JP7343383B2 - ワークピッキング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ワークを1つずつロボットアームによりピッキングするワークピッキング装置に関する。
例えば、電気コネクタのハウジング等の部品やその他各種の物品を、ロボットアームで1つずつ取り出して向きを整えた状態で、組立工程などへ向けて払い出すワークピッキング装置が広く知られている。これらのピッキング装置では、テーブル面上にばらばらな状態で載る複数のワークの位置および姿勢を表す画像情報をカメラで取得し、その情報に基づいてロボットアームによりピッキング可能なワークを特定して、ワークを1つずつロボットアームにより取り上げる。そして、取り上げたワークをロボットアームからワーク払い出し装置に受け渡し、ワーク払い出し装置によって、ワークを1つずつ所定の向きでそれぞれワーク払い出しトレイ(例えば、挿入状態においてワークの向きが変わらないような樋状のトレイ)に払い出すようにしている。
ところで、特許文献1に記載の装置のように、ロボットアームでワークを取り上げた場合、ロボットアームの姿勢を制御することによって、水平面内でワークの向きを左右方向や前後方向に変えることは容易にできるが、ロボットアームはワークを上方に持ち上げて下方に降ろす動作を取る関係から、垂直面内での向きを変えることは容易ではない。例えば、上下外面を上下に向けた姿勢のワークを、上下外面を左右に向けた姿勢に変えたり、左右外面を左右に向けた姿勢のワークを、左右外面を上下に向けた姿勢に変えたりすることは容易にできない。
そのため、ロボットアームで取り上げ可能と認識されるワークの姿勢(向き)の選択肢が少なくなり、選択不可になるたびにピッキング操作を「待ち」にして供給側のワークの姿勢変更操作をする必要があり、その分だけ作業時間が増加するという問題がある。また、向きの異なるワークの姿勢を、払い出し装置に装備した転回機構や反転機構で変更するというものもあるが、設備が複雑化するという問題がある。
また、特許文献2には、一部が磁性体で構成されたワークの向きを電磁石を用いて変えることができる装置が記載されているが、コネクタハウジング等の樹脂で形成されたワークをピッキングする装置には適用できない。
国際公開第2017/154719号 国際公開第2017/94111号
上述のように、従来では、設備の複雑化を避けながら、ロボットアームで取り上げたワークの向きを簡単に変えることができず、そのためロボットアームでピッキング可能なワークの姿勢の選択肢が少なくなり、結果的に作業時間が長くなるという問題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、特別な転回装置を組み込まない簡単な構成で、磁性体などに材種を問わない各種のワークを縦向きから横向きに変えたり横向きから縦向きに変えたりすることができ、結果的に作業時間(サイクルタイム)の短縮を図ることのできるワークピッキング装置を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係るワークピッキング装置は、下記(1)~(4)を特徴としている。
(1) ワークを掴んで移動し、移載予定箇所にて、掴んだワークを解放するロボットアームと、
前記ロボットアームの動作を制御する制御装置と、
前記移載予定箇所に配置され、前記ロボットアームから解放されるワークを受け取って、所定の向きで当該ワークを払い出しトレイに向けて払い出すワーク払い出し装置と、
を備え、
前記払い出し装置は、
前記ロボットアームの掴んだワークが載置されるテーブルと、
前記ワークのサイズに応じた高さを有して前記テーブル上のワーク載置予定部に隣接配置され、テーブル上に載置されたワークの位置や姿勢を整えるガイドと、
前記テーブル上に載置されたワークを前記払い出しトレイに向けて押し出すワーク押し出し手段と、
を有しており、
前記制御装置は、
前記ロボットアームが掴んだワークを前記払い出し装置に受け渡すときに、前記ロボットアームが掴んだワークの向きに応じて、前記ワーク載置予定部に直接ワークを載せて前記ロボットアームから前記ワークを離す通常載置モードと、前記ガイドの前記ワーク載置予定部に隣接する側の縁部に、該縁部よりも前記ワーク載置予定部側に重心が位置するように前記ワークを載せ、その状態で前記ロボットアームから当該ワークを離すことにより、前記ガイドの縁部を支点にして当該ワークを転回させ当該ワークの向きを変える姿勢変換載置モードと、のいずれか一方の載置モードを選択し、選択した載置モードで動作するように前記ロボットアームを制御する、
ことを特徴とするワークピッキング装置。
(2) 前記ガイドは、前記ワーク押し出し手段による押し出し方向に沿って配置されると共に、前記ワーク載置予定部を挟んで前記テーブル上に互いに間隔をおいて一対配置されており、
前記制御装置は、前記姿勢変換載置モードを選択するときに、前記ロボットアームが掴んだワークの向きに応じて、姿勢変換のために当該ワークを転回させる向きを決定し、その決定内容に応じて、一対の前記ガイドのうちいずれのガイドの縁部にワークを載せるかを選択し、選択した前記ガイドの縁部に当該ワークを載せるように前記ロボットアームの動作を制御する、
ことを特徴とする上記(1)に記載のワークピッキング装置。
(3) 一対の前記ガイドは、互いの間隔を狭めたり広げたりできるように前記テーブル上にスライド自在に配置され、
前記制御装置は、一対の前記ガイドのスライド位置を制御して、ワークが前記テーブル上のワーク載置予定部に載置された後に、一対の前記ガイドの間隔を狭めることで当該ワークの向きを整える、
ことを特徴とする上記(2)に記載のワークピッキング装置。
(4) 前記ワーク払い出しトレイが複数並置されており、
前記ワーク払い出し装置の前記テーブルと前記ガイドと前記ワーク押し出し手段とが、任意の前記ワーク払い出しトレイの位置にスライド位置決め可能とされた挿入ユニットに装備されている、
ことを特徴とする上記(1)~(3)のいずれかに記載のワークピッキング装置。
上記(1)の構成のワークピッキング装置によれば、ロボットアームが掴んだワークを払い出し装置に受け渡すときに、制御装置が、ロボットアームが掴んだワークの向きに応じて、通常載置モードまたは姿勢変換載置モードのいずれか一方を選択する。
例えば、ワーク払い出しトレイに対して横向きにワークを払い出す必要がある場合は、ロボットアームが掴んだワークの向きが横向きならば、制御装置が通常載置モードを選択し、ワークを横向きのままロボットアームからワーク払い出し装置のテーブル上に受け渡す。一方、ロボットアームが掴んだワークの向きが縦向きならば、制御装置が姿勢変換載置モードを選択し、ワークをガイドの縁部に重心をずらして載せる。そうすると、ロボットアームから解放された段階でワークがガイドの縁部を支点にして90°転回してテーブル上に載る。それにより、ワークの向きが縦向きから横向きに変換される。したがって、全てのワークを横向き姿勢でテーブルから払い出しトレイに払い出すことができる。
反対に、例えば、ワーク払い出しトレイに対して縦向きにワークを払い出す必要がある場合は、ロボットアームが掴んだワークの向きが縦向きならば、制御装置が通常載置モードを選択し、ワークを縦向きのままロボットアームからワーク払い出し装置のテーブル上に受け渡す。一方、ロボットアームが掴んだワークの向きが横向きならば、制御装置が姿勢変換載置モードを選択し、ワークをガイドの縁部に重心をずらして載せる。そうすると、ロボットアームから解放された段階で、ワークがガイドの縁部を支点にして90°転回してテーブル上に載る。それにより、ワークの向きが横向きから縦向きに変換される。したがって、全てのワークを縦向き姿勢で、テーブルから払い出しトレイに払い出すことができる。
