JP7359538B2 - フィブリノゲン測定試薬 - Google Patents

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Description

本発明は、フィブリノゲン測定試薬およびこれを用いたフィブリノゲン定量方法に関する。
フィブリノゲンは血液凝固カスケード及び止血において重要な役割を果たす。フィブリノゲンの定量は、プロトロンビン時間(PTともいう)、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTTともいう)とともに、血液凝固能の異常・正常を調べる検査であり、臨床現場、特に臨床検査室で広く実施されている。
ドライ試薬カードにサンプルを滴下し、簡便にフィブリノゲンを定量しうる技術としては、特許文献1に記載のフィブリノゲン定量乾燥試薬及び特許文献2に記載のフィブリノゲンの定量方法が挙げられる。特許文献1に記載のフィブリノゲン定量乾燥試薬は、血漿を希釈して使用するものである。特許文献2に記載の方法は、サンプルの調製が必要であり、全血検体であれば7.5~10倍希釈、血漿検体であれば15倍希釈してから、サンプルが試薬カードに滴下される。ところが、分娩室、手術室、ベッドサイド等で緊急でフィブリノゲンを分析する際には、希釈操作が必須となるシステムは使いにくい、という問題点があった。
他方、無希釈検体を用いてフィブリノゲンを定量することのできる技術としては、特許文献3に記載の方法が挙げられる。特許文献3に記載の方法では、無希釈検体を用いることと関連して、すべてのフィブリノゲンをフィブリンモノマーに変換できるよう、大過剰のトロンビンが使用される。また、生じたフィブリンモノマーが会合する反応を抑制し、凝固時間を延長するために、フィブリンモノマー会合阻害剤(G-P-R-P-A-アミド)が使用されている。特許文献3に記載の方法は、液状試薬として、試薬類を精製水で予め溶解し、測定直前まで保温する必要がある。また、測定前にキャリブレーションが必要である。すなわち、特許文献3に記載の方法は、溶解試薬の保温やキャリブレーションが必要であり、緊急を要するフィブリノゲン定量に対応することは難しかった。なお、特許文献3に記載の技術はドライ試薬カード方式ではない。また、一般に、液状で反応させる試薬に適した組成と、ドライ試薬カードに適した組成とは異なる。
近年、周術期医療及び周産期医療において、フィブリノゲン定量の重要性があらためて指摘されている。危機的大量出血では、血液中のフィブリノゲン濃度が大幅に低減する。そのため、患者の血液中フィブリノゲン濃度を調べ、濃度が150 mg/dL未満であれば、患者の生命維持のために、新鮮凍結血漿或いはフィブリノゲン濃縮製剤が投与される。また、新鮮凍結血漿或いはフィブリノゲン濃縮製剤を投与した後に、血液中フィブリノゲン濃度が正常範囲に戻ったか否か、を確認する必要がある。処置後に血液中のフィブリノゲン濃度が正常範囲に達していない場合には、患者の生命維持のためにさらなる処置が必要となるため、この測定には特に迅速性が求められる。
すなわち、周術期医療及び周産期医療においては、フィブリノゲン定量がこのような目的に使用されるため、より迅速に、確度高く、血液中フィブリノゲン濃度を測定することのできるシステムが望まれていた。
特開平06-094725号公報(特許第2776488号) 特開平06-141895号公報(特許第2980468号) 特開平05-219993号公報(特許第3469909号)
本発明は、無希釈検体中のフィブリノゲン濃度を、簡便な操作で、再現性よく、正確に定量しうるフィブリノゲン測定試薬を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題解決のために鋭意研究を重ねた結果、本発明に係るフィブリノゲン定量乾燥試薬により、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、以下の実施形態を包含する。
[1] (i)トロンビン又はトロンビン活性を有するタンパク質、
(ii) 磁性粒子、
(iii) フィブリンモノマー会合阻害剤、
(iv) カルシウム塩、
(v) 乾燥試薬層溶解性向上剤、
(vi) 乾燥試薬層補強材、及び
(vii) pH緩衝剤
を含む、無希釈の全血又は血漿検体を測定するための、フィブリノゲン定量用のフィブリノゲン定量乾燥試薬。
[2] トロンビン又はトロンビン活性を有するタンパク質がウシトロンビンである、実施形態1に記載のフィブリノゲン定量乾燥試薬。
[3] 磁性粒子が四三酸化鉄である、実施形態1又は2に記載のフィブリノゲン定量乾燥試薬。
[4] フィブリンモノマー会合阻害剤がGPRP-アミド、又はGHRP-アミドである、実施形態1~3のいずれかに記載のフィブリノゲン定量乾燥試薬。
[5] カルシウム塩が塩化カルシウム二水和物である、実施形態1~4のいずれかに記載のフィブリノゲン定量乾燥試薬。
[6] 乾燥試薬層溶解性向上剤がグリシンである、実施形態1~5のいずれかに記載のフィブリノゲン定量乾燥試薬。
[7] グリシンを、1.5~4.0重量%最終溶液にて含む、実施形態6に記載のフィブリノゲン定量乾燥試薬。
[8] 乾燥試薬層補強材がウシ血清アルブミンである、実施形態1~7のいずれかに記載のフィブリノゲン定量乾燥試薬。
[9] pH緩衝剤がHEPES-水酸化ナトリウムである、実施形態1~8のいずれかに記載のフィブリノゲン定量乾燥試薬。
[10] さらにヘパリン中和剤、及び/又は消泡剤を含む、実施形態1~9のいずれかに記載のフィブリノゲン定量乾燥試薬。
[11] ヘパリン中和剤がポリブレンである、及び/又は消泡剤がソルビタンモノラウレートである、実施形態10に記載のフィブリノゲン定量乾燥試薬。
本発明により、試薬の調製や検体の希釈操作を必要とせず、且つ、正確なフィブリノゲン定量を可能ならしめる。
