JP7333382B2 - 中間膜用コアシェル型重合体、樹脂組成物、合わせガラス用中間膜 - Google Patents
中間膜用コアシェル型重合体、樹脂組成物、合わせガラス用中間膜 Download PDFInfo
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Description
特に、アイオノマー樹脂製の膜は、透明性、ガラスとの接着性に優れるほか、ポリビニルブチラール樹脂製の膜と比較して、使用温度範囲における硬度に優れ、自立性を有することから、構造材料用合わせガラスの中間膜として好適に使用することができる。
(1)コア粒子、及びコア粒子の少なくとも一部を被覆するシェルを有するコアシェル型重合体であり、該コアシェル型重合体の全質量に対するアセトン可溶分の含有量XS(質量%)とアセトン可溶分の酸価AS(mmol/g)が以下の関係を満たす、合わせガラスの中間膜用コアシェル型重合体。
XSAS≧75
(2)前記コアシェル型重合体のコア粒子、シェル、又はその双方が、(メタ)アクリレート系重合体を含む(1)の合わせガラスの中間膜用コアシェル型重合体。
(3)前記コア粒子が内層と該内層の表面の少なくとも一部を被覆する重合体被膜を有する被覆コア粒子であり、該重合体被膜が前記(メタ)アクリレート系重合体を含む(2)の合わせガラスの中間膜用コアシェル型重合体。
(4)(1)~(3)のいずれかの合わせガラスの中間膜用コアシェル型重合体を含む樹脂組成物。
(5)前記樹脂組成物の全質量に対するアセトン可溶分の含有量XS’(質量%)とアセトン可溶分の酸価AS’(mmol/g)が、以下の関係を満たす、(4)の樹脂組成物。
XS’AS’≧75
(6)前記コアシェル型重合体のコア粒子、シェル、又はその双方が、(メタ)アクリレート系重合体を含む(4)又は(5)の樹脂組成物。
(7)前記コア粒子が内層と該内層の表面の少なくとも一部を被覆する重合体被膜を有する被覆コア粒子であり、該重合体被膜が前記(メタ)アクリレート系重合体を含む(4)~(6)のいずれかの樹脂組成物。
(8)電子顕微鏡で観察される、前記樹脂組成物の溶融混練物のモルフォロジーにおいて、前記シェルが連続相、前記コア粒子が分散相を形成し、かつ分散相の平均粒子径が200nm以下である(4)~(7)のいずれかの樹脂組成物。
(9)(4)~(8)のいずれかの樹脂組成物を成形して得られる膜を少なくとも1層含む合わせガラス用中間膜。
(10)2つのガラス板の間に配置された(9)の合わせガラス用中間膜を含む合わせガラス。
本発明のコアシェル型重合体は、コア粒子、及びコア粒子表面の少なくとも一部、好ましくは全表面の少なくとも50%(100%を含む)を被覆するシェルを有する。
本発明におけるコア粒子(後述する被覆コア粒子を含む。以下同様。)は、重合体(A)を含有する。重合体(A)は、単量体(a)、及び、多官能性グラフト剤、多官能性架橋剤などの任意の単量体を重合することにより得られる。
前記単量体(a)としては、本発明の効果を損なわない範囲において特に制限はされないが、例えば、(メタ)アクリル酸及びその塩;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、(メタ)アクリル酸N,N’-ジアルキルアミノアルキルエステル等の(メタ)アクリル酸置換アルキルエステル;(メタ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリルアミド、N-エチル(メタ)アクリルアミド等のN-アルキル-(メタ)アクリルアミド;スチレン、α-メチルスチレン、1-ビニルナフタレン、3-メチルスチレン、4-プロピルスチレン、4-シクロヘキシルスチレン、4-ドデシルスチレン、2-エチル-4-ベンジルスチレン、4-(フェニルブチル)スチレン、ハロゲン化スチレン等の芳香族ビニル系化合物;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系化合物;ブタジエン、イソプレン、2,3-ジメチルブタジエン、2-メチル-3-エチルブタジエン、1,3-ペンタジエン、3-メチル-1,3-ペンタジエン、2-エチル-1,3-ペンタジエン、1,3-ヘキサジエン、2-メチル-1,3-ヘキサジエン、3,4-ジメチル-1,3-ヘキサジエン、1,3-ヘプタジエン、3-メチル-1,3-ヘプタジエン、1,3-オクタジエン、シクロペンタジエン、クロロプレン、ミルセン等の共役ジエン系化合物;等が挙げられる。
