以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。各図面において、同一の又は類似する構成要素に対しては同一の参照符号が付され得る。
図1は、本発明の一実施形態に係るプレイヤ端末10を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図である。端末10は、図示するように、インターネット等の通信ネットワーク30を介してゲーム管理サーバ40と通信可能に接続されている。図1においては、1つのプレイヤ端末10のみが図示されているが、複数のプレイヤ端末10が、サーバ40を介して、又は、直接に、通信可能に接続されている。端末10は、当該端末10を操作するユーザに対してゲームを提供する。プレイヤ端末10は、本発明のシステムの全部又は一部を実装する装置の一例である。
まず、プレイヤ端末10のハードウェア構成について説明する。プレイヤ端末10は、一般的なコンピュータとして構成されており、図1に示すように、コンピュータプロセッサ11と、メインメモリ12と、入出力I/F13と、通信I/F14と、ストレージ(記憶装置)15とを備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
コンピュータプロセッサ11は、CPU又はGPU等として構成され、ストレージ15等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ12に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ12は、例えば、DRAM等によって構成される。
入出力I/F13は、操作者等との間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。入出力I/F13は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、入出力I/F13は、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカー等の音声出力装置を含む。
通信I/F14は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、又はこれらの組み合わせとして実装され、通信ネットワーク30等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
ストレージ15は、例えば磁気ディスク、フラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ15は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム及び各種データ等を記憶する。ストレージ15が記憶するプログラムは、アプリケーションマーケット等からダウンロードされてインストールされ得る。本実施形態において、ストレージ15は、本発明の一実施形態に係るゲームアプリケーション20を記憶する。当該アプリケーション20は、本発明のプログラムの全部又は一部を実装するプログラムの一例である。
本実施形態において、プレイヤ端末10は、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブルデバイス、パーソナルコンピュータ、又はゲーム専用端末等として構成され得る。
次に、ゲーム管理サーバ40のハードウェア構成について説明する。ゲーム管理サーバ40は、一般的なコンピュータとして構成されており、図1に示すように、コンピュータプロセッサ41と、メインメモリ42と、入出力I/F43と、通信I/F44と、ストレージ(記憶装置)45とを備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
コンピュータプロセッサ41は、CPU又はGPU等として構成され、ストレージ45等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ42に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ42は、例えば、DRAM等によって構成される。
入出力I/F43は、操作者等との間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。入出力I/F43は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、入出力I/F43は、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカー等の音声出力装置を含む。
通信I/F44は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装され、通信ネットワーク30等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
ストレージ45は、例えば磁気ディスク又はフラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ45は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム及び各種データ等を記憶する。例えば、ストレージ45は、ゲームのプレイヤに関するプレイヤ情報を管理するプレイヤ情報テーブル451を有する。また、ストレージ45は、サーバ側プログラム50を記憶する。当該プログラム50の少なくとも一部は、ウェブブラウザ又はその他のアプリケーション(例えば、ゲームアプリケーション20を含む。)を介してプレイヤ端末10側において実行され得る。
