施形態の構成は図面に示された構成に限定されない。また、各図における部材の大きさは概念的なものであり、部材間の大きさの相対的な関係はこれに限定されない。
本実施形態において各成分は該当する物質を複数種含んでいてもよい。本実施形態において組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計量を意味する。
[転写装置]
本実施形態に係る転写装置は、樹脂と導電性カーボン粒子とを含む第1の無端ベルトであって、外周面の6.3μm×4.2μmの評価領域に存在する導電性カーボン粒子の空間分布において、粒子間距離rが0.05μm以上0.30μm以下における下記式(1)で表される統計量L(r)の積分値が0以上0.1以下である第1の無端ベルトである中間転写体と、像保持体の表面に形成されたトナー像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、中間転写体の外周面側に設けられた第2の無端ベルトを有し、中間転写体の表面に転写されたトナー像を第2の無端ベルト上の記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段であって、第2の無端ベルトが、イオン導電性の有機高分子材料を含む海部と電子導電性の導電性付与剤の凝集体で構成され粒径が100nm以上3μm以下である島部とを有する導電層を有し、導電層の10μm×10μm角四方における前記島部の数が20個以上50個以下であり、第2の無端ベルト全体の体積抵抗率の常用対数値が10.0LogΩ・cm以上12.5LogΩ・cm以下である二次転写手段と、を備える。
前記式(1)中、rは前記粒子間距離を示し、K(r)は下記式(2)で表されるRipleyのK関数K(r)を示す。
前記式(2)中、1(|X-X|≦r)は指示関数を示し、X及びXはそれぞれ点i及び点jの座標を示し、|X-X|は座標Xと座標Xとのユークリッド距離を示し、rは前記粒子間距離を示し、s(|X-X|)は下記式(3)で表される評価領域のエッジ補正係数s(x)を示し、x=|X-X|であり、Nは評価領域内における粒子の総数を示し、λは評価領域内における粒子の数密度を示す。
前記式(3)中、L及びLはそれぞれ評価領域のx軸方向及びy軸方向における辺の長さ(μm)を示し、x=|X-X|であり、X及びXはそれぞれ点i及び点jの座標を示し、|X-X|は座標Xと座標Xとのユークリッド距離を示す。
以下、第1の無端ベルトの外周面の6.3μm×4.2μmの評価領域に存在する導電性カーボン粒子の空間分布において、粒子間距離rが0.05μm以上0.30μm以下における式(1)で表される統計量L(r)の積分値を、「L(r)積分値」ともいう。
また、イオン導電性の有機高分子材料を含む海部と電子導電性の導電性付与剤の凝集体で構成され粒径が100nm以上3μm以下である島部を「特定島部」、導電層の10μm×10μm角四方における特定島部の数を「島部数」ともいう。
ここで、上記導電性カーボン粒子の空間分布は、第1の無端ベルトの外周面を走査型電子顕微鏡(例えば、日立ハイテクノロジーズ社製、型番:SU8010)にて2万倍の倍率で観察し、得られた256階調画像を、必要に応じて解析ソフト(例えば、フリーソフトの「ImageJ」)を用いて閾値128にて二値化処理することで得る。そして、粒子間距離rが0.05μm以上0.30μm以下における統計量L(r)値を上記式に基づいて0.05μm毎に算出し、0.05μm以上0.30μm以下の範囲の積分値を得る。
また、導電性付与剤の凝集体で構成された島部の粒径は、前記島部の最大径を意味する。前記島部の径及び島部数は、第2の無端ベルトの断面を観察して測定され、具体的な方法は以下のとおりである。
第2の無端ベルトを片刃カミソリにより厚さ方向に沿って切断して断面を切り出し、走査型電子顕微鏡(SEM)により第2の無端ベルトにおける導電層の断面を観察する。断面観察時のコントラストが低い部分を島部とし1視野内での各島部の最大径を計測する。
そして、上記島部の径の測定結果から、10μm×10μm角四方において、島部数を算出する。
本実施形態では、第1の無端ベルトにおけるL(r)積分値が0以上0.1以下であり、第2の無端ベルトにおける島部数が20個以上50個以下であり、かつ、第2の無端ベルト全体の体積抵抗率の常用対数値が10.0LogΩ・cm以上12.5LogΩ・cmであることにより、第2の無端ベルトにおける前記島部の数が20個以上50個以下であり、第2の無端ベルト全体の体積抵抗率の常用対数値が10.0LogΩ・cm以上12.5LogΩ・cm以下であり、かつ、第1の無端ベルトにおける統計量L(r)の積分値が0.1を超える場合に比べ、第2の無端ベルトにおける放電痕穴の発生が抑制され。その理由は定かではないが、以下のように推測される。
無端ベルトを二次転写部材として用いた転写装置において、前記無端ベルトとして、イオン導電性の有機高分子材料と電子導電性の導電性付与剤とを含む導電層を有する無端ベルトを用いると、継続使用に伴い繰り返しの高電圧印加による抵抗上昇がおこる場合がある。上記抵抗上昇は、導電層内におけるイオンの偏在と、イオン導電性の有機高分子材料の酸化劣化によるものと考えられる。
そして、上記抵抗上昇を抑制する方法として、例えば、前記電子導電性の導電性付与剤の凝集体で構成され粒径が100nm以上3μm以下である島部の数を10μm×10μm角四方において20個以上50個以下とし、無端ベルト全体の体積抵抗率の常用対数値を10.0LogΩ・cm以上12.5LogΩ・cm以下とする方法が挙げられる。
しかしながら、上記島部の数及び体積抵抗率の常用対数値を前記範囲とした無端ベルトは、抵抗上昇は抑制されるものの、坪量300g/mを超える厚紙を連続通紙した場合に、用紙端部での異常放電に起因して、二次転写部材である無端ベルトの表面に放電痕穴が生じることがある。特に、近年、画像形成装置の高速化、高画質化により、二次転写領域に高電圧(例えば2.0kV以上)が印加されることがあるため、厚紙の端部における放電ギャップにおいて異常放電が起こりやすいと考えられる。また、低温低湿環境下においては、前記無端ベルトの電気抵抗の温度・湿度依存性により電気抵抗が高くなるために、二次転写領域に印加される電圧が高くなり、厚紙を連続通紙することで、放電痕穴の発生が顕著に起こりやすくなる。そして、二次転写部材である無端ベルトの外周面に放電痕穴が発生した後にさらに画像形成を行うと、放電痕穴が二次転写工程に影響を与え、放電痕穴に起因する白抜けが生じた画像が形成されることがある。
これに対して、本実施形態では、第1の無端ベルトにおけるL(r)積分値が0以上0.1以下である。つまり、第1の無端ベルトの外周面において、導電性カーボン粒子が細かく分散している。そのため、厚紙の端部における放電ギャップに高電圧がかかったとしても、第1の無端ベルトの外周面において細かく分散された導電点でそれぞれ小さな放電が起こり、電流が分散されることで、異常放電が抑制され、異常放電による放電痕穴が発生しにくくなると推測される。
なお、本明細書において導電性とは、20℃における体積抵抗率が1×1013Ωcm未満であることを意味する。
以下、中間転写体として用いる第1の無端ベルトと、二次転写部材として用いる第2の無端ベルトと、についてそれぞれ説明する。
<第1の無端ベルト>
第1の無端ベルトは、樹脂と導電性カーボン粒子とを含み、L(r)の積分値が0以上0.1以下である。
第1の無端ベルトは、単層体であっても積層体であってもよい。
第1の無端ベルトが単層体である場合、前記単層体が、樹脂と導電性カーボン粒子とを含みL(r)の積分値が0以上0.1以下の層である。
第1の無端ベルトが積層体である場合、前記積層体は、例えば、基材層と、基材層に設けられた表面層と、を有する。表面層は、第1の無端ベルトの最外層である。積層体は、基材層と表面層との間に他の層を有してもよい。
第1の無端ベルトが基材層と表面層とを有する積層体である場合、前記表面層が、樹脂と導電性カーボン粒子とを含みL(r)の積分値が0以上0.1以下の層である。基材層は、特に限定されるものではなく、例えば、基材層用樹脂と基材層用導電性カーボン粒子とを含む層が挙げられる。
以下、単層体である第1の無端ベルトの層を「単層」ともいう。また、積層体である第1の無端ベルトのうち樹脂と導電性カーボン粒子とを含む表面層を「第1の層」、基材層用樹脂と基材層用導電性カーボン粒子とを含む基材層を「第2の層」ともいう。さらに、単層又は第1の層に含まれる樹脂及び導電性カーボン粒子をそれぞれ「第1の樹脂」及び「第1の導電性カーボン粒子」ともいい、第2の層に含まれる基材層用樹脂及び基材層用導電性カーボン粒子をそれぞれ「第2の樹脂」及び「第2の導電性カーボン粒子」ともいう。
(樹脂)
単層又は第1の層に含まれる第1の樹脂としては、例えば、ポリイミド樹脂(PI樹脂)、ポリアミドイミド樹脂(PAI樹脂)、芳香族ポリエーテルケトン樹脂(例えば、芳香族ポリエーテルエーテルケトン樹脂等)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS樹脂)、ポリエーテルイミド樹脂(PEI樹脂)、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。第1の樹脂は、機械的強度及び第1の導電性カーボン粒子の分散性の観点から、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、芳香族ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、及びポリフェニレンサルファイド樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましく、ポリイミド樹脂及びポリアミドイミド樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含むことがより好ましい。中でも、機械的強度の観点から、ポリイミド樹脂がさらに好ましい。第1の樹脂は、1種の樹脂からなるものであってもよく、2種以上の樹脂の混合物であってもよい。
