JP7334214B2 - 端子部品、該端子部品の製造方法、および二次電池 - Google Patents

端子部品、該端子部品の製造方法、および二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、端子部品、該端子部品の製造方法、および二次電池に関する。
現在、リチウムイオン二次電池やニッケル水素電池等の二次電池は、車両や携帯端末などを始めとする様々な分野において広く使用されている。この種の二次電池は、通常、発電要素である電極体と、該電極体の各極に接続された電極端子とを備える。この電極端子に含まれる端子部品では、アルミニウムおよび銅等の相互に異なる金属同士が接合されることがある。このような接合に関して、特開2019-87608号公報や特開2020-44538号公報には、アルミニウム部材と銅部材とを接合して、両部材の間に、アルミニウムおよび銅の共晶層あるいは金属間化合物を含む層を形成することが提案されている。
特開2019-87608号公報 特開2020-44538号公報
ところで、二次電池の構成部材の各々(例えば単電池)には、使用環境や製造環境によって、衝撃や振動等の外部負荷がかかり得る。このため、上記のような端子部品における異種金属同士の接合部の接合強度は高いことが望ましい。
ここで開示される端子部品は、アルミニウムまたはアルミニウム合金で構成されている第1金属と、銅または銅合金で構成されている第2金属とを備えている。第1金属と第2金属との接合界面は、第2金属側に設けられた、アルミニウムと銅とで構成される第1金属間化合物を含む第1層と、第1層よりも第1金属側に設けられた、アルミニウムと銅とで構成される第1金属間化合物と異なる第2金属間化合物を含む第2層と、を有している。ここで、第2層では、第2金属間化合物が樹枝状に成長しており、該樹枝状の当該第2金属間化合物の間隙に、第1金属を構成するアルミニウムまたはアルミニウム合金が入り込んでいる。かかる端子部品によれば、樹枝状に成長した第2金属間化合物の間隙に第1金属が入り込んでいるので、異種金属同士の接合部の接合強度が高められている。
第2金属間化合物におけるアルミニウムの含有量は、第1金属間化合物におけるアルミニウムの含有割合よりも大きくてもよい。
第2層の厚みは、第1層の厚みよりも大きくてもよい。
第1層の厚みを1としたときに、第2の層の厚みは、1以上5以下であってもよい。
第2金属間化合物は、CuAlであってもよい。
第1金属間化合物は、CuAlであってもよい。
正極および負極を有する電極体と、電極体を収容する電池ケースと、正極に取り付けられた正極端子と、負極に取り付けられた負極端子と、を備える二次電池において、正極端子および負極端子の少なくともいずれか一方が、上述した端子部品を備えていてもよい。かかる二次電池によれば、該二次電池の端子部品において樹枝状に成長した第2金属間化合物の間隙に第1金属が入り込んでいるので、異種金属同士の接合部の接合強度が高められている。
ここで開示される端子部品の製造方法は、アルミニウムまたはアルミニウム合金で構成されている第1金属と、銅または銅合金で構成されている第2金属とを重ね合わせる重ね合わせ工程と、第1金属と第2金属との重ね合わせ部分に圧力を加える加圧工程と、圧力が付与された状態で、第1金属と第2金属とに通電する通電工程と、を有している。当該製造方法では、通電工程を経て、第1金属と第2金属との接合界面に、以下の2つの層:第2金属側に設けられた、アルミニウムと銅とで構成される第1金属間化合物を含む第1層;および、第1層よりも第1金属側に設けられた、アルミニウムと銅とで構成される、第1金属間化合物と異なる第2金属間化合物を含む第2層;が形成される。ここで、第2層では、第2金属間化合物が樹枝状に成長しており、該樹枝状の当該第2金属間化合物の間隙に、第1金属を構成するアルミニウムまたはアルミニウム合金が入り込んでいる。かかる製造方法によれば、該二次電池の端子部品において樹枝状に成長した第2金属間化合物の間隙に第1金属が入り込んでいるので、異種金属同士の接合部の接合強度が高められた二次電池を提供することができる。
第2金属間化合物におけるアルミニウムの含有量は、第1金属間化合物におけるアルミニウムの含有割合よりも大きくてもよい。
通電工程は、電流Iaを流す第1通電工程と、電流Ibを流す第2通電工程と、を備えていてもよい。電流Iaは、電流Ibよりも小さくてもよい。
通電工程における合計通電時間は、20ミリ秒以上200ミリ秒以下であってもよい。
圧力は、5N/mm以上30N/mm以下であってもよい。
図1は、リチウムイオン二次電池10の部分断面図である。 図2は、図1のII-II断面を示す断面図である。 図3は、図2のIII-III断面図である。 図4は、端子部品200を模式的に示す断面図である。 図5は、端子部品200の製造方法の概略を示す工程図である。 図6は、接合部203の部分拡大断面図である。 図7は、端子部品200の平面図である。 図8は、例1のSEM観察画像である。 図9は、例2のSEM観察画像である。 図10は、例3のSEM観察画像である。 図11は、例5のSEM観察画像である。 図12は、例6のSEM観察画像である。
