JP7360288B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
近年、燃料電池を種々の装置の電力源として利用する技術の開発が進められている。燃料電池は、一般に、複数の燃料電池セルが積層されている燃料電池スタックを有しており、燃料電池セルには、電解質膜、アノード電極およびカソード電極を含む膜電極接合体が設けられている。そして、燃料電池セルにおいて、アノード電極に燃料ガス(具体的には、水素を含むガスである水素ガス)が供給され、カソード電極に酸化ガス(具体的には、酸素を含むガスである空気)が供給されることによって発電が行われる。
燃料電池システムでは、燃料電池から水を排出するための水排出路が、燃料電池から排出される水素ガスが流通する水素ガス排出路と接続されており、当該水排出路を介して水素ガスとともに水の排出が行われる。例えば、燃料電池の発電中には、水素ガスと空気との電気化学反応が行われることによって、空気極(つまり、カソード電極)側に水が生成される。この水は電解質膜を通して水蒸気濃度の低い水素極(つまり、アノード電極)側に移動し、温度と湿度によっては凝縮して液体の水となる。このように生成された水が燃料電池内に残存することに起因して、水素ガスの反応が妨げられ、燃料電池の電圧が低下してしまうことを抑制するために、燃料電池により生成された水を排出することが行われる(例えば、特許文献1を参照)。
特開2010-108756号公報
ところで、従来の技術では、燃料電池システムにおいて水素ガスとともに水のすべてを短時間で排出するには水排出路を通る水の流速が不足する場合があった。それにより、例えば、燃料電池内に水が残存してしまい、燃料電池の電圧の低下や残存した水の凍結が生じるおそれがあった。また、水をすべて排出するために、水を長時間に亘って排出すると水の他に水素ガスを多く排出するおそれがあった。
そこで、本発明は、このような課題に鑑み、燃料電池システムにおいて水を排出する際に、水の流速を増大させることが可能な燃料電池システムを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の燃料電池システムは、燃料電池と、燃料電池から排出される水素ガスが流通する水素ガス排出路と接続され、当該水素ガスに含まれる水が流通する水排出路と、燃料電池から排出される空気が流通する空気排出路と、を備え、水排出路は、空気排出路と合流しており、水排出路と空気排出路とが合流する合流部分には、空気の流れで水を吸引するエジェクタ部が設けられており、エジェクタ部は、空気排出路を流通する空気を加速して噴射するノズル部と、ノズル部から噴射される空気の流れによって水が吸引される吸引部と、ノズル部から噴射された空気と、吸引部において吸引された水とが混合されて流通する混合部と、を有し、燃料電池の起動時に燃料電池を水素ガスにより掃気する際に、燃料電池の電圧に基づいて、吸引部の吸引性能を制御する制御装置をさらに備える
上記課題を解決するために、本発明の燃料電池システムは、燃料電池と、燃料電池から排出される水素ガスが流通する水素ガス排出路と接続され、当該水素ガスに含まれる水が流通する水排出路と、燃料電池から排出される空気が流通する空気排出路と、を備え、水排出路は、空気排出路と合流しており、水排出路と空気排出路とが合流する合流部分には、空気の流れで水を吸引するエジェクタ部が設けられており、エジェクタ部は、空気排出路を流通する空気を加速して噴射するノズル部と、ノズル部から噴射される空気の流れによって水が吸引される吸引部と、ノズル部から噴射された空気と、吸引部において吸引された水とが混合されて流通する混合部と、を有し、水素ガス排出路と水排出路との間には、水を排出する排出弁が設けられており、燃料電池の発電時に排出弁を開放する際に、排出弁より上流側で残存する水の量が多いほど、吸引部の吸引性能が高くなるように、吸引部の吸引性能を制御する制御装置をさらに備える。
制御装置は、ノズル部の流路断面積を制御することによって、吸引部の吸引性能を制御してもよい。
制御装置は、ノズル部より上流側での空気の圧力を制御することによって、吸引部の吸引性能を制御してもよい。
水素ガス排出路と水排出路との間には、水を排出する排出弁が設けられており、燃料電池の発電時に排出弁を開放する際に、制御装置は、燃料電池システムにおける排出弁より上流側で残存する水の量と相関するパラメータに基づいて、吸引部の吸引性能を制御してもよい。
パラメータは、燃料電池の電圧を含んでもよい。
パラメータは、燃料電池の温度を含んでもよい。
パラメータは、燃料電池の内部インピーダンスを含んでもよい。
燃料電池の起動時に燃料電池を水素ガスにより掃気する際に、制御装置は、燃料電池の電圧に基づいて、吸引部の吸引性能を制御してもよい。
吸引部には、外気が供給される外気流路が接続されていてもよい。
本発明によれば、燃料電池システムにおいて水を排出する際に、水の流速を増大させることが可能となる。
本発明の実施形態に係る燃料電池システムの概略構成を示す模式図である。 本発明の実施形態に係るエジェクタ部の概略構成を示す模式図である。 本発明の実施形態に係るエジェクタ部のノズル部に設けられる遮蔽装置の構成を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池の発電時の燃料電池システムにおける空気および水素ガスの流れを示す模式図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池の起動時の燃料電池システムにおける空気および水素ガスの流れを示す模式図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
<燃料電池システムの構成>