第2の層に含まれる第2の樹脂の具体例及び好ましい例も、第1の樹脂の具体例及び好ましい例と同様である。第2の樹脂は、1種の樹脂からなるものであってもよく、2種以上の樹脂の混合物であってもよい。
なお、第1の無端ベルトが第1の層と第2の層とを有する場合、第1の樹脂と第2の樹脂とは、同じ樹脂であってもよく、異なる樹脂であってもよく、同種の樹脂である(例えば第1の樹脂及び第2の樹脂がいずれもポリイミド樹脂である)ことが好ましい。
-ポリイミド樹脂-
ポリイミド樹脂としては、例えば、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との重合体であるポリアミック酸(ポリイミド樹脂の前駆体)のイミド化物が挙げられる。
ポリイミド樹脂としては、例えば、下記一般式(I)で示される構成単位を有する樹脂が挙げられる。
一般式(I)中、Rは4価の有機基を表し、Rは2価の有機基を表す。
で表される4価の有機基としては、芳香族基、脂肪族基、環状脂肪族基、芳香族基と脂肪族基とを組み合わせた基、又はそれらが置換された基が挙げられる。4価の有機基として具体的には、例えば、後述するテトラカルボン酸二無水物の残基が挙げられる。
で表される2価の有機基としては、芳香族基、脂肪族基、環状脂肪族基、芳香族基と脂肪族基とを組み合わせた基、又はそれらが置換された基が挙げられる。2価の有機基として具体的には、例えば、後述するジアミン化合物の残基が挙げられる。
ポリイミド樹脂の原料として用いるテトラカルボン酸二無水物として具体的には、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2’-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)スルホン酸二無水物、ペリレン-3,4,9,10-テトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、エチレンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
ポリイミド樹脂の原料として用いるジアミン化合物の具体例としては、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジクロロベンジジン、4,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、1,5-ジアミノナフタレン、m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、3,3’-ジメチル4,4’-ビフェニルジアミン、ベンジジン、3,3’-ジメチルベンジジン、3,3’-ジメトキシベンジジン、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-ジアミノジフェニルプロパン、2,4-ビス(β-アミノ第三ブチル)トルエン、ビス(p-β-アミノ-第三ブチルフェニル)エーテル、ビス(p-β-メチル-δ-アミノフェニル)ベンゼン、ビス-p-(1,1-ジメチル-5-アミノ-ペンチル)ベンゼン、1-イソプロピル-2,4-m-フェニレンジアミン、m-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミン、ジ(p-アミノシクロヘキシル)メタン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ジアミノプロピルテトラメチレン、3-メチルヘプタメチレンジアミン、4,4-ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,11-ジアミノドデカン、1,2-ビス-3-アミノプロボキシエタン、2,2-ジメチルプロピレンジアミン、3-メトキシヘキサメチレンジアミン、2,5-ジメチルヘプタメチレンジアミン、3-メチルヘプタメチレンジアミン、5-メチルノナメチレンジアミン、2,17-ジアミノエイコサデカン、1,4-ジアミノシクロヘキサン、1,10-ジアミノ-1,10-ジメチルデカン、12-ジアミノオクタデカン、2,2-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、ピペラジン、HN(CHO(CHO(CH)NH、HN(CHS(CHNH、HN(CHN(CH(CHNH等が挙げられる。
-ポリアミドイミド樹脂-
ポリアミドイミド樹脂としては、繰り返し単位にイミド結合とアミド結合とを有する樹脂が挙げられる。
より具体的には、ポリアミドイミド樹脂は、酸無水物基を有する3価のカルボン酸化合物(トリカルボン酸ともいう)と、ジイソシアネート化合物又はジアミン化合物と、の重合体が挙げられる。
トリカルボン酸としては、トリメリット酸無水物及びその誘導体が好ましい。トリカルボン酸の他に、テトラカルボン酸二無水物、脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸などを併用してもよい。
ジイソシアネート化合物としては、3,3’-ジメチルビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、2,2’-ジメチルビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、ビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、ビフェニル-3,3’-ジイソシアネート、ビフェニル-3,4’-ジイソシアネート、3,3’-ジエチルビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、2,2’-ジエチルビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、3,3’-ジメトキシビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、2,2’-ジメトキシビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、ナフタレン-1,5-ジイソシアネート、ナフタレン-2,6-ジイソシアネート等が挙げられる。
ジアミン化合物としては、上記のイソシアネートと同様の構造を有し、イソシアナト基の代わりにアミノ基を有する化合物が挙げられる。
-芳香族ポリエーテルケトン樹脂-
芳香族ポリエーテルケトン樹脂としては、例えば、ベンゼン環等の芳香環がエーテル結合及びケトン結合により直鎖状に結合した樹脂が挙げられる。
芳香族ポリエーテルケトン樹脂としては、例えば、エーテル結合とケトン結合とが交互に配置されたポリエーテルケトン(PEK)、エーテル結合、エーテル結合、及びケトン結合の順に配置されたポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、エーテル結合、ケトン結合、及びケトン結合の順に配置されたポリエーテルケトンケトン(PEKK)、エーテル結合、エーテル結合、ケトン結合、及びケトン結合の順に配置されたポリエーテルエーテルケトンケトン(PEEKK)、エステル結合を含むポリエーテルケトンエステル等が挙げられる。
単層全体に対する第1の樹脂の含有量は、機械的強度及び体積抵抗率調整等の観点から、60質量%以上95質量%以下であることが好ましく、70質量%以上95量%以下であることがより好ましく、75質量%以上90質量%以下であることが更に好ましい。
第1の層全体に対する第1の樹脂の含有量は、機械的強度及び体積抵抗率調整等の観点から、60質量%以上95質量%以下であることが好ましく、70質量%以上95量%以下であることがより好ましく、75質量%以上90質量%以下であることが更に好ましい。
第2の層全体に対する第2の樹脂の含有量は、機械的強度及び体積抵抗率調整等の観点から、60質量%以上95質量%以下であることが好ましく、70質量%以上95量%以下であることがより好ましく、75質量%以上90質量%以下であることが更に好ましい。
(導電性カーボン粒子)
単層又は第1の層に含まれる第1の導電性カーボン粒子としては、例えばカーボンブラックが挙げられる。
カーボンブラックとしては、例えば、ケッチェンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック(すなわちガスブラック)、アセチレンブラック、等が挙げられる。カーボンブラックとしては、表面が処理されたカーボンブラック(以下、「表面処理カーボンブラック」ともいう)を用いてもよい。
表面処理カーボンブラックは、その表面に、例えば、カルボキシ基、キノン基、ラクトン基、ヒドロキシ基等を付与して得られる。表面処理の方法としては、例えば、高温雰囲気下で空気と接触して反応させる空気酸化法、常温(例えば、22℃)下で窒素酸化物又はオゾンと反応させる方法、高温雰囲気下での空気酸化後、低温でオゾンにより酸化する方法等を挙げられる。
第1の導電性カーボン粒子は、L(r)積分値を前記範囲に調整する観点から、これらの中でも、チャンネルブラックが好ましく、表面が処理されたチャンネルブラックがより好ましい。
第1の導電性カーボン粒子は、1種の導電性カーボン粒子からなるものであってもよく、2種以上の導電性カーボン粒子の混合物であってもよい。
第2の層に含まれる第2の導電性カーボン粒子の具体例も、第1の導電性カーボン粒子の具体例と同様のものが挙げられる。
