以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明は以下の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更可能であることは言うまでもない。
図1、図2に本発明の実施形態に係る切削用工具100を示す。切削用工具100は、図示しない切削装置に取り付けられて、相対回転する外部ワークに対して、所定方向(相対回転方向の軸方向)に相対送りさせながら切削加工を行う切削用工具であり、所謂切削バイトとなる。
図1(A)は先端側斜め上方から見た切削用工具100の外観斜視図であり、図1(B)は先端側斜め下方から見た切削用工具100の外観斜視図である。また、図2(A)は先端側斜め上方から見た切削用工具100の分解斜視図であり、図2(B)は先端側斜め下方から見た切削用工具100の分解斜視図である。
切削用工具100は、刃先10Aを備える切削用刃部10と、シャンク21の先端部に設けられた刃部座22を有する基部20と、該基部20に螺子40により着脱可能に取り付けられ、切削用刃部10を刃部座22に収容し刃先10Aを露出させた状態で保持する刃部保持体30とを備える。なお、図1において、左方向を先端側(前方)、右方向を基端側(後方)とする。
この切削用工具100における切削用刃部10は中心にクランプ用穴11を有する穴付き菱形ポジティブチップであって菱形の鋭角をなす角部に刃先10Aが形成され、本実施形態の切削用工具100は、ワークの内径加工に適したものであるが、本発明はこれに限定されない。
切削用刃部10として用いる切削用チップの材料としては、例えば、セラミックやチタン系材料や超硬合金等のような高硬度の材料であることが望ましく、これによって耐摩耗性を向上することができる。耐摩耗性を有するセラミックとしては、高硬度・高融点の酸化アルミニウム及び炭化珪素や、高い靱性を有する窒化珪素及びジルコニアなどが好ましい。また、絶縁性を有するアルミナを選択すれば、通電路等の導電パターンを直接パターニングすることが可能となり好適である。切削用刃部10の形状としては、菱形の他、平行四辺形、円形、正方形、三角形、六角形などの形状のチップであってもよい。
この切削用工具100におけるシャンク21の先端の基部20には、切削用刃部10が載置される載置面22Aと、切削用刃部10の刃先10Aと反対側の二つの側面と当接する側壁面22B,22Cを有する刃部座22が設けられている。
ここで、この切削用工具100の軸方向をX、軸方向Xと直交する水平方向をY、垂直方向をZとして、刃部座22には、刃先10Aを水平方向Yに突出させた状態で切削用刃部10が収容され、切削用刃部10が刃部座22の載置面22Aに載置され、刃先10Aと反対側の二つの側面が刃部座22の側壁面22B,22Cに当接することにより、刃部座22の載置面22A、側壁面22B,22Cは、収容する切削用刃部10の高さ方向、すなわち、垂直方向Zの位置規制を行う基準面として載置面22Aが機能し、軸方向Xと水平方向Yの位置規制を行う基準面として側壁面22B,22Cが機能する。このように垂直方向Zの位置規制を行う基準面として機能する載置面22Aと、軸方向Xと水平方向Yの位置規制を行う基準面として機能する側壁面22B,22Cを刃部座22に備えることにより、切削用刃部10の取り付け位置を高精度に規定することができる。切削用刃部10を所定位置に正確に取り付けることができ、その結果、切削用刃部10の長寿命化を図ることができる。
この切削用工具100における刃部保持体30は、基部20の刃部座22に収容される切削用刃部10の上面側を覆う天壁部30Aを有する。
刃部保持体30の天壁部30Aには、切削用刃部10の刃先10A側の二つの側面の略半分が当接される内側壁31A,32Aを有する脚部31,32、切削用刃部10のクランプ用穴11に挿入されるダボ33、基部20側の傾斜した外壁面20Aに当接される内壁面36Aを有する脚部36などが垂直方向Zの下向きに立設されている。また、天壁部30Aには、刃部保持体30を螺子40によって基部20に着脱可能に取り付けるための螺子挿入孔34が形成されている。さらに、天壁部30Aには、冷却液流路用溝条35Aが形成され、冷却液流路を形成するシリコーンチューブ35が該冷却液流路用溝条35Aに埋設されている。
そして、刃部保持体30は、前側の下方からみた図3の外観斜視図に示すように、天壁部30Aに設けられたダボ33が切削用刃部10のクランプ用穴11に挿入され、脚部31,32の内側壁31A,32Aに刃先10A側の二つの側面の略半分が当接される。
この切削用工具100のXY断面を図4(A)の断面図及び図4(B)の斜視図に示すように、基部20には刃部保持体30の天壁部30Aに形成されている螺子挿入孔34に対応する位置に螺子穴23が形成されおり、この切削用工具100における刃部保持体30は、基部20の刃部座22に収容された切削用刃部10の上面側を天壁部30Aで覆い、切削用刃部10の刃先10Aが水平方向Yに突出し、露出された状態で保持し、螺子挿入孔34に挿入される螺子40によって基部20に着脱可能に取り付けられるようになっている。
