JP5590016B2 - ターボファン、空気調和装置 - Google Patents

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Description

この発明は、ターボファン及びターボファンを有する空気調和装置の騒音低減に関する。
ターボファンは、モータの回転軸に固定された円盤形状のハブと、このハブに回転軸を中心として放射状に設けられた複数枚の羽根と、この羽根をハブとで挟むほうにシュラウドとを備えている。このようなターボファンにおいて、その回転中に外的要因やターボファンの周囲に設けられた構造物の影響でターボファンの羽根表面に掛かる空気圧が変動することがある。羽根表面に掛かる空気圧が変動すると羽根表面を流れる気流が羽根から剥離して乱流が生じ騒音の原因となる。
そこで、従来のターボファンには、モータの回転軸に固定された円盤形状のハブと、このハブに回転軸を中心として放射状に設けられた複数枚の羽根と、この羽根をハブとで挟むようにハブと対向する位置に配置された円盤状のシュラウドとを備えたターボファンであって、シュラウドにはシュラウドの外周側端部から所定長さ離れた位置に外面側から内面側へ空気を還流させる連通口が形成され、この連通口からシュラウドの内側へ還流される空気流によってシュラウドの内面における空気流の剥離を抑制し、この空気流の剥離に起因するシュラウド内面に沿う空気流の乱れを抑えることにより送風音を低減するものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、従来のターボファンには、回転軸を中心として放射状に設けられた複数枚の羽根と、この羽根の外周側端部に取り付けられた多孔質材料でできた円盤状のシュラウドと、このシュラウドの外側に固着されて、ターボファンの外周面を形成するとともにシュラウドとの間に空間を形成する断面L字状のリング部材とを備えたターボファンであって、ターボファンの送風音を多孔質材料のシュラウド及びシュラウドとリング部材の間の空間を利用して送風音を吸音するものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2001―65493号公報(0027段落、第2図) 特開平9−273498号公報(0017段落、第1図、第2図)
しかしながら、従来の特許文献1のターボファンでは、シュラウドに形成された連通孔を通ってターボファンの外側から内側に還流される空気が羽根に直接噴出され、この噴出された空気が勢いよく羽根に当たる構造であるので、羽根表面での空気圧の変動が生じ、羽根表面で気流が羽根から剥離して騒音が生じるという問題があった。
また、従来の特許文献2のターボファンでは、多孔質材料のシュラウドがターボファンの内側に配置されているので、外部からの要因に起因する羽根の外周側端部に掛かる空気圧の変動及び羽根端部での空気の剥離を抑制できず、騒音が発生してしまうという問題があった。
そこで、本発明はターボファンの周囲羽根表面に掛かる空気圧の変動を抑制して羽根表面における気流の剥離にともなう騒音を低減することができるターボファン及びこのターボファンを備えた空気調和装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のターボファンは、中央がモータの回転軸に固定される円盤状の主板と、一端が前記主板に設けられた複数枚の羽根と、前記複数枚の羽根の他端に設けられた羽根側壁及び前記羽根側壁と連続して設けられた外側壁を有し、前記羽根側壁と前記外側壁で内部空間が形成されている中空構造のシュラウドと、を備え、前記外側壁の径方向における側面に複数の外周側面開口穴が形成され、前記羽根同士の間から吹き出された空気の一部を前記外周側面開口穴より取り込むことを特徴としている
また、本発明の空気調和装置は、前記ターボファンと、前記ターボファンの外周を囲むようには配置される熱交換器と、を備える。
本発明のターボファンは、中空構造のシュラウドの外周側壁に複数の外周側面開口穴を形成したことにより、ターボファンの羽根に掛かる空気圧が大きくなる領域では外周側面開口穴を介して外部からシュラウドの内部空間へ空気が流入し、この空気は、シュラウドの内部空間で風速が下げられた後に内部空間から吹き出されるので、ターボファン外周における圧力変動を抑制することができ、その結果、ターボファンの羽根表面での空気圧の変動を抑制すると共に空気の剥離を抑制して騒音を低減することができる。
また、本発明の空気調和装置は、前記ターボファンを備えたことにより、騒音を低減す
ることができる。
実施の形態1の室内機100の断面図。 実施の形態1のターボファン20の斜視図。 実施の形態1のシュラウド23の断面図(図2のA−A断面図)。 実施の形態1の室内機100の断面図(図1のB−B断面図)。 実施の形態1の室内機100の断面図(図1のC−C断面図)。 実施の形態1のシュラウド23近傍の断面図。 実施の形態1のシュラウド23近傍の空気の流れを示す図。 実施の形態2のターボファン30の斜視図。 実施の形態2のターボファン30の断面図(図8のD−D断面図)。 実施の形態2のターボファン30の断面図(図8のE−E断面図)。
実施の形態1.