コアシェル型重合体の生産性の観点から、前記単量体(a)は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、芳香族ビニル系化合物、及び共役ジエン系化合物から選ばれることが好ましく、(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び芳香族ビニル系化合物から選ばれることがより好ましく、(メタ)アクリル酸アルキルエステルから選ばれることがさらに好ましい。
単量体(a)は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
重合体(A)の形成において、任意成分として多官能性グラフト剤を用いてもよい。すなわち、重合体(A)は、前記単量体(a)由来の構成単位に加えて、多官能性グラフト剤由来の構成単位を含んでいてもよい。
多官能性グラフト剤は、コア粒子とシェルとを化学的に結合させるために用いられる。また、場合により、重合体(A)同士を架橋するために用いられる。コア粒子が後述する被覆コア粒子である場合、多官能性グラフト剤は、内層と重合体被膜を化学的に結合させるため、及び/又は、重合体被膜とシェルを化学的に結合させるために用いられる。
多官能性グラフト剤としては、前記機能を有する多官能性単量体であればいずれも使用可能であり、一般的には異なる重合性基を2個以上有する化合物が好ましく用いられる。多官能性グラフト剤の具体例としては、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸メタリル、桂皮酸アリル、桂皮酸メタリル、マレイン酸モノアリル、マレイン酸ジアリル、フマル酸モノアリル、フマル酸ジアリル、フタル酸ジアリル、テレフタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリルなどが挙げられる。これらのうち、コア粒子とシェルとの化学的結合が良好になるのでメタクリル酸アリルが好ましい。
重合体(A)の形成において、必要に応じて、多官能性架橋剤を用いることができる。多官能性架橋剤は、コア粒子中の重合体(A)同士、被覆コア粒子の場合は、内層中の重合体(A)同士、又は、重合体被膜中の重合体(A)同士を架橋して、成形時にコアシェル構造が破壊することを防ぐために用いる。すなわち、重合体(A)は、前記単量体(a)由来の構成単位に加えて、多官能性グラフト剤由来の構成単位及び多官能性架橋剤由来の構成単位の一方又は双方を含んでもよい。
多官能性架橋剤としては、前述の多官能性グラフト剤のほか、重合時に重合体(A)を架橋し得る多官能性単量体であればいずれも使用できる。例えば、ジ(メタ)アクリル化合物、ジアリル化合物、ジビニル化合物、トリビニル化合物などの従来既知の多官能性架橋剤を用いることができる。より具体的には、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキシレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、エチレングリコールジアリルエーテル、プロピレングリコールジアリルエーテル、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートなどを挙げることができ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
コア粒子は、上記重合体(A)のみから形成されていてもよく、上記重合体(A)と他の重合体を含む混合物から形成されていてもよい。他の重合体としては、例えば、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカルボン酸ビニル樹脂、オレフィン-カルボン酸ビニル共重合体、ポリエステルエラストマー樹脂、ハロゲン化ポリオレフィン樹脂などが挙げられる。
上記のコア粒子は、単層の粒子であってもよく、複数の層からなる粒子、例えば、内層と、該内層の表面の少なくとも一部を被覆する重合体被膜を有するコア粒子であってもよい。本明細書において、該内層と該重合体被膜を有するコア粒子を「被覆コア粒子」と称すことがある。また、本明細書において、「被覆」とは、重合体被膜が内層を形成する重合体粒子の表面を少なくとも一部、好ましくは全表面の少なくとも50%(100%を含む)を被覆している状態をいい、該表面の全部を被覆していてもよい。
また、内層及び重合体皮膜の形成において、必要に応じて、使用する多官能性グラフト剤の量は、成形時のコアシェル型重合体の構造維持の観点から、単量体(a)の全質量(内層及び重合体被膜の形成に用いる単量体(a)の合計)に対して、0.01~5質量%が好ましく、0.1~3質量%がより好ましい。
本発明のコアシェル型重合体のシェルは重合体(B)を含有する。
