JP7357596B2 - 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム並びに撮像装置 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム並びに撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7357596B2
JP7357596B2 JP2020162404A JP2020162404A JP7357596B2 JP 7357596 B2 JP7357596 B2 JP 7357596B2 JP 2020162404 A JP2020162404 A JP 2020162404A JP 2020162404 A JP2020162404 A JP 2020162404A JP 7357596 B2 JP7357596 B2 JP 7357596B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amount
imaging device
image processing
tracking target
specific period
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020162404A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022055043A (ja
Inventor
陽太 赤石
俊輝 小林
友也 平川
優太 渡邉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2020162404A priority Critical patent/JP7357596B2/ja
Publication of JP2022055043A publication Critical patent/JP2022055043A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7357596B2 publication Critical patent/JP7357596B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Studio Devices (AREA)
  • Image Analysis (AREA)
  • Focusing (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)

Description

本発明は、画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム並びに撮像装置に係り、特に撮像装置で撮像された動画像を処理する画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム並びに撮像装置に関する。
動画像におけるフレーム間の動きベクトルに基づいて、画面内の主要被写体を推定する技術が知られている(たとえば、特許文献1-4等)。
特開2012-160780号公報 特開2020-95673号公報 特開2009-65573号公報 特開2010-272953号公報
本開示の技術に係る1つの実施形態は、追尾対象を短時間で推定できる画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム並びに撮像装置を提供する。
(1)撮像装置で撮像された動画像を処理する画像処理装置であって、プロセッサを備え、プロセッサは、特定期間内で動画像から動きベクトルを時系列順に算出する処理と、動きベクトルの変化量を時系列順に算出する処理と、動きベクトルの変化量に基づいて、追尾対象を推定する処理と、を行う、画像処理装置。
(2)プロセッサは、動きベクトルの変化量の変化傾向に基づいて、追尾対象を推定する、(1)の画像処理装置。
(3)プロセッサは、動きベクトルの変化量が減少傾向にある被写体を追尾対象と推定する、(2)の画像処理装置。
(4)プロセッサは、動きベクトルの変化量が複数フレームに亘り減少している被写体を追尾対象と推定する、(3)の画像処理装置。
(5)プロセッサは、撮像装置の動き量に基づいて、特定期間を開始する、(1)から(4)のいずれか一の画像処理装置。
(6)プロセッサは、特定期間内における動きベクトルの変化量の平均値を算出する処理を更に行い、プロセッサは、動きベクトルの変化量の平均値が、マイナス方向において閾値を超える被写体を追尾対象と推定する、(1)から(5)のいずれか一の画像処理装置。
(7)プロセッサは、動画像を撮像した際の撮像装置の動き量に基づいて、閾値を設定する処理を更に行う、(6)の画像処理装置。
(8)プロセッサは、撮像装置の動き量が大きくなるほど閾値をマイナス方向に大きく設定する、(7)の画像処理装置。
(9)プロセッサは、撮像装置の動き量が基準値を超える場合、閾値を第1閾値に設定し、撮像装置の動き量が基準値以下の場合、閾値を第1閾値よりもマイナス方向において小さい第2閾値に設定する、(8)の画像処理装置。
(10)プロセッサは、動画像を撮像した際の撮像装置の動き量に基づいて、特定期間を設定する処理を更に行う、(1)から(9)のいずれか一の画像処理装置。
(11)プロセッサは、撮像装置の動き量が大きくなるほど特定期間を長く設定する、(10)の画像処理装置。
(12)プロセッサは、撮像装置の動き量が基準値を超える場合、特定期間を第1特定期間に設定し、撮像装置の動き量が基準値以下の場合、特定期間を第1特定期間よりも短い第2特定期間に設定する、(11)の画像処理装置。
(13)プロセッサは、動画像に基づいて、撮像装置の動き量を算出する処理を更に行う、(1)から(12)のいずれか一の画像処理装置。
(14)撮像装置は、本体の動き量を検出するセンサを備え、プロセッサは、センサから撮像装置の動き量の情報を取得する処理を更に行う、(1)から(12)のいずれか一の画像処理装置。
(15)(1)から(14)のいずれか一の画像処理装置と、推定した追尾対象に焦点を合わせるようにフォーカスレンズを移動させて焦点調節を行う焦点調節部と、を備えた撮像装置。
(16)撮像装置で撮像された動画像を処理する画像処理方法であって、特定期間内で動画像から動きベクトルを時系列順に算出するステップと、動きベクトルの変化量を時系列順に算出するステップと、動きベクトルの変化量に基づいて、追尾対象を推定するステップと、を含む、画像処理方法。
(17)撮像装置で撮像された動画像を処理する画像処理プログラムであって、特定期間内で動画像から動きベクトルを時系列順に算出する機能と、動きベクトルの変化量を時系列順に算出する機能と、動きベクトルの変化量に基づいて、追尾対象を推定する機能と、をコンピュータに実現させる画像処理プログラム。
撮像装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図 追尾AFを行う際にCPUが実現する機能の一例を示すブロック 追尾対象設定部が有する機能のブロック図 撮像により得られる時系列の画像の一例を示す図 図4に示した時系列順の2つの画像を重畳して表示した画像 図4に示した時系列順の2つの画像から得られる動きベクトルの分布の一例を示す図 追尾対象の動きベクトルの変化量の推移の一例を示すグラフ 背景の動きベクトルの変化量の推移の一例を示すグラフ 追尾対象の設定処理の手順を示すフローチャート 追尾対象の動きベクトルの変化量の推移の他の一例を示すグラフ 追尾対象設定部が有する機能のブロック図 ブレ検出センサが備えられている場合に追尾対象設定部が有する機能のブロック図 追尾対象の推定処理を自動で開始する場合に追尾対象設定部が有する機能のブロック図 撮像装置の動き量に基づいて追尾対象の設定処理を開始する場合の処理の手順を示すフローチャート