本実施の形態1の空気調和装置の室内機100について図1乃至図7を用いて説明する。図1は室内機100の断面図、図2はターボファン20の斜視図、図3はシュラウドのA−A断面図、図4は室内機100のB−B断面図、図5は室内機100のC−C断面図、図6はシュラウド23近傍の断面図、図7はシュラウド23近傍の空気の流れを示す図である。
空気調和機の室内機100は、部屋の天井1に埋め込まれて設置される天井埋込型空気調和機の室内機である。室内機100は、部屋の上方に天板2aとなる向きに設置され、天板2aの周りには側板2bが取り付けられ部屋に向け開口するように設置される。そして室内機100の下方には平面視で略四角形状の化粧パネル3が取付けられ部屋に面している。また化粧パネル3の中央付近には室内機100への空気の吸込口である吸込グリル3aと吸込グリル3a通過後の空気を除塵するフィルタ4、化粧パネル3の各辺に沿って形成されたパネル吹出口3bを有し、さらに各パネル吹出口3bには風向ベーン5を備えている。また、前記室内機100の内部にはターボファン20、ターボファン20の吸込風路を形成するベルマウス6、ターボファン20を回転駆動するファンモータ7、熱交換器8はターボファン20の下流側に囲むように立設され、接続配管により室外機と接続されている。
また、室内機100の下面中央部に本体吸込口2cと本体吸込口2cの周囲には本体吹出口2dを有し化粧パネル3の吸込グリル3a、パネル吹出口3bに連通するように配置されている。
このように構成された室内機100により、ターボファン20が回転すると部屋内の空気が化粧パネル3の吸込グリル3a、フィルタ4を通過し除塵され本体吸込口2c、ベルマウス6を通過後ターボファン20に吸込まれ、その後熱交換器8へ向け吹出される。そして熱交換器8にて暖房、冷房等の熱交換や除湿がされた空気は本体吹出口2d、パネル吹出口3bから部屋内へ向け風向ベーン5により風向制御されながら吹出され空調が行われる。
なお、室内機100の本体筐体2は天板2aの周りに側面板2bが取り付けられた箱状で、同様に箱状の断熱材が本体筐体2の内側に合わせて挿入されて固定されている。
また、化粧パネル3は、中央に吸込グリル3aが設けられており、その吸込グリル3aの外周に沿ってパネル吹出口3bが設けられている。化粧パネル3の端部が天井1に取り付けられている。パネル吹出口3bは、化粧パネル3の各辺に沿って形成されている。
また、風向ベーン5は、室内機100の停止時はパネル吹出口3bを塞ぐように配置されるが、運転時は図示しないモータなどの駆動装置によって回動する。その際、風向ベーン5の先端はパネル吹出口3bの開口面から突出する位置にあり、パネル吹出口3bから出る吹出空気は風向ベーン5に沿って流れるので、風向ベーン5が可動制御されることによって吹出空気の風向が制御される。
また、ベルマウス6は、略円柱状の筒形状であって、下方から上方にかけて開口面積が小さくなるよう側面が傾斜している。ベルマウス6はフィルタ4からターボファン20への風路を形成している。ベルマウス6は、本体吸込口2cの下流側に設けられている。
ファンモータ7は、ターボファン20の主板21のボス部21aに収納されている。
熱交換器8は、水平断面が略四角形であり、ターボファン20の外周側を囲むように立設されている。熱交換器8の下方には冷房運転や除湿運転時に熱交換器8で空気が凝縮し結露した凝縮水を受けるドレンパン9が設けられている。
ドレンパン9とベルマウス6の間には、ファンモータ7や風向ベーン5などの駆動を制御するための制御基板10が設けられている。制御基板10は、カバー11(対面部)に収納されている。カバー11は、ベルマウス6の側面に沿って、その外周を囲むように設けられている。
化粧パネル3の吸込グリル3aから吸入された空気は、フィルタ4を通過した後、本体吸入口2cからベルマウス6を通ってターボファン20のファン吸込口20aに吸い込まれ、ターボファン20の羽根22同士の外周側の隙間(ファン吹出口20b)から熱交換器8に向けて吹き出される。ターボファン20から吹き出された空気は熱交換器8を流れる熱い冷媒若しくは冷たい冷媒と熱交換する。そして、熱交換した空気は熱交換器8を通過した後、パネル吹出口3bから室内に吹き出される。
尚、冷房運転時に熱交換器8を流れる冷媒の温度は室内温度より低く、暖房運転時は高い。
次に、室内機100に搭載されるターボファン20について図2、図3を用いて説明する。図2はターボファン20の斜視図、図3は図2のターボファンの部分A−A断面図である。
図2において、ターボファン20はファンモータ7の回転軸Oとの固定部であるボス部21aと一体に形成されファン吸込口20aへ向け凸形状の主板21、ファン吸込口20a及び吸込み導風壁を形成しファン吸込口側下方に突出した中空構造のシュラウド23、複数枚の羽根22とで構成され、シュラウド23及び主板21で囲まれたファン吹出口20bを形成する。
主板21は円盤状をしており、主板21の中央には、ファンモータ(図示せず)の回転軸が固定される固定部であるボス部21aが設けられている。ボス部21aは凸形状をしており、ファンモータ7は主板21の裏側でボス部21aの窪みに収納される。
複数の羽根22は、主板21の外周側であってボス部21aよりも外側に立てて設けられている。羽根22は、その一端が主板21に設けられ、他端がシュラウド23に設けられており、モータの回転中に回転軸方向から吸い込んだ空気を回転軸を中心としてファン吹出口20bから放射状に吹き出す。
リング状で中空構造のシュラウド23が、複数の羽根22の主板21の反対側に設けられている。リング状のシュラウド23に囲まれた中央の開口がターボファン20の空気のファン吸入口20aとなっている。このファン吸入口20aからターボファン20に吸い込まれた空気が羽根22同士の間(ファン吹出口20b)から吹き出される。
尚、図2に図示しているや回転方向Zはターボファン20の回転方向を示している。
羽根22の構成について説明する。図2のように、羽根22は内周側前縁部22aのシュラウド23側及びシュラウド側端面22cは、ファン回転方向Zでかつ径方向外側へ向け湾曲した形状で、さらに羽根後縁部22bはシュラウド23側の方が主板21側に比べファン回転方向Zに対し逆側に湾曲している。
