JP7349597B2 - サイクロン分離装置 - Google Patents

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Description

本発明は、空気中に含まれる異物を、遠心力を用いて分離するサイクロン分離装置に関するものである。
従来、この種のサイクロン分離装置は、住宅において外気を室内に取り込む際に、外気と一緒に吸込んでしまう虫や塵埃(以下、異物)を分離するために、住宅外壁の給気口部分に取り付けて使用されている。
例えば、特許文献1には、給気と排気を行う換気装置を備えた住宅において、屋外の空気を取り込む給気口部分にサイクロン分離装置を設けている。これにより、空気中に含まれる異物をサイクロン分離装置で分離し、その内部に設けた分離室に、分離した異物を貯留し、換気装置内への異物の侵入を防止している。
また、特許文献2には、同じく給気と排気を行う換気装置を備えた住宅において、屋外の空気を取り込む給気口部分にサイクロン分離装置を設けている。そして同じく分離した異物を貯留する分離室を備える。分離室では、風力を利用して、蓋が開く構造を備えており、自然界で発生した風(以下、自然風)によって蓋が開いたときに、分離した異物が屋外へ排出されるようになっている。
その構成は、風圧の力を受ける受風板を設け、受風板はある程度の強い風によって、振り子のように動くよう上部に支点をおいた構成とし、受風板が振り子のように動くことで、分離室に設けた2ヶ所の蓋が交互に開く構成となっている。
特開2007-98208号公報 特開2008-36579号公報
このような従来のサイクロン分離装置においては、特許文献1のように分離室に異物を貯留すると、定期的に貯留物を取り除くというメンテナンスを行う必要があった。また、特許文献2のように受風板を設けてある程度の強い風によって振り子のように動く構成とすると、装置が大型化するのと、稼動部分があるため、定期的なメンテナンスが必要であった。
また、風を利用して2ヶ所の蓋を開口させているのは、常時蓋を開口させていると、その部分から空気が流入し、分離した異物が舞い上がり、本体の下流へ飛散する再飛散現象が発生し、分離性能が低下するためである。
そこで、定期的なメンテナンスを必要とせず、常時開口した排出口を備え、自然風によってサイクロンで分離された異物を排出できる排出構造を有しながら、再飛散による分離性能の低下を抑制することができる構造を備えたサイクロン分離装置を提供することを目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明に係るサイクロン分離装置は、正面と背面と側面とを有し正面の中心と背面の中心とを貫通する中心軸を有する矩形の筐体と、板状で筐体を正面側の空間と背面側の空間とに仕切り、中央に中心軸を含む開口を有する角型
セパレータと、筐体の背面側における側面に、筐体内に空気を流入させる流入口と、正面側の空間から角型セパレータにおける中央の開口を貫通して筐体の背面と接続する内筒管と、筐体の背面に設けて正面側の空間内の空気を内筒管を介して筐体の外へ流出させる流出口と、筒体であり、筒体の一端部が角型セパレータに接続され、一端部とは別の端部である他端部が筐体の正面側で蓋をされ、筐体の正面側の空間の内部を該筐体の側面に近い外周側と該筐体の中心軸が属する中心部を含む内周側とに仕切る空間分割板と、空間分割板によって、外周側に位置して形成される分離室及び分離室の内周側に位置して形成される旋回室と、空間分割板における筒体の側面に設けられ分離室と旋回室とを連通させる貫通孔と、流入口から流入した空気を流入口の下流側にて旋回気流とし、内筒管の外周から正面側の空間における旋回室に導く旋回流発生手段と、筐体を構成する側面のうち下方に位置する側面に、分離室の内部と筐体の外とを連通させて常時開口させた排出口を有する排出部と、中心軸を水平にした状態で下方に位置する側面を下部に位置させて排出口を最下位に配置したときに、排出口の上方部で中心軸より下方かつ分離室の内部に配置される流入気流制御板と、を備え、流入気流制御板は、正面側からの視点である正面視において、排出口の中心から真上に引いた排出口中心垂線をまたいで左右にわたり設けられ、排出口中心垂線で区画した左右の領域のうち、貫通孔が存在する側を下方へ傾斜した板体をなし、分離室は、正面視にて中心軸を中心にした垂直方向のY軸及び水平方向のX軸から構成される座標平面において右上に位置する第一象限、左上に位置する第二象限、左下に位置する第三象限、右下に位置する第四象限の四つの象限に跨る環状空間を有し、貫通孔は、旋回室内の気流旋回方向において、座標平面の第二象限に位置し、
分離室は、座標平面の第三象限と第四象限において空間分割板の筒体における外周に沿った曲面を有し、第一象限と第二象限においてそれぞれ座標平面の軸に平行な二つの平面を有し、座標平面の軸に平行な二つの平面は、Y軸に対して平行な分離室の側面である分離室側面とX軸に対して平行な分離室の天面である分離室天面とを構成し、中心軸を含む面であって分離室と交差する部分の断面は、分離室側面を断面に含む範囲で分離室天面に向かうに従い断面積を増大させ、分離室の底面である分離室底面は、正面視にして分離室側面側を高くした、空間分割板の同心円である曲面または曲面と傾斜面の連続した面を備え、中心軸を基準として空間分割板よりも外周側に位置し、空間分割板との間に分離室を形成し、排出口よりも高い位置に形成され、連続した面の下端部から最下部に設けられた排出口に向かって下り傾斜を有しているものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