ここで、刃部保持体30の天壁部30Aに立設されたダボ33は、その外周面が水平方向Yに偏心したテーパ状に加工された傾斜した案内面33Aを有している。
刃部保持体30の天壁部30Aに立設されたダボ33は、基部20の刃部座22に収容された切削用刃部10のクランプ用穴11に挿入される際に、外周面の傾斜した案内面33Aがクランプ用穴11の壁面に摺接することにより、切削用刃部10を水平方向の刃先10Aとは反対の方向に案内して、切削用刃部10の側壁面を刃部座22の側壁面22B,22Cに押しつけて位置規制する位置規制部材として機能する。また、刃部保持体30の天壁部30Aに立設された脚部36は、その内壁面36Aが基部20側の傾斜した外壁面20Aに当接されることにより、刃部保持体30を基部20に取り付ける際の案内部材として機能する。
刃部保持体30の材料としては、例えば、セラミックやチタン系材料やダイス鋼、超硬合金等のような高硬度の材料であることが望ましく、これによって耐摩耗性を向上することができる。耐摩耗性を有するセラミックとしては、高硬度・高融点の酸化アルミニウム及び炭化珪素や、高い靱性を有する窒化珪素及びジルコニアなどが好ましい。また、絶縁性を有するアルミナを選択すれば、通電路等の導電パターンを直接パターニングすることが可能となり好適である。
この切削用工具100では、基部20に刃部座22を設け、切削用刃部10を位置決めしているが、刃部座22を刃部保持体30に設けてもよいし、或いは基部20と刃部保持体30の両方に亘って設けてもよい。刃部座22を刃部保持体30に設ける場合、基部20にダボ33を設け、ダボ33の傾斜した案内面33Aにより切削用刃部10を案内して、切削用刃部10の側壁面を刃部保持体30に設けた刃部座22の側壁面に押し付けて位置規制する。また、刃部座22を刃部保持体30と基部20の両方に設ける場合は、刃部保持体30と基部20の何れかにダボ33を設け、ダボ33の傾斜した案内面33Aにより切削用刃部10を案内して、切削用刃部10の側壁面を刃部保持体30と基部20に設けた刃部座22の側壁面に押し付けて位置規制する。
また、この切削用工具100は、切削用刃部10の刃先10Aの近傍から始まり、該刃先10Aから後方に離れる方向に延びるように、基部20及び刃部保持体30の外周面に亘って形成され、外部ワークの切子と干渉して該切子を刃先から離れる方向に案内する切子案内壁25を有する。
切子案内壁25は、基部20の刃部座22 に収容された切削用刃部10の水平方向Yに突出した刃先10Aを露出させるように、刃部保持体30の外周壁の刃先10Aの周辺部分に対応する部分が凹状に削られることにより溝の壁面として形成され、切削用刃部10のすくい面10Bに対して略直角に形成された案内面と該案内面に周方向に連続する湾曲した案内面を有する刃部保持体側案内壁25Aと、基部20の外周壁を凹状に削ることにより形成され、刃部保持体側案内壁25Aに連続する案内面を有する基部側案内壁25Bとからなる。
基部側案内壁25Bは、刃先10Aから後方に離れる方向に延びる途中において分岐しており、切削用刃部10よりも上方側に屈曲するように形成された基部側案内壁25Cを備える。この基部案内壁25Cは、基部20の図示しない切削装置に取付ける際に位相を調整することによって、細かい切子の排出が自重で成されることになり、一連の切子から細かな切子までスムーズに自動排出或いは自発排出することができる。
刃部保持体側案内壁25Aの端部側の壁面は、排出方向規制面25aとして機能する。
排出方向規制面25aは、刃先10Aの近傍に形成され、刃先10Aを基準として、刃先10Aのシャンク先端側(前方)に配設され、かつ、刃先10Aの方を向いている。
この排出方向規制面25aは、刃部保持体側案内壁25Aの端部側の壁面であることから、刃部保持体側案内壁25Aの端部と連続しており、刃先10Aの近傍における切子回収空間を、軸方向X(相対送り方向)に向かって袋小路状態にしている。この結果、刃先10Aから生じる切子が、基部20の前方に進もうとしても、この排出方向規制面25aと干渉して進むことができず、この排出方向規制面25aによって、切子の排出方向が一方向(後方)に限定されて、切子案内壁25(25A,25B)に沿って基端側(後方)に自動排出或いは自発排出されることになる。
即ち、この切削用工具100では、シャンク21の先端部に設けられた刃部座22を有する基部20に螺子40により着脱可能に取り付けられる刃部保持体30は、別体に形成された切削用刃部10を刃部座22に収容し刃先10Aを露出させた状態で保持するチップホルダを構成しており、上記刃先10Aの近傍から始まり、該刃先10から後方に離れる方向、即ち上記シャンクの基端側(後方)に向かう方向に延びるように、上記外部ワークの切子と干渉して該切子を上記刃先10Aから後方に離れる方向、即ちシャンクの基端側(後方)に向かう方向に案内する切子案内壁25が上記基部20及び上記刃部保持体30の外周面に亘って形成されているので、軸支されて相対回転する外部ワークに対して、所定方向(軸方向X)に相対送りさせながら切削加工を行う際に、切子案内壁25の案内により、切削時の切子を、極めて滑らかに外部に自動排出或いは自発排出することができる。