羽根22は、回転軸から最も近い位置にある内周側前縁部22a、回転軸から最も遠い位置にある羽根後縁部22b、主板21の逆側の端面であってシュラウド23が設けられているシュラウド側端面22c、羽根22の回転方向Zの前方側の側面であり空気圧がかかる回転方向側面22d、羽根22の回転方向の後方側の側面であって、回転方向側面22dの裏面であって負圧面となる回転方向逆側面22eとから構成されている。
羽根22は、羽後端部22bから内周側前縁部22aにかけて回転方向Z前方側へ凸状に湾曲している。
複数の羽根22のそれぞれの一端は主板21に繋がっており、それぞれの他端(シュラウド側端面22c)はシュラウド23に繋がっている。主板21と複数の羽根22とシュラウド23は、それぞれ樹脂製であって、一体成形されている。
シュラウド23の構成について説明する。シュラウド23は、羽根22のシュラウド側端面22cに設けられた羽根側壁24と、この羽根側壁24をターボファン20の外周側から覆う外周側壁25を有している。シュラウド23は、羽根側壁24と外周側壁25で囲まれた内部空間27を有する中空構造である。
羽根側壁24は、その外周側の一部が羽根22のシュラウド側端面22cに設けられており、ターボファン20の外側から内側にかけて羽根22のシュラウド側端面22cの方向を凸にして膨らんでいる。また、羽根側壁24のターボファン20の径方向における外周側端部は、ターボファン20の径方向における内周側端部より回転軸方向において主板21に近い。
外周側壁25は、外周側面25aと吸込口側面25bから構成されている。外周側面25aはターボファン20の径方向におけるシュラウド23の側面であり、吸込口側面25bはターボファン20の回転軸方向におけるシュラウド23の側面である。羽根側壁24の径方向外側の一端辺に連続して外周側面25aが形成され、外周側面25aの羽根側壁24とは反対側の一端辺から吸込口側面25bが形成され、吸込口側面25bの外周側面25aとは反対側の一端辺が羽根側壁24の径方向内側の一端辺に連続して形成されている。
シュラウド23の外周側面25aには複数の外周側面開口穴26a(第1の開口穴)が開口し、図4、図5のように、外周側面開口穴26aのそれぞれと連通するようにシュラウド23の吸込口側面25bの吸込口側面開口穴26b(第1の開口穴)及び、シュラウド23の羽根側壁24のシュラウド開口穴26c(第2の開口穴)が開口し、ファン吹出口20bから吹出された空気の一部を外周側面開口穴26aで取り込み、シュラウド23の内部空間27で流入空気の風速を低下させた後、外周側面開口穴26aに連通する吸込口側面開口穴26b及びシュラウド開口穴26cから空気が流出するように形成されている。
また、図1、図6のように、中空構造のシュラウド23の吸込口側面25bから羽根側壁の側面にかけてベルマウス6に沿い所定距離を有するような曲面で形成され、シュラウド23の外周側面25aは外周側に凸の円弧湾曲形状で形成されている。
そして、図2のように、シュラウド23の外周側面開口穴26aは、羽根22に対しファン回転方向Zの上流側である回転方向側面22d(圧力面)側近傍に開口し、一つの外周側面開口穴26aと回転方向Zで互い違いの位置に開口する吸込口側面開口穴26b、とが図4のようにダクト(内部空間27)で連通して対を成しており、ファン吹出口20bから吹き出された空気の一部を外周側面開口穴26aから取り込んだ後、吸込口側面開口穴26bから吹き出すように形成され、吸込口側面開口穴26bは、ファン径方向でベルマウス6側寄りに開口している。
また、図2のように、外周側面開口穴26aと対を成す吸込口側面開口穴26bは、回転方向Zで隣接する羽根22との中間を跨ぐように開口し、外周側面開口穴26a近傍には、外周側面25aから外部へ突出し、ファン回転方向Zの前方側に開口するフード状の空気を取り込むための導入壁となるエアスクープ28aを形成し、吸込口側面開口穴26b近傍には、ファン下面に突出し、ファン回転方向Zの後方側に開口するフード状の空気を放出する放出壁となるエアスクープ28bを形成している。
そして、シュラウド23のファン内部に開口するシュラウド開口穴26cは羽根の回転方向逆側面22e(翼負圧面)近傍に開口するように形成されている。
ターボファン20には、シュラウド23の外周側壁25の外周側面25aに外周側面開口穴26aが形成され、吸込口側面25bに吸込口側面開口穴26bが形成されている。外周側面開口穴26aには外部から内部空間27への空気の吸い込み効率を上げるための導風壁となるエアスクープ28aが設けられており、吸込口側面開口穴26bには内部空間27から外部への空気の吹き出し効率を上げるためのエアスクープ28bが設けられている。エアスクープ28a、28bはそれぞれ内部空間27とは反対側へ突出するように外周側壁25に形成されている。
エアスクープ28aの開口(外周側面開口穴26a)はターボファン20の回転方向Zの進行方向側に形成されており、エアスクープ28bの開口(吸込口側面開口穴26b)はターボファン20の回転方向Zの進行方向とは反対側に形成されている。
尚、ターボファン20の羽根側壁24及び外周側壁25は実施の形態1のターボファン20の羽根側壁24及び外周側壁25と同じ構成とする。
さらに、図3、図6に図示するようにターボファン20のシュラウド23の羽根側壁24にもシュラウド開口穴26cが形成されている。
シュラウド開口穴26cは、羽根22の回転方向逆側面22eの近傍に開口するように羽根側壁24に形成されている。シュラウド開口穴26cの配置についてより詳細に説明すると、シュラウド開口穴26cは、回転方向Zにおいて羽根22の回転方向逆側面22eよりも後方側で羽根22に沿うよう形成されており、さらに径方向において羽根22の外周寄りに形成されている。
ターボファン20のシュラウド23の内部空間27は羽根22と同数の仕切壁29が設けられており、羽根22及び仕切壁29と同数の内部空間27が形成されている。
尚、本実施の形態1では羽根22、仕切壁29がそれぞれ7つある点対称構造のターボファン20を図示しているが、本発明のターボファンはこれらを7つに限定するものでない。
