JP7342680B2 - 光照射装置および光照射方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光照射装置および光照射方法に関し、特に、ワークステージ上のワークを加熱して光を照射する光照射装置および光照射方法に関する。
従来、液晶パネルをはじめとする液晶表示素子の配向膜や、視野角補償フィルムの配向層などの配向処理に関し、所定の波長の偏光光を照射して配向を行う、光配向と呼ばれる技術が採用されている。
このような光配向技術においては、近年、偏光照射と加熱とを併用する方法が提案されている。
例えば特許文献1には、ステージ面上に載置された基板を加熱する加熱機構を備える偏光照射装置が開示されている。この技術は、基板の表面温度が不安定な状態と、基板の表面温度が安定した状態とで、搬送ステージの移動速度を変える技術である。具体的には、復路における搬送ステージの移動速度を、往路における搬送ステージの移動速度よりも遅くしている。
特開2019-101226号公報
上記特許文献1に記載の技術では、基板の表面温度が不安定な状態において、どのようなステージ移動速度が適切なのかを確定させることは非常に困難である。なぜなら、偏光光照射後の基板の状態が良くても悪くても、その原因が、基板の表面温度によるものなのか、ステージの移動速度によるものなのか、切り分けるのが難しいからである。この切り分けを明確にするためには、様々な温度条件で、ステージの移動速度を変化させた実験を繰り返す必要があり、最適なステージ移動速度を求めるまでに多大な時間を要する。
基板の表面温度を予め設定された所望の温度まで上昇させ、その温度で安定させてから偏光光照射を行う方が、最適なステージ移動速度を求めることは容易である。しかしながら、この場合、基板の温度が所望の温度で安定するまで、偏光光の照射を待つ必要がある。つまり、所定の待機時間を設ける必要があり、装置のスループットが低下する。
そこで、本発明は、ワークを加熱して光を照射する光照射装置および光照射方法であって、準備段階としての長時間の実験が不要であり、かつ、スループットの低下、タクトタイムの長時間化を適切に抑制することができる光照射装置および光照射方法を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る光照射装置の一態様は、予め設定された照射領域を通過するワークに光を照射する光照射装置であって、第一のワークが載置され、前記照射領域を通る搬送軸上において、前記照射領域の一方の側に設定された第一の待機位置から前記照射領域へ向かう移動を往路移動として往復移動可能な第一のステージと、第二のワークが載置され、前記照射領域を通る搬送軸上において、前記照射領域の他方の側に設定された第二の待機位置から前記照射領域へ向かう移動を往路移動として往復移動可能な第二のステージと、前記第一のワークと前記第二のワークとが前記照射領域を交互に通過するように、前記第一のステージおよび前記第二のステージの移動を個別に制御する制御部と、前記第一のステージおよび前記第二のステージのそれぞれに設けられ、載置されたワークを加熱可能な加熱部と、を備え、前記第一のステージおよび前記第二のステージのうちワークが載置された一方のステージが往復移動している間に、他方のステージに載置されたワークが前記加熱部により加熱される。
このように、ワークが載置された2つのステージを備え、各ワークに交互に光を照射する、所謂ツインステージ方式を採用する。これにより、一方のステージへの光照射中に、他方のステージにおけるワーク交換作業等を行うことができる。したがって、ステージが1つのみである場合と比較してタクトタイムを削減し、生産性を向上させることができる。
また、一方のステージに載置されたワークへの光照射中に、他方のステージに載置されたワークを加熱部により加熱させておくことができる。したがって、一方のワークに対する光照射が終了した後、他方のワークの昇温を待つことなく当該他方のワークに対する光照射を行うことができる。このように、ワークの加熱による待ち時間を削減することができるので、ステージが1つのみである場合と比較して、スループットの低下およびタクトタイムの長時間化を抑制することができる。さらに、加熱されたワークに対して光照射を行うことができるので、ステージの最適な移動速度を容易に決めることができる。そのため、準備段階としての長時間の実験が不要である。
また、上記の光照射装置において、前記第一のステージおよび前記第二のステージのうち往路移動するステージが前記照射領域に到達するまでに、当該ステージに載置されたワークの温度が予め設定された所望の温度に達していることが好ましい。
この場合、ワークの温度が安定した状態でステージを照射領域に進入させることができるので、適切な光照射処理を行うことができる。
さらに、上記の光照射装置において、前記制御部は、前記第一のステージおよび前記第二のステージのうち往路移動するステージの待機位置から前記照射領域へ向かう往路の移動速度を、前記往路移動するステージの前記照射領域から前記待機位置へ向かう復路の移動速度よりも遅くしてもよい。
この場合、ステージが照射領域に進入するまでの間に、ワークの温度が所望の温度まで上昇する時間を確保することができる。そのため、ワークの温度が安定した状態でステージを照射領域に進入させることができる。
また、上記の光照射装置は、前記第一のワークおよび前記第二のワークの温度を検出する温度センサをさらに備え、前記制御部は、前記第一のステージおよび前記第二のステージのうち往路移動するステージの待機位置から前記照射領域へ向かう往路において、前記温度センサにより検出された前記往路移動するステージ上のワークの温度が予め設定された所望の温度で安定していない場合、前記往路移動するステージの移動速度を前記ワークの温度が前記所望の温度で安定している場合よりも遅くしてもよい。
このように、ステージ上のワークの温度に基づいて、待機位置から照射領域へ向かう往路のステージ移動速度を制御するので、確実にワークの温度が安定した状態でステージを照射領域に進入させることができる。
