本発明は、RIPK1阻害剤として、高活性、高選択性、低毒性/副作用等の点で有利な置換ジヒドロピラゾール化合物を提供する。
一態様において、本発明は、式(I):
(式中、
R1は、水素、置換若しくは非置換のC6-10アリール、置換若しくは非置換のC5-10ヘテロアリール、置換若しくは非置換のC3-6単環式シクロアルキル、又は置換若しくは非置換のC3-6単環式ヘテロシクリルであり、「置換」とは、当該基における1、2又は3個の水素原子が、群S1から独立に選択される置換基でそれぞれ置換されていることを意味し、上記群S1の置換基は、シアノ、アセチル、ヒドロキシ、カルボキシル、ニトロ、ハロ(好ましくはF又はCl)、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)からなる群から選択され、上記C1-10アルキル及びC1-10アルコキシは、非置換であるか、又は群S11からそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されており、上記群S11の置換基は、アセチル、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシル、ハロ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリール、NRiRj、-C(O)NRiRj、-SO2NRiRjからなる群から選択され、Ri及びRjは、それぞれ独立に水素又はC1-3アルキルであり;
R1’は、水素、シアノ、ヒドロキシ、シアノメチル、シアノエチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、カルボキシル、ハロ、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、ハロC1-10アルキル(好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、又はハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)であり;
R2及びR2’は、それぞれ独立に水素、シアノ、ヒドロキシ、シアノメチル、シアノエチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、カルボキシル、ハロ、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、ハロC1-10アルキル(好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)、又はC3-6単環式シクロアルキルであるか;あるいは、
R2及びR2’は、それらに結合した炭素原子と共に、3~6員の飽和若しくは部分不飽和の単環又は3~6員の飽和若しくは部分不飽和のモノヘテロ環を形成し;
R3は、水素、シアノ、ヒドロキシ、シアノメチル、シアノエチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、カルボキシル、ハロ、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、ハロC1-10アルキル(好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)、又はC3-6単環式シクロアルキルであり;
Aは、下記式(A)、式(B)、式(C)、又は式(D)で表される構造を有し;
式中、X1はN又はCR4であり;X2はN又はCR5であり;
R4及びR5は、それぞれ独立に水素、ヒドロキシ、シアノ、ヒドロキシメチル、シアノメチル、又はC1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)であり;
m1及びm2は、それぞれ独立に0、1、又は2であり;
(R01)nは、環上の水素がn個のR01で置換されていることを表し、nは0、1、2、3、4、5、又は6であり、R01はそれぞれ同じ又は異なっていて、独立にシアノ、アセチル、ヒドロキシ、カルボキシル、ニトロ、ハロ(好ましくはF又はCl)、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルキル(好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-3アルキル)、又はハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)であり;
Ra及びRbは、それらに結合した炭素原子と共に、3~6員の飽和若しくは部分不飽和の単環又は3~6員の飽和若しくは部分不飽和のモノヘテロ環を形成し;上記3~6員の飽和若しくは部分不飽和の単環、3~6員の飽和若しくは部分不飽和のモノヘテロ環は、非置換であるか、又は群S2から独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されており、上記群S2の置換基は、シアノ、アセチル、ヒドロキシ、カルボキシル、ニトロ、ハロ(好ましくはF又はCl)、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリール、NReRf、-C(O)NReRf、-SO2NReRfからなる群から選択され、上記C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリール、C1-10アルキル、及びC1-10アルコキシは、非置換であるか、又は群S21からそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されており、上記群S21の置換基は、アセチル、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシル、ハロ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリール、NRgRh、-C(O)NRgRh、-SO2NRgRhからなる群から選択され;Re、Rf、Rg、及びRhは、それぞれ独立に水素、ヒドロキシエチル、ヒドロキシメチル、又はC1-3アルキルであり;
Z1はN又はCR6であり;Z2はN又はCR7であり;
R6及びR7は、それぞれ独立に水素、ヒドロキシ、シアノ、ヒドロキシメチル、シアノメチル、又はC1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)であり;
(R02)tは、環上の水素がt個のR02で置換されていることを表し、tは0、1、2、3、4、5、又は6であり、R02はそれぞれ同じ又は異なっていて、独立にシアノ、アセチル、ヒドロキシ、カルボキシル、ニトロ、ハロ(好ましくはF又はCl)、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルキル(好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-3アルキル)、又はハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)であり;
W1はN又はCR8であり;W2はN又はCR9であり;
R8及びR9は、それぞれ独立に水素、ヒドロキシ、シアノ、ヒドロキシメチル、シアノメチル、又はC1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)であり;
(R03)r2は、環上の水素がr2個のR03で置換されていることを表し、r2は0、1、2、3、4、5、又は6であり、R03はそれぞれ同じ又は異なっていて、独立にシアノ、アセチル、ヒドロキシ、カルボキシル、ニトロ、ハロ(好ましくはF又はCl)、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルキル(好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-3アルキル)、又はハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)であり;
r1は0、1、2、又は3であり;
Bは、置換若しくは非置換のC6-10アリール、置換若しくは非置換のC5-10ヘテロアリール、置換若しくは非置換のC3-6単環式ヘテロシクリルであり、「置換」とは、当該基における1、2又は3個の水素原子が、群S3から独立に選択される置換基で置換されていることを意味し、上記群S3の置換基は、シアノ、アセチル、ヒドロキシ、カルボキシル、ニトロ、ハロ(好ましくはF又はCl)、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、C1-10アルキルチオ(好ましくはC1-6アルキルチオ、より好ましくはC1-3アルキルチオ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)、NRaRb、-CONRaRb、-CONRaNRaRb、-NRaCOC1-10アルキル(好ましくは-NRaCOC1-6アルキル、より好ましくは-NRaCOC1-3アルキル)、-CO2C1-10アルキル(好ましくは-CO2C1-6アルキル、より好ましくは-CO2C1-3アルキル)、-SO2NRaRb、-SO2C1-10アルキル(好ましくは-SO2C1-6アルキル、より好ましくは-SO2C1-3アルキル)、-CO-C3-6単環式ヘテロシクリル、-(CH2)u-C3-6単環式シクロアルキル、-(CH2)u-C6-10アリール(好ましくはフェニル)、-(CH2)u-5員若しくは6員モノヘテロアリール、-(CH2)u-C3-6単環式ヘテロシクリルからなる群から選択され;
上記群S3の置換基のうち、上記C1-10アルキル、C1-10アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、C6-10アリール、5員若しくは6員モノヘテロアリールは、非置換であるか、又は群S31からそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されており、上記群S31の置換基は、アセチル、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシル、ニトロ、ハロ、C1-3アルキル、ハロC1-3アルキル、C1-3アルコキシ、ハロC1-3アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリール、NRcRd、-C(O)NRcRd、-SO2NRcRdからなる群から選択され;
Ra、Rb、Rc、Rdは、それぞれ独立に水素、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、C1-3アルキル、C3-6単環式シクロアルキル、又はC3-6単環式ヘテロシクリルであり;上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルからなる群から選択され;上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、及びテトラヒドロピランからなる群から選択され;上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、1、2又は3個のC1-3アルキル、アセチルで置換されていてもよく;
uは、0、1、2、3、又は4である)
で表される構造を有するビス複素環式カルボニル置換ジヒドロピラゾール化合物又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物若しくはプロドラッグを提供する。
別の態様において、本発明は、式(I-1):
(式中、
R1は、水素、置換若しくは非置換のC6-10アリール、置換若しくは非置換のC5-10ヘテロアリール、置換若しくは非置換のC3-6単環式シクロアルキル、又は置換若しくは非置換のC3-6単環式ヘテロシクリルであり、「置換」とは、当該基における1、2又は3個の水素原子が、群S1から独立に選択される置換基で置換されていることを意味し、上記群S1の置換基は、シアノ、アセチル、ヒドロキシ、カルボキシル、ニトロ、ハロ(好ましくはF又はCl)、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)からなる群から選択され、上記C1-10アルキル及びC1-10アルコキシは、非置換であるか、又は群S11からそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されており、上記群S11の置換基は、アセチル、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシル、ハロ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリール、NRiRj、-C(O)NRiRj、-SO2NRiRjからなる群から選択され、Ri及びRjは、それぞれ独立に水素又はC1-3アルキルであり;
R1’は、水素、シアノ、ヒドロキシ、シアノメチル、シアノエチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、カルボキシル、ハロ、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、ハロC1-10アルキル(好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、又はハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)であり;
R2及びR2’は、それぞれ独立に水素、シアノ、ヒドロキシ、シアノメチル、シアノエチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、カルボキシル、ハロ、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、ハロC1-10アルキル(好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)、又はC3-6単環式シクロアルキルであるか;あるいは、
R2及びR2’は、それらに結合した炭素原子と共に、3~6員の飽和若しくは部分不飽和の単環又は3~6員の飽和若しくは部分不飽和のモノヘテロ環を形成し;
R3は、水素、シアノ、ヒドロキシ、シアノメチル、シアノエチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、カルボキシル、ハロ、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、ハロC1-10アルキル(好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)、又はC3-6単環式シクロアルキルであり;
X1はN又はCR4であり;X2はN又はCR5であり;
R4及びR5は、それぞれ独立に水素、ヒドロキシ、シアノ、ヒドロキシメチル、シアノメチル、又はC1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)であり;
m1及びm2は、それぞれ独立に0、1、又は2であり;
(R01)nは、環上の水素がn個のR01で置換されていることを表し、nは0、1、2、3、4、5、又は6であり、R01はそれぞれ同じ又は異なっていて、独立にシアノ、アセチル、ヒドロキシ、カルボキシル、ニトロ、ハロ(好ましくはF又はCl)、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルキル(好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-3アルキル)、又はハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)であり;
Ra及びRbは、それらに結合した炭素原子と共に、3~6員の飽和若しくは部分不飽和の単環又は3~6員の飽和若しくは部分不飽和のモノヘテロ環を形成し;上記3~6員の飽和若しくは部分不飽和の単環、3~6員の飽和若しくは部分不飽和のモノヘテロ環は、非置換であるか、又は群S2から独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されており、上記群S2の置換基は、シアノ、アセチル、ヒドロキシ、カルボキシル、ニトロ、ハロ(好ましくはF又はCl)、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリール、NReRf、-C(O)NReRf、-SO2NReRfからなる群から選択され、上記C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリール、C1-10アルキル、及びC1-10アルコキシは、非置換であるか、又は群S21からそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されており、上記群S21の置換基は、アセチル、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシル、ハロ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリール、NRgRh、-C(O)NRgRh、-SO2NRgRhからなる群から選択され;Re、Rf、Rg、及びRhは、それぞれ独立に水素、ヒドロキシエチル、ヒドロキシメチル、又はC1-3アルキルであり;
Bは、置換若しくは非置換のC6-10アリール、置換若しくは非置換のC5-10ヘテロアリール、置換若しくは非置換のC3-6単環式ヘテロシクリルであり、「置換」とは、当該基における1、2又は3個の水素原子が、群S3から独立に選択される置換基で置換されていることを意味し、上記群S3の置換基は、シアノ、アセチル、ヒドロキシ、カルボキシル、ニトロ、ハロ(好ましくはF又はCl)、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、C1-10アルキルチオ(好ましくはC1-6アルキルチオ、より好ましくはC1-3アルキルチオ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)、NRaRb、-CONRaRb、-CONRaNRaRb、-NRaCOC1-10アルキル(好ましくは-NRaCOC1-6アルキル、より好ましくは-NRaCOC1-3アルキル)、-CO2C1-10アルキル(好ましくは-CO2C1-6アルキル、より好ましくは-CO2C1-3アルキル)、-SO2NRaRb、-SO2C1-10アルキル(好ましくは-SO2C1-6アルキル、より好ましくは-SO2C1-3アルキル)、-CO-C3-6単環式ヘテロシクリル、-(CH2)u-C3-6単環式シクロアルキル、-(CH2)u-C6-10アリール(好ましくはフェニル)、-(CH2)u-5員若しくは6員モノヘテロアリール、-(CH2)u-C3-6単環式ヘテロシクリルからなる群から選択され;
上記群S3の置換基のうち、上記C1-10アルキル、C1-10アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、C6-10アリール、5員若しくは6員モノヘテロアリールは、非置換であるか、又は群S31からそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されており、上記群S31の置換基は、アセチル、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシル、ニトロ、ハロ、C1-3アルキル、ハロC1-3アルキル、C1-3アルコキシ、ハロC1-3アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリール、NRcRd、-C(O)NRcRd、及び-SO2NRcRdからなる群から選択され;
Ra、Rb、Rc、Rdは、それぞれ独立に水素、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、C1-3アルキル、C3-6単環式シクロアルキル、又はC3-6単環式ヘテロシクリルであり;上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルからなる群から選択され;上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、及びテトラヒドロピランからなる群から選択され;上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、1、2又は3個のC1-3アルキル、アセチルで置換されていてもよく;
uは、0、1、2、3、又は4である)
で表される構造を有するビス複素環式カルボニル置換ジヒドロピラゾール化合物又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物若しくはプロドラッグを提供する。
本発明の一実施形態において、上記化合物は、式(I-1-1):
(式中、R1、R1’、R2、R2’、R3、X1、X2、Ra、Rb、及びBは式(I-1)で定義した通りである)で表される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記化合物は、式(I-1-1-1)又は式(I-1-1-2):
(式中、R1、R1’、R2、R2’、R3、Ra、Rb、及びBは式(I-1)で定義した通りである)で表される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記化合物は、式(I-1-1-3)又は式(I-1-1-4):
(式中、R1、R1’、R2、R2’、R3、及びBは式(I-1)で定義した通りである)で表される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記化合物は、式(I-1-1-4’):
(式中、R1及びBは式(I-1)で定義した通りである)で表される構造を有する。
別の態様において、本発明は、式(I-a):
(式中、
R1は、水素、置換若しくは非置換のC6-10アリール、置換若しくは非置換のC5-10ヘテロアリール、置換若しくは非置換のC3-6単環式シクロアルキル、又は置換若しくは非置換のC3-6単環式ヘテロシクリルであり、「置換」とは、当該基における1、2又は3個の水素原子が、群S1から独立に選択される置換基で置換されていることを意味し、上記群S1の置換基は、シアノ、アセチル、ヒドロキシ、カルボキシル、ニトロ、ハロ(好ましくはF又はCl)、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)からなる群から選択され、上記C1-10アルキル及びC1-10アルコキシは、非置換であるか、又は群S11からそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されており、上記群S11の置換基は、アセチル、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシル、ハロ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリール、NRiRj、-C(O)NRiRj、-SO2NRiRjからなる群から選択され、Ri及びRjは、それぞれ独立に水素又はC1-3アルキルであり;
R1’は、水素、シアノ、ヒドロキシ、シアノメチル、シアノエチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、カルボキシル、ハロ、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、ハロC1-10アルキル(好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、又はハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)であり;
R2及びR2’は、それぞれ独立に水素、シアノ、ヒドロキシ、シアノメチル、シアノエチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、カルボキシル、ハロ、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、ハロC1-10アルキル(好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)、又はC3-6単環式シクロアルキルであるか;あるいは、
R2及びR2’は、それらに結合した炭素原子と共に、3~6員の飽和若しくは部分不飽和の単環又は3~6員の飽和若しくは部分不飽和のモノヘテロ環を形成し;
R3は、水素、シアノ、ヒドロキシ、シアノメチル、シアノエチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、カルボキシル、ハロ、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、ハロC1-10アルキル(好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)、又はC3-6単環式シクロアルキルであり;
X1はN又はCR4であり;X2はN又はCR5であり;
R4及びR5は、それぞれ独立に水素、ヒドロキシ、シアノ、ヒドロキシメチル、シアノメチル、又はC1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)であり;
m1及びm2は、それぞれ独立に0、1、又は2であり;
(R01)nは、環上の水素がn個のR01で置換されていることを表し、nは0、1、2、3、4、5、又は6であり、R01はそれぞれ同じ又は異なっていて、独立にシアノ、アセチル、ヒドロキシ、カルボキシル、ニトロ、ハロ(好ましくはF又はCl)、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルキル(好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-3アルキル)、又はハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)であり;
Ra及びRbは、それらに結合した炭素原子と共に、3~6員の飽和若しくは部分不飽和の単環又は3~6員の飽和若しくは部分不飽和のモノヘテロ環を形成し;上記3~6員の飽和若しくは部分不飽和の単環、3~6員の飽和若しくは部分不飽和のモノヘテロ環は、非置換であるか、又は群S2から独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されており、上記群S2の置換基は、シアノ、アセチル、ヒドロキシ、カルボキシル、ニトロ、ハロ(好ましくはF又はCl)、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリール、NReRf、-C(O)NReRf、-SO2NReRfからなる群から選択され、上記C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリール、C1-10アルキル、及びC1-10アルコキシは、非置換であるか、又は群S21からそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されており、上記群S21の置換基は、アセチル、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシル、ハロ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリール、NRgRh、-C(O)NRgRh、-SO2NRgRhからなる群から選択され;Re、Rf、Rg、及びRhは、それぞれ独立に水素、ヒドロキシエチル、ヒドロキシメチル、又はC1-3アルキルであり;
Bは、置換若しくは非置換のC6-10アリール、置換若しくは非置換のC5-10ヘテロアリール、置換若しくは非置換のC3-6単環式ヘテロシクリルであり、「置換」とは、当該基における1、2又は3個の水素原子が、群S3から独立に選択される置換基で置換されていることを意味し、上記群S3の置換基は、シアノ、アセチル、ヒドロキシ、カルボキシル、ニトロ、ハロ(好ましくはF又はCl)、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、C1-10アルキルチオ(好ましくはC1-6アルキルチオ、より好ましくはC1-3アルキルチオ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)、NRaRb、-CONRaRb、-CONRaNRaRb、-NRaCOC1-10アルキル(好ましくは-NRaCOC1-6アルキル、より好ましくは-NRaCOC1-3アルキル)、-CO2C1-10アルキル(好ましくは-CO2C1-6アルキル、より好ましくは-CO2C1-3アルキル)、-SO2NRaRb、-SO2C1-10アルキル(好ましくは-SO2C1-6アルキル、より好ましくは-SO2C1-3アルキル)、-CO-C3-6単環式ヘテロシクリル、-(CH2)u-C3-6単環式シクロアルキル、-(CH2)u-C6-10アリール(好ましくはフェニル)、-(CH2)u-5員若しくは6員モノヘテロアリール、-(CH2)u-C3-6単環式ヘテロシクリルからなる群から選択され;
上記群S3の置換基のうち、上記C1-10アルキル、C1-10アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、C6-10アリール、5員若しくは6員モノヘテロアリールは、非置換であるか、又は群S31からそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されており、上記群S31の置換基は、アセチル、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシル、ニトロ、ハロ、C1-3アルキル、ハロC1-3アルキル、C1-3アルコキシ、ハロC1-3アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリール、NRcRd、-C(O)NRcRd、及び-SO2NRcRdからなる群から選択され;
Ra、Rb、Rc、Rdは、それぞれ独立に水素、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、C1-3アルキル、C3-6単環式シクロアルキル、又はC3-6単環式ヘテロシクリルであり;上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルからなる群から選択され;上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、及びテトラヒドロピランからなる群から選択され;上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、1、2又は3個のC1-3アルキル、アセチルで置換されていてもよく;
uは、0、1、2、3、又は4である)
で表される構造を有するビス複素環式カルボニル置換ジヒドロピラゾール化合物又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物若しくはプロドラッグを提供する。
本発明の一実施形態において、上記化合物は、式(I-a-1):
(式中、R1、R1’、R2、R2’、R3、X1、X2、Ra、Rb、及びBは式(I-a)で定義した通りである)で表される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記化合物は、式(I-a-1-1)又は式(I-a-1-2):
(式中、R1、R1’、R2、R2’、R3、Ra、Rb、及びBは式(I-a)で定義した通りである)で表される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記化合物は、式(I-a-1-3)又は式(I-a-1-4):
(式中、R1、R1’、R2、R2’、R3、及びBは式(I-a)で定義した通りである)で表される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記化合物は、式(I-a-1-4’):
(式中、R1及びBは式(I-1)で定義した通りである)で表される構造を有する。
別の態様において、本発明は、式(I-2):
(式中、
R1は、水素、置換若しくは非置換のC6-10アリール、置換若しくは非置換のC5-10ヘテロアリール、置換若しくは非置換のC3-6単環式シクロアルキル、又は置換若しくは非置換のC3-6単環式ヘテロシクリルであり、「置換」とは、当該基における1、2又は3個の水素原子が、群S1から独立に選択される置換基で置換されていることを意味し、上記群S1の置換基は、シアノ、アセチル、ヒドロキシ、カルボキシル、ニトロ、ハロ(好ましくはF又はCl)、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)からなる群から選択され、上記C1-10アルキル及びC1-10アルコキシは、非置換であるか、又は群S11からそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されており、上記群S11の置換基は、アセチル、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシル、ハロ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリール、NRiRj、-C(O)NRiRj、-SO2NRiRjからなる群から選択され、Ri及びRjは、それぞれ独立に水素又はC1-3アルキルであり;
R1’は、水素、シアノ、ヒドロキシ、シアノメチル、シアノエチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、カルボキシル、ハロ、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、ハロC1-10アルキル(好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、又はハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)であり;
R2及びR2’は、それぞれ独立に水素、シアノ、ヒドロキシ、シアノメチル、シアノエチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、カルボキシル、ハロ、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、ハロC1-10アルキル(好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)、又はC3-6単環式シクロアルキルであるか;あるいは、
R2及びR2’は、それらに結合した炭素原子と共に、3~6員の飽和若しくは部分不飽和の単環又は3~6員の飽和若しくは部分不飽和のモノヘテロ環を形成し;
R3は、水素、シアノ、ヒドロキシ、シアノメチル、シアノエチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、カルボキシル、ハロ、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、ハロC1-10アルキル(好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)、又はC3-6単環式シクロアルキルであり;
X1はN又はCR4であり;X2はN又はCR5であり;
R4及びR5は、それぞれ独立に水素、ヒドロキシ、シアノ、ヒドロキシメチル、シアノメチル、又はC1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)であり;
m1及びm2は、それぞれ独立に0、1、又は2であり;
(R01)nは、環上の水素がn個のR01で置換されていることを表し、nは0、1、2、3、4、5、又は6であり、R01はそれぞれ同じ又は異なっていて、独立にシアノ、アセチル、ヒドロキシ、カルボキシル、ニトロ、ハロ(好ましくはF又はCl)、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルキル(好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-3アルキル)、又はハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)であり;
Ra及びRbは、それらに結合した炭素原子と共に、3~6員の飽和若しくは部分不飽和の単環又は3~6員の飽和若しくは部分不飽和のモノヘテロ環を形成し;上記3~6員の飽和若しくは部分不飽和の単環、3~6員の飽和若しくは部分不飽和のモノヘテロ環は、非置換であるか、又は群S2から独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されており、上記群S2の置換基は、シアノ、アセチル、ヒドロキシ、カルボキシル、ニトロ、ハロ(好ましくはF又はCl)、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリール、NReRf、-C(O)NReRf、-SO2NReRfからなる群から選択され、上記C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリール、C1-10アルキル、及びC1-10アルコキシは、非置換であるか、又は群S21からそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されており、上記群S21の置換基は、アセチル、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシル、ハロ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリール、NRgRh、-C(O)NRgRh、-SO2NRgRhからなる群から選択され;Re、Rf、Rg、及びRhは、それぞれ独立に水素、ヒドロキシエチル、ヒドロキシメチル、又はC1-3アルキルであり;
Bは、置換若しくは非置換のC6-10アリール、置換若しくは非置換のC5-10ヘテロアリール、置換若しくは非置換のC3-6単環式ヘテロシクリルであり、「置換」とは、当該基における1、2又は3個の水素原子が、群S3から独立に選択される置換基で置換されていることを意味し、上記群S3の置換基は、シアノ、アセチル、ヒドロキシ、カルボキシル、ニトロ、ハロ(好ましくはF又はCl)、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、C1-10アルキルチオ(好ましくはC1-6アルキルチオ、より好ましくはC1-3アルキルチオ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)、NRaRb、-CONRaRb、-CONRaNRaRb、-NRaCOC1-10アルキル(好ましくは-NRaCOC1-6アルキル、より好ましくは-NRaCOC1-3アルキル)、-CO2C1-10アルキル(好ましくは-CO2C1-6アルキル、より好ましくは-CO2C1-3アルキル)、-SO2NRaRb、-SO2C1-10アルキル(好ましくは-SO2C1-6アルキル、より好ましくは-SO2C1-3アルキル)、-CO-C3-6単環式ヘテロシクリル、-(CH2)u-C3-6単環式シクロアルキル、-(CH2)u-C6-10アリール(好ましくはフェニル)、-(CH2)u-5員若しくは6員モノヘテロアリール、-(CH2)u-C3-6単環式ヘテロシクリルからなる群から選択され;
上記群S3の置換基のうち、上記C1-10アルキル、C1-10アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、C6-10アリール、5員若しくは6員モノヘテロアリールは、非置換であるか、又は群S31からそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されており、上記群S31の置換基は、アセチル、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシル、ニトロ、ハロ、C1-3アルキル、ハロC1-3アルキル、C1-3アルコキシ、ハロC1-3アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリール、NRcRd、-C(O)NRcRd、及び-SO2NRcRdからなる群から選択され;
Ra、Rb、Rc、Rdは、それぞれ独立に水素、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、C1-3アルキル、C3-6単環式シクロアルキル、又はC3-6単環式ヘテロシクリルであり;上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルからなる群から選択され;上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、及びテトラヒドロピランからなる群から選択され;上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、1、2又は3個のC1-3アルキル、アセチルで置換されていてもよく;
uは、0、1、2、3、又は4である)
で表される構造を有するビス複素環式カルボニル置換ジヒドロピラゾール化合物又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物若しくはプロドラッグを提供する。
本発明の一実施形態において、上記化合物は、式(I-2-1):
(式中、R1、R1’、R2、R2’、R3、X1、X2、Ra、Rb、及びBは式(I-2)で定義した通りである)で表される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記化合物は、式(I-2-1-1)又は式(I-2-1-2):
(式中、R1、R1’、R2、R2’、R3、Ra、Rb、及びBは式(I-2)で定義した通りである)で表される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記化合物は、式(I-2-1-3)又は式(I-2-1-4):
(式中、R1、R1’、R2、R2’、R3、及びBは式(I-2)で定義した通りである)で表される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記化合物は、式(I-2-1-4’):
(式中、R1及びBは式(I-2)で定義した通りである)で表される構造を有する。
別の態様において、本発明は、式(I-b):
(式中、
R1は、水素、置換若しくは非置換のC6-10アリール、置換若しくは非置換のC5-10ヘテロアリール、置換若しくは非置換のC3-6単環式シクロアルキル、又は置換若しくは非置換のC3-6単環式ヘテロシクリルであり、「置換」とは、当該基における1、2又は3個の水素原子が、群S1から独立に選択される置換基で置換されていることを意味し、上記群S1の置換基は、シアノ、アセチル、ヒドロキシ、カルボキシル、ニトロ、ハロ(好ましくはF又はCl)、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)からなる群から選択され、上記C1-10アルキル及びC1-10アルコキシは、非置換であるか、又は群S11からそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されており、上記群S11の置換基は、アセチル、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシル、ハロ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリール、NRiRj、-C(O)NRiRj、-SO2NRiRjからなる群から選択され、Ri及びRjは、それぞれ独立に水素又はC1-3アルキルであり;
R1’は、水素、シアノ、ヒドロキシ、シアノメチル、シアノエチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、カルボキシル、ハロ、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、ハロC1-10アルキル(好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、又はハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)であり;
R2及びR2’は、それぞれ独立に水素、シアノ、ヒドロキシ、シアノメチル、シアノエチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、カルボキシル、ハロ、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、ハロC1-10アルキル(好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)、又はC3-6単環式シクロアルキルであるか;あるいは、
R2及びR2’は、それらに結合した炭素原子と共に、3~6員の飽和若しくは部分不飽和の単環又は3~6員の飽和若しくは部分不飽和のモノヘテロ環を形成し;
R3は、水素、シアノ、ヒドロキシ、シアノメチル、シアノエチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、カルボキシル、ハロ、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、ハロC1-10アルキル(好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)、又はC3-6単環式シクロアルキルであり;
X1はN又はCR4であり;X2はN又はCR5であり;
R4及びR5は、それぞれ独立に水素、ヒドロキシ、シアノ、ヒドロキシメチル、シアノメチル、又はC1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)であり;
m1及びm2は、それぞれ独立に0、1、又は2であり;
(R01)nは、環上の水素がn個のR01で置換されていることを表し、nは0、1、2、3、4、5、又は6であり、R01はそれぞれ同じ又は異なっていて、独立にシアノ、アセチル、ヒドロキシ、カルボキシル、ニトロ、ハロ(好ましくはF又はCl)、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルキル(好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-3アルキル)、又はハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)であり;
Ra及びRbは、それらに結合した炭素原子と共に、3~6員の飽和若しくは部分不飽和の単環又は3~6員の飽和若しくは部分不飽和のモノヘテロ環を形成し;上記3~6員の飽和若しくは部分不飽和の単環、3~6員の飽和若しくは部分不飽和のモノヘテロ環は、非置換であるか、又は群S2から独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されており、上記群S2の置換基は、シアノ、アセチル、ヒドロキシ、カルボキシル、ニトロ、ハロ(好ましくはF又はCl)、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリール、NReRf、-C(O)NReRf、-SO2NReRfからなる群から選択され、上記C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリール、C1-10アルキル、及びC1-10アルコキシは、非置換であるか、又は群S21からそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されており、上記群S21の置換基は、アセチル、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシル、ハロ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリール、NRgRh、-C(O)NRgRh、-SO2NRgRhからなる群から選択され;Re、Rf、Rg、及びRhは、それぞれ独立に水素、ヒドロキシエチル、ヒドロキシメチル、又はC1-3アルキルであり;
Bは、置換若しくは非置換のC6-10アリール、置換若しくは非置換のC5-10ヘテロアリール、置換若しくは非置換のC3-6単環式ヘテロシクリルであり、「置換」とは、当該基における1、2又は3個の水素原子が、群S3から独立に選択される置換基で置換されていることを意味し、上記群S3の置換基は、シアノ、アセチル、ヒドロキシ、カルボキシル、ニトロ、ハロ(好ましくはF又はCl)、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、C1-10アルキルチオ(好ましくはC1-6アルキルチオ、より好ましくはC1-3アルキルチオ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)、NRaRb、-CONRaRb、-CONRaNRaRb、-NRaCOC1-10アルキル(好ましくは-NRaCOC1-6アルキル、より好ましくは-NRaCOC1-3アルキル)、-CO2C1-10アルキル(好ましくは-CO2C1-6アルキル、より好ましくは-CO2C1-3アルキル)、-SO2NRaRb、-SO2C1-10アルキル(好ましくは-SO2C1-6アルキル、より好ましくは-SO2C1-3アルキル)、-CO-C3-6単環式ヘテロシクリル、-(CH2)u-C3-6単環式シクロアルキル、-(CH2)u-C6-10アリール(好ましくはフェニル)、-(CH2)u-5員若しくは6員モノヘテロアリール、-(CH2)u-C3-6単環式ヘテロシクリルからなる群から選択され;
上記群S3の置換基のうち、上記C1-10アルキル、C1-10アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、C6-10アリール、5員若しくは6員モノヘテロアリールは、非置換であるか、又は群S31からそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されており、上記群S31の置換基は、アセチル、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシル、ニトロ、ハロ、C1-3アルキル、ハロC1-3アルキル、C1-3アルコキシ、ハロC1-3アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリール、NRcRd、-C(O)NRcRd、及び-SO2NRcRdからなる群から選択され;
Ra、Rb、Rc、Rdは、それぞれ独立に水素、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、C1-3アルキル、C3-6単環式シクロアルキル、又はC3-6単環式ヘテロシクリルであり;上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルからなる群から選択され;上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、及びテトラヒドロピランからなる群から選択され;上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、1、2又は3個のC1-3アルキル、アセチルで置換されていてもよく;
uは、0、1、2、3、又は4である)
で表される構造を有するビス複素環式カルボニル置換ジヒドロピラゾール化合物又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物若しくはプロドラッグを提供する。
本発明の一実施形態において、上記化合物は、式(I-b-1):
(式中、R1、R1’、R2、R2’、R3、X1、X2、Ra、Rb、及びBは式(I-b)で定義した通りである)で表される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記化合物は、式(I-b-1-1)又は式(I-b-1-2):
(式中、R1、R1’、R2、R2’、R3、Ra、Rb、及びBは式(I-b)で定義した通りである)で表される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記化合物は、式(I-b-1-3)又は式(I-b-1-4):
(式中、R1、R1’、R2、R2’、R3、及びBは式(I-b)で定義した通りである)で表される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記化合物は、式(I-b-1-4’):
(式中、R1及びBは式(I-b)で定義した通りである)で表される構造を有する。
別の態様において、本発明は、式(I-3-1):
(式中、
R1は、水素、置換若しくは非置換のC6-10アリール、置換若しくは非置換のC5-10ヘテロアリール、置換若しくは非置換のC3-6単環式シクロアルキル、又は置換若しくは非置換のC3-6単環式ヘテロシクリルであり、「置換」とは、当該基における1、2又は3個の水素原子が、群S1から独立に選択される置換基で置換されていることを意味し、上記群S1の置換基は、シアノ、アセチル、ヒドロキシ、カルボキシル、ニトロ、ハロ(好ましくはF又はCl)、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)からなる群から選択され、上記C1-10アルキル及びC1-10アルコキシは、非置換であるか、又は群S11からそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されており、上記群S11の置換基は、アセチル、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシル、ハロ、C1-6アルキル、ハロC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリール、NRiRj、-C(O)NRiRj、-SO2NRiRjからなる群から選択され、Ri及びRjは、それぞれ独立に水素又はC1-3アルキルであり;
R1’は、水素、シアノ、ヒドロキシ、シアノメチル、シアノエチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、カルボキシル、ハロ、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、ハロC1-10アルキル(好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、又はハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)であり;
R2及びR2’は、それぞれ独立に水素、シアノ、ヒドロキシ、シアノメチル、シアノエチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、カルボキシル、ハロ、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、ハロC1-10アルキル(好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)、又はC3-6単環式シクロアルキルであるか;あるいは、
R2及びR2’は、それらに結合した炭素原子と共に、3~6員の飽和若しくは部分不飽和の単環又は3~6員の飽和若しくは部分不飽和のモノヘテロ環を形成し;
R3は、水素、シアノ、ヒドロキシ、シアノメチル、シアノエチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、カルボキシル、ハロ、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、ハロC1-10アルキル(好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)、又はC3-6単環式シクロアルキルであり;