まず、図1~図3を参照して、本発明の実施形態に係る燃料電池システム1の構成について説明する。
図1は、燃料電池システム1の概略構成を示す模式図である。
燃料電池システム1は、燃料電池10を備えるシステムであり、例えば、車両に搭載され、その場合、燃料電池10は車両の駆動用モータの電力源として利用され得る。燃料電池システム1が車両に搭載される場合、燃料電池10は、例えば、車両のエンジンルーム内または車室の下方等に配置される。なお、本発明に係る燃料電池システムは、車両以外の他の装置に搭載されてもよく、例えば、船舶等の車両以外の移動体に搭載されてもよく、建物における発電システムとして利用される定置式のものであってもよい。
具体的には、燃料電池システム1は、図1に示されるように、燃料電池10と、空気供給路21と、空気排出路22と、吸入口31と、エアフィルタ32と、コンプレッサ33と、水素ガス供給路41と、水素ガス排出路42と、水素ガス還流路43と、水排出路44と、水素タンク51と、開閉弁52と、排出弁53と、ポンプ54と、気液分離器59と、エジェクタ部60と、電圧センサ91と、温度センサ92と、制御装置100とを備える。
燃料電池10は、燃料ガス(具体的には、水素ガス)と酸化ガス(具体的には、空気)とを反応させることにより発電する電池である。具体的には、燃料電池10は、複数の燃料電池セルが積層されている燃料電池スタックを有しており、各燃料電池セルには、電解質膜、アノード電極およびカソード電極を含む膜電極接合体が設けられている。
燃料電池10には、ガスが流通するガス流路として、空気が流通する空気流路12および水素ガスが流通する水素ガス流路14が形成されている。空気流路12の一端には空気供給路21が接続されており、空気流路12の他端には空気排出路22が接続されている。なお、燃料電池10内において、空気流路12は、各燃料電池セルを通過するように分岐している。また、水素ガス流路14の一端には水素ガス供給路41が接続されており、水素ガス流路14の他端には水素ガス排出路42が接続されている。なお、燃料電池10内において、水素ガス流路14は、各燃料電池セルを通過するように分岐している。
空気供給路21は、燃料電池10に供給される空気が流通する流路である。空気供給路21には、吸入口31と、エアフィルタ32と、コンプレッサ33とが上流側からこの順に設けられている。吸入口31は、空気(例えば、車外の空気である外気)が吸入される吸入口である。エアフィルタ32は、空気供給路21を流通する空気に含まれる異物を除去する。コンプレッサ33は、当該コンプレッサ33よりも上流側の空気を圧縮して下流側(つまり、燃料電池10側)に送る。コンプレッサ33が駆動されることによって、吸入口31から空気が吸入され、当該空気が空気供給路21を介して燃料電池10内の空気流路12に供給される。なお、空気供給路21は、1つの部材により形成されていてもよく複数の部材により形成されていてもよい。
空気排出路22は、燃料電池10から排出される空気が流通する流路である。燃料電池10内の空気流路12を通った空気は、空気排出路22を通って排出される。
詳細には、空気排出路22は、第1排出路22aと、第2排出路22bとを有する。第1排出路22aは燃料電池10内の空気流路12と接続されており、第2排出路22bはエジェクタ部60を介して第1排出路22aと接続されている。なお、第1排出路22aおよび第2排出路22bの各々は、1つの部材により形成されていてもよく複数の部材により形成されていてもよい。
後述するように、エジェクタ部60は、空気の流れで水を吸引する機能を有し、当該エジェクタ部60に水排出路44が接続されている。このように、水排出路44は空気排出路22と合流しており、水排出路44と空気排出路22とが合流する合流部分にはエジェクタ部60が設けられている。
水素ガス供給路41は、燃料電池10に供給される水素ガスが流通する流路である。水素ガス供給路41には、水素供給源としての水素タンク51と、開閉弁52とが上流側からこの順に設けられている。水素タンク51には、水素が貯蔵されている。開閉弁52が開状態となっているときに、水素ガスが、水素タンク51から水素ガス供給路41を介して燃料電池10内の水素ガス流路14に供給される。なお、水素ガス供給路41は、1つの部材により形成されていてもよく複数の部材により形成されていてもよい。
開閉弁52は、具体的には、水素ガス供給路41内の流体の流れを断接する機能を有する。開閉弁52が開状態のときには、水素ガス供給路41内で開閉弁52を介して流体が流通可能な状態となり、開閉弁52が閉状態のときには、水素ガス供給路41内で開閉弁52により流体の流通が遮断された状態となる。ゆえに、開閉弁52を開放することによって、水素タンク51から燃料電池10内の水素ガス流路14への水素ガスの供給を行うことができる。詳細には、水素ガス供給路41における開閉弁52より下流側には、水素ガスの圧力を調整する調圧弁(図示省略)が設けられており、当該調圧弁が制御されることによって、水素ガス流路14へ供給される水素ガスの圧力が制御されるようになっている。
水素ガス排出路42は、燃料電池10から排出される水素ガスが流通する流路である。水素ガス排出路42は、排出弁53を介して、水排出路44と接続されている。水排出路44は、水素ガスに含まれる水が流通する流路である。また、水排出路44は、空気排出路22に設けられるエジェクタ部60と接続されている。排出弁53が開状態となっているときに、水素ガス排出路42と水排出路44とが連通し、排出弁53より上流側(つまり、燃料電池10側)の水素ガスに含まれる水が水排出路44に送られる。この際、具体的には、水素ガスとともに水が水排出路44に送られ、これらの流体は、水排出路44を通ってエジェクタ部60に送られる。その後、水および水素ガスは、エジェクタ部60において空気と混合され、第2排出路22bを通って排出される。なお、水素ガス排出路42は、1つの部材により形成されていてもよく複数の部材により形成されていてもよい。また、以下では、水素ガス排出路42から水排出路44へ水素ガスとともに水が送られる例を主に説明するが、水素ガス排出路42から水排出路44へ水のみが送られてもよい。
