JP7344182B2 - 情報処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、自車の周辺にある道路を正しく認識することが可能な情報処理装置に関する。
自動車分野における予防安全技術の製品化が普及期に入りつつあり、より多機能化かつ高機能化すると共に、対応シーンの拡大が進んでいる。対応シーンとして、例えば、車両が走行する一般道、交差点等の複雑なシーンが想定される。
近年は、車両の対応シーンが拡大しており、特に、車両に搭載される認識装置が、例えば、道路が交差する交差点を正しく認識できることが重要な課題として挙げられるようになった。しかし、従来の技術では、基本的に単路での車両制御を目的としていたので、認識装置は、車両に搭載されたカメラ等のセンサから得られる情報のみを用いて道路の形状を認識していた。しかし、従来の認識装置は、センサのみから得られる情報だけでは、交差点のような複雑な道路形状を適切に認識することが困難であった。そこで、特許文献1に開示された技術により、認識装置が複雑な道路形状を認識することが可能になると考えられていた。
特許文献1には、「自車位置検出手段により検出された自車の位置と道路地図情報記憶手段に記憶された道路地図情報とに基づいて道路形状パターンを選択する道路形状パターン選択手段と、前方道路形状情報検出手段の検出情報と、道路形状パターン選択手段で選択された道路形状パターンとに基づいて、自車前方の道路形状の認識を行なう道路形状認識手段とを備えた認識装置」について記載されている。
特開2000-30198号公報
特許文献1に開示された認識装置では、道路構造を保存した地図に基づいて自車前方の交差点をモデル化し、センサ情報に交差点のモデルをフィッティングさせることで交差点形状を推定していた。しかし、この技術ではセンサ分解能の影響により、自車位置から交差点までの距離に応じて交差点の見え方が異なることが考慮されていなかった。特に自車の遠方に存在する交差点において、実際の交差点形状と、認識装置によりモデル化された交差点(以下、「交差点モデル」と呼ぶ)との不整合が生じてしまう。このため、認識装置が、実質的に交差点の形状を推定できるのは自車が交差点に接近した時に限られていた。また、認識装置が、自車位置の遠方にある交差点を観測したセンサから得たセンサ情報を有効に活用することができていなかった。
本発明はこのような状況に鑑みて成されたものであり、車両が走行する道路の形状を正しく認識することを目的とする。
本発明に係る情報処理装置は、地図情報部から取得した地図情報と、センサ部から取得したセンサ情報とに基づいて、自車が走行する道路の道路形状を推定する。この情報処理装置は、自車の自車位置から、道路形状が変化する位置までの距離に応じた、センサ部のセンサ分解能特性を管理するセンサ分解能特性管理部と、センサ分解能特性管理部から取得したセンサ分解能特性に基づいて、距離に応じた道路の外観を予測する外観予測部と、外観予測部により予測された道路の外観に基づいて、道路をモデル化した道路モデルを生成するモデル生成部と、を備える。
本発明によれば、センサ分解能特性に基づいて、自車からの距離に応じた道路の外観を予測し、道路モデルを生成するので、車両が走行する道路の形状を正しく認識することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施の形態に係る情報処理装置の全体構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態に係るセンサ部の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態に係る地図情報部の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態に係る交差点情報処理部の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態に係る自車位置特定部の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態に係る交差点情報解析部の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態に係るモデル付加情報更新部の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態に係る交差点形状推定部の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態に係る交差点整合性判定部の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態に係る十字交差点のセンサ情報の例を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る交差点の基本構造の例を示す図である。 本発明の一実施の形態に係るモデル選択部が複数のモデルを切り替えて使用する例を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る交差点モデルの基本構造と、復元された交差点モデルの詳細構造の例を示す図である。 道路構造令に定義される道路の種別と、道路の等級の情報の例を示す表である。 道路構造令に定義される道路の種級区分と、普通道路の車線幅の例を示す表である。 道路構造令に定義される道路の種級区分と、普通道路の路肩の幅員の例を示す表である。 道路の種類及び種別、又は道路の等級に対応する道路情報の例を示す表である。 道路の種類、阿多は制限速度に対応する道路情報の例を示す表である。 本発明の一実施の形態に係る交差点の詳細構造、及び交差点モデルの例を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る交差点の詳細構造から生成される第1モデル及び第2モデルの例を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る交差点の各種別に対して生成される第1モデル及び第2モデルの例を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る自車位置判定部が、自車前方の手前にある交差点に基づいて、自車位置の正誤判定をする処理の例を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る自車位置探索部の動作例を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る情報処理装置を構成する計算機のハードウェア構成例を示すブロック図である。
[一実施の形態]
以下、本発明の一実施の形態に係る情報処理装置の構成例及び動作例について、添付図面を参照して説明する。ここで、図1~図9は、本実施の形態に係る情報処理装置の内部構成例を説明するための図面であり、図10以降は、情報処理装置を構成する各機能部の動作を説明するための図面である。ただし、図14~図18には、日本国の道路構造令に規定される道路の種別等の情報が示される。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
<情報処理装置の全体構成例>
始めに、本実施の形態に係る情報処理装置の全体構成例について、図1を参照して説明する。
図1は、情報処理装置1の全体構成例を示すブロック図である。本実施の形態に係る情報処理装置1は、不図示の車両に搭載されている。以下、情報処理装置1が搭載される車両を、「自車」と呼ぶ。情報処理装置(情報処理装置1)は、地図情報部(地図情報部200)から取得した地図情報と、センサ部(センサ部100)から取得したセンサ情報とに基づいて、自車が走行する道路の道路形状を推定する。この際、情報処理装置1は、車両に搭載された車載センサ(以下、「センサ」と略記する)から得られるセンサ情報と、道路構造を保存した地図の情報とを活用して車両の周辺にある道路等を認識し、自車位置を特定することが可能である。また、情報処理装置1は、センサから得たセンサ情報と、道路構造を保存した地図とを活用することで、交差点のような複雑な道路形状も推定することが可能である。このため、本実施の形態で情報処理装置1により道路形状が推定される道路は、交差点である。
この情報処理装置1は、センサ部100、地図情報部200、交差点情報処理部300、交差点形状推定部400、交差点整合性判定部500及び表示・警報・制御部600を備える。
センサ部100には、例えば、車両の前方方向にある物体や道路等を観測可能な車載フロントセンサが用いられる。本実施の形態ではステレオカメラをフロントセンサの例として記載するが、センサとして、例えば、単眼カメラであっても、Lidar(Laser Imaging Detection and Ranging)であってもよい。そして、センサ部100は、センサが観測した車両の前方の情報を、センサ情報として交差点情報処理部300に出力する。
地図情報部200は、車両が走行する道路の情報(地図、道路種別、道路構造令等)を含む地図情報を保存する。地図情報部200が保存する情報としては、例えば、車両に搭載されたカーナビゲーションシステムで用いられる地図情報であってもよいし、インターネットから無線通信により得られた地図情報であってもよい。これらの地図情報は、例えば、車両に搭載されたHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等の大容量記憶媒体に保存される。また、地図情報部200が取得可能な地図情報は簡易的な道路の形状を表現したものとしてよいが、センサ部100が観測範囲をセンシングして得たセンサ情報であるセンサ情報を保存し、更新するための機能も保持する。
交差点情報処理部300は、地図情報部200が保持する、ある区間内の地図情報を取得する。次に、交差点情報処理部300は、この区間内における自車が走行する位置、及び自車の進行方向を解析し、自車の前方に存在する交差点の交差点情報を地図情報部200から取得する。そして、交差点情報処理部300は、取得した交差点情報から、デフォルトの車線幅や路肩位置などを用いて交差点モデルを生成するための交差点情報処理を行う。交差点モデルとは、交差点の形状を数式や点群で表現したものである。
交差点情報処理部300は、地図情報に車線数などの情報が含まれていれば、車線数などの情報を利用して交差点モデルを生成する。また、交差点情報処理部300は、地図情報に車線数などの情報が含まれていなければ、地図情報にある上限車速情報などをベースとして、デフォルトの車線数を決めた上で交差点モデルを生成する。なお、交差点情報処理部300は、過去にセンサがセンシングして得たセンサ情報に基づいて、交差点モデルの情報を取得してもよい。
道路形状推定部(交差点形状推定部400)は、道路モデル(交差点モデル)及びセンサ情報に基づいて、道路形状(交差点の形状)を推定し、推定結果を出力する。例えば、交差点形状推定部400は、交差点情報処理部300が生成した交差点モデルに対して、センサ部100から得たセンサ情報を利用して交差点形状を認識するための推定処理を実施する。そこで、交差点形状推定部400は、交差点情報処理部300が予測した交差点モデルや、センサ部100で用いられるセンサが持つ誤差量などに応じて、車線や路端などの道路形状の認識手法や処理領域などを動的に変更させて、より安定的かつ高精度に交差点形状を認識する。
整合性判定部(交差点整合性判定部500)は、センサ部100から取得したセンサ情報と、交差点形状推定部400から取得した推定結果との整合性を判定し、判定結果を出力する。このため、交差点整合性判定部500は、交差点形状推定部400が推定した交差点形状を含む処理結果を取得する。そして、交差点整合性判定部500は、交差点形状推定部400が交差点形状の推定に利用した交差点モデルと、交差点形状推定部400がセンサ部100から取得したセンサ情報との整合性を判定し、判定結果を出力する。この際、整合性判定部(交差点整合性判定部500)は、道路形状(交差点形状)が推定された道路モデル(交差点モデル)と、精度情報を利用し、精度情報を所定の閾値と比較することで、センサ情報と、推定結果との整合性を判定する。ここで、精度情報とは、センサ情報と、道路モデル(交差点モデル)とをフィッティングした時に、どれ位、一致しているかを示す情報であり、例えば、信頼度として表現される。このため、精度情報が、所定の閾値より高ければ、センサ情報と、道路モデル(交差点モデル)とは十分に一致しているので、センサ情報と、交差点形状推定部400から取得される推定結果とは整合しているとの判定結果が得られる。
