以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。各図面において、同一の又は類似する構成要素に対しては同一の参照符号が付され得る。
図1は、本発明の一実施形態に係るプレイヤ端末10を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図である。端末10は、図示するように、インターネット等の通信ネットワーク30を介してゲーム管理サーバ40と通信可能に接続されている。図1においては、1つのプレイヤ端末10のみが図示されているが、複数のプレイヤ端末10が、サーバ40と通信可能に接続され得る。プレイヤ端末10は、当該端末10を操作するユーザに対してゲームを提供する。プレイヤ端末10は、本発明のシステムの全部又は一部を実装する装置の一例である。
まず、プレイヤ端末10のハードウェア構成について説明する。プレイヤ端末10は、一般的なコンピュータとして構成されており、図1に示すように、コンピュータプロセッサ11と、メインメモリ12と、入出力I/F13と、通信I/F14と、ストレージ(記憶装置)15とを備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
コンピュータプロセッサ11は、CPU又はGPU等として構成され、ストレージ15等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ12に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ12は、例えば、DRAM等によって構成される。
入出力I/F13は、操作者等との間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。入出力I/F13は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、入出力I/F13は、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカー等の音声出力装置を含む。
通信I/F14は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、又はこれらの組み合わせとして実装され、通信ネットワーク30等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
ストレージ15は、例えば磁気ディスク、フラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ15は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム及び各種データ等を記憶する。ストレージ15が記憶するプログラムは、アプリケーションマーケット等からダウンロードされてインストールされ得る。本実施形態において、ストレージ15は、本発明の一実施形態に係るゲームアプリケーション20を記憶する。当該アプリケーション20は、本発明のプログラムの全部又は一部を実装するプログラムの一例である。
本実施形態において、プレイヤ端末10は、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブルデバイス、パーソナルコンピュータ、又はゲーム専用機等として構成され得る。
次に、ゲーム管理サーバ40のハードウェア構成について説明する。ゲーム管理サーバ40は、一般的なコンピュータとして構成されており、図1に示すように、コンピュータプロセッサ41と、メインメモリ42と、入出力I/F43と、通信I/F44と、ストレージ(記憶装置)45とを備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
コンピュータプロセッサ41は、CPU又はGPU等として構成され、ストレージ45等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ42に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ42は、例えば、DRAM等によって構成される。
入出力I/F43は、操作者等との間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。入出力I/F43は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、入出力I/F43は、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカー等の音声出力装置を含む。
通信I/F44は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装され、通信ネットワーク30等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