水平略四角形状の熱交換器8が水平断面略円形のターボファン20を取り囲んでいるので、熱交換器8とターボファン20の間には距離が近い領域と遠い領域がある。この領域について図4、図5を用いて説明する。ターボファン20の回転中において、図4、図5中で破線で囲った領域Aでは、シュラウド23の外周側壁25と熱交換器8との距離、つまり、羽根後縁部22bと熱交換器8との距離が近いので、この領域Aでは外周側壁25近傍の空気圧が高くなる。これと比較して、破線で囲った領域Bでは、外周側壁25と熱交換器8との距離、つまり、羽根後縁部22bと熱交換器8との距離が遠くなるので、この領域Bでは外周側壁25近傍の空気圧が低くなる。
このように、円形状のターボファン20の周囲を略四角形状の熱交換器8で取り囲むと、場所によってはターボファン20の外周に掛かる空気圧が変化する。そうすると、ターボファン20の回転中においては、空気圧が高い領域Aに位置している外周側面開口穴26aを通ってシュラウド23の内部空間27へ空気が流入する。
シュラウド23の外周側壁25の吸込口側面25bは制御基板10を覆うカバー11(対面部)と対面している。カバー11と吸込口側面25bの間には隙間があり、カバー11と外周側壁25が接触しない構成となっている。同様に、カバー11より上に位置するベルマウス6の側面と羽根側壁24の下端近傍の側面が対面している。ベルマウス6の側面と羽根側壁24の間には隙間があり、ベルマウス6と羽根側壁24が接触しない構成となっている。
シュラウド23及びカバー11、ベルマウス6の間には吸込口側面25bから羽根側壁24に沿って風路となる所定距離の隙間が形成されている。
尚、外周側壁25の吸込口側面25bとカバー11の間の隙間の幅はエアスクープ28bの吸込口側面25bからその先端までの高さよりも大きい。
カバー11の上面はシュラウド23の吸込口側面25bと対面しており、それらの間には所定間隔の隙間がある。また、シュラウド23の羽根側壁24もベルマウス6の側面と所定の隙間を設けるように配置している。
尚、本実施の形態1では、カバー11を対面部として吸込口側面25bが対面させる構成であるが、対面部はシュラウド23と隙間を形成していればよく、カバー11に代えて別の部材を吸込口側面25bと対面させてもよい。
また、吸込口側面開口穴26b及びエアスクープ28bは、ターボファン20の径方向で外周側面25aよりも羽根側壁24側寄り(ベルマウス6側寄り)に設けられている。
図6は図1のシュラウド23近傍の拡大図、図7はシュラウド23近傍における空気の流れを示した図である。図6、図7を用いてシュラウド23近傍における空気の流れについて説明する。
空気F1は、吸込グリル3aからベルマウス6を通過してきた空気であって、そのままターボファン20から熱交換器8へ吹き出される空気である。
空気Fは、外周側面開口穴26a(エアスクープ28a)から内部空間27に流入した空気である。空気Fは吸込口側面開口穴26b(エアスクープ28b)から流出する空気Fout1若しくはシュラウド開口穴26cから流出する空気Fout2となって、シュラウド23から外部へ流出する。
空気F2は、シュラウド23とカバー11及びベルマウス6の間を抜ける空気である。空気F2についてより詳細に説明すると、空気F2はシュラウド23の外周側壁25の外周側面25aと吸込口側面25bの境界近傍から吸込口側面25bとカバー11の間の隙間に吸い込まれる。そして、吸込口側面開口穴26bから吹き出されるFout1と合流して、羽根側壁24とベルマウス6の側面との間に形成されている隙間を流れた後、羽根側壁24に沿って羽根22の方向へ流れてファン吹出口20bから外部へ吹き出される。
Fout2は、羽根側壁24に形成されたシュラウド開口穴26cを通じて内部空間27から外部へ吹き出す空気である。シュラウド開口穴26cから吹き出された空気Fout2は、羽根22から熱交換器8方向へ吹き出されるが、その一部は、シュラウド23の外周側壁25の外周側面25aに沿って下方へ流れ、さらにその一部空気が外周側面25aに形成された外周側面開口穴26a(エアスクープ28a)から内部空間27へ吸い込まれる。
次に、シュラウド23の内部空間27に吸い込まれる空気の流れについて図4及び図5を用いて説明する。
エアスクープ28aでは回転方向Zの前方から後方に向けて空気Fin1が吸い込まれ、エアスクープ28bでは回転方向Zの前方から後方に向けて空気Fout1が吹き出される。エアスクープ28aから内部空間27に吸い込まれる空気Fin1は、吸込口側面25bの吸込口側面開口穴26bから吹き出される空気Fout1若しくは羽根側壁24のシュラウド開口穴26cから吹き出される空気Fout2となって内部空間27から外部へ吹き出される。
外周側面開口穴26aから内部空間27に吸い込まれた空気Fin1は、内部空間27内に一度分散した後に風速が弱まって吸込口側面開口穴26b若しくはシュラウド開口穴26cから外部へ吹き出されることから、内部空間27は、外周側面開口穴26aから吸い込まれた空気の風速、圧力を下げる圧力緩衝部として機能している。
尚、本実施の形態1のターボファン20では、吸込口側面25bに形成された吸込口側面開口穴26b及び羽根側壁24に形成されたシュラウド開口穴26cの2つの吹き出し用の孔を設けた構成としたが、内部空間27から空気が吹き出すための孔は、少なくとも吸込口側面開口穴26bとシュラウド開口穴26cどちらかが形成されていれば良い。
尚、本実施の形態1のターボファン20では、外周側壁25から外側に向けて突出するエアスクープ28a、28bについて説明したが、エアスクープ28aが外部から内部空間27へ空気を導入でき、エアスクープ28bが内部空間27から外部へ空気を放出できるものであれば、エアスクープ28a、28bは外周側壁25から内側へ窪んだ形状のものであってもよい。