排出弁53は、水を排出する(具体的には、水素ガスとともに排出弁53より上流側で残存する水やカソード電極から透過した窒素等を排出する)弁である。排出弁53は、水素ガス排出路42と水排出路44との間の流体の流れを断接する機能を有する。排出弁53が開状態のときには、水素ガス排出路42と水排出路44との間で排出弁53を介して流体が流通可能な状態となり、排出弁53が閉状態のときには、水素ガス排出路42と水排出路44との間で排出弁53により流体の流通が遮断された状態となる。ゆえに、排出弁53を開放することによって、燃料電池10により生成されて燃料電池システム1における排出弁53より上流側(具体的には、水素ガス排出路42、燃料電池10内の水素ガス流路14、水素ガス供給路41および水素ガス還流路43)で残存する水を、排出弁53を介して排出することができる。排出弁53は、基本的には閉状態となっており、水の排出を行う時に適宜開状態となる。詳細には、水素ガス排出路42における排出弁53より上流側に気液分離器59が設けられており、気液分離器59において水素ガスから分離された水が水素ガスとともに排出弁53を介して排出されるようになっている。
水素ガス還流路43は、燃料電池10を迂回して水素ガス排出路42と水素ガス供給路41とを接続する水素ガスの流路である。具体的には、水素ガス還流路43は、水素ガス排出路42における気液分離器59よりも上流側と、水素ガス供給路41における開閉弁52よりも下流側との間に亘って設けられている。水素ガス還流路43には、当該水素ガス還流路43内の水素ガスを水素ガス排出路42側から水素ガス供給路41側に送るポンプ54が設けられている。ポンプ54が駆動されることによって、燃料電池10内の水素ガス流路14を通った水素ガスが、水素ガス還流路43を通って水素ガス流路14に戻される。なお、水素ガス還流路43は、1つの部材により形成されていてもよく複数の部材により形成されていてもよい。
エジェクタ部60は、水排出路44と空気排出路22とが合流する合流部分に設けられており、空気の流れで水を吸引する機能を有する。なお、エジェクタ部60は、水排出路44および空気排出路22とは別の部材により形成されていてもよく、水排出路44または空気排出路22の少なくとも一方と同一の部材により形成されていてもよい。また、エジェクタ部60は、1つの部材により形成されていてもよく複数の部材により形成されていてもよい。以下、図2および図3を参照して、エジェクタ部60の構成について、詳細に説明する。
図2は、エジェクタ部60の概略構成を示す模式図である。
具体的には、エジェクタ部60は、図2に示されるように、ノズル部61と、吸引部62と、混合部63とを有する。
なお、図2では、白抜きの矢印A1により空気(具体的には、空気排出路22の第1排出路22aからエジェクタ部60に送られた空気)の流れが示されており、ハッチングが付された矢印A2により水および水素ガスの流れが示されており、破線矢印A3により外気流路71を流通する外気が示されている。具体的には、エジェクタ部60において、矢印A2により示される水および水素ガスの流れは、排出弁53が開いている際(例えば、後述する燃料電池10の発電時に水の排出のために排出弁53を開放する際や燃料電池10の起動時に燃料電池10を水素ガスにより掃気する際)には生じるが、排出弁53が閉じている時には生じない。
エジェクタ部60において、ノズル部61、吸引部62および混合部63は、この順に一方向に並んで設けられている。ノズル部61は、空気排出路22を流通する空気を加速して噴射する。吸引部62は、ノズル部61から噴射される空気の流れによって水が吸引される空間である。混合部63は、ノズル部61から噴射された空気と、吸引部62において吸引された水とが混合されて流通する流路である。
ノズル部61は、具体的には、先細りしている筒状である。ノズル部61の流路断面積は、ノズル部61の先端部(つまり、吸引部62側の端部)に進むにつれて小さくなっている。また、ノズル部61は、空気排出路22の第1排出路22aと連通しており、ノズル部61には、第1排出路22aを通った空気が送られる。ノズル部61に送られた空気の流速は、当該空気がノズル部61の先端側のノズル孔61aに近づくにつれて、ノズル部61の流路断面積の減少とともに増大する。そして、空気がノズル部61のノズル孔61aから吸引部62に向けて加速して噴射される。なお、ノズル部61の形状は特に限定されず、例えば、ノズル部61の肉厚は一定でなくてもよい。
吸引部62は、具体的には、ノズル部61のノズル孔61aに対して空気の噴射方向側に隣り合う空間である。ノズル部61から噴射された空気は、吸引部62を通過する。また、吸引部62は、水排出路44と連通している。吸引部62では、ノズル部61により加速され高速となった空気が通過するので、周囲と比べて圧力が低くなっている(つまり、負圧が生じている)。ゆえに、水排出路44を通って吸引部62に送られた水および水素ガスは、吸引部62において、ノズル部61から噴射される空気の流れによって吸引される。