第2の導電性カーボン粒子は、導電性制御の観点から、これらの中でも、チャンネルブラック、ファーネスブラックが好ましく、表面が処理されていないものがより好ましい。
第2の導電性カーボン粒子は、1種の導電性カーボン粒子からなるものであってもよく、2種以上の導電性カーボン粒子の混合物であってもよい。
第1の導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径としては、例えば20nm以下の範囲が挙げられ、L(r)積分値を前記範囲に調整する観点から、18nm以下の範囲が好ましく、15nm以下の範囲がより好ましく、13nm以下の範囲がさらに好ましい。また、第1の導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径としては、例えば2nm以上の範囲が挙げられ、L(r)積分値を前記範囲に調整する観点から、5nm以上の範囲が好ましく、10nm以上の範囲がより好ましい。
第2の導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径としては、例えば2以上40nm以下の範囲が挙げられ、分散性、機械的強度、体積抵抗率等の観点から、20nm以上40nmnm以下の範囲が好ましく、20nm以上35nm以下の範囲がより好ましく、20nm以上28nm以下の範囲がさらに好ましい。
第1の無端ベルトが第1の層及び第2の層を有する場合、第1の導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径は、第2の導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径よりも小さいことが好ましい。第1の導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径は、第2の導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径の0.5倍以上1.0倍未満であることが好ましく、0.5倍以上0.8倍以下であることがより好ましく、0.5倍以上0.7倍以下であることがさらに好ましい。
また、第1の導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径は、後述する第2の無端ベルトに含まれる電子導電性の導電性付与剤の個数平均一次粒径の0.1倍以上1.0倍以下であることが好ましく、0.1倍以上0.8倍以下であることがより好ましく、0.2倍以上0.7倍以下であることがさらに好ましい。
導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径は、次の方法により測定される。
まず、得られたベルトの各層から、ミクロトームにより、100nmの厚さの測定サンプルを採取し、本測定サンプルをTEM(透過型電子顕微鏡)により観察する。そして、導電性カーボン粒子50個の各々の投影面積に等しい円の直径(すなわち円相当径)を粒子径として、その平均値を個数平均一次粒径とする。
第1の導電性カーボン粒子のpHとしては、例えば1.0以上5.5以下の範囲が挙げられ、L(r)積分値を前記範囲に調整する観点から、1.0以上3.0以下の範囲が好ましい。
第2の導電性カーボン粒子のpHとしては、例えば1.0以上5.5以下の範囲が挙げられ、L(r)積分値を前記範囲に調整する観点から、1.0以上4.0以下の範囲が好ましい。
第1の無端ベルトが第1の層及び第2の層を有する場合、第1の導電性カーボン粒子のpHは、第2の導電性カーボン粒子のpHよりも小さいことが好ましい。
単層全体に対する第1の導電性カーボン粒子の含有量は、L(r)積分値を小さくする分散性、機械的強度、体積抵抗率調整の観点から、10質量%以上50質量%以下であることが好ましく、13質量%以上30質量%以下であることがより好ましく、15質量%以上25質量%以下であることが更に好ましい。
第1の層全体に対する第1の導電性カーボン粒子の含有量は、L(r)積分値を小さくする分散性、機械的強度、体積抵抗率調整の観点から、10質量%以上50質量%以下であることが好ましく、13質量%以上30質量%以下であることがより好ましく、15質量%以上25質量%以下であることが更に好ましい。
第2の層全体に対する第2の導電性カーボン粒子の含有量は、分散性、機械的強度、体積抵抗率調整の観点から、5質量%以上40質量%以下であることが好ましく、10質量%以上30質量%以下であることがより好ましく、20質量%以上30質量%以下であることが更に好ましい。
(その他の成分)
単層、第1の層、及び第2の層は、それぞれ、樹脂及び導電性カーボン粒子のほかに、その他の成分を含んでもよい。
その他の成分としては、例えば、導電性カーボン粒子以外の導電剤、ベルトの強度向上のためのフィラー、ベルトの熱劣化を防止するための酸化防止剤、流動性を向上させるための界面活性剤、耐熱老化防止剤等が挙げられる。
上記層にその他の成分が含まれる場合、その他の成分の含有量は、対象となる層の全質量に対して、0質量%超10質量%以下が好ましく、0質量%超5質量%以下がより好ましく、0質量%超1質量%以下が更に好ましい。
(第1の無端ベルトの特性)
-第1の無端ベルトのL(r)積分値-
第1の無端ベルトのL(r)積分値は、0以上0.1以下であり、第2の無端ベルトにおける放電痕穴の発生をより抑制する観点から0以上0.08以下が好ましく、0以上0.06以下がより好ましい。
L(r)積分値を上記範囲とする方法は、特に限定されるものではなく、例えば、第1の導電性カーボン粒子として個数平均一次粒径の小さな粒子を用いる方法、用いる第1の導電性カーボン粒子の種類を選択する方法、第1の無端ベルトの製造過程における条件(例えば乾燥条件等)を調整する方法、などが挙げられる。
-第1の無端ベルトの厚み-
単層の厚みは、ベルトの機械的強度の観点から、60μm以上120μm以下であることが好ましく、80μm以上120μm以下であることがより好ましい。
第1の層の厚みは、製造適性の観点、及び放電を抑制する観点から、1μm以上40μm以下であることが好ましく、3μm以上20μm以下であることがより好ましい。
第2の層の厚みは、ベルトの機械的強度の観点から、50μm以上100μm以下であることが好ましく、60μm以上80μm以下であることがより好ましい。
第1の無端ベルトが第1の層及び第2の層を有する場合、放電痕穴発生を抑制する観点から、総厚みに対する第1の層の割合が3%以上50%以下であることが好ましく、5%以上30%以下であることがより好ましい。
なお、各層の膜厚は、以下のようにして測定する。
即ち、第1の無端ベルトの厚み方向の断面を光学顕微鏡又は走査型電子顕微鏡により観察して、測定対象の層の厚みを10箇所測定し、この平均値を厚みとする。
-第1の無端ベルトの体積抵抗率-
第1の無端ベルトに100Vの電圧を5秒間印加した際の体積抵抗率の常用対数値は、放電痕穴発生を抑制する観点から、9.0(LogΩ・cm)以上13.5(LogΩ・cm)以下であることが好ましく、9.5(LogΩ・cm)以上13.2(LogΩ・cm)以下であることがより好ましく、10.0(LogΩ・cm)以上12.5(LogΩ・cm)以下であることが特に好ましい。
第1の無端ベルトにおける100Vの電圧を5秒間印加した際の体積抵抗率の測定は、以下の方法により行う。
抵抗測定機として、微小電流計(Advantest社製R8430A)を用い、プローブとしてURプローブ(三菱ケミカルアナリテック(株)製)を使用し、体積抵抗率(LogΩ・cm)について、第1の無端ベルトを周方向に等間隔で6点、幅方向の中央部及び両端部について3点の計18点、電圧100V、印加時間5秒間、加圧1kgfで測定し、平均値を算出する。また、温度22℃、湿度55%RHの環境下で測定を行うものとする。
-第1の無端ベルトの表面抵抗率-
第1の無端ベルトの外周面に100Vの電圧を3秒間印加した際の表面抵抗率の常用対数値は、放電痕穴発生を抑制する観点から、10.0(LogΩ/suq.)以上15.0(LogΩ/suq.)以下であることが好ましく、10.5(LogΩ/suq.)以上14.0(LogΩ/suq.)以下であることがより好ましく、11.0(LogΩ/suq.)以上13.5(LogΩ/suq.)以下であることが特に好ましい。
なお、前記表面抵抗率の単位LogΩ/suq.は、表面抵抗率を単位面積当たりの抵抗値の対数値で表すものあり、Log(Ω/suq.)、LogΩ/suquare、LogΩ/□等とも表記する。
前記第1の無端ベルトの外周面における100Vの電圧を3秒間印加した際の表面抵抗率の測定は、以下の方法により行う。
抵抗測定機として、微小電流計(Advantest社製R8430A)を用い、プローブとしてURプローブ(三菱ケミカルアナリテック(株)製)を使用し、第1の無端ベルトの外周面の表面抵抗率(LogΩ/suq.)について、第1の無端ベルトの外周面を周方向に等間隔で6点、幅方向の中央部及び両端部について3点の計18点、電圧100V、印加時間3秒間、加圧1kgfで測定し、平均値を算出する。また、温度22℃、湿度55%RHの環境下で測定を行うものとする。
(第1の無端ベルトの製造方法)
第1の無端ベルトの製造方法は、特に限定されるものではない。
第1の無端ベルトの製造方法の一例では、例えば、第1の樹脂又はその前駆体と第1の導電性カーボン粒子と第1の溶媒とを含有する第1の塗布液を調製する第1の塗布液調製工程と、被塗布材の外周上に前記第1の塗布液を塗布して第1の塗布膜を形成する第1の塗布膜形成工程と、前記被塗布材の温度を上昇させながら前記第1の塗布膜を乾燥させる第1の乾燥工程と、を経る。上記無端ベルトの製造方法は、第1の塗布液調製工程、第1の塗布膜形成工程、及び第1の乾燥工程の他に、他の工程を経てもよい。他の工程としては、例えば第1の樹脂の前駆体を用いる場合、第1の乾燥工程によって乾燥された第1の塗布膜を焼成する第1の焼成工程等が挙げられる。