本実施形態において、ゲーム管理サーバ40は、それぞれが上述したハードウェア構成を有する複数のコンピュータを用いて構成され得る。例えば、サーバ40は、1又は複数のサーバ装置によって構成され得る。
このように構成されたゲーム管理サーバ40は、ウェブサーバ及びアプリケーションサーバとしての機能を有し、プレイヤ端末10において実行されるウェブブラウザ又はその他のアプリケーションからの要求に応答して各種の処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ(例えば、HTMLデータ)及び制御データ等をプレイヤ端末10に対して送信する。プレイヤ端末10では、受信したデータに基づくウェブページ又はその他の画面が表示される。
例えば、プレイヤ端末10は、ゲームアプリケーション20の起動に応じて、対応するプレイヤに関する情報及び各種データ等をゲーム管理サーバ40から取得することができる。また、例えば、プレイヤ端末10は、ゲームアプリケーション20の実行中において、各種データ等をゲーム管理サーバ40から取得し、及び、プレイヤの最新の情報をゲーム管理サーバ40に対して送信することができる。なお、本実施形態において、プレイヤ端末10は、ゲーム管理サーバ40との通信なしにゲームを提供するように構成することもできる。
次に、このように構成されたプレイヤ端末10及びゲーム管理サーバ40がそれぞれ有する機能について説明する。プレイヤ端末10のコンピュータプロセッサ11は、図1に示すように、メインメモリ12に読み込まれたプログラム(例えば、ゲームアプリケーション20の少なくとも一部)に含まれる命令を実行することによって、ゲーム進行制御部111として機能するように構成されている。
ゲーム進行制御部111は、本実施形態におけるゲームの進行の制御に関する様々な処理を実行するように構成されている。例えば、ゲーム進行制御部111は、ゲームに関する様々な画面の画像を生成及び表示するように構成されている。また、例えば、ゲーム進行制御部111は、ゲームを進行させるための様々な演算を実行するように構成されている。例えば、ゲーム進行制御部111は、プレイヤによる操作入力に応答してゲームを進行させるための様々な演算を実行し、演算結果に応じた画面の画像を生成及び表示する。また、例えば、ゲーム進行制御部111は、他のプレイヤ端末10から送信される当該他のプレイヤ端末10における操作入力情報に基づいてゲームを進行させるための様々な演算を実行する。
本実施形態におけるゲームは、複数のプレイヤが協力してプレイするゲームとして構成される。当該ゲームにおいて、複数のプレイヤは、典型的には、同一又は類似のゲーム目標を有しており、当該ゲーム目標を達成するために協力してプレイする。複数のプレイヤは、例えば、チーム又はグループを構成する。複数のプレイヤは、コンピュータ(プレイヤ端末10)によって制御されるプレイヤを含み得る。こうしたゲームは、例えば、キャラクタ間で戦う戦闘ゲーム(例えば、格闘ゲームを含む。)、アクションゲーム、シューティングゲーム、カードゲーム、パズルゲーム、及び、RPG等として構成され得る。
ゲーム管理サーバ40のコンピュータプロセッサ41は、図1に示すように、メインメモリ42に読み込まれたプログラム(例えば、サーバ側プログラム50の少なくとも一部)に含まれる命令を実行することによって、管理機能制御部411として機能するように構成されている。
管理機能制御部411は、本実施形態におけるゲームの管理機能の制御に関する様々な処理を実行するように構成されている。例えば、管理機能制御部411は、管理機能に関する様々な画面の画面データ及び制御データ等をプレイヤ端末10に対して送信し、プレイヤ端末10で表示される当該画面を介したプレイヤによる操作入力に応答して様々な処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ及び制御データ等をプレイヤ端末10に対して送信する。管理機能制御部411によって制御される機能は、例えば、ログイン処理(ユーザ認証)、課金制御、プレイヤのマッチング処理、及び、プレイヤ管理(例えば、プレイヤ情報テーブル451の更新等)等を含む。
本実施形態において、プレイヤ端末10のゲーム進行制御部111は、所定モードの開始条件を充足したプレイヤの当該所定モードを開始すると共に、当該所定モードの終了条件を充足したプレイヤの当該所定モードを終了するように構成されている。つまり、ゲーム進行制御部111は、複数のプレイヤの各々について、所定モードの開始及び終了を管理するように構成されている。
また、ゲーム進行制御部111は、所定モードのプレイヤの数が多いほど有利となるように、当該所定モードのプレイヤに対して効果を発生させるように構成されている。例えば、ゲーム進行制御部111は、所定モードのプレイヤの数が多いほど大きい効果を発生させるように構成される。また、例えば、ゲーム進行制御部111は、所定モードのプレイヤの数が所定値以上である場合に所定効果を発生させる一方、当該プレイヤの数が所定値未満である場合に当該所定効果を発生させないように構成される。本実施形態において、所定モードのプレイヤに対して発生する効果は、例えば、プレイヤが良好にゲームを進行させるための効果であり、様々な種類の効果が含まれ得る。