本発明の重合体(B)を形成する単量体(b)は、本発明の効果を損なわない範囲において特に制限はされず、単量体(a)に関して記載した単量体から選ばれる。従って、重合体(B)はコア粒子(被覆コア粒子も含む)を形成する重合体(A)と同一でも異なっていてもいいが、異なっていることが好ましい。好ましくは(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸の塩、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、芳香族ビニル系化合物、及び共役ジエン系化合物から選ばれ、より好ましくは(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸の塩、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、及び芳香族ビニル系化合物から選ばれ、さらに好ましくは(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸の塩、及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルから選ばれ、特に好ましくは(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルから選ばれる。単量体(b)は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
重合体(B)の形成において、連鎖移動剤を用いることが好ましい。連鎖移動剤を添加して重合体(B)の分子量を調節することによって、最終的に得られるコアシェル型重合体の成形時の流動性が向上し、成形性に優れたものとなる。連鎖移動剤の種類は特に制限されず、従来公知のものを使用することができ、例えば、n-オクチルメルカプタン、n-ドデシルメルカプタン、t-ドデシルメルカプタン、n-ヘキサデシルメルカプタンなどのアルキルメルカプタン類;ジメチルキサントゲンジスルフィド、ジエチルキサントゲンジスルフィドなどのキサントゲンジスルフィド類;テトラチウラムジスルフィドなどのチウラムジスルフィド類;四塩化炭素、臭化エチレンなどのハロゲン化炭化水素などを挙げることができる。
シェルは、上述の重合体(B)のみから形成されていてもよく、重合体(B)と他の重合体を含む混合物から形成されていてもよい。該他の重合体は、コア粒子に関して記載した他の重合体と同様である。
本発明において、該平均粒子径は、コアシェル型重合体の乳化液中における粒度分布を、動的光散乱測定装置を用いて体積基準で測定した際の、メディアン径を採用した。
コア粒子の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡にて観察した10個以上のコアシェル型重合体中のコア粒子の粒子径の平均値から算出した。
コアシェル型重合体の製造方法は特に限定されないが、例えば乳化重合や懸濁重合により製造することができる。
コアシェル型重合体は、製造容易性の観点から、下記工程1及び工程2を有する乳化重合により製造することが好ましい。
工程1:1種又は2種以上の単量体(a)を水中で乳化重合して、コア粒子を含む乳化液1を得る工程。
工程2:工程1で得られた乳化液1中に、さらに1種又は2種以上の単量体(b)を添加して水中で乳化重合してシェルを形成し、コアシェル型重合体を含む乳化液2を得る工程。
コアシェル型重合体のコア粒子が被覆コア粒子である場合には、下記工程1’、工程2’、工程3’を含む製造方法により得ることが好ましい。
工程1’:1種又は2種以上の単量体(a)を水中で乳化重合して、単層コア粒子(被覆コア粒子の内層)を含む乳化液1’を得る工程。
工程2’:工程1’で得られた乳化液1’中に、さらに1種又は2種以上の単量体(a)を添加して水中で乳化重合して重合体被膜を形成し、被覆コア粒子を含む乳化液2’を得る工程。
工程3’:工程2’で得られた乳化液2’中に、さらに1種又は2種以上の単量体(b)を添加して水中で乳化重合してシェルを形成し、コアシェル型重合体を含む乳化液3’を得る工程。
コア粒子が3層以上からなる場合には、上記工程2’を繰り返すことにより製造することができる。
水溶性アゾ系重合開始剤としては、2,2’-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2’-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]ジサルフェートジハイドレート、2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロリド、2,2’-アゾビス[N-(2-カルボキシエチル)-2-メチルプロピオンアミジン]ハイドレート、2,2’-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]、2,2’-アゾビス(1-イミノ-1-ピロリジノ-2-メチルプロパン)ジヒドロクロリド、2,2’-アゾビス[2-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]等が挙げられる。