本発明によれば、常時開口した排出口により、自然風の力によって、分離した異物を筐体外へ排出を可能としながら、再飛散現象の発生が抑制できる。
本発明の実施の形態1のサイクロン分離装置の斜め下正面側から見た斜視図 同実施の形態1の側面断面図 同実施の形態1の角型セパレータの詳細図(カバーと角型セパレータの関係を示す図) 同実施の形態1の正面断面図 同実施の形態1の分離室断面を示す図 同実施の形態2の同正面断面図 同実施の形態2の排出部の詳細図
本発明係るサイクロン分離装置は、筐体に空気を流入させる流入口と、筐体内に旋回気流を発生させる旋回流発生手段と、体の背面に設けて空気を体の外へ流出させる流出口と、体の内部を該筐体の側面に近い外周側と該筐体の中心部を含む内周側とに仕切る空間分割板と、空間分割板によって外周側に位置して形成される分離室及び内周側に位置して形成される旋回室と、離室と旋回室を連通させる貫通孔と、離室内部と
外とを連通させて常時開口させた排出口と旋回室の中心軸を水平にした状態で出口を最下位に配置したときに、離室内部において、出口の上方部に配置される流入気流制御板を備え、流入気流制御板は、体の正面側から見て、通孔側が下方へ傾斜した板体をなし、離室は、心軸を中心にした座標平面において四つの象限に跨る環状空間を有し前記貫通孔は、旋回室内の気流旋回方向において、座標平面の第二象限に位置し、離室は、標平面の第三象限と第四象限において空間分割板に沿った曲面を有し、第一象限と第二象限においてそれぞれ標面の軸に平行な二つの平面を有、分離室の底面は、分離室側面側を高くした曲面または曲面と傾斜面の連続した面を備えて分離室底面を構成し、分離室底面は、排出口よりも高い位置に形成され、排出口に向かって下り傾斜を有しているものである。
これにより、分離室に分離された異物は、自然風の力により排出口から筐体外へ排出することができ、メンテナンスを軽減することができる。
排出口からは分離室内へ向かって気流が流入するが、流入気流制御板により、流入した気流の向きを貫通孔とは反対側へ向かわせることができるので、排出口から流入した気流により舞い上がった異物が直接貫通孔に流入することを防ぐことができ、再飛散現象を抑制することができる。さらに、排出口から流入した気流が流入気流制御板により貫通穴から遠ざかる第四象限、第一象限の方向へ流れ、第一象限において分離室内の上部へ向かう際に、断面積が拡大するので、気流の勢いが弱まり、異物が分離室内の上部まで持ち上がることを抑制することができるので、再飛散現象をさらに抑制することができる。
また、本発明係るサイクロン分離装置は、標平面の軸に平行な二つの平面は、分離室の側面である分離室側面と分離室の天面である分離室天面を構成し、離室の底面は、離室側面側を高くした曲面または曲面と傾斜面の連続した面を備えて分離室底面を構成し、中心軸を含む面であって分離室と交差する部分の断面は、離室側面と接触する範囲で離室天面に向かうに従い断面積を増大させたものである。
これにより、第三象限と第四象限において、分離室底面が排出口に向かって下り傾斜を有することとなるので、貫通孔から分離室内へ排出された異物が傾斜に沿って転がり落ちるので、排出口付近に異物が集まりやすくなるため、異物の排出が促進される。また、分離室側面が鉛直方向に立設していることと、離室側面と交差する断面の面積を第二象限へ向かう回転方向で増大させたことで、分離室上部へ向かう気流はその鉛直な面に沿って上向きとなるため、異物はその気流に乗って鉛直方向上方へ向かって飛散し、さらに分離室天面は水平方向の平面となっているため上昇してきた気流が分離室天面に衝突し勢いを失いやすい。そのため、貫通孔側の分離室上方においては異物が舞い上がっても貫通孔に直接落下することを抑制し、貫通孔のない側の分離室上方においては、異物が空間分割板の外側上方を回って貫通孔側へ向かうことを抑制することができ、再飛散現象をさらに抑制することができる。
また、本発明係るサイクロン分離装置は、体は六面体形状であって、体内には、体の正面側と体の背面側とを仕切る仕切板が設けられ体の背面側において筐体の背面と隣接する四つの側面は、切板からまでを開口して、回流発生手段に連通させる入口がそれぞれ設けられ体の正面側は、間分割板と分離室底面と離室天面と分離室側面と出口とがそれぞれ配置され体の内壁面のうち仕切板を境にした面側の部分は、離室天面と分離室側面とによって形成されているものである。
これにより、装置の外観上の形状を角型形状としながら、分離室を構成する面を筐体の面と兼ねることで、装置が大型化することを抑制でき、分離した異物の自然風による排出を可能としながら再飛散現象を抑制させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面参照しながら説明をする。
(実施の形態1)
本実施の形態ではサイクロン分離装置を換気口フードに適用した例をもとに以下説明を行う。
図1に示す換気口フード1は、住宅の外壁に設けた給気口に取り付けるものである。住宅の外壁に設けて屋外の空気を住宅に取り込む給気口に取り付けるものである。
