JP7365365B2 - 流体計量装置およびそれを有する試料分析装置 - Google Patents

流体計量装置およびそれを有する試料分析装置 Download PDF

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Description

本発明は、所定の体積の流体を計量するための流体計量装置、および、該流体計量装置を有する試料分析装置に関する。
試料液を希釈する装置として、所定長さの配管チューブとその両端部に設けた電磁バルブとを有する希釈装置が知られている(特許文献1)。該希釈装置は、所定長さと所定内径を持った計量管(チューブ)を有し、該計量管の両端部に接続された電磁バルブを有して構成される。該両端部の電磁バルブの開閉と外部ポンプの作動によって、計量管内に所定量の試料液が充填され、それが所定量の希釈液で押し出される。所定量の試料液は、所定量の希釈液と共に容器へ送られ、所定の濃度へと希釈された試料液となる。特許文献1に記載されたような希釈装置は、計量管がループ状に巻かれていることからも明らかなとおり、希釈すべき試料液の体積が比較的大きい場合に用いられる。
一方、血液分析装置などでは、希釈すべき検体液の量がより少量であり、より高い精度の希釈が求められる(例えば、特許文献2など)。よって、より高い精度で液体を計量することが重要となる。
特開2012-220246号公報 特開2007-93308号公報 米国特許出願公開第2008/0006336号明細書
例えば、従来の血液分析装置では、血液中の白血球と赤血球の数の差に起因して、白血球の分析よりも赤血球の分析の方が、血液検体がより薄く希釈される。具体的には、先ず、サンプリングノズルが検体容器から血液検体を吸引し、それを白血球を測定するためのチャンバー(WBCチャンバー)に所定量だけ吐出し、そこへ希釈液供給装置が所定量の希釈液を加え(一次希釈)、次に、サンプリングノズルがWBCチャンバー内の一次希釈された血液検体(試料液)を所定量だけ吸引し、それを赤血球を測定するためのチャンバー(RBCチャンバー)に吐出し、そこへ希釈液供給装置が所定量の希釈液を加える(二次希釈)。
本発明者らは、前記の二次希釈のためのステップが、サンプリングノズルの分注動作(WBCチャンバー内への下降、試料液の吸引、上昇、移動、RBCチャンバー内への下降、試料液の吐出)を含んでおり、これらの一連の動作が比較的長い時間を要する点に着目し、該動作の時間をより短縮すべく、試料液の二次希釈のために、特許文献1に記載されたような希釈装置を適用することを検討した。
しかしながら、実際に特許文献1に記載された希釈装置を適用したところ、二次希釈された試料液の濃度の精度が低くなる場合があることが新たに分かった。この希釈後の濃度の精度の低下の原因を本発明者らが詳細に検討したところ、計量の機構に起因して計量された試料液の体積がばらつくことがわかった。即ち、従来の計量の機構では、計量管内の試料液を希釈液で送り出す際に、該計量管の両端からそれぞれの端部に接続される電磁バルブのポート内までに残留する試料液が希釈液に混ざり、よって計量すべき液の量に誤差が生じ、その結果、希釈倍率の精度も低下する。
前記のような計量の精度の問題は、血液分析装置のみならず、流体の計量が必要な装置などでは同様に生じる問題である。
本発明の課題は、上記の問題を解消し、流体の計量の精度の低下が抑制された流体計量装置を提供し、かつ、該流体計量装置を備えた試料分析装置を提供することにある。
本発明の主たる構成は、次のとおりである。
〔1〕所定の容積を持った計量管路と、
該計量管路の第1の部分に接続された第1のバルブと、該計量管路の第2の部分に接続された第2のバルブとを少なくとも有し、
第1のバルブと第2のバルブの各々は、第1のポートと第2のポートを有し、かつ、バルブが閉じた状態では、第1のポートの内部容積が第2のポートの内部容積よりも小さいバルブであり、
第1のバルブの第1のポートが計量管路の第1の部分に接続され、第2のバルブの第1のポートが計量管路の第2の部分に接続されている、
流体計量装置。
〔2〕第1のバルブは、第1の流体を収容した第1の容器に通じる第1の管路に、計量管路の第1の部分を開閉可能に接続するためのバルブであり、
第2のバルブは、前記第1の流体を計量管路に充填する際に計量管路から出る流体の出口となる第2の管路に、計量管路の第2の部分を開閉可能に接続するためのバルブであり、
計量管路の第3の部分には、第2の流体を供給する第3の管路に開閉可能に接続するための第3のバルブがさらに接続され、
計量管路の第4の部分には、計量管路内の第1の流体と前記第2の流体とを送る第2の容器に通じる第4の管路に開閉可能に接続するための第4のバルブがさらに接続され、
第3のバルブと第4のバルブの各々は、第1のポートと第2のポートを有し、かつ、バルブが閉じた状態では、第1のポートの内部容積が第2のポートの内部容積よりも小さいバルブであり、
第3のバルブの第1のポートが計量管路の前記第3の部分に接続され、第4のバルブの第1のポートが計量管路の前記第4の部分に接続されている、
上記〔1〕に記載の流体計量装置。
〔3〕第3の部分が、第1の部分と同じ位置にある部分であるか、第1の部分に隣接する部分であるか、または、第2の部分よりも第1の部分に近い位置にある部分であり、
第4の部分が、第2の部分と同じ位置にある部分であるか、第2の部分に隣接する部分であるか、または、第1の部分よりも第2の部分に近い位置にある部分である、
上記〔2〕に記載の流体計量装置。
〔4〕マニフォールドをさらに有し、
該マニフォールドは、少なくとも第1、第2、第3、第4のバルブが接続されるバルブ接続面を有し、かつ、
該マニフォールドの内部には直線的な計量管路が設けられ、該計量管路は、前記第3の部分としての一方の最端部から長手方向に直線的に延びた第1の延長管路と、前記第4の部分としての他方の最端部から長手方向に直線的に延びた第2の延長管路を有し、
第1のバルブはバルブ接続面に配置され、該マニフォールドには、第1のバルブの第1のポートと計量管路の第1の部分とを直線的に接続する管路が設けられており、
第2のバルブはバルブ接続面に配置され、該マニフォールドには、第2のバルブの第1のポートと計量管路の第2の部分とを直線的に接続する管路が設けられており、
第3のバルブはバルブ接続面に配置され、該マニフォールドには、第3のバルブの第1のポートと第1の延長管路の外側端部とを直線的に接続する管路が設けられており、
第4のバルブはバルブ接続面に配置され、該マニフォールドには、第4のバルブの第1のポートと第2の延長管路の外側端部とを直線的に接続する管路が設けられている、
上記〔2〕または〔3〕に記載の流体計量装置。
〔5〕計量管路が、第1の延長管路および第2の延長管路よりも太い、上記〔4〕に記載の流体計量装置。
〔6〕上記〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の流体計量装置を有する試料分析装置であって、当該試料分析装置は、
検体液が希釈されてなる第1の流体を収容するための第1の容器と、
前記第1の流体がさらに前記第2の流体で希釈されてなる流体を収容するための第2の容器とを有し、