ストレージ45は、例えば磁気ディスク又はフラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ45は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム及び各種データ等を記憶する。例えば、ストレージ45は、ゲームのプレイヤに関するプレイヤ情報を管理するプレイヤ情報テーブル451を有する。また、ストレージ45は、サーバ側プログラム50を記憶する。当該プログラム50の少なくとも一部は、ウェブブラウザ又はその他のアプリケーション(例えば、ゲームアプリケーション20を含む。)を介してプレイヤ端末10側において実行され得る。
本実施形態において、ゲーム管理サーバ40は、それぞれが上述したハードウェア構成を有する複数のコンピュータを用いて構成され得る。例えば、サーバ40は、1又は複数のサーバ装置によって構成され得る。
このように構成されたゲーム管理サーバ40は、ウェブサーバ及びアプリケーションサーバとしての機能を有するように構成することができ、プレイヤ端末10において実行されるウェブブラウザ又はその他のアプリケーションからの要求に応答して各種の処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ(例えば、HTMLデータ)及び制御データ等をプレイヤ端末10に対して送信し得る。プレイヤ端末10では、受信したデータに基づくウェブページ又はその他の画面が表示される。
例えば、プレイヤ端末10は、ゲームアプリケーション20の起動に応じて、対応するプレイヤに関する情報及び各種データ等をゲーム管理サーバ40から取得することができる。また、例えば、プレイヤ端末10は、ゲームアプリケーション20の実行中において、各種データ等をゲーム管理サーバ40から取得し、及び、プレイヤの最新の情報をゲーム管理サーバ40に対して送信することができる。なお、本実施形態において、プレイヤ端末10は、ゲーム管理サーバ40との通信なしにゲームを提供するように構成することもできる。
次に、このように構成されたプレイヤ端末10及びゲーム管理サーバ40がそれぞれ有する機能について説明する。プレイヤ端末10のコンピュータプロセッサ11は、図1に示すように、メインメモリ12に読み込まれたプログラム(例えば、ゲームアプリケーション20の少なくとも一部)に含まれる命令を実行することによって、ゲーム進行制御部111として機能するように構成されている。
ゲーム進行制御部111は、本実施形態におけるゲームの進行の制御に関する様々な処理を実行するように構成されている。例えば、ゲーム進行制御部111は、ゲームに関する様々な画面の画像を生成及び表示するように構成されている。また、例えば、ゲーム進行制御部111は、ゲームを進行させるための様々な演算を実行するように構成されている。例えば、ゲーム進行制御部111は、プレイヤによる操作入力に応答してゲームを進行させるための様々な演算を実行し、演算結果に応じた画面の画像を生成及び表示する。
本実施形態におけるゲームは、楽曲(音楽)の再生を伴うゲームとして構成される。当該ゲームは、音楽ゲーム又はリズムゲームと呼ばれるゲームを含む。
ゲーム管理サーバ40のコンピュータプロセッサ41は、図1に示すように、メインメモリ42に読み込まれたプログラム(例えば、サーバ側プログラム50の少なくとも一部)に含まれる命令を実行することによって、管理機能制御部411として機能するように構成されている。
管理機能制御部411は、本実施形態におけるゲームの管理機能の制御に関する様々な処理を実行するように構成されている。例えば、管理機能制御部411は、管理機能に関する様々な画面の画面データ及び制御データ等をプレイヤ端末10に対して送信し、プレイヤ端末10で表示される当該画面を介したプレイヤによる操作入力に応答して様々な処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ及び制御データ等をプレイヤ端末10に対して送信する。管理機能制御部411によって制御される機能は、例えば、ログイン処理(ユーザ認証)、課金制御、及び、プレイヤ管理(例えば、プレイヤ情報テーブル451の更新等)等を含む。
本実施形態において、プレイヤ端末10のゲーム進行制御部111は、楽曲のリズムに合わせたプレイヤによる入力に応じて有利な効果を発生させる第1モードのゲームの進行を制御するように構成されている。再生する楽曲は、例えば、複数の楽曲の中からプレイヤによって選択される。楽曲のデータは、例えば、プレイヤ端末10のストレージ15又はゲーム管理サーバ40のストレージ45等において管理される。例えば、ゲーム進行制御部111は、再生中の楽曲のリズムに合わせた(例えば、拍子に合わせた)所定操作のタイミングをプレイヤに対して案内すると共に、案内したタイミングでの所定操作の入力に応じてプレイヤにとって有利な効果を発生させる。