Z1はN又はCR6であり;Z2はN又はCR7であり;
R6及びR7は、それぞれ独立に水素、ヒドロキシ、シアノ、ヒドロキシメチル、シアノメチル、又はC1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)であり;
Bは、置換若しくは非置換のC6-10アリール、置換若しくは非置換のC5-10ヘテロアリール、置換若しくは非置換のC3-6単環式ヘテロシクリルであり、「置換」とは、当該基における1、2又は3個の水素原子が、群S3から独立に選択される置換基で置換されていることを意味し、上記群S3の置換基は、シアノ、アセチル、ヒドロキシ、カルボキシル、ニトロ、ハロ(好ましくはF又はCl)、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、C1-10アルキルチオ(好ましくはC1-6アルキルチオ、より好ましくはC1-3アルキルチオ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)、NRaRb、-CONRaRb、-CONRaNRaRb、-NRaCOC1-10アルキル(好ましくは-NRaCOC1-6アルキル、より好ましくは-NRaCOC1-3アルキル)、-CO2C1-10アルキル(好ましくは-CO2C1-6アルキル、より好ましくは-CO2C1-3アルキル)、-SO2NRaRb、-SO2C1-10アルキル(好ましくは-SO2C1-6アルキル、より好ましくは-SO2C1-3アルキル)、-CO-C3-6単環式ヘテロシクリル、-(CH2)u-C3-6単環式シクロアルキル、-(CH2)u-C6-10アリール(好ましくはフェニル)、-(CH2)u-5員若しくは6員モノヘテロアリール、-(CH2)u-C3-6単環式ヘテロシクリルからなる群から選択され;
上記群S3の置換基のうち、上記C1-10アルキル、C1-10アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、C6-10アリール、5員若しくは6員モノヘテロアリールは、非置換であるか、又は群S31からそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されており、上記群S31の置換基は、アセチル、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシル、ニトロ、ハロ、C1-3アルキル、ハロC1-3アルキル、C1-3アルコキシ、ハロC1-3アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリール、NRcRd、-C(O)NRcRd、-SO2NRcRdからなる群から選択され;
Ra、Rb、Rc、Rdは、それぞれ独立に水素、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、C1-3アルキル、C3-6単環式シクロアルキル、又はC3-6単環式ヘテロシクリルであり;上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルからなる群から選択され;上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、及びテトラヒドロピランからなる群から選択され;上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、1、2又は3個のC1-3アルキル、アセチルで置換されていてもよく;
uは、0、1、2、3、又は4である)
で表される構造を有するビス複素環式カルボニル置換ジヒドロピラゾール化合物又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物若しくはプロドラッグを提供する。
本発明の一実施形態において、上記化合物は、式(I-3-1-1)又は式(I-3-1-2):
(式中、R1、R1’、R2、R2’、R3、及びBは式(I-3-1)で定義した通りである)で表される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記化合物は、式(I-3-1-3)、式(I-3-1-4)、式(I-3-1-5)、又は式(I-3-1-6):
(式中、R1、R1’、R2、R2’、R3、及びBは式(I-3-1)で定義した通りである)で表される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記化合物は、式(I-3-1-3’)、式(I-3-1-4’)、式(I-3-1-5’)、又は式(I-3-1-6’):
(式中、R1及びBは式(I-3-1)で定義した通りである)で表される構造を有する。
本発明の一実施形態において、式(I-1)、式(I-1-1)、式(I-1-1-1)、式(I-1-1-2)、式(I-1-1-3)、式(I-1-1-4)、式(I-1-1-4’)、式(I-a)、式(I-a-1)、式(I-a-1-1)、式(I-a-1-2)、式(I-a-1-3)、式(I-a-1-4)、式(I-a-1-4’)、式(I-2)、式(I-2-1)、式(I-2-1-1)、式(I-2-1-2)、式(I-2-1-3)、式(I-2-1-4)、式(I-2-1-4’)、式(I-b)、式(I-b-1)、式(I-b-1-1)、式(I-b-1-2)、式(I-b-1-3)、式(I-b-1-4)、式(I-b-1-4’)、式(I-3-1)、式(I-3-1-1)、式(I-3-1-2)、式(I-3-1-3)、式(I-3-1-4)、式(I-3-1-5)、式(I-3-1-6)、式(I-3-1-3’)、式(I-3-1-4’)、式(I-3-1-5’)、及び式(I-3-1-6’)中、Bは置換若しくは非置換のC5-10ヘテロアリールであり、「置換」とは、当該基における1又は2個の水素原子が、群S3から独立に選択される置換基で置換されていることを意味し、上記群S3の置換基は、ニトロ、ハロ(好ましくはF又はCl)、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、NRaRb、-CONRaRb、-CO2C1-10アルキル(好ましくは-CO2C1-6アルキル、より好ましくは-CO2C1-3アルキル)からなる群から選択され;
上記群S3の置換基のうち、上記C1-10アルキル、C1-10アルコキシは、非置換であるか、又は群S31からそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されており、上記群S31の置換基はハロからなる群から選択され;
Ra及びRbは、それぞれ独立に水素、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、又はC1-3アルキルである。
本発明の一実施形態において、式(I-1)、式(I-1-1)、式(I-1-1-1)、式(I-1-1-2)、式(I-1-1-3)、式(I-1-1-4)、式(I-1-1-4’)、式(I-a)、式(I-a-1)、式(I-a-1-1)、式(I-a-1-2)、式(I-a-1-3)、式(I-a-1-4)、式(I-a-1-4’)、式(I-2)、式(I-2-1)、式(I-2-1-1)、式(I-2-1-2)、式(I-2-1-3)、式(I-2-1-4)、式(I-2-1-4’)、式(I-b)、式(I-b-1)、式(I-b-1-1)、式(I-b-1-2)、式(I-b-1-3)、式(I-b-1-4)、式(I-b-1-4’)、式(I-3-1)、式(I-3-1-1)、式(I-3-1-2)、式(I-3-1-3)、式(I-3-1-4)、式(I-3-1-5)、式(I-3-1-6)、式(I-3-1-3’)、式(I-3-1-4’)、式(I-3-1-5’)、及び式(I-3-1-6’)中、Bは置換若しくは非置換のC5-10ヘテロアリールであり、「置換」とは、当該基における1又は2個の水素原子が、群S3から独立に選択される置換基で置換されていることを意味し、上記群S3の置換基は、シアノ、F、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、NRaRb、-CONRaRb、及び-CO2C1-3アルキルからなる群から選択され;
上記群S3の置換基のうち、上記C1-3アルキル、C1-3アルコキシは非置換であり;
Ra及びRbはそれぞれ独立に水素又はC1-3アルキルである。
本発明の一実施形態において、式(I-1)、式(I-1-1)、式(I-1-1-1)、式(I-1-1-2)、式(I-1-1-3)、式(I-1-1-4)、式(I-1-1-4’)、式(I-a)、式(I-a-1)、式(I-a-1-1)、式(I-a-1-2)、式(I-a-1-3)、式(I-a-1-4)、式(I-a-1-4’)、式(I-2)、式(I-2-1)、式(I-2-1-1)、式(I-2-1-2)、式(I-2-1-3)、式(I-2-1-4)、式(I-2-1-4’)、式(I-b)、式(I-b-1)、式(I-b-1-1)、式(I-b-1-2)、式(I-b-1-3)、式(I-b-1-4)、式(I-b-1-4’)、式(I-3-1)、式(I-3-1-1)、式(I-3-1-2)、式(I-3-1-3)、式(I-3-1-4)、式(I-3-1-5)、式(I-3-1-6)、式(I-3-1-3’)、式(I-3-1-4’)、式(I-3-1-5’)、及び式(I-3-1-6’)中、Bは置換若しくは非置換のC5-10ヘテロアリールであり、「置換」とは、当該基における1又は2個の水素原子が、群S3から独立に選択される置換基で置換されていることを意味し、上記群S3の置換基は、シアノ、F、メチル、メトキシ、NRaRb、-CONRaRb、及び-CO2CH3からなる群から選択され;Ra及びRbはそれぞれ独立に水素又はメチルである。
本発明の一実施形態において、式(I-1)、式(I-1-1)、式(I-1-1-1)、式(I-1-1-2)、式(I-1-1-3)、式(I-1-1-4)、式(I-a)、式(I-a-1)、式(I-a-1-1)、式(I-a-1-2)、式(I-a-1-3)、式(I-a-1-4)、式(I-2)、式(I-2-1)、式(I-2-1-1)、式(I-2-1-2)、式(I-2-1-3)、式(I-2-1-4)、式(I-b)、式(I-b-1)、式(I-b-1-1)、式(I-b-1-2)、式(I-b-1-3)、式(I-b-1-4)、式(I-3-1)、式(I-3-1-1)、式(I-3-1-2)、式(I-3-1-3)、式(I-3-1-4)、式(I-3-1-5)、及び式(I-3-1-6)中、R1は置換若しくは非置換のフェニル、置換若しくは非置換のピリジニルであり、「置換」とは、当該基における1又は2個の水素原子が、ハロ(好ましくはF又はCl)からなる群からそれぞれ独立に選択される置換基で置換されていることを意味し;R1’は水素であり;R2は水素であり;R2’は水素であり;R3は水素である。
本発明の一実施形態において、上記群S3の置換基は、シアノ、アセチル、ヒドロキシ、カルボキシル、ハロ、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C1-3アルキルチオ、ハロC1-3アルコキシ、NRaRb、-CONRaRb、-CONHNRaRb、-NHCOC1-3アルキル、-CO2C1-3アルキル、-SO2NRaRb、-SO2C1-3アルキル、-CO-C3-6単環式ヘテロシクリル、-(CH2)u-C3-6単環式シクロアルキル、-(CH2)u-フェニル、-(CH2)u-5員若しくは6員モノヘテロアリール、-(CH2)u-C3-6単環式ヘテロシクリルであり;
上記群S3の置換基のうち、上記C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリールは、非置換であるか、又は群S31からそれぞれ独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されており、上記群S31の置換基は、アセチル、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシル、ハロ、C1-3アルキル、ハロC1-3アルキル、C1-3アルコキシ、ハロC1-3アルコキシ、C3-6単環式シクロアルキル、C3-6単環式ヘテロシクリル、フェニル、5員若しくは6員モノヘテロアリール、NRcRd、-C(O)NRcRd、及び-SO2NRcRdからなる群から選択され;
Ra、Rb、Rc、Rdは、それぞれ独立に水素、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、C1-3アルキル、C3-6単環式シクロアルキル、又はC3-6単環式ヘテロシクリルであり;上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルからなる群から選択され;上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、及びテトラヒドロピランからなる群から選択され;上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、1、2又は3個のC1-3アルキル又はアセチルで置換されていてもよく;
uは0、1、2、又は3である。
本発明の一実施形態において、上記群S3及びS31の置換基のうち、上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、それぞれ独立に、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、アゼチジン-2-オン、オキセタン、オキセタン-2-オン、オキサゾリジン、ピロリジン-2-オン、ピロリジン-2,5-ジオン、1,3-ジオキソラン、ジヒドロフラン-2(3H)-オン、ジヒドロフラン-2,5-ジオン、ピペリジン-2-オン、ピペリジン-2,6-ジオン、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン、イミダゾリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、1,3-ジオキソラン-2-オン、オキサゾリジン-2-オン、イミダゾリジン-2-オン、ピペリジン、ピペラジン、ピペラジン-2-オン、モルホリン、モルホリン-3-オン、モルホリン-2-オン、チオモルホリン-3-オン1,1-ジオキシド、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピラン、1,2-ジヒドロアザシクロブタジエン、1,2-ジヒドロオキセタジエン、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール、2,5-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,4-テトラヒドロピリジン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン、1,3-オキサジナン、ヘキサヒドロピリミジン、1,4-ジオキサン、テトラヒドロピリミジン-2(1H)-オン、1,4-ジオキサン-2-オン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(3H)-オン、3,4-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(1H)-オン、ピリミジン-4(3H)-オン、ピリミジン-4(1H)-オン、4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール、2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾール、2,3-ジヒドロオキサゾール、1,3-ジオキソール、2,3-ジヒドロチオフェン、2,5-ジヒドロチオフェン、3,4-ジヒドロ-2H-1,4-オキサジン、3,4-ジヒドロ-2H-1,4-チアジン1,1-ジオキシド、1,2,3,4-テトラヒドロピラジン、1,3-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン、1,5-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン、1H-ピロール-2,5-ジオン、フラン-2(3H)-オン、フラン-2(5H)-オン、1,3-ジオキソール-2-オン、オキサゾール-2(3H)-オン、1,3-ジヒドロ-2H-イミダゾール-2-オン、フラン-2,5-ジオン、3,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、ピリジン-2,6-(1H,3H)-ジオン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、3,4-ジヒドロ-2H-1,3-オキサジン、3,6-ジヒドロ-2H-1,3-オキサジン、及び1,2,3,4-テトラヒドロピリミジンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、上記群S3及びS31の置換基のうち、上記C3-6単環式シクロアルキルは、それぞれ独立に、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロブタノン、シクロブタン-1,2-ジオン、シクロペンタノン、シクロペンタン-1,3-ジオン、シクロヘキサノン、及びシクロヘキサン-1,3-ジオンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、上記群S3及びS31の置換基のうち、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、それぞれ独立に、チオフェン、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、R1は、置換若しくは非置換のC6-10アリール、置換若しくは非置換のC5-10ヘテロアリール、置換若しくは非置換のC3-6単環式シクロアルキル、又は置換若しくは非置換のC3-6単環式ヘテロシクリルであり、「置換」とは、当該基における1、2又は3個の水素原子が、シアノ、ハロ(好ましくはF又はCl)、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、ハロC1-10アルキル(好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)からそれぞれ独立に選択される置換基で置換されていることを意味する。
本発明の一実施形態において、R1における上記C6-10アリールは、フェニル、フェニルを1つの5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環に縮合した9員若しくは10員芳香族縮合二環式環、又はフェニルを1つの5員若しくは6員単環式シクロアルキル環に縮合した9員若しくは10員芳香族縮合二環式環である。
本発明の一実施形態において、R1における上記C5-10ヘテロアリールは、5員若しくは6員モノヘテロアリール、フェニルを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した9員若しくは10員ビヘテロアリール、5員若しくは6員モノヘテロアリールを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した8~10員ビヘテロアリール、5員若しくは6員モノヘテロアリールを1つの5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環に縮合した8~10員ビヘテロアリール、又は5員若しくは6員モノヘテロアリールを1つの5員若しくは6員単環式シクロアルキル環に縮合した8~10員ビヘテロアリールである。
本発明の一実施形態において、R1における上記C3-6単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロブタノン、シクロブタン-1,2-ジオン、シクロペンタノン、シクロペンタン-1,3-ジオン、シクロヘキサノン、シクロヘキサン-1,3-ジオンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、R1における上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、アゼチジン-2-オン、オキセタン、オキセタン-2-オン、オキサゾリジン、ピロリジン-2-オン、ピロリジン-2,5-ジオン、1,3-ジオキソラン、ジヒドロフラン-2(3H)-オン、ジヒドロフラン-2,5-ジオン、ピペリジン-2-オン、ピペリジン-2,6-ジオン、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン、イミダゾリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、1,3-ジオキソラン-2-オン、オキサゾリジン-2-オン、イミダゾリジン-2-オン、ピペリジン、ピペラジン、ピペラジン-2-オン、モルホリン、モルホリン-3-オン、モルホリン-2-オン、チオモルホリン-3-オン1,1-ジオキシド、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピラン、1,2-ジヒドロアザシクロブタジエン、1,2-ジヒドロオキセタジエン、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール、2,5-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,4-テトラヒドロピリジン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン、1,3-オキサジナン、ヘキサヒドロピリミジン、1,4-ジオキサン、テトラヒドロピリミジン-2(1H)-オン、1,4-ジオキサン-2-オン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(3H)-オン、3,4-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(1H)-オン、ピリミジン-4(3H)-オン、ピリミジン-4(1H)-オン、4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール、2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾール、2,3-ジヒドロオキサゾール、1,3-ジオキソール、2,3-ジヒドロチオフェン、2,5-ジヒドロチオフェン、3,4-ジヒドロ-2H-1,4-オキサジン、3,4-ジヒドロ-2H-1,4-チアジン1,1-ジオキシド、1,2,3,4-テトラヒドロピラジン、1,3-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン、1,5-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン、1H-ピロール-2,5-ジオン、フラン-2(3H)-オン、フラン-2(5H)-オン、1,3-ジオキソール-2-オン、オキサゾール-2(3H)-オン、1,3-ジヒドロ-2H-イミダゾール-2-オン、フラン-2,5-ジオン、3,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、ピリジン-2,6-(1H,3H)-ジオン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、3,4-ジヒドロ-2H-1,3-オキサジン、3,6-ジヒドロ-2H-1,3-オキサジン、及び1,2,3,4-テトラヒドロピリミジンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、R1における上記C6-10アリールが、フェニルを1つの5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環に縮合した9員若しくは10員芳香族縮合二環式環である場合、上記5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環は、オキサゾリジン、ピロリジン-2-オン、ピロリジン-2,5-ジオン、1,3-ジオキソラン、ジヒドロフラン-2(3H)-オン、ジヒドロフラン-2,5-ジオン、ピペリジン-2-オン、ピペリジン-2,6-ジオン、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン、イミダゾリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、1,3-ジオキソラン-2-オン、オキサゾリジン-2-オン、イミダゾリジン-2-オン、ピペリジン、ピペラジン、ピペラジン-2-オン、モルホリン、モルホリン-3-オン、モルホリン-2-オン、チオモルホリン-3-オン1,1-ジオキシド、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピラン、1,2-ジヒドロアザシクロブタジエン、1,2-ジヒドロオキセタジエン、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール、2,5-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,4-テトラヒドロピリジン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン、1,3-オキサジナン、ヘキサヒドロピリミジン、1,4-ジオキサン、テトラヒドロピリミジン-2(1H)-オン、1,4-ジオキサン-2-オン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(3H)-オン、3,4-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(1H)-オン、ピリミジン-4(3H)-オン、ピリミジン-4(1H)-オン、4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール、2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾール、2,3-ジヒドロオキサゾール、1,3-ジオキソール、2,3-ジヒドロチオフェン、2,5-ジヒドロチオフェン、3,4-ジヒドロ-2H-1,4-オキサジン、3,4-ジヒドロ-2H-1,4-チアジン1,1-ジオキシド、1,2,3,4-テトラヒドロピラジン、1,3-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン、1,5-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン、1H-ピロール-2,5-ジオン、フラン-2(3H)-オン、フラン-2(5H)-オン、1,3-ジオキソール-2-オン、オキサゾール-2(3H)-オン、1,3-ジヒドロ-2H-イミダゾール-2-オン、フラン-2,5-ジオン、3,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、ピリジン-2,6-(1H,3H)-ジオン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、3,4-ジヒドロ-2H-1,3-オキサジン、3,6-ジヒドロ-2H-1,3-オキサジン、及び1,2,3,4-テトラヒドロピリミジンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、R1における上記C6-10アリールが、フェニルを1つの5員若しくは6員単環式シクロアルキル環に縮合した9員若しくは10員芳香族縮合二環式環である場合、上記5員若しくは6員単環式シクロアルキル環は、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロペンタノン、シクロペンタン-1,3-ジオン、シクロヘキサノン、シクロヘキサン-1,3-ジオンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、R1における上記C6-10アリールはフェニルである。
本発明の一実施形態において、R1における上記C5-10ヘテロアリールが5員若しくは6員モノヘテロアリールである場合、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、チオフェン、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、R1における上記C5-10ヘテロアリールが5員若しくは6員モノヘテロアリールである場合、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、以下:
からなる群から選択される構造を有する。
本発明の一実施形態において、R1における上記C5-10ヘテロアリールが、フェニルを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した9員若しくは10員ビヘテロアリールである場合、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、チオフェン、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、R1における上記C5-10ヘテロアリールが、5員若しくは6員モノヘテロアリールを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した8~10員ビヘテロアリールである場合、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、チオフェン、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、R1における上記C5-10ヘテロアリールが、5員若しくは6員モノヘテロアリールを1つの5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環に縮合した8~10員ビヘテロアリールである場合、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、チオフェン、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択され;
上記5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環は、オキサゾリジン、ピロリジン-2-オン、ピロリジン-2,5-ジオン、1,3-ジオキソラン、ジヒドロフラン-2(3H)-オン、ジヒドロフラン-2,5-ジオン、ピペリジン-2-オン、ピペリジン-2,6-ジオン、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン、イミダゾリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、1,3-ジオキソラン-2-オン、オキサゾリジン-2-オン、イミダゾリジン-2-オン、ピペリジン、ピペラジン、ピペラジン-2-オン、モルホリン、モルホリン-3-オン、モルホリン-2-オン、チオモルホリン-3-オン1,1-ジオキシド、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピラン、1,2-ジヒドロアザシクロブタジエン、1,2-ジヒドロオキセタジエン、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール、2,5-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,4-テトラヒドロピリジン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン、1,3-オキサジナン、ヘキサヒドロピリミジン、1,4-ジオキサン、テトラヒドロピリミジン-2(1H)-オン、1,4-ジオキサン-2-オン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(3H)-オン、3,4-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(1H)-オン、ピリミジン-4(3H)-オン、ピリミジン-4(1H)-オン、4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール、2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾール、2,3-ジヒドロオキサゾール、1,3-ジオキソール、2,3-ジヒドロチオフェン、2,5-ジヒドロチオフェン、3,4-ジヒドロ-2H-1,4-オキサジン、3,4-ジヒドロ-2H-1,4-チアジン1,1-ジオキシド、1,2,3,4-テトラヒドロピラジン、1,3-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン、1,5-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン、1H-ピロール-2,5-ジオン、フラン-2(3H)-オン、フラン-2(5H)-オン、1,3-ジオキソール-2-オン、オキサゾール-2(3H)-オン、1,3-ジヒドロ-2H-イミダゾール-2-オン、フラン-2,5-ジオン、3,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、ピリジン-2,6-(1H,3H)-ジオン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、3,4-ジヒドロ-2H-1,3-オキサジン、3,6-ジヒドロ-2H-1,3-オキサジン、及び1,2,3,4-テトラヒドロピリミジンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、R1における上記C5-10ヘテロアリールが、5員若しくは6員モノヘテロアリールを1つの5員若しくは6員単環式シクロアルキル環に縮合した8~10員ビヘテロアリールである場合、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、チオフェン、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択され;
上記5員若しくは6員単環式シクロアルキル環は、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロペンタノン、シクロペンタン-1,3-ジオン、シクロヘキサノン、シクロヘキサン-1,3-ジオンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、Bにおける上記C6-10アリールは、フェニル、フェニルを1つの5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環に縮合した9員若しくは10員芳香族縮合二環式環、又はフェニルを1つの5員若しくは6員単環式シクロアルキル環に縮合した9員若しくは10員芳香族縮合二環式環である。
本発明の一実施形態において、Bにおける上記C6-10アリールが、フェニルを1つの5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環に縮合した9員若しくは10員芳香族縮合二環式環である場合、上記5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環は、オキサゾリジン、ピロリジン-2-オン、ピロリジン-2,5-ジオン、1,3-ジオキソラン、ジヒドロフラン-2(3H)-オン、ジヒドロフラン-2,5-ジオン、ピペリジン-2-オン、ピペリジン-2,6-ジオン、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン、イミダゾリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、1,3-ジオキソラン-2-オン、オキサゾリジン-2-オン、イミダゾリジン-2-オン、ピペリジン、ピペラジン、ピペラジン-2-オン、モルホリン、モルホリン-3-オン、モルホリン-2-オン、チオモルホリン-3-オン1,1-ジオキシド、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピラン、1,2-ジヒドロアザシクロブタジエン、1,2-ジヒドロオキセタジエン、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール、2,5-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,4-テトラヒドロピリジン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン、1,3-オキサジナン、ヘキサヒドロピリミジン、1,4-ジオキサン、テトラヒドロピリミジン-2(1H)-オン、1,4-ジオキサン-2-オン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(3H)-オン、3,4-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(1H)-オン、ピリミジン-4(3H)-オン、ピリミジン-4(1H)-オン、4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール、2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾール、2,3-ジヒドロオキサゾール、1,3-ジオキソール、2,3-ジヒドロチオフェン、2,5-ジヒドロチオフェン、3,4-ジヒドロ-2H-1,4-オキサジン、3,4-ジヒドロ-2H-1,4-チアジン1,1-ジオキシド、1,2,3,4-テトラヒドロピラジン、1,3-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン、1,5-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン、1H-ピロール-2,5-ジオン、フラン-2(3H)-オン、フラン-2(5H)-オン、1,3-ジオキソール-2-オン、オキサゾール-2(3H)-オン、1,3-ジヒドロ-2H-イミダゾール-2-オン、フラン-2,5-ジオン、3,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、ピリジン-2,6-(1H,3H)-ジオン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、3,4-ジヒドロ-2H-1,3-オキサジン、3,6-ジヒドロ-2H-1,3-オキサジン、及び1,2,3,4-テトラヒドロピリミジンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、Bにおける上記C6-10アリールが、フェニルを1つの5員若しくは6員単環式シクロアルキル環に縮合した9員若しくは10員芳香族縮合二環式環である場合、上記5員若しくは6員単環式シクロアルキル環は、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロペンタノン、シクロペンタン-1,3-ジオン、シクロヘキサノン、シクロヘキサン-1,3-ジオンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、Bにおける上記C5-10ヘテロアリールは、5員若しくは6員モノヘテロアリール、フェニルを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した9員若しくは10員ビヘテロアリール、5員若しくは6員モノヘテロアリールを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した8~10員ビヘテロアリール、5員若しくは6員モノヘテロアリールを1つの5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環に縮合した8~10員ビヘテロアリール、又は5員若しくは6員モノヘテロアリールを1つの5員若しくは6員単環式シクロアルキル環に縮合した8~10員ビヘテロアリールである。
本発明の一実施形態において、R1及びBにおける上記C5-10ヘテロアリールが5員若しくは6員モノヘテロアリールである場合、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、それぞれ独立に、チオフェン、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、R1及びBにおける上記C5-10ヘテロアリールが5員若しくは6員モノヘテロアリールである場合、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、以下:
からなる群からそれぞれ独立に選択される構造を有する。
本発明の一実施形態において、Bは、以下:
からなる群から選択される構造を有する。
本発明の一実施形態において、R1は、以下:
からなる群から選択される構造を有する。
本発明の一実施形態において、フェニルを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した9員若しくは10員ビヘテロアリールにおいて、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、チオフェン、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、5員若しくは6員モノヘテロアリールを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した8~10員ビヘテロアリールにおいて、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、チオフェン、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、5員若しくは6員モノヘテロアリールを1つの5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環に縮合した8~10員ビヘテロアリールにおいて、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、チオフェン、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択され;
上記5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環は、オキサゾリジン、ピロリジン-2-オン、ピロリジン-2,5-ジオン、1,3-ジオキソラン、ジヒドロフラン-2(3H)-オン、ジヒドロフラン-2,5-ジオン、ピペリジン-2-オン、ピペリジン-2,6-ジオン、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン、イミダゾリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、1,3-ジオキソラン-2-オン、オキサゾリジン-2-オン、イミダゾリジン-2-オン、ピペリジン、ピペラジン、ピペラジン-2-オン、モルホリン、モルホリン-3-オン、モルホリン-2-オン、チオモルホリン-3-オン1,1-ジオキシド、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピラン、1,2-ジヒドロアザシクロブタジエン、1,2-ジヒドロオキセタジエン、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール、2,5-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,4-テトラヒドロピリジン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン、1,3-オキサジナン、ヘキサヒドロピリミジン、1,4-ジオキサン、テトラヒドロピリミジン-2(1H)-オン、1,4-ジオキサン-2-オン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(3H)-オン、3,4-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(1H)-オン、ピリミジン-4(3H)-オン、ピリミジン-4(1H)-オン、4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール、2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾール、2,3-ジヒドロオキサゾール、1,3-ジオキソール、2,3-ジヒドロチオフェン、2,5-ジヒドロチオフェン、3,4-ジヒドロ-2H-1,4-オキサジン、3,4-ジヒドロ-2H-1,4-チアジン1,1-ジオキシド、1,2,3,4-テトラヒドロピラジン、1,3-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン、1,5-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン、1H-ピロール-2,5-ジオン、フラン-2(3H)-オン、フラン-2(5H)-オン、1,3-ジオキソール-2-オン、オキサゾール-2(3H)-オン、1,3-ジヒドロ-2H-イミダゾール-2-オン、フラン-2,5-ジオン、3,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、ピリジン-2,6-(1H,3H)-ジオン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、3,4-ジヒドロ-2H-1,3-オキサジン、3,6-ジヒドロ-2H-1,3-オキサジン、及び1,2,3,4-テトラヒドロピリミジンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、5員若しくは6員モノヘテロアリールを1つの5員若しくは6員単環式シクロアルキル環に縮合した8~10員ビヘテロアリールにおいて、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、チオフェン、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択され;
上記5員若しくは6員単環式シクロアルキル環は、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロペンタノン、シクロペンタン-1,3-ジオン、シクロヘキサノン、シクロヘキサン-1,3-ジオンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、上記9員若しくは10員ビヘテロアリールは、式(a)又は式(b):
(式中、C環は、5員若しくは6員モノヘテロアリールであり、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、チオフェン、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択される)で表される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記C環は、以下:
で表される結合した2つの環原子は、別の環と縮合して共有される一対の隣接する原子である)からなる群から選択される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記フェニルを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した9員若しくは10員ビヘテロアリールは、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、インダゾール、イソインドール、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、及びシンノリンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、上記フェニルを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した9員若しくは10員ビヘテロアリールは、ベンゾ[d]イソオキサゾール、1H-インドール、イソインドール、1H-ベンゾ[d]イミダゾール、ベンゾ[d]イソチアゾール、1H-ベンゾ[d][1,2,3]-トリアゾール、ベンゾ[d]オキサゾール、ベンゾ[d]チアゾール、インダゾール、ベンゾフラン、ベンゾ[b]チオフェン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、及びシンノリンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、上記8~10員ビヘテロアリールは、式(d)又は式(e):
(式中、D環及びE環は、5員若しくは6員モノヘテロアリールであり、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、チオフェン、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択される)で表される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記D環及び上記E環は、以下:
で表される結合した2つの環原子は、別の環と縮合して共有される一対の隣接する原子である)からなる群から選択される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した8~10員ビヘテロアリールは、ピリドピリミジン、ナフチリジン、ピリドピリミジン、及びイミダゾピリダジンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、上記5員若しくは6員モノヘテロアリールを5員若しくは6員モノヘテロアリールに縮合した8~10員ビヘテロアリールは、ピリド[3,2-d]ピリミジン、ピリド[2,3-d]ピリミジン、ピリド[3,4-d]ピリミジン、ピリド[4,3-d]ピリミジン、1,8-ナフチリジン、1,7-ナフチリジン、1,6-ナフチリジン、1,5-ナフチリジン、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン、及びイミダゾ[1,2-b]ピリダジンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、R1は、置換若しくは非置換のフェニル又は置換若しくは非置換の5員若しくは6員モノヘテロアリールであり、「置換」とは、当該基における1、2又は3個の水素原子が、シアノ、ハロ(好ましくはF又はCl)、C1-10アルキル(好ましくはC1-6アルキル、より好ましくはC1-3アルキル)、ハロC1-10アルキル(好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-3アルキル)、C1-10アルコキシ(好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-3アルコキシ)、ハロC1-10アルコキシ(好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-3アルコキシ)からなる群からそれぞれ独立に選択される置換基で置換されていることを意味する。
本発明の一実施形態において、式(A)及び式(B)は、それぞれ式(A-1)及び式(B-1):
(式中、R01、n、m1、m2、X1、X2は、本明細書で定義した通りであり;
A1環は、3~6員飽和単環式環又は3~6員飽和モノヘテロシクリル環であり;
(Rs2)m4は、上記A1環上の水素がm4個のRs2で置換されていることを表し、m4は0、1、2、又は3であり、Rs2はそれぞれ同じ又は異なっていて、独立に上記群S2から選択される置換基である)で表される構造を有する。
本発明の一実施形態において、Aは、式(A-1)又は式(B-1)で表される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記A1環における上記3~6員飽和単環式環は、シクロプロピル環、シクロブチル環、シクロペンチル環、及びシクロヘキシル環からなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、上記A1環における上記3~6員飽和モノヘテロシクリル環は、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、及びテトラヒドロピランからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、式(A)及び式(B)は、それぞれ式(A-2)及び式(B-2):
(式中、R01、n、m1、m2、X1、及びX2は、本明細書で定義した通りであり;m3は1、2、3、又は4である)で表される構造を有する。
本発明の一実施形態において、Aは、式(A-2)又は式(B-2)で表される構造を有する。
本発明の一実施形態において、m3は1である。
本発明の一実施形態において、m1及びm2はそれぞれ1である。
本発明の一実施形態において、X1はN又はCHであり;X2はN又はCHである。
本発明の一実施形態において、nは0である。
本発明の一実施形態において、Bは、以下:
(式中、B1環は、フェニル環、5員若しくは6員モノヘテロアリール環であり;上記5員若しくは6員モノヘテロアリール環は、チオフェン、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択され;
(Rb3)pは、環上の水素がp個のRb3で置換されていることを表し、pは0、1、2、又は3であり、Rb3はそれぞれ同じ又は異なっていて、独立に上記群S3から選択される置換基であり;
Rb1及びRb2は、隣接する環原子上の置換基を表し、それぞれ独立に水素又は上記群S3から選択される置換基であるか;あるいは、
Rb1及びRb2は、それらに結合した環原子と共に、縮合フェニル、縮合5員若しくは6員モノヘテロアリール環、縮合5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環、又は縮合5員若しくは6員単環式シクロアルキル環を形成し;上記縮合5員若しくは6員モノヘテロアリール環及び上記縮合5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環はそれぞれ、N、O、及びSからなる群から選択される1、2又は3個のヘテロ原子を環原子として有し;上記縮合フェニル、上記縮合5員若しくは6員モノヘテロアリール環、上記縮合5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環、及び上記縮合5員若しくは6員単環式シクロアルキル環は、上記群S3から独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよい)で表される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記B1環はフェニル環であり、Rb1及びRb2は、隣接する環原子上の置換基を表し、それぞれ独立に水素又は上記群S3から選択される置換基であるか;あるいは、Rb1及びRb2は、それらに結合した環原子と共に、縮合5員若しくは6員モノヘテロアリール環、縮合5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環、又は縮合5員若しくは6員単環式シクロアルキル環を形成し;上記縮合5員若しくは6員モノヘテロアリール環及び上記縮合5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環はそれぞれ、N、O、及びSからなる群から選択される1、2又は3個のヘテロ原子を環原子として有し;上記縮合5員若しくは6員モノヘテロアリール環、上記縮合5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環、及び上記縮合5員若しくは6員単環式シクロアルキル環は、上記群S3から独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよい。
