JP7340381B2 - 空間周波数比測定装置およびそのプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、ディスプレイと当該ディスプレイを撮影するカメラとの空間周波数の比を測定する空間周波数比測定装置およびそのプログラムに関する。
近年、UHDTV(Ultra High Definition Television、超高精細テレビ)、スマートフォン、タブレットデバイス等の登場で、ディスプレイの高解像度化が進んでいる。これらの解像度のスペックは、通常、ピクセル解像度(画素数)で表される。
一方、ディスプレイの画素構造は、従来のRGBストライプだけではなく、ペンタイル、RGBW、RGB原色以外の光学カラーチャンネルを有したマルチ・クロマティックディスプレイ等、様々な新しいテクノロジが普及してきている。また、従来のRGBストライプは、その3つの光学カラーチャンネルのセットで一画素を構成しているが、マルチ・クロマティックディスプレイでは、必ずしもそれぞれの画素にRGBとその他の光学カラーチャンネルが揃って一画素を構成しておらず、画素の単位が曖昧な場合があり、4K、8Kといった画素数が同じディスプレイであっても、空間解像度特性が異なり得る。
そのため、解像度の高いカメラでディスプレイのサブピクセル構造が分析できる高倍率でディスプレイを撮影し、ディスプレイの空間解像度特性を分析することが求められている。
従来、解像度の高いカメラでディスプレイを撮影し、ディスプレイの空間解像度特性を分析する手法として、ディスプレイに矩形波(非特許文献1)や正弦波(非特許文献2)を表示して変調度を測定する手法がある。
このディスプレイの変調度を測定する従来手法は、図17(a)に示すように、水平方向または垂直方向に白黒の矩形波のパターンPをディスプレイに表示し、カメラで撮影する。なお、図17(a)は、画素構造の例としてRGBWの構造を示し、1画素ごとに白黒を表した水平方向の矩形波のパターンPを表示した例を示している。
そして、従来手法は、カメラで撮影した画像から、図17(b)に示すように、横軸をカメラ画素位置(水平方向または垂直方向)、縦軸を輝度(画素値)とした、サブ画素単位の位置の輝度(図17中、実線)に1画素幅の平滑化フィルタをかけて(図17中、破線)変調度を測定している。
このように、ディスプレイをカメラで撮影し、撮影画像からディスプレイの分析を行う場合、ディスプレイとカメラとの相対関係として、予めピクセル解像度の比等の空間周波数比の情報が必要になる。一般的に、ディスプレイとカメラとのピクセル解像度の比は、ディスプレイの画素サイズとカメラのイメージセンサの画素サイズの情報、および、カメラのレンズ倍率から求めることができる。また、カメラのレンズ倍率は、レンズの焦点距離と被写体距離とから求めることができる。
"IDMS(Information Display Measurements Standard)", SID(Society of Information Display), ICDM(International Committee for Display Metrology), version1.03, pp.109-138, June 1, 2012. Triantaphillidou, S. and Jacobson, R.E.,"Measurements of the modulation transfer function of image displays", Journal of Imaging Science and Technology. 48 (1), pp.58-65, 2004.
従来、ディスプレイとカメラとの空間周波数の比を求めるためには、前記した通り、それぞれの画素サイズの情報やレンズ倍率が必要となる。
しかし、これらの情報の取得には、事前に開示されたディスプレイおよびカメラのスペック等が必要になり、それらを入手することは困難な場合がある。また、これらの情報は、仕様と一致しない場合がある。
そこで、これらの情報を必要とせずに、ディスプレイとカメラとの空間周波数の比を求める手法が望まれている。
本発明は、このような要望に鑑みてなされたもので、ディスプレイの画像をカメラで撮影した撮影画像から、ディスプレイとカメラとの空間周波数の比を測定することが可能な空間周波数比測定装置およびそのプログラムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る空間周波数比測定装置は、ディスプレイに表示された、単一画素値の画像に円と前記円の中心点とを順に明るさが異なるように描画した測定用画像を、カメラで撮影した撮影画像から、前記ディスプレイと前記カメラとの空間周波数比を測定する空間周波数比測定装置であって、画像入力手段と、円中心探索手段と、局所ピーク探索手段と、ピーク間画素数算出手段と、画素数比算出手段と、を備える構成とした。
かかる構成において、空間周波数比測定装置は、画像入力手段によって、カメラから測定用画像を撮影した撮影画像を入力する。
そして、空間周波数比測定装置は、円中心探索手段によって、撮影画像上の画素の明るさに基づいて、撮影画像において円の中心点の位置を探索する。
さらに、空間周波数比測定装置は、局所ピーク探索手段によって、円中心探索手段で探索された中心点を通る撮影画像内の水平ラインおよび垂直ラインにおいて、明るさの局所ピークの位置を探索する。この水平ラインおよび垂直ラインには、円と交差する点と、中心点とで局所ピークが存在する。
そして、空間周波数比測定装置は、ピーク間画素数算出手段によって、中心点の局所ピークから、水平ラインおよび垂直ラインにおける中心点の上下左右の各局所ピークまでの局所ピーク間の画素数を求めて平均化する。この局所ピーク間の画素数の平均値は、局所ピークである中心点と円上の点との距離であって、撮影画像上の円の半径となる。
