JP7342643B2 - 貯湯式給湯装置 - Google Patents

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Description

本発明は、貯湯式給湯装置に関する。
貯湯式給湯装置の配管凍結予防の制御について、特許文献1に記載された制御では、給水温が凍結の可能性がある所定の温度に到達すると、循環ポンプが稼働され、貯湯タンクの下部又は上部から取り出された湯水が、貯湯タンクとヒートポンプユニットとをつなぐ配管を経由して、貯湯タンクに戻される。
特開2003-314897号公報
外気温及びその変動によって給湯装置内の温度低下のスピードは異なる。従って、凍結予防の制御の開始のタイミングを、一律に、給水温が所定の温度に到達したときとしたのでは、凍結予防が間に合わずに配管の凍結が起こる可能性、及び、外気温度の上昇等により凍結予防が不要となったにも関わらず凍結予防の制御が実行される可能性がある。この点で、特許文献1の制御には改善の余地があり、実際の給湯装置の温度変化を踏まえ、適切なタイミングで実行できる凍結予防の制御の開発が望まれる。
なお、凍結予防の制御によらず、配管に凍結防止のためヒータを設置し、必要に応じて給湯装置内を加熱する方法も考えられる。しかしながら、コスト低減及び漏電等の抑制の観点から、ヒータの設置による凍結予防は好ましいものではない。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、凍結防止のためのヒータ等を別途設置することなく、より適切なタイミングで効率的に凍結予防の制御をできるように改善された貯湯式給湯装置を提供するものである。
本発明の貯湯式給湯装置は、貯湯タンクと、貯湯タンク内の湯水を加熱する沸き上げ運転を行うヒートポンプユニットと、貯湯タンクの下部に接続され、貯湯タンクに給水するための給水部と、給水部の水温である給水温を検出する温度検出手段と、貯湯タンクの残湯量を検出する残湯量検出手段と、沸き上げ運転の動作を制御する制御装置とを備える。制御装置は、給水温が、第一判定温度以下となったときに、凍結を予防するための凍結予防制御を行う凍結予防制御実行手段を備える。凍結予防制御実行手段は、凍結予防制御を実行する場合、貯湯タンク内の全量の湯水の沸き上げを行う第1モードと、貯湯タンクの下部側の一部の湯水の沸き上げを行う第2モードとの何れかのモードから、残湯量が基準量未満である場合には第1モードを、残湯量が基準量以上である場合には第2モードを、選択モードとして選択し、選択モードでの沸き上げが、給水温が第一判定温度より低い第二判定温度に到達するタイミングで完了するように、選択モードでの沸き上げを開始する。
本発明にかかる貯湯式給湯装置によれば、凍結防止のためのヒータを別途設置することなく、温度変化に応じた適切なタイミングで、貯湯タンクの残湯量に応じた効率的な凍結予防の制御を実行することができる。
本発明の実施の形態1の貯湯式給湯装置の構成図である。 本発明の実施の形態1の第1モードでの沸き上げの回路を示す図である。 本発明の実施の形態1の第2モードでの沸き上げの回路を示す図である。 本発明の実施の形態1の凍結予防運転の制御動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1の凍結予防運転のタイミングチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例について説明する。各図において共通する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。なお、本開示では、湯が持っている熱量を、所定温度の湯に換算した湯量として扱う場合がある。すなわち、本開示において、「湯量」との記載は実質的には熱量を意味する場合がある。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1の貯湯式給湯装置の構成図である。貯湯式給湯装置35は、タンクユニット33と、ヒートポンプサイクルを利用するヒートポンプユニット(以下「HPユニット」と称する)7と、リモコン装置44とを備えている。