有機過酸化物と併用する遷移金属塩としては、例えば、硫酸鉄(II)、チオ硫酸鉄(II)、炭酸鉄(II)、塩化鉄(II)、臭化鉄(II)、ヨウ化鉄(II)、水酸化鉄(II)、酸化鉄(II)等の鉄化合物;硫酸銅(I)、チオ硫酸銅(I)、炭酸銅(I)、塩化銅(I)、臭化銅(I)、ヨウ化銅(I)、水酸化銅(I)、酸化銅(I)等の銅化合物、又はそれらの水和物などが使用できる。これらのうち、生産性の観点から、クメンヒドロパーオキシドと鉄化合物とを併用してもよく、クメンヒドロパーオキシドと硫酸鉄(II)の水和物とを併用してもよい。
前記還元剤の使用量は、分散媒として用いる水に対して0.0001~1質量%が好ましく、0.001~0.5質量%がより好ましい。
前記製造方法において、必要に応じて乳化重合の系内に増粘抑制剤として電解質を添加してもよい。具体的には、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム等の電解質が挙げられる。前記製造方法において、乳化剤と増粘抑制剤とを併用する場合、増粘抑制剤の使用量は、乳化液中のミセルの安定性の観点から、乳化剤に対して20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更に好ましい。
前記還元剤、金属イオンキレート剤及び電解質は、重合反応中に添加してもよいが、乳化重合当初から水中に添加しておくことが好ましい。
乳化重合の重合温度は、0~100℃が好ましく、重合率を高める観点から、50~90℃が好ましい。
リン系酸化防止剤とヒンダードフェノール系酸化防止剤とを併用する場合、リン系酸化防止剤の使用量:ヒンダードフェノール系酸化防止剤の使用量は、質量比で、(1:5)~(2:1)が好ましく、(1:2)~(1:1)がより好ましい。
該熱劣化防止剤としては、2-t-ブチル-6-(3’-t-ブチル-5’-メチル-ヒドロキシベンジル)-4-メチルフェニルアクリレート(住友化学(株)製;商品名スミライザーGM)、2,4-ジ-t-アミル-6-(3’,5’-ジ-t-アミル-2’-ヒドロキシ-α-メチルベンジル)フェニルアクリレート(住友化学(株)製;商品名スミライザーGS)などが好ましい。
各種の添加剤は、コアシェル型重合体を製造する際の重合反応液に添加してもよいし、重合反応により製造されたコアシェル型重合体に添加してもよいし、成形体の製造時に添加してもよい。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン類、ベンゾトリアゾール類、トリアジン類、ベンゾエート類、サリシレート類、シアノアクリレート類、蓚酸アニリド類、マロン酸エステル類、ホルムアミジン類などが挙げられる。これらは1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
本発明の樹脂組成物は、前記コアシェル型重合体を好ましくは50質量%以上(100%を含む)、より好ましくは70質量%以上(100%を含む)、さらに好ましくは90質量%以上(100%を含む)含む。
被覆コア粒子を含まないコア粒子のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは-100~40℃、より好ましくは-70~20℃、さらに好ましくは-60~0℃である。前記ガラス転移温度が上記範囲内であると、コア粒子がゴム弾性を示し、得られる中間膜の耐衝撃性、耐貫通性が良好である。
コア粒子のガラス転移温度は、例えば、コア粒子を形成するモノマーを選択することにより調整することができる。
ガラス転移温度は、JIS K6240(2011年)に記載の方法で、示差走査熱量計により測定することができる。
被覆コア粒子の場合、内層および重合体被覆の少なくとも一方のガラス転移温度は、好ましくは-100~40℃、より好ましくは-70~20℃、さらに好ましくは-60~0℃である。
本発明のコアシェル型重合体のアセトン可溶分の含有量は、特に限定されないが、コアシェル型重合体の全質量に対して10質量%以上であることが好ましく、より好ましくは10~90質量%、さらに好ましくは12.5~87.5質量%、よりさらに好ましくは15~85質量%、よりさらに好ましくは17.5~82.5質量%、特に好ましくは20~80質量%である。