単層体である第1の無端ベルトを製造する場合、上記第1の塗布液調製工程、第1の塗布膜形成工程、及び第1の乾燥工程を経ることで、被塗布材の外周面に、第1の樹脂及び第1の導電性カーボン粒子を含む単層が形成される。なお、単層は、例えば、第1の樹脂と第1の導電性カーボン粒子とを含むペレットを作製し、このペレットを溶融押出することで形成されたものであってもよい。
積層体である第1の無端ベルトを製造する場合、例えば、前記第1の塗布液調製工程、第1の塗布膜形成工程、及び第1の乾燥工程を経ることで、被塗布材上に形成された第2の層の外周面に、第1の樹脂及び第1の導電性カーボン粒子を含む第1の層が形成される。
積層体である第1の無端ベルトを製造する場合、第2の層は、例えば、第2の樹脂又はその前駆体と第2の導電性カーボン粒子と第2の溶媒とを含有する第2の塗布液を調製する第2の塗布液調製工程と、被塗布材の外周上に前記第2の塗布液を塗布して第2の塗布膜を形成する第2の塗布膜形成工程と、第2の塗布膜を乾燥させる第2の乾燥工程と、を経ることで、被塗布材の外周面に形成される。なお、第2の層は、例えば、第2の樹脂と第2の導電性カーボン粒子とを含むペレットを作製し、このペレットを溶融押出することで形成されたものであってもよい。
-塗布液調製工程-
第1の塗布液調製工程では、第1の樹脂又はその前駆体と第1の導電性カーボン粒子と第1の溶媒とを含有する第1の塗布液を調製する。例えば、第1の樹脂がポリイミド樹脂であり、第1の導電性カーボン粒子がカーボンブラックである場合、第1の塗布液として、例えば、カーボンブラックが分散し、かつ、ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミック酸が第1の溶媒に溶解した溶液を調整する。また、例えば、第1の樹脂がポリアミドイミド樹脂であり、第1の導電性カーボン粒子がカーボンブラックである場合、第1の塗布液として、例えば、カーボンブラックが分散し、かつ、ポリアミドイミド樹脂が第1の溶媒に溶解した溶液を調整する。
第1の塗布液を調製する方法としては、第1の導電性カーボン粒子の凝集体を粉砕する観点から、また、第1の導電性カーボン粒子の分散性を高める観点から、ボールミル、ジェットミル等の粉砕機を用いて、分散処理を行うことが好ましい。
第1の溶媒は、特に制限はなく、第1の樹脂として用いる樹脂の種類等に応じて適宜決定すればよい。例えば、第1の樹脂としてポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂である場合、第1の溶媒として、後述する極性溶剤が好ましく用いられる。
極性溶剤として、例えば、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAc)、N,N-ジエチルアセトアミド(DEAc)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ヘキサメチレンホスホルアミド(HMPA)、N-メチルカプロラクタム、N-アセチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(N,N-ジメチルイミダゾリジノン、DMI)等が挙げられ、これらは1種単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
なお、第2の塗布液調製工程を経る場合、第2の塗布液調製工程において、第2の樹脂と第2の導電性カーボン粒子と第2の溶媒とを含有する第2の塗布液を調製する。第2の樹脂及び第2の導電性カーボン粒子は前述のとおりであり、第2の塗布液の調製方法及び第2の溶媒は前記第1の塗布液の調製方法及び第1の溶媒とそれぞれ同様である。
-塗布膜形成工程-
第1の塗布膜形成工程では、被塗布材の外周上に前記第1の塗布液を塗布して第1の塗布膜を形成する。
被塗布材としては、例えば、円筒状又は円柱状の金型等が挙げられる。被塗布材は、前記金型の外周面を離型剤処理したものであってもよい。単層体である第1の無端ベルトを製造する場合、第1の塗布膜形成工程では、例えば、上記被塗布材又は離型剤処理した被塗布材の外周面に直接第1の塗布液を塗布する。積層体である第1の無端ベルトを製造する場合、第1の塗布膜形成工程では、例えば、第2の層又は第2の塗布膜が形成された被塗布材の外周面に第1の塗布液を塗布する。
第1の塗布液の塗布方法としては、例えば、スプレー塗布法、らせん塗布(フローコート)法、ブレード塗布法、ワイヤーバー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法等の公知の方法が挙げられる。
なお、第2の塗布膜形成工程を経る場合、第2の塗布膜形成工程において、被塗布材の外周上に第2の塗布液を塗布して第2の塗布膜を形成する。第2の塗布液の塗布方法も、第1の塗布液の塗布方法と同様である。
-乾燥工程-
第1の乾燥工程では、第1の塗布膜形成工程において形成された第1の塗布膜を乾燥させる。第1の乾燥工程によって、第1の塗布膜中に含まれる第1の溶媒が除去され、単層又は第1の層が得られる。
第1の塗布膜を乾燥させる方法としては、例えば、第1の塗布膜に熱風を供給する方法、被塗布材を加熱する方法等が挙げられる。
第1の塗布膜表面における熱風の速度としては、例えば0.1m/s以上50.0m/s以下の範囲が挙げられ、1.0m/s以上40.0m/s以下の範囲が好ましく、1.0m/s以上20.0m/s以下の範囲がより好ましい。
ここで、第1の塗布膜表面における熱風の速度は、以下のようにして測定される。具体的には、風速計(アネモマスターModel6036 KANOMAX社製)を用いて測定をする。
第1の塗布膜表面における熱風の温度としては、例えば100℃以上280℃以下の範囲が挙げられ、100℃以上250℃以下の範囲が好ましく、110℃以上235℃以下の範囲がより好ましい。
第1の塗布膜表面における熱風の温度は、温度計(例えば、グラフテック社K熱電対、型番:JBS-7115-5M-K)をグラフテック社データレコーダー、型番:GL240に接続すること)により測定される。
第1の塗布膜の表面に熱風を供給する方法は、特に限定されるものではなく、例えば、乾燥炉の熱風をスリットノズルから第1の塗布膜の表面に向かって吹き出す方法、乾燥炉の熱風を第1の塗布膜に直接供給する方法等が挙げられる。その中でも、第1の塗布膜表面における熱風の速度を制御しやすくなる観点から、スリットノズルを用いる方法が好ましい。
なお、第2の乾燥工程を経る場合、第2の乾燥工程において、第2の塗布膜形成工程で形成された第2の塗布膜を乾燥させる。第2の塗布膜を乾燥させる方法は、第1の塗布膜を乾燥させる方法と同様である。第2の乾燥工程は、第1の塗布膜形成工程が行われる前に完了していてもよく、第2の乾燥工程が完了する前に第1の塗布膜形成工程が行われ、第1の乾燥工程が第2の乾燥工程の一部を兼ねていてもよい。
-焼成工程-
前記のように、第1の無端ベルトの製造方法は、第1の焼成工程を経るものであってもよい。第1の焼成工程では、第1の乾燥工程によって乾燥された第1の塗布膜を加熱することで焼成する。例えば第1の樹脂がポリイミド樹脂である場合、第1の焼成工程によって第1の塗布膜に含まれるポリアミック酸がイミド化され、ポリイミドが得られる。
第1の焼成工程における加熱温度は、例えば150℃以上450℃以下の範囲が挙げられ、200℃以上430℃以下の範囲が好ましい。また、第1の焼成工程における加熱時間は、例えば20分間以上180分間以下の範囲が挙げられ、60分間以上150分以下の範囲が好ましい。
なお、積層体である第1の無端ベルトを製造する場合において、第2の塗布液調製工程、第2の塗布膜形成工程、及び第2の乾燥工程を経て第2の層を形成する場合、第2の乾燥工程によって乾燥された第2の塗布膜を焼成する第2の焼成工程を経てもよい。第2の焼成工程は、第1の焼成工程を兼ねたものであってもよい。
<第2の無端ベルト>
第2の無端ベルトは、中間転写体の外周面側に設けられ、イオン導電性の有機高分子材料を含む海部と電子導電性の導電性付与剤の凝集体で構成され粒径が100nm以上3μm以下である特定島部とを有する導電層を有し、導電層の10μm×10μm角四方における特定島部の数が20個以上50個以下であり、全体の体積抵抗率の常用対数値が10.0LogΩ・cm以上12.5LogΩ・cm以下である。
第2の無端ベルトは、無端のベルト状であれば特に限定されるものではない。
第2の無端ベルトは、例えば、基材層と、基材層の外周面上に設けられた表面層と、を有する。
(基材層)
基材層は、イオン導電性の有機高分子材料と電子導電性の導電性付与剤(以下、「電子導電性材料」と称する場合がある。)とを含む導電層であり、必要に応じて、その他の周知の添加剤を含んで構成される。基材層は、イオン導電性の有機高分子材料を含む海部と、電子導電性材料が凝集し、粒径が100nm以上3μm以下である特定島部と、を有し、10μm×10μm角四方における前記島部の数(すなわち島部数)が20個以上50個以下となっている。
-イオン導電性の有機高分子材料-
イオン導電性の有機高分子材料は、基材層において海部を構成する。基材層に含まれるイオン導電性の有機高分子材料としては、導電性を有する樹脂材料又はゴム材料が挙げられる。基材層に含まれるイオン導電性の有機高分子材料は、弾性の観点からゴム材料が好ましい。
イオン導電性の有機高分子材料であるゴム材料としては、例えば、極性ゴムを含有するゴム材料が挙げられる。