HPユニット7とタンクユニット33とは、HP往き配管14とHP戻り配管15と図示しない電気配線とを介して接続されている。HPユニット7は、タンクユニット33が備える貯湯タンク8から導かれた低温水等を加熱するための加熱手段として機能する。HPユニット7は、圧縮機1、水冷媒熱交換器3、膨張弁4、空気熱交換器6を冷媒循環配管5にて環状に接続し、ヒートポンプサイクルを構成している。水冷媒熱交換器3は、冷媒循環配管5を流れる冷媒とタンクユニット33から導かれた低温水との間で熱交換を行うためのものである。また、水冷媒熱交換器3は、冷媒循環配管5を流れる冷媒と水道等の水源から直接供給される低温水との熱交換を行う構成であってもよい。HPユニット7には外気温度を検出する外気温度センサ39が設置されている。
タンクユニット33には、以下の各種部品や配管などが内蔵されている。貯湯タンク8は、湯水を貯留するためのものである。貯湯タンク8内には、上側が高温で下側が低温となる温度成層が形成され、湯水が貯留される。貯湯タンク8の表面には、複数の貯湯温度センサ41、42、43が高さを変えて取り付けられている。
タンクユニット33には、熱源ポンプ12およびふろ用熱交換器20が内蔵されている。熱源ポンプ12は、タンクユニット33内の後述する各種配管に湯水を循環させるためのポンプであり、第一送水配管13a上に設けられている。
三方弁11は、流入口であるaポート及びbポートと、流出口であるcポートとを有する流路切替手段である。第一送水配管13aは、三方弁11のcポートとHP往き配管14とを接続する。三方弁11は、貯湯タンク8の下部の水導出口8bに接続する水導出口配管10と、HP往き配管14とが連通する形態(a-c経路)と、ふろ用熱交換器20の1次側出口に接続する第三タンク循環配管20cとHP往き配管14とが連通する形態(b-c経路)と、の2つの流路形態の何れかにタンクユニット33内の湯水の流路を切り替える。
第一四方弁16は、流入口であるaポート及びbポートと、流出口であるcポート及びdポートとを有する流路切替手段である。第一四方弁16は、4つの経路、a-c経路、a-d経路、b-c経路、及び、b-d経路の何れかに流路形態を切り替える。第二四方弁18は、流入口であるaポートと、流出口であるbポート、cポート、及び、dポートと、を有する流路切替手段である。第二四方弁18は、3つの経路、a-b経路、a-c経路、a-d経路の間で流路を切り替える。
タンクユニット33は、中温配管79、第一給水配管9a、第二給水配管9b、第三給水配管9c、第四給水配管9d、給湯用混合弁22、ふろ用混合弁23、中温水切換弁78、給湯配管24、及び、風呂配管25を有している。第一給水配管9aの一端は水道等の水源に接続され、第一給水配管9aの他端には減圧弁31を介して第二給水配管9bおよび第三給水配管9cが接続され、これらによって給水管路9が構成されている。また、第一給水配管9aには、給水部の温度を検出する給水温度センサ60が設けられている。第二給水配管9bは、途中から分岐して中温水切換弁78のaポートに接続されている。中温配管79は貯湯タンク8の中間部に設けられた中温水導出口8fと中温水切換弁78のbポートを接続する。
第四給水配管9dの一端は中温水切換弁78のcポートに接続し、他端は途中から分岐して給湯用混合弁22及びふろ用混合弁23の水側の入口にそれぞれ接続している。温水導出配管21の一端は、貯湯タンク8上部の温水導入出口8dに接続し、他端は、途中から分岐して給湯用混合弁22及びふろ用混合弁23の湯側の入口にそれぞれ接続している。
給湯用混合弁22は、温水導出配管21により供給される湯と、第四給水配管9dから供給される低温水もしくは中温水との流量比を可変とすることで湯温を調整する。給湯用混合弁22の出口は、給湯配管24の一端に接続されている。給湯配管24の他端は、給湯栓34に接続されている。給湯用混合弁22で温度調整された湯は、給湯配管24と、給湯栓34と、給湯栓34に接続された図示しない外部配管とを経由して、図示しないシャワー、カラン、流し台、及び、洗面台の蛇口等へ送られる。
