JP7357569B2 - 連結式使い捨て着用物品 - Google Patents
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Description
<第1の態様>
前後方向中央を含む股間部と、前後方向中央より前側に延びる腹側部分と、前後方向中央より後側に延びる背側部分とを有し、
前記背側部分の両側部に、前記腹側部分の外面に着脱可能に連結される連結部をそれぞれ有し、
前記背側部分における幅方向の一方側及び他方側は、幅方向の中央と前記連結部との間で、表側に偶数回折り返された後折り返し部分を有し、
前記後折り返し部分の最上面に、前記連結部が露出しており、
前記腹側部分における幅方向の一方側及び他方側は、幅方向の中央と前記連結部との間で、表側に奇数回折り返された前折り返し部分を有しており、
前記前折り返し部分の最上面に、前記腹側部分の外面が露出しており、
前記腹側部分の内面と背側部分の内面とが対面するように前後方向に2つ折りされているとともに、前記後折り返し部分の最上面に位置する前記連結部が、前記前折り返し部分の最上面に位置する前記腹側部分の外面に連結されている、
ことを特徴とする、連結式使い捨て着用物品。
本連結式使い捨て着用物品は、背側部分の両側部の連結部が腹側部分の外面の両側部にそれぞれ連結された状態で折り畳まれている。そして、このように折り畳まれた連結式使い捨て着用物品を開くと、連結部の連結を維持したまま、前折り返し部分及び後折り返し部分が展開し、ウエスト開口及び脚開口を有する装着状態と同様の形状になる。よって、連結部の連結を変更せずに、パンツタイプ使い捨て着用物品と同様に、そのまま穿いて使用することも可能となる。もちろん、パンツタイプ使い捨て着用物品と同様に穿いた後に、連結部の連結位置を調節することにより、胴周り寸法を調節してもよい。
また、本連結式使い捨て着用物品は、従来と同程度にコンパクトに折り畳むことができるため、製品包装が困難になることもない。
さらに、本連結式使い捨て着用物品は、前後方向に二つ折りされているだけでなく、後折り返し部分の最上面に位置する連結部が、前折り返し部分の最上面に位置する腹側部分の外面に連結されているため、二つ折りで重なる一方の部分と他方の部分とがずれにくいという副次的な効果も奏せられる。
前記腹側部分の外面には、前記連結部が連結されるターゲット部が一方の側部から他方の側部にわたり設けられているとともに、前記前折り返し部分の最上面に前記ターゲット部が露出しており、
前記腹側部分の内面と背側部分の内面とが対面するように前後方向に2つ折りされているとともに、前記後折り返し部分の最上面に位置する前記連結部が、前記前折り返し部分の最上面に位置する前記ターゲット部に連結されている、
第1の態様の連結式使い捨て着用物品。
連結式使い捨て着用物品においては、連結部を腹側部分の外面素材の任意個所に連結するものが知られているが、連結部の連結を強固にする等の目的で、腹側部分の外面の一方の側部から他方の側部にわたるターゲット部を有するものが一般的である。本態様は、後者の場合に適したものであり、前折り返し部分の最上面にターゲット部が露出して、後折り返し部分の連結部と連結可能なように、ターゲット部を設けたところに特徴を有するものである。
前記前折り返し部分の最上面と前記後折り返し部分の最上面との重なり領域における幅方向の外側に、前記連結部が偏っているとともに、
前記重なり領域における幅方向の中央側の端部に、前記前折り返し部分の最上面と前記後折り返し部分の最上面とが接着剤又は溶着により剥離可能に接合された仮止め部を有している、
第1又は2の態様の連結式使い捨て着用物品。
製造容易性や、パンツタイプ使い捨て着用物品と同様に、そのまま穿いて使用することを考慮すると、前折り返し部分の幅を広くし、前折り返し部分の最上面と後折り返し部分の最上面との重なり領域における幅方向の外側に、連結部が偏っていることが好ましい。しかし、この場合、前折り返し部分のうち連結部の連結位置よりも幅方向の中央側が非固定であると、パンツタイプ使い捨て着用物品と同様に、そのまま穿いて使用する場合に、この非固定の部分がひらひらとして脚を通す際に邪魔になる。そこで、本態様のように仮止め部を設け、非固定の部分を小さくするか又は無くすのは好ましい。
前記後折り返し部分は、幅方向の第1の位置で幅方向中央側に折り返された基端側部分と、この基端側部分の先端に沿う第2の位置で幅方向外側に折り返された先端側部分とからなり、