また、本発明の樹脂組成物のアセトン可溶分の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物の全質量に対して10質量%以上であることが好ましく、好ましくは10~90質量%、より好ましくは12.5~87.5質量%、さらに好ましくは15~85質量%、よりさらに好ましくは17.5~82.5質量%、特に好ましくは20~80質量%である。アセトン可溶分の含有量が上述の範囲にあることにより、得られる中間膜がガラス等の基材への良好な接着性を有する。
アセトン可溶分の含有量は、
コアシェル型重合体又は樹脂組成物をアセトンに浸漬し、
遠心分離機にてアセトン不溶分とアセトン可溶分を遠心分離し、
アセトン可溶分を除去し、
得られたアセトン不溶分の質量を測定し、
下記式(1)より算出した値である。
詳細は下記の実施例に記載する。
式中、Mcはコアシェル型重合体又は樹脂組成物の質量(g)であり、Maはアセトン不溶分の質量(g)である。
前記アセトン可溶分の酸価は、特に限定されないが、0.5~10.0mmol/gであることが好ましく、0.55~9.50mmol/gであることがより好ましく、0.6~9.0mmol/gであることがさらに好ましく、0.65~8.5mmol/gであることがよりさらに好ましく、0.7~8.25mmol/gであることがよりさらに好ましく、0.75~8.0mmol/gであることが特に好ましい。アセトン可溶分の酸価が上述の範囲にあることで、得られる中間膜のガラス等の基材への接着性をさらに改善することができる。
アセトン可溶分の酸価は、
コアシェル型重合体又は樹脂組成物をアセトンに浸漬し、
遠心分離機にてアセトン不溶分とアセトン可溶分を遠心分離し、
アセトン不溶分を除去し、
得られたアセトン可溶分の溶液を塩基性溶液にて中和滴定することによって求めることができる。
詳細は下記の実施例に記載する。
前記積XSASの上限は、好ましくは900、より好ましくは800、よりさらに好ましくは700、よりさらに好ましくは600、よりさらに好ましくは500、よりさらに好ましくは400、よりさらに好ましくは300、よりさらに好ましくは250、特に好ましくは200である。
前記積XSASの上記した下限値と上記した上限値は任意に組み合わせることができる。
本発明の一態様において、前記積XSASが上記範囲内であり、かつ、アセトン可溶分の含有量XS及びアセトン可溶分の酸価ASが、それぞれ、上記した範囲内であることが好ましい。
アセトン可溶分の含有量と酸価の積が上記範囲にあることにより、得られる中間膜がガラス等の基材への良好な接着性を有する。
前記積XS’AS’の上限は、好ましくは900、より好ましくは800、よりさらに好ましくは700、よりさらに好ましくは600、よりさらに好ましくは500、よりさらに好ましくは400、よりさらに好ましくは300、よりさらに好ましくは250、特に好ましくは200である。
前記積XS’AS’の上記した下限値と上記した上限値は任意に組み合わせることができる。
本発明の一態様において、前記積XS’AS’が上記範囲内であり、かつ、アセトン可溶分の含有量XS’及びアセトン可溶分の酸価AS’が、それぞれ、上記した範囲内であることが好ましい。
アセトン可溶分の含有量と酸価の積が上記範囲にあることにより、得られる中間膜がガラス等の基材への良好な接着性を有する。この理由については、下記のように考えられる。
該有効酸性官能基量は下記式:
有効酸性官能基量=X×Y
X:基材と接する中間膜表面における酸性官能基含有樹脂の面積分率
Y:酸性官能基含有樹脂の酸性官能基の面密度
で表すことができ、該有効酸性官能基量が高い方が、基材への接着性が良好である。
該酸性官能基含有樹脂の面積分率は、酸性官能基含有樹脂の体積分率に比例し、該体積分率は、アセトン可溶分の含有量(XS)に比例する。
該酸性官能基の面密度は、酸性官能基含有樹脂の酸性官能基の体積密度に比例し、該体積密度は、アセトン可溶分の酸価(AS)に比例する。
したがって、該有効酸性官能基量は、アセトン可溶分の含有量(XS)とアセトン可溶分の酸価(AS)の積に比例する。上記の着想に基づき、鋭意検討を重ねた結果、中間膜のガラス等の基材への接着性がアセトン可溶分の含有量(XS)とアセトン可溶分の酸価(AS)の積XSASに依存することを見出し、この知見に基づいて、該積XSASの好適な範囲を前記の通り見出した。
前記アセトン可溶分のガラス転移温度(Tg)は、40℃以上であることが好ましく、40~200℃であることがより好ましく、50~180℃であることがさらに好ましく、60~160℃であることが特に好ましい。ガラス転移温度が上記範囲であると、得られる中間膜の自立性が良好となる。
アセトン可溶分のガラス転移温度は、例えば、シェルを形成する単量体を選択することにより調整することができる。
ガラス転移温度は、上記した方法により測定することができる。