フィブリノゲン定量乾燥試薬に使用する代表的な反応スライドの例である。 図1の反応スライドの部分分解図である。 実施例1における血漿中フィブリノゲン濃度と凝固時間の相関性試験の結果である。 実施例3におけるClauss法(Clauss VAによって見出されたトロンビン時間法、出典:Gerinnungsphysiologische schnellmethode zur bestimmung des fibrinogens, Acta Haematologica,17,237-246,1957)で測定した結果と本発明の試薬で測定した結果との相関性試験の結果である。 実施例4における本発明の試薬で血漿を測定した結果と全血を測定した結果との相関性試験の結果である。 本発明の試薬で測定した時の磁性粒子運動シグナルの経時変化を示す。 従来技術の試薬組成に準じて作製した凍結乾燥試薬で測定した時の磁性粒子運動シグナルの経時変化を示す。 血漿測定前、及び血漿測定後の、ドライ試薬カードの外観の写真である。
以下、図面を参照しつつ本発明を説明する。
本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬の調製方法を例示すれば、まず、フィブリンモノマー会合阻害剤、およびアミノ酸またはその塩もしくは糖類を含有した緩衝液を作製後、高活性のトロンビンまたは高活性のトロンビン様タンパクを該緩衝液に溶解し、次いで、該溶解液に磁性粒子を添加して最終溶液とした後、該最終溶液を任意の反応スライドに一定量分注し、凍結後、凍結乾燥する方法が採用できる。緩衝液はヘパリン中和剤及び/又は消泡剤をさらに含みうる。
上記調製方法において使用する反応スライドは、フィブリノゲン測定時、フィブリノゲン定量乾燥試薬内の粘度上昇を磁性粒子の運動シグナルの減衰として光学的にモニターできる反応スライドであれば、特に限られるものではない。例示すると、図1および図2に示すような反応スライドが挙げられる。図1は、反応スライドを上方から見た図である。図1の点線で囲んだ部分が、フィブリノゲン定量乾燥試薬を調製するための最終溶液の分注口と試料添加口とからなる反応セル部である。反応セル部の構造の詳細の図2に示す。まず、白色のポリエステル板Cにまず、透明色のポリエステル板Bを貼合わせ、次に、貼り合わせた透明色のポリエステル板Bの上にさらに透明色のポリエステル板Aを貼り合わせて反応セル部を構成する。まず、界面活性剤水溶液を図1に示す分注口から充填し、吸引除去することにより、Dの部分を親水化する。その後、フィブリノゲン定量乾燥試薬用最終溶液を該分注口から注入することで、Dの部分に該最終溶液が充填される。この種の反応スライドを使用した場合、通常上記のフィブリノゲン定量乾燥試薬用最終溶液を20~30μL分注することができる。このような磁性粒子を用いたフィブリノゲンの定量方法については、例えば特許文献2を参照のこと。参照によりその全内容を本明細書に組み入れる。
図1に示すような反応スライドのことを、本明細書においてドライ試薬カードということがある。すなわち、ある実施形態において、本発明に係るフィブリノゲン定量乾燥試薬は、ドライ試薬カードに適用することができる。
ある実施形態において、本発明に係るフィブリノゲン定量乾燥試薬の乾燥試薬層は、好ましくは、(i)検体滴下後すみやかに溶解する。ある実施形態において、本発明に係るフィブリノゲン定量乾燥試薬の乾燥試薬層は、好ましくは、(ii)試薬間で、溶解速度に差がないか、又は実質的に差が無い。ある実施形態において、本発明に係るフィブリノゲン定量乾燥試薬の乾燥試薬層は、好ましくは、(iii)耐衝撃性(衝撃耐性ともいう)を有する。ある実施形態において、本発明に係るフィブリノゲン定量乾燥試薬は、好ましくは、(iv)乾燥試薬層が均一である。ある実施形態において、本発明に係るフィブリノゲン定量乾燥試薬は、好ましくは、(v)前記(i)~(iv)を満たすために添加する物質が反応に影響を及ぼさないか、又は実質的に反応に影響を及ぼさない。ある実施形態において、本発明に係るフィブリノゲン定量乾燥試薬は、(i)~(v)の全てを満たす。
以下に述べるフィブリノゲン定量乾燥試薬中の各構成成分の含量は、特に断りがない限り、図1および図2に示した反応スライドに分注する最終溶液1mL当たりの重量および活性を示す。
ある実施形態において、本発明に係るフィブリノゲン定量乾燥試薬は、
(i)トロンビン又はトロンビン活性を有するタンパク質、
(ii) 磁性粒子、
(iii) フィブリンモノマー会合阻害剤、
(iv) カルシウム塩、
(v) 乾燥試薬層溶解性向上剤、
(vi) 乾燥試薬層補強材、及び
(vii) pH調整剤(pH緩衝剤)
を必須成分として含む。別の実施形態において、本発明に係るフィブリノゲン定量乾燥試薬は、さらに任意成分として、ヘパリン中和剤及び/又は消泡剤を含み得る。ある実施形態において、本発明に係るフィブリノゲン定量乾燥試薬は、無希釈の血漿又は全血検体を測定するためのものである。
本明細書において「無希釈の全血」とは、採血された後の全血サンプルに、さらに希釈緩衝液を添加するなどの希釈操作を行っていない、全血をいう。したがって採血時に、採血管に含まれるクエン酸などにより血液が希釈されたとしても(このような血液を一般的にクエン酸加全血という)、採血後の全血に対して特段の希釈操作が行われていなければ、それは本明細書にいう無希釈の全血に該当するものとする。したがって無希釈の全血には、希釈操作の行われていないクエン酸加全血や、ヘパリン加全血が包含される。また本明細書において「無希釈の血漿」とは、無希釈の全血を遠心して得られる上清であって、さらに希釈緩衝液を添加するなどの希釈操作を行っていない、血漿をいう。したがって無希釈の血漿には、希釈操作の行われていないクエン酸加血漿や、ヘパリン加血漿が包含される。なお本明細書において、無希釈と未希釈は同義とする。