混合部63は、具体的には、吸引部62に対して空気の噴射方向側に隣り合う空間である。ノズル部61から噴射された空気は、吸引部62を通過した後に、混合部63を流通する。ここで、吸引部62において、空気の流れによって吸引された水および水素ガスは、空気とともに混合部63に送られる。ゆえに、混合部63には、ノズル部61から噴射された空気および吸引部62において吸引された水および水素ガス(つまり、水素ガス排出路42からの排出物)が送られ、混合部63において、当該空気と、当該水および水素ガスを含む排出物とが混合されて流通する。なお、図2では、混合部63の流路断面積が下流側に進むにつれて大きくなっている例が示されているが、混合部63の形状は特に限定されず、例えば、混合部63の流路断面積は一定であってもよい。
また、混合部63は、空気排出路22の第2排出路22bと連通しており、混合部63を通った空気は、第2排出路22bを通って排出される。特に、水の排出の際には、吸引部62において吸引された水は、混合部63において空気と混合された後、第2排出路22bを通って空気とともに排出される。
ここで、図2に示されるように、燃料電池システム1から排出されるガスにおける水素濃度を効果的に低減する観点では、吸引部62には、外気が供給される外気流路71が接続されていることが好ましい。
例えば、燃料電池システム1が車両に搭載される場合、外気は車外の空気に相当する。この場合、外気流路71は、走行風が送られる位置に設けられる(または、車外の空間に面して設けられる)空気の吸入口と吸引部62とを連通し、外気流路71には、当該吸入口から外気が供給されるようになっている。外気流路71から吸引部62に送られた外気は、吸引部62において、ノズル部61から噴射される空気の流れによって吸引される。ゆえに、水の排出が行われる際に、第2排出路22bを通って排出されるガスにおける空気の割合を増大させることができるので、当該ガスにおける水素濃度を効果的に低減することができる。
エジェクタ部60では、吸引部62の吸引性能(つまり、水または水素ガス等の各種流体を空気の流れにより吸引する性能)を調整可能となっていることが好ましい。それにより、吸引部62の吸引性能を調整することによって、排出される水の流速をより適切に増大させることが可能となる。吸引部62の吸引性能を調整するための装置として、エジェクタ部60のノズル部61には、遮蔽装置81が設けられている。
図3は、エジェクタ部60のノズル部61に設けられる遮蔽装置81の構成を示す模式図である。
遮蔽装置81は、ノズル部61のノズル孔61aの流路断面積を調整する機能を有する。具体的には、遮蔽装置81は、ノズル部61のノズル孔61aを流通する空気を部分的に遮蔽する遮蔽部材81aを有する。なお、遮蔽装置81は、遮蔽部材81aを移動させる駆動装置(図示省略)を有しており、遮蔽部材81aの位置は、当該駆動装置により調整されるようになっている。
具体的には、図3に示されるように、ノズル部61の先端部には、当該ノズル部61の径方向に貫通する貫通孔61bが形成されており、遮蔽部材81aは、当該貫通孔61bに挿通されている。遮蔽部材81aは、貫通孔61b内を摺動することによって、ノズル部61の径方向に移動可能となっている。ゆえに、遮蔽部材81aの位置を調整することによって、ノズル部61のノズル孔61aの流路断面積を調整することができる。
例えば、遮蔽部材81aの位置が図3で実線により示される位置に調整されている場合、遮蔽部材81aの全体がノズル部61の内周部よりもノズル部61の径方向外側に位置している。ゆえに、ノズル部61のノズル孔61aを流通する空気が遮蔽部材81aにより遮蔽されない状態となる。
一方、遮蔽部材81aの位置が図3で二点鎖線により示される位置に調整されている場合、遮蔽部材81aの一部がノズル部61の内周部よりもノズル部61の径方向内側に位置している。ゆえに、ノズル部61のノズル孔61aを流通する空気の一部が遮蔽部材81aにより遮蔽される状態となる。つまり、ノズル部61のノズル孔61aの流路断面積が、遮蔽部材81aの位置が図3で実線により示される位置に調整されている場合と比べて小さくなる。このように、ノズル部61のノズル孔61aの流路断面積を小さくすることによって、ノズル部61から噴射される空気の流速を大きくすることができるので、吸引部62の吸引性能を高くすることができる。
以下、図1に戻り、燃料電池システム1の構成の説明を続ける。
電圧センサ91は、燃料電池10の各燃料電池セルの電圧を検出し、検出結果を制御装置100に出力する。
温度センサ92は、燃料電池10内を流通する冷媒(例えば、冷却水)の温度を検出し、検出結果を制御装置100に出力する。具体的には、温度センサ92は、燃料電池10内の冷媒が流通する冷媒流路(図示省略)の下流側端部(つまり、冷媒流路の出口)の近傍に設けられ、設置箇所における冷媒の温度を検出する。制御装置100が行う後述する処理では、温度センサ92により検出される冷媒の温度は、燃料電池10の温度に相当する値として利用される。
制御装置100は、燃料電池システム1における各装置の動作を制御する。
例えば、制御装置100は、演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)、CPUが使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する記憶素子であるROM(Read Only Memory)およびCPUの実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する記憶素子であるRAM(Random Access Memory)等を含む。
具体的には、制御装置100は、コンプレッサ33、開閉弁52、排出弁53およびポンプ54の動作を制御することによって、燃料電池システム1における空気および水素ガスの流れを制御する。
また、制御装置100は、エジェクタ部60のノズル部61に設けられる遮蔽装置81の動作を制御することにより、ノズル部61の流路断面積(具体的には、ノズル孔61aの流路断面積)を制御することによって、エジェクタ部60の吸引部62の吸引性能を制御する。