ふろ用混合弁23は、温水導出配管21により供給される高温湯と、第四給水配管9dから供給される低温水もしくは中温水との流量比を可変とすることで湯温を調整する。ふろ用混合弁23の出口は、風呂配管25の一端に接続されている。風呂配管25の他端は、ふろ往き配管27のふろ用熱交換器20とふろ往き温度センサ37との間の位置に接続されている。風呂配管25の途中には、風呂配管25を開閉するふろ用電磁弁26が設けられている。ふろ用混合弁23で温度調整された湯は、風呂配管25、ふろ往き配管27を経て、浴槽30に流入する。
浴槽30に設けられた吸込口と吐出口とは、それぞれ、ふろ往き配管27とふろ戻り配管28によって接続され、これにより浴槽30内の浴槽水が導出されて循環するように構成されている。ふろ用熱交換器20は、ふろ戻り配管28の途中に設置されている。ふろ用熱交換器20の1次側入口には、第一タンク循環配管20aが接続されている。ふろ用熱交換器は、貯湯タンク8又はHPユニット7から供給される高温湯を利用し2次側の対象水を加熱し、又は、貯湯タンク8の下部から供給される低温水を利用して2次側の対象水から熱を回収して冷却する。ふろ用熱交換器20の出口には、第三タンク循環配管20cが接続している。第二タンク循環配管20bは、第三タンク循環配管20cの途中から分岐して、中温配管79の途中に接続されている。第二タンク循環配管20bには、逆止弁50が設置されている。ふろ往き配管27とふろ戻り配管28の途中には、浴水を循環させるためのふろ循環ポンプ29が設置されている。
タンクユニット33には、制御装置36が内蔵されている。制御装置36は、少なくとも一つのプロセッサと、少なくとも一つのメモリとを備える。タンクユニット33およびHPユニット7が備える各種弁類、ポンプ類等の作動は、これらと電気的に接続された制御装置36により制御される。
制御装置36とリモコン装置44とは、相互に通信可能に接続されている。リモコン装置44は、貯湯式給湯装置35の運転動作指令及び設定値の変更操作をするユーザーインターフェース装置である。リモコン装置44の設置場所に限定はない。リモコン装置44の設置場所としては、例えば、浴室及び台所等が挙げられる。また、リモコン装置44は1台でも良いし異なる場所に複数台設置されてもよい。リモコン装置44の他に、例えばスマートフォンのような携帯端末が貯湯式給湯装置35のユーザーインターフェースとして使用可能であってもよい。
リモコン装置44は、報知手段として機能する表示部44a及び設定手段として機能する操作部(図示しない)を備える。表示部44aは、例えば、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイでもよい。表示部44aは、例えば、貯湯式給湯装置35の状態に関する情報、貯湯式給湯装置35の設定内容に関する情報などを表示できる。操作部は、ユーザーが操作するためのボタン、ダイヤル、及び、キーなどを含んでもよい。表示部44aは、操作部の機能を兼ね備えるタッチスクリーンでもよい。リモコン装置44は、スピーカ及びマイク等をさらに備えてもよい。
ユーザーは、リモコン装置44を操作して、例えば風呂の温度及び浴槽湯量を設定することができる。また、ユーザーは、リモコン装置44を操作して、風呂自動運転を設定することができる。風呂自動運転が設定されると、浴水の温度、浴槽30の湯量をリモコン装置44で設定された温度、湯量に維持するように、必要に応じて浴水の昇温、冷却、又は、たし湯が行われる。
制御装置36は、貯湯温度センサ41,42,43によって貯湯タンク8内の湯水の温度分布を検出することにより、貯湯タンク8内の残湯量及び蓄熱量を検出する。制御装置36は、検出された残湯量及び蓄熱量等に基づいて、HPユニット7による貯湯タンク8内の湯水の沸き上げ運転の開始及び停止を制御する。