極性ゴムとしては、例えば、エピクロロヒドリンゴム(ECO)、クロロプレンゴム(CR)、ウレタンゴム(U)、フッ素ゴム(FKM)、エピクロロヒドリン-エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロロヒドリン-エチレンオキシド-アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、アクリロニトリル-ブタジエン共重合ゴム(NBR)等が挙げられる。ゴム材料は、これらの極性ゴムを1種のみ含有してもよく、2種以上含有してもよい。
ゴム材料は、エピクロロヒドリンゴム、クロロプレンゴム、及びアクリロニトリル-ブタジエン共重合ゴムからなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましく、エピクロロヒドリンゴムを含むことがより好ましい。
イオン導電性の有機高分子材料であるゴム材料は、上記極性ゴムのほかに他のゴムを含んでもよい。つまり、イオン導電性の有機高分子材料であるゴム材料は、上記極性ゴムと下記他のゴムとの混合ゴムであってもよい。
他のゴムとしては、例えば、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、シリコーンゴム(Q)、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、エチレンプロピレンゴム(EPM)、エチレン-プロピレン-ジエン3元共重合ゴム(EPDM)、天然ゴム(NR)等、及びこれらを混合したゴムが挙げられる。
ゴム材料が極性ゴムのほかに他のゴムを含む場合、他のゴムはエチレン-プロピレン-ジエン3元共重合ゴムを含むことが好ましい。
基材層におけるゴム材料の含有量は50質量%以上90質量%以下が好ましく、70質量%以上85質量%以下がより好ましく、75質量%以上80質量%以下が特に好ましい。
また、電気抵抗制御の観点から、イオン導電性の有機高分子材料は、ゴム成分としてEPDM、CR、ECO、及びNBRを配合したゴム材料が好ましい。これらの各ゴム成分は、例えば、ゴム材料100質量%に対し、以下の質量比で含むことがより好ましい。
・EPDM:20質量%以上45質量%以下(さらに好ましくは35質量%以上40質量%以下)
・CR:20質量%以上40質量%以下(さらに好ましくは30質量%以上35質量%以下)
・ECO:0質量%以上20質量%以下(さらに好ましくは10質量%以上15質量%以下)
・NBR:0質量%以上15質量%以下
-電子導電性材料-
基材層に含まれる電子導電性材料は、基材層において凝集して島部を構成している。例えば、基材層において電子導電性材料が凝集して構成された島部(凝集体)のうち、粒径が100nm以上3μm以下である特定島部が、10μm×10μm角四方において20個以上50個以下存在している。
高電圧印加によって海部への電流の集中を抑制し、且つ、島-島間での絶縁破壊を抑制する観点から、島部数は、25個以上40個以下であることが好ましい。
なお、基材層において粒径が100nm未満の島部が多少存在してもよいが、電子導電性材料による島部のうち、100nm以上3μm以下である特定島部の面積比は60%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、100%、すなわち、100nm未満の島部が存在しないことが特に好ましい。また、3μmを超える島部については、島部への電界集中による絶縁破壊を引き起こす事がある為、存在しないことが好ましい。
電子導電性材料は、カーボンブラック、熱分解カーボン、グラファイト、導電性金属又は合金、導電性金属酸化物、表面導電化処理絶縁物質からなる群から選択される少なくとも一種であることがよい。
電子導電性材料としては、具体的には、例えば、ケッチェンブラック、アセチレンブラックなどのカーボンブラック;熱分解カーボン;グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼などの各種導電性金属又は合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ-酸化アンチモン固溶体、酸化スズ-酸化インジウム固溶体などの各種導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したものが挙げられる。電子導電性材料は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
これらの中でも、ベルトの抵抗の環境変動を抑制する観点から、カーボンブラックがよい。カーボンブラックとしては、特に、電気抵抗の経時での安定性や、転写電圧による電界集中を抑制する電界依存性の観点から、pH5以下(好ましくはpH4.5以下であり、より好ましくはpH4.0以下)の酸化処理カーボンブラック(例えば表面にカルボキシル基、キノン基、ラクトン基、水酸基等を付与して得られたカーボンブラック)がよい。
また、電子導電性材料の個数平均一次粒径としては、例えば、35nm以下(好ましくは24nm以下、より好ましくは16nm以下)であることが挙げられる。電子導電性材料の個数平均一次粒径がこの範囲であると、電子導電性材料が凝集して粒径が100nm以上3μm以下の島部が形成され易くなる。
特に、カーボンブラックの個数平均一次粒径を24nm以下とすると、カーボンブラックによる導電経路が細かく、かつ均一性が高くなり、ベルト表面での放電劣化による抵抗低下が抑制され易くなる。
なお、上記観点からは、カーボンブラックの個数平均一次粒径は小さい程よいが、個数平均一次粒径が小さすぎると嵩密度が小さくなり取り扱いが困難になること、及び比表面積が大きくなるために分散物がチキソ性を示すようになることから、10nm以上(好ましくは12nm以上)であることがよい。
カーボンブラックの個数平均一次粒径は、次の方法により測定される。
第2の無端ベルトの基材層から、ミクロトームにより切断して、200nmの厚さの測定サンプルを採取し、本測定サンプルをTEM(透過型電子顕微鏡)により観察する。そして、カーボンブラックの一次粒子50個の径を測定して、その平均値を個数平均一次粒径とする。
基材層における電子導電性材料の含有量は、目標とする抵抗にもよるが、基材層を構成する成分全体に対して1質量%以上50質量%以下(好ましくは10質量%以上40質量%以下、より好ましくは20質量%以上30質量%以下)とすることがよい。電子導電性材料の含有量を、この範囲とすることで、島部数を、20個以上50個以下に制御し易くなる。
基材層には、絶縁性又は半導電性の粒子を添加して基材層の体積抵抗率を調整してもよい。例えば、シリカ、酸化亜鉛(亜鉛華)などが挙げられる。
更に、基材層には以下のようなゴム用配合原料を使用してもよい。
例えば充填剤として、酸化チタン、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム等、クレー、タルク等、また、ゴム用薬品として、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、可塑剤、プロセスオイル等、着色剤として、各種顔料等が挙げられる。
また、受酸剤、補強剤、などを添加してもよい。
基材層の厚みは、特に限定されず、例えば、強度、永久伸び変化抑制、ベルト研磨時の破損又は破れの防止、表面平滑性等の観点から、好ましくは100μm以上1000μm以下、より好ましくは300μm以上600μm以下である。
(表面層)
表面層は、必要に応じて基材層上に設けられる層である。表面層は、例えば、樹脂材料と導電剤を含んで構成され、必要に応じて、その他の公知の添加剤を含んで構成される。
ゴム等から構成される基材層は、シワが生じやすく、また、画像形成に伴って生成する放電生成物が付着しやすいが、基材層の外周面上に表面層が設けられていることでシワの発生や放電生成物、トナー等の付着が抑制されやすくなる。
-樹脂-
表面層を構成する樹脂としては、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアクリル樹脂などが挙げられる。
-導電剤-
表面層に含まれる導電剤としては、特に限定されない。ベルトの抵抗の環境変動を抑制する観点から、電子導電性材料がよく、具体的には、カーボンブラックがよい。
カーボンブラックとしては、特に、電気抵抗の経時での安定性や、転写電圧による電界集中を抑制する電界依存性の観点から、pH5以下(好ましくはpH4.5以下であり、より好ましくはpH4.0以下)の酸化処理カーボンブラック(例えば表面にカルボキシル基、キノン基、ラクトン基、水酸基等を付与して得られたカーボンブラック)がよい。
なお、pH5以下のカーボンブラックとしては、基材層10Aの電子導電性材料として説明したものと同様である。
表面層における導電剤の含有量は、目的とする抵抗により選択される。例えば、層を構成する成分全体に対して1質量%以上50質量%以下であり、好ましくは2質量%以上40質量%以下、より好ましくは4質量%以上30質量%以下である。
なお、表面層10Bにおける導電剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
表面層の厚みは、例えば2μm以上30μm以下であることがよく、好ましくは5μm以上15μm以下である。
(第2の無端ベルトの特性)
-表面抵抗率及び体積抵抗率-
第2の無端ベルト全体における体積抵抗率の常用対数値は、10.0LogΩ・cm以上12.5LogΩ・cm以下であり、10.0LogΩ・cm以上11.6LogΩ・cm以下であることが好ましい。第2の無端ベルト全体における体積抵抗率の常用対数値が10.0LogΩ・cm以上であれば、非通紙領域への電流の流れ込みにより発生する用紙端部の転写不良が抑制され、12.5LogΩ・cm以下であれば、転写電圧が増えることに伴い発生する放電による不具合が抑制される。
