JP7350504B2 - 空調システム - Google Patents

空調システム Download PDF

Info

Publication number
JP7350504B2
JP7350504B2 JP2019080014A JP2019080014A JP7350504B2 JP 7350504 B2 JP7350504 B2 JP 7350504B2 JP 2019080014 A JP2019080014 A JP 2019080014A JP 2019080014 A JP2019080014 A JP 2019080014A JP 7350504 B2 JP7350504 B2 JP 7350504B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
load
temperature
latent heat
conditioned space
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019080014A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020176782A (ja
Inventor
直樹 小林
敦 粕谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takenaka Corp
Original Assignee
Takenaka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takenaka Corp filed Critical Takenaka Corp
Priority to JP2019080014A priority Critical patent/JP7350504B2/ja
Publication of JP2020176782A publication Critical patent/JP2020176782A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7350504B2 publication Critical patent/JP7350504B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Description

本発明は、空調対象空間を空調する空調システムに関する。
例えば、会議室や事務室等を空調対象空間とする場合に、空調対象空間の利用開始から空調対象空間の空調を開始しても、空調対象空間の空調状態が所望の空調状態となるまでに時間がかかる。
そこで、従来、各従業員のスケジュール情報から各部屋の在室人数を推定し、その推定した在室人数に適した設定温度を求め、空調対象空間の利用開始時に空調対象空間の温度が設定温度になるように、空調対象空間の利用開始前に空調制御を行っているものがある(例えば、特許文献1参照。)。これにより、空調対象空間の利用開始時から空調対象空間の温度を設定温度に調整しておくことができるので、利用者の快適性の向上を図ることができる。
特開2013-89208号公報
しかしながら、設定温度を求める際には、在室人数を推定しているが、実際の空調対象空間の利用人数は推定した在室人数と異なる場合もある。例えば、実際の空調対象空間の利用人数が推定した在室人数よりも少ない場合には、空調対象空間の潜熱負荷が推定したよりも小さくなる。よって、過剰に潜熱負荷を処理することになり、空調対象空間の相対湿度が低下して、冷え過ぎとなる。
このように、利用開始前に事前に空調制御を行っておくことで、利用者の快適性は向上できるものの、利用開始後にそのまま空調制御を継続すると、潜熱負荷を適切に処理できない場合がある。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、空調対象空間の利用開始前から空調を行って利用者の快適性を向上しながら、空調対象空間の利用開始後においても、潜熱負荷を過不足なく適切に処理して、利用者の快適性を向上することができる空調システムを提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、空調対象空間に供給する空気の給気温度を調整する給気温度調整部と、
前記給気温度調整部にて温調された空気の空調対象空間への供給量を調整する風量調整部と、
前記給気温度調整部の作動状態、及び、前記風量調整部の作動状態を制御する空調制御部とが備えられ、
空調対象空間の利用開始前には、前記空調制御部が、空調対象空間の予定利用人数から潜熱負荷を推定し、空調対象空間に供給する空気の給気温度が推定した推定潜熱負荷に対応する推定負荷用の目標給気温度になるように、前記給気温度調整部の作動状態を制御し、且つ、空調対象空間の負荷状態に応じて、前記風量調整部の作動状態を制御する推定負荷用空調制御を行い、