前記前折り返し部分は、幅方向の第3の位置で幅方向中央側に折り返された折り返し部分のみからなり、
前記第1の位置と前記第3の位置とは、幅方向の位置が同じである、
第1~3のいずれか1つの態様の連結式使い捨て着用物品。
本態様のように、第1の位置及び第3の位置の幅方向の位置を同じにすると、製品折り畳み状態では、腹側部分の側縁及び背側部分の側縁が一致するため、コンパクトで見栄えが良好となる。また、製造に際して、先に第2の位置で背側部分を裏側に折り返した後に、第1の位置及び第3の位置を通る折り位置で一度に腹側部分及び背側部分を表側に折り返すだけで(つまり、これら3か所について別々に折り返すのではなく、2回の折り返しで済む)製造することができる。
前記腹側部分は、展開状態で、前記股間部よりも幅方向の両側に延び出た前ウイングを有し、
前記背側部分は、展開状態で、前記前ウイングよりも幅方向の両側に延び出た延長部分を含む後ウイングを有し、
前記延長部分の表面に前記連結部を有しており、
前記延長部分は、幅方向に弾性伸縮する伸縮領域を有している、
第4の態様の連結式使い捨て着用物品。
本態様の構造では、後ウイングの幅が前ウイングよりも広くなるため、第4の態様の連結式使い捨て着用物品を構成しやすいものとなる。また、延長部分が伸縮領域を有しているため、後折り返し部分の幅が装着時よりも狭くなり、製造がより容易になる。
(吸収体)
吸収体3としては、パルプ繊維の積繊体、セルロースアセテート等のフィラメントの集合体、あるいは不織布等の繊維集合体を基本とし、必要に応じて高吸収性ポリマーを混合、固着等してなるものを用いることができる。また、必要に応じて、吸収体3はクレープ紙(図示せず)により包むことができる。また、吸収体3の平面形状は、図示のような砂時計形状の他、長方形状等、適宜定めることができる。吸収体3におけるパルプ目付けは100~500g/m2程度、厚みは1~15mm程度であるのが望ましい。また、高吸収性ポリマーの目付けは0~300g/m2程度であるのが望ましい。
液不透過性シート1は、特に限定されるものではないが、透湿性を有するものが好ましい。液不透過性シート1としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性シートを好適に用いることができる。また、液不透過性シート1としては、不織布を基材として防水性を高めたものも用いることができる。
おむつ外面を布のような外観、・肌触りとするために、液不透過性シート1の裏側全体は外装不織布12で覆われていると好ましい。外装不織布12は省略することもできる。
トップシート2は液透過性を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを用いることができる。
トップシート2を透過した液の逆戻りを防止するために、トップシート2の裏側に図示しない中間シート(「セカンドシート」とも呼ばれている)を設けることができる。中間シートは省略することもできる。
図3及び図4にも示されるように、物品内面の両側部(図示形態ではトップシート2の側縁部表面からその側方に延在する液不透過性シート1の表面)には、側部バリヤーシート4の幅方向外側の付根部分4xが前後方向全体にわたり貼り付けられている。側部バリヤーシート4は、各種不織布(スパンボンド不織布が好適である)の他、液不透過性シートに用いられるものと同様のプラスチックフィルム、又はこれらの積層シートを用いることができるが、肌への感触性の点で、撥水処理を施した不織布が好適である。側部バリヤーシート4の幅方向中央側の本体部分4cは、前後方向両端部では物品内面(図示形態ではトップシート2表面)にホットメルト接着剤等の手段により固着されているが、これらの間の中間部は非固定の自由部分となっており、この自由部分の先端部(展開状態における幅方向中央側の端部)には、細長状弾性部材4Gが前後方向に沿って伸長した状態でホットメルト接着剤等により固定されている。この細長状弾性部材4Gは図示例では所定の間隔を空けて複数本設けられているが、一本でも良い。細長状弾性部材4G(他の細長状弾性部材も同様)としては、糸状、紐状、帯状等に形成された天然ゴム又は合成ゴム、具体的にはスチレン系ゴム、オレフィン系ゴム、ウレタン系ゴム、エステル系ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンブタジエン、シリコーン、ポリエステル等、通常使用される素材を用いることができる。この自由部分は、細長状弾性部材4Gの収縮力が作用する結果、図4に示されるように、物品内面(図示形態ではトップシート2表面)に対して起き上がる側部バリヤーを構成する。この起き上がり部分の起点4bは側部バリヤーシート4における幅方向外側の固定部分4xと内側の部分4cとの境に位置する。なお、図1中の右斜め上がりの斜線部分は側部バリヤーシート4の固着部分を示している。