これによって、細径の内径加工等であっても切子が滑らかに自動排出或いは自発排出されるから、切子がワーク内に残って、その切子が刃部やバイト先端に絡んだりすることで、刃部を欠いたり、チップを折損させたりすることがない。また、切子が、ワーク内に滞留しないので、滞留した切子によってワークを傷付けることがない。
ここでは、切子案内壁25は、刃部保持体30の外周面に切削用刃部10の刃先10Aを露出させるように形成された刃部保持体側案内壁25Aと、該刃部保持体側案内壁25Aに連続するように基部20に形成された基部側案内壁25Bを有するものとし、刃部保持体側案内壁25Aの端部側の壁面を排出方向規制面25aとして機能させるようにしたが、基部側案内壁25Bの端部側の壁面を排出方向規制面として機能させるようにしてもよい。あるいは、刃部保持体側案内壁25Aの端部側の壁面と基部側案内壁25Bの端部側の壁面をともに排出方向規制面として機能させるようにしてもよい。
すなわち、切削用工具100において、切子案内壁25は、刃部保持体30の外周面に切削用刃部10の刃先10Aを露出させるように形成された刃部保持体側案内壁25Aと、該刃部保持体側案内壁25Aに連続するように基部20に形成された基部側案内壁25Bを有するものとし、基部側案内壁25Bの端部側の壁面が、刃先10Aを基準として、相対送り方向における刃先10Aのシャンク先端方向(前方)に配設され、かつ、刃先10Aに向くように形成されることにより、排出方向規制面として機能することができる。また、刃部保持体側案内壁25Aの端部側の壁面と基部側案内壁25Bの端部側の壁面が、刃先10Aを基準として、刃先10Aのシャンク先端方向(前方)に配設され、かつ、刃先10Aに向くように形成されることにより、排出方向規制面として機能するものとすることができる。
なお、切子案内面及び排出方向規制面の形成箇所は、刃部保持体と基部に限られず、切削用刃部10に形成してもよい。
また、この切削用工具100のシャンク21には、図5(A),(B)のXY断面図に示すように、刃部保持体30の天壁部30Aに形成されている冷却液流路用溝条35Aに埋設されているシリコーンチューブ35により形成される冷却液流路に連通する冷却液流路が形成されている。
シリコーンチューブ35により形成される冷却液流路は、その冷却液入口が、シャンク21側の冷却液流路21Aの冷却液出口と突き合わされて、液漏れを生じることのない気密状態をシリコーンチューブ35の弾性により確保することができる。シリコーンチューブ35に代えて、ゴムチューブ等の可撓性チューブや非可撓性チューブ(管)を使用することも出来、さらに、流路を形成する流路形成部材としては、その形状は断面が円等のような閉曲状に限られず、一部が開放したような、例えば断面U字形であってもよい。
この切削用工具100では、シャンク21側の冷却液流路21Aの冷却液入口に冷却液を供給することにより、基部20の刃部座22に収容される切削用刃部10の上面側を覆う刃部保持体30に天壁部30Aに設けられている冷却液の放出口から、切削用刃部10の露出させた刃先10Aに向かって放出することができる。
切削用刃部10の刃先10Aに向かって放出する冷却液の放出口は、刃部保持体30及び/又は基部20に備えられていればよい。
切削用刃部10として穴付き菱形ポジティブチップを使用する切削用工具100の実施形態について説明したが、次に、切削用工具100の変形例として、 図6(A),(B)、 図7(A),(B)を参照して、穴付き三角形ポジティブチップを使用する切削用工具200について説明する。
図6(A)は先端側斜め上方から見た切削用工具200の外観斜視図であり、図6(B)は先端側斜め上方から見た切削用工具200の分解斜視図る。また、図7(A)は後端側斜め上方から見た切削用工具200の斜視図であり、図7(B)は後端側斜め上方から見た切削用工具200の分解斜視図である。
なお、この切削用工具200では、切削用工具100と同一又は類似する構成要素については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略し、異なる構成要素について詳細に説明する。
この切削用工具200は、切削用刃部110として穴付き三角形ポジティブチップを収容する刃部座122がシャンク21の先端部に設けられた基部20を備える。
基部20の刃部座122は、切削用刃部110として穴付き三角形ポジティブチップが裁置される裁置面122Aを有し、切削用刃部110の二側面が当接される二つの位置規制壁122B,122Cと、切削用刃部110のクランプ用穴111に挿入されるダボ123が裁置面122Aに立設されている。
