JP7361363B2 - 化粧用組成物及び化粧品 - Google Patents
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また、毛穴等の凹部のカバー性能を持続的に発揮する化粧用組成物としては、例えば、平均粒子径が1~30μmの所定量のポリエチレンテレフタレート微粉砕粉末と、所定量の水素添加リン脂質処理粉体とを配合した化粧用組成物が知られている(特許文献2)。
また、特許文献2に記載された化粧用組成物は、肌における毛穴等の凹部をカバーする性能を持続的に発揮できるものの、使用感の点において不十分である。
前記皮脂固化粉体の粒子は、基材粒子と、該基材粒子に付着した酸化亜鉛とを含有することを特徴とする。
ところが、毛穴の中には皮脂腺が多いため、経時的に分泌される皮脂によって、化粧塗膜の乱れ(ヨレ、ハガレ)が生じ、球状粉体が毛穴から出ていくという現象が起こり得る。これに対して、本実施形態の化粧用組成物には、皮脂固化粉体も配合されている。皮脂固化粉体は、皮脂を固化できるため、皮脂の影響による化粧塗膜の乱れを抑制できることから、球状粉体が毛穴に入り込んだ状態を保ちやすい。よって、本実施形態の化粧用組成物によれば、皮脂による化粧崩れを抑制して、毛穴等の凹部のカバー性能を持続的に発揮できる。また、球状粉体も配合されているため、きしみ感が抑えられたなめらかな使用感を実現できる。
上記の球状粉体や皮脂固化粉体を含む本実施形態の化粧用組成物は、上記の粉体同士を付着させるための液状油をさらに含む。これにより、化粧用組成物は、固形化された状態を保ちやすい。また、液状油の粘度は、後述するように比較的低いため、粉体同士が軟凝集状態を形成できる。従って、肌に塗布されたときに、粉体の分散性が良好であり、化粧用組成物のノビや広がりが向上する。これにより、球状粉体が肌の毛穴等の凹部に入り込みやすくなり、カバー性能をより十分に実現できる。
球状粉体の粒子が長球状である場合、長径/短径の比、すなわち楕円率は、通常、1.5以下である。
肌に塗布された時に乾燥感のない使用感を付与できるという点で、球状粉体は、球状樹脂粉体を含むこと、又は、球状樹脂粉体であることが好ましい。
なお、球状シリコーン樹脂粉体としては、フェニル変性球状シリコーン樹脂粉体が好ましい。
上記のごとき混合樹脂粉体によって、毛穴等の凹部のカバー性能だけでなく、乾燥感のないなめらかな使用感も実現できる。
上記のごとき球状粉体の平均粒子径は、例えば、レーザー回折/散乱法等によって測定することができる。レーザー回折/散乱法で測定された体積基準粒度分布からメジアン径を算出して、そのメジアン径を平均粒子径として採用する。
例えば、上記の皮脂固化粉体は、酸化亜鉛粉体以外の無機粉体(基材となる粉体)と、酸化亜鉛とで構成されている。換言すると、上記の皮脂固化粉体の各粒子は、基材粒子である無機粒子と、無機粒子の表面に配置された酸化亜鉛とで構成されている。以下、皮脂固化粉体を単にB成分と称する場合がある。
しかしながら、粒子径が小さい微粒子酸化亜鉛が粒子の状態でそのまま肌に接触すると、使用感を悪化させ、きしみ感を与え得る。
そこで、本実施形態の化粧用組成物に含まれる皮脂固化粉体は、酸化亜鉛以外の無機粉体を基材粉体とした、酸化亜鉛粒子との複合体(以下、酸化亜鉛複合化皮脂固化粉体とも称する)であることが好ましい。換言すると、皮脂固化粉体においては、無機粒子の表面に、粒子状の酸化亜鉛が物理的に付着した状態であることが好ましい。
皮脂固化粉体が上記のごとき複合体であることによって、皮脂を固化できる作用を有しつつ、きしみ感を低減でき、なめらかな使用感を付与できる。
一の態様の酸化亜鉛複合化皮脂固化粉体は、例えば、酸化亜鉛以外の無機粉体(基材となる粉体)と、酸化亜鉛粉体(粒子状の酸化亜鉛)とを、乾式又は湿式で混合することによって得ることができる。酸化亜鉛粉体の粒子は、通常、無機粉体の粒子よりも小さい。このようにして得られた皮脂固化粉体では、無機粉体の粒子の表面に、酸化亜鉛の粒子が物理的に付着している。
他の態様の酸化亜鉛複合化皮脂固化粉体は、例えば、特許第5577079号公報に記載の方法で作製される。上記のごとき酸化亜鉛複合化粉体は、基材粒子として中間層及び外層を有し、中間層の両側にそれぞれ複数の外層が配置された構造を有してもよい。中間層及び外層の基材粒子の形状は、通常、板状である。少なくとも中間層と外層との間には、酸化亜鉛粒子がそれぞれ挟み込まれている。中間層は、1つの層であっても複数の層であってもよい。複数の中間層同士の間には、酸化亜鉛粒子が配置されてもよい。また、外層は、1つの層であっても複数の層であってもよい。斯かる方法で作製された酸化亜鉛複合化皮脂固化粉体を使用することによって、皮脂を固化できる作用を有しつつ、より一層きしみ感を低減でき、なめらかな使用感を付与できる。