このように、本実施形態のプレイヤ端末10が提供するゲームは、所定モードのプレイヤの数が多いほど有利となるように、当該所定モードのプレイヤに対して効果が発生するから、複数のプレイヤが協力して同時に所定モードとなるようなゲーム戦略が要求される。このように、プレイヤ端末10は、複数のプレイヤが協力してプレイするゲームの興趣を向上させ得る。
本実施形態において、ゲーム進行制御部111は、1のプレイヤの所定モードの開始に応じて、当該1のプレイヤに対して第1効果を発生させると共に、当該所定モードの他のプレイヤに対して当該第1効果とは異なる第2効果を発生させるように構成され得る。この場合、例えば、所定モードのプレイヤが存在しない状態で第1プレイヤの所定モードを開始すると(このとき、所定モードのプレイヤの数は「1」である。)、当該第1プレイヤのみに対して第1効果が発生し、その後、第1プレイヤの所定モードが終了するよりも前に第2プレイヤの所定モードを開始すると(このとき、所定モードのプレイヤの数は「2」である。)、当該第2プレイヤに対して第1効果が発生し、さらに、第1プレイヤに対して第2効果が発生することになる。つまり、この場合、所定モードのプレイヤの数が多いほど有利となるように効果が発生していると言える。こうした構成は、プレイヤが協力して同時に所定モードとなることを促進し、この結果、ゲームの興趣が向上し得る。
この場合、先行して所定モードを開始している他のプレイヤに対して発生する第2効果は、様々な効果が含まれ得る。例えば、所定モードの終了条件は、当該所定モードの継続時間が制限時間に到達するという条件を(必要条件又は十分条件として)含み、この場合、上記第2効果は、所定モードの制限時間を延長する(遅らせる、拡張する)という効果を含む。こうした構成は、先行して所定モードとなったプレイヤの当該所定モードである期間を長くすることができる。
また、1のプレイヤの所定モードの開始に応じて当該1のプレイヤに対して発生する第1効果もまた、様々な効果が含まれ得る。例えば、第1効果は、プレイヤに関連付けられたゲーム用パラメータを強化するという効果を含む。例えば、ゲーム進行制御部111は、所定モードのプレイヤの数が多いほど強化の度合いが大きくなるように、当該ゲーム用パラメータを強化する(例えば、数値の形式を有するパラメータの値を加算又は減算する)。こうしたパラメータは、これに限定されないが、例えば、対戦ゲームにおける体力(HP)及び強さ等のパラメータを含む。こうした構成は、ゲーム用パラメータの強化のためのプレイヤによる所定モードの開始を促進し、この結果、ゲームの興趣が向上し得る。
本実施形態において、所定モードの開始条件は、様々な条件を含み得る。例えば、当該開始条件は、複数の必要条件及び/又は1又は複数の十分条件によって構成される。例えば、所定モードの開始条件は、プレイヤに関連付けられた所定モード用パラメータの値が所定値に到達するという条件を(必要条件又は十分条件として)含む。この場合、ゲーム進行制御部111は、複数のプレイヤの各々に関連付けられた所定モード用パラメータの値を更新し、当該所定モード用パラメータの値が所定値に到達したプレイヤを判定し、当該パラメータの値が所定値に到達したプレイヤについて、直ちに、又は、他の必要条件の充足(例えば、当該プレイヤによる指示を含む。)を待って、所定モードを開始するように構成される。こうした構成は、所定モードを開始するためのパラメータを更新する楽しみをプレイヤに対して付与し得る。
本実施形態におけるゲームは、複数のプレイヤにそれぞれ対応する複数のキャラクタが用いられるゲームとして構成することができ、この場合、上記所定モード用パラメータは、対応するキャラクタの種類に少なくとも基づいて更新されるように構成され得る。例えば、ゲーム進行制御部111は、対応するキャラクタの種類に少なくとも基づいて、所定モード用パラメータの更新方法(更新タイミング及び更新幅等を含む。)を決定する。例えば、ゲーム進行制御部111は、所定モード用パラメータの値を、対応するキャラクタの種類が第1種類である場合に当該キャラクタによる第1アクション(例えば、戦闘ゲームにおける攻撃)に応じて更新する一方、対応するキャラクタの種類が第2種類である場合に当該キャラクタによる第2アクション(例えば、戦闘ゲームにおける防御)に応じて更新するように構成され得る。こうした構成は、所定モードを開始するためのパラメータのキャラクタの種類に基づく更新を可能とし、この結果、例えば、キャラクタの選択に関する楽しみをプレイヤに対して付与し得る。
本実施形態において、ゲーム進行制御部111は、1のプレイヤの所定モードの開始に応じて、所定モードでない他のプレイヤに対して第3効果を発生させるように構成され得る。こうした第3効果は、様々な効果が含まれ得る。こうした構成は、任意のプレイヤの所定モードの開始に応じて所定モードでないプレイヤにも効果が発生するから、所定モードでないプレイヤを含めてゲームの興趣が向上し得る。
例えば、第3効果は、所定モード用パラメータの値が上記所定値に到達し易くなるように、当該所定モード用パラメータの更新方法を変更する(例えば、更新頻度を高くする、又は、更新幅を大きくする等)という効果を含む。この場合、ゲーム進行制御部111は、例えば、所定モードのプレイヤが存在しない場合に、所定モード用パラメータを第1の幅で更新する一方、所定モードのプレイヤが存在する場合に、当該パラメータを、第1の幅よりも大きい第2の幅で更新する。こうした構成は、複数のプレイヤが同時に所定モードとなることを促進する。