この切削用工具200における刃部保持体130は、基部20の刃部座122に収容される切削用刃部110の上面側を覆う天壁部130Aを有し、基部20の刃部座122に収容された切削用刃部110の上面側を天壁部130Aで覆い、切削用刃部110の刃先110Aが水平方向Yに突出し、露出された状態で保持し、螺子挿入孔34に挿入される螺子40によって基部20に着脱可能に取り付けられるようになっている。
刃部座122の裁置面122Aに立設されたダボ123は、その外周面が水平方向Yに偏心したテーパ状に加工された傾斜した案内面123Aを有しており、切削用刃部110のクランプ用穴111に挿入される際に、外周面の傾斜した案内面123Aがクランプ用穴111の壁面に摺接することにより、切削用刃部110を水平方向Yの刃先110Aとは反対の方向に案内して、切削用刃部110の二側面を裁置面122Aに立設された二つの位置規制壁122B、122Cに押しつけて位置規制する位置規制部材として機能する。
また、この切削用工具200は、切削用刃部110の刃先110Aの近傍から始まり、該刃先110Aから離れる方向に延びるように、基部20及び刃部保持体130の外周面に亘って形成され、外部ワークの切子と干渉して該切子を刃先110Aから離れる方向に案内する切子案内壁25を有する。
切子案内壁25は、基部20の刃部座122 に収容された切削用刃部110の水平方向Yに突出した刃先110Aを露出させるように、刃部保持体30の外周壁の刃先110Aの周辺部分に対応する部分が凹状に削られることにより溝の壁面として形成され、切削用刃部110のすくい面110Bに対して略直角に形成された案内面と該案内面に周方向に連続する湾曲した案内面を有する刃部保持体側案内壁25Aと、基部20の外周壁を凹状に削ることにより形成され、刃部保持体側案内壁25Aに連続する案内面を有する基部側案内壁25Bとからなる。また、切子案内壁25には、基部20と刃部保持体30とに亘って形成される排出方向規制面25aを有する。
基部側案内壁25Bは、刃先10Aから離れる方向に延びる途中において分岐しており、切削用刃部10よりも上方側に屈曲するように形成された基部側案内壁25Cを備える。
刃部保持体側案内壁25Aの端部側の壁面は、刃先10Aを基準として、相対送り方向における刃先10Aの前進側に配設され、かつ、相対送り方向における刃先の後退方向に面する排出方向規制面25aとして機能する。
次に、切削用工具200の変形例として、図8(A),(B),図9(A),(B)を参照して、穴付き正方形ポジティブチップを切削用刃部として用いる切削用工具300について説明する。
図8(A)は後端側斜め上方から見た変形例の切削用工具300の外観斜視図であり、図8(B)は後端側斜め上方から見た変形例の切削用工具300の分解斜視図である。また、図9(A)は先端側斜め上方から見た変形例の切削用工具300の外観斜視図であり、図9(B)は先端側斜め上方から見た変形例の切削用工具300の分解斜視図である。
なお、この切削用工具300では、切削用工具100,200と同一又は類似する構成要素については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略し、異なる構成要素について詳細に説明する。
この切削用工具300は、切削用刃部210として穴付き正方形ポジティブチップを収容する刃部座222がシャンク21の先端部に設けられた基部20を備える。
基部20の刃部座222は、切削用刃部210として穴付き三角形正方形ポジティブチップが裁置される裁置面222Aを有し、穴付き正方形ポジティブチップのクランプ用穴211に挿入されるダボ223が裁置面222Aに立設されている。
この切削用工具300における刃部保持体230は、基部20の刃部座222に収容される切削用刃部210の上面側を覆う天壁部230Aと、切削用刃部210の直交する二側面が当接される二つの位置規制壁231,232を有し、基部20の刃部座222に収容された切削用刃部210の上面側を天壁部230Aで覆い、切削用刃部210の刃先210Aが水平方向Yに突出し、露出された状態で保持し、螺子挿入孔34に挿入される螺子40によって基部20に着脱可能に取り付けられるようになっている。
刃部座222の裁置面222Aに立設されたダボ223は、その外周面が水平方向Yに偏心したテーパ状に加工された傾斜した案内面223Aを有しており、切削用刃部210のクランプ用穴211に挿入される際に、外周面の傾斜した案内面223Aがクランプ用穴211の壁面に摺接することにより、切削用刃部210を水平方向の刃先210Aとは反対の方向に案内して、直交する二側面を刃部保持体230側の二つの位置規制壁231,232に押しつけて位置規制する位置規制部材として機能し、刃部保持体230側の二つの位置規制壁231,232は、軸方向Xと水平方向Yの位置規制を行う基準面として機能する。
また、この切削用工具300は、切削用刃部210の刃先210Aの近傍から始まり、該刃先210Aから離れる方向に延びるように、基部20及び刃部保持体230の外周面に亘って形成され、外部ワークの切子と干渉して該切子を刃先210Aから離れる方向に案内する切子案内壁25を有する。