本発明の一実施形態において、上記B1環は5員若しくは6員モノヘテロアリール環であり、上記5員若しくは6員モノヘテロアリール環は、チオフェン、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択され;
Rb1及びRb2は、隣接する環原子上の置換基を表し、それぞれ独立に水素又は上記群S3から選択される置換基であるか;あるいは、Rb1及びRb2は、それらに結合した環原子と共に、縮合フェニル環、縮合5員若しくは6員モノヘテロアリール環、縮合5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環、又は縮合5員若しくは6員単環式シクロアルキル環を形成し;上記縮合5員若しくは6員モノヘテロアリール環及び上記縮合5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環はそれぞれ、N、O、及びSからなる群から選択される1、2又は3個のヘテロ原子を環原子として有し;上記縮合フェニル環、上記縮合5員若しくは6員モノヘテロアリール環、上記縮合5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環、及び上記縮合5員若しくは6員単環式シクロアルキル環は、上記群S3から独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよい。
本発明の一実施形態において、Bは、以下:
(式中、
B2環は5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環であり;上記5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環は、オキサゾリジン、ピロリジン-2-オン、ピロリジン-2,5-ジオン、1,3-ジオキソラン、ジヒドロフラン-2(3H)-オン、ジヒドロフラン-2,5-ジオン、ピペリジン-2-オン、ピペリジン-2,6-ジオン、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン、イミダゾリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、1,3-ジオキソラン-2-オン、オキサゾリジン-2-オン、イミダゾリジン-2-オン、ピペリジン、ピペラジン、ピペラジン-2-オン、モルホリン、モルホリン-3-オン、モルホリン-2-オン、チオモルホリン-3-オン1,1-ジオキシド、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピラン、1,2-ジヒドロアザシクロブタジエン、1,2-ジヒドロオキセタジエン、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール、2,5-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,4-テトラヒドロピリジン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン、1,3-オキサジナン、ヘキサヒドロピリミジン、1,4-ジオキサン、テトラヒドロピリミジン-2(1H)-オン、1,4-ジオキサン-2-オン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(3H)-オン、3,4-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(1H)-オン、ピリミジン-4(3H)-オン、ピリミジン-4(1H)-オン、4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール、2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾール、2,3-ジヒドロオキサゾール、1,3-ジオキソール、2,3-ジヒドロチオフェン、2,5-ジヒドロチオフェン、3,4-ジヒドロ-2H-1,4-オキサジン、3,4-ジヒドロ-2H-1,4-チアジン1,1-ジオキシド、1,2,3,4-テトラヒドロピラジン、1,3-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン、1,5-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン、1H-ピロール-2,5-ジオン、フラン-2(3H)-オン、フラン-2(5H)-オン、1,3-ジオキソール-2-オン、オキサゾール-2(3H)-オン、1,3-ジヒドロ-2H-イミダゾール-2-オン、フラン-2,5-ジオン、3,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、ピリジン-2,6-(1H,3H)-ジオン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、3,4-ジヒドロ-2H-1,3-オキサジン、3,6-ジヒドロ-2H-1,3-オキサジン、及び1,2,3,4-テトラヒドロピリミジンからなる群から選択され;
(Rb6)qは、環上の水素がq個のRb6で置換されていることを表し、qは0、1、2、又は3であり、Rb6はそれぞれ同じ又は異なっていて、独立に上記群S3から選択される置換基であり;
Rb4及びRb5は、隣接する環原子上の置換基を表し、それぞれ独立に水素又は上記群S3から選択される置換基であるか;あるいは、
Rb4及びRb5は、それらに結合した環原子と共に、縮合フェニル又は縮合5員若しくは6員モノヘテロアリール環を形成し;上記縮合5員若しくは6員モノヘテロアリール環は、N、O、及びSからなる群から選択される1、2又は3個のヘテロ原子を環原子として有し;上記縮合フェニル及び上記縮合5員若しくは6員モノヘテロアリール環は、上記群S3から独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよい)
で表される構造を有する。
本発明の一実施形態において、上記縮合5員若しくは6員モノヘテロアリール環は、チオフェン、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、上記縮合5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環は、オキサゾリジン、ピロリジン-2-オン、ピロリジン-2,5-ジオン、1,3-ジオキソラン、ジヒドロフラン-2(3H)-オン、ジヒドロフラン-2,5-ジオン、ピペリジン-2-オン、ピペリジン-2,6-ジオン、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン、イミダゾリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、1,3-ジオキソラン-2-オン、オキサゾリジン-2-オン、イミダゾリジン-2-オン、ピペリジン、ピペラジン、ピペラジン-2-オン、モルホリン、モルホリン-3-オン、モルホリン-2-オン、チオモルホリン-3-オン1,1-ジオキシド、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピラン、1,2-ジヒドロアザシクロブタジエン、1,2-ジヒドロオキセタジエン、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール、2,5-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,4-テトラヒドロピリジン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン、1,3-オキサジナン、ヘキサヒドロピリミジン、1,4-ジオキサン、テトラヒドロピリミジン-2(1H)-オン、1,4-ジオキサン-2-オン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(3H)-オン、3,4-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(1H)-オン、ピリミジン-4(3H)-オン、ピリミジン-4(1H)-オン、4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール、2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾール、2,3-ジヒドロオキサゾール、1,3-ジオキソール、2,3-ジヒドロチオフェン、2,5-ジヒドロチオフェン、3,4-ジヒドロ-2H-1,4-オキサジン、3,4-ジヒドロ-2H-1,4-チアジン1,1-ジオキシド、1,2,3,4-テトラヒドロピラジン、1,3-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン、1,5-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン、1H-ピロール-2,5-ジオン、フラン-2(3H)-オン、フラン-2(5H)-オン、1,3-ジオキソール-2-オン、オキサゾール-2(3H)-オン、1,3-ジヒドロ-2H-イミダゾール-2-オン、フラン-2,5-ジオン、3,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、ピリジン-2,6-(1H,3H)-ジオン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、3,4-ジヒドロ-2H-1,3-オキサジン、3,6-ジヒドロ-2H-1,3-オキサジン、及び1,2,3,4-テトラヒドロピリミジンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、上記縮合5員若しくは6員単環式シクロアルキル環は、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロペンタノン、シクロペンタン-1,3-ジオン、シクロヘキサノン、及びシクロヘキサン-1,3-ジオンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、Bは、置換若しくは非置換のフェニル又は置換若しくは非置換の5員若しくは6員モノヘテロアリールであり、「置換」とは、当該基における1、2又は3個の水素原子が、上記群S3から独立に選択される置換基で置換されていることを意味する。
本発明の一実施形態において、Bは、置換若しくは非置換のピリミジン、置換若しくは非置換のピリジン、置換若しくは非置換のピラジン、置換若しくは非置換のピリダジン、置換若しくは非置換のオキサゾール、置換若しくは非置換のチアゾール、置換若しくは非置換のオキサジアゾール、置換若しくは非置換のピリミドイミダゾール、置換若しくは非置換のピリミドピラゾール、置換若しくは非置換のピラゾ[1,5-a]ピリミジン、置換若しくは非置換のイミダゾ[1,2-b]ピリダジン、置換若しくは非置換のキノキサリン、置換若しくは非置換の5,7-ジヒドロ-6H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-オン、置換若しくは非置換の1,7-ジヒドロ-4H-ピラゾ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、置換若しくは非置換のピリミジン-4(3H)-オンであり、「置換」とは、当該基における1、2又は3個の水素原子が、上記群S3から独立に選択される置換基で置換されていることを意味する。
本発明の一実施形態において、Bは、以下:
からなる群から選択される構造を有し、該構造は、非置換であるか、又は上記群S3から独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。
本発明の一実施形態において、Bは、以下:
からなる群から選択される構造を有し、該構造は、非置換であるか、ハロ及びC1-3アルキルからなる群から独立に選択される1、2又は3個の置換基で置換されている。
本発明の一実施形態において、Bは、以下:
からなる群から選択される構造を有する。
本発明の一実施形態において、m1及びm2は1である。
本発明の一実施形態において、X1はNであり;X2はN又はCHである。
本発明の一実施形態において、Ra及びRbは、それらに結合した炭素原子と共に、シクロプロピル環、シクロブチル環、シクロペンチル環、シクロペンテニル環、シクロヘキシル環、シクロヘキセニル環、シクロヘキサジエニル環、シクロブタノン、シクロブタン-1,2-ジオン、シクロペンタノン、シクロペンタン-1,3-ジオン、シクロヘキサノン、シクロヘキサン-1,3-ジオンからなる群から選択される3~6員の飽和若しくは部分不飽和の単環式環を形成する。
本発明の一実施形態において、Ra及びRbは、それらに結合した炭素原子と共に、シクロプロピル環を形成する。
本発明の一実施形態において、Ra及びRbは、それらに結合した炭素原子と共に、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、及びテトラヒドロピランからなる群から選択される3~6員の飽和若しくは部分不飽和の単環式ヘテロシクリル環を形成する。
本発明の一実施形態において、R1’は水素である。
本発明の一実施形態において、R2’は水素である。
本発明の一実施形態において、R2及びR2’は、それらに結合した炭素原子と共に、シクロプロピル環、シクロブチル環、シクロペンチル環、シクロペンテニル環、シクロヘキシル環、シクロヘキセニル環、シクロヘキサジエニル環、シクロブタノン、シクロブタン-1,2-ジオン、シクロペンタノン、シクロペンタン-1,3-ジオン、シクロヘキサノン、シクロヘキサン-1,3-ジオンからなる群から選択される3~6員の飽和若しくは部分不飽和の単環式環を形成する。
本発明の一実施形態において、R2及びR2’は、それらに結合した炭素原子と共に、シクロプロピル環を形成する。
本発明の一実施形態において、R2及びR2’は、それらに結合した炭素原子と共に、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、及びテトラヒドロピランからなる群から選択される3~6員の飽和若しくは部分不飽和の単環式ヘテロシクリル環を形成する。
本発明の一実施形態において、上記群S11、S2及びS21の置換基における上記C3-6単環式ヘテロシクリルは、それぞれ独立に、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、アゼチジン-2-オン、オキセタン、オキセタン-2-オン、オキサゾリジン、ピロリジン-2-オン、ピロリジン-2,5-ジオン、1,3-ジオキソラン、ジヒドロフラン-2(3H)-オン、ジヒドロフラン-2,5-ジオン、ピペリジン-2-オン、ピペリジン-2,6-ジオン、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン、イミダゾリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、1,3-ジオキソラン-2-オン、オキサゾリジン-2-オン、イミダゾリジン-2-オン、ピペリジン、ピペラジン、ピペラジン-2-オン、モルホリン、モルホリン-3-オン、モルホリン-2-オン、チオモルホリン-3-オン1,1-ジオキシド、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピラン、1,2-ジヒドロアザシクロブタジエン、1,2-ジヒドロオキセタジエン、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール、2,5-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,4-テトラヒドロピリジン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン、1,3-オキサジナン、ヘキサヒドロピリミジン、1,4-ジオキサン、テトラヒドロピリミジン-2(1H)-オン、1,4-ジオキサン-2-オン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(3H)-オン、3,4-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(1H)-オン、ピリミジン-4(3H)-オン、ピリミジン-4(1H)-オン、4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール、2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾール、2,3-ジヒドロオキサゾール、1,3-ジオキソール、2,3-ジヒドロチオフェン、2,5-ジヒドロチオフェン、3,4-ジヒドロ-2H-1,4-オキサジン、3,4-ジヒドロ-2H-1,4-チアジン1,1-ジオキシド、1,2,3,4-テトラヒドロピラジン、1,3-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン、1,5-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン、1H-ピロール-2,5-ジオン、フラン-2(3H)-オン、フラン-2(5H)-オン、1,3-ジオキソール-2-オン、オキサゾール-2(3H)-オン、1,3-ジヒドロ-2H-イミダゾール-2-オン、フラン-2,5-ジオン、3,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、ピリジン-2,6-(1H,3H)-ジオン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、3,4-ジヒドロ-2H-1,3-オキサジン、3,6-ジヒドロ-2H-1,3-オキサジン、及び1,2,3,4-テトラヒドロピリミジンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、上記群S11、S2及びS21の置換基における上記C3-6単環式シクロアルキルは、それぞれ独立に、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロブタノン、シクロブタン-1,2-ジオン、シクロペンタノン、シクロペンタン-1,3-ジオン、シクロヘキサノン、シクロヘキサン-1,3-ジオンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、上記群S11、S2及びS21の置換基における上記5員若しくは6員モノヘテロアリールは、それぞれ独立に、チオフェン、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、又はピラジンからなる群から選択される。
本発明の一実施形態において、R1、R2、R3、A、及びBは、それぞれ独立に、実施例に記載の具体的な各化合物における対応する基である。
本発明の一実施形態において、上記式(I)の化合物は、実施例に記載の具体的な各化合物からなる群から選択され、好ましくは、Z-2、Z-3、Z-4、Z-5、Z-6、Z-7、Z-8、Z-9、Z-9-1、Z-9-2、Z-9-3、Z-9-4、Z-10、Z-11、Z-12、Z-13、Z-14、Z-15、Z-17、Z-18、Z-18-1、Z-18-2、Z-18-3、Z-18-4、Z-19、Z-20、Z-21、Z-22、Z-22-1、Z-22-2、Z-22-3、Z-22-4、Z-23、Z-23-1、Z-23-2、Z-23-3、Z-23-4、Z-24、Z-25、Z-26、Z-27、Z-28、Z-29、Z-30、Z-31、Z-32、Z-32-1、Z-32-2、Z-32-3-、Z-32-4、Z-33、Z-34、Z-37、Z-37-1、Z-37-2、Z-37-3、Z-37-4、Z-38、Z-38-1、Z-38-2、Z-38-3、Z-38-4、Z-39、Z-39-1、Z-39-2、Z-39-3、Z-39-4、Z-40、Z-40-1、Z-40-2、Z-41、Z-41-1、Z-41-2、Z-42、Z-42-1、Z-42-2、Z-43、Z-43-1、Z-43-2、Z-44、Z-44-1、Z-44-2、Z-45、Z-46、Z-46’-1、Z-46’-2、Z-46-1、Z-46-2、Z-47、Z-48、Z-48-1、Z-48-2、Z-48-a、Z-48-b、Z-48-c、Z-48-d、Z-49、Z-49-1、Z-49-2、Z-50、Z-51、Z-52、Z-52-1、Z-52-2、Z-53、Z-53-1、Z-53-2、Z-54、Z-55、Z-56、Z-57、Z-58、Z-59、Z-60-1、Z-60-2、Z-61、Z-62、Z-63-a、Z-63-b、Z-63-1、Z-63-2、Z-64-1、Z-64-2、Z-65-1、Z-65-2、Z-65-3、Z-65-4、Z-66、Z-67、Z-68、Z-69、Z-71、Z-70-a、Z-70-b、Z-72、及びZ-73からなる群から選択される化合物である。
本発明の一実施形態において、上記式(I)の化合物は、本出願の実施例で調製される化合物からなる群から選択される。
別の態様において、本発明は、上述した化合物又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物若しくはプロドラッグと、医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物を提供する。
本明細書中、「医薬的に許容される担体」とは、活性物質の生物学的活性を阻害することなく、またホスト又は対象に悪影響を及ぼすことなく、有効量の本発明の活性物質を送達することができる任意の製剤又は担体媒体を意味する。代表的な担体としては、水、油、植物及び鉱物、クリーム基剤、ローション基剤、軟膏基剤等が挙げられる。これらの基剤には、懸濁剤、増粘剤、経皮吸収促進剤等が含まれる。これらの配合は、化粧品又は局所医薬の分野の当業者によく知られている。
本発明の一実施形態において、上記医薬組成物は、経口、噴霧吸入、直腸投与、経鼻投与、口腔投与、局所投与、非経口投与、例えば、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、髄腔内、心室内、胸骨内及び頭蓋内注射若しくは注入等の任意の形態で投与してもよく、又は移植リザーバーを用いて投与してもよい。これらの中でも、経口投与、腹腔内投与、又は静脈内投与が好ましい。経口投与する場合、本発明の化合物は、任意の経口的に許容される剤形に製剤化することができる。剤形としては、錠剤、カプセル、水溶液、水性懸濁液が挙げられるが、これらに限定されない。錠剤に使用する担体としては、典型的には、乳糖やコーンスターチが挙げられる。また、ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤を添加してもよい。カプセルに使用する希釈剤としては、典型的には、乳糖や乾燥コーンスターチが挙げられる。水性懸濁液は、典型的には、有効成分を適切な乳化剤及び懸濁剤と混合することで製剤化する。必要に応じて、甘味料、香料、又は着色料を経口剤形に添加してもよい。局所投与する場合、特に目、皮膚、下部腸管神経障害等、局所適用により容易にアクセス可能な患部表面又は器官に投与する場合、本発明の化合物は、当該表面又は器官に応じて異なる局所投与形態に製剤化することができる。目に局所投与する場合、本発明の化合物は、特定pHの等張滅菌生理食塩水を担体として、微粒子化した懸濁液又は溶液の剤形に製剤化でき、塩化ベンジルアルコキシド等の防腐剤を添加してもしなくてもよい。眼内に投与する場合は、上記化合物をワセリンクリーム等のクリーム状に製剤化することができる。皮膚に局所投与する場合、本発明の化合物は、有効成分を1つ以上の担体に懸濁又は溶解させた軟膏、ローション又はクリームの適切な剤形に製剤化することができる。軟膏製剤に有用な担体としては、鉱物油、液体ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリプロピレンオキシド、乳化ワックス、及び水が挙げられるが、これらに限定されない。ローション又はクリームに有用な担体としては、鉱物油、モノステアリン酸ソルビタン、Tween60、セチルエステルワックス、ヘキサデセニルアリールアルコール、2-オクチルドデカノール、ベンジルアルコール、及び水が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の化合物は、滅菌水性注射剤、オイル懸濁液又は滅菌注射液等の滅菌注射剤の剤形で投与することができる。有用な担体及び溶媒としては、水、リンゲル液、等張塩化ナトリウム溶液が挙げられる。さらに、滅菌不揮発油は、モノトリグリセリド、ジグリセリド等、溶媒又は懸濁媒体として使用することもできる。
別の態様において、本発明は、疾患を治療及び/又は予防するための医薬品の調製における、上述したジヒドロピラゾール化合物又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物若しくはプロドラッグの使用を提供する。
本発明の一実施形態において、上記疾患は、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、乾癬、関節リウマチ、NASH、及び心不全である。
別の態様において、本発明は、RIPK1関連疾患又は障害の治療に有用な選択的RIPK1阻害剤の調製における、上述したジヒドロピラゾール化合物又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物若しくはプロドラッグの使用を提供する。
別の態様において、本発明は、RIPK1関連疾患又は障害を治療するための方法であって、必要とする対象に治療上有効な量の上述したジヒドロピラゾール化合物又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物若しくはプロドラッグ、又はそれらの任意の組み合わせ、又は上記医薬組成物を投与する工程を含む方法を提供する。
本発明の一実施形態において、上記RIPK1関連疾患又は障害には、クローン病及び潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患、喘息、移植片対宿主病、慢性閉塞性肺疾患等の炎症性疾患;グレーブス病、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、乾癬等の自己免疫性疾患;骨吸収性疾患、変形性関節症、骨粗鬆症、多発性骨髄腫関連骨疾患等の破壊性骨疾患;急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病等の過形成性疾患;固形腫瘍、眼新生血管、乳児血管腫等の血管新生障害;敗血症、敗血症性ショック、細菌性赤痢等の感染症;アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、脳虚血、外傷による神経変性疾患等の神経変性疾患;転移性黒色腫、カポジ肉腫、多発性骨髄腫、HIV感染、CMV網膜炎、AIDS等の腫瘍及びウイルス性疾患が含まれるが、これらに限定されない。
本発明の一実施形態において、上記RIPK1関連疾患又は障害には、膵炎(急性又は慢性)、喘息、アレルギー、成人型呼吸窮迫症候群、慢性閉塞性肺疾患、糸球体腎炎、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、橋本甲状腺炎、グレーブス病、自己免疫性胃炎、糖尿病、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性好中球減少症、血小板減少症、アトピー性皮膚炎、慢性活動性肝炎、重症筋無力症、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、乾癬、移植片対宿主病、エンドトキシンによる炎症反応、結核、アテローム性動脈硬化症、筋変性、悪液質、乾癬性関節炎、ライター症候群、痛風、外傷性関節炎、風疹性関節炎、急性滑膜炎、膵臓β細胞疾患;広範な好中球浸潤を特徴とする疾患;リウマチ性脊椎炎、痛風性関節炎及びその他の関節炎異常、脳マラリア、慢性肺炎、珪肺症、肺肉腫症、骨吸収性疾患、同種移植片拒絶反応、感染症による発熱・筋肉痛、感染症に続発する悪液質、ルテオイド形成、瘢痕組織形成、潰瘍性大腸炎、発熱、インフルエンザ、骨粗鬆症、変形性関節症、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、転移性黒色腫、カポジ肉腫、多発性骨髄腫、敗血症、敗血症性ショック、細菌性赤痢;アルツハイマー病、パーキンソン病、脳虚血、外傷による神経変性疾患;固形腫瘍、眼新生血管、乳児血管腫等の血管新生障害;急性肝炎感染(A型、B型、C型肝炎等)、HIV感染及びCMV網膜炎、AIDS、ARC又は悪性腫瘍、ヘルペス等のウイルス性疾患;脳卒中、心筋虚血、脳卒中心臓発作、臓器の虚血、血管増殖、心臓及び腎臓の再灌流傷害、血栓症、心肥大、トロンビン誘発血小板凝集、エンドトキシン血症及び/又は中毒性ショック症候群、プロスタグランジン-エンドペルオキシドシンターゼ-2関連障害、尋常性天疱瘡が含まれるが、これらに限定されない。
本発明の一実施形態において、上記RIPK1関連疾患又は障害は、炎症性腸疾患、クローン病及び潰瘍性大腸炎、同種移植片拒絶反応、関節リウマチ、乾癬、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、及び尋常性天疱瘡からなる群から選択される。あるいは、好ましい疾患は、脳卒中により誘発される脳虚血再灌流傷害、心筋梗塞により誘発される心筋虚血再灌流傷害等の虚血再灌流傷害から選択される。
別の態様において、本発明は、大腸がん、多発性骨髄腫、肺がん、骨がん、頭頸部がん、膵臓がん、胆管がん、前立腺がん、皮膚がん、皮膚又は眼内の悪性黒色腫、子宮がん、卵巣がん、直腸がん、肛門部がん、胃がん、精巣がん、乳がん、子宮がん、卵管がん、子宮内膜がん、子宮頸がん、膣がん、外陰部がん、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、食道がん、小腸がん、内分泌系がん、甲状腺がん、副甲状腺がん、副腎がん、軟部組織肉腫、尿道がん、陰茎がん、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病等の慢性又は急性白血病、小児固形腫瘍、リンパ球性リンパ腫、膀胱がん、腎がん又は尿管がん、腎盂がん、中枢神経系(CNS)腫瘍、CNS原発リンパ腫、腫瘍血管新生、脊髄腫瘍、脳幹グリオーマ、下垂体腺腫、カポジ肉腫、類表皮がん、扁平上皮がん、T細胞リンパ腫、アスベスト誘発性がん等の環境誘発性がん、及び上記がんの組み合わせからなる群から選択される腫瘍又はがんを予防及び/又は治療するための医薬品の調製における、上述したジヒドロピラゾール化合物又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物若しくはプロドラッグの使用を提供する。
別の態様において、本発明は、腫瘍又はがんを治療するための方法であって、必要とする対象に治療上有効な量の上述したジヒドロピラゾール化合物又はその医薬的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物若しくはプロドラッグ、又はこれらの任意の組み合わせ、又は上記医薬組成物を投与する工程を含む方法を提供する。
本明細書中、「対象」とは、動物、特に哺乳類、好ましくはヒトを指す。
本明細書中、「有効量」又は「治療上有効な量」とは、非毒性で所望の効果を有する薬物又は薬剤の十分な量を指す。本発明の一実施形態において、本発明に従って患者を治療する場合、所定の薬剤の量は、個々の投薬計画、疾患又は障害の種類とその重症度、及び治療を必要とする対象又はホストの特有性(例えば体重)等の多くの要因によって決定されるが、例えば、使用した個々の薬剤、投与経路、治療される状態、治療される対象又はホスト等の個々の状況に応じて、当該技術分野で公知の慣習的方法で投与量を決定できる。一般的に、成人の治療に使用する場合、投与量は典型的には0.02~5000mg/日、例えば約1~1500mg/日の範囲となる。所望の投与量は、都合に応じて、単回投与するか、同時に(若しくは短時間で)投与するか、又は適切な間隔での分割投与、例えば1日あたり2回、3回、4回、又はそれ以上の分割投与とすることができる。投与量範囲を上記の通り提示したが、患者の状態に応じて、また医師の診断に関連して、具体的な有効量を適切に調整できることが当業者に理解されるであろう。
本明細書中、「医薬的に許容される塩」とは、医薬的に許容され、親化合物の薬理活性を有する本化合物の塩を指す。医薬的に許容される塩の種類としては、無機酸(塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等)若しくは有機酸(酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、カンファースルホン酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸等)との酸付加塩;親化合物に存在する酸性プロトンがアルカリ金属イオン若しくはアルカリ土類イオン等の金属イオンで置換されるか、又はエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N-メチルグルカミン等の有機塩基に配位して形成される塩が挙げられる。本発明の医薬的に許容される塩は、通常の化学的方法によって酸ラジカル又は塩基ラジカルを含む親化合物から合成できる。一般に、このような塩は、遊離酸又は塩基の形態であるこれらの化合物と、化学量論的量の適切な塩基又は酸とを、水、有機溶媒、又は両者の混合物中で反応させることで調製する。一般的には、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、アセトニトリル等の非水系媒体が好ましい。本明細書に記載の化合物は、塩の形態に加えて、プロドラッグの形態でも存在する。本明細書に記載の化合物のプロドラッグは、生理的条件下で容易に化学変化して、本発明の化合物に変換される。さらに、プロドラッグは、in vivo環境において化学的又は生化学的方法で本発明の化合物に変換することができる。
本明細書中、「溶媒化合物」及び「溶媒和物」とは、本発明の化合物を医薬的に許容される溶媒と組み合わせることで形成される物質を指す。医薬的に許容される溶媒としては、水、エタノール、酢酸等が挙げられる。上記溶媒和物には、化学量論的溶媒和物及び非化学量論的溶媒和物が含まれ、好ましくは水和物である。本発明の特定の化合物は、水和物等、溶媒和又は非溶媒和形態で存在してもよい。一般に、溶媒和形態は非溶媒和形態と同等であり、両形態が本発明の範囲内に含まれる。
式(I)で表される本化合物は、1つ以上のキラル中心を有していてもよく、様々な光学活性型で存在してもよい。化合物が1つのキラル中心を有する場合、該化合物はエナンチオマーを包含する。本発明は、異性体及び異性体の混合物、例えばラセミ混合物の両方を包含する。エナンチオマーは、結晶化、キラルクロマトグラフィー等の当該分野で知られている方法に従ってキラル分割してもよい。化合物が2つ以上のキラル中心を有する場合、ジアステレオ異性体が存在してもよい。本発明は、キラル分割された光学的に純粋な特定の異性体及びジアステレオ異性体の混合物を包含する。ジアステレオ異性体は、結晶化、分取クロマトグラフィー等の当該分野で知られている方法に従ってキラル分割してもよい。「立体異性体」とは、立体配座異性体及び立体配置異性体の両方を含み、立体配置異性体は、主にシス-トランス異性体及び光学異性体を含む。本発明の化合物は、立体異性体形態で存在していてもよいため、考えられる全ての立体異性体形態、例えば、これらに限定されないが、シス-トランス異性体、互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオ異性体、アトロプ異性体等を含む。また、本発明の化合物は、メソマー、ラセミ体、同量のアトロプ異性体の混合物等、上述した立体異性体の任意の組み合わせ又は混合物として存在してもよい。単一のエナンチオマー、単一の非エナンチオマー、又はこれらの混合物、又は単一のアトロプ異性体又はその混合物が例示される。本発明の化合物がオレフィン性二重結合を含む場合、特に断りのない限り、シス異性体及びトランス異性体、並びにそれらの任意の組み合わせを含む。
本明細書中、「アルキル」とは、1~20個の炭素原子を有する直鎖又は分岐の飽和脂肪族炭化水素基を指す。「C1-10アルキル」とは、1~10個の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルキル基、より好ましくは1、2、3、4、5又は6個の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルキル基、すなわちC1-6アルキル、より好ましくはC1-4アルキル、最も好ましくはC1-3アルキルを指す。具体例としては、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、n-ペンチル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、n-ヘキシル、1-エチル-2-メチルプロピル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2-エチルブチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、2,3-ジメチルブチル、及びそれらの種々の分岐異性体が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中、「アルコキシ」とは、-O-アルキル(式中、アルキルは上記で定義された通り)の構造を有する基を指す。「C1-10アルコキシ」とは、1~10個の炭素原子を有するアルコキシ基を指し、好ましくはC1-6アルコキシ、より好ましくはC1-4アルコキシ、最も好ましくはC1-3アルコキシを指す。具体例としては、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、iso-プロポキシ、n-ブトキシ、tert-ブトキシ、iso-ブトキシ、n-ペントキシ等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中、「アルキルチオ」とは、-S-アルキル(式中、アルキルは上記で定義された通り)の構造を有する基を指す。「C1-10アルキルチオ」とは、1~10個の炭素原子を有するアルキルチオ基、好ましくはC1-6アルキルチオ、より好ましくはC1-4アルキルチオ、より好ましくはC1-3アルキルチオを指す。具体例としては、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソ-プロピルチオ、ブチルチオ、tert-ブチルチオ、イソ-ブチルチオ、ペンチルチオ等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中、「アルケニル」とは、鎖の任意の位置に1つ以上の炭素-炭素二重結合を有する上記で定義されたアルキルを指す。「C2-8アルケニル」とは、2~8個の炭素原子及び少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有するアルケニル基を指し、好ましくは2~6個の炭素原子及び1~2個の炭素-炭素二重結合を有するアルケニル基、すなわちC2-6アルケニルを指し、より好ましくは2~4個の炭素原子及び1~2個の炭素-炭素二重結合を有するアルケニル基、すなわちC2-4アルケニルを指す。具体例としては、ビニル、1-プロペニル、2-プロペニル、1-、2-又は3-ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ブタジエニル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中、「アルキニル」とは、鎖の任意の位置に1つ以上の炭素-炭素三重結合を有する上記で定義されたアルキルを指す。「C2-8アルキニル」とは、2~8個の炭素原子及び少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を有するアルキニル基を指し、好ましくは2~6個の炭素原子及び1~2個の炭素-炭素三重結合を有するアルキニル基、すなわちC2-6アルキニルを指し、より好ましくは2~4個の炭素原子及び1~2個の炭素-炭素三重結合を有するアルキニル基、すなわちC2-4アルキニルを指す。具体例としては、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-、2-又は3-ブチニル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中、「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素を指す。
本明細書中、「ハロアルキル」とは、1個以上(1、2、3、4又は5個)のハロゲンで置換されている上記で定義されたアルキルを指す。「ハロC1-10アルキル」とは、1~10個の炭素原子を有するハロアルキルを指し、好ましくはハロC1-6アルキル、より好ましくはハロC1-4アルキル、最も好ましくはハロC1-3アルキルを指す。具体例としては、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、クロロエチル、1,2-ジクロロエチル、トリクロロエチル、ブロモエチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロエチル、ジフルオロエチル、トリフルオロエチル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中、「ハロアルコキシ」とは、1個以上(1、2、3、4又は5個)のハロゲンで置換されている上記で定義されたアルコキシを指す。「ハロC1-10アルコキシ」とは、1~10個の炭素原子を有するハロアルコキシを指し、好ましくはハロC1-6アルコキシ、より好ましくはハロC1-4アルコキシ、最も好ましくはハロC1-3アルコキシを指す。具体例としては、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、フルオロメトキシ、フルオロエトキシ、ジフルオロメトキシ、ジフルオロエトキシ等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中、「シクロアルキル」及び「シクロアルキル環」は、飽和若しくは部分不飽和の単環式又は多環式環状ヒドロカルビル置換基を指す用語として置き換え可能に使用される。シクロアルキル環は、3~20個の炭素原子(C3-20)、好ましくは3~12個の炭素原子(C3-12)、より好ましくは3~10個の炭素原子(C3-10)、最も好ましくは3~6個の炭素原子(C3-6)を有する。シクロアルキル中の環炭素原子は、1、2又は3個のオキソ基で置換されて、環状ケトン構造を形成してもよい。単環式シクロアルキルの場合、該単環式シクロアルキルは飽和又は部分不飽和であり、好ましくは3~8個の環炭素原子(すなわち、3~8員又はC3-8)、好ましくは3~6個の環炭素原子を有する単環式シクロアルキルである。単環式シクロアルキルの非限定的な例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプチル、シクロヘプタトリエニル、シクロオクチル、シクロブタノン、シクロブタン-1,2-ジオン、シクロペンタノン、シクロペンタン-1,3-ジオン、シクロヘキサノン、シクロヘキサン-1,3-ジオン等が挙げられる。多環式シクロアルキルには、スピロアルキル、縮合シクロアルキル、橋かけシクロアルキルが含まれる。シクロアルキル環は、アリール環、ヘテロアリール環、又はヘテロシクリル環と縮合していてもよく、その場合、親構造に結合している環がシクロアルキル環である。非限定的な例としては、インダニル、テトラリル、ベンゾシクロヘプチル等が挙げられる。シクロアルキルは置換されていても置換されていなくてもよい。置換されている場合、置換基は、本開示に記載されている1つ以上の置換基であることが好ましい。
本明細書中、「ヘテロシクリル」及び「ヘテロシクリル環」は、3~20個の環原子を有し(すなわち、3~20員又はC3-20)、1個以上(好ましくは1~4個)の環原子が、窒素、酸素、又はS(O)m(式中、mは0~2の整数)からなる群から選択されるヘテロ原子であり(ただし、-O-O-、-O-S-、又は-S-S-の環状部位を除く)、残りの環原子は炭素原子である飽和若しくは部分不飽和の単環式又は多環式の環状ヒドロカルビルを指す用語として置き換え可能に使用される。窒素原子は、置換されていても置換されていなくてもよい(すなわち、N又はNRであり、Rは水素又は本明細書中で定義される別の置換基である)。ヘテロシクリルの環内の炭素原子は、1、2又は3個のオキソ基で置換されて、環状ケトン、環状ラクトン、又は環状ラクタムの構造を形成してもよい。ヘテロシクリルは、好ましくは3~12個の環原子、より好ましくは3~10個の環原子を有し、そのうち1~4個がヘテロ原子である。
本発明の特定の実施形態において、「ヘテロシクリル」とは、単環式ヘテロシクリルを指し、該単環式ヘテロシクリルは、飽和又は部分不飽和である。好ましくは、3~8個の環原子を有し(すなわち、3~8員又はC3-8)、そのうち1~3個がヘテロ原子である単環式ヘテロシクリルである。より好ましくは、3~6個の環原子を有し(すなわち、3~6員又はC3-6)、そのうち1~2個がヘテロ原子である単環式ヘテロシクリルである。最も好ましくは、5個又は6個の環原子を有し(すなわち、5員若しくは6員又はC5-6)、そのうち1~2個がヘテロ原子である単環式ヘテロシクリルである。ヘテロ原子が窒素原子である場合、該窒素原子は置換されていても置換されていなくてもよい(すなわち、N又はNRであり、Rは水素又は本明細書中で定義される別の置換基である)。ヘテロ原子が硫黄原子である場合、該硫黄原子は酸化されていてもよい(すなわち、S(O)mであり、mは0~2の整数である)。単環式ヘテロシクリルの環内の炭素原子は、1、2又は3個のオキソ基で置換されて、環状ケトン、環状ラクトン、又は環状ラクタムの構造を形成してもよい。単環式ヘテロシクリルの非限定的な例としては、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、アゼチジン-2-オン、オキセタン、オキセタン-2-オン、オキサゾリジン、ピロリジン-2-オン、ピロリジン-2,5-ジオン、1,3-ジオキソラン、ジヒドロフラン-2(3H)-オン、ジヒドロフラン-2,5-ジオン、ピペリジン-2-オン、ピペリジン-2,6-ジオン、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン、イミダゾリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、1,3-ジオキソラン-2-オン、オキサゾリジン-2-オン、イミダゾリジン-2-オン、ピペリジン、ピペラジン、ピペラジン-2-オン、モルホリン、モルホリン-3-オン、モルホリン-2-オン、チオモルホリン-3-オン1,1-ジオキシド、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピラン、1,2-ジヒドロアザシクロブタジエン、1,2-ジヒドロオキセタジエン、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール、2,5-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,4-テトラヒドロピリジン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン、1,3-オキサジナン、ヘキサヒドロピリミジン、1,4-ジオキサン、テトラヒドロピリミジン-2(1H)-オン、1,4-ジオキサン-2-オン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、5,6-ジヒドロピリミド-4(3H)-オン、3,4-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、5,6-ジヒドロピリミジン-4(1H)-オン、ピリミジン-4(3H)-オン、ピリミジン-4(1H)-オン、4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール、2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾール、2,3-ジヒドロオキサゾール、1,3-ジオキソール、2,3-ジヒドロチオフェン、2,5-ジヒドロチオフェン、3,4-ジヒドロ-2H-1,4-オキサジン、3,4-ジヒドロ-2H-1,4-チアジン1,1-ジオキシド、1,2,3,4-テトラヒドロピラジン、1,3-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン、1,5-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン、1H-ピロール-2,5-ジオン、フラン-2(3H)-オン、フラン-2(5H)-オン、1,3-ジオキソール-2-オン、オキサゾール-2(3H)-オン、1,3-ジヒドロ-2H-イミダゾール-2-オン、フラン-2,5-ジオン、3,6-ジヒドロピリジン-2(1H)-オン、ピリジン-2,6-(1H,3H)-ジオン、5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-オン、3,4-ジヒドロ-2H-1,3-オキサジン、3,6-ジヒドロ-2H-1,3-オキサジン、1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン等が挙げられる。C-C、N-C等、上記単環式ヘテロシクリル中の隣接する2つの環原子は、本明細書で定義される単環式シクロアルキル環、単環式ヘテロシクリル環、モノアリール環、5員若しくは6員モノヘテロアリール環等のシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、又はヘテロアリールと縮合して、縮合ポリシクリルを形成してもよい。上記別の環と縮合した単環式ヘテロシクリル中の隣接する2つの環原子は、C-Cであることが好ましい。本発明の特定の実施形態において、「ヘテロシクリル」とは、スピロヘテロシクリル、縮合ヘテロシクリル、橋かけヘテロシクリル等の多環式ヘテロシクリルを指す。本発明において、上記各種ヘテロシクリルは、それぞれ置換されていても置換されていなくてもよい。置換されている場合、置換基は、本開示に記載されている1つ以上の置換基であることが好ましい。
本明細書中、「アリール」、「アリール環」、及び「芳香族環」は、6~14個の環原子を有し(すなわち、6~14員又はC6-14)、少なくとも1つの環が環系の芳香族である、すなわち、π電子共役系を有している全炭素モノシクリル、全炭素ポリシクリル(環が共有結合によって別の環に連結されており、非縮合)又は全炭素縮合ポリシクリル(すなわち、一対の隣接する炭素原子が環の間で共有されている)基を指す用語として置き換え可能に使用される。6~10個の環原子を有する(すなわち、6~10員である又はC6-10)アリールが好ましい。環系における各環は、5個又は6個の環原子を有する。「アリール」及び「アリール環」は置き換え可能に使用できる。本発明の特定の実施形態において、「アリール」とは、単環式アリール又は多環式アリール環を指す。非限定的な例としては、フェニル、ビフェニル等が挙げられる。本発明の特定の実施形態において、「アリール」とは、単環式アリール環を1つ以上の単環式アリール環に縮合した多環式基である芳香族縮合ポリシクリルを指す。非限定的な例としては、ナフチル、アントリル等が挙げられる。本発明の特定の実施形態において、「アリール」とは、芳香族縮合ポリシクリル(好ましくは9員若しくは10員芳香族縮合ポリシクリル)を指す。上記芳香族縮合ポリシクリルは、単環式アリール環(フェニル等)を1つ以上の非芳香族環に縮合した多環式基であり、親構造に結合している環は、芳香族環又は非芳香族環である。非芳香族環としては、3~6員単環式ヘテロシクリル環、好ましくは5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環(単環式ヘテロシクリル環内の環炭素原子は、1又は2個のオキソ基で置換されて、環状ラクタム又は環状ラクトンの構造を形成していてもよい)、3~6員単環式シクロアルキル環、好ましくは5員若しくは6員単環式シクロアルキル環(単環式シクロアルキル環内の環炭素原子は、1又は2個のオキソ基で置換されて、環状ケトンの構造を形成していてもよい)等が挙げられるが、これらに限定されない。上記単環式アリール環を1つ以上の非芳香族環に縮合した多環式基は、窒素原子又は炭素原子を介して他の部位又は親構造と連結していてもよい。親構造に結合している環は、芳香族環又は非芳香族環である。
本開示において、フェニルを1つの5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環に縮合した9員若しくは10員芳香族縮合二環式環とは、フェニルにおける隣接する2つの置換基が、それらに結合した環原子と共に、上記に定義される縮合5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環を形成することを意味する。形成された9員若しくは10員芳香族縮合二環式環は、9員若しくは10員フェニルヘテロシクロアルキル環とも称される。
本開示において、フェニルを1つの5員若しくは6員単環式シクロアルキル環に縮合した9員若しくは10員芳香族縮合二環式環とは、フェニルにおける隣接する2つの置換基が、それらに結合した環原子と共に、上記に定義される縮合5員若しくは6員単環式シクロアルキル環を形成することを意味する。形成された9員若しくは10員芳香族縮合二環式環は、9員若しくは10員フェニルシクロアルキル環とも称される。非限定的な例としては、以下のものが挙げられる。
本発明において、上記各種アリールは、それぞれ置換されていても置換されていなくてもよい。置換されている場合、置換基は、本開示に記載されている1つ以上の置換基であることが好ましい。
本明細書中、「ヘテロアリール」及び「ヘテロアリール環」とは、1~4個のヘテロ原子を有し、5~14個の環原子(すなわち、5~14員又はC5-14)、好ましくは5~10個の環原子(すなわち、5~10員又はC5-10)、より好ましくは5、6、8、9又は10個の環原子を有し、上記ヘテロ原子が、窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択され、上記窒素原子及び硫黄原子が酸化されていてもよく、上記窒素原子が四級化されていてもよい単環式又は縮合多環式(すなわち、一対の隣接する炭素原子が環の間で共有されている)基を指す用語として置き換え可能に使用される。ヘテロアリール基は、環系に共有される6、10又は14個のπ電子を有する。環系において、少なくとも1つの環が芳香族である。「ヘテロアリール」及び「ヘテロアリール環」は、置き換え可能に使用できる。
本発明の特定の実施形態において、「ヘテロアリール」とは、モノヘテロアリール環(好ましくは5員若しくは6員モノヘテロアリール環)を指す。モノヘテロアリールの非限定的な例としては、チオフェン、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール、テトラゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン等が挙げられる。本発明の特定の実施形態において、「ヘテロアリール」とは、縮合多環式ヘテロアリール環(好ましくは8~10員ビヘテロアリール環)を指す。縮合多環式ヘテロアリール環には、モノアリール環(フェニル等)をモノヘテロアリール環(好ましくは5員若しくは6員モノヘテロアリール環)に縮合した多環式基(好ましくは9員若しくは10員ビヘテロアリール環)、及びモノヘテロアリール(好ましくは5員若しくは6員モノヘテロアリール)をモノヘテロアリール(好ましくは5員若しくは6員モノヘテロアリール)に縮合した多環式基(好ましくは8~10員ビヘテロアリール環)がいずれも含まれる。上記モノヘテロアリール環内のC-C、N-C、N-N等の任意の2つの隣接する環原子は、本開示で定義される単環式シクロアルキル環、単環式ヘテロシクリル環、モノアリール環、5員若しくは6員モノヘテロアリール環等のシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、又はヘテロアリールと縮合して、縮合ポリシクリルを形成してもよい。別の環と縮合して縮合環を形成する、モノヘテロアリール環内の2つの隣接する環原子は、好ましくはC-Cであり、以下の形態が挙げられるが、これらに限定されない。