さらにまた、上記の光照射装置は、前記第一のワークおよび前記第二のワークの温度を検出する温度センサをさらに備え、前記制御部は、前記第一のステージおよび前記第二のステージのうち往路移動するステージの待機位置から前記照射領域へ向かう往路において、前記温度センサにより検出された前記往路移動するステージ上のワークの温度が予め設定された所望の温度で安定するまで、前記往路移動するステージを、前記照射領域に到達する前の所定位置で停止させてもよい。
このように、ステージ上のワークの温度を検出し、ワークの温度が安定するまで往路移動するステージが照射領域に進入しないようすることができる。したがって、確実にワークの温度が安定した状態でステージを照射領域に進入させることができる。
また、上記の光照射装置において、前記制御部は、前記第一のステージ及び前記第二のステージのうち一方のステージが復路移動を開始するタイミングで、他方のステージの往路移動の開始を許可してもよい。
この場合、例えば一方のステージの復路移動に続いて、他方のステージの往路移動を開始することができる。したがって、一方のステージの光照射処理に続けて、他方のステージの光照射処理を行うことができ、タクトタイムの更なる短縮を実現することができる。また、2つのステージが共に往路移動する状況を回避することができるので、ステージ同士の干渉を確実に防止することができる。
さらに、上記の光照射装置において、前記制御部は、前記第一のステージおよび前記第二のステージが、前記照射領域内を、往路移動と復路移動とで同じ移動速度で移動するよう制御し、前記第一のワークおよび前記第二のワークに対して、往路移動と復路移動との双方で前記光を照射してもよい。
このように、往路移動と復路移動の双方で光を照射するので、エネルギーの無駄無く光照射処理を行うことができる。また、往路と復路とにおいて、照射領域内のステージ移動速度を変える必要がないため、ステージの速度制御が容易である。
また、上記の光照射装置において、前記光は偏光光であってもよい。このように、ワークに対して偏光光を照射し光配向処理を行う偏光光照射装置にも適用可能である。
さらに、上記の光照射装置において、前記偏光光は、波長365nmを主成分とする偏光光であってもよい。この場合、加熱により反応性が向上する光配向膜を使用した光配向処理を行うことができる。
また、本発明に係る光照射方法の一態様は、予め設定された照射領域を通過するワークに光を照射する光照射方法であって、第一のワークが載置され、前記照射領域を通る搬送軸上において、前記照射領域の一方の側に設定された第一の待機位置から前記照射領域へ向かう移動を往路移動として往復移動可能な第一のステージと、第二のワークが載置され、前記照射領域を通る搬送軸上において、前記照射領域の他方の側に設定された第二の待機位置から前記照射領域へ向かう移動を往路移動として往復移動可能な第二のステージとを、前記第一のワークと前記第二のワークとが前記照射領域を交互に通過するように個別に制御するに際し、前記第一のステージおよび前記第二のステージのうちワークが載置された一方のステージが往復移動している間に、他方のステージに載置されたワークを当該他方のステージに設けられた加熱部により加熱する。
このように、ワークが載置された2つのステージを備え、各ワークに交互に光を照射する、所謂ツインステージ方式を採用する。これにより、一方のステージへの光照射中に、他方のステージにおけるワーク交換作業等を行うことができる。したがって、ステージが1つのみである場合と比較してタクトタイムを削減し、生産性を向上させることができる。
また、一方のステージに載置されたワークへの光照射中に、他方のステージに載置されたワークを加熱部により加熱させておくことができる。したがって、一方のワークに対する光照射が終了した後、他方のワークの昇温を待つことなく当該他方のワークに対する光照射を行うことができる。このように、ワークの加熱による待ち時間を削減することができるので、ステージが1つのみである場合と比較して、スループットの低下およびタクトタイムの長時間化を抑制することができる。さらに、加熱されたワークに対して光照射を行うことができるので、ステージの最適な移動速度を容易に決めることができる。そのため、準備段階としての長時間の実験が不要である。
本発明によれば、ツインステージ方式において、一方のステージ上のワークに対する光照射処理を行っている間に、他方のステージ上のワークを加熱するので、スループットの低下、タクトタイムの長時間化を適切に抑制することができる。また、ワークを設定された温度にまで上昇させてから光照射処理を行うことができるので、ステージ移動速度の設定が容易であり、準備段階としての長時間の実験が不要である。
本実施形態の偏光光照射装置を示す概略構成図である。 偏光光照射装置の模式的な断面図である。 ステージ速度制御処理手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第一の実施形態)
本実施形態では、ワークを加熱しながら偏光光を照射して処理を行う偏光光照射装置について説明する。なお、本実施形態では、偏光光照射装置を例にして説明するが、ワークを加熱しながら光を照射して処理を行う装置であれば、偏光光を用いない光照射装置であっても適用可能である。
図1および図2は、本実施形態の偏光光照射装置100を示す概略構成図である。図1は、偏光光照射装置100全体を斜め上方から見た斜視図であり、図2は、偏光光照射装置100を側面から見た模式的な断面図である。
偏光光照射装置100は、光照射部10Aおよび10Bと、ワークWを搬送する搬送部20とを備える。ここで、ワークWは、光配向膜が形成された、例えば液晶パネルの大きさに整形された矩形状の基板である。
偏光光照射装置100は、光照射部10Aおよび10Bから所定の波長の偏光光(偏光した光)を照射しながら、搬送部20によってワークWを直線移動させ、ワークWの光配向膜に上記偏光光を照射して光配向処理を行うものである。