なお、後述するように、ノズル部61の流路断面積の制御は、遮蔽装置81を用いる方法以外の他の方法により実現されてもよい。また、吸引部62の吸引性能の制御は、ノズル部61の流路断面積を制御する方法以外の他の方法により実現されてもよい。
また、制御装置100は、電圧センサ91および温度センサ92と通信することによって、電圧センサ91および温度センサ92から出力される情報を取得する。
制御装置100は、上述したように、燃料電池システム1に搭載される各装置と通信を行う。制御装置100と各装置との通信は、例えば、CAN(Controller Area Network)通信を用いて実現される。
なお、本実施形態に係る制御装置100が有する機能は複数の制御装置により少なくとも部分的に分割されてもよく、複数の機能が1つの制御装置によって実現されてもよい。制御装置100が有する機能が複数の制御装置により少なくとも部分的に分割される場合、当該複数の制御装置は、CAN等の通信バスを介して、互いに接続されてもよい。
上記のように、燃料電池システム1では、水排出路44と空気排出路22とが合流する合流部分には、空気の流れで水を吸引するエジェクタ部60が設けられている。それにより、水排出路44を通って排出される水を、エジェクタ部60において空気の流れにより吸引することができる。ゆえに、燃料電池システム1において水を排出する際に、水の流速を増大させることができる。
<燃料電池システムの動作>
続いて、図4および図5を参照して、本発明の実施形態に係る燃料電池システム1の動作について説明する。
上述したように、燃料電池システム1における空気および水素ガスの流れは、制御装置100により行われる。以下では、燃料電池10の発電時および起動時の各々での燃料電池システム1における空気および水素ガスの流れを順に説明する。なお、以下で参照する図4および図5では、燃料電池システム1における空気および水素ガスの流れが矢印により示されている。
[発電時]
まず、図4を参照して、燃料電池10の発電時の燃料電池システム1における空気および水素ガスの流れについて説明する。
制御装置100は、例えば、要求される発電量(例えば、燃料電池システム1が車両に搭載される場合、要求される駆動力に応じた発電量)で燃料電池10を発電させる。燃料電池10の発電時には、要求される発電量に応じた量の空気および水素ガスが燃料電池10に供給されるように、空気および水素ガスの流れが制御される。
図4は、燃料電池10の発電時の燃料電池システム1における空気および水素ガスの流れを示す模式図である。
まず、空気の流れについて説明する。燃料電池10の発電時には、コンプレッサ33が制御装置100により駆動される。それにより、図4で矢印F10により示されるように、吸入口31から空気が吸入され、当該空気が空気供給路21を介して燃料電池10内の空気流路12に送られ、空気排出路22から排出されるように、空気の流れが生じる。ゆえに、燃料電池10への空気の供給が実現される。
次に、水素ガスの流れについて説明する。燃料電池10の発電時には、開閉弁52が制御装置100により開状態となる。それにより、図4で矢印F21により示されるように、水素ガスが、水素タンク51から水素ガス供給路41を介して燃料電池10内の水素ガス流路14に送られるように、水素ガスの流れが生じる。ゆえに、燃料電池10への水素ガスの供給が実現される。
ここで、燃料電池10の発電時には、制御装置100により、排出弁53が基本的に閉状態となり、ポンプ54が駆動される。それにより、図4で矢印F22により示されるように、燃料電池10内の水素ガス流路14を通った水素ガスが水素ガス還流路43を通って水素ガス流路14に戻されるように、水素ガスの流れが生じる。ゆえに、燃料電池10において空気と反応しきらずに残った水素ガスを燃料電池10の発電に再利用することができる。
燃料電池10の発電時に、燃料電池システム1における排出弁53より上流側(具体的には、水素ガス排出路42、燃料電池10内の水素ガス流路14、水素ガス供給路41および水素ガス還流路43)で残存する水を水素ガスとともに排出する際に、排出弁53が制御装置100により開放される。例えば、制御装置100は、燃料電池10の発電時に、予め設定された設定時間おきに排出弁53を一時的に開放させる。また、例えば、制御装置100は、燃料電池システム1における排出弁53より上流側で残存する水の量が比較的多いと判定される場合に、排出弁53を一時的に開放させる。当該判定は、例えば、燃料電池10の電圧に基づいて行われ得る。燃料電池10の電圧は、各燃料電池セルの発電電圧の合計値に相当し、例えば、電圧センサ91の検出結果を用いて特定され得る。なお、制御装置100は、気液分離器59に貯留されている水の量が基準値を超えたことをもって、排出弁53より上流側で残存する水の量が比較的多いと判定してもよい。
上記のように燃料電池10の発電時に排出弁53が開放された場合、図4で矢印F23により示されるように、排出弁53より上流側の水素ガスが排出弁53を介して水排出路44を通ってエジェクタ部60に送られるように、水素ガスの流れが生じる。それにより、燃料電池システム1における排出弁53より上流側で残存する水(例えば、気液分離器59において水素ガスから分離された水)を排出することができる。この際、エジェクタ部60において空気の流れにより水を吸引することができるので、排出される水の流速を増大させることができる。ゆえに、燃料電池システム1における排出弁53より上流側で残存する水を十分に排出することができるので、例えば、燃料電池10内に水が残存することに起因する燃料電池10の電圧の低下や残存した水の凍結が生じることを抑制することができる。