そして、空間周波数比測定装置は、画素数比算出手段によって、測定用画像上の円の半径の画素数と、撮影画像上の円の半径の画素数との比を算出する。この半径の画素数の比は、カメラの画素を基準としたディスプレイとカメラとの空間周波数比と対応するものであるため、空間周波数比測定装置は、画素数比算出手段で算出した半径の比を、ディスプレイとカメラとの空間周波数比として出力する。
なお、ピーク間画素数算出手段が、水平ラインおよび垂直ラインと円が交差する点から撮影画像上の円の直径の画素数を求め、画素数比算出手段が、測定用画像上の円の直径の画素数と、撮影画像上の円の直径の画素数との比により、ディスプレイとカメラとの空間周波数比を求めてもよい。
この空間周波数比測定装置は、コンピュータを、前記した各手段として機能させるための空間周波数比測定プログラムで動作させることができる。
本発明は、以下に示す優れた効果を奏するものである。
本発明によれば、ディスプレイの画素構造、画素サイズ、あるいは、カメラの画素サイズ、レンズ倍率等の情報が未知であっても、ディスプレイおよびカメラの空間周波数の比を測定することができる。
これによって、本発明で測定する空間周波数比を、カメラで撮影した画像からディスプレイのMTFを測定するディスプレイMTF測定装置で利用することができる。
本発明の実施形態に係る空間周波数比測定装置の構成を示すブロック構成図である。 測定対象のディスプレイに表示する点およびその点を中心とする円の例を示す画面例である カメラでディスプレイを撮影した画像を説明するための説明図である。 水平方向または垂直方向の画素位置と画素値との関係を示すグラフ図である。 中心点を基準に上下左右の半径の値を表示した例を示す画面例である。 本発明の実施形態に係る空間周波数比測定装置の動作を示すフローチャートである。 参考例の実施形態に係るディスプレイMTF測定装置の構成を示すブロック構成図である。 測定対象のディスプレイに表示する直線ラインの例を示す画面例である カメラの撮影画像におけるROIを説明するための説明図である。 ROI画像のエッジの傾きを説明するための説明図である。 ROI画像の画素の位置と投影軸のビンの位置との対応関係を説明するための説明図である。 線広がり関数の生成手法を説明するための説明図である。 フーリエ変換手段で生成されるMTFの例を示すグラフ図である。 MTFを補正してディスプレイMTFを生成する手法を説明するための説明図である。 参考例の実施形態に係るディスプレイMTF測定装置の動作を示すフローチャートである。 空間周波数比測定装置を組み込んだディスプレイMTF測定装置の構成を示すブロック構成図である。 従来のディスプレイMTFを測定する手法を説明するための説明図であって、(a)はRGBWの画素構造のディスプレイで矩形波を表示する例、(b)は矩形波をカメラで撮影し、平滑化したカメラ画像の画素値の例を示すグラフ図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[空間周波数比測定装置の構成]
最初に、図1を参照して、本発明の実施形態に係る空間周波数比測定装置1の構成について説明する。
空間周波数比測定装置1は、ディスプレイ2に対向して配置したカメラ3で測定用画像を撮影した撮影画像から、ディスプレイ2とカメラ3との空間周波数比を測定するものである。
ディスプレイ2は、空間周波数比を測定する対象となる表示装置である。このディスプレイ2は、UHDTV、スマートフォン、タブレットデバイス等、画像を表示する装置であればなんでもよい。また、ディスプレイ2の画素構造は、RGBストライプに限定されず、ペンタイル、RGBW等、どのような画素構造であっても構わない。
空間周波数比測定装置1は、ディスプレイ2、カメラ3および表示装置4を接続して動作する。
カメラ3は、空間周波数比を測定する対象となる撮影装置である。カメラ3は、ディスプレイ2の空間周波数よりも高い空間周波数でディスプレイ2の画面を撮影する。
なお、カメラ3は、ディスプレイ2と正対させて配置するが、ディスプレイ2の画面と平行な面において回転していてもよい。
表示装置4は、カメラ3が撮影した画像、測定結果等を表示するものである。例えば、表示装置4は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等である。
以下、空間周波数比測定装置1の構成について詳細に説明する。
図1に示すように、空間周波数比測定装置1は、測定用画像表示手段10と、画像入力手段11と、円中心探索手段12と、局所ピーク探索手段13と、ピーク間画素数算出手段14と、画素数比算出手段15と、を備える。
測定用画像表示手段10は、ディスプレイ2に空間周波数比を測定するための画像(測定用画像)を表示するものである。測定用画像は、単一画素値の画像、円、円の中心点の順に明るさが異なるように単一画素値の画像に円および中心点を描画した画像である。
測定用画像表示手段10は、ディスプレイ2の任意の位置に、点と当該点を中心点とする予め定めた半径(例えば、10ピクセル)の円を描画した測定用画像をディスプレイ2に表示する。例えば、測定用画像表示手段10は、図2に示すように、黒色の背景画像に背景画像よりも画素値が高い(明るい)白色の点(中心点O)と円Cとを描画した測定用画像をディスプレイ2に表示する。中心点Oは、円Cよりも高い(明るい)画素値とする。なお、測定用画像は、画素値の明るさを反転(白黒反転)したものであっても構わない。
中心点Oおよび円Cは幅1ピクセル程度の幅とするが、カメラ3での判別性を高めるため、測定用画像表示手段10は、測定用画像にアンチエイリアシング処理を行って、中心点Oおよび円Cの幅を数ピクセルとすることが好ましい。