ここで開示される技術によると、アルミニウムまたはアルミニウム合金で構成されている第1金属と、銅または銅合金で構成されている第2金属との接合体、および該接合体を製造する方法が提供される。上記接合体の一例として、二次電池で使用される端子部品を挙げて、下記実施形態を説明する。以下、ここで開示される端子部品、該端子部品の製造方法、および二次電池の一実施形態を説明する。ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。本発明は、特に言及されない限りにおいて、ここで説明される実施形態に限定されない。各図面は模式的に描かれており、必ずしも実物を反映していない。また、同一の作用を奏する部材・部位には、適宜に同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、数値範囲を示す「A~B」などの表記は、特に言及されない限りにおいて「A以上B以下」を意味するとともに、「Aを上回り、かつ、Bを下回る」を包含する。なお、以下に説明する図面において、同じ作用を奏する部材、部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略または簡略化することがある。また、図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。
本明細書において「二次電池」とは、電解質を介して一対の電極(正極と負極)の間で電荷担体が移動することによって充放電反応が生じる蓄電デバイス一般をいう。かかる二次電池は、リチウムイオン二次電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池等のいわゆる蓄電池の他に、電気二重層キャパシタ等のキャパシタなども包含する。以下では、上述した二次電池のうち、リチウムイオン二次電池を対象とした場合の実施形態について説明する。
《リチウムイオン二次電池10》
図1は、リチウムイオン二次電池10の部分断面図である。図1では、略直方体の電池ケース41の片側の幅広面に沿って、内部を露出させた状態が描かれている。図1に示されたリチウムイオン二次電池10は、いわゆる密閉型電池である。図2は、図1のII-II断面を示す断面図である。図2では、略直方体の電池ケース41の片側の幅狭面に沿って内部を露出させた状態の部分断面図が模式的に描かれている。
リチウムイオン二次電池10は、図1に示されているように、電極体20と、電池ケース41と、正極端子42,負極端子43とを備えている。
〈電極体20〉
電極体20は、絶縁フィルム(図示は省略)などで覆われた状態で、電池ケース41に収容されている。電極体20は、正極要素としての正極シート21と、負極要素としての負極シート22と、セパレータとしてのセパレータシート31,32とを備えている。正極シート21と、第1のセパレータシート31と、負極シート22と、第2のセパレータシート32とは、それぞれ長尺の帯状の部材である。
正極シート21は、予め定められた幅および厚さの正極集電箔21a(例えば、アルミニウム箔)に、幅方向の片側の端部に一定の幅で設定された未形成部21a1を除いて、正極活物質を含む正極活物質層21bが両面に形成されている。正極活物質は、例えば、リチウムイオン二次電池では、リチウム遷移金属複合材料のように、充電時にリチウムイオンを放出し、放電時にリチウムイオンを吸収しうる材料である。正極活物質は、一般的にリチウム遷移金属複合材料以外にも種々提案されており、特に限定されない。
負極シート22は、予め定められた幅および厚さの負極集電箔22a(ここでは、銅箔)に、幅方向の片側の縁に一定の幅で設定された未形成部22a1を除いて、負極活物質を含む負極活物質層22bが両面に形成されている。負極活物質は、例えば、リチウムイオン二次電池では、天然黒鉛のように、充電時にリチウムイオンを吸蔵し、充電時に吸蔵したリチウムイオンを放電時に放出しうる材料である。負極活物質は、一般的に天然黒鉛以外にも種々提案されており、特に限定されない。
セパレータシート31,32には、例えば、所要の耐熱性を有する電解質が通過しうる多孔質の樹脂シートが用いられる。セパレータシート31,32についても種々提案されており、特に限定されない。
ここで、負極活物質層22bの幅は、例えば、正極活物質層21bよりも広く形成されている。セパレータシート31,32の幅は、負極活物質層22bよりも広い。正極集電箔21aの未形成部21a1と、負極集電箔22aの未形成部22a1とは、幅方向において互いに反対側に向けられる。また、正極シート21と、第1のセパレータシート31と、負極シート22と、第2のセパレータシート32とは、それぞれ長さ方向に向きを揃え、順に重ねられて捲回されている。負極活物質層22bは、セパレータシート31,32を介在させた状態で正極活物質層21bを覆っている。負極活物質層22bは、セパレータシート31,32に覆われている。正極集電箔21aの未形成部21a1は、セパレータシート31,32の幅方向の片側にはみ出ている。負極集電箔22aの未形成部22a1は、幅方向の反対側においてセパレータシート31,32からはみ出ている。
上述した電極体20は、図1に示されているように、電池ケース41のケース本体41aに収容されうるように、捲回軸を含む一平面に沿った扁平な状態とされる。そして、電極体20の捲回軸に沿って、片側に正極集電箔21aの未形成部21a1が配置され、反対側に負極集電箔22aの未形成部22a1が配置されている。
〈電池ケース41〉
電池ケース41は、図1に示されているように、電極体20を収容している。電池ケース41は、一側面が開口した略直方体の角形形状を有するケース本体41aと、開口に装着された蓋41bとを有している。この実施形態では、ケース本体41aおよび蓋41bは、軽量化と所要の剛性を確保するとの観点で、それぞれアルミニウムまたはアルミニウムを主体とするアルミニウム合金で形成されている。
〈ケース本体41a〉