第2の無端ベルトにおける外周面の表面抵抗率の常用対数値は、8.5LogΩ/□以上11.0LogΩ/□以下であることが好ましく、10.0LogΩ/□以上11.0LogΩ/□以下であることがより好ましい。
表面抵抗率の測定方法は、次の通り行う。円形電極(例えば、三菱油化(株)製ハイレスターIPの「URプローブ」)を用い、JIS K6911(1995年)に従って測定する。表面抵抗率の測定方法を、図を用いて説明する。図1は、円形電極の一例を示す概略平面図(A)及び概略断面図(B)である。図1に示す円形電極は、第一電圧印加電極Aと板状絶縁体Bとを備える。第一電圧印加電極Aは、円柱状電極部Cと、該円柱状電極部Cの外径よりも大きい内径を有し、且つ円柱状電極部Cを一定の間隔で囲む円筒状のリング状電極部Dとを備える。第一電圧印加電極Aにおける円柱状電極部C及びリング状電極部Dと板状絶縁体Bとの間にベルトTを挟持し、第一電圧印加電極Aにおける円柱状電極部Cとリング状電極部Dとの間に電圧V(V)を印加したときに流れる電流I(A)を測定し、下記式により、ベルトTの転写面の表面抵抗率ρs(Ω/□)を算出する。ここで、下記式中、d(mm)は円柱状電極部Cの外径を示し、D(mm)はリング状電極部Dの内径を示す。
式:ρs=π×(D+d)/(D-d)×(V/I)
なお、表面抵抗率は、円形電極(三菱油化(株)製ハイレスターIPのURプローブ:円柱状電極部Cの外径Φ16mm、リング状電極部Dの内径Φ30mm、外径Φ40mm)を用い、22℃/55%RH環境下、電圧500V、10秒印加後の電流値を求め算出する。
一方、体積抵抗率の測定は、円形電極(例えば、三菱油化(株)製ハイレスターIPのURプローブ)を用い、JIS K6911(1995年)に従って測定する。前記体積抵抗率の測定方法を、図1を用いて説明する。測定は表面抵抗率と同一の装置で測定する。但し、図1に示す円形電極において、表面抵抗率測定時の板状絶縁体Bに代えて第二電圧印加電極B’を備える。そして、第一電圧印加電極Aにおける円柱状電極部C及びリング状電極部Dと第二電圧印加電極B’との間にベルトTを挟持し、第一電圧印加電極Aにおける円柱状電極部Cと第二電圧印加電極B’との間に電圧V(V)を印加した時に流れる電流I(A)を測定し、下記式により、ベルトTの体積抵抗率ρv(Ωcm)を算出する。ここで、下記式中、tは、ベルトTの厚さを示す。
式ρv=19.6×(V/I)×t
なお、体積抵抗率は、円形電極(三菱油化(株)製ハイレスターIPのURプローブ:円柱状電極部Cの外径Φ16mm、リング状電極部Dの内径Φ30mm、外径Φ40mm)を用い、22℃/55%RH環境下、電圧500V、10秒印加後の電流値を求め算出する。
また、上記式に示される19.6は、抵抗率に変換するための電極係数であり、円柱状電極部の外径d(mm)、試料の厚さt(cm)より、πd/4tとして算出される。また、ベルトTの厚さは、サンコー電子社製渦電流式膜厚計CTR-1500Eを使用し測定する。
第2の無端ベルトにおける表面抵抗率及び体積抵抗率は、イオン導電性の有機高分子材料の種類、電子導電性材料の種類、及び電子導電性材料の添加量等により制御される。
(導電性部材の製造方法)
第2の無端ベルトの製造方法は特に限定されず、例えば、前述の基材層と表面層とを有する無端ベルトを製造する場合は、基材層がイオン導電性の有機高分子材料を含む海部と電子導電性材料の凝集体で構成された島部とを有する構成となればよい。例えば以下のように基材層を形成後、基材層の外周面上に表面層を形成することで製造する。
まず、基材層の形成として、例えば、クロロプレンゴム、EPDM等のゴム材料、電子導電性材料、加硫剤、加硫促進剤等を配合したゴム組成物をバンバリーミキサーに投入し、混練する。
さらにロールによって十分混練した混練物をチューブクロスヘッド押出成形機により無端のベルト状に成形し、無端のベルト状に成形されたゴム組成物を加硫缶内で加圧蒸気により加熱することで加硫して基材ゴムを形成する。得られた基材を金属製チューブの外側に被せ、表面を研磨加工することで無端のベルト状の基材層が得られる。
なお、ゴム組成物の混練は、バンバリーミキサーに限定されず、加圧ニーダー等の密閉式混練機、及びオープンロール等の開放式混練機も挙げられる。
上記のようにして基材層を形成する場合、例えばEPDMとCBを事前に混練したゴム組成物を作製した後に、他のゴム材料、電子導電性材料、加硫剤、加硫促進剤等を配合し、ゴム組成物を混練すると、電子導電性材料の凝集体を形成し易く、例えば、特定島部が形成され、前記島部数が20個以上50個以下となり易い。なお、必要に応じて、ゴム組成物をメッシュに通し電子導電性材料の凝集物を篩いにかけることで、ゴム組成物中の電子導電性材料の凝集物の粒径を調整することもできる。
表面層を基材層の外周面に形成する方法は特に限定されず、例えば、樹脂、導電剤を分散させた表面層形成用塗布液を、ディップコート法、スプレーコート法、静電塗装法、ロールコート法等により、基材層上に塗布した後、乾燥させることで表面層が形成される。
[画像形成装置]
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、前記像保持体の表面を帯電する帯電装置と、帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、トナーを含む現像剤を収容し、前記現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置と、前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置と、を備え、前記転写装置として前述の転写装置を用いている。
本実施形態に係る画像形成装置は、例えば、現像装置内に単色のトナーのみを収容する通常のモノカラー画像形成装置、像保持体上に保持されたトナー像を中間転写ベルトに順次一次転写を繰り返すカラー画像形成装置、各色毎の現像器を備えた複数の像保持体を中間転写ベルト上に直列に配置したタンデム型カラー画像形成装置が挙げられる。
図2は、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。図2に示す画像形成装置は、前述の転写装置における第1の無端ベルトを中間転写ベルト107に適用し、第2の無端ベルトを二次転写ベルト116に適用した画像形成装置である。
本実施形態に係る画像形成装置100は、図2に示すように、例えば、いわゆるタンデム方式であり、電子写真感光体からなる4つの像保持体101a~101dの周囲に、その回転方向に沿って順次、帯電装置102a~102d、露光装置114a~114d、現像装置103a~103d、一次転写装置(一次転写ロール)105a~105d、像保持体クリーニング装置104a~104dが配置されている。尚、転写後の像保持体101a~101dの表面に残留している残留電位を除去するために除電器を備えていてもよい。
中間転写ベルト107が、支持ロール106a~106d、駆動ロール111及び対向ロール108により張力を付与しつつ支持され、転写ユニット107bを形成している。これらの支持ロール106a~106d、駆動ロール111及び対向ロール108により、中間転写ベルト107は、各像保持体101a~101dの表面に接触しながら各像保持体101a~101dと一次転写ロール105a~105dとを矢印Aの方向に移動し得る。一次転写ロール105a~105dが中間転写ベルト107を介して像保持体101a~101dに接触する部位が一次転写部となり、像保持体101a~101dと一次転写ロール105a~105dとの接触部には一次転写電圧が印加される。
二次転写装置として、中間転写ベルト107及び二次転写ベルト116を介して対向ロール108と二次転写ロール109が対向配置されている。二次転写ベルト116は、二次転写ロール109と支持ロール106eとによって支持されている。紙等の記録媒体115が中間転写ベルト107の表面に接触しながら中間転写ベルト107と二次転写ロール109とで挟まれる領域を矢印Bの方向に移動し、その後、定着装置110を通過する。二次転写ロール109が中間転写ベルト107及び二次転写ベルト116を介して対向ロール108に接触する部位が二次転写部となり、二次転写ロール109と対向ロール108との接触部には二次転写電圧が印加される。更に、転写後の中間転写ベルト107と接触するように、中間転写ベルトクリーニング装置112及び113が配置されている。
この構成の多色の画像形成装置100では、像保持体101aが矢印Cの方向に回転するとともに、その表面が帯電装置102aによって帯電された後、レーザ光等の露光装置114aにより第1色目の静電潜像が形成される。形成された静電潜像はその色に対応するトナーを収容した現像装置103aにより、トナーを含む現像剤で現像(顕像化)されてトナー像が形成される。なお、現像装置103a~103dには、各色の静電潜像に対応するトナー(例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)がそれぞれ収容されている。
像保持体101a上に形成されたトナー像は、一次転写部を通過する際に、一次転写ロール105aによって中間転写ベルト107上に静電的に転写(一次転写)される。以降、第1色目のトナー像を保持した中間転写ベルト107上に、一次転写ロール105b~105dによって、第2色目、第3色目、第4色目のトナー像が順次重ね合わせられるよう一次転写され、最終的に多色の多重トナー像が得られる。
中間転写ベルト107上に形成された多重トナー像は、二次転写部を通過する際に、二次転写ベルト116によって搬送された記録媒体115に静電的に一括転写される。トナー像が転写された記録媒体115は、定着装置110に搬送され、加熱及び加圧、又は加熱、若しくは加圧により定着処理された後、機外に排出される。