画像入力手段11は、カメラ3で撮影した画像(撮影画像)を入力するものである。
図3に示すように、画像入力手段11が入力した撮影画像Gは、中心点Oと円Cとが、背景画像よりも画素値が高い状態で撮影される。また、撮影画像Gは、中心点Oが円Cよりも画素値が高い状態で撮影される。
なお、画像入力手段11は、撮影画像に、ガウシアンフィルタ等のローパスフィルタをかけることが好ましい。これによって、画像入力手段11は、撮影画像に撮影されたディスプレイ2の画素構造(サブピクセル構造)をぼかしたり、カメラ3のノイズを抑制したりすることができる。また、画像入力手段11は、カメラ3がビデオカメラの場合、逐次入力される撮影画像(フレーム)を予め定めたフレーム数ごとに加算平均することが好ましい。
画像入力手段11は、入力した撮影画像を円中心探索手段12および局所ピーク探索手段13に出力する。
円中心探索手段12は、撮影画像内で、円の中心点の位置を探索するものである。なお、図3に示す撮影画像Gの中で、中心点Oは円Cよりも画素値が高いため、円中心探索手段12は、撮影画像Gの中で画素値が最も高い画素位置を、円の中心点の位置とする。
円中心探索手段12は、探索した円の中心点の位置を局所ピーク探索手段13に出力する。
局所ピーク探索手段13は、円中心探索手段12で探索された中心点を通る撮影画像内の水平ラインおよび垂直ラインにおいて、画素値の局所ピークの位置を探索するものである。
中心点を通る水平ラインにおいて、中心点と、水平ラインおよび円が交差する2点との計3か所が局所ピークとなる。
同様に、中心点を通る垂直ラインにおいて、中心点と、垂直ラインおよび円が交差する2点との計3か所が局所ピークとなる。
例えば、撮影画像内の中心点の位置が水平ラインの画素位置“150”、円の半径が“100”のとき、図4に示すように、横軸に画素位置(ここでは、水平ラインの画素位置とする)、縦軸に画素値をとったグラフ上で、画素位置“50”,“150”,“250”が他の画素よりも画素値が局所的に高い局所ピークの位置となる。なお、垂直ラインにおいても同様である。
局所ピーク探索手段13は、水平ラインおよび垂直ラインにおいて、それぞれ求めた3点の局所ピークの画素位置をピーク間画素数算出手段14に出力する。
ピーク間画素数算出手段14は、水平ラインおよび垂直ラインのそれぞれの方向別に、局所ピーク探索手段13で探索された局所ピークのピーク間の画素数を算出するものである。
ピーク間画素数算出手段14は、水平ラインの3点の局所ピークの画素位置から、右側の局所ピークの画素位置と中央の局所ピークの画素位置との差を算出する。この差は、円の中心から右側の半径の画素数に相当する。また、ピーク間画素数算出手段14は、中央の局所ピークの画素位置と左側の局所ピークの画素位置との差を算出する。この差は、円の中心から左側の半径の画素数に相当する。
また、ピーク間画素数算出手段14は、垂直ラインの3点の局所ピークの画素位置から、下側の局所ピークの画素位置と中央の局所ピークの画素位置との差を算出する。この差は、円の中心から下側の半径の画素数に相当する。また、ピーク間画素数算出手段14は、中央の局所ピークの画素位置と上側の局所ピークの画素位置との差を算出する。この差は、円の中心から上側の半径の画素数に相当する。
このように、ピーク間画素数算出手段14は、円の中心点から、4方向の半径を算出する。
そして、ピーク間画素数算出手段14は、4方向の半径の平均値を算出し、撮影された円の半径の画素数とする。
なお、4方向の半径の差が予め定めた誤差(例えば、1画素)よりも大きく異なる場合、カメラ3は、ディスプレイ2に対して正対していないことになる。そこで、ピーク間画素数算出手段14は、例えば、図5に示すように、表示装置4に、4方向の半径を表示することが好ましい。図5は、画面上に、中心点と円を描画し、局所ピークとして検索された円周上の点近傍に、半径の画素数を表示した例を示している。
これによって、測定者は、カメラ3をディスプレイ2と正対するように配置することが容易になる。
ピーク間画素数算出手段14は、算出した局所ピークのピーク間の画素数である円の半径の画素数を画素数比算出手段15に出力する。
画素数比算出手段15は、ディスプレイ2に表示された測定用画像の円の半径の画素数(ディスプレイ2の画素数)と、撮影画像上の円の半径の画素数(カメラ3の画素数)との比を算出するものである。
画素数比算出手段15は、ディスプレイ2に表示された測定用画像の円の半径については、予め外部の入力装置(不図示)を介して設定されることとしてもよいし、測定用画像表示手段10から入力することとしてもよい。
また、画素数比算出手段15は、撮影画像上の円の半径の画素数については、ピーク間画素数算出手段14から入力する。
測定用画像の円の半径の画素数(ディスプレイ2の画素数)と撮影画像上の円の半径の画素数(カメラ3の画素数)との比は、カメラ3の画素を基準としたディスプレイ2の空間周波数とカメラ3の空間周波数との比と対応するものである。
ここで、測定用画像の円の半径の画素数をN(pixelDISP)、撮影画像上の円の半径の画素数をN(pixelCAM)、カメラ3の画素を基準としたディスプレイ2の空間周波数をF(cycles/pixelCAM)、カメラ3の空間周波数をF(cycles/pixelCAM)とした場合、N/N=F/Fとなる。なお、通常、ディスプレイ2の画素(pixelDISP)サイズは、カメラ3の画素(pixelCAM)サイズよりも大きく、例えば、30倍以上である。
画素数比算出手段15は、例えば、撮影画像上の円の半径の画素数Nを測定用画像の円の半径の画素数Nで除算して、カメラ3の画素を基準としたディスプレイ2とカメラ3との空間周波数比とする。