また、ゲーム進行制御部111は、所定条件の充足に応じて、上記第1モードから、プレイヤによって操作されるプレイヤオブジェクトの動作に少なくとも基づいて有利な効果を発生させる第2モードへと移行させ、当該第2モードのゲームの進行を制御するように構成されている。第2モードは、典型的には、第1モードからの楽曲の再生がそのまま継続される。
このように、本実施形態のプレイヤ端末10は、楽曲の再生を伴うゲームを提供し、当該ゲームにおいて、楽曲のリズムに合わせた入力に応じて有利な効果を発生させる第1モードから、プレイヤオブジェクトの動作に基づいて有利な効果を発生させる第2モードへと移行させる。したがって、プレイヤは、楽曲の再生を伴うゲームにおいて、当該楽曲のリズムに合わせた入力に基づくゲームの進行という通常の楽しみに加えて、プレイヤオブジェクトの動作に基づくゲームの進行を楽しむことができる。この結果、プレイヤ端末10は、楽曲の再生を伴うゲームにおける興趣を向上させ得る。
本実施形態において、ゲーム進行制御部111は、所定条件の充足に応じて、第2モードから第1モードへと移行させるように構成され得る。こうした構成は、第2モードから第1モードに戻すことを可能とする。
本実施形態において、第2モードは、様々な設計、ルール、及び仕様が適用され得る。例えば、第2モードは、楽曲のリズムに合わせて動くオブジェクトにプレイヤオブジェクトが当たることに応じて有利な効果を発生させるように構成され得る。例えば、ゲーム進行制御部111は、楽曲のリズムに合わせて動くオブジェクトを表示すると共に、プレイヤによって操作されるプレイヤオブジェクトが当該オブジェクトに当たったことを検知すると有利な効果を発生させる。こうしたオブジェクトは、アイテム又はキャラクタ等として構成され得る。こうした構成は、楽曲のリズムに合わせて動くオブジェクトにプレイヤオブジェクトを当てるという楽しみをプレイヤに対して付与し得る。
また、例えば、第2モードは、楽曲の再生に伴って動くオブジェクトにプレイヤオブジェクトが当たることに応じて不利な効果を発生させるように構成され得る。例えば、ゲーム進行制御部111は、楽曲の再生に伴って動くオブジェクト(例えば、楽曲のリズムに合わせて動くオブジェクトが含まれる。)を表示すると共に、プレイヤによって操作されるプレイヤオブジェクトが当該オブジェクトに当たったことを検知すると不利な効果を発生させる。こうしたオブジェクトは、アイテム又はキャラクタ等として構成され得る。こうした構成は、楽曲の再生に伴って動くオブジェクトを避けるようにプレイヤオブジェクトを操作するという楽しみをプレイヤに対して付与し得る。
また、第2モードが、楽曲の再生に伴って動くオブジェクトにプレイヤオブジェクトが当たることに応じて不利な効果を発生させるように構成されている場合において、第2モードから第1モードへと移行するための所定条件は、当該オブジェクトにプレイヤオブジェクトが当たることに応じて充足する条件を(必要条件又は十分条件として)含む。言い換えると、オブジェクトにプレイヤオブジェクトが当たることに応じて発生する不利な効果は、第2モードから第1モードへと移行する(第1モードに戻る)ことを含む。こうした構成は、楽曲の再生に伴って動くオブジェクトを避けるようにプレイヤオブジェクトを操作するという楽しみをプレイヤに対してより一層付与し得る。
また、例えば、第2モードは、プレイヤオブジェクトから発射されるオブジェクトが敵キャラクタに当たることに応じて有利な効果を発生させるように構成され得る。例えば、ゲーム進行制御部111は、プレイヤオブジェクトから発射されるオブジェクトを表示すると共に、当該オブジェクトが敵キャラクタに当たったことを検知すると有利な効果を発生させる。こうした構成は、プレイヤオブジェクトから発射されるオブジェクトを敵キャラクタに当てるというシューティングゲームのような楽しみをプレイヤに対して付与し得る。
本実施形態において、第1モードもまた、様々な設計、ルール、及び仕様が適用され得る。例えば、第1モードは、楽曲のリズムに合わせて動くオブジェクトに従うプレイヤによる入力に応じて有利な効果を発生させるように構成され得る。例えば、ゲーム進行制御部111は、当該オブジェクトが案内するタイミング(例えば、移動するオブジェクトが基準位置に到達したタイミングを含む。)での当該オブジェクトが案内する操作(例えば、オブジェクトを選択する操作を含む。)の入力を検知すると有利な効果を発生させる。こうした構成は、楽曲のリズムに合わせて動くオブジェクトに従って入力するという楽しみをプレイヤに対して付与し得る。
本実施形態において、第1及び第2モードにおいて発生させる有利な効果は、ゲームにおいて発生可能な様々な効果が含まれる。有利な効果の発生は、特典又は報酬の付与として構成され得る。