光照射部10Aおよび10Bは、線状の光源であるランプ11と、ランプ11の光を反射するミラー12とをそれぞれ備える。また、光照射部10Aおよび10Bは、その光出射側に配置された偏光子13をそれぞれ備える。さらに、光出射部10Aおよび10Bは、ランプ11、ミラー12および偏光子13を収容するランプハウス14をそれぞれ備える。
光照射部10Aおよび光照射部10Bは、ランプ11の長手方向をワークWの搬送方向(X方向)に直交する方向(Y方向)に一致させた状態で、ワークWの搬送方向(X方向)に沿って並設されている。
以下、光照射部10Aおよび10Bの具体的構成について説明する。
ランプ11は長尺状のランプであり、その発光部が、ワークWの搬送方向に直交する方向の幅に対応する長さを有する。このランプ11は、例えば、高圧水銀ランプや、水銀に他の金属を加えたメタルハライドランプ等であり、波長200nm~400nmの紫外光を放射する。
光配向膜の材料としては、波長254nmの光で配向されるもの、波長313nmの光で配向されるもの、波長365nmの光で配向されるものなどが知られている。本実施形態では、加熱により反応性が向上される光配向膜として、波長365nmの光で配向されるものを使用する。なお、光配向膜は、波長365nmを主波長とする光で配向されるものであればよい。また、本実施形態において使用する光配向膜は、加熱により反応性が向上される光配向膜であればよく、光の波長は上記に限定されない。
光源の種類は、必要とされる波長に応じて適宜選択することができる。例えば、光源としては、紫外光を放射するLEDやLDを直線状に並べて配置した線状光源を用いることもできる。その場合、LEDやLDを並べる方向がランプの長手方向に相当する。
ミラー12は、ランプ11からの放射光を所定の方向に反射するものであり、その断面が楕円形または放物線状の樋状集光鏡である。ミラー12は、その長手方向がランプ11の長手方向と一致するように配置されている。
ランプハウス14は、その底面に、ランプ11からの放射光およびミラー12による反射光が通過する光出射口を有する。偏光子13は、ランプハウス14の光出射口に取り付けられ、当該光出射口を通過する光を偏光する。
偏光子13は、複数の偏光子をランプ11の長手方向に沿って並んで配置した構成を有する。これら複数の偏光子は、例えばフレーム等により支持されている。
偏光子は、例えば、ワイヤーグリッド型偏光素子であり、偏光子の個数は、偏光光を照射する領域の大きさに合わせて適宜選択する。
搬送部20は、ワークWをそれぞれ保持する第一のステージ21Aおよび第二のステージ21Bを備える。これら2つのステージ21A,21Bは、真空吸着等の方法によりワークWを吸着保持する平板状のステージである。なお、本実施形態では、各ステージ21A,21BおよびワークWを矩形状としているが、これに限定するものではなく、任意の形状とすることができる。また、ワークWを平板状のステージで吸着保持する構成に限定されるものではなく、複数のピンによってワークWを吸着保持する構成であってもよい。
また、搬送部20は、ステージ21Aおよび21BをX方向に移動するために、ステージ21Aおよび21Bの移動方向であるX方向に沿って延びる2本のガイド22Aと、2本のガイド22Aの間に配置されたマグネット板22Bと、コイルモジュール23A、23Bとを備える。
2本のガイド22Aとマグネット板22Bとは、不図示の設置台の上面に配置されている。マグネット板22Bは、隣り合う磁極の極性を交互に変えてX方向に等間隔で並べられた複数のマグネットにより構成されている。また、コイルモジュール23Aは、ステージ21Aの裏面の中央部に、マグネット板22Bと対向するように取り付けられており、コイルモジュール23Bは、ステージ21Bの裏面の中央部に、マグネット板22Bと対向するように取り付けられている。ガイド22Aと、マグネット板22Bと、コイルモジュール23A、23Bとにより、リニアモータ駆動機構を構成している。
このように、ステージ21Aおよび21Bは、共通の搬送軸であるガイド22Aに沿ってX方向に往復移動可能に構成されている。
なお、ステージ21Aおよび21BをX方向に移動するための機構は、上記のリニアモータ駆動機構に限定されるものではなく、任意の機構を採用することができる。ステージ21Aおよび21BをX方向に移動するための機構として、例えばボールねじを用いた機構を採用することもできる。
さらに、搬送部20は、ステージ21Aおよび21Bをそれぞれθ方向(Z軸回り)に回転可能なθ移動機構24Aおよび24Bを備える。すなわち、ステージ21Aおよび21Bは、それぞれ固定ベース25Aおよび25Bの上に、θ方向に回転可能に取り付けられており、その回転角度がθ移動機構24Aおよび24Bによって調整されるようになっている。
ステージ21Aおよび21Bの移動経路は、光照射部10Aおよび10Bの真下を通るように設計されている。搬送部20は、ワークWを光照射部10Aおよび10Bによる偏光光の照射領域15(図2参照)に搬送し、且つその照射領域15を通過させるように構成されている。さらに、搬送部20は、ワークWが照射領域15を完全に通過した後、当該ワークWを折り返し、再び当該照射領域15を通過させるように構成されている。この往路移動と復路移動の双方でワークWに対して偏光光が照射され、ワークWの光配向膜が光配向処理される。
搬送部20の動作は、図2に示す制御部30により制御される。
次に、図2を用いて、ステージ21Aおよび21Bの移動区間について説明する。
第一のステージ21Aは、偏光光の照射領域15の一方の側に設定されたワーク搭載位置である基板搭載位置(第一の待機位置)P11から、照射領域15の他方の側に設定された折り返し位置P12までの区間を往復移動可能である。また、第二のステージ21Bは、照射領域15を挟んで基板搭載位置P11とは反対側に設定されたワーク搭載位置である基板搭載位置(第二の待機位置)P21から、照射領域15を挟んで折り返し位置P12とは反対側に設定された折り返し位置P22までの区間を往復移動可能である。