使い捨ておむつ100の前後方向両端部では、液不透過性シート1、外装不織布12、トップシート2及び側部バリヤーシート4が、吸収体3と重なる領域から吸収体3の前後端よりも前後両側にそれぞれ延在され、吸収体3の存在しないエンドフラップEFが形成されている。一方、使い捨ておむつ100の左右両側部では、液不透過性シート1、外装不織布12、トップシート2及び側部バリヤーシート4が、吸収体3と重なる領域から吸収体3の側縁よりも側方にそれぞれ延在され、吸収体3の存在しないサイドフラップSFが形成されている。
背側部分Bは、展開状態で、股間部Cよりも幅方向WDの両側に延び出た後ウイングBWを有していると好ましい。同様に、腹側部分Fも股間部Cよりも幅方向WDの両側に延び出た前ウイングFWを有していると好ましい。これら後ウイングBW及び前ウイングFWの少なくとも一方の全部は、それ以外の部分と別の部材により形成することもできる。しかし、図示例のようにサイドフラップ部SFを有する場合、サイドフラップ部SFの側部における前後方向LDの中間を切断することにより、股間部Cの側縁から前ウイングFW及び後ウイングBWに至る凹状の脚周り縁Leが形成され、その結果として前ウイングFW及び後ウイングBWの少なくとも基部(幅方向の中央側の部分)が形成されているのも好ましい。図示例では、前ウイングFWはサイドフラップのみからなり、後ウイングBWは、サイドフラップと、展開状態で前ウイングFWよりも幅方向WDの両側に延び出た延長部分とから形成されているが、逆に、後ウイングBWがサイドフラップのみからなり、前ウイングFWに延長部分を有していてもよく、前ウイングFW及び後ウイングBWの両方が延長部分を有していてもよい。
背側部分Bの両側部には、腹側部分Fの外面に着脱可能に連結される連結部9がそれぞれ設けられている。連結部9は、各後ウイングBWに一つ設ける他、複数設けることもできる。例えば、連結部9は、図5に示すように、各後ウイングBWに前後方向LDに間隔を空けて複数設けられていてもよいし、図6に示すように、各後ウイングBWに前後方向LD及び幅方向WDに間隔を空けて計4つ設けられていてもよい。連結部9としては、メカニカルファスナー(面ファスナー)のフック材(雄材)を設ける他、粘着剤層を設けてもよい。フック材は、その連結面に多数の係合突起を有するものであり、係合突起の形状としては、(A)レ字状、(B)J字状、(C)マッシュルーム状、(D)T字状、(E)ダブルJ字状(J字状のものを背合わせに結合した形状のもの)等が存在するが、いずれの形状であっても良い。
腹側部分Fにおける連結テープの連結箇所には、ターゲット部6が設けられていると好ましい。ターゲット部6は、図示例のように、連結を容易にするためのシート材を腹側部分Fの外面に貼り付けることにより設けることができる。
後ウイングBWにおける連結部9より幅方向WDの中央側に位置する部分は、幅方向WDに弾性伸縮する伸縮領域5xを有していると、装着時のフィット性が良好となるため好ましいが、伸縮領域5xを有しなくてもよい。後ウイングBWにおける伸縮領域5xを形成するための手法は特に限定されず、例えば伸縮不織布やゴムシート等のようにそれ自体で弾性伸縮する素材で対象部分を形成することもできるが、図示例では、延長部分の本体部5eのうち幅方向WDの大部分(例えば70%以上)を、第1のシートと第2のシートとを貼り合わせて形成するとともに、第1のシートと第2のシートとの間に弾性部材20を伸長状態で固定することにより形成している。この場合、弾性部材20を有する領域は、弾性部材20の収縮により幅方向WDに収縮されているとともに、幅方向WDに弾性伸長可能な伸縮領域5xとなる。この弾性部材20としては、細長状のものの他、シート状のものも用いることができる。