ここで、燃料電池10の発電時に排出弁53を開放する際に、排出される水の流速を燃料電池システム1における排出弁53より上流側で残存する水の量(以下、残存水量とも呼ぶ)に応じて適切に増大させる観点では、制御装置100は、残存水量と相関するパラメータに基づいて、エジェクタ部60の吸引部62の吸引性能を制御することが好ましい。上記パラメータは、例えば、燃料電池10の電圧または燃料電池10の温度を含み得る。
例えば、燃料電池10の発電時に排出弁53を開放する際に、制御装置100は、上記パラメータとしての燃料電池10の電圧に基づいて、エジェクタ部60の吸引部62の吸引性能を制御する。ここで、残存水量が多いほど、燃料電池10の電圧が低くなる。つまり、燃料電池10の電圧が低いほど、残存水量が多くなる傾向があるので、排出される水の流速(ひいては、水の吸引力)を大きくする必要がある。ゆえに、制御装置100は、例えば、燃料電池10の電圧が低いほど、ノズル部61のノズル孔61aの流路断面積が小さくなるように遮蔽装置81の動作を制御することにより、エジェクタ部60の吸引部62の吸引性能を高くする。それにより、排出される水の流速(ひいては、水の吸引力)を残存水量に応じてより適切に増大させることができる。
また、例えば、燃料電池10の発電時に排出弁53を開放する際に、制御装置100は、上記パラメータとしての燃料電池10の温度に基づいて、エジェクタ部60の吸引部62の吸引性能を制御する。なお、燃料電池10の温度としては、例えば、温度センサ92により検出される冷媒の温度を利用することができる。ここで、燃料電池10の温度が低いほど、燃料電池10において生成された水が蒸発しにくくなるので、燃料電池10内に残存している水の量が多くなりやすい。つまり、燃料電池10の温度が低いほど、残存水量が多くなる傾向があるので、排出される水の流速(ひいては、水の吸引力)を大きくする必要がある。ゆえに、制御装置100は、例えば、燃料電池10の温度が低いほど、ノズル部61のノズル孔61aの流路断面積が小さくなるように遮蔽装置81の動作を制御することにより、エジェクタ部60の吸引部62の吸引性能を高くする。それにより、排出される水の流速(ひいては、水の吸引力)を残存水量に応じてより適切に増大させることができる。
なお、上記パラメータは、燃料電池10の電圧や燃料電池10の温度以外の他のパラメータであってもよく、例えば、燃料電池10の内部インピーダンスであってもよい。例えば、制御装置100は、燃料電池10の内部インピーダンスに基づいて残存容量を推定し、推定される残存容量に応じて吸引部62の吸引性能を制御してもよい。また、気液分離器59に貯留されている水の量を検出するセンサが燃料電池システム1に設けられる場合、当該センサの検出値が上記パラメータとして用いられてもよい。つまり、上記パラメータとして、残存水量の測定値や推定値が用いられてもよい。
[起動時]
次に、図5を参照して、燃料電池10の起動時の燃料電池システム1における空気および水素ガスの流れについて説明する。
燃料電池10の起動は、燃料電池10を発電可能な状態にするための処理であり、例えば、燃料電池10の暖機や空気流路12や水素ガス流路14の水の排出や反応ガスの充填等を含む。つまり、燃料電池10の起動が完了した後に、上述した燃料電池10の発電が行われる。
ここで、燃料電池10の起動には、アノード電極に水素ガスが必要であり、空気等の水素以外のガスがある場合には水素ガスによる掃気が行われる。当該掃気は、開閉弁52を開き、排出弁53を一時的に開いて水素ガスを流すことにより、当該水素ガス流路14内に溜まっている水素以外のガスを排出する処理である。換言すると、当該掃気は、アノード電極にあるガスを水素ガスに置換する処理である。
図5は、燃料電池10の起動時の燃料電池システム1における空気および水素ガスの流れを示す模式図である。
まず、空気の流れについて説明する。燃料電池10の起動時には、燃料電池10の発電時と同様に、コンプレッサ33が制御装置100により駆動される。それにより、図5で矢印F10により示されるように、吸入口31から空気が吸入され、当該空気が空気供給路21を介して燃料電池10内の空気流路12に送られ、空気排出路22から排出されるように、空気の流れが生じる。
次に、水素ガスの流れについて説明する。燃料電池10の起動時には、開閉弁52および排出弁53がともに開状態となるように各弁が制御装置100により制御される。それにより、図5で矢印F24により示されるように、水素ガスが、水素タンク51から水素ガス供給路41を介して燃料電池10内の水素ガス流路14に送られ、排出弁53を介して水排出路44を通り、エジェクタ部60に送られるように、水素ガスの流れが生じる。ゆえに、燃料電池10(具体的には、燃料電池10内の水素ガス流路14)を水素ガスにより掃気することができる。この際、エジェクタ部60において空気の流れにより水素ガスを吸引することができるので、排出される水素ガスの流速を増大させることができる。ゆえに、水素ガス流路14内に溜まっている空気を素早く効率的に除去することができるので、例えば、水素ガス流路14内に空気が残存することに起因する劣化影響の時間を減らしたり、起動時間を短縮し、より早く発電可能となる。
ここで、燃料電池10の起動時に燃料電池10を水素ガスにより掃気する際に、排出される水素ガスの流速を水素ガス流路14内に溜まっている空気の量に応じて適切に増大させる観点では、制御装置100は、燃料電池10の電圧(具体的には、開回路電圧)に基づいて、エジェクタ部60の吸引部62の吸引性能を制御することが好ましい。