ここで、第一のステージ21Aについては、基板搭載位置P11から折り返し位置P12へ向かう移動を往路移動とする。同様に、第二のステージについても、基板搭載位置P21から折り返し位置P22へ向かう移動を往路移動とする。
また、基板搭載位置とは、ステージ上に載置される基板(ワークW)の交換作業およびアライメント作業を行う位置であり、折り返し位置とは、照射領域15と他方のステージの基板搭載位置との間に設定された、ステージの往路移動から復路移動への切替位置である。
例えば、第一のステージ21Aの移動区間(P11~P12)のX方向距離と、第二のステージ21Bの移動区間(P21~P22)のX方向距離とは、略等しく設定することができる。また、第一のステージ21Aの基板搭載位置P11と照射領域15との間には、第二のステージ21Bがθ方向の回転移動によりいずれの姿勢となっていても、照射領域15を通過できる分以上のスペースを確保する。同様に、第二のステージ21Bの基板搭載位置P21と照射領域15との間には、第一のステージ21Aがθ方向の回転移動によりいずれの姿勢となっていても、照射領域15を通過できる分以上のスペースを確保する。
また、本実施形態では、偏光光照射装置100は、第一のステージ21A、第二のステージ21Bの上にそれぞれ載置されたワークWを加熱するための加熱手段を備える。
本実施形態では、加熱手段として、カートリッジヒータ26A、26Bを使用する場合について説明する。カートリッジヒータ26A、26Bは、それぞれステージ21A、21Bに接触するように取り付けられる。例えば、ステージ21A、21Bに孔をあけ、その中にカートリッジヒータ26A、26Bを嵌め込む。
カートリッジヒータ26A、26Bは、通電されることにより発熱し、これによりステージ21A、21Bが加熱され、その上に載置されたワークWの温度が上昇する。カートリッジヒータ26A、26Bに供給する電力は、制御部30によって制御することができる。
つまり、予め制御部30にステージ21A、21Bの目標温度を設定しておき、制御部30がステージ21A、21Bの温度が目標温度で安定するようにカートリッジヒータ26A、26Bを制御することで、ステージ21A、21Bに載置されるワークWの温度が所望の温度で維持される。ここで、ワークWの所望の温度は、光配向膜の種類にもよるが、50℃から100℃である。
ステージ21A、21Bには、それぞれワークWの温度を検出するための温度センサ27A、27Bが設けられていてもよい。この場合、制御部30は、温度センサ27A、27Bにより検出されたワークWの温度を取得し、ワークWの温度が所望の温度となるようにカートリッジヒータ26A、26Bに供給する電力を制御してもよい。
なお、加熱手段として、カートリッジヒータ以外のヒータ類を用いてもよい。また、電気的にステージ21A、21Bを加熱するのではなく、温水や温めた溶液を流してステージ21A、21Bを加熱するようにしてもよい。
偏光光照射装置100の基本動作は、以下のとおりである。
偏光光照射装置100に電源が投入されると、制御部30はカートリッジヒータ26A、26Bに電力を供給し、ステージ21A、21Bの加熱が開始される。これにより、ステージ21A、21Bの温度は、所定の目標温度に向けて上昇する。
ステージ21A、21Bが目標温度に達すると、基板搭載位置において各ステージ21A、21B上にワークWが載置され、ステージ21A、21Bの動作が開始される。このとき、ワークWは、ステージ21A、21B上に載せられた時点から昇温を開始し、所望の温度に達した後、その温度で安定するよう制御される。
第一のステージ21Aは、基板搭載位置P11で、ワークWの交換作業およびアライメント作業が行われ、アライメント完了後、θ移動機構24Aによって回転移動される。これにより、ワークWの向きを偏光光の偏光軸に対して所定の向きにする。
その後、第一のステージ21Aは、照射領域15へ向けて往路移動を開始する。そして、照射領域15を通過して折り返し位置P12に到達すると、復路移動を開始し、基板搭載位置P11まで引き返す。この基板搭載位置P11では、再びワークWの交換作業およびアライメント作業が行われ、アライメント完了後、第一のステージ21Aは、再び照射領域15へ向けて往路移動を開始する。この動作を繰り返す。
第二のステージ21Bも同様に、基板搭載位置P21で、ワークWの交換作業およびアライメント作業が行われ、アライメント完了後、θ移動機構24Bによって回転移動されて照射領域15へ向けて往路移動を開始する。このときの第二のステージ21Bの回転角度は、第一のステージ21Aの回転角度とは異なる場合もある。そして、第二のステージ21Bは、照射領域15を通過して折り返し位置P22に到達すると復路移動を開始し、基板搭載位置P21まで引き返す。この動作を繰り返す。
ここで、ステージ21Aおよび21Bの移動速度は、往路、復路、照射領域15内、照射領域15外において、それぞれ同じ速度とすることができる。
ただし、制御部30は、第一のステージ21Aと第二のステージ21Bとが上記のように共通の搬送軸上を繰り返し往復移動している間、両者が干渉しないように、一方のステージが往路移動している間は、他方のステージの復路移動のみを許可し、往路移動を禁止するようにする。本実施形態では、一方のステージが復路移動を開始するタイミングで、他方のステージの往路移動の開始を許可する。
制御部30は、上記のステージ動作を実現するようステージの移動機構である搬送部20(図1参照)の各部を制御する。このとき、制御部30は、搬送軸と平行に配置されたリニアスケール等から各ステージ21Aおよび21Bの位置情報を取得し、取得した位置情報をもとに各ステージ21Aおよび21Bの速度情報を算出する。そして、制御部30は、取得した位置情報および算出した速度情報に基づいて、各ステージ21Aおよび21Bの目標移動位置および目標移動速度を算出し、これを搬送部20の各部に出力する。