切子案内壁25は、基部20の刃部座222 に収容された切削用刃部210の水平方向Xに突出した刃先210Aを露出させるように、刃部保持体30の外周壁の刃先210Aの周辺部分に対応する部分が凹状に削られることにより溝の壁面として形成され、切削用刃部210のすくい面210Bに対して略直角に形成された案内面と該案内面に周方向に連続する湾曲した案内面を有する刃部保持体側案内壁25Aと、基部20の外周壁を凹状に削ることにより形成され、刃部保持体側案内壁25Aに連続する案内面を有する基部側案内壁25Bとからなる。
次に、切削用工具100の変形例として、切削用刃部310を収納する刃部座322を基部20の先端面に備える切削用工具400について説明する。
図10(A)は先端側斜め上方から見た切削用工具400の外観斜視図であり、図10(B)は先端側斜め上方から見た切削用工具400の分解斜視図る。また、図11(A)は後端側斜め上方から見た切削用工具400の斜視図であり、図11(B)は後端側斜め上方から見た切削用工具400の分解斜視図である。
なお、この切削用工具400では、切削用工具100と同一又は類似する構成要素については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略し、異なる構成要素について詳細に説明する。
この切削用工具400は、切削用刃部310を収納する刃部座322が軸方向Xの端面に形成された基部20をシャンク21の先端部分に備える。
この切削用工具400における刃部座322は、切削用刃部310が裁置される裁置面322Aを有し、裁置面322Aから軸方向に起立した位置規制壁322Bが設けられているとともに、切削用刃部310のクランプ用穴311に挿入されるダボ323が裁置面322Aに立設されている。
また、この切削用工具400における刃部保持体330は、基部20の刃部座322に収容される切削用刃部310の上面側を軸方向Xの端面側から覆う天壁部330Aを有し、基部20の刃部座322に収容された切削用刃部310の上面側を天壁部330Aで覆い、切削用刃部310の刃先310Aが水平方向Yに突出し、露出された状態で保持し、軸方向Xの端面側から螺子挿入孔34に挿入される螺子40によって基部20に着脱可能に取り付けられるようになっている。
刃部保持体330は、基部20の刃部座322に収容される切削用刃部310の一側面が当接される位置規制壁331を備えている。
刃部座322の裁置面322Aに立設されたダボ323は、その外周面が水平方向Yに偏心したテーパ状に加工された傾斜した案内面323Aを有しており、切削用刃部310のクランプ用穴311に挿入される際に、外周面の傾斜した案内面323Aがクランプ用穴311の壁面に摺接することにより、切削用刃部310を水平方向の刃先310Aとは反対の方向に案内して、刃部座322側の位置規制壁322Bと刃部保持体330側の位置規制壁331に押し付けて切削用刃部310の二側面を位置規制する位置規制部材として機能し、刃部座322側の位置規制壁322Bと刃部保持体330側の位置規制壁331は、軸方向Xと水平方向Yの位置規制を行う基準面として機能する。
即ち、位置規制壁322Bと位置規制壁331がそれぞれ、先に説明した図2に示す切削用工具100における刃部座22の側壁面22B,22Cと同等の機能を有する。
また、この切削用工具400は、切削用刃部310の刃先310Aの近傍から始まり、該刃先310Aから離れる方向に延びるように、基部20及び刃部保持体330の外周面に亘って形成され、外部ワークの切子と干渉して該切子を刃先310Aから離れる方向に案内する切子案内壁25を有する。
切子案内壁25は、基部20の刃部座322 に収容された切削用刃部310の水平方向Yに突出した刃先310Aを露出させるように、刃部保持体330の外周壁の刃先310Aの周辺部分に対応する部分が凹状に削られることにより溝の壁面として形成され、切削用刃部310のすくい面310Bに対して略直角に形成された案内面と該案内面に周方向に連続する湾曲した案内面を有する刃部保持体側案内壁25Aと、基部20の外周壁を凹状に削ることにより形成され、刃部保持体側案内壁25Aに連続する案内面を有する基部側案内壁25Bとからなる。
刃先10A(110A,210A,310A)を備える切削用刃部10(110,210,310)と、上記切削用刃部10(110,210,310)に対して別体に設けられ、シャンク21の先端部に設けられた刃部座22(122,222,322)を有する基部20と、上記基部20に螺子40により着脱可能に取り付けられ、上記切削用刃部10(110,210,310)を上記刃部座22(122,222,322)に収容し刃先10A(110A,210A,310A)を露出させた状態で保持する刃部保持体30(130,230,330)と、上記刃先10A(110A,210A,310A)の近傍から始まり、該刃先10(110,210,310)から離れる方向に延びるように、上記基部20及び上記刃部保持体30(130,230,330)の外周面に亘って形成され、基部20と刃部保持体30(130,230,330)とに亘って形成される排出方向規制面25aを有し、上記外部ワークの切子と干渉して該切子を上記刃先10A(110A,210A,310A)から離れる方向に案内する切子案内壁25とを有する切削用工具100(200,300,400)では、軸支されて相対回転する外部ワークに対して、所定方向に相対送りさせながら切削加工を行う際に、切子案内壁25の案内により、切削時の切子を、極めて滑らかに外部に自動排出或いは自発排出することができる。