また、本実施形態のゲームが、複数のプレイヤにそれぞれ対応する複数のキャラクタが敵キャラクタと格闘する格闘ゲームである場合において、ゲーム進行制御部111は、所定モードの開始条件を充足したプレイヤの再生中のモーションをキャンセルして当該所定モードの開始モーションを再生し、当該開始モーションの再生に伴って攻撃判定を行うように構成され得る。こうした構成は、所定モードの開始に応じて再生中のモーションのキャンセル及び攻撃判定が行われるから、格闘ゲームにおいて所定モードを開始するタイミングについての戦略性が要求され、この結果、ゲームの興趣が向上し得る。
この場合、ゲーム進行制御部111は、再生中のモーションが攻撃モーションである場合に所定モードの開始モーションをキャンセル可能とする一方、再生中のモーションが攻撃モーションでない場合(例えば、防御モーション又はやられ(被ダメージ)モーションである場合、及び、待機状態である場合等を含む。)に所定モードの開始モーションをキャンセル不可能とするように構成され得る。この場合、例えば、所定モードを開始したキャラクタと、当該所定モードの開始に応じた攻撃判定による攻撃を受けた敵キャラクタとの硬直差が小さくなるように(これらのキャラクタが動けるようになるタイミングの差が小さくなるように)、所定モードの開始モーション、及び、当該攻撃を受けたときの「やられ」モーションそれぞれの時間的長さ(例えば、フレーム数等)が設定される。そして、攻撃モーションから所定モードに移行した場合には、所定モードの開始モーションをキャンセルして敵キャラクタよりも早く動くことが可能になる。こうした構成は、格闘ゲームにおいて所定モードを開始するタイミング(例えば、プレイヤ自身の状態等)についての戦略性が要求され、この結果、ゲームの興趣が向上し得る。
次に、このような機能を有するプレイヤ端末10の一態様としての具体例について説明する。この例において、プレイヤ端末10は、キャラクタ間で格闘する格闘ゲームを提供する。この例の格闘ゲームは、4体のキャラクタによって行われ、4体のキャラクタは、現実のプレイヤによって操作されるプレイヤキャラクタの他、コンピュータによって操作されるノンプレイヤキャラクタを含み得る。以下、4体のキャラクタが2つのチームに分かれて対戦するチーム戦の形式の格闘ゲームについて説明する。
図2は、この例において、プレイヤ情報テーブル451が管理するデータ項目を例示する。この例におけるプレイヤ情報テーブル451は、ゲームのプレイヤに関する情報を管理し、図示するように、個別のプレイヤを識別する「プレイヤアカウント」に対応付けて、アカウント名、性別、及び生年月日等を含む「基本情報」、格闘ゲームで勝利するほど上がる「レベル」等のデータ項目を管理する。
この例において、格闘ゲームのプレイを希望するプレイヤは、プレイヤ端末10を介して、格闘ゲームを一緒にプレイする4人のプレイヤのマッチングをゲーム管理サーバ40に要求し、当該サーバ40(管理機能制御部411)は、格闘ゲームのプレイを待機中のプレイヤの中からマッチングを行う。マッチングは、例えば、各プレイヤのレベルに基づいて(例えば、レベルが似ているプレイヤ同士がマッチングされるように)行われる。マッチングされた4人のプレイヤは2つのチームに分けられる。マッチングされた4人のプレイヤの各々のプレイヤ端末10は、格闘ゲームをプレイする際には、P2P方式で直接に通信可能に接続され、各プレイヤ端末10において、プレイヤ自身の操作入力に加えて、他のプレイヤのプレイヤ端末10から受信する操作入力情報に基づいて、ゲームの進行が制御される。
図3は、この例おいて、格闘ゲームをプレイするためのゲーム画面60を例示する。当該画面60は、一緒にプレイするプレイヤのマッチングの後に、プレイヤ端末10において表示される。ゲーム画面60は、図示するように、画面領域全体において、キャラクタ間の格闘が行われるゲーム空間100を表示する。また、ゲーム画面60は、画面上端に位置し各種情報を表示する情報表示領域62と、画面右下隅に位置しスキル攻撃の実行を指示するためのスキル攻撃指示領域64とを有する。これらの領域62、64は、ゲーム空間100の上に重ねて表示される。
情報表示領域62は、図3に示すように、プレイヤ自身が含まれるチームに関する情報を表示する第1チーム領域631と、プレイヤ自身が含まれない敵のチームに関する情報を表示する第2チーム領域632とを有し、これらの領域631、632は、相互に識別可能な状態で表示される(図3の例では、領域631、632の各々が角丸四角形の枠として描かれている。)。この例において、第1チーム領域631には、プレイヤ自身のキャラクタ(1P)のステータスを表示する第1インジケータ621が左側に配置されると共に、同じチームの味方の他のキャラクタ(2P)のステータスを表示する第2インジケータ622が右側に配置されている。また、第2チーム領域632には、敵チームの2体のキャラクタ(3P及び4P)のステータスをそれぞれ表示する2つの第2インジケータ622が左右に並べて配置されている。第1インジケータ621と比較して、第2インジケータ622の左右方向の長さは短い。第1及び第2インジケータ621、622の各々は、その左側半分においてHP(ヒットポイント)の状態(最大値からの減少の度合い)を表示する一方、その右側半分においてSP(スキルポイント)の状態(最大値からの減少の度合い)を表示する。この例では、HPが減少するとSPの最大値(上限)が増える。