ある実施形態において、本発明に係るフィブリノゲン定量乾燥試薬は、トロンビン又はトロンビン活性を有するタンパク質を含む。本明細書において、トロンビン活性を有するタンパク質をトロンビン様タンパク質ということがある。本明細書において、トロンビン活性とは、(i)フィブリノゲンのフィブリンモノマーへの変換、及び(ii)カルシウムイオンの存在下での、第XIII因子の、XIIIaへの活性化、の両方の反応を進めることができる活性をいう。また、このような活性を有するタンパク質をトロンビン活性を有するタンパク質という。ただし、これはある単一のタンパク質が前記の(i)及び(ii)の反応の両方を進めなければならないことを意味するものではない。すなわち、特定の実施形態では、トロンビン活性として、(i)フィブリノゲンのフィブリンモノマーへの変換反応を進める第1タンパク質と、(ii)第XIII因子のXIIIaへの活性化反応を進める第2タンパク質との混合物を使用することができる。第1タンパク質の例としては、ヘビトロンビン(ヘビ由来トロンビン様酵素)が挙げられる。第2タンパク質は、第XIII因子のAサブユニットのN末端から数えて37番目のアルギニンと38番目のグリシンの間を特異的に切断する作用を持つタンパク質が考えられる。トロンビン又はトロンビン活性を有するタンパク質としては、ウシトロンビン、ヒトトロンビン並びにそれらの組換え体が挙げられるが、これに限らない。ある実施形態において、トロンビン又はトロンビン活性を有するタンパク質は、ウシトロンビンであり得る。ウシトロンビンは凍結乾燥品として一般に市販され容易に入手できるものを使用しうる。また、トロンビン又はトロンビン活性を有するタンパク質としては、ヘビトロンビン(ヘビ由来トロンビン様酵素)と第XIII因子のAサブユニットのN末端から数えて37番目のアルギニンと38番目のグリシンの間を特異的に切断する作用を持つタンパク質との組み合わせが挙げられるが、これに限らない。本発明に係るフィブリノゲン定量乾燥試薬に含有させるトロンビン又はトロンビン活性を有するタンパク質の活性は特に限定されないが、ウシトロンビン活性量としては、例えば100~500NIHU/1mL最終溶液の範囲で選べば良いが、150~400NIHU/1mL最終溶液の範囲が好適である。
ある実施形態において、本発明に係るフィブリノゲン定量乾燥試薬は、磁性粒子を含む。本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬に用いる磁性粒子としては、公知のものを何ら制限なく使用することができる。磁性粒子としては、例えば、四三酸化鉄粒子、三二酸化鉄粒子、鉄粒子、コバルト粒子、ニッケル粒子、酸化クロム粒子等が挙げられるが、これに限らない。ある実施形態では、磁性粒子は四三酸化鉄の微粒子であり得る。すなわち特定の実施形態では、得られる磁性粒子の運動シグナルの強度の点で四三酸化鉄の微粒子が好適に使用される。磁性粒子の粒子径は、特に限定されないが、平均粒子径0.05~5μm、0.1~3.0μm、例えば0.25~0.5μmとすることができるが、これに限らない。ある実施形態では、磁性粒子は、平均粒子径が0.1~3.0μmのものであり得る。本明細書において平均粒子径とは、特に断らない限り、レーザー回折・散乱法により決定した粒度分布における積算値50%での粒径(D50)をいう。本発明に係るフィブリノゲン定量乾燥試薬に含有される磁性粒子の量は、特に限定されず、例えば4~40mg/1mL最終溶液の範囲が好適である。
ある実施形態において、本発明に係るフィブリノゲン定量乾燥試薬は、任意成分として、ヘパリン中和剤を含み得る。ヘパリン中和剤としては、公知のものを何ら制限なく使用することができ、例えばポリブレン、硫酸プロタミン、およびヘパリナーゼ等が挙げられるがこれに限らない。ある実施形態において、ヘパリン中和剤としては、保存安定性の良さ、価格面からポリブレンを好適に使用することができる。フィブリノゲン定量乾燥試薬に含有させるヘパリン中和剤の量としては、適宜設定すればよく、特に制限されない。ある実施形態においてヘパリン中和剤としてポリブレンを用いる場合、フィブリノゲン定量乾燥試薬に含有させるポリブレン量は、例えば50~300μg/1mL最終溶液の範囲が好適である。
本発明に係るフィブリノゲン定量乾燥試薬は、フィブリンモノマー会合阻害剤を含む。本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬に用いるフィブリンモノマー会合阻害剤は、公知のものが何ら制限なく使用できる。フィブリンモノマー会合阻害剤としては、例えば、GPRP(グリシン-プロリン-アルギニン-プロリン)ペプチドおよびその誘導体、例えばGPRP-アミド、GHRP(グリシン-ヒスチジン-アルギニン-プロリン)ペプチドおよびその誘導体、例えばGHRP-アミド等が挙げられるが、これに限らない。別の実施形態では、フィブリンモノマー会合阻害剤はGPRPA(グリシン-プロリン-アルギニン-プロリン-アラニン)ペプチドおよびその誘導体、例えばGPRPA-アミドであり得る。ある実施形態では、フィブリンモノマー会合阻害剤としては、フィブリノゲンに対する親和性の面でGPRPペプチドおよびその誘導体が好適である。該ペプチドは、フィブリノゲンにトロンビンが反応し、フィブリノゲンのα鎖からフィブリノペプチドAの遊離によって露出されるknob ‘A’のアナログであり、該ペプチドがknob‘A’の代わりにγ鎖に存在するhole‘a’に結合することにより、フィブリンモノマーの会合を阻害する(John WW:Mechanisms of fibrin polymerization and Clinical implications, Blood, 121(10), 1712-1719, 2013)。
フィブリノゲン定量乾燥試薬に含有させるフィブリンモノマー会合阻害剤の量としては、適宜設定すればよく、特に制限されない。フィブリンモノマー会合阻害剤としてGPRPアミドを用いる場合、本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬に含有させるGPRPアミドの量としては、100~300μg/1mL最終溶液の範囲が好適である。
ある実施形態において、本発明に係るフィブリノゲン定量乾燥試薬は、カルシウム塩を含む。該乾燥試薬に用いるカルシウム塩は、公知のものが何ら制限なく使用できる。例えば、無機酸とカルシウムとの塩として、塩化カルシウム、亜硝酸カルシウム、硫酸カルシウム、および炭酸カルシウム等が挙げられる。また、有機酸とカルシウムとの塩としては、乳酸カルシウムおよび酒石酸カルシウム等が挙げられる。ある実施形態では、カルシウム塩として、塩化カルシウムが好適である。フィブリノゲン定量乾燥試薬に含有させるカルシウム塩の量は、適宜設定すればよく、特に制限されない。カルシウム塩として塩化カルシウム・2水和物を用いる場合、本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬に含有させる塩化カルシウム・2水和物量は、0.2~2mg/1mL最終溶液の範囲が好適である。