この切削用工具100(200,300,400)における切削用刃部10(110,210,310)は、刃部保持体30(130,230,330)を基部20から取り外すことにより、切削用刃部10(110,210,310)を刃部座22(122,222,322)から取り外して、交換することができる。
ここで、切子案内壁25に備えられる排出方向規制面25aは、基部20及び又は刃部保持体30(130,230,330)の何れにも設けることが出来るが、刃部保持体30(130,230,330)に排出方向規制面25aが形成されている場合には、排出方向規制面25aが切子を排出方向へ案内にすることによって傷ついたとしても、容易に交換することが出来る。
また、基部20に備えられた刃部座22(122,222,322)には、市販の切削用チップを収容することができる。
切削用工具100(200,300,400)において、基部20及び刃部保持体30(130,230,330)と別体の切削用刃部10(110,210,310)を位置決めして収容する刃部座22(122,222,322)は、基部20及び/又は刃部保持体30(130,230,330)に設けられていればよい。
さらに、切削用刃部10(110,210,310)には、その変化を計測するためのセンサ付きチップを用いることもできる。
センサ付きチップとして、例えば、図12(A)の平面図、図12(B)の側面面図に、センサとなる通電路を形成する場合を例示する。切削用刃部の変化を計測するための通電路は、切削用刃部の部材の全部又は一部に形成される。
図12(A)に示すセンサ付きチップ50は、穴付き菱形ポジティブチップであって、平面視した場合に菱形となっており、角の頂点となる二つのノーズ50A,50Bと、ノーズ50Aの両脇の縁に形成される刃部51Aと、ノーズ50Bの両脇の縁に形成される刃部51Bを有し、通電路52Aが、ノーズ50Aと刃部51Aを含むようにして、平面と側面に形成され、通電路52Bが、ノーズ50Bと刃部51Bを含むようにして、平面と側面に形成され、また、通電路52Aには、ノーズ50Aを途中に挟む両端において一対の外部接続端子52TAが形成される。通電路52Bには、ノーズ50Bを途中に挟む両端において一対の外部接続端子52TBが形成される。センサ付きチップ50の中央には、クランプ用穴53が設けられている。
このような構造のセンサ付きチップ50を用いる場合、例えば、図13(A)の分解斜視図に示す切削用工具500Aのように、センサ付きチップ50の外部接続端子52TA、52TBは、刃部保持体30に設けられる接点と接続するように電気経路C1を構成しても良いし、図13(B)の分解斜視図に示す切削用工具500Bのように、刃部座22に設けられる接点と接続するように電気経路C2を構成しても良い。
なお、切削用工具500A,500Bは、上述の図1に示した切削用工具100における切削用刃部10としてセンサ付きチップ50を用いたものであって、電気経路C1、C2の構成以外の構成要素については、切削用工具100と同じなので詳細な説明を省略する。
センサ付きチップ50の外部接続端子52TA、52TBを刃部保持体30に設けられる接点と接続させて通電路を導通させる構成とする場合、センサ付きチップ50を刃部座22に収容し刃部51B又は刃部51Bの一方を露出させて保持した状態において、上記センサ付きチップ50側の通電路52A,52Bの外部接続端子52TA,52TBと接触する電極を有する通電路を刃部保持体30側に形成しておくことにより電気経路C1を構成することができる。
刃部保持体30側の通電路は、例えば図14に示すように、電子回路基板61として刃部保持体30内に備えるものとすることができる。
また、刃部保持体30内には、図15の模式的な断面図に示すように、電子回路基板61とともにバッテリ62を備えるものとすることができる。
刃部保持体30に備えられる電子回路基板61には、例えば、アナログ回路及び/又はICチップ等から構成される所謂RFIDの機能が搭載されており、全ての処理を制御する中央演算処理装置となるCPUと、一時的なデータを読み書きするための高速メモリRAMと、プログラムを格納するために使用する読み出し専用メモリROMと、データを格納するために書き込み可能なメモリEPROMと、電子回路基板61と外部の通信制御を行うインタフェースと、外部と無線通信したり、外部電波を利用して電力を供給したりするアンテナと、抵抗値検出部を適宜選択的に有する。なお、この電子回路基板61には、加速度センサも設けられている。