ケース本体41aは、図1および図2に示されているように、一側面が開口した略直方体の角形形状を有している。ケース本体41aは、略矩形の底面部61と、一対の幅広面部62,63と、一対の幅狭面部64,65とを有している。一対の幅広面部62,63は、それぞれ底面部61のうち長辺から立ち上がっている。一対の幅狭面部64,65は、それぞれ底面部61のうち短辺から立ち上がっている。ケース本体41aの一側面には、一対の幅広面部62,63と一対の幅狭面部64,65で囲まれた開口41a1が形成されている。
〈蓋41b〉
蓋41bは、一対の幅広面部62,63の長辺と、一対の幅狭面部64,65の短辺とで囲まれたケース本体41aの開口41a1に装着される。そして、蓋41bの周縁部が、ケース本体41aの開口41a1の縁に接合される。かかる接合は、例えば、隙間がない連続した溶接によるとよい。かかる溶接は、例えば、レーザー溶接によって実現されうる。
この実施形態では、蓋41bには、正極端子42と、負極端子43とが取り付けられている。正極端子42は、内部端子42aと、外部端子42bとを備えている。負極端子43は、内部端子43aと、外部端子43bとを備えている。内部端子42a,43aは、それぞれインシュレータ72を介して蓋41bの内側に取り付けられている。外部端子42b,43bは、それぞれガスケット71を介して蓋41bの外側に取り付けられている。内部端子42a,43aは、それぞれケース本体41aの内部に延びている。正極の内部端子42aは、正極集電箔21aの未形成部21a1に接続されている。負極の内部端子43aは、負極集電箔22aの未形成部22a1に接続されている。
電極体20の正極集電箔21aの未形成部21a1と、負極集電箔22aの未形成部22a1とは、図1に示されているように、蓋41bの長手方向の両側部にそれぞれ取り付けられた内部端子42a,43aに取り付けられている。電極体20は、蓋41bに取り付けられた内部端子42a,43aに取付けられた状態で、電池ケース41に収容される。なお、ここでは、捲回型の電極体20が例示されている。電極体20の構造はかかる形態に限定されない。電極体20の構造は、例えば、正極シートと負極シートとが、セパレータシートとを介在させて交互に積層された積層構造でもよい。また、電池ケース41内には、複数の電極体20が収容されていてもよい。
また、電池ケース41は、電極体20と一緒に、図示しない電解液を収容していてもよい。電解液としては、非水系溶媒に支持塩を溶解させた非水電解液を使用できる。非水系溶媒の一例として、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等のカーボネート系溶媒が挙げられる。支持塩の一例として、LiPF等のフッ素含有リチウム塩が挙げられる。
図3は、図2のIII-III断面図である。図3では、負極端子43が蓋41bに取り付けられた部位の断面が示されている。この実施形態では、負極の外部端子43bには、異種金属を接合した部材が用いられている。図3では、外部端子43bを構成する異種金属の構造や異種金属の界面などは図示されず、外部端子43bの断面形状が模式的に示されている。
蓋41bは、図3に示されているように、負極の外部端子43bを取り付けるための取付孔41b1を有している。取付孔41b1は、蓋41bの予め定められた位置において蓋41bを貫通している。蓋41bの取付孔41b1には、ガスケット71とインシュレータ72を介在させて、負極の内部端子43aと外部端子43bとが取り付けられる。取付孔41b1の外側には、取付孔41b1の周りにガスケット71が装着される段差41b2が設けられている。段差41b2には、ガスケット71が配置される座面41b3が設けられている。座面41b3には、ガスケット71を位置決めするための突起41b4が設けられている。
ここで、負極の外部端子43bは、図3に示されているように、頭部43b1と、軸部43b2と、カシメ片43b3とを備えている。頭部43b1は、蓋41bの外側に配置される部位である。頭部43b1は、取付孔41b1よりも大きな略平板状の部位である。軸部43b2は、ガスケット71を介して取付孔41b1に装着される部位である。軸部43b2は、頭部43b1の略中央部から下方に突出している。カシメ片43b3は、図3に示されているように、蓋41bの内部において、負極の内部端子43aにかしめられる部位である。カシメ片43b3は、軸部43b2から延びており、蓋41bに挿通された後で折曲げられて負極の内部端子43にかしめられる。
〈ガスケット71〉
ガスケット71は、図3に示されているように、蓋41bの取付孔41b1および座面41b3に取り付けられる部材である。この実施形態では、ガスケット71は、座部71aと、ボス部71bと、側壁71cとを備えている。座部71aは、蓋41bの取付孔41b1周りの外側面に設けられた座面41b3に装着される部位である。座部71aは、座面41b3に合わせて略平坦な面を有する。座部71aは、座面41b3の突起41b4に応じた凹みを備えている。ボス部71bは、座部71aの底面から突出している。ボス部71bは、蓋41bの取付孔41b1に装着されるように取付孔41b1の内側面に沿った外形形状を有している。ボス部71bの内側面は、外部端子43bの軸部43b2が装着される装着孔となる。側壁71cは、座部71aの周縁から上方に立ち上がっている。外部端子43bの頭部43b1は、ガスケット71の側壁71cで囲まれた部位に装着される。
ガスケット71は、蓋41bと外部端子43bとの間に配置され、蓋41bと外部端子43bとの絶縁を確保している。また、ガスケット71は、蓋41bの取付孔41b1の気密性を確保している。かかる観点で、耐薬品性や耐候性に優れた材料が用いられるとよい。この実施形態では、ガスケット71には、PFAが用いられている。PFAは、四フッ化エチレンとパーフルオロアルコキシエチレンとの共重合体(Tetrafluoroethylene-Perfluoroalkylvinylether Copolymer)である。なお、ガスケット71に用いられる材料は、PFAに限定されない。