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
ここでは、追尾AF(AF:Auto Focus)の機能を備えた撮像装置において、追尾対象を自動設定する場合を例に説明する。
追尾AFとは、撮像装置のAF機能の一つであり、動く被写体を追いかけて焦点を合わせ続ける機能である。追尾AFでは、最初に追尾対象とする被写体を設定する必要がある。しかし、追尾対象とする被写体が最初から動いている場合、この設定をユーザが手動(ボタン操作等)で行うことは難しい。したがって、このような場合は、装置側で追尾対象とする被写体を自動で設定できることが望ましい。
本実施の形態では、追尾AFを備えた撮像装置において、追尾対象を自動設定できる撮像装置について説明する。
[撮像装置のハードウェア構成]
図1は、撮像装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
本実施の形態の撮像装置10は、撮像光学系12、撮像光学系駆動部14、撮像部16、表示部18、記憶部20、接続部22、操作部24、CPU(Central Processing Unit)26、ROM(Read Only Memory)28、及び、RAM(Random Access Memory)30等を備える。
撮像光学系12は、被写体像を撮像部16の撮像素子に結像させる複数のレンズ群、及び、光量を調節する絞り12B等を備える。撮像光学系12は、一部のレンズ群又は全体を光軸に沿って前後移動させることにより、焦点調節される。焦点調節用のレンズ群は、撮像光学系12におけるフォーカスレンズ12Aを構成する。
撮像光学系駆動部14は、フォーカスレンズ12Aを駆動するフォーカスレンズ駆動部14A、及び、絞り12Bを駆動する絞り駆動部14Bを有する。フォーカスレンズ駆動部14Aは、フォーカスレンズ12Aを駆動するアクチュエータ及びその駆動回路を有する。絞り駆動部14Bは、絞り12Bを駆動するアクチュエータ及びその駆動回路を有する。
撮像部16は、光学像を電気信号に変換する撮像素子16Aを備える。撮像素子16Aには、たとえば、所定の配列(たとえば、ベイヤ配列等)のカラーフィルタを有するCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型のイメージセンサ、CCD(Charged Coupled Device)型のイメージセンサが用いられる。なお、カラーフィルタについては、必ずしも備えている必要はない。この他、撮像素子16Aには、有機薄膜撮像素子等を用いることもできる。
本実施の形態の撮像装置10では、撮像素子16Aとして、駆動部、ADC(Analog to Digital Converter)及び信号処理部等を備えたCMOS型のカラーイメージセンサが用いられる。この場合、撮像素子16Aは、内蔵する駆動部に駆動されて動作する。また、各画素の信号は、内蔵するADCによってデジタル信号に変換される。更に、各画素の信号には、内蔵する信号処理部によって、相関二重サンプリング処理、ゲイン処理、補正処理等の処理が必要に応じて施される。これらの信号処理は、各画素の信号をデジタル信号に変換する前に行う構成としてもよいし、また、デジタル信号に変換した後に行う構成としてもよい。
また、本実施の形態の撮像装置10では、撮像素子16Aとして、位相差画素が組み込まれた撮像素子が用いられる。位相差画素が組み込まれた撮像素子を用いることで、画面内の被写体の位相差の情報を取得できる。また、取得した位相差の情報から画面内の被写体の焦点のズレの方向及び焦点のズレ量(デフォーカス量)を検出できる。位相差画素が組み込まれた撮像素子、及び、その撮像素子を用いた位相差の検出方法は公知である。したがって、その詳細についての説明は省略する。
表示部18は、LCD(Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(Organic Light Emitting Diode display,OLED display)などのディスプレイで構成される。また、表示部18を構成するディスプレイには、タッチパネルを備えたタッチパネルディスプレイを用いることもできる。表示部18には、EVF(Electronic View Finder)の形態のものも含まれる。ただし、表示部18がEVFで構成される場合、表示部18にタッチパネルが備えられることはない。
記憶部20は、撮像された画像データの記憶に使用される他、各種データの記憶に使用される。記憶部20は、たとえば、Flash Memoryを含むEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-only Memory)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の不揮発性を有する半導体メモリで構成される。記憶部20は、装置本体に一体的に備えられた構成(いわゆる内蔵メモリの形態)であってもよいし、着脱可能な構成(いわゆるメモリカードの形態)であってもよい。
接続部22は、外部機器(たとえば、外部表示装置、外部記録装置等)を接続する端子を備える。通信規格としては、たとえば、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)等を採用できる(HDMIは登録商標)。
操作部24は、撮像装置10を操作するための各種操作デバイスを備える。操作デバイスには、電源ボタン、シャッターボタン、録画ボタン等の各種操作ボタン類が含まれる。また、表示部18を構成するディスプレイがタッチパネルディスプレイで構成される場合には、タッチパネルも操作デバイスに含まれる。本実施の形態の撮像装置10には、操作デバイスとして、追尾AFのオン、オフを切り替える追尾AFスイッチが備えられる。なお、追尾AFのオン、オフは、この他、設定画面で行う構成とすることもできる。
CPU26は、プロセッサの一例である。CPU26は、所定のプログラムを実行することにより、撮像装置10の制御部及び画像処理部等として機能する。CPU26は、制御部として、AE制御(AE:Automatic Exposure)、AF制御等の撮像制御、表示部18への表示制御、記憶部20への記録制御等の処理を行う。また、CPU26は、画像処理部として、表示用の画像データの生成、記録用の画像データの生成等の処理を行う。表示用の画像データ及び記録用の画像データは、RAWデータ(撮像部16から出力された未加工の動画像データ)に対し所定の画像処理(いわゆる現像処理)を施して生成する。ここでの画像処理には、オフセット処理、ガンマ補正処理、デモザイク処理、RGB/YCrCb変換処理、ホワイトバランス処理等が含まれる。これらは公知の処理であるので、その詳細についての説明は省略する。また、CPU26は、画像処理部として、追尾AFを行う際に、追尾対象の設定処理を行う。この点については、後述する。