刃部保持体30に備えられる電子回路基板61に設けられた抵抗値検出部は、電圧値又は電流値の計測による通電路の抵抗値の検出と同時に、この値をデジタル情報(勿論、アナログ信号処理であってもよい。)に変換してCPUに提供する。その結果、抵抗値データはEPROMに格納される。
加速度センサは、電子回路基板61の振動や変位及び/又は変形を検知して、切削用工具の変位量データを算出する。これにより、切削用工具の稼働状況(振れ幅、曲がり、所謂びびり等)を把握できる。変位量データは、EPROMに格納される。なお、加速度センサとしては、一般的に知られている振動方式、光学的方式の他、静電容量型、ピエゾ抵抗型、ガス温度分布型等の半導体方式等の各種の方式を採り得る。
電子回路基板61とバッテリ62は、シャンク21に内蔵させるようにしても良い。
この場合、センサ付きチップ50と電子回路基板61との間の電気経路は、図16(A)の分解斜視図に示すように、模式的に示す電気経路C3のように刃部保持体30を経由しても良いし、図16(B)の分解斜視図に模式的に示す電気経路C4のように刃部保持体30を経由せずにセンサー付きチップ50から直接接続しても良い。
図16(A)は、刃部保持体30を経由してセンサ付きチップ50とシャンク21内の電子回路基板61との間に構成される電気経路C3を模式的に示した切削用工具500Cの分解斜視図である。また、図16(B)はセンサ付きチップ50とシャンク21内の電子回路基板61との間に直接構成される電気経路を模式的に示した切削用工具の分解斜視図である。
刃部保持体30を経由する場合、刃部保持体30は、チップ側端子と配線とホルダ側端子を備え、基部20は、刃部保持体30のホルダ側端子との接点を有する刃部保持体側端子と、刃部保持体側端子に一端が接続される配線とを備え、配線の他端に電子回路基板61を接続し、その先にバッテリ21を接続するように構成すればよい。また、刃部保持体30を経由しない場合には、基部20は、上記構成において、刃部保持体側端子に換えてチップの外部接続端子との接点を有するチップ側端子を備えるように構成すればよい。
なお、電子回路基板やバッテリは、刃部保持体30や基部20などの切削用工具側に設けずに、装置本体側に設けるようにしても良い。
電子回路基板61を刃部保持体30に設けることにより、電子回路基板61が故障した際に、刃部保持体30を取り外して、交換したり、或いは、電子回路基板61を修理することができる。さらに、電子回路基板61に外部インターフェースを設けておけば、刃部保持体30を取り外して、電子回路基板61からデータを取得することもできる。また、ここでは、アンテナを電子回路基板61に設けるようにしているが、電子回路基板とは別に刃部保持体30や基部20に設けることもできる。
また、電力の供給やチップの抵抗値データや切削用工具の変位量データの通信等はアンテナを用いた無線通信により行わずに、有線による通信で行うようにしてもよい。
近距離無線通信タグの場合には、バッテリや蓄電池の類は必ずしも必要なわけではない。なお、本実施形態ではバッテリ52を内蔵する場合を例示するが、外部にバッテリボックスが配置され、このバッテリボックスから切削ヘッドに電力が有線及び/又は無線方式によって供給されるようにしても良い。また、本実施形態ではバッテリ52を利用して切削用工具のセンサ(通電路)が稼動する場合を示すが、例えば、外部から有線の電力配線によって電力が供給される場合は、このバッテリを省略することも可能である。更に、外部のリーダ等からの電波をエネルギーとして受信し、このエネルギーを電源として動作するパッシブ構造のRFID等の場合も、バッテリ52を省略できる。
このような構造のセンサ付きチップ50を用いた切削用工具は、図17に示すような構成の切削加工システム1を構築することができる。
この切削加工システム1は、切削加工装置2と、この切削加工装置2に設けられるセンサ付のチップを用いた切削用工具を搭載した複数の切削ヘッド3と、同切削加工装置2に設けられる駆動装置4と、複数の切削ヘッド3に対して有線又は無線によって接続される情報収集装置5を備えて構成される。
各切削ヘッド3に備えられるRFIDの機能により、EPROMに格納される抵抗値データや変位量データは、管理者が情報収集する随時タイミングや、定期的なタイミング、或いは不定期なタイミングにより、アンテナを介して外部(情報収集装置5)に送信される。勿論、各種の取得データの送信は、有線方式か無線方式かは問わない上、アナログ信号方式であってもデジタル信号方式であってもよい。
ROM又はEPROMには、この切削用工具の個体を識別するための情報(個体識別情報)が格納されており、情報収集装置5側においては、個体識別情報に対応付けて、切削加工装置2の種類や設置場所(設置会社)等を登録しておくことができる。これにより、各切削用工具を個別に管理することができる。なお、この電子回路基板61の一部は、ICチップを利用した所謂RFID技術を採用しているが、本発明はこれに限定されず、他の技術を用いてもよく、近距離無線通信タグやICタグや遠距離無線通信タグなどの各種無線通信手段を採用することができる。