縮合多環式ヘテロアリール環の非限定的な例としては、ベンゾ[d]イソオキサゾール、1H-インドール、イソインドール、1H-ベンゾ[d]イミダゾール、ベンゾ[d]イソチアゾール、1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール、ベンゾ[d]オキサゾール、ベンゾ[d]チアゾール、インダゾール、ベンゾフラン、ベンゾ[b]チオフェン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、シンノリン、ピリド[3,2-d]ピリミジン、ピリド[2,3-d]ピリミジン、ピリド[3,4-d]ピリミジン、ピリド[4,3-d]ピリミジン、1,8-ナフチリジン、1,7-ナフチリジン、1,6-ナフチリジン、1,5-ナフチリジン、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン、イミダゾロ[1,2-b]ピリダジン等が挙げられる。
上記モノヘテロアリール、上記単環式アリール環をモノヘテロアリール環に縮合した多環式基、又は上記モノヘテロアリールをモノヘテロアリールに縮合した多環式基は、窒素原子又は炭素原子を介して他の部位又は親構造と連結していてもよい。多環式基の場合、親構造に連結している環は、ヘテロアリール環、アリール環、単環式シクロアルキル環、又は単環式ヘテロシクリル環である。非限定的な例としては、以下のものが挙げられる。
本発明の特定の実施形態において、「ヘテロアリール」とは、縮合多環式ヘテロアリール基(好ましくは8~10員ビヘテロアリール環)を指す。上記縮合多環式ヘテロアリール環は、モノヘテロアリール環(好ましくは5員若しくは6員モノヘテロアリール環)を1つ以上の非芳香族環に縮合した多環式基であり、親構造に連結している環は、ヘテロアリール環又は非芳香族環であり、上記非芳香族環としては、3~6員(好ましくは5~6員)単環式ヘテロシクリル環(単環式ヘテロシクリル環内の環炭素原子は、1~2個のオキソ基で置換されて、環状ラクタム又は環状ラクトンの構造を形成してもよい)、3~6員(好ましくは5~6員)単環式シクロアルキル環(単環式シクロアルキル環内の環炭素原子は、1~2個のオキソ基で置換されて、環状ケトンの構造を形成してもよい)等が挙げられるが、これらに限定されない。モノヘテロアリール環を1つ以上の非芳香族環に縮合した多環式基は、窒素原子又は炭素原子を介して他の部位又は親構造と連結していてもよく、親構造と連結している環は、ヘテロアリール環又は非芳香族環である。
本開示において、5員若しくは6員モノヘテロアリールを1つの5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環に縮合した8~10員ビヘテロアリールとは、5員若しくは6員モノヘテロアリールにおける隣接する2つの置換基が、それらに結合した環原子と共に、上記で定義される縮合5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル環を形成することを意味する。形成された8~10員ビヘテロアリールは、8~10員ヘテロアリールヘテロシクロアルキル環とも称される。
本開示において、5員若しくは6員モノヘテロアリールを1つの5員若しくは6員単環式シクロアルキル環に縮合した8~10員ビヘテロアリールとは、5員若しくは6員モノヘテロアリールにおける隣接する2つの置換基が、それらに結合した環原子と共に、上記で定義される縮合5員若しくは6員単環式シクロアルキル環を形成することを意味する。形成された8~10員ビヘテロアリールは、8~10員ヘテロアリールシクロアルキル環とも称される。非限定的な例としては、以下が挙げられる。
本発明において、上記各種ヘテロアリールは、それぞれ置換されていても置換されていなくてもよい。置換されている場合、置換基は、本開示に記載されている1つ以上の置換基であることが好ましい。
本明細書中、「3~6員の飽和若しくは部分不飽和の単環式環」とは、3~6個の環原子を有する飽和若しくは部分不飽和の全炭素単環式基を指す。単環式環内の環炭素原子は、1、2又は3個のオキソ基で置換されて、環状ケトンの構造を形成してもよい。3~6員の飽和若しくは部分不飽和の単環式環としては、シクロプロピル環、シクロブチル環、シクロペンチル環、シクロペンテニル環、シクロヘキシル環、シクロヘキセニル環、シクロヘキサジエニル環、シクロブタノン、シクロブタン-1,2-ジオン、シクロペンタノン、シクロペンタン-1,3-ジオン、シクロヘキサノン、シクロヘキサン-1,3-ジオン等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中、「3~6員の飽和若しくは部分不飽和のモノヘテロシクリル環」とは、3~6員単環式環内の1、2又は3個の炭素原子が、窒素、酸素、又はS(O)t(式中、tは0~2の整数)からなる群から選択されるヘテロ原子で置換されており(ただし、-O-O-、-O-S-、又は-S-S-の環状部位を除く)、残りの環原子が炭素であることを意味し、好ましくは4~6員であり、より好ましくは5員若しくは6員である。モノヘテロシクリル環内の環炭素原子は、1、2又は3個のオキソ基で置換されて、環状ケトン、環状ラクトン、又は環状ラクタムの構造を形成してもよい。3~6員の飽和若しくは部分不飽和のモノヘテロシクリル環としては、アジリジン、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピロール、ピペリジン、ピロリン、オキサゾリジン、ピペラジン、ジオキソラン、ジオキサン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン-1,1-ジオキシド、テトラヒドロピラン、1,2-ジヒドロアザシクロブタジエン、1,2-ジヒドロオキセタジエン、2,5-ジヒドロ-1H-ピロール、2,5-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロフラン、2,3-ジヒドロ-1H-ピロール、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,4-テトラヒドロピリジン、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中、「ヒドロキシ」とは、-OH基を指す。
本明細書中、「ヒドロキシメチル」とは、-CH2OHを指し、「ヒドロキシエチル」とは、-CH2CH2OH又は-CH(OH)CH3を指す。
本明細書中、「シアノメチル」とは、-CH2CNを指し、「シアノエチル」とは、-CH2CH2CN又は-CHCNCH3を指す。
本明細書中、「ハロ」とは、フルオロ、クロロ、ブロモ、又はヨードを指す。
本明細書中、「アミノ」とは、-NH2を指す。
本明細書中、「シアノ」とは、-CNを指す。
本明細書中、「ニトロ」とは、-NO2を指す。
本明細書中、「ベンジル」とは、-CH2-フェニルを指す。
本明細書中、「オキソ基」とは、=Oを指す。
本明細書中、「カルボキシル」とは、-C(O)OHを指す。
本明細書中、「カルボキシレート基」とは、-C(O)O(アルキル)又は-C(O)O(シクロアルキル)を指す。
本明細書中、「アセチル」とは、-COCH3を指す。
本明細書中、「置換」とは、特定の原子の原子価が正常であり、置換化合物が安定である限り、特定の原子上の任意の1つ以上の水素原子が、重水素、水素の変種等の置換基で置換されていることを意味する。置換基がオキソ基(すなわち=O)の場合は、2つの水素原子が置換されていることを意味する。オキソ基の置換は、芳香族基では起こらない。「置換されていてもよい」とは、置換されていても置換されていなくてもよいことを意味する。特に指定のない限り、置換基の種類及び数は、化学的に達成可能であることに基づいて任意に決定できる。
化合物の構成又は構造において任意の変数(例えばR)が2回以上登場する場合、それぞれの場合においてその定義は独立している。したがって、例えば、ある基が0~2個のRで置換されている場合、当該基は2個までのRで置換されていてもよく、それぞれの場合においてRは独立した選択肢を有する。さらに、置換基及び/又はその変種の組み合わせは、該組み合わせによって安定した化合物が得られる場合にのみ許容される。
発明の詳細な説明
本発明の化合物は、以下に挙げる具体的な実施形態、以下に挙げる具体的な実施形態を他の化学合成法と組み合わせて得られる実施形態、及び当業者によく知られている等価な代替物を含む、当業者によく知られている様々な合成法によって調製することができる。好ましい実施形態としては、本発明の実施例が挙げられるが、これらに限定されない。
なお、以下の実施例で分離して得られた立体異性体の絶対配置は任意に指定される。
本発明は、実施例によって詳細に説明されるが、これらに不利に限定されるものではない。本開示において、本発明を詳細に説明しているが、その具体的な実施形態も開示されている。本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本発明の具体的な実施形態に様々な変更及び修正がなされ得ることは、当業者には明らかであろう。実施例において具体的な条件が示されていない場合、従来の条件又は製造者が推奨する条件に従って実施する。製造者が示されていない試薬や器具は、いずれも市販される従来品である。
本開示において、室温とは、約20~25℃を指す。
実施例で得られた生成物の保持時間の測定方法(LCMS法):カラム:ZORBAX Extend-C18、2.1×50mm、5μm;移動相A:H2O(0.02%FA);移動相B:ACN(0.02%FA);勾配:移動相B、20%→95%→20%;稼働時間:3分;流量:1.5ml/分;カラム温度:40℃。
略語:ACN:アセトニトリル;IPA:イソプロパノール;AMMN:7Mアンモニアメタノール溶液;DEA:ジエチルアミン;FA:ギ酸、Hex:ヘキサン、EtOH:エタノール、HATU:2-(7-アザベンゾトリアゾール)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート。
実施例2:6-(8-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクト-3-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(ラセミ体、Z-2)及び6-(8-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクト-3-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(ラセミ体、Z-3)の調製
工程1:tert-ブチル8-オキソ-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボキシレート(8.8g、39.1mmol)及び(メトキシメチル)トリフェニルホスフィンクロリド(24.1g、70.4mmol)をテトラヒドロフラン(150mL)に溶解した。反応混合物を0℃まで冷却し、カリウムtert-ブトキシド(7.88g、70.4mmol)を添加した。反応混合物を25℃までゆっくりと温め、18時間攪拌した。得られた反応混合物を塩化アンモニウム溶液の希釈液でクエンチし、ジクロロメタン(150mL×2)で抽出した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)に供して、tert-ブチル8-メトキシメチレン-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボキシレート(7.25g、収率:73%)を得た。ES-API:[M+H]+=254.2.
工程2:tert-ブチル8-メトキシメチレン-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボキシレート(7.25g、28.7mmol)、p-トルエンスルホン酸一水和物(5.72g、30.1mmol)及び水(1.03g、57.3mmol)をアセトン(150mL)に添加した。混合物を25℃で18時間攪拌した。得られた反応混合物を更なる処理をせず、次の反応工程で用いた。ES-API:[M+H]+=240.1.
工程3:モノ過硫酸カリウム錯塩(OXONE)(36.7g、57.32mmol)及び水(7mL)を前工程の反応混合物に添加した。反応混合物を25℃で2時間反応させた。得られた反応混合物をジクロロメタン(150mL×2)で抽出した。有機相を合わせて生理食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去して、3-(tert-ブトキシカルボニル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボン酸(3.3g、収率:45%)を得た。ES-API:[M+H]+=256.1.
工程4:3-(tert-ブトキシカルボニル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボン酸(100mg、0.39mmol)、5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(286mg、1.96mmol)、HATU(179mg、0.47mmol)、及びトリエチルアミン(79mg、0.78mmol)のジクロロメタン(2mL)溶液の混合物を25℃で2時間攪拌した。得られた反応混合物を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)に供して、tert-ブチル8-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボキシレート(45mg、収率:30%)を得た。ES-API:[M+H]+=384.2.
工程5:tert-ブチル8-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボキシレート及び塩酸(テトラヒドロフラン溶液、3.5M、150m)の混合物を25℃で2時間攪拌した。得られた溶液をロータリーエバポレーターで溶媒を除去して、(3-アザビシクロ[3.2.1]オクト-8-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン塩酸塩(50mg、粗生成物)を得て、これをそのまま次の反応工程で用いた。ES-API:[M+H]+=284.2.
工程6:(3-アザビシクロ[3.2.1]オクト-8-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン塩酸塩(50mg、0.156mmol)、4-クロロ-6-シアノピリミジン(22mg、0.16mmol)、炭酸カリウム(43mg、0.31mmol)、及びトリエチルアミン(32mg、0.31mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)溶液の混合物を25℃で2時間攪拌した。得られた溶液を水でクエンチし、酢酸エチル(5mL×2)で抽出した。有機相を合わせて生理食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去した。6-(8-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクト-3-イル)ピリミジン-4-カルボニトリルの粗生成物を分取HPLC(カラム:Ultimate XB-C18、50×250mm、10um;移動相システム:A:純水;B:純アセトニトリル;流量:80ml/分、B/A=20%-90%;カラム温度:室温)で分離して、以下の2つのラセミ体を得た。
Z-2(保持時間:39.1分):6-(8-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクト-3-イル)ピリミジン-4-カルボニトリルのラセミピーク(ピーク1、7.0mg、収率:12%),ES-API:[M+H]+=387.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.53(s,1H),7.32-7.15(m,3H),6.99(s,1H),6.70(s,1H),5.38(dd,J=11.9,5.0Hz,1H),4.33(s,1H),3.88-3.18(m,6H),2.87-2.69(m,4H),1.58(d,J=18.2Hz,2H).
Z-3(保持時間:40.46分):6-(8-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクト-3-イル)ピリミジン-4-カルボニトリルの別のラセミピーク(ピーク2、3.5mg、収率:6%)。ES-API:[M+H]+=387.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.59(d,J=1.1Hz,1H),7.33-7.12(m,5H),6.98(s,1H),6.81(s,1H),5.36(dd,J=12.0,5.0Hz,1H),3.43-3.18(m,3H),2.88-2.69(m,3H),2.01-1.66(m,5H),1.44(d,J=9.0Hz,2H).
実施例3:(3-(6-メトキシピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクト-8-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-4)の調製
工程1:(3-アザビシクロ[3.2.1]オクト-8-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(70mg、0.25mmol)、4-クロロ-6-メトキシピリミジン(30mg、0.2mmol)、及びジイソプロピルエチルアミン(67mg、0.52mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1mL)溶液の反応混合物を70℃で16時間反応させた。その後、反応混合物を酢酸エチル(20mL)で希釈した。有機相を水(30mL)で洗浄した。分離した有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去した。残渣を分取HPLC(カラム:Ultimate XB-C18、50×250mm、10um;移動相システム:A:純水;B:純アセトニトリル;流量:80ml/分、B/A=20%-100%;カラム温度:室温)により分離して、(3-(6-メトキシピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクト-8-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-4、1.7mg、収率:6%)を得た。ES-API:[M+H]+=392.1.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.26(s,1H),7.31-7.15(m,5H),6.96(s,1H),5.67(s,1H),5.39(dd,J=11.9,4.9Hz,1H),3.87(s,3H),3.55-3.23(m,4H),2.79-2.68(m,3H),1.87-1.81(m,2H),1.60(d,J=7.2Hz,4H).
実施例4:(3-(2-メトキシピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクト-8-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-5)の調製
工程1:(3-アザビシクロ[3.2.1]オクト-8-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(70mg、0.25mmol)及び2-メトキシ-4-クロロピリミジン(30mg、0.2mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(67mg、0.52mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1mL)溶液の反応混合物を70℃で16時間反応させた。その後、反応混合物を酢酸エチル(20mL)で希釈し、水(30mL)で洗浄した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去した。残渣を分取HPLC(カラム:Ultimate XB-C18、50×250mm、10um;移動相システム:A:純水;B:純アセトニトリル;流量:80ml/分、B/A=20%-100%;カラム温度:室温)により分離して、(3-(2-メトキシピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクト-8-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-5、6.1mg、収率:7%)を得た。ES-API:[M+H]+=392.1.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.93(d,J=6.2Hz,1H),7.31-7.13(m,5H),6.97(d,J=1.8Hz,1H),6.06(d,J=6.2Hz,1H),5.39(dd,J=11.9,4.9Hz,1H),3.90(s,3H),3.46-3.40(m,3H),2.85-2.61(m,3H),1.85(s,2H),1.60-1.52(m,5H).
実施例5:6-(8-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクト-3-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(Z-6)の調製
工程1:6-(8-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクト-3-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(15mg、0.04mmol)の粗生成物及び水酸化ナトリウム(18mg、0.5mmol)を水(0.5mL)及びアセトニトリル(0.1mL)中に溶解した。過酸化水素(0.14mL)を反応混合物に添加した。得られた反応混合物を室温で20時間攪拌した。その後、亜硫酸ナトリウム(20mg)を添加し、得られた混合物を10分攪拌した。得られた反応混合物をジクロロメタン(20mL)で希釈し、水(30mL)で洗浄した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去した。残渣を分取薄層クロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)により分離して、6-(8-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクト-3-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(Z-6、3.2mg、収率:20%)を得た。ES-API:[M+H]+=405.1.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.50(s,1H),7.79(s,1H),7.32-7.13(m,6H),6.98(d,J=1.8Hz,1H),5.51(s,1H),5.39(dd,J=11.9,4.9Hz,1H),3.47-3.27(m,4H),2.86-2.61(m,3H),1.86(s,2H),1.55(s,4H).
実施例6:6-(8-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクト-3-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-7)の調製
工程1:3-(tert-ブトキシカルボニル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボン酸(100mg、0.392mmol)、5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(357mg、1.96mmol)、HATU(179mg、0.471mmol)、及びジイソプロピルエチルアミン(101mg、0.784mmol)のジクロロメタン(2mL)溶液の反応混合物を25℃で2時間攪拌した。得られた反応溶液を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)に供して、tert-ブチル8-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボキシレート(130mg、収率:40%)を得た。ES-API:[M+H]+=420.2.
工程2:tert-ブチル8-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボキシレート(130mg、0.31mmol)及び塩酸(3.5M、テトラヒドロフラン溶液、5mL)の反応混合物を25℃で0.5時間反応させた。溶媒を除去して、(3-アザビシクロ[3.2.1]オクト-8-イル)(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン塩酸塩(70mg、粗生成物)を得て、これを精製せず、そのまま次の反応工程で用いた。ES-API:[M+H]+=320.2.
工程3:3-アザビシクロ[3.2.1]オクト-8-イル)(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン塩酸塩(70mg、0.156mmol)、4-クロロ-6-シアノピリミジン(22mg、0.156mmol)、炭酸カリウム(43mg、0.312mmol)、トリエチルアミン(32mg、0.312mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)溶液の混合物を25℃で1時間攪拌した。得られた反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチル(5mL×2)で抽出した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去した。残渣を分取HPLC(カラム:Ultimate XB-C18、50×250mm、10um;移動相システム:A:純水;B:純アセトニトリル;流量:80ml/分、B/A=20%-100%;カラム温度:室温)により分離して、6-(8-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクト-3-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-7、8.9mg、収率:14%)を得た。ES-API:[M+H]+=423.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.54(s,1H),6.99(d,J=1.8Hz,1H),6.73-6.60(m,4H),5.34(dd,J=11.9,5.0Hz,1H),4.36(bs,1H),3.78-3.13(m,5H),2.88-2.53(m,3H),1.59(d,J=11.4Hz,4H).
実施例7:(3-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクト-8-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-8)の調製
工程1:ジイソプロピルエチルアミン(67mg、0.52mmol)を、(3-アザビシクロ[3.2.1]オクト-8-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(70mg、0.25mmol)及び2-クロロ-5-フルオロピリミジン-4-アミン(30mg、0.2mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1mL)溶液の混合物に添加した。反応混合物を125℃で16時間反応させた。得られた反応混合物を酢酸エチル(20mL)で希釈し、水(30mL)で洗浄した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去した。残渣を分取薄層クロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)で分離して、(3-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクト-8-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-8、1.9mg、収率:2%)を得た。ES-API:[M+H]+=395.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.78(d,J=3.1Hz,1H),7.33-7.13(m,5H),6.94(s,1H),5.39(dd,J=11.9,4.9Hz,1H),4.69(bs,2H),3.98-3.27(m,5H),3.16(t,J=4.2Hz,1H),2.77-2.64(m,3H),1.61(d,J=6.6Hz,4H).
実施例8:6-(5-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[C]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-9)、6-((3aR,5s,6aS)-5-((S)-5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-9-1)、6-((3aR,5r,6aS)-5-((S)-5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-9-2)、6-((3aR,5s,6aS)-5-((R)-5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-9-3)、及び6-((3aR,5r,6aS)-5-((R)-5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-9-4)の調製
工程1:カリウムtert-ブトキシド(797mg、7.11mmol)を、tert-ブチル(3aR,6aS)-5-オキソヘキサヒドロシクロペンタ[C]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(800mg、3.556mmol)及び(メトキシメチル)トリフェニルホスフィンクロリド(2.189g、6.4mmol)のテトラヒドロフラン(15mL)溶液の混合物に0℃で添加した。得られた反応物を25℃で18時間反応させた。その後、反応混合物を希釈した塩化アンモニウム水溶液でクエンチした。得られた混合物をジクロロメタン(15mL×2)で抽出した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)に供して、tert-ブチル(3aR,6aS)-5-メトキシメチレンヘキサヒドロシクロペンタ[C]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(400mg、45%)を得た。ES-API:[M+H]+=254.2.
工程2:tert-ブチル(3aR,6aS)-5-メトキシメチレンヘキサヒドロシクロペンタ[C]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(400mg、1.6mmol)、p-トルエンスルホン酸一水和物(320mg、1.68mmol)、及び水(56mg、0.32mmol)のアセトン(10mL)溶液の反応混合物を25℃で18時間攪拌した。得られた反応溶液を次の反応工程でそのまま用いた。ES-API:[M+H]+=240.1.
工程3:モノ過硫酸カリウム錯塩(OXONE、5.36g、8.36mmol)及び水(10mL)を、工程2で得られた反応混合物に添加し、25℃で2時間反応させた。得られた反応混合物をジクロロメタン(15mL×2)で抽出した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去して、(3aR,6aS)-2-(tert-ブトキシカルボニル)オクタヒドロペンタ[c]ピロール-5-カルボン酸(370mg、収率:87%)を得た。ES-API:[M+H]+=256.1.
工程4:(3aR,6aS)-2-(tert-ブトキシカルボニル)オクタヒドロペンタ[c]ピロール-5-カルボン酸(370mg、1.45mmol)、5-フェニル-4,5-ジヒドロピラゾール(1.06g、7.25mmol)、HATU(661mg、1.74mmol)、及びトリエチルアミン(293mg、2.9mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液の混合物を25℃で2時間反応させた。得られた反応混合物を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)に供して、tert-ブチル(3aR,6aS)-5-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[C]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(200mg、収率:36%)を得た。ES-API:[M+H]+=384.2.
工程5:tert-ブチル(3aR,6aS)-5-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[C]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(200mg、0.522mmol)及び塩酸(テトラヒドロフラン溶液、3.5M、15mL)の混合物を25℃で2時間攪拌した。得られた反応混合物をロータリーエバポレーターで溶媒を除去して、(3aR,6aS)-(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン塩酸塩(210mg、粗生成物)を得て、これを精製せず、次の反応工程にそのまま用いた。ES-API:[M+H]+=284.2.
工程6:(3aR,6aS)-(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン塩酸塩(210mg、0.657mmol)、4-クロロ-6-シアノピリミジン(91.7mg、0.657mmol)、炭酸カリウム(181mg、1.314mmol)、及びトリエチルアミン(133mg、1.314mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)溶液の反応混合物を25℃で2時間反応させた。得られた反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチル(5mL×2)で抽出した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去した。残渣を分取HPLC(カラム:Ultimate XB-C18、50×250mm、10um;移動相システム:A:純水;B:純アセトニトリル;流量:80ml/分、B/A=20%-100%;カラム温度:室温)で精製して、6-(3aR,6aS)-(5-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-9、45mg、18%)を得た。ES-API:[M+H]+=387.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.56(dd,J=18.6,1.2Hz,1H),7.36-6.95(m,6H),6.68(s,1H),6.52(s,1H),5.34(dt,J=11.1,5.3Hz,1H),3.79-2.74(m,9H),1.84(s,2H).
工程7:上記工程で得られたZ-9をSFC(クロマトグラフィーカラム型:AD-H(4.6×100mm、5um);移動相:CO2;共溶媒:45%MeOH(0.2%アンモニウムメタノール溶液を添加);流量:4ml/分、T=40℃)により分離して、以下の単一の立体配置を有する4つの異性体を得た(単一の立体配置を有する4つの異性体の構造は、それぞれ任意に指定される)。
異性体1(保持時間:1.37分):Z-9-1:6-((3aR,5s,6aS)-5-((S)-5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(4.8mg、純度:100%、ee値:100%)として任意に指定される。ES-API:[M+H]+=387.2.
異性体2(保持時間:1.75分):Z-9-2:6-((3aR,5r,6aS)-5-((S)-5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(4.5mg、純度:97.5%、ee値:95.1%)として任意に指定される。ES-API:[M+H]+=387.2.
異性体3(保持時間:2.04分):Z-9-3:6-((3aR,5s,6aS)-5-((R)-5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(4.9mg、純度:92.7%、ee値:85.3%)として任意に指定される。ES-API:[M+H]+=387.2.
異性体4(保持時間:5.24分):Z-9-4:6-((3aR,5r,6aS)-5-((R)-5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(4.8mg、純度:100%、ee値:100%)として任意に指定される。ES-API:[M+H]+=387.2.
実施例9:6-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[C]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(Z-10)の調製
工程1:ジイソプロピルエチルアミン(79mg、0.62mmol)を、(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン塩酸塩(70mg、0.25mmol)、4-クロロ-6-シアノピリミジン(38mg、0.27mmol)のアセトニトリル(2mL)溶液の混合物に添加した。反応混合物を100℃で2時間反応させ、ジクロロメタン(20mL)で希釈し、水(30mL)で洗浄した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=21/1)に供して、6-(5-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[C]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-10、60mg、収率:63%)を得た。
工程2:過酸化水素(0.54mL)を、6-(5-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[C]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(60mg、0.15mmol)及び水酸化ナトリウム(75mg、1.8mmol)の水/アセトニトリル(2mL/1.5mL)溶液の混合物に添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応物を亜硫酸ナトリウム(20mg)でクエンチし、さらに10分間攪拌した。得られた反応混合物をジクロロメタン(20mL)で希釈し、水(30mL)で洗浄した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去した。残渣を分取薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル)で分離して、6-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[C]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(Z-10、42.7mg、収率:68%)を得た。ES-API:[M+H]+=405.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.52(d,J=17.5Hz,1H),7.80(d,J=6.7Hz,1H),7.32-6.93(m,6H),5.84-5.71(m,1H),5.33(ddd,J=12.0,4.9,1.9Hz,1H),3.83-3.35(m,5H),2.95-2.79(m,3H),2.22-1.71(m,5H).
実施例10:6-(5-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[C]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-11)の調製
工程1:5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(278mg、1.53mmol)、HATU(233mg、0.61mmol)、及びトリエチルアミン(103mg、1.02mmol)を2-(tert-ブトキシカルボニル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-カルボン酸(130mg、0.51mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に添加した。反応混合物を室温で3時間攪拌した。次いで、反応物を水でクエンチした。水相をジクロロメタン(25mL)で抽出した。有機相を合わせて生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=100/0-3/2)に供して、tert-ブチル5-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[C]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(110mg、収率:53%)を得た。ES-API:[M+H]+=420.2.
工程2:5-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[C]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(110mg、0.51mmol)を塩酸(1,4-ジオキサン溶液、6mL)に溶解した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去して、(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)ケトン塩酸塩(89mg、粗生成物)を得た。ES-API:[M+H]+=320.1。
工程3:(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(オクタヒドロシクロペンタ[C]ピロール-5-イル)ケトン塩酸塩(89mg、0.25mmol)をテトラヒドロフラン(1mL)に溶解し、トリエチルアミン(50mg、0.50mmol)を滴下した。次いで、炭酸カリウム(69mg、0.50mmol)、4-クロロ-6-シアノピリミジン(35mg、0.25mmol)、及びN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)を添加した。反応混合物を70℃で18時間反応させた。その後、反応混合物を酢酸エチル(15mL)で希釈し、水(10mL)で洗浄した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去した。残渣を分取薄層クロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で分離して、6-(5-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[C]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-11、5mg、収率:24%)を得た。ES-API:[M+H]+=423.1.1H NMR(400MHz,CD3OD)δ8.45(dd,J=15.3,1.2Hz,1H),7.12-6.72(m,5H),5.34(dt,J=11.7,5.0Hz,1H),3.86-3.50(m,5H),2.93-2.78(m,3H),2.34-1.72(m,5H).
実施例11:(2-(6-メトキシピリミジン-4-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-12)の調製
工程1:(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン塩酸塩(188mg、0.59mmol)をテトラヒドロフラン(1mL)に溶解し、トリエチルアミン(119mg、1.18mmol)を滴下した。次いで、炭酸カリウム(162mg、1.18mmol)、4-クロロ-6-メトキシピリミジン(85mg、0.59mmol)、及びN,N-ジメチルホルムアミド(1mL)を上記溶液に添加した。反応混合物を70℃で18時間攪拌し、酢酸エチル(15mL)で希釈し、水(10mL)で洗浄した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去した。残渣を分取薄層クロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で分離して、(2-(6-メトキシピリミジン-4-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-12、30mg、収率:15%)を得た。ES-API:[M+H]+=392.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.29(d,J=15.7Hz,1H),7.38-6.89(m,6H),5.58-5.52(d,J=15.7Hz,1H),5.34(dd,J=11.9,4.9Hz,2H),3.89(d,J=10.1Hz,3H),3.78-3.28(m,4H),2.98-2.74(m,3H),2.32-2.07(m,2H),2.04-1.60(m,4H).
実施例12:(2-(2-メトキシピリミジン-4-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-13)の調製
工程1:(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン塩酸塩(120mg、0.38mmol)をテトラヒドロフラン(1mL)に溶解し、トリエチルアミン(76mg、0.75mmol)を滴下した。次いで、炭酸カリウム(104mg、0.75mmol)、2-メトキシ-4-クロロピリミジン(54mg、0.38mmol)、及びN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)を上記の溶液に添加した。反応混合物を70℃で18時間攪拌し、酢酸エチル(15mL)で希釈し、水(10mL)で洗浄した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去した。残渣を分取薄層クロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で分離して、(2-(2-メトキシピリミジン-4-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-13、25mg、収率:15%)を得た。ES-API:[M+H]+=392.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.95(dd,J=19.0,5.9Hz,1H),7.35-6.94(m,6H),5.93(dd,J=24.1,6.0Hz,1H),5.34(dd,J=12.0,4.9Hz,1H),3.91(d,J=10.7Hz,3H),3.83-1.54(m,13H).
実施例13:(2-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-14)の調製
工程1:(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン塩酸塩(70mg、0.22mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(70mg、0.55mmol)及び2-クロロ-5-フルオロピリミジン-4-アミン(38mg、0.26mmol)を滴下した。反応混合物を100℃で18時間攪拌し、酢酸エチル(15mL)で希釈し、水(10mL)で洗浄した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去した。残渣を分取薄層クロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=3/2)で分離して、(2-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-14、4.5mg、収率:5%)を得た。ES-API:[M+H]+=393.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.81(d,J=16.0Hz,1H),7.25-6.91(m,5H),5.34(d,J=11.5Hz,1H),4.77(bs,2H),3.96-3.14(m,5H),2.85-2.76(m,4H),2.26-1.54(m,4H).
実施例14:(5-(2-メトキシピリミジン-4-イル)ヘキサヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-15)の調製
工程1:6mLの無水N,N-ジメチルホルムアミド、4-クロロ-2-メトキシピリミジン(200mg、1.383mmol)、tert-ブチルヘキサヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(294mg、1.383mmol)、及び最後に炭酸カリウム(382mg、2.767mmol)を窒素ガスの保護下で25mLの一口丸底フラスコに加えた。反応混合物を室温で攪拌した。TLC[PE:EA=1:1、V/V]によってモニターしたように、出発材料のスポットが消失したとき、反応を停止した。100mLの酢酸エチルを反応系に加えた。得られた混合物を塩化ナトリウムで5回(60mL×5)洗浄した。酢酸エチル相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで濾過した。濾液をスピン乾燥して、標的化合物tert-ブチル5-(2-メトキシピリミジン-4-イル)ヘキサヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(0.5g、収率:75%)を得た。ES-API:[M+H]+=320.9.
工程2:3mLの塩酸(4M)ジオキサン溶液及びtert-ブチル5-(2-メトキシピリミジン-4-イル)ヘキサヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(200mg、0.625mmol)を窒素ガスの保護下で50mLの一口丸底フラスコに加えた。反応混合物を室温で一晩攪拌した。TLC[PE:EA=1:1、V/V]によってモニターしたように、出発材料のスポットが消失したとき、反応を停止した。得られた反応混合物をスピン乾燥して溶媒を除去して、標的化合物2-(2-メトキシピリミジン-4-イル)オクタヒドロピロロ[3,4-c]ピロール塩酸塩の粗生成物(208mg、粗生成物)を得た。ES-API:[M+H]+=221.2.
工程3:N,N’-カルボニルジイミダゾール(56mg、0.345mmol)及び2mLのジクロロメタンを窒素ガスの保護下で50mLの一口丸底フラスコに加えた。得られた混合物を室温で12時間攪拌した。次いで、2-(2-メトキシピリミジン-4-イル)オクタヒドロピロロ[3,4-c]ピロール塩酸塩(104mg、0.312mmol)のジクロロメタン(2mL)溶液を上記溶液に加えた。得られた混合物を室温で48時間攪拌した。反応完了後、反応混合物をスピン乾燥した。粗生成物を分取HPLC(カラム:Ultimate XB-C18、50×250mm、10um;移動相システム:A:純水;B:純アセトニトリル;流量:80ml/分、B/A=20%-100%;カラム温度:室温)により精製して、標的化合物(5-(2-メトキシピリミジン-4-イル)ヘキサヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-15、44mg、収率:35%)を得た。ES-API:[M+H]+=393.3.1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ7.93(d,J=5.9Hz,1H),7.26(t,J=7.4Hz,2H),7.18(t,J=7.1Hz,3H),6.93(s,1H),6.10(d,J=5.9Hz,1H),5.15(dd,J=11.8,9.0Hz,1H),3.73(d,J=8.5Hz,4H),3.35(d,J=2.2Hz,5H),3.29-2.79(m,4H),2.58-2.47(m,2H).
実施例16:6-(5-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(Z-17)の調製
工程1:3,5-ジフルオロベンズアルデヒド(5g、35.2mmol)及び(ホルミルメチレン)トリフェニルホスホラン(11.8g、38.7mmol)をテトラヒドロフラン(30mL)に溶解した。得られた溶液を80℃で16時間反応させ、減圧下で濃縮し、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル:10/1)に供して、3-(3,5-ジフルオロフェニル)アクロレイン(5.2g、収率:88%)を得た。ES-API:[M+H]+=169.0.
工程2:3-(3,5-ジフルオロフェニル)アクロレイン(2.56g、15.2mmol)をエタノール(5mL)に溶解した。上記溶液をヒドラジン水和物(1.1mL)及び酢酸(1.5mL)に50℃で滴下した後、反応混合物を80℃の一定温度で16時間反応させた。得られた反応混合物を減圧下で濃縮し、トルエンに3回(10mL×3)に取り込んで、5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(3g、粗生成物)を得て、これを次の工程でそのまま用いた。ES-API:[M+H]+=183.0.
工程3:2-(tert-ブトキシカルボニル)オクタシクロペンタ[c]ピロール-5-カルボン酸(1.4g、5.5mmol)、5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(1g、5.5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.77g、13.8mol)、及び2-(7-アザベンゾトリアゾール)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU、2.28g、6.0mmol)をジクロロメタン(25mL)に添加した。反応を25℃で16時間行った。得られた反応混合物をジクロロメタンで抽出し、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル:10%-45%)に供して、tert-ブチル5-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(650mg、収率:28%)を得た。ES-API:[M+H-56]+=364.0.