CPU26が行う上記の各処理については、その一部又は全部をCPU26の内部に設けたハードウェアで行う構成とすることもできる。
ROM28には、CPU26が実行するプログラム、及び、制御等に必要な各種データが格納される。なお、ROM28を構成するメモリには、Flash Memoryを含むEEPROMが含まれる。
RAM30は、CPU26が各種処理を行う際の作業領域として使用される。
[追尾AFの機能]
図2は、追尾AFを行う際にCPUが実現する機能の一例を示すブロックである。
同図に示すように、CPU26は、追尾AFを行う際、追尾対象設定部100、追尾対象検出部110、フォーカスエリア設定部112、位相差検出部114及びフォーカスレンズ駆動制御部116等としての機能を実現する。
追尾対象設定部100は、追尾対象を設定する。本実施の形態の撮像装置10では、撮像部16から逐次出力される画像データ(動画像における各フレームの画像データ)に基づいて、主要被写体を推定し、追尾対象に設定する。追尾対象設定部100の詳細については後述する。
追尾対象検出部110は、撮像部16から逐次出力される画像データ(動画像における各フレームの画像データ)から追尾対象を逐次検出する。検出は、追尾対象設定部100で設定された被写体を対象に行われる。検出には、テンプレートマッチング等の公知の手法が採用される。
フォーカスエリア設定部112は、追尾対象検出部110の検出結果に基づいて、フォーカスエリアを設定する。具体的には、追尾対象検出部110で検出された追尾対象を含む矩形の領域をフォーカスエリアに設定する。
位相差検出部114は、フォーカスエリア設定部112で設定されたフォーカスエリア内の被写体の位相差を検出する。位相差検出部114は、撮像部16から得られる画像データに基づいて、フォーカスエリア内の被写体の位相差を検出する。より具体的には、画像データから得られる位相差画素の信号に基づいて、フォーカスエリア内の被写体の位相差を検出する。
フォーカスレンズ駆動制御部116は、位相差検出部114による位相差の検出結果に基づいて、フォーカスレンズ駆動部14Aの駆動を制御する。具体的には、位相差の検出結果に基づいて、フォーカスエリア内の被写体に焦点を合わせるのに必要なフォーカスレンズ12Aの駆動量を算出し、算出した駆動量でフォーカスレンズ駆動部14Aを駆動する。
本実施の形態の撮像装置10において、追尾対象検出部110、フォーカスエリア設定部112、位相差検出部114及びフォーカスレンズ駆動制御部116は、推定した追尾対象に焦点を合わせるようにフォーカスレンズを移動させて焦点調節を行う焦点調節部として機能する。
[追尾対象設定部]
上記のように、追尾対象設定部100は、撮像部16から逐次出力される画像データ(動画像における各フレームの画像データ)から主要被写体を推定し、追尾対象に設定する。本実施の形態の撮像装置10において、追尾対象設定部100は、画像処理装置の一例である。
図3は、追尾対象設定部が有する機能のブロック図である。
同図に示すように、追尾対象設定部100は、動きベクトル算出部100A、追尾対象候補抽出部100B、変化量算出部100C及び追尾対象推定部100Dの機能を有する。追尾対象推定部100Dで推定された被写体が追尾対象に設定される。CPU24は、所定のプログラム(画像処理プログラム)を実行することにより、各機能を実現する。
動きベクトル算出部100Aは、撮像部16から逐次出力される画像データ(動画像における各フレームの画像データ)を逐次処理し、画像内の動きベクトルを算出する。撮像部16から逐次出力される画像データを逐次処理することで、動きベクトルは時系列順に算出される。本実施の形態の撮像装置10では、画面をM×N(M、Nは2以上の整数)のブロックに分割し、ブロックごとに動きベクトルを算出する。以下、動きベクトルの算出方法について概説する。
図4は、撮像により得られる時系列の画像の一例を示す図である。同図において、(A)は、n-1フレーム目の画像、(B)は、nフレーム目の画像を表している。
同図は、画面右方向に向かって進む人物O1を追って撮像した場合の例を示している。画面内には、人物O1の他に人物O2及び木O3が存在し、人物O2は、画面左方向に向かって進んでいる。木O3は、静止物としての背景を便宜的に表したものである。
図5は、図4に示した時系列順の2つの画像を重畳して表示した画像である。同図では、n-1フレーム目の画像を破線で表し、nフレーム目の画像を実線で表している。
2つの画像は、ブロック単位でブロックマッチングされ、各ブロックの相関関係から各ブロックの動きベクトルが算出される。すなわち、n-1フレーム目の画像の各ブロックが、nフレーム目の画像のどのブロックに移動したかを求めることで、各ブロックの動きベクトルが算出される。
図6は、図4に示した時系列順の2つの画像から得られる動きベクトルの分布の一例を示す図である。同図は、各ブロックの動きベクトルを規格化して表している。
同図において、斜線で示す領域は、nフレーム目の画像において、動体である人物O1及び人物O2が存在する領域である。動体である人物O1及び人物O2が存在する領域のブロックは、背景のブロックと異なる動きベクトルを示す。また、動体である人物O1及び人物O2も、その動きが異なることから、異なる動きベクトルを示す。
追尾対象候補抽出部100Bは、動きベクトルの算出結果に基づいて、追尾対象候補を抽出する。図6に示すように、同じ被写体が属するブロックは、ほぼ同じ動きベクトルが算出される。したがって、ほぼ同じ動きベクトルのブロックを一塊として抽出することで、追尾対象候補を抽出できる。追尾対象候補抽出部100Bは、たとえば、隣接するブロック間で動きベクトルの差分が閾値以下のブロックを組み合わせて、追尾対象候補を抽出する。あるいは、クラスタリング処理を行って、追尾対象候補を抽出する。図6に示す例の場合、人物O1と、人物O2と、木O3を含む背景と、が追尾対象候補として抽出される。
変化量算出部100Cは、各追尾対象候補の動きベクトルの変化量を算出する。変化量は、前後の動きベクトルの差分として算出される。すなわち、nフレーム目の動きベクトルをVn、n-1フレーム目の動きベクトルをVn-1とすると、変化量ΔVは、ΔV=[Vn]-[Vn-1]で算出される。動きベクトルは、順次算出されるので、変化量も順次算出される。なお、各追尾対象候補の動きベクトルは、たとえば、追尾対象候補として抽出されたブロックの動きベクトルの平均として算出される。
追尾対象推定部100Dは、変化量算出部100Cで算出された各追尾対象候補の動きベクトルの変化量に基づいて、追尾対象候補の中から追尾対象を推定する。具体的には、動きベクトルの変化量の変化傾向に基づいて、追尾対象を推定する。より具体的には、動きベクトルの変化量が減少傾向にある追尾対象候補を追尾対象と推定する。特に、動きベクトルの変化量が、複数フレームに亘り減少している追尾対象候補を追尾対象と推定する。
ここで、動きベクトルの変化量が減少傾向にある被写体を追尾対象とする理由について説明する。
最初から動いている被写体を追尾して撮像する場合を考える。この場合、まず、ユーザは、追尾対象を画面内に捉える動作を行う。そして、追尾対象を画面内に捉えた後は、追尾対象の動きに合わせて撮像装置を動かす動作を行う。このような動作を行った場合、撮像される画像において、追尾対象の動きベクトルは漸次収束する。すなわち、追尾対象を捉えた後は、追尾対象の動きに追従して撮像装置を動かすので、相対的な動きは、ほぼなくなる。したがって、追尾対象の動きベクトルは漸次収束する。動きベクトルが漸次収束することから、追尾対象の動きベクトルの変化量は漸次減少する。したがって、動きベクトルの変化量が減少傾向にある被写体を抽出することで、追尾対象を推定できる。