空調対象空間の利用開始後において、空調対象空間における潜熱負荷が通常想定される通常潜熱負荷である場合には、前記空調制御部が、空調対象空間に供給する空気の給気温度が通常潜熱負荷に対応する通常用の目標給気温度になるように、前記給気温度調整部の作動状態を制御し、且つ、空調対象空間の負荷状態に応じて、前記風量調整部の作動状態を制御する通常空調制御を行い、
空調対象空間の利用開始後において、空調対象空間における潜熱負荷が前記通常潜熱負荷よりも小さい部分潜熱負荷である場合には、前記空調制御部が、空調対象空間に供給する空気の給気温度が部分潜熱負荷に対応する部分負荷用の目標給気温度になるように、前記給気温度調整部の作動状態を制御し、且つ、空調対象空間の負荷状態に応じて、前記風量調整部の作動状態を制御する部分負荷用空調制御を行うように構成され、
前記推定負荷用空調制御では、前記推定潜熱負荷に応じた顕熱比を用いて推定負荷用の目標給気温度を求め、
前記通常空調制御では、前記通常潜熱負荷に応じた顕熱比を用いて通常用の目標給気温度を求め、
前記部分負荷用空調制御では、前記部分潜熱負荷に応じた顕熱比を用いて部分負荷用の目標給気温度を求める目標給気温度演算部が備えられ、
推定潜熱負荷に応じた顕熱比と推定負荷用の目標給気温度との推定用関係が予め設定されており、
前記目標給気温度演算部は、
前記推定負荷用空調制御では、予め設定された推定用関係を用いて、推定潜熱負荷に応じた顕熱比に基づいて、推定負荷用の目標給気温度を求め、
前記通常空調制御では、絶対湿度と乾球温度との関係について、空調対象空間の室内状態点から温調部による温調処理による状態変化を示す状態変化関係と、空調対象空間の室内状態点から通常潜熱負荷での顕熱比に対応する通常潜熱負荷用顕熱比対応関係とを比較して、その関係同士が合致する乾球温度を通常用の目標給気温度として求め、
前記部分負荷用空調制御では、絶対湿度と乾球温度との関係について、空調対象空間の室内状態点から温調部による温調処理による状態変化を示す状態変化関係と、空調対象空間の室内状態点から部分潜熱負荷での顕熱比に対応する部分潜熱負荷用顕熱比対応関係とを比較して、その関係同士が合致する乾球温度を部分負荷用の目標給気温度として求めている点にある。
本構成によれば、空調対象空間の利用開始前には、空調制御部が推定負荷用空調制御を行うので、空調対象空間の負荷状態に応じて空調対象空間への供給量を調整しながら、推定負荷用の目標給気温度の空気を供給することができる。よって、利用開始時には、空調対象空間を適切に空調させた状態を現出させることができるので、利用開始時から利用者の快適性を向上させることができる。
しかも、利用開始後には、空調対象空間における潜熱負荷がどのような負荷となっているかによって、空調制御部が、通常空調制御を行うか又は部分負荷用空調制御を行うかを選択している。これにより、利用開始後において、空調対象空間の潜熱負荷が通常潜熱負荷(例えば、最大潜熱負荷)であっても部分潜熱負荷であっても、その潜熱負荷に応じた空調制御を行うことができるので、利用開始後においても、過不足なく潜熱負荷を適切に処理することができ、利用者の快適性を向上させることができる。
又、本構成によれば、目標給気温度演算部は、推定負荷用空調制御、通常空調制御、及び、部分負荷用空調制御の夫々において、空調対象空間の潜熱負荷に応じた顕熱比を用いて、適切な目標給気温度を求めることができる。これにより、推定負荷用空調制御、通常空調制御、及び、部分負荷用空調制御の夫々において、適切な目標給気温度の空気を空調対象空間に供給することができ、潜熱負荷を過不足なく適切に処理することができる。
空調システムの全体概略を示す図 推定負荷用の目標給気温度を求めるときの状態点を示す湿り空気線図 通常用の目標給気温度を求めるときの状態点を示す湿り空気線図 部分負荷用の目標給気温度を求めるときの状態点を示す湿り空気線図 空調制御部の動作を示すフローチャート
本発明に係る空調システムの実施形態について、図面に基づいて説明する。
この空調システムは、図1に示すように、空調対象空間1に供給する空気の給気温度を調整する空調機2(給気温度調整部に相当する)と、空調機2にて温調された空調空気SA(給気)の空調対象空間1への供給量を調整する可変風量ユニット3と、空調機2及び可変風量ユニット3の作動状態を制御して、空調システムの運転を制御する空調制御部4とが備えられている。
空調システムは、空気を通流させる流路として、空調機2にて温調された空調空気SAを空調対象空間1に供給する給気路5と、空調対象空間1からの還気RAを空調機2に戻す還気路6と、外気OAを空調機2に供給する外気導入路7とが備えられている。
給気路5は、上流側端部が空調機2に接続され、下流側部位が第1分岐給気路5aと第2分岐給気路5bとに分岐されている。第1分岐給気路5a及び第2分岐給気路5bの夫々には、可変風量ユニット3が配置されている。給気路5の下流側部位をいくつの流路に分岐するかは適宜変更が可能であり、例えば、空調対象空間1の大きさに応じた数に分岐することができる。
