JP7337603B2 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、磁気共鳴イメージング装置に関する。
磁気共鳴イメージングにおいて、ダウンサンプリングを利用して、MR(Magnetic Resonance)信号を収集することがある。このとき、ナビゲータデータとMR信号とが収集され、ナビゲータデータを用いてMR信号の再収集及びMR信号に対する動き補正が行われることがある。
このようなMR信号の収集方法では、MR画像の再構成において必要とされるMR信号のデータ量が考慮されていない。このため、再構成に必要なデータ量の不足による画質の低下を補償するために、MR信号が多めに収集されている。MR信号の収集時における被検体の動きの状態が変化する場合、再構成に必要なデータ量が再構成前にわからないため、再構成されたMR画像の画質を担保することができない。
特表2017-533811号公報 特表2012-505709号公報 特表2013-544552号公報 米国特許第6292684号明細書
本発明が解決しようとする課題は、追加収集によりMR画像の画質を担保することである。
実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置は、撮像プロトコルに設定された第1のパルスシーケンスに従いMR信号を収集する第1収集部と、前記第1のパルスシーケンスによる収集中において、収集済みのMR信号に基づく画質の判定により、MR信号の追加収集の要否を判定する判定部と、前記追加収集が必要であると判定された場合、前記追加収集のための第2のパルスシーケンスを前記撮像プロトコルに追加する追加部と、前記追加された第2のパルスシーケンスに従いMR信号を収集する第2収集部と、前記第1のパルスシーケンス及び前記第2のパルスシーケンスによるMR信号に基づいてMR画像を再構成する再構成部と、を具備する。
図1は、本実施形態における磁気共鳴イメージング装置の構成の一例を示す図である。 図2は、本実施形態における追加収集実行処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図3は、本実施形態における追加収集実行処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図4は、k空間において特定された第1収集位置と第2収集位置との一例を示す図である。 図5は、追加機能において用いられる角度マップの一例を示す図である。 図6は、本実施形態に関し、呼気相に関するk空間及び吸気相に関するk空間における第1トラジェクトリ及び第2トラジェクトリの一例を示す図である。 図7は、第1の変形例に関し、呼気相に関するk空間及び吸気相に関するk空間における第1トラジェクトリ及び第2トラジェクトリの一例を示す図である。 図8は、第1の変形例における追加収集実行処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図9は、第1の変形例における追加収集実行処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図10は、第2の変形例において利用される、横隔膜の位置の時間変化と参照期間と部分期間との一例を示す図である。 図11は、第3の変形例において生成される投影画像の一例を示す図である。 図12は、第3の変形例において利用される、位置決め画像において示される、ナビゲーションエコー法が適用される領域の一例を示す図である。 図13は、第5の変形例において、スキャン方式がラジアルスキャンである場合の部分画像に描出された体動アーチファクトの一例を示す図である。 図14は、第5の変形例において、スキャン方式がカーテシアンスキャンである場合の部分画像に描出された体動アーチファクトの一例を示す図である。 図15は、第6の変形例における追加収集実行処理に関して、収集開始時刻と、所定の時間と、所定の時間の終了時刻と、判定開始限界時刻と、判定追加時間と、追加収集の開始時刻との一例を示す図である。 図16は、第8の変形例において、呼吸波形と心電波形との一例を示す図である。 図17は、応用例における処理回路の構成の一例を示す図である。 図18は、その他の実施例に係る学習済みモデルの入出力の一例を模式的に示す図である。
以下、図面を参照しながら、磁気共鳴イメージング(MRI:Magnetic Resonance Imaging)装置の実施形態について説明する。以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
図1は、本実施形態に係るMRI装置100の構成を示す図である。図1に示すように、MRI装置100は、静磁場磁石101と、傾斜磁場コイル103と、傾斜磁場電源105と、寝台107と、寝台制御回路109と、送信回路(送信部)113と、送信コイル115と、受信コイル117と、受信回路(受信部)119と、撮像制御回路(収集部)121と、インタフェース(入力部)125と、ディスプレイ(表示部)127と、記憶装置(記憶部)129と、処理回路(処理部)131とを備える。なお、MRI装置100は、静磁場磁石101と傾斜磁場コイル103との間において中空の円筒形状のシムコイルを有していてもよい。
静磁場磁石101は、中空の略円筒形状に形成された磁石である。なお、静磁場磁石101は、略円筒形状に限らず、開放型の形状で構成されてもよい。静磁場磁石101は、内部の空間に一様な静磁場を発生する。静磁場磁石101としては、例えば、超伝導磁石等が使用される。
傾斜磁場コイル103は、中空の円筒形状に形成されたコイルである。傾斜磁場コイル103は、静磁場磁石101の内側に配置される。傾斜磁場コイル103は、互いに直交するX、Y、Zの各軸に対応する3つのコイルが組み合わされて形成される。Z軸方向は、静磁場の方向と同方向であるとする。また、Y軸方向は、鉛直方向とし、X軸方向は、Z軸及びY軸に垂直な方向とする。傾斜磁場コイル103における3つのコイルは、傾斜磁場電源105から個別に電流供給を受けて、X、Y、Zの各軸に沿って磁場強度が変化する傾斜磁場を発生させる。
ここで、傾斜磁場コイル103によって発生するX、Y、Z各軸の傾斜磁場は、例えば、スライス選択用傾斜磁場、位相エンコード用傾斜磁場及び周波数エンコード用傾斜磁場(リードアウト傾斜磁場ともいう)にそれぞれ対応している。スライス選択用傾斜磁場は、任意に撮像断面を決めるために利用される。位相エンコード用傾斜磁場は、空間的位置に応じてMR信号の位相を変化させるために利用される。周波数エンコード用傾斜磁場は、空間的位置に応じてMR信号の周波数を変化させるために利用される。
傾斜磁場電源105は、撮像制御回路121の制御により、傾斜磁場コイル103に電流を供給する電源装置である。
寝台107は、被検体Pが載置される天板1071を備えた装置である。寝台107は、寝台制御回路109による制御のもと、被検体Pが載置された天板1071を、ボア111内へ挿入する。寝台107は、例えば、長手方向が静磁場磁石101の中心軸と平行になるように、MRI装置100が設置された検査室内に設置される。
寝台制御回路109は、寝台107を制御する回路である。寝台制御回路109は、インタフェース125を介した操作者の指示により寝台107を駆動することで、天板1071を長手方向及び上下方向へ、場合によっては、左右方向へ移動させる。
送信回路113は、撮像制御回路121の制御により、ラーモア周波数で変調された高周波(RF:Radio Frequency)パルスを送信コイル115に供給する。
送信コイル115は、傾斜磁場コイル103の内側に配置されたRFコイルである。送信コイル115は、送信回路113からRFパルスの供給を受けて、高周波磁場に相当する送信RF波を発生する。送信コイル115は、例えば、複数のコイルエレメントを有する全身用コイル(WBコイル:Whole Body Coil)である。WBコイルは、送受信コイルとして使用されてもよい。また、送信コイル115は、1つのコイルにより形成されるWBコイルであってもよい。
受信コイル117は、ボア111において、傾斜磁場コイル103の内側に配置されたRFコイルである。受信コイル117は、高周波磁場によって被検体Pから放射されるMR信号を受信する。受信コイル117は、受信されたMR信号を受信回路119へ出力する。受信コイル117は、例えば、1以上、典型的には複数のコイルエレメントを有するコイルアレイである。なお、図1において送信コイル115と受信コイル117とは別個のRFコイルとして記載されているが、送信コイル115と受信コイル117とは、一体化された送受信コイルとして実施されてもよい。送受信コイルは、被検体Pの撮像対象に対応し、例えば、頭部コイルのような局所的な送受信RFコイルである。
受信回路119は、撮像制御回路121の制御により、受信コイル117から出力されたMR信号に基づいて、デジタルのMR信号(以下、MRデータと呼ぶ)を生成する。具体的には、受信回路119は、受信コイル117から出力されたMR信号に対して各種信号処理を施した後、各種信号処理が施されたデータに対してアナログ/デジタル変換(A/D変換)及び標本化(サンプリング)を実行する。これにより、MRデータが生成される。受信回路119は、生成されたMRデータを、撮像制御回路121に出力する。
撮像制御回路121は、処理回路131から出力された撮像プロトコルに従って、傾斜磁場電源105、送信回路113及び受信回路119等を制御し、被検体Pに対するMR撮像を行う。
本実施形態において撮像制御回路121は、撮像プロトコルに設定された第1パルスシーケンスに従いMR信号を収集する。第1パルスシーケンスは、処理回路131の設定機能1313により初期的に設定されたパルスシーケンスである。また、撮像制御回路121は、撮像プロトコルに設定された第2パルスシーケンスに従いMR信号を収集する。第2パルスシーケンスは、処理回路131の追加機能1319により追加されたパルスシーケンスである。
本実施形態にパルスシーケンスは、各種のRFパルスの系列であり、パルスシーケンスのパラメータとして、当該RFパルスを規定する如何なるパラメータをも含むものとする。パルスシーケンスは、例えば、傾斜磁場電源105により傾斜磁場コイル103に供給される電流の大きさ、傾斜磁場電源105により電流が傾斜磁場コイル103に供給されるタイミング、送信回路113により送信コイル115に供給されるRFパルスの大きさや時間幅、送信回路113により送信コイル115にRFパルスが供給されるタイミング、受信コイル117によりMR信号が受信されるタイミング等が定義されている。また、パルスシーケンスのパラメータとしては、k空間上でのMR信号の収集位置を示すトラジェクトリ(k空間充填軌跡)、フリップアングル、各種RFパルスの送信周波数、トラジェクトリの順序を示すエコーオーダ等が含まれる。トラジェクトリの種類としては、スタックオブスターズ(Stack-Of-Stars)、カーテシアン(Cartesian)、ラジアル(Radial)、PROPELLAR(Periodically Rotated Overlapping Parallel Lines with Enhanced Reconstruction)、スパイラル(Spiral)等のスキャン方式に対応するものが適用可能である。