図7は、追尾対象の動きベクトルの変化量の推移の一例を示すグラフである。同図において、縦軸は動きベクトルの変化量、横軸は時間である。
同図は、比較的動きの速い被写体を追尾対象とした場合の撮り初めからの動きベクトルの変化量の推移を示している。同図に示すように、追尾対象の動きベクトルの変化量は、撮り初めから漸次減少する傾向にある。特に、追いかけて撮像することから、変化量は凡そマイナスの値で推移して収束する。
図8は、背景の動きベクトルの変化量の推移の一例を示すグラフである。同図において、縦軸は動きベクトルの変化量、横軸は時間である。
同図に示すように、背景も、その動きベクトルの変化量は漸次収束する。しかし、背景は静止物であるため、追尾対象を追って撮像した場合、その動きベクトルの変化量は、プラスの値で推移して収束する。
このように、追尾対象と、それ以外とでは、動きベクトルの変化量の変動パターンが異なる。したがって、動きベクトルの変化量の変動パターンから追尾対象を推定できる。
上記のように、追尾対象は、動きベクトルの変化量が、凡そマイナスの値で推移して収束する。この場合、複数フレーム間での平均を取ると、その値はマイナスの値を示す。本実施の形態の撮像装置10では、各追尾対象候補について、特定期間における動きベクトルの変化量の平均を算出し、算出した平均値に基づいて、追尾対象を推定する。具体的には、算出した平均値と閾値とを比較し、マイナス方向において閾値を超える被写体を追尾対象と推定する。なお、マイナス方向において閾値を超える被写体を追尾対象と推定するので、閾値はマイナスの値に設定される。特定期間は、あらかじめ定められた期間である。特定期間は、たとえば、あらかじめ定められたフレーム数分の撮像期間として設定される。
したがって、追尾対象推定部100Dは、変化量算出部100Cで算出された各追尾対象候補の動きベクトルの変化量の平均値を算出する処理、及び、算出した平均値に基づいて追尾対象を推定する処理を行う。平均値を算出する処理では、特定期間における平均値を算出する。算出した平均値に基づいて追尾対象を推定する処理では、閾値と比較する処理を行い、マイナス方向において閾値を超える追尾対象候補を抽出する処理を行う。抽出された追尾対象候補が追尾対象と推定される。最初の特定期間における平均値の算出結果から追尾対象を抽出できなかった場合、再度、平均値の算出処理が行われ、その算出結果に基づいて、追尾対象の抽出処理が行われる。すなわち、追尾対象が抽出されるまで、繰り返し処理が行われる。
図9は、追尾対象の設定処理の手順を示すフローチャートである。
まず、動きベクトルを算出する(ステップS1)。動きベクトルは、撮像部16から逐次出力される画像データを逐次処理して算出する。したがって、動きベクトルは時系列順に算出される。
次に、算出された動きベクトルに基づいて、追尾対象候補の被写体を抽出する(ステップS2)。そして、算出した各追尾対象候補の動きベクトルの変化量を算出する(ステップS3)。上記のように、動きベクトルの変化量は、前後の動きベクトルの差分として算出される。
次に、算出した動きベクトルの変化量に関して、特定期間での平均値を算出する(ステップS4)。そして、算出した平均値に基づいて、追尾対象を抽出する(ステップS5)。具体的には、各追尾対象候補の動きベクトルの変化量の平均値と閾値とを比較し、マイナス方向において閾値を超える追尾対象候補を抽出し、追尾対象とする。この処理の結果、追尾対象を抽出できたか否かを判定する(ステップS6)。追尾対象が抽出できた場合は、抽出した被写体を追尾対象に設定する(ステップS7)。一方、追尾対象を抽出できなかった場合は、ステップS1に戻り、次の特定期間で、再度、追尾対象の抽出を行う。
なお、マイナス方向において閾値を超える追尾対象候補が複数抽出された場合は、追尾対象を抽出できなかったと判定される。すなわち、追尾対象を1つに絞れなかった場合は、追尾対象を抽出できなかったと判定される。したがって、この場合、次の特定期間で、再度、追尾対象の抽出が行われる。すなわち、最終的に1つに絞られるまで繰り返し追尾対象の推定処理が行われる。なお、この場合は、先の特定期間で追尾対象として抽出された追尾対象候補に限定して、追尾対象の推定処理を行う構成としてもよい。
このように、本実施の形態の撮像装置10では、追尾対象を設定する際、追尾対象候補の動きベクトルの変化量に基づいて、追尾対象を推定する。これにより、最初から動いている被写体を追尾対象とする場合であっても、撮り初めから短時間で追尾対象を推定できる。すなわち、従来手法では、主要被写体(追尾対象)を推定するために、動きベクトルが一定の値に収束するのを待つ必要があるが、本実施の形態の撮像装置10によれば、動きベクトルの収束を待たずに主要被写体(追尾対象)を推定できる。
[変形例]
[被写体の特性に応じた閾値又は特定期間の設定]
動きベクトルの変化量の平均値を算出するための期間としての特定期間、及び、追尾対象を推定するための閾値については、追尾対象とする被写体の特性に応じて最適化することで、より精度よく追尾対象を推定できる。以下、この点について説明する。
図10は、追尾対象の動きベクトルの変化量の推移の他の一例を示すグラフである。同図において、縦軸は動きベクトルの変化量、横軸は時間である。
同図は、比較的動きの遅い被写体を追尾対象とした場合の撮り初めからの動きベクトルの変化量の推移を示している。追尾対象の動きが遅い場合、容易に追尾対象を捉えることができる。よって、この場合、同図に示すように、比較的早期に変化量が収束する。ただし、この場合も変化量は凡そマイナスの値で推移して収束する。
したがって、追尾対象とする被写体の動きの速さによって特定期間及び閾値を設定することで、より高精度に追尾対象を推定できる。具体的には、追尾対象とする被写体の動きが速くなるほど特定期間を長い期間に設定する。あるいは、閾値をよりマイナス方向に大きな値に設定する。
追尾対象とする被写体の動きの速さは、撮り初めの撮像装置の動きから推定できる。すなわち、動きの速い被写体は、その動きに合わせて短時間で撮像装置を大きく動かすので、撮り初めの撮像装置の動き量は大きくなる。したがって、撮像装置の動き量から追尾対象とする被写体の動きの速さを推定できる。
撮像装置の動き量から追尾対象とする被写体の動きの速さを推定できるので、撮像装置の動き量から閾値又は特定期間を最適化できる。具体的には、撮像装置の動き量が大きくなるほど、閾値をマイナス方向に大きな値に設定する。あるいは、撮像装置の動き量が大きくなるほど、特定期間を長く設定する。すなわち、平均値を算出するための期間を長くする。
たとえば、閾値については、閾値を2段階に設定し、撮像装置の動き量に応じて、使用する閾値を切り替える。具体的には、閾値として、第1閾値及び第2閾値を定める。第2閾値は、第1閾値よりもマイナス方向において小さな値に設定する。すなわち、よりゼロに近い値に設定する。撮像装置の動き量が基準値を超える場合、閾値を第1閾値に設定する。撮像装置の動き量が基準値を超える場合とは、撮像装置の動き量が比較的大きい場合である。そして、撮像装置の動き量が比較的大きい場合とは、追尾対象とする被写体の動きが比較的速い場合である。したがって、この場合は、より大きな閾値である第1閾値に設定する。一方、撮像装置の動き量が基準値以下の場合、閾値を第2閾値に設定する。撮像装置の動き量が基準値以下の場合とは、撮像装置の動き量が比較的小さい場合である。そして、撮像装置の動き量が比較的小さい場合とは、追尾対象とする被写体の動きが比較的遅い場合である。したがって、この場合は、より小さな閾値である第2閾値に設定する。これにより、追尾対象の特性(動きの速さ)に応じて、閾値を最適化できる。