還気路6は、空調対象空間1の天井空間8に開放されており、空調対象空間1からの還気RAを、天井空間8を通して空調機2に供給するように構成されている。空調機2には、還気路6に加えて、外気導入路7が接続されており、空調機2に対して外気導入路7を通して外気OAを供給可能となっている。
空調機2は、例えば、空調対象空間1に隣接する空間等に配置されている。空調機2は、空調ファン21と、空調ファン21の作動により供給される空気を温調する温調部22とが備えられている。空調ファン21を作動させることで、空調機2に対して、還気路6を通して還気RAを供給するとともに、外気導入路7を通して外気OAを供給している。これに限らず、外気導入路7による外気OAの導入は行わず、還気路6を通して還気RAのみを空調機2に供給することもできる。
温調部22は、還気RAと外気OAとの混合気(又は還気RAのみ)を温調するように構成されている。温調部22は、図外の熱源機から循環供給される熱媒体(例えば、冷水又は温水)と供給される空気とを熱交換させる冷温水コイルにて構成され、供給される空気を冷却処理又は加熱処理している。ちなみに、温調部22は、供給される空気を冷却処理する冷却コイルにて構成することもできる。
空調制御部4は、温調部22に対して供給される熱媒体の供給量を制御することで、温調部22を制御している。空調制御部4は、空調ファン21の作動状態を制御するとともに、空調空気SAの温度が目標給気温度となるように、温調部22を制御することで、空調機2の作動状態を制御している。
可変風量ユニット3は、例えば、給気路5の流路面積を調整自在なダンパー等を備えており、給気路5の流路面積を調整することで、空調空気SAの空調対象空間1への給気風量を調整自在に構成されている。空調制御部4は、空調対象空間1の空調状態(負荷状態)に基づいて、空調対象空間1の室内温度が設定温度になるように、空調空気SAの空調対象空間1への給気風量を可変風量ユニット3にて制御している。ここで、空調対象空間1の室内温度は、空調対象空間1に配置された温度センサTの検出温度とすることができ、設定温度は、ユーザのリモコン操作等により設定された温度とすることができる。
空調制御部4は、可変風量ユニット3に加えて、空調ファン21の作動状態を制御することで、空調対象空間1の室内温度が設定温度になるように、空調空気SAの空調対象空間1への給気風量を調整している。可変風量ユニット3は、空調対象空間1の室内温度が設定温度になるように、ダンパーの目標開度を設定して、その設定した目標開度にダンパーの開度を制御している。空調制御部4は、通信等により可変風量ユニット3において設定した目標開度に関する情報を取得しており、その目標開度に基づく可変風量ユニット3における要求風量を求めている。空調制御部4は、複数の可変風量ユニット3の夫々について要求風量を求めており、それら要求風量の合計風量が空調機2から供給されるように、空調ファン21の回転速度を制御している。このように、空調制御部4が、可変風量ユニット3及び空調ファン21の作動状態を制御することで、空調空気SAの空調対象空間1への給気風量を制御して、空調対象空間1の室内温度を設定温度になるようにしており、可変風量ユニット3及び空調ファン21が、風量調整部に相当する。
空調制御部4が空調ファン21の回転速度を制御するに当たり、可変風量ユニット3における目標開度が低開度側範囲内にあると、空調制御部4が、空調ファン21の回転速度を低回転速度側に所定の補正量だけ低下させる低下側補正を行っている。この場合に、目標開度が高開度側である可変風量ユニット3が1つでもあれば、空調制御部4が、低下側補正は行わない。また、可変風量ユニット3における目標開度が高開度側範囲内にあると、空調制御部4が、空調ファン21の回転速度を高回転速度側に所定の補正量だけ増大させる増大側補正を行っている。このように、可変風量ユニット3の目標開度が所定範囲から外れている場合でも、空調制御部4が、低下側補正又は増加側補正を行う状態で空調ファン21の回転速度を制御することで、空調空気SAの空調対象空間1への給気風量を適切に制御することができる。
空調制御部4には、空調対象空間1の予定利用人数から潜熱負荷を推定する潜熱負荷推定部9が備えられている。潜熱負荷推定部9は、空調対象空間1の利用時間帯及び利用人数等を予約状況や空調対象空間1の利用状況等を管理するスケジューラーシステム30に通信装置等を介して連係されている。
潜熱負荷推定部9は、スケジューラーシステム30との連係により、空調対象空間1の利用開始時刻及び予定利用人数等を把握している。空調対象空間1の利用人数と潜熱負荷の大きさとの関係が実験等により予め設定されており、潜熱負荷推定部9は、予め設定された空調対象空間1の利用人数と潜熱負荷の大きさとの関係、及び、スケジューラーシステム30からの情報を用いて、空調対象空間1の潜熱負荷の大きさを推定している。