また、上記の酸化亜鉛析出皮脂固化粉体としては、市販されている製品を用いることができ、例えば、製品名「Soin Poudre」(不二化成社製)、又は、製品名「Soin Poudre II」(不二化成社製)などを用いることができる。
また、皮脂固化粉体(B成分)の各粒子、又は、斯かる粉体の基材粒子も、上記と同様である。
表面処理としては、化粧品原料において採用される一般的なものであれば特に限定されず、例えば、シリコーン処理、金属石鹸処理、フッ素処理、アミノ酸処理、セバシン酸処理、レシチン処理、アルギン酸処理などが挙げられる。
液状油の粘度が上記の範囲であることによって、粉体同士が軟凝集状態を形成し、肌に塗布されたときに、上記の粉体の分散性が高まる。これにより、塗布時におけるノビ、広がりがより良好になる。従って、球状粉体が肌の毛穴等の凹部により入り込みやすくなり、より一層のカバー性能を実現できる。
なお、粘度の測定条件は、以下の通りである。
(粘度の測定条件)
・測定機器(測定原理):B型粘度計
・測定温度:25℃
・測定時の容器:スクリュー管No.7号
・ロータNo:4
・回転数:12rpm
・回転時間:1分
液状油に含まれ得る油としては、例えば、エステル油、炭化水素油、シリコーン油、液体油脂、固体油脂、ロウ(ワックス)、高級脂肪酸、高級アルコールなどが挙げられる。
エステル油としては、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ジ 2-エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリル、トリオクタン、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル、2-エチルヘキサン酸セチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパンなどが挙げられる。
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、重質流動イソパラフィン、オゾケライト、スクワラン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックスなどが挙げられる。
シリコーン油としては、例えば、メチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン、アミノ変性オルガノポリシロキサンなどが挙げられる。
液体油脂としては、例えば、アボガド油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、ホホバ油などが挙げられる。
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、硬化ヒマシ油などが挙げられる。
ロウ類としては、例えば、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ラノリンなどが挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、リノール酸などが挙げられる。
高級アルコールとしては、例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノールなどが挙げられる。
上記のスポンジの大きさや硬さは、化粧用組成物を肌に塗布するときに支障のない範囲であれば、特に限定されない。
発泡ポリウレタン樹脂製スポンジとしては、例えば、湿式発泡ポリウレタン樹脂製スポンジ又は乾式発泡ポリウレタン樹脂製スポンジが挙げられる。
湿式発泡ポリウレタン樹脂製スポンジは、例えばポリウレタンポリマーをジメチルホルムアミドなどの有機溶媒に溶解させ、ポリビニルアルコールなどの気孔生成剤を配合して撹拌した組成物を、所定の型内に充填してゲル化させ、その後、多量の水で気孔生成剤を溶出させることによって製造される。このようにして製造されたスポンジは、凝集した樹脂による珊瑚状構造を有し、連続気泡(連続孔)が形成され、肌触りが滑らかで感触が良好である。
乾式発泡ポリウレタン樹脂製スポンジは、例えば、2官能以上のポリオールを使用し、発泡剤として水、補助発泡剤としてフロン、ジクロロメタン、炭化水素などの低沸点化合物を使用し、発泡させて製造される。このようにして製造されたスポンジには、比較的大きい孔が形成される。また、連続気泡(連続孔)が形成され、肌に対して比較的硬い感触を有する。
発泡シリコーン樹脂製スポンジは、通常、独立気泡構造を有する。
撹拌するための装置、プレスするための装置としては、一般的なものを使用できる。必要に応じて、加温しつつ撹拌してもよい。
表1又は表2にそれぞれ示す配合処方に従って、各原料を混合することによって、化粧用組成物、具体的にはパウダーファンデーションをそれぞれ製造した。