特定期間についても、たとえば、特定期間の値を2段階に設定し、撮像装置の動き量に応じて、使用する特定期間を切り替える。具体的には、特定期間として、第1特定期間及び第2特定期間を定める。第2特定期間は、第1期間よりも短い期間に設定する。撮像装置の動き量が基準値を超える場合、特定期間を第1特定期間に設定する。上記のように、撮像装置の動き量が基準値を超える場合とは、撮像装置の動き量が比較的大きい場合であり、追尾対象とする被写体の動きが比較的速い場合である。したがって、この場合は、より長い期間である第1特定期間に設定する。一方、撮像装置の動き量が基準値以下の場合、特定期間を第2特定期間に設定する。上記のように、撮像装置の動き量が基準値以下の場合とは、撮像装置の動き量が比較的小さい場合であり、追尾対象とする被写体の動きが比較的遅い場合である。したがって、この場合は、より短い期間である第2特定期間に設定する。これにより、追尾対象の特性(動きの速さ)に応じて、特定期間を最適化できる。
[撮像装置の動き量の検出]
撮像装置の動き量に基づいて、使用する閾値又は特定期間を切り替える場合、撮像装置の動き量の情報を取得する必要がある。
撮像装置の動き量は、たとえば、撮像により得られた画像データから求めることができる。また、たとえば、本体の動き量を検出するセンサが備えられている場合には、そのセンサから出力される情報を利用することもできる。たとえば、撮像装置に手ブレ補正機能が備えられている場合には、ブレ検出センサから出力される情報を利用することができる。
[画像データからの検出]
ここでは、撮像により得られた画像データ(動画像における各フレームの画像データ)から撮像装置の動き量を求める場合について説明する。撮像により得られた画像データから撮像装置の動き量を求める場合、画像データから求めた動きベクトルの情報を利用できる。
図11は、追尾対象設定部が有する機能のブロック図である。
同図は、動きベクトルを利用して撮像装置10の動き量を求め、求めた動き量に応じて閾値を最適化する場合の一例を示している。
図11に示すように、本例の追尾対象設定部100は、動き量算出部100E及び閾値設定部100Fの機能を更に有する。
動き量算出部100Eは、動きベクトル算出部100Aで算出された動きベクトルに基づいて、撮像装置10の動き量を算出する。本例では、撮り初めから複数フレーム分の画面全体の動きベクトルの平均を算出し、その大きさを撮像装置の動き量とする。たとえば、撮り初めから3フレーム分の画面全体の動きベクトルの平均を算出し、算出した動きベクトルの大きさを撮像装置の動き量とする。画面全体の動きベクトルは、全ブロックの動きベクトルの平均として算出される。たとえば、1フレームの画面全体の動きベクトルV1の値が(x1,y1)、2フレームの画面全体の動きベクトルV2の値が(x2,y2)、3フレームの画面全体の動きベクトルV3の値が(x3,y3)であったとする。なお、x1、x2、x3は、それぞれ動きベクトルV1、V2、V3のx方向成分であり、y1、y2、y3は、それぞれ動きベクトルV1、V2、V3のy方向成分である。x方向は、画面の横方向であり、y方向は、画面の縦方向である。この場合、画面全体の動きベクトルの大きさの平均は、[(x1+x2+x3)+(y1+y2+y3)1/2/3で算出される。たとえば、1フレームの画面全体の動きベクトルV1の値が(0,0)、2フレームの画面全体の動きベクトルV2の値が(10,0)、3フレームの画面全体の動きベクトルV3の値が(15,0)の場合、[(0+10+15)+(0+0+0)1/2/3=[(25)+(0)1/2/3≒8.3で算出される。
閾値設定部100Fは、動き量算出部100Eで算出された撮像装置10の動き量の値に基づいて、閾値を設定する。本例では、動き量が基準値を超える場合、閾値を第1閾値に設定する。一方、動き量が基準値以下の場合、閾値を第2閾値に設定する。第2閾値は、第1閾値よりもマイナス方向において小さな値(よりゼロに近い値)に設定される。
このように、撮像により得られる画像データから撮像装置の動き量を求め、求めた動き量に応じて閾値を最適化できる。
なお、本例では、閾値を最適化する例で説明したが、特定期間についても同様の手法で最適化できる。
[センサを利用する方法]
上記のように、本体の動き量を検出するセンサが撮像装置に備えられている場合には、そのセンサを利用して、撮像装置の動き量の情報を取得することもできる。
図12は、ブレ検出センサが備えられている場合に追尾対象設定部が有する機能のブロック図である。
撮像装置に手ブレ補正機能が備えられている場合、手ブレを検出するために、ブレ検出センサが備えられる。そして、このブレ検出センサが撮像装置に備えられている場合、ブレ検出センサの出力を利用して、撮像装置の動き量(ブレ量)を検出できる。
図12に示すように、本例の追尾対象設定部100には、ブレ検出センサ200から出力される信号に基づいてブレ量を算出するブレ量算出部100G、及び、ブレ量算出部100Gで算出されたブレ量に基づいて閾値を設定する閾値設定部100Fが更に備えられる。
ブレ検出センサ200は、本来の用途として、手ブレの検出に使用するものであるが、本例では、これを追尾対象の設定にも使用する。ブレ検出センサ200は、たとえば、ジャイロセンサで構成される。
ブレ量算出部100Gは、ブレ検出センサ200から出力される信号に基づいて、ブレ量を算出する。たとえば、ブレ検出センサ200がジャイロセンサで構成される場合、センサから出力される角速度信号を積分し、ブレ量(角度信号)を算出する。算出したブレ量が、撮像装置の動き量とされる。
閾値設定部100Fは、撮り初めに算出されたブレ量(動き量)に基づいて、閾値を設定する。本例では、動き量が基準値を超える場合、閾値を第1閾値に設定する。一方、動き量が基準値以下の場合、閾値を第2閾値に設定する。第2閾値は、第1閾値よりもマイナス方向において小さな値(よりゼロに近い値)に設定される。
このように、本体の動き量を検出するセンサが撮像装置に備えられている場合には、そのセンサを利用して、撮像装置の動き量の情報を取得し、閾値を最適化できる。
なお、本例では、閾値を最適化する例で説明したが、特定期間についても同様の手法で最適化できる。
また、本例では、ブレ検出センサを利用する場合を例に説明したが、本体の動き量を検出するセンサは、これに限定されるものではない。この他、たとえば、加速度センサを使用することもできる。
また、本例では、手ブレ補正用のブレ検出センサを流用する構成としているが、専用のセンサを設けてもよい。
[追尾対象の推定処理の開始タイミング]
上記のように、最初から動いている被写体を追尾して撮像する場合、ユーザは、まず、追尾対象を画面内に捉える動作を行う。この動作を行った際、撮像装置は大きく動かされる。すなわち、目的とする被写体を画面内に捉えるため、短時間で比較的大きく動かされる。したがって、撮像装置の動きをモニタすることで、追尾対象の推定処理を開始するタイミングを最適化できる。すなわち、適切なタイミングで追尾対象の推定処理を開始できる。具体的には、撮像装置の動き量をモニタし、規定値以上の動き量が検出された場合に、追尾対象の推定処理を開始する。