このように形成されたターボファン20を搭載した空気調和機の室内機100において、ターボファン20のシュラウド23はファン吸込口20a側下方に突出した中空構造で、シュラウド23の外周側面25aには複数の外周側面開口穴26aが開口し、かつシュラウド23の吸込口側面25b、またはシュラウド23の少なくとも一方には外周側面25aの外周側面開口穴26aと連通する開口穴が形成され、ファン吹出口20bから吹出された空気の一部を外周側面25aの外周側面開口穴26aで取り込み、シュラウド23の中空部(内部空間27)で流入空気の風速を低下させた後、外周側面開口穴26aに連通する吸込口側面開口穴26b及びシュラウド開口穴26cから空気が流出するように形成したので、従来シュラウド23とベルマウス6の間に存在した風路が縮小されるので、ファン吹出し後の熱交換器8に流入しきれなかった二次流れが減少しシュラウド23とベルマウス6との隙間流れが減少するので、隙間流れとファン吸込み流れの速度差による圧力変動が抑制される。
また、ターボファン20と熱交換器8が近い領域(図4、5の破線丸印の領域A)を羽根22が通過する時、従来ではターボファンと熱交換器の間で流れが集中し圧力上昇するが、ターボファン20では、中空構造のシュラウド23の外周側面25aに開口する複数の外周側面開口穴26aから空気が流入するため流れの集中が抑制される。
さらに、シュラウド23の中空部(内部空間27)が圧力緩衝部となることで従来のように開口穴での吸入、吐出がダイレクトに行われないでの急激に吹出されず、空気が吸込口側面開口穴26b或いはシュラウド開口穴26cから吹出す時もなだらかに流出するので剥離や急激に吐出しないので圧力変動が生じない。そして、シュラウド23とベルマウス6との隙間流れの押し込みを抑制できる。
以上の結果、ファン回転中の圧力変動を抑制し均一化することができるので低騒音化が可能である。
つまり、外周側壁25に外周側面開口穴26a或いは吸込口側面26bを設けたことにより、シュラウド23の外周の高圧領域の空気を吸い込んで、シュラウド23外周、特に羽根後縁部22bでの圧力変動を抑制することができ、その結果、ターボファンの羽根表面での空気圧の変動を抑制すると共に空気の剥離を抑制して騒音を低減することができる。
また、ターボファン20のシュラウド23は中空構造であって、シュラウド23の羽根側壁24にシュラウド開口穴26c、外周側壁25に外周側面開口穴26a、吸入側側面開口穴26bを形成したことにより、羽根22から吹き出された空気の一部を外周側面開口穴26aで取り込み、シュラウド23の内部空間27で流入空気の風速を低下させた後、吸込口側面開口穴26b若しくはシュラウド開口穴26cから空気が流出する。よって、本発明では、従来のように開口穴での吸入、吐出がダイレクトに行われないので、シュラウド23及び羽根22の外周近傍に加えて、羽根22の回転方向逆側面22eでの空気圧の圧力変動を抑制して低騒音化することができる。
また、外周側面開口穴26aから吸込んだ空気を吸込口側面開口穴26bから吸込口側面25bとカバー11の隙間に空気Fout2が吹き出す構成であるが、この空気Fout2は内部空間27で風速が下げられているので、外周側面開口穴26aから内部空間27へ吸い込まれた空気Fin1が吸い込まれたときの風速を維持したまま吸込口側面開口穴26bから吹き出すことはないので、F2とF1の速度差による干渉音を抑制することができる。
また、図6のように、また、中空構造のシュラウド23の吸込口側面25bから羽根側壁24の側面にかけてカバー11及びベルマウス6の側面に沿って所定距離を有するような曲面で形成したので、吸込口側面25b及び羽根側壁24の側面に流れが沿い、従来のように急激に縮流せず徐々にシュラウド23とベルマウス6の隙間に流入するので、ファン吸込流れとの干渉が抑制されるのでより低騒音化が可能である。
つまり、より低騒音な空気調和機の室内機が得られる。
つまり、中空構造のシュラウド23の吸込口側面25b及び羽根側壁24の下端の近傍をベルマウス6の側面に沿う曲面で形成したことにより、吸込口側面25b及び羽根側壁24の下端に沿ってシュラウド23とカバー11及びベルマウス6の隙間を空気が流れるので、従来のように急激に縮流せず、徐々にシュラウド23とベルマウス6の隙間に空気が流入する。よって、ターボファン20に吸い込まれてそのまま熱交換器8へ吹き出される空気F1とシュラウド23とベルマウス6の間を流れた空気F2の速度差によって生じる圧力変動が抑制されて、より低騒音化が可能である。
さらに、中空構造のシュラウドの外周側面25aを外周側に凸の湾曲形状にすると、ターボファン20から吹出された流れはコアンダー効果でファン吸込口側下方へ湾曲され拡散されるので吹出し風速が低下し、ターボファン20の外周側に配設された熱交換器8への流入風速が低減し低騒音化が図れる。また熱交換器8の通風抵抗が低減するのでファンへの負荷が低減し回転動力が低減できるのでモータの消費電力が低減できる。
つまり、低騒音で省エネな空気調和機の室内機が得られる。
そして、シュラウド23の外周側面25aに開口する外周側面開口穴26aは、羽根22に対しファン回転方向Zの上流側である回転方向側面22d(圧力面側)近傍に開口し、一つの外周側面開口穴26aとファン回転方向で互い違いの位置に開口する少なくとも一つの吸込口側面開口穴26b、とがダクトで連通して対を成し、ファン吹出口20bから吹き出された空気の一部を外周側面開口穴26aから取り込んだ後、吸込口側面開口穴26bから吹き出すように形成したので、従来シュラウド23とベルマウス6の間に存在した風路が縮小されるので、ファン吹出し後の熱交換器8に流入しきれなかった二次流れが減少しシュラウド23とベルマウス6との隙間流れが減少するので、隙間流れとファン吸込み流れの速度差による圧力変動が抑制される。
また、図2、図4のように、吸込口側面開口穴26bは、ファン径方向でベルマウス6側寄りに開口したので、この吸込口側面開口穴26bから流出する流れにより、シュラウド23とベルマウス6の隙間を通過する隙間流れが阻害されるので隙間流れの流量が減少し、ファン吸込流れとの干渉が抑制されるのでさらに低騒音化が図れる。
つまり、より低騒音な空気調和機の室内機が得られる。