前記流体計量装置は、第1の容器中の第1の流体を所定量だけ取り出し、該所定量の第1の流体を所定量の第2の流体と共に第2の容器に送るよう、第1の容器と第2の容器に管路を通じて接続されている、
前記試料分析装置。
本発明では、新たに見出した計量の精度の問題が、バルブのポートの接続の方向を特定の方向に選択することによって低減される。これにより、特殊なバルブを使用することなしに、流体の計量の精度の低下が抑制され、その結果として、例えば、希釈の精度も向上する。
本発明の流体計量装置は、複数のバルブとそれらバルブを接続する管路とによって構成される。よって、該管路を、チューブを用いた配管によって達成するのではなく、マニフォールド中に形成することで、よりコンパクトで、配管の手間を要しない流体計量装置およびそれを用いた試料分析装置を提供することができる。
本発明の試料分析装置では、第1の流体(例えば、試料液)の希釈(とりわけ、二次希釈)のために本発明の流体計量装置が用いられている。これにより、第1の流体の計量の精度がより向上し、結果、希釈の精度も向上する。また、バルブの開閉と、管路内の液体の移動とによって行われるので、二次希釈のステップからサンプリングノズルの分注動作が省略され、各検体ごとの試料分析装置の作動時間が短縮される。
図1は、本発明の流体計量装置の構成の一例、および、該流体計量装置を用いた本発明の試料分析装置の構成の一例を示すブロック図である。 図2は、バルブのポートの内部容積を説明するために、一般的な電磁バルブの開閉構造の一例を概略的に示した断面図である。 図3は、本発明の流体計量装置によって試料液が希釈される様子を示す模式図である。図3では、説明のために、バルブを2つの三角形からなる記号で示し、各バルブの2つの三角形のうち、内部容積がより大きいポート側の三角形を白い半分と黒い半分からなる2色の三角形で示し、また、内部容積がより小さいポート側の三角形を黒い三角形で示している。また、管路内の液体の流れを分かり易く示すために、管路を線ではなく、幅を持った帯状の流路として描いている。 図4は、本発明の流体計量装置および本発明の試料分析装置において試料液が希釈される手順を示すフローチャートである。 図5は、本発明における計量管路の全体形状の種々のバリエーションを例示した図である。 図6は、本発明の流体計量装置をマニフォールドを用いて構成した例を示すブロック図である。図6の例では、吸引装置を含んだ廃液回収装置と、第1の容器と廃液回収装置とを接続する管路を開閉する第5のバルブがさらに設けられている。図では、各管路を区別しやすいように、細い直線、太い直線、破線、一点鎖線で示しており、これらの管路は、図面上で交差していても、実際には互いに接続はされていない。管路同士の接続点は、黒い丸で示している。 図7は、図6に示したマニフォールドの好ましい態様例を示す図である。図7(a)は、図7(b)のX-X断面矢視図であって、計量管路とその両端の延長管路を示す断面図である。図7(a)では、バルブの断面の図示は省略しており、かつ、断面を示すハッチングは省略している。図7(b)は、図7(a)の流体計量装置を下方から見た図であり、各バルブのポートと管路の位置関係、各バルブの配置パターンを示してる。図7(b)では、説明のために、各バルブを破線で示し、各バルブのポートを実線の円で示し、マニフォールド内の管路を実線で示し、マニフォールドの側面および下面に設けられたコネクターを一点鎖線で示している。図7(c)は、図7(a)の流体計量装置を右方から見た側面図であり、マニフォールド内の管路の経路を示している。図7(c)では、マニフォールド内の管路を実線で示し、紙面に直交して延びる管路を実線の円で示しており、第5のバルブに隠れたバルブを破線および一点鎖線で示しており、分かり易いように、第1、第4のバルブと、第2、第3のバルブを、互いに異なる高さで示している。 図8は、図6、図7に示したマニフォールド内に形成される計量管路の好ましい態様例を示す断面図である。断面を示すハッチングは省略している。
先ず、本発明の流体計量装置(当該流体計量装置ともいう)の構成を実施例を示しながら説明する。以下、第1の流体が試料液であり、第1の流体を押し出す流体として用いられる第2の流体が希釈液であり、当該流体計量装置が希釈に用いられる場合を例として、本発明を説明する。尚、以下の例では「流体」は液体であるが、本発明でいう「流体」は、特に限定されず、例えば、固体を含む液体、ゾルなどであってもよい。
図1に示すように、当該流体計量装置1は、所定の内部容積を持った計量管路P1と、第1のバルブV1と第2のバルブV2とを少なくとも有する。第1のバルブV1は、計量管路P1の第1の部分a1に接続され、第2のバルブV2は、該計量管路P1の第2の部分a2に接続されている。ここで、計量管路における「部分」は、計量管路における任意の位置と領域である。図1の例では、好ましい態様の1つとして、計量管路P1は、細長い管路であって、第1の部分a1は計量管路P1の一方の端部(とりわけ、一方の最端部)に位置し、第2の部分a2は計量管路P1の他方の端部(とりわけ、他方の最端部)に位置する。「端部」および「最端部」については後述する。
これら第1のバルブV1と第2のバルブV2が計量管路P1の第1、第2の部分に接続されていることによって、これらのバルブが開いた場合、外部からの流体(後述の第1の流体)が計量管路P1を流れることができ、その後、これらのバルブが閉じた場合、計量管路内にあった該流体は、計量管路内に閉じ込められ、これにより、所定の体積の流体が計量管路内に確保される。これら第1、第2のバルブは、制御装置(図示せず)の命令に応じて該計量管路の第1、第2の部分に通じる管路の開閉を行う。また、第1、第2のバルブを開いたときに試料液を流すこと、その後、第1、第2のバルブを閉じて試料液を該計量管路内に閉じ込めることも、該制御装置の命令に応じて行われる。
図1の例では、第1のバルブV1と第2のバルブV2が開き、吸引源と希釈液(第2の流体)供給源とを含んだ吸引/供給装置40が第1の容器10内の試料液M1を吸引する。これら各要素の作動は、制御装置によって制御される。これにより、試料液M1は、少なくとも、管路P21、第1のバルブV1、管路P11、計量管路P1内に充填される。このとき、試料液M1が計量管路P1内に不足なく充填されるように、試料液M1は、管路P12および第2のバルブV2内に達するまで吸引され、そして、第1のバルブV1と第2のバルブV2が閉じる。吸引装置の精度によっては、試料液は管路P22内に達してもよい。計量管路内に試料液を送り、次いで希釈液を送るために、該計量管路の第3の部分および第4の部分(図1の例では、該計量管路の両方の最端部)には、それぞれにさらなるバルブが接続され、第1、第2のバルブや前記のさらなるバルブに、外部の吸引源(ポンプやシリンジなど)や希釈液供給源などが接続され、制御装置の命令に応じて作動する。これらについては後述する。
第1のバルブV1は、第1のポートV1aと第2のポートV1bを有し、第2のバルブV2も、第1のポートV2aと第2のポートV2bを有する。これらのバルブは、いずれもバルブが閉じた状態では、第1のポートの内部容積が第2のポートの内部容積よりも小さいバルブである。第1のポートの内部容積と第2のポートの内部容積が互いに異なる理由については後述する。