具体的には、撮像制御回路121は、処理回路131における設定機能1313により設定された第1トラジェクトリに従って、被検体Pに関するMR信号(第1MR信号と呼ぶ)を逐次収集する。第1トラジェクトリは、k空間における複数の第1MR信号の収集位置(以下、第1収集位置と呼ぶ)を示す収集軌跡、すなわちk空間における第1MR信号の充填軌跡に相当する。例えば、第1トラジェクトリは、インタフェース125を介した操作者の指示により、MR撮像の実行に先立って、設定機能1313により予め設定される。
インタフェース125は、操作者からの各種指示や情報入力を受け付ける回路を有する。インタフェース125は、例えば、マウス等のポインティングデバイス、あるいはキーボード等の入力デバイスに関する回路を有する。なお、インタフェース125が有する回路は、マウス、キーボードなどの物理的な操作部品に関する回路に限定されない。例えば、インタフェース125は、MRI装置100とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、受け取った電気信号を種々の回路へ出力するような電気信号の処理回路を有していてもよい。また、インタフェース125は、処理回路131による制御の下で、ネットワーク等を介してまたは直接的に接続された各種生体信号計測器、光学カメラ、外部記憶装置、各種モダリティなどから各種データを取得してもよい。
ディスプレイ127は、処理回路131におけるシステム制御機能1311による制御のもとで、再構成機能1321により生成されたMR画像、MR撮像及び画像処理に関する各種情報などを表示する。ディスプレイ127は、例えば、CRT(Cathode-Ray Tube)ディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、LED(Light-Emitting Diode)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、又は当技術分野で知られている他の任意のディスプレイ、モニタ等の表示デバイスである。
記憶装置129は、再構成機能1321を介してk空間に充填されたMRデータ、再構成機能1321により生成されたMR画像のデータ等を記憶する。記憶装置129は、各種撮像プロトコル、撮像プロトコルを規定する複数の撮像パラメータを含む撮像条件、被検体Pに対するスキャン方式に応じたトラジェクトリ等を記憶する。また、記憶装置129は、再構成機能1321において用いられる各種再構成法に関するプログラムを記憶する。再構成法とは、例えば、パラレルイメージング、圧縮センシング、学習済みのニューラルネットワーク(Neural Network)などである。
記憶装置129は、処理回路131において実行される各種機能に対応するプログラムを記憶する。記憶装置129は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive)、ソリッドステートドライブ(Solid State Drive)、光ディスク等である。また、記憶装置129は、CD-ROMドライブやDVDドライブ、フラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体との間で種々の情報を読み書きする駆動装置等であってもよい。
処理回路131は、ハードウェア資源として図示していないプロセッサ、ROM(Read Only Memory)やRAM等のメモリ等を有し、MRI装置100を統括的に制御する。処理回路131は、システム制御機能1311、設定機能1313、取得機能1315、判定機能1317、追加機能1319、再構成機能1321を有する。システム制御機能1311、設定機能1313、取得機能1315、判定機能1317、追加機能1319、再構成機能1321にて行われる機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶装置129に記憶されている。処理回路131は、これら機能に対応するプログラムを記憶装置129から読み出し、実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読みだした状態の処理回路131は、図1の処理回路131内に示された複数の機能等を有することになる。
なお、図1においては単一の処理回路131にてこれら各種機能が実現されるものとして説明したが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路131を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより機能を実現するものとしても構わない。換言すると、上述のそれぞれの機能がプログラムとして構成され、1つの処理回路が各プログラムを実行する場合であってもよいし、特定の機能が専用の独立したプログラム実行回路に実装される場合であってもよい。なお、処理回路131が有するシステム制御機能1311、設定機能1313、取得機能1315、判定機能1317、追加機能1319、再構成機能1321は、それぞれシステム制御部、設定部、取得部、判定部、追加部、再構成部の一例である。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、或いはプログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。
プロセッサは、記憶装置129に保存されたプログラムを読み出し実行することで各種機能を実現する。なお、記憶装置129にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、寝台制御回路109、送信回路113、受信回路119、撮像制御回路121等も同様に、上記プロセッサなどの電子回路により構成される。
処理回路131は、システム制御機能1311により、MRI装置100を統括的に制御する。具体的には、処理回路131は、記憶装置129に記憶されているシステム制御プログラムを読み出してメモリ上に展開し、展開されたシステム制御プログラムに従って本MRI装置100の各回路を制御する。例えば、処理回路131は、システム制御機能1311により、インタフェース125を介して操作者から入力された撮像条件に基づいて、撮像プロトコルを記憶装置129から読み出す。なお、処理回路131は、撮像条件に基づいて、撮像プロトコルを生成してもよい。処理回路131は、撮像プロトコルを撮像制御回路121に送信し、被検体Pに対する撮像を制御する。
処理回路131は、再構成機能1321により、例えば、リードアウト傾斜磁場の強度に従って、k空間にリードアウト方向に沿ってMRデータを充填する。処理回路131は、k空間に充填されたMRデータに対してフーリエ変換を行うことにより、MR画像を生成する。なお、MR画像の生成は、上述の手順に限定されず、パラレルイメージング及び圧縮センシングなどのような欠落データを伴うMRデータを用いた正則化によりMR画像を再構成する手法、または欠落データを伴うMRデータを用いて学習された学習済みのディープニューラルネットワークなどを用いて実行されてもよい。処理回路131は、MR画像を、ディスプレイ127や記憶装置129に出力する。
以上が本実施形態に係るMRI装置100の全体構成についての説明である。以下、本実施形態における追加収集実行処理について説明する。追加収集とは、処理回路131における判定機能1317により被検体Pに対して実行される追加の撮像に相当する。追加収集実行処理とは、第1MR信号のデータ量と被検体Pの体動状態とに基づいて追加収集が必要であると判定された場合、追加収集を実行する処理である。
記憶装置129は、被検体Pの体動状態を複数のクラスに弁別するための閾値を記憶する。例えば、体動が被検体Pの呼吸動に起因する場合、複数のクラスは、例えば、呼気相と吸気相との2つのクラスに対応する。このとき、閾値は、例えば横隔膜の位置に相当する。なお、複数のクラスは、上記2つのクラスに限定されず、呼気相と吸気相との間の少なくとも一つの中間状態を含む3以上のクラスであってもよいし、連続的な体動状態の変化に合わせた連続的な無段階のクラスであってもよい。このとき、記憶装置129は、3以上のクラスに応じた2以上の閾値、または無段階のクラスに応じた連続的な閾値を記憶する。
以下、説明を具体的にするために、被検体Pの体動は、呼吸によるものとして説明する。加えて、体動状態は、呼気相と吸気相との2つの状態であるものとする。なお、体動状態は、略周期的な体動である上記呼吸に限定されず、例えば、被検体Pの心臓の拍動または被検体Pの発声など、被検体Pの体動に起因するものであれば、被検体Pのいかなる体動にも適用可能である。
記憶装置129は、第1MR信号の収集開始時刻から追加収集の要否の判定を開始する時刻までの所定の時間を記憶する。例えば、所定の時間は、追加収集の要否の判定に必要なデータ量を取得するための一定時間に相当する。なお、所定の時間は、インタフェース125を介した操作者の指示により、適宜入力、変更されてもよい。また、所定の時間は、ゼロであってもよい。記憶装置129は、複数のクラス各々に属する第1MR信号のデータ量に応じて追加収集の要否の判定に用いられる基準値を記憶する。基準値は、例えば、再構成機能1321により再構成されたMR画像の画質を担保するように、予め設定される。
図2及び図3は、追加収集実行処理の手順の一例を示すフローチャートである。
以下の説明において、設定機能1313及び追加機能1319により、パルスシーケンスとして主に同一収集位置又は非同一収集位置のトラジェクトリが設定及び追加されるものとする。
(ステップSa1)
処理回路131は、設定機能1313により、インタフェース125を介した操作者の指示に従って、k空間における第1MR信号の第1収集位置を示す第1トラジェクトリを設定する。以下、説明を具体的にするために、処理回路131は、第1トラジェクトリとして、ラジアルスキャンによるk空間における第1MR信号の充填軌跡を設定するものとして説明する。インタフェース125は、操作者の指示により、被検体Pに対する撮像条件を入力する。
(ステップSa2)