図3は、制御部30で実行するステージ速度制御処理手順を示すフローチャートである。この図3に示す処理は、制御部30が第一のステージ21Aの移動速度を制御する場合に実行する処理である。
なお、第二のステージ21Bの移動速度を制御する処理については、以下の説明における「第一のステージ」を「第二のステージ」、「第二のステージ」を「第一のステージ」と読み替えればよいだけであるため、ここでは説明を省略する。
先ずステップS1で、制御部30は、第一のステージ21Aが復路移動中であるか否かを判定する。ここでは、制御部30は、第一のステージ21Aの位置情報をもとに、第一のステージ21Aの位置および移動方向を判定し、第一のステージ21Aが復路移動中であるか否かを判定する。
そして、このステップS1で、第一のステージ21Aが復路移動中であると判定した場合には、ステップS2に移行する。一方、第一のステージ21Aが復路移動中ではない、即ち往路移動中、若しくは基板搭載位置で停止中であると判定した場合には、ステップS3に移行する。
ステップS2では、制御部30は、第一のステージ21Aを予め設定された復路の移動速度で移動するよう目標移動速度を設定し、これを第一のステージ21Aの移動機構に出力してからステップS6に移行する。
ステップS3では、制御部30は、第二のステージ21Bが往路移動中であるか否かを判定する。ここでは、制御部30は、第二のステージ21Bの位置情報をもとに、第二のステージ21Bの移動方向を判定し、第二のステージ21Bが往路移動をしているか否かを判定する。そして、第二のステージ21Bが往路移動をしていると判定した場合には、ステップS4に移行し、第二のステージ21Bが往路移動をしていないと判定した場合には、ステップS5に移行する。
ステップS4では、制御部30は、第一のステージ21Aを基板搭載位置で待機させる。すなわち、制御部30は、第一のステージ21Aを停止するよう目標移動速度を0に設定し、これを第一のステージ21Aの移動機構に出力してからステップS6に移行する。
ステップS5では、制御部30は、第一のステージ21Aを予め設定された往路の移動速度で移動するよう目標移動速度を設定し、これを第一のステージ21Aの移動機構に出力してからステップS6に移行する。なお、上述したように、第一のステージ21Aの往路移動の目標移動速度は、第一のステージ21Aの復路移動の目標移動速度と同じであってよい。
ステップS6では、制御部30は、第一のステージ21Aの駆動制御を終了するか否かを判定し、制御を継続すると判定した場合にはステップS1に戻り、制御を終了すると判定した場合には、ステージ速度制御処理を終了する。
このように、本実施形態における偏光光照射装置100は、同一軸上を往復移動可能な2つのワークステージ(第一のステージ21Aおよび第二のステージ21B)を備え、当該ワークステージ上の基板(ワークW)に交互に偏光光を照射する、所謂ツインステージ方式を採用した光照射装置である。
この偏光光照射装置100において、ステージ21A、21Bは、加熱手段であるカートリッジヒータ26A、26Bによって各ステージ21A、21Bが目標温度まで加熱された状態で動作する。
第一のステージ21Aは、ワークW(以下、ワークW1)を載置して搬送軸上を往復移動し、往路と復路とでそれぞれワークW1に対して偏光光を照射して光配向処理を行う。このとき、ワークW1は所望の温度で安定している。
第一のステージ21Aが基板搭載位置P11から照射領域15に進み、照射領域15においてワークW1に対する往路の光配向処理が行われ、その後、折り返し位置P12に達して復路移動が開始されると、第二のステージ21Bが往路移動を開始する。この第二のステージ21BにはワークW(以下、ワークW2という。)が載置されており、所望の温度となるよう加熱されている。第二のステージ21Bは、基板搭載位置P21から照射領域15に進み、第一のステージ21AのワークW1に対する復路の光配向処理が終了すると照射領域15に進入する。これにより、ワークW2に対して往路の光配向処理が行われる。
第一のステージ21Aが基板搭載位置P11に戻ると、光配向処理の終わったワークW1が第一のステージ21A上から搬出され、次に処理するワークW3が第一のステージ21A上に搬入載置される。このとき、ワークW3は、第一のステージ21Aに載置された時点から加熱され、ワークW3の温度が上昇し始める。
そして、第二のステージ21BのワークW2に対する往路の光配向処理が終了し、第二のステージ21Bが折り返し位置P22に達して復路移動を開始すると、ワークW3を載置した第一のステージ21Aは往路移動を開始する。第二のステージ21BのワークW2に対する復路の光配向処理が終了すると、第一のステージ21Aは照射領域15に進入し、ワークW3に対する往路の光配向処理が行われる。
この動作が、第一のステージ21Aと第二のステージ21Bとの間で交互に繰り返され、ワークWに対する光配向処理が行われる。
ここで、第一のステージ21A上のワークW3の温度は、当該ワークW3が基板搭載位置P11で第一のステージ21A上に載置されてから、第二のステージ21Bの復路での光配向処理が終了するまでの間に所望の温度に達し、その温度で安定する。
このように、第二のステージ21Bが往復移動してワークW2に対して光配向処理が行われている間に、第一のステージ21A上のワークW3を加熱する。したがって、往路移動する第一のステージ21Aが照射領域15に到達するまでに、ワークW3の温度を所望の温度で安定させることができる。
つまり、ワークW3が所望の温度で安定した状態で、ワークW3に対する往路の光配向処理を開始することができる。また、ワークW3の温度は、第一のステージ21A上に載置されている間、所望の温度で維持される。そのため、ワークWの温度が所望の温度で安定したまま、ワークWに対する往復の光配向処理を行うことができる。