本発明では、第1のポートの内部容積と第2のポートの内部容積が互いに異なることが計量精度を低下させる問題を引き起こすことに初めて着目した。そして、この問題を解消するために、計量管路を第1の部分(好ましい態様では第1の端部、とりわけ、第1の最端部)および第2の部分(好ましい態様では第2の端部、とりわけ、第2の最端部)で閉鎖するためのバルブが、いずれも内部容積が小さい方のポートによって、計量管路と接続されている。即ち、第1のバルブV1の第1のポートV1aが計量管路P1の第1の部分a1に接続され、第2のバルブV2の第1のポートV2aが、計量管路の第2の部分a2に接続されている。ここで、(第1のバルブV1の第1のポートV1aと、計量管路P1の第1の部分a1との接続)、および、(第2のバルブV2の第1のポートV2aと、計量管路P1の第2の部分a2との接続)は、いずれも、直接的な接続であってもよいし、所定の微小容積を持った接続管路を介した接続であってもよい。所定の微小容積とは、希釈への影響が無視できる容積であればよく、特に限定はされないが、例えば、第1のポートの内部容積と同程度以下など、本発明の目的が達成され得るように、希釈の精度の低下の抑制に影響しない容積であることが好ましい。
前記の接続により、計量管路内に充填された試料液を外部の管路に送り出す際に、第1、第2のバルブの各ポートV1a、V2aから流れ出す試料液の量は、ポートV1b、V2bが計量管路に接続される場合に比べて、より少なくなる。この結果、計量の精度の低下が抑制され、よって、希釈の精度の低下も抑制される。
〔計量管路〕
本発明において、「計量」とは、所定の容積を持った空間(本発明では計量管路内の空間)に第1の流体(例えば、試料液)を満たし、それにより、所定の体積の第1の流体を取得する操作をいう。
前記の所定の容積は、目的とする希釈流体(試料液などの第1の流体がさらに希釈された液体)の体積や濃度に応じて、予め決定され得る。計量管路は、所定の容積を有するものとして形成される。計量管路の容積(所定の容積)は、特に限定はされないが、血球分析装置などの試料分析装置では、30~100μL(μLは、マイクロリットルを表す)程度が有用である。
〔計量管路の全体的な形状〕
計量管路の全体的な形状(内部空間全体の形状)は、特に限定はされないが、設計上の容積の計算が容易であり、第1の流体を流入させまた排出させる際に、流れによどみが生じ難い点からは、図5(a)に示す計量管路P1のような細長い形状が好ましく、とりわけ直線的な管路は加工もし易いので好ましい。図5(b)、図5(c)は、計量管路の全体的な形状のバリエーションを示している。図5(b)の例では、計量管路の全体的な形状は、中心軸線が図の上下の方向に延びる柱状(図の例では円柱状)である。図5(c)の例では、計量管路の全体的な形状は球状である。その他、計量管路の全体的な形状は、楕円球状、断面形状が一定でない細長い形状などであってもよい。
計量管路の全体的な形状が細長い形状である場合、その断面形状(管路の長手方向に直角に切断したときの断面の形状)は、円形や矩形などであってよく、特に限定はされないが、加工性や液体の流れへの影響の点からは円形が好ましい。また、該断面形状は、一定であることが好ましいが、一定でなくともよい。
〔計量管路の第1~第4の部分〕
計量管路の第1、第2の部分は、該計量管路の全体的な形状に応じて、第1の流体がよりスムーズに流入し、該計量管路をスムーズに満たす位置にあることが好ましい。この点から、該計量管路の全体的な形状が細長い形状であり、第1の部分が該計量管路の一方の最端部であり、第2の部分が該計量管路の他方の最端部であることが好ましい。計量管路の第3、第4の部分も同様に、該計量管路内に満たされた第1の流体を、第2の流体によってより滞留なく押し出すことができる位置にあることが好ましい。この点から、第3、第4の部分もまた、細長い計量管路の互いに反対側の最端部であることが好ましい。これら第1~第4の部分は、計量管路の全体的な形状に応じて、適宜決定することができる。
好ましい態様では、第3の部分は、第1の部分と同じ位置にある部分であってもよいし、第1の部分に隣接する部分であってよいし、また、第2の部分よりも第1の部分に近い位置にある部分であってもよい。同様に、第4の部分は、第2の部分と同じ位置にある部分であってもよいし、第2の部分に隣接する部分であってもよいし、また、第1の部分よりも第2の部分に近い位置にある部分であってもよい。
図5(a)の例では、計量管路P1の全体的な形状は細長い形状であって、該計量管路の第1の部分(管路P11が接続される部分)および第2の部分(管路P12が接続される部分)は、それぞれ計量管路P1の最端部よりも中央側に位置している。また、第3の部分(管路P131が接続される部分)および第4の部分(管路P141が接続される部分)は、それぞれ計量管路P1の両方の最端部である。
本明細書でいう、計量管路の端部とは、例えば、計量管路の全体的な形状が細長い形状である場合には、長手方向中央よりも最端の方が近い部分をいい、最端だけではなく、最端から全長の25%程度までの任意の部分をいう。また、計量管路の端部のうち、最端が存在する部分を最端部という。ただし、計量管路に接続される管路は太さを持っているので、管路が計量管路の最端部に接続されるとは、その接続部分に最端が含まれていることを意味する。該計量管路の全体的な形状が細長い形状ではなく長手方向が無い場合でも、任意の方向に関して、前記と同様に、端部や最端部が該計量管路の壁面に規定され得る。
図5(b)の例では、計量管路P1の全体的な形状は、中心線が上下の方向を向いた太い円柱の形状であり、該計量管路の第1の部分および第2の部分は、該円柱の上側の端面に位置しており、第3の部分および第4の部分は、それぞれ該円柱の胴体外周の下側の最端部にあり、かつ、互いに対向する位置にある。
図5(c)の例では、計量管路P1の全体的な形状は球であり、該計量管路の第1の部分および第2の部分は、該球の上半分の側に位置しており、第3の部分および第4の部分は、該球の下半分の側に位置している。
図6~図8に示す好ましい態様では、計量管路の全体的な形状は細長い直線的な形状であり、第1、第2の部分は、それぞれ計量管路の両方の最端部であり、第3の部分は、第1の部分と同じ最端部であり、第4の部分は、第2の部分と同じ最端部である。このような態様であれば、デッドスペースがより少なくなり、第1の流体を計量管路に充填する際の流れ、第2の流体の流れ(計量管路から第1の流体を押し出す流れ)がよりスムーズになるので好ましい。
計量管路は、チューブを用いて構成された管路(チューブ内の流路)であってもよいし、後述のマニフォールド内の管路のように、部材内に穴として形成された管路であってもい。金属材料など硬質の材料からなるマニフォールド内に計量管路を形成することによって、軟質チューブで計量管路を構成する場合と比べて、容積の変動や製造誤差がより小さくなり、計量の精度がより高くなる。
〔バルブ〕
本発明において、「バルブ」とは、管路を開閉し、管路内での液体の通過(開状態)と遮断(閉状態)とを行う流路開閉デバイスであって、少なくとも2つのポート(第1のポート、第2のポート)と、内部でそれら2つのポートの連通と遮断とを行う弁座と弁体を有する部品(コンポーネント、ユニット)である。