このように必要に応じてワークの姿勢を転換をさせることで、ワーク払い出し装置によるワークの払い出し姿勢を揃えることができる。そのため、ロボットアームで掴む際のワークの向きを、横向きと縦向きの両方に設定することができる。つまり、ピッキング可能なワークの姿勢が増えるので、ピッキングチャンスを増やすことができ、ロボットアームの待ち時間を減らして作業時間を短縮することができる。
また、ワークの姿勢転換は、ロボットアームからワーク払い出し装置へのワークの置き位置を変化させるだけで行うことができるため、磁性体などにワークの材種を問わない。しかも、特別な姿勢転換装置を設けるわけではないので、機械的な設備の簡素化を図ることができる。
上記(2)の構成のワークピッキング装置によれば、一対のガイドのうちどちらのガイドの縁部にワークを重心をずらしながら載せるかによって、テーブル上に転がらせる際のワークの転回方向を異ならせることができる。一対のガイドを左右のガイドとした場合、例えば、左側のガイドの右側の縁部にワークを重心をずらしながら載せると、ワークを右側に転回させることができる。したがって、ワークの左面を上方に向けることができる。また、右側のガイドの左側の縁部にワークを重心をずらしながら載せると、ワークを左側に転回させることができる。したがって、ワークの右面を上方に向けることができる。
上記(3)の構成のワークピッキング装置によれば、テーブル上にワークが載った後にガイドの幅を狭めることで、たとえワークの向きが斜めになっていたとしても、真っ直ぐに向き直らせることができる。そのため、ワーク払い出しトレイに対しての押し出し手段によるワークの払い出しをスムーズに行うことができる。
上記(4)の構成のワークピッキング装置によれば、挿入ユニットを、ワークを払い出す対象のワーク払い出しトレイに位置決めすることにより、任意のワーク払い出しトレイに対してワークを払い出すことができる。
本発明によれば、特別な転回装置を組み込まない簡単な構成で、磁性体などに材種を問わない各種のワークを縦向きから横向きに変えたり横向きから縦向きに変えたりすることができ、その結果、作業時間(サイクルタイム)の短縮を図ることができる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本発明の実施形態に係るワークピッキング装置の全体構成を示す斜視図である。 図2は、ワークピッキング装置の全体構成を示す概略平面図である。 図3は、ワークピッキング装置に含まれるワーク供給装置の構成を示す斜視図である。 図4は、ワーク供給装置の構成を示す側面図である。 図5は、ワーク供給装置の一部の構成を取り出して示す斜視図である。 図6は、ワーク供給装置の運用形態を示す概略側面図で、図6(a)はトレイAを上昇させて供給側とし、トレイBを下降させて排出側とし、コンベアを正転搬送させているときの状態を示す図、図6(b)はトレイBを上昇させて供給側とし、トレイAを下降させて排出側とし、コンベアを逆転搬送させているときの状態を示す図である。 図7は、ワークピッキング装置に含まれるワーク払い出し装置の構成を示す斜視図である。 図8は、図7の要部拡大図である。 図9は、ワーク払い出し装置のテーブルに対してロボットアームが、掴んだワーク(横向き姿勢のワーク)を通常載置モードで受け渡すときの動作説明図で、図9(a)はロボットアームがテーブルの上方に位置決めされている状態を示す正面図、図9(b)はロボットアームからテーブル上にワークを受け渡した後の状態を示す正面図、図9(c)はテーブル上にワークが載置された後に左右のガイドの幅を狭めてワークの姿勢を整えている状態を示す正面図である。 図10は、ワーク払い出し装置のテーブルに対してロボットアームが、掴んだワーク(縦向き姿勢のワーク)を姿勢変換載置モードで受け渡すときの動作説明図で、図10(a)はロボットアームが、図中左側のガイドの縁部に、重心をガイドから外してワークを載せるように位置決めされている状態を示す正面図、図10(b)はロボットアームから離されたワークがガイドの縁部を支点にして図中右側に90°転回してテーブル上に横向き姿勢で載る様子を示す正面図、図10(c)は縦向きから横向きに姿勢転換された状態でテーブル上にワークが載った状態を示す正面図、図10(d)は左右のガイドの幅を狭めてワークの姿勢を整えている状態を示す正面図である。 図11は、ワーク供給装置のトレイの動作フローを示すフローチャートである。 図12は、ワーク供給装置のコンベアの動作フローを示すフローチャートである。 図13は、ピッキング装置のカメラの撮像動作フローを示すフローチャートである。 図14は、ピッキング装置のロボットアームの動作フローを示すフローチャートである。 図15は、ワーク払い出し装置の挿入ユニットの動作フローを示すフローチャートである。
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るワークピッキング装置の全体構成を示す斜視図、図2は、ワークピッキング装置の全体構成を示す概略平面図である。
図1および図2に示すように、このワークピッキング装置Mは、平面レイアウトの中央にピッキング作業用のロボット1を備えており、そのロボット1の左右両側に2つのワーク供給装置11(10)、12(10)を備え、そのロボット1の前側に払い出し装置(ワーク払い出し装置)7を備え、更にそのワーク払い出し装置7の前側に払い出しトレイ装置(ワーク払い出しトレイ装置)8を備えている。
本実施形態では、ワークWが、略六面体(直方体)の電気コネクタのハウジング(例えば、自動車用のコネクタハウジング)である場合を例にとって説明するが、ワークの例はそれに限らないし、形状や材種も問わない。
直方体ブロック状のワークWは、前面、後面、上面、下面、左面、右面の6つの外面を有する。払い出し装置7による払い出しトレイ装置8に向けたワークWの払い出し姿勢は、例えば、前面を前方、後面を後方に向けた姿勢とする(逆でもよい)。また、説明の便宜上、上下面を幅広面、左右面を幅狭面とし、幅広の上下面を上下方向に向け、幅狭の左右面を左右方向に向けた姿勢を横向き姿勢と呼ぶ。また、幅広の上下面を左右方向に向け、幅狭の左右面を上下方向に向けた姿勢を縦向き姿勢と呼ぶ。
ロボット1は、その本体部の中心を鉛直な中心軸として水平方向に旋回可能なロボットアーム2を備えている。ロボットアーム2の先端には、ワークWを掴んだり掴んだワークWを離したりする開閉自在なチャック3が設けられている。ロボットアーム2は、チャック3の三次元方向の位置や、チャック3により掴まれたり離されたりするワークWの向きを少なくとも水平面内で自由に変えられる機能を有する。
ロボット1から見て左右のワーク供給装置11、12は、ロボット1の中心から等距離の位置に左右対称に配置されており、ロボット1は、ランダムに左右のワーク供給装置11、12からワークWを1つずつ取り出すことができる。払い出し装置7は、ロボットアーム2からチャック3が掴んだワークWを受け取り、そのワークWを、払い出しトレイ装置8に配置された樋状の払い出しトレイ89の一つに、一定の向きに揃えて払い出し(挿入)する機能を有する。
左右のワーク供給装置11、12(10)には、上方に、それぞれ三次元計測器としての撮像カメラ5が設置されている。これらの撮像カメラ5は、ワーク供給装置11、12(10)のコンベア23(後述)上に展開されたワークWの上方から見た画像情報を取得する。ピッキング装置Mには、この撮像カメラ5の取得した情報から、ピッキングすべき特定の1つのワークWの位置と姿勢を認識する機能を有した制御装置100を備えている。この制御装置100は、ロボット1は勿論、ワーク供給装置11、12や払い出し装置7を制御する機能など、ピッキング装置Mの全体を制御する機能を備えている。