ある実施形態において、本発明に係るフィブリノゲン定量乾燥試薬は、乾燥試薬層溶解性向上剤を含む。乾燥試薬層溶解性向上剤としては、アミノ酸またはその塩もしくは糖類が挙げられる。本発明に用いるアミノ酸またはその塩もしくは糖類としては、中性アミノ酸若しくはその塩、酸性アミノ酸若しくはその塩、塩基性アミノ酸若しくはその塩、単糖類及び多糖類のいずれを使用しても良い。代表的な酸性アミノ酸若しくはその塩としては、グルタミン酸、グルタミン酸ナトリウム、アスパラギン酸、アスパラギン酸ナトリウム等が挙げられる。代表的な中性アミノ酸またはその塩としては、グリシン、グリシン塩酸塩、アラニン等が挙げられる。代表的な塩基性アミノ酸またはその塩としては、リジン、リジン塩酸塩、アルギニン等が挙げられる。さらに、単糖類としては、グルコース、フルクトース等が挙げられる。また、多糖類としては、ショ糖、乳糖、デキストリン等が挙げられる。そのうち、フィブリノゲン定量乾燥試薬に試料を添加した際の試薬の溶解性が良好な点、得られる磁性粒子の運動シグナルの再現性が良好な点、および耐衝撃性が良好な点から、グリシンが最も好ましい。すなわち、ある実施形態において、本発明に用いる乾燥試薬層溶解性向上剤はグリシンであり得る。
本発明に用いるフィブリノゲン定量乾燥試薬に含有させる乾燥試薬層溶解性向上剤、例えばアミノ酸またはその塩もしくは糖類の量は、適宜設定すればよく、特に制限されない。ある実施形態において、乾燥試薬層溶解性向上剤としてグリシンを用いる場合、本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬に含有させるグリシン量は、1.5重量%以上、1.6重量%以上、1.7重量%以上、1.8重量%以上、1.9重量%以上、2.0重量%以上、2.1重量%以上、2.2重量%以上、2.3重量%以上、2.4重量%以上、2.5重量%以上、2.6重量%以上、2.7重量%以上、2.8重量%以上、2.9重量%以上、3.0重量%以上、3.1重量%以上、3.2重量%以上、3.3重量%以上、3.4重量%以上、3.5重量%以上、3.6重量%以上、3.7重量%以上、3.8重量%以上、3.9重量%以上、4.0重量%以上、4.1重量%以上、4.2重量%以上、4.3重量%以上、4.4重量%以上、4.5重量%以上、4.6重量%以上、4.7重量%以上、4.8重量%以上、4.9重量%以上、例えば5.0重量%とすることができる。ある実施形態において、乾燥試薬層溶解性向上剤としてグリシンを用いる場合、本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬に含有させるグリシン量は、5.0重量%以下、4.9重量%以下、4.8重量%以下、4.7重量%以下、4.6重量%以下、4.5重量%以下、4.4重量%以下、4.3重量%以下、4.2重量%以下、4.1重量%以下、4.0重量%以下、3.9重量%以下、3.8重量%以下、3.7重量%以下、3.6重量%以下、3.5重量%以下、3.4重量%以下、3.3重量%以下、3.2重量%以下、3.1重量%以下、3.0重量%以下、2.9重量%以下、2.8重量%以下、2.7重量%以下、2.6重量%以下、2.5重量%以下、2.4重量%以下、2.3重量%以下、2.2重量%以下、2.1重量%以下、2.0重量%以下、1.9重量%以下、1.8重量%以下、1.7重量%以下、1.6重量%以下、例えば1.5重量%とすることができる。本明細書において、本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬に含有させるグリシン量は下限値と上限値とを、前記のいずれかの値に設定した、あらゆる組合せを包含する。例えばある実施形態において、本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬に含有させるグリシン量は1.5~5.0重量%、2.0~5.0重量%、2.5~5.0重量%、3.0~5.0重量%、3.5~5.0重量%、4.0~5.0重量%、4.5~5.0重量%、1.5~4.5重量%、2.0~4.5重量%、2.5~4.5重量%、3.0~4.5重量%、3.5~4.5重量%、4.0~4.5重量%、1.5~4.0重量%、2.0~4.0重量%、2.5~4.0重量%、3.0~4.0重量%、3.5~4.0重量%、1.5~3.5重量%、2.0~3.5重量%、2.5~3.5重量%、3.0~3.5重量%、1.5~3.0重量%、2.0~3.0重量%、2.5~3.0重量%、1.5~2.5重量%、2.0~2.5重量%、又は1.5~2.0重量%とし得る。ある実施形態において、乾燥試薬層溶解性向上剤としてグリシンを用いる場合、本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬に含有させるグリシン量は1.5~4.0重量%の範囲が好適である。別の実施形態において、乾燥試薬層溶解性向上剤としてグリシンを用いる場合、本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬に含有させるグリシン量は2.0~3.0重量%の範囲が好適である。無希釈血漿を測定する場合は、乾燥試薬層溶解性向上剤としてグリシンを用いる場合、本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬に含有させるグリシン量は、上記の範囲、例えば1.5%~4.0重量%とすることができる。無希釈全血を測定する場合は、乾燥試薬層溶解性向上剤としてグリシンを用いる場合、本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬に含有させるグリシン量は、上記の範囲、例えば1.5重量%以上とすることができる。例えば無希釈全血を測定する場合において、乾燥試薬層溶解性向上剤としてグリシンを用いるとき、本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬に含有させるグリシン量は、1.5~5.0重量%、1.5~4.5重量%、例えば1.5~4.0重量%とすることができる。無希釈血漿でも無希釈全血でも測定可能とする場合には、乾燥試薬層溶解性向上剤としてグリシンを用いる場合、本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬に含有させるグリシン量は、これらの範囲の種々の組み合わせでもよい。なお、本明細書において重量%は、特に断らない限り、最終溶液における濃度、すなわち終濃度である。