撮像制御回路121は、設定された第1トラジェクトリに従って第1MR信号を収集する。より詳細には、撮像制御回路121は、第1トラジェクトリを含む第1パルスシーケンスに従い被検体PをMR撮像し、被検体Pに関する第1MR信号を収集する。例えば、撮像制御回路121は、自由呼吸下、すなわち非同期で、被検体Pに対してMR撮像を実行することで、第1MR信号を収集する。撮像制御回路121は、収集された第1MR信号を収集時刻ともに記憶装置129へ出力する。記憶装置129は、第1MR信号を収集時刻に関連付けて記憶する。
(ステップSa3)
処理回路131は、取得機能1315により、第1MR信号の収集中における被検体Pの体動状態を取得する。具体的には、処理回路131は、インタフェース125を介して、被検体Pに装着された呼吸ベルトから出力されたデータを、体動状態として取得する。呼吸ベルトから出力されたデータは、例えば、被検体Pの呼吸レベル、すなわち被検体Pにおける横隔膜の位置に対応する。処理回路131は、体動状態としての横隔膜の位置を、横隔膜の位置が検出された検出時刻とともに、記憶装置129に出力する。記憶装置129は、横隔膜の位置を検出時刻とともに記憶する。なお、処理回路131は、自身のメモリに、横隔膜の位置を検出時刻とともに記憶してもよい。
処理回路131は、呼吸レベルを取得するかわりに、被検体Pを光学的に撮影する光学カメラから出力されたデータを、体動状態として取得してもよい。このとき、光学カメラは、例えば、被検体Pの全身、または被検体Pの一部分(瞳、手、顔、腹部など)を撮影するカメラである。以下、説明を具体的にするために、処理回路131は、横隔膜の位置を呼吸ベルトから取得するものとして説明する。
(ステップSa4)
処理回路131は、判定機能1317により、第1MR信号の収集開始時刻から所定の時間が経過したか否かを判定する。収集開始時刻から所定の時間が経過していない場合(ステップSa4のNo)、撮像制御回路121は、第1のトラジェクトリと撮像条件とに従って、第1MR信号を繰り返し収集する。収集開始時刻から所定の時間が経過した場合(ステップSa4のYes)、処理回路131は、ステップSa5の処理を実行する。
(ステップSa5)
処理回路131は、判定機能1317により、第1MR信号を、体動状態の値に応じて区分された複数のクラスに分類する。より詳細には、処理回路131は、取得された体動状態と閾値とに基づいて、所定の時間内において取得された第1MR信号を、複数のクラス(呼気相と吸気相)に分類する。具体的には、処理回路131は、複数の第1MR信号のうち、閾値以上の横隔膜の位置に対応する検出時刻と同一の収集時刻に対応する第1MR信号を、呼気相に対応付ける。なお、処理回路131は、複数の第1MR信号のうち、閾値未満の横隔膜の位置に対応する検出時刻と同一の収集時刻に対応する第1MR信号を、吸気相に対応付けてもよい。
(ステップSa6)
処理回路131は、判定機能1317により、複数のクラスのうち第1MR信号のデータ量が最大となる最大クラスを特定する。体動が呼吸動である場合、基本的に呼気相の時間間隔は吸気相の時間間隔より長いため、呼気相に属する第1MR信号のデータ量は、吸気相に属する第1MR信号のデータ量より多くなる。このため、処理回路131は、呼気相を最大クラスとして特定する。
(ステップSa7)
処理回路131は、判定機能1317により、最大クラスのデータ量と基準値とを比較する。なお、基準値の代わりに、あらかじめ定めたクラスのデータ量が用いられてもよい。このとき、あらかじめ定めたクラスのデータ量は、基準値の代わりに記憶装置129に記憶される。具体的には、処理回路131は、体動状態を複数のクラスに弁別する閾値を用いて複数のクラスに分類された第1MR信号のデータ量に関して、複数のクラスのうちデータ量が最大となる最大クラスにおけるデータ量が基準値未満である場合、追加収集が必要であると判定する。より詳細には、呼気相のデータ量が基準値未満である場合(ステップSa7のYes)、処理回路131は、ステップSa8の処理を実行する。呼気相のデータ量が基準値以上である場合(ステップSa7のNo)、処理回路131は、ステップSa9の処理を実行する。ステップSa4乃至ステップSa7の処理により、処理回路131は、第1MR信号の収集開始時刻から所定の時間の経過後、体動状態に応じた第1MR信号のデータ量に基づいて、被検体Pに関する第2MR信号の追加収集の要否を判定する。
(ステップSa8)
処理回路131は、追加機能1319により、最大クラスに属する第1MR信号とは異なる第2トラジェクトリを撮像プロトコルに追加する。より詳細には、処理回路131は、最大クラスに属する第1MR信号に関する第1トラジェクトリとは異なるトラジェクトリを、第2収集位置を示す第2トラジェクトリとして、撮像プロトコルに追加する。第2収集位置は、追加収集時において収集される第2MR信号の、k空間上における収集位置である。具体的には、処理回路131は、呼気相に属する第1MR信号に関する第1収集位置を特定する、次に、処理回路131は、k空間において特定された第1収集位置とは異なる第2収集位置を示す第2トラジェクトリを、撮像プロトコルに追加する。なお、処理回路131は、k空間における第1収集位置に基づいて、k空間において第1収集位置と第2収集位置とが均一に分布するように、第2収集位置を決定してもよい。また、取得機能1315により取得される体動状態の変化が略周期的である場合、処理回路131は、体動状態の変化の周期性を加味して、k空間における第2収集位置を特定してもよい。
図4は、k空間11において特定された、収集済みの第1MR信号の第1トラジェクトリが占める領域13の一例を示す図である。図4においてトラジェクトリは原点を通る直線で描かれている。図4に示すように、k空間11のうちの領域13以外の領域が、領域15に設定される。領域15には、追加撮像における収集対象である第2MR信号の第2トラジェクトリが設定される。例えば、呼気相において第1MR信号が収集されていない領域15に第2トラジェクトリが設定される。
処理回路131は、追加機能1319により、第2トラジェクトリを特定するために角度マップを用いてもよい。角度マップとは、MR信号のトラジェクトリを、k空間の原点回りの角度に規定された1次元空間に配置したマップである。
図5は、角度マップの一例を示すである。図5に示すように、処理回路131は、角度マップにおいて、第1トラジェクトリが存在しない領域11を、第2トラジェクトリが設定され得る領域15として決定する。例えば、処理回路131は、図5に示すような場合、領域11における第1トラジェクトリの間隔と同一の間隔で、領域15において第2トラジェクトリを配置する。更に第1トラジェクトリと第2トラジェクトリとの間隔が均一になるように第2トラジェクトリが決定されるとよい。なお、被検体Pに対するスキャン方式がカーテシアンの場合、処理回路131は、角度マップの代わりに、位相エンコード方向に対して第1トラジェクトリを配置したマップを用いて、第2トラジェクトリを決定してもよい。他のスキャン方式についても同様に、処理回路131は、第2トラジェクトリを決定することが可能である。
図6は、呼気相EAに関するk空間11E及び吸気相IAに関するk空間11Iにおける第1トラジェクトリP1及び第2トラジェクトリP2の一例を示す図である。図6に示すように、呼気相EAは最大クラスであるとする。後のステップSa11において、呼気相EAに関するk空間11Eにおける第2トラジェクトリP2に対応する第2MR信号が収集される。最大クラスではない吸気相IAにおける第1MR信号は破棄されてもよい。
(ステップSa9)
処理回路131は、システム制御機能1311により、追加収集が実行されることと、撮像延長時間と、撮像終了予定時刻とのうち少なくとも一つを、ディスプレイ127に表示させる。具体的には、処理回路131は、追加収集される第2トラジェクトリP2の総数に基づいて、撮像延長時間を計算する。処理回路131は、第1MR信号の収集の実行前において撮像条件により設定された撮像時間に撮像延長時間を加算することにより、撮像終了予定時刻を計算する。ディスプレイ127は、追加収集が実行されることと、計算された像延長時間と、計算された撮像終了予定時刻とを表示する。
(ステップSa10)
処理回路131は、判定機能1317により、撮像条件として設定された撮像時間が経過したか否かを判定する。撮像時間が経過していない場合(ステップSa10のNo)、撮像制御回路121は、ステップSa2の処理を実行する。次いで、処理回路131は、ステップSa3乃至ステップSa10の処理を繰り返す。このとき、ステップSa7における最大クラスのデータ量とステップSa8における第2トラジェクトリとは更新される。撮像時間が経過している場合(ステップSa10のYes)、撮像制御回路121は、ステップSa11の処理を実行する。
(ステップSa11)
撮像制御回路121は、第2トラジェクトリに従って追加収集を実行し、第2MR信号を収集する。より詳細には、撮像制御回路121は、第2トラジェクトリを含む第2パルスシーケンスに従い被検体PをMR撮像し、被検体Pに関する第2MR信号を収集する。撮像制御回路121は、収集された第2MR信号を、最大クラスに付帯させて記憶装置129に記憶させる。このとき、最大クラスに属するMR信号は、第1MR信号と第2MR信号とを有することとなる。処理回路131は、判定機能1317により、第2MR信号を複数のクラスに分類し、ステップSa7で説明した判定を再度行ってもよい。ステップSa11は、ステップSa10の処理の前に実行されてもよい。
ステップSa11において、インタフェース125は、操作者の指示により、追加収集の停止の指示を入力してもよい。追加収集の停止の指示の入力を契機として、撮像制御回路121は、追加収集を停止する。加えて、処理回路131は、停止の指示の入力を契機として、第1MR信号と停止の指示の入力までに収集された第2MR信号とに基づいて、MR画像を再構成する。
(ステップSa12)
処理回路131は、再構成機能1321により、最大クラスに属する第1MR信号と、第2MR信号とに基づいて、MR画像を再構成する。具体的には、処理回路131は、呼気相EAに関するk空間KspEに配置された第1MR信号と第2MR信号とに基づいて、呼気相EAに対応するMR画像を再構成する。処理回路131は、再構成されたMR画像を、ディスプレイ127と記憶装置129とに出力する。ディスプレイ127は、再構成されたMR画像を表示する。
以上に述べた構成及び追加収集実行処理によれば、以下に示す効果が得られる。
本実施形態におけるMRI装置100によれば、k空間における第1MR信号の第1収集位置を示す第1トラジェクトリを設定し、第1トラジェクトリに従って被検体Pに関する第1MR信号を逐次収集し、第1MR信号の収集中における被検体Pの体動状態を取得し、第1MR信号の収集開始時刻から所定の時間の経過後、体動状態に応じた第1MR信号のデータ量に基づいて、被検体Pに関する第2MR信号の追加収集の要否を判定し、追加収集が必要であると判定された場合、k空間における追加収集に関する第2収集位置を示す第2トラジェクトリを撮像プロトコルに追加し、第1MR信号と追加収集の実行により収集された第2MR信号とに基づいて、MR画像を再構成することができる。このとき、MRI装置100によれば、例えば、パラレルイメージング、圧縮センシング、または学習済みのディープニューラルネットワーク、またはそれらの組み合わせを用いてMR画像を再構成することができる。