住宅内への屋外の空気を取り込む装置(図示せず)には、住宅内に設置した送風機(図示せず)と換気ダクト(図示せず)を備えて、前記送風機と換気口フード1とを接続している。これにより、換気口フード1を通過した空気を室内へ導入することができる。
換気口フード1は、流出管2を用いて換気ダクトと接続し、住宅外壁から突出して設置される。
次に、換気口フード1の外観構成について説明する。
換気口フード1の筐体5は、図1に示す正面側のカバー3と、背面側のベース板4とで構成された六面体形状となっている。換気口フード1の主要部であるカバー3は、角型の箱体であり、正面側を塞ぎ、四つの側面は背面側が流入口7として開口している。なお、図1の正面側の面、すなわち換気口フード1の正面の形状は平面状であるが、中央部が突出したドーム形状であってもよい。
カバー3の側面はベース板4と隣接し、カバー3は換気口フード1の外郭を成している。
流入口7の下流側には、流入空気を旋回させる旋回流発生手段として、中心軸6方向に向けて斜めに配置した固定羽根8を複数設けている。つまり、固定羽根8は、中心軸6を基準として回転対称に均等間隔で配置されている。また、装置内に大きな虫や鳥類が侵入しないよう、流入口7や固定羽根8の外周部に網を備えても良い。
ベース板4は中央部に円形の開口を備え、該開口には流出管2が接続されている。流出管2の一端の流出口9からは、カバー3内部の空気が流出する構成である。
中心軸6を略水平に配置した状態において、カバー3の下部には、側面から突出するように排出部11を備えている。排出部11は内外において傾斜を有する排出促進面10を備えている。
排出促進面10は対称に配置した二面であり、さらに別の二面と接続され、最下部に常時開口した排出口12を形成し、これら排出促進面10と別の二面と排出口12で排出部11を構成している。排出部11はカバー3の最下部に位置している。
排出部11は下部に向かって断面積が小さくなる方向に排出促進面10を傾斜させ、その先端部に換気口フード1の内外を連通させるように開口させた排出口12を備えている。排出部11は、排出促進面10と排出口12を含むものとなる。
排出口12は、排出部11の下部で、中心軸6方向に長い長方形状である。
細長い形状とすると、体の大きい虫や鳥類などが侵入しにくくでき、分離した異物を排出しやすくする面積はかせぐことができるためである。さらに、排出口12を中心軸6方向に長くしたのは、後述する自然風による排出効果を高めるためある。
なお、排出促進面10の対称構造は、左右どちらから自然風が吹いても同様の排出促進効果を得るためである。また、左右両側に傾斜を持った排出促進面10が必要だが、厳密に対称構造でなくてもよく、多少角度が違っていても構わない。
特に、本実施の形態では、排出促進面10に衝突する自然風がスムーズに向きを変えられるよう、逆さ富士のように徐々に傾斜が急になるスムーズな面としている。
次に、図2を用いて、本装置の内部構成について説明する。
排出部11をカバー3の最下部に位置させた状態において、図2に示すように、カバー3とベース板4に囲まれた内部空間には、固定羽根8と内筒管19と空間分割板13と角型セパレータ32が備えられている。
ベース板4には内筒管19と固定羽根8が接続されている。内筒管19を内側にして、内筒管19と固定羽根8は、中心軸6に対して同心円上に配置されている。
内筒管19は、流出管2に連通する管体である。内筒管19は、流出口9に連通するようにベース板4を挟んで反対側に備えられている。また、内筒管19の端面19aは、カバー3内部において、固定羽根8に比べるとカバー3の正面側に配置している。言い換えると、中心軸6方向に固定羽根8からみて奥側に配置している。なお、本実施の形態では、ベース板4部分において、内筒管19の内径は流出管2の内径と異なっており、流出管2の内径よりも内筒管19の内径の方が小さくなっているが、同じ大きさであってもよい。ベース板4部分で、流出管2側に急拡大が生じるため、気流の乱れが予想される場合、徐々に広がるような形状にしてもよい。
角型セパレータ32は、図3に示すように中央に開口28を設けた板体であって、中心軸6に垂直に配置し、内部空間を二分している。
図2に示すように、角型セパレータ32は、一方の面に固定羽根8を、他方の面に空間分割板13を接続している。つまり、カバー3とベース板4に囲まれた内部空間内で、固定羽根8、角型セパレータ32、空間分割板13の順番に配置している。
固定羽根8に対向させてカバー3の四つの側面に設けている流入口7は、図3に示すように、角型セパレータ32を境にしてカバー3の背面側に配置されている。これにより、固定羽根8と流入口7は対向している。
空間分割板13は筒体であって、中心軸6方向に該筒体の軸を合わせ、カバー3内を内側と外側に仕切るものである。
空間分割板13の内側に形成された旋回室14の断面(中心軸6に対して垂直となる面方向)は、カバー3内でベース板4側に向かって断面積が広がるようにしており、側面が傾斜面となった円錐台形状である。なお、断面積が変わらない円筒形状であってもよい。
以上のように、空間分割板13の内側は、カバー3の中心部を含む旋回室14であり、空間分割板13の外側のカバー3の側面により近い外周側(空間分割板13とカバー3で囲まれた空間)は、分離室15である。
図4は、分離室15を内包する位置において、カバー3の流入口7よりも正面側を切り出した断面図である。