このワークピッキング装置Mの特徴は、制御装置100が、ロボット1を駆動制御して、特定の1つのワークWをピッキングして払い出し装置7に払い出すまでの動作期間中に、並行して次のような作業を行えるようにした点にある。例えば、ロボット1の動作と独立して、制御装置100は、ワーク供給装置11、12や払い出し装置7を動作させる。また、次にピッキングすべきターゲットを探索すべく、いずれかのワーク供給装置11、12のコンベア23上のワークWを撮像カメラ5に撮像させ、その情報から次にピッキングすべき1つのワークの位置や姿勢を認識する。
次に、ワーク供給装置10(11、12)について詳しく説明する。
図3はワーク供給装置10の構成を示す斜視図、図4は側面図、図5は、ワーク供給装置10の一部の構成を取り出して示す斜視図、図6は、ワーク供給装置10の運用形態を示す概略側面図である。
図1に示す左右のワーク供給装置11、12は、同じ構成のものであり、それぞれの動作を独立に制御することができるようになっている。図2~図4に示すように、各ワーク供給装置10は、ワークピッキング装置Mの前後方向に直線状に配置された2つのワーク収容トレイ(以下、単にトレイともいう)21、22と、それら2つのワーク収容トレイ21、22の間に配置された1台のベルト式のコンベア23と、を有している。
コンベア23は、搬送面(ベルトの上面)23aを上に向けて水平面内の前後方向に正逆搬送が可能なものであり、搬送面23aを、ロボットアーム2によるピッキング対象のワークWの載るテーブル面としている。撮像カメラ5は、搬送面(テーブル面)23a上にばらばらな状態で載せられた複数のワークWの位置および姿勢の画像情報を取得する。制御装置100は、その画像情報に基づいて、ロボットアーム2によりピッキング可能なワークWを特定して、コンベア23の搬送面23a上のワークWを1つずつロボットアーム2にピッキングさせる。
2つのトレイ21、22は、コンベア23の搬送方向の一方の端部および他方の端部にそれぞれ配置されており、搬送の向き(正転搬送および逆転搬送の向き)に応じて、搬送方向の上流側に位置するときにはコンベア23の搬送面23aへ供給するワークWを収容し、搬送方向の下流側に位置するときにはコンベア23の搬送面23aから排出されるワークWを収容する機能を果たす。
2つのトレイ21、22を区別するために、ワークピッキング装置Mにおいてコンベア23の前側に位置するトレイ21を「トレイA」と呼び、ワークピッキング装置Mにおいてコンベア23の後側に位置するトレイ22を「トレイB」と呼ぶ。運転初期状態においては、トレイAにワークWが投入される。そのため、トレイAはホッパー状に形成されている。
トレイA、トレイBには、コンベア23の搬送方向と平行な方向に前後スライドする底板35が設けられている。各トレイ21、22のスライドする底板35の前後方向については、コンベア23に近づく方向を「前方」と言い、コンベア23から離れる方向を「後方」と言う。
トレイA、トレイBには、少なくともこの底板35を上下に昇降させる昇降機構31が設けられている。本実施形態では、周壁を含めてトレイA、トレイB全体が上下に昇降するようになっている。また、各トレイ21、22には、該各トレイ21、22の底板35を、コンベア23の搬送面23aの端部に向けて前進させることで、トレイ21、22に収容されたワークWを搬送面23aの上に送り出す底板駆動機構32が備わっている。
制御装置100は、2つのトレイ21、22の昇降機構31を制御して、コンベア23の正逆搬送の方向に応じて、搬送方向の上流側のトレイ21、22の底板35を搬送面23a以上の高さに上昇させると共に、搬送方向の下流側のトレイ21、22の底板35を搬送面23aより低い高さに下降させる。
ここでは、トレイA側からトレイB側にワークWを搬送するときのコンベア23の搬送方向(矢印HA方向)を「正転搬送方向」と言い、トレイB側からトレイA側にワークWを搬送するときのコンベア23の搬送方向(矢印HB方向)を「逆転搬送方向」と言う。
図6(a)はトレイAを上昇させて供給側とし、トレイBを下降させて排出側とし、コンベア23を正転搬送(矢印HA方向に搬送)させているときの状態を示す図、図6(b)はトレイBを上昇させて供給側とし、トレイAを下降させて排出側とし、コンベア23を逆転搬送(矢印HB方向に搬送)させているときの状態を示す図である。
各トレイ21、22は、図5に示すように、トレイ21、22内にワークがあるかないかを検出するトレイ内センサ37と、トレイ21、22の出口にワークがあるかないかを検出するトレイ出口センサ38と、を備えている。各センサ37、38の信号は制御装置100に入力され、制御装置100は、それらの信号に基づいて、トレイ21、22の昇降機構31や底板駆動機構32などの動作を制御する。
制御装置100は、例えば、2つのトレイ21、22のうち、上昇位置にある一方(供給側)のトレイ21、22が空になったことを知らせる信号に応答して、トレイ昇降機構31を駆動制御し、空になった一方(供給側)のトレイ21、22を下降させると共に、他方(排出側)のトレイ21、22を上昇させて、供給側と排出側の役割を交替させる。またそれに対応させて、コンベア23の搬送方向を逆転させる。
次に、払い出し装置7について詳しく説明する。
図7は、払い出し装置7の構成を示す斜視図、図8は、図7の要部拡大図である。
払い出し装置7は、図2に示すように、ロボットアーム2が取り上げたワークWの移載予定箇所に配置されている。払い出し装置7は、ロボットアーム2から解放されるワークWを1つずつ受け取って、所定の向きでワークWを払い出しトレイ装置8に向けて払い出すようになっている。
図7に示すように、払い出しトレイ装置8における払い出しトレイ89は、ピッキング装置Mの左右方向に並べて水平面内に複数配置されている。各払い出しトレイ89は、ピッキング装置Mの前後方向に延びており、払い出し装置7から払い出されるワークWは、次々に払い出しトレイ89の後端に挿入されていく。挿入されたワークは、後から挿入されたワークに押されて、払い出しトレイ89の内部を前方に移動して行き、次々にワークが払い出しトレイ89の内部に一定の姿勢で配列されて溜まって行く。
払い出し装置7は、ワークを払い出しトレイ89に挿入する(払い出す)ための挿入ユニット70を備えている。挿入ユニット70は、スライド駆動機構71およびスライドレール72に支持されており、スライド駆動機構71によって、ピッキング装置の左右方向(図中矢印EA、EB方向)にスライドさせられ、任意の払い出しトレイ89に対応した位置に位置決めされるようになっている。
挿入ユニット70は、スライド駆動機構71およびスライドレール72によって、図中矢印EA、EB方向にスライド自在に支持されたスライドベース73を有している。スライドベース73には、ロボットアーム2の掴んだワークWが載置されるテーブル74と、テーブル74上に配されてテーブル74上に載置されたワークWの位置や姿勢を整える一対のガイド75A、75Bと、テーブル74上に載置されたワークWを払い出しトレイ89に向けて押し出す(挿入する)押し出し機構(ワーク押し出し手段)77とが装備されている。