例えば、第1モードは、有利な効果として、少なくとも第1パラメータの値を変動(増加又は減少)させ、第2モードは、有利な効果として、少なくとも第2パラメータの値を変動(増加又は減少)させるように構成され得る。例えば、第1モードは、第1パラメータの値を変動させる一方、第2パラメータの値を変動させないように構成され、又は、第1及び第2パラメータの両方の値を変動させるが、第2パラメータよりも第1パラメータの値を優先して変動させるように構成され得る。また、例えば、第2モードは、第2パラメータの値を変動させる一方、第1パラメータの値を変動させないように構成され、又は、第1及び第2パラメータの両方の値を変動させるが、第1パラメータよりも第2パラメータの値を優先して変動させるように構成され得る。第1及び第2パラメータは、様々な種類のパラメータとして構成することができ、例えば、スコア、ポイント、ライフ、HP等が含まれる。こうした構成は、第1及び第2のパラメータの値を変動させる楽しみをプレイヤに対して付与し得る。
また、ゲーム進行制御部111は、所定条件の充足に応じて、ゲームを完了させるように構成され得る。例えば、所定条件は、楽曲を最後まで再生することに応じて充足する条件を(必要条件又は十分条件として)含む。また、例えば、所定条件は、上述した第1及び/又は第2パラメータの値が所定値に到達することに応じて充足する条件を(必要条件又は十分条件として)含む。例えば、ゲーム進行制御部111は、第1及び/又は第2パラメータの値が所定値に到達すると、直ちに、又は、プレイヤによる指示を介して、楽曲の途中であってもゲームを完了させる。ゲームが完了すると、例えば、スコア、経験値等の報酬がプレイヤに対して付与される。こうした構成は、楽曲の途中でゲームを完了することを可能とする。
本実施形態において、第1モードから第2モードへと移行するための所定条件は、様々な条件を含み得る。例えば、所定条件は、楽曲の再生位置が所定位置に到達することに応じて充足する条件を(必要条件又は十分条件として)含む。こうした構成は、楽曲の特定の再生位置において第1モードから第2モードへと移行させることを可能とする。
本実施形態において、第2モードから第1モードへと移行するための所定条件は、様々な条件を含み得る。例えば、所定条件は、楽曲の再生位置が所定位置に到達することに応じて充足する条件を(必要条件又は十分条件として)含む。こうした構成は、楽曲の特定の再生位置において第2モードから第1モードへと移行させる(第1モードに戻る)ことを可能とする。例えば、第2モードは、楽曲のサビの部分の開始に応じて開始し(第1モードから移行し)、楽曲のサビの部分の終了に応じて終了する(第1モードへと移行する)ように設定され得る。
また、第1モードが、楽曲のリズムに合わせて動くオブジェクトに従うプレイヤによる入力に応じて有利な効果を発生させるように構成されている場合において、第1モードから第2モードへと移行するための所定条件は、当該オブジェクトに従うプレイヤによる入力に応じて充足する条件を(必要条件又は十分条件として)含む。言い換えると、楽曲のリズムに合わせて動くオブジェクトに従うプレイヤによる入力に応じて発生する有利な効果は、第1モードから第2モードへと移行することを含む。例えば、所定条件は、楽曲のリズムに合わせて動くオブジェクトに従う入力の連続数(コンボ数)が所定値に到達することに応じて充足し、又は、楽曲のリズムに合わせて動く移行用の特別のオブジェクトに従う入力に応じて充足するように構成され得る。こうした構成は、楽曲のリズムに合わせて動くオブジェクトに従う入力によって第1モードから第2モードへと移行させることを可能とする。
次に、このような機能を有するプレイヤ端末10の一態様としての具体例について説明する。この例におけるプレイヤ端末10は、スマートフォン等のタッチパネルを有する装置として構成され、当該タッチパネルに対するタッチ入力によってプレイされるリズムゲームを提供する。
図2は、この例において、プレイヤ情報テーブル451が管理する情報を例示する。この例におけるプレイヤ情報テーブル451は、リズムゲームのプレイヤに関する情報を管理し、図示するように、個別のプレイヤを識別する「プレイヤアカウント」に対応付けて、アカウント名、性別、及び生年月日等を含む「基本情報」、ゲームの進行に関する情報である「ゲーム進行情報」等の情報を管理する。ゲーム進行情報は、例えば、ステージのクリア状況、楽曲単位のゲームの完了状況、スコア、経験値、及びレベル等を含む。
図3は、この例において、リズムゲームをプレイする際にプレイヤ端末10が実行する処理を例示するフロー図である。端末10は、まず、図示するように、楽曲の再生を開始する(ステップS100)。具体的には、複数の楽曲の中からプレイヤによって選択された楽曲の再生が開始される。楽曲の選択は、例えば、プレイヤ端末10において表示される画面を介して行われる。
続いて、端末10は、通常モード(第1モード)でゲームを進行させる(ステップS110)。図4は、プレイヤ端末10において表示されるゲーム画面60を例示する。当該画面60は、この例のリズムゲームをプレイするための画面であり、図4の画面60は、ゲームを開始した直後の通常モードの画面である。この状態のゲーム画面60は、図示するように、画面上端の左右方向中央に位置し、敵キャラクタのHPの状況を表示するHPインジケータ62と、画面左上隅に位置し、プレイヤが獲得したスコアを表示するスコア表示領域64と、画面中央に位置するトラック領域100とを有する。図示するように、半透明のトラック領域100の背後には、敵キャラクタECが表示されている。