一次転写後の像保持体101a~101dは、像保持体クリーニング装置104a~104dにより残留トナーが除去される。一方、二次転写後の中間転写ベルト107は、中間転写ベルトクリーニング装置112及び113により残留トナーが除去され、次の画像形成プロセスに備える。
(像保持体)
像保持体101a~101dとしては、公知の電子写真感光体が広く適用される。電子写真感光体としては、感光層が無機材料で構成される無機感光体や、感光層が有機材料で構成される有機感光体などが用いられる。有機感光体においては、露光により電荷を発生する電荷発生層と、電荷を輸送する電荷輸送層を積層する機能分離型有機感光体や、電荷を発生する機能と電荷を輸送する機能を果たす単層型有機感光体が好適に用いられる。また、無機感光体においては、感光層がアモルファスシリコンにより構成されているものが、好適に用いられる。
また、像保持体の形状には特に限定はなく、例えば、円筒ドラム状、シート状又はプレート状等、公知の形状が採用される。
(帯電装置)
帯電装置102a~102dとしては、特に制限はなく、例えば、導電性のローラ、ブラシ、フィルム、又はゴムブレード等を用いた接触型帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器やコロトロン帯電器など、公知の帯電器が広く適用される。これらの中でも接触型帯電器が好ましい。
帯電装置102a~102dは、像保持体101a~101dに対し、通常、直流電流を印加するが、交流電流を更に重畳させて印加してもよい。
(露光装置)
露光装置114a~114dとしては、特に制限はなく、例えば、半導体レーザ光、LED(Light Emitting Diode、発光ダイオード)光、若しくは液晶シャッタ光等の光源、又はこれらの光源からポリゴンミラーを介して定められた像様に露光し得る光学系機器など、公知の露光装置が広く適用される。
(現像装置)
現像装置103a~103dとしては、目的に応じて選択され。例えば、一成分系現像剤又は二成分系現像剤を、ブラシ又はローラ等を用い接触又は非接触で現像する公知の現像器などが挙げられる。
(一次転写ロール)
一次転写ロール105a~105dは単層又は多層のいずれでもよい。例えば、単層構造の場合は、発泡又は無発泡のシリコーンゴム、ウレタンゴム、又はEPDM等にカーボンブラック等の導電性粒子が適量配合されたロールで構成される。
(像保持体クリーニング装置)
像保持体クリーニング装置104a~104dは、一次転写工程後の像保持体101a~101dの表面に付着する残留トナーを除去するためのものであり、クリーニングブレードの他、ブラシクリーニング、又はロールクリーニング等が用いられる。これらの中でもクリーニングブレードを用いることが好ましい。また、クリーニングブレードの材質としてはウレタンゴム、ネオプレンゴム、又はシリコーンゴム等が挙げられる。
(二次転写ロール)
二次転写ロール109の層構造は、特に限定されるものではないが、例えば、三層構造の場合、コア層と中間層とその表面を被覆する塗布層により構成される。コア層は導電性粒子を分散したシリコーンゴム、ウレタンゴム、又はEPDM等の発泡体で、中間層はこれらの無発泡体で構成される。塗布層の材料としては、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、又はパーフルオロアルコキシ樹脂などが挙げられる。二次転写ロール109の体積抵抗率は10Ωcm以下であることが好ましい。また、中間層を除いた2層構造としてもよい。
(対向ロール)
対向ロール108は、二次転写ロール109の対向電極を形成する。対向ロール108の層構造は、単層又は多層のいずれでもよい。例えば単層構造の場合は、シリコーンゴム、ウレタンゴム、又はEPDM等にカーボンブラック等の導電性粒子が適量配合されたロールで構成される。二層構造の場合は、上記のゴム材料で構成される弾性層の外周面を高抵抗層で被覆したロールから構成される。
対向ロール108と二次転写ロール109の芯体とには、通常1kV以上6kV以下の電圧が印加される。対向ロール108の芯体への電圧印加に代えて、対向ロール108に接触させた電気良導性の電極部材と二次転写ロール109とに電圧を印加してもよい。上記電極部材としては、金属ロール、導電性ゴムロール、導電性ブラシ、金属プレート、又は導電性樹脂プレート等が挙げられる。
(定着装置)
定着装置110としては、例えば、熱ローラ定着器、加圧ローラ定着器、又はフラッシュ定着器など公知の定着器が広く適用される。
(中間転写ベルトクリーニング装置)
中間転写ベルトクリーニング装置112及び113としては、クリーニングブレードの他、ブラシクリーニング、又はロールクリーニング等が用いられる、これらの中でもクリーニングブレードを用いることが好ましい。また、クリーニングブレードの材質としてはウレタンゴム、ネオプレンゴム、又はシリコーンゴム等が挙げられる。
(記録媒体)
記録媒体115としては、例えば、紙、紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、布、不織布、樹脂フィルム、樹脂シートなどが挙げられる。
記録媒体115の厚みとしては、例えば、50μm以上300μm以下の範囲が挙げられる。本実施形態では、第1の無端ベルトにおけるL(r)積分値が0以上0.1以下であるため、記録媒体の厚みが300μm以上であっても、第2の無端ベルトの放電痕穴が抑制される。
記録媒体115の坪量としては、例えば、50g/m以上400g/m以下の範囲が挙げられる。本実施形態では、第1の無端ベルトにおけるL(r)積分値が0以上0.1以下であるため、記録媒体の坪量が300g/m超えであっても、第2の無端ベルトの放電痕穴が抑制される。
以上、本実施形態について説明したが、上記実施の形態に限定的に解釈されるものではなく、種々の変形、変更、改良が可能である。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、「部」及び「%」はすべて質量基準である。
[中間転写体(第1の無端ベルト)の作製]
<中間転写体Aの作製>
全芳香族系ポリイミドワニス(固形分率:18wt%、ユニチカ製、ユーイミドKX、溶剤:NMP)1000gに、第1の導電性カーボン粒子として酸化処理ガスブラック(オリオンエンジニアドカーボンズ製、FW200、個数平均一次粒径:13nm)を36g(20phr)添加したものを、高圧衝突型分散機(ジーナス製)により200MPaの圧力にてφ0.1mmのオリフィスを通過させるとともに、2分割したスラリーを衝突させることを5回行うことで分散し、第1の塗布液である塗布液Aを得た。
得られた塗布液Aを、フローコート法にてφ429.5のSUS製パイプ外面に所定の膜厚が得られるように塗布し、150℃で30分回転乾燥後、340℃のオーブンに1時間入れた後取り出すことで、無端ベルト1Aが外面に形成されたSUS製パイプを得た。無端ベルト1Aの全体膜厚(すなわち、単層の膜厚)は80μmであった。
外面にコートされた無端ベルト1AをSUS製パイプより取り外し、幅360mmになるようにカットし、ベルト状中間転写体である中間転写体Aを得た。なお、中間転写体A全体に対する導電性カーボン粒子の含有量は16.7質量%である。
また、中間転写体Aについて前述の方法で体積抵抗率及び外周面の表面抵抗率を測定したところ、体積抵抗率の常用対数値は10.1(LogΩ・cm)であった。
<中間転写体Bの作製>
第1の導電性カーボン粒子として酸化処理ガスブラック(オリオンエンジニアドカーボンズ製、FW200、個数平均一次粒径:13nm)を37.8g(21phr)用い、高圧衝突型分散機(ジーナス製)によりスラリーを衝突させることを10回行う事以外は、無端ベルト1Aと同様にして無端ベルト1Bを得て、ベルト状中間転写体である中間転写体Bを得た。無端ベルト1Bの全体膜厚(すなわち、単層の膜厚)は80μmであった。また、中間転写体B全体に対する導電性カーボン粒子の含有量は17.4質量%である。
また、中間転写体Bについて前述の方法で体積抵抗率及び外周面の表面抵抗率を測定したところ、体積抵抗率の常用対数値は10.0(LogΩ・cm)であった。
<中間転写体Cの作製>
第1の導電性カーボン粒子として酸化処理ガスブラック(オリオンエンジニアドカーボンズ製、SB4、個数平均一次粒径:25nm)を50.4g(28phr)用いた以外は、無端ベルト1Aと同様にして無端ベルト1Cを得て、ベルト状中間転写体である中間転写体Cを得た。無端ベルト1Cの全体膜厚(すなわち、単層の膜厚)は80μmであった。また、中間転写体C全体に対する導電性カーボン粒子の含有量は21.9質量%である。
また、中間転写体Cについて前述の方法で体積抵抗率及び外周面の表面抵抗率を測定したところ、体積抵抗率の常用対数値は10.0(LogΩ・cm)であった。
[二次転写ベルト(第2の無端ベルト)の作製]
<二次転写ベルトA1の作製>
(基材ゴム層の作製)
下記の各成分を表1に記載の割合で配合してゴム組成物を調製した。
EPDM:(エチレンプロピレンジエンゴム、JSR社製 EP33)
CR:(クロロプレンゴム、東ソー社製 TSR-61)
ECO:(エピクロロヒドリンゴム、ダイソー社製 610)
NBR:(ニトリルブタジエンゴム、日本ゼオン株式会社製 DN211)
電子導電性材料:CB(カーボンブラック、三菱ケミカル株式会社製 ♯3030B、個数平均一次粒径:55nm)
硫黄:(鶴見化学工業社製)
ZnO:(協同化学社製)
加硫促進剤:(大内新興化学工業社製、ノクセラーM)
ステアリン酸:
上記成分を表1に記載の割合で配合したゴム組成物をバンバリーミキサーに投入して混練した後、ゴム組成物を2本ロールにて混練した。得られた混練物をチューブクロスヘッド押出成形機により無端のベルト状に成形した。