このように、空調対象空間1の利用開始前に、潜熱負荷推定部9が潜熱負荷を推定しているので、空調制御部4は、空調対象空間1の利用開始前に、潜熱負荷推定部9にて推定した推定潜熱負荷を用いて、推定負荷用空調制御を行うことができる。
推定負荷用空調制御では、空調制御部4が、空調対象空間1に供給する空気の給気温度が潜熱負荷推定部9にて推定した推定潜熱負荷に対応する推定負荷用の目標給気温度になるように、空調機2の作動状態を制御し、且つ、空調対象空間1の負荷状態に応じて、可変風量ユニット3及び空調機2の空調ファン21の作動状態を制御している。
推定負荷用空調制御を行うために、空調制御部4には、推定負荷用の目標給気温度を求める目標給気温度演算部10が備えられている。目標給気温度演算部10は、推定潜熱負荷に応じた顕熱比を用いて推定負荷用の目標給気温度を求めている。
推定負荷用の目標給気温度の求め方について、湿り空気線図である図2に基づいて説明する。図2において、縦軸を絶対湿度(kg/kg(DA))とし、横軸を乾球温度(℃)とし、顕熱比K1(=顕熱/(顕熱+潜熱))や飽和曲線H等を示している。図2では、空調対象空間1を冷房する場合を示しているが、空調対象空間1を暖房する場合も同様に、推定負荷用の目標給気温度を求めることができる。
図2において、夏期の室内状態点をA1とし、外気の状態点をA2としている。この実施形態では、還気RAと外気OAとを混合しているので、この混合気の状態点をA3としている。混合気は、温調部22による冷却処理により冷却されるので、温調部22での混合気の状態変化を実線Bにて示している。
空調対象空間1における潜熱負荷が推定潜熱負荷であると想定すると、図2の左側に示すように、そのときの顕熱比の傾きがK1となる。そこで、目標給気温度演算部10は、顕熱比K1と同じ傾きを有する点線D1を、室内状態点A1を通るように設定し、その点線D1と実線Bとの交点E1を求め、交点E1に相当する乾球温度F1を推定負荷用の目標給気温度として求めている。このようにして、目標給気温度演算部10は、推定潜熱負荷に応じた顕熱比に基づいて、推定負荷用の目標給気温度を求めている。
このように、目標給気温度演算部10が、図2に示す湿り空気線図を用いて、温調部22による冷却処理による状態変化を考慮して、推定負荷用空調制御における推定負荷用の目標給気温度を求めているが、推定負荷用の目標給気温度をどのように求めるかは適宜変更が可能である。
例えば、後述する通常用の目標給気温度と同様に、温調部22による冷却処理による状態変化だけでなく、空調ファン21等の発熱による状態変化をも考慮して、推定負荷用の目標給気温度を求めることもできる。
また、顕熱比と推定負荷用の目標給気温度との関係を実験等により予め設定しておき、目標給気温度演算部10が、推定潜熱負荷に応じた顕熱比と予め設定した関係とを用いて、推定負荷用の目標給気温度を求めることができる。
空調制御部4は、空調対象空間1の利用開始前における推定負荷用空調制御に加えて、空調対象空間1の利用開始後において、通常空調制御、及び、部分負荷用空調制御を実行可能に構成されている。通常空調制御では、空調制御部4が、空調対象空間1に供給する空気の給気温度が通常潜熱負荷に対応する通常用の目標給気温度になるように、空調機2の作動状態を制御し、且つ、空調対象空間1の負荷状態に応じて、可変風量ユニット3及び空調機2の空調ファン21の作動状態を制御している。部分負荷用空調制御では、空調制御部4が、空調対象空間1に供給する空気の給気温度が部分潜熱負荷に対応する部分負荷用の目標給気温度になるように、空調機2の作動状態を制御し、且つ、空調対象空間1の負荷状態に応じて、可変風量ユニット3及び空調機2の空調ファン21の作動状態を制御している。
目標給気温度演算部10は、推定負荷用の目標給気温度だけでなく、通常空調制御における通常用の目標給気温度、及び、部分負荷用空調制御における部分負荷用の目標給気温度を求めている。目標給気温度演算部10は、通常潜熱負荷に応じた顕熱比を用いて通常用の目標給気温度を求めており、部分潜熱負荷に応じた顕熱比を用いて部分負荷用の目標給気温度を求めている。
空調対象空間1は、例えば、多数の人が利用可能な会議室や事務室を想定しており、空調対象空間1を最大人数で利用しているときの潜熱負荷を通常潜熱負荷とし、空調対象空間1の最大潜熱負荷が通常潜熱負荷となっている。よって、部分潜熱負荷は、最大潜熱負荷よりも小さいものとなっている。
通常用の目標給気温度の求め方について、湿り空気線図である図3に基づいて説明する。図3において、縦軸を絶対湿度(kg/kg(DA))とし、横軸を乾球温度(℃)とし、顕熱比K2(=顕熱/(顕熱+潜熱))や飽和曲線H等を示している。図3では、空調対象空間1を冷房する場合を示しているが、空調対象空間1を暖房する場合も同様に、通常用の目標給気温度を求めることができる。