ある実施形態において、本発明に係るフィブリノゲン定量乾燥試薬は、pH緩衝剤(pH調整剤ともいう)を含む。凍結乾燥に先立ち、トロンビン活性を有するタンパク、磁性粒子、ヘパリン中和剤、フィブリンモノマー会合阻害剤、カルシウム塩、乾燥試薬層溶解性向上剤を含有させる緩衝液は、pH=6.0~8.0の間で緩衝作用があるものであれば特に限定されない。ある実施形態においてpH調整剤(pH緩衝剤)は、試薬のpHをpH6.0~pH8.0、例えばpH約7.35やpH約7.5に調整するものであり得る。緩衝剤としては、例示すれば、40mM HEPES緩衝液(pH=7.35)または40mM Tris-HCl緩衝液(pH=7.5)等が好適なものとして挙げられる。
ある実施形態において、本発明に係るフィブリノゲン定量乾燥試薬は、乾燥試薬層補強材を含む。乾燥試薬層補強材としては、ウシ血清アルブミン、ヒト血清アルブミンなどが挙げられるが、これに限らない。該定量乾燥試薬に含有させる乾燥試薬層補強材の量は、乾燥試薬層補強材としてウシ血清アルブミンを使用する場合、0.6~2.0mg/1mL最終溶液の範囲が好適である。
ある実施形態において、本発明に係るフィブリノゲン定量乾燥試薬は、任意成分として、消泡剤を含み得る。消泡剤としては、ソルビタンモノラウレート、シリコーン系消泡剤、ポリプロピレングリコール系消泡剤が挙げられるが、これに限らない。該定量乾燥試薬に含有させる消泡剤の量は、消泡剤としてソルビタンモノラウレートを使用する場合、約0.001~約0.010重量%の範囲が好適である。
上記の成分を含む緩衝液溶液の乾燥方法は、フィブリノゲン定量乾燥試薬の溶解性、得られる磁性粒子の運動シグナルの強度、再現性の点から凍結乾燥法が好ましい。風乾による乾燥では、試薬の溶解性が悪いため、磁性粒子の運動シグナルが弱く終点の検知が難しい。また、風乾試薬の場合、たとえ終点を見いだせたとしても終点から求められる凝固時間がフィブリノゲン濃度に対応しない場合も生じる。
凍結および凍結乾燥法は特に限定されない。例示すると、フィブリノゲン定量乾燥試薬用最終溶液を図1に示した分注口から反応スライドに分注した後、該反応スライドを-40℃以下に保温したフリーザーに一昼夜保管して凍結する、または棚温を-40℃以下にした凍結乾燥機に該反応スライドをセットし、一昼夜保管して凍結する、あるいは、該反応スライドを液体窒素で瞬間凍結する等の一般的な凍結方法が使用できる。また、凍結した反応スライドの凍結乾燥法も特に限定されない。凍結乾燥法を例示すると、凍結した反応スライドを真空状態で-30℃から-20℃まで24時間で直線的に温度上昇させた後、次いで、-20℃から30℃まで20時間で直線的に温度上昇させ、最後に30℃で3時間保った後、乾燥空気で真空解除する方法が挙げられる。
上記凍結乾燥後のフィブリノゲン定量乾燥試薬は、直ちに、除湿された環境下で、アルミフィルムで密封することが好ましい。該除湿された環境は特に制限されないが、22~27℃の室温で相対湿度を35%以下とした環境が好ましい。また、アルミフィルムの仕様は特に制限されないが、ポリエステルフィルム(厚さ12μm)、ポリエチレン樹脂(厚さ15μm)、アルミニウム箔(厚さ9μm)、ポリエチレン樹脂(厚さ20μm)、ポリエチレンフィルム(厚さ30μm)をACコート剤で接着させた5層構造のアルミフィルム(厚さ86μm)が望ましい。該アルミフィルムでフィブリノゲン定量乾燥試薬全体を包容し、熱溶着で密封する。フィブリノゲン定量乾燥試薬は、それを用いてフィブリノゲン定量するまで、密封された状態で冷蔵保存することが好ましい。
本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬を用いてのフィブリノゲン定量は、検体を試薬に添加して試薬を溶解させた後、振動磁場と静止永久磁場の組合せをかけて試薬中に含有された磁性粒子を運動させ、該磁性粒子の運動シグナルを散乱光の変化量として捉え、その経時的変化から凝固点を検出し、起点(凝固反応開始点)から該凝固点までの時間を凝固時間として算出する装置を用いて行うことができる。得られる凝固時間は、検体中フィブリノゲン濃度に相関する。
該凝固時間を利用してのクエン酸加血漿中のフィブリノゲン定量法は特に限定されない。代表的な例を示すと、まず、フィブリノゲン濃度が既知で且つ濃度の異なる3種類のクエン酸加血漿を試料として上記の方法で測定し、それぞれのクエン酸加血漿に対応する凝固時間を得た後、それを基に検量線を予め作成しておく。次いで、任意のクエン酸加血漿を試料として上記の方法で測定し、凝固時間を得た後、前出の作成した検量線を使用して任意のクエン酸加血漿のフィブリノゲン濃度を見出す方法が挙げられる。該方法に使用される検量線はY軸をLN(フィブリノゲン濃度)とし、X軸をLN(凝固時間)とした直線回帰式が好適である。得られる直線回帰式は、一次式(Y=A×X+B)となり、任意のクエン酸加血漿のフィブリノゲン濃度は、一次式の傾き(A)と切片(B)に基づいて、下記の式で算出される。
[数1]
任意のクエン酸加血漿中のフィブリノゲン濃度=eB ×(凝固時間)A
本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬を用いてのフィブリノゲン定量に使用できる装置を例示すると、血液凝固分析装置CG02N((株)エイアンドティー製)等が挙げられる。尚、当装置は、起点(凝固反応開始点)以降で得られる磁性粒子の運動シグナルのピーク値に対して30%減衰した点を凝固点とし、起点(凝固反応開始点)から該凝固点までの時間を凝固時間として用いることができる。また、起点は、一定の時間間隔の磁性粒子運動シグナル比を連続的に算出し、その比が一定の範囲内で一定時間保たれた区間の先頭の点とすることができる。