なお、本実施形態では、一方のステージが復路移動を開始するタイミングで他方のステージの往路移動を開始する場合について説明したが、一方のステージが往復移動を終えて基板搭載位置に戻ったタイミングで他方のステージの往路移動を開始してもよい。
各ステージ21A、21Bの往路移動開始から復路でのワークWに対する光配向処理を終了して基板搭載位置に戻るまでの時間は、ワークWの大きさや光配向膜の種類の違いにも依存するが、概ね1分から2分である。大きな基板であっても、1分から2分という時間は、ワークWを所望の温度に上昇させ、その温度で安定させるのに十分な時間である。
そのため、上記のようにステージ動作を制御することで、ワークが大きな基板であっても、ステージが照射領域15に到達するまでに、確実に当該ステージに載置されたワークの温度を所望の温度まで上昇させ安定させることができる。したがって、確実に所望の温度で安定させた状態で光配向処理を行うことができる。
以上説明したように、本実施形態における偏光光照射装置100は、照射領域15の一方の側に第一のステージ21Aを、他方の側に第二のステージ21Bを備え、一方のステージが往復移動し、そのステージに載置されているワークW(基板)に偏光光が照射されている間に、他方のステージに載置されたワークWの温度を所望の温度に向けて上昇させる。一方のステージのワークWへの偏光光照射処理(光配向処理)が終わるころには、他方のステージ上のワークWの温度が所望の温度で安定するので、一方のステージに対する偏光光照射処理が終了した後、続けて他方のステージに対する安定した偏光光照射処理を行うことができる。
即ち、一方のワークWの温度が上昇し安定するまでの間に、他方のワークWに対して偏光光を照射することになり、装置としては待ち時間が無くなり、スループットの低下やタクトタイムの長時間化を防ぐことができる。
また、往路移動するステージが照射領域15に到達するまでに、当該ステージに載置されたワークWの温度が所望の温度に達しているため、ワークWの温度が安定した状態でステージを照射領域15に進入させることができる。つまい、ワークWの温度を所望の温度で安定させた状態で往復の偏光光照射処理を行うことができる。したがって、往路と復路とで、照射領域15内を移動する移動速度を同じにすることができる。また、照射領域15をステージがどのような移動速度で移動するのが最適なのか、その条件を容易に決めることができる。したがって、準備段階としての長時間の実験が不要である。
さらに、一方のステージが往路移動している間は、他方のステージの往路移動の開始を禁止し、一方のステージが折り返し位置に到達して復路移動を開始するタイミングで他方のステージの往路移動の開始を許可するので、2つのステージが共に往路移動する状況を回避することができ、ステージ同士の干渉を確実に回避することができる。また、一方のステージの復路移動に続くように他方のステージの往路移動を開始することができるので、よりタクトタイムを短くすることができる。
(第二の実施形態)
次に、本発明の第二の実施形態について説明する。
この第二の実施形態は、上述した第一の実施形態において、各ステージの移動速度を一定としているのに対し、往路でのステージの移動速度を当該ステージ上のワークWの温度に応じて制御するようにしたものである。
本実施形態における偏光光照射装置100の構成は、図1および図2に示す上述した第一の実施形態における偏光光照射装置100と同様である。また、本実施形態における偏光光照射装置100において、制御部30は、上述した第一の実施形態と同様に図3に示すステージ速度制御処理を実行する。ただし、図3のステップS5の処理が第一の実施形態とは異なる。
制御部30は、図3のステップS3において第二のステージ21Bが往路移動をしていないと判定すると、ステップS5に移行し、第一のステージ21Aの往路における目標移動速度を設定し、これを第一のステージ21Aの移動機構に出力する。
このとき、制御部30は、温度センサ27Aによって検出された第一のステージ21A上のワークWの温度を取得し、ワークWの温度が所望の温度で安定しているか否かを判定する。そして、制御部30は、ワークWの温度が所望の温度で安定していると判定した場合、第一のステージ21Aを予め設定された往路の移動速度(例えば、復路と同じ移動速度)で移動するよう目標移動速度を設定し、これを第一のステージ21Aの移動機構に出力する。
一方、制御部30は、ワークWの温度が所望の温度で安定していないと判定すると、第一のステージ21Aを、上記の予め設定された往路の移動速度よりも低速な移動速度で移動するよう目標移動速度を設定し、これを第一のステージ21Aの移動機構に出力する。
このように、本実施形態における偏光光照射装置100は、2つのステージのうち往路移動するステージの基板待機位置から照射領域15へ向かう往路の移動速度を、当該ステージの照射領域から基板待機位置へ向かう復路の移動速度よりも遅くしてもよい。
この場合、ステージが照射領域15に進入するまでの間に、ワークWの温度が所望の温度まで上昇する時間を確保することができる。そのため、ワークWの温度が安定した状態でステージを照射領域15に進入させることができる。また、往復の偏光光照射処理が終わったワークWを載置したステージを基板待機位置へ迅速に戻すことができるので、次に処理するワークWの搬入載置を早めることができ、その分、当該ワークWの加熱時間を確保することができる。
また、このとき、温度センサによってワークWの温度を検出し、検出された温度に基づいて、往路移動するステージの基板待機位置から照射領域15へ向かう往路におけるステージ移動速度を制御する。したがって、確実にワークWの温度が安定した状態でステージを照射領域15に進入させることができる。
なお、本実施形態では、図3のステップS5において、ワークWの温度が所望の温度で安定していないと判定された場合、第一のステージ21Aの目標移動速度を、予め設定された往路の移動速度よりも低速な移動速度に設定する場合について説明した。しかしながら、ワークWの温度にかかわらず、往路移動するステージの基板待機位置から照射領域15へ向かう往路の移動速度を、復路の移動速度よりも遅くするようにしてもよい。