本発明で用いられるバルブは、制御装置の命令によって開閉する動作を行うことができるものが好ましく、例えば、ソレノイドやモーターなどをアクチュエーターとして有する電磁バルブが好ましいものとして挙げられるが、制御装置で制御された空圧によって作動するアクチュエーターを有するバルブや、ピエゾ素子(圧電素子)をアクチュエーターとして有するバルブ(ピエゾバルブ)などであってもよい。また、2値的に全開と閉鎖の切り替えを行うバルブに限らず、開状態での流量を変更可能なバルブを用いても良い。バルブを制御する制御装置は、当該流体計量装置に付帯していてもよいが、好ましい態様では、当該流体計量装置が計量装置または希釈装置として組み込まれる試料分析装置の制御装置がバルブの作動を制御し、試料液の希釈を制御することが好ましい。
〔バルブのポート、および、バルブのポートの内部容積〕
本発明でいうバルブの「ポート」とは、バルブに設けられた、バルブ外部の流路が接続される穴の部分である。
本発明でいうバルブの「第1のポートの内部容積」とは、バルブが閉じられた状態での、第1のポートの外側の開口端から、弁体(バルブ内部の第1のポート側の空間と、第2のポート側の空間との遮断と連通を行う弁体)の位置までの空間(第1のポートの内部空間)の容積である。換言すると、第1のポートと第2のポートとがバルブ内部で遮断されている状態において、第1のポートの開口端よりもバルブ内部側の空間であって、流体が連続して存在し得る空間(第1のポートの内部空間)の容積である。同様に、「第2のポートの内部容積」とは、バルブが閉じられた状態での、第2のポートの外側の開口端から、弁体(背後側)までの空間(第2のポートの内部空間)の容積である。換言すると、第1のポートと第2のポートとがバルブ内部で遮断されている状態において、第2のポートの開口端よりもバルブ内部側の空間であって、流体が連続して存在し得る空間(第2のポートの内部空間)の容積である。
〔バルブが閉鎖された状態におけるポートの内部容積の例〕
図2は、バルブ(2方バルブ)の開閉構造の一例を概略的に示した断面図である。図ではバルブの好ましい例として、内部容積が小さい第1のポートE21と、内部容積が大きい第2のポートE22とを持った2方電磁バルブを示している。該電磁バルブは、アクチュエーター部E10と弁構造部E20とを有する。図2は、アクチュエーター部E10が作動していない状態を示しており、弁体Epは、バネ(図示せず)の押圧力によって弁座Esの開口を閉鎖しており、それにより、第1のポ-トE21、第2のポートE22は互いに遮断されている。アクチュエーター部E10が作動すると、プランジャーE11はバネ力に抗して図の上方に移動し、プランジャーE11の先端に固定された弁体Epは弁座Esから離れ、2つのポ-トE21、E22は互いに連通する。
図2に示すように、バルブが閉鎖した状態では、該バルブの2つのポートのうち、一方のポート(第1のポート)E21の内部空間S1の容積は、他方のポート(第2のポート)E22の内部空間S2の容積よりも小さい。これは、第1のポートE21の内部空間S1がポートの入口の穴の部分だけ(弁体Epの下面まで)あるのに対して、第2のポートE22の内部空間S2は、入口の穴の部分のみならず、弁体Epが存在する弁構造の内部空間をも含んでいるからである。尚、各ポートの入口の穴の部分には接続相手の雄のコネクターが挿入される場合があるので、実際の各内部容積は、その分だけ少なくなる場合もある。
上記のように、一般的な2方バルブでは、図2とは異なる構造を持ったバルブ(メンブレン型のバルブや、特許文献3に記載されたバルブなど)であっても、2つのポートの内部容積は互いに異なっている。後述のとおり、多ポートバルブでも同様である。図1の例では、第1のポート(メーカーや構造によっては「Aポート」などと呼ぶ場合もある)の内部容積の方が第2のポート(メーカーや構造によっては「Pポート」などと呼ぶ場合もある)の内部容積よりも小さい一般的な2方電磁バルブを示している。図1の例では、各2方電磁バルブの記号を構成する2つの三角形のうち、内部容積がより小さい第1のポート側の三角形を黒い三角形で示し、内部容積がより大きい第2のポート側の三角形を白い半分と黒い半分からなる2色の三角形で示している。
尚、必ずしも第1のポートの内部容積の方が第2のポートの内部容積よりも小さいとは限らず、バルブの構造によっては、第1のポートの内部容積の方が第2のポートの内部容積よりも大きい場合もある。
また、一般的な市販のバルブのポートにさらにコネクターが一体的に加えられたバルブについては、もとのバルブのポートに該コネクターのポートを加えて、バルブ全体のポートであると解釈してもよい。また、もとのバルブとコネクターとの境界が識別できるならば、コネクターを除いたあとのポートを、バルブのポートであると解釈してもよい。
図2に示すような、内部容積が大きい方のポートである第2のポートE22が計量管路に接続された場合には、大きい内部容積を持った内部空間S2にまで試料液が入り込み、その試料液が希釈時に流れ出して希釈液に混ざり、結果、濃度の精度がより大きく低下する。バルブにおいて、2つのポートの内部容積が互いに異なっていることそれ自体は公知であるが、そのような内部容積の差異が希釈の精度の低下に影響することは、本発明において初めて着目され見出されたことである。本発明では、内部容積が小さい方のポートを計量管路に接続し、それにより、これらのバルブを閉じたときに、該計量管路内の試料液に加わり得るポート内の試料液の量を最小にし、試料液の計量の精度を向上させている。
本発明に用いられるバルブは、3つ以上のポートを持ったバルブであってもよい。そのようなバルブのうち開閉される2つのポートを本発明に利用することができる。そのような3つ以上のポートを持ったバルブであっても、本発明に利用される2つのポートは、バルブが閉じた状態における内部容積が互いに異なっており、内部容積が小さい方のポートが計量管路の第1、第2の部分に接続される。
〔当該流体計量装置の好ましい使用の態様例〕
図1、図3は、当該流体計量装置の好ましい実施態様としての希釈装置を示しており、計量管路に試料液を導入し、次いで該計量管路に希釈液を送り、該計量管路から試料液と希釈液とを送り出すために、第1、第2のバルブに加えて、第3、第4のバルブが計量管路の両方の最端部にさらに接続されている。図1、図3の例では、第1のバルブV1と第3のバルブV3が計量管路P1の第1の最端部a1に接続され、第2のバルブV2と第4のバルブV4が計量管路P1の第2の最端部a2に接続されているが、第3および第4のバルブは互いに入れ替わってもよい。
以下、計量管路P1の第1の部分を第1の最端部とし、第2の部分を第2の最端部として、好ましい態様を説明する。
図1におけるバルブと管路の接続は次のとおりである。
第1のバルブV1は、試料液M1を収容した第1の容器10に通じる第1の管路P21に、計量管路P1の第1の最端部a1を開閉可能に接続するためのバルブである。第1の容器10は、例えば、試料分析装置の好ましい例である血液分析装置における白血球測定チャンバーが好ましいものとして挙げられる。図1の例では、第1の管路P21は、第1の容器10の底部に接続される。