前記アセトン可溶分の重量平均分子量(Mw)は、5,000~1,000,000であることが好ましく、10,000~900,000であることがより好ましく、30,000~800,000であることがよりさらに好ましく、70,000~700,000であることが特に好ましい。重量平均分子量が上記の範囲内にある場合、成形加工性と得られる中間膜の機械物性が良好となる。重量平均分子量は、標準ポリスチレンによる検量を用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定することができる。
本発明の樹脂組成物の溶融混練物を電子顕微鏡で観察したときのモルフォロジーにおいて、コアシェル型重合体のシェルは連続相、コア粒子(被覆コア粒子を含む)は分散相を形成する。分散相の平均粒子径は、200nm以下であることが好ましく、10~200nmであることがより好ましく、20~180nmであることがさらに好ましく、30~160nmであることが特に好ましい。分散相の平均粒子径が上記範囲であると、得られる中間膜の透明性が良好になる。分散相の平均粒子径は、例えば、コア粒子の質量、コアシェル型重合体製造時の乳化剤の使用量を変更することにより調整することができる。
本発明において、該平均粒子径は以下の方法により求めた。
樹脂組成物を200℃、回転数100rpmにて3分間溶融混練して樹脂組成物の溶融混練物を得た。
得られた溶融混練物を210℃で50kgf/cm2の圧力で5分間圧縮成形して厚さ0.8mmの樹脂シートを得た。
得られた樹脂シートを電子顕微鏡(SEM)により観察した。
分散相の短径と長径の測定値から、下記式(2)により粒子径を求めた。
粒子径=(短径+長径)/2 (2)
100個の分散相の粒子径を求め、その平均値を分散相の平均粒子径とした。
本発明の樹脂組成物の溶融混練物の貯蔵弾性率(E’)は、50~1,000MPaであることが好ましく、より好ましくは75~900MPa、さらに好ましくは100~800MPaである。貯蔵弾性率(E’)が上記範囲であると、自立性がさらに良好になる。
本発明において、貯蔵弾性率(E’)は実施例に記載した方法により測定した。
本発明の樹脂組成物の溶融混練物のヘイズは、0~10%であることが好ましく、より好ましくは0~7.5%、さらに好ましくは0~5%である。
本発明においてヘイズは以下の方法により求めた。
樹脂組成物を200℃、回転数100rpmにて3分間溶融混練して樹脂組成物の溶融混練物を得た。
得られた溶融混練物を210℃で50kgf/cm2の圧力で5分間圧縮成形して厚さ0.8mmの樹脂シートを得た。
得られた樹脂シートのヘイズをヘイズメーターHZ-1(スガ試験機(株)製)を用いてJIS K7136:2000に準拠して測定した。
本発明の合わせガラス用中間膜は、上記コアシェル型重合体又は樹脂組成物を含む層(x)のみから構成されていてもよく、層(x)を少なくとも1層含む多層膜であってもよい。前記多層膜としては、特に限定されないが、例えば、層(x)とその他の層が積層した2層膜や、2つの層(x)の間にその他の層が配置されている膜などが挙げられる。
(単量体)
・メタクリル酸メチル:(株)クラレ製
・アクリル酸メチル:東京化成工業(株)製
・アクリル酸n-ブチル:東京化成工業(株)製
・アクリル酸2-エチルヘキシル:東京化成工業(株)製
・メタクリル酸n-ブチル:東京化成工業(株)製
・メタクリル酸アリル:東京化成工業(株)製
・スチレン:和光純薬工業(株)製
・メタクリル酸:和光純薬工業(株)製
(連鎖移動剤)
・n-オクチルメルカプタン:東京化成工業(株)製
(乳化剤)
・ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム:花王(株)製、製品名「ネオペレックスG-15」(有効成分16%の水溶液)
(ラジカル重合開始剤)
・ペルオキソ二硫酸ナトリウム:和光純薬工業(株)製
(分散媒)
・イオン交換水:電気伝導率0.08×10-4S/m以下のイオン交換水
(可塑剤)
・トリエチレングリコールジ-2-エチルヘキサノエート:Alfa Aesar社製
[単量体転化率]
重合開始から1時間毎にサンプリングした乳化液(1mL)をメタノール(20mL)に滴下することで、粒子を沈降させた。粒子の沈降後、上澄み液を除去した後に得られた固形分を、真空乾燥機(角型真空定温乾燥器 型式:DP23、ヤマト科学(株)製)を用いて0.1kPa、60℃の条件にて質量変化がなくなるまで真空乾燥を行った。
サンプリングした乳化液の質量、サンプリング時点までに添加した単量体の質量、乾燥後の固形分の質量から単量体転化率(質量%)を算出した。
製造例で得られた乳化液(0.1mL)とイオン交換水(10mL)の混合液を動的光散乱測定装置(装置名:SZ-100、(株)堀場製作所製)を用いて粒子の粒度分布を体積基準で測定し、メディアン径を平均分散粒子径とした。
