JP7342597B2 - 制御装置及びモータ装置 - Google Patents
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Description
上記構成では、基板間コネクタに各基板のたわみに応じた力が作用する場合であっても、基板間コネクタ自身が揺動可能とされていることから、各基板にたわみが生じたことに起因する基板間コネクタへの影響をさらに抑えることができる。
モータ装置がステアリング装置に搭載されるものである場合、車両の走行に伴う振動が発生しやすいため、当該振動が各基板に伝わり易い。このため、上記構成を採用した制御装置を上記モータ装置に搭載することは好適である。
図1及び図2に示すように、モータ装置1は、モータ2と、制御装置3と、ハウジング4とを備えている。モータ2は、制御装置3の制御対象である。ハウジング4は、モータ2及び制御装置3を収容している。モータ2は、例えば車両の電動パワーステアリング装置に搭載されるモータである。制御装置3は、パワー素子群30aが実装されている第1基板としてのパワー基板30と、制御素子群31aが実装されている第2基板としての制御基板31と、パワー基板30と制御基板31との間に配置されているとともにパワー基板30と制御基板31とを接続する基板間コネクタ32とを備えている。モータ装置1は、後述する第1系統のモータコイルに対応した第1系統の部分及び第2系統のモータコイルに対応した第2系統の部分の2系統から構成されている。なお、以下では、説明の便宜上、モータ2の回転軸2aの軸方向Xを基準として、制御装置3側を第1軸方向、モータ2側を第2軸方向という。軸方向Xは、モータ2の回転軸2aの延びる方向である。
図3に示すように、ハウジング4は、モータハウジング40と、ヒートシンク41と、情報授受部42とを有している。モータハウジング40は、有底筒状体をなしている。モータハウジング40は、第1軸方向側に開口している。ヒートシンク41は、モータハウジング40の開口を閉塞している。ヒートシンク41は、モータ2及び制御装置3の放熱を促すために設けられている。情報授受部42は、ヒートシンク41におけるモータ2と反対側の部分を覆っている。情報授受部42は、外部機器との間で情報を授受するために設けられている。モータハウジング40と、ヒートシンク41及び情報授受部42により、モータ2及び制御装置3はハウジング4の内部に収容されている。モータハウジング40及びヒートシンク41は、金属製である。
ステータ21は、モータハウジング40の筒状部の内壁面に固定された円筒状のステータコア23、及びステータコア23に巻回されたモータコイル24を有している。モータコイル24の接続端子24aは、バスバー25を介してパワー基板30に接続されている。モータコイル24は、第1系統のモータコイル及び第2系統のモータコイルから構成されている。また、バスバー25は、第1系統のバスバー及び第2系統のバスバーから構成されている。
図3に示すように、パワー基板30及び制御基板31は、軸方向Xにおいて並んで配置されている。制御基板31は、その板厚方向においてパワー基板30と対向して配置されている。すなわち、パワー基板30の板厚方向と制御基板31の板厚方向とは同じである。また、パワー基板30及び制御基板31が対向する対向方向は、軸方向Xと同じである。パワー基板30は、軸方向Xにおいて、第1ヒートシンク50と制御基板31との間に配置されている。制御基板31は、軸方向Xにおいて、パワー基板30と情報授受部42との間に配置されている。パワー基板30及び制御基板31は、ハウジング4に対して固定されている。詳しくは、パワー基板30は、パワー基板30に形成された貫通孔にねじ93が挿通することによって、第2ヒートシンク51に対して複数部位で固定されている。本実施形態では、パワー基板30は、パワー基板30に形成された3つの貫通孔にそれぞれねじ93が挿通することによって、第2ヒートシンク51に対して3箇所で固定されている。ねじ93は、軸部93a及び頭部93bを有している。パワー基板30に形成された貫通孔を挿通しているねじ93の軸部93aが第2ヒートシンク51に螺着することにより、パワー基板30は第2ヒートシンク51に固定されている。また、制御基板31は、制御基板31に形成された貫通孔にねじ94が挿通すること及び接続端子61bとの間の半田付けによって、情報授受部42に対して複数部位で固定されている。本実施形態では、制御基板31は、制御基板31に形成された3つの貫通孔にそれぞれねじ94が挿通することによって、情報授受部42に対して3箇所で固定されている。また、制御基板31は、制御基板31の表面に接続端子61bが半田付けされることによって、情報授受部42に対して固定されている。ねじ94は、軸部及び頭部を有している。制御基板31に形成された貫通孔を挿通しているねじ94の軸部が情報授受部42に螺着することにより、制御基板31は情報授受部42に固定されている。パワー基板30は、モータハウジング40の開口端部及びヒートシンク41の形状に対応した略四角形状の四隅が形成されていない形状をなしている。パワー基板30は、対向する2つの側辺から互いに離間する方向に延出する2つの延出部30bを有している。制御基板31は、モータハウジング40の開口端部及びヒートシンク41の形状に対応した略四角形状の四隅が形成されていない形状をなしている。制御基板31は、対向する2つの側辺から互いに離間する方向に延出する2つの延出部31bを有している。パワー基板30及び制御基板31は、表面に配線パターンが露出しているプリント基板である。