テーブル74はスライドベース73に固定的に設けられており、そのテーブル74の上面に、図8に示すように、左右方向に対向するように一対のガイド75A、75Bが配置されている。これらの各ガイド75A、75Bは、それぞれ四角棒状の部材からなり、前後方向(ワークWの押し出し方向)に延びている。これら一対のガイド75A、75Bは、テーブル74の上面からガイド上面までの高さが、ワークWのサイズに応じた高さに設定されている。つまり、後述するように、ワークWが転回してテーブル74上に載るときに、ちょうど転回角度が90°に(縦向きのものが横向きに、あるいは、横向きのものが縦向きに)なるような高さに設定され、高さが小さ過ぎず大き過ぎずの値に設定されている。また、ワークWを転回させる際には、一対のガイド75A、75Bの間隔は、ワークWが90°転回するのに十分であり、かつ転がり過ぎないようになっている。
テーブル74は、左右幅方向の中央領域がワーク載置予定部とされており、一対のガイド75A、75Bは、中央のワーク載置予定部を挟むようにワーク載置予定部に対して隣接配置されている。また、これら左右一対のガイド75A、75Bは、互いの間隔を広げたり狭めたり(つまり開閉)できるようにテーブル74上にスライド自在に配置されている。即ち、左右一対のガイド75A、75Bは、テーブル74の左右幅方向の中心線に対して左右対称に、互いに同期して幅方向外側(図8中矢印GA方向)または内側(図8中矢印GA方向)にスライドするように、スライドベース73上に設けられた開閉機構78のスライド可動体に連結されている。
このように、ガイド75A、75Bが開閉自在に設けられていることにより、テーブル74上に載置されたワークWの位置や姿勢を整えることができる。即ち、ガイド75A、75Bを適当な間隔に閉じることによって、ワークWの位置がテーブル74の幅方向中央からずれている場合であっても、ワークWの位置を中央に寄せることができる。また同時に、ワークWの向きが前後方向に対して多少斜めになっている場合であっても、ワークWの前面の向きを真っ直ぐ前方に向け直すことができる。
また、押し出し機構77の駆動源として、スライドベース73には押し出し駆動機構79が設けられている。押し出し駆動機構79のスライド可動体には、押し出し駆動機構79によって前後進させられる前後進ブラケット76が連結され、その前後進ブラケット76に挿入スティック77Aの後端が連結支持されている。挿入スティック77Aは、ワーク押し出し手段77の主要素であり、一対のガイド75A、75B間の中間位置、即ち、テーブル74の幅方向中間位置に配置されており、前後方向に延びている。そして、挿入スティック77Aは、一対のガイド75A、75BによりワークWの位置や姿勢が整えられた段階で前進操作されることによって、テーブル74上のワークWを払い出しトレイ89の後端に挿入するようになっている。
次に、図9および図10を用いて、この払い出し装置7を用いてロボット1が実行するワークWの姿勢変換処理について説明する。
この実施形態の説明では、ワークWの姿勢変換とは、ロボットアーム2が縦向きに掴んだワークWを、払い出し装置7のテーブル74上に横向きに姿勢を変えて載置すること、あるいは、ロボットアーム2が横向きに掴んだワークを、払い出し装置7のテーブル74上に縦向きに姿勢を変えて載置することを意味する。
具体的なワークの形状サンプルを例に挙げて説明する。
ここでは、ワークWが直方体ブロック状のものであるから、外面として、前面および後面と、上面および下面と、左右の側面と、の六面を持つ。ロボットアーム2は、前面および後面を前方および後方(逆でもよい)に向けた姿勢でワークWを掴み、水平方向の方向性については、そのままの方向性を持ってワークWをワーク払い出し装置7に受け渡す。このとき、ロボットアーム2の掴むワークWの姿勢は、上下面を上下方向に向けた姿勢(横向き姿勢)と、左右面を上下方向に向けた姿勢(縦向き姿勢)のいずれかである。
制御装置100は、ロボットアーム2が掴んだワークWを払い出し装置7に受け渡すときに、ロボットアーム2が掴んだワークWの向きに応じて、通常載置モードと姿勢変換載置モードとのいずれか一方の載置モードを選択する。そして、その選択した載置モードで動作するようにロボットアーム2を制御して、ワークWを払い出し装置7に受け渡しさせる。
図9は、払い出し装置7のテーブル74に対してロボットアーム2が、掴んだワークW(横向き姿勢のワークW)を通常載置モードで受け渡すときの動作説明図で、図9(a)はロボットアーム2がテーブル74の上方に位置決めされている状態を示す正面図、図9(b)はロボットアーム2からテーブル74上にワークWを受け渡した後の状態を示す正面図、図9(c)はテーブル74上にワークWが載置された後に左右のガイド75A、75Bの幅を狭めてワークWの姿勢を整えている状態を示す正面図である。
また、図10は、払い出し装置7のテーブル74に対してロボットアーム2が、掴んだワークW(縦向き姿勢のワークW)を姿勢変換載置モードで受け渡すときの動作説明図で、図10(a)はロボットアーム2が図中左側のガイド75Bの縁部に重心を外してワークWを載せるように位置決めされている状態を示す正面図、図10(b)はロボットアーム2から離されたワークWがガイド75Bの縁部を支点にして図中右側に90°転回してテーブル74上に横向き姿勢で載る様子を示す正面図、図10(c)は縦向きから横向きに姿勢転換された状態でテーブル74上にワークWが載った状態を示す正面図、図10(d)は左右のガイド75A、75Bの幅を狭めてワークWの姿勢を整えている状態を示す正面図である。
通常載置モードとは、図9(a)、(b)に示すように、テーブル74上のワーク載置予定部に直接ワークWを載せてロボットアーム2からワークWを離す載置モードのことである。この載置モードを選択した場合は、姿勢変換が行われないで、ロボットアーム2の中心がテーブル74上のワーク載置予定部の中心に位置決めされ、その状態でワークWがテーブル74上に載置される。載置された後は、図9(c)に示すように、左右のガイド75A、75Bが適当な開度まで閉じることで(図9(c)中矢印GB方向)、ワークWの姿勢が整えられる。
一方、姿勢変換載置モードとは、図10(a)、(b)に示すように、左右のガイド75A、75Bのうち、いずれか一方のガイド(図示例では、前方から見て左側のガイド75B)のワーク載置予定部に隣接する側の縁部(内側の縁部)に、該縁部よりもワーク載置予定部側に重心が位置するように位置決めしてワークWを載せる載置モードのことである。つまり、この載置モードでは、ガイド75Bの縁部を通る鉛直線Lよりも、ワーク載置予定部側(テーブル74の幅方向中心側)にワークWの重心(略図形中心)が位置するように、ワークWをガイド75Bのテーブル74の幅方向中心側の縁部に載せる。そして、図10(b)に示すように、その状態でロボットアーム2からワークWを離す。そうすることにより、ワークWを、ガイド75Bの縁部を支点にして、テーブル74の幅方向中心側、つまり、図の右側に矢印Rで示すように倒れさせて姿勢を90°転回させ、それにより、向きを縦向きから横向きに変えながらワークWをテーブル74上に載せる(図10(c))。
この載置モードを選択した場合も、図10(d)に示すように、テーブル74上にワークWが載置された後は、左右のガイド75A、75Bが適当な開度まで閉じることで(図10(d)中矢印GB方向)、ワークWの姿勢が整えられる。
ところで、ワークWの姿勢を縦向きから横向きに姿勢変換する際に、上面を上に向けた横向きか、上面を下に向けた横向きか、の二通りある。例えば、図10(a)では、図中ワークWの左側の側面を上に向けるために、図10(b)のようにワークWを右側に矢印Rのように転がす必要がある。それゆえに、図10(a)に示すように、ワークWを載せるガイドを図中左側のガイド75Bに設定している。