以上説明したように、空間周波数比測定装置1は、ディスプレイ2およびカメラ3のそれぞれの画素サイズ、カメラ3の倍率が未知であっても、ディスプレイ2とカメラ3との空間周波数比を測定することができる。
なお、空間周波数比測定装置1は、コンピュータを前記した各手段として機能させるためのプログラム(空間周波数比測定プログラム)で動作させることができる。
[空間周波数比測定装置の動作]
次に、図6を参照(構成については、図1参照)して、空間周波数比測定装置1の動作について説明する。
ステップS1において、測定用画像表示手段10は、空間周波数比を測定するための画像(測定用画像)として、点と当該点を中心点とする予め定めた半径の円を描画した画像をディスプレイ2に表示する。なお、測定用画像表示手段10は、測定用画像に予めアンチエイリアシングをかけて、中心点および円の幅を数ピクセルとしておくことが好ましい。
ステップS2において、画像入力手段11は、カメラ3で撮影した画像(撮影画像)を入力する。なお、画像入力手段11は、撮影画像にローパスフィルタをかけることが好ましい。
ステップS3において、円中心探索手段12は、撮影画像の中で画素値が最も高い画素位置を、円の中心点の位置として探索する。
ステップS4において、局所ピーク探索手段13は、ステップS3で探索された中心点を通る撮影画像内の水平ラインおよび垂直ラインにおいて、局所ピークの位置を探索する。これによって、水平ラインにおいて、中心点および水平ラインと円とが交差する点、垂直ラインにおいて、中心点および垂直ラインと円とが交差する点が、局所ピークの位置として探索される。
ステップS5において、ピーク間画素数算出手段14は、水平ラインおよび垂直ラインのそれぞれの方向別に、ステップS4で探索された局所ピークのピーク間の画素数を算出する。ここでは、ピーク間画素数算出手段14は、中心点と上下左右の局所ピークの点との間の画素数をそれぞれ算出する。
なお、このとき、ステップとして図示は省略するが、ピーク間画素数算出手段14は、4方向のそれぞれのピーク間の画素数を表示装置4に表示することとする(図5参照)。もし、4方向のそれぞれのピーク間の画素数によって、カメラ3がディスプレイ2と正対していないと測定者が判断した場合、測定者がカメラ3を配置し直して、最初から測定を行えばよい。
ステップS6において、ピーク間画素数算出手段14は、ステップS5で算出された中心点から上下左右の4点までの画素数の平均を、円の半径として算出する。
ステップS7において、画素数比算出手段15は、ステップS1でディスプレイ2に表示した測定用画像の円の半径と、ステップS6で算出されたカメラ3で撮影した撮影画像上の円の半径との画素数の比を空間周波数比として算出する。
以上の動作によって、空間周波数比測定装置1は、ディスプレイ2とカメラ3との空間周波数比を測定することができる。
これによって、空間周波数比測定装置1は、後記する図7に示すディスプレイMTF測定装置5に入力する空間周波数比を測定により求めることができる。
なお、空間周波数比測定装置1が測定する空間周波数比は、ディスプレイMTF測定装置5で使用する以外に、例えば、従来の手法でディスプレイMTFを測定する場合でも、使用することができる。
以上、空間周波数比測定装置1について説明したが、空間周波数比測定装置1の構成および動作は、この実施形態に限定されるものではない。
例えば、ここでは、ピーク間画素数算出手段14は、中心点となる局所ピークと、上下左右の局所ピークとのピーク間の画素数で、円の半径の画素数を算出した。しかし、円の大きさは、半径の代わりに直径で特定することも可能である。
その場合、局所ピーク探索手段13は、円中心探索手段12で探索された撮影画像内の円の中心点を通る水平ラインおよび垂直ラインにおいて、それぞれ中心点を除く2点の局所ピークの位置を探索する。そして、ピーク間画素数算出手段14は、上下の両端の局所ピーク間、左右の両端の局所ピーク間の画素数で、直径を算出する。そして、画素数比算出手段15は、ディスプレイ2に表示した測定用画像の円の直径と、ピーク間画素数算出手段14で算出した円の直径との画素数の比で、空間周波数比を算出すればよい。
また、ここでは、空間周波数比測定装置1は、ディスプレイ2を接続し、測定用画像表示手段10によって、ディスプレイ2の画面上に点と当該点を中心点とする円を表示することとした。しかし、ディスプレイ2は、空間周波数比測定装置1と独立して、点および円を描画した画像を表示することが可能な場合、空間周波数比測定装置1は、ディスプレイ2を接続する必要はない。また、その場合、空間周波数比測定装置1は、測定用画像表示手段10を構成から省略してもよい。
[ディスプレイMTF測定装置の構成]
次に、図7を参照して、参考例の実施形態に係るディスプレイMTF測定装置5の構成について説明する。
ディスプレイMTF測定装置5は、ディスプレイ2の空間周波数特性を表すMTF(以下、ディスプレイMTF)を測定するものである。
ディスプレイ2は、ディスプレイMTFを測定する対象となる表示装置である。このディスプレイ2は、UHDTV、スマートフォン、タブレットデバイス等、画像を表示する装置であればなんでもよい。また、ディスプレイ2の画素構造は、RGBストライプに限定されず、ペンタイル、RGBW等、どのような画素構造であっても構わない。
ディスプレイMTF測定装置5は、ディスプレイ2、カメラ3および表示装置4を接続して動作する。
カメラ3は、ディスプレイ2が表示する画面を撮影する撮影装置である。カメラ3は、ディスプレイ2の空間周波数よりも高い空間周波数でディスプレイ2の画面を撮影する。