図3において、夏期の室内状態点をA1とし、外気の状態点をA2としている。この実施形態では、還気RAと外気OAとを混合しているので、この混合気の状態点をA3としている。混合気は、温調部22による冷却処理により冷却されるので、温調部22での混合気の状態変化を実線Bにて示している。また、混合気は、空調ファン21等の発熱により加熱されることから、この加熱による状態変化を実線Cにて示している。これにより、空調機2から給気される空調空気SAは、A3から実線Bに沿ってA4に状態変化し、実線Cに沿って状態変化した状態点となる。
空調対象空間1における潜熱負荷が通常潜熱負荷(最大潜熱負荷)であると想定すると、図3の左側に示すように、そのときの顕熱比の傾きがK2となる。そこで、目標給気温度演算部10は、顕熱比K2と同じ傾きを有する点線D2を、室内状態点A1を通るように設定し、その点線D2と実線Cとの交点E2を求め、交点E2に相当する乾球温度F2を通常用の目標給気温度として求めている。このようにして、目標給気温度演算部10は、通常潜熱負荷に応じた顕熱比に基づいて、通常用の目標給気温度を求めている。
このように、目標給気温度演算部10が、図3に示す湿り空気線図を用いて、温調部22による冷却処理による状態変化に加えて、空調ファン21等の発熱による状態変化を考慮して、通常空調制御における通常用の目標給気温度を求めているが、通常用の目標給気温度をどのように求めるかは適宜変更が可能である。
例えば、顕熱比と通常用の目標給気温度との関係を実験等により予め設定しておき、目標給気温度演算部10が、通常潜熱負荷に応じた顕熱比と予め設定した関係とを用いて、通常用の目標給気温度を求めることができる。
また、図3においては、温調部22による冷却処理による状態変化に加えて、空調ファン21等の発熱による状態変化を考慮しているが、上述の推定負荷用の目標給気温度と同様に、温調部22による冷却処理による状態変化だけを考慮して、通常用の目標給気温度を求めることもできる。
部分負荷用の目標給気温度の求め方について、湿り空気線図である図4に基づいて説明する。図4において、縦軸を絶対湿度(kg/kg(DA))とし、横軸を乾球温度(℃)とし、顕熱比K3(=顕熱/(顕熱+潜熱))や飽和曲線H等を示している。図4では、空調対象空間1を冷房する場合を示しているが、空調対象空間1を暖房する場合も同様に、通常用の目標給気温度を求めることができる。
図4において、夏期の室内状態点をA1とし、外気の状態点をA2としている。この実施形態では、還気RAと外気OAとを混合しているので、この混合気の状態点をA3としている。混合気は、温調部22による冷却処理により冷却されるので、温調部22での混合気の状態変化を実線Bにて示している。
空調対象空間1における潜熱負荷が部分潜熱負荷であると想定すると、図4の左側に示すように、そのときの顕熱比の傾きがK3となる。そこで、目標給気温度演算部10は、顕熱比K3と同じ傾きを有する点線D3を、室内状態点A1を通るように設定し、その点線D3と実線Bとの交点E3を求め、交点E3に相当する乾球温度F3を部分負荷用の目標給気温度として求めている。このようにして、目標給気温度演算部10は、部分潜熱負荷に応じた顕熱比に基づいて、部分負荷用の目標給気温度を求めている。
このように、目標給気温度演算部10が、図4に示すように湿り空気線図を用いて、温調部22による冷却処理による状態変化を考慮して、部分負荷用空調制御における部分負荷用の目標給気温度を求めているが、部分負荷用の目標給気温度をどのように求めるかは適宜変更が可能である。
例えば、通常用の目標給気温度と同様に、温調部22による冷却処理による状態変化だけでなく、空調ファン21等の発熱による状態変化をも考慮して、部分負荷用の目標給気温度を求めることもできる。
また、顕熱比と部分負荷用の目標給気温度との関係を実験等により予め設定しておき、目標給気温度演算部10が、部分潜熱負荷に応じた顕熱比と予め設定した関係とを用いて、部分負荷用の目標給気温度を求めることができる。
この場合に、例えば、部分潜熱負荷の大きさと部分負荷用の目標給気温度との関係を実験等により予め設定しておくことができる。そこで、目標給気温度演算部10は、部分潜熱負荷の大きさ、及び、予め設定した部分潜熱負荷の大きさと部分負荷用の目標給気温度との関係を用いて、部分負荷用の目標給気温度を求めることができる。
予め設定する潜熱負荷の大きさと部分負荷用の目標給気温度との関係としては、例えば、室内湿度が設定湿度よりも10%低下していると、通常用の目標給気温度を1℃だけ上昇させた温度を部分負荷用の目標給気温度とし、室内温度が設定湿度よりも20%低下していると、通常用の目標給気温度を2℃だけ上昇させた温度を部分負荷用の目標給気温度とする関係とすることができる。このように、設定湿度に対する室内湿度の低下幅がX%であると、通常用の目標給気温度をY℃だけ上昇させた温度を部分負荷用の目標給気温度とする関係とすることができ、X%及びY℃については、空調対象空間1の状況等の各種の条件に応じて変更設定することができる。
空調制御部4の動作について、図5のフローチャートに基づいて説明する。