検体中フィブリノゲン濃度は、通常、クエン酸加血漿中のフィブリノゲン濃度として表現される。全血検体は血漿成分だけではなく血球成分が含まれているため、全血検体を試料としてフィブリノゲン定量する場合には、該検体のヘマトクリット値を考慮する必要がある。つまり、全血検体を試料とする場合は、全血測定で得られた凝固時間から換算されたフィブリノゲン濃度に対しヘマトクリット補正式で補正を行い、検体中フィブリノゲン濃度を算出する必要がある。また、クエン酸加全血の場合は、クエン酸ナトリウム溶液1容に対して全血9容を添加・混和して測定試料が得られるのに対して、ヘパリン加全血の場合は、ヘパリンナトリウムあるいはヘパリンリチウムの粉末に対して全血を添加・混和して測定試料が得られるので、適用するヘマトクリット補正式は、クエン酸加全血の場合とヘパリン加全血の場合とで異なる。具体的には、クエン酸加全血を試料とした場合の検体中フィブリノゲン濃度は、以下の補正式で算出される。
[数2]
検体中フィブリノゲン濃度
=クエン酸加全血におけるフィブリノゲン濃度×(100/(100-ヘマトクリット値×0.9))
また、ヘパリン加全血を試料とした場合の検体中フィブリノゲン濃度は、以下の補正式で算出される。
[数3]
検体中フィブリノゲン濃度
=ヘパリン加全血におけるフィブリノゲン濃度×0.9×(100/(100-ヘマトクリット値))
なお、クエン酸加全血を測定試料とし、クエン酸加全血を用いてヘマトクリット値を求めた場合の検体中フィブリノゲン濃度は、以下の補正式で算出される。
[数4]
検体中フィブリノゲン濃度
=クエン酸加全血におけるフィブリノゲン濃度×(100/(100-ヘマトクリット値))
本発明の方法を用いてフィブリノゲンを定量した結果と従来法であるClauss法によりフィブリノゲンを定量した結果とは極めて良く一致する。さらに、再現性も好成績が得られ、無希釈血漿または無希釈全血を試料とした場合でも、信頼性のある定量を可能ならしめた。
本発明により、試薬の調製や検体の希釈操作を必要とすることなく、迅速、かつ正確にフィブリノゲンを定量することができる。本発明は、周産期及び周術期での使用に耐えうるフィブリノゲン定量乾燥試薬を提供する。すなわちある実施形態では、本発明に係るフィブリノゲン定量乾燥試薬は周産期の患者用である。別の実施形態において、本発明に係るフィブリノゲン定量乾燥試薬は周術期の患者用である。なお、本明細書において周産期とは、妊娠22週から出生後7日未満をいう。これは国際疾病分類第10版における周産期の定義に即したものである。また本明細書において周術期とは、手術に必要な3つの段階、術前、術中、術後を含む期間をいう。
本発明を一般的に説明に説明してきたが、以下の具体的な実施例を参照することによりさらに本発明を理解することができる。ここに示す実施例は説明及び例示のみを目的とするものであり、本発明を何ら限定するものではない。
[実施例1 血漿中フィブリノゲン濃度と凝固時間の相関性]
10mM CaCl2・2H2O、2.0(wt/v)%グリシン、80μg/mLポリブレン、1.2mg/mLウシ血清アルブミン、0.005(wt/v)%ソルビタンモノラウレート、および150μg/mL GPRP-アミドを含有させた40mM HEPES緩衝液(pH 7.35)をウシトロンビン凍結乾燥品(オリエンタル酵母製)に添加し、溶解させて、300NIHU/mLのトロンビン活性を有する試薬液を得た。該試薬液35mLに対して、四三酸化鉄(製品名AAT-03;平均粒子径0.35μm;戸田工業製)0.47gを添加し、懸濁させて、最終溶液を得た。該最終溶液25μLを図1に示す反応スライドに分注した。該反応スライドを-40℃に保温したフリーザーに一昼夜保管して凍結した。次いで、凍結した反応スライドを凍結乾燥した。凍結乾燥の条件は、真空状態で-30℃から-20℃まで24時間で直線的に温度上昇させた後、-20℃から30℃まで20時間で直線的に温度上昇させ、最後に30℃で3時間保った後、乾燥空気で真空解除する方法により行った。凍結乾燥試薬は、直ちに除湿された環境下で、アルミフィルムに密封した。
血漿中フィブリノゲン濃度と凝固時間との相関性を調べる方法は、以下のように行った。先ず、299mg/dLのフィブリノゲンを含有するヒト血漿と、フィブリノゲン欠乏血漿(Clinisys Associate社製)とを使用して48~299mg/dLまでのヒト血漿6種類の希釈系列を作製した。次いで、血液凝固分析装置CG02N((株)エイアンドティー製)に上記凍結乾燥試薬をセットし、希釈系列の検体を25μL添加して、各々の検体の凝固時間を求めた。最後に、Y軸をLN(フィブリノゲン濃度)とし、X軸をLN(凝固時間)としてデータをプロットし、作製したグラフに直線性が見られるか否かで相関性の有無を調べた。
図3に血漿中フィブリノゲン濃度と凝固時間の相関図を示す。図3からわかる通り、得られる凝固時間と検体中フィブリノゲン濃度との間に極めて良好な相関性が認められた。
[実施例2 得られる血漿中フィブリノゲン濃度の特異性と再現性]
フィブリノゲン定量乾燥試薬を実施例1の凍結乾燥試薬とし、フィブリノゲンを定量する装置として血液凝固分析装置CG02N((株)エイアンドティー製)を使用して、得られる血漿中フィブリノゲン濃度の特異性と再現性を調べた。
CG02Nに上記試薬をセットし、フィブリノゲン濃度既知の血漿検体を25μL添加して、凝固時間を求めた。4種類の血漿検体についてそれぞれ5回行った。実施例1の結果から、当凍結乾燥試薬の検量線は、LN(フィブリノゲン濃度)=-0.7606×LN(凝固時間)+7.01であることから、以下の式で、得られた凝固時間をフィブリノゲン濃度に換算した。
[数5]
任意のクエン酸加血漿中のフィブリノゲン濃度=e7.01×(凝固時間)-0.7606
既知のフィブリノゲン濃度に対する回収率で特異性を、連続5回測定のCV値(変動係数)で再現性を評価した。
結果を表1に示す。表1から、得られるフィブリノゲン濃度に特異性と再現性が見られることは明白である。
Figure 0007359538000001
[実施例3 Clauss法と本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬を用いた方法との相関性]
ヒト血漿51検体を用い、Clauss法で定量した結果と本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬でフィブリノゲンを定量した結果との相関性を調べた。Clauss法によるフィブリノゲンの定量は、試薬をデータファイ・フィブリノゲン(シスメックス製)とし、測定装置をKC4デルタ(商標)(Tcoag Ireland Ltd製)として、データファイ・フィブリノゲンの添付文書に示された方法により定量した。