図4に示すように、分離室15は、中心軸6を中心にして、かつ水平方向のX軸38と垂直方向のY軸39を用いて示す座標平面33において、四つの象限に跨る環状空間である。
図4のように、中心軸6を水平にした状態で排出口12を最下位に配置したときに、旋回室14内の気流旋回方向(図4、白抜き矢印方向)において、貫通孔16は座標平面33の第二象限34に位置し、分離室15は、座標平面33の第三象限35と第四象限36では空間分割板13に沿った曲面29bを有し、第一象限37と第二象限34では、それぞれ座標平面33を形成するX軸38、Y軸39に平行な二つの平面を有している。X軸38、Y軸39に平行な二つの平面とは、図4に示す分離室側面30と分離室天面31である。
つまり、図4に示すように、分離室15の側面は、分離室底面29、分離室側面30、分離室天面31から構成されており、筐体5を構成するカバー3の内壁面が、分離室側面30と分離室天面31となっている。
分離室側面30は、鉛直方向に立設した平面であり、中央部に位置する排出口12を挟んで対象に位置する二つの面である。分離室側面30の上部は、平面上の分離室天面31に隣接している。分離室側面30の下部は、分離室底面29に隣接している。
分離室底面29は、分離室側面30を排出促進面10まで結ぶ面として排出口12を挟んで両側に位置する二つの面である。
本実施の形態では、分離室底面29は、平面29a、曲面29b、平面29cがこの順番に連続した面で構成されており、分離室側面30側を排出促進面10側に対して高くした傾斜面を形成する。つまり、分離室15の底面において、中央部に対して分離室側面30側を高くした連続面から分離室底面29を構成している。分離室底面29は、連続した曲面だけで構成してもよい。
本実施の形態において分離室15は、カバー3と空間分割板13と角型セパレータ32と、側面を構成する分離室底面29、分離室側面30、分離室天面31で囲まれ構成された空間となる。
分離室15は中心軸6の周りで断面積を変化させている。分離室15は環状の空間なので、中心軸6の周りの断面が定義できる。分離室15の断面は、中心軸6を含む面が分離室の空間と交差する部分の片側の断面を示すものである。片側というのは、分離室15は中心軸6を囲む環状空間であるため、中心軸6を含む面を考えたときに、分離室15の空間と交差する部分は2ヵ所発生するが、一方の断面を表すという意味である。
第一象限37において、分離室側面30と交差する断面41は、水平位置の断面42における断面積が最も小さい。さらに、断面41は、空間分割板13の外側で、かつ第二象限34へ向かう回転方向で、断面積を増大させたものである。言い換えると、中心軸6を含む面であって分離室15と交差する部分の断面41は、分離室側面30と接触する範囲で分離室天面31に向かうに従い断面積を増大させたものである。図4では、分離室側面30と分離室天面31が直接接続されているが、コーナ部において曲面を介して接続しても良く、また斜面を介して接続することもできる。このような場合に、Y軸方向において、少なくとも空間分割板13の最上位の母線40よりも低い範囲において、断面積を徐々に拡大させることが望ましい。図5では、最上位の母線40と同高さ位置の断面41は、断面43としている。
また、第二象限34における分離室15の断面も、分離室側面30と接触する範囲内において分離室天面31へ向かって、X軸38から断面積を徐々に大きくさせている。
また、第三象限35と第四象限36において、曲面29bと交差する断面44は、最小の面積となっている。そして、断面42は、断面44よりも断面積を大きくしている。
つまり、第三象限35と第四象限36での最小断面積に比べて、第一象限37では、少なくとも、水平位置である第一象限37の入り口から空間分割板13の最上位の母線40よりも低い範囲において、断面41の断面積を大きくしている。
空間分割板13には貫通孔16を設け、貫通孔16を介して旋回室14と分離室15が連通している。貫通孔16の位置は、空間分割板13上において中心軸6方向で流入口7から最も遠くなる位置で、中心軸6より上側で旋回室14内の気流の旋回方向が下方向に向かう側である。そして、図2の断面図に示すように、貫通孔16は、中心軸6の方向で内筒管19の先端部から距離を開けて設けている。
空間分割板13の裾野(固定羽根8側の端部)は、角型セパレータ32に接続されている。角型セパレータ32を接続することで、円形状の空間分割板13と角型形状のカバー3との隙間を塞ぐとともに、分離室15の一端に蓋をして、カバー3内において分離室15を環状の閉空間としている。これにより流入口7を通過した空気が分離室15への直接流入することを防止している。分離室15には排出口12以外に装置外と連通する隙間が存在すると、そこから空気が分離室15へ入り込み、貫通孔16において旋回室14へ向かう気流が強くなるため、旋回室14で分離した異物を分離室15へ移動させることができなくなり、分離率が低下するからである。
また、空間分割板13の頂部(固定羽根8側とは別の側の端部)は、カバー3の正面側で蓋がされている。蓋の構成は、空間分割板13の頂部を塞ぐ面を設けたものでもよく、または空間分割板13をカバー3の内側に当接させたものでもよい。空間分割板13の頂部を塞ぐ面を設けた例として、図2では旋回室正面17を設けている。また、空間分割板13と旋回室正面17は連続的に構成されている。