これと反対に、図中ワークWの右側の側面を上に向ける必要がある場合は、ワークWを図中左側に転がす必要がある。それゆえ、ワークWを載せるガイドとして、図中右側のガイド75Aが選択されることになる。
したがって、制御装置100は、姿勢変換載置モードを選択するときに、ロボットアーム2が掴んだワークWの向きに応じて、姿勢変換のためにワークWを転回させる向きを決定し、その決定内容に応じて、一対のガイド75A、75Bのうちのどちらのガイド75A、75Bの縁部にワークWを載せるかを選択して、その選択したガイド75A、75Bの縁部にワークWを載せるようにロボットアーム2の動作を制御する。
通常載置モードを選択してワークWをテーブル74上に載置する場合、および姿勢変換載置モードを選択してワークWをテーブル74上に載置する場合、のいずれの場合も、制御装置100は、ワークWがテーブル74上のワーク載置予定部に載置された段階で、一対のガイド75A、75Bのスライド位置を制御して、一対のガイド75A、75Bの間隔を狭めることでワークWの向きを整える。
以上の内容を整理すると、横向きあるいは縦向きの二種類の姿勢のいずれかでロボットアーム2がワークWを掴んだ場合に、掴んだ向きのまま払い出し装置7がワークWを受け取って、それぞれの向きに対応した払い出しトレイ89にワークWを払い出せる場合は問題ない。しかし、払い出しトレイ89が、例えば、横向きのワークWしか受け入れないものである場合、縦向きのワークWはそのままでは払い出せない。同様に、払い出しトレイ89が、縦向きのワークWしか受け入れないものである場合、横向きのワークWはそのままでは払い出せない。
そこで、横向きのワークWしか受け入れない払い出しトレイ89に対し横向きにワークWを払い出す必要がある場合は、ロボットアーム2が横向きに掴んだワークWについては、制御装置100が通常載置モードを選択して、ロボットアーム2に、そのままの姿勢で払い出し装置7のテーブル74にワークWを載置させる。また、ロボットアーム2が縦向きに掴んだワークWについては、そのままの姿勢では払い出せないので、制御装置100が、姿勢変換載置モードを選択して、ワークWの縦向きを横向きに姿勢変換させる。つまり、ロボットアーム2が縦向きに掴んだワークWを、重心をずらしてワーク払い出し装置7のガイド75A、75Bの縁部に載置させる。そうすることで、ワークを90°転回させて、テーブル74上に転がった状態で横向きにすることができる。
同様に、縦向きのワークWしか受け入れない払い出しトレイ89に対し縦向きにワークWを払い出す必要がある場合は、ロボットアーム2が縦向きに掴んだワークWについては、制御装置100が通常載置モードを選択して、ロボットアーム2に、そのままの姿勢で払い出し装置7のテーブル74にワークWを載置させる。また、ロボットアーム2が横向きに掴んだワークWについては、そのままの姿勢では払い出せないので、制御装置100が、姿勢変換載置モードを選択して、ワークWの横向きを縦向きに姿勢変換させる。つまり、ロボットアーム2が横向きに掴んだワークWを、重心をずらして払い出し装置7のガイド75A、75Bの縁部に載置させる。そうすることで、ワークWを90°転回させて、テーブル74上に転がった状態で縦向きにすることができる。
ワークの姿勢変換は、ロボットアーム2が、チャック3の掴んだワークWを、払い出し装置70のテーブル74のどこに置いて離すかによって実行される。したがって、ロボット1の動作を制御する制御装置100がその実現機能を備えている。この制御装置100は、また、払い出し装置70の各駆動機構に指令を出すことによって、挿入ユニット70のスライド動作や位置決め、ガイド75A、75Bの開閉動作や位置決め、挿入スティック77Aの前後進動作を制御する機能も備えている。
次に、ピッキング装置Mの動作の流れについて、フローチャートを参照しながら説明する。
図11は、ワーク供給装置10のトレイ21、22の動作フローを示すフローチャートである。
図11に示すように、トレイの動作制御がスタートすると、ステップS101で、トレイA内にワークが有るか否かをチェックする。トレイA内にワークが有る場合(YESの場合)は、ステップS102に進み、トレイAの底板35が中間位置(前端でも後端でもない位置)に有るか否かをチェックする。トレイAの底板35が中間位置に有る場合(YESの場合)はステップS103に進み、トレイAの底板を後端位置へ移動して、スタートにリターンする。
ステップS102で、トレイAの底板35が中間位置にないと判断(NOと判断)した場合は、ステップS104に進み、トレイAの出口にワークが有るか否かをチェックする。トレイAの出口にワークが有る(YES)なら、出口側へワークを押し出すために底板35を動かす必要がないので、そのままスタートにリターンする。
ステップS104で、トレイAの出口にワークが無い(NO)と判断した場合は、出口側へワークを押し出すために底板35を動かす。即ち、ステップS105に進み、トレイAの底板35を1ピッチだけ前進させ、ワークを出口側に押し出す。そうすることで、ワークをコンベア23に供給することができる。なお、この底板35の前進動作は1ピッチずつ行ってもよいし、連続して行ってもよい。ステップS105の処理が終了したら、スタートにリターンする。
次に、トレイA内のワークが無くなると、ステップS101の判断がNOとなり、ステップS106に進む。ステップS106では、トレイAの底板35が前端位置に有るか否かをチェックし、前端位置にない場合(NOの場合)、ステップS104に進む。つまり、トレイA内にワークがない場合でも、底板35が前端まで進んでない場合は、トレイAの出口にワークがあるかどうかを確かめ(ステップS104)、出口にもない場合にはトレイAの底板35を前端へ向けて移動させる(ステップS105)。
トレイA内のワークが無くなり、トレイAの底板35も前端位置まで移動している場合(ステップS101の判断がNOでしかもステップS106の判断がYESの場合)、初めてトレイAが空になったと判断して、ステップS107に進み、トレイAとトレイBの底板35を後端位置へ移動し、次いでステップS108に進んで、トレイAを下降させると共にトレイBを上昇させる。つまり、供給側と排出側のトレイの役割を交替させるために、トレイAとトレイBの上下関係を逆転する。
次に、トレイBが供給側となるので、ステップS109に進んで、トレイBの底板が前端位置に有るか否かをチェックする。前端位置にない場合は、ステップS109からステップS110に進んで、トレイBの出口にワークが有るか否かをチェックする。トレイBの出口にワークが有る場合(ステップS110の判断がYESの場合)は、底板35を動かす必要がないので、ステップS109に戻る。トレイBの出口にワークがない場合(ステップS110の判断がNOの場合)は、出口側へワークを押し出すために底板35を動かす。即ち、ステップS111に進み、トレイBの底板35を1ピッチだけ前進させ、ワークを出口側に押し出す。そうすることで、ワークをコンベア23に供給することができる。ステップS111の処理が終了したら、ステップS109に戻る。
ステップS109で、トレイBの底板35が前端位置まで移動していると判断(YESと判断)した場合は、ステップS112に進み、トレイBの底板35を後端位置へ移動し、次いでステップS113に進んで、トレイBを上方させると共にトレイBを下降させる。つまり、供給側と排出側のトレイの役割を交替させるために、トレイAとトレイBの上下関係を逆転する。ステップS113の処理が終了したら、スタートにリターンする。
以上のようなトレイA、Bの動作に対応してコンベア23の動作制御も行われる。