以上、別体に設けられる刃先を備える切削用刃部10,110,210,310によって、相対回転する外部ワークに対して、所定方向に相対送りさせながら切削加工を行う切削用工具100,200,300,400,500A,500B,500C,500Dについて説明したが、図18(A)や図18(B)の分解斜視図に示す切削用工具600A,600Bのように、切削用刃部10,110,210,310の刃先10A,110A,210A,310Aは、基部20又は刃部保持体30,130,230,330と一体化させることもできる。
図18(A)は、切削用刃部の刃先610Aを一体化した刃部保持体640Aを備える切削用工具600Aの分解斜視図であり、図18(B)は刃先610Bを一体化した基部622Bを備える切削用工具600Bの分解斜視図である。
切削用工具600Aは、基部622Aに螺子40により着脱可能に取り付けられる刃部保持体640Aに切削用刃部の刃先610Aが一体化されており、刃部保持体640Aの螺子挿入孔34に挿入される螺子40によって基部622Aに着脱可能に取り付けられるようになっている。基部622Aには螺子挿入孔34に対応する位置に螺子穴611Aが形成されている。
また、切削用工具600Bは、刃部保持体640Bが螺子40により着脱可能に取り付けられる基部622Bに切削用刃部の刃先610Bが一体化されており、刃部保持体640Bの螺子挿入孔34に挿入される螺子40によって基部622Bに刃部保持体640Bが着脱可能に取り付けられるようになっている。基部622Bには螺子挿入孔34に対応する位置に螺子穴611Bが形成されている。
そして、この切削用工具600A,600Bは、切削用刃部の刃先610A,610Bの近傍から始まり、該刃先610A,610Bから離れる方向に延びるように、刃部保持体640A,640B及び基部622A,622Bの外周面に亘って形成され、外部ワークの切子と干渉して該切子を刃先610A,610Bから離れる方向に案内する切子案内壁25を有する。
切子案内壁25は、刃部保持体側案内壁25Aと、該刃部保持体側案内壁25Aに連続する案内面を有する基部側案内壁25Bとからなる。また、刃部保持体側案内壁25Aの端部側の壁面は、排出方向規制面25aとして機能する。
基部側案内壁25Bは、刃先610A,610Bから離れる方向に延びる途中において分岐しており、刃先610A,610Bよりも上方側に屈曲するように形成された基部側案内壁25Cを備える。この基部案内壁25Cは、基部622A,622Bの図示しない切削装置に取付ける際に位相を調整することによって、細かい切子の排出が自重で成されることになり、一連の切子から細かな切子までスムーズに排出することができる。
排出方向規制面25aは、刃先610A,610Bの近傍に形成され、外部ワークと刃先610A,610Bの相対送り方向(ここでは、シャンク21の軸方向X)に面する。即ち、排出方向規制面25aは、刃先610A,610Bを基準として、相対送り方向における刃先610A,610Bの前進側に配設され、かつ、相対送り方向における刃先610A,610Bの後退方向に面している。
この排出方向規制面25aは、刃部保持体側案内壁25Aの端部側の壁面であることから、刃部保持体側案内壁25Aの端部と連続しており、刃先610A,610Bの近傍における切子回収空間を、相対送り方向に向かって袋小路状態にしている。の結果、刃先610A,610Bから生じる切子が、基部622A,622Bの先端側に進もうとしても、この排出方向規制面25aと干渉して進むことができず、この排出方向規制面25aによって、切子の排出方向が一方向に限定されて、切子案内壁25(25A,25B)に沿って基端側に自動排出或いは自発排出されることになる。
即ち、この切削用工具600A,600Bでは、刃先610A,610Bの近傍から始まり、該刃先10から離れる方向に延びるように、上記外部ワークの切子と干渉して該切子を上記刃先610A,610Bから離れる方向に案内する切子案内壁25が刃部保持体640A,640B及び基部622A,622Bの外周面に亘って形成されているので、軸支されて相対回転する外部ワークに対して、所定方向(軸方向X)に相対送りさせながら切削加工を行う際に、切子案内壁25の案内により、切削時の切子を、極めて滑らかに外部に自動排出或いは自発排出することができる。
切削用工具600A,600Bにおいて、基部622A,622B又は刃部保持体30,130,230,330と一体化させる切削用刃部の刃先610A,610Bは、切削用刃部10,110,210,310の刃先10A,110A,210A,310A等、各種用途に対応するものを採用することができる。
また、切削用工具100,200,300,400,500A,500B,500C,500Dにおいて、切削用工具600A,600Bと同様に、基部又は刃部保持体と刃先を一体化させた構造を採用することができる。