後述する方法にて得られたコアシェル型重合体の溶融混練物(1.25g)をアセトン(25g)に浸漬して24時間振とうさせたのち、遠心分離機(装置名:hymac CR 22GII、日立工機(株)製)を用いて20,000rpmで3時間処理し、固液分離した。膨潤体を含む固層を取り出し、質量変化がなくなるまで上記真空乾燥機を用いて0.1kPa、70℃の条件にて真空乾燥を行い、乾燥後の質量を測定し、アセトン不溶分の質量とした。下記式(1)よりアセトン可溶分の質量分率を算出した。
アセトン可溶分の質量分率=(Mc-Ma)/Mc×100 (1)
式中、Mcは樹脂組成物の質量(g)であり、Maはアセトン不溶分の質量(g)である。
上記アセトン浸漬処理後、固液分離した液層を、0.1mol/L水酸化カリウムエタノール溶液(0.1N塩酸及び1%フェノールフタレイン溶液にて力価(F)を標定したもの)で滴定し、その中和量から次式に従って酸価を算出した。
酸価(mmol/g)=(KOH滴定量(mL)×0.1×F)/(Mc-Ma)
式中、Mc及びMaは上記したとおりである。
上記アセトン浸漬処理後、固液分離した液層を、質量変化がなくなるまで上記真空乾燥機を用いて0.1kPa、70℃の条件にて真空乾燥を行った。乾燥後の固体10mgをテトラヒドロフラン1mLに溶解後、不溶分をメンブレンフィルター(13JP020AN、東洋濾紙(株)製)でろ過して除いた。ろ液を用いて、下記条件のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、標準ポリスチレンで検量した重量平均分子量を求めた。
装置:HLC-8320GPC、東ソー(株)製
溶離液:THF
カラム:TSKguardcolumn HXL-H(6.0mmI.D.×4cm)、東ソー(株)製を1本、TSKgel GMHXL(7.8mmI.D.×30cm)、東ソー(株)製を1本の計2本を直列で接続
カラム温度:40℃
検出器:RI
送液量:1.0mL/min
後述する方法にて得られたコアシェル型重合体の溶融混練物を210℃加熱下、50kgf/cm2の圧力にて5分間圧縮成形し、厚さ0.8mmの樹脂シートを得た。該シートを電子顕微鏡により観察した。観察像から分散相の短径と長径の長さを測定し、下記式(2)により分散粒子径を求めた。100個の分散相の数平均値を分散相の平均粒子径とした。
分散粒子径=(短径+長径)/2 (2)
後述する方法にて得られたコアシェル型重合体又は樹脂組成物の溶融混練物を210℃加熱下、50kgf/cm2の圧力にて5分間圧縮成形し、厚さ0.8mmの樹脂シートを得た。該シートから縦40mm×横5mmの試験片を切り出し、(株)UBM製動的粘弾性測定装置を用いて、測定温度50℃、周波数1Hzの条件で、貯蔵弾性率(E’)を測定し、その値を高温環境下における合わせガラス用中間膜の自立性の指標とした。
後述する方法にて得られたコアシェル型重合体又は樹脂組成物の溶融混練物を210℃加熱下、50kgf/cm2の圧力にて5分間圧縮成形し、厚さ0.8mmの樹脂シートを得た。該シートのヘイズをヘイズメーターHZ-1(スガ試験機(株)製)を用いてJIS K7136:2000に準拠して測定した。
後述する方法にて得られたコアシェル型重合体又は樹脂組成物の溶融混練物を210℃加熱下、50kgf/cm2の圧力にて5分間圧縮成形し、厚さ0.8mmの樹脂シートを得た。得られた樹脂シートを厚さ2.7mmのフロートガラス2枚に挟み、真空ラミネーター(日清紡メカトロニクス(株)製 1522N)を使用し100℃で真空ラミネーター内を1分減圧し、減圧度、温度を保持したまま30kPaで5分プレスして、仮接着体を得た。得られた仮接着体をオートクレーブに投入し140℃、1.2MPaで30分処理して、合わせガラスを得た。得られた合わせガラスを25mm×25mmの大きさに切断して試験サンプルを得た。得られた試験サンプルをWO1999―058334号公報に記載の圧縮せん断強度試験(Compression shear strength test)により評価した。合わせガラスが剥離した際の最大せん断応力を、ガラス接着性の指標とした。
上述の方法にて得られた合わせガラスを150℃まで加熱したのち、0.1℃/分の速度で23℃まで徐冷した。作製直後と徐冷操作後の合わせガラスのヘイズを測定し、ヘイズ値の増加分(ΔHaze)を徐冷耐久性の指標とした。
(工程1’)
乾燥させた0.5Lの耐圧重合槽にイオン交換水145g、乳化剤(ネオぺレックスG-15)1.3gを添加した後、内容物を撹拌しながら30分間窒素ガスを通気することで脱酸素処理した。70℃に昇温した後、水溶液中に、重合開始剤(過硫酸カリウム)0.1gをイオン交換水5gに溶解させた水溶液を添加した。その後、nBA(29.46g)、St(6.25g)、ALMA(0.21g)からなる単量体混合物(i’)を脱酸素処理した後、2mL/分の速度で水溶液に連続的に添加し、乳化液を得た。