上述したように、燃料電池10の起動時には、水素ガス流路14内に空気が溜まっている場合がある。ここで、燃料電池10の開回路電圧の上昇速度が遅いほど、水素ガス流路14内に溜まっている空気の量が多くなる傾向があるので、排出される水素ガスの流速を大きくする必要がある。ゆえに、制御装置100は、例えば、燃料電池10の開回路電圧の上昇速度が遅いほど、ノズル部61のノズル孔61aの流路断面積が小さくなるように遮蔽装置81の動作を制御することにより、エジェクタ部60の吸引部62の吸引性能を高くする。それにより、排出される水素ガスの流速を水素ガス流路14内に溜まっている空気の量に応じて適切に増大させることができる。
なお、上記では、遮蔽装置81を用いることによってノズル部61の流路断面積(具体的には、ノズル孔61aの流路断面積)が制御される例を説明したが、制御装置100は、他の方法によってノズル部61の流路断面積を制御してもよい。例えば、ノズル部61自体が変形可能となっている場合、制御装置100は、ノズル部61を変形させることによって、ノズル部61の流路断面積を制御してもよい。
また、上記では、ノズル部61の流路断面積が制御されることによって吸引部62の吸引性能が制御される例を説明したが、制御装置100は、他の方法によって吸引部62の吸引性能を制御してもよい。例えば、制御装置100は、ノズル部61より上流側での空気の圧力を制御することによって、吸引部62の吸引性能を制御してもよい。なお、ノズル部61より上流側での空気の圧力の制御は、例えば、コンプレッサ33の動作を制御する、または背圧調整弁を制御することによって実現され得る。
<燃料電池システムの効果>
続いて、本発明の実施形態に係る燃料電池システム1の効果について説明する。
本実施形態に係る燃料電池システム1では、水排出路44は、空気排出路22と合流しており、水排出路44と空気排出路22とが合流する合流部分には、空気の流れで水を吸引するエジェクタ部60が設けられている。それにより、水排出路44を通って排出される水を、エジェクタ部60において空気の流れにより吸引することができる。ゆえに、燃料電池システム1において水を排出する際に、水の流速を増大させることができる。
また、本実施形態に係る燃料電池システム1では、エジェクタ部60は、空気排出路22(具体的には、第1排出路22a)を流通する空気を加速して噴射するノズル部61と、ノズル部61から噴射される空気の流れによって水が吸引される吸引部62と、ノズル部61から噴射された空気と、吸引部62において吸引された水とが混合されて流通する混合部63とを有することが好ましい。それにより、エジェクタ部60において空気の流れにより水を吸引することを適切に実現することができる。
また、本実施形態に係る燃料電池システム1では、吸引部62の吸引性能を制御する制御装置100をさらに備えることが好ましい。それにより、吸引部62の吸引性能を調整することによって、排出される水および水素ガス等の流体の流速をより適切に増大させることができる。
また、本実施形態に係る燃料電池システム1では、制御装置100は、ノズル部61の流路断面積を制御することによって、吸引部62の吸引性能を制御することが好ましい。それにより、吸引部62の吸引性能を適切に制御することができる。
また、本実施形態に係る燃料電池システム1では、制御装置100は、ノズル部61より上流側での空気の圧力を制御することによって、吸引部62の吸引性能を制御することが好ましい。それにより、吸引部62の吸引性能を適切に制御することができる。
また、本実施形態に係る燃料電池システム1では、水素ガス排出路42と水排出路44との間には、水を排出する排出弁53が設けられており、燃料電池10の発電時に排出弁53を開放する際に、制御装置100は、燃料電池システム1における排出弁53より上流側で残存する水の量(つまり、残存水量)と相関するパラメータに基づいて、吸引部62の吸引性能を制御することが好ましい。それにより、排出される水の流速を残存水量に応じて適切に増大させることができる。
また、本実施形態に係る燃料電池システム1では、上記パラメータは、燃料電池10の電圧を含むことが好ましい。それにより、排出される水の流速を残存水量に応じてより適切に増大させることができる。
また、本実施形態に係る燃料電池システム1では、上記パラメータは、燃料電池10の温度を含むことが好ましい。それにより、排出される水の流速を残存水量に応じてより適切に増大させることができる。
また、本実施形態に係る燃料電池システム1では、上記パラメータは、燃料電池10の内部インピーダンスを含むことが好ましい。それにより、排出される水の流速を残存水量に応じてより適切に増大させることができる。
また、本実施形態に係る燃料電池システム1では、燃料電池10の起動時に燃料電池10を水素ガスにより掃気する際に、制御装置100は、燃料電池10の電圧に基づいて、吸引部62の吸引性能を制御することが好ましい。それにより、排出される水素ガスの流速を水素ガス流路14内に溜まっている空気の量に応じて適切に増大させることができる。
また、本実施形態に係る燃料電池システム1では、吸引部62には、外気が供給される外気流路71が接続されていることが好ましい。それにより、吸引部62において、外気流路71から吸引部62に送られる外気をノズル部61から噴射される空気の流れによって吸引することができる。ゆえに、水の排出が行われる際に、排出されるガスにおける空気の割合を増大させることができるので、燃料電池システム1から排出されるガスにおける水素濃度を効果的に低減することができる。
以上、添付図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されないことは勿論であり、特許請求の範囲に記載された範疇における各種の変更例または修正例についても、本発明の技術的範囲に属することは言うまでもない。