トラック領域100は、楽曲のリズムに合わせた操作入力のタイミング及び位置を案内するための領域である。当該領域100は、図4に示すように、奥行き方向に帯状に延びる5つのトラック102によって構成される。また、トラック領域100の手前側の端部付近において、左右方向に延びる基準ライン104が設けられており、当該基準ライン104上には、5つのトラック102の位置にそれぞれ対応する5つの円形の入力ボタン106が配置されている。各入力ボタン106は、プレイヤが、楽曲のリズムに合わせた操作入力を行うためのオブジェクトである。
図5は、通常モードのゲームを進行中のゲーム画面60を例示する。図示するように、この状態のゲーム画面60では、トラック領域100において、楽曲の再生に伴って、左右方向に延びる複数の拍子ライン1010が奥側から手前側に移動する。各拍子ライン1010は、再生中の楽曲の拍子に対応しており、楽曲のリズムに合わせた速度及び間隔で移動する(流れる)。
また、この状態のゲーム画面60では、トラック領域100において、楽曲のリズムに合わせた操作入力のタイミング及び位置を案内するための円形の案内オブジェクト1012が配置される。当該オブジェクト1012は、拍子ライン1010上の何れかのトラック102の位置に配置される。
この例のリズムゲームでは、拍子ライン1010と共に手前方向に移動する案内オブジェクト1012が基準ライン104に到達したタイミングにおいて、当該案内オブジェクト1012が配置されているトラック102に対応する入力ボタン106に対する選択操作の入力(タップ入力)が要求される。言い換えると、案内オブジェクト1012が入力ボタン106に重なったタイミングにおける当該入力ボタン106に対する選択操作の入力が要求される。
また、トラック領域100において、前後する案内オブジェクト1012を直線状に結ぶ連結オブジェクト1014が配置されることがある。当該連結オブジェクト1014は、前側の案内オブジェクト1012が入力ボタン106に重なるタイミングでの当該入力ボタン106に対する選択操作から継続して、後側の案内オブジェクト1012が入力ボタン106に重なるまで、基準ライン104上で連結オブジェクト1014に沿って(連結オブジェクト1014をなぞって)タッチ状態を継続する操作の入力が要求される。
こうした案内オブジェクト1012及び連結オブジェクト1014の配置は、楽曲ごとに予め設定されており、こうした設定に従って、楽曲の再生とトラック領域100における案内オブジェクト1012等の表示が行われる。また、入力ボタン106に対する選択操作の入力に応じて所定の効果音が発生する。複数の案内オブジェクト1012は、当該オブジェクト1012による案内に従って入力ボタン106に対する選択操作を入力することに応じて繰り返し発生する効果音が、再生中の楽曲のリズムパートの少なくとも一部を構成するように設定されている。つまり、プレイヤは、案内オブジェクト1012に従う入力によって、再生中の楽曲のリズムパートの演奏を楽しむことができる。
また、通常モードにおいては、案内オブジェクト1012に従う入力ボタン106に対する選択操作の入力タイミングが評価される。具体的には、案内オブジェクト1012が基準ライン104上の入力ボタン106に到達したタイミングと、当該入力ボタン106に対する選択操作が入力されたタイミングとの間の時間差に応じた4段階の評価が行われる。この例では、当該時間差が0.05秒未満である場合に最も高い評価である「GREAT」と評価され、当該時間差が0.05秒以上0.10秒未満である場合に「GOOD」と評価され、当該時間差が0.10秒以上0.15秒未満である場合に「OK」と評価され、当該時間差が0.15秒以上である場合に最も低い評価である「MISS」と評価される。図6に示すように、これらの評価結果は、5つの入力ボタン106のうちの中央の入力ボタン106の上側に位置する評価結果表示領域68において表示される(図6の例では「GREAT!」と表示されている。)。
また、通常モードにおいては、入力ボタン106に対する入力タイミングの評価及びコンボ数に基づく得点がスコアに加算される。コンボ数は、入力タイミングに対する評価が「MISS」以外である場合に1加算され(コンボが継続され)、当該評価が「MISS」である場合にゼロクリアされる(コンボが終了する)。コンボ数は、図5及び図6に示すように、トラック領域100の右側に位置するコンボ数表示領域66において表示される。スコアに加算される得点は、評価が「MISS」の場合は「0」であり、その他の評価の場合には、評価毎に設定された基準点(評価が高いほど基準点が大きくなる。)に対して、コンボ数に応じた倍率(コンボ数が大きいほど倍率が大きくなる。)が乗じられた値となる。