ただし、交差点情報処理部300は、自車位置に基づいて地図情報部200を参照し、自車前方の交差点モデルを生成する。このため、自車位置が誤っていた場合には、交差点情報処理部300が地図情報部200から自車前方の交差点とは異なる交差点情報を取得してしまう。例えば、交差点情報処理部300が、地図情報部200上で自車前方には十字交差点が存在するとみなした場合、十字形の交差点モデルを生成する。しかし、実際に自車前方にあるのはT字型のT字交差点であった場合、センサ部100からはセンサがT字交差点を観測して出力したセンサ情報を交差点形状推定部400が取得する状況が発生しうる。そこで、交差点整合性判定部500は、生成された交差点モデルと、センサ部100のセンサ情報とで矛盾が存在するか否かを判定する。例えば、地図情報部200から取得した交差点情報を正しいものとみなした時には、交差点整合性判定部500は、センサ部100のセンサ情報を不良と判定することが可能である。このような判定処理を「整合性判定」と呼ぶ。なお、地図情報部200が管理する地図情報が古く、センサ部100が実際に観測したセンサ情報が新しいことで、地図情報とセンサ情報とが整合しない場合もある。この場合、一概にセンサ情報を不良と判定することはできない。
ここで整合性判定の具体例について説明する。整合性判定部(交差点整合性判定部500)は、道路形状推定部(交差点形状推定部400)が推定した道路モデル(交差点モデル)と、地図情報で示される道路の道幅、及び道路構造の接続関係を比較することで、センサ情報と推定結果の整合性を判定する。例えば、交差点整合性判定部500は、交差点形状推定部400から推定結果として交差点モデルを取得できるときは、取得した交差点モデルの道幅、道路の接続関係といった情報に基づいて、交差点モデルとセンサ情報との整合性判定を行う。
また、交差点整合性判定部500は、交差点情報処理部300が生成した交差点モデルを直接取得して、この交差点モデルを整合性判定に使用してもよい(図1に破線で示す接続形態)。また、交差点整合性判定部500は、地図情報部200から取得した地図情報と、交差点形状が推定された推定結果の交差点モデルとを比較することで整合性判定を行ってもよい。また、交差点整合性判定部500は、交差点形状推定部400から、交差点形状が推定された推定結果に関する信頼度が取得できるときは、信頼度を使用して整合性判定を行ってもよい。そして、整合性判定部(交差点整合性判定部500)は、自車が過去に走行した交差点の整合性判定の結果を保存する。
表示・警報・制御部600は、交差点形状推定部400の結果を取得し、認識結果の表示を行う。また、表示・警報・制御部600は、自車のドライバーに対し、運転サポート情報を表示したり、安全支援のための警報や車両制御、自動運転のサポートなどを実施したりする。また、表示・警報・制御部600は、交差点整合性判定部500の判定結果の表示や警告を行ってもよい。このため、表示・警報・制御部600は、各種の情報を表示するための表示装置、警報を放音するためのスピーカ等により構成される。
<センサ部100の構成例>
図2は、センサ部100の構成例を示すブロック図である。
センサ部100は、左カメラ101、右カメラ102、マッチング部103及び3D点群部104を備える。
上述したようにセンサ部100は、車載フロントセンサを含む。本実施の形態では、左カメラ101及び右カメラ102で構成されるステレオカメラを、フロントセンサの例として記載する。ここで、ステレオカメラの実施の形態について説明する。ステレオカメラを用いた対象物までの距離を測定するセンシング方式は、以下の手順で行われる。
まず、車体前方の2つの異なる位置に設置された左カメラ101と右カメラ102は、それぞれの画角の範囲内で撮影した左画像と右画像を出力する。次に、左画像と右画像に同一の対象物が写り込んでいる場合に、マッチング部103が、左画像と右画像での同一対象物の画像位置をマッチングにより特定する。マッチング部103は、同一対象物の画像位置を特定した後、左カメラ101と右カメラ102のそれぞれで同一対象物を撮影した場合に、左右画像に写される位置の違いを特定することで、ステレオカメラが搭載された位置から対象物までの距離を測定する。
3D点群部104は、左カメラ101と右カメラ102が設置された位置を三角形の底辺両端の頂部とし、画像上の同一対象物の位置を頂点とする三角形を特定することで、三角測量により対象物の3次元位置を表す3D点を復元する。そして、3D点群部104は、同一対象物に対して、3D点の復元処理を繰り返し行うことで、多数の3D点群を得る。そして、3D点群部104は、3D点群により表される対象物の3次元位置を、交差点形状推定部400に出力する。
<地図情報部200の構成例>
図3は、地図情報部200の構成例を示すブロック図である。
上述したように地図情報部200は、道路に関する地図情報を保有し、その地図上における自車の位置を特定する機能を持つ。本実施の形態に係る地図情報部200は、汎用地図データ部201、GNSS(Global Navigation Satellite System)部202、センシング詳細地図保存部203及びセンシング詳細地図更新部204を備える。
汎用地図データ部201は、道路網をノードとリンクで表現するカーナビゲーションシステムが保有する地図を汎用地図データとして用いる。ただし、汎用地図データ部201は、カーナビゲーションシステムが保有する地図に限定する必要はない。例えば、インターネット上にてフリーで公開されているような地図でもよいし、サーバー経由でアクセス可能な商用の地図であっても問題ない。後述する図11の上部に示すように、汎用地図データ部201は、地図上の位置を示すノードと、そのノードをつないで道路網を構成するリンクからなるデータである。そして、汎用地図データ部201は、このノードとリンク情報を基本として道路網を表現する。
GNSS部202は、汎用地図データ部201にて表現されるノードとリンク情報から構成された道路網における自車の位置を、GNSS情報を利用して特定する。更に、このGNSS情報は、他センサ、例えばカメラやレーダ、ジャイロ、自車挙動を利用した自車位置の補正に用いられてもよい。
センシング詳細地図保存部203は、センサ部100のセンシングによって補強された情報、例えば車線幅や道路角度、車線数、最も外側車線から路肩までの距離、道路形状など、汎用地図にはない情報により強化した地図を、センシング詳細地図のデータ(「センシング詳細地図データ」と呼ぶ)として保存する。また、センシング詳細地図保存部203で更新されたセンシング詳細地図データが、汎用地図データ部201が管理する汎用地図データに追加される。センサ部100は、センシング詳細地図データが追加された汎用地図データを利用することで、自車が次回同じ道路を通過する場合には、前回までの走行時に保存されたセンシング詳細地図を利用してセンシングする。この結果、センサ部100は、更に高精度かつ安定的なセンシングを可能とする。
センシング詳細地図更新部204は、例えば、汎用地図データが古い、又は一時的な工事などにより道路が通行止めにされている場合に、保存されている汎用地図データを、センシング詳細地図データで更新する機能を有する。この更新機能は、センサ部100が出力するセンサ情報を利用して行われる。この更新機能により汎用地図データに存在しない新しい道路などの情報が、汎用地図データに追加されることとなる。また、従来通行可能であった道路に関しても、この道路が通れないような場合には、通行不可であることを更新したセンシング詳細地図データがセンシング詳細地図保存部203に保存され、その後、汎用地図データが更新される。
ただし、センシング詳細地図更新部204は、車両が道路を一度走行しただけでは汎用地図データの更新を決定せず、センシング詳細地図データとしてセンシング詳細地図保存部203に保存するのみとする。このため、車両が通行不可であることを、センサ部100が何度もセンシングした後に、センシング詳細地図更新部204は、道路が通行不可であると判断して、最終的にセンシング詳細地図データを用いて汎用地図データの更新を実施する。このような更新処理の判断は、汎用地図データに記憶されていない新しい道路においても同様である。つまり、センシング詳細地図更新部204は、最初のうちはセンサ部100がセンシングした新しい道路の情報をセンシング詳細地図データに仮登録するが、最終的な地図のデータとしては登録しない。センシング詳細地図更新部204は、車両が何度かその道路を通過することによって信頼できる道路であることを確認してから、新しい道路を含むセンシング詳細地図データを、汎用地図データに追加登録する。
<交差点情報処理部300の構成例>
図4は、交差点情報処理部300の構成例を示すブロック図である。
交差点情報処理部300は、地図情報部200から取得した自車前方に存在する交差点の交差点情報と、センサ分解能特性保存部312から取得したセンサに応じたセンサ分解能特性とに基づいて、センサからの交差点の見え方を予測し、予測した見え方に対応した交差点モデルを生成する。この交差点情報処理部300は、センサ分解能特性管理部310、交差点外観予測部320、及び交差点モデル生成部330を備える。
(センサ分解能特性管理部310の構成例)
始めに、センサ分解能特性管理部310の構成例について説明する。
センサ分解能特性管理部(センサ分解能特性管理部310)は、自車の自車位置から、道路形状が変化する位置までの距離に応じた、センサ部(センサ部100)のセンサ分解能特性を管理する。例えば、センサ分解能特性管理部310は、自車位置から交差点までの距離と、センサのセンサ分解能特性に影響を与える環境情報とを取得し、取得した環境情報に応じたセンサ分解能特性を交差点外観予測部320に出力する。このセンサ分解能特性管理部310は、環境情報取得部311及びセンサ分解能特性保存部312を備える。
センサ分解能特性管理部(センサ分解能特性管理部310)は、限界距離に影響を与える環境情報を取得する環境情報取得部(環境情報取得部311)を有する。環境情報取得部311は、センサ分解能特性や、センサの観測限界に影響を与える環境情報を取得する機能を持つ。例えば、ステレオカメラや単眼カメラのような輝度値を観測するセンサの場合、環境の照度変化により交差点の見えやすさが変化する。このように環境状況によってセンサが対象物を観測する難易度は異なるため、環境の照度変化に関わる時刻を環境情報として取得する。
また、環境の照度変化に影響を与える要因として天候も考えられるため、環境情報取得部311は、天候情報を環境情報として取得してもよい。また、自車のヘッドライトが点灯していた場合、夜間や悪天候などの低照度環境においてもセンサの観測範囲は広がる可能性があるため、環境情報取得部311は、ヘッドライトの作動状況を環境情報として取得してもよい。同様に、交差点周辺の街灯が点灯している場合も、センサの観測範囲に影響を及ぼすため、環境情報取得部311は、街灯の作動状況を環境情報として取得してもよい。また、自車周辺に他車や歩行者などの障害物が存在する場合、障害物後方の交差点をセンサで観測することができず、交差点情報処理部300が交差点情報を取得することができない。そのため、環境情報取得部311は、自車周辺の障害物に関する情報を取得してもよい。
センサ分解能特性管理部(センサ分解能特性管理部310)は、道路の特有の形状をセンサ部(センサ部100)が観測できる限界距離を、センサ分解能特性として保存するセンサ分解能特性保存部(センサ分解能特性保存部312)を有する。例えば、センサ分解能特性保存部312は、交差点側方の道幅を観測できる距離や、自車が走行する車線のカーブを観測可能な距離などをセンサ分解能特性として保存する。そして、センサ分解能特性管理部(センサ分解能特性管理部310)は、環境情報に応じたセンサ分解能特性をセンサ分解能特性保存部(センサ分解能特性保存部312)から読み出して、外観予測部(交差点外観予測部320)に出力する。ここで、センサ部100が観測した十字交差点のセンサ情報の例について、図10を参照して説明する。
<十字交差点のセンサ情報の例>
図10は、十字交差点のセンサ情報の例を示す図である。各図の中心付近にあるマーク31は、センサがセンシングした十字交差点の中心位置(2本の道路が交差する位置)を表す。