詳しくは、ヘンシェルミキサーを用いて、各粉体原料と着色剤とを混合した。次に、75℃で混合溶解した液状油を添加して、混練した。続いて、サンプルミルにおいて解砕処理を施した後、解砕処理後の化粧用組成物を型に入れ、プレスすることによって、固形状のファンデーションを製造した。
(A成分)「球状粉体」
・A-1 フェニル変性球状シリコーン樹脂粉体:
製品名「KSP-300(平均径5μm)」信越化学工業社製
・A-2 球状シリコーン樹脂粉体:製品名「KSP-100(平均径5μm)」信越化学工業社製
・A-3 球状ポリウレタン樹脂粉体:
製品名「GRANDPEARL GU-1500(平均径15μm)」アイカ工業社製
・A-4 球状ポリアミド樹脂粉体:製品名「GPA-550(平均径5μm)」アイカ工業社製
・A-5 球状シリカ粉体:
製品名「サンスフェアNP-100(平均径10μm)」AGCエスアイテック社製
・A-6 球状ポリメチルメタクリレート樹脂粉体:
製品名「GM-0600(平均径6μm)」アイカ工業社製
(B成分)「皮脂固化粉体」
・B-1 製品名「SoinPoudre(平均径8μm)」不二化成社製
タルクの粒子の表面に酸化亜鉛を析出させて作製されたもの
(タルク89質量%、酸化亜鉛11質量%)
・B-2 製品名「FFC-SoinPoudre 2E(平均径8μm)」不二化成社製
タルクの粒子の表面に酸化亜鉛を析出させ、シリコーン処理されて
作製されたもの
(タルク88質量%、酸化亜鉛10質量%、
トリエトキシカプリリルシラン2質量%)
・B-3 製品名「Soin Poudre II(平均径5μm)」不二化成社製
シリカの粒子の表面に酸化亜鉛を析出させて作製されたもの
(シリカ80質量%、酸化亜鉛20質量%)
・B-4 特許第5577079号公報に記載の方法で作製された酸化亜鉛複合化粉体 ピアス社製
具体的には、酸化亜鉛複合化粉体を作製するために、中間層を構成することとなる板状粉体のマイカと、接着性アクリル樹脂としてポリメタクリル酸メチルと、酸化亜鉛粉体とを用いた。また、外層を構成することとなる板状粉体のタルクを用いた。マイカの表面に酸化亜鉛粒子と接着性アクリル樹脂とを付着させ、マイカを両側からタルクで挟み込んだ構造を有する複合化粉体である。皮脂固化粉体における組成は、タルク75質量%、マイカ18.75質量%、酸化亜鉛5質量%、接着性アクリル樹脂1.25質量%である。
[参考b-1]微粒子酸化亜鉛:製品名「MZ-500(平均径25nm)」テイカ社製
[参考b-2]微粒子酸化亜鉛:製品名「FINEX-50(平均径20nm)」堺化学工業社製
・その他配合成分
粉体(シリコーン表面処理タルク、シリコーン表面処理マイカ)
着色剤(酸化チタン、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄)
(C成分)「液状油」
・C-1 パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル(エステル油)
・C-2 トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル(エステル油)
・C-3 2-エチルヘキサン酸セチル(エステル油)
・C-4 リンゴ酸ジイソステアリル(エステル油)
・C-5 メチルフェニルポリシロキサン(シリコーン油)
・C-6 メチルポリシロキサン(10mPa・s)(シリコーン油)
・C-7 メチルポリシロキサン(5000mPa・s)(シリコーン油)
・C-8 重質流動イソパラフィン(炭化水素油)
・C-9 流動パラフィン(炭化水素油)
・C-10 スクワラン(炭化水素油)
(スポンジ)
・SP-1 湿式発泡ポリウレタン製スポンジ
・SP-2 発泡NBR製スポンジ
各化粧用組成物の0.015gをスポンジ(15mm×20mmの大きさにカットしたもの)に含侵させた。このスポンジをトライボマスターTL201Ts(トリニティーラボ社製)の触覚接触保持具に固定した。スポンジに含侵された各化粧用組成物を、毛穴類似の凹凸が形成された頬部肌模型(品番No.10NS、ハイブリッドゲル硬度0.21S、カラー♯BK、ビューラックス社製)に1回塗布した。塗布条件は、荷重100g、速度15mm/秒、移動距離40mmの条件であった。
次に、デジタルカメラパワーショットG15(キャノン)にて化粧用組成物を塗布した部分を撮影した。MoticImagesPlus2.0S(島津理化社製)によって、塗布した部分の明暗差を自動分割で二値化した。化粧用組成物が付着していない暗い部分の面積(squm)を自動計算することで、カバー性能の測定値を求めた。暗い部分の面積の値が小さいほど、毛穴が目立たない仕上がりになっており、毛穴カバー性能に優れると評価した。なお、暗い部分の面積が2000未満であれば、毛穴カバー性能を実感しやすい。
測定時の様子の例を表す写真を図1に示す。