また、MRI装置100によれば、体動状態を複数のクラスに弁別する閾値を用いて複数のクラスに分類された第1MR信号のデータ量に関して、複数のクラスのうちデータ量が最大となる最大クラスにおけるデータ量が基準値未満である場合、追加収集が必要であると判定し、最大クラスに属する第1MR信号に関する第1トラジェクトリとは異なるトラジェクトリを、第2トラジェクトリとして撮像プロトコルに追加し、最大クラスに属する第1MR信号と第2MR信号とを用いて、MR画像を再構成することができる。また、MRI装置100によれば、第1トラジェクトリをラジアルスキャンによるk空間における第1MR信号の充填軌跡として設定し、第1MR信号の収集前において、第1トラジェクトリに重複しないように第2トラジェクトリを設定することができる。
また、MRI装置100によれば、追加収集が必要であると判定された場合、追加収集が実行されることと、追加収集の実行により増加した撮像時間と、追加収集を含む撮像終了予定時刻とのうち、少なくとも一つをディスプレイ127に表示することができる。また、MRI装置100によれば、追加収集の停止の指示を入力し、停止の指示の入力を契機として追加収集の実行を停止し、前記停止の指示の入力を契機として、第1MR信号と停止の指示の入力までに収集された第2MR信号とに基づいて、MR画像を再構成することができる。
これらのことから、MRI装置100によれば、被検体Pの体動による撮像対象の体動状態に基づいて分類された複数のクラスのうち最大クラスにおいて、操作者が所望するMR画像の画質を担保するために必要なMR信号のデータ量が不足していれば、データ量の不足を補うように追加撮像を実行することができ、MR画像の画質を担保することができる。また、MRI装置100によれば、追加収集に関する情報を操作者に提供することができるため、操作者が任意に追加収集を停止するとともにMR画像の再構成を実行することができる。これにより、追加収集の実行による撮像時間の増加を、操作者の指示により適宜調整することができる。
(第1の変形例)
第1の変形例に係る処理回路131は、複数のクラス各々について追加収集の要否が判定され、複数のクラス各々に属する第1MR信号及び第2MR信号を用いて複数のクラス各々に対応するMR画像を再構成する。
図7は、呼気相EAに関するk空間11E及び吸気相IAに関するk空間11Iにおける第1トラジェクトリP1及び第2トラジェクトリP2の一例を示す図である。図7に示すように、本変形例では、吸気相IAにおける第1MR信号は、破棄されずに、吸気相IAに対応するMR画像の再構成に用いられる。
以下、本変形例における追加収集実行処理について説明する。図8及び図9は、本変形例に関する追加収集実行処理の手順の一例を示すフローチャートである。図8におけるステップSb1乃至Sb5、ステップSb8は、それぞれ、図2におけるステップSa1乃至Sa5、ステップSa9と同様な処理のため、説明は省略する。
(ステップSb6)
処理回路131は、判定機能1317により、複数のクラス各々に属する第1MR信号のデータ量と基準値とを比較する。具体的には、処理回路131は、複数のクラスに分類された第1MR信号のデータ量に関して、複数のクラスのうち少なくとも一つのクラスにおいて、データ量が基準値未満である場合、追加収集が必要であると判定する。より詳細には、呼気相EAのデータ量が基準値未満である場合(ステップSb6のYes)、処理回路131は、ステップSb7の処理を実行する。また、吸気相IAのデータ量が基準値未満である場合(ステップSb6のYes)、処理回路131は、ステップSb7の処理を実行する。呼気相EAのデータ量及び吸気相IAのデータ量がともに基準値以上である場合(ステップSb6のNo)、処理回路131は、ステップSb9の処理を実行する。
(ステップSb7)
処理回路131は、追加機能1319により、基準値未満となるデータ量を有するクラス(以下、追加クラスと呼ぶ)に属する第1MR信号に関する第1トラジェクトリとは異なるトラジェクトリを、追加収集に関する第2トラジェクトリとして、追加クラスに対応に付けて撮像プロトコルに追加する。具体的には、処理回路131は、追加クラスに属する第1MR信号に関する第1収集位置を特定する、次いで、処理回路131は、k空間において特定された第1収集位置とは異なる第2収集位置を示す第2トラジェクトリを、撮像プロトコルに追加する。これらの処理により、処理回路131は、追加収集に関する追加クラスに属する第1MR信号に関する第1トラジェクトリとは異なる第2トラジェクトリを撮像プロトコルに追加することができる。なお、本ステップにおける処理内容は、ステップSa8に記載の処理を各追加クラスについて実行するものであるため、詳細な説明は省略する。
(ステップSb9)
処理回路131は、判定機能1317により、撮像条件により設定された撮像時間が経過したか否かを判定する。撮像時間が経過していない場合(ステップSb9のNo)、撮像制御回路121は、ステップSb2の処理を実行する。次いで、処理回路131は、ステップSb3乃至ステップSb9の処理を繰り返す。このとき、ステップSb6における複数のクラス各々のデータ量、及びステップSb7における第2トラジェクトリは、更新される。撮像時間が経過している場合(ステップSb9のYes)、撮像制御回路121は、ステップSb10の処理を実行する。
(ステップSb10)
撮像制御回路121は、第2トラジェクトリに従って追加収集を実行し、追加クラスに属する第2MR信号を収集する。撮像制御回路121は、収集された第2MR信号を、追加クラスに付帯させて記憶装置129に記憶させる。このとき、追加クラスに属するMR信号は、第1MR信号と第2MR信号とを有することとなる。なお、本ステップの処理の後、処理回路131は、判定機能1317により、第2MR信号を複数のクラスに分類し、ステップSb6で説明した判定を再度行ってもよい。また、本ステップは、ステップSb9の処理の前に実行されてもよい。
(ステップSb11)
処理回路131は、再構成機能1321により、複数のクラス各々に属する第1MR信号と、第2MR信号とに基づいて、複数のクラスにそれぞれ対応する複数のMR画像を再構成する。具体的には、処理回路131は、呼気相に関するk空間に配置された第1MR信号及び第2MR信号に基づいて、呼気相に対応するMR画像を再構成する。また、処理回路131は、吸気相に関するk空間に配置された第1MR信号及び第2MR信号に基づいて、吸気相に対応するMR画像を再構成する。処理回路131は、再構成されたMR画像を、ディスプレイ127と記憶装置129とに出力する。ディスプレイ127は、再構成されたMR画像を表示する。
第1の変形例に係るMRI装置100によれば、体動状態を複数のクラスに弁別する閾値を用いて複数のクラスに分類された第1MR信号のデータ量に関して、複数のクラスのうち少なくとも一つのクラスにおいて、データ量が基準値未満である場合、追加収集が必要であると判定し、追加収集に関するクラスに属する第1MR信号に関する第1トラジェクトリとは異なる第2トラジェクトリを撮像プロトコルに追加し、複数のクラスに分類された第1MR信号及び第2MR信号を用いて、複数のクラス各々に対応するMR画像を再構成することができる。
これにより、MRI装置100によれば、被検体Pの体動状態に応じて区分された複数のクラス各々について、操作者が望むMR画像の画質を担保するために必要なMR信号のデータ量が不足していれば、MR信号のデータ量の不足を補うように追加撮像を実行することができ、ひいては、MR画像の画質を担保することができる。
(第2の変形例)
第2の変形例に係る処理回路131は、呼吸ベルト及び光学カメラなどの外部機器を用いずに、MR画像を用いて体動状態を取得する。第2の変形例に係る処理は、図2のステップSa3及び図8のステップSb3において実行される。第2の変形例に係る追加収集実行処理では、図2に示すステップSa3は図2のステップSa4の後に実行され、図8に示すステップSb3は図8のステップSb4の後に実行される。
処理回路131は、再構成機能1321により、第1MR信号の逐次収集が実行される総期間より短い参照期間において収集された第1MR信号(以下、参照MR信号と呼ぶ)に基づいてMR画像(以下、参照画像と呼ぶ)を再構成する。参照期間は、ステップSa4及びステップSb4の所定の時間に相当する。なお、参照期間は、所定の時間より短くてもよい。次いで、処理回路131は、所定の時間または参照期間より短い複数の部分期間各々において収集された第1MR信号(以下、部分MR信号と呼ぶ)に基づいて、複数の部分期間各々に対応する部分画像を再構成する。参照期間及び部分期間は、記憶装置129に記憶される。
図10は、横隔膜の位置U1の時間変化と参照期間RPと部分期間PPとの一例を示す図である。図10に示すように、参照期間RPに属する参照MR信号を用いて再構成された参照画像における横隔膜は、参照期間RPにわたる横隔膜の位置U1を平均化した位置で画像化される。一方、部分期間PPに属する部分MR信号を用いて再構成された複数の部分画像各々における横隔膜は、部分期間PP各々における横隔膜の位置U1を平均化した位置で画像化される。なお、図10に示す複数の部分期間PPはオーバーラップしていないが、複数の部分期間PP各々の中心に対して部分期間を拡張させることにより、複数の部分期間PP各々は隣接する部分期間に対してオーバーラップしていてもよい。
処理回路131は、取得機能1315により、参照画像と複数の部分画像各々との位置合わせを実行する。処理回路131は、上記位置合わせにより、参照画像における横隔膜の位置に対する部分画像各々における横隔膜の位置の相対的な位置を決定する。相対的な位置は、例えば、z方向に沿った横隔膜の位置のずれに相当する。処理回路131は、相対的な位置と閾値とに基づいて、体動状態を取得する。複数のクラスが呼気相及び吸気相の2つのクラスである場合、被検体Pの体動状態を複数のクラスに弁別するための閾値は、参照画像における横隔膜の位置に相当する。なお、複数のクラスが3以上である場合、複数の閾値は、横隔膜の位置に所定の係数を乗算することで決定されてもよい。これらの場合、第2の変形例において閾値の記憶は不要となる。
なお、処理回路131は、取得機能1315により、参照画像と複数の部分画像各々とを入力し体動状態を出力するように学習された学習済みモデルを用いて、体動状態を取得してもよい。学習済みモデルは、例えば、ディープニューラルネットワーク、コンボリューショナルニューラルネットワーク(CNN:Convolutional Neural Network)等により実現される。