図12は、ワーク供給装置10のコンベア23の動作フローを示すフローチャートである。
図12に示すように、コンベア23の動作制御がスタートすると、ステップS201で、トレイAとトレイBはどちらが上昇位置にあるかチェックする。つまり、供給側のトレイがどちらか確認する。トレイAが上(供給側)の場合は、ステップS202に進んで、トレイAの出口にワークが有るか否かをチェックする。トレイAの出口にワークが有る場合(YESの場合)は、ステップS203に進んで、コンベア23を所定ピッチ分だけ正転搬送させる。ここで、コンベア23は、必要に応じて適当なピッチ分(搬送距離)だけ搬送するものとされ、ピッチ数は任意に設定される。
トレイAの出口にワークがない場合(ステップS202の判断がNOの場合)は、ステップS204で、トレイAの底板35が前端位置に有るか否かを確かめ、トレイAの底板35が前端位置にない場合は、ステップS202、204を繰り返し、トレイAの出口にワークが有りとなるまで待つ。あるいは、トレイAの底板35が前端位置に移動するまで待つ。ただし、トレイAの出口にワークが無い状態が続くときは、トレイ側の動作制御が優先する。
トレイAの出口にワークがある場合(ステップS202の判断がYESの場合)、あるいは、トレイAの出口にワークが無い場合(ステップS202の判断がNOの場合)でもトレイAの底板35が前端位置にある場合(ステップS204の判断がYESの場合)は、ステップS203に進んで、コンベア23を所定ピッチ分だけ正転搬送させる。
コンベア23を正転搬送(あるいは逆転搬送)させると、トレイA(またはトレイB)からワークが送り出されて来たワークが、搬送面23aに載りながら、撮像カメラ5の撮像領域つまりピッキング領域に運ばれる。そして、ステップS205で撮像カメラ5による撮像データを確認した後、ステップS206でピッキング可能なワークがある(取出ワークあり)かどうかを判断し、ピッキング可能なワークが無い場合は、スタートにリターンする。また、ピッキング可能なワークが有る場合は、ロボットへピッキング要求(搬送要求)を出してから、スタートにリターンする。なお、ピッキング可能なワークが有る場合は、コンベア23はロボットがピッキングできる状態を維持することになる。
トレイAが上(供給側)である場合は、以上のように処理が進むが、トレイBが上(供給側)である場合も同様に処理が進められる。つまり、トレイBが上(供給側)の場合は、ステップS201からステップS208に進んで、トレイBの出口にワークが有るか否かをチェックする。トレイBの出口にワークが有る場合(YESの場合)は、ステップS209に進んで、コンベア23を所定ピッチ分だけ逆転搬送させる。
トレイBの出口にワークがない場合(ステップS208の判断がNOの場合)は、ステップS210で、トレイBの底板35が前端位置に有るか否かを確かめ、トレイBの底板35が前端位置にない場合は、ステップS208、210を繰り返し、トレイBの出口にワークが有りとなるまで待つ。あるいは、トレイBの底板35が前端位置に移動するまで待つ。ただし、トレイBの出口にワークが無い状態が続くときは、コンベア23側の動作制御より図11のトレイ側の動作制御が優先する。
トレイBの出口にワークがある場合(ステップS210の判断がYESの場合)、あるいは、トレイBの出口にワークが無い場合(ステップS208の判断がNOの場合)であってもトレイBの底板35が前端位置にある場合(ステップS210の判断がYESの場合)は、ステップS209に進んで、コンベア23を所定ピッチ分だけ逆転搬送させる。その後は、ステップS205に進み、トレイAの場合と同じ処理となる。
上述したコンベア23の動きに対応した撮像カメラ5の動作制御の内容を次に述べる。
図13は、撮像カメラ5の撮像動作フローを示すフローチャートである。
この撮像カメラ5の撮像動作フローでは、コンベア23の搬送面23a上に載る複数のワークのうち、ピッキング可能なワークがあるかどうかを判定する。ピッキング可能なワークであるか否かは、上方からロボットアーム2のチャック3で掴み上げることができるワーク姿勢であること、チャッキングする際に対象ワークの周囲に邪魔になるもの(他のワークや壁等)がないこと、などが少なくとも判定条件として挙げられる。ピッキング可能なワークであるかどうかの画像判定は、撮像カメラ5で取得した画像の中の1つのワークの画像が、予め登録してある幾つかの取出面の画像(ピッキング可能なワークの画像)と一致するか否かで行う。
ここでは、制御装置100には、予め、ピッキング対象のワークについての、ピッキング可能な状態に相当する画像(取出面の画像)が登録されているものとする。
図13に示すように、撮像カメラ5の動作制御がスタートすると、ステップS301で、コンベア23上のワークを撮像カメラ5で撮影する。このとき、必要な画像処理を行うこともある。次にステップS302で、ピッキング可能なワークを検索する。ここでは、取出面1の画像1と撮影画像を対比する。取出面1に合致したワークが有る場合は、ステップS303、304に進み、横向き姿勢または縦向き姿勢でワークをロボットアーム2が掴むときに、周囲にチャック可能なエリアが確保されているかどうか、つまり、周囲にロボットアーム2の掴み作業を邪魔するワークや壁等があるかないかを確認する。ここで、「横向き姿勢」とは、ワークの幅広面を上にした姿勢、「縦向き姿勢」とは、ワークの幅狭面を上にした姿勢のことである。
チャック可能なエリアが確保されている場合は、ステップS303またはステップS304の判定がYESとなって、ステップS305に進む。ステップS305では、ピッキングすべきワークの位置および姿勢の情報、取出面(掴む際に上面となる面)の情報、ピッキングするロボットアーム2のチャックの姿勢に関する情報、などを主にロボットの制御部に出力し、一連の処理を終える。
ステップS303、304で、チャック可能なエリアが確保されていないと判定された場合は、ステップS306に進んで、その他の取出面2~6について、ピッキング可能なワークがあるかどうかの検索を繰り返す。いずれかの取出面2~6に合致したワークが有る場合は、ステップS305に進む。また、全部の取出面についてピッキング可能なワークに一致するものがない場合は、ステップS307に進んで、「ピッキング可能なワークの該当なし」の信号を出力して一連の処理を終える。ワーク供給装置10では、この「ピッキング可能なワークの該当なし」の信号に応じて、コンベア23の搬送面23a上にピッキング可能なワークが展開されるように動作を行う。
上述したワーク供給装置10(トレイA、B、コンベア)や撮像カメラ5の動作と並行して行われるロボット1の動作制御について次に述べる。図14は、同ピッキング装置のロボットアーム2の動作フローを示すフローチャートである。
図14に示すように、ロボット1のピッキング動作の制御がスタートすると、ステップS401~403で、コンベア23上のワークを掴みに行く。即ち、コンベア23の上方にロボットアーム2を移動してチャック3を開き、次にワークの掴み位置にロボットアーム2を移動し、チャック3を閉じてワークを掴む。
次に、ステップS404~408で、掴んだワークを払い出し装置7に置きに行く。即ち、コンベア23上のワークを掴んだロボットアーム2を上方へ移動し、ワークの払出位置の上方にロボットアーム2を移動し、ワークの払出許可信号が出るのを待って、ワークの払出位置にロボットアーム2を移動し、チャック3を開いて払い出し装置7にワークを預ける。