工程4:tert-ブチル5-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(650mg、1.55mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解した。次いで、トリフルオロ酢酸(2mL)を添加した。反応を25℃で4時間行った。得られた反応混合物を減圧下で濃縮して、(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(オクタシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)ケトントリフルオロアセテート(520mg、粗生成物)を得た。ES-API:[M+H]+=320.0.
工程5:(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(オクタシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)ケトントリフルオロアセテート(300mg、0.94mmol)、6-クロロピリミジン-4-カルボニトリル(131mg、0.94mmol)、及び炭酸カリウム(389mg、2.82mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)に添加した。反応を50℃の加熱温度で2時間行った。得られた反応混合物を酢酸エチルで抽出し、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル:10%-40%)に供して、6-(5-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリルを黄色油状物(200mg、収率:50%)として得た。ES-API:[M+H]+=423.1.
工程6:6-(5-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(200mg、0.47mmol)をアセトニトリル/水(5mL/0.5mL)に溶解した。水酸化ナトリウム(56mg、1.41mmol)及び過酸化水素(1mL)を添加した。反応混合物を室温で2時間攪拌し、酢酸エチルで抽出し、亜硫酸ナトリウム溶液で洗浄し、分取HPLC(カラム:Ultimate XB-C18、50×250mm、10um;移動相システム:A:純水;B:純アセトニトリル;流量:80ml/分、B/A=20%-100%;カラム温度:室温)で分離して、6-(5-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(Z-17、103mg、収率:50%)を得た。ES-API:[M+H]+=441.2.1H NMR(300MHz,CDCl3)δ8.56(d,J=11.3Hz,1H),7.98(bs,2H),7.16-6.94(m,2H),6.69(dd,J=7.7,3.9Hz,3H),5.67(s,1H),5.32(dd,J=10.9,4.1Hz,1H),3.74-3.45(m,6H),3.06-2.72(m,3H),2.29-1.82(m,3H).
実施例17:2-(5-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(Z-18)、2-((3aR,5s,6aS)-5-((S)-5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(Z-18-1)、2-((3aS,5s,6aS)-5-((R)-5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(Z-18-2)、2-((3aR,5r,6aS)-5-((S)-5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(Z-18-3)、2-((3aR,5r,6aR)-5-((R)-5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(Z-18-4)の調製
工程1:3,5-ジフルオロベンズアルデヒド(20.0g、140mmol)及び(ホルミルメチレン)トリフェニルホスホラン(20g、140mmol)をテトラヒドロフラン(250mL)に溶解した。得られた溶液を80℃に加熱し、還流下で一晩反応させた。反応混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル:10/1)に供して、3-(2,5-ジフルオロフェニル)アクロレイン(黄色固体、20g、収率:84%)を得た。ES-API:[M+H]+=169.0.
工程2:3-(2,5-ジフルオロフェニル)アクロレイン(25g、150mmol)をエタノール(500mL)に溶解した。上記溶液を50℃で約2時間かけてヒドラジン水和物(17.5g、350mmol)に滴下した後、50℃の一定温度で一晩反応を行った。得られた反応混合物をスピン乾燥し、トルエンに3回取り込んで、5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(32g、収率:100%)を得て、これを次の工程でそのまま用いた。ES-API:[M+H]+=183.0.
工程3:5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(32g、176mmol)をテトラヒドロフラン(80mL)に溶解した。次いで、二炭酸ジ-tert-ブチル(76g、351mmol)を加えた。室温で一晩反応を行った。得られた反応混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル:3/1)に供し、アセトニトリルから再結晶化して,tert-ブチル5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボキシレート(淡黄色固体、8g、19%)を得た。ES-API:[M-55]+=227.0.
工程4:tert-ブチル5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボキシレート(700mg、2.48mmol)をジクロロメタン(7mL)に溶解した。次いで、トリフルオロ酢酸を添加した(2.5mL)。反応混合物を室温で0.5時間反応させ、減圧下で濃縮して、5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(700mg、収率:100%)を得て、これをそのまま次の工程で用いた。ES-API:[M+H]+=183.1.
工程5:(3aR,6aS)-2-(tert-ブトキシカルボニル)オクタシクロペンタ[c]ピロール-5-カルボン酸(696mg、2.73mmol)をジクロロメタンに溶解した。次いで、トリエチルアミン(1mL)、2-(7-アザベンゾトリアゾール)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(1.56g、4.09mol)、及び5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(700mg、2.48mmol)を添加した。室温で一晩反応を行った。得られた反応混合物を酢酸エチルで抽出し、減圧下で濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル:3/2)に供して、tert-ブチル(3aR,6aS)-5-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(褐色液体、650mg、収率:57%)を得た。ES-API:[M-55]+=364.1.
工程6:tert-ブチル(3aR,6aS)-5-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(650mg、1.55mmol)をジクロロメタン(15mL)に溶解した。次いで、トリフルオロ酢酸(4mL)を加えた。混合物を室温で40分間攪拌して反応させた。得られた反応混合物を減圧下で濃縮して、((5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(3aR,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)ケトントリフルオロアセテートの粗生成物(500mg、収率:100%)を得た。
工程7:((5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(3aR,6aS)-オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)ケトントリフルオロアセテートの粗生成物(500mg、1.55mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。次いで、2-クロロピリミジン-4-カルボニトリル(260mg、1.86mmol)及び炭酸カリウム(642mg、4.65mmol)を添加した。50℃で一晩反応を行った。得られた反応混合物を酢酸エチルで抽出し、減圧下で濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル:1/1)に供して、2-(3aR,6aS)-(5-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(513mg、収率:78%)を得た。ES-API:[M+H]+=423.1.
工程8:2-(3aR,6aS)-(5-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(513mg、1.2mmol)をアセトニトリル/水(9mL、V/V=2/1)に溶解した。次いで、水酸化ナトリウム(72mg、1.8mmol)及び過酸化水素(3mL、30%水溶液)を加えた。室温で一時間反応を行った。得られた反応混合物を酢酸エチルで抽出し、減圧下で濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル:1/5)に供して、2-(3aR,6aS)-(5-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(Z-18、白色固体、210mg、収率:40%)を得た。ES-API:[M+H]+=441.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.52(dd,J=15.3,4.9Hz,1H),7.67(s,1H),7.25(d,J=5.1Hz,3H),7.02-6.86(m,1H),6.67(dd,J=10.1,7.5Hz,3H),5.49(s,1H),5.30(dd,J=12.0,4.9Hz,1H),3.87-3.66(m,3H),3.59(d,J=11.5Hz,2H),3.42(dd,J=18.9,12.0Hz,1H),2.85(s,1H),2.77(dd,J=18.9,4.7Hz,1H),2.26(ddd,J=33.7,18.4,10.4Hz,2H),1.80(s,2H).
工程9:上記工程で得られたZ-18(210mg)をキラル分割(移動相:n-ヘキサン(0.1%DEA):エタノール(0.1%DEA)=60:40);カラム:IE(4.6×250mm、5um);流量:1.0ml/分;室温:40℃)に供して、以下の単一の立体配置を有する4つの異性体を得た(単一の立体配置を有する4つの異性体の構造は、それぞれ任意に指定される)。
異性体1(保持時間:12.589分):Z-18-1:2-((3aR,5s,6aS)-5-((S)-5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(14mg、純度:100%、ee値:100%)の化合物として任意に指定される。ES-API:[M+H]+=441.1.
異性体2(保持時間:14.751分):Z-18-2:2-((3aS,5s,6aS)-5-((R)-5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(76mg、純度:100%、ee値:99.8%)の化合物として任意に指定される。ES-API:[M+H]+=441.1.
異性体3(保持時間:18.265分):Z-18-3:2-((3aR,5r,6aS)-5-((S)-5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(13mg、純度:100%、ee値:100%)の化合物として任意に指定される。ES-API:[M+H]+=441.1.
異性体4(保持時間:25.228分):Z-18-4:2-((3aR,5r,6aR)-5-((R)5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(72mg、純度:100%、ee値:100%)の化合物として任意に指定される。ES-API:[M+H]+=441.1.
実施例18:6-(5-(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-19)の調製
工程1:2,5-ジフルオロベンズアルデヒド(10.16g、0.072mol)及び(ホルミルメチレン)トリフェニルホスホラン(21.77g、0.072mol)をテトラヒドロフラン(200mL)に溶解した。得られた溶液を80℃まで加熱し、還流下で一晩反応させた。反応混合物を減圧下で濃縮し、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル:10/1)に供して、3-(2,5-ジフルオロフェニル)アクロレイン(11g、収率:91%)を得た。ES-API:[M+H]+=169.0.
工程2:3-(2,5-ジフルオロフェニル)アクロレイン(3g、0.018mol)をtert-ブタノール(40mL)に溶解した。上記溶液を50℃で約1時間かけてヒドラジン水和物(3mL)に滴下した後、50℃の一定温度で一晩反応を行った。得られた反応混合物をスピン乾燥し、トルエンに3回取り込んで、5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(3.3g、収率:100%)を得て、これをそのまま次の工程で用いた。ES-API:[M+H]+=183.0.
工程3:カリウムtert-ブトキシド(102.3g、0.91mol)及び(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウムクロリド(415.6g、1.22mol)をテトラヒドロフラン(2L)に添加した。混合物を0.5時間攪拌した後、N-tert-ブトキシカルボニル-ヘキサヒドロ-5-オキソシクロペンタ[C]ピロール(45.6g、0.2mol)を添加した。その後、室温で1時間反応を行った。得られた反応混合物を減圧下で濃縮し、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル:5/1)に供して、tert-ブチル5-(メトキシメチレン)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(40g、収率:90%)を得た。
工程4:tert-ブチル5-(メトキシメチレン)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(40g、0.2mol)をテトラヒドロフラン(1L)に溶解した。次いで、p-トルエンスルホン酸一水和物(39.9g、0.21mol)及び水(3.8g、0.4mol)を添加した。反応を25℃で2時間行った。得られた反応混合物を次の工程で使用した。
工程5:水(200mL)及びモノ過硫酸カリウム錯塩(247g、0.4mol)を上記反応混合物に加えた。反応を25℃で2時間行った。得られた反応混合物を低温度でスピン乾燥して、テトラヒドロフランを除去した。ジクロロメタン(1L)を添加した。得られた溶液を水で洗浄し、乾燥させ、減圧下で濃縮し、カラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン:0-10%)に供して、2-(tert-ブトキシカルボニル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-カルボン酸(13g、収率:26%)を得た。ES-API:[M-H]+=254.
工程6:2-(tert-ブトキシカルボニル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-カルボン酸(3.67g、0.014mol)、5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(3.28g、0.018mol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(4.6g、0.036mol)、及び2-(7-アザベンゾトリアゾール)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(8.2g、0.022mol)をN,N-ジメチルホルムアミド(100mL)に添加した。25℃で2時間反応を行った。得られた反応混合物を酢酸エチルで抽出し、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル:10%-45%)に供して、tert-ブチル5-(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(2g、収率:34%)を得た。ES-API:[M+H]+=420.0.
工程7:tert-ブチル5-(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(523mg、1.25mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解した。次いで、トリフルオロ酢酸(2mL)を加えた。25℃で2時間反応を行った。得られた反応混合物をスピン乾燥して、(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)ケトントリフルオロアセテートを得た。ES-API:[M+H]+=320.0.
工程8:(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)ケトントリフルオロアセテート(399mg、1.25mmol)、6-クロロピリミジン-4-カルボニトリル(174mg、1.25mmol)、及び炭酸カリウム(345mg、2.5mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(7mL)に添加した。反応は50℃の加熱温度で2時間行った。得られた反応混合物を酢酸エチルで抽出し、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル:10%-45%)に供して、6-(5-(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-19、560mg、収率:100%)を得て、そのうち200mgを使用して、90mgの生成物を得た。ES-API:[M+H]+=423.1.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.60(d,J=16.2Hz,1H),7.09-6.91(m,3H),6.76(m,J=8.3,5.6,3.0Hz,1H),6.62(d,J=24.3Hz,1H),5.54(dd,J=12.0,5.3Hz,1H),3.82-2.82(m,9H),2.25-1.60(m,4H).
実施例19:6-(5-(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(Z-20)の調製
工程1:6-(5-(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-19、400mg、0.95mmol)をアセトニトリル/水(4mL/2mL)に溶解した。次いで、水酸化ナトリウム(42mg、1.04mmol)及び過酸化水素(2mL)を添加した。反応混合物を室温で2時間攪拌し、酢酸エチルで抽出し、亜硫酸ナトリウム溶液で洗浄した。有機相を濃縮した。粗生成物を分取HPLC(カラム:Ultimate XB-C18、50×250mm、10um;移動相システム:A:純水;B:純アセトニトリル;流量:80ml/分、B/A=20%-100%;カラム温度:室温)で分離して、6-(5-(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(Z-20、155mg、収率:41%)を得た。ES-API:[M+H]+=441.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.56(dd,J=15.3,1.1Hz,1H),7.84(s,1H),7.14-6.72(m,5H),5.64(s,1H),5.54(dt,J=10.8,5.3Hz,1H),3.95-3.46(m,6H),3.02-2.81(3,3H),2.35-1.83(m,4H).
実施例20:(2-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-21)の調製
工程1:(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)ケトントリフルオロアセテート(252mg、0.79mmol)、2-クロロ-5-フルオロピリミジン-4-アミン(117mg、0.79mmol)、及び炭酸カリウム(218mg、1.58mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)に添加した。110℃の加熱温度で5時間反応を行った。得られた反応混合物を酢酸エチルで抽出し、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル:40%-90%)に供して、(2-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-21、95mg、収率:28%)を得た。ES-API:[M+H]+=431.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.86(d,J=3.2Hz,1H),7.03-6.75(m,4H),5.55(dd,J=12.2,5.2Hz,1H),4.80(bs,2H),3.82-3.32(m,6H),2.93(s,2H),2.79(dd,J=18.7,5.4Hz,1H),2.15-1.83(m,4H).
実施例21:2-(5-(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(Z-22)、2-((3aR,5s,6aS)-5-((S)-5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(Z-22-1)、2-((3aR,5s,6aS)-5-((R)-5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(Z-22-2)、2-((3aR,5r,6aS)-5-((S)-5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(Z-22-3)、2-((3aR,5r,6aS)-5-((R)-5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(Z-22-4)の調製
工程1:tert-ブチル(3aR,6aS)-5-(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(400mg、0.95mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解した。次いで、トリフルオロ酢酸(2mL)を添加した。反応を25℃で2時間行った。得られた反応混合物をスピン乾燥して、(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(3aR,6aS)-(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)ケトントリフルオロアセテート(303mg、収率:100%)を得た。ES-API:[M+H]+=320.0.
工程2:(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(3aR,6aS)-(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)ケトントリフルオロアセテート(303mg、0.95mmol)、2-クロロピリミジン-4-カルボニトリル(133mg、0.95mmol)、及び炭酸カリウム(393mg、2.85mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)に添加した。反応混合物を50℃に加熱し、2時間反応させた。その後、反応混合物を酢酸エチルで抽出し、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル:10%~40%)に供して、2-(3aR,6aS)-(5-(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリルを黄色油状物(330mg、収率:82%)として得た。ES-API:[M+H]+=423.1.
工程3:2-(3aR,6aS)-(5-(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(320mg、0.76mmol)をアセトニトリル/水(4mL/2mL)に溶解した。次いで、水酸化ナトリウム(34mg、0.84mmol)及び過酸化水素(1mL)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、酢酸エチルで抽出し、亜硫酸ナトリウム溶液で洗浄した。有機相を濃縮した。粗生成物を分取HPLC(カラム:Ultimate XB-C18、50×250mm、10um;移動相システム:A:純水;B:純アセトニトリル;流量:80ml/分、B/A=20%-100%;カラム温度:室温)に供して、2-(3aR,6aS)-(5-(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(Z-22、172mg、収率:59%)を得た。ES-API:[M+H]+=441.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.56(dd,J=15.3,1.1Hz,1H),7.84(s,1H),7.14(dd,J=19.2,1.0Hz,1H),7.07-6.89(m,3H),6.79-6.72(m,1H),5.64(s,1H),5.54(m,J=10.8,5.3Hz,1H),3.95-3.69(m,3H),3.46(dd,J=18.1,12.7Hz,3H),3.02(s,2H),2.81(dd,J=18.9,5.2Hz,1H),2.35-2.14(m,2H),2.05-1.95(m,1H),1.93-1.83(m,1H).
工程4:上記工程で得られたZ-22を下記の方法でキラル分割(カラム:CHIRALPAKAD-3(AD30CD-SK010)0.46cm I.D.×15cmL;移動相:EtOH=100%;流量:1.0ml/分;カラム温度:35℃;HPLC装置:Shimadzu LC-20AT CP-HPLC-09)に供して、以下の単一の立体配置を有する4つの異性体を得た。
異性体1:Z-22-1(1mg;LCMS保持時間:1.70分;純度:92.3%;ee値:84.6%)として任意に指定される;1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.54(d,J=4.8Hz,1H),7.71(s,1H),7.01(dt,J=9.1,4.3Hz,1H),6.94(s,2H),6.73(d,J=8.7Hz,1H),5.56-5.51(m,2H),3.81(d,J=7.1Hz,3H),3.47(s,2H),2.98(s,2H),2.22(t,J=7.3Hz,2H),2.02(s,2H).
異性体2:Z-22-2(2.4mg;LCMS保持時間:1.72分;純度:93.8%;ee値::87.6%)として任意に指定される;1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.50(d,J=4.8Hz,1H),7.69(s,1H),7.23(d,J=4.8Hz,1H),7.00(dt,J=9.2,4.6Hz,1H),6.90(ddd,J=12.1,7.9,3.5Hz,1H),6.73(ddd,J=8.7,5.7,3.0Hz,1H),5.52(dd,J=11.9,5.5Hz,2H),3.72(q,J=5.6,3.9Hz,3H),3.58(d,J=11.6Hz,3H),2.87-2.81(m,2H),2.29(ddd,J=33.7,13.2,6.5Hz,2H),1.82(s,2H).
異性体3:Z-22-3(2.3mg;LCMS保持時間:1.73分;純度:96.2%;ee値::91.4%)として任意に指定される;1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.49(d,J=4.8Hz,1H),7.69(s,1H),7.23(d,J=4.8Hz,1H),7.03-6.97(m,1H),6.90(dd,J=8.3,4.1Hz,1H),6.73(ddd,J=8.8,5.8,3.1Hz,1H),5.52(dd,J=12.1,5.4Hz,2H),3.73(p,J=4.5Hz,3H),3.62-3.41(m,3H),2.85(dd,J=7.8,4.4Hz,2H),2.36-2.19(m,2H),1.82(s,2H).
異性体4:Z-22-4(1.1mg;LCMS保持時間:1.70分;純度:95.6%;ee値:91.2%)として任意に指定される;1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.53(d,J=4.8Hz,1H),7.71(s,1H),7.01(td,J=9.1,4.2Hz,1H),6.93(d,J=8.0Hz,2H),6.75(d,J=8.7Hz,1H),5.53(dd,J=12.2,5.4Hz,2H),3.82(t,J=7.8Hz,3H),3.47(t,J=11.4Hz,3H),2.98(s,2H),2.23-2.18(m,2H),2.01(d,J=6.6Hz,2H).
実施例22:(2-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-23)、((3aR,5s,6aS)-2-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)((S)-5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-23-1)、((3aR,5s,6aS)-2-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)((R)-5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-23-2)、((3aR,5r,6aS)-2-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)((S)-5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-23-3)、((3aR,5r,6aS)-2-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)((R)-5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-23-4)の調製
工程1:tert-ブチル(3aR,6aS)-5-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(650mg、1.55mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解した。次いで、トリフルオロ酢酸を添加した(2mL)。反応を25℃で4時間行った。得られた反応混合物を減圧下で濃縮して、(3aR,6aS)-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)ケトントリフルオロアセテートの粗生成物(520mg、粗生成物)を得た。ES-API:[M+H]+=320.0.
工程2:(3aR,6aS)-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)(ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)ケトントリフルオロアセテート(300mg、0.94mmol)、2-クロロ-5-フルオロピリミジン-4-アミン(139mg、0.94mmol)、及び炭酸カリウム(389mg、2.82mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(8mL)に添加した。反応混合物を100℃まで加熱し、16時間反応させた。得られた反応混合物を酢酸エチルで抽出し、分取HPLCに供して、(3aR,6aS)-(2-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-23、160mg、収率:40%)を得た。ES-API:[M+H]+=431.2.1H NMR(300MHz,CDCl3)δ7.84(m,1H),6.95(m,1H),6.80-6.56(m,3H),5.43-5.28(m,1H),4.83(bs,2H),3.86-3.31(m,6H),2.78-2.75(m,2H),2.28-2.25(m,2H),1.92-1.69(m,3H).
工程3:上記工程で得られたZ-23(150mg)をキラル分割(カラム:CHIRALPAK IG(IG00CE-UC011)0.46cm I.D.×25cm L;移動相:MeOH=100%;流量:1.0ml/分;カラム温度:35 ℃;HPLC装置:Shimadzu LC-20AT CP-HPLC-06)に供して、以下の単一の立体配置を有する4つの異性体を得た(単一の立体配置を有する4つの異性体の構造は、それぞれ任意に指定される)。
異性体1:Z-23-1:((3aR,5s,6aS)-2-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)((S)-5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(9.5mg、LCMS保持時間:5.60分;純度:99.29%;ee値:98.517%)として任意に指定される;ES-API:[M+H]+=431.2.1H NMR(300MHz,CDCl3)δ7.85(s,1H),6.91(s,1H),6.69-6.66(m,3H),5.32-5.28(m,1H),4.78(bs,2H),3.80-3.68(m,3H),3.44-3.31(m,3H),2.90-2.71(m,3H),2.15-1.84(m,4H).
異性体2:Z-23-2:((3aR,5s,6aS)-2-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)((R)-5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(9.6mg、LCMS保持時間:6.24分;純度:99.39%;ee値:99.092%)として任意に指定される;ES-API:[M+H]+=431.2.1H NMR(300MHz,CDCl3)δ7.85(s,1H),6.91(s,1H),6.69-6.66(m,3H),5.32-5.28(m,1H),4.80(bs,2H),3.80-3.68(m,3H),3.44-3.31(m,3H),2.90-2.71(m,3H),2.15-1.84(m,4H).
異性体3:Z-23-3:((3aR,5r,6aS)-2-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)((S)-5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(64.6mg、LCMS保持時間:7.27分;純度:99.10%;ee値:99.569%)として任意に指定される;ES-API:[M+H]+=431.2.1H NMR(300MHz,CDCl3)δ7.81(s,1H),6.93(s,1H),6.68-6.65(m,3H),5.32-5.28(m,1H),4.74(bs,2H),3.65-3.37(m,6H),2.78-2.72(m,3H),2.28-2.19(m,2H),1.78-1.73(m,2H).
異性体4:Z-23-4:((3aR,5r,6aS)-2-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)((R)-5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(56mg、LCMS保持時間:16.01分;純度:99.15%;ee値:100%)として任意に指定される;ES-API:[M+H]+=431.2.1H NMR(300MHz,CDCl3)δ7.80(s,1H),6.93(s,1H),6.68-6.65(m,3H),5.32-5.28(m,1H),4.75(bs,2H),3.63-3.37(m,6H),2.78-2.72(m,3H),2.28-2.19(m,2H),1.78-1.73(m,2H).
実施例23:2-(5-(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-24)の調製
工程1:tert-ブチル5-(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(213mg、0.51mmol)をジクロロメタン(1mL)に溶解した。次いで、トリフルオロ酢酸を添加した(1mL)。反応を25℃で2時間行った。得られた反応混合物をスピン乾燥して、(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)ケトントリフルオロアセテート(163mg、収率:100%)を得た。ES-API:[M+H]+=320.0.
工程2:(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)ケトントリフルオロアセテート(163mg、0.51mmol)、2-クロロピリミジン-4-カルボニトリル(72mg、0.51mmol)、及び炭酸カリウム(140mg、1.02mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)に添加した。反応混合物を50℃に加熱し、2時間反応させた。得られた反応混合物を酢酸エチルで抽出し、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル:10%-40%)に供して、2-(5-(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリルを黄色油状物(Z-24、105mg、収率:52%)として得た。ES-API:[M+H]+=423.1.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.41(dd,J=16.3,4.7Hz,1H),7.01(m,J=9.2,4.4Hz,1H),6.97-6.86(m,2H),6.77-6.68(m,2H),5.51(m,J=9.7,4.8Hz,1H),3.88-3.67(m,3H),3.48-3.40(m,2H),2.95(s,2H),2.88-2.69(m,2H),2.27-2.09(m,2H),1.97(s,1H),1.89-1.80(m,1H).
実施例24:6-(8-(3-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(ラセミ体、Z-25)及び6-(8-(3-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(ラセミ体、Z-26)
工程1:p-トルエンスルホニルクロリド(20.76g、108.9mmol)をジクロロメタン(40mL)に溶解した。得られた溶液を氷浴条件(0~5℃)で2-(1-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)アセトニトリル(11g、99mmol)及びトリエチレンジアミン(13.88g、123.7mmol)のジクロロメタン(135mL)溶液にゆっくりと添加した。混合物を室温で1時間攪拌した。その後、エチルエーテル(100mL)を添加した。得られた混合物を濾過した。濾過ケーキをエチルエーテル(50mL)で洗浄し、濾液を0.5%塩酸(30mL)で洗浄した。有機相を合わせて硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル:0-40%)に供して、(1-(シアノメチル)シクロプロピル)メチル4-トルエンスルホネート(22g、収率:83%)を得た。ES-API:[M+H]+=266.1.
工程2:(1-(シアノメチル)シクロプロピル)メチル4-トルエンスルホネート(20g、75.3mmol)を無水テトラヒドロフラン(15mL)に溶解した。得られた溶液を70℃の条件で2-(ベンジルアミノ)エタノール(22.7g、150.6mmol)、無水炭酸カリウム(10.4g、75.3mmol)、及びヨウ化ナトリウム(1.13g、7.53mmol)の無水ジメチルスルホキシド(75mL)溶液にゆっくりと滴下した。窒素ガスの保護下、70℃で16時間反応を行った。反応混合物を冷却した後、水(300mL)に添加し、エチルエーテル(150mL×3)で抽出した。有機相を合わせて硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル:0-30%)に供して、2-(1-((ベンジル(2-ヒドロキシエチル)アミノ)メチル)シクロプロピル)アセトニトリル(10g、収率:50%)を得た。ES-API:[M+H]+=245.1.
工程3:2-(1-((ベンジル(2-ヒドロキシエチル)アミノ)メチル)シクロプロピル)アセトニトリル(10g、40.9mmol)及び水酸化カリウム(36.6g、654.4mmol)を水(150mL)に添加した。還流下で48時間反応を行った。その後、反応系を室温まで冷却した。濃塩酸を添加してpHを3~4に調整した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣を塩酸メタノール溶液(100mL)に添加した。混合物を還流下で一晩加熱した。得られた混合物を室温まで冷却した後、減圧下で濃縮した。0.5M水酸化ナトリウムを添加してpHを9~10に調整した。得られた混合物を酢酸エチル(150mL×3)で抽出した。有機相を合わせて硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、カラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン:0-10%)に供して、メチル2-(1-((ベンジル(2-ヒドロキシエチル)アミノ)メチル)シクロプロピル)アセテート(6g、収率:53%)を得た。ES-API:[M+H]+=278.1.
工程4:メチル2-(1-((ベンジル(2-ヒドロキシエチル)アミノ)メチル)シクロプロピル)アセテート(1g、3.6mmol)を10mLのジクロロメタンに溶解した。次いで、塩化スルホキシド(0.86g、7.2mmol)を反応混合物にゆっくり添加した。得られた反応混合物を室温で2時間撹拌し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得て、これを次の反応工程にそのまま用いた。粗生成物を無水ジメチルスルホキシド(8mL)に溶解した。得られた溶液をカリウムtert-ブトキシド(1g、9.0mmol)のテトラヒドロフラン(35mL)溶液に添加した。反応混合物を窒素ガスの保護下、室温で4時間攪拌した。得られた反応混合物を水(40mL)に添加し、エチルエーテルで3回(30mL×3)抽出した。有機相を合わせて硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン:0-5%)に供して、メチル5-ベンジル-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボキシレート(500mg、収率:54%)を得た。ES-API:[M+H]+=260.1.
工程5:メチル5-ベンジル-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボキシレート(500mg、1.72mmol)を20mLのメタノールに溶解した。次いで、10%パラジウム炭素(150mg、0.3w/w)を添加した。反応混合物を水素ガス雰囲気下、室温で16時間攪拌し、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、メチル5-アザ-スピロ[5-]オクタン-8-カルボキシレート(280mg、収率:粗生成物)を得て,これをそのまま次の反応工程で用いた。ES-API:[M+H]+=170.1.
工程6:メチル5-アザ-スピロ[5-]オクタン-8-カルボキシレート(290mg、1.70mmol)をメタノール(5mL)に添加した。次いで、水酸化ナトリウム溶液(2M、4mL)を滴下した。室温で24時間反応を行った。反応完了後、希塩酸(2M)を添加してpHを6~7に調整した。得られた溶液を減圧下で濃縮して、5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(800mg、収率:粗生成物、塩化ナトリウム塩含有)を得た。ES-API:[M+H]+=156.1.
工程7:5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(800mg、1.70mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(671mg、5.2mmol)、及び6-クロロピリミジン-4-カルボニトリル(236mg、1.70mmol)をアセトニトリル(10mL)に添加した。反応混合物を50℃で2時間攪拌した。その後、水(10mL)を反応混合物に添加した。得られた混合物を酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン:0-5%)に供して、5-(6-シアノピリミジン-4-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(150mg、収率:34%)を得た。ES-API:[M+H]+=259.1.
工程8:5-(6-シアノピリミジン-4-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(150mg、0.58mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解した。次いで、塩化スルホキシド(2mL)を添加した。反応混合物を室温で2時間攪拌し、減圧下で濃縮した。濃縮した粗生成物をジクロロメタン(10mL)に溶解した。得られた溶液を5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(106mg、0.58mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(374mg、2.9mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に添加した。反応混合物を室温で2時間攪拌した。酢酸エチル(100mL)を添加した。得られた混合物を水(20mL×2)で洗浄した。有機相を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を薄層クロマトグラフィー(PE/EA=2/1)で精製して、以下の2つのラセミ体を得た。
Z-25(Rf:0.25):6-(8-(3-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(4.6mg、収率:1.8%、LCMS保持時間:1.92分)のラセミ体。ES-API:[M+H]+=423.1.1H NMR(300MHz,CDCl3)δ8.55(s,1H),6.99(s,1H),6.85-6.63(m,4H),5.37(dd,J=12.0,5.1Hz,1H),3.97(d,J=12.9Hz,1H),3.68-3.39(m,2H),3.14(m,1H),2.84-2.80(m,1H),2.20-1.77(m,4H),0.75-0.35(m,4H).
Z-26(Rf:0.3):6-(8-(3-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(4.1mg、収率:1.7%、LCMS保持時間:1.93分)のラセミ体。ES-API:[M+H]+=423.1.1H NMR(300MHz,CDCl3)δ8.53(s,1H),7.08-6.96(m,1H),6.95-6.63(m,4H),5.37(dd,J=11.9,5.3Hz,1H),3.82(br,2H),3.48(m,1H),3.17(t,J=4.9Hz,1H),2.82(m,1H),2.04(m,4H),1.00-0.35(m,4H).
工程9:上記で得られたZ-25の化合物(35mg)をキラル分割(移動相:CO2、共溶媒:MeOH(0.2%アンモニアメタノール溶液を含む));カラム:AD-H(4.6×100mm、5um);流量:1.0ml/分;T:40.3℃)に供して、以下の2つの単一の異性体を得た。
異性体Z-25-1:単一の立体配置を有する異性体6-(8-(3-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(LCMS保持時間:0.96分、16mg、P:92%、ee値:100%)。ES-API:[M+H]+=423.2.
異性体Z-25-2:単一の立体配置を有する異性体6-(8-(3-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(LCMS保持時間:1.73分、15mg、P:100%、ee値:100%)。ES-API:[M+H]+=423.2.
実施例25:6-(5-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-27)の調製
工程1:5-フルオロピリジン-3-カルボキシアルデヒド(15g、120mmol)及び2-(トリフェニルホスホラニレン)アセトアルデヒド(38.3g、126mmol)をテトラヒドロフラン(200mL)に溶解した。上記溶液を50℃に一晩加熱した。その後、反応溶液をスピン乾燥し、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)に供して、3-(5-フルオロピリジン-3-イル)アクロレイン(17g、収率:94%)を得た。ES-API:[M+H]+=152.0.
工程2:ヒドラジン水和物(434mg、6.95mmol)をエタノール(10mL)に溶解した。次いで、酢酸(596mg、9.93mmol)を添加した。混合物を45℃に加熱した。3-(5-フルオロピリジン-3-イル)アクロレイン(1g、6.62mmol)を30分かけて反応混合物に数回に分けて添加した後、反応物を100℃で保持した。反応を一晩行った。得られた反応混合物をスピン乾燥し、水を添加した。重炭酸ナトリウムを添加してpHを約7に調整した。得られた混合物をジクロロメタンで抽出した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、3-(4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-5-イル)-5-フルオロピリジン(1.1g、収率:粗生成物)を得て、これをそのまま次の工程で用いた。ES-API:[M+H]+=166.0.
工程3:2-(tert-ブトキシカルボニル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-カルボン酸(1.7g、6.67mmol)、3-(4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-5-イル)-5-フルオロピリジン(1.1g、6.67mol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.72g、13.34mmol)、及び2-(7-アザベンゾトリアゾール)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU、3.04g、8mmol)をジクロロメタン(100mL)に添加した。反応を25℃で2時間行った。有機相を水及び飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、スピン乾燥し、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)に供して、tert-ブチル5-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(2.3g、収率:86%)を得た。ES-API:[M+H]+=403.2
工程4:tert-ブチル5-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(2.3g、5.72mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解した。次いで、トリフルオロ酢酸(10mL)を添加した。25℃で2時間反応を行った。得られた反応混合物をスピン乾燥して、(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)ケトントリフルオロアセテート(粗生成物)を得た。ES-API:[M+H]+=303.1
工程5:5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)ケトントリフルオロアセテート(1g、2.4mmol)、6-クロロピリミジン-4-カルボニトリル(368mg、2.64mmol)、及び炭酸カリウム(728mg、5.28mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)に添加した。混合物を50℃に加熱し、2時間反応させた。得られた反応混合物を酢酸エチルで抽出し、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)に供して、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC(カラム:Ultimate XB-C18、50×250mm、10um;移動相システム:A:純水;B:純アセトニトリル;流量:80ml/分、B/A=20%-100%;カラム温度:室温)でさらに精製して、6-(5-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-27、160mg、収率:16%)を得た。ES-API:[M+H]+=406.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.63-8.52(m,1H),8.45-8.24(m,2H),7.20(d,J=8.6Hz,1H),7.08-6.95(m,1H),6.66-6.52(m,1H),5.38(dd,J=12.0,5.1Hz,1H),4.00-3.42(m,6H),3.28-1.83(m,7H).
実施例26:6-(5-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(ラセミ体、Z-28)及び6-(5-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(ラセミ体、Z-29)の調製
工程1:6-(5-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-27、140mg、0.346mmol)をアセトニトリル/水(1.5mL/4.5mL)中に溶解した。次いで、水酸化ナトリウム(15mg、0.381mmol)を添加した。次に、30%過酸化水素(1.5mL)を氷水浴中で添加した。25℃で2時間反応を行った。得られた反応物を亜硫酸ナトリウム溶液でクエンチした。得られた混合物をジクロロメタンで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC(カラム:Ultimate XB-C18、50×250mm、10um;移動相システム:A:純水;B:純アセトニトリル;流量:80ml/分、B%=20%-100%、カラム温度:室温)で精製して、以下の2つのラセミ体を得た。
Z-28(保持時間:14.69分):6-(5-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミドのラセミ体(26.6mg、収率:18%)。ES-API:[M+H]+=424.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.51(d,J=1.2Hz,1H),8.37(d,J=2.7Hz,1H),8.29(d,J=1.7Hz,1H),7.79(s,1H),7.17(dt,J=8.9,2.3Hz,1H),7.09(d,J=1.3Hz,1H),6.99(d,J=1.7Hz,1H),5.56(s,1H),5.38(dd,J=12.1,5.2Hz,1H),3.87-3.30(m,6H),2.82(ddd,J=18.9,5.2,1.8Hz,3H),2.28(tq,J=14.1,7.3,6.7Hz,2H),1.77(s,2H).
Z-29(保持時間:16.43分):6-(5-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミドの別のラセミ体(18mg、収率:12%)。ES-API:[M+H]+=424.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.54(dd,J=15.3,1.2Hz,1H),8.38(dd,J=5.9,2.7Hz,1H),8.30(d,J=7.2Hz,1H),7.80(s,1H),7.21-7.06(m,2H),7.02-6.95(m,1H),5.57(d,J=10.5Hz,1H),5.38(dt,J=12.1,4.7Hz,1H),3.95-3.20(m,5H),3.06-2.76(m,3H),2.38-1.77(m,4H).