つまり、吸込口側面開口穴26b及びエアスクープ28bを、ターボファン20径方向で外周側面25aよりも羽根側壁24側、すなわち内周側に配置したので、吸込口側面開口穴26bから流出する空気Fout1により、外周側面25aからシュラウド23とベルマウス6の隙間を通過する空気F2の流れが阻害される。これは空気Fout1が回転するシュラウド23の吸込口側面開口穴26bから吹き出されると、シュラウド23の回転方向Zの方向に流れるためであり、シュラウド23とベルマウス6の隙間を流れるターボファン20の径方向の流れ空気F2に対して回転方向の流れFout1ができるので、空気F2の流れが阻害される。従って、空気F2の流量が減少し、空気F1と空気F2の干渉音が抑制されるので、低騒音化が可能となる。
また、図2のように、外周側面開口穴26aと対を成す吸込口側面開口穴26bは、ファン回転方向で隣接翼との中間を跨ぐように開口しているので、羽根22同士の間の吸込口側面開口穴26bから流れが放出される。そのため、回転方向側面22dでの圧力上昇が外周側面開口穴26aへ流れが流入することで抑制し、ターボファン20と熱交換器8が近接する領域Aへの流れの集中による圧力上昇が抑制され、かつ吸込口側面開口穴26bから流れが放出されることで圧力が上昇する。よって、ファン回転中の圧力変動が抑制される。その結果、シュラウドとベルマウスの隙間流れが抑制されつつ圧力も均一化することで、さらに低騒音化が図れる。
つまり、より低騒音な空気調和機の室内機が得られる。
外周側面25aに形成された外周側面開口穴26aは羽根22に対しファン回転方向Z上流側にある羽根22の回転方向側面22d近傍に開口し、吸込側の側面に形成された外周側面開口穴26aは内部空間27を介して外周側面開口穴26aと繋がり、羽根22から吹き出された空気の一部は外周側面開口穴26aから空間に取り込まれた後に吸込側面開口穴26bから吹き出されるので、シュラウド23外周における圧力上昇を抑制し、かつ吸込口側面開口穴26bから流れが放出されることで圧力が上昇するので、ファン回転中の圧力変動が抑制される。
そして、図2,3,4のように、外周側面開口穴26a近傍には、シュラウド外周面から外部へ突出し、ファン回転方向Z前方側に開口するフード状の空気を取り込むための導入壁(エアスクープ28a)を形成しているので、ファン回転中に常にファン周囲の流れが取り込みやすく、圧力差による流れの流入を促進し、常に外周側面開口穴26aから吸込口側面開口穴26bへ向け流れが通過し逆流が生じないため不安定流れが抑制できる。その結果、騒音悪化を抑制でき、流れが安定する。
つまり、低騒音な空気調和機の室内機100を得られる。
また、図2,3のように、吸込口側面開口穴26b近傍には、ファン下面に突出し、ファン回転方向Z後方側に開口するフード状の空気を放出する放出壁(エアスクープ28b)を形成しているので、吸込口側面開口穴26bからの放出流れは、放出壁により負圧が生じるので開口穴から必ずファン回転方向Z後方へ放出され、流れの逆流を防止でき、それによる圧力変動を防止できる。
よって、さらに低騒音な空気調和機の室内機が得られる。
つまり、外部空気をシュラウド23内に取り込むための外周側面開口穴26aに外周側面25aの外側に突出するエアスクープ28aを設けているので、ターボファン20の回転中常に外周の空気をシュラウド23内に取り込み易く、外周側面開口穴26aと吸込口側面開口穴26b、シュラウド開口穴26cにおける空気圧の差による流れの流入を促進することができる。
つまり、吸込口側面開口穴26bにもシュラウド23の外周側に突出して空気の放出壁となるエアスクープ28bを設けているので、外周側面25aの外周側面開口穴26aから内部空間27を通った空気が吸込口側面25bの吸込口側面開口穴26bへ流れ易くなり、必ず吸込口側面開口穴26bから外周側面開口穴26aへの空気の逆流を抑制できる。その結果、逆流によるシュラウド23の外周側壁25の外周近傍での不安定な空気の流れを抑制でき、羽根22の表面に掛かる空気圧が均等になるので騒音を小さくすることができる。
外周側面開口穴26aから仕切壁29に仕切られた内部空間27に空気が流入し、空気は吸込側面開口穴26bまたはシュラウド開口穴26cから放出されるので、シュラウド23に流入した空気は内部空間27で風速が弱められて吹き出されるので、羽根22での空気の剥離を抑制し圧力変動が生じない。さらに、シュラウド23とベルマウス6との隙間流れの押し込みを抑制できるので、低騒音化ができる。
また、図2、図5のように、シュラウド開口穴26cは羽根22の回転方向逆側面22e(翼負圧面)近傍に開口するように形成したので、空気調和機の室内機100に配設されている風向ベーン5が回動し通風抵抗が変化しても剥離しやすい翼負圧面に流れが供給されるので剥離が防止でき風向ベーン5の動作に対する騒音の変化が小さくできるとともに、シュラウド23が中空構造であるのでシュラウド23が圧力緩衝部となり、シュラウド開口穴26cの流入流れがファン内部の流れを押し上げシュラウド23からの剥離を促進してしまうようなことはなく、なめらかに流れが供給される。
よって、通風抵抗の変化に対しても剥離しづらく低騒音を維持できる高品質な空気調和機の室内機が得られる。
つまり、羽根側壁24のシュラウド開口穴26cは、空気が剥離し易い回転方向逆側面22e近傍に開口するように形成されているので、外的要因によりシュラウド23の外周の空気圧が変動したとしても、回転方向逆側面22eにシュラウド開口穴26cから吹出し空気を回転方向逆側面22e表面に供給することができ、回転方向逆側面22eでの空気の剥離を抑制することができる。
また、本実施の形態1の空気調和装置の室内機100では、熱交換器8の形状や風向ベーン5の動作といった要因によりターボファン20のシュラウド23の外周側壁25に掛かる空気圧が場所によって変動する場合であっても、その変動に応じて外周側面開口穴26aに空気が入るので、結果としてシュラウド23の外周側壁25及び羽根22の外周近傍での空気圧の変動を均一化し、羽根22表面での空気の剥離を抑制して騒音を小さくすることができる。
また、吸込口側面開口穴26bから空気Fout1が外周側壁25とカバー11との隙間に吹き出されることにより、この隙間における空気圧が上昇して内部空間27の空気圧に近づくので、ターボファン20の回転中におけるシュラウド23の回転ブレが抑制されて低騒音で安定的にターボファン20が回転することができる。
実施の形態2.