図13は、追尾対象の推定処理を自動で開始する場合に追尾対象設定部が有する機能のブロック図である。
同図に示すように、開始判定部100Hの機能が更に備えられる。開始判定部100Hは、動き量算出部100Eで算出された撮像装置10の動き量の値に基づいて、追尾対象の推定処理を開始するタイミングを判定する。本例では、動き量が規定値を超えた場合に、追尾対象の推定処理を開始するタイミングであると判定する。なお、本例において、撮像装置10の動き量は、画像データから検出される。
追尾対象推定部100Dは、開始判定部100Hが、追尾対象の推定処理を開始するタイミングと判定した場合に、推定処理を開始する。すなわち、特定期間を開始し、各追尾対象候補の動きベクトルの変化量の平均値を算出して、追尾対象を推定する。
図14は、撮像装置の動き量に基づいて追尾対象の設定処理を開始する場合の処理の手順を示すフローチャートである。
まず、追尾AFの機能がオンされているかが判定される(ステップS11)。追尾AFの機能がオンされている場合(ステップS11が「Yes」の場合)、撮像装置10の動き量の検出が開始される(ステップS12)。そして、検出された動き量が規定値以上か否かが判定される(ステップS13)。動き量が規定値以上の場合、追尾対象の推定処理が開始される(ステップS14)。すなわち、追尾対象を捕捉する動作がユーザによって開始されたと判断されて、追尾対象の推定処理が開始される。一方、動き量が規定値未満の場合、追尾AFの機能がオフされたか否かが判定される(ステップS15)。追尾AFの機能がオフされていない場合は、ステップS12に戻り、再び撮像装置10の動き量が検出される(ステップS12)。一方、追尾AFの機能がオフされた場合は処理を終了する。
このように、撮像装置10の動き量を検出し、規定値以上の動き量が検出された場合に、追尾対象の推定処理を開始する。これにより、処理負荷を低減できる。また、誤認識も防止できる。
なお、本例は、撮像により得られた画像データに基づいて撮像装置10の動き量を検出する場合を例に説明したが、装置本体の動き量を検出するセンサが備えられている場合には、当該センサを利用して、撮像装置10の動き量を検出する構成としてもよい。
[手動による推定処理の開始指示及びキャンセル指示]
追尾対象の推定処理は、ユーザからの指示に応じて開始する構成とすることもできる。たとえば、ボタン操作によって、追尾対象の推定処理の開始を指示する構成にできる。この場合、たとえば、追尾対象の推定処理の開始を指示するボタンを装置本体に設ける。ユーザが、このボタンを押下すると、追尾対象の推定処理が開示される。
また、開始した追尾対象の推定処理は、ユーザからの指示に応じて強制的にキャンセルできる構成としてもよい。たとえば、ボタン操作によって、追尾対象の推定処理のキャンセルを指示する構成にできる。この場合、たとえば、追尾対象の推定処理のキャンセルを指示するボタンを装置本体に設ける。追尾対象の推定処理が開始された場合において、ユーザが、このボタンを押下すると、追尾対象の推定処理がキャンセルされる。
[画面表示]
表示部18にライブビューを表示する場合において、追尾AFを行う場合、追尾対象に設定された被写体を枠で囲って表示する構成とすることが好ましい。
また、追尾対象の推定処理を行う場合は、その処理過程で抽出された追尾対象候補の被写体を枠で囲って表示する構成とすることができる。この場合、最終的に追尾対象として設定された被写体を囲う枠と、追尾対象候補の被写体を囲う枠とを、異なる形態(色、明るさ、線種等)で表示することが好ましい。たとえば、追尾対象候補は白色の枠で囲い、追尾対象が確定した後は黄色の枠で囲う構成とすることができる。
[追尾対象候補の抽出]
上記実施の形態では、動きベクトルの検出結果に基づいて、追尾対象候補を抽出する構成としているが、追尾対象候補を抽出する構成は、これに限定されるものではない。公知の画像認識技術を利用して、追尾対象候補を抽出する構成とすることができる。たとえば、画像認識により動体を抽出する技術を利用し、抽出した動体を追尾対象候補とすることができる。また、たとえば、画像認識により、人物を抽出する技術(顔のみを抽出する場合を含む)を利用し、抽出した人物を追尾対象候補とすることができる。画像認識には、学習済みモデルを使用することができる。
[動きベクトルの算出]
上記実施の形態では、1画面を複数のブロックに分割し、ブロック単位で動きベクトルを算出する構成としているが、動きベクトルを算出する方法は、これに限定されるものではない。たとえば、上記のように、画像認識等を利用して追尾対象候補を抽出する場合、抽出した追尾対象候補の動きベクトルを直接算出する構成とすることもできる。
[焦点検出]
上記実施の形態では、位相差画素が組み込まれた撮像素子を用いて焦点検出(測距)する構成としているが、焦点検出の手段は、これに限定されるものではない。たとえば、専用の位相差AFセンサを用いて焦点検出する構成としてもよい。この他、いわゆるアクティブ方式のAFセンサ(赤外線センサ、超音波センサなど)を用いて焦点検出する構成としてもよい。また、コントラスト方式により焦点検出する構成としてもよい。
[撮像装置]
本発明の撮像装置には、いわゆるデジタルカメラ、ビデオカメラ等の他、撮像以外の機能を有する装置に一体的に組み込まれた撮像装置も含まれる。たとえば、スマートフォン、パーソナルコンピュータ等に組み込まれた撮像装置も含まれる。
[プロセッサ]
画像処理装置(上記実施の形態では、追尾対象設定部が画像処理装置に相当)の各機能を実現するプロセッサには、汎用的なプロセッサであるCPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路などが含まれる。
画像処理装置の各機能は、これら各種のプロセッサのうちの1つで実現されていてもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサ(たとえば、複数のFPGA、あるいはCPUとFPGAの組み合わせ)で実現されてもよい。
また、画像処理装置の各機能を1つのプロセッサで実現してもよい。信号処理装置の各機能を1つのプロセッサで実現する例としては、第1に、1つ以上のCPUとソフトウェアの組合せで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが、信号処理装置の各機能を実現する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)などに代表されるように、信号処理装置全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。
このように、画像処理装置の各機能は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサを1つ以上用いて実現される。
更に、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路である。
10 撮像装置
12 撮像光学系
12A フォーカスレンズ
12B 絞り
14 撮像光学系駆動部
14A フォーカスレンズ駆動部
14B 絞り駆動部
16 撮像部
16A 撮像素子
18 表示部
20 記憶部
22 接続部
24 操作部
26 CPU
28 ROM