角型セパレータ32を中心に構成をまとめると、図2示すように、角型セパレータ32と各部品との関係をまとめると、角型セパレータ32を境として、カバー3の背面側には流入口7、固定羽根8、ベース板4、流出管2等を備え、正面側には空間分割板13、旋回室14、分離室15、排出口12等を備えている。なお、内筒管19は、角型セパレータ32の開口28の中心部を貫通して備え付けられている。また、角型セパレータ32の中央に設けた開口28は、旋回室14と固定羽根8の内側の空間を連通させている。
空間分割板13の外側であってカバー3に囲まれた空間は分離室15であり、旋回室正面17がカバー3とほぼ密接しているので、分離室15は筒状の空間が一周した、すなわち環状の空間となっている。なお、空間分割板13は、カバー3の形状にはよらず、常に回転体形状であることが必須である。
そして、分離室15も図2に示すカバー3の正面側の内面を、分離室正面18としている。なお、旋回室正面17と分離室正面18の密接の程度は、組立精度の関係上、旋回室正面17とカバー3の正面側の内面とは僅かな隙間が生じるよう設計されている。
このようにして、分離室正面18と旋回室正面17を略同一面上に形成することができるので、中心軸6方向において、本サイクロン分離装置、すなわち換気口フード1は厚みを最小限に抑えることができる。
図4のように、中心軸6を水平にした状態で排出口12を最下位に配置したときに、分離室15内部において、排出口12の上方部に流入気流制御板20を配置している。流入気流制御板20は、図4、すなわち筐体5の正面側から見て、貫通孔16側が下方へ傾斜した板体である。
図4に示すように流入気流制御板20は、排出口12の中心から真上にひいた排出口中心垂線24をまたいだ傾斜を有し、さらに分離室正面18から中心軸6方向へ押し出した板体であって、押し出した先端は分離室15を構成している空間分割板13に衝突させている。
図4に示すように、流入気流制御板20は、二つの端部を有している。二つの端部は、流入気流制御板20の傾斜によって、上側端部25と下側端部26に区別できる。中心軸6から見て近い側を上位側に、遠い側を下位側に配置し、かつ円周方向で上位側は下位側に比べて貫通孔16から離れる方向に配置している。上位側の端部が上側端部25で、下位側の端部が下側端部26である。さらに、流入気流制御板20の上側端部25と空間分割板13の間には隙間を備える。
上記構成において、気流の流れについて説明する。
送風機(図示せず)を動作させると、異物を含んだ屋外空気は、図1に示す流入口7より換気口フード1内に流入する。固定羽根8を通過することで旋回気流となり、内筒管19を流入口7よりも換気口フード1の正面側に配置しているので、旋回室14内で換気口フード1の正面側へ向かいながら旋回する。ここで、異物は遠心力により空間分割板13側に移動し、貫通孔16付近を通過する際に分離室15内へ移動する。異物を分離した空気は、内筒管19に流入し、流出管2を通って流出口9より装置外へ流出する。
分離室15に移動した異物は、一旦、分離室15内に貯留される。
図4に示すように分離室15内部の空気は、旋回室14内部の旋回気流の影響により、全体的には旋回室14内部と同方向の旋回気流となっている(全ての気流が同方向とは限らない)。そのため、分離室15内に貯留した異物もその流れの影響で移動する。
分離室底面29が排出口12に向かって下り傾斜となっているので、旋回気流によって運ばれた異物は、分離室底面29の傾斜により排出部11に流入する。図4に示すように、排出部11は上部が下部を基準にして左右方向に広がっているので、排出部11では異物が集めやすくなっている。
分離室底面29は、平面29a、曲面29b、平面29cがこの順番に連続した面で構成されていることで、よりスムーズに異物を排出部11に導くことができる。曲面29bは空間分割板13と同心円となる曲面であるが、平面29aは、分離室15の下半分(第三象限と第四象限)の空間が異物を捕集しやすいように平面29aによってラッパ状に空間を広げた構成とするものである。また平面29cは、異物を排出部11へ滑落させやすいように傾斜を維持したものである。
また、排出部11は、中心軸6方向にも長さを持たせることで、分離室15内を流れる旋回気流が排出部11を横断することとなり、移動してきた異物は、排出部11に流入しやすくなっている。なお、中心軸6方向の長さは、分離室15の中心軸6方向の長さ(厚み)と同じまで広げても良い。
このようにして排出部11へ流入した異物は、さらに筐体5の外側で自然風が吹くと、その自然風に誘引される形で筐体5外へ引っ張り出される。詳細な説明を加えると、筐体5の外側では排出部11近傍を自然風(横風)が吹くことがある。自然風は排出促進面10の傾斜に沿って向きを変え、下方向の気流となる。筐体5内で排出口12近傍に存在する異物は、この気流に誘引される形で筐体5外へ引っ張り出される。 つまり、分離室15内に一時貯留している異物は、自然風が吹くたびに、筐体5外へ排出されるため、換気口フード1内で分離した異物の排出作業は不要となる。
さて、送風機により換気口フード1内は負圧となっているため、排出口12から分離室15内に空気が流入する。
排出口12から分離室15内に流入する空気は排出口中心垂線24の方向へ流れ込む。
分離室15内では、貫通孔16を通って旋回室14から流れ込む気流(図3の白抜きの矢印)があり、排出口12から分離室15内へ進入した空気は、この気流の一部となる。