また、第1及び第2チーム領域631、632は、その上端部において、対応するチームの名称(図3の例では、「TEAM A」及び「TEAM B」)、及び、残りのライフ(ストック)の数を表示する。残りのライフの数は、円形の顔の外観を有するライフオブジェクト633の数として示される。各チームの残りのライフの数の初期値は3である。また、情報表示領域62は、その右下隅において、格闘ゲームの残り時間を表示する(図3の例では「あと180秒」と表示されている。)。
スキル攻撃指示領域64には、キャラクタに対して奥義スキルの実行を指示するための1つの奥義スキルオブジェクト641が右下隅に配置されると共に、キャラクタに対して通常スキルの実行を指示するための3つの通常スキルオブジェクト642が、奥義スキルオブジェクト641の上側、左上側、及び、左側にそれぞれ配置されている。
図4は、この例におけるゲーム空間100を例示する。この例において、ゲーム空間100は、3次元の仮想空間として構成されており、図示するように、地面102と、4体のキャラクタ104と、各キャラクタ104の上側に位置すると共に逆三角形の形状を有し、対応するプレイヤ情報(1P~4Pの何れか)を表示するプレイヤ表示オブジェクト106とを有する。当該オブジェクト106は、対応するキャラクタ104の移動に応じて当該キャラクタ104を追随する。なお、各キャラクタ104は、各プレイヤによって、予め設定されている複数のキャラクタの中から選択される。また、複数のプレイヤによって同じ種類のキャラクタが選択された場合、当該キャラクタは、識別可能となるように、色を含むデザインが相互に異なるように変更される。
また、この例のゲーム空間100には、キャラクタ104の移動経路が設定されている。具体的には、図5に例示するように、ゲーム空間100には、キャラクタ104の移動経路として、地面102の手前側において左右方向に直線状に延びる第1ライン1021と、地面102の奥側において左右方向に直線状に延びる第2ライン1022とが設定されている。キャラクタ104は、これらの第1及び第2ライン1021、1022の各々に沿って左右方向に移動することができ、また、これらの第1及び第2ライン1021、1022間を相互に移動することができる。
また、この例のゲーム空間100には、格闘ゲームの開始時に4体のキャラクタ104を初期配置する位置が設定されている。具体的には、図5に例示するように、1番目のキャラクタ104(1P)が初期配置される初期位置IP1が、手前側の第1ライン1021の左側に設定されており、2番目のキャラクタ104(2P)が初期配置される初期位置IP2が、奥側の第2ライン1022の左側に設定されており、3番目のキャラクタ104(3P)が初期配置される初期位置IP3が、手前側の第1ライン1021の右側に設定されており、4番目のキャラクタ104(4P)が初期配置される初期位置IP4が、奥側の第2ライン1022の右側に設定されている。
この例において、格闘ゲームが開始されると、プレイヤは、プレイヤ端末10のタッチパネルに対する操作を介して対応するキャラクタ104を動作させることができる。例えば、キャラクタ104は、ゲーム画面60の画面領域全体のうち、情報表示領域62及びスキル攻撃指示領域64以外のその他領域に対する操作に応じて移動する。具体的には、例えば、キャラクタ104は、上記その他領域における左右方向へのフリック操作によって、当該フリック操作の方向に走り(ダッシュし)、上下方向へのフリック操作によって、当該フリック操作の方向に存在する第1又は第2ライン1021、1022へと移動する(ラインを変更する)。
また、例えば、キャラクタ104は、ゲーム画面60の画面領域全体のうちの上記その他領域に対する操作に応じて物理攻撃を実行する。具体的には、例えば、キャラクタ104は、上記その他領域におけるシングルタップ操作によって第1物理攻撃を実行し、ダブルタップ操作によって第1物理攻撃よりも攻撃力が大きい第2物理攻撃を実行する。第2物理攻撃は、第1物理攻撃と比較して、攻撃モーションが大きいため反撃を受けやすい。こうした物理攻撃が実行されると、敵キャラクタに対する攻撃判定が行われ、攻撃が当たると判定されると、対応するダメージが敵キャラクタに対して付与される。ダメージを受けたキャラクタのHPは、当該ダメージに相当する量だけ減少する。
また、例えば、キャラクタ104は、スキル攻撃指示領域64に対する操作に応じてスキル攻撃を実行する。具体的には、例えば、キャラクタ104は、奥義スキルオブジェクト641に対するシングルタップ操作によって奥義スキル攻撃を実行し、通常スキルオブジェクト642に対するシングルタップ操作によって通常スキル攻撃を実行する。この例では、キャラクタの種類によって、実行可能なスキル攻撃の種類(3つの通常スキル、及び、1つの奥義スキルの種類)が異なっている。こうしたスキル攻撃が実行されると、敵キャラクタに対する攻撃判定が行われ、攻撃が当たると判定されると、対応するダメージが敵キャラクタに対して付与される。ダメージを受けたキャラクタのHPは、当該ダメージに相当する量だけ減少する。また、スキル攻撃を行ったキャラクタのSPは、当該スキル攻撃の種類に対応する量だけ減少する。SPは、時間の経過に応じて回復する。
ここで、奥義スキルオブジェクト641に対するシングルタップ操作によって実行される奥義スキル攻撃は、対応するキャラクタ104が特別モード(所定モード)に入っている場合に実行可能となる。特別モードの詳細については後述する。
また、例えば、キャラクタ104は、ゲーム画面60の画面領域全体のうちの上記その他領域に対する操作に応じて防御を実行する。具体的には、例えば、キャラクタ104は、上記その他領域における左右方向へのスライド操作によって、スライド操作の方向の反対の方向からの攻撃に対する防御を実行する。