(a)自車の近傍にある十字交差点
自車が交差点に接近した時、センサは、図10の説明図(a)に示すように十字交差点で分岐する道路の道幅を観測することができる。
(b)自車から遠方にある十字交差点
交差点が自車の遠方にある場合、センサは、図10の説明図(b)に示すように左右に分岐する道路の道幅を正確に観測できない。このため、交差点情報処理部300は、センサ情報に基づいて左右に分岐する道路の道幅を正確に捉えることができない。
そこで、センサ分解能特性保存部312は、センサ部100が、左右に分岐する交差点側方の道幅を観測できる限界距離(以降、「第1距離」と呼ぶ)をセンサ分解能特性として保存する。センサ分解能特性保存部312が地図情報部200から道路の道幅情報を取得できる場合、センサ分解能特性保存部312は、交差点や道路の形状を認識するために使用されるセンサのセンサ種別と、地図情報部200から取得した道幅情報とを合わせて第1距離を算出することができる。
また、地図情報部200に道幅情報が含まれておらず、代わりに道路構造令で定められている道路の種別と等級の情報が含まれている場合には、この種別と等級の情報に基づき道路構造令に示されている車線幅や路肩までの距離の規定値を道幅情報として使用して第1距離を算出してもよい。また、センサ分解能特性保存部312は、以前に車両が走行した際に取得した道幅情報を保存している場合は、この道幅情報を使用して第1距離を算出してもよい。
(c)低照度時の十字交差点
また、センサ分解能特性保存部312は、センサの観測限界距離をセンサ分解能特性として保存してもよい。ステレオカメラや単眼カメラのような輝度値を観測するセンサの場合、低照度環境ではセンサの観測範囲が狭まる。例えば、夜間、又は悪天候下においてセンサの観測範囲が狭まった場合、図10の説明図(c)に示すように自車の近辺しかセンサが観測できていないことを示すセンサ情報が得られる。このため、自車の遠方にある交差点の様子は観測できていない。
このように、環境の照度変化に応じた観測限界距離(以降、「第2距離」と呼ぶ)は、交差点の見え方に大きく影響するため、照度変化と第2距離との関係をセンサ分解能特性保存部312に保存してもよい。一方で、低照度環境においても、ヘッドライトが作動していたり、交差点近辺の街灯が点灯していたりする状況では第2距離は長くなる。そこで、センサ分解能特性保存部312には、街灯の作動状況や街灯の点灯状況を考慮した第2距離が保存されてもよいし、これらの状況を示す情報が第2距離と共に保存されてもよい。
(d)障害物により一部が隠れた十字交差点
また、センサ分解能特性保存部312は、環境情報取得部311が取得した障害物の位置、大きさを保存してもよい。例えば、障害物として、交差点の手前に路上駐車されている自動車が存在していたとする。この場合、図10の説明図(d)に示すよう障害物によって一部が遮蔽された交差点がセンサで観測される。障害物が交差点や道路を遮蔽する遮蔽範囲32(図中に影付きで示す領域)は、障害物の位置、大きさで決まる。そこで、遮蔽範囲32、又は障害物の位置、大きさを表す情報をセンサ分解能特性保存部312が保存してもよい。
(交差点外観予測部320の構成例)
次に、交差点外観予測部320の構成例について、図4を参照して説明する。
外観予測部(交差点外観予測部320)は、センサ分解能特性管理部(センサ分解能特性管理部310)から取得したセンサ分解能特性に基づいて、距離に応じた道路の外観を予測する。例えば、交差点外観予測部320は、センサ分解能特性管理部310から入力したセンサ分解能特性に基づいて、センサが観測した交差点の外観を予測する。この交差点外観予測部320は、自車位置特定部321、交差点情報解析部322及びモデル選択部323を備える。
(自車位置特定部321の構成例)
次に、自車位置特定部321の動作を説明するために、図5を参照して自車位置特定部321の構成例を説明する。
図5は、自車位置特定部321の構成例を示すブロック図である。
自車位置特定部(自車位置特定部321)は、地図情報に含まれる地図における自車位置を特定する。この自車位置特定部321は、GNSS誤差解析部3211、センサ誤差解析部3212及び時系列統合補正部3213を備える。
GNSS誤差解析部3211は、自車の挙動と、不図示のナビゲーションシステムが取得したGNSS情報とを活用した、自車位置の誤差解析を実施する。ここで、GNSS誤差解析部3211は、自車が地図上のどの部分を走行しているかを地図情報と照らし合わせながら誤差(GNSS誤差)を解析する。解析結果である誤差情報は、より高精度な自車位置の補正に利用される。このため、GNSS誤差解析部3211は、解析した誤差情報を時系列統合補正部3213に出力する。
センサ誤差解析部3212は、慣性センサ(ジャイロ)やカメラ、ミリ波、Lidarなどのセンサから得た情報を利用することで、地図上における自車位置の縦位置、横位置の誤差(センサ誤差)を解析する。そして、センサ誤差解析部3212は、時系列統合補正部3213に誤差情報を出力する。
時系列統合補正部3213は、GNSS誤差解析部3211及びセンサ誤差解析部3212から取得した誤差情報を利用して、地図上の自車位置の補正を実施する。ただし、時系列統合補正部3213が、瞬間的な判定結果からGNSS誤差やセンサ誤差に基づく自車位置の補正を実施すると、不確定な情報で自車位置が更新されたり、不安定な位置更新となったりしやすい。このため、時系列統合補正部3213は、時系列に誤差を解析し、解析結果を統合することで安定的な誤差補正を実施する。
(交差点情報解析部322の構成例)
次に、交差点情報解析部322の動作を説明するために、図6を参照して交差点情報解析部322の構成例を説明する。
図6は、交差点情報解析部322の構成例を示すブロック図である。
道路情報解析部(交差点情報解析部322)は、特定された自車位置と、地図情報とに基づいて、自車の進行方向の前方に存在する道路形状(交差点の形状)を表した道路形状情報(交差点情報)を取得し、道路形状情報(交差点情報)を解析する。例えば、交差点情報解析部322は、地図情報部200から取得した交差点情報を解析する。この交差点情報解析部322は、進行路データ読込部3221及び基本形状解析部3222を備える。交差点情報解析部322は、最初に自車の進行路に相当する地図情報の読み込みと、後述する図11の上部に示すノードとリンク情報を含むデータの読み込みとを進行路データ読込部3221で実施させる。
(交差点の基本構造)
ここで、交差点の基本構造について、図11を参照して説明する。
図11は、交差点の基本構造の例を示す図である。図11の上部には、地図と自車位置の例が示され、図11の下部には、Y字、T字、十字の交差点の基本構造から予測される交差点の形状の例が示される。
図11の上部には、自車が存在する大まかに区切られた地図領域が示される。この地図領域は、例えば、5km四方に地図領域が分割されている。そして、進行路データ読込部3221は、例えば、自車が存在する5km四方に存在するノードとリンク情報のデータを地図情報部200から読み込む。基本構造に示されるノードとリンク情報のデータは、地図から自車の進行方向に存在する道路(「進行路」と呼ぶ)を認識するために用いられる。
図6に示す基本形状解析部3222は、進行路データ読込部3221が読み込んだ自車周辺の交差点のノードとリンク情報からなる基本構造を、進行路データ読込部3221から取得する。更に、基本形状解析部3222は、自車位置と、自車進行路との解析結果に応じて、自車前方に存在する交差点の交差点形状を予測する。
例えば、図11の上部に示す地図上で自車が上方向に進行することが表される場合に、基本形状解析部3222は、自車前方の交差点が十字路であること、及びその十字路までの自車位置からの距離などを予測する。図11の下部には、基本形状解析部3222が、自車前方の交差点の基本構造が十字であることを、複数の基本構造で表される交差点から選択したことが示される。ここでは、十字以外の、他のY字、T字の交差点の基本構造がグレーアウトされる。
(モデル選択部323の動作例)
次に、図4に戻ってモデル選択部323の動作を説明する。
モデル選択部(モデル選択部323)は、道路形状情報に基づいて、センサ分解能特性管理部(センサ分解能特性管理部310)から取得したセンサ分解能特性と、センサ情報とに基づいて、モデル生成部(交差点モデル生成部330)が生成可能なモデルを選択する。例えば、モデル選択部323は、地図情報部200から取得した自車前方に存在する交差点の交差点情報と、センサ分解能特性保存部312から取得したセンサ分解能特性とに基づいて、高分解能モデル又は低分解能モデルのいずれを使用するかを選択し、選択結果を交差点モデル生成部330に出力する。ここで、高分解能モデルは、センサ部100のセンサ情報を用いて側方の道幅を検知できると推定された場合に使用されるモデルであり、以下の説明では、「第1モデル」と呼ぶ。一方、低分解能モデルは、センサ部100のセンサ情報を用いて側方の道幅を検知できないと推定された場合に使用されるモデルであり、以下の説明では、「第2モデル」と呼ぶ。
(一つのモデルを選択して使用する例)
モデル選択部323は、まず交差点情報解析部322から自車前方の交差点種別を取得する。次に、モデル選択部323は、取得した交差点種別をもとに、センサ分解能特性管理部310で管理されている第1距離を取得する。その後、モデル選択部323は、交差点情報解析部322から取得した、自車位置から交差点までの距離と、第1距離とを比較する。そして、モデル選択部323は、自車位置から交差点までの距離が第1距離より短く、交差点側方の道幅をセンサが観測できると判断した場合には第1モデルを選択する。一方、モデル選択部323は、自車位置から交差点までの距離が第1距離より大きく、交差点側方の道幅をセンサが観測できないと判断した場合には第2モデルを選択する。最終的に、モデル選択部323は、選択結果を交差点モデル生成部330に出力する。
(複数のモデルを切り替えて使用する例)
なお、モデル選択部323は、自車位置から交差点までの距離と、第1距離との比較により、第1モデル又は第2モデルのいずれかだけを切り替えるのではなく、3つ以上の複数のモデルを切り替えて使用してもよい。
図12は、モデル選択部323が複数のモデルを切り替えて使用する例を示す図である。ここで、複数のモデルを1つのモデルとして扱うことのできる可変モデルを「第3モデル」と呼ぶ。モデル選択部323が第3モデルを選択すると、以下のように切り替え可能な複数のモデルが交差点モデル生成部330により生成される。
例えば、交差点が第1距離より遠方にある場合には、センサが交差点側方の道幅を観測できない。このため、交差点モデル生成部330は、自車位置から第1距離より遠方にある十字交差点を、図12の説明図(a)に示すモデルとして生成する。
一方、交差点が第1距離より近傍にある場合には、自車が交差点に接近するにつれセンサが観測する交差点側方の道幅の大きさも拡大する。そして、自車位置から交差点までの距離が第1距離を下回った直後は、センサが交差点側方の道幅をわずかに観測できる。そこで、交差点モデル生成部330は、自車位置から第1距離以下の位置にある十字交差点を、図12の説明図(b)に示すモデルとして生成する。
さらに、自車が交差点に接近すると、交差点側方の道幅が拡大する。図12の説明図(c)の左側には、自車が十字交差点の近傍に接近した時の様子が示される。図中の太い実線は、交差点を構成する側道の道路境界を表す。図中の自車位置を扇形の要として、一点鎖線の扇形で表すセンサの視野範囲内のうち、障害物等で遮られることなくセンサが観測可能な範囲が破線の扇形で表される。そして、交差点モデル生成部330は、自車の近傍にある十字交差点を、図12の説明図(c)の右側に示すモデルとして生成する。このモデルでは、十字交差点を構成する道路の境界が明確になっていることが示される。
モデル選択部323は、第3モデルを選択したという選択結果と、センサが観測する交差点側方の道幅の大きさとを、交差点モデル生成部330に出力する。交差点モデル生成部330では、図12の説明図(a)、(b)、(c)の順に連続変化する交差点モデルが生成される。このようにモデル選択部323によって第3モデルが選択されると、自車が交差点に接近するにつれて、交差点モデル生成部330が生成する交差点モデルが連続的に変化する。