第2のバルブV2は、第2の管路P22に、計量管路P1の第2の最端部a2を開閉可能に接続するためのバルブである。第2の管路P22は、試料液を計量管路に充填する際に計量管路から出る液体の出口となる管路である。図1の例では、第2の管路P22は、第1の容器10内の試料液を吸引するための管路であり、吸引源を含んだ吸引/供給装置40に接続されている。代替的な態様では、試料液は、第1の管路P21側からの圧力によって計量管路に送られてもよい。
計量管路P1の第3の部分である一方の最端部(図1では第1の最端部a1)には、希釈液を供給する第3の管路P23に開閉可能に接続するための第3のバルブV3がさらに接続されている。第3のバルブは、第1のバルブとともに第1の最端部a1に接続される。即ち、計量管路の第1の最端部a1は、計量管路P1と管路P11と管路P13の接続点(合流/分岐点)でもある。図1の例では、第3の管路P23は、接続点a3で管路P22に接続され、吸引/供給装置40に接続されている。
計量管路P1の第4の部分である他方の最端部(図1では第2の最端部a2)には、第4の管路P24に開閉可能に接続するための第4のバルブV4がさらに接続されている。第4の管路P24は、第2の容器20に接続されており、計量管路P1内に充填された試料液M1と、吸引/供給装置40から送られる希釈液とを、第2の容器20に送るための管路である。
第3のバルブV3と第4のバルブV4は互いに入れ替わっていても良い。即ち、希釈液を供給する第3の管路P23に接続された第3のバルブV3が計量管路P1の第2の最端部a2に接続され、第2の容器20に接続された第4のバルブV4が計量管路P1の第1の最端部a1に接続されていても良い。
第3のバルブV3と第4のバルブV4は、第1、第2のバルブと同様に、第1のポートと第2のポートを有し、かつ、バルブが閉じた状態では、第1のポートの内部容積が第2のポートの内部容積よりも小さいバルブである。
第3、第4のバルブは、第2の流体である希釈液を流すためのバルブであるから、第1、第2のバルブに比べて、それぞれの第1のポートが計量管路側に向けられる重要性は低いが、閉じられた第3、第4のバルブの方へも試料液が移動する可能性があるという点からは、第1、第2のバルブと同様に、第3のバルブV3の第1のポートが計量管路の第3の部分である一方の最端部に接続され、第4のバルブV4の第1のポートが計量管路の第4の部分である前記他方の最端部に接続されることが好ましい。図1に示した第1~第4のバルブを示す記号からも明らかなとおり、図1の例では、第1~第4のバルブは、内部容積がより小さい第1のポート(黒い三角形)が計量管路P1に向けられ、該計量管路に接続されている。この場合の接続も、第1、第2のバルブの接続と同様に、直接的な接続であってもよいし、所定の微小容積を持った接続管路を介した接続であってもよい。
図1、図3における計量およびそれに続く希釈の動作を、図4に示したフローチャートに沿って説明する。この例では、当該流体計量装置は、希釈装置として血液分析装置内に設けられている。図1の例では、試料液M1は希釈液によって希釈された血液検体であり、第1の容器10はWBCチャンバーであり、第2の容器20はRBCチャンバーである。図1の例では、試料液M1は第1の容器内で作られるが、他の容器で作られた試料液が第1の容器に移されてもよい。
また、好ましい態様では、試料液の計量に先立って、各管路内は清浄な希釈液によって洗浄されるので、当該流体計量装置が作動し計量管路内に試料液が流れる時には、少なくとも管路P1、P11~P14は、既に清浄な希釈液で充填されている。
〔ステップs1:試料液M1を提供するステップ〕
先ず、ステップs1において、少なくとも第1のバルブV1が閉じられ、サンプリングノズル30が検体容器(図示せず)から血液検体を吸引し、第1の容器(WBCチャンバー)10内に該血液検体を所定量だけ吐出し、希釈液供給装置(図示せず)から所定量の希釈液が供給され、撹拌されて、第1の容器10内に試料液M1が提供される。
〔ステップs2:計量管路に試料液M1を送るステップ〕
次に、ステップs2において、図3(a)に示すように、第3、第4のバルブV3、V4が閉じられ、第1、第2のバルブV1、V2が開かれて、図1に示す吸引/供給装置40が第1の容器10内の試料液M1を吸引し、計量管路P1が試料液M1で充填される。このとき、試料液の充填不足を無くすために、試料液は余分に吸引され、よって、試料液M1は、計量管路のみならず、第2のバルブV2内にまで入り込む。また、管路P13、P14には、希釈液が存在するので、試料液M1は、管路P13、P14へは入り込み難い。管路P13、P14に希釈液が存在する理由は、空気が管路P13、P14に入った状態で計量管路内に第1の液体を入れると、該空気の大きい圧縮変形によって、第1の液体が管路P13、P14内にも入りこみ、計量の誤差が大きくなるからである。これに対して、管路P13、P14に希釈液が存在すると、試料液M1は、管路P13、P14へは入り込み難い。よって、前記ステップs1の前に、管路P1、管路P13、P14に希釈液を予め入れておくことが好ましい態様である。
〔ステップs3:試料液の計量が完了するステップ〕
次に、ステップs3において、図3(b)に示すように、第1、第2のバルブV1、V2が閉じられ、試料液M1は計量管路P1内に閉じ込められ、試料液の計量が完了する。このとき、第1のバルブV1の第1のポートV1a内と、管路P11内も試料液M1によって充填され、管路P12内と、第2のバルブV2の第1のポートV2a内も試料液M1によって充填される。
〔ステップs4:希釈するステップ〕
次に、ステップs4において、図3(c)に示すように、第3、第4のバルブV3、V4が開かれ、計量管路P1内に閉じ込められていた所定量の試料液M1は、図1に示す吸引/供給装置40から所定量だけ送られる希釈液D1によって押し出され、該所定量の試料液M1と所定量の希釈液D1は、管路P14、第4のバルブV4、管路P24を通過して、第2の容器20内に送られ、そこで混合され、希釈試料液M2となって、希釈が完了する。計量管路内の試料液が希釈液によって押し出される際には、第1のバルブV1の第1のポートV1a内、管路P11内、第2のバルブV2の第1のポートV2a内、管路P12内からも、試料液M1が不定の量だけ流出して、第2の容器20内に送られる。しかし、第1のバルブV1の第1のポートV1aと第2のバルブV2の第1のポートV2aは、内部容積が小さい方のポートであるから、流出する試料液M1の量もより少なくなり、よって、計量さらには希釈の精度の低下が抑制される。
血液分析装置などの種々の試料分析装置では、該装置内の測定チャンバーや配管を洗浄することで、多数の検体液が次から次へと希釈され測定される。上記ステップs2の説明では、「管路P13、P14に希釈液が存在すると、試料液M1は、管路P13、P14へは入り込み難い。よって、前記ステップs1の前に、管路P1、管路P13、P14に希釈液を予め入れておくことが好ましい態様である。」と述べた。ここで、試料分析装置において、ある1つの試料液M1aを希釈する場合、前記ステップs4では、第3、第4のバルブV3、V4が開かれて、希釈液が、計量管路P1内の試料液M1aを押し出す。このとき、希釈液が図3(c)における管路P13、P14内に残留する。この管路P13、P14内に残留する希釈液を、(試料液M1aの次に測定される試料液M1bを希釈する際に、管路P13、P14に予め入れておく希釈液)として利用してもよい。代替的には、試料液M1aに関する測定が完了すると、次の試料液M1bのために、バルブV1~管路P11~計量管路P1~管路P12~バルブV2は、希釈液によって洗浄される。その洗浄と同時に、または、その洗浄の後に、管路P13、P14を別途洗浄してもよく、その時に管路P13、P14に残留する希釈液を、(試料液M1aの次に測定される試料液M1bを希釈する際に、管路P13、P14に予め入れておく希釈液)として利用してもよい。