30 RAM
100 追尾対象設定部
100A 動きベクトル算出部
100B 追尾対象候補抽出部
100C 変化量算出部
100D 追尾対象推定部
100E 動き量算出部
100F 閾値設定部
100G ブレ量算出部
100H 開始判定部
110 追尾対象検出部
112 フォーカスエリア設定部
114 位相差検出部
116 フォーカスレンズ駆動制御部
200 ブレ検出センサ
O1 人物
O2 人物
O3 木
S1~S7 追尾対象の設定処理の手順
S11~S15 撮像装置の動き量に基づいて追尾対象の設定処理を開始する場合の処理の手順

Claims (14)

  1. 撮像装置で撮像された動画像を処理する画像処理装置であって、
    プロセッサを備え、
    前記プロセッサは、
    特定期間内で前記動画像から動きベクトルを時系列順に算出する処理と、
    前記動きベクトルの変化量を時系列順に算出する処理と、
    前記特定期間内における前記動きベクトルの変化量の平均値を算出する処理と、
    前記動きベクトルの変化量の平均値が、マイナス方向において閾値を超える被写体を追尾対象推定する処理と、
    を行う、
    画像処理装置。
  2. 前記プロセッサは、前記動画像を撮像した際の前記撮像装置の動き量に基づいて、前記閾値を設定する処理を更に行う、
    請求項に記載の画像処理装置。
  3. 前記プロセッサは、前記撮像装置の動き量が大きくなるほど前記閾値をマイナス方向に大きく設定する、
    請求項に記載の画像処理装置。
  4. 前記プロセッサは、前記撮像装置の動き量が基準値を超える場合、前記閾値を第1閾値に設定し、前記撮像装置の動き量が前記基準値以下の場合、前記閾値を前記第1閾値よりもマイナス方向において小さい第2閾値に設定する、
    請求項に記載の画像処理装置。
  5. 前記プロセッサは、前記撮像装置の動き量に基づいて、前記特定期間を開始する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 撮像装置で撮像された動画像を処理する画像処理装置であって、
    プロセッサを備え、
    前記プロセッサは、
    特定期間内で前記動画像から動きベクトルを時系列順に算出する処理と、
    前記動きベクトルの変化量を時系列順に算出する処理と、
    前記動きベクトルの変化量に基づいて、追尾対象を推定する処理と、
    前記動画像を撮像した際の前記撮像装置の動き量に基づいて、前記特定期間を設定する処理であって、前記撮像装置の動き量が大きくなるほど前記特定期間を長く設定する処理と、
    を行う、
    画像処理装置。
  7. 前記プロセッサは、前記撮像装置の動き量が基準値を超える場合、前記特定期間を第1特定期間に設定し、前記撮像装置の動き量が前記基準値以下の場合、前記特定期間を前記第1特定期間よりも短い第2特定期間に設定する、
    請求項に記載の画像処理装置。
  8. 前記プロセッサは、前記動画像に基づいて、前記撮像装置の動き量を算出する処理を更に行う、
    請求項1からのいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. 前記撮像装置は、本体の動き量を検出するセンサを備え、
    前記プロセッサは、前記センサから前記撮像装置の動き量の情報を取得する処理を更に行う、
    請求項1からのいずれか1項に記載の画像処理装置。
  10. 請求項1からのいずれか1項に記載の画像処理装置と、
    推定した追尾対象に焦点を合わせるようにフォーカスレンズを移動させて焦点調節を行う焦点調節部と、
    を備えた撮像装置。
  11. 撮像装置で撮像された動画像を処理する画像処理方法であって、
    特定期間内で前記動画像から動きベクトルを時系列順に算出するステップと、
    前記動きベクトルの変化量を時系列順に算出するステップと、
    前記特定期間内における前記動きベクトルの変化量の平均値を算出するステップと、
    前記動きベクトルの変化量の平均値が、マイナス方向において閾値を超える被写体を追尾対象推定するステップと、
    を含む、
    画像処理方法。
  12. 撮像装置で撮像された動画像を処理する画像処理方法であって、
    特定期間内で前記動画像から動きベクトルを時系列順に算出するステップと、
    前記動きベクトルの変化量を時系列順に算出するステップと、
    前記動きベクトルの変化量に基づいて、追尾対象を推定するステップと、
    前記動画像を撮像した際の前記撮像装置の動き量に基づいて、前記特定期間を設定するステップであって、前記撮像装置の動き量が大きくなるほど前記特定期間を長く設定するステップと、
    を含む、
    画像処理方法。
  13. 撮像装置で撮像された動画像を処理する画像処理プログラムであって、
    特定期間内で前記動画像から動きベクトルを時系列順に算出する機能と、
    前記動きベクトルの変化量を時系列順に算出する機能と、
    前記特定期間内における前記動きベクトルの変化量の平均値を算出する機能と、
    前記動きベクトルの変化量の平均値が、マイナス方向において閾値を超える被写体を追尾対象推定する機能と、
    をコンピュータに実現させる画像処理プログラム。
  14. 撮像装置で撮像された動画像を処理する画像処理プログラムであって、
    特定期間内で前記動画像から動きベクトルを時系列順に算出する機能と、
    前記動きベクトルの変化量を時系列順に算出する機能と、
    前記動きベクトルの変化量に基づいて、追尾対象を推定する機能と、
    前記動画像を撮像した際の前記撮像装置の動き量に基づいて、前記特定期間を設定する機能であって、前記撮像装置の動き量が大きくなるほど前記特定期間を長く設定する機能と、
    をコンピュータに実現させる画像処理プログラム。
JP2020162404A 2020-09-28 2020-09-28 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム並びに撮像装置 Active JP7357596B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020162404A JP7357596B2 (ja) 2020-09-28 2020-09-28 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム並びに撮像装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020162404A JP7357596B2 (ja) 2020-09-28 2020-09-28 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム並びに撮像装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022055043A JP2022055043A (ja) 2022-04-07
JP7357596B2 true JP7357596B2 (ja) 2023-10-06

Family

ID=80998134