図8乃至図10を用いて本実施の形態2のターボファン30について説明する。図8はターボファン30の斜視図である。図9は図8のターボファン30のD−D断面図、図10は図8のターボファン30のE−E断面図である。
実施の形態1のターボファン20は、羽根側壁24及び外周側壁25のそれぞれに開口穴を設けた構成について説明したが、本実施の形態2では、外周側壁25にのみ開口穴36を設けた構成について説明する。
尚、ターボファン30のシュラウド33は、ターボファン20のシュラウド23と同様に、羽根側壁24及び外周側壁25とから構成されており、外周側壁25は外周側面25aと吸込口側面25bを有しているものとする。
また、本実施の形態2において、実施の形態1のターボファン20と同一構成部分には、同一の符号を付して説明は省略する。
外周側壁25には複数の開口穴36が形成されており、内部空間27は外周側壁25の開口穴36を介して外部の空間と連通している。尚、本実施の形態1のターボファン20は外周側面25a及び吸込口側面25bの両方に開口穴を設ける構成であったが、ターボファン30は外周側面25aと吸込口側面25bの少なくとも一方に開口穴36を設ける構成でよい。
また、図9には、例として、開口穴36aの外側周囲の空気圧が内部空間27の気圧よりも高く、開口穴36bの外側周囲の空気圧が内部空間27の空気圧よりも低い場合を図示している。この場合、開口穴36aではシュラウド33の外部の空気Fin3がシュラウド33の内部空間27に流入し、開口穴36bでは逆に内部空間27の空気Fout3が外部に流出する。
ターボファン30は、外部の空気圧、特にシュラウド33周辺の空気圧が変動した場合に、シュラウド33の外部の気圧が内部空間27よりも高い箇所では開口穴36に外部から空気が流入し、外部の気圧が内部空間27より低い箇所では開口穴36から外部に空気が流出する。このように、外部の気圧が高い開口穴36aから内部空間27へ吸い込まれた空気が、そのまま直接外部の気圧が低い開口穴36bから吹き出されるのではなく、内部空間27で風速が弱められた後に開口穴36bから吹き出される。内部空間27は、開口穴36aから吸い込まれた空気の風速、圧力を下げる圧力緩衝部として機能している。
尚、外部の気圧が高くなる領域は実施の形態1の図4、図5で図示した領域A、外部の気圧が低くなる領域は図4、図5で図示した領域Bである。領域Aに位置する開口穴36では外部から内部空間27に空気が流入し、領域Bに位置する開口穴36では内部空間27から外部へ空気が流出する。
また、外周側壁25に掛かる空気圧が変動する要因として、風向ベーン5の動作がある。風向ベーン5がスイング動作すると熱交換器8からパネル吹出口3bへ流れる空気の流路及びその風量が変動するので、それに伴ってターボファン30から熱交換器8へ流れる空気の流路及び風量が変動して外周側壁25に掛かる空気圧も変動する。
このように、風向ベーン5の動作が原因で外周側壁25に掛かる空気圧が変動する場合であっても、外周側壁25に掛かる空気圧が高くなる領域では開口穴36を通って内部空間27へ空気が流入し、外周側壁25に掛かる空気圧が低くなる領域では開口穴36を通って内部空間27から外部へ空気が流出する。
以上のように、ターボファン30の回転中おいて、シュラウド33の周囲の空気圧の変動に応じて開口穴36に空気が流入若しくは流出するので、シュラウド33の周囲の空気圧の変動を抑制することができる。つまり、羽根22に掛かる空気圧が大きくなる領域では開口穴36を介して外部からシュラウド33の内部空間27へ空気が流入し、この空気は、内部空間27で風速が下げられた後に別の開口穴36から外部へ吹き出されるので、羽根22表面での空気圧の変動、特に羽根22の羽根後縁部22b及び回転方向側面22dに掛かる空気圧の変動を抑制できるので、羽根22の回転方向側面22dでの空気の剥離を抑制することができ、ターボファン30から生じる騒音を軽減することができる。
さらに、シュラウド33の内部空間27が圧力緩衝部となるので、従来のように開口穴での吸入、吐出がダイレクトに行われない。このように本発明では、シュラウド33を中空構造にしたことにより、開口穴36から内部空間27内の吸い込まれた空気が別の開口穴36から急激に吹き出すことを抑制するので、シュラウド33及び羽根22の外周の近傍での空気圧の圧力変動を抑制して低騒音化することができる。
さらに、ターボファン30を備えた室内機では、熱交換器8の形状もしくは風向ベーン5の動作といった要因によりターボファン30のシュラウド33の外周側壁25に掛かる空気圧が変動する場合であっても、その変動に応じて開口穴36に空気が出入りするので、結果としてシュラウド33の外周側壁25及び羽根22の外周近傍での空気圧の変動を均一化し、羽根22表面での空気の剥離を抑制することができる。
ターボファン30の羽根22の羽根後縁部22bと熱交換器8が近い領域Aを羽根22の羽根後縁部22bが通過する時、従来では羽根22と熱交換器8の間で流れが集中し、圧力上昇するが、中空構造のシュラウド33を有するターボファン30では、外周側壁25の外周側面25aに形成された開口穴36から空気が内部空間27へ流入するため、羽根22と熱交換器8の間での空気の流れの集中が抑制され、羽根22での空気圧の変動を均一化して低騒音化できる。