図3のフロー図に戻り、通常モードでのゲームの進行は、楽曲の再生位置が特別モード(第2モード)の開始位置に到達するまでの間、継続する(ステップS120においてNO)。そして、楽曲の再生位置が特別モードの開始位置に到達すると(ステップS120においてYES)、端末10は、特別モードでゲームを進行させる(ステップS130)。言い換えると、楽曲の再生位置が特別モードの開始位置に到達すると、この例のリズムゲームのモードは、通常モードから特別モードへと移行する。例えば、楽曲のサビの部分の開始位置が、特別モードの開始位置として予め設定されている。また、特別モードへと移行する際に、特別なアニメーション表示を行うようにしてもよい。
図7は、特別モードが開始された直後のゲーム画面60を例示する。この状態のゲーム画面60は、図示するように、通常モードのゲーム画面60において表示されるトラック領域100及びコンボ数表示領域66が非表示となり、トラック領域100の背後に表示されていた敵キャラクタECが前面で表示される。また、この状態の画面60は、画面下端部付近に位置するタッチ領域72と、当該領域72の右上側に位置するボムボタン74と、当該ボタン74の上側に位置する攻撃力表示領域76とを有する。
タッチ領域72は、横長の長方形の形状を有しており、その上辺部分において、飛行機の外観を有するプレイヤキャラクタPCが配置される。当該プレイヤキャラクタPCは、タッチ領域72に対するタッチ入力に応じて、当該領域72の上辺に沿って左右方向に移動する。具体的には、プレイヤキャラクタPCは、タッチ領域72における左右方向へのフリック又はスライド入力に応じて、当該入力の方向に移動し、及び、タッチ領域72におけるタップ入力に応じて、当該入力の位置に対応する左右方向の位置へと移動する。
特別モードにおいて、プレイヤキャラクタPCは、ショットオブジェクト1020を発射する。当該ショットオブジェクト1020は、図7に示すように、プレイヤキャラクタPCから、前方向、斜め右方向、及び斜め左方向の3方向に連続して自動的に(プレイヤによる操作なしで)発射される。この例では、プレイヤキャラクタPCの位置がどこであっても、3方向に発射されるショットオブジェクト1020の何れかが敵キャラクタECに当たる。言い換えると、プレイヤキャラクタPCが通常の状態である間、常に、ショットオブジェクト1020の一部が敵キャラクタECに当たる。敵キャラクタECにショットオブジェクト1020が当たると、敵キャラクタECに対してダメージが与えられ、当該敵キャラクタECのHPが減少する。敵キャラクタECのHPが減少すると、HPインジケータ62の表示が更新される。なお、本実施形態の他の例では、プレイヤキャラクタPCが通常の状態である間であっても、ショットオブジェクト1020が敵キャラクタECに当たらない場合があり、ショットオブジェクト1020が敵キャラクタECに当たるか否かの判定が個別に行われる。
図8は、特別モードのゲームを進行中のゲーム画面60を例示する。特別モードにおいては、図示するように、敵キャラクタECからも複数の弾幕オブジェクト1022が発射される。弾幕オブジェクト1022は、例えば、敵キャラクタECの位置から下方向に放射状に放たれて、下方向に移動する。そして、プレイヤキャラクタPCが弾幕オブジェクト1022に当たると、プレイヤに対して不利な効果が発生する。具体的には、一定時間、プレイヤキャラクタPCが攻撃不能の状態となり、ショットオブジェクト1020が発射されなくなる。つまり、プレイヤキャラクタPCが攻撃不能の状態である間、常に、敵キャラクタECに対してダメージは付与されず、当該敵キャラクタECのHPは減少しない。なお、攻撃不能の状態となってから一定時間が経過すると、プレイヤキャラクタPCは通常の状態へと戻り、ショットオブジェクト1020が発射されるようになる。
また、特別モードでは、図8に示すように、六角形の形状を有する第1アイテム1024、及び、星型の形状を有する第2アイテム1026が、上から下方向に直線状に移動する。これらの第1及び第2アイテム1024、1026にプレイヤキャラクタPCが当たると、プレイヤに対して有利な効果が発生する。具体的には、第1アイテム1024にプレイヤキャラクタPCが当たる(第1アイテム1024を取る)と、スコアに得点が加算される。また、第2アイテム1026にプレイヤキャラクタPCが当たる(第2アイテム1026を取る)と、プレイヤキャラクタPCの攻撃力が強化される。攻撃力が強化されると、ショットオブジェクト1020が当たったときに敵キャラクタECに与えるダメージ(つまり、HPの減少量)が増加する。具体的には、プレイヤキャラクタPCの攻撃力は、第2アイテム1026をN個取ると、通常のN+1倍となる(例えば、攻撃力は、第2アイテム1026を1つ取ると通常の2倍となり、第2アイテム1026を2つ取ると通常の3倍となる。)。現在の攻撃力の強化の度合い(倍率)は、攻撃力表示領域76において表示される(図8の例では「攻撃力×3」と表示されている。)。