第2の変形例に係るMRI装置100によれば、第1MR信号の逐次収集が実行される総期間より短い参照期間において収集された参照MR信号に基づいて参照画像を再構成し、参照期間より短い複数の部分期間各々において収集された部分MR信号に基づいて、部分期間各々に対応する部分画像を再構成し、参照画像と部分画像との位置合わせを実行することにより、体動状態を取得することができる。
これにより、被検体Pに呼吸ベルトなどを装着させることなく、被検体Pの体動状態を取得することができるため、MR撮像における被検体Pの負担を軽減することができる。また、光学カメラなどの外部機器を用いることなく被検体Pの体動状態を取得することができるため、体動状態の取得に関するコストを低減することができる。
(第3の変形例)
第3の変形例に係る処理回路131は、呼吸ベルト及び光学カメラなどの外部機器を用いずに、非再構成画像を用いて体動状態を取得する。第3の変形例に係る処理は、図2のステップSa3及び図8のステップSb3において実行される。第3の変形例に係る追加収集実行処理では、図2に示すステップSa3は図2のステップSa4の後に実行され、図8に示すステップSb3は図8のステップSb4の後に実行される。
処理回路131は、取得機能1315により、参照MR信号に基づいて、第1非再構成画像データを生成する。処理回路131は、部分MR信号に基づいて、複数の部分期間各々に対応する第2非再構成画像データを生成する。以下、説明を具体的にするために、参照MR信号に対応するMRデータ(以下、参照MRデータと呼ぶ)及び部分MR信号に対応するMRデータ(以下、部分MRデータと呼ぶ)は、例えば、kx、ky、kz方向により規定される3次元データであるものとして説明する。処理回路131は、参照MRデータに対してkz方向に沿ってフーリエ変換を実行することにより、第1非再構成画像データを取得する。
同様に、処理回路131は、取得機能1315により、部分MRデータに対してkz方向に沿ってフーリエ変換を実行することにより、第2非再構成画像データを取得する。このとき、第1非再構成画像データ及び第2非再構成画像データは、z方向に垂直な方向からz方向へMR画像を投影することにより生成される投影データに相当する。なお、第1非再構成画像データ及び第2非再構成画像データは、投影データに限定されず、MRデータであってもよい。
図11は、投影画像I1の一例を示す図である。投影画像I1は、異なる収集時刻の第2非再構成画像データを時間軸に沿って配置することにより生成される。図11に示すように、横隔膜の位置は、コントラストが変化する境界DLに相当する。なお、投影データに対応する第2非再構成画像データは、例えばナビゲーションエコー法を用いて取得されてもよい。図12は、位置決め画像I2において示される、ナビゲーションエコー法の収集範囲NEAを示す図である。
処理回路131は、取得機能1315により、第1非再構成画像データと第2非再構成画像データとの位置合わせを実行する。処理回路131は、上記位置合わせにより、第1非再構成画像データにおける横隔膜の位置に対する第2非再構成画像データにおける横隔膜の位置の相対的な位置を決定する。処理回路131は、相対的な位置と閾値とに基づいて、体動状態を取得する。複数のクラスが呼気相及び吸気相の2つのクラスである場合、被検体Pの体動状態を複数のクラスに弁別するための閾値は、第1非再構成画像データにおける横隔膜の位置に相当する。なお、複数のクラスが3以上である場合、複数の閾値は、横隔膜の位置に所定の係数を乗算することで決定されてもよい。これらの場合、本変形例において、閾値の記憶は不要となる。
なお、処理回路131は、取得機能1315により、第2非再構成画像データと第1MR信号に対応するMRデータとを入力し体動状態を出力するように学習された学習済みモデルを用いて、体動状態を取得してもよい。また、処理回路131は、判定機能1317により、第1MR信号と第2非再構成画像データとを入力し分類された第1MR信号を出力するように学習された学習済みモデルを用いて、第1MR信号を分類してもよい。
第3の変形例に係るMRI装置100によれば、第1MR信号の逐次収集が実行される総期間より短い参照期間において収集された参照MR信号に基づく第1非再構成画像データと、参照期間より短い複数の部分期間各々において収集された部分MR信号に基づく部分期間各々に対応する第2非再構成画像データとの位置合わせを実行することにより、体動状態を取得することができる。
(第4の変形例)
第4の変形例に係る処理回路131は、体動状態ごとの第1MR信号に基づいて体動状態に対応するMR画像(以下、状態画像と呼ぶ)を再構成し、状態画像におけるノイズ強度に基づいて追加収集の要否を判定することにある。第4の変形例に係る処理は、追加収集実行処理において、図2のステップSa7及び図8のステップSb6の処理に置換されて用いられる。
処理回路131は、再構成機能1321により、体動状態ごとの第1MR信号に基づいて、体動状態に対応する状態画像を再構成する。具体的には、処理回路131は、複数のクラス各々に属する第1MR信号に基づいて、複数のクラス各々に対応する状態画像を再構成する。図2のステップSa7においては、処理回路131は、最大クラスに属する第1MR信号に基づいて、最大クラスに対応する状態画像を再構成する。
処理回路131は、判定機能1317により、状態画像におけるノイズ強度に基づいて、追加収集の要否を判定する。具体的には、処理回路131は、状態画像に対してデノイズフィルタを適用することにより、デノイズ画像を生成する。処理回路131は、状態画像とデノイズ画像との画素値の差分の2乗和を、ノイズ強度として計算する。処理回路131は、記憶装置129に記憶されたノイズ閾値とノイズ強度とを比較し、ノイズ強度がノイズ閾値より大きければ、追加収集が必要であると判定する。
なお、処理回路131は、ノイズ強度の特定のために、必ずしも、状態画像を再構成する必要はない。例えば、処理回路131は、第1MR信号が配置されたk空間における端部のデータをノイズ強度として特定してもよい。この場合、ノイズ閾値は、例えば、被検体Pに対して送信RF波を印加することなく受信回路119により収集された信号に相当する。
また、処理回路131は、状態画像または複数のクラス各々に属する第1MR信号を入力して追加収集の要否を出力するように学習された学習済みモデルを用いて、判定機能1317により、追加収集の要否を判定してもよい。学習済みモデルは、例えば、ディープニューラルネットワーク、サポートベクターマシン(Support Vector Machine)、ランダムフォレスト(Random Forest)などの機械学習モデルにより実現される。
第4の変形例に係るMRI装置100によれば、体動状態ごとの第1MR信号に基づいて体動状態に対応する状態画像を再構成し、状態画像のノイズ強度に基づいて追加収集の要否を判定することができる。MR画像のノイズ強度に基づいて追加収集の要否を判定しているため、ノイズを低減させた高画質なMR画像を再構成することができる。
(第5の変形例)
第5の変形例に係る処理回路131は、体動状態ごとの第1MR信号に基づいて、体動状態ごとの状態画像を再構成し、状態画像に含まれるアーチファクトの検出量に基づいて追加収集の要否を判定する。第5の変形例に係る処理は、追加収集実行処理において、図2のステップSa7及び図8のステップSb6の処理に置換されて用いられる。
処理回路131は、再構成機能1321により、体動状態ごとの第1MR信号に基づいて、体動状態に対応する状態画像を再構成する。具体的には、処理回路131は、複数のクラス各々に属する第1MR信号に基づいて、複数のクラス各々に対応する状態画像を再構成する。図2のステップSa7においては、処理回路131は、最大クラスに属する第1MR信号に基づいて、最大クラスに対応する状態画像を再構成する。
処理回路131は、判定機能1317により、状態画像に含まれるアーチファクトの検出量に基づいて、追加収集の要否を判定する。具体的には、処理回路131は、アーチファクトを検出するフィルタ(以下、検出フィルタと呼ぶ)を用いて、状態画像におけるアーチファクトを検出する。検出フィルタは、例えば、スキャン方式ごとに予め記憶装置129に記憶されてもよい。なお、処理回路131は、検出フィルタの代わりに、典型的なアーチファクトの形状を示すテンプレートを用いて、状態画像に対してテンプレートマッチングを実行することにより、アーチファクトを検出してもよい。
図13は、スキャン方式がラジアルスキャンである場合の部分画像に描出される体動アーチファクトMARの一例を示す図である。図14は、スキャン方式がカーテシアンスキャンである場合の部分画像における体動アーチファクトMACの一例を示す図である。図13及び図14に示すように、最大クラスにおけるデータ量の不足は、状態画像にアーチファクトとして現れることがある。
処理回路131は、検出されたアーチファクトを用いて、状態画像におけるアーチファクトの検出量を計算する。アーチファクトの検出量とは、例えば、状態画像におけるアーチファクトの領域に含まれる画素数である。処理回路131は、記憶装置129に記憶された閾値とアーチファクトの検出量とを比較し、アーチファクトの検出量が閾値より大きければ、追加収集が必要であると判定する。
なお、処理回路131は、状態画像または複数のクラス各々に属する第1MR信号を入力して追加収集の要否を出力するように学習された学習済みモデルを用いて、判定機能1317により、追加収集の要否を判定してもよい。学習済みモデルは、例えば、ディープニューラルネットワーク、サポートベクターマシン、ランダムフォレスト等の機械学習モデルにより実現される。
第5の変形例に係るMRI装置100によれば、体動状態ごとの第1MR信号に基づいて体動状態に対応する状態画像を再構成し、状態画像におけるアーチファクトの検出量に基づいて、追加収集の要否を判定することができる。最大クラスのデータ量によらずに、MR画像におけるアーチファクトの検出量に基づいて追加収集の可否が判定されるため、アーチファクトを低減させた高画質なMR画像を再構成することができる。
(第6の変形例)
第6の変形例に係る撮像制御回路121は、第1MR信号の逐次収集に続けて追加収集を実行する。なお、逐次収集に続けて追加収集を実行するか否かは、逐次収集におけるシーケンス種に応じて選択されてもよい。例えば、グラジエントエコー系のシーケンスで逐次収集が実行される場合、第6の変形例に係る処理が行われる。