〈インシュレータ72〉
インシュレータ72は、蓋41bの取付孔41b1の周りにおいて、蓋41bの内側に装着される部材である。インシュレータ72は、ベース部72aと、孔72bと、側壁72cとを備えている。ベース部72aは、蓋41bの内側面に沿って配置される部位である。この実施形態では、ベース部72aは、略平板状の部位である。ベース部72aは、蓋41bの内側面に沿って配置され、ケース本体41aに収められるように、蓋41bからはみ出ない程度の大きさを有している。孔72bは、取付孔41b1に対応して設けられた孔である。この実施形態では、孔72bは、ベース部72aの略中央部に設けられている。蓋41bの内側面に対向する側面において、孔72bの周りには凹んだ段差72b1が設けられている。段差72b1には、取付孔41b1に装着されたガスケット71のボス部71bの先端が干渉しないように収められる。側壁72cは、ベース部72aの周縁部から下方に立ち上がっている。ベース部72aには、負極の内部端子43aの一端に設けられる基部43a1が収められる。インシュレータ72は、電池ケース41の内部に配置されるため、所要の耐薬品性を備えているとよい。この実施形態では、インシュレータ72には、PPSが用いられている。PPSは、ポリフェニレンサルファイド樹脂(Poly Phenylene Sulfide Resin)である。なお、インシュレータ72に用いられる材料は、PPSに限定されない。
負極の内部端子43aは、基部43a1と、接続片43a2(図1および図2参照)とを備えている。基部43a1は、インシュレータ72のベース部72aに装着される部位である。この実施形態では、基部43a1は、インシュレータ72のベース部72aの周りの側壁72cの内側に応じた形状を有している。接続片43a2は、図1および図2に示されているように、基部43a1の一端から延びており、ケース本体41a内に延びて電極体20の負極の未形成部22a1に接続されている。
この実施形態では、取付孔41b1にボス部71bを装着しつつ、蓋41bの外側にガスケット71を取付ける。外部端子43bがガスケット71に装着される。この際、外部端子43bの軸部43b2がガスケット71のボス部71bに挿通され、かつ、ガスケット71の座部71aに外部端子43bの頭部43b1が配置される。蓋41bの内側は、インシュレータ72と負極端子43が取り付けられる。そして、図3に示されているように、外部端子43bのカシメ片43b3が折曲げられて、負極端子43の基部43a1にかしめられる。外部端子43bのカシメ片43b3と負極端子43の基部43a1とは、導通性を向上させるために部分的に金属接合されているとよい。
ところで、リチウムイオン二次電池10の正極の内部端子42aでは、耐酸化還元性の要求レベルが負極に比べて高くない。そして、要求される耐酸化還元性と、軽量化の観点で、正極の内部端子42a(図1参照)にはアルミニウムが用いられうる。これに対して、負極の内部端子43aでは、耐酸化還元性の要求レベルが正極よりも高い。かかる観点で、負極の内部端子43aには、銅が用いられうる。他方で、外部端子43bが接続されるバスバーでは、軽量化および低コスト化の観点で、アルミニウムまたはアルミニウム合金が用いられる。
本発明者は、外部端子43bのうち内部端子43aに接合される部位に、銅または銅合金を用いること、および、外部端子43bのうちバスバーに接続される部位に、アルミニウムまたはアルミニウム合金を用いること、を検討している。かかる構造のため、ここで開示される技術では、外部端子43bとして、銅または銅合金と、アルミニウムまたはアルミニウム合金を異種金属接合させた部材が用いられている。一般的に異種金属接合は接合強度を確保することが難しい。このため、本発明者は、これらの金属の接合強度を向上させることを検討している。以下、負極の外部端子43bを構成する端子部品の構造について、該端子部品を製造する方法とともに説明する。
《端子部品200》
図4は、端子部品200を模式的に示す断面図である。端子部品200は、図3に示された負極の外部端子43bに用いられうる。図4では、端子部品200について、異種金属の構造や異種金属の界面が模式的に示されている。また、図4では、端子部品200を構成する第1金属201と第2金属202とが接合される工程が模式的に示されている。
端子部品200は、第1金属201と、第2金属202とを備えている。第1金属201と第2金属202との接触界面の少なくとも一部は接合されており、金属の拡散によって接合された接合部203が形成されている。第1金属201は、アルミニウムまたはアルミニウム合金で構成されている。第2金属202は、銅または銅合金で構成されている。本明細書において、「アルミニウム合金」とは、少なくとも70%以上がアルミニウムで構成された合金をいう。「銅合金」とは、少なくとも50%以上が銅で構成された合金をいう。第1金属201におけるアルミニウムの純度は、例えば70%以上であり、80%以上であってよく、90%以上であってよく、95%以上であってよく、98%以上であってもよい。あるいは、第1金属201はアルミニウムからなってもよい。第2金属202における銅の純度は、例えば70%以上であり、80%以上であってよく、90%以上であってよく、95%以上であってよく、98%以上であってもよい。あるいは、第2金属202は銅からなってもよい。第1金属201および第2金属202に含まれうる他の元素は、特に限定されるものではないが、例えば珪素(Si)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、クロム(Cr)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)等が挙げられる。