このような排出口12から流入した気流は、分離室15内に一時貯留されている異物を巻き上げ、貫通孔16を通り流出口9から下流へ飛散する再飛散現象が発生することがある。流入気流制御板20を備えることで、この再飛散現象を防止することができる。排出口12の上方を覆うように傾斜を有する流入気流制御板20を備えることで、排出口12から流入した気流を流入気流制御板20に衝突させて、貫通孔16から離れる方向へ気流を向かわせることができる。この時舞い上がる異物は、図4の排出口中心垂線24よりも右側の貫通孔16の存在しない側に向けることができる。つまり、舞い上がる異物を貫通孔16から遠ざけることができるので、貫通孔16への異物の再流入を減少させ、再飛散現象を抑制できるため、分離性能の低下を抑制することができる。
また、排出口中心垂線24を基準にして、貫通孔16の存在しない側で舞い上がった異物が環状の分離室15をさらに上方に行き、貫通孔16に向かう場合がある。
本実施の形態では、断面41について、第三象限35と第四象限36内の最小断面積に比べて、第一象限37では水平位置から最上位の母線40よりも低い範囲において、断面積を徐々に大きくしているので、分離室15内を流れる気流の風速を減少させることができる。この作用により、分離された異物が上方へ舞い上がる力が弱まり、異物が最上位の母線40を越えて貫通孔16側へ向かうことを抑制し、再飛散現象を抑制することができる。また、第一象限37の入り口では断面42が水平方向となっていることと、分離室側面30は鉛直方向に立設していることから、断面42を通った気流は真上方向に向かう。気流が向かう先には分離室天面31が水平方向に平面状となっているため、分離室15内を流れる気流が分離室天面31に衝突した際に勢いを失うため、さらに分離室内の気流の勢いを抑制でき、再飛散現象が抑制される。
断面41は、最上位の母線40を超える位置においても断面積を拡大させても良い。分離室15の空間がより長い距離で拡大し続けることとなり、より再飛散現象を抑制することができるため問題ない。
また、最上位の母線40を超えたあとの第二象限34において、分離室天面31と接触する範囲内で分離室の断面が広くなり、さらに分離室天面31は水平方向であるため、第二象限に位置する分離室内を流れる気流は、始め水平方向に指向性を持っているため、万が一異物が最上位の母線40超えてきても、そのまま水平方向へ飛散するため、貫通孔16へ流入を抑制することができ、結果再飛散現象を抑制することができる。
なお、換気口フード1は、住宅の壁面に設置されるため、筐体5の外側を吹く自然風は、図1において、壁面は背面側になるので、前面側に向かう流れは発生しない。また、前面側から背面側に向かう自然風の流れは、分離室15内において、流入気流制御板20に衝突することとなり、再飛散現象を防止できる。
以上のように本発明において、常時開口された排出口12から、自然風の力によって分離室15内の異物を排出することができ、分離した異物を排出する作業をなくすことができる。
特に、流入気流制御板20と分離室15内の断面変化拡大する構成により、排出口12から流入する気流を制御することで、再飛散現象を抑制することができるので、分離性能の低下を抑制した換気口フード1を提供することができる。
なお、本実施の形態では、分離室15の第二象限34の断面形状について特に詳細な説明をしていないが、Y軸39について第一象限37の断面形状と対象に形成すればよい。貫通孔16は旋回室から分離室へ排出する異物を下方へ落下させやすくするという観点で、第二象限34内で特にX軸38側に寄せて配置することが望ましい。
(実施の形態2)
次に、図6と図7を用いて分離室15の別の内部構造を説明する。
図6は、分離室15を内包する位置でカバー3の流入口7よりも正面側を切り出した断面図である。図7は排出促進面10を含む要部を示す図である。
本実施の形態において、分離室15内には流入気流制御板20、返し板21、下部遮蔽板22、上部遮蔽板23の4つの部材を備えている。
なお、本実施の形態の説明において、理解を容易にするために、実施の形態1と同一の構成要件については、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
貫通孔16を起点にして、旋回気流の流れる方向に、分離室15内に下部遮蔽板22、返し板21、流入気流制御板20、上部遮蔽板23の順に配置している。
排出口12の上部には流入気流制御板20を備える。図6に示すように流入気流制御板20は、排出口12の中心から真上にひいた排出口中心垂線24をまたがって傾斜を有し、さらに分離室正面18から中心軸6方向へ、分離室15を構成している空間分割板13面に衝突するまで押し出した板体である。
図7に示すように、流入気流制御板20は、実施の形態1と同一の構成要件である。すでに説明したように二つの端部を有している。二つの端部は、流入気流制御板20の傾斜によって、上側端部25と下側端部26に区別できる。中心軸6から見て近い側を上位側に、遠い側を下位側に配置し、かつ円周方向で上位側は下位側に比べて貫通孔16から離れる方向に配置している。上位側の端部が上側端部25で、下位側の端部が下側端部26である。さらに、流入気流制御板20の上側端部25と空間分割板13の間には隙間を備える。