図6は、格闘ゲームが開始されてから一定時間が経過した状態のゲーム画面60を例示する。この状態のゲーム画面60は、図示するように、各キャラクタ104のHP及びSPの変動に応じて、第1及び第2インジケータ621、622の表示が変化している。また、時間の経過に応じて、情報表示領域62の右下隅の残り時間の表示が更新されている。
ここで、特別モードの詳細について説明する。この例において、特別モードを開始する(特別モードに移行する)には、特別モード用ポイント(所定モード用パラメータ)を最大値まで貯める(蓄積する)必要がある。この例では、キャラクタの種類によって、特別モード用ポイントの最大値、及び、当該ポイントの獲得方法が異なっている。
特別モード用ポイントの獲得方法は、具体的には、キャラクタの種類が「攻撃チャージ型」であるキャラクタは、通常スキル攻撃の実行によって特別モード用ポイントを獲得する。1回の攻撃によって獲得されるポイント数は、通常スキルの種類毎に異なる値が予め設定されている。
また、キャラクタの種類が「防御チャージ型」であるキャラクタは、敵キャラクタからのスキル攻撃(通常スキル攻撃又は奥義スキル攻撃)を防御することによって特別モード用ポイントを獲得する。1回の防御によって獲得されるポイント数は、敵キャラクタから受けるスキル攻撃の種類毎に異なる値が予め設定されている。また、キャラクタの種類が「特殊チャージ型」であるキャラクタは、所定数の通常スキル攻撃を所定の順序で実行することによって特別モード用ポイントを獲得する。所定数の通常スキル攻撃の全てを実行すると特別モード用ポイントが最大値まで貯まるように、各攻撃によって獲得されるポイント数が予め設定されている。
この例において、プレイヤ自身のキャラクタの特別モード用ポイントの蓄積状況は、スキル攻撃指示領域64の奥義スキルオブジェクト641を介して表示される。図7は、奥義スキルオブジェクト641の拡大図を例示する。図示するように、円形の奥義スキルオブジェクト641は、その外周部分の内側においてドーナツ形状のゲージ部6411を有する。
図8は、一定の特別モード用ポイントが蓄積されている状態の奥義スキルオブジェクト641の拡大図を例示する。この状態の奥義スキルオブジェクト641は、図示するように、ゲージ部6411において、特別モード用ポイントのその時点の蓄積状況を示すためのポイント表示部6412が表示される。当該ポイント表示部6412は、ドーナツ形状のゲージ部6411の12時の位置を0ポイントとし、当該12時の位置から、ポイント数の増加に応じて時計回りに延びる。そして、ゲージ部6411の1周分が、特別モード用ポイントの最大値に対応する。つまり、奥義スキルオブジェクト641のゲージ部6411は、時計回りに延びるポイント表示部6412を介して、特別モード用ポイントの最大値に対する現在値の比率を表示する。
上述したように、特別モード用ポイントが最大値まで蓄積されると、対応するキャラクタの特別モードを開始する(当該キャラクタを特別モードに移行させる)ことができる。この例では、特別モード用ポイントが最大値まで蓄積されると、奥義スキルオブジェクト641の外観が変化し、例えば、当該オブジェクト641は、特殊効果を伴って表示される。プレイヤは、当該オブジェク641の表示の変化によって、特別モード用ポイントが最大値まで蓄積されていること(つまり、特別モードの開始が可能であること)を認識することができる。
この例では、特別モード用ポイントが最大値まで蓄積されている状態で、奥義スキルオブジェクト641に対するロングタップ操作が行われると、特別モードが開始される。図9は、特別モードを開始する際にプレイヤ端末10が実行する処理を例示するフロー図である。プレイヤ端末10は、まず、図示するように、特別モードを開始するキャラクタの再生中のモーションをキャンセルする(ステップS100)。モーションは、具体的には、例えば、攻撃モーション、防御モーション、移動モーション、及び、やられ(被ダメージ)モーション等を含む。
そして、プレイヤ端末10は、キャンセルしたモーションが攻撃モーションである場合には(ステップS110においてYES)、周囲に対する攻撃判定を実施すると共に、キャンセル可能な状態で特別モードの開始モーションを再生する一方(ステップS120)、キャンセルしたモーションが攻撃モーションでない場合には(ステップS110においてNO)、周囲に対する攻撃判定を実施すると共に、キャンセル不可能な状態で特別モードの開始モーションを再生する(ステップS130)。
この例では、周囲に対する攻撃判定による攻撃を受けた敵キャラクタの「やられ」モーションの時間的な長さは、特別モードの開始モーションの時間的な長さと略同一である。したがって、特別モードの開始モーションがキャンセルされない限りにおいて、特別モードを開始したキャラクタと、当該特別モードの開始に伴う攻撃を受けた敵キャラクタとの間の硬直差は略0となり、略同一のタイミングで次の動作が可能となる。一方、再生中の攻撃モーションをキャンセルして特別モードを開始した(攻撃状態から特別モードに移行した)キャラクタは、特別モードの開始モーションをキャンセルして敵キャラクタよりも早く次の動作を行うことができ、有利な状態を維持することができる。
こうして特別モードの開始モーションを再生すると、次に、プレイヤ端末10は、対応するキャラクタの特別モードを開始する(ステップS140)。この例では、特別モードの開始に伴って、対応するキャラクタのSPが全回復する。