このとき、制御装置100は、予めチャック3の掴んだワークの姿勢(横向きか縦向きか)を認識しているので、前述した通常載置モードでワークを払い出し装置7に受け渡すのか、姿勢変換載置モードでワークを払い出し装置7に受け渡すのかのいずれかを選択する。そして、その選択した内容に従ってワークを払い出し装置7に受け渡す位置を決定し、決定した位置にワークを預ける。
なお、ステップS405の段階で、コンベア上方のカメラ撮像エリア外にロボットアーム2が移動したら、ロボットにワーク払出許可信号を出す(ステップS430)。
ロボットアーム2が払い出し装置7にワークを預けたら、ステップS409でアームを上昇させ退避する。そして、ステップS410、411で、ロボットアーム2を原位置に戻すと共にロボット1を原位置に戻して、処理を終了する。なお、ステップS409の段階で、ロボットアーム2が干渉範囲外まで上昇したら、払い出し装置7に動作指令信号を出す(ステップS440)。
次に、ロボットアーム2の動きに対応した払い出し装置7の挿入ユニット70の動作制御の内容を述べる。図15は、挿入ユニット70の動作フローを示すフローチャートである。
図15に示すように、処理がスタートすると、ステップS501で、挿入ユニット70をワーク受け取り位置に移動する。また、ガイド75A、75Bを、受け取るワークの幅に応じた開度まで閉じる。これらの動作は、ロボットアーム2がコンベア23上のワークをピッキングしに行く動作に連動して行うことができる。
次のステップS502では、挿入ユニット70の移動完了に応じて、ロボット1に排出可能信号を送出する。次に、ステップS503で、ロボットアーム2が挿入ユニット70にワークを置いて上方に退避したかをチェックする。この動作の完了を待ってステップS504に進み、挿入ユニット70をワーク挿入位置(払い出し位置)に移動する。ワークの受取位置と挿入位置が同じ場合はこのステップS504は省略される。次にステップS505で挿入許可が出ているかどうかをチェックし、YESならステップS506で、ワークを払い出しトレイ89に挿入する。つまり、挿入スティック77Aを前進させて、ワークを払い出しトレイ89に向けて押し出す。
その後は、ステップS507で、挿入スティック77Aを原位置に後退させ、ステップS508で、挿入ユニット70を原位置に戻して、スタートにリターンする。
次に、以上において説明した実施形態のピッキング装置Mの作用効果をまとめて述べる。
実施形態のワーク供給装置10(11、12)によれば、コンベア23の両端のワーク収容トレイ21、22の上下の位置を切り換えながら、コンベア23の搬送方向を切り換えることで、2つのトレイ21、22間でワークWを交互に行き来させることができる。したがって、その動作に伴って、搬送面23a上に展開する複数のワークWの位置や姿勢を大幅に変えることができる。つまり、その切り換え動作に伴って、次々に新しい位置や姿勢でワークWを搬送面23aの上に展開させることができる。そのため、ロボットアーム2によりピッキング可能なワークWを見つけ出す確率を高めることができ、ピッキング作業の効率向上が図れる。
また、ワークWが無くなるまで、2つのトレイ21、22間でワークWを交互に行き来させるので、人がワークWを集めて再投入する必要がなく、無駄な時間を少なくしながら、搬送面23a上にピッキング可能な状態でワークWを自動的に展開させることができる。しかも、コンベア23での搬送の際に供給側のトレイ21、22を上昇させ、排出側のトレイ21、22を下降させるので、コンベア23の搬送面23aに対するワークWの供給や搬送面23aからのワークWの排出をスムーズに行うことができる。また、このような動作に携わるコンベア23は1台だけで済むので、設備構成が簡単になる。
また、実施形態のワーク供給装置10(11、12)によれば、ワークWの供給側のトレイ21、22が空になった段階で、供給側のトレイ21、22と排出側のトレイ21、22の役割を交替するので、無駄な動きが少なく動作が安定して設備の信頼性が高まる。
また、トレイ21、22の底板35を前進させる機構を設けたことにより、トレイ21、22内のワークWを残らず確実にコンベア23の搬送面23aに送り出すことができる。
また、実施形態のワークピッキング装置Mによれば、ロボットアーム2が掴んだワークWを払い出し装置7に受け渡すときに、制御装置100が、ロボットアーム2が掴んだワークWの向きに応じて、通常載置モードまたは姿勢変換載置モードのいずれか一方を選択する。
例えば、払い出しトレイ89に対して横向きにワークWを払い出す必要がある場合は、ロボットアーム2が掴んだワークWの向きが横向きならば、制御装置100が通常載置モードを選択し、ワークWを横向きのままロボットアーム2から払い出し装置7のテーブル74上に受け渡す。一方、ロボットアーム2が掴んだワークWの向きが縦向きならば、制御装置100が姿勢変換載置モードを選択し、ワークWをガイド75A、75Bの縁部に重心をずらして載せる。そうすると、ロボットアーム2から解放された段階でワークWがガイド75A、75Bの縁部を支点にして90°転回してテーブル74上に載る。それにより、ワークWの向きが縦向きから横向きに変換される。したがって、全てのワークWを横向き姿勢でテーブル74から払い出しトレイ89に払い出すことができる。
これと反対に、例えば、払い出しトレイ89に対して縦向きにワークWを払い出す必要がある場合は、ロボットアーム2が掴んだワークWの向きが縦向きならば、制御装置が通常載置モードを選択し、ワークWを縦向きのままロボットアーム2から払い出し装置7のテーブル74上に受け渡す。一方、ロボットアーム2が掴んだワークWの向きが横向きならば、制御装置100が姿勢変換載置モードを選択し、ワークWをガイド75A、75Bの縁部に重心をずらして載せる。そうすると、ロボットアーム2から解放された段階で、ワークWがガイド75A、75Bの縁部を支点にして90°転回してテーブル74上に載る。それにより、ワークWの向きが横向きから縦向きに変換される。したがって、全てのワークWを縦向き姿勢で、テーブル74から払い出しトレイ89に払い出すことができる。
このように必要に応じてワークWの姿勢を転換をさせることで、払い出し装置7によるワークWの払い出し姿勢を揃えることができる。そのため、ロボットアーム2で掴む際のワークWの向きを、横向きと縦向きの両方に設定することができる。つまり、ピッキング可能なワークWの姿勢が増えるので、ピッキングチャンスを増やすことができ、ロボットアーム2の待ち時間を減らして作業時間を短縮することができる。
また、ワークWの姿勢転換は、ロボットアーム2から払い出し装置7へのワークWの置き位置を変化させるだけで行うことができるため、磁性体などにワークWの材種を問わない。しかも、特別な姿勢転換装置を設けるわけではないので、機械的な設備の簡素化を図ることができる。
また、実施形態のピッキング装置Mによれば、一対のガイド75A、75Bのうちどちらのガイド75A、75Bの縁部にワークWを重心をずらしながら載せるかによって、テーブル74上に転がらせる際のワークWの転回方向を異ならせることができる。例えば、左側のガイド75Aの右側の縁部にワークWを重心をずらしながら載せると、ワークWを右側に転回させることができる。したがって、ワークWの左面を上方に向けることができる。また、右側のガイド75Bの左側の縁部にワークWを重心をずらしながら載せると、ワークWを左側に転回させることができる。したがって、ワークWの右面を上方に向けることができる。
また、実施形態のピッキング装置Mによれば、テーブル74上にワークWが載った後にガイド75A、75Bの幅を狭めることで、たとえワークWの向きが斜めになっていたとしても、真っ直ぐに向き直らせることができる。そのため、払い出しトレイ89に対しての押し出し機構77によるワークWの払い出しをスムーズに行うことができる。