さらに、ワークWの温度が所望の温度で安定するまで当該ワークWを載置したステージを照射領域15に進入させないようにできればよく、例えば、ワークWの温度は所望の温度で安定するまで、往路移動するステージの目標移動速度を0にする(停止させる)ようにしてもよい。このとき、当該ステージを停止させる位置は、基板搭載位置から照射領域15に到達するまでの間の区間の所定位置であればよい。
(変形例)
上記各実施形態においては、ステージ21A、21Bの移動速度を、照射領域15内と照射領域15外とで変化させるようにしてもよい。具体的には、ステージ21A、21Bが、照射領域15内を第一の移動速度で移動し、照射領域15外を第一の移動速度よりも高速である第二の移動速度(最大移動速度)で移動するように制御してもよい。
また、この場合、第一のステージ21Aと第二のステージ21Bとの間に移動速度差が存在し得ることを考慮し、復路移動しているステージの位置や移動速度に応じて、照射領域15外を往路移動しているステージの移動速度を制御するようにしてもよい。
例えば、ステージ21A、21Bのステージ間距離が予め設定した所定距離(最近接距離)よりも長いときは、往路移動しているステージを高速な第二の移動速度で移動するように制御し、ステージ間距離が所定距離(最近接距離)以下であるときは、往路移動しているステージを復路移動しているステージを同じ移動速度で移動するように制御してもよい。
この場合、ステージ同士を干渉させることなく、復路移動しているステージが照射領域15を通過した直後に(最近接距離によっては、復路移動しているステージが照射領域15を通過している最中に)、往路移動しているステージを照射領域15に進入させることができ、効率良く光配向処理を行うことができる。
また、例えば、一方のステージが往路移動しており、他方のステージが復路移動している場合、一方のステージの往路移動開始直後から他方のステージに追従させるようにしてもよい。
この場合、先行する他方のステージの移動速度に応じて一方のステージの移動速度を制御することになり、上記他方のステージの移動速度が移動区間によって異なる場合であっても、ステージ間で干渉が発生するのを確実に防止することができる。但し、タクトタイムの更なる短縮を目的とした場合、上記のように、ステージ間距離が最近接距離となるまでは、後続のステージを高速な第二の移動速度で移動させることが好ましい。
さらに、上記各実施形態においては、一方のステージが往路移動をしている間、他方のステージの往路移動の開始を禁止する場合について説明したが、当該他方のステージの往路移動の開始を許可してもよい。例えば、一方のステージが往路移動している間に、他方のステージを、一方のステージの折り返し位置に対して最近接距離だけ他方のステージの待機位置側に設定された目標停止位置へ向けて、往路移動を開始させるようにしてもよい。この場合、他方のステージが目標停止位置に到達したときに、一方のステージが往路移動しているときは、他方のステージを、一方のステージが復路移動を開始するまで目標停止位置で停止させる。
この場合、ステージ同士の干渉を確実に防止しつつ、より効率的に2つのワークWに対する光配向処理を行うことができる。
また、上記各実施形態においては、基板搭載位置でステージのθ方向の回転動作を行い、当該回転動作が完了してから往路移動を開始する場合について説明したが、θ回転動作しながら往路移動するようにしてもよい。これにより、タクトタイムをより短縮することができる。
さらに、上記各実施形態においては、偏光光照射装置に本発明を適用する場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、2つのステージが同一軸に沿って往復移動可能な構成を有し、2つのステージを、それぞれ光照射領域を挟んで同一軸上に設定された待機位置から交互に光照射領域へ搬送する構成を有する光照射装置であれば、本発明を適用することで上記各実施形態と同様の効果が得られる。このような光照射装置としては、例えば、DI(ダイレクト・イメージ:直描)露光装置や、紫外線より熱硬化処理を行う紫外線照射装置等がある。
10A,10B…光照射部、11…放電ランプ、12…ミラー、13…偏光子、14…ランプハウス、15…照射領域、20…搬送部、21A…第一のステージ、21B…第二のステージ、22A…ガイド、22B…マグネット板、23A,23B…コイルモジュール、24A,24B…θ移動機構、26A,26B…カートリッジヒータ、27A,27B…温度センサ、30…制御部、100…偏光光照射装置

Claims (15)

  1. 予め設定された照射領域を通過するワークに光を照射する光照射装置であって、
    第一のワークが載置され、前記照射領域を通る搬送軸上において、前記照射領域の一方の側に設定された第一の待機位置から前記照射領域へ向かう移動を往路移動として往復移動可能な第一のステージと、
    第二のワークが載置され、前記照射領域を通る搬送軸上において、前記照射領域の他方の側に設定された第二の待機位置から前記照射領域へ向かう移動を往路移動として往復移動可能な第二のステージと、
    前記第一のワークと前記第二のワークとが前記照射領域を交互に通過するように、前記第一のステージおよび前記第二のステージの移動を個別に制御する制御部と、
    前記第一のステージおよび前記第二のステージのそれぞれに設けられ、載置されたワークを加熱可能な加熱部と、を備え、
    前記第一のステージおよび前記第二のステージのうちワークが載置された一方のステージが往復移動している間に、他方のステージに載置されたワークが前記加熱部により加熱されることを特徴とする光照射装置。
  2. 前記第一のステージおよび前記第二のステージのうち往路移動するステージが前記照射領域に到達するまでに、当該ステージに載置されたワークの温度が予め設定された所望の温度に達していることを特徴とする請求項1に記載の光照射装置。