なお、モデル選択部323は、センサ分解能特性管理部310から第2距離を取得できる場合は、第1モデル又は第2モデルのどちらを使用するかの選択結果と共に、取得した第2距離を交差点モデル生成部330に出力してもよい。交差点モデル生成部330は、第2距離に基づいて、第1モデル又は第2モデルを生成することができる。また、モデル選択部323は、自車周辺の障害物情報がセンサ分解能特性管理部310から取得できる場合は、この障害物情報を交差点モデル生成部330に出力してもよい。交差点モデル生成部330は、障害物情報を用いることで、センサの観測範囲に障害物があることで、現時点ではセンサが自車の前方を正確に観測できないことを把握する。
(交差点モデル生成部330の構成例)
次に、図4に戻って交差点モデル生成部330の構成例及び動作例を説明する。
モデル生成部(交差点モデル生成部330)は、外観予測部(交差点外観予測部320)により予測された道路の外観に基づいて、道路をモデル化した道路モデル(交差点モデル)を生成する。例えば、交差点モデル生成部330は、交差点情報解析部322から取得した交差点情報と、モデル選択部323により選択されたモデルの情報とを取得し、センサ分解能特性管理部310から取得したセンサ分解能特性に応じた交差点モデルを生成する。この交差点モデル生成部330は、モデル付加情報取得部331、モデル付加情報更新部332、高分解能モデル生成部333及び低分解能モデル生成部334を備える。
ここで、交差点モデル生成部330が生成する交差点モデルについて、図13を参照して説明する。
図13は、交差点モデルの基本構造と、復元された交差点モデルの詳細構造の例を示す図である。
図13の上側には、交差点の基本構造の一例として、十字交差点が示される。十字交差点の基本構造は、例えば、図11に示した基本形状解析部3222の解析処理により予測されたものとする。
図4に示す交差点モデル生成部330は、交差点情報解析部322から、図13の上側に示す交差点の基本構造を取得する。モデル付加情報取得部331は、付加情報(道幅、角度等)を取得し、ノードとリンク情報で表される基本構造に付加情報を付加することで、図13の下側に示す交差点の詳細構造を復元する。
図13の下側には、デフォルト値、又は前回までに取得されたセンシング値を交差点の基本構造に付加して、交差点モデルの詳細構造が復元される様子が示される。デフォルト値、又は前回までに取得されたセンシング値として、例えば、車線数、車線幅、路肩位置、及び交差点角度がある。そして、図13の下側に示すように、例えば、路肩位置が1.6m、車線幅が3.0m、片側3車線、路肩交差点角度及び白線交差点角度が90度である交差点モデルが生成される。
地図情報部200に車線数や車線幅、道路や白線同士の角度情報などの付加情報が保存されている場合、モデル付加情報取得部331は、地図情報部200から付加情報を取得する。しかし、地図情報部200が利用する地図情報によっては、車線数や車線幅、道路同士の角度、車線から路肩までの距離などの詳細な付加情報を取得できない場合もある。モデル付加情報取得部331が、これらの情報を部分的にでも取得できない場合、交差点モデル生成部330は、デフォルトの情報を利用する。このデフォルト情報についても常に一定の、例えば車線数2本、車線幅3m、路肩1.5mなどの固定情報としてもよいが、地図情報部200にある道路の種別や等級などの情報に基づいたデフォルト値を設定し、モデル付加情報を生成してもよい。
(デフォルト値の例)
次に、交差点モデル生成部330が利用するデフォルト値を含むデフォルト情報について、図14~図16を参照して説明する。
上述したように地図情報部200にモデル付加情報がない場合、交差点モデル生成部330は、間接的な情報を利用して道路の状況に応じたデフォルト値を設定する。交差点モデル生成部330は、固定のデフォルト値を利用するより、道路の状況に応じて設定したデフォルト値を切り替えて利用することで、より精度の高い詳細道路形状を復元し、センサの観測に利用することができる。
図14は、道路構造令に定義される道路の種別と、道路の等級の情報の例を示す表である。
図14の表(1)には、道路の種類及び地域ごとに定義された第1種~第4種の道路の種別について記載されている。
図14の表(2)には、道路の種類及び地域の地形に対する1日当たりの計画交通量(台/日)で規定される道路の等級について記載されている。
図14に示す道路の種別と等級の情報が地図情報部200に保存されているとする。この場合、交差点モデル生成部330は、地図情報部200から取得した道路の種別と等級の情報に基づいて、道路構造令に定義される規定値をデフォルト値として利用することで詳細な道路形状の交差点モデルを高精度に復元してもよい。
図15は、道路構造令に定義される道路の種級区分と、普通道路の車線幅の例を示す表である。
道路の種級区分は、道路の種別(第1種~第4種)に対して、道路の等級(第1級~第4級のいずれか1つ以上)が定義される。そして、道路の種級区分ごとに普通道路の車線幅が規定値として定義されている。そこで、図15に示す道路の種級区分と、普通道路の車線幅の情報が地図情報部200に保存されているとする。この場合、交差点モデル生成部330は、地図情報部200から取得した道路の区分と、普通道路の車線幅に基づいて、道路構造令に定義される規定値をデフォルト値に利用することで、詳細な道路形状の交差点モデルを高精度に復元してもよい。
図16は、道路構造令に定義される道路の種級区分と、普通道路の路肩の幅員の例を示す表である。
道路の種級区分は、道路の種別(第1種~第4種)に対して、道路の等級(第1級~第5級のいずれか1つ以上)が定義される。そして、道路の種級区分ごとに、普通道路の左側に設けられる路肩の幅員と、普通道路の右側に設けられる路肩の幅員とが規定値として定義されている。そこで、図16に示す道路の種級区分と、普通道路の左側及び右側の路肩の幅員の情報が地図情報部200に保存されているとする。この場合、交差点モデル生成部330は、地図情報部200から取得した道路の種級区分と、普通道路の路肩の幅員に基づいて、規定値をデフォルト値に利用することで、詳細な道路形状の交差点モデルを高精度に復元してもよい。
ところで、地図情報部200には、図14~図16に示した道路の種別と等級などの情報がない場合もある。交差点モデル生成部330は、このため、道路の種別と等級などの情報に応じて規定されるデフォルト値を地図情報部200から参照できない場合もある。そこで、交差点モデル生成部330は、地図情報部200が保有する別の情報をベースとし、道路に応じてデフォルト値を切り替えて利用することで、詳細な道路形状の交差点モデルを復元してもよい。この例について、図17と図18を参照して説明する。
図17は、道路の種類及び種別、又は道路の等級に対応する道路情報の例を示す表である。図17に示す各表は、交差点モデル生成部330が交差点モデルを生成するための直接的な車線幅や車線数、路肩などの情報が地図情報部200に無く、更に道路の種別又は等級情報のいずれか一方が無い場合に用いられる代案例として表される。
図17の表(1)には、道路の種類及び種別に応じた片側車線数、車線幅及び路側帯の情報が格納されている。このように図17の表(1)には、道路の種類と種別情報のみがあり、等級情報がない。この表(1)だけでは、詳細な道路構造令の規格を1次元の種別情報では表現しきれない。しかし、表(1)に格納される情報は、大まかな道路の幅や車線数を予測する際には、有用である。このため、全く情報が無い場合と比較すれば、交差点モデル生成部330は、道路情報を正確に予測して、交差点モデルを復元することができる。
図17の表(2)には、道路の等級に応じた片側車線数、車線幅、設計速度及び路側帯の情報が格納されている。図17の表(2)には、道路の等級情報のみがあり、種別情報がない。この表(2)だけでも詳細な道路構造令の規格を1次元の種別情報では表現しきれない。しかし、表(2)に格納される情報は、大まかな道路の幅や車線数を予測する際に、有用である。このため、全く情報が無い場合と比較すれば、交差点モデル生成部330は、道路情報を正確に予測して、交差点モデルを復元することができる。
図18は、道路の種類、又は制限速度に対応する道路情報の例を示す表である。図18に示す各表は、交差点モデル生成部330が交差点モデルを生成するための直接的な車線幅、車線数、路肩などの情報が地図情報部200に無く、更に道路の種別及び等級情報が無い場合に用いられる代案例として表される。
図18の表(1)には、道路の種類に応じた片側車線数、車線幅、設計速度及び路側帯の情報が格納されている。このように図18の表(1)には、道路種別や等級の情報が存在しないが、道路の種類がおおまかに保存されている。つまり、図18の表(1)には、道路の種類に応じたデフォルト値が設定されている。この表(1)により、車両が走行している道路の種類に応じて、交差点モデル生成部330が交差点モデルを生成するための情報がデフォルト値(固定値)により適切に設定される。また、詳細な道路形状ごとのデフォルト値が、交差点モデル生成部330が参照可能な不図示のテーブルに設定される。なお、汎用地図に部分的にでも車線数のような情報が保存されている場合、交差点モデル生成部330は、汎用地図に保存された情報を優先して利用し、不足している情報のみを状況に応じたデフォルト値を利用することで交差点モデルの高精度化を図るようにする。
図18の表(2)には、制限速度に応じた片側車線数、車線幅、設計速度及び路側帯の情報が格納されている。図18の表(2)においても、道路種別や等級の情報が存在しないが、制限速度に応じたデフォルト値が設定されている。この表(2)により、車両が走行している道路の制限速度に応じて、交差点モデル生成部330が交差点モデルを生成するための情報がデフォルト値により適切に設定される。そして、詳細な道路形状ごとのデフォルト値がテーブルに設定される。
また、地図情報部200には、道路の種類に関する情報が保存されていないものの、制限速度に関する情報が保存されている場合、又はセンサ情報又は通信により、制限速度に関する情報が得られた場合がある。これらの場合には、図18の表(2)に示すテーブルに基づいて、交差点モデル生成部330が制限速度に応じてデフォルト値を動的に切り替えるような方法を採用してもよい。また、交差点モデル生成部330は、自車が走行する道路の状況に応じて、間接的に車線数や車線幅、路側帯の距離などを動的に設定する方法であってもよい。
なお、交差点モデル生成部330が、図14~図18に示す各表に基づく情報を得られなくても、地図情報部200が通信により受信した情報、地図情報部200が有する地図情報、又はセンサ部100によるセンサ情報のいずれかにより、道路の制限車速が得られる場合がある。この場合、交差点モデル生成部330は、得られた制限車速に応じた道路のデフォルト値を参照可能なテーブルを利用して、交差点モデルを生成してもよい。更に、交差点モデル生成部330が、通信により受信する情報、地図情報、及びセンサ情報のいずれの情報も得られない場合、全固定のデフォルト値を設定して、交差点モデルを生成してもよい。
(モデル付加情報更新部332の構成例)
次に、図4に示したモデル付加情報更新部332の構成例及び動作例について、図7を参照して説明する。
図7は、モデル付加情報更新部332の構成例を示すブロック図である。
モデル付加情報更新部332は、車両が同じ場所を走行した際に、前回までに取得したセンサ情報を利用してもよいか否かを、センサ情報の信頼度に基づいて判断する。この判断に際して、過去に自車が走行した道路の路端や車線、道路の起伏情報など、センサ部100が観測して得たセンサ情報が用いられる。ここで、モデル付加情報更新部332は、センサ情報の信頼度が、ある閾値よりも低ければ、このセンサ情報を今回だけの暫定値として利用し、地図情報部200へのデータ保存や更新のために送信しない。逆に、センサ情報が閾値以上であり、十分な信頼度がある場合、モデル付加情報更新部332は、このセンサ情報を地図情報部200へ送信する。そして、地図情報部200が、受信したセンサ情報の保存や更新を実施する。
ただし、地図情報部200は、一度しかセンサ情報を受信していなければ、このセンサ情報を用いて地図情報部200へのデータの保存や更新を実施しない。このため、地図情報部200は、何度か信頼度の高いセンサ情報を受信した場合に、信頼度の高いセンサ情報を用いて、データの保存や更新を実施する。あるいは、今回、センサ部100が観測して得たセンサ情報の信頼度が極めて高く、更に既に保存されていたデータとの一致度が高い場合には、地図情報部200は、保存されていたデータと今回のセンサ情報とを融合して地図データを更新してもよい。