実施例27:(2-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-30)の調製
工程1:5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)ケトントリフルオロアセテート(500mg、1.2mmol)、2-クロロ-5-フルオロピリミジン-4-アミン(194mg、1.32mmol)、及び炭酸カリウム(364mg、2.64mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)に添加した。混合物を115℃に加熱し、14時間反応させた。得られた反応混合物を酢酸エチルで抽出し、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル:1/1)に供して、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC(カラム:Ultimate XB-C18、50×250mm、10um;移動相システム:A:純水;B:純アセトニトリル;流量:80ml/分、B/A=20%-100%;カラム温度:室温)で精製して、(2-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトンをオフホワイト色固体(Z-30、7mg、収率:1.4%)として得た。ES-API:[M+H]+=414.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.37(s,1H),8.29(s,1H),7.80(d,J=3.2Hz,1H),7.16(d,J=8.9Hz,1H),6.97(t,J=1.7Hz,1H),5.39(dd,J=12.1,5.1Hz,1H),4.73(s,2H),3.59(dt,J=11.4,5.2Hz,3H),3.45(d,J=11.7Hz,3H),2.84-2.75(m,2H),2.30-2.16(m,2H),2.01(d,J=6.0Hz,1H),1.82-1.66(m,2H).
実施例28:2-(5-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-31)の調製
5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)ケトントリフルオロアセテート(900mg、2.4mmol)、2-フルオロピリミジン-4-カルボニトリル(331mg、2.38mmol)、及び炭酸カリウム(728mg、5.28mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)に添加した。混合物を50℃に加熱し、2時間反応させた。得られた反応混合物を酢酸エチルで抽出し、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル:1/1)に供して粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC(カラム:Ultimate XB-C18、50×250mm、10um;移動相システム:A:純水;B:純アセトニトリル;流量:80ml/分、B/A=20%-100%;カラム温度:室温)で精製して、2-(5-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-31、120mg、収率:14%)を得た。ES-API:[M+H]+=406.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.47-8.34(m,2H),8.30(s,1H),7.18(d,J=8.5Hz,1H),6.98(d,J=6.6Hz,1H),6.72(dd,J=14.3,4.7Hz,1H),5.39(dd,J=12.1,4.9Hz,1H),3.80-3.64(m,3H),3.57-3.42(m,3H),3.01-2.76(m,3H),2.28(s,2H),1.75(s,2H).
実施例29:2-(5-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-32)、2-((3aR,5s,6aS)-5-((S)-5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-32-1)、2-((3aR,5s,6aS)-5-((R)-5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-32-2)、2-((3aR,5r,6aS)-5-((S)-5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-32-3)、2-((3aR,5r,6aS)-5-((R)-5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-32-4)の調製
工程1:(3aR,6aS)-2-(tert-ブトキシカルボニル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-カルボン酸(1.4g、5.5mmol)、5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(1g、5.5mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.77g、13.8mol)、及び2-(7-アザベンゾトリアゾール)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(2.28g、6.0mmol)をジクロロメタン(25mL)に添加した。反応を25℃で16時間行った。得られた反応混合物をジクロロメタンで抽出し、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル:10%-45%)に供して、tert-ブチル(3aR,6aS)-5-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレートを黄色油状物(0.7g、収率:30%)として得た。ES-API:[M+H-56]+=364.0.
工程2:tert-ブチル(3aR,6aS)-5-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(700mg、1.67mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解した。次いで、トリフルオロ酢酸(2mL)を添加した。25℃で4時間反応を行った。得られた反応混合物を減圧下で濃縮して、(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(3aR,6aS)-(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)ケトントリフルオロアセテートの粗生成物(600mg、収率:粗生成物)を得た。ES-API:[M+H]+=320.0.
工程3:(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(3aR,6aS)-(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)ケトントリフルオロアセテート(400mg、1.25mmol)、2-クロロピリミジン-4-カルボニトリル(174mg、1.25mmol)、及び炭酸カリウム(518mg、3.75mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)に添加した。混合物を50℃に加熱し、2時間反応させた。得られた反応混合物を酢酸エチルで抽出し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC(カラム:Ultimate XB-C18、50×250mm、10um;移動相システム:A:純水;B:純アセトニトリル;流量:80ml/分、B/A=20%-100%;カラム温度:室温)に供して、以下を得た。
2-(3aR,6aS)-(5-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル:白色固体(Z-32、290mg、収率:55%)。ES-API:[M+H]+=423.1.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.39(d,J=4.7Hz,1H),7.26(s,0H),6.94(d,J=1.7Hz,1H),6.70(d,J=4.7Hz,1H),6.69-6.62(m,2H),5.29(dd,J=12.0,5.0Hz,1H),3.69-3.37(m,7H),2.84-2.73(m,3H),2.76(m,1H),2.38-2.18(m,2H),1.87-1.62(m,2H).及び
2-(3aR,6aS)-(5-(3-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-59、40mg、収率:7.6%):白色固体。ES-API:[M+H]+=423.1.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.42(d,J=4.6Hz,1H),7.23(dt,J=6.4,2.1Hz,2H),6.87(tt,J=8.7,2.3Hz,1H),6.72(d,J=4.7Hz,1H),4.06(t,J=10.3Hz,2H),3.82-3.69(m,3H),3.61(dd,J=12.0,3.6Hz,2H),3.17(dd,J=11.0,9.5Hz,2H),2.87(dt,J=7.1,3.4Hz,2H),2.40-2.23(m,2H),1.86(s,2H).
工程4:上記工程で得られたZ-32(200mg)をキラル分割(カラム:CHIRALPAK IG(IG00CE-UC011)0.46cm I.D.×25cm L;移動相:MeOH/CAN=90/10(V/V);流量:1.0ml/分;カラム温度:35℃;HPLC装置:Shimadzu LC-20AT CP-HPLC-06)に供して、以下の単一の立体配置を有する4つの異性体を得た(単一の立体配置を有する4つの異性体の構造は、それぞれ任意に指定される)。
異性体1(保持時間:6.480分):Z-32-1として任意に指定される;ee値:89.423%;純度:96.50%;ES-API:[M+H]+=423.1.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.39(d,J=4.7Hz,1H),6.94(s,1H),6.75-6.66(m,4H),5.30(dd,J=12.0,5.0Hz,1H),3.69-3.37(m,6H),2.97-2.73(m,3H),2.18-1.62(m,4H).
異性体2(保持時間:7.426分):Z-32-2として任意に指定される;ee値:100%;純度:99.76%;ES-API:[M+H]+=423.1.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.39(d,J=4.7Hz,1H),6.94(s,1H),6.75-6.66(m,4H),5.29(dd,J=12.0,5.0Hz,1H),3.72-3.38(m,7H),2.86-2.73(m,3H),2.38-2.18(m,2H),1.82-1.62(m,2H).
異性体3(保持時間:8.701分):Z-32-3として任意に指定される;ee値:98.217%;純度:91.84%;ES-API:[M+H]+=423.1.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.43(d,J=4.7Hz,1H),6.93(s,1H),6.75-6.66(m,4H),5.29(dd,J=12.0,5.0Hz,1H),3.82-3.76(m,3H),3.46-3.38(m,3H),2.79-2.73(m,3H),2.17-1.63(m,4H).
異性体4(保持時間:14.054分):Z-32-4として任意に指定される;ee値:100%;純度:98.16%;ES-API:[M+H]+=423.1.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.39(d,J=4.7Hz,1H),6.95(s,1H),6.75-6.66(m,4H),5.31(dd,J=12.0,5.0Hz,1H),3.72-3.38(m,6H),2.85-2.73(m,3H),2.26-2.18(m,2H),1.77-1.62(m,2H).
実施例30:2-(5-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(ラセミ体、Z-33)及び2-(5-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(ラセミ体、Z-34)
工程1:2-(5-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-31、100mg、0.247mmol)をアセトニトリル/水(1mL/3mL)に溶解した。次いで、水酸化ナトリウム(10mg、0.272mmol)を添加した。次に、30%過酸化水素(1mL)を氷水浴中で添加した。25℃で2時間反応を行った。亜硫酸ナトリウム溶液で反応物をクエンチした。得られた反応混合物をジクロロメタンで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC(カラム:Ultimate XB-C18、50×250mm、10um;移動相システム:A:純水;B:純アセトニトリル;流量:80ml/分、B%=20%-100%、カラム温度:室温)で精製して、以下の2つのラセミ体を得た。
Z-33(保持時間:18.83分):2-(5-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミドのラセミ体(7.3mg、収率:7%)。ES-API:[M+H]+=424.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.53(d,J=4.8Hz,1H),8.39(d,J=2.7Hz,1H),8.31(s,1H),7.71(s,1H),7.21-7.14(m,1H),6.97(d,J=1.8Hz,1H),5.51(s,1H),5.40(dd,J=12.1,5.2Hz,1H),3.82(dt,J=16.1,7.8Hz,3H),3.48(dd,J=17.5,12.2Hz,3H),2.96-2.79(m,3H),2.15-1.86(m,4H).
Z-34(保持時間:20.82分):2-(5-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボキサミドの別のラセミ体(20.2mg)。ES-API:[M+H]+=424.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.49(d,J=4.8Hz,1H),8.36(d,J=2.7Hz,1H),8.29(s,1H),7.68(s,1H),7.23(d,J=4.8Hz,1H),7.20-7.14(m,1H),5.48(s,1H),5.39(dd,J=12.1,5.1Hz,1H),3.78-3.63(m,3H),3.59-3.42(m,3H),2.84-2.79(m,3H),2.27-1.58(m,4H).
実施例33:(2-(2-メトキシピリミジン-4-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-37)、((3aR,5s,6aS)-2-(2-メトキシピリミジン-4-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)((S)-5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-37-1)、((3aR,5s,6aS)-2-(2-メトキシピリミジン-4-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)((R)-5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-37-2)、((3aR,5r,6aS)-2-(2-メトキシピリミジン-4-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)((S)-5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-37-3)、((3aR,5r,6aS)-2-(2-メトキシピリミジン-4-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)((R)-5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-37-4)
工程1:ヒドラジン水和物(30mL、620mmol)を250mLの丸底フラスコに加え、還流下で加熱した。桂皮アルデヒド(20mL、158.8mmol)をn-ブタノール(30mL)に溶解して得られた溶液をヒドラジン水和物にゆっくり滴下した。混合物を一晩還流した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。水(100ml)を残渣に添加した。混合物を200mLのジクロロメタンで3回抽出した。合わせた有機相を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をCombiFlash(登録商標)で精製して、5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾールを黄色油状物(14g、収率:60%)として得た。ES-API:[M+H]+=147.0.
工程2:2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(1072mg、2.82mmol)を、(3aR,6aS)-2-(tert-ブトキシカルボニル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-カルボン酸(600mg、2.350mmol)、5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(687mg、4.700mmol)、トリエチルアミン(475mg、4.700mmol)、及びジクロロメタン(15mL)の混合物に数回に分けて添加した。混合物を室温で3時間攪拌した。得られた反応混合物を減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。該生成物をCombiFlash(登録商標)で精製して、tert-ブチル5-(3aR,6aS)-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレートを油状液体(620mg、収率:69%)として得た。ES-API:[M+H]+=384.2.
工程3:tert-ブチル5-(3aR,6aS)-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(620mg、1.617mmol)を1,4-ジオキサン(10mL)に溶解した。次いで、4M塩酸ジオキサン溶液(10mL)を室温でゆっくり滴下した。混合物を室温で一晩攪拌し、次いで減圧下で濃縮して、(3aR,6aS)-(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン塩酸塩(540mg、収率:100%)を得た。ES-API:[M+H]+=284.1.
工程4:炭酸カリウム(263mg、1.908mmol)を、(3aR,6aS)-(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン塩酸塩(270mg、0.954mmol)、4-クロロ-2-メトキシピリミジン(137mg、0.954mmol)、及びN,N-ジメチルホルムアミド(20ml)の混合物に添加した。反応混合物を70℃に加熱し、一晩攪拌し、次いで減圧下で濃縮して溶媒を除去した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製して、(2-(3aR,6aS)-(2-メトキシピリミジン-4-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトンをオフホワイト色固体(Z-37、270mg、収率:72%)として得た。
工程5:上記工程で得られたZ-37をキラル分割(カラム:OJ-H 4.6×100mm、5um;移動相:CO2、共溶媒:MeOH(0.2%アンモニアメタノール溶液を含む);流量:1.8;カラム温度:30)に供して、以下の単一の立体配置を有する4つの異性体を得た(単一の立体配置を有する4つの異性体の構造は、それぞれ任意に指定される)。
異性体1(保持時間:0.67分):Z-37-1(64.2mg)として任意に指定される;ES-API:[M+H]+=392.2;1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ7.92(d,J=6.0Hz,1H),7.30(t,J1=7.0Hz,J2=15.0Hz,2H),7.22(t,J1=7.5Hz,J2=17.0Hz,2H),7.09(d,J=7.5Hz,2H),6.10(d,J=5.5Hz,1H),5.29(dd,J1=5.0Hz,J2=12.0Hz,1H),3.76(s,3H),3.70-3.29(m,6H),2.77(bs,2H),2.69-2.64(m,1H),2.23-2.10(m,2H),1.61-1.51(m,2H).ES-API:[M+H]+=392.2.ee値:100%
異性体2(保持時間:0.93分):Z-37-2(61.1mg)として任意に指定される;ES-API:[M+H]+=392.2;1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ7.92(d,J=6.0Hz,1H),7.30(t,J1=8.0Hz,J2=15.5Hz,2H),7.22(t,J1=7.5Hz,J2=17.0Hz,2H),7.09(d,J=7.5Hz,2H),6.10(d,J=5.5Hz,1H),5.29(dd,J1=5.0Hz,J2=12.0Hz,1H),3.76(s,3H),3.70-3.29(m,6H),2.77(bs,2H),2.69-2.64(m,1H),2.23-2.10(m,2H),1.61-1.51(m,2H).ES-API:[M+H]+=392.2.ee値:100%
異性体3(保持時間:1.58分):Z-37-3(40.7mg)として任意に指定される;ES-API:[M+H]+=392.2;1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ7.96(d,J=6.0Hz,1H),7.32(t,J1=7.5Hz,J2=15.5Hz,2H),7.23(t,J1=7.0Hz,J2=14.5Hz,1H),7.18(s,1H),7.10(d,J=7.5Hz,2H),6.15(d,J=5.5Hz,1H),5.30(dd,J1=4.5Hz,J2=12.0Hz,1H),3.79(s,3H),3.70-3.44(m,4H),3.29-3.25(m,2H),2.84(bs,2H),2.68-2.63(m,1H),2.02-1.91(m,2H),1.86-1.82(m,1H),1.76-1.72(m,1H).ES-API:[M+H]+=392.2.ee値:100%.
異性体4(保持時間:3.37分):Z-37-4(40.5mg)として任意に指定される。ES-API:[M+H]+=392.2;1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ7.96(d,J=6.5Hz,1H),7.32(t,J1=8.0Hz,J2=15.5Hz,2H),7.23(t,J1=7.0Hz,J2=14.5Hz,1H),7.18(s,1H),7.10(d,J=7.0Hz,2H),6.15(d,J=6.0Hz,1H),5.30(dd,J1=5.0Hz,J2=12.0Hz,1H),3.79(s,3H),3.70-3.44(m,4H),3.29-3.25(m,2H),2.83(bs,2H),2.68-2.63(m,1H),2.00-1.92(m,2H),1.86-1.81(m,1H),1.76-1.72(m,1H).ES-API:[M+H]+=392.2.ee値:100%
実施例34:6-(5-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-38)、6-((3aR,5s,6aS)-5-((S)-5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-38-1)、6-((3aR,5s,6aS)-5-((R)-5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-38-2)、6-((3aR,5r,6aS)-5-((S)-5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-38-3)、6-((3aR,5r,6aS)-5-((R)-5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-38-4)
工程1:3,5-ジフルオロベンズアルデヒド(4.237g、29.817mmol)を30mLのテトラヒドロフランに溶解した。2-(トリフェニルホスホラニレン)アセトアルデヒド(10g、32.859mmol)を窒素ガスの保護下で添加した。反応混合物を80℃に加熱し、一晩攪拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物をCombiFlash(登録商標)で精製して、3-(3,5-ジフルオロフェニル)アクロレインを黄色油状物(4.0g、収率:80%)として得た。ES-API:[M+H]+=169.0.
工程2:ヒドラジン水和物(1.7mL、35.625mmol)、エタノール(10mL)、及び酢酸(2.3mL、40.469mmol)を100mLの丸底フラスコに順次加えた。混合物を45℃に加熱した。反応混合物に、3-(3,5-ジフルオロフェニル)アクロレイン(4g、23.75mmol)を数回に分けて添加した。その後、混合物を45℃に加温し、21時間反応させた。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製して、5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾールを黄色油状物(2.8g、収率:65%)として得た。ES-API:[M+H]+=183.1.
工程3:2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(358mg、0.941mmol)を、(3aR,6aS)-2-(tert-ブトキシカルボニル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-カルボン酸(200mg、0.784mmol)、5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(285mg、1.568mmol)、トリエチルアミン(158mg、1.568mmol)、及びジクロロメタン(10mL)の混合物に数回に分けて添加した。混合物を室温で一晩攪拌した。得られた反応混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物をCombiFlash(登録商標)で精製して、tert-ブチル5-(3aR,6aS)-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレートを淡黄色油状液体(377mg、収率:99%)として得た。ES-API:[M+H]+=420.2.
工程4:tert-ブチル5-(3aR,6aS)-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(377mg、0.899mmol)を1,4-ジオキサン(10mL)に溶解した。次いで、4M塩酸ジオキサン溶液(10mL)を室温でゆっくり滴下した。混合物を室温で一晩攪拌し、次いで減圧下で濃縮して、((5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(3aR,6aS)-(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)ケトン塩酸塩(277mg、収率:99%)を得た。ES-API:[M+H]+=320.1.
工程5:炭酸カリウム(242mg、1.756mmol)を、((5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(3aR,6aS)-(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)ケトン塩酸塩(277mg、0.867mmol)、6-クロロピリミジン-4-カルボニトリル(122mg、0.878mmol)、及びN,N-ジメチルホルムアミド(10ml)の混合物に添加した。反応混合物を70℃に加熱し、一晩攪拌し、次いで減圧下で濃縮して溶媒を除去した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製して、(3aR,6aS)-6-(5-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリルをオフホワイト色固体(Z-38、98mg、収率:26%)として得た。
工程6:上記工程で得られたZ-38をキラル分割(カラム:IE-5-5-30MIN(4.6×250mm、5um);移動相:n-ヘキサン(0.1%DEA):EtOH(0.1%DEA)=50:50;流量:1.0ml/分;カラム温度=40℃)に供して、以下の単一の立体配置を有する4つの異性体を得た(単一の立体配置を有する4つの異性体の構造は、それぞれ任意に指定される)。
異性体1(保持時間:10.501分):Z-38-1(15.3mg)として任意に指定される;ES-API:[M+H]+=423.1;1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ8.54(s,1H),7.19(d,J=5.0Hz,2H),7.13-7.10(m,1H),6.83(d,J=6.5Hz,2H),5.35-5.31(m,1H),3.72-3.63(m,3H),3.49-3.29(m,3H),2.90-2.85(m,2H),2.73(dd,J1=4.5Hz,J2=18.0Hz,1H),2.01-1.98(m,2H),1.89-1.84(m,1H),1.78-1.73(m,1H).ES-API:[M+H]+=423.1.ee値:100%
異性体2(保持時間:12.57分):Z-38-2(23.0mg)として任意に指定される;ES-API:[M+H]+=423.1;1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ8.52(s,1H),7.22(s,1H),7.16(s,1H),7.12-7.08(m,1H),6.82(d,J=7.0Hz,2H),5.34-5.31(m,1H),3.69-3.54(m,3H),3.50-3.29(m,3H),2.85-2.71(m,3H),2.27-2.21(m,1H),2.17-2.11(m,1H),1.61-1.55(m,2H).ES-API:[M+H]+=423.1.ee値:100%
異性体3(保持時間:17.551分):Z-38-3(11.3mg)として任意に指定される;ES-API:[M+H]+=423.1;1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ8.55(s,1H),7.21(s,1H),7.19(s,1H),7.14-7.11(m,1H),6.84-6.83(m,2H),5.35-5.32(m,1H),3.74-3.63(m,3H),3.50-3.29(m,3H),2.91-2.86(m,2H),2.76-2.71(m,1H),2.00-1.99(m,2H),1.89-1.84(m,1H),1.79-1.74(m,1H).ES-API:[M+H]+=423.1.ee値:100%
異性体4(保持時間:21.515分):Z-38-4(19.6mg)として任意に指定される。ES-API:[M+H]+=423.1;1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ8.51(s,1H),7.22(s,1H),7.16(s,1H),7.12-7.08(m,1H),6.82(d,J=6.5Hz,2H),5.34-5.31(m,1H),3.71-3.54(m,3H),3.50-3.29(m,3H),2.85-2.71(m,3H),2.27-2.21(m,1H),2.17-2.11(m,1H),1.61-1.55(m,2H).ES-API:[M+H]+=423.1.ee値:100%
実施例35:(2-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-39)、((3aR,5s,6aS)-2-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)((S)-5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-39-1)、((3aR,5s,6aS)-2-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)((R)-5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-39-2)、((3aR,5r,6aS)-2-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)((S)-5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-39-3)、((3aR,5r,6aS)-2-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)((R)-5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-39-4)
工程1:ヒドラジン水和物(30mL、620mmol)を250mLの丸底フラスコに加え、還流下で加熱した。桂皮アルデヒド(20mL、158.8mmol)をn-ブタノール(30mL)に溶解して得られた溶液をヒドラジン水和物にゆっくり滴下した。混合物を一晩還流した。得られた反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣に水(100ml)を添加した。得られた混合物を200mLのジクロロメタンで3回抽出した。合わせた有機相を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をCombiFlash(登録商標)で精製して、5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾールを黄色油状物(14g、収率:60%)として得た。ES-API:[M+H]+=147.0.
工程2:2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(554mg、1.459mmol)を、2-(3aR,6aS)-(tert-ブトキシカルボニル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-カルボン酸(310mg、1.216mmol)、5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(355mg、2.431mmol)、トリエチルアミン(246mg、2.431mmol)、及びジクロロメタン(15mL)の混合物に数回に分けて添加した。混合物を室温で3時間攪拌した。得られた反応混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物をCombiFlash(登録商標)で精製して、tert-ブチル5-(3aR,6aS)-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレートを油状液体(388mg、収率:83%)として得た。ES-API:[M+H]+=384.2.
工程3:tert-ブチル5-(3aR,6aS)-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(388mg、1.013mmol)を1,4-ジオキサン(10mL)に溶解した。次いで、4M塩酸ジオキサン溶液(10mL)を室温でゆっくり滴下した。混合物を室温で一晩攪拌し、次いで減圧下で濃縮して、(3aR,6aS)-(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン塩酸塩(403mg、収率:100%)を得た。ES-API:[M+H]+=284.1.
工程4:トリエチルアミン(245mg、2.424mmol)を、(3aR,6aS)-(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン塩酸塩(343mg、1.212mmol)、2-クロロ-5-フルオロピリミジン-4-アミン(125mg、0.848mmol)、及びクロロベンゼン(15ml)の混合物に添加した。反応混合物を還流下で一晩加熱し、次いで減圧下で濃縮して溶媒を除去した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製して、(2-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトンをオフホワイト色固体(Z-39、62.5mg、収率:13%)として得た。
工程5:上記工程で得られたZ-39をキラル分割(カラム:IE-5-5-30MIN(4.6×250mm、5um);移動相:n-ヘキサン(0.1%DEA):EtOH(0.1%DEA)=50:50;流量:1.0;カラム温度=40℃)に供して、以下の単一の立体配置を有する4つの異性体を得た(単一の立体配置を有する4つの異性体の構造は、それぞれ任意に指定される)。
異性体1(保持時間:7.70分):Z-39-1(14.79mg)として任意に指定される;1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ7.77(d,J=4.0Hz,1H),7.31(t,J1=7.5Hz,J2=15.5Hz,2H),7.24-7.22(m,1H),7.18-7.16(m,1H),7.10(d,J=7.0Hz,2H),6.75(s,2H),5.31-5.28(m,1H),3.67-3.43(m,4H),3.24-3.19(m,2H),2.77(bs,2H),2.68-2.63(m,1H),2.02-1.87(m,2H),1.82-1.78(m,1H),1.72-1.69(m,1H).ES-API:[M+H]+=395.1.ee値:97.75%
異性体2(保持時間:8.65分):Z-39-2(10.65mg)として任意に指定される;1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ7.77(d,J=3.5Hz,1H),7.31(t,J1=7.5Hz,J2=15.5Hz,2H),7.23(t,J1=7.0Hz,J2=14.5Hz,1H),7.17(s,1H),7.10(d,J=7.5Hz,2H),6.75(s,2H),5.31-5.28(m,1H),3.67-3.63(m,1H),3.57-3.43(m,3H),3.24-3.19(m,2H),2.77(bs,2H),2.67-2.63(m,1H),1.99-1.87(m,2H),1.82-1.78(m,1H),1.73-1.69(m,1H).ES-API:[M+H]+=395.1.ee値:96.52%
異性体3(保持時間:11.53分):Z-39-3(14.20mg)として任意に指定される;1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ7.74(d,J=4.0Hz,1H),7.31(t,J1=7.5Hz,J2=15.0Hz,2H),7.23-7.19(m,2H),7.09(d,J=7.5Hz,2H),6.70(s,2H),5.31-5.27(m,1H),3.61-3.56(m,1H),3.50-3.40(m,3H),3.30-3.29(m,2H),2.68-2.63(m,3H),2.20-2.06(m,2H),1.56-1.46(m,2H).ES-API:[M+H]+=395.1.ee値:100%
異性体4(保持時間:25.39分);Z-39-4(13.72mg)として任意に指定される;1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ7.74(d,J=4.0Hz,1H),7.31(t,J1=7.5Hz,J2=15.0Hz,2H),7.23-7.19(m,2H),7.09(d,J=7.5Hz,2H),6.70(s,2H),5.31-5.27(m,1H),3.61-3.40(m,4H),3.30-3.29(m,2H),2.69-2.63(m,3H),2.20-2.06(m,2H),1.56-1.46(m,2H).ES-API:[M+H]+=395.1.ee値:95.98%
実施例36:(5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-8-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(ラセミ体、Z-40-1)及び(5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-8-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(ラセミ体、Z-40-2)の調製
工程1:エチル5-ベンジル-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボキシレート(6g、21.98mmol)を20mLのメタノールに溶解した。次いで、10%パラジウム炭素(1.8g、0.3w/w)を添加した。混合物を水素ガスの雰囲気下、室温で24時間攪拌し、濾過した。濾液に10%パラジウム炭素(1.8g、0.3w/w)をさらに添加した。混合物を水素ガスの雰囲気下、室温で24時間攪拌し、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、エチル5-アザ-スピロ[5-]オクタン-8-カルボキシレート(4.36g、収率:粗生成物)を得て、これをそのまま次の反応工程で用いた。ES-API:[M+H]+=184.2.
工程2:エチル5-アザ-スピロ[5-]オクタン-8-カルボキシレート(4.36g、23.7mmol)をメタノール(5mL)及び水(4mL)に添加した。次いで、水酸化ナトリウム(1.15g、28.4mmol)を添加した。室温で24時間反応を行った。反応完了後、反応混合物をジクロロメタンで抽出した。合わせた水相のpHを希塩酸(2M)で6~7に調整した。得られた溶液を減圧下で濃縮して、5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(5g、収率:粗生成物、塩化ナトリウム塩含有)を得た。ES-API:[M+H]+=156.1.
工程3:5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(300mg、1.92mmol)、炭酸カリウム(829mg、6.00mmol)、及び4-クロロ-6-メトキシピリミジン(300mg、2.30mmol)をアセトニトリル(8mL)に添加した。混合物を50℃で2時間攪拌した。その後、水(10mL)を反応混合物に添加した。得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。合わせた水相のpH値を希塩酸(2M)で6~7に調整した。得られた溶液をさらにジクロロメタンで抽出した。有機相を合わせて減圧下で濃縮して、5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(150mg、収率:粗生成物)を得た。ES-API:[M+H]+=264.1.
工程4:5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(150mg、0.57mmol)をジクロロメタン(8mL)に溶解した。次いで、塩化スルホキシド(0.5mL)を添加した。混合物を室温で0.5時間攪拌した。得られた反応混合物を減圧下で濃縮して、5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボニルクロリド(100mg、収率:粗生成物)を得て,これをそのまま次の反応工程で用いた。ES-API:[M+H]+=278.1(メタノールでクエンチした).
工程5:5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボニルクロリド(100mg、0.35mmol)をジクロロメタン(8mL)に溶解した。次いで、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1mL)及び5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(130mg、0.89mmol)を添加した。混合物を室温で2時間攪拌した。その後、反応混合物をジクロロメタンで抽出し、乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を薄層クロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)に供して、以下の2つのラセミ体を得た。
Z-40-1(Rfが0.6の収集画分):(5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-8-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトンのラセミ体(11.4mg、収率:1.8%、LCMS保持時間:1.74分);ES-API:[M+H]+=392.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.25(s,1H),7.39-7.21(m,3H),7.14(d,J=7.1Hz,2H),6.94(s,1H),5.71(s,1H),5.38(d,J=16.4Hz,1H),3.88(s,3H),3.83(s,1H),3.42(dd,J=18.9,11.6Hz,2H),3.29(d,J=12.5Hz,1H),3.12(s,1H),2.92-2.69(m,1H),2.02(s,2H),1.25(s,1H),0.67-0.42(m,3H),0.33(d,J=8.6Hz,1H).
Z-40-2(Rfが0.3の収集画分):(5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-8-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトンの別のラセミ体(11.8mg、収率:1.8%、LCMS保持時間:1.75分);ES-API:[M+H]+=392.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.25(s,1H),7.40-7.21(m,3H),7.16(d,J=7.4Hz,2H),6.93(s,1H),5.72(s,1H),5.44-5.30(m,1H),3.88(s,3H),3.82-3.67(m,2H),3.42(dd,J=18.9,12.1Hz,1H),3.31(d,J=13.3Hz,1H),3.21(t,J=5.2Hz,1H),2.81(dd,J=19.0,5.0Hz,1H),2.06-1.91(m,2H),1.26(d,J=7.2Hz,1H),0.55(ddt,J=14.9,9.1,4.5Hz,2H),0.49-0.37(m,2H).
実施例37:(5-(2-メトキシピリミジン-4-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-8-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(ラセミ体、Z-41-1)及び(5-(2-メトキシピリミジン-4-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-8-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(ラセミ体、Z-41-2)の調製
工程1:5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(300mg、1.92mmol)、炭酸カリウム(829mg、6.00mmol)、及び4-クロロ-2-メトキシピリミジン(270mg、2.30mmol)をアセトニトリル(6mL)に添加した。混合物を50℃で16時間攪拌した。水(10mL)を反応混合物に添加した。得られた混合物をジクロロメタンで抽出した。合わせた水相のpH値を希塩酸(2M)で6~7に調整した。合わせた水相を減圧下で濃縮して、5-(2-メトキシピリミジン-4-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(2.4g、粗生成物、塩含有)を得た。ES-API:[M+H]+=264.1
工程2:5-(2-メトキシピリミジン-4-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(2.4g、粗生成物、塩含有)をジクロロメタン(8mL)に溶解した。次いで、塩化スルホキシド(0.5mL)を添加した。混合物を室温で0.5時間攪拌した。得られた反応混合物を減圧下で濃縮して、5-(2-メトキシピリミジン-4-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボニルクロリド(2.4g、粗生成物)を得て、これをそのまま次の反応工程で用いた。ES-API:[M+H]+=278.1(メタノールでクエンチした).
工程3:5-(2-メトキシピリミジン-4-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボニルクロリド(2.4g、粗生成物、塩含有)をジクロロメタン(10mL)に溶解した。次いで、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(2mL)及び5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(150mg、1.02mmol)を添加した。混合物を室温で2時間攪拌した。得られた反応混合物をジクロロメタンで抽出し、乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を薄層クロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/2)に供して、以下の2つのラセミ体を得た。
Z-41-1(Rfが0.4の収集画分):(5-(2-メトキシピリミジン-4-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-8-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトンのラセミ体(2.9mg、収率:0.7%、LCMS保持時間:1.51分);ES-API:[M+H]+=392.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.94(d,J=6.1Hz,1H),7.32(t,J=7.4Hz,2H),7.27(s,1H),7.18-7.09(m,2H),6.94(d,J=1.9Hz,1H),6.07(d,J=6.2Hz,1H),5.38(dd,J=12.0,4.9Hz,1H),3.88(s,3H),3.51-3.34(m,3H),3.11(t,J=5.1Hz,1H),2.80(ddd,J=18.9,4.9,1.7Hz,1H),2.01(dq,J=9.0,4.7Hz,3H),0.64-0.47(m,3H),0.34(d,J=9.3Hz,1H).
Z-41-2(Rfが0.3の収集画分):(5-(2-メトキシピリミジン-4-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-8-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトンの別のラセミ体(6.4mg、収率:1.5%、LCMS保持時間:1.49分);ES-API:[M+H]+=392.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.94(d,J=6.1Hz,1H),7.32(dd,J=8.1,6.5Hz,2H),7.27(d,J=5.2Hz,1H),7.16(dd,J=7.0,1.8Hz,2H),6.93(d,J=1.8Hz,1H),6.08(d,J=6.2Hz,1H),5.37(dd,J=12.0,5.1Hz,1H),3.88(s,3H),3.83-3.72(m,2H),3.42(ddd,J=18.9,12.0,1.7Hz,2H),3.20(t,J=5.2Hz,1H),2.81(ddd,J=18.9,5.1,1.8Hz,1H),1.99(tt,J=11.0,7.0Hz,3H),0.56(ddt,J=16.9,9.5,4.9Hz,2H),0.43(dtt,J=17.6,9.5,4.4Hz,2H).
実施例38:(5-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-8-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(ラセミ体、Z-42-1)及び(5-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-8-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(ラセミ体、Z-42-2)の調製
工程1:5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(2g、粗生成物、約50%塩化ナトリウム含有)をN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解した。次いで、炭酸カリウム(5.29g、38.14mmol)及び2-クロロ-5-フルオロピリミジン-4-アミン(1g、6.75mmol)を添加した。混合物を100℃で一晩攪拌して反応させた。得られた反応混合物を酢酸エチルで抽出した。水相を合わせた。水相のpHを希塩酸(2N)で5~6に調整した。水相をさらに酢酸エチルで抽出し、乾燥させ、減圧下で濃縮して、5-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(600mg、収率:39%)を得た。ES-API:[M+H]+=207.1.
工程2:5-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(600mg、2.25mmol)をテトラヒドロフラン(6mL)に溶解した。次いで、トリエチルアミン(800mg、7.92mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(25mg、0.2mmol)、及び無水酢酸(459mg、4.5mmol)を添加した。60℃で一晩反応を行った。反応混合物を水でクエンチし、ジクロロメタンで抽出し、乾燥させ、減圧下で濃縮して、5-(4-アセトアミド-5-フルオロピリミジン-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(800mg、収率:100%)を得た。粗生成物をそのまま次の反応工程で用いた。ES-API:[M+H]+=309.1.
工程3:5-(4-アセトアミド-5-フルオロピリミジン-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(350mg、1.14mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解した。次いで、塩化スルホキシド(0.5mL)を添加した。反応混合物を室温で30分間反応させた。得られた反応混合物を減圧下で濃縮して、5-(4-アセトアミド-5-フルオロピリミジン-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボニルクロリド(350mg、収率:100%)を得た。粗生成物をそのまま次の反応工程で用いた。ES-API:[M+H]+=323.1.
工程4:5-(4-アセトアミド-5-フルオロピリミジン-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボニルクロリド(150mg、0.46mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解した。次いで、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.5mL)及び5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(200mg、1.36mmol)を添加した。室温で2時間反応を行った。得られた反応混合物をジクロロメタンで抽出し、乾燥させ、減圧下で濃縮して、N-(5-フルオロ-2-(8-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-5-イル)ピリミジン-4-イル)アセトアミドの粗生成物(350mg、収率:100%)を得た。粗生成物をそのまま次の反応工程で用いた。ES-API:[M+H]+=437.2.
工程5:N-(5-フルオロ-2-(8-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-5-イル)ピリミジン-4-イル)アセトアミド(350mg、0.8mmol)をメタノール/水(4mL/2mL)に溶解した。次いで、水酸化ナトリウム(100mg、2.4mmol)を添加した。一晩反応を行った。得られた反応溶液を酢酸エチルで抽出し、乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を薄層クロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で精製して、以下の2つのラセミ体を得た。
Z-42-1(Rfが0.6の収集画分):(5-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-8-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトンのラセミ体(1.4mg、収率:1.3%、LCMS保持時間:1.51分)。ES-API:[M+H]+=395.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.76(s,1H),7.41-7.30(m,2H),7.16(d,J=7.3Hz,3H),6.94(s,1H),5.36(d,J=11.0Hz,1H),4.67(s,2H),3.87(s,2H),3.74(d,J=13.3Hz,1H),3.51-3.31(m,2H),3.24(s,1H),2.90-2.68(m,1H),1.93(d,J=11.7Hz,2H),0.51(s,2H),0.46-0.31(m,2H).
Z-42-2(Rfが0.4の収集画分):(5-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-8-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトンの別のラセミ体(0.7mg、収率:0.7%、LCMS保持時間:1.52分)。ES-API:[M+H]+=395.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.79(s,1H),7.46(s,2H),7.36(q,J=6.1Hz,3H),6.86(s,1H),4.70(s,2H),3.88(m,3H),3.18(m,1H),3.24(m,2H),2.30(m,2H),1.93(d,J=11.7Hz,2H),0.60-0.48(m,3H),0.47-0.28(m,1H).