本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬を用いてのフィブリノゲンの定量は、使用するフィブリノゲン定量乾燥試薬として、実施例1の凍結乾燥試薬を使用し、フィブリノゲンを定量する装置として、血液凝固分析装置CG02N((株)エイアンドティー製)を使用して行った。
CG02Nに凍結乾燥試薬をセットし、検体25μLを添加し、上記の方法を用いて各々の検体の凝固時間を求めた。そして、数5の式を用いて、得られた凝固時間をフィブリノゲン濃度に換算した。
図4にClauss法によるフィブリノゲン定量値と本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬を用いたフィブリノゲン定量値との相関図を示す。図4から、本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬を用いたフィブリノゲン定量値とClauss法によるフィブリノゲン定量値とは良く一致しており、相関性が高いことは明白である。
[実施例4 クエン酸加血漿検体及びクエン酸加全血検体の相関性]
クエン酸加全血51検体に対して、本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬でフィブリノゲン定量した結果と同一検体を遠心して得たクエン酸加血漿51検体に対して、本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬でフィブリノゲン定量した結果との相関性を調べた。また、本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬として以下の組成のものを用いた:
160μg/mL ポリブレン
2.5 (wt/v) % グリシン
10mM CaCl2・2H2O
1.2 mg/mL ウシ血清アルブミン
0.005(wt/v)% ソルビタンモノラウレート
200μg/mL GPRP-アミド
40mM HEPES緩衝液(pH 7.35)
333NIHU/mL ウシトロンビン
用いた装置および手順は実施例3と同様であった。当凍結乾燥試薬の検量線は、LN(フィブリノゲン濃度)=-0.7636×LN(凝固時間)+7.22であることから、以下の式で、得られた凝固時間をフィブリノゲン濃度に換算した。
[数6]
任意のクエン酸加血漿中のフィブリノゲン濃度=e7.22×(凝固時間)-0.7636
測定試料をクエン酸加全血とした場合の検体中フィブリノゲン濃度は、以下の方法で求めた。まず、クエン酸加全血51検体のヘマトクリット値を血球計数装置MYTHIC22(J)((株)エイアンドティー販売)にてそれぞれ求めた。次いで、血液凝固分析装置CG02N((株)エイアンドティー製)に上記凍結乾燥試薬をセットし、全血測定モードにした後、クエン酸加全血を25μL添加して、各々の検体の凝固時間を求めた。
数6の式を用いて、得られた凝固時間をフィブリノゲン濃度に換算した後、数4の式を用いて測定試料をクエン酸加全血とした場合の検体中フィブリノゲン濃度を求めた。
測定試料をクエン酸加血漿とした場合の検体中のフィブリノゲン濃度は、以下の方法で求めた。まずクエン酸加全血51検体を4℃、3000rpm、15min遠心し、上清からクエン酸加血漿51検体を得た。次いで、CG02Nに上記凍結乾燥試薬をセットし、血漿測定モードにした後、クエン酸加血漿を25μL添加して、各々の検体の凝固時間を求めた。数6の式を用いて、得られた凝固時間をフィブリノゲン濃度に換算した。
図5に本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬を使用して、クエン酸加血漿を測定試料とした場合のフィブリノゲン定量値とクエン酸加全血を測定試料とした場合のフィブリノゲン定量値との相関図を示した。図5から、本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬を使用した時、測定試料をクエン酸加全血とした場合のフィブリノゲン定量値は測定試料をクエン酸加血漿とした場合のフィブリノゲン定量値と良く一致しており、相関性が高いことは明白である。
[実施例5 各種グリシン濃度での試薬の調製及び評価]
フィブリノゲン定量乾燥試薬中のグリシン含有量の効果を、クエン酸加血漿およびクエン酸加全血の凝固時間とその同時再現性で調べた。まず、実施例4と同様の試薬組成を使用し、ただし試薬組成のうち、グリシン濃度を0.5%、1.0%、1.5%、2.0%、2.5%、3.0%、3.5%、4.0%、4.5%又は5.0%とした凍結乾燥試薬をそれぞれ作製した。次いで、CG02Nにて、フィブリノゲン濃度181mg/dLのクエン酸加血漿をそれぞれの凍結乾燥試薬を用いて5回連続で測定し、得られる凝固時間と5回連続測定のCV値を記録した。
Figure 0007359538000002
表2に示す通り、試薬液中のグリシン濃度が1.5%未満の試薬の場合は、試薬溶解性が不足して極端に延長した凝固時間となるが、試薬液中のグリシン濃度が1.5%以上の試薬の場合は、溶解性が向上して短縮した凝固時間が得られる。また、試薬液中のグリシン濃度が4.5%を超える試薬は、血液凝固分析装置CG02Nでの凝固時間が検出限界の5.0秒未満となった。このことは、検体中フィブリノゲン濃度が181mg/dLを超える検体についてはフィブリノゲン定量ができないことを意味する。即ち、試薬液中のグリシン濃度が4.5%を超える試薬の場合は、フィブリノゲン製剤を投与して検体中フィブリノゲン濃度が正常範囲(200~400mg/dL)に回復したことを確認することができなくなることから、血漿測定の場合は、試薬液中のグリシン濃度が、1.5%~4.0%の範囲が好適であることが明白である。
次いで、CG02Nにて、フィブリノゲン濃度181mg/dLのクエン酸加全血をそれぞれの凍結乾燥試薬を用いて5回連続で測定し、得られる凝固時間と5回連続測定のCV値を記録した。
Figure 0007359538000003
表3に示す通り、試薬液中のグリシン濃度が1.5%未満の試薬の場合は、試薬溶解性が不足して極端に延長した凝固時間となるが、試薬液中のグリシン濃度が1.5%以上の試薬の場合は、溶解性が向上して短縮した凝固時間が得られる。この結果から、全血測定の場合は、試薬液中のグリシン濃度が、1.5%以上の範囲が好適であることが明白である。