すなわち、カメラ3は、ディスプレイ2の画素の大きさに対してカメラ3の画素が十分小さくなるように、十分高い倍率でディスプレイ2の画面を撮影する。例えば、倍率は、10~20倍以上が好ましい。これによって、ディスプレイ2の1画素がカメラ3の複数の画素に対応することになる。
なお、カメラ3は、ディスプレイ2と正対させるとともに、ディスプレイ2が表示する後記する直線のラインL(図8参照)に対して、所定角度(数度程度)傾いた状態で配置する。
表示装置4は、ディスプレイMTF測定装置5を操作するユーザインタフェースを提供するとともに、カメラ3が撮影した画像、測定結果等を表示するものである。例えば、表示装置4は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等である。
以下、ディスプレイMTF測定装置5の構成について詳細に説明する。
図7に示すように、ディスプレイMTF測定装置5は、測定用画像表示手段50と、画像入力手段51と、ROI設定手段52と、ROI画像抽出手段53と、ライン投影情報生成手段54と、ライン投影情報記憶手段55と、線広がり関数生成手段56と、MTF算出手段57と、カメラMTF記憶手段58と、MTF補正手段59と、を備える。
測定用画像表示手段50は、ディスプレイ2にディスプレイMTFを測定するための画像(測定用画像)を表示するものである。測定用画像表示手段50は、MTFの測定を行う任意の方向に予め定めた線幅(例えば、幅1ピクセル)の直線のラインを描画した画像を、測定用画像としてディスプレイ2に表示する。例えば、測定用画像表示手段50は、黒色の単一画素値の背景画像に白色の直線のラインを描画した測定用画像をディスプレイ2に表示する。これによって、図8に示すように、ディスプレイ2には、直線のラインLが表示される。なお、測定用画像は、画素値の明るさを反転(白黒反転)したものであっても構わない。
画像入力手段51は、カメラ3で撮影した画像(撮影画像)を入力するものである。
なお、画像入力手段51は、撮影画像に、ガウシアンフィルタ等のローパスフィルタをかけることが好ましい。これによって、画像入力手段51は、撮影画像に撮影されたディスプレイ2の画素構造(サブピクセル構造)をぼかしたり、カメラ3のノイズを抑制したりすることができる。また、画像入力手段51は、カメラ3がビデオカメラの場合、逐次入力される撮影画像(フレーム)を予め定めたフレーム数ごとに加算平均することが好ましい。
画像入力手段51は、入力した撮影画像を、図示を省略したメモリに記憶する。
なお、ディスプレイ2とカメラ3との空間周波数の違いにより、図9に示すように、撮影画像Gには、直線のラインLが、複数画素のライン幅で撮影される。
画像入力手段51が入力しメモリに記憶した撮影画像は、図示を省略した画像出力手段を介して表示装置4に出力されるとともに、ROI画像抽出手段53によって読み出される。
ROI設定手段52は、カメラ3で撮影した撮影画像内で、直線のラインを含む関心領域(ROI:Region of Interest)を設定するものである。例えば、ROI設定手段52は、表示装置4が表示している撮影画像内において、測定者が操作するポインティングデバイス(不図示)で閉領域(円、楕円、矩形、任意形状等)を指定されることで、ROIを特定する情報(位置および形状、閉領域のマスクデータ等)をROI情報として設定する。
例えば、ROI設定手段52は、測定者によって、図9に示すように、撮影画像Gにおいて、楕円形状によってROIを指定されることで、ROI情報を設定する。この場合、ROIによって、直線のラインLを含んだROI画像Rが特定されることになる。
なお、ROI設定手段52によるROIの設定は、ROIを変更する必要がなければ、一度の設定でよい。
ROI設定手段52は、設定したROIを特定するROI情報をROI画像抽出手段53に出力する。
ROI画像抽出手段53は、画像入力手段51で入力した撮影画像から、ROI設定手段52で設定されたROI情報で示されるROIの画像を、ROI画像として抽出するものである。
ROI画像抽出手段53は、抽出したROI画像をライン投影情報生成手段54に出力する。
また、ROI画像抽出手段53は、ライン投影情報生成手段54におけるライン投影情報の生成の完了後、ROI画像を線広がり関数生成手段56に出力する。
ここでは、ROI画像抽出手段53は、ROI画像をライン投影情報生成手段54に出力し、ライン投影情報生成手段54からライン投影情報の生成の完了通知を入力した後に、ROI画像を線広がり関数生成手段56に出力する。
ライン投影情報生成手段54は、ROI画像抽出手段53で抽出されたROI画像から、ライン投影情報を生成するものである。ライン投影情報は、ROI画像の画素位置と、ROI画像中の直線のラインと垂直な軸(投影軸)のサブピクセル幅で区切られたビンの位置とを対応付けた情報である。
ライン投影情報生成手段54は、ライン傾き検出手段54aと、画素位置投影手段54bと、を備える。
ライン傾き検出手段54aは、ROI画像における水平方向および垂直方向の軸を2軸とする座標系(xy座標系)において、予め定めた基準軸(ここでは、y軸とする)におけるラインの傾き角度を検出するものである。
このラインの傾き角度は、一般的な手法で求めることができる。例えば、ライン傾き検出手段54aは、ROI画像Rにおいて、Sobelエッジ検出によりエッジを検出し、図10に示すように、ROI画像Rをエッジeの境界で2値化して2値画像を生成する。そして、ライン傾き検出手段54aは、2値画像のROI画像Rをハフ(Hough)変換し、エッジeの傾き角度θeを、ラインLの傾き角度として検出する。このとき、ライン傾き検出手段54aは、例えば、0.1度程度の角度間隔でエッジeの傾き角度θeを求める。