また、第1アイテム1024は、楽曲のリズムに合わせたタイミングでプレイヤキャラクタPCの位置(言い換えると、タッチ領域72の上辺)に到達するように移動する。また、プレイヤキャラクタPCが第1アイテム1024を取ると、所定の効果音が発生する。そして、複数の第1アイテム1024は、通常モードにおける案内オブジェクト1012と同様に、プレイヤキャラクタPCに当たることによって繰り返し発生する効果音が、再生中の楽曲のリズムパートの少なくとも一部を構成するように設定されている(例えば、楽曲の拍に合わせて効果音が出力される。)。つまり、プレイヤは、第1アイテム1024を取るようにプレイヤキャラクタPCを操作することによって、再生中の楽曲のリズムパートの演奏を楽しむことができる。
また、第1アイテム1024は、プレイヤキャラクタPCの位置(つまり、タッチ領域72の上辺)において、弾幕オブジェクト1022を回避することができるように配置されている。言い換えると、プレイヤは、第1アイテム1024を取るようにプレイヤキャラクタPCを操作することによって、弾幕オブジェクト1022を回避することもできる。また、これに加えて、第1アイテム1024及び/又は第2オブジェクト1026がプレイヤキャラクタPCに当たることに応じて、所定範囲の領域(例えば、プレイヤキャラクタPCの周囲の領域)の弾幕オブジェクト1022が消滅するようにしてもよい。
また、ボムボタン74がプレイヤによって選択されると、その時点で存在する全ての弾幕オブジェクト1022が消滅し、且つ、敵キャラクタECにダメージを与える。この例では、プレイヤは、特別モードにおいて、ボムボタン74を1回のみ使用することができる。
このように、この例のリズムゲームは、特別モードにおいて、プレイヤキャラクタPCから発射されるショットオブジェクト1020を敵キャラクタECに当てるシューティングゲームの要素を有する。
図3のフロー図に戻り、特別モードでのゲームの進行は、楽曲の再生位置が特別モードの終了位置に到達するまでの間、継続する(ステップS140においてNO)。そして、楽曲の再生位置が特別モードの終了位置に到達すると(ステップS140においてYES)、端末10は、通常モードでゲームを進行させる(ステップS150)。言い換えると、楽曲の再生位置が特別モードの終了位置に到達すると、特別モードから通常モードへと移行する(通常モードへと戻る。)。例えば、楽曲のサビの部分の終了位置が、特別モードの終了位置として予め設定されている。
図9は、特別モードから通常モードへと戻った直後のゲーム画面60を例示する。この状態のゲーム画面60には、図示するように、特別モードにおいて敵キャラクタに与えたダメージの総数を表示する総ダメージ表示領域69が表示される。当該領域69は、表示されてから一定時間が経過すると消える。その後、上述した通常モードでのゲームの進行が継続し、トラック領域100において、案内オブジェクト1012等が表示される。
また、この例では、特別モードにおいて敵キャラクタのHPが0になる(敵キャラクタを倒す)と、通常モードへの移行後、楽曲の途中でのゲームの完了(ゲームの即時完了)が可能になる。図10は、特別モードにおいて敵キャラクタのHPが0になった場合の、通常モードに移行後のゲーム画面60を例示する。この状態のゲーム画面60は、図示するように、画面上端部のHPインジケータ62が即時完了ボタン621へと変化している。当該ボタン621は、プレイヤが、ゲームの即時完了を指示するためのオブジェクトである。
図3のフロー図に戻り、2回目の通常モードでのゲームの進行は、即時完了の指示が行われない限りにおいて(ステップS160においてNO)、楽曲が終了するまでの間(ステップS170においてNO)、継続する。そして、即時完了の指示が行われ(即時完了ボタン621が選択され)(ステップS160においてYES)、又は、楽曲が終了する(楽曲の再生位置が楽曲の終了位置に到達する。)と、端末10は、ゲームを完了させる(ステップS180)。ゲームの完了に伴って、例えば、獲得したスコアに応じた経験値等がプレイヤに対して付与される。
上述した例では、特別モードにおいて、敵キャラクタECに対してダメージが与えられるようにしたが、本実施形態の他の例では、通常モードにおいても、敵キャラクタECに対してダメージが与えられる。例えば、通常モードにおいて、トラック領域100において表示される案内オブジェクト1012の一部を、敵キャラクタECに対してダメージを与えるための攻撃用の案内オブジェクト1012として設定し、こうした攻撃用の案内オブジェクト1012に対応する入力ボタン106に対する選択操作の入力に応じて、スコアへ得点を加算することに代えて、又は、これに加えて、敵キャラクタECに対してダメージを与えるようにしてもよい。この場合、入力ボタン106に対する入力タイミングの評価及び/又はコンボ数等に基づいて、敵キャラクタECに対して与えるダメージを変動させる(攻撃力を変動させると言うこともできる。)ようにしてもよい。