返し板21は、排出促進面10の面上(排出促進面10から隣接する面上でもよい)から排出口中心垂線24に向かって先端部を突出した板体である。返し板21の突出した先端部を先端端部27とする。
下部遮蔽板22は、中心軸6から引いた半径上で延設した板体である。下部遮蔽板22は内周側では空間分割板13と接触させ、外周側には隙間ができるように構成している。
排出促進面10と返し板21の先端端部27と下部遮蔽板22には関係があり、先端端部27から排出促進面10に引いた接線(図5→8の点線)の逆方向延長上に下部遮蔽板22が存在するように構成する。
排出部11をカバー3の最下部に位置させた状態において、図6に示すように、上部遮蔽板23は、中心軸6の真上に位置し、上部遮蔽板23の内周側は空間分割板13と接触させ、外周側には隙間ができるように構成している。なお、上部遮蔽板23の位置は分離室15の上部で、かつ貫通孔16よりも上部(上部空間内)であればどこでもよい。
上記構成において、気流の流れと分離機構について説明する。
まず、異物を含んだ屋外空気は、図1に示す流入口7より換気口フード1内に流入し、固定羽根8により旋回気流となり、旋回室14内で換気口フード1の正面側へ向かいながら旋回する。ここで、異物は遠心力により空間分割板13側に移動し、貫通孔16付近を通過する際に分離室15内へ移動する。異物を分離した空気は、内筒管19に流入し、流出管2を通って流出口9より装置外へ流出する。
分離室15に移動した異物は、一旦、分離室15内に貯留される。送風機により換気口フード1内は負圧となっているため、排出口12から分離室15内にも空気が流入する。その流入した空気は、図2に示す貫通孔16を通り、旋回室14内へ流入し、旋回室14内の旋回気流と合流する。
以下、分離室15内部の気流について詳細に説明する。
前述したように、空間分割板13に設けた貫通孔16から旋回気流の一部が分離室15内に流入する。その影響により、分離室15内では、旋回室14内と同方向の旋回気流が発生する。しかし、換気口フード1内は下流の送風機により負圧となるため、同時に排出口12からも分離室15内に気流が流入する。この気流の向きは、排出口中心垂線24の方向となる。貫通孔16を通って旋回室14内へ流れる気流となる。
排出口12から流入した気流は、分離室15内に一時貯留されている異物を巻き上げ、貫通孔16を通り流出口9から下流へ飛散する再飛散現象が発生することがある。流入気流制御板20を備えることで、この再飛散現象を防止することができる。排出口12の上方を覆うように流入気流制御板20を備えることで、排出口12から流入した気流は流入気流制御板20に衝突し、貫通孔16から離れる方向へ気流を向かわせることができる。そのため異物は、図4の排出口中心垂線24よりも右側の貫通孔16の存在しない側で舞い上がるので、貫通孔16への異物の再流入を減少させ、再飛散現象を抑制できるため、分離性能の低下を抑制することができる。
この時、排出口中心垂線24を基準にして、貫通孔16の存在しない側で舞い上がった異物が環状の分離室15をさらに上方に行き、貫通孔16に向かう場合がある。この場合、上部遮蔽板23を設けることにより、分離室15内の旋回気流(図3、白矢印で示す)の勢いを弱めることができるため、さらに再飛散現象を抑制することができる。
図6、図7において、右から左側に向かって自然風が流れる場合、排出促進面10に沿って左側に傾いた気流となる。この場合も流入気流制御板20には衝突しない。そこで、返し板21を設け、排出促進面10の接線と先端端部27とを結んだ線上に下部遮蔽板22を備えることで、排出口12から流入した気流が貫通孔16側に傾いて図6の点線の方向に向いたとしても、下部遮蔽板22に衝突する。このため、異物が舞い上がっても下部遮蔽板22に衝突し勢いを失い、直接、貫通孔16に向かうことがないので、再飛散現象を抑制することができる。本実施の形態においては、さらに、流入気流制御板20の上側端部25側に隙間を設けたため、下部遮蔽板22に衝突した気流の一部を通過させて、貫通孔16の存在しない側へ逃がすことができる。つまり、下部遮蔽板22から貫通孔16側へ向かう気流をより減らすことができ、さらに再飛散現象を抑制することができる。以上のように本発明において、常時開口された排出口12から、自然風の力によって分離室15内の異物を排出することができ、排出口12から流入する気流を流入気流制御板20、返し板21、下部遮蔽板22、上部遮蔽板23の4つの構成要件により制御することで、自然風の向きによらず、再飛散現象を抑制することができるので、メンテナンスを省力化しながら、分離性能の低下を抑制することができる換気口フード1を提供することができる。
実施の形態1の構成に返し板21、下部遮蔽板22、上部遮蔽板23の三つの構成を加えることで、換気口フード1、すなわちサイクロン分離装置の分離性能をより向上させることができる。
本発明に係るサイクロン分離装置は、分離した異物を自然風を利用した自動排出を可能としながら再飛散現象を抑制し、分離性能の低下を抑制できるものであるので、住宅内の換気で屋外の空気を取り込む住宅外壁の給気口部分に使用される換気口フード等として有用である。
1 換気口フード
2 流出管
3 カバー
4 ベース板
5 筐体
6 中心軸
7 流入口
8 固定羽根
9 流出口
10 排出促進面
11 排出部
12 排出口
13 空間分割板
14 旋回室
15 分離室
16 貫通孔
17 旋回室正面