実施例39:6-(8-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(ラセミ体、Z-43-1)及び6-(8-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(ラセミ体、Z-43-2)の調製
工程1:6-(8-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(20mg、0.05mmol)をアセトニトリル(3mL)に溶解した。水酸化ナトリウム(2N、0.1mL)を氷水浴下で添加した。次いで、30%過酸化水素(0.5mL)を添加した。20℃で2時間反応を行った。有機相を亜硫酸ナトリウム溶液及び生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=10/1)に供して、以下の2つのラセミ体を得た。
Z-43-1(Rfが0.4の収集画分):6-(8-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボキサミドのラセミ体(2.7mg、収率:13.4%、LCMS保持時間:1.60分)、ES-API:[M+H]+=405.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.47(s,1H),7.92(s,1H),7.33(t,J=7.5Hz,3H),7.14(d,J=7.4Hz,3H),6.95(s,1H),5.63(s,1H),5.38(dd,J=12.2,4.8Hz,1H),3.97(d,J=13.1Hz,1H),3.58-3.36(m,3H),3.09(d,J=5.0Hz,1H),2.81(dd,J=19.3,4.7Hz,1H),2.14-1.94(m,3H),0.58(d,J=21.8Hz,4H);
Z-43-2(Rfが0.6の収集画分):6-(8-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボキサミドの別のラセミ体(1.6mg、収率:8.6%、LCMS保持時間:1.59分)、ES-API:[M+H]+=405.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.47(s,1H),7.92(s,1H),7.33(t,J=7.5Hz,3H),7.14(d,J=7.4Hz,3H),6.95(s,1H),5.63(s,1H),5.38(dd,J=12.2,4.8Hz,1H),3.97(d,J=13.1Hz,1H),3.58-3.36(m,3H),3.09(d,J=5.0Hz,1H),2.81(dd,J=19.3,4.7Hz,1H),2.14-1.94(m,3H),0.58(d,J=21.8Hz,4H).
実施例40:6-(8-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(ラセミ体、Z-44-1)及び6-(8-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(ラセミ体、Z-44-2)の調製
工程1:6-(8-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(30mg、0.0678mmol)をアセトニトリル(3mL)に溶解した。水酸化ナトリウム(2N、0.1mL)を氷水浴下で添加した。次いで、30%過酸化水素(0.5mL)を添加した。20℃で2時間反応を行った。有機相を亜硫酸ナトリウム溶液及び生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=10/1)に供して、以下の2つのラセミ体を得た。
Z-44-1(Rfが0.5の収集画分):6-(8-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボキサミドのラセミ体(7.3mg、収率:24.4%、LCMS保持時間:1.65分)、ES-API:[M+H]+=441.1.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.48(s,1H),7.86(s,1H),7.29(s,1H),6.95(s,1H),6.77-6.59(m,3H),5.61(s,1H),5.34(dd,J=12.0,5.0Hz,1H),3.94(d,J=13.2Hz,1H),3.61(s,1H),3.44(dd,J=18.9,12.0Hz,1H),3.12(d,J=5.4Hz,1H),2.78(dd,J=18.6,4.9Hz,1H),2.11-1.96(m,2H),1.26(s,2H),0.67-0.30(m,4H).
Z-44-2(Rfが0.7の収集画分):6-(8-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボキサミドの別のラセミ体(8.6mg、収率:41.7%、LCMS保持時間:1.64分)、ES-API:[M+H]+=441.1.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.48(s,1H),7.86(s,1H),7.29(s,1H),6.95(s,1H),6.77-6.59(m,3H),5.61(s,1H),5.34(dd,J=12.0,5.0Hz,1H),3.94(d,J=13.2Hz,1H),3.61(s,1H),3.44(dd,J=18.9,12.0Hz,1H),3.12(d,J=5.4Hz,1H),2.78(dd,J=18.6,4.9Hz,1H),2.11-1.96(m,2H),1.26(s,2H),0.67-0.30(m,4H).
実施例41:5-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-8-イル)(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-45)の調製
工程1:5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(2g、粗生成物、50%塩化ナトリウム含有)をN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解した。次いで、炭酸カリウム(5.29g、38.14mmol)及び2-クロロ-5-フルオロピリミジン-4-アミン(1g、6.75mmol)を添加した。混合物を100℃で一晩攪拌した。得られた反応混合物を酢酸エチルで抽出した。水相を合わせた。水相のpH値を希塩酸(2N)で5~6に調整した。得られた溶液をさらに酢酸エチルで抽出した。有機相を乾燥させ、減圧下で濃縮して、5-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(600mg、収率:39%)を得た。ES-API:[M+H]+=207.1.
工程2:5-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(600mg、2.25mmol)をテトラヒドロフラン(6mL)に溶解した。次いで、トリエチルアミン(800mg、7.92mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(25mg、0.2mmol)、及び無水酢酸(459mg、4.5mmol)を添加した。60℃で一晩反応を行った。反応混合物を水でクエンチし、ジクロロメタンで抽出し、乾燥させ、減圧下で濃縮して、5-(4-アセトアミド-5-フルオロピリミジン-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(800mg、収率:100%)を得た。粗生成物をそのまま次の反応工程で用いた。ES-API:[M+H]+=309.1.
工程3:5-(4-アセトアミド-5-フルオロピリミジン-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(350mg、1.14mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解した。次いで、塩化スルホキシド(0.5mL)を添加した。反応混合物を室温で30分間反応させた。得られた反応混合物を減圧下で濃縮して、5-(4-アセトアミド-5-フルオロピリミジン-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボニルクロリド(350mg、収率:100%)を得た。粗生成物をそのまま次の反応工程で用いた。ES-API:[M+H]+=323.1.
工程4:5-(4-アセトアミド-5-フルオロピリミジン-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボニルクロリド(200mg、0.61mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解した。次いで、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.5mL)及び5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(200mg、1.0mmol)を添加した。室温で2時間反応を行った。得られた反応混合物をジクロロメタンで抽出し、乾燥させ、減圧下で濃縮して、N-(2-(8-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-カルボニル-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)-5-フルオロピリミジン-4-イル)アセトアミドの粗生成物(400mg、収率:100%)を得た。粗生成物をそのまま次の反応工程で用いた。ES-API:[M+H]+=473.2.
工程5:N-(2-(8-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-カルボニル-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)-5-フルオロピリミジン-4-イル)アセトアミド(400mg、0.84mmol)をメタノール/水(4mL/2mL)に溶解した。次いで、水酸化ナトリウム(120mg、3mmol)を添加した。室温で一晩反応さを行った。得られた反応混合物を酢酸エチルで抽出し、乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を薄層クロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/1、Rf:0.3)で精製して、5-(4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-8-イル)(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン(Z-45、5.3mg、収率:4%、LCMS保持時間:1.46分)を得た。ES-API:[M+H]+=431.1.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.77(s,1H),6.92(s,1H),6.76-6.65(m,3H),5.33(dd,J=12.0,4.8Hz,1H),4.69(s,2H),4.05-3.93(m,1H),3.85-3.66(m,2H),3.56-3.34(m,2H),3.17(s,1H),2.76(dd,J=19.0,5.1Hz,1H),1.93(d,J=5.2Hz,2H),0.64-0.44(m,3H),0.37(d,J=6.7Hz,1H).
実施例42:2-(8-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(ラセミ体、Z-46-1)及び2-(8-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(ラセミ体、Z-46-2)の調製
工程1:5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸の粗生成物(200mg、1.28mmoL)、炭酸カリウム(532mg、5.2mmoL)、及び2-フルオロピリミジン-4-カルボニトリル(179mg、1.28mmol)を5mLのN,N-ジメチルホルムアミドに添加した。混合物を50℃で2時間攪拌した。その後、反応混合物に10mLの水を添加した。得られた混合物を酢酸エチル/石油エーテル=3/1で逆抽出した。水相のpH値が5~6となるように調整し、酢酸エチルで抽出した。有機相を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、5-(4-シアノピリミジン-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(395mg、粗生成物)を得た。ES-API:[M+H]+=259.1.
工程2:5-(4-シアノピリミジン-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(200mg、0.77mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解した。次いで、塩化チオニル(461mg、11.63mmol)を添加した。20℃で1時間反応を行った。得られた反応混合物をスピン乾燥して溶媒を除去して、5-(4-シアノピリミジン-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボニルクロリド(200mg、粗生成物)を得た。
工程3:5-(4-シアノピリミジン-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボニルクロリド(200mg、粗生成物)をジクロロメタン(2mL)に溶解した。上記溶液を、3-5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(180mg、0.99mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(460mg、3.9mmol)のジクロロメタン(1mL)溶液に滴下した。室温で16時間反応を行った。その後、酢酸エチル(20mL)を添加した。得られた混合物を水で2回(20mL×2)洗浄した。有機相を合わせて硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、薄層クロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)に供して、以下の2つのラセミ体を得た。
Z-46’-1:2-(8-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリルのラセミ体;Rf:0.5;(25mg、収率:7.6%);ES-API:[M+H]+=423.1.及び
Z-46’-2:2-(8-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリルのラセミ体;Rf:0.3;(30mg、収率:9.2%);ES-API:[M+H]+=423.1.
工程4:Z-46’-1(25mg、0.06mmol)を水/アセトニトリル(1.5mL/0.5mL)に溶解した。水酸化ナトリウム(4mg、0.09mmol)を氷水浴中で添加した。次いで、30%過酸化水素(0.5mL)を添加した。20℃で2時間反応を行った。有機相を亜硫酸ナトリウム溶液及び生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=50/1、Rf=0.6)に供して、ラセミ体としてZ-46-1:2-(8-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボキサミドのラセミ体(白色固体、6.3mg、収率:24%)を得た。ES-API:[M+H]+=441.1.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.46(d,J=4.7Hz,1H),7.55(s,1H),7.19(d,J=4.7Hz,1H),6.95(s,1H),6.75-6.63(m,3H),5.62(s,1H),5.35(dd,J=12.0,4.9Hz,1H),4.27-4.14(m,1H),3.96(d,J=13.3Hz,1H),3.75-3.59(m,2H),3.44(dd,J=18.9,12.1Hz,1H),3.16(d,J=5.2Hz,1H),2.77(dd,J=18.8,4.9Hz,1H),2.04(p,J=5.3,4.9Hz,2H),0.56(q,J=10.3Hz,3H),0.37-0.28(m,1H).
工程5:Z-46’-2(30mg、0.07mmol)を水/アセトニトリル(1.5mL/0.5mL)に添加した。水酸化ナトリウム(4.3mg、0.1mmol)を氷水浴中で添加した。次いで、30%過酸化水素(0.5mL)を添加した。20℃で2時間反応を行った。有機相を亜硫酸ナトリウム溶液及び生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=50/1、Rf=0.4)に供して、ラセミ体としてZ-46-2:2-(8-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボキサミドのラセミ体(白色固体、1.3mg、Y:4%)を得た。ES-API:[M+H]+=441.1.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.46(d,J=4.7Hz,1H),7.55(s,1H),7.19(d,J=4.7Hz,1H),6.95(s,1H),6.75-6.63(m,3H),5.62(s,1H),5.35(dd,J=12.0,4.9Hz,1H),4.27-4.14(m,1H),3.96(d,J=13.3Hz,1H),3.75-3.59(m,2H),3.44(dd,J=18.9,12.1Hz,1H),3.16(d,J=5.2Hz,1H),2.77(dd,J=18.8,4.9Hz,1H),2.04(p,J=5.3,4.9Hz,2H),0.56(q,J=10.3Hz,3H),0.37-0.28(m,1H).
実施例43:6-(4-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4,7-ジアザ-スピロ[2.5]オクタン-7-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-47)の調製
工程1:tert-ブチル4,7-ジアザ-スピロ[2.5]オクタン-4-カルボキシレート(250mg、1.18mmol)を12mLのアセトニトリルに溶解した。炭酸カリウム(488mg、3.54mmol)及び6-シアノ-4-クロロピリミジン(197mg、1.42mmol)を添加した。50℃で一晩反応を行った。得られた反応混合物をジクロロメタンで抽出し、乾燥させ、減圧下で濃縮して、tert-ブチル7-(6-シアノピリミジン-4-イル)-4,7-ジアザ-スピロ[2.5]オクタン-4-カルボキシレート(400mg、粗生成物)を得て、これをそのまま次の反応工程で用いた。ES-API:[M+H]+=316.1.
工程2:tert-ブチル7-(6-シアノピリミジン-4-イル)-4,7-ジアザ-スピロ[2.5]オクタン-4-カルボキシレート(140mg、0.46mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解した。トリフルオロ酢酸(2mL)を添加した。混合物を室温で0.2時間攪拌して反応させた。得られた反応混合物を減圧下で濃縮して、6-(4,7-ジアザ-スピロ[2.5]オクタン-7-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(100mg、収率:粗生成物)を得て、これをそのまま次の反応工程で用いた。ES-API:[M+H]+=216.1.
工程3:カルボニルジイミダゾール(45mg、0.27mmol)を窒素ガス雰囲気下で超脱水ジオキサン(3mL)に溶解した。次いで5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(50mg、0.27mmol)を添加した。混合物を室温で0.5時間攪拌して反応させた。6-(4,7-ジアザ-スピロ[2.5]オクタン-7-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(50mg、0.23mmol)及びトリエチルアミン(34mg、0.34mmol)のジオキサン(3mL)溶液を添加した。その後、100℃で一晩反応を行った。得られた反応混合物を酢酸エチルで抽出し、乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を薄層クロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/1、Rf=0.4)に供して、6-(4-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4,7-ジアザ-スピロ[2.5]オクタン-7-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-47、3.6mg、収率:3.6%、LCMS保持時間:1.78分)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.57(s,1H),6.87(s,1H),6.74(dd,J=20.8,8.8Hz,4H),5.29(dd,J=11.7,9.1Hz,1H),4.25(d,J=13.9Hz,1H),3.75(d,J=12.4Hz,1H),3.53(t,J=11.6Hz,2H),3.43-3.17(m,1H),2.73(dd,J=18.6,8.9Hz,2H),1.21(d,J=31.9Hz,5H),1.06(d,J=8.5Hz,2H),0.72(dd,J=17.3,9.4Hz,2H).
実施例44:6-(8-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(ラセミ体、Z-48-1)及び6-(8-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(ラセミ体、Z-48-2)の調製
工程1:ヒドラジン水和物(869mg、13.91mmol)をエタノール(20mL)に溶解した。次いで、酢酸(1.19g、19.86mmol)を添加した。混合物を45℃に加熱した。3-(5-フルオロピリジン-3-イル)アクロレイン(2g、13.24mmol)を数回に分けて添加した。混合物を100℃に加熱して16時間反応させた。得られた反応混合物を冷却し、減圧下で濃縮して溶媒を除去した。残渣をジクロロメタンに溶解した。重炭酸ナトリウムを添加してpHを7~8に調整した。有機相を飽和生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、3-(4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-5-イル)-5-フルオロピリジン(2.2g、粗生成物)を得た。ES-API:[M+H]+=166.1.
工程2:5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(2g、12.9mmol)、6-クロロピリミジン-4-カルボニトリル(1.79g、12.9mmol)、及び炭酸カリウム(3.56g、25.8mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)に溶解した。混合物を50℃に加熱して2時間反応させた。得られた反応混合物を室温まで冷却した。次いで、反応混合物に水を添加した。得られた混合物を酢酸エチル/石油エーテル=3/1で逆抽出した。水相のpH値が5~6となるよう調整し、酢酸エチルで抽出した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、5-(6-シアノピリミジン-4-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(2.05g、61.6%)を得た。ES-API:[M+H]+=259.1.
工程3:5-(6-シアノピリミジン-4-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(600mg、2.33mmol)をジクロロメタン(6mL)に溶解した。次いで、塩化チオニル(1.38g、11.63mmol)を添加した。20℃で1時間反応を行った。得られた反応混合物をスピン乾燥して溶媒を除去した。残渣をジクロロメタンに溶解した。得られた溶液を、3-(4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-5-イル)-5-フルオロピリジン(384mg、2.33mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(601mg、4.66mmol)のジクロロメタン溶液に滴下した。1時間反応を行った。有機相を0.5N希塩酸で洗浄し、生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。6-(8-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリルの粗生成物を薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル=100%)に供して、以下の2つのラセミ体を得た。
Z-48-1(Rfが0.5の収集画分):6-(8-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリルのラセミ体(36mg、収率:3.8%、LCMS保持時間:1.70分)。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.51(s,1H),8.41(s,1H),8.31(s,1H),7.20(s,1H),7.01(s,1H),6.75(s,1H),5.43(dd,J=12.2,5.0Hz,1H),3.91(d,J=13.0Hz,1H),3.52(dd,J=18.9,12.0Hz,2H),3.11(s,1H),2.85(dd,J=18.4,5.0Hz,1H),2.03(s,2H),0.63(d,J=9.2Hz,1H),0.56(s,2H),0.39(s,1H).
Z-48-2(Rfが0.4の収集画分):6-(8-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリルの別のラセミ体(32mg、収率:3.4%、LCMS保持時間:1.71分)、ES-API:[M+H]+=406.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.51(s,1H),8.41(s,1H),8.33(s,1H),7.21(d,J=8.9Hz,1H),7.00(s,1H),6.75(s,1H),5.43(dd,J=12.1,5.2Hz,1H),3.77(s,3H),3.52(dd,J=18.9,12.2Hz,1H),3.14(d,J=5.1Hz,1H),2.85(dd,J=18.8,5.2Hz,1H),2.14-1.92(m,2H),0.66(d,J=9.3Hz,1H),0.55(s,2H),0.43(s,1H).
実施例44.1:6-((R)-8-((S)-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-48-a)、6-((R)-8-((R)-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-48-b)、6-((S)-8-((R)-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-48-c)、6-((S)-8-((S)-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-48-d)の調製
工程1:ヒドラジン水和物(869mg、13.91mmol)をエタノール(20mL)に溶解した。次いで、酢酸(1.19g、19.86mmol)を添加した。混合物を45℃に加熱し、3-(5-フルオロピリジン-3-イル)アクロレイン(2g、13.24mmol)を数回に分けて添加した。混合物を100℃に加熱して16時間反応させた。得られた反応混合物を冷却し、減圧下で濃縮して溶媒を除去した。残渣をジクロロメタンに溶解した。重炭酸ナトリウムを添加してpHを7~8に調整した。有機相を飽和生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、3-(4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-5-イル)-5-フルオロピリジン(2.2g、粗生成物)を得た。ES-API:[M+H]+=166.1.
工程2:5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(2g、12.9mmol)、6-クロロピリミジン-4-カルボニトリル(1.79g、12.9mmol)、及び炭酸カリウム(3.56g、25.8mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)に溶解した。混合物を50℃に加熱して2時間反応させた。得られた反応混合物を室温まで冷却した。次いで、反応混合物に水を添加した。得られた混合物を酢酸エチル/石油エーテル=3/1で逆抽出した。水相のpH値を5~6に調整し、酢酸エチルで抽出した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、5-(6-シアノピリミジン-4-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(2.05g、61.6%)を得た。ES-API:[M+H]+=259.1.
工程3:5-(6-シアノピリミジン-4-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(600mg、2.33mmol)をジクロロメタン(6mL)に溶解した。次いで、塩化チオニル(1.38g、11.63mmol)を添加した。20℃で1時間反応を行った。得られた反応混合物をスピン乾燥して溶媒を除去した。残渣をジクロロメタンに溶解した。得られた溶液を、3-(4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-5-イル)-5-フルオロピリジン(384mg、2.33mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(601mg、4.66mmol)のジクロロメタン溶液に滴下した。室温で1時間反応を行った。有機相を0.5N希塩酸で洗浄し、生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を精製して、6-(8-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-48、150mg、収率:15.9%、LCMS保持時間:1.63分)を得た。ES-API:[M+H]+=406.1.HY1107,1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.51(s,1H),8.41(s,1H),8.31(s,1H),7.20(s,1H),7.01(s,1H),6.75(s,1H),5.43(dd,J=12.2,5.0Hz,1H),3.91(d,J=13.0Hz,1H),3.52(dd,J=18.9,12.0Hz,2H),3.11(s,1H),2.85(dd,J=18.4,5.0Hz,1H),2.03(s,2H),0.63(d,J=9.2Hz,1H),0.56(s,2H),0.39(s,1H).
工程4:上記で得られたZ-48(125mg)をキラル分割(移動相:Hex:EtOH:AMMN=80:20:0.2);カラム:カラム:IB(4.6×250mm、5um);流量:1.0ml/分;カラム温度:30℃)に供して、以下の単一の立体配置を有する4つの異性体を得た。
異性体Z-48-a(保持時間:11.823分):6-((R)-8-((S)-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(33mg、純度:100%、ee値:100%)として任意に指定される。ES-API:[M+H]+=406.1.
異性体Z-48-b(保持時間:13.177分):6-((R)-8-((R)-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(30mg、純度:93%、ee値:98.3%)として任意に指定される。ES-API:[M+H]+=406.1.
異性体Z-48-c(保持時間:14.566分):6-((S)-8-((R)-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(4.0mg、純度:100%、ee値:98.9%)として任意に指定される。ES-API:[M+H]+=406.1.
異性体Z-48-d(保持時間:15.122分):6-((S)-8-((S)-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(51mg、純度:100%、ee値:99.5%)として任意に指定される。ES-API:[M+H]+=406.1.
実施例45:6-(8-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(ラセミ体、Z-49-1)及び6-(8-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(ラセミ体、Z-49-2)の調製
工程1:6-(8-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリルの粗生成物(33mg、0.081mmol)を水/アセトニトリル(1.5/0.5mL)に溶解した。水酸化ナトリウム(3.6mg、0.09mmol)を氷水浴中で添加した。次いで、30%過酸化水素(0.5mL)を添加した。20℃で2時間反応を行った。有機相を亜硫酸ナトリウム溶液及び生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=10/1)に供して、以下の2つのラセミ体を得た。
Z-49-1(Rfが0.4の収集画分):6-(8-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボキサミドのラセミ体(15.2mg、収率:44.3%、LCMS保持時間:1.47分)、ES-API:[M+H]+=424.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.47(s,1H),8.39(d,J=2.7Hz,1H),8.30(s,1H),7.80(d,J=4.5Hz,1H),7.27(s,1H),7.18(d,8.8Hz,1H),6.99(s,1H),5.79(d,J=4.7Hz,1H),5.42(dd,J=12.1,5.0Hz,1H),3.90(d,J=13.2Hz,2H),3.54(ddd,J=31.0,16.1,9.4Hz,3H),3.12(t,J=4.9Hz,1H),2.83(dd,J=19.0,5.0Hz,1H),2.02(dt,J=8.1,4.6Hz,2H),0.57(q,J=8.2,5.9Hz,3H),0.34(d,J=8.6Hz,1H).
Z-49-2(Rfが0.3の収集画分):6-(8-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボキサミドの別のラセミ体(14.5mg、収率:49.6%、LCMS保持時間:1.48分)、ES-API:[M+H]+=424.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.48(s,1H),8.40(d,J=2.8Hz,1H),8.32(s,1H),7.81(s,1H),7.28(s,1H),7.20(d,J=9.0Hz,1H),6.99(s,1H),5.70(s,1H),5.43(dd,J=12.1,5.2Hz,1H),3.79(s,3H),3.51(dd,J=18.8,12.1Hz,2H),3.14(d,J=5.0Hz,1H),2.84(dd,J=18.9,5.2Hz,1H),1.99(p,J=4.8Hz,2H),0.56(tdd,J=18.0,9.6,5.7Hz,3H),0.39(q,J=7.5,6.7Hz,1H).
実施例46~47
化合物Z-50~Z-51は、実施例24と同様の方法に従って調製することができ、各化合物の出発材料は市販されているか、又は当業者に周知の従来の方法に従って調製することができる。同様の中間体調製方法は、従来の方法に従って当業者が容易に得ることができる。
実施例48:6-(8-(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(ラセミ体、Z-52-1)及び6-(8-(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(ラセミ体、Z-52-2)の調製
工程1:ヒドラジン水和物(195mg、3.12mmol)をtert-ブタノール(2mL)に溶解した。溶液を70℃に加熱した。3-(2,5-ジフルオロフェニル)アクロレイン(500mg、2.98mmol)のtert-ブタノール(3mL)溶液を滴下した。70℃で4時間反応を行った。得られた反応混合物を冷却し、減圧下で濃縮して溶媒を除去して、5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(550mg、粗生成物)を得た。ES-API:[M+H]+=183.1.
工程2:5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(2g、12.9mmol)、6-クロロピリミジン-4-カルボニトリル(1.79g、12.9mmol)、及び炭酸カリウム(3.56g、25.8mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)に溶解した。上記溶液を50℃に加熱して2時間反応させた。得られた反応混合物を室温まで冷却した。次いで、水を添加した。得られた混合物を酢酸エチル/石油エーテル=3/1で逆抽出した。水相のpH値が5~6となるよう調整し、酢酸エチルで抽出した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を精製して、5-(6-シアノピリミジン-4-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(2.05g、61.6%)を得た。ES-API:[M+H]+=259.1.
工程3:5-(6-シアノピリミジン-4-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(500mg、1.94mmol)をジクロロメタン(6mL)に溶解した。次いで、塩化チオニル(1.15g、9.69mmol)を添加した。20℃で1時間反応を行った。得られた反応混合物をスピン乾燥して溶媒を除去した。残渣をジクロロメタンに溶解した。得られた溶液を、5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(550mg、3.02mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(501mg、3.88mmol)のジクロロメタン溶液に滴下した。1時間反応を行った。有機相を0.5N希塩酸で洗浄し、生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。6-(8-(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリルの粗生成物を薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル=1/1)に供して、以下の2つのラセミ体を得た。
Z-52-1(Rfが0.5の収集画分):6-(8-(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリルのラセミ体;(6.6mg、収率:0.81%、LCMS保持時間:1.85分)。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.51(s,1H),7.09-6.90(m,3H),6.75(s,2H),5.55(dd,J=12.2,5.2Hz,1H),3.95(d,J=13.0Hz,1H),3.56-3.40(m,2H),3.11(s,1H),2.82(dd,J=19.1,5.2Hz,1H),2.20-1.89(m,2H),1.25(s,2H),0.59(d,J=24.9Hz,3H),0.38(s,1H).
Z-52-2(Rfが0.4の収集画分):6-(8-(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリルの別のラセミ体;(10.3mg、収率:1.26%、LCMS保持時間:1.84分)、ES-API:[M+H]+=423.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.51(s,1H),7.04(q,J=7.8,6.8Hz,1H),6.96(s,2H),6.78(d,J=9.9Hz,2H),5.55(dd,J=12.2,5.3Hz,1H),3.81(s,2H),3.47(dd,J=19.0,12.3Hz,1H),3.16(s,1H),2.82(dd,J=18.4,5.3Hz,1H),2.02(s,2H),1.25(s,2H),0.72(d,J=9.3Hz,1H),0.57(s,2H),0.47(d,J=8.0Hz,1H).
実施例49:6-(8-(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(ラセミ体、Z-53-1)及び6-(8-(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(ラセミ体、Z-53-2)の調製
工程1:6-(8-(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリルの粗生成物(5mg、0.012mmol)を水/アセトニトリル(0.75/0.25mL)に溶解した。水酸化ナトリウム(0.5mg、0.013mmol)を氷水浴中で添加した。次いで、30%過酸化水素(0.25mL)を添加した。20℃で2時間反応を行った。有機相を亜硫酸ナトリウム溶液及び生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=10/1)に供して、以下の2つのラセミ体を得た。
Z-53-1(Rfが0.5の収集画分):6-(8-(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボキサミドのラセミ体(LCMS保持時間:1.62分);ES-API:[M+H]+=441.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.49(s,1H),7.27(s,2H),7.04-6.97(m,3H),6.75(s,1H)5.65-5.53(m,2H),3.97(m,1H),3.60(m,1H),3.42(m,1H),3.12(m,1H),2.84(m,2H),2.08(m,2H),1.37(m,2H),0.88(m,1H),0.62(m,2H),0.37(m,1H).
Z-53-2(Rfが0.4の収集画分):6-(8-(5-(2,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボキサミドの別のラセミ体(LCMS保持時間:1.63分);ES-API:[M+H]+=441.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.48(s,1H),6.96(s,2H),5.64-5.52(m,2H),3.86(s,2H),3.47(dd,J=19.1,12.2Hz,1H),3.17(s,1H),2.81(d,J=18.5Hz,1H),2.02(d,J=5.9Hz,2H),1.31(d,J=19.3Hz,2H),0.69(d,J=8.9Hz,1H),0.58(s,2H),0.44(s,1H).
実施例50~54
化合物Z-54~Z-55は、実施例24と同様の方法に従って調製することができ、化合物Z-56~Z-58は、実施例8と同様の方法に従って調製することができ、各化合物の出発材料は市販されているか、又は当業者に周知の従来の方法に従って調製することができる。同様の中間体調製方法は、従来の方法に従って当業者が容易に得ることができる。
実施例55:6-(8-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(ラセミ体、Z-60-1)及び6-(8-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(ラセミ体、Z-60-2)の調製
工程1:5-(6-シアノピリミジン-4-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(500mg、1.93mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解した。次いで、塩化スルホキシド(3mL)を添加した。混合物を室温で0.5時間攪拌した。得られた反応混合物を減圧下で濃縮して、5-(6-シアノピリミジン-4-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボニルクロリド(700mg、粗生成物)を得て、これをそのまま次の反応工程で用いた。ES-API:[M+H]+=273.1(メタノールでクエンチした).
工程2:5-(6-シアノピリミジン-4-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボニルクロリド(400mg、1mmol、粗生成物、塩含有)をジクロロメタン(10mL)に溶解した。上記溶液をトリエチルアミン(404mg、4mmol)及び5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(292mg、2.0mmol)の混合物に添加した。混合物を室温で2時間攪拌した。得られた反応混合物をジクロロメタンで抽出し、乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を薄層クロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=2/3)に供して、以下の2つのラセミ体を得た。
Z-60-1(Rfが0.4の収集画分):6-(8-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリルのラセミ体(30mg、収率:7.8%、LCMS保持時間:1.89分);ES-API:[M+H]+=387.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.52(d,J=16.0Hz,1H),7.34(t,J=7.3Hz,3H),7.17(d,J=7.5Hz,2H),6.95(s,1H),6.81(d,J=48.5Hz,1H),5.38(dd,J=12.2,5.0Hz,1H),3.81(s,2H),3.44(dd,J=18.9,12.1Hz,1H),3.18(s,1H),2.84(d,J=19.3Hz,1H),2.02(s,3H),1.26(s,2H),0.66-0.44(m,4H).
Z-60-2(Rfが0.5の収集画分):6-(8-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリルの別のラセミ体(40mg、収率:10.3%、LCMS保持時間:1.81分);ES-API:[M+H]+=387.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.52(d,J=16.0Hz,1H),7.34(t,J=7.3Hz,3H),7.17(d,J=7.5Hz,2H),6.95(s,1H),6.81(d,J=48.5Hz,1H),5.38(dd,J=12.2,5.0Hz,1H),3.81(s,2H),3.44(dd,J=18.9,12.1Hz,1H),3.18(s,1H),2.84(d,J=19.3Hz,1H),2.02(s,3H),1.26(s,2H),0.66-0.44(m,4H).
実施例56:(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(5-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-イル)ケトン(Z-61)の調製
工程1:エチル5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボキシレート(300mg、1.64mmol)、2-ブロモ-5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール(266mg、1.64mmol)、及び炭酸カリウム(453mg、3.28mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解した。上記溶液を50℃に加熱して2時間反応させた。得られた反応混合物を室温まで冷却した。水を添加した。得られた混合物を酢酸エチルで抽出した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、エチル5-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボキシレート(350mg、80.5%)を得た。ES-API:[M+H]+=266.1.
工程2:エチル5-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボキシレート(350mg、1.32mmol)をテトラヒドロフラン/水(3mL/3mL)に溶解した。次いで、水酸化リチウム一水和物(111mg、2.64mmol)を添加した。混合物を40℃に加熱した。0.5時間反応を行った。得られた反応混合物を冷却し、pHを5~6に調整し、酢酸エチルで抽出した。有機相を生理食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して溶媒を除去して、5-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(170mg、53.6%)を得た。ES-API:[M+H]+=238.1.
工程3:tert-ブチル5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボキシレート(250mg、0.89mmol)をジクロロメタン(3mL)に溶解した。次いで、トリフルオロ酢酸(3mL)を添加した。室温で0.5時間反応を行った。得られた反応混合物を減圧下で濃縮して溶媒を除去して、5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾールの粗生成物(250mg、100%)を得た。ES-API:[M+H]+=183.1.
工程4:5-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(170mg、0.72mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解した。次いで、塩化チオニル(428mg、3.6mmol)を添加した。20℃で1時間反応を行った。得られた反応混合物をスピン乾燥して溶媒を除去した。残渣をジクロロメタンに溶解した。得られた溶液を、5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(250mg、1.37mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(186mg、1.44mmol)のジクロロメタン溶液に滴下した。室温で1時間反応を行った。有機相を0.5N希塩酸で洗浄し、生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を分取HPLCに供して、(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(5-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-イル)ケトン(Z-61、4.4mg、収率:1.24%)を得た。ES-API:[M+H]+=402.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ6.94(s,1H),6.69(p,J=9.2Hz,3H),5.40-5.26(m,1H),3.84(d,J=23.9Hz,1H),3.79-3.66(m,2H),3.46(td,J=21.3,18.8,10.8Hz,1H),3.19-3.00(m,2H),2.83-2.73(m,1H),2.36(s,3H),2.03(d,J=30.7Hz,2H),0.73-0.56(m,2H),0.56-0.49(m,1H),0.45(s,1H).
実施例57:6-(7-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-62)の調製
工程1:4-(tert-ブトキシカルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクタン-7-カルボン酸(50mg、0.196mmol)、5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(36mg、0.196mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(63mg、0.49mmol)、及び2-(7-アザベンゾトリアゾール)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(89mg、0.235mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(1mL)に溶解した。反応を20℃で16時間行った。得られた反応混合物を酢酸エチルで抽出し、0.5N希塩酸で洗浄し、飽和生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、スピン乾燥して溶媒を除去し、薄層クロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)に供して、tert-ブチル7-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2-4]オクタン-4-カルボキシレート(30mg、収率:36.5%)を得た。ES-API:[M+H]+=420.1.
工程2:tert-ブチル7-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2-4]オクタン-4-カルボキシレート(30mg、0.072mmol)をジクロロメタン/トリフルオロ酢酸(1/1mL)に溶解した。反応を25℃で1時間行った。得られた反応混合物を減圧下で濃縮して、(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(4-アザ-スピロ[2.5]オクト-7-イル)ケトントリフルオロアセテート(30mg、粗生成物)を得た。ES-API:[M+H]+=320.1.
工程3:(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(4-アザ-スピロ[2.5]オクト-7-イル)ケトントリフルオロアセテート(30mg、0.094mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(1mL)に溶解した。6-クロロピリミジン-4-カルボニトリル(13mg、0.094mmol)及び炭酸カリウム(19mg、0.141mmol)を氷水浴中で添加した。反応を0℃で2時間行った。次いで、反応をさらに室温で一晩行った。得られた反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を薄層クロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)に供して、6-(7-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-62、10.6mg、収率:26.7%)を得た。ES-API:[M+H]+=423.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.62(s,1H),7.21(s,1H),6.98(s,1H),6.66(dd,J=21.6,6.9Hz,3H),5.27(dd,J=12.1,4.8Hz,1H),4.92(s,1H),3.67(s,1H),3.42(t,J=15.2Hz,1H),3.22(s,1H),2.78(d,J=19.0Hz,1H),2.21(d,J=39.8Hz,2H),1.63(d,J=13.6Hz,1H),1.12(s,2H),0.85(s,2H).
実施例58:(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(5-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-イル)ケトン(ラセミ体、Z-63-a)、(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(5-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-イル)ケトン(ラセミ体、Z-63-b)、(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(5-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-イル)ケトン(単一の立体配置を有する異性体、Z-63-1)、(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(5-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-イル)ケトン(単一の立体配置を有する異性体、Z-63-2)の調製
工程1:エチル5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボキシレート(1000mg、5.46mmol)、2-ブロモ-5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール(900mg、5.56mmol)、及び炭酸カリウム(2000mg、14.49mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解した。混合物を50℃に加熱して2時間反応させた。得られた反応混合物を室温まで冷却した。水を添加した。得られた混合物を酢酸エチルで抽出した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、エチル5-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボキシレート(1500mg、収率:100.0%)を得た。ES-API:[M+H]+=266.1.
工程2:エチル5-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボキシレート(1.5g、5.9mmol)をテトラヒドロフラン/水/メタノール(5mL/5mL/5mL)に溶解した。水酸化リチウム一水和物(1.5g、35.7mmol)を添加した。混合物を40℃に加熱し、0.5時間反応させた。得られた反応混合物を冷却し、pHを5~6に調整し、酢酸エチルで抽出した。有機相を生理食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して溶媒を除去して、5-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(900mg、収率:64.4%)を得た。ES-API:[M+H]+=238.1.