図4及び図5に示すように、パワー基板30の第2ヒートシンク51に対する固定部位は3つある。パワー基板30の第2ヒートシンク51に対する固定部位のうち基板間コネクタ32に最も近接した固定部位ではない2つの固定部位は、2つの延出部30bにそれぞれ配置されている。パワー基板30の第2ヒートシンク51に対する固定部位のうち基板間コネクタ32に最も近接した固定部位100は、第1基板間コネクタ33と第2基板間コネクタ34との間に配置されている。詳しくは、固定部位100は、第1基板間コネクタ33と第2基板間コネクタ34とを結ぶ線分と直交するとともに当該線分の中点Pを通る中間線Lm上における当該線分よりもパワー基板30の外側の部分に配置されている。パワー基板30における第1基板間コネクタ33が実装されている部位と第1基板間コネクタ33に最も近接した固定部位100との間の距離は、パワー基板30における第2基板間コネクタ34が実装されている部位と第2基板間コネクタ34に最も近接した固定部位100との間の距離と等しく設定されている。すなわち、パワー基板30の第2ヒートシンク51に対する固定部位のうち第1基板間コネクタ33に最も近接した固定部位と、パワー基板30の第2ヒートシンク51に対する固定部位のうち第2基板間コネクタ34に最も近接した固定部位とは同一である。固定部位100は、パワー基板30に形成された貫通孔及びねじ93によって構成されている。
振動が作用することや温度変化に起因して熱膨張及び熱収縮が生じたときには、パワー基板30及び制御基板31は部分的にたわむことがある。この点、本実施形態では、パワー基板30の第2ヒートシンク51に対する固定部位のうち基板間コネクタ32に最も近接した固定部位100と、制御基板31の情報授受部42に対する固定部位のうち基板間コネクタ32に最も近接した固定部位101とは軸方向Xにおいて重なっている。このことから、各基板における基板間コネクタ32が実装されている部位から基板間コネクタ32に最も近接した固定部位までの距離は、パワー基板30と制御基板31とで同程度にすることができる。このため、パワー基板30及び制御基板31にたわみが生じたときにおいて、パワー基板30における基板間コネクタ32が実装されている部位のたわみ量と、制御基板31における基板間コネクタ32が実装されている部位のたわみ量とがばらつくことが抑えられている。
(1)固定部位100と固定部位101とが軸方向Xにおいて重なっていることから、パワー基板30及び制御基板31においてそれぞれ生じたたわみがばらつくことに起因する基板間コネクタ32への影響を抑えることができる。
・本実施形態では、基板間コネクタ32によってパワー基板30と制御基板31とを接続したが、基板間コネクタ32によって接続する2つの基板はこれに限らない。例えば、基板間コネクタ32は、第1系統のパワー素子及び制御素子が実装された基板と、第2系統のパワー素子及び制御素子が実装された基板とを接続するものであってもよい。
・パワー基板30における固定部位100の位置は、適宜変更可能である。また、制御基板31における固定部位101の位置は、適宜変更可能である。
・モータ装置1は、第1系統及び第2系統の2系統から構成されていたが、1系統から構成されていてもよいし、3系統以上から構成されていてもよい。
Claims (5)
- ハウジングに固定されている第1基板と、
前記第1基板と互いに板厚方向において対向して配置されているとともに前記ハウジングに固定されている第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に配置されているとともに前記第1基板と前記第2基板とを接続する基板間コネクタとを備え、
前記基板間コネクタにおける前記第1基板に実装されている部位と前記基板間コネクタにおける前記第2基板に実装されている部位とは、前記第1基板及び前記第2基板が対向する対向方向において重なっており、
前記第1基板の前記ハウジングに対する固定部位のうち前記基板間コネクタに最も近接した固定部位と、前記第2基板の前記ハウジングに対する固定部位のうち前記基板間コネクタに最も近接した固定部位とは、前記対向方向において重なっている制御装置。 - 前記基板間コネクタは、第1基板間コネクタ及び第2基板間コネクタを有し、
前記第1基板の前記ハウジングに対する固定部位のうち前記第1基板間コネクタに最も近接した固定部位と、前記第1基板の前記ハウジングに対する固定部位のうち前記第2基板間コネクタに最も近接した固定部位とは同一であり、
前記第2基板の前記ハウジングに対する固定部位のうち前記第1基板間コネクタに最も近接した固定部位と、前記第2基板の前記ハウジングに対する固定部位のうち前記第2基板間コネクタに最も近接した固定部位とは同一である請求項1に記載の制御装置。 - 前記基板間コネクタは、前記対向方向及び前記対向方向と直交する方向に揺動可能なフローティングコネクタである請求項1または2に記載の制御装置。
- 請求項1~3のいずれか一項に記載の制御装置と、前記制御装置の制御対象であるモータとを備えるモータ装置において、
前記モータは、ステアリング装置に搭載されるモータであるモータ装置。 - 前記ハウジングは、前記モータを収容する有底筒状のモータハウジングと、前記モータハウジングの開口を覆うとともに放熱を促すヒートシンクと、前記ヒートシンクにおける前記モータと反対側の部分を覆うとともに外部機器との間で情報を授受する情報授受部とを有しており、
前記第1基板は、前記ヒートシンクに固定されているとともに、前記モータへ供給する電流を制御するパワー素子群が実装されているパワー基板であり、
前記第2基板は、前記情報授受部に固定されているとともに、前記モータの駆動を制御する制御素子群が実装されている制御基板である請求項4に記載のモータ装置。
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