〔マニフォールドを用いた当該流体計量装置の構成〕
図6~図8に示すように、好ましい態様では、当該流体計量装置はマニフォールドを有し、各管路がマニフォールド中に形成される。
本発明において、「マニフォールド」とは、複数のバルブが取り付けられ得かつ接続され得るように、該複数のバルブの各ポートに対応したバルブ接続用ポートを備えた部材である。該マニフォールドは、樹脂材料、金属材料等の構造用材料からなる本体を有し、該本体の内部に当該流体計量装置に必要な管路を内部管路として備え、必要に応じて、外部管路と接続するための外部ポートを外面に備える。該マニフォールドに複数のバルブを取り付けかつ接続することによって、所定の複数のバルブのポート同士が配管の手間なく内部管路を通じて互いに接続され得、また、所定のバルブのポートが外部ポートを通じて外部管路に簡単に接続され得る。複数のマニフォールドをバルブの接続のために用いる場合、バルブの各ポートもまた、該マニフォールドのバルブ接続面に装着するだけで、バルブ接続用ポートに接続されるように構成される。
複数のバルブをマニフォールドを用いて1つのブロックとして集合させることそれ自体は公知である。しかし、本発明で用いられるマニフォールドは、従来には無い、当該流体計量装置専用に構成されたものであって、計量管路を内部に有し、かつ、該計量管路と各バルブのポートとを接続する管路を備えている。これにより、単なる従来のマニフォールドの利点だけではなく、当該流体計量装置の利点がさらに顕著に示され得る。
図6、図7に示すように、当該流体計量装置に用いられるマニフォールドF1は、少なくとも第1、第2、第3、第4のバルブ(V1~V4)が接続されるバルブ接続面F11を有する。図6、図7の例では、第5のバルブV5がさらに接続されており、マニフォールド内には第5のバルブV5用の管路P25、P26が設けられている。該マニフォールドの内部には直線的な計量管路P1がバルブ接続面F11に平行に設けられている。ここでいう「直線的」とは、厳密な直線に限定されるものではなく、加工方法、加工精度に応じた範囲内での実質的な直線であればよい。「平行」は、厳密な平行であることには限定されず、計量管路P1の長手方向全体にわたってバルブ接続面F11と実質的に一定の距離を有している状態を含んでいる。該計量管路P1は、一方の最端部a1から計量管路P1の長手方向に直線的に延びた第1の延長管路P131と、他方の最端部a2から計量管路P1の長手方向に直線的に延びた第2の延長管路P141を有する。これにより、第1の延長管路P131と、計量管路P1と、第2の延長管路P141は、一直線に延びている。
計量管路P1が直線的であることにより、流れがスムーズになり、さらに、第1の延長管路P131と、計量管路P1と、第2の延長管路P141とが一直線であることにより、流れがよりスムーズになる。
〔バルブと内部管路の関係〕
第1のバルブV1は、第1のポートが計量管路P1の第1の最端部a1の直上に位置するように、バルブ接続面F11に配置される。マニフォールドF1には、第1のバルブV1の第1のポートと計量管路P1の第1の最端部a1とを直線的に接続する管路P11が設けられている。第1のバルブV1がバルブ接続面F11の所定位置に配置されると、第1のバルブV1の第1のポートと、管路P11の開口に設けられたバルブ接続用ポート(詳細な形状は、図示を省略している)とが連結される。この連結部分のシール構造については、従来公知のマニフォールドとバルブとの接続構造を参照してよい。他のバルブと当該マニフォールドF1との接続構造も同様である。
第2のバルブV2は、第1のポートが計量管路P1の第2の最端部a2の直上に位置するように、バルブ接続面F11に配置される。マニフォールドF1には、第2のバルブV2の第1のポートと計量管路P1の第2の最端部a2とを直線的に接続する管路P12が設けられている。
第3のバルブV3は、第1のポートが第1の延長管路P131の外側の最端部(計量管路から遠い方の最端部)の直上に位置するように、バルブ接続面F11に配置される。該マニフォールドには、第3のバルブV3の第1のポートと第1の延長管路P131の外側の最端部とを直線的に接続する管路P132が設けられており、延長管路P131と管路P132とが接続されて、図1、図3に示された管路P13となっている。
第4のバルブV4は、第1のポートが第2の延長管路P141の外側の最端部の直上に位置するようにバルブ接続面F11に配置される。該マニフォールドには、第4のバルブV4の第1のポートと第2の延長管路P141の外側の最端部とを直線的に接続する管路P142が設けられており、延長管路P141と管路P142とが接続されて、図1、図3に示された管路P14となっている。
図6に示すように、マニフォールドF1内には、外部管路P21、P22、P23、P24、P27とそれぞれに接続される内部管路が設けられ、これら内部管路は、マニフォールドの外面に外部ポートを備えている。外部ポートの構造は図示を省略している。
〔マニフォールドの材料〕
マニフォールドF1の本体の材料は、特に限定はされず、従来公知のマニフォールドと同様の材料であってよいが、試料液に対する耐腐食性、穴や溝の加工性、材料コスト、機械的強度、表面状態(粗さ)などの点からは、PET、ナイロン樹脂、アクリル樹脂などの樹脂材料が好ましい。
〔マニフォールドの形成方法〕
マニフォールドの内部管路を形成する方法は、外面からの穴開け加工が簡単であり好ましいが、必要に応じて、マニフォールドを複数のブロックに分け、その分割面(接合される面)から穴開け加工をし、該複数のブロックを組み合わせることで、該溝を内部管路としてもよい。また、マニフォールドの外面から穴開け加工をし、外面に開口する部分をろう付け、接着剤、プラグなどで封止することで、マニフォールド内に管路を埋設してもよい。また、マニフォールドを複数のブロックに分けて接合面に管路となる溝を形成し、該複数のブロックを、ボルト締め、溶接、ろう付け、接着剤、熱圧着などで接合することで、該溝を内部管路として埋設してもよい。
図7、図8に示す例では、マニフォールドの本体が、破線で示す分割面F20で2つに分かれ、計量管路P1と、第1の延長管路P131と、第2の延長管路P141が、該分割面F20から穴開け加工されている。また、図7(b)に示すように、内部管路P25は、マニフォールドの外面から穴開け加工で形成され、該外面に開口する部分h25が閉じられている。
また、切削加工に限らず、型成形加工により上記マニフォールドと同様の形状の部材を形成しても良い。
〔マニフォールドへのバルブの好ましい配置の態様〕