工程3:80%ヒドラジン水和物(3g、47.96mmol)を反応フラスコに加え、50℃まで加熱した。(E)-3-(3,5-ジフルオロフェニル)アクロレイン(1.6g、9.5mmol)を350mLのtert-ブタノールに溶解した。得られた溶液をヒドラジン水和物にゆっくり滴下した。その後、温度を80℃に上げた。反応を16時間行った。TLCでモニターしたように、原料が実質的に枯渇したとき、反応混合物を冷却し、濃縮し、酢酸エチル(50mL)に添加した。得られた混合物を水で3回(10mL×3)洗浄した。有機相を合わせて硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮して溶媒を除去して、5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾールの粗生成物を黄色油状物(1.6g)(収率:100%)として得た。ES-API:[M+1]+=183.1
工程4:5-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(900mg、3.81mmol)をジクロロメタン(14mL)に溶解した。次いで、塩化チオニル(2000mg、16.8mmol)を添加した。反応を20℃で1時間行った。得られた反応混合物をスピン乾燥して溶媒を除去した。残渣をジクロロメタンに溶解した。得られた溶液を、5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(1.6g、8.77mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(900mg、6.97mmol)のジクロロメタン溶液に滴下した。反応を1時間行った。有機相を0.5N希塩酸で洗浄し、生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を分取HPLC(カラム:Ultimate XB-C18、50×250mm、10um;移動相システム:A:純水;B:純アセトニトリル;流量:80ml/分、勾配:40分かけてB%=20%-100%;カラム温度:室温)に供して、以下の2つのラセミ体を得た。
Z-63-a(第1のピーク):(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(5-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-イル)ケトンのラセミ体;(17.8mg、収率:1.16%、LCMS保持時間:1.68分。ES-API:[M+H]+=402.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ6.95(s,1H),6.75-6.63(m,3H),5.33(d,J=13.6Hz,1H),3.87(d,J=13.1Hz,1H),3.78-3.71(m,1H),3.57-3.38(m,2H),3.15-3.06(m,2H),2.77(d,J=19.0Hz,1H),2.36(s,3H),2.07(s,2H),0.61(s,2H),0.54(s,1H),0.38(s,1H).
Z-63-b(第2のピーク):(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(5-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-イル)ケトンの別のラセミ体;(18.0mg、収率:1.18%、LCMS保持時間:1.68分)。ES-API:[M+H]+=402.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ6.94(s,1H),6.69(s,3H),5.33(s,1H),3.82-3.69(m,3H),3.48-3.39(m,1H),3.15-3.03(m,2H),2.82-2.73(m,1H),2.36(s,3H),2.11-1.94(m,2H),0.69-0.59(m,2H),0.56-0.43(m,2H).
工程5:上記工程で得られたZ-63-a(12mg)をキラル分割(移動相:Hex:EtOH=60:40);カラム:IF(250mm×4.6mm、5um);流量:1.0ml/分;カラム温度:30℃)に供して、以下の2つのエナンチオマーを得た。
異性体Z-63-1(保持時間:8.972分):(4mg、純度:100%、ee値:100%).ES-API:[M+H]+=402.1.
異性体Z-63-2(保持時間:10.769分):(6mg、純度100%、ee値:99.9%).ES-API:[M+H]+=402.1.
実施例59:6-(7-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(ラセミ体、Z-64-a)、6-(7-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(ラセミ体、Z-64-b)、6-(7-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(単一の立体配置を有する異性体、Z-64-1)、6-(7-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(単一の立体配置を有する異性体、Z-64-2)の調製
工程1:4-(tert-ブトキシカルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクタン-7-カルボン酸(1223mg、4.8mmol)、5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(36mg、0.196mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.6g、12.4mmol)、2-(7-アザベンゾトリアゾール)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(2.2g、5.8mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(28mL)に溶解した。反応を20℃で16時間行った。得られた反応混合物を酢酸エチルで抽出し、0.5N希塩酸で洗浄し、飽和生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、スピン乾燥して溶媒を除去し、薄層クロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)に供して、tert-ブチル7-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2-4]オクタン-4-カルボキシレート(1.749g、収率:87.0%)を得た。ES-API:[M+H]+=420.1.
工程2:tert-ブチル7-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2-4]オクタン-4-カルボキシレート(1.749g、4.2mmol)をジクロロメタン/トリフルオロ酢酸(5/5mL)に溶解した。反応を25℃で1時間行った。得られた反応混合物を減圧下で濃縮して、(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(4-アザ-スピロ[2.5]オクト-7-イル)ケトントリフルオロアセテート(1.7g、粗生成物)を得た。ES-API:[M+H]+=320.1.
工程3:(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(4-アザ-スピロ[2.5]オクト-7-イル)ケトントリフルオロアセテート(1.7g、5.3mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解した。6-クロロピリミジン-4-カルボニトリル(0.6g、4.3mmol)及び炭酸カリウム(3.0g、21.7mmol)を氷水浴中で添加した。反応を0℃で2時間行った。次いで、反応をさらに室温で一晩行った。得られた反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を薄層クロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)に供して、6-(7-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(1.357g、収率:60.3%)を得た。ES-API:[M+H]+=423.2.
工程4:6-(7-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(1.357g、3.22mmol)を水/アセトニトリル(45/15mL)に溶解した。水酸化ナトリウム(135.7mg、3.39mmol)を氷水浴中で添加した。次いで、30%過酸化水素(15mL)を添加した。反応を20℃で2時間行った。有機相を亜硫酸ナトリウム溶液で洗浄し、生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=10/1)に供して、以下の2つのラセミ体を得た。
Z-64-a(Rfが0.4の収集画分):6-(7-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)ピリミジン-4-カルボキサミドのラセミ体(66mg、収率:4.67%、LCMS保持時間:1.65分)。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.59(s,1H),7.70(d,J=6.0Hz,1H),6.97(s,1H),6.76-6.52(m,3H),5.65(s,-1H),5.27(d,J=11.4Hz,1H),3.67(s,-1H),3.49-3.33(m,-1H),2.77(d,J=18.8Hz,-1H),2.00(s,-1H),1.79(s,2H),0.88(t,J=6.6Hz,4H).
Z-64-b(Rfが0.2の収集画分):6-(7-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)ピリミジン-4-カルボキサミドの別のラセミ体(90mg、収率:6.367%、LCMS保持時間:1.68分)。ES-API:[M+H]+=441.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.59(s,1H),7.71(s,1H),6.97(s,1H),6.63(s,3H),5.59(s,1H),5.27(d,J=9.4Hz,1H),3.68(s,1H),3.48-3.35(m,1H),2.77(d,J=17.6Hz,1H),2.31(s,1H),1.99(dd,J=21.4,12.5Hz,2H),0.81(s,4H).
工程5:上記工程で得られたZ-64-a(66mg)をキラル分割(移動相:Hex:EtOH:DEA=70:30:0.2);カラム:IB(250mm×4.6mm、5um);流量:1.0ml/分;カラム温度:30℃)に供して、以下の2つのエナンチオマーを得た。
異性体Z-64-1(保持時間:6.542分)(23mg、P:100%、ee値:100%)。ES-API:[M+H]+=441.1.
異性体Z-64-2(保持時間:8.146時間)(24mg、P:100%、ee値:99.9%)。ES-API:[M+H]+=441.1.
実施例60:6-((R)-7-((S)-5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-65-1)、6-((S)-7-((S)-5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-65-2)、6-((S)-7-((R)-5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-65-3)、6-((R)-7-((R)-5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-65-4)の調製
工程1:5-フルオロピリジン-3-カルボキシアルデヒド(7g、56mmol)及び2-(トリフェニルホスホラニレン)アセトアルデヒド(17.9g、58.8mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)に溶解した。上記溶液を50℃に一晩加熱した。得られた反応混合物をスピン乾燥して溶媒を除去し、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)に供して、3-(5-フルオロピリジン-3-イル)アクロレイン(8g、収率:94.6%)を得た。ES-API:[M+H]+=152.0.
工程2:ヒドラジン水和物(6.62g、106mmol)をエタノール(100mL)に溶解した。次いで、酢酸(7.95g、132.5mmol)を添加した。混合物を45℃に加熱した。3-(5-フルオロピリジン-3-イル)アクロレイン(8g、53mmol)を30分間かけて反応混合物に数回に分けて添加した。その後、温度を100℃に保って一晩反応させた。得られた反応混合物をスピン乾燥して溶媒を除去した。水を添加した。得られた溶液のpHが約7になるように重炭酸ナトリウムで調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、3-(4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-5-イル)-5-フルオロピリジン(10g、収率:粗生成物)を得て、これをそのまま次の反応工程で用いた。ES-API:[M+H]+=166.0.
工程3:3-(4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-5-イル)-5-フルオロピリジン(10g、60.6mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)に溶解した。次いで、Boc2O(13.2g、60.6mmol)を添加した。反応を室温で一晩行った。その後、水及び酢酸エチルを添加した。得られた混合物を2つの相に分離した。有機相を飽和生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製して、tert-ブチル5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボキシレート(2.8g、16.9%)を得た。ES-API:[M+H]+=266.0.
工程4:tert-ブチル5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボキシレート(1.2g、4.53mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解した。トリフルオロ酢酸(5mL)を氷水浴中で滴下した。反応を0.5時間行った。得られた反応混合物をスピン乾燥して溶媒を除去して、3-(4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-5-イル)-5-フルオロピリジントリフルオロアセテート(2g、収率:粗生成物)を得て、これをそのまま次の工程で用いた。
工程5:4-(tert-ブトキシカルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクタン-7-カルボン酸(1g、3.92mmol)、3-(4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-5-イル)-5-フルオロピリジントリフルオロアセテート(2g、粗生成物)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.01g、7.84mmol)、及び2-(7-アザベンゾトリアゾール)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(1.79g、4.7mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解した。反応を20℃で1時間行った。得られた反応混合物を0.5N希塩酸で洗浄し、飽和生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、スピン乾燥して溶媒を除去し、薄層クロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)に供して、tert-ブチル7-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2-4]オクタン-4-カルボキシレート(640mg、40.6%)を得た。ES-API:[M+H]+=403.2.
工程6:tert-ブチル7-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2,4]オクタン-4-カルボキシレート(640mg、1.59mmol)をジクロロメタン/トリフルオロ酢酸(5/5mL)に溶解した。反応を25℃で1時間行った。得られた反応混合物を減圧下で濃縮して、(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(4-アザ-スピロ[2.5]オクト-7-イル)ケトン(800mg、粗生成物)を得た。ES-API:[M+H]+=303.2.
工程7:((5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(4-アザ-スピロ[2.5]オクト-7-イル)ケトン(800mg、粗生成物)をN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解した。6-クロロピリミジン-4-カルボニトリル(221.3mg、1.59mmol)及び炭酸カリウム(439mg、3.18mmol)を氷水浴中で添加した。反応を0℃で2時間行った。次いで、反応をさらに室温で一晩行った。得られた反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を分取クロマトグラフィーに供して、6-(7-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-65、253mg、39.2%)を得た。ES-API:[M+H]+=406.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.61(s,1H),8.37(s,1H),8.27(s,1H),7.17(q,J=8.6Hz,2H),7.03(s,1H),5.36(dd,J=12.1,4.7Hz,1H),4.91(s,1H),3.66(s,1H),3.49(s,1H),3.19(s,1H),2.84(d,J=19.0Hz,1H),2.13(s,1H),1.82(s,2H),1.64(dd,J=36.7,12.8Hz,1H),1.12(s,2H),0.84(t,J=8.6Hz,2H).
工程8:上記工程で得られたZ-65(50mg)をキラル分割(移動相:ACN:IPA:AMMN=90:10:0.2);カラム:IG(250mm×4.6mm、5um);流量:1.0ml/分;カラム温度:30℃)に供して、以下の単一の立体配置を有する4つの異性体を得た(単一の立体配置を有する4つの異性体の構造は、それぞれ任意に指定される)。
異性体1(保持時間:4.499分):Z-65-1の化合物:6-((R)-7-((S)-5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(6.5mg、純度:100%、ee値:99.6%)として任意に指定される。ES-API:[M+H]+=406.1.
異性体2(保持時間:4.702分):Z-65-2の化合物:6-((S)-7-((S)-5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(6.7mg、純度:100%、ee値:95.5%)として任意に指定される。ES-API:[M+H]+=406.1.
異性体3(保持時間:8.644分):Z-65-3の化合物:6-((S)-7-((R)-5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(8.8mg、純度:100%、ee値:99.7%)として任意に指定される。ES-API:[M+H]+=406.1.
異性体4(保持時間:10.152分):Z-65-4の化合物:6-((R)-7-((R)-5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(10.2mg、純度:100%、ee値:99.0%)として任意に指定される。ES-API:[M+H]+=406.1.
実施例61:6-(7-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(Z-66)の調製
工程1:6-(7-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-62、5mg、0.012mmol)を水/アセトニトリル(0.75/0.25mL)に溶解した。水酸化ナトリウム(0.5mg、0.013mmol)を氷水浴中で添加した。次いで、30%過酸化水素(0.25mL)を添加した。反応を20℃で2時間行った。有機相を亜硫酸ナトリウム溶液で洗浄し、生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=10/1)に供して、6-(7-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(Z-66、1.5mg、収率:28.8%)を得た。ES-API:[M+H]+=441.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.59(s,1H),7.70(d,J=6.0Hz,1H),6.97(s,1H),6.76-6.52(m,3H),5.65(s,-1H),5.27(d,J=11.4Hz,1H),3.67(s,-1H),3.49-3.33(m,-1H),2.77(d,J=18.8Hz,-1H),2.00(s,-1H),1.79(s,2H),0.88(t,J=6.6Hz,4H).
実施例62:6-(7-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(Z-67)の調製
工程1:6-(7-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-65、200mg、0.49mmol)を水/アセトニトリル(3/1mL)に溶解した。水酸化ナトリウム(22mg、0.54mmol)を氷水浴中で添加した。次いで、30%過酸化水素(1mL)を添加した。反応を20℃で2時間行った。有機相を亜硫酸ナトリウム溶液で洗浄し、生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=10/1)に供して、6-(7-(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(92mg、収率:44.4%)を得た。ES-API:[M+H]+=424.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.58(s,1H),8.36(s,1H),8.26(s,1H),7.82(s,1H),7.67(d,J=9.3Hz,1H),7.13(d,J=8.8Hz,1H),7.01(s,1H),5.68(s,1H),5.35(dd,J=12.1,5.0Hz,1H),4.91(s,1H),3.66(s,1H),3.47(dd,J=18.9,12.4Hz,1H),3.21(s,1H),2.82(d,J=19.0Hz,1H),2.23(d,J=44.3Hz,1H),1.91(d,J=13.5Hz,1H),1.19(s,2H),0.84-0.71(m,2H).
実施例63:(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(5-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-8-イル)メタノン(Z-68)の調製
工程1:5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-アミン(2g、20.2mmol)及び臭化銅(6.8g、30.8mmol)をアセトニトリル(20mL)に溶解した。上記溶液を0℃に冷却した。次いで、亜硝酸tert-ブチル(4.8g、46.6mmol)を添加した。混合物を65℃まで加温し、4時間反応させた。得られた反応混合物を冷却した。水を添加した。得られた混合物を酢酸エチルで抽出した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、2-ブロモ-5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール(2.1g、収率:74.78%)を得た。ES-API:[M+H]+=163.1.
工程2:エチル5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボキシレート(2.0g、11mmol)、2-ブロモ-5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール(2.1g、13mmol)、及び炭酸カリウム(4g、29mmol)をジメチルホルムアミド(20mL)に溶解した。上記溶液を50℃に加熱し、2時間反応させた。得られた反応混合物を冷却した。水を添加した。得られた混合物を酢酸エチルで抽出した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、エチル5-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボキシレート(3.4g、100.0%)を得た。ES-API:[M+H]+=266.1.
工程3:エチル5-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボキシレート(3.4g、13.3mmol)をテトラヒドロフラン/水/メタノール(10mL/10mL/10mL)に溶解した。次いで、水酸化リチウム一水和物(3.4g、80.9mmol)を添加した。混合物を40℃に加熱し、0.5時間反応させた。得られた反応混合物を冷却し、pH5~6になるよう調整し、酢酸エチルで抽出した。有機相を生理食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して溶媒を除去して、5-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(1.4g、収率:76.03%)を得た。ES-API:[M+H]+=238.1.
工程4:5-フルオロニコチン(1g、8mmol)をテトラヒドロフラン(15mL)に溶解した。次いで、2-(トリフェニル-λ5-ホスファニリデン)アセトアルデヒド(2.43g、8mmol)を添加した。混合物を80℃に加温し、16時間反応させた。得られた反応混合物を冷却し、スピン乾燥して濃縮して溶媒を除去した。残渣を薄層クロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)に供して、(E)-3-(5-フルオロピリジン-3-イル)アクロレイン(1g、100%)を得た。ES-API:[M+H]+=152.1.
工程5:(E)-3-(5-フルオロピリジン-3-イル)アクロレイン(1g、6.6mmol)をtert-ブタノール(30mL)に溶解した。次いで、ヒドラジン水和物(1.7g、34mmol)を反応混合物に添加した。反応混合物を80℃に加温し、16時間反応させた。TLCでモニターしたように、原料が実質的に枯渇したとき、反応混合物を冷却し、濃縮した。酢酸エチル(50mL)を添加した。得られた混合物を水(10mL×3)で洗浄した。有機相を合わせて硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮して溶媒を除去して、3-(4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-5-イル)-5-フルオロピリジンの粗生成物(1g、収率:35.5%)を得た。ES-API:[M+H]+=166.1.
工程6:5-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(900mg、3.81mmol)をジクロロメタン(14mL)に添加した。次いで、塩化チオニル(2000mg、16.8mmol)を添加した。反応を20℃で1時間行った。得られた反応混合物をスピン乾燥して溶媒を除去した。残渣をジクロロメタンに溶解した。上記溶液を、5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(1.6g、8.77mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(900mg、6.97mmol)のジクロロメタン溶液に滴下した。反応を室温で1時間行った。有機相を0.5N希塩酸で洗浄し、生理食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を分取HPLCに供して、(5-(5-フルオロピリジン-3-イル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(5-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-8-イル)メタノン(Z-68、22.0mg、収率:0.91%)を得た。ES-API:[M+H]+=384.1.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.41(d,J=2.6Hz,1H),8.31(d,J=7.2Hz,1H),7.21-7.16(m,1H),6.99(dt,J=3.2,1.7Hz,1H),5.42(ddd,J=12.1,5.2,1.9Hz,1H),3.81-3.64(m,2H),3.55-3.41(m,1H),3.15-3.01(m,2H),2.87-2.80(m,1H),2.35(s,3H),2.03(ddt,J=18.9,14.6,4.6Hz,2H),0.63-0.54(m,2H),0.53-0.46(m,1H),0.40(dd,J=20.4,3.9Hz,1H).
実施例64:6-((S)-7-((S)-5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)-N,N-ジメチルピリミジン-4-カルボキサミド(ラセミ体、Z-69)及び6-((S)-7-((S)-5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)-N,N-ジメチルピリミジン-4-カルボキサミド(ラセミ体、Z-71)の調製
工程1:tert-ブチル5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボキシレート(170mg、0.6mmol)をジクロロメタン(1mL)に溶解した。次いで、トリフルオロ酢酸(1mL)を滴下した。反応を室温で1時間行った。反応完了後、反応混合物をスピン乾燥して濃縮して、5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(109mg、収率:100.00%)を得た。ES-API:[M+H]+=182.1.
工程2:5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(109mg、0.6mmol)及び4-(tert-ブトキシカルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクタン-7-カルボン酸(100mg、0.24mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。次いで、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.5mmol)を滴下して、混合物が弱アルカリ性になるまでpHを8~9に調整した。反応を室温で16時間行った。得られた反応混合物を冷却し、酢酸エチルで抽出した。有機相を生理食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して溶媒を除去し、薄層クロマトグラフィー(PE:EA/3:1)に供して、以下を得た。
6a(比較的弱い極性、Rf=0.4):tert-ブチル7-(5-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクタン-4-カルボキシレートのラセミ体(50mg、収率:43.1%)。ES-API:[M+H]+=419.2;及び
6b(比較的強い極性、Rf=0.3):tert-ブチル7-(5-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクタン-4-カルボキシレートのラセミ体(70mg、収率:43.20%)、ES-API:[M+H]+=419.2.
工程3:6a(50mg、0.12mmol)をジクロロメタン(1mL)に溶解した。次いで、トリフルオロ酢酸(1mL)を添加した。反応を室温で1時間行った。得られた反応混合物を減圧下で濃縮して溶媒を除去して、粗生成物7a:(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(4-アザ-スピロ[2.5]オクト-7-イル)ケトントリフルオロアセテート(38mg、収率:100.00%)を得た。ES-API:[M+H]+=319.1.
工程4:6-ヒドロキシピリミジン-4-カルボン酸(5.0g、35.7mmol)をトリフルオロ酢酸(20mL)に溶解した。混合物を115℃に加温し、16時間反応させた。粗生成物を分取HPLCに供して、6-クロロピリミジン-4-カルボニルクロリド(5.0mg、収率:79.55%)を得た。ES-API:[M+H]+=176.0.
工程5:6-クロロピリミジン-4-カルボニルクロリド(2.5g、14.2mmol)をジクロロメタン(40mL)に溶解した。次いで、ジメチルアミンのテトラヒドロフラン溶液(6mL)を添加した。混合物を0℃まで冷却した後、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(6.3g、48.8mmol)を滴下した。次いで、混合物を窒素ガスでパージし、0℃に保ち、1時間反応させた。次いで、反応混合物を室温まで加温し、1時間反応させた。反応完了後、反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、スピン乾燥して濃縮し、薄層クロマトグラフィー(EA/PE=1/3)に供して、6-クロロ-N,N-ジメチルピリミジン-4-カルボキサミドの生成物(300mg、収率:11.42%)を得た。ES-API:[M+H]+=185.0.
工程6:7a(38mg、0.12mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解した。次いで、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1mL)を滴下してpHを9に調整した。油浴を50℃に予熱した。次いで、6-クロロ-N,N-ジメチルピリミジン-4-カルボキサミド(100mg、0.54mmol)を添加した。反応を50℃で16時間行った。粗生成物を分取HPLC(カラム:Ultimate XB-C18、50×250mm、10um;移動相システム:A:純水;B:純アセトニトリル;流量:80ml/分;B%=20%-100%;カラム温度:室温)に供して、Z-71:6-((S)-7-((S)-5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)-N,N-ジメチルピリミジン-4-カルボキサミドのラセミ体(4mg、収率:7.17%)を得た。LCMS保持時間:1.68分、ES-API:[M+H]+=468.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.10(s,1H),6.97(s,1H),6.72-6.54(m,3H),5.26(dd,J=12.0,5.1Hz,1H),3.65(s,1H),3.42(dd,J=19.0,12.0Hz,1H),3.09(s,3H),3.06(s,3H),2.77(dd,J=19.0,5.1Hz,1H),2.25-2.17(m,1H),1.26(s,4H),1.16(s,2H),0.86(d,J=7.6Hz,1H),0.78(t,J=8.2Hz,2H).
工程7:6b(70mg、0.24mmol)をジクロロメタン(1mL)に溶解した。次いで、トリフルオロ酢酸(1mL)を添加した。反応を室温で1時間行った。得られた反応混合物を減圧下で濃縮して溶媒を除去して、7b:(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(4-アザ-スピロ[2.5]オクト-7-イル)ケトントリフルオロアセテートの粗生成物(76mg、収率:100.00%)を得た。ES-API:[M+H]+=319.1.
工程8:7b(76mg、0.24mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解した。次いで、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1mL)を滴下してpHを9に調整した。油浴を60℃に予熱した。次いで、6-クロロ-N,N-ジメチルピリミジン-4-カルボキサミド(100mg、0.54mmol)を添加した。反応を50℃で16時間行った。粗生成物を分取HPLC(カラム:Ultimate XB-C18、50×250mm、10um;移動相システム:A:純水;B:純アセトニトリル;流量:80ml/分;B%=20%-100%;カラム温度:室温)に供して、Z-69:6-((S)-7-((S)-5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)-N,N-ジメチルピリミジン-4-カルボキサミドのラセミ体(2.0mg、収率:1.79%)を得た。LCMS保持時間:1.66分、ES-API:[M+H]+=468.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.58(s,1H),7.13(s,1H),6.97(s,1H),6.71-6.59(m,3H),5.27(dd,J=12.1,4.9Hz,1H),4.92(s,1H),3.64(d,J=11.7Hz,1H),3.41(dd,J=18.9,12.0Hz,1H),3.20(s,1H),3.09(s,3H),3.06(s,3H),2.76(dd,J=19.0,5.0Hz,1H),2.29(s,1H),1.95(d,J=13.4Hz,1H),0.79(s,1H),0.70(s,1H).
実施例65:化合物Z-70-a及びZ-70-bの調製
工程1:tert-ブチル5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボキシレート(170mg、0.6mmol)をジクロロメタン(1mL)に溶解した。次いで、トリフルオロ酢酸(1mL)を滴下した。反応を室温で1時間行った。反応完了後、反応混合物をスピン乾燥して濃縮して、5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(109mg、収率:100.00%)を得た。ES-API:[M+H]+=182.1.
工程2:5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール(109mg、0.6mmol)及び4-(tert-ブトキシカルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクタン-7-カルボン酸(100mg、0.24mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解した。次いで、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.5mmol)を滴下し、混合物が弱アルカリ性となるまでpHを8~9に調整した。反応を室温で16時間行った。得られた反応混合物を冷却し、酢酸エチルで抽出した。有機相を生理食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して溶媒を除去し、薄層クロマトグラフィー(PE:EA/3:1)に供して、tert-ブチル7-(5-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクタン-4-カルボキシレート(108mg、収率:65.73%)を得た。ES-API:[M+H]+=419.2.
工程3:tert-ブチル7-(5-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクタン-4-カルボキシレート(108mg、0.26mmol)をジクロロメタン(1mL)に溶解した。次いで、トリフルオロ酢酸(1mL)を添加した。反応を室温で1時間行った。得られた反応混合物を減圧下で濃縮して溶媒を除去して、(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(4-アザ-スピロ[2.5]オクト-7-イル)ケトンの粗生成物(82mg、収率:100.00%)を得た。ES-API:[M+H]+=319.1.
工程4:6-ヒドロキシピリミジン-4-カルボン酸(5.0g、35.7mmol)をトリフルオロ酢酸(20mL)に溶解した。反応物を115℃まで加温し、16時間反応させた。粗生成物を分取HPLCに供して、6-クロロピリミジン-4-カルボニルクロリド(5.0mg、収率:79.55%)を得た。ES-API:[M+H]+=176.0.
工程5:6-クロロピリミジン-4-カルボニルクロリド(2.5g、14.2mmol)をジクロロメタン(40mL)に溶解した。次いで、メチルアミンのテトラヒドロフラン溶液(6mL)を添加した。混合物を0℃まで冷却した後、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(6.3g、48.8mmol)を滴下した。次いで、混合物を窒素ガスでパージし、0℃に保ち、1時間反応させた。次いで、反応混合物を室温まで加温し、1時間反応させた。反応完了後、反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、スピン乾燥して濃縮し、薄層クロマトグラフィー(EA/PE=1/3)に供して、6-クロロ-N-メチルピリミジン-4-カルボキサミドの生成物(300mg、収率:12.35%)を得た。ES-API:[M+H]+=171.0
工程6:(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)(4-アザ-スピロ[2.5]オクト-7-イル)ケトン(82mg、0.26mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解した。次いで、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1mL)を滴下し、pHを9に調整した。油浴を60℃に予熱した。次いで、6-クロロ-N-メチルピリミジン-4-カルボキサミド(300mg、1.75mmol)を添加した。反応を60℃で16時間行った。粗生成物を分取HPLC(カラム:Ultimate XB-C18、50×250mm、10um;移動相システム:A:純水;B:純アセトニトリル;流量:80ml/分;B%=20%-100%;カラム温度:室温)に供して、以下を得た。
Z-70-a(保持時間:1.73分):6-(7-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)-N-メチルピリミジン-4-カルボキサミドのラセミ体(15.5mg、収率:26.49%);ES-API:[M+H]+=454.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.54(d,J=1.2Hz,1H),7.95(d,J=5.9Hz,1H),7.67(s,1H),6.96(s,1H),6.73-6.57(m,3H),5.26(dd,J=12.0,5.1Hz,1H),4.89(s,1H),3.65(s,1H),3.41(ddd,J=18.9,12.0,1.6Hz,1H),3.19(s,1H),2.99(d,J=5.1Hz,3H),2.76(ddd,J=18.9,5.1,1.8Hz,1H),2.19(s,1H),1.25(s,4H),0.79(t,J=8.3Hz,2H);及び
Z-70-b(保持時間:1.75分):6-(7-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-4-アザ-スピロ[2.5]オクト-4-イル)-N-メチルピリミジン-4-カルボキサミドのラセミ体(10.0mg、収率:17.09%)。ES-API:[M+H]+=454.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.55(d,J=1.1Hz,1H),7.95(d,J=5.7Hz,1H),7.69(s,1H),6.97(q,J=1.8Hz,1H),6.69-6.61(m,3H),5.27(dd,J=12.0,5.0Hz,1H),4.92(s,1H),3.66(td,J=11.5,5.7Hz,1H),3.45-3.36(m,1H),3.22(s,1H),2.99(d,J=5.1Hz,3H),2.76(ddd,J=18.9,5.0,1.8Hz,1H),2.30(s,1H),1.93(d,J=13.6Hz,1H),1.30-1.15(m,4H),0.81-0.70(m,2H).
実施例66:6-(5-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[C]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-72)の調製
工程1:tert-ブチル5-オキソヘキサヒドロシクロペンタ[C]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(800mg、3.556mmol)及び(メトキシメチル)トリフェニルホスフィンクロリド(2.189g、6.4mmol)をテトラヒドロフラン(15mL)に添加した。カリウムtert-ブトキシド(797mg、7.11mmol)を0℃で添加した。反応混合物を25℃で18時間反応させた。その後、反応物を水でクエンチし、ジクロロメタン(15mL×2)で抽出した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去し、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)に供して、tert-ブチル5-メトキシメチレンヘキサヒドロシクロペンタ[C]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(400mg、45%)を得た。ES-API:[M+H]+=254.2.
工程2:tert-ブチル5-メトキシメチレンヘキサヒドロシクロペンタ[C]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(400mg、1.6mmol)、p-トルエンスルホン酸一水和物(320mg、1.68mmol)、及び水(56mg、0.32mmol)をアセトン(10mL)に添加した。反応混合物を25℃で18時間攪拌した。得られた反応混合物をそのまま次の反応工程で用いた。ES-API:[M+H]+=240.1.
工程3:モノ過硫酸カリウム錯塩(OXONE、5.36g、8.36mmol)及び水(10mL)を、工程2で得られた反応混合物に添加した。反応を25℃で2時間行った。得られた反応混合物をジクロロメタン(15mL×2)で抽出した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去して、2-(tert-ブトキシカルボニル)オクタヒドロペンタ[c]ピロール-5-カルボン酸(370mg、収率:87%)を得た。ES-API:[M+H]+=256.1.
工程4:2-(tert-ブトキシカルボニル)オクタヒドロペンタ[c]ピロール-5-カルボン酸(370mg、1.45mmol)、5-フェニル-4,5-ジヒドロピラゾール(1.06g、7.25mmol)、HATU(661mg、1.74mmol)、及びトリエチルアミン(293mg、2.9mmol)をジクロロメタン(10mL)に添加した。反応を25℃で2時間行った。得られた反応混合物を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去し、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)に供して、tert-ブチル5-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[C]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(200mg、収率:36%)を得た。ES-API:[M+H]+=384.2.
工程5:tert-ブチル5-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[C]ピロール-2(1H)-カルボキシレート(200mg、0.522mmol)及び塩化水素(テトラヒドロフラン溶液、3.5M、15mL)の混合物を25℃で2時間攪拌した。得られた反応混合物をロータリーエバポレーターで溶媒を除去して、(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン塩酸塩(210mg、収率:粗生成物)を得て、これを精製せずに、そのまま次の反応工程で用いた。ES-API:[M+H]+=284.2.
工程6:(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール-5-イル)(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-イル)ケトン塩酸塩(210mg、0.657mmol)、炭酸カリウム(181mg、1.314mmol)、及びトリエチルアミン(133mg、1.314mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)に添加した。反応混合物を25℃で2時間反応させた。その後、反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチル(5mL×2)で抽出した。有機相を生理食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで溶媒を除去し、分取HPLCで精製して、6-(5-(5-フェニル-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)ヘキサヒドロシクロペンタ[C]ピロール-2(1H)-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-72、45mg、18%)を得た。ES-API:[M+H]+=387.2.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.56(dd,J=18.6,1.2Hz,1H),7.36-6.95(m,6H),6.68(s,1H),6.52(s,1H),5.34(dt,J=11.1,5.3Hz,1H),3.79-2.74(m,9H),1.84(s,2H).
実施例67:6-(8-(3-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-73)の調製
工程1:5-(6-シアノピリミジン-4-イル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクタン-8-カルボン酸(50mg、0.193mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解した。次いで、HATU(88mg、0.232mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(47mg、0.386mmol)、及び3-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾールを添加した。混合物を室温で16時間攪拌した。その後、ジクロロメタン(30mL)を添加した。得られた混合物を水(5mL×3)で洗浄した。有機相を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカ上の分取薄層クロマトグラフィーで精製して、6-(8-(3-(3,5-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾール-1-カルボニル)-5-アザ-スピロ[2.5]オクト-5-イル)ピリミジン-4-カルボニトリル(Z-73、4.6m、Y:5.7%)を得た。ES-API:[M+H]+=423.1.1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.68(d,J=107.5Hz,1H),7.53(d,J=8.5Hz,1H),6.97(d,J=7.3Hz,2H),6.79(q,J=15.2,12.1Hz,4H),3.99(d,J=13.1Hz,1H),3.77(d,J=11.5Hz,2H),3.17(d,J=5.4Hz,1H),2.15-1.95(m,2H),1.58(s,4H),1.29(d,J=21.2Hz,1H),0.94-0.39(m,4H).
生物学的試験
以下の試験例で使用したU937細胞株は、ATCCから番号:CRL-1593.2、バッチ番号:63479999、培地:RPMI-1640+10%FBSとして得た。
試薬とその仕入先及び製品番号は次の通りである。
RPMI-1640、Gibco、11875-093;
FBS、Gibco、10099-141;
Trypsin-EDTA、Gibco、25200-072;
PS、Gibco、15140-122;
CellTiter Glo、Progema、G7573;
DMSO、VWR AMRESCO、0231-500ML;
TNF-αタンパク質(ヒト、組み換え)、Peprotech、300-01A;
Q-VD-Oph、MCE、HY-12305;
V型プレート、Corning、3894;
384セル低フランジ白色平底マイクロプレート、Corning、3570;
RIPK1、Eurofins、16-022;
MOPS、BDH、441644J;
EDTA、Sigma、E5134;
ミエリン塩基性タンパク質、Sigma、M1891-25.00MG;
酢酸マグネシウム、Merck、DU008026;
ATP(非放射性標識)、Sigma、A-7699;
ATP(放射性標識)、Hartmann Analytic、DU008054;
リン酸、Metlab、DU003000。
試験例1:RIPK1酵素に対する化合物の阻害活性
試験する化合物をDMSOに溶解し、DMSOを用いて3.16倍に希釈して一連の勾配濃度とした。次いで、該溶液をMOPS緩衝液(pH7.0)で最終濃度まで希釈した。得られた作業溶液を36nMのRIPK1(最終濃度)及び基質MBPと均一に混合した。その後、10mMマグネシウムイオン及びP33同位体標識ATPを加えて反応させた。室温で2時間反応を行った後、リン酸を加えて反応を停止させた。最終反応系を処理後に液体シンチレーションカウンターを用いて試験した。試験結果及び陽性対照群のIC50値を活性パーセントに変換した。4パラメータフィッティングを用いて各化合物の最終濃度に対して活性パーセントをプロットして、RIPK1酵素に対する化合物の阻害IC50を得た。試験結果から、本発明の例示的化合物は、200nM未満、さらには100nM未満のIC50値を有し、RIPK1酵素に対してより高い阻害活性を示すことが分かる。
試験例2:細胞のプログラムされたネクロトーシスに対する化合物の阻害活性
試験する化合物をDMSOに溶解し、DMSOで一連の勾配濃度に希釈した。U937細胞を384ウェルプレートに5000/ウェルで播種した。各濃度の化合物を各ウェルに加え、細胞と均一に混合した。ヒトTNF-α及びQ-VD-Ophを同時に添加し、細胞のプログラムされたネクロトーシスを誘導した。細胞を37℃、5%CO2のインキュベーターに入れてさらに48時間培養した。検出にはCelltiter-Glo試薬を用いた。十分な熱分解反応の後、化学発光読取り値をマイクロプレートリーダーで記録した。検出結果から、次の式を用いて生存率を算出した:SR(%)=(RLU化合物-RLUブランク)/(RLU高コントロール-RLUブランク)×100%。4パラメータフィッティングを用いて、各化合物の最終濃度に対して生存率をプロットして、TNF-aによって誘導される細胞のプログラムされたネクロトーシスに対する化合物の阻害IC50を計算した。試験結果から、本発明の例示的化合物は、500nM未満、さらには100nM未満のIC50値を有し、U937細胞に対してより高い阻害活性を示すことが分かる。特定化合物の試験結果を表2に示す。
本開示で言及した全ての引例は、各引例が個別に参照として引用されるように、本出願において参照として引用される。また、本発明の上記の教示を読んだ後、当業者は本発明に対して任意の変更又は修正を行うことができることも理解される。これらの等価な形態もまた、本出願に添付の特許請求の範囲に規定される範囲内にある。