ライン傾き検出手段54aは、検出したラインの傾き角度を画素位置投影手段54bに出力する。
画素位置投影手段54bは、ROI画像の各画素と、ROI画像中のラインに垂直な軸(投影軸)に、ラインの傾きに沿って画素を投影した位置とを対応付けるものである。
なお、投影軸の座標系は、ROI画像の画素単位の座標系よりも小さいサブ画素単位とし、例えば、1画素の1/4や1/8とする。
具体的には、画素位置投影手段54bは、図11に示すように、ROI画像Rの各画素位置(x,y)を、ラインの傾き角度(エッジeの傾き角度θe)の回転方向と逆方向の傾き角度(-θe)だけ、予め定めた回転中心(例えば、ROI画像の中心)で回転させる。
そして、画素位置投影手段54bは、ROI画像Rの回転前の各画素位置(x,y)と、画素を投影したサブ画素単位の投影軸のサブピクセル幅で区切られたビンの位置とを対応付けることで、ライン投影情報を生成する。
画素位置投影手段54bは、生成したライン投影情報をライン投影情報記憶手段55に記憶する。
なお、ライン投影情報生成手段54は、画素位置投影手段54bがライン投影情報をライン投影情報記憶手段55に記憶した後、ライン投影情報の生成の完了通知をROI画像抽出手段53に出力する。
このライン投影情報生成手段54のように、撮影画像にローパスフィルタをかけたROI画像を2値化し、ハフ変換により傾き角度を求めて、投影軸のビンに投影して投影情報を生成する手法は、従来の一定方向の矩形波や正弦波の画像から投影情報を生成する場合にも使用することができる。
ライン投影情報記憶手段55は、ライン投影情報生成手段54で生成されたライン投影情報を記憶するものである。このライン投影情報記憶手段55は、例えば、半導体メモリ等の一般的な記憶装置である。
ライン投影情報記憶手段55に記憶されたライン投影情報は、線広がり関数生成手段56によって参照される。
線広がり関数生成手段56は、ROI画像抽出手段53で抽出されたROI画像から、線広がり関数(LSF:Line Spread Function)を生成するものである。
具体的には、線広がり関数生成手段56は、図12に示すように、ライン投影情報記憶手段55に記憶されているライン投影情報に基づいて、ROI画像抽出手段53で抽出されたROI画像から、投影軸の同じビンに投影される画素の画素値を読み出し、ビンごとに平均化する。
これによって、線広がり関数生成手段56は、投影軸のサブ画素位置と画素値とを対応付けた、ラインの特性を示す線広がり関数LSFを生成することができる。
線広がり関数生成手段56は、生成した線広がり関数をMTF算出手段57に出力する。
MTF算出手段57は、線広がり関数生成手段56で生成された線広がり関数から、MTFを算出するものである。
具体的には、MTF算出手段57は、線広がり関数をフーリエ変換して絶対値を求め、定数成分(DC成分)で正規化することで、空間周波数ごとのMTFの値を求める。
なお、MTF算出手段57で求められるMTF(測定MTF)は、ディスプレイ2のMTF(ディスプレイMTF)に対して、さらに、カメラ3のMTF(カメラMTF)が重畳されている。
具体的には、図13,図14に示すように、横軸を空間周波数、縦軸をMTFとしたとき、本来測定したいディスプレイMTF(MTFDISP)に対して、カメラMTF(MTFCAM)が重畳された測定MTF(MTFDISP+CAM)が測定されることになる。なお、図13,図14で、fSDISPおよびfNDISPは、それぞれカメラ3の画素を基準としたディスプレイ2のサンプリング周波数およびナイキスト周波数を示す。また、fSCAMおよびfNCAMは、それぞれカメラ3の画素を基準としたカメラ3のサンプリング周波数およびナイキスト周波数を示す。
MTF算出手段57は、算出した測定MTFをMTF補正手段59に出力する。
カメラMTF記憶手段58は、予め測定したカメラ3のMTF(カメラMTF)を記憶するものである。このカメラMTF記憶手段58は、例えば、半導体メモリ等の一般的な記憶装置である。
カメラMTFは、空間周波数ごとにMTFの値が対応付けられたデータである。
このカメラMTF記憶手段58に予め記憶するカメラMTFは、既知のカメラ用のMTF測定装置によって予め測定されたものを用いることができる。既知のカメラ用のMTF測定装置は、例えば、特開2018-136222、特開2018-013416、特開2015-094701等に開示されている。
MTF補正手段59は、MTF算出手段57で算出されたMTF(測定MTF)を、ディスプレイ2およびカメラ3の空間周波数比と、カメラMTF記憶手段58に記憶されているカメラMTFとにより、ディスプレイ2のMTFに補正するものである。
なお、ディスプレイ2およびカメラ3の空間周波数比(例えば、サンプリング周波数の比)は、予め既知の情報として外部から設定されるものとする。この空間周波数比は、ディスプレイ2およびカメラ3のそれぞれの画素サイズと、カメラ3の倍率とから求めることができる。なお、カメラ3の倍率は、カメラ3のレンズの焦点距離と被写体距離とから求めることができる。
あるいは、MTF補正手段59は、図1で説明した空間周波数比測定装置1で測定される空間周波数比を入力することとしてもよい。
ここで、図13および図14を参照して、MTF補正手段59における測定MTFの補正について説明する。
空間周波数fにおける測定MTFの値をMTFDISP+CAM(f)、カメラMTFの値をMTFCAM(f)、ディスプレイ2の空間周波数に対するカメラ3の空間周波数の倍率である空間周波数比をn(n=fSCAM/fSDISP)とする。
この場合、MTF補正手段59は、空間周波数fDISPにおけるディスプレイMTFの値であるMTFDISP(fDISP)を、以下の式(1)により算出する。