このモデル付加情報更新部332は、路端更新部3321、車線更新部3322、及び起伏更新部3323を備える。路端、車線、及び起伏は、いずれも交差点モデル生成部330が、高精度な交差点モデルを生成するために付加されると有用なモデル付加情報として用いられる。
路端更新部3321は、最も外側車線と路端との位置関係に関する情報の更新を実施する。また、路端更新部3321は、車線と路端の形状が変形するような情報に関しても更新などを実施する。
車線更新部3322は、道路の車線数に基づいて、交差点や分岐合流における車線形状の複雑な変化や、車線幅の情報、道路同士の角度など、地図情報部200が保有していない情報に関して、信頼度に応じたセンサ情報の再利用の判断を実施する。
起伏更新部3323は、道路の凹凸や傾斜に関する情報を取り扱う。例えば、住宅地に入る道路に設定されている速度抑制用の凸形状の小さなこぶや大きなこぶなどについても、形状や位置についてある程度の信頼度がある場合、起伏更新部3323は、これらの道路の起伏に関する情報を地図情報部200へ渡すかどうかを判断する。
更に、センサ部100のセンサ情報がある程度の信頼度を超えた場合、交差点モデル生成部330は、地図情報部200にセンサ情報を保存する。そして、交差点モデル生成部330は、地図情報部200に保存されたセンサ情報を再利用することで、道路に応じた車線幅などを、今回、車両が走行することでセンサ部100がセンシングする前に、交差点モデル生成部330が事前知識として利用することを可能とする。
ただし、自車が一度走行しただけでは、道路の車線幅などが正確に得られたかどうかは分かりにくい。例えば、センサ情報に含まれる車線幅は、工事中の暫定的な車線幅であるかもしれない。また、センサ情報には、センサ部100が誤った情報を観測した可能性や、駐車車両によって白線が隠されていたことで、本来の車線とは異なる情報が観測された可能性も想定される。このような場合を想定し、走行時の認識車線幅がある程度の信頼度を超えていることを確認すると同時に、自車が同じ道路を通過したときに同じ車線幅を認識していることの確認を繰り返すことで、センサ情報(センサ情報)に対する信頼度を上昇させていく。この信頼度は、例えば、地図情報部200に保存されたセンサ情報に付加される。なお、自車が一度走行しただけの道路では、地図情報部200にセンサ情報が保存されないので、交差点モデル生成部330は、このセンサ情報を低い信頼度として認識することが多い。
交差点モデル生成部330は、モデル付加情報取得部331からモデル付加情報を取得した後、モデル選択部323の選択結果をもとに交差点モデルを生成する。ここで、モデル生成部(交差点モデル生成部330)は、距離が所定値以内の場合に、自車位置の前方に存在し、センサ部(センサ部100)が観測する特定の道路に対応する第1モデルを生成する高分解能モデル生成部(高分解能モデル生成部333)を有する。また、モデル生成部(交差点モデル生成部330)は、距離が所定値より大きい場合に、センサ部(センサ部100)が観測できない特定の道路に対応する第2モデルを生成する低分解能モデル生成部(低分解能モデル生成部334)を有する。
交差点モデルの生成は、高分解能モデル生成部333又は低分解能モデル生成部334により行われる。センサ部100が交差点側方の道幅を観測できた場合であって、モデル選択部323が、第1モデルを選択した場合、高分解能モデル生成部333により交差点モデルが生成される。一方、センサ部100が交差点側方の道幅を観測できない場合であって、モデル選択部323が第2モデルを選択した場合、低分解能モデル生成部334により交差点モデルが生成される。
<交差点モデルの表現方法>
ここで、交差点モデル生成部330により生成される交差点モデルの表現方法について、図19を参照して説明する。
図19は、交差点の詳細構造、及び交差点モデルの例を示す図である。
図19の左上には、交差点の詳細構造の例が示される。この交差点の詳細構造は、ノードとリンク情報で表される基本構造に対して、モデル付加情報取得部331で取得された付加情報が付加されて復元されたものである。
図19のモデル図(a)は、直線モデルの例を示す。交差点モデル生成部330が、交差点の詳細構造を直線で表現する場合、モデル図(a)に示す直線モデルが用いられる。この直線モデルは、住宅地に存在する周囲が家の壁や塀で囲まれている交差点の形状推定に用いられる。
図19のモデル図(b)は、円弧モデルの例を示す。交差点モデル生成部330が、交差点の詳細構造を円弧で表現する場合、モデル図(b)に示す円弧モデルが用いられる。主要幹線道路など、住宅地の交差点と比較して大きな交差点では、交差点の角が円弧状に設計されている。そこで、円弧モデルは、このように角が円弧状に設計される交差点の形状推定に用いられる。
図19のモデル図(c)は、折れ線モデルの例を示す。交差点の詳細構造を折れ線で表現する場合、モデル図(c)に示す折れ線モデルが用いられる。交差点内部に存在するカーブミラーや標識、交差点手前で増設される右左折車線など、交差点モデル生成部330が、より詳細な交差点形状を表現したい場合には、折れ線モデルが用いられる。
図19のモデル図(d)は、カメラ視点モデルの例を示す。カメラ視点で見た時の交差点モデルを表現したい場合、モデル図(d)に示すカメラ視点モデルが用いられてもよい。
交差点モデル生成部330は、図19に示した交差点の詳細構造を表現する方法が異なる各モデルから、モデル付加情報取得部331で取得された交差点の道幅に基づいて、一つのモデルを選択してもよい。例えば、モデル付加情報取得部331で道路の道幅が片側1車線程度だと推定された場合、交差点モデル生成部330は、住宅地に存在する周囲が家の壁や塀で囲まれている交差点である可能性が高いことから直線モデルを選択する。また、モデル付加情報取得部331で道路の道幅が片側2車線以上だと推定された場合、交差点モデル生成部330は、主要幹線道路など、住宅地の交差点と比較すると、大きな交差点である可能性が高いことから円弧モデルを選択する。
また、交差点モデル生成部330は、使用されるアプリケーションに基づいてモデルを選択してもよい。例えば、地図とセンサ入力の整合性に基づいて自車位置の誤推定を判定するロケータ機能を有するアプリケーションが用いられる場合、交差点モデル生成部330は交差点の概形を推定できればよい。このため、交差点モデル生成部330は、直線モデルや円弧モデルを選択して交差点モデルを生成する。また、車両が交差点を自動的に右左折することを可能とする車両制御にモデルが使われる場合は、交差点モデル生成部330は、交差点の詳細形状を推定できる折れ線モデルを選択して交差点モデルを生成してもよい。
<複数の交差点モデルの生成方法>
ここで、高分解能モデル生成部333と低分解能モデル生成部334がそれぞれ生成するモデルの生成方法について、図20を参照して説明する。
図20は、交差点の詳細構造から生成される第1モデル及び第2モデルの例を示す図である。図20の左上には、図19の左上に示されたものと同様の交差点の詳細構造の例が示される。
図20のモデル図(a)は、第1モデルの例を示す。高分解能モデル生成部333は、図20の左上に示される交差点の詳細構造に基づいて、高分解能モデルの一例として用いられる第1モデルを生成する。図20のモデル図(a)は、高分解能モデル生成部333が、十字交差点の第1モデルを図19のモデル図(a)で示す直線モデルで表現した場合を示す。ただし、高分解能モデル生成部333は、道幅情報や適応するアプリケーションにより、図19のモデル図(b)、(c)、(d)で示す表現方法の異なるモデルを使用してもよい。
図20のモデル図(b)は、第2モデルの例を示す。低分解能モデル生成部334は、図20の左上に示される交差点の詳細構造に基づいて、低分解能モデルの一例として用いられる第2モデルを生成する。図20のモデル図(b)は、低分解能モデル生成部334が、十字交差点の第2モデルを図19のモデル図(a)で示す直線モデルで表現した場合を示す。ただし、低分解能モデル生成部334は、道幅情報や適応するアプリケーションにより、図19のモデル図(b)、(c)、(d)で示す表現方法の異なるモデルを使用してもよい。
<交差点の種別に応じた第1モデル及び第2モデルの例>
図20では十字交差点の場合を示したが、その他の交差点種別に対しても、低分解能モデル生成部334がセンサ分解能を考慮して、第1モデル及び第2モデルを生成することが可能である。
図21は、交差点の各種別に対して生成される第1モデル及び第2モデルの例を示す図である。
図21には、4差路、3差路、その他の交差点ごとに設けられる十字、T字等の交差点種別ごとに、高分解能モデル生成部333が生成する第1モデルと、低分解能モデル生成部334が生成する第2モデルの例とが示される。第1モデルは、車両が交差点に近接した時に生成されるため、交差点の形状が詳細構造に近い。一方、第2モデルは、車両が交差点の遠方にある時に生成されるため、交差点の形状が粗い。このため、車両が交差点の遠方にある時は第2モデルを生成し、車両が交差点に近接した時は第1モデルを生成することで交差点の詳細構造に近い交差点モデルが得られる。
<交差点形状推定部400>
次に、交差点形状推定部400の構成例及び動作例について、図8を参照して説明する。
図8は、交差点形状推定部400の構成例を示すブロック図である。
道路形状推定部(交差点形状推定部400)は、センサ情報と、モデル生成部(交差点モデル生成部330)により生成された道路モデル(交差点モデル)とに基づいて、道路形状(交差点形状)が推定された道路モデル(交差点モデル)と、推定結果に関する精度情報を出力する。このため、交差点形状推定部400は、交差点モデル生成部330が生成した交差点モデルを、センサ部100から取得したセンサ情報で示される交差点の特徴にフィッティングさせる。この際、交差点形状推定部400は、交差点モデルを構成するパラメータ(例えば、後述する図19に示すモデルを表現可能なノードの2次元座標)を推定する。この交差点形状推定部400は、路端認識部410、車線認識部420及びパラメータ推定部430を備える。
(路端認識部410の動作例)
ここで、路端認識部410の動作例について説明する。
交差点形状推定部400は、路端認識部410を使用して、交差点のモデルフィッティングに利用する路端特徴を求める。路端特徴とは、路端認識部410が、道路に対して、立体的に高い段差部分と、立体的に低い段差部分とを路端の特徴量としてセンサ情報から抽出した情報である。このため、路端認識部410は、道路に対して路肩と、更に路肩の側方に壁などがあった場合には、路肩と壁の両方の特徴量をセンサ情報から抽出する。また、路端認識部410は、壁や建築物、樹木、電柱、側溝などの様々な立体物をも特徴量としてセンサ情報から抽出する。
道路を走行している自車にとって重要な段差は、自車を中心に最初に接触する段差であるので、この段差に接触しないように自車が走行することが重要である。このため、路端認識部410は、自車を中心に考えて最初に接触する可能性のある段差を強調し、それよりも自車から遠い位置に存在する立体物に関しては、削除するようなノイズ除去処理を実施する。
これらの処理の実施後、路端認識部410は、自車を中心に、最初に自車が接触する可能性のある段差を路端の点群として利用する。更に、路端認識部410は、この路端の点群を自車挙動に利用し、又は、画像の対応点を利用して時系列に道路の路端点群を構成する。そして、パラメータ推定部430は、この時系列に構成された路端点群と、交差点モデル生成部330により生成された交差点モデルとをフィッティングさせ、交差点モデルのパラメータを推定する。
(車線認識部420の動作例)
次に、車線認識部420の動作例について説明する。
交差点形状推定部400は、上記の路端認識部410の認識結果を用いて交差点形状を推定する処理と同様に、車線認識部420が認識した車線特徴を、交差点モデルのフィッティングに使用してもよい。車線認識部420は、自車の走行方向に沿った車線間の境界線、又は車線と路肩間の境界線の特徴となる点の点群を検出する。さらに、車線認識部420は、自車の挙動も利用して、検出した点群を時系列に連続的につないだ車線特徴を生成し、この車線特徴に基づいて車線を認識する。パラメータ推定部430は、生成された車線特徴と、交差点モデルとフィッティングさせることで、交差点モデルのパラメータを推定することができる。