図5は、端子部品200の製造方法の概略を示す工程図である。端子部品200の製造方法は、例えば以下の工程S1~S5:
S1 金属用意工程;
S2 重ね合わせ工程;
S3 加圧工程;
S4 通電工程;および、
S5 冷却工程
を有している。
<金属用意工程S1>
金属用意工程S1では、第1金属201と第2金属202とを用意する。図4に示されているように、第1金属201は、平板状であり、凹部201aを有している。この実施形態では、凹部201aの側面201a3は、開口201a1から底部201a2に向かって徐々に広がるように傾斜したテーパ面である。即ち、凹部201aは、開口201a1よりも内部が広くなっている。第1金属は、例えば、アルミニウム板またはアルミニウム合金板に対して、従来公知の金属加工を行うことで用意することができる。
この実施形態では、第2金属202は、軸部202aと、軸部202aの一端から外径方向に延びたフランジ部202bとを有している。第2金属202の、フランジ部202b側の端面202a1は、略円形状である。フランジ部202b側の外縁202b1には、第1金属201がかしめられる被カシメ部が設けられている。この実施形態では、第1金属201がかしめられるフランジ部202bの外縁202b1は、フランジ部202bを含む第2金属202の端面側から他方の側面側に向けて徐々に外径が小さくなるように傾斜したテーパ面で構成されている。また、軸部202aには、フランジ部202bが設けられた側とは反対側に、さらに内部端子43aにかしめられるカシメ片43b3となる部位202cが設けられている。
この実施形態では、第2金属202には、第1金属201と接合される接合予定部202eが設定されている。接合予定部202eは、特に限定するものではないが、第1金属201の底部201a2と対向する面(即ち、端面202a1)の中心位置を含んで設定されることが好ましい。
第2金属202は、端子部品200のうち電池ケース41の内部に向けて配置され、負極の内部端子43aに接合される部位を構成している。端子部品200(具体的には、第2金属202)のうち、少なくとも銅で構成された部位が露出した部分は、適宜にニッケル被膜が形成されていてもよい。ニッケル被膜が形成されていることによって、適宜に銅害が抑止される。ニッケル被膜は、例えば、鍍金によって形成されていてもよい。
<重ね合わせ工程S2>
重ね合わせ工程S2では、第1金属201と、第2金属202とを重ね合わせる。この実施形態では、第1金属201の凹部201aに、第2金属202の一部(具体的には、フランジ部202b)を入り込ませ、両者を機械的に接合する。例えば、第2金属202の端面202a1に第1金属201を重ねた状態で、プレス機等を用いて所要のプレス圧を加える。このとき、第1金属201は塑性変形し、第2金属202のフランジ部202bを含んだ部分は凹部201aに入り込む。図4に示されているように、第2金属202の端面202a1は、第1金属201の凹部201aに収められる。第1金属201と第2金属202には、いわゆるかしめ構造が形成される。第1金属201と第2金属202とがこのように機械的に締結されることによって、第1金属201と第2金属202との高い接合強度が実現される。
<加圧工程S3>
加圧工程S3では、第1金属201と第2金属202との重ね合わせ部分に圧力を加える。加圧することによって、上記重ね合わせ部分の抵抗を局所的に上昇させる。上記重ね合わせ部分は、例えば、第1金属201の凹部201aの底部201a2と、第2金属202の端面202a1との重ね合わせ部分である。この実施形態では、いわゆる抵抗溶接を行う。抵抗溶接によって、第1金属201と第2金属202との接触界面を、金属の拡散によって接合する。図4に示されているように、第1金属201と第2金属202との重ね合わせ部分を、電極301,302で挟み込む。このとき、電極302と第1金属201とを接触させ、かつ、電極301と第2金属202とを接触させた状態で、上記重ね合わせ部分に所定の圧力を加える。このときの圧力は、4N/mm以上50N/mm以下(4MPa~50MPa)とすることができ、例えば5N/mm以上30N/mm以下(5MPa~30MPa)とすることが好ましく、10N/mm以上20N/mm以下(10MPa~20MPa)とすることがより好ましい。
<通電工程S4>
通電工程S4では、上記のように、圧力が付与された状態で、第1金属201と第2金属202とに通電する。具体的には、上記のとおり第1金属201および第2金属202にそれぞれ押し当てた電極301と電極302との間を通電する。
この実施形態では、本工程は、電流Iaを流す第1通電工程と、電流Ibを流す第2通電工程と、を有する。IaおよびIbは、5kA~15kAに設定されうる。電流Iaは、電流Ibよりも小さく設定することが好ましく、例えば、Iaは8kA~10kAに、Ibは10kA~12kAに設定されうる。合計通電時間は、特に限定するものではないが、例えば5ミリ秒以上250ミリ秒以下であるとよく、20ミリ秒以上200ミリ秒以下であることが好ましい。第1通電工程は、30ミリ秒以上70ミリ秒以下とするとよい。第2通電工程は、50ミリ秒以上200ミリ秒以下であるとよく、80ミリ秒以上120ミリ秒以下であることが好ましい。加圧工程S3および通電工程S4を所定の条件で実施することによって、第1金属201と第2金属202との接触界面を発熱させて、アルミニウムおよび銅の溶融と拡散とを急速に起こすことができる。