Figure 0007340381000001
ここで、fDISPは、DC(空間周波数値=0)から、ディスプレイ2のサンプリング周波数fSDISP(=fSCAM/n)までの範囲の空間周波数である。例えば、空間周波数比(カメラ3の空間周波数/ディスプレイ2の空間周波数)が“5”であれば、MTF補正手段59は、カメラ3のサンプリング周波数fSCAMを1/5倍した空間周波数をディスプレイ2のサンプリング周波数fSDISPとする。
なお、カメラMTFとディスプレイMTFとでは、サンプリングポイントが揃っていない。そこで、MTF補正手段59は、測定MTFであるMTFDISP+CAM(f)からMTFDISP+CAM(fDISP)を補間により算出し、カメラMTFであるMTFCAM(f)からMTFCAM(fDISP)を補間により算出して、前記式(1)において用いる。
これによって、MTF補正手段59は、ディスプレイMTFを求めることができる。
MTF補正手段59は、補正後のディスプレイMTFを、測定結果として外部(表示装置4)に出力する。
以上説明したように、ディスプレイMTF測定装置5は、ディスプレイ2に表示した任意の方向の直線のラインによって、ディスプレイMTFを測定することができる。
また、ディスプレイMTF測定装置5は、ディスプレイ2に表示したラインの傾きから線広がり関数を求めるため、画素構造に関係なくディスプレイMTFを測定することができる。
なお、ディスプレイMTF測定装置5は、コンピュータを前記した各手段として機能させるためのプログラム(ディスプレイMTF測定プログラム)で動作させることができる。
[ディスプレイMTF測定装置の動作]
次に、図15を参照(構成については、図7参照)して、ディスプレイMTF測定装置5の動作について説明する。
なお、カメラMTF記憶手段58には、予め測定したカメラ3のMTF(カメラMTF)が記憶されているものとする。また、ディスプレイ2とカメラ3との空間周波数比は、既知であって、外部から入力されるものとする。
ステップS20において、測定用画像表示手段50は、ディスプレイMTFを測定するための画像(測定用画像)として、幅1ピクセルの直線のラインを描画した画像をディスプレイ2に表示する。
ステップS21において、画像入力手段51は、カメラ3で撮影した画像(撮影画像)を入力する。なお、このとき、カメラ3は、ディスプレイ2が表示する直線のラインに対して、数度程度傾けて撮影を行う。
ステップS22において、ROI設定手段52は、ステップS21で入力した撮影画像内で、直線のラインを含む関心領域(ROI)を設定する(図9参照)。
ステップS23において、ROI画像抽出手段53は、ステップS21で入力した撮影画像から、ステップS22で設定されたROIの画像(ROI画像)を抽出する。
ステップS24において、ライン投影情報生成手段54のライン傾き検出手段54aは、ステップS23で抽出されたROI画像から、ラインの傾き角度を検出する(図10参照)。例えば、ライン傾き検出手段54aは、ROI画像において、Sobelエッジ検出により検出したエッジの境界で2値化した2値画像を生成し、2値画像をハフ変換することで、エッジの傾き角度を、ラインの傾き角度として検出する。
ステップS25において、ライン投影情報生成手段54の画素位置投影手段54bは、ステップS23で抽出したROI画像の各画素と、ROI画像中のラインに垂直な軸(投影軸)に、ステップS24で検出したラインの傾き角度に沿って画素を投影した位置とを対応付けて、ライン投影情報を生成する(図11参照)。このとき、投影軸の座標系は、ROI画像の画素単位の座標系よりも小さいサブ画素単位とする。
ステップS26において、画素位置投影手段54bは、ステップS25で生成したライン投影情報をライン投影情報記憶手段55に記憶する。
ステップS27において、線広がり関数生成手段56は、ステップS23で抽出されたROI画像から線広がり関数(LSF)を生成する。ここでは、線広がり関数生成手段56は、ライン投影情報記憶手段55に記憶されているライン投影情報に基づいて、ROI画像から、投影軸の同じサブ画素のビンに投影される画素の画素値を読み出し、ビンごとに平均化することで、線広がり関数を生成する(図12参照)。
ステップS28において、MTF算出手段57は、ステップS27で生成された線広がり関数から、MTFを算出する。ここでは、MTF算出手段57は、線広がり関数をフーリエ変換して空間周波数ごとに絶対値をとり、定数成分(DC成分)で正規化することで、MTFを算出する。
ステップS29において、MTF補正手段59は、ステップS28で算出されたMTF(測定MTF)を、ディスプレイ2およびカメラ3の空間周波数比と、カメラMTF記憶手段58に記憶されているカメラMTFとにより、空間周波数の違いとカメラ3を通したMTFの減衰分を補正することで、ディスプレイ2のMTF(ディスプレイMTF)を算出する。
以上の動作によって、ディスプレイMTF測定装置5は、ディスプレイ2に表示した任意の方向の直線のラインによって、ディスプレイMTFを測定することができる。
以上、ディスプレイMTF測定装置5について説明したが、ディスプレイMTF測定装置5の構成および動作は、この実施形態に限定されるものではない。
例えば、ここでは、ディスプレイMTF測定装置5は、ディスプレイ2を接続し、測定用画像表示手段50によって、ディスプレイ2の画面上に直線のラインを表示することとした。しかし、ディスプレイ2は、ディスプレイMTF測定装置5と独立して、直線のラインを描画した画像を表示することが可能な場合、ディスプレイMTF測定装置5は、ディスプレイ2を接続する必要はない。また、その場合、ディスプレイMTF測定装置5は、測定用画像表示手段50を構成から省略してもよい。