テープタイプ使い捨ておむつは折り畳み状態で販売されることが一般的である。折り畳み方は種々知られているが、図10及び図11に示すように、背側部分Bにおける幅方向WDの一方側及び他方側は、幅方向WDの中央WCと連結部9との間で、表側に偶数回折り返された後折り返し部分30を有し、後折り返し部分30の最上面に連結部9が露出しており、腹側部分Fにおける幅方向WDの一方側及び他方側は、幅方向WDの中央WCと連結部9との間で、表側に奇数回折り返された前折り返し部分40を有しており、前折り返し部分40の最上面に、腹側部分Fの外面が露出しており、腹側部分Fの内面と背側部分Bの内面とが対面するように前後方向LDに2つ折りされているとともに、後折り返し部分30の最上面に位置する連結部9が、前折り返し部分40の最上面に位置する腹側部分Fの外面に連結されていると好ましい。
W/6 ≦ X1 ≦ W-(2・X4) ・・・(1)
X4 ≦ X2 ≦ W/6 ・・・(2)
X4 ≦ X3 ≦ X2 ・・・(3)
図10に示す状態から、さらに小さくなるように1回又は複数回折り畳まれていてもよい。
Claims (4)
- 前後方向中央を含む股間部と、前後方向中央より前側に延びる腹側部分と、前後方向中央より後側に延びる背側部分とを有し、
前記背側部分の両側部に、前記腹側部分の外面に着脱可能に連結される連結部をそれぞれ有し、
前記背側部分における幅方向の一方側及び他方側は、幅方向の中央と前記連結部との間で、表側に偶数回折り返された後折り返し部分を有し、
前記後折り返し部分の最上面に、前記連結部が露出しており、
前記腹側部分における幅方向の一方側及び他方側は、幅方向の中央と前記連結部との間で、表側に奇数回折り返された前折り返し部分を有しており、
前記前折り返し部分の最上面に、前記腹側部分の外面が露出しており、
前記腹側部分の内面と背側部分の内面とが対面するように前後方向に2つ折りされているとともに、前記後折り返し部分の最上面に位置する前記連結部が、前記前折り返し部分の最上面に位置する前記腹側部分の外面に連結されており、
前記前折り返し部分の最上面と前記後折り返し部分の最上面との重なり領域における幅方向の外側に、前記連結部が位置するとともに、
前記重なり領域における幅方向の中央側の端部に、前記前折り返し部分の最上面と前記後折り返し部分の最上面とが接着剤又は溶着により剥離可能に接合された仮止め部を有している、
ことを特徴とする、連結式使い捨て着用物品。 - 前記腹側部分の外面には、前記連結部が連結されるターゲット部が一方の側部から他方の側部にわたり設けられているとともに、前記前折り返し部分の最上面に前記ターゲット部が露出しており、
前記腹側部分の内面と背側部分の内面とが対面するように前後方向に2つ折りされているとともに、前記後折り返し部分の最上面に位置する前記連結部が、前記前折り返し部分の最上面に位置する前記ターゲット部に連結されている、
請求項1記載の連結式使い捨て着用物品。 - 前記後折り返し部分は、幅方向の第1の位置で幅方向中央側に折り返された基端側部分と、この基端側部分の先端に沿う第2の位置で幅方向外側に折り返された先端側部分とからなり、
前記前折り返し部分は、幅方向の第3の位置で幅方向中央側に折り返された折り返し部分のみからなり、
前記第1の位置と前記第3の位置とは、幅方向の位置が同じである、
請求項1又は2記載の連結式使い捨て着用物品。 - 前記腹側部分は、展開状態で、前記股間部よりも幅方向の両側に延び出た前ウイングを有し、
前記背側部分は、展開状態で、前記前ウイングよりも幅方向の両側に延び出た延長部分を含む後ウイングを有し、
前記延長部分の表面に前記連結部を有しており、
前記延長部分は、幅方向に弾性伸縮する伸縮領域を有している、
請求項3記載の連結式使い捨て着用物品。
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Citations (3)
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WO2010092935A1 (ja) | 2009-02-12 | 2010-08-19 | 株式会社瑞光 | 使い捨て着用物品の製造方法 |
JP2016508857A (ja) | 2013-03-15 | 2016-03-24 | ザ プロクター アンド ギャンブルカンパニー | 折り畳まれた締結タブ部材を備える使い捨て吸収性再締結可能物品 |
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WO2010092935A1 (ja) | 2009-02-12 | 2010-08-19 | 株式会社瑞光 | 使い捨て着用物品の製造方法 |
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