上述した例では、特別モードにおいても、第1アイテム1024を取ることによってスコアを獲得できるようにしたが、本実施形態の他の例では、特別モードにおいては、敵キャラクタECに対するダメージの付与(HPの減少)のみが行われ、スコアを獲得できないようにしてもよい。また、こうしたスコアの獲得、及び、敵キャラクタに対するダメージの付与は、通常モード及び特別モードにおける有利な効果の一例であって、本実施形態の他の例では、これら以外の様々な効果の発生(様々な特典及び報酬の付与)が適用され得る。
上述した例では、楽曲の再生位置が特別モードの開始位置に到達すると、通常モードから特別モードへと移行するようにしたが、特別モードへの移行条件はこれに限定されない。例えば、トラック領域100において表示される案内オブジェクト1012の一部を、特別モードに移行するための移行用の案内オブジェクト1012として設定し、こうした移行用の案内オブジェクト1012に対応する入力ボタン106に対する選択操作の入力に応じて、通常モードから特別モードへと移行するようにしてもよい。また、例えば、コンボ数が所定値に到達することに応じて、直ちに、又は、プレイヤによる指示を介して、通常モードから特別モードに移行するようにしてもよい。
上述した例では、楽曲の再生位置が特別モードの終了位置に到達すると、特別モードから通常モードへと移行するようにしたが、通常モードへの移行条件はこれに限定されない。例えば、プレイヤキャラクタPCが弾幕オブジェクト1022に当たる(例えば、所定回数当たる)ことに応じて、特別モードから通常モードに移行するようにしてもよい。
以上説明した本実施形態に係るプレイヤ端末10は、楽曲の再生を伴うゲームを提供し、当該ゲームにおいて、楽曲のリズムに合わせた入力に応じて有利な効果を発生させる第1モード(例えば、上述した例における通常モード)から、プレイヤオブジェクトの動作に基づいて有利な効果を発生させる第2モード(例えば、上述した例における特別モード)へと移行させる。したがって、プレイヤは、楽曲の再生を伴うゲームにおいて、当該楽曲のリズムに合わせた入力に基づくゲームの進行という通常の楽しみに加えて、プレイヤオブジェクトの動作に基づくゲームの進行を楽しむことができる。この結果、プレイヤ端末10は、楽曲の再生を伴うゲームにおける興趣を向上させ得る。
本発明の他の実施形態において、第2モードは、第1モードと同様に、楽曲のリズムに合わせたプレイヤによる入力に応じて有利な効果を発生させるモードとして構成され、第1モードは、スコア等の第1パラメータの値を優先して変動させる一方、第2モードは、敵キャラクタのHP等の第2パラメータの値を優先して変動させるように構成され得る。例えば、第1モードは、上述した例の通常モードにおいて一部の案内オブジェクト1012が攻撃用の案内オブジェクト1012として設定されるモードとして構成され、第2モードは、上述した例の通常モードにおいて全部の案内オブジェクト1012が攻撃用の案内オブジェクト1012として設定されるモードとして構成され得る。
本発明の他の実施形態において、上述した実施形態におけるプレイヤ端末10のゲーム進行制御部111が有する機能の一部又は全部は、プレイヤ端末10及びゲーム管理サーバ40が協動することによって実現され、又は、ゲーム管理サーバ40によって実現され得る。例えば、ゲーム進行制御部111が有する機能をゲーム管理サーバ40によって実現する場合、プレイヤ端末10は、ゲーム管理サーバ40から(例えば、ストリーミング形式で)提供される映像(ゲームの進行に応じた画像)の表示、並びに、プレイヤによる操作入力の受付及びサーバ40への転送(操作入力情報の送信)を行うように構成され得る。こうした構成のゲームは、クラウドゲームと呼ばれることがある。
本明細書で説明された処理及び手順は、明示的に説明されたもの以外にも、ソフトウェア、ハードウェアまたはこれらの任意の組み合わせによって実現される。例えば、本明細書で説明される処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク等の媒体に、当該処理及び手順に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明された処理及び手順は、当該処理・手順に相当するコンピュータプログラムとして実装し、各種のコンピュータに実行させることが可能である。
本明細書中で説明された処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理または手順は複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は複数のモジュールによって実行され得る。また、本明細書において説明されたソフトウェアおよびハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、またはより多い構成要素に分解することによって実現することも可能である。
本明細書において、発明の構成要素が単数もしくは複数のいずれか一方として説明された場合、又は、単数もしくは複数のいずれとも限定せずに説明された場合であっても、文脈上別に解すべき場合を除き、当該構成要素は単数又は複数のいずれであってもよい。