<冷却工程S5>
冷却工程では、第1金属201と第2金属202との接触界面を冷却する。この実施形態では、上記工程S4における通電開始から所定期間経過後、当該通電を停止する。通電を停止すると、通電経路が冷却する。通電工程S4を経て、接合部203が形成される。なお、通電を停止する時、上記加圧も停止するとよい。このようにして、端子部品200を製造することができる。
図6は、接合部203の部分拡大断面図である。図6に示されているように、接合部203において、第1金属201と第2金属202との接合界面は、第2金属202側に設けられたアルミニウムと銅とで構成される第1金属間化合物を含む第1層401と、第1層401よりも第1金属201側に設けられた、アルミニウムと銅とで構成される第1金属間化合物と異なる第2金属間化合物を含む第2層402と、を有している。
ここで、第2層202では、第2金属間化合物が樹枝状(デンドライト状)に成長している(図8~12等の符号401で示されている部位も参照)。該樹枝状の当該第2金属間化合物の間隙に、第1金属201を構成するアルミニウムまたはアルミニウム合金が入り込んでいる。このように、上記間隙に第1金属201が入り込むことによって、異種金属である第1金属201と第2金属202との接合部の接合強度が高められている。
この実施形態では、第2金属間化合物におけるアルミニウムの含有量は、第1金属間化合物におけるアルミニウムの含有割合よりも大きい。第1金属間化合物は、CuAlでありうる。また、第2金属間化合物は、CuAlでありうる。このことは、接合部203の断面の原子存在比率を、X線回折法(XRD)による結晶解析、エネルギー分散型X線分光分析(EDS(EDX))、電子プローブマイクロアナライザ(EPMA)等を用いて解析することによって確認することができる。なお、上記分析を実施するために、市販されている解析装置および解析ソフトを特に制限なく使用することができる。
第1層401の厚みD1は、1μm超である。第1層401の厚みD1は、特に限定するものではないが、30μm以下(例えば20μm以下)でありうる。第2層402の厚みD2は、1μm超である。この実施形態では、第2層402の厚みD2は、第1層401の厚みD1よりも大きい。これによって、第1金属201と第2金属202との好ましい接合強度が実現しうる。加圧や通電の条件によっても異なるが、第2層402の厚みD2は、例えば10μm~500μmであり、300μm以下、250μm以下、あるいは200μm以下でありうる。
この実施形態では、第1層401の厚みD1を1としたときに、第2の層402の厚みD2は1以上であり、概ね30以下である。第1金属201と第2金属202との好ましい接合強度を実現するため、第1層401の厚みD1を1としたときに、第2の層402の厚みD2は1以上5以下であることが好ましい。すなわち、厚みD1と厚みD2との比(D2/D1)は1以上、概ね30以下であり、1以上5以下であることが好ましい。
なお、第1層401および第2層402の厚みは、走査型電子顕微鏡(SEM)観察画像で測定することができる。一例として、SEMを用いて接合部203の断面観察画像を取得し、市販のイメージ解析ソフトを用いて各層の厚みを計測する。各層の厚みを複数(5以上、10以上、15以上、あるいは20以上)の任意の点において計測し、その算術平均値を取得し、第1層401の厚みD1および第2層402の厚みD2とする。
第1層401および第2層402の形成メカニズムについて、特に限定するものではないが、本発明者らは、以下のように推測している(図4および図6を参照)。接合予定部202eは、アルミニウム(第1金属201)および銅(第2金属202)、という異種金属同士の接触界面であるため、抵抗溶接時には高抵抗領域となっている。ここを通電すると、その抵抗の高さから、接合予定部202eが発熱する。上記発熱によって融点に達すると、アルミニウムが溶融し、銅側に拡散する。さらに上記発熱が継続することによって、銅が溶融し、アルミニウム側に拡散する。ここで、アルミニウムの融点は銅の融点よりも低いため、アルミニウムの溶融量が相対的に大きく、銅の溶融量が相対的に小さい状態となる。通電が完了すると、熱が大気中や部品内へ拡散するため、接合予定部202eの温度が急激に低下する。このときに、上記溶融し拡散したアルミニウムおよび銅が、金属間化合物として樹枝状に析出する。そして、第1層401および第2層402の形成による効果に関して、特に限定するものではないが、本発明者らは、相対的に柔らかいアルミニウム(第1金属)が相対的に硬い樹枝状(デンドライト状)の第2層402(第2金属間化合物)の隙間に入り込むことによって、接合部203に振動や衝撃による外部負荷が加わった場合であっても、この外部負荷を吸収することができる、と考えている。そして、本発明者らは、これによって異種金属である第1金属201と第2金属202との接合部203の接合強度が高められる、と推測している。
また、上記のとおり、冷却が急速であるため、アルミニウムおよび銅が均一に拡散せず、組成が異なる金属間化合物(例えばCuAl、CuAl)が生成する。このようにして、第1金属201(アルミニウム)側にアルミニウムリッチな第2金属間化合物(例えばCuAl)を含む第2層402が形成され、第2金属202(銅)側に銅リッチな第1金属間化合物(例えばCuAl)を含む第1層401が形成される。第1層401が形成されることによって、第1金属201(アルミニウム)と第2金属(銅)との界面の導通性が向上する効果が得られる。また、第2金属間化合物におけるアルミニウムの含有量が第1金属間化合物におけるアルミニウムの含有量が大きいと、デンドライトの間に第1金属(アルミニウム)が入り込むことで硬いデンドライトが節の役目を果たし、歪みに強い構造が得られる。また、CuAlは導通抵抗が低い性質を有する化合物であるため、第2金属間化合物がCuAlであると、導通性を向上させる効果が得られる。また、CuAlは硬度が高い性質を有する化合物であるため、第1金属間化合物がCuAlであると、強度を向上させる効果が得られる。