処理回路131は、判定機能1317により、所定の時間の経過後、追加収集の要否の判定と撮像プロトコルへの第2トラジェクトリの追加とに要する時間(以下、判定追加時間と呼ぶ)を第1MR信号の逐次収集の終了予定時刻から減算した時刻(以下、判定開始限界時刻と呼ぶ)までの間に、追加収集の要否を判定する。判定追加時間は、予め記憶装置129に記憶される。具体的には、処理回路131は、撮像条件に基づいて、第1MR信号の逐次収集の実行に先立って、逐次収集に要する時間(以下、逐次収集時間と呼ぶ)を計算する。処理回路131は、ステップSa2の開始時刻に相当する収集開始時刻に逐次収集時間を加算することにより、終了予定時刻を計算する。処理回路131は、終了予定時刻から判定追加時間を差分することにより、判定開始限界時刻を計算する。処理回路131は、所定の時間の経過後であって、判定開始限界時刻に至るまでの間に、追加収集の要否を判定する。
図15は、追加収集実行処理において、収集開始時刻Ts1と、所定の時間PTと、所定の時間の終了時刻Tpptと、判定開始限界時刻Tbdtと、判定追加時間DTと、追加収集の開始時刻Ts2との一例を示す図である。図15に示すように、処理回路131は、追加収集の要否の判定を、所定の時間の終了時刻Tpptから判定開始限界時刻Tbdtまでの間に実行する。
第6の変形例に係るMRI装置100によれば、第1MR信号の逐次収集に続けて追加収集を実行するために、所定の時間の経過後、追加収集の要否の判定と撮像プロトコルへの第2トラジェクトリの追加とに要する時間を逐次収集の終了予定時刻から減算した時刻までの間に、追加収集の要否を判定することができる。これにより、第1MR信号の収集時における送信RF波の送信時における磁化と同様な状態で、追加収集を実行することができる。追加収集の開始時において、T1回復後の磁化を安定させるためにMR信号を収集しないダミーRFパルスを被検体Pに印加する必要がなくなるため、追加収集を含めた撮像総時間を短くすることができる。
逐次収集と追加収集とが連続的に実行されない場合、逐次収集から追加収集への移行期において収集音が停止又は低減することにより、被検体Pが誤って検査が終了したと認識してしまう虞がある。第6の変形例に係るMRI装置100は、第1MR信号の逐次収集と追加収集とが連続して行われるため、MR信号の収集に起因する音(以下、収集音と呼ぶ)を切れ目なく発生させることができる。これにより、被検体Pが収集音の停止による検査終了を誤認識することがなくなるので、被検体Pへの心理的負担を低減することができる。
(第7の変形例)
第7の変形例に係る処理回路131は、インタフェース125を介して第1MR信号の逐次収集と追加収集とを含む撮像総時間が操作者により入力されると、撮像総時間と第1トラジェクトリとに基づいて第2トラジェクトリを決定する。
追加収集実行処理におけるステップSa1の処理に先立って、または収集開始時刻から所定の時間が経過するまでの期間、インタフェース125を介した操作者の指示により、撮像総時間が入力される。撮像総時間は、被検体Pに対する撮像時間の上限に対応する。なお、撮像総時間の代わりに、撮像延長時間が入力されてもよい。
処理回路131は、追加機能1319により、撮像総時間(または撮像延長時間)と第1トラジェクトリとに基づいて第2トラジェクトリを決定する。具体的には、処理回路131は、撮像総時間(または撮像延長時間)に基づいて第2トラジェクトリの本数を決定する。次いで、処理回路131は、k空間において第1トラジェクトリと第2トラジェクトリとが均等に配置されるように、第2トラジェクトリに関する撮像条件を決定する。例えば、図4に示すように第1トラジェクトリがk空間11に配置され、複数の第1トラジェクトリが存在しない2つの領域CP2がk空間11において1:2の割合で存在し、かつ撮像総時間に基づく撮像延長時間が3n(nは自然数)本の第2トラジェクトリに沿って追加収集を実行な可能な時間である場合、処理回路131は、2つの領域CP2のうち、狭い方の領域にn本の第2トラジェクトリが均等に配置されるように撮像条件を決定し、広い方の領域に2n本の第2トラジェクトリが均等に配置されるように撮像条件を決定する。
第7の変形例に係るMRI装置100によれば、第1MR信号の逐次収集と追加収集とを含む撮像総時間を入力し、入力された撮像総時間と第1収集位置とに基づいて、第2収集位置を決定することができる。撮像時間の上限に基づいて第2トラジェクトリの追加量を制御することができるため、操作者が望む撮像総時間内において第1トラジェクトリと第2トラジェクトリとをできるだけ均等にk空間に配置することができる。これにより、MRI装置100によれば、操作者により制限された撮像総時間において画質を向上させたMR画像を生成することができる。
(第8の変形例)
第8の変形例に係る処理回路131は、被検体Pの体動の要因が複数ある場合について、追加収集実行処理を適用することにある。以下、説明を具体的にするために、体動の要因は、心臓による拍動と呼吸とであるものとする。
図16は、呼吸波形RWFと心電波形EWFとの一例を示す図である。記憶装置129は、体動状態に応じた複数のクラスに第1MR信号を弁別する閾値として、例えば、4つの状態(呼気相EAであって収縮期である状態、呼気相EAであって拡張期である状態、吸気相IAであって収縮期である状態、吸気相IAであって拡張期である状態)を、体動状態に応じて弁別するための3つの閾値を記憶する。
追加収集実行処理は、実施形態及び第1の変形例等における記載と同様なため、説明は省略する。なお、処理回路131は、心電波形EWFまたは呼吸波形RWFを用いた同期(gating)法により、体動状態に応じた第1MR信号の分類を実行してもよい。処理回路131は、撮像対象に関連しない体動状態に関する第1MR信号については、同期法により破棄してもよい。
(応用例)
応用例に係る処理回路131は、比吸収率(SAR:Specific Absorption Rate)に基づいて、第1MR信号のデータ量と第2MR信号のデータ量との和(以下、収集データ量と呼ぶ)の上限を計算し、追加収集の実行時に収集データ量が上限に到達したことを契機として、追加収集を停止してMR画像を再構成する。
図17は、応用例に係る処理回路131の構成の一例を示す図である。図17に示すように、処理回路131は、上述したシステム制御機能1311、設定機能1313、取得機能1315、判定機能1317、追加機能1319及び再構成機能1321に加えて、計算機能1323をさらに有する。計算機能1323は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶装置129に記憶されている。処理回路131は、計算機能1323に対応するプログラムを記憶装置129から読み出し、実行することで、このプログラムに対応する計算機能1323を実現する。処理回路131が有する計算機能1323は、計算部の一例である。
処理回路131は、計算機能1323により、第1MR信号の収集前に決定された被検体Pに関するSAR(以下、上限SARと呼ぶ)と撮像条件とに基づいて、第1MR信号のデータ量(以下、第1データ量と呼ぶ)と第2MR信号のデータ量(以下、第2データ量と呼ぶ)との和(以下、和データ量と呼ぶ)の上限(以下、上限データ量と呼ぶ)を計算する。例えば、処理回路131は、第1MR信号に関する逐次収集と第2MR信号に関する追加収集とによるSARが上限SAR以下となるように、収集可能な第2データ量(以下、収集可能データ量と呼ぶ)を決定する。収集可能データ量がゼロである場合、処理回路131は、追加収集が不可能であることをディスプレイ127に表示してもよい。処理回路131は、撮像条件に基づいて第1データ量を計算する。処理回路131は、第1データ量と収集可能データ量との和を、上限データ量として計算する。処理回路131は、計算機能1323により、追加収集実行処理における第2MR信号の収集時において、和データ量を計算する。
処理回路131は、判定機能1317により、追加収集の実行時において和データ量が上限データ量に到達したか否かをさらに判定する。和データ量が上限データ量に到達したことを契機として、処理回路131は、追加収集を停止する指示(以下、収集停止指示と呼ぶ)を撮像制御回路121に出力する。
撮像制御回路121は、和データ量が上限データ量に到達したことを契機として、すなわち処理回路131からの収集停止指示の入力に応答して、追加収集を停止する。このとき、ディスプレイ127は、追加収集が停止されたことを表示してもよい。
和データ量が上限データ量に到達したことを契機として、処理回路131は、再構成機能1321により、第1MR信号と第2MR信号とを用いて、MR画像を再構成する。
応用例に係るMRI装置100によれば、第1MR信号の収集前に決定された被検体Pに関する比吸収率と撮像条件とに基づいて、第1MR信号のデータ量と第2MR信号のデータ量との和の上限を計算し、追加収集の実行時において和が上限に到達したか否かをさらに判定し、和が上限に到達したことを契機として追加収集を停止し、和が上限に到達したことを契機として、MR画像を再構成することができる。
これにより、MRI装置100によれば、被検体Pに対する撮像前に決定された上限SARを超えることなく追加収集を行うことができるため、被検体Pに対する安全性及びMR画像の画質をともに確保することができる。
(その他)
上述の幾つかの実施例によれば、MRI装置100は、撮像制御回路121と処理回路131とを有する。撮像制御回路121は、撮像プロトコルに設定された第1のパルスシーケンスに従いMR信号を収集する。処理回路131は、第1のパルスシーケンスによる収集時において、収集済みのMR信号に基づく画質の判定により、MR信号の追加収集の要否を判定する。処理回路131は、追加収集が必要であると判定された場合、追加収集のための第2のパルスシーケンスを撮像プロトコルに追加する。撮像制御回路121は、追加された第2のパルスシーケンスに従いMR信号を収集する。処理回路131は、第1のパルスシーケンス及び前記第2のパルスシーケンスによるMR信号に基づいてMR画像を再構成する。
上記の幾つかの実施例において処理回路131は、第1のパルスシーケンスの実行中に、MR信号のデータ量の不足を見積もり、不足があると見積もられた場合、実施中の撮像プロトコルに第2のパルスシーケンスを追加する。第2のパルスシーケンスは、第1のパルスシーケンスに続けて又は一定期間をおいて実行される。この処理によれば、再構成に必要なデータ量のMR信号が収集されるまで、自動的にデータ収集が行われることを可能にする。
上記の幾つかの実施例において処理回路131は、MR信号のデータ量と基準値との比較により、追加撮像の有無を判定する。しかしながら、本実施形態はこれに限定されない。処理回路131は、学習済みモデルを利用して追加撮像の有無を判定してもよい。
図18は、その他の実施例に係る学習済みモデルの入出力の一例を模式的に示す図である。図18に示すように、学習済みモデルは、MR画像を入力して画質許容度を出力するように学習されている。学習済みモデルは、例えば、2層以上のニューラルネットワークである。ニューラルネットワークの構造は、例えば、一以上のCNNと一以上の全結合層と分類器とを含む。なお、本実施形態に係るニューラルネットワークの構造は、特に限定されず、MR画像を入力して画質許容度を出力することが可能であれば、如何なる構造でもよい。