制御装置36は、HPユニット7及び熱源ポンプ12を稼働させることで沸き上げ運転を行う。沸き上げ運転では、三方弁11、第一四方弁16、及び、第二四方弁18の切り替えにより、貯湯タンク8内の下部の水が、水導出口8bから導出され、HP往き配管14等を経由し、HPユニット7へ送られる。そして、水冷媒熱交換器3を通過する間に加熱されて高温になった湯は、HP戻り配管15等を経由して、貯湯タンク8内に流入する。このような沸き上げ運転により、貯湯タンク8内に上から下に向かって湯が貯えられ、蓄熱される。貯湯温度センサ41、42、又は、43により把握される貯湯タンク8内の残湯量が所定量を超えると停止される。
本実施の形態の制御装置36は、更に、貯湯式給湯装置の配管の凍結を防止するための凍結予防制御を実行する凍結予防制御実行手段として機能する。凍結予防制御では、以下の第1モード又は第2モードのいずれかのモードでの沸き上げが実行される。図2及び図3は、図1の構成図に、沸き上げ時の湯水の流路を太線で追記した沸き上げの回路図であり、図2は第1モード、図3は第2モードの場合を示す。
第1モードでは、貯湯タンク8内の湯水全量の沸き上げ運転が実施される。第1モードでは、三方弁11、第一四方弁16、及び、第二四方弁18により、図2に示されるように、貯湯タンク8の下部の水導出口8b、水導出口配管10、第一送水配管13a、HP往き配管14、HPユニット7、HP戻り配管15、第一温水配管17a、第四温水配管19b、及び、貯湯タンク8の上部の温水導入出口8dが連通される形態に流路が切り替えられる。第1モードでは、貯湯タンク8の下部から、貯湯タンク8の湯水が導出され、貯湯タンク8の上部に湯水が戻される。第1モードでの沸き上げは、貯湯タンク8の湯水の全量が、制御装置36において設定される全量沸き上げ時の温度となった時点で完了する。
第2モードでは、貯湯タンク8内の下部の一部の湯水を沸き上げる沸き上げ運転が実施される。第2モードでは、三方弁11、及び、第一四方弁16により、図3に示されるように、貯湯タンク8の下部の水導出口8b、水導出口配管10、第一送水配管13a、HP往き配管14、HPユニット7、HP戻り配管15、第二温水配管17b、及び、貯湯タンク8の下部の水導入口8cが連通される形態に流路が切り替えられる。第2モードでは、貯湯タンク8の下部から、貯湯タンク8の下方に貯留された湯水が導出され、貯湯タンク8の下部に高温の湯が戻される。第2モードでの沸き上げは、貯湯タンク8の下部が、制御装置36において設定される下部沸き上げ時の温度(例えば、下部最低温度40℃)となった時点で完了する。
制御装置36は、凍結予防制御を行う場合、貯湯タンク8の残湯量に応じて、第1モードでの沸き上げを行うか、第2モードでの沸き上げを行うかを決定する。残湯量に対する比較値として基準量が予め設定され、制御装置36に記憶されている。そして、残湯量が基準量未満の場合には、貯湯タンク8の湯水全量を沸き上げる第1モードが選択され、基準量以上の場合には、貯湯タンク8の下部の一部の湯水を沸き上げる第2モードが選択される。基準量は、シミュレーション等により貯湯式給湯装置35ごとの最適な値に定めることができる。具体的な基準量としては、例えば、貯湯タンク8の全量に対して、半分程度の残湯量の値が用いられる。
制御装置36には、給水温度センサ60によって計測される水温(以下「給水温」とも称する)に対する比較値として、第一判定温度と第二判定温度とが、予め記録されている。第一判定温度は、凍結可能性を判定するための温度であり、第二判定温度は、実際に配管凍結が発生する可能性を判定するための温度である。第二判定値は、第一判定温度よりも低い。
制御装置36は、給水温が第一判定温度以下に低下した場合に、第1モード又は第2モードでの沸き上げ運転の開始のタイミングを算出する。沸き上げ運転の開始タイミングは、選択されたモードでの沸き上げが、水温が第二判定温度に到達する時点で完了するように設定される。