また、実施形態のピッキング装置Mによれば、挿入ユニット70を、ワークWを払い出す対象の払い出しトレイ89に位置決めすることにより、任意の払い出しトレイ89に対してワークWを払い出すことができる。
なお、ワークの種類は問わないし、ワークの種類は1種類でも複数種類にしてもよい。
ここで、上述した本発明の実施形態に係るワークピッキング装置の特徴をそれぞれ以下[1]~[4]に簡潔に纏めて列記する。
[1] ワーク(W)を掴んで移動し、移載予定箇所にて、掴んだワーク(W)を解放するロボットアーム(2)と、
前記ロボットアーム(2)の動作を制御する制御装置(100)と、
前記移載予定箇所に配置され、前記ロボットアーム(2)から解放されるワーク(W)を受け取って、所定の向きで当該ワーク(W)を払い出しトレイ(89)に向けて払い出すワーク払い出し装置(7)と、
を備え、
前記払い出し装置(7)は、
前記ロボットアーム(2)の掴んだワーク(W)が載置されるテーブル(74)と、
前記ワーク(W)のサイズに応じた高さを有して前記テーブル(74)上のワーク載置予定部に隣接配置され、テーブル(74)上に載置されたワーク(W)の位置や姿勢を整えるガイド(75A、75B)と、
前記テーブル(74)上に載置されたワーク(W)を前記払い出しトレイに向けて押し出すワーク押し出し手段と、
を有しており、
前記制御装置(100)は、
前記ロボットアーム(2)が掴んだワーク(W)を前記払い出し装置(7)に受け渡すときに、前記ロボットアーム(2)が掴んだワーク(2)の向きに応じて、前記ワーク載置予定部に直接ワーク(W)を載せて前記ロボットアーム(2)から前記ワーク(W)を離す通常載置モードと、前記ガイド(75A、75B)の前記ワーク載置予定部に隣接する側の縁部に、該縁部よりも前記ワーク載置予定部側に重心が位置するように前記ワーク(W)を載せ、その状態で前記ロボットアーム(2)から当該ワーク(W)を離すことにより、前記ガイドの縁部を支点にして当該ワーク(W)を転回させ当該ワーク(W)の向きを変える姿勢変換載置モードと、のいずれか一方の載置モードを選択し、選択した載置モードで動作するように前記ロボットアーム(2)を制御する、
ことを特徴とするワークピッキング装置(M)。
[2] 前記ガイド(75A、75B)は、前記ワーク押し出し手段(77)による押し出し方向に沿って配置されると共に、前記ワーク載置予定部を挟んで前記テーブル(74)上に互いに間隔をおいて一対配置されており、
前記制御装置(100)は、前記姿勢変換載置モードを選択するときに、前記ロボットアーム(2)が掴んだワーク(W)の向きに応じて、姿勢変換のために当該ワーク(W)を転回させる向きを決定し、その決定内容に応じて、一対の前記ガイド(75A、75B)のうちいずれのガイドの縁部にワーク(W)を載せるかを選択し、選択した前記ガイドの縁部に当該ワーク(W)を載せるように前記ロボットアームの動作を制御する、
ことを特徴とする上記[1]に記載のワークピッキング装置(M)。
[3] 一対の前記ガイド(75A、75B)は、互いの間隔を狭めたり広げたりできるように前記テーブル(74)上にスライド自在に配置され、
前記制御装置(100)は、一対の前記ガイド(75A、75B)のスライド位置を制御して、ワーク(W)が前記テーブル(74)上のワーク載置予定部に載置された後に、一対の前記ガイド(75A、75B)の間隔を狭めることで当該ワーク(W)の向きを整える、
ことを特徴とする上記[2]に記載のワークピッキング装置(M)。
[4] 前記ワーク払い出しトレイ(89)が複数並置されており、
前記ワーク払い出し装置(7)の前記テーブル(74)と前記ガイド(75A、75B)と前記ワーク押し出し手段(77)とが、任意の前記ワーク払い出しトレイ(89)の位置にスライド位置決め可能とされた挿入ユニット(70)に装備されている、
ことを特徴とする上記[1]~[3]のいずれかに記載のワークピッキング装置(M)。
M ワークピッキング装置
W ワーク
2 ロボットアーム
3 チャック
7 ワーク払い出し装置
8 ワーク払い出しトレイ装置
70 挿入ユニット
74 テーブル
75A、75B ガイド
77 押し出し機構(ワーク押し出し手段)
77A 挿入スティック
100 制御装置

Claims (4)

  1. ワークを掴んで移動し、移載予定箇所にて、掴んだワークを解放するロボットアームと、
    前記ロボットアームの動作を制御する制御装置と、
    前記移載予定箇所に配置され、前記ロボットアームから解放されるワークを受け取って、所定の向きで当該ワークを払い出しトレイに向けて払い出すワーク払い出し装置と、
    を備え、
    前記払い出し装置は、
    前記ロボットアームの掴んだワークが載置されるテーブルと、
    前記ワークのサイズに応じた高さを有して前記テーブル上のワーク載置予定部に隣接配置され、テーブル上に載置されたワークの位置や姿勢を整えるガイドと、
    前記テーブル上に載置されたワークを前記払い出しトレイに向けて押し出すワーク押し出し手段と、
    を有しており、
    前記制御装置は、
    前記ロボットアームが掴んだワークを前記払い出し装置に受け渡すときに、前記ロボットアームが掴んだワークの向きに応じて、前記ワーク載置予定部に直接ワークを載せて前記ロボットアームから前記ワークを離す通常載置モードと、前記ガイドの前記ワーク載置予定部に隣接する側の縁部に、該縁部よりも前記ワーク載置予定部側に重心が位置するように前記ワークを載せ、その状態で前記ロボットアームから当該ワークを離すことにより、前記ガイドの縁部を支点にして当該ワークを転回させ当該ワークの向きを変える姿勢変換載置モードと、のいずれか一方の載置モードを選択し、選択した載置モードで動作するように前記ロボットアームを制御する、
    ことを特徴とするワークピッキング装置。
  2. 前記ガイドは、前記ワーク押し出し手段による押し出し方向に沿って配置されると共に、前記ワーク載置予定部を挟んで前記テーブル上に互いに間隔をおいて一対配置されており、
    前記制御装置は、前記姿勢変換載置モードを選択するときに、前記ロボットアームが掴んだワークの向きに応じて、姿勢変換のために当該ワークを転回させる向きを決定し、その決定内容に応じて、一対の前記ガイドのうちいずれのガイドの縁部にワークを載せるかを選択し、選択した前記ガイドの縁部に当該ワークを載せるように前記ロボットアームの動作を制御する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のワークピッキング装置。
  3. 一対の前記ガイドは、互いの間隔を狭めたり広げたりできるように前記テーブル上にスライド自在に配置され、
    前記制御装置は、一対の前記ガイドのスライド位置を制御して、ワークが前記テーブル上のワーク載置予定部に載置された後に、一対の前記ガイドの間隔を狭めることで当該ワークの向きを整える、
    ことを特徴とする請求項2に記載のワークピッキング装置。
  4. 前記ワーク払い出しトレイが複数並置されており、
    前記ワーク払い出し装置の前記テーブルと前記ガイドと前記ワーク押し出し手段とが、任意の前記ワーク払い出しトレイの位置にスライド位置決め可能とされた挿入ユニットに装備されている、
    ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のワークピッキング装置。
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