例えば、上記では、図1を参照して、燃料電池システム1の構成について説明したが、本発明に係る燃料電池システムの構成は、このような例に限定されず、例えば、図1に示される燃料電池システム1に対して一部の構成要素を削除、追加または変更したものであってもよい。具体的には、本発明に係る燃料電池システムの構成は、図1に示される燃料電池システム1に対して気液分離器59を省略したものであってもよい。また、本発明に係る燃料電池システムの構成は、図1に示される燃料電池システム1に対して水素ガス還流路43を省略したものであってもよい。
また、例えば、上記では、温度センサ92により検出される冷媒の温度が燃料電池10の温度に相当する値として利用される例について説明したが、温度センサ92以外の他のセンサ(例えば、燃料電池10の一部の温度を検出するセンサや燃料電池10の温度と相関する温度以外の物理量を検出するセンサ等)の検出結果が燃料電池10の温度に相当する値として利用されてもよい。なお、その場合、燃料電池システム1の構成から温度センサ92は省略され得る。
本発明は、燃料電池システムに利用できる。
1 燃料電池システム
10 燃料電池
12 空気流路
14 水素ガス流路
21 空気供給路
22 空気排出路
22a 第1排出路
22b 第2排出路
31 吸入口
32 エアフィルタ
33 コンプレッサ
41 水素ガス供給路
42 水素ガス排出路
43 水素ガス還流路
44 水排出路
51 水素タンク
52 開閉弁
53 排出弁
54 ポンプ
59 気液分離器
60 エジェクタ部
61 ノズル部
61a ノズル孔
61b 貫通孔
62 吸引部
63 混合部
71 外気流路
81 遮蔽装置
81a 遮蔽部材
91 電圧センサ
92 温度センサ
100 制御装置

Claims (10)

  1. 燃料電池と、
    前記燃料電池から排出される水素ガスが流通する水素ガス排出路と接続され、当該水素ガスに含まれる水が流通する水排出路と、
    前記燃料電池から排出される空気が流通する空気排出路と、
    を備え、
    前記水排出路は、前記空気排出路と合流しており、
    前記水排出路と前記空気排出路とが合流する合流部分には、空気の流れで水を吸引するエジェクタ部が設けられており、
    前記エジェクタ部は、
    前記空気排出路を流通する空気を加速して噴射するノズル部と、
    前記ノズル部から噴射される空気の流れによって水が吸引される吸引部と、
    前記ノズル部から噴射された空気と、前記吸引部において吸引された水とが混合されて流通する混合部と、
    を有し、
    前記燃料電池の起動時に前記燃料電池を水素ガスにより掃気する際に、前記燃料電池の電圧に基づいて、前記吸引部の吸引性能を制御する制御装置をさらに備える、
    燃料電池システム。
  2. 燃料電池と、
    前記燃料電池から排出される水素ガスが流通する水素ガス排出路と接続され、当該水素ガスに含まれる水が流通する水排出路と、
    前記燃料電池から排出される空気が流通する空気排出路と、
    を備え、
    前記水排出路は、前記空気排出路と合流しており、
    前記水排出路と前記空気排出路とが合流する合流部分には、空気の流れで水を吸引するエジェクタ部が設けられており、
    前記エジェクタ部は、
    前記空気排出路を流通する空気を加速して噴射するノズル部と、
    前記ノズル部から噴射される空気の流れによって水が吸引される吸引部と、
    前記ノズル部から噴射された空気と、前記吸引部において吸引された水とが混合されて流通する混合部と、
    を有し、
    前記水素ガス排出路と前記水排出路との間には、水を排出する排出弁が設けられており、
    前記燃料電池の発電時に前記排出弁を開放する際に、前記排出弁より上流側で残存する水の量が多いほど、前記吸引部の吸引性能が高くなるように、前記吸引部の吸引性能を制御する制御装置をさらに備える、
    燃料電池システム。
  3. 前記制御装置は、前記ノズル部の流路断面積を制御することによって、前記吸引部の吸引性能を制御する、
    請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記制御装置は、前記ノズル部より上流側での空気の圧力を制御することによって、前記吸引部の吸引性能を制御する、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記水素ガス排出路と前記水排出路との間には、水を排出する排出弁が設けられており、
    前記燃料電池の発電時に前記排出弁を開放する際に、前記制御装置は、前記燃料電池システムにおける前記排出弁より上流側で残存する水の量と相関するパラメータに基づいて、前記吸引部の吸引性能を制御する、
    請求項1~4のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
  6. 前記パラメータは、前記燃料電池の電圧を含む、
    請求項に記載の燃料電池システム。
  7. 前記パラメータは、前記燃料電池の温度を含む、
    請求項5または6に記載の燃料電池システム。
  8. 前記パラメータは、前記燃料電池の内部インピーダンスを含む、
    請求項5~7のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
  9. 前記燃料電池の起動時に前記燃料電池を水素ガスにより掃気する際に、前記制御装置は、前記燃料電池の電圧に基づいて、前記吸引部の吸引性能を制御する、
    請求項に記載の燃料電池システム。
  10. 前記吸引部には、外気が供給される外気流路が接続されている、
    請求項1~9のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
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