電池ケース41と、電池ケース41に取り付けられた電極端子42,43とを備えた二次電池100において、電極端子42,43は、端子部品200で構成された部位を含んでいてもよい。上記のとおり、端子部品200では、接合部203の接合強度が高められている。そのため、異種金属同士の接合部の接合強度が高められた二次電池を提供することができる。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明を下記実施例に限定することを意図したものではない。なお、以下の説明中に付された符号は、図4に記載のものを適宜参照されたい。
<1.サンプルの用意>
第1金属201として、図4に示される断面形状の板状アルミニウム部材(純度99.5%)を用意した。第2金属202として、同図に示される断面形状の銅製部材(純度99.5%)を用意した。これらの部材を上述の手順を用いて機械的に接合した。
<2.端子部品の製造>
-例1-
上記のように用意したサンプルの第1金属201に電極302、第2金属202に電極301をそれぞれ当てて、第1金属201と第2金属202との重ね合わせ部分に15N/mmの圧力を加えた(加圧工程)。次いで、上記圧力が付与された状態で、第1金属201と第2金属202とに8kAの電流Iaで50ミリ秒間通電した(第1通電工程)。次いで、10.5kAの電流Ibで100ミリ秒間の通電を行った(第2通電工程)。その後、通電を停止した(冷却工程)。このようにして、例1に係る端子部品を製造した。
-例2~4-
第1通電工程での電流Iaおよび通電期間と、第2通電工程での電流Ibおよび通電期間と、を表1の該当欄に示されるものとしたこと以外は例1と同じ材料および手順を用いて各例に係る端子部品を製造した。
-例5,6-
第1通電工程を実施しなかった。また、第2通電工程での電流Ibおよび通電期間と、を表1の該当欄に示されるものとした。それ以外は例1と同じ材料および手順を用いて各例に係る端子部品を製造した。なお、表1の「第1通電工程」欄における「-」の記載は当該工程の不実施を示している。
-例7-
加圧工程における圧力を4.5N/mmとしたこと以外は例1と同じ材料および手順を用いて例7に係る端子部品を製造した。
<3.接合界面の観察>
各例に係る端子部品について、第1金属201と第2金属202との接合界面の断面SEM観察に供する試料を調製した。図7は、端子部品200の平面図である。試料の調製について、まず、各例に係る端子部品を樹脂に埋め込み、研磨加工を施した。そして、図7に示されている端子部品200について、第1金属201と第2金属202との接合部203の断面を観察可能なように観察用試料を用意した。このようにして得られた試料を用いて、SEM観察画像を取得した。代表的な画像を図8~12に示す。図8は、例1のSEM観察画像である。図9は、例2のSEM観察画像である。図10は、例3のSEM観察画像である。図11は、例5のSEM観察画像である。図12は、例6のSEM観察画像である。各図のスケールバーは、いずれも10μmを示している。また、図8~12の符号に関して、201は第1金属であり、202は第2金属であり、401は第1層であり、および、402は第2層である。
-層構造の厚み測定-
上記のように得られたSEM観察画像を用いて、上述のとおり、第1層401および第2層402(図6参照)の厚みを測定した。また、測定された各層の厚みから、第1層401の厚みを1としたときの第2層402の厚み(すなわち、厚みD1と厚みD2との比(D2/D1))を算出した。それぞれ、結果を表1の該当欄に示す。なお、表1の「第1層」の「厚み(μm)」欄における「-」の記載は、第1層が1μm以下であったことを示しており、「比(D2/D1)」欄における「-」の記載はこれによって当該比が算出されなかったことを示している。
-組成分析-
上記の試料を用いて、EDSによる元素マッピングを行い、任意のSEM観察視野内における銅元素およびアルミニウム元素の存在比率から、各層の組成を分析した。EDS装置としては、日本電子社製のEDS装置を使用した。結果を表1の「組成」欄に示す。
-接合強度の測定-
各例に係る端子部品について、第1金属201と第2金属202との接合強度を測定した。接合強度の測定方法には、市販の引張試験機を使用した。第1金属201および第2金属202のカシメ片となる部位202cをそれぞれ上記引張試験機のクランプで把持した(図4参照)。そして、第1金属201および第2金属202が相互に離れるように引張試験機で引張り、両者の接合部が破断する強度を接合強度(N)として測定した。結果を表1の「接合強度(N)」欄に示す。なお、当該欄に記載の数値が高いほど接合強度が高いことを示しており、この実施形態では、10N以上である場合に、「接合強度が高い」と評価している。
Figure 0007334214000001
表1、および図8~12に示されているように、アルミニウムまたはアルミニウム合金で構成されている第1金属と、銅または銅合金で構成されている第2金属とを備え、第1金属と第2金属との接合界面は、第2金属側に設けられた、アルミニウムと銅とで構成される第1金属間化合物を含む第1層と、第1層よりも第1金属側に設けられた、アルミニウムと銅とで構成される第1金属間化合物と異なる第2金属間化合物を含む第2層と、を有しており、ここで、第2層では、第2金属間化合物が樹枝状に成長しており、該樹枝状の当該第2金属間化合物の間隙に、第1金属を構成するアルミニウムまたはアルミニウム合金が入り込んでいる、端子部品(すなわち例1~4)では、第1層を有していない例5~7よりも、異種金属同士である第1金属と第2金属との接合部の接合強度が高くなることが確認された。