具体的に、沸き上げの開始タイミングの算出に際し、まず、制御装置36は、給水温のデータに基づいて、単位時間あたりの給水温の温度変化量ΔTwを算出する。なお、本実施の形態では、単位時間を1時間として説明する。そして算出された温度変化量ΔTwを用いて、水温が第一判定温度以下となった時点から第二判定温度に低下するまでにかかる時間の推定値である到達時間T1を次式により算出する。
Figure 0007342643000001
次に、選択されたモードでの沸き上げの開始から完了までに要する沸き上げ時間の推定値である沸上時間T2を算出する。つまり、第1モードが選択されている場合には、貯湯タンク8の全量の沸き上げに要する時間を算出し、第2モードが選択されている場合には、貯湯タンク8の下部が設定された温度に到達するのに要する時間が算出される。
具体的に、沸上時間T2は、次式により算出される。
Figure 0007342643000002
上記式において、目標沸上温度は、外気温や使用湯量等から制御装置36が算出する。残湯量は、貯湯温度センサ41~43の出力に基づき算出される。貯湯タンク8の容量は制御装置36に記憶されている。また、現在設定されているHPユニット7の加熱能力は、制御装置36により取得される。
第一判定温度に到達してから沸き上げを開始するまでの時間である待機時間は、到達時間T1から、沸上時間T2を減算した値(T1-T2)として算出される。制御装置36は、第一判定温度に到達してから待機時間が経過したタイミングを、選択されたモードでの沸き上げの開始タイミングとする。
次に、制御装置36が実行するより具体的な凍結予防制御の制御動作について説明する。図4は制御装置36による凍結予防制御の制御動作を示すフローチャートである。図4の制御は、一定の周期で繰り返し実行される。図4のステップS1では、給水部の水温が第一判定温度以下であるか否かが判別される。ステップS1で、給水部の水温が第一判定温度より高いと判別された場合には、今回の処理はそのまま終了する。
一方、給水部の水温が第一判定温度以下であると判別された場合には、次にステップS2に進み、貯湯タンク8の残湯量が基準量未満であるか否かが判別される。ステップS2で、残湯量が基準量未満であると判別された場合には、ステップS3に進み、第1モードが選択され、残湯量が基準量以上と判別された場合には、ステップS4に進み、第2モードが選択される。
ステップS3又はステップS4の次に、ステップS5に進み、選択されたモードでの待機時間が算出される。待機時間の算出は上述した通りである。次に、ステップS6に進み、第一判定温度に到達してからの経過時間が、待機時間以上であるか否かが判別される。経過時間が待機時間以上となっていない場合には、処理はステップS6に戻され、ステップS6の判別処理が一定間隔で繰り返される。
一方、ステップS6で、経過時間が待機時間以上と判別された場合、次に、ステップS7に進み、凍結防止のための沸き上げが開始される。その後、今回の処理は終了する。
図5は、本実施の形態の第1モードでの凍結予防運転のタイミングチャートである。図5において、横軸は時間を表し、縦軸左側は温度、右側は残湯量を表している。また、図5において、実線aは給水部の温度変化を示し、実線bは残湯量を示している。図5の例では、第一判定温度は4.0[℃]、第二判定温度は-3.0[℃]に設定されている。また、温度変化量ΔTwは、-1[℃]である。
図5に示される例では、給水温が、第一判定温度4.0[℃]以下になった時点t1で、残湯量が取得され、第1モードが選択され、待機時間が算出される。この例では、第1モードでの沸上時間は、1.5時間であり、待機時間は5.5時間である。時点t1からの経過時間が、待機時間となった時点t2で、沸き上げが開始される。第1モードは全量の沸き上げ運転であるので、残湯量は増加し、沸き上げ時間の1.5時間経過後の時点t3には、満タンの状態に到達して、凍結防止の沸き上げも完了する。