[比較例1 従来組成の凍結乾燥試薬との性能比較]
本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬と特許第3469909号に記載された試薬組成に準じて作製した凍結乾燥試薬との性能比較を行った。
実施例1に示した調製法のうち、試薬液中のグリシン濃度を2.5%としたフィブリノゲン定量乾燥試薬を作製した。また、実施例1に示した調製法のうち、試薬液の組成を下記の組成に変更した凍結乾燥試薬を作成した。当該試薬液の組成は、特開平05-219993号公報(特許第3469909号)で報告されている試薬組成である。
比較例の試薬組成:
15μg/mL ポリブレン
10mM CaCl2・2H2O
1.0 (wt/v) % ウシ血清アルブミン
0.08 (wt/v) % ポリエチレングリコール6000
200μg/mL 凝集抑制剤(GPRP-アミド)
50mM Tris緩衝液(pH8.0)
50IU/mL ウシトロンビン
110mM NaCl
CG02Nにて、フィブリノゲン濃度162mg/dLのクエン酸加血漿およびクエン酸加全血をそれぞれの試薬を用いて5回連続で測定し、得られる凝固時間とN=5回測定のCV値を記録した。また、測定時に得られる磁性粒子運動シグナルの経時変化も記録した。
Figure 0007359538000004
表4に示す通り、従来組成の凍結乾燥試薬より本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬の方が、得られる凝固時間が短く、それに伴い、得られる凝固時間の再現性も良好であることが明白である。
また、この測定時に得られた磁性粒子運動シグナルの経時変化を図6、図7に示す。図6は、本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬で測定した時の磁性粒子運動シグナルの経時変化を示したグラフであり、図7は、従来技術の試薬組成に準じて作製した凍結乾燥試薬で測定した時の磁性粒子運動シグナルの経時変化を示したグラフである。グラフの横軸は、検体を添加してからの経過時間を示し、グラフ中の数字「51」は25.5秒、「101」は50.5秒を指す。縦軸は、散乱光の変化量、すなわち、磁性粒子の運動シグナル(単位:カウント)を指す。本発明のフィブリノゲン定量乾燥試薬の方が、磁性粒子運動シグナルの経時変化が5回測定で揃っており、凝固反応の進行に伴う磁性粒子運動シグナルの減衰が大きいことが明白である。それに対して、従来組成の凍結乾燥試薬は、磁性粒子運動シグナルの経時変化が5回測定で大きくばらついており、凝固反応の進行に伴う磁性粒子運動シグナルの減衰がゆるやかである。このような試薬の場合、誤測定を引き起こす危険性がある。
また、各試薬の血漿測定前後の写真を図8に示す。図8において、上が測定前の試薬であり、下が測定後の試薬である。従来組成の凍結乾燥試薬では、試薬溶解性が不十分なため、測定後、局所的に磁性粒子が集まり、永久磁石の磁場に由来する磁性粒子線が判別しにくくなっている。このことは、磁性粒子の運動が凝固反応の進行に伴う反応系内の粘度変化に必ずしも対応していない場合も発生することを意味している。これに対して、本発明の試薬(試薬液中グリシン濃度2.5%の試薬)では、試薬溶解性が向上しているため、永久磁石の磁場に由来する磁性粒子線が明確に判別できる。試薬液中グリシン濃度1.5%、2.0%、3.0%、3.5%及び4.0%の本発明試薬についても同様に、永久磁石の磁場に由来する磁性粒子線が明確に判別できた。なお、試薬液中グリシン濃度4.5%及び5.0%の試薬については、局所的な磁性粒子の集まりが見られるなど、測定後の外観は必ずしも良好ではなかった。
本発明によりフィブリノゲンを無希釈にて定量測定することができる。
本明細書において言及された文献はいずれも、参照によりその全内容を本明細書に組み入れる。
A 透明樹脂板
B 透明樹脂板
C 白色樹脂板
D 試薬充填部

Claims (11)

  1. (i)トロンビン又はトロンビン活性を有するタンパク質、ここで該トロンビン活性は、(a)フィブリノゲンのフィブリンモノマーへの変換、及び(b)カルシウムイオンの存在下での、第XIII因子の、XIIIaへの活性化、の両方の反応を進めることができる活性である、
    (ii) 磁性粒子、
    (iii) フィブリンモノマー会合阻害剤、
    (iv) カルシウム塩、
    (v) 乾燥試薬層溶解性向上剤、
    (vi) 乾燥試薬層補強材、並びに
    (vii) pH緩衝剤
    を含む、無希釈の血漿又は全血検体を測定するための、フィブリノゲン定量用のフィブリノゲン定量乾燥試薬。
  2. トロンビン又はトロンビン活性を有するタンパク質がウシトロンビンである、請求項1に記載のフィブリノゲン定量乾燥試薬。
  3. 磁性粒子が四三酸化鉄である、請求項1又は2に記載のフィブリノゲン定量乾燥試薬。
  4. フィブリンモノマー会合阻害剤がGPRP-アミド、又はGHRP-アミドである、請求項1~3のいずれか1項に記載のフィブリノゲン定量乾燥試薬。
  5. カルシウム塩が塩化カルシウム二水和物である、請求項1~4のいずれか1項に記載のフィブリノゲン定量乾燥試薬。
  6. 乾燥試薬層溶解性向上剤がグリシンである、請求項1~5のいずれか1項に記載のフィブリノゲン定量乾燥試薬。
  7. グリシンを、1.5~4.0重量%最終溶液にて含む、請求項6に記載のフィブリノゲン定量乾燥試薬。
  8. 乾燥試薬層補強材がウシ血清アルブミンである、請求項1~7のいずれか1項に記載のフィブリノゲン定量乾燥試薬。
  9. pH緩衝剤がHEPES-水酸化ナトリウムである、請求項1~8のいずれか1項に記載のフィブリノゲン定量乾燥試薬。
  10. さらにヘパリン中和剤、及び/又は消泡剤を含む、請求項1~9のいずれか1項に記載のフィブリノゲン定量乾燥試薬。
  11. ヘパリン中和剤がポリブレンである、及び/又は消泡剤がソルビタンモノラウレートである、請求項10に記載のフィブリノゲン定量乾燥試薬。
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