空調制御部4は、リモコン等で設定される設定温度と設定湿度に対する、温度センサT及び湿度センサSにて検出される温度と湿度の偏差等により、推定負荷用空調制御を開始してから、空調対象空間1の温度及び湿度が設定温度及び設定湿度に到達するまでに要する時間がどのくらいの時間かを把握することができる。
一方、潜熱負荷推定部9は、スケジューラーシステム30との連係により、空調対象空間1の予定利用人数に加えて、利用開始時刻等も把握している。よって、空調制御部4は、空調対象空間1の利用開始当初から設定温度及び設定湿度の空調状態を得るために、どのタイミングで推定負荷用空調制御を開始すべきかの開始タイミングを把握している。
そこで、空調制御部4は、推定負荷用空調制御を開始すべき開始タイミングになると、推定負荷用空調制御を行っている(ステップ#1のYesの場合、ステップ#2)。その後、空調対象空間1の利用開始時刻になると、潜熱負荷推定部9が、空調対象空間1の利用開始時点での潜熱負荷がどのような大きさとなっているかを判定している(ステップ#3のYesの場合、ステップ#4)。潜熱負荷推定部9は、例えば、湿度センサSの検出情報に基づいて、潜熱負荷がどのような大きさとなっているかを判定している。通常潜熱負荷を考慮して、設定湿度を基準とする最低値以上の通常潜熱範囲を設定し、湿度センサSの検出湿度が通常潜熱範囲内であれば、潜熱負荷が通常潜熱負荷であると判定できる。湿度センサSの検出湿度が通常潜熱範囲よりも低い値であれば、潜熱負荷が部分潜熱負荷であると判定できる。
潜熱負荷推定部9が、潜熱負荷が通常潜熱負荷であると判定すると、空調制御部4が、通常空調制御を行う(ステップ#4の通常潜熱負荷の場合、ステップ#5)。潜熱負荷推定部9が、潜熱負荷が部分潜熱負荷であると判定すると、空調制御部4が、部分負荷用空調制御を行う(ステップ#4の部分潜熱負荷の場合、ステップ#6)。
このようにして、空調対象空間1の利用開始前には、空調制御部4が推定負荷用空調制御を行うので、空調対象空間1の負荷状態に応じて空調対象空間1への供給量を調整しながら、推定負荷用の目標給気温度の空気を供給することができる。よって、利用開始時には、空調対象空間1を所望の空調状態に制御させることができるので、利用開始時から利用者の快適性を向上させることができる。
しかも、利用開始後には、空調対象空間1における潜熱負荷がどのような負荷となっているかによって、空調制御部4が、通常空調制御を行うか又は部分負荷用空調制御を行うかを選択している。これにより、利用開始後において、空調対象空間1の潜熱負荷が通常潜熱負荷(例えば、最大潜熱負荷)であっても部分潜熱負荷であっても、その潜熱負荷に応じた空調制御を行うことができるので、利用開始後においても、過不足なく潜熱負荷を適切に処理することができ、利用者の快適性を向上させることができる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、潜熱負荷推定部9が、湿度センサSの検出情報に基づいて、空調対象空間1の利用開始時点での潜熱負荷がどのような大きさとなっているかを判定しているが、例えば、空調対象空間1の実際の利用人数に基づいて、潜熱負荷の大きさを判定することもできる。空調対象空間1を撮像するカメラや人感センサ等の利用人数特定装置を備えることで、空調対象空間1の利用人数を把握することができる。利用人数特定装置にて把握した利用人数が空調対象空間1の最大利用可能人数を基準とする設定人数以上であると、通常潜熱負荷であると判定し、利用人数が設定人数未満であると、部分潜熱負荷であると判定することができる。
(2)上記実施形態では、空調制御部4が、空調ファン21の回転速度を制御することで、空調機2から空調対象空間1への空気の供給量を調整自在としており、空調対象空間1への空気の供給量を調整する風量調整部を、可変風量ユニット3及び空調ファン21から構成している例を示したが、空調対象空間1への空気の供給量を調整するための構成については適宜変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、空調制御部4が、空調ファン21の回転速度を制御することで、空調対象空間1への空気の供給量を調整することができるので、可変風量ユニット3を省略することもできる。この場合には、風量調整部を空調ファン21にて構成することができる。
また、上記実施形態とは異なり、空調制御部4が、空調ファン21の回転速度を一定の回転速度に維持することで、空調機2から空調対象空間1への空気の供給量を一定量としておくことができる。この場合には、可変風量ユニット3にて空調対象空間1への空気の供給量を調整することができるので、風量調整部を可変風量ユニット3にて構成することができる。
1 空調対象空間
2 空調機(給気温度調整部)
3 可変風量ユニット(風量調整部)
4 空調制御部
9 潜熱負荷推定部
10 目標給気温度演算部
21 空調ファン(風量調整部)