また、この例では、特別モードの開始に伴って、その時点で特別モードである味方のキャラクタが存在する場合、当該キャラクタの特別モードの制限時間が所定時間(例えば、5秒)だけ延長される。なお、この例では、特別モードの制限時間(継続可能時間)の初期値は、特別モード用ポイントの最大値(つまり、キャラクタの種類)に応じて予め設定されており、当該最大値が大きいほど制限時間の初期値が長くなる。
特別モードは、その終了条件が成立するまでの間、継続する(ステップS150においてNO)。この例では、特別モードのキャラクタは、その攻撃力(ゲーム用パラメータ)が強化される。攻撃力を強化する割合(強化倍率)は、まず、チーム内の特別モードのキャラクタの数に応じて設定される。具体的には、強化倍率は、チーム内の特別モードのキャラクタの数が「1」である場合(つまり、プレイヤ自身のキャラクタのみが特別モードである場合)には1.2倍であり、チーム内の特別モードのキャラクタの数が「2」である場合(つまり、プレイヤ自身のキャラクタに加えて、味方のキャラクタも特別モードである場合)には1.4倍である。
さらに、攻撃力の強化倍率は、特別モードを開始したときのSPの残量(最大値に対する現在値の割合)に応じて補正される。具体的には、強化倍率は、特別モードを開始したときのSPの残量が51%以上80%以下である場合には20%ポイント加算され、同じくSPの残量が81%以上である場合には40%ポイント加算され、同じくSPの残量が50%以下である場合には補正されない。例えば、チーム内の特別モードのキャラクタの数が「2」であると共に特別モードを開始したときのSPの残量が81%以上である場合、攻撃力の強化倍率は1.8倍(1.4+0.4)となる。
この例では、攻撃力の強化倍率は、特別モードの期間中において、チーム内の特別モードのキャラクタの数の変化(つまり、味方のキャラクタの特別モードの開始又は終了)に応じて変動する(再計算される。)。しかしながら、特別モードの開始時点において設定された強化倍率が、特別モードの期間中において維持されるようにしてもよい。
図10は、プレイヤ自身のキャラクタが特別モードである状態のゲーム画面60を例示する。この状態のゲーム画面60は、図示するように、情報表示領域62の左端部の下側において、プレイヤ自身のキャラクタが特別モードであることを示す特別モード表示オブジェクト66が表示される。
図11は、特別モード表示オブジェクト66の拡大図である。当該オブジェクト66は、図示するように、攻撃力の強化倍率を表示し(図11の例では「×1.4」と表示されている。)、その下端部において、特別モードの残り時間を示す残り時間インジケータ661が配置されている。なお、当該インジケータ661に代えて、奥義スキルオブジェクト641において、特別モードの残り時間を表示する(例えば、ゲージ部6411を一周したポイント表示部6412が反時計回りに縮んでいく)ようにしてもよい。
図10のゲーム画面60に戻り、この状態のゲーム画面60では、特別モードであるキャラクタ104(1P)の外観が変化する。他のプレイヤは、こうした外観の変化によって、特別モードであるキャラクタを認識することができる。
また、この状態のゲーム画面60では、第1チーム領域631の外観が、対応するチーム内に特別モードのキャラクタが存在することを示す外観へと変化している。第2チーム領域632もまた、対応するチーム内に特別モードのキャラクタが存在する場合には、対応する外観へと変化するように構成されている。このように、第1及び第2チーム領域631、632は、その外観の変化を介して、対応するチーム内に特別モードのキャラクタが存在するか否かを表示する。
この例では、チーム内に特別モードのキャラクタが存在する間、特別モードでないキャラクタについて、特別モード用ポイントが増加し易くなる。具体的には、特別モード用ポイントの獲得ポイント数が1.5倍となる。
また、この状態のゲーム画面60では、奥義スキルオブジェクト641の外観が、プレイヤ自身のキャラクタが特別モードであることを示す外観へと変化している。上述したように、プレイヤ自身のキャラクタが特別モードである間、奥義スキルオブジェクト641に対するシングルタップ操作が行われると、当該キャラクタによる奥義スキル攻撃が実行される。奥義スキル攻撃は、例えば、通常スキル攻撃と比較して強力な(例えば、与えるダメージが大きい等)スキル攻撃として設定されている。
図9のフロー図に戻り、特別モードの終了条件が充足すると(ステップS150においてYES)、プレイヤ端末10は、対応するキャラクタの特別モードを終了させる(ステップS160)。この例において、特別モードの終了条件は、以下の3つの十分条件の何れかが充足することである。
(1)特別モードの経過時間が制限時間に到達すること
(2)対応するキャラクタによる奥義スキル攻撃が実行されること
(3)対応するキャラクタのHPが0になること
この例の格闘ゲームでは、任意のキャラクタのHPが0になる(倒される、デス状態となる)と、HPが0になったキャラクタが属するチームのライフが1つ消費される。ライフが消費されると、第1チーム領域631又は第2チーム領域632の上端部におけるライフオブジェクト633が1つ消える。
また、この例の格闘ゲームでは、HPが0になったキャラクタは、プレイヤによる操作に基づく位置で復活(再度出現、リスポーン)する。具体的には、対応するプレイヤ自身のキャラクタのHPが0になると、対応するプレイヤによってフリック操作が行われるのが待機され、フリック操作に対応する位置にキャラクタが再度出現する。キャラクタを再度出現させる位置は、具体的には、4体のキャラクタの各々の初期配置の位置のうち、フリック操作の方向に対応する位置である。