(パラメータ推定部430の動作例)
次に、パラメータ推定部430の動作例について説明する。
パラメータ推定部430は、路端認識部410から路端特徴を取得し、車線認識部420から車線特徴を取得する。そして、パラメータ推定部430は、取得したこれらの特徴に最もフィッティングする交差点モデルのパラメータ(図19に示したノードの2次元座標)を求める。その後、交差点形状推定部400は、図1に示したように、推定した交差点モデルのパラメータと、交差点モデルとして第1モデル、第2モデル、又は第3モデルのいずれを選択したかというモデル選択情報を、交差点整合性判定部500に出力する。また、交差点形状推定部400は、センサ情報に対する交差点モデルのフィッティング度合いを算出できる場合には、それも交差点整合性判定部500に出力する。
なお、交差点形状推定部400で行われる処理に、地図情報部200の情報を使用せずに交差点形状を推定する処理が含まれている場合がある。この場合、交差点モデル生成部330は、パラメータ推定部430にパラメータ推定を行わせず、センサ部100が推定した交差点形状と合わせて、交差点モデル生成部330が生成した交差点モデルを、そのまま交差点整合性判定部500に出力してもよい。
<交差点整合性判定部500の構成例及び動作例>
次に、交差点整合性判定部500の構成例及び動作例について、図9を参照して説明する。
図9は、交差点整合性判定部500の構成例を示すブロック図である。
整合性判定部(交差点整合性判定部500)は、自車の進行方向の前方に存在する複数の道路(交差点)の整合性を判定する。この交差点整合性判定部500は、信頼度判定部510、自車位置判定部520、自車位置探索部530、及び自車位置保存部540を備える。
(信頼度判定部510の動作例)
信頼度判定部510は、交差点形状推定部400から入力した推定結果に基づいて、交差点の形状推定に利用された交差点モデルと、センサ部100から取得されるセンサ情報との整合性を判定する。
信頼度判定部510が、交差点形状推定部400により交差点形状が推定された後の第1モデルを取得できる場合、取得した第1モデルの道幅に基づいて整合性判定を行う。例えば、交差点形状推定部400により形状が推定される交差点が、2本(2車線)の道路が交差する十字交差点の場合について説明する。
例えば、信頼度判定部510は、十字交差点に存在する4本の道路(自車の進行方向、及び逆方向の2本の道路と、これら2本の道路に交差点で交差する右方向及び左方向の2本の道路)の道幅に関して、自車の車幅より狭い道路がある場合を想定する。この場合、交差点形状推定部400が交差点の形状推定に利用したモデルが誤っている、又はセンサ部100から取得したセンサ情報にノイズが多く含まれたため、交差点ではない特徴にモデルがフィッティングしてしまったと考えられる。そこで、信頼度判定部510は、交差点モデルとセンサ情報との整合性がとれていないと判定する。また、信頼度判定部510は、十字交差点に存在する4本の道路に関して、自車が交差点を直進した時に通過する2本の道路の道幅を比較した時に、交差点モデルから取得した道幅が、センサ情報から推定される実際の道幅に対して大きく異なる場合がある。この場合、信頼度判定部510は、交差点モデルとセンサ情報との整合性がとれていないと判定してもよい。
また、信頼度判定部510が、交差点形状推定部400により交差点形状が推定された後の第2モデルを取得できる場合、第1モデルで行った判定処理と同様に、取得した第2モデルの道幅に基づいて整合性判定を行う。しかし、第2モデルは、図20を参照して説明した通り、十字交差点を2本の直線で表現するモデルである。そこで、信頼度判定部510は、2本の直線間の距離と自車の車幅を比較することで整合性を判定する。
また、信頼度判定部510が、交差点形状推定部400により交差点形状が推定された後の第3モデルを取得できる場合、自車位置から交差点までの距離が第1距離より小さい場合は第1モデルの整合性判定を行う。そして、信頼度判定部510は、自車位置から交差点までの距離が第1距離より大きい場合には第2モデルの整合性判定と同様に整合性の判定を行う。
また、信頼度判定部510は、地図情報部200から取得した地図情報と、交差点形状推定部400により交差点形状が推定された後の交差点モデルとを比較することで、地図情報と、交差点モデルとの整合性判定を行ってもよい。地図情報部200において自車の前方に十字交差点が存在していた場合、十字交差点に存在する4本の道路の接続角度は直角である。そこで、信頼度判定部510は、交差点形状推定部400によるモデル推定後の交差点モデルの接続角度を見た時に直角から大きくずれている場合に整合性がとれていないと判定してもよい。
また、地図情報部200に道路の道幅を推定できる情報(道幅情報、道路構造令における道路の種別と等級、前回走行時の道幅推定結果など)が含まれている場合がある。そこで、信頼度判定部510は、地図情報部200を読み込み、道幅を推定できる情報から取得した道幅情報と、交差点形状推定部400によるモデル推定後の交差点モデルを比較することで、道幅情報と交差点モデルとの整合性判定を行ってもよい。
また、信頼度判定部510は、交差点形状推定部400から推定結果に関する信頼度が取得できる場合、信頼度に閾値を設け、整合性判定を行ってもよい。また、信頼度判定部510は、交差点形状推定部400から、交差点モデル生成部330が生成した交差点モデルと、センサ部100で推定した交差点形状を取得できる場合、両者を比較することで、交差点モデルと交差点形状との整合性判定を行ってもよい。
(自車位置判定部520の動作例)
次に、自車位置判定部520の動作例について、説明する。
本実施の形態に係る交差点モデル生成部330は、交差点情報処理部300で処理された自車位置に基づいて地図情報部200を参照し、自車前方の交差点モデルを生成した上で、交差点形状推定部400が交差点形状を推定する。このため、地図上の自車位置が誤っていた場合には、交差点モデル生成部330は、地図情報部200から自車前方の交差点とは異なる交差点情報を取得してしまい、誤った交差点モデルを生成することがある。そこで、信頼度判定部510が、交差点の形状推定に利用した交差点モデルと、センサ部100から取得したセンサ情報との整合性を判定することで、自車位置の正誤を判定する。
ところで、交差点形状推定部400における交差点の形状推定に第1モデルを使用した場合の整合性と、形状推定に第2モデルを使用した場合の整合性とでは、交差点整合性判定部500の整合性判定に要する情報の情報量が異なる。例えば、第1モデルの場合、自車が第1距離より交差点に接近しているため、交差点形状推定部400は、交差点側方の道幅も含めた形状推定ができる。そのため、信頼度判定部510により、例えば、十字交差点モデルとセンサ情報との整合性がとれていると判定された場合、交差点整合性判定部500は、自車前方に存在するのは十字交差点であると断定することができる。
一方、第2モデルの場合では交差点側方の道幅も含めた形状推定ができない。このため、図21に示したとおり、十字交差点とト字(T-Right)交差点で全く同じ交差点モデルが使用される。十字交差点とト字交差点で全く同じ交差点モデルが使用されると、信頼度判定部510により、十字交差点モデルとセンサ情報との整合性がとれていると判定された場合でも、十字交差点かト字交差点の可能性がある。このため、信頼度判定部510は、自車前方に存在する交差点が、十字交差点であると断定できない。
なお、T字、曲がり角、行き止まりの3種別の道路形状についても同じ第2モデルが適用される。このため、交差点の形状がT字であっても、曲がり角、行き止まりと同形状の第2モデルが選択されるため、信頼度判定部510が、自車前方に存在する交差点が、T字交差点であると断定できない。このように信頼度判定部510が、自車前方に存在する交差点を断定できないのは、十字交差点とト字交差点の関係においても同様である。
しかし、信頼度判定部510は、センサ部100から取得できる、現時点でセンサが自車前方を観測して出力するセンサ情報を用いれば、自車の遠方に存在する交差点が、十字交差点で間違っていないという判定ができる。逆に、十字交差点の第2モデルを取得した場合であっても、第2モデルである十字と、T字、曲がり角又は行き止まりとは形状が異なる。このため、信頼度判定部510は、自車の遠方に存在する交差点が十字交差点である時に生成される第2モデルの形状は、道路形状がT字、曲がり角又は行き止まりである時に形成される第2モデルの形状のいずれにも該当しないと判定できる。このため、信頼度判定部510は、遠方の交差点の形状候補を限定することができる。
そこで、整合性判定部(交差点整合性判定部500)は、道路の整合性判定の結果に基づいて自車位置の正誤を判定し、自車位置の判定結果を出力する自車位置判定部(自車位置判定部520)を有する。例えば、自車位置判定部520は、信頼度判定部510から選択されたモデルの種類情報(第1モデル、第2モデル又は第3モデルのいずれか)と、交差点整合性判定部500による整合性判定結果を取得し、自車位置の正誤を判定し、判定結果を出力する。以下に、自車位置判定部520で行われる処理の詳細例を説明する。
まず、自車位置判定部520は、信頼度判定部510から、第1モデルが形状推定に使用され、第1モデルとセンサ情報に整合性がとれていると判定された結果を取得できた場合には、自車位置が正しいと判定した判定結果を出力する。一方、自車位置判定部520は、信頼度判定部510から、第1モデルが形状推定に使用され、第1モデルとセンサ情報に整合性がとれていないと判定された結果を取得できた場合には、自車位置が誤りと判定した判定結果を出力する。
また、自車位置判定部520は、信頼度判定部510から、第2モデルが形状推定に使用され、第2モデルとセンサ情報に整合性がとれていると判定された結果を取得できた場合には、現時点で自車位置は正しいと考えられる。このため、自車位置判定部520は自車位置が正しいと判定した判定結果を出力する。また、自車位置判定部520は、現時点では自車位置は間違っていないが、正しいとも確定できない場合がある。この場合、自車位置判定部520は、自車位置が未確定と判定した判定結果を出力してもよい。
また、自車位置判定部520は、信頼度判定部510から、第3モデルが形状推定に使用されたという情報を取得した場合を想定する。この際、自車位置判定部520は、自車位置から交差点までの距離が第1距離より小さい場合は第1モデルの自車位置判定を行い、この距離が第1距離より大きい場合には第2モデルの自車位置判定と同様に整合性の判定を行う。
ここで、自車位置判定部520が、自車位置の正誤判定をする処理の例について、図22を参照して説明する。
図22は、自車位置判定部520が、自車前方の手前にある交差点に基づいて、自車位置の正誤判定をする処理の例を示す図である。図中には、実際に自車が存在する真の自車位置(以下、「第1自車位置」と呼ぶ)と、GNSSが誤推定した自車位置(以下、「第2自車位置」と呼ぶ)が示されている。
図22の左側に示す説明図(a)は、自車位置判定部520が、遠方の交差点情報をロケータに使用しない場合の処理の例を示す。遠方の交差点情報をロケータに使用しないとは、自車位置判定部520が、自車の遠方にある交差点の交差点情報を、地図上の自車位置を判定するために使用しないことを意味する。
図中では、第1自車位置が車両アイコン51で示され、第2自車位置が車両アイコン52で示される。第1自車位置の前方の手前に交差点61、遠方に交差点63が存在する。また、第2自車位置の前方の手前に交差点62、遠方に曲がり角64が示される。さらに、車両アイコン51には、情報処理装置1が交差点モデルを推定可能な範囲56が示される。範囲56は、センサ部100が観測可能な範囲とほぼ等しい。そして、第1自車位置で表される自車の前方にある交差点61を含む範囲56がセンサ部100により観測される。