次いで、無端のベルト状に成形されたゴム組成物を加硫缶内で加圧蒸気(温度126℃、圧力1.5kg/cm)により加熱することで加硫して基材ゴムを形成した。得られた基材ゴムを金属製チューブの外側に被せ、表面を研磨加工して無端のベルト状の基材ゴム層(径40mm、幅340mm、厚さ492μm)を作製した。
(表面層の作製)
シリコーン変性アクリルウレタン(日本アチソン社製 JYL841)100質量部に、オリオンエンジニアドカーボンズ社製カーボンブラック「FW200」を20質量部配合して表面層形成用塗布液を調製した。
作製した基材ゴム層の表面に表面層形成用塗布液をスプレーコートした後、180℃、30分間加熱乾燥して、表面層(厚さ:8μm)を形成した。
上記の方法により、径40mm、幅340mm、厚さ500μmの二次転写ベルトA1を作製した。
<二次転写ベルトA2、A3、B1、B2、及びC1の作製>
表1にしたがって、ゴム組成物の配合、及び混練方法をそれぞれ変更したこと以外は二次転写ベルトA1と同様にして二次転写ベルトA2、A3、B1、B2、及びC1を作製した。
[無端ベルトの測定]
中間転写体におけるL(r)積分値、二次転写ベルトにおける島部数、二次転写ベルトにおける島部全体の面積に対する特定島部の面積比、及び二次転写ベルトの体積抵抗率の常用対数値を前述の方法により測定した結果を表2に示す。
[画像形成装置の作製]
<画像形成装置の作製>
画像形成装置(富士ゼロックス社製 Versant2000)の改造機(すなわち二次転写部ベルトを搭載できる様に改造した改造機)に、表2に示す中間転写体と二次転写ベルトとの組み合わせを組み込み、実施例1~4、比較例1~4、及び参考例1~2の画像形成装置を得た。
[評価]
<転写性評価>
10℃、15%RHの環境下で、用紙(A3、J紙、坪量:82g/m、紙厚:97μm、富士ゼロックス社製)に対し、画像濃度200%のハーフトーン画像を連続100枚形成した。得られた画像について下記のように画質を評価した。評価基準は、以下の通りである。結果を表2に示す。
A:画像上の色ムラ発生無し
B:目視で認識できる画像上の色ムラ発生無し
C:軽微な色ムラ発生
D:部分的に色ムラ及び色抜け発生
E:画像全体に色ムラ及び色抜け発生
<二次転写部材の抵抗上昇の評価>
10℃、15%RHの環境下で、用紙(A3、J紙、坪量:82g/m、紙厚:97μm、富士ゼロックス社製)に対し、画像濃度200%のハーフトーン画像を連続800000枚形成した。通紙(800000枚の画像形成)前後の体積抵抗値の変化を前記の抵抗測定方法で測定し、通電による抵抗の変化量を算出し、下記評価基準で評価した。結果を表2に示す。
A:通電前後の抵抗差が0.2[logΩ・cm]未満
B:通電前後の抵抗差が0.2[logΩ・cm]以上0.5[logΩ・cm]未満
C:通電前後の抵抗差が0.5[logΩ・cm]以上1.5[logΩ・cm]未満
D:通電前後の抵抗差が1.5[logΩ・cm]以上
<二次転写部材の放電痕穴の評価>
10℃、15%RHの環境下で、厚紙(A3、坪量:300g/m)に対し、画像濃度200%のハーフトーン画像を連続100000枚形成した。通紙(100000枚の画像形成)後の二次転写部材の表面を観察し放電痕穴発生の確認を実施し、下記評価基準で評価した。結果を表2に示す。
A:放電痕穴の発生なし
B:軽微な放電痕穴が発生するが画質上問題なし
C:放電痕穴が数個発生。画像に色抜けが発生
D:放電痕穴が多数発生。画像に色抜けが発生
前記表2に示す結果から、本実施例では、比較例1に比べ、二次転写部材の放電痕穴の発生が抑制されていることが分かる。また、本実施例では、比較例2及び比較例4に比べて抵抗上昇が抑制されており、抵抗上昇の抑制と放電痕穴の発生の抑制とが両立されていることがわかる。
100 画像形成装置
101a乃至101d 像保持体
102a乃至102d 帯電装置(帯電手段)
103a乃至103d 現像装置(現像手段)
104a乃至104d 像保持体クリーニング装置
105a乃至105d 一次転写ロール(転写手段)
106a乃至106e 支持ロール
107 中間転写ベルト
107b 転写ユニット
108 対向ロール
109 二次転写ロール(転写手段)
110 定着装置(定着手段)
111 駆動ロール
112、113 中間転写ベルトクリーニング装置
114a乃至114d 露光装置(潜像形成手段)
115 記録媒体
116 二次転写ベルト(導電性部材)

Claims (13)

  1. 樹脂と導電性カーボン粒子とを含む第1の無端ベルトであって、外周面の6.3μm×4.2μmの評価領域に存在する前記導電性カーボン粒子の空間分布において、粒子間距離rが0.05μm以上0.30μm以下における下記式(1)で表される統計量L(r)の積分値が0以上0.1以下である第1の無端ベルトである中間転写体と、
    像保持体の表面に形成されたトナー像を前記中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、
    前記中間転写体の外周面側に設けられた第2の無端ベルトを有し、前記中間転写体の表面に転写された前記トナー像を前記第2の無端ベルト上の記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段であって、前記第2の無端ベルトが、イオン導電性の有機高分子材料を含む海部と電子導電性の導電性付与剤の凝集体で構成され粒径が100nm以上3μm以下である島部とを有する導電層を有し、前記導電層の10μm×10μm角四方における前記島部の数が20個以上50個以下であり、前記第2の無端ベルト全体の体積抵抗率の常用対数値が10.0LogΩ・cm以上12.5LogΩ・cm以下である二次転写手段と、
    を備えた転写装置。

    [前記式(1)中、rは前記粒子間距離を示し、K(r)は下記式(2)で表されるRipleyのK関数K(r)を示す。]

    [前記式(2)中、1(|X-X|≦r)は指示関数を示し、X及びXはそれぞれ点i及び点jの座標を示し、|X-X|は座標Xと座標Xとのユークリッド距離を示し、rは前記粒子間距離を示し、s(|X-X|)は下記式(3)で表される評価領域のエッジ補正係数s(x)を示し、x=|X-X|であり、Nは評価領域内における粒子の総数を示し、λは評価領域内における粒子の数密度を示す。]

    [前記式(3)中、L及びLはそれぞれ評価領域のx軸方向及びy軸方向における辺の長さ(μm)を示し、x=|X-X|であり、X及びXはそれぞれ点i及び点jの座標を示し、|X-X|は座標Xと座標Xとのユークリッド距離を示す。]
  2. 前記第2の無端ベルト全体の体積抵抗率の常用対数値が10.0LogΩ・cm以上11.6LogΩ・cm以下である請求項1に記載の転写装置。
  3. 前記有機高分子材料がゴム材料である請求項1又は請求項2に記載の転写装置。
  4. 前記ゴム材料は、エピクロロヒドリンゴム、クロロプレンゴム、及びアクリロニトリル-ブタジエン共重合ゴムからなる群より選択される少なくとも1種を含む請求項3に記載の転写装置。
  5. 前記ゴム材料は、エピクロロヒドリンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル-ブタジエン共重合ゴム、及びエチレン-プロピレン-ジエン3元共重合ゴムを含む請求項3又は請求項4に記載の転写装置。
  6. 前記導電性付与剤がカーボンブラックである請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の転写装置。
  7. 前記樹脂は、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、芳香族ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、及びポリエーテルイミド樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含む請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の転写装置。
  8. 前記樹脂は、ポリイミド樹脂を含む請求項7に記載の転写装置。
  9. 前記導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径は、10nm以上20nm以下である請求項1~請求項8のいずれか1項に記載の転写装置。
  10. 前記導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径は、10nm以上15nm以下である請求項9に記載の転写装置。
  11. 前記導電性カーボン粒子は、チャンネルブラックである請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の転写装置。
  12. 前記導電性カーボン粒子の個数平均一次粒径は、前記電子導電性の導電性付与剤の個数平均一次粒径の0.1倍以上1.0倍以下である請求項1~請求項11のいずれか1項に記載の転写装置。
  13. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電する帯電装置と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
    トナーを含む現像剤を収容し、前記現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置と、
    前記トナー像を記録媒体の表面に転写する請求項1~請求項12のいずれか1項に記載の転写装置と、
    を備える画像形成装置。
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