(工程2’)
MMA(0.71g)、nBA(11.29g)、St(2.28g)、ALMA(0.23g)からなる混合物を脱酸素処理して単量体混合物(ii’)を得た。工程1’で加えた単量体の転化率が99質量%を超えたことを確認した時点で、前記工程1’で得られた乳化液に、単量体混合物(ii’)を2mL/分の速度で連続的に添加して、乳化液を得た。
(工程3’)
MMA(10.83g)、nBA(19.17g)、MAA(20g)、nOM(0.5g)からなる混合物を脱酸素処理して単量体混合物(iii’)を得た。工程2’で加えた単量体の転化率が99質量%を超えたことを確認した時点で、工程2’で得られた乳化液に単量体混合物(iii’)を1mL/分の速度で連続的に添加した。総単量体添加率が99質量%を超えたことを確認した時点で、重合槽を25℃まで冷却して、コアシェル型重合体の乳化液を取り出した。
該乳化液を―20℃にて24時間冷却して凍結させたのち、80℃の熱水250gへ投入し、30分撹拌することで、コアシェル型重合体を凝固させた。吸引ろ過により固形分をろ取し、イオン交換水500mL中に投入して30分撹拌して水洗した。水洗を繰り返し計3回実施した後、ろ取した固形分を真空乾燥機で0.1kPa、70℃にて重量変化がなくなるまで乾燥し、コアシェル型重合体CS-1を得た。
単量体の種類と使用量及び乳化剤の使用量を表1、2に示す通り変更した以外は、製造例1と同様の方法で各コアシェル型重合体を得た。
なお、コアシェル型重合体CS-10(製造例13)は、特許文献1に記載のアクリルコアシェル樹脂ACS-1(製造例4)に相当する。
コアシェル型重合体CS-1をラボプラストミル(装置名:4M150、(株)東洋精機製作所製)を用いてチャンバー温度200℃、回転数100rpmにて3分間溶融混練し、チャンバー内容物を取り出し、冷却して溶融混練物を得た。得られた溶融混練物を用いて各種物性評価を行った。結果を表3に示す。
コアシェル型重合体を表3,4に示す通り変更した以外は、実施例1と同様の方法で溶融混練物を得た。得られた溶融混練物を用いて各種物性評価を行った。
平均重合度約1700、アセタール化度69モル%のポリビニルブチラール樹脂を合成し、ポリビニルブチラール樹脂100質量部に対して、可塑剤としてトリエチレングリコールジ2-エチルヘキサノエートを20質量部加え、圧力100Kgf/cm2、温度140℃にて10分プレス成形し、厚さ0.8mmのポリビニルブチラールシート(PVB-1)を作製した。作製したポリビニルブチラールシートを用いて各種物性評価を行った。
平均重合度約1700、アセタール化度69モル%のポリビニルブチラール樹脂を合成し、ポリビニルブチラール樹脂100質量部に対して、可塑剤としてトリエチレングリコールジ2-エチルヘキサノエートを35質量部加え、圧力100Kgf/cm2、温度140℃にて10分プレス成形し、厚さ0.8mmのポリビニルブチラールシート(PVB-2)を作製した。作製したポリビニルブチラールシートを用いて各種物性評価を行った。
アイオノマー樹脂(ハイミラン1601、デュポン社製)を、圧力100Kgf/cm2、温度200℃にて10分プレス成形し、厚さ0.8mmのアイオノマー樹脂シートを作製した。作製したアイオノマー樹脂シートを用いて各種物性評価を行った。
XsAs≧75を満たす実施例1~10の中間膜は、この条件を満たさない比較例1~3の中間膜と比べると、ガラス接着性が著しく改善されたことが分かる。さらに、高温環境下自立性も著しく改善されたことが分かる。
このように、本発明のコアシェル型重合体又はこれを含む樹脂組成物を成形して得られる膜は、合わせガラス用中間膜に要求される良好なガラス接着性、好ましくは、良好なガラス接着性に加えて、良好な透明性及び良好な自立性を併せ持つ。
Claims (1)
- コア粒子、及びコア粒子の少なくとも一部を被覆するシェルを有するコアシェル型重合体であり、該コアシェル型重合体の全質量に対するアセトン可溶分の含有量X S (質量%)とアセトン可溶分の酸価A S (mmol/g)が以下の関係を満たす合わせガラスの中間膜用コアシェル型重合体を含む樹脂組成物であって、前記樹脂組成物の全質量に対するアセトン可溶分の含有量X S ’(質量%)とアセトン可溶分の酸価A S ’(mmol/g)が、以下の関係を満たす、合わせガラスの中間膜用コアシェル型重合体を含む樹脂組成物。
XSAS≧75
X S ’A S ’≧75
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