画質許容度は、入力のMR画像の画質が許容される又は許容されない度合いを示す数値又は符号である。画質許容度は、例えば、図18に示すように、入力のMR画像の画質が許容されることを示す符号(以下、許容符号と呼ぶ)と許容されないことを示す符号(以下、非許容符号と呼ぶ)との2値を含む。
ニューラルネットワークは、多数の学習サンプルに基づき、例えば、教師有り学習によって学習されればよい。ニューラルネットワークの学習、すなわち、学習済みモデルの生成は、モデル学習装置等のコンピュータにより実施さればよい。モデル学習装置は、MRI装置100に組み込まれてもよいし、別体のコンピュータでもよい。
例えば、教師有り学習の場合、入力としてのMR画像と教師としての画質許容度とを含む。画質許容度は、予め注釈者が、入力としてのMR画像を観察して、許容されるか否かを判断して画質許容度を決定する。なお、画質許容度は、人手に限定されず、画像処理等により判断されてもよい。許容されるか否かの基準は、診断に耐えうるか否かに応じて決定される。例えば、データ欠落等に起因するノイズ又はアーチファクトが画像に重畳しており、当該画像が診断に適さないと判断されれば、「許容されない」と判断される。なお、許容されるか否かの基準は明確である必要は必ずしもない。モデル学習装置は、入力としてのMR画像にニューラルネットワークを適用して順伝播処理を行い、画質許容度(以下、推定画質許容度と呼ぶ)を出力する。次にモデル学習装置は、推定画質許容度と、教師としての画質許容度との差分(誤差)を当該ニューラルネットワークに適用して逆伝播処理を行い、勾配ベクトルを計算する。次にモデル学習装置は、勾配ベクトルに基づいて当該ニューラルネットワークの重み付き行列やバイアス等のパラメータを更新する。順伝播処理、逆伝播処理及びパラメータ更新処理を、学習サンプルを変更しながら繰り返すことにより、学習済みモデルが生成される。
次に、学習済みモデルの運用時における動作を簡単に説明する。処理回路131は、収集済みの第1のMR信号に画像再構成を施してMR画像を再構成する。収集済みの第1のMR信号としては、例えば、第1のパルスシーケンスの実行開始から所定時間経過するまでに収集されたMR信号が利用される。この段階での再構成法は、再構成画像に診断に耐えうる画質が要求されないため、簡易で迅速な方法が用いられればよい。ラジアルスキャンの場合、例えば、Jackson法又はグリッディング法が用いられればよい。
MR画像が生成されると処理回路131は、生成されたMR画像に学習済みモデルを適用して画質許容度を出力する。画質許容度として非許容符号が出力された場合、処理回路131は、追加収集が必要であると判定する。この場合、撮像プロトコルに第2のパルスシーケンスが追加される。画質許容度として許容符号が出力された場合、処理回路131は、追加収集が必要でないと判定する。
追加される第2のパルスシーケンスは、典型的には、第1のパルスシーケンスに比して収集位置が同一又は異なるトラジェクトリである。しかしながら、本実施形態はこれに限定されない。第2のパルスシーケンスは、第1のパルスシーケンスに比して、フリップアングル、各種RFパルスの送信周波数、エコーオーダが変更されてもよい。
例えば、第1のパルスシーケンス及び第2のパルスシーケンスがFSE(Fast Spin Echo)法である場合、第2のパルスシーケンスとして、第1のパルスシーケンスと同一の収集位置且つエコーオーダが異なるトラジェクトリが追加される。エコーオーダとしては、シーケンシャルオーダやセントリックオーダ、任意のオーダ等の如何なるオーダでもよい。これにより、エコーオーダ依存による画質劣化要因を低減することができる。
例えば、第1のパルスシーケンス及び第2のパルスシーケンスがマルチセグメントEPI(Echo Planar Imaging)法である場合、第2のパルスシーケンスとして、k空間におけるセグメント位置が異なるトラジェクトリがセグメント単位で追加される。例えば、第1のパルスシーケンスが偶数の位相エンコードのトラジェクトリに従いデータ収集が行われた場合、第2のパルスシーケンスとして、奇数の位相エンコードのトラジェクトリが追加されるとよい。また、第1のパルスシーケンスが偶数及び奇数の位相エンコードの順番に従いデータ収集が行われた場合、第2のパルスシーケンスとして、中心部の位相エンコードのトラジェクトリが追加されるとよい。これにより、セグメント位置依存による画質劣化要因を低減することができる。
例えば、第1のパルスシーケンス及び第2のパルスシーケンスが脂肪抑制パルスを含む場合、第2のパルスシーケンスとして、第1のパルスシーケンスとは送信周波数やフリップアングルが異なる脂肪抑制パルスが追加されてもよい。なお、脂肪抑制パルスに限らず、水抑制パルス等の任意成分の抑制パルスにも適用可能である。これにより第2のパルスシーケンスを、第1のパルスシーケンスに比して、より抑制効果を高めることができる。
上記の送信周波数やフリップアングルの変更は、抑制パルスに限定されず、90度パルスや180度パルス等の任意のRFパルスにも適用可能である。
なお、学習済みモデルの出力である画質許容度は、上記のような2クラス分類に限定されず、他クラス分類でもよい。他クラス分類の場合、画質の許容度合いを示す連続値又は離散値が出力される。
学習済みモデルは、画質許容度ではなく、追加撮像の要否を出力するように学習されてもよい。画質を許容しない事は追加撮像を要する事に対応し、画質を許容する事は追加撮像を要しない事に対応する。2クラス分類の場合、非許容符号の代わりに追加撮像を要する旨の符号が出力され、許容符号の代わりに追加撮像を要しない旨の符号が出力されるように学習されればよい。他クラス分類の場合、学習済みモデルの出力層に、画質許容度を入力して追加撮像の要否を出力する最終出力層が設けられればよい。
学習済みモデルを利用せずに追加収集の要否がされてもよいことは、上記の種々の実施例の通りである。これら実施例において処理回路131は、収集済みの第1のMR信号に基づいて、画質を評価する信頼度情報を計算し、信頼度情報に基づいて追加収集の要否を判定する。信頼度情報は、収集済みのMR信号のデータ量の他、被検体モデルに対する相違度、被検体の体動に伴うアーチファクトの検出量、造影剤の遅延に伴う画素値の相違度である。
信頼度情報が収集済みのMR信号のデータ量である実施例は、上記の実施形態や第1の変形例等において記述されている。この場合、例えば、図3のステップSa7に示すように、データ量と基準値との比較により追加収集の要否が判定される。
次に信頼度情報が被検体モデルに対する相違度である場合について説明する。被検体モデルは、種々の被検体のMR画像を解析することにより獲得される、被検体の解剖学的構造の事前知識である。MR画像に描出される被検体の解剖学的構造は、被検体モデルに対して複雑な形状を有している。
処理回路131は、収集済みのMR信号に基づくMR画像と被検体モデルとに基づいて、MR画像の被検体モデルに対する相違度を算出する。相違度は、MR画像の全体について算出される。次に処理回路131は、相違度と予め設定された基準値とを比較する。相違度が基準値よりも大きい場合、処理回路131は、MR画像に、データ欠落に伴うノイズ又はアーチファクトが存在すると判定する。全てのトラジェクトリについてデータ収集が行われても、なおデータ量が不足する場合についても、ノイズ又はアーチファクトが存在すると精度良く判定できる。この場合、処理回路131は、追加収集を要すると判定する。相違度が基準値よりも小さい場合、処理回路131は、MR画像に、データ欠落に伴うノイズ又はアーチファクトが存在しないと判定する。この場合、処理回路131は、追加収集を要しないと判定する。
被検体モデルは、具体的には、全変動(TV:Total Variation)モデル、ウェーブレットモデル及びニューラルネットワーク等に基づいて決定される。全変動モデルの場合について説明する。例えば、データ欠落に伴うノイズ又はアーチファクトが存在しない多数のMR画像各々について全変動が算出される。これら多数の全変動の統計値が被検体モデルとして利用される。他の例としては、データ欠落に伴うノイズ又はアーチファクトが存在する多数のMR画像各々について全変動が算出され、これら多数の全変動の統計値が被検体モデルとして利用されてもよい。処理回路131は、収集済みの第1のMR信号に基づく入力MR画像の全変動を算出し、算出された全変動と統計値との差分を、相違度として算出する。相違度は、入力MR画像と被検体モデルとの画像構造の相違を表す。上記の通り、処理回路131は、差分(相違度)と予め定められた基準値との比較に基づいて追加撮像の要否を判定する。
なお、全変動は、MR画像全体について算出されてもよいし、局所領域又は画素毎に算出されてもよい。ウェーブレットモデルも同様の手法により利用可能である。
次にニューラルネットワークの場合について説明する。このニューラルネットワークは、MR画像を入力として、データ欠落に伴うノイズ又はアーチファクトの有無を出力するように学習されている画像認識用のニューラルネットワークである。このようなニューラルネットワークは、例えば、L1誤差又はL2誤差を利用して、複数の学習サンプルに基づいて学習される。このニューラルネットワークは、例えば、教師有り学習により学習可能である。例えば、教師有り学習の場合、入力としてMR画像、教師としてデータ欠落に伴うノイズ又はアーチファクトの有無が用いられる。
次に、信頼度情報が被検体の体動に伴うアーチファクトの検出量である場合について説明する。この実施例は、第5の変形例に対応する。信頼度情報をアーチファクトの検出量に設定することにより、被検体の意識的な体の動きや無意識的又は生理的な体の動きに起因するデータ破損に伴うデータ量不足を追加撮像により補うことができる。
次に、信頼度情報が造影剤の遅延に伴う画素値の相違度である場合について説明する。造影剤が遅延することにより、造影撮像期間の全体又は一部においてROIに造影剤が到達していない状態が続くことになる。従って、造影剤が遅延することにより、造影組織が描出されるような、目的のMR画像が得られないこととなる。造影剤の遅延は、造影剤が到達したときの画素の画素値と到達していないときの同一画素の画素値との相違により評価することができる。例えば、造影剤が到達したときの画素の画素値を複数のMR画像から収集し、当該画素値の平均値や中央値等の統計値(以下、造影基準値と呼ぶ)が予め記録される。造影基準値は、心臓や肝臓等の組織の種別、T1強調やT2強調等のコントラスト強調方式の種別ごとに記録されるとよい。
処理回路131は、収集済みのMR信号に基づいてMR画像を生成し、生成されたMR画像のうちの造影対象組織の画素の画素値と、当該造影対象組織に対応する造影基準値との差分を算出する。差分は、信頼度情報、すなわち、造影剤の遅延に伴う画素値の相違度に対応する。造影対象組織は、MR画像に任意の画像認識処理を施すことにより特定されてもよいし、ユーザによりインタフェース125を介して指定されてもよい。