Claims (1)

  1. 空調対象空間に供給する空気の給気温度を調整する給気温度調整部と、
    前記給気温度調整部にて温調された空気の空調対象空間への供給量を調整する風量調整部と、
    前記給気温度調整部の作動状態、及び、前記風量調整部の作動状態を制御する空調制御部とが備えられ、
    空調対象空間の利用開始前には、前記空調制御部が、空調対象空間の予定利用人数から潜熱負荷を推定し、空調対象空間に供給する空気の給気温度が推定した推定潜熱負荷に対応する推定負荷用の目標給気温度になるように、前記給気温度調整部の作動状態を制御し、且つ、空調対象空間の負荷状態に応じて、前記風量調整部の作動状態を制御する推定負荷用空調制御を行い、
    空調対象空間の利用開始後において、空調対象空間における潜熱負荷が通常想定される通常潜熱負荷である場合には、前記空調制御部が、空調対象空間に供給する空気の給気温度が通常潜熱負荷に対応する通常用の目標給気温度になるように、前記給気温度調整部の作動状態を制御し、且つ、空調対象空間の負荷状態に応じて、前記風量調整部の作動状態を制御する通常空調制御を行い、
    空調対象空間の利用開始後において、空調対象空間における潜熱負荷が前記通常潜熱負荷よりも小さい部分潜熱負荷である場合には、前記空調制御部が、空調対象空間に供給する空気の給気温度が部分潜熱負荷に対応する部分負荷用の目標給気温度になるように、前記給気温度調整部の作動状態を制御し、且つ、空調対象空間の負荷状態に応じて、前記風量調整部の作動状態を制御する部分負荷用空調制御を行うように構成され、
    前記推定負荷用空調制御では、前記推定潜熱負荷に応じた顕熱比を用いて推定負荷用の目標給気温度を求め、
    前記通常空調制御では、前記通常潜熱負荷に応じた顕熱比を用いて通常用の目標給気温度を求め、
    前記部分負荷用空調制御では、前記部分潜熱負荷に応じた顕熱比を用いて部分負荷用の目標給気温度を求める目標給気温度演算部が備えられ、
    推定潜熱負荷に応じた顕熱比と推定負荷用の目標給気温度との推定用関係が予め設定されており、
    前記目標給気温度演算部は、
    前記推定負荷用空調制御では、予め設定された推定用関係を用いて、推定潜熱負荷に応じた顕熱比に基づいて、推定負荷用の目標給気温度を求め、
    前記通常空調制御では、絶対湿度と乾球温度との関係について、空調対象空間の室内状態点から温調部による温調処理による状態変化を示す状態変化関係と、空調対象空間の室内状態点から通常潜熱負荷での顕熱比に対応する通常潜熱負荷用顕熱比対応関係とを比較して、その関係同士が合致する乾球温度を通常用の目標給気温度として求め、
    前記部分負荷用空調制御では、絶対湿度と乾球温度との関係について、空調対象空間の室内状態点から温調部による温調処理による状態変化を示す状態変化関係と、空調対象空間の室内状態点から部分潜熱負荷での顕熱比に対応する部分潜熱負荷用顕熱比対応関係とを比較して、その関係同士が合致する乾球温度を部分負荷用の目標給気温度として求めている空調システム。
JP2019080014A 2019-04-19 2019-04-19 空調システム Active JP7350504B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019080014A JP7350504B2 (ja) 2019-04-19 2019-04-19 空調システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019080014A JP7350504B2 (ja) 2019-04-19 2019-04-19 空調システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020176782A JP2020176782A (ja) 2020-10-29
JP7350504B2 true JP7350504B2 (ja) 2023-09-26