図7は、マニフォールドF1へのバルブの好ましい配置を概略的に示す図である。図7の例では、V1~V4の4つのバルブが1方向に隣り合うように並んでいる。また、マニフォールドF1内には、バルブの該配置を可能にすべく、該配置に応じた内部管路が形成されている。図7(b)に明確に表れているとおり、本態様では、各バルブ(V1~V5)は、一方のポート(V1a、V2a、V3a、V4a、V5b)が一線上に並ぶようにバルブ接続面F11に配置されている。上記したように、バルブ(V1~V4)の第1ポート(V1a、V2a、V3a、V4a)は、計量管路とその延長管路の直上に位置する。そして、各バルブの他方のポート(V1b、V2b、V3b、V4b、V5a)は、一方のポートを結ぶ直線に対して、交互に反対側に位置し、ジグザグを描くように位置している。即ち、隣合ったバルブのそれぞれの2つのポートの位置関係が、バルブ同士の間で互いに逆になっている。このようなバルブの配置によって、先ず、計量管路とその両側の第1、第2の延長管路とを一直線にすることができ、かつ、第1~第4のバルブ(V1~V4)の第1のポートと、直下の計量管路および延長管路と最短の直線的な管路で接続することができる。さらには、隣合った各バルブの第2のポート同士が、ジグザグを描く配置によって、十分な距離を置いて離れるので、バルブ接続面F11の反対側の面F12において、各第2のポートの直下に対応する位置に、大きい穴を持った外部ポート(C2、C3、C4、C5)を互いに干渉することなく配置することができる。尚、第1のバルブV1の第2のポートV1bから直下に延びる管路P211(図7(c))は、第5のバルブV5の第1のポートV5aから延びる管路P25と合流し、管路P212となって、側方の外部ポートC1に接続されている。該外部ポートC1は、第1の容器10に接続される。
以上の構成によって、計量管路以外の不要な内部管路をより短くしながらも、必要な外部ポートをも備えたコンパクトな流体計量装置(希釈装置)が得られる。
図7(c)は、図7(b)に示した内部管路と外部ポートの位置関係を補足する側面図である。同図では、第1、第4のバルブが重なって見えており、第2、第3のバルブが重なって見えている。第1~第4のバルブのそれぞれの第1のポートに接続される直下の管路(P11、P12、P132、P142)が重なって見えている。第3、第2のバルブ(V3、V2)のそれぞれの第2のポートに接続される直下の管路(P231、P221)が重なって見えている。計量管路P1と第1の延長管路P131、第2の延長管路P141が1点に重なって見えている。
〔計量管路の好ましい態様〕
図8に示すように、当該流体計量装置の好ましい態様では、計量管路P1が第1、第2の延長管路よりも太くなっており、よって、その分だけ全長が短くなっている。計量管路が所定の容積を有しながらも、太く、短いことによって、該計量管路の内面の面積がより小さくなる。これにより、液体の摩擦抵抗が小さくなり、また、計量管路の内面への試料液に含有される成分の吸着を低減できる。また、第1、第2の延長管路が計量管路よりも細いことによって、試料液が管路P11から計量管路P1を経て管路P12へと流れる際に、試料液が第1、第2の延長管路P131、P141に入り込み難くなる。よって、計量の精度の低下がさらに抑制される。
また、図8の態様では、計量管路P1と、第1、第2の延長管路P131、P141とは、液体のスムーズな流れを考慮して、テーパー部P1a、P1bによって接続されることが好ましい。テーパー部P1a、P1bは、計量管路P1の内壁面の最端部の周方向全体と、各延長管路の内壁面の最端部の周方向全体とを結ぶ形状であることが好ましく、さらに、計量管路P1と、第1、第2の延長管路P131、P141の少なくとも一方とがほぼ同軸となっていることがより好ましい。このテーパー部P1a、P1bは、計量管路と延長管路のどちらに属すると解釈してもよく、計量への影響を考慮して決定することができる。図8の例では、テーパー部P1a、P1bは、延長管路に属しており、計量管路の直管部分が所定の容積となっている。
〔本発明の試料分析装置〕
次に、本発明の試料分析装置(当該試料分析装置ともいう)の構成を実施例を示しながら説明する。
図1、図6に示すように、当該試料分析装置は、上記した本発明の流体計量装置を有して構成される。図6の例では、流体計量装置にマニフォールドが用いられている。当該試料分析装置は、第1の容器10と、第2の容器20とを有する。第1の容器10は、検体液が希釈されてなる試料液M1を収容するための容器であり、図1の例ではWBCチャンバーである。また、第2の容器20は、試料液M1がさらに希釈(二次希釈)されてなる希釈試料液M2を収容するための容器であり、図1の例ではRBCチャンバーである。本発明の流体計量装置1は、第1の容器10中の試料液M1を所定量だけ取り出し、該所定量の試料液M1が所定量の希釈液と共に第2の容器20に送られるように、第1の容器10と第2の容器20に管路P21、P24を通じて接続されている。
当該試料分析装置は、試料の分析のために各種の測定を行う1以上の測定チャンバーと、該測定チャンバーに試料液を提供する分注機構をさらに有し、また、これら測定チャンバー、分注機構、本発明の流体計量装置を作動させ、測定結果の信号を処理し分析するための制御装置を有する。図1の例では、説明のために2つの測定チャンバー(WBCチャンバー、RBCチャンバー)だけが示されており、これらが当該流体計量装置にとって第1の容器、第2の容器となっている。WBCチャンバーは、白血球の分析のための計数等の測定を行うよう構成された測定用チャンバーであり、RBCチャンバーは、赤血球等の分析のための計数等の測定を行うよう構成された測定用チャンバーである。これらのチャンバーには、電気抵抗法やフローサイトメトリーに基づいた粒子の測定のための装置が付帯しており、測定結果の信号が制御装置に送られる。
〔分注機構〕
図1には、分注機構の一部としてサンプリングノズル30が示されている。該サンプリングノズル30は、制御装置による制御の下、検体容器(図示せず)や、必要に応じて設けられる試薬容器や他の測定チャンバーに移動し、検体液や試薬液などの吸引と吐出を行なう細長い管である。該サンプリングノズルは、水平方向、上下方向に移動し得るよう、移動機構に取付けられる。サンプリングノズルの上端部は、管路および電磁弁等を通じて吸引・吐出ポンプに接続されている。これらの移動機構、配管、希釈液を供給する機構、検体液を収容する容器、必要な試薬を収容する容器などは、従来技術を参照することができ、図示を省略している。
〔試料液と分析〕
図1の例では、試料液M1は、検体液が希釈液によって一次希釈された液体である。検体は、特に限定はされないが、血液、尿、汗、唾などの体液全般が挙げられる。
試料分析装置による分析項目は、特に限定はされず、例えば、血液分析装置であれば、白血球数(分類を含む)、赤血球数、ヘモグロビン濃度などの血液学的な分析、C反応性蛋白質(CRP)の濃度などの生化学的な分析、免疫学的な分析、遺伝学的な分析などが挙げられる。これらの分析のために、CRP測定チャンバーなど、必要な測定チャンバーが適宜設けられてよい。
上記したように、血液分析装置では、多くの場合に、血液検体は二次希釈され、しかも、その希釈には高い計量の精度が要求される。よって、本発明の流体計量装置の有用性は、血液分析装置に希釈装置として用いられた場合により顕著となる。
〔第2の流体としての希釈液〕