以上、ここで開示される技術の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。ここで開示される発明には上記の具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
10 リチウムイオン二次電池
20 電極体
21 正極シート
21a 正極集電箔
21a1 未形成部
21b 正極活物質層
22 負極シート
22a 負極集電箔
22a1 未形成部
22b 負極活物質層
31 セパレータシート
32 セパレータシート
41 電池ケース
41a ケース本体
41a1 開口
41b 蓋
41b1 取付孔
41b2 段差
41b3 座面
41b4 突起
42 正極端子
42a 内部端子
42b 外部端子
43 負極端子
43a 内部端子
43a1 基部
43a2 接続片
43b 外部端子
43b1 頭部
43b2 軸部
43b3 カシメ片
61 底面部
62 幅広面部
63 幅広面部
64 幅狭面部
65 幅狭面部
71 ガスケット
71a 座部
71b ボス部
71c 側壁
72 インシュレータ
72a ベース部
72b 孔
72b1 段差
72c 側壁
200 端子部品
201 第1金属
201a 凹部
201a1 開口
201a2 底部
201a3 側面
202 第2金属
202a 軸部
202a1 端面
202b フランジ部
202b1 外縁
202c カシメ片となる部位
202e 接合予定部
203 接合部
301 電極
302 電極
401 第1層
402 第2層

Claims (12)

  1. アルミニウムまたはアルミニウム合金で構成されている第1金属と、銅または銅合金で構成されている第2金属と
    を備え、
    前記第1金属と前記第2金属との接合界面は、
    前記第2金属側に設けられた、アルミニウムと銅とで構成される第1金属間化合物を含む第1層と、
    前記第1層よりも前記第1金属側に設けられた、アルミニウムと銅とで構成される前記第1金属間化合物と異なる第2金属間化合物を含む第2層と、
    を有しており、
    ここで、前記第2層では、前記第2金属間化合物が樹枝状に成長しており、該樹枝状の当該第2金属間化合物の間隙に、前記第1金属を構成するアルミニウムまたはアルミニウム合金が入り込んでいる、端子部品。
  2. 前記第2金属間化合物におけるアルミニウムの含有量は、前記第1金属間化合物におけるアルミニウムの含有割合よりも大きい、請求項1に記載の端子部品。
  3. 前記第2層の厚みは、前記第1層の厚みよりも大きい、請求項1または2に記載の端子部品。
  4. 前記第1層の厚みを1としたときに、前記第2層の厚みは、1以上5以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載の端子部品。
  5. 前記第2金属間化合物は、CuAlである、請求項1~4のいずれか一項に記載の端子部品。
  6. 前記第1金属間化合物は、CuAlである、請求項1~5のいずれか一項に記載の端子部品。
  7. 正極および負極を有する電極体と、
    前記電極体を収容する電池ケースと、
    前記正極に取り付けられた正極端子と、
    前記負極に取り付けられた負極端子と、
    を備え、
    前記正極端子および前記負極端子の少なくともいずれか一方が、請求項1~6のいずれか一項に記載の端子部品を備える、二次電池。
  8. アルミニウムまたはアルミニウム合金で構成されている第1金属と、銅または銅合金で構成されている第2金属とを重ね合わせる重ね合わせ工程と、
    前記第1金属と前記第2金属との重ね合わせ部分に圧力を加える加圧工程と、
    前記圧力が付与された状態で、前記第1金属と前記第2金属とに通電する通電工程と、
    を有しており、
    前記通電工程を経て、
    前記第1金属と前記第2金属との接合界面に、以下の2つの層:
    前記第2金属側に設けられた、アルミニウムと銅とで構成される第1金属間化合物を含む第1層;および、
    前記第1層よりも前記第1金属側に設けられた、アルミニウムと銅とで構成される、前記第1金属間化合物と異なる第2金属間化合物を含む第2層;
    が形成され、
    ここで、前記第2層では、前記第2金属間化合物が樹枝状に成長しており、該樹枝状の当該第2金属間化合物の間隙に、前記第1金属を構成するアルミニウムまたはアルミニウム合金が入り込んでいる、端子部品の製造方法。
  9. 前記第2金属間化合物におけるアルミニウムの含有量は、前記第1金属間化合物におけるアルミニウムの含有割合よりも大きい、請求項8に記載の製造方法。
  10. 前記通電工程は、電流Iaを流す第1通電工程と、電流Ibを流す第2通電工程と、を備えており、
    前記電流Iaは、前記電流Ibよりも小さい、請求項8または9に記載の製造方法。
  11. 前記通電工程における合計通電時間は、20ミリ秒以上200ミリ秒以下である、請求項8~10のいずれか一項に記載の製造方法。
  12. 前記圧力は、5N/mm以上30N/mm以下である、請求項8~11のいずれか一項に記載の製造方法。
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