なお、この例と同じ第一判定温度、第二判定温度、温度変化量ΔTwとし、第2モードでの沸き上げ時間を0.5[h]とした場合、第2モードの場合の待機時間は、6.5時間後となる。
以上説明したように、本実施の形態の制御によれば、貯湯タンク8の残湯量が考慮されて適切な沸き上げ運転のモードが選択された上で、凍結が開始すると予想される温度に到達するときに沸き上げが完了する最適なタイミングで沸き上げが開始される。従って、より適切なタイミングで凍結予防の制御を実行することができ、より確実に凍結を防止しつつ、凍結予防のための無駄な沸き上げ運転の実行を回避することができる。
なお、制御装置36は、給水温が第一判定温度以下となったあとの待機時間の間に、すなわち、選択されたモードにより凍結予防のための沸き上げ開始前に、給水温が第二判定温度以下となったときは、直ちに沸き上げ運転を実施する構成としてもよい。この場合の沸き上げ運転は、選択されたモードでの沸き上げ運転とする構成としてもよいし、あるいは、選択されたモードに関わらず、第1モードでの沸き上げ、あるいは第2モードでの沸き上げを行う構成としてもよい。
また、第一判定温度及び第二判定温度は、予め制御装置36に記憶されている値としたが、これらの判定温度を、ユーザーがリモコン装置44等を用いて変更できる構成としてもよい。
また、制御装置36は、HPユニット7で沸き上げ運転ができない故障の発生を検出した場合は、沸き上げ運転を行わない構成としてもよい。この場合、第1モードが選択されている場合には、貯湯タンク8の下部の湯水をHPユニット7を経由して貯湯タンク8の上部に循環させ、第2モードが選択されている場合には、貯湯タンク8の下部の湯水をHPユニット7を経由して、貯湯タンク8の下部に循環させる運転を行う構成としてもい。これにより、HPユニット7の故障時にも凍結を予防することができる。
また、ユーザーがリモコン装置44等の操作によって、HPユニット7での沸き上げ運転を禁止する沸き上げ禁止モードを設定している場合であっても、制御装置36は、上記の凍結予防の沸き上げを実行できる構成としてもよい。これにより、より確実に凍結を予防できる。
制御装置36は、凍結予防の沸き上げ実施中は、リモコン装置44の表示部44aに、凍結予防の沸き上げ運転の実施中である旨のガイダンスを表示させることで報知を行う構成としてもよい。これにより、ユーザーは、機器の誤動作ではないことを確認することができる。
ヒートポンプユニット7の加熱能力を切り替え可能な構成である場合、制御装置36は、第1モードの沸き上げ時のHPユニット7の加熱能力を、第2モードの沸き上げ時の加熱能力よりも大きくする構成としてもよい。第2モードは、貯湯タンク8内の残湯量が多いため、貯湯タンク8内の雰囲気温度が高いことに加え、沸き上げ量が第1モードに比べて少ない。従って、第2モードが選択される状況下での凍結予防の緊急性が低いと考えられる。そこで、第2モードでは、HPユニット7の加熱能力を低く調整することで、消費エネルギーの低減を図る。具体的に例えば、第1モードのHPユニット7の加熱能力を2.0L/minとする場合、第2モードのHPユニットの加熱能力を1.5L/minにするなど、第2モードの加熱能力を、第1モードでの加熱能力に対し75[%]程度に抑えた加熱能力とする。
制御装置36は、第1モードでの沸き上げ運転が開始される前の待機時間中に、第2モードの循環流路(即ち、貯湯タンク8下部から湯水を取り出しHPユニット7を経由して貯湯タンク8の下部に流入させる経路)で、貯湯タンク8の下部の湯水を、所定時間、循環させる構成としてもよい。第1モードが選択される場合、第2モードが選択される場合に比べて凍結予防の緊急性が高い状況にあると判断できる。従って、沸き上げ運転が開始される前に、HPユニット7に湯水を循環させておくことで、HPユニット7が立ち上がるまでの時間に、特に凍結の可能性の高い貯湯タンク8の下部の流路の流体の循環を行うことで、凍結予防の確実性を確保することができる。