  3. 前記制御部は、
    前記第一のステージおよび前記第二のステージのうち往復移動するステージの待機位置から前記照射領域へ向かう往路の移動速度を、前記往復移動するステージの前記照射領域から前記待機位置へ向かう復路の移動速度よりも遅くすることを特徴とする請求項1または2に記載の光照射装置。
  4. 前記第一のワークおよび前記第二のワークの温度を検出する温度センサをさらに備え、
    前記制御部は、
    前記第一のステージおよび前記第二のステージのうち往復移動するステージが待機位置から前記照射領域へ向かう往路を移動する場合、前記温度センサにより検出された前記往路移動する当該ステージ上のワークの温度が予め設定された所望の温度で安定していない場合、前記往路移動する当該ステージの移動速度を前記ワークの温度が前記所望の温度で安定している場合よりも遅くすることを特徴とする請求項1または2に記載の光照射装置。
  5. 前記制御部は、前記第一のステージおよび前記第二のステージのうち往復移動するステージが前記待機位置から前記照射領域へ向かう往路を移動する場合、前記温度センサにより検出された前記往路を移動する当該ステージ上のワークの温度が予め設定された所望の温度で安定している場合、前記往路を移動する当該ステージの移動速度を、当該ステージが前記照射領域から前記待機位置へ向かう復路を移動するときの移動速度と同じ移動速度に設定することを特徴とする請求項4に記載の光照射装置。
  6. 前記第一のワークおよび前記第二のワークの温度を検出する温度センサをさらに備え、
    前記制御部は、
    前記第一のステージおよび前記第二のステージのうち往復移動するステージの待機位置から前記照射領域へ向かう往路において、前記温度センサにより検出された前記往路移動するステージ上のワークの温度が予め設定された所望の温度で安定するまで、前記往路移動する当該ステージを、前記照射領域に到達する前の所定位置で停止させることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の光照射装置。
  7. 前記制御部は、
    前記第一のステージおよび前記第二のステージのうち一方のステージが復路移動を開始するタイミングで、他方のステージの往路移動の開始を許可することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の光照射装置。
  8. 前記制御部は、
    前記第一のステージおよび前記第二のステージが、前記照射領域内を、往路移動と復路移動とで同じ移動速度で移動するよう制御し、
    前記第一のワークおよび前記第二のワークに対して、往路移動と復路移動との双方で前記光を照射することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の光照射装置。
  9. 前記光は偏光光であることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の光照射装置。
  10. 前記偏光光は、波長365nmを主成分とする偏光光であることを特徴とする請求項に記載の光照射装置。
  11. 予め設定された照射領域を通過するワークに光を照射する光照射方法であって、
    第一のワークが載置され、前記照射領域を通る搬送軸上において、前記照射領域の一方の側に設定された第一の待機位置から前記照射領域へ向かう移動を往路移動として往復移動可能な第一のステージと、第二のワークが載置され、前記照射領域を通る搬送軸上において、前記照射領域の他方の側に設定された第二の待機位置から前記照射領域へ向かう移動を往路移動として往復移動可能な第二のステージとを、前記第一のワークと前記第二のワークとが前記照射領域を交互に通過するように個別に制御するに際し、
    前記第一のステージおよび前記第二のステージのうちワークが載置された一方のステージが往復移動している間に、他方のステージに載置されたワークを当該他方のステージに設けられた加熱部により加熱することを特徴とする光照射方法。
  12. 前記第一のステージおよび前記第二のステージのうち往復移動するステージの待機位置から前記照射領域へ向かう往路での移動速度を、前記往復移動するステージの前記照射領域から前記待機位置へ向かう復路での移動速度よりも遅くすることを特徴とする請求項11に記載の光照射方法。
  13. 前記第一のステージおよび前記第二のステージのうち往復移動するステージが待機位置から前記照射領域へ向かう往路を移動する場合、前記往路を移動する当該ステージ上のワークの温度が予め設定された所望の温度で安定していない場合、前記往路を移動する当該ステージの移動速度を前記ワークの温度が前記所望の温度で安定している場合よりも遅くすることを特徴とする請求項11に記載の光照射方法。
  14. 前記第一のステージおよび前記第二のステージのうち往復移動するステージが前記待機位置から前記照射領域へ向かう往路を移動する場合、前記往路を移動する当該ステージ上のワークの温度が予め設定された所望の温度で安定している場合、前記往路を移動する当該ステージの移動速度を、当該ステージが前記照射領域から前記待機位置へ向かう復路を移動するときの移動速度と同じ移動速度に設定することを特徴とする請求項12に記載の光照射方法。
  15. 前記第一のステージおよび前記第二のステージのうち往復移動するステージの待機位置から前記照射領域へ向かう往路を移動する場合、前記往路を移動する当該ステージ上のワークの温度が予め設定された所望の温度で安定するまで、前記往路を移動する当該ステージを、前記照射領域に到達する前の所定位置で停止させることを特徴とする請求項11から14のいずれか1項に記載の光照射方法。
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