また、ここでは、ライン投影情報生成手段54は、ROI画像抽出手段53がROI画像を抽出した場合にライン投影情報を生成することとした。
しかし、カメラ3がビデオカメラで、逐次入力される撮影画像に対して、ディスプレイ2に表示した直線のラインの傾きが不変とみなせる場合、必ずしも、逐次、ライン投影情報を生成する必要はない。その場合、ライン投影情報生成手段54は、ROI設定手段52でROIを設定された最初の1回だけライン投影情報を生成し、ライン投影情報記憶手段55に記憶すればよい。
また、ディスプレイMTF測定装置5は、図1で説明した空間周波数比測定装置1を内部に備える構成としてもよい。例えば、図16に示すように、ディスプレイMTF測定装置5の内部に、空間周波数比測定装置1の構成である測定用画像表示手段10と、画像入力手段11と、円中心探索手段12と、局所ピーク探索手段13と、ピーク間画素数算出手段14と、画素数比算出手段15と、を備えるディスプレイMTF測定装置5Bとして構成してもよい。なお、この場合、測定用画像表示手段10,50および画像入力手段11,51は、それぞれ、ディスプレイMTF測定装置5として機能する場合と、空間周波数比測定装置1として機能する場合とで、外部からの指示により切り替えて動作させればよい。
1 空間周波数比測定装置
10 測定用画像表示手段
11 画像入力手段
12 円中心探索手段
13 局所ピーク探索手段
14 ピーク間画素数算出手段
15 画素数比算出手段
2 ディスプレイ
3 カメラ
4 表示装置
5,5B ディスプレイMTF測定装置
50 測定用画像表示装置
51 画像入力手段
52 ROI設定手段
53 ROI画像抽出手段
54 ライン投影情報生成手段
54a ライン傾き検出手段
54b 画素位置投影手段
55 ライン投影情報記憶手段
56 線広がり関数生成手段
57 MTF算出手段
58 カメラMTF記憶手段

Claims (7)

  1. ディスプレイに表示された、単一画素値の画像に円と前記円の中心点とを順に明るさが異なるように描画した測定用画像を、カメラで撮影した撮影画像から、前記ディスプレイと前記カメラとの空間周波数比を測定する空間周波数比測定装置であって、
    前記カメラから前記撮影画像を入力する画像入力手段と、
    前記撮影画像上の画素の明るさに基づいて、前記撮影画像において前記円の中心点の位置を探索する円中心探索手段と、
    前記円中心探索手段で探索された中心点を通る前記撮影画像内の水平ラインおよび垂直ラインにおいて、明るさの局所ピークの位置を探索する局所ピーク探索手段と、
    前記中心点の局所ピークから、前記水平ラインおよび前記垂直ラインにおける前記中心点の上下左右の各局所ピークまでの局所ピーク間の画素数を求めて平均化することで、前記撮影画像上の円の半径の画素数を算出するピーク間画素数算出手段と、
    前記測定用画像上の円の半径の画素数と、前記ピーク間画素数算出手段で算出された前記撮影画像上の円の半径の画素数との比を、前記ディスプレイと前記カメラとの空間周波数比として算出する画素数比算出手段と、
    を備えることを特徴とする空間周波数比測定装置。
  2. ディスプレイに表示された、単一画素値の画像に円と前記円の中心点とを順に明るさが異なるように描画した測定用画像を、カメラで撮影した撮影画像から、前記ディスプレイと前記カメラとの空間周波数比を測定する空間周波数比測定装置であって、
    前記カメラから前記撮影画像を入力する画像入力手段と、
    前記撮影画像上の画素の明るさに基づいて、前記撮影画像において前記円の中心点の位置を探索する円中心探索手段と、
    前記円中心探索手段で探索された中心点を通る前記撮影画像内の水平ラインおよび垂直ラインにおいて、明るさの局所ピークの位置を探索する局所ピーク探索手段と、
    前記水平ラインで探索された左右両端の局所ピーク間の画素数と、前記垂直ラインで探索された上下両端の局所ピーク間の画素数とを求めて平均化することで、前記撮影画像上の円の直径の画素数を算出するピーク間画素数算出手段と、
    前記測定用画像上の円の直径の画素数と、前記ピーク間画素数算出手段で算出された前記撮影画像上の円の直径の画素数との比を、前記ディスプレイと前記カメラとの空間周波数比として算出する画素数比算出手段と、
    を備えることを特徴とする空間周波数比測定装置。
  3. 前記測定用画像を前記ディスプレイに表示する測定用画像表示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空間周波数比測定装置。
  4. 前記測定用画像表示手段は、前記測定用画像にアンチエイリアシング処理を行って前記ディスプレイに表示することを特徴とする請求項3に記載の空間周波数比測定装置。
  5. 前記画像入力手段は、入力した撮影画像にローパスフィルタをかけることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の空間周波数比測定装置。
  6. 前記カメラとして、逐次画像を入力するビデオカメラを用いる場合、
    前記画像入力手段は、逐次入力される撮影画像を予め定めたフレーム数ごとに加算平均することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の空間周波数比測定装置。
  7. コンピュータを、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の空間周波数比測定装置として機能させるための空間周波数比測定定プログラム。
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