第2の流体が希釈液である場合、希釈液は、従来公知の試料分析装置に用いられるものが参照され得、例えば、水、塩化ナトリウム、フッ化ナトリウム、アジ化ナトリウムなどを成分とするものが挙げられる。
第2の流体は、前記の希釈液だけには限定されず、第1の流体を押し出す流体であればよく、空気などの気体であってもよいが、空気は容易に圧縮変形し、また、管路の内壁に水滴が発生するので、圧縮変形し難い液体がより好ましい。
〔希釈の倍率〕
当該流体計量装置が希釈装置として用いられる場合、該希釈装置による希釈の倍率は、分析項目によっても異なるが、例えば、血液分析装置の場合、血液検体は、第1の容器であるWBCチャンバーにおいて、150倍~200倍程度に希釈される。そして希釈された血液検体(試料液)は、流体計量装置によって、50倍~100倍程度に希釈される。制御装置は、この希釈が達成されるよう、各部のポンプを作動させ、第1の容器への血液検体の供給量と希釈液の供給量、流体計量装置への希釈液の供給量を制御する。
〔他のバルブ〕
図1、図6の例では、第1の容器内の下部に管路P25が接続されており、該管路P25を通じて第1の容器10内の液体が排出され、また、空気が送り込まれ第1の容器内の液体が撹拌される。このため、図6、図7に示すように、当該試料分析装置には、第5のバルブが設けられ、管路P25、P26、P27を通じて、廃液回収装置50に接続されている。該廃液回収装置50は、ポンプを含んでおり、第1の容器10内の液体を吸引し、廃液容器に排出するように作動する。また、廃液回収装置50は、バルブの切り替えにより、第1の容器内に液体を撹拌すべく空気を供給することもできる。
〔制御装置〕
制御装置は、ロジック回路等によって構築されたものであってもよいが、コンピューターが適切である。該コンピューターでは、本発明の流体計量装置および粒子分析装置の各部の動作を制御し、分析のための演算を行うよう構成されたプログラムが実行される。
制御装置からの命令(電気信号)を受けて、各部を作動させるための電源、空圧源、ドライバー、外部計測装置、モーターなどは、適宜、設けられてもよい。
当該試料分析装置が血液分析装置である場合の検体液の分注機構、希釈液の供給機構、試薬の供給機構などの細部の機構、種々の測定チャンバーの構成、制御装置の命令による作動の内容については、例えば、特許文献1や、特開2014-224754号公報(「全血血球免疫測定装置」)など、従来公知の分析装置を参照することができる。
本発明によれば、流体の計量の精度の低下が抑制された流体計量装置が提供され、かつ、該流体計量装置を備えた試料分析装置が提供される。よって、当該試料分析装置は、安価な一般的なバルブの使用による低価格化を達成しながらも、計量の精度の低下が抑制され、よって希釈の精度の低下も抑制され、かつ、希釈のための作動時間が短縮された好ましいものとなる。
本出願は、日本で出願された特願2018-246184(出願日:2018年12月27日)を基礎としており、その内容は本明細書に全て包含される。
1 流体計量装置
10 第1の容器
20 第2の容器
30 サンプリングノズル
40 吸引/供給装置
M1 試料液
M2 希釈試料液
V1 第1のバルブ
V2 第2のバルブ
V3 第3のバルブ
V4 第4のバルブ

Claims (5)

  1. 所定の容積を持った計量管路と、
    該計量管路の第1の部分に接続された第1のバルブと、該計量管路の第2の部分に接続された第2のバルブとを少なくとも有し、
    第1のバルブと第2のバルブの各々は、第1のポートと第2のポートを有し、かつ、バルブが閉じた状態では、第1のポートの内部容積が第2のポートの内部容積よりも小さいバルブであり、
    第1のバルブの第1のポートが計量管路の第1の部分に接続され、第2のバルブの第1のポートが計量管路の第2の部分に接続されており、
    第1のバルブは、第1の流体を収容した第1の容器に通じる第1の管路に、計量管路の第1の部分を開閉可能に接続するためのバルブであり、
    第2のバルブは、前記第1の流体を計量管路に充填する際に計量管路から出る流体の出口となる第2の管路に、計量管路の第2の部分を開閉可能に接続するためのバルブであり、
    計量管路の第3の部分には、第2の流体を供給する第3の管路に開閉可能に接続するための第3のバルブがさらに接続され、
    計量管路の第4の部分には、計量管路内の第1の流体と前記第2の流体とを送る第2の容器に通じる第4の管路に開閉可能に接続するための第4のバルブがさらに接続され、
    第3のバルブと第4のバルブの各々は、第1のポートと第2のポートを有し、かつ、バルブが閉じた状態では、第1のポートの内部容積が第2のポートの内部容積よりも小さいバルブであり、
    第3のバルブの第1のポートが計量管路の前記第3の部分に接続され、第4のバルブの第1のポートが計量管路の前記第4の部分に接続されている、
    流体計量装置。
  2. 第3の部分が、第1の部分と同じ位置にある部分であるか、第1の部分に隣接する部分であるか、または、第2の部分よりも第1の部分に近い位置にある部分であり、
    第4の部分が、第2の部分と同じ位置にある部分であるか、第2の部分に隣接する部分であるか、または、第1の部分よりも第2の部分に近い位置にある部分である、
    請求項に記載の流体計量装置。
  3. マニフォールドをさらに有し、
    該マニフォールドは、少なくとも第1、第2、第3、第4のバルブが接続されるバルブ接続面を有し、かつ、
    該マニフォールドの内部には直線的な計量管路が設けられ、該計量管路は、前記第3の部分としての一方の最端部から長手方向に直線的に延びた第1の延長管路と、前記第4の部分としての他方の最端部から長手方向に直線的に延びた第2の延長管路を有し、
    第1のバルブはバルブ接続面に配置され、該マニフォールドには、第1のバルブの第1のポートと計量管路の第1の部分とを直線的に接続する管路が設けられており、
    第2のバルブはバルブ接続面に配置され、該マニフォールドには、第2のバルブの第1のポートと計量管路の第2の部分とを直線的に接続する管路が設けられており、
    第3のバルブはバルブ接続面に配置され、該マニフォールドには、第3のバルブの第1のポートと第1の延長管路の外側端部とを直線的に接続する管路が設けられており、
    第4のバルブはバルブ接続面に配置され、該マニフォールドには、第4のバルブの第1のポートと第2の延長管路の外側端部とを直線的に接続する管路が設けられている、
    請求項またはに記載の流体計量装置。
  4. 計量管路が、第1の延長管路および第2の延長管路よりも太い、請求項に記載の流体計量装置。
  5. 請求項1~のいずれか1項に記載の流体計量装置を有する試料分析装置であって、当該試料分析装置は、
    検体液が希釈されてなる第1の流体を収容するための第1の容器と、
    前記第1の流体がさらに前記第2の流体で希釈されてなる流体を収容するための第2の容器とを有し、
    前記流体計量装置は、第1の容器中の第1の流体を所定量だけ取り出し、該所定量の第1の流体を所定量の第2の流体と共に第2の容器に送るよう、第1の容器と第2の容器に管路を通じて接続されている、
    前記試料分析装置。
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