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020162404A Active JP7357596B2 (ja) 2020-09-28 2020-09-28 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム並びに撮像装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7357596B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010193245A (ja) 2009-02-19 2010-09-02 Casio Computer Co Ltd 撮像装置、撮像方法及び撮像プログラム
JP2010250155A (ja) 2009-04-17 2010-11-04 Nikon Corp 電子カメラ
JP2011040990A (ja) 2009-08-11 2011-02-24 Nikon Corp 撮像装置
JP2013197822A (ja) 2012-03-19 2013-09-30 Canon Inc 撮像装置、その制御方法、および制御プログラム
JP2017163510A (ja) 2016-03-11 2017-09-14 富士通株式会社 撮影制御プログラム、撮影制御方法および撮影制御装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010193245A (ja) 2009-02-19 2010-09-02 Casio Computer Co Ltd 撮像装置、撮像方法及び撮像プログラム
JP2010250155A (ja) 2009-04-17 2010-11-04 Nikon Corp 電子カメラ
JP2011040990A (ja) 2009-08-11 2011-02-24 Nikon Corp 撮像装置
JP2013197822A (ja) 2012-03-19 2013-09-30 Canon Inc 撮像装置、その制御方法、および制御プログラム
JP2017163510A (ja) 2016-03-11 2017-09-14 富士通株式会社 撮影制御プログラム、撮影制御方法および撮影制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022055043A (ja) 2022-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6106921B2 (ja) 撮像装置、撮像方法および撮像プログラム
US8212896B2 (en) Image capturing apparatus and method for controlling the same
US8692888B2 (en) Image pickup apparatus
US10270978B2 (en) Zoom control device with scene composition selection, and imaging apparatus, control method of zoom control device, and recording medium therewith
US9258481B2 (en) Object area tracking apparatus, control method, and program of the same
US20160379075A1 (en) Image recognition device and image recognition method
CN107850753B (zh) 检测设备、检测方法、检测程序和成像设备
JP6742173B2 (ja) 焦点調節装置及び方法、及び撮像装置
US20210256713A1 (en) Image processing apparatus and image processing method
US20160189392A1 (en) Object tracking apparatus, control method therefor and storage medium
JP5189913B2 (ja) 画像処理装置
JP6172973B2 (ja) 画像処理装置
JP7357596B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム並びに撮像装置
JP2018022128A (ja) 焦点調節装置および方法、および撮像装置
US12008773B2 (en) Object tracking apparatus and control method thereof using weight map based on motion vectors
CN110024373B (zh) 摄像装置、摄像方法及存储介质
EP2690859B1 (en) Digital photographing apparatus and method of controlling same
JP6024135B2 (ja) 被写体追尾表示制御装置、被写体追尾表示制御方法およびプログラム
JP2014127154A (ja) 被写体領域追跡装置、その制御方法及びプログラム
US20230300460A1 (en) Imaging apparatus, imaging control method, and imaging control program
US20240080554A1 (en) Focusing apparatus, image pickup apparatus, focusing method, and storage medium
WO2023106103A1 (ja) 画像処理装置およびその制御方法
JP7278737B2 (ja) 撮像装置及びその制御方法、並びにプログラム
US20220270264A1 (en) Image processing device, control method thereof, imaging device, and recording medium
US11616902B2 (en) Apparatus to perform alignment to images, image processing method to perform alignment to images, and computer readable non-transitory memory to perform alignment to images

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220830

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230620

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230810

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230904

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230926

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7357596

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150