尚、実施の形態1乃至2は天井埋込型の空気調和装置の室内機を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ターボファンの吹出側周囲にフィルタや熱交換器等の通風可能な圧損体を有する空気調和装置に広く適用できるものであり、例えば空気調和装置の室外機にも適用できる。
本発明は、ターボファン及びターボファンを内蔵した空気調和装置の室内機に利用することができる。
1 天井、
2 本体筐体、 2a 天板、 2b 側面板、 2c 本体吸込口、 2d 本体吹出口、
3 化粧パネル、 3a 吸込グリル、 3b パネル吹出口、
4 フィルタ、
5 風向ベーン、
6 ベルマウス、
7 ファンモータ、
8 熱交換器、
9 ドレンパン、
10 制御基板、
11 カバー、
20 ターボファン、 20a ファン吸込口、 20b ファン吹出口、 21 主板、 21a ボス部、
22 羽根、 22a 内周側前縁部、 22b 羽根後縁部、 22c シュラウド側端面、 22d 回転方向側面、 22e 回転方向逆側面、
23 シュラウド、
24 羽根側壁、
25 外周側壁、 25a 外周側面、 25b 吸込口側面、
26a 外周側面開口穴、 26b 吸込口側面開口穴、
26c シュラウド開口穴、
27 内部空間、
28a エアスクープ、 28b エアスクープ、
29 仕切壁、
30 ターボファン、
33 シュラウド、
36 開口穴、
100 室内機。

Claims (13)

  1. 中央がモータの回転軸に固定される円盤状の主板と、
    一端が前記主板に設けられた複数枚の羽根と、
    前記複数枚の羽根の他端に設けられた羽根側壁及び前記羽根側壁と連続して設けられた外側壁を有し、前記羽根側壁と前記外側壁で内部空間が形成されている中空構造のシュラウドと、を備え
    前記外側壁の径方向における側面に複数の外周側面開口穴が形成され、前記羽根同士の間から吹き出された空気の一部を前記外周側面開口穴より取り込むことを特徴とするターボファン。
  2. 前記羽根側壁に複数のシュラウド開口穴が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のターボファン。
  3. 前記外側壁の回転軸方向における側面に複数の吸込口側面開口穴が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のターボファン。
  4. 前記シュラウドは、前記内部空間を複数の空間に仕切る複数の仕切部を備え、
    前記仕切部に仕切られた前記空間は、前記外周側面開口穴、前記吸込口側面開口穴及び前記シュラウド開口穴を介して外部と連通していることを特徴とする請求項に記載のターボファン。
  5. 前記外周側面開口穴は、前記羽根回転方向の上流側に面する前記羽根の回転方向側面近傍に開口し
    前記吸込口側面開口穴は前記空間を介して前記外周側面開口穴と繋がり、
    前記羽根同士の間から吹き出された空気の一部は前記外周側面開口穴から前記空間に取り込まれた後に前記吸込口側面開口穴から吹き出される
    ことを特徴とする請求項4に記載のターボファン。
  6. 前記外周側の側面に形成された前記外周側面開口穴から前記仕切部に仕切られた前記空間に空気が流入し、
    前記外周側面開口穴から流入した空気は前記吸込側の側面に形成された前記吸込口側面開口穴または前記シュラウド開口穴から放出されることを特徴とする請求項5に記載のターボファン。
  7. 前記外周側面開口穴が前記羽根の回転方向上流側に形成され、前記吸込口側面開口穴が前記羽根の回転方向下流側に形成されていることを特徴とする請求項6に記載のターボファン。
  8. 前記シュラウド開口穴は、前記羽根の回転方向の下流側に面する前記羽根の側面の近傍に配置されていることを特徴とする請求項7に記載のターボファン。
  9. 前記外側壁の外周側の側面が外周側に凸の円弧湾曲形状であることを特徴とする請求項1
    乃至8のいずれかに記載のターボファン。
  10. 前記吸込口側面開口穴は、前記複数の羽根の径方向で内側に寄せて配置されていることを特徴とする請求項3乃至9のいずれかに記載のターボファン。
  11. 前記外周側面開口穴には前記内部空間へ空気を導入するための導入壁が設けられ、
    前記吸込口側面開口穴には前記内部空間から空気を放出するための放出壁が設けられていることを特徴とする請求項3乃至10のいずれかに記載のターボファン。
  12. 前記請求項1乃至11のいずれかに記載のターボファンと、
    前記ターボファンの外周を囲むように配置される熱交換器と、
    を備える空気調和装置。
  13. 前記ターボファン及び前記熱交換器を収納し、前記ターボファンと対向する位置に吸込口
    が形成された筐体と、
    前記吸込口に設けられ、前記シュラウドの内周から前記ターボファンへ空気を導くベルマ
    ウスと、
    前記ベルマウスの外周に設けられ、前記外側壁の吸込側の側面と隙間を空けて対面する対
    面部と、
    を備える請求項12に記載の空気調和装置。
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