制御装置36は、貯湯式給湯装置に内蔵されたいずれかの部品が故障している故障状態であっても、その部品が、凍結予防のための沸き上げ運転の実行に関係しない部品、つまり、図2及び図3の各モードでの沸き上げの回路上に配置されていない部品である場合には、第1モード又は第2モードの凍結防止のための沸き上げ運転を実行する構成としてもよい。これにより、沸き上げ回路の凍結破損を防止することができる。
制御装置36は、貯湯タンク8の湯水の沸き上げ運転が実行できない貯湯量満量状態の場合は、HPユニット7による沸き上げ運転を実施せず、第2モードの流路で貯湯タンク8内の湯水を循環のみ実施するように構成されていてもよい。これにより、貯湯タンク8の下部の凍結を予防することができる。
貯湯式給湯装置は、ユーザーがリモコン装置44等の操作により、凍結予防の沸き上げの実行を禁止する凍結予防禁止手段を更に備える構成としてもよい。この場合、制御装置36は、凍結予防の沸き上げ運転の禁止が設定されているときは、凍結予防の動作条件となっても凍結予防の制御を実施しない構成とする。これにより、給湯機の故障部位の確認作業などに、凍結予防運転を確実に停止させることができる。
1 圧縮機、 3 水冷媒熱交換器、 4 膨張弁、 5 冷媒循環配管、 6 空気熱交換器、 7 HPユニット、 8 貯湯タンク、 8a 水導入口、 8b 水導出口、 8c 水導入口、 8d 温水導入出口、 8e 温水導入出口、 8f 中温水導出口、 8g 中温水導入口、 9 給水管路、 9a 第一給水配管、 9b 第二給水配管、 9c 第三給水配管、 9d 第四給水配管、 10 水導出口配管、 11 三方弁、 12 熱源ポンプ、 13a 第一送水配管、 13b 第二送水配管、 14 HP往き配管、 15 HP戻り配管、 16 第一四方弁、 17a 第一温水配管、 17b 第二温水配管、 18 第二四方弁、 19a 第三温水配管、 19b 第四温水配管、 19c 第五温水配管、 20 ふろ用熱交換器、 20a 第一タンク循環配管、 20b 第二タンク循環配管、 20c 第三タン循環配管、 21 温水導出配管、 22 給湯用混合弁、 23 ふろ用混合弁、 24 給湯配管、 25 風呂配管、 26 ふろ用電磁弁、 27 ふろ往き配管、 28 ふろ戻り配管、 29 ふろ循環ポンプ、 30 浴槽、 31 減圧弁、 33 タンクユニット、 34 給湯栓、 35 貯湯式給湯装置、 36 制御装置、 37 ふろ往き温度センサ、 39 外気温度センサ、 41 貯湯温度センサ、 42 貯湯温、 43 貯湯温度センサ、 44 リモコン装置、 50 逆止弁、 60 給水温度センサ、 78 中温水切換弁、 79 中温配管

Claims (11)

  1. 貯湯タンクと、
    前記貯湯タンク内の湯水を加熱する沸き上げ運転を行うヒートポンプユニットと、
    前記貯湯タンクの下部に接続され、前記貯湯タンクに給水するための給水部と、
    前記給水部の水温である給水温を検出する温度検出手段と、
    前記貯湯タンクの残湯量を検出する残湯量検出手段と、
    前記沸き上げ運転の動作を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記給水温が、第一判定温度以下となったときに、凍結を予防するための凍結予防制御を行う凍結予防制御実行手段を備え、
    前記凍結予防制御実行手段は、前記凍結予防制御を実行する場合、
    前記貯湯タンク内の全量の湯水の沸き上げを行う第1モードと、前記貯湯タンクの下部側の一部の湯水の沸き上げを行う第2モードとの何れかのモードから、前記残湯量が基準量未満である場合には前記第1モードを、前記残湯量が前記基準量以上である場合には前記第2モードを、選択モードとして選択し、
    前記選択モードでの沸き上げが、前記給水温が前記第一判定温度より低い第二判定温度に到達するタイミングで完了するように、前記選択モードでの沸き上げを開始する、
    ように構成された貯湯式給湯装置。
  2. 前記凍結予防制御実行手段は、
    前記選択モードでの沸き上げの開始から完了までに要する時間の推定値を沸上時間として算出し、