地図上に示される自車の周辺に同種別の交差点(例えば、十字交差点)が複数存在する場合には、自車位置判定部520が、自車位置判定を誤る場合がある。図22に示す例では、車両アイコン51,52の前方には、いずれも地図上に十字交差点61,62が存在している。ここで、交差点モデル生成部330が、第2自車位置(車両アイコン52)の前方に存在する十字交差点62に基づいて交差点モデルを生成したことを想定する。この場合、第1自車位置(車両アイコン51)の前方にも同じく十字交差点61が存在しているので、信頼度判定部510では、生成された交差点モデルと、センサ情報との整合性がとれていると判定する。
この結果、自車位置判定部520は、実際には自車位置が第1自車位置であるにも関わらず、第2自車位置と判断した自車位置が正しいと判定してしまう。このように説明図(a)では、遠方の交差点63,64の情報がロケータに使用されていないので、自車が、一つ目の交差点61を越えて直進し、交差点63に近づいたときに初めて、自車位置の誤りに気付くこととなる。このため、遠方の交差点情報をロケータに使用しない場合であって、同種別(十字など)の交差点が自車の周辺に存在した場合には、自車位置の特定が困難となっていた。
次に、図22の右側に示す説明図(b)を参照して、自車位置判定部520が自車位置を誤判定する動作への対策について説明する。ここでは、自車位置判定部520が、遠方にある交差点の交差点情報をロケータに使用し、自車前方に存在する複数の交差点の整合性に基づいて、自車位置の正誤判定を行うものとする。ロケータに使用するとは、自車位置判定部520が、地図上の自車位置を正誤判定するために交差点情報を使用することを言う。
説明図(b)は、第1自車位置(車両アイコン51)の前方において、自車からの距離が第1距離未満の位置に十字交差点があり、自車からの距離が第1距離以上の位置にも十字交差点がある状況を示している。また、説明図(b)は、第2自車位置(車両アイコン52)の前方において、自車からの距離が第1距離未満の位置に十字交差点62が、自車からの距離が第1距離以上の位置に曲がり角64がある状況を示している。車両アイコン51には、情報処理装置1が交差点モデルを推定可能なモデル推定可能範囲57が示される。そして、自車の前方にある交差点61,63を含むモデル推定可能範囲57がセンサ部100により観測される。
ここで、交差点モデル生成部330が、車両アイコン52で示される第2自車位置で交差点モデルを生成した場合について検討する。この場合、交差点モデル生成部330は、自車から見て手前に存在する十字交差点62に基づいて、第1モデルである十字交差点モデル63aを生成し、自車から見て遠方の曲がり角64に基づいて、第2モデルである曲がり角モデル64aを生成する。
一方で、実際に車両が存在する第1自車位置(車両アイコン51)の手前には、十字交差点61が存在するため、信頼度判定部510は、第1モデルの十字交差点の整合性がとれていると判定する。しかし、第1自車位置の遠方には十字交差点63が存在している。
そこで、地図上の自車位置を第2自車位置(車両アイコン52)と判定していた場合には、交差点モデル生成部330が曲がり角64から生成する第2モデルの曲がり角モデル64aの形状は、十字交差点63から生成される第2モデルの十字交差点モデル63aの形状とは異なる。このため、信頼度判定部510は、第2モデルの曲がり角モデル64aと、モデル推定可能範囲57によりセンサ部100が観測した交差点63の形状との整合性がとれていないと判定する。この結果、自車位置判定部520は、自車位置が誤っていると判定することができる。このように、自車位置判定部520は、自車の前方にある連続した交差点の交差点情報と、地図及びセンサ情報との整合性を確認することで、自車位置の正誤を判定することが可能となる。
図22では、自車位置判定部520が、第1距離より近傍にある交差点61と、第1距離より遠方にある交差点63の2つの交差点を利用して自車位置を判定する処理の例を示した。ただし、自車位置判定部520による自車位置判定に用いられる交差点としては、第1距離より自車位置の近傍にある交差点が2つ以上であってもよく、また第1距離より遠方にある交差点が2つ以上であってもよい。また、2つ以上の交差点が全て第1距離より自車位置の近傍であってもよく、また2つ以上の交差点が全て第1距離より遠方にあってもよい。また、自車位置判定部520は、過去に自車が通過した複数の交差点に基づいて判定された信頼度判定部510の結果を保持しておき、過去の時系列情報も合わせて自車位置の正誤判定を行ってもよい。
(自車位置探索部530の動作例)
ここで、図9に示す自車位置探索部530は、自車位置判定部520により地図上での自車位置が誤っていると判定された場合に、地図上で最も可能性のある自車の現在位置(以下、「第3自車位置」と呼ぶ)を探索する。
ここで、自車位置探索部530の動作例について、図23を参照して説明する。
図23は、自車位置探索部530の動作例を示す図である。
図23の説明図(a)に示すように、第2自車位置(車両アイコン52)の前方にはT字交差点72が存在する。このため、第2自車位置から交差点までの距離に応じてT字交差点72の第1モデル、又はT字交差点72の第2モデルが生成される。この時、センサ部100が十字交差点を観測したことを示すセンサ情報が入力されると、自車位置判定部520は、センサ情報82で判明する交差点の形状と、交差点モデル81の形状とが異なると判定する。このため、自車位置判定部520は、第2自車位置が誤りであるという情報を自車位置探索部530に出力する。
自車位置探索部(自車位置探索部530)は、整合性判定部(交差点整合性判定部500)は、自車位置判定部520が、地図情報で表される地図で特定された自車位置を誤りと判定した場合に、道路の整合性判定の結果に基づいて、地図における正しい自車位置を探索する。このため、自車位置探索部530は、自車位置判定部520から自車位置が誤りであるという情報を受け取ると、地図上で第2自車位置の前方にある交差点72に隣接する交差点を探索することで、自車位置の候補である第3自車位置を決定する。ここで、自車位置探索部530は、ノードとエッジで示した道路関係を示すグラフ構造上で、自車が1ステップ(例えば、地図上の1区画分)で行ける距離にある交差点を、交差点72に隣接する交差点として認識する。
図23の説明図(a)に示すように、第2自車位置の前方にある交差点72に隣接する交差点は、T字交差点73が1つ、十字交差点71,74が2つ存在する。そこで、交差点モデル生成部330は、第2自車位置から、それぞれの交差点までの距離に応じて第1モデル又は第2モデルを生成する。そして、交差点整合性判定部500は、生成された第1モデル又は第2モデルと、センサ情報との整合性を判定する。
ここで、交差点モデル生成部330により生成された交差点モデルと、センサ情報との整合性が取れるのは、2つの十字交差点71,74である。そこで、自車位置探索部530は、センサ情報と整合性がとれた十字交差点71,74の手前の位置を第3自車位置53a,53bとして決定する。そして、自車位置探索部530は、説明図(a)に示した2ヵ所の第3自車位置53a,53bを表示・警報・制御部600に出力する。
なお、自車位置探索部530は、自車位置を探索した結果、第3自車位置がただ1つに定まる場合にのみ第3自車位置を出力し、第3自車位置が複数ある場合には、自車位置が未確定という情報を出力してもよい。また、自車位置探索部530は、表示・警報・制御部600に出力した情報を、自車位置保存部540に保存してもよい。
図23の説明図(b)は、自車位置探索部530が、第2モデルを使用して自車位置を探索する様子を示す。モデル選択部323により第2モデルが選択されると、交差点モデル生成部330は、例えば、図23で示したように、T字交差点75と、曲がり角76とをいずれも同じ形状とした交差点モデル83を生成する。地図上では自車の前方にある交差点の種別が異なっていた(T字交差点75及び曲がり角76)としても、センサ情報84に示す交差点の形状が、交差点モデル83と同じであれば、自車位置探索部530は、2ヵ所の第3自車位置53c,53dのいずれをも自車位置の候補として出力する。
ここで、図中には示していないが、真の自車位置から交差点までの距離が第1距離を下回った時に、第3自車位置53c,53dのいずれかの出力結果が、正しい第3自車位置を表せなくなる。また、第1自車位置の前にある交差点が行き止まりだった場合、自車位置から交差点までの距離が第1距離を下回ったときに、どちらの出力結果も第3自車位置ではなくなる。このため、自車位置探索部530は、第2モデルが選択された場合に、第3自車位置のみを出力とするのではなく、第2モデルで推定された第3自車位置であるという情報を合わせて出力してもよい。
また、自車位置探索部530が、自車位置の周囲から探索する交差点に関しては、第2自車位置の前方に存在する交差点に隣接する交差点だけに限定する必要はない。例えば、ノードとエッジで示した道路関係を示すグラフ構造上で、自車が2ステップ以上で行ける距離に存在する交差点を探索してもよい。この探索時に用いられるステップ数は、デフォルト値で決定してもよいし、GNSSの位置推定精度から動的に決定してもよい。
また、自車位置探索部530は、グラフ構造上のステップ数で探索する交差点を探索するのではなく、第2自車位置を中心とした円の範囲内にある交差点を選択してもよい。円の半径はデフォルト値で決定してもよいし、GNSSの位置推定精度から動的に決定してもよい。
また、自車位置探索部530は、第2自車位置の前方に存在する複数の交差点から第3自車位置を探索してもよい。自車位置判定部520において、複数の交差点の整合性から自車位置の正誤判定を行う時と同様に、自車位置探索部530が第3自車位置を探索する際も複数の交差点情報から第3自車位置を探索する。このような動作により、自車の周辺に同種別の交差点が多く存在する場合においても、自車位置探索部530が第3自車位置をより正しく推定することができる。
また、自車位置探索部530は、自車の前方に存在する交差点に限らず、過去に通過した複数の交差点における交差点形状推定部400の結果と、信頼度判定部510の結果とを保持しておき、過去の時系列情報も合わせて第3自車位置を探索してもよい。
(自車位置保存部540の動作例)
図9に示す自車位置保存部540は、自車が走行した過去の時系列情報と合わせて、第1自車位置、自車位置判定部520が判定した第2自車位置、自車位置探索部530が探索した第3自車位置をそれぞれ保存することができる。このため、GNSS等の情報を使って、現在、自車が走行している道路が、過去に自車が走行した道路の付近であることを把握できれば、交差点整合性判定部500は、自車位置保存部540から読み出した自車位置の情報を使って、交差点の整合性を判定することができる。
<情報処理装置のハードウェア構成>
次に、情報処理装置1を構成する計算機90のハードウェア構成を説明する。
図24は、計算機90のハードウェア構成例を示すブロック図である。計算機90は、情報処理装置1として動作可能なコンピューターとして用いられるハードウェアの一例である。
計算機90は、バス94にそれぞれ接続されたCPU(Central Processing Unit)91、ROM(Read Only Memory)92、及びRAM(Random Access Memory)93を備える。さらに、計算機90は、表示装置95、入力装置96、不揮発性ストレージ97及びネットワークインターフェイス98を備える。
CPU91は、本実施の形態に係る各機能を実現するソフトウェアのプログラムコードをROM92から読み出してRAM93にロードし、実行する。RAM93には、CPU91の演算処理の途中で発生した変数やパラメータ等が一時的に書き込まれ、これらの変数やパラメータ等がCPU91によって適宜読み出される。ただし、CPU91に代えてMPU(Micro Processing Unit)を用いてもよい。情報処理装置1で行われる各機能部の処理は、CPU91によって行われる。
表示装置95は、例えば、液晶ディスプレイモニターであり、計算機90で行われる処理の結果等をドライバーに表示する。入力装置96には、例えば、キーボード、マウス等が用いられ、ドライバーが所定の操作入力、指示を行うことが可能である。また、表示装置95及び入力装置96は、タッチパネルディスプレイとして一体化された構成とされてもよい。表示装置95及び入力装置96は、図1に示した表示・警報・制御部600に対応する。なお、図1では、表示・警報・制御部600を情報処理装置1が備えない構成としているが、情報処理装置1が表示・警報・制御部600を備える構成としてもよい。