100mLのポリプロピレンカップに、各化粧用組成物5.00gと人工皮脂5.00gと精製水5μLとを精秤した。次に、ディスパー2.5型(プライミクス社製)にて500rpm、10秒間撹拌した。その後、5mLプラ缶No.3-32(馬野化学容器社製)へ満量となるように注ぎ入れた。
33℃条件下で10分間静置した後、25℃条件下で10分間静置した。続いて、速度20mm/分、10秒間の条件で、レオメーターRTC-3002D(レオテック社製)によってφ15mmの球を挿入し、球への応力(g)を測定した。応力の値が大きいほど、皮脂固化性能に優れると評価した。なお、人工皮脂の組成は、オレイン酸13質量%、イソステアリン酸13質量%、パルミチン酸2質量%、スクワラン10質量%、ミリスチン酸オクチルドデシル20質量%、オリーブ油40質量%、コレステロール2質量%である。
10名の専門パネルの肌に、各自で、湿式発泡ポリウレタン製スポンジによって各化粧用組成物を塗布した。「肌上でのノビの良さ、なめらかさ、乾燥感のなさ」について、5段階評価してもらった(使用感が非常に悪い:0点~、使用感が非常に良い:5点)。評価平均値を算出して下記の通り判定した。判定結果を下記の表中に記号で表す。
[判定]
◎:評価の平均点が4点以上
〇:評価の平均点が3点以上、4点未満
△:評価の平均点が2点以上、3点未満
×:評価の平均点が2点未満
実施形態に相当する化粧用組成物及び化粧品(実施例1~10)によれば、毛穴をカバーすることができた。一方、比較例1の化粧用組成物及び化粧品では、毛穴をカバーすることが必ずしも十分にはできなかった。これは、比較例1の化粧用組成物に球状粉体が配合されていないためと考えられる。
実施例1~4と比較例1とでは、球状粉体の量による違いを確認できる。球状粉体の量が15質量%以上である実施例1、2、3において、特に毛穴カバー性能が良好であり、使用感の評価も高い。
実施例2、5、6、7では、球状粉体の量が20質量%であり、球状粉体の材質の差による性能の差を確認できる。いずれも良好な毛穴カバー性能を有し、使用感の評価も高い。ただし、実施例7では、球状粉体として球状無機粉体(球状シリカ)の配合量が6質量%と高いため、やや乾燥感を感じるという評価結果であった。
実施例2、8、9、10では、液状油の種類の差による性能の差を確認できる。いずれも良好な毛穴カバー性能を有し、使用感の評価も高い。ただし、実施例10では、液状油の粘度が高いため、ややノビが悪いという評価結果であった。
実施例1~4及び比較例1においては、湿式発泡ポリウレタン製スポンジと発泡NBR製スポンジとによる、毛穴カバー性能の差を確認できる。いずれの場合でも、湿式発泡ポリウレタン製スポンジを使用した方が、極めて毛穴カバー性能が高かった。ただし、発泡NBR製スポンジを使用した場合においても、球状粉体の量が20質量%以上30質量%以下の実施例1、2においては、毛穴カバー性能が良好であった。
実施例2では、皮脂固化粉体であるSoinPoudreの配合量が30質量%であるのに対して、比較例2では、皮脂固化粉体が配合されていない。皮脂固化性能については、実施例2の方が極めて良好であった。
比較例3では、配合した酸化亜鉛の純分量が実施例2と同じであるが、皮脂固化性能が発現しなかった。
比較例4、5、6では、配合した酸化亜鉛の純分量が実施例2よりも大幅に高いが、実施例2よりも皮脂固化性能が低かった。また、きしみ感があり、使用感も良好ではなかった。
参考例11、実施例12~14では、各種の皮脂固化粉体がそれぞれ配合されている。いずれの実施例でも、皮脂固化性能と良好な使用感とを両立できた。
なお、実施例16では、皮脂固化粉体であるSoinPoudreの配合量が実施例2よりもさらに高い。皮脂固化性能が極めて高かったため、ディスパー撹拌時に固化が開始してしまい、プラ缶に注ぐことができず、測定不可能であった。
本発明の化粧品は、例えば、上記の化粧用組成物を肌に塗布するために好適に使用される。
Claims (4)
- 球状樹脂粉体と、皮脂固化粉体と、液状油と、を含み、
前記皮脂固化粉体の粒子は、基材粒子としてのタルク粒子又はシリカ粒子と、前記基材粒子の表面に析出して付着した酸化亜鉛とを含有し、
前記球状樹脂粉体を10質量%以上40質量%以下含み、前記皮脂固化粉体を10質量%以上50質量%以下含み、且つ、前記液状油を5質量%以上15質量%以下含み、
固形状又は粉末状である、化粧用組成物。 - 前記液状油は、25℃における粘度が10mPa・s以上3000mPa・s以下である、請求項1に記載の化粧用組成物。
- 請求項1又は2に記載の化粧用組成物と、
前記化粧用組成物を肌に塗布するためのスポンジと、を備える、化粧品。 - 前記スポンジの表層部の少なくとも一部は、発泡ポリウレタン樹脂製である、請求項3に記載の化粧品。
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