次に処理回路131は、相違度と予め設定された基準値とを比較する。相違度が基準値よりも大きい場合、処理回路131は、造影剤が到達していないと判定する。この場合、処理回路131は、追加収集を要すると判定する。追加収集は、再度被検体に造影剤が注入された後に行われる。相違度が基準値よりも小さい場合、処理回路131は、造影剤が到達していると判定する。この場合、処理回路131は、追加収集を要しないと判定する。
以上説明した少なくとも一の実施例によれば、撮像対象に応じてMR画像の再構成に必要なMR信号のデータ量を適応的に見積もることで、追加収集を実行することができる。追加収集によりMR画像の画質を担保することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
100…MRI装置
101…静磁場磁石
103…傾斜磁場コイル
105…傾斜磁場電源
107…寝台
109…寝台制御回路
111…ボア
113…送信回路
115…送信コイル
117…受信コイル
119…受信回路
121…撮像制御回路
125…インタフェース
127…ディスプレイ
129…記憶装置
131…処理回路
1071…天板
1311…システム制御機能
1313…設定機能
1315…取得機能
1317…判定機能
1319…追加機能
1321…再構成機能
1323…計算機能

Claims (21)

  1. 撮像プロトコルに設定された第1のパルスシーケンスに従いMR信号を収集する第1収集部と、
    前記第1のパルスシーケンスによる収集中において、収集済みのMR信号に基づく画質の判定により、MR信号の追加収集の要否を判定する判定部と、
    前記追加収集が必要であると判定された場合、前記追加収集のための第2のパルスシーケンスを前記撮像プロトコルに追加する追加部と、
    前記追加された第2のパルスシーケンスに従いMR信号を収集する第2収集部と、
    前記第1のパルスシーケンス及び前記第2のパルスシーケンスによるMR信号に基づいてMR画像を再構成する再構成部と、
    を具備する磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記第1のパルスシーケンスによるMR信号の収集中における被検体の体動状態を取得する取得部を更に備え、
    前記判定部は、前記体動状態と前記収集済みのMR信号のデータ量とに基づいて、前記追加収集の要否を判定する、
    磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記判定部は、前記第1のパルスシーケンスによる収集の開始時から所定時間の経過後に前記追加収集の要否を判定する、請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記判定部は、前記第1のパルスシーケンスによるMR信号を前記体動状態に応じた複数のクラスに弁別し、前記複数のクラス各々について前記第1のパルスシーケンスによるMR信号のデータ量を特定し、前記複数のクラスのうちのデータ量が最大のクラスを特定し、前記最大のクラスのデータ量が基準値未満である場合、前記追加収集が必要であると判定し、
    前記追加部は、前記最大のクラスに属する前記第1のパルスシーケンスによるMR信号とは異なるトラジェクトリを、前記第2のパルスシーケンスとして追加し、
    前記再構成部は、前記最大のクラスに属する前記第1のパルスシーケンス及び前記第2のパルスシーケンスによるMR信号に基づいて前記MR画像を再構成する、
    請求項記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記判定部は、前記第1のパルスシーケンスによるMR信号を前記体動状態に応じた複数のクラスに弁別し、前記複数のクラス各々について前記第1のパルスシーケンスによるMR信号のデータ量を特定し、前記複数のクラスのうちの少なくとも1つのクラスのデータ量が基準値未満である場合、前記追加収集が必要であると判定し、
    前記追加部は、前記少なくとも1つのクラスに属する前記第1のパルスシーケンスによるMR信号とは異なるトラジェクトリを、前記第2のパルスシーケンスとして追加し、
    前記再構成部は、前記複数のクラスに分類された前記第1のパルスシーケンス及び前記第2のパルスシーケンスによるMR信号に基づいて、前記複数のクラス各々に対応する前記MR画像を再構成する、
    請求項記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 前記再構成部は、前記体動状態ごとの前記第1のパルスシーケンスによるMR信号に基づいて前記体動状態ごとのMR画像を再構成し、
    前記判定部は、前記体動状態ごとのMR画像におけるノイズ強度に基づいて、前記追加収集の要否を判定する、
    請求項記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 前記再構成部は、前記体動状態ごとの前記第1のパルスシーケンスによるMR信号に基づいて前記体動状態ごとのMR画像を再構成し、
    前記判定部は、前記体動状態ごとのMR画像におけるアーチファクトの検出量に基づいて、前記追加収集の要否を判定する、
    請求項記載の磁気共鳴イメージング装置。
  7. 前記取得部は、前記被検体の呼吸レベルを、前記体動状態として取得する、請求項記載の磁気共鳴イメージング装置。
  8. 前記取得部は、前記第1のパルスシーケンスの総期間より短い参照期間において収集されたMR信号に基づく第1の非再構成画像データと、前記参照期間より短い複数の部分期間各々において収集されたMR信号に基づく前記部分期間各々に対応する第2の非再構成画像データとの位置合わせに基づいて前記体動状態を取得する、請求項記載の磁気共鳴イメージング装置。
  9. 前記再構成部は、前記第1のパルスシーケンスの期間より短い参照期間において収集されたMR信号に基づいて参照画像を再構成し、前記参照期間より短い複数の部分期間各々において収集されたMR信号に基づいて、前記部分期間各々に対応する部分画像を再構成し、
    前記取得部は、前記参照画像と前記部分画像との位置合わせに基づいて前記体動状態を取得する、
    請求項記載の磁気共鳴イメージング装置。
  10. 前記第1のパルスシーケンス及び前記第2のパルスシーケンスは、パラメータとして、k空間におけるMR信号の収集位置を示すトラジェクトリを含む、請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  11. 前記第1のパルスシーケンスによる収集の開始前において、前記第1のパルスシーケンスのトラジェクトリに重複しないように前記第2のパルスシーケンスのトラジェクトリを設定する設定部を更に備える、請求項10記載の磁気共鳴イメージング装置。
  12. 前記第1のパルスシーケンスによる収集開始前に決定された比吸収率に基づいて、前記第1のパルスシーケンス及び前記第2のパルスシーケンスによるMR信号のデータ量の和の上限を計算する計算部を更に備え、
    前記第2収集部は、前記和が前記上限に到達したことを契機として、前記第2のパルスシーケンスによる収集を停止し、
    前記再構成部は、前記第1のパルスシーケンスによるMR信号と停止までに収集された前記第2のパルスシーケンスによるMR信号とに基づいて前記MR画像を再構成する、
    請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  13. 前記追加収集が必要であると判定された場合、前記追加収集が実行されることと、前記追加収集の実行により増加した撮像時間と、前記追加収集を含む撮像終了予定時刻とのうち、少なくとも一つを表示する表示部を更に備える、請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  14. 前記第2収集部は、前記第1のパルスシーケンスによる収集に続けて前記第2のパルスシーケンスによる収集を実行する、請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  15. 前記判定部は、前記第1のパルスシーケンスによる収集開始から所定の時間の経過後、前記追加収集の要否の判定と前記第2のパルスシーケンスのトラジェクトリの追加とに要する時間を前記第1のパルスシーケンスによる収集終了予定時刻から減算した時刻までの間に、前記追加収集の要否を判定する、請求項14記載の磁気共鳴イメージング装置。
  16. 撮像総時間を入力する入力部を更に備え、
    前記追加部は、前記撮像総時間と前記第1のパルスシーケンスとに基づいて前記第2のパルスシーケンスを決定する、
    請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  17. 前記第2のパルスシーケンスによる収集の停止の指示を入力する入力部を更に備え、
    前記第2収集部は、前記停止の指示の入力を契機として前記第2のパルスシーケンスによる収集を停止し、
    前記再構成部は、前記第1のパルスシーケンスによるMR信号と前記停止の指示の入力までに収集された前記第2のパルスシーケンスによるMR信号とに基づいて前記MR画像を再構成する、
    請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  18. 前記再構成部は、パラレルイメージング、圧縮センシング又は学習済みのニューラルネットワークを用いて前記MR画像を再構成する、請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  19. 前記判定部は、前記収集済みのMR信号に基づいて前記画質を評価する信頼度情報を計算し、前記信頼度情報に基づいて前記追加収集の要否を判定する、請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  20. 前記信頼度情報は、前記収集済みのMR信号のデータ量、被検体モデルに対する相違度、被検体の体動に伴うアーチファクトの検出量、造影剤の遅延に伴う画素値の相違度である、請求項19記載の磁気共鳴イメージング装置。
  21. 前記判定部は、MR画像を入力して当該MR画像の画質の許容度を出力する学習済みモデルと、前記収集済みのMR信号に基づくMR画像とに基づいて、前記追加収集の要否を判定する、請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
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