    前記給水温の単位時間あたりの温度変化量に基づいて、前記給水温が前記第一判定温度以下となった時点から、前記第一判定温度より低い第二判定温度に到達するまでにかかる時間の推定値を到達時間として算出し、
    前記給水温が前記第一判定温度以下となった時点からの経過時間が、前記到達時間から前記沸上時間を減算した時間となったときに、前記選択モードでの沸き上げ運転を開始する、
    ように構成された請求項1に記載の貯湯式給湯装置。
  3. 前記凍結予防制御実行手段は、前記給水部の温度が前記第一判定温度以下となった後、前記選択モードによる沸き上げの開始前に、前記給水部の温度が前記第二判定温度以下となったときは、直ちに前記沸き上げ運転を開始する請求項1又は2に記載の貯湯式給湯装置。
  4. 前記凍結予防制御実行手段は、
    前記ヒートポンプユニットに、前記沸き上げ運転ができない故障が発生した場合、
    前記選択モードが前記第1モードである場合には、前記貯湯タンクの下部の湯水を、前記ヒートポンプユニットを経由して前記貯湯タンクの上部に循環させ、
    前記選択モードが前記第2モードである場合には、前記貯湯タンクの下部の湯水を、前記ヒートポンプユニットを経由して前記貯湯タンクの下部に循環させる、
    ように構成された請求項1から3の何れか1項に記載の貯湯式給湯装置。
  5. 前記沸き上げ運転を禁止する沸上禁止モードを設定する設定手段を、更に備え、
    前記凍結予防制御実行手段は、前記沸上禁止モードが設定されている場合であっても、前記第1モード又は前記第2モードによる沸き上げを実行できるように構成された請求項1から4の何れか1項に記載の貯湯式給湯装置。
  6. 前記貯湯式給湯装置の動作状態をユーザに報知することができる報知手段を、更に備え、
    前記凍結予防制御実行手段は、前記第1モード又は前記第2モードによる沸き上げの実行中に、前記報知手段により、凍結予防のための沸き上げ運転が実施されていることをユーザに報知するように構成された請求項1から5の何れか1項に記載の貯湯式給湯装置。
  7. 前記ヒートポンプユニットの加熱能力は、複数の加熱能力の間で切り替え可能であり、
    前記凍結予防制御実行手段は、前記第1モードで沸き上げを行う際のヒートポンプユニットの加熱能力を、前記第2モードで沸き上げを行う際のヒートポンプの加熱能力より大きな加熱能力とするように構成された請求項1から6の何れか1項に記載の貯湯式給湯装置。
  8. 前記凍結予防制御実行手段は、前記第1モードでの沸き上げ運転の開始前に、前記貯湯タンクの下部から前記ヒートポンプユニットを経由して前記貯湯タンクの下部に湯水を循環させることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の貯湯式給湯装置。
  9. 前記凍結予防制御実行手段は、前記貯湯式給湯装置を構成する何れかの部品の故障が判定された故障判定状態であっても、
    前記第1モード又は前記第2モードによる沸き上げが可能な場合には、前記第1モード又は前記第2モードの沸き上げを実行できるように構成された請求項1から8の何れか1項に記載の貯湯式給湯装置。
  10. 前記凍結予防制御実行手段は、前記貯湯タンクの貯湯量が満量であり前記沸き上げ運転を実行できない場合には、
    前記ヒートポンプユニットを稼働せず、前記貯湯タンクの下部から前記ヒートポンプユニットを経由して、前記貯湯タンクの下部に湯水を循環させるように構成された請求項1から9の何れか1項に記載の貯湯式給湯装置。
  11. 前記凍結予防制御の沸き上げの実行禁止を設定する設定手段を、更に備え、
    前記凍結予防制御実行手段は、前記凍結予防制御の沸き上げ運転の実行の禁止が設定されているときは、前記凍結予防制御を実行しないように構成された請求項1から10の何れか1項に記載の貯湯式給湯装置。
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