Family

ID=72936394

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019080014A Active JP7350504B2 (ja) 2019-04-19 2019-04-19 空調システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7350504B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112696794A (zh) * 2020-12-25 2021-04-23 山东博科建筑工程有限公司 暖通空调控制方法、装置及***

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013072590A (ja) 2011-09-27 2013-04-22 Mitsubishi Electric Corp 空気調和システム
JP2015183935A (ja) 2014-03-24 2015-10-22 三菱重工業株式会社 施設制御装置、施設管理方法及びプログラム

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4984433A (en) * 1989-09-26 1991-01-15 Worthington Donald J Air conditioning apparatus having variable sensible heat ratio
JPH08285353A (ja) * 1995-04-07 1996-11-01 Toshiba Corp 空気調和装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013072590A (ja) 2011-09-27 2013-04-22 Mitsubishi Electric Corp 空気調和システム
JP2015183935A (ja) 2014-03-24 2015-10-22 三菱重工業株式会社 施設制御装置、施設管理方法及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020176782A (ja) 2020-10-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN103940058B (zh) 空调器的控制方法、空调器的控制装置和空调器
US11353233B2 (en) Air-conditioning system and air-conditioning system controller
WO2018166372A1 (zh) 空调器控制方法
KR101317614B1 (ko) 제어 장치 및 방법
US20170097165A1 (en) Ventilation device
US20170159964A1 (en) Ventilation device
JP7169051B2 (ja) 空調システム
CN106196417B (zh) 暖通空调***热回收
WO2018196578A1 (zh) 空调器制热运行控制方法
KR20170109309A (ko) 공기 조화기의 제습운전 제어 장치 및 그 방법
JP2012154596A (ja) 空調制御装置および方法
CA2982703A1 (en) Sensor features for climate control system
US20210404695A1 (en) Air-conditioning ventilation system
CN108592353B (zh) 用于空调***的控制方法
CN113513834A (zh) 一种空调控制方法、装置及电子设备
JP2018109461A (ja) 空調システム
JP7350504B2 (ja) 空調システム
US11365899B2 (en) Personal workspace air supply and comfort conditioning unit
CN107940546A (zh) 供水温度的控制方法及装置
CN114963428A (zh) 一种空调器恒温除湿控制方法、***及恒温除湿空调器
JP6842809B2 (ja) 空調システム
WO2024045900A1 (zh) 空调及其制冷控制方法
JP7201325B2 (ja) 空調システム
JP6188939B2 (ja) 空気調和システム
JP7350503B2 (ja) 空調システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220324

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230315

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230424

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230823

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230913

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7350504

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150