不揮発性ストレージ97としては、例えば、HDD、SSD、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、磁気テープ又は不揮発性のメモリ等が用いられる。この不揮発性ストレージ97には、OS(Operating System)、各種のパラメータの他に、計算機90を機能させるためのプログラムが記録されている。ROM92及び不揮発性ストレージ97は、CPU91が動作するために必要なプログラムやデータ等を記録しており、計算機90によって実行されるプログラムを格納したコンピューター読取可能な非一過性の記憶媒体の一例として用いられる。情報処理装置1内で生成される各種の情報、データは、不揮発性ストレージ97に保存される。なお、図1では、情報処理装置1が地図情報部200を備えない構成としているが、情報処理装置1が地図情報部200を備える構成としてもよい。
ネットワークインターフェイス98には、例えば、NIC(Network Interface Card)等が用いられ、情報処理装置1は、ネットワークインターフェイス98を介して、無線通信を行い、インターネット等を経由して外部のサーバーにデータをアップロードしたり、このサーバーからデータをダウンロードしたりすることが可能である。また、情報処理装置1は、ネットワークインターフェイス98を介して、車載ネットワーク(例えば、CAN(Controller Area Network))にアクセスし、センサ部100からセンサ情報を取得したり、不図示のナビゲーションシステム又は自動運転システムに自車位置の情報を出力したりすることが可能である。
以上説明した一実施の形態に係る情報処理装置1では、自車の近傍にある交差点だけでなく、自車から遠方にある交差点のセンサ情報を用いて、交差点モデルとの不整合を解消することができる。この際、情報処理装置1は、センサ分解能特性に基づいて、距離に応じた道路の外観を予測し、交差点モデルを生成するので、車両が走行する交差点の形状を正しく認識することができる。
また、情報処理装置1は、交差点の周辺における環境や、自車の周辺の環境により変化するセンサ分解能特性に基づいて、センサ情報により生成される交差点の外観を正確に予測することができる。このように情報処理装置1は、自車が走行する道路の形状を正しく認識できるので、一般道や交差点の周辺における複雑なシーンであっても、正しい道路の形状を出力することができる。このため、ドライバー又は自動運転装置は、認識結果を用いて自車を安全に走行させることができる。
また、センサ部100のセンサ分解能は、現在、自車のいる環境によって変わる。そこで、環境情報取得部311が環境情報を取得し、センサ分解能特性保存部312が環境情報に合わせたセンサ分解能特性を保存する。このため、交差点情報処理部300は、例えば、同じ場所であっても、時間が異なる場合には、センサ分解能特性に基づいて異なる交差点モデルを生成することができる。
また、交差点外観予測部320は、自車位置特定部321により地図上で特定された自車位置と、交差点情報解析部322により解析された交差点情報に基づいて、交差点の外観を予測する。この際、モデル選択部323は、交差点モデル生成部330が生成する交差点モデルを選択する。交差点モデルとしては、高分解能モデルとしての第1モデル、低分解能モデルとしての第2モデルの選択、又は時系列に従って複数のモデルの切り替えが行われる。そして、交差点モデル生成部330は、モデル選択部323により選択されたモデルに応じて、交差点モデルを生成する。このため、自車位置から交差点までの距離に応じて適切なモデルが選択され、交差点モデル生成部330の処理に活用される。
また、交差点モデル生成部330は、地図情報部200から取得する地図情報に基づいて、道路構造令に定義される規定値をデフォルト値として利用することで詳細な道路形状の交差点モデルを高精度に復元することができる。このため、情報処理装置1は、自車位置が道路のどの辺りにあるかを正しく認識するので、例えば、自動運転、又はナビゲーションシステムによる自車位置の案内が高精度で行われるようになる。
また、交差点形状推定部400は、交差点モデル生成部330により生成された交差点モデルを、センサ情報で示される交差点の特徴にフィッティングさせる。そして、交差点形状推定部400は、実際の交差点の特徴が交差点モデルに付加して、交差点モデルのパラメータを詳細に推定することができる。
また、交差点整合性判定部500は、交差点形状の推定に利用された交差点モデルと、センサ情報との整合性を判定することで、自車前方に存在する交差点の形状を正しく断定することができる。
また、交差点整合性判定部500は、自車の遠方に存在する交差点の情報をロケータに使用することで、自車の周囲に同じような形状の交差点が複数存在する状況で誤った位置で特定された自車位置を、正しい位置で特定し直すことができる。
[変形例]
なお、センサ部100のセンサ情報に交差点の形状を再現可能な情報が含まれるのであれば、センサ部100のセンサ情報が交差点形状推定部400を経ずに、交差点整合性判定部500に入力されてもよい(図1に破線で示す接続形態)。この場合、情報処理装置1では、交差点情報処理部300から交差点整合性判定部500に対して、交差点モデルが入力される。そして、交差点整合性判定部500は、交差点モデルと、センサ部100から入力したセンサ情報とに基づいて、地図情報に示される交差点の整合性を判定することも可能である。ただし、情報処理装置1は、交差点形状推定部400を経ずに、交差点モデルとセンサ情報を行う処理と、交差点形状推定部400を経て形状が推定された交差点モデルと、地図情報に示される交差点との整合性を判定する処理とを適宜選択可能としてもよい。
また、上述した実施の形態では、情報処理装置1が、自車の走行方向にある交差点の外観予測、交差点モデルの生成、及び交差点の形状推定を行うものであった。しかし、交差点に限らず、例えば、道路が枝分かれせず曲がっている場合や、道路を横切る線路がある場合においても、情報処理装置1が、道路の外観予測、道路モデルの生成、及び道路の形状推定を行ってもよい。この場合、道路を横切る線路や、自車位置の走行方向から見て角度が変わった道路が特定の道路として認識される。そして、曲がっている道路や、線路が横切る道路についても、本実施の形態に係る道路の形状推定の対象となる。
また、上述した実施の形態に係る情報処理装置1は、車両に搭載される車載型の装置であってもよいし、車両から取り外して持ち運び可能な端末装置であってもよい。
なお、本発明は上述した実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りその他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
例えば、上述した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するためにシステムの構成を詳細かつ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、本実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1…情報処理装置、100…センサ部、200…地図情報部、300…交差点情報処理部、310…センサ分解能特性管理部、320…交差点外観予測部、330…交差点モデル生成部、400…交差点形状推定部、410…路端認識部、420…車線認識部、430…パラメータ推定部、500…交差点整合性判定部、510…信頼度判定部、520…自車位置判定部、530…自車位置探索部、540…自車位置保存部、600…表示・警報・制御部

Claims (15)

  1. 地図情報部から取得した地図情報と、センサ部から取得したセンサ情報とに基づいて、自車が走行する道路の道路形状を推定する情報処理装置であって、
    前記自車の自車位置から、前記道路形状が変化する位置までの距離に応じた、前記センサ部のセンサ分解能特性を管理するセンサ分解能特性管理部と、
    前記センサ分解能特性管理部から取得した前記センサ分解能特性に基づいて、前記距離に応じた前記道路の外観を予測する外観予測部と、
    前記外観予測部により予測された前記道路の外観に基づいて、前記道路をモデル化した道路モデルを生成するモデル生成部と、を備える
    情報処理装置。
  2. 前記センサ分解能特性管理部は、前記道路の特有の形状を前記センサ部が観測できる限界距離を、前記センサ分解能特性として保存するセンサ分解能特性保存部を有する
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記センサ分解能特性管理部は、前記限界距離に影響を与える環境情報を取得する環境情報取得部を有し、
    前記センサ分解能特性管理部は、前記環境情報に応じた前記センサ分解能特性を前記センサ分解能特性保存部から読み出して、前記外観予測部に出力する
    請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記モデル生成部は、
    前記距離が所定値以内の場合に、前記自車位置の前方に存在し、前記センサ部が観測する特定の道路に対応する第1モデルを生成する高分解能モデル生成部と、
    前記距離が前記所定値より大きい場合に、前記センサ部が観測できない前記特定の道路に対応する第2モデルを生成する低分解能モデル生成部を有する
    請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記外観予測部は、
    前記地図情報に含まれる地図における前記自車位置を特定する自車位置特定部と、
    特定された前記自車位置と、前記地図情報とに基づいて、前記自車の進行方向の前方に存在する前記道路の形状を表した道路形状情報を取得し、前記道路形状情報を解析する道路情報解析部と、
    前記道路形状情報に基づいて前記センサ分解能特性管理部から取得した前記センサ分解能特性と、前記センサ情報とに基づいて、前記モデル生成部が生成可能なモデルを選択するモデル選択部と、を有する
    請求項4に記載の情報処理装置。
  6. 前記道路モデル及び前記センサ情報に基づいて、前記道路の形状を推定し、推定結果を出力する道路形状推定部を備える
    請求項1に記載の情報処理装置。
  7. 前記道路形状推定部は、前記センサ情報と、前記モデル生成部により生成された前記道路モデルとに基づいて、道路形状が推定された前記道路モデルと、前記推定結果に関する精度情報を出力する
    請求項6に記載の情報処理装置。
  8. 前記センサ部から取得した前記センサ情報と、前記道路形状推定部から取得した前記推定結果との整合性を判定し、判定結果を出力する整合性判定部を備える
    請求項7に記載の情報処理装置。
  9. 前記整合性判定部は、道路形状が推定された前記道路モデルと、前記精度情報を利用し、前記精度情報を所定の閾値と比較することで、前記センサ情報と、前記推定結果との整合性を判定する
    請求項8に記載の情報処理装置。
  10. 前記整合性判定部は、前記道路形状推定部が推定した道路モデルと、前記地図情報で示される前記道路の道幅、及び道路構造の接続関係を比較することで、前記センサ情報と、前記推定結果の整合性を判定する
    請求項8に記載の情報処理装置。
  11. 前記整合性判定部は、前記自車の進行方向の前方に存在する複数の前記道路の整合性を判定する
    請求項8に記載の情報処理装置。
  12. 前記整合性判定部は、前記自車が過去に走行した前記道路の整合性判定の結果を保存する
    請求項8に記載の情報処理装置。
  13. 前記整合性判定部は、前記道路の整合性判定の結果に基づいて前記自車位置の正誤を判定し、前記自車位置の判定結果を出力する自車位置判定部を有する
    請求項8に記載の情報処理装置。
  14. 前記整合性判定部は、前記自車位置判定部が、前記地図情報で表される地図で特定された前記自車位置を誤りと判定した場合に、前記道路の整合性判定の結果に基づいて、前記地図における正しい前記自車位置を探索する自車位置探索部を有する
    請求項13に記載の情報処理装置。
  15. 道路形状が推定される前記道路は、交差点である
    請求項1~14のいずれか一項に記載の情報処理装置。
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