再度出現するキャラクタは、HP及びSPが全回復しており、また、無敵状態に設定されている。無敵状態のキャラクタは、例えば、他のキャラクタによる攻撃判定の対象とならず、ダメージを受けない。キャラクタの無敵状態は、当該無敵状態の解除条件の充足に応じて解除される。無敵状態の解除条件は、具体的には、所定時間(例えば、1秒)を経過すること、及び、無敵状態のキャラクタ自身が攻撃を実行すること等が含まれる。
こうして4体のキャラクタ104がそれぞれの敵のキャラクタ104との間で相互に攻撃し、敵のチームのライフを0としたチームが勝ちとなり、ライフが0となったチームが負けとなる。また、何れか一方のチームのライフが0になる前に、格闘ゲームの残り時間が0になった場合には、その時点の残りのライフの数が多いチームの勝ちとなる。両チームの残りのライフの数が同じである場合は引き分けとなる。
上述した例では、キャラクタの特別モードの開始に応じて発生する効果として、その時点で特別モードである他のキャラクタに対して発生する「特別モードの制限時間の延長」、特別モードを開始したキャラクタ自身に対して発生する「攻撃力の強化」、及び、特別モードでない他のキャラクタに対して発生する「特別モード用ポイントの獲得ポイント数の増加」を例示したが、こうした効果は、本実施形態における所定モードの開始に応じて発生する効果の一例であって、その少なくとも一部に代えて、又は、これらに加えて、他の効果(例えば、プレイヤに対して付与される(バトルを評価するための)ポイント及びスコア等が上昇する効果、及び、対戦中(格闘中)に入手できるアイテムの価値(数量又は質等)が上がる効果等が含まれる。)が発生するようにしてもよい。また、本実施形態の他の例では、その時点で特別モードである他のキャラクタに対する効果、及び/又は、特別モードでない他のキャラクタに対する効果は発生しないようにすることもできる。
上述した例では、特別モード用ポイントが最大値まで蓄積されている状態で奥義スキルオブジェクト641に対するロングタップ操作が行われると特別モードが開始されるようにしたが、特別モードの開始条件は、これに限られない。例えば、こうしたロングタップ操作のようなプレイヤによる特定の操作なしに特別モードが自動的に開始されるように、特別モードの開始条件を設定することもできる。
上述した例では、格闘ゲームを例示したが、本実施形態の他の例では、格闘ゲーム以外の様々な種類のゲームを適用することができ、当該ゲームにおいて、協力してプレイする複数のプレイヤのうち、特別モードに相当するモードのプレイヤの数が多いほど有利となるように、当該プレイヤに対して効果を発生させることができる。
以上説明した本実施形態に係るプレイヤ端末10が提供するゲームは、所定モード(例えば、上述した例における特別モード等)のプレイヤの数が多いほど有利となるように、当該所定モードのプレイヤに対して効果(例えば、上述した例における特別モードの制限時間の延長、及び、攻撃力の強化等)が発生するから、複数のプレイヤが協力して同時に所定モードとなるようなゲーム戦略が要求される。このように、プレイヤ端末10は、複数のプレイヤが協力してプレイするゲームの興趣を向上させ得る。
本発明の他の実施形態において、上述した実施形態におけるプレイヤ端末10のゲーム進行制御部111が有する機能の一部又は全部は、プレイヤ端末10及びゲーム管理サーバ40が協動することによって実現され、又は、ゲーム管理サーバ40によって実現され得る。例えば、ゲーム進行制御部111が有する機能をゲーム管理サーバ40によって実現する場合、プレイヤ端末10は、ゲーム管理サーバ40から(例えば、ストリーミング形式で)提供される映像(ゲームの進行に応じた画像)の表示、並びに、プレイヤによる操作入力の受付及びサーバ40への転送(操作入力情報の送信)を行うように構成され得る。こうした構成のゲームは、クラウドゲームと呼ばれることがある。
本明細書で説明された処理及び手順は、明示的に説明されたもの以外にも、ソフトウェア、ハードウェアまたはこれらの任意の組み合わせによって実現される。例えば、本明細書で説明される処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク等の媒体に、当該処理及び手順に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明された処理及び手順は、当該処理・手順に相当するコンピュータプログラムとして実装し、各種のコンピュータに実行させることが可能である。
本明細書中で説明された処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理または手順は複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は複数のモジュールによって実行され得る。また、本明細書において説明されたソフトウェアおよびハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、またはより多い構成要素に分解することによって実現することも可能である。
本明細書において、発明の構成要素が単数もしくは複数のいずれか一方として説明された場合、又は、単数もしくは複数のいずれとも限定せずに説明された場合であっても、文脈上別に解すべき場合を除き、当該構成要素は単数又は複数のいずれであってもよい。