18 分離室正面
19 内筒管
19a 端面
20 流入気流制御板
21 返し板
22 下部遮蔽板
23 上部遮蔽板
24 排出口中心垂線
25 上側端部
26 下側端部
27 先端端部
28 開口
29 分離室底面
29a 平面
29b 曲面
29c 平面
30 分離室側面
31 分離室天面
32 角型セパレータ
33 座標平面
35 第三象限
34 第二象限
36 第四象限
37 第一象限
38 X軸
39 Y軸
40 最上位の母線
41 断面
42 断面
43 断面
44 断面

Claims (3)

  1. 正面と背面と側面とを有し前記正面の中心と前記背面の中心とを貫通する中心軸を有する矩形の筐体と、
    板状で前記筐体を正面側の空間と背面側の空間とに仕切り、中央に前記中心軸を含む開口を有する角型セパレータと、
    前記筐体の前記背面側における前記側面に、前記筐体内に空気を流入させる流入口と、
    前記正面側の空間から前記角型セパレータにおける前記中央の開口を貫通して前記筐体の背面と接続する内筒管と、
    記筐体の背面に設けて前記正面側の空間内の空気を前記内筒管を介して前記筐体の外へ流出させる流出口と、
    筒体であり、前記筒体の一端部が前記角型セパレータに接続され、前記一端部とは別の端部である他端部が前記筐体の正面側で蓋をされ、前記筐体の前記正面側の空間の内部を該筐体の前記側面に近い外周側と該筐体の前記中心軸が属する中心部を含む内周側とに仕切る空間分割板と、
    前記空間分割板によって、前記外周側に位置して形成される分離室及び前記分離室の前記内周側に位置して形成される旋回室と、
    前記空間分割板における前記筒体の側面に設けられ前記分離室と前記旋回室とを連通させる貫通孔と、
    前記流入口から流入した空気を前記流入口の下流側にて旋回気流とし、前記内筒管の外周から前記正面側の空間における前記旋回室に導く旋回流発生手段と、
    前記筐体を構成する前記側面のうち下方に位置する側面に、前記分離室の内部と前記筐体の外とを連通させて常時開口させた排出口を有する排出部と、
    前記中心軸を水平にした状態で前記下方に位置する側面を下部に位置させて前記排出口を最下位に配置したときに、前記排出口の上方部で前記中心軸より下方かつ前記分離室の内部に配置される流入気流制御板と、を備え、
    記流入気流制御板は、
    前記正面側からの視点である正面視において、前記排出口の中心から真上に引いた排出口中心垂線をまたいで左右にわたり設けられ、前記排出口中心垂線で区画した左右の領域のうち、前記貫通孔が存在する側を下方へ傾斜した板体をなし、
    記分離室は、
    前記正面視にて前記中心軸を中心にした垂直方向のY軸及び水平方向のX軸から構成される座標平面において右上に位置する第一象限、左上に位置する第二象限、左下に位置する第三象限、右下に位置する第四象限の四つの象限に跨る環状空間を有し、
    記貫通孔は、
    前記旋回室内の気流旋回方向において、前記座標平面の前記第二象限に位置し、
    記分離室は、
    前記座標平面の前記第三象限と前記第四象限において前記空間分割板の前記筒体における外周に沿った曲面を有し、前記第一象限と前記第二象限においてそれぞれ前記座標平面の軸に平行な二つの平面を有し、
    前記座標平面の軸に平行な二つの平面は、
    前記Y軸に対して平行な前記分離室の側面である分離室側面と前記X軸に対して平行な前記分離室の天面である分離室天面とを構成し、
    前記中心軸を含む面であって前記分離室と交差する部分の断面は、
    前記分離室側面を前記断面に含む範囲で前記分離室天面に向かうに従い断面積を増大させ、
    前記分離室の底面である分離室底面は、
    前記正面視にして前記分離室側面側を高くした、前記空間分割板の同心円である前記曲面または前記曲面と傾斜面の連続した面を備え
    前記中心軸を基準として前記空間分割板よりも外周側に位置し、
    前記空間分割板との間に前記分離室を形成し、
    前記排出口よりも高い位置に形成され、前記連続した面の下端部から最下部に設けられた前記排出口に向かって下り傾斜を有している、サイクロン分離装置。
  2. 記筐体は六面体形状であって、
    記筐体の背面側において前記筐体の背面と隣接する四つの前記側面には、前記角型セパレータから前記背面までを開口して、前記旋回流発生手段に連通させる前記流入口がそれぞれ設けられ、
    記筐体の正面側には、前記空間分割板と前記分離室底面と前記分離室天面と前記分離室側面と前記排出口とがそれぞれ配置され、
    記筐体の内壁面のうち前記角型セパレータを境にした前記正面側の部分は、前記分離室天面と前記分離室側面とによって形成されている請求項に記載のサイクロン分離装置。
  3. 前記排出部は、
    前記筐体の前記下方に位置する側面から突出して設けられ、
    前記分離室底面と連続した面であり前記排出口を挟んで対称に設けられる排出促進面と、
    先端部に前記排出口と、を備え、
    記排出部では、
    前記排出促進面が、下部に向かって前記排出部の水平断面積が小さくなる方向に傾斜していることを特徴とする請求項1または2のいずれか一項に記載のサイクロン分離装置。
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