JP7330012B2 - ワイパ制御パラメータの適合装置、ワイパ制御パラメータの適合方法およびワイパ制御パラメータの適合プログラム - Google Patents

ワイパ制御パラメータの適合装置、ワイパ制御パラメータの適合方法およびワイパ制御パラメータの適合プログラム Download PDF

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本発明は、ワイパを制御するための制御パラメータの適合試験を行なうワイパ制御パラメータの適合装置、ワイパ制御パラメータの適合方法およびワイパ制御パラメータの適合プログラムに関する。
ワイパ制御装置によりモータをフィードバック制御する制御ワイパが知られている。ワイパ制御装置は、ワイパを駆動するモータの駆動軸の角速度や角度の目標値を規定するマップを備え、このマップに従ってモータを駆動している。モータの仕様等によってはマップを作成するために様々な制御パラメータが用いられる場合があり、この場合には、制御パラメータはワイパの払拭性能、あるいはワイパの作動音、反転音などに関する評価値が適正化されるようにチューニングされる。
特開2014-37189号公報
現状では、制御パラメータのチューニングは作業者の勘や経験に頼りながら行われている。このため、制御パラメータの最適な適合解がなかなか得られず、手間や時間を要するという問題がある。
本発明は、煩雑な作業を要することなく、制御パラメータの適合解を得ることができるワイパ制御パラメータの適合装置等を提供することを目的とする。
1つの側面では、
ワイパ装置のワイパモータを駆動するモータ制御部に入力される制御パラメータの値を選択するパラメータ選択部と、
前記パラメータ選択部により選択された前記制御パラメータの値を前記モータ制御部に入力したときの、前記ワイパモータの駆動による前記ワイパ装置の第1の状態パラメータの計算値を、模擬計算するシミュレータと、
前記シミュレータにより模擬計算された前記第1の状態パラメータの計算値と、前記第1の状態パラメータに係る第1の目標値との第1の差分に基づいて、前記パラメータ選択部により選択された前記制御パラメータの値の適合性を判定する第1適合判定部と、
前記パラメータ選択部により選択されかつ前記第1適合判定部により適合性があったと判定された前記制御パラメータの値を前記モータ制御部に入力したときの、前記ワイパモータの駆動による前記ワイパ装置の第2の状態パラメータの実測値に基づいて、前記パラメータ選択部により選択された前記制御パラメータの値の適合性を更に判定する第2適合判定部と、
を備える、ワイパ制御パラメータの適合装置
が提供される。
本発明によれば、煩雑な作業を要することなく、制御パラメータの適合解を得ることができる。
本実施例のワイパ制御パラメータの適合装置の構成および実測試験の対象となるワイパ装置の構成を示すブロック図である。 ワイパアームが一の方向に回動する往路における目標速度マップを例示する図である。 ワイパアームが他の方向に回動する復路における目標速度マップを例示する図である。 ワイパアームの駆動軸の角速度における実測値(第2の状態パラメータ)と目標値(第2の目標値)とを例示する図である。 時系列信号としての第2の差分と、時刻との関係を示す図である。 試験制御装置における処理の一例を示すフローチャートである。 試験制御装置における処理の他の一例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。
図1は、本実施例のワイパ制御パラメータの適合装置の構成および実測試験の対象となるワイパ装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施例のワイパ制御パラメータの適合装置1は、制御パラメータの適合解を得るための試験に必要な処理を実行する試験制御装置10と、角速度算出部31および角度算出部32を具備する検出装置30と、を備える。
図1に示すように、実測試験の対象となるワイパ装置40は、制御パラメータを用いた制御を実行するモータ制御部41と、モータ制御部41における制御に基づいて駆動されるワイパモータ42と、ワイパモータ42の駆動軸に接続されたリンク機構43と、リンク機構43の動きに連動して回転駆動されるワイパアーム44と、を備える。ワイパ装置40は、車両に搭載される実機と同様に構成され、例えば、実機と同様な環境となるよう、車両のフロントガラス(不図示)を含んで構成される。
制御パラメータの値はモータ制御部41に設定され、モータ制御部41は設定された制御パラメータの値に従ってワイパモータ42の回転速度をフィードバック制御する。
モータ制御部41に設定される制御パラメータは、ワイパモータ42の目標速度マップを規定する目標値パラメータと、モータ制御部41によるフィードバック制御に用いられる制御ゲインとを含む。
図2Aおよび図2Bは、ワイパモータ42の目標速度マップを示す図である。図2Aはワイパアーム44が一の方向(例えば、右回り方向)に回動する往路における目標速度マップを、図2Bはワイパアーム44が他の方向(例えば、左回り方向)に回動する復路における目標速度マップを、それぞれ示している。
図2Aおよび図2Bに示すように、目標速度マップは、ワイパモータ42の角速度をワイパモータ42の角度に対応付けて規定している。図2Aおよび図2Bにおいて、角速度の目標値(第1の目標値)は実線51により示される。図2Aおよび図2Bでは、初期位置から低速度で始動したワイパアーム44が徐々に加速して往路における最高速度に達し、その後、減速してから復路に移行する例が示されている。復路ではワイパアーム44は往路と逆方向に回動するが、往路と同様に、低速度の状態から、順次、加速、減速して初期位置に戻る。ワイパモータ42は、往路と復路とを組み合わせた往復運動を繰り返す。
ワイパモータ42の目標速度マップの曲線の形状は、複数のパラメータの組み合わせにより規定される。すなわち、目標速度マップを規定する目標速度パラメータとして、通常、複数の制御パラメータの組み合わせが使用される。ワイパ制御パラメータの適合装置1では、複数の目標値パラメータの値の組について試験をすることができる。
また、通常、ワイパアーム44の払拭周期は、降雨量などに応じて、短い周期から長い周期の間で、複数段階で切り替える必要がある。このため、ワイパアーム44の払拭周期ごとに、その周期に対応する往復運動の周期に適合するワイパモータ42の目標速度マップが用意される。したがって、ワイパモータ42の往復運動の周期ごとに、異なる目標値パラメータの組み合わせが用意される必要がある。
目標速度マップには、図2Aおよび図2Bにおいて点線52および点線53で示す角速度の上限値および下限値が規定されてもよい。角速度の上限値および下限値は、例えば、第1の目標値に対して一定の比率を示す値、あるいは一定の差を示す値とすることができる。この上限値および下限値は、後述する第1適合判定部15による判定に使用される。
上記のように、制御パラメータの一部は、モータ制御部41によるフィードバック制御に用いられる制御ゲインとすることができる。制御ゲインには、モータ制御部41でワイパモータ42を駆動する際のフィードバック量を規定する比例ゲイン、積分ゲインまたは微分ゲイン駆動軸などが含まれる。比例ゲイン、積分ゲインおよび微分ゲインの任意の一部のみが制御パラメータに含まれてもよく、比例ゲイン、積分ゲインおよび微分ゲインのすべてが制御パラメータに含まれていてもよい。目標値パラメータと同様、ワイパアーム44の払拭周期に応じて異なる制御ゲインを選択することができる。また、ワイパアーム44の払拭周期と無関係に、固定された制御ゲインを選択することもできる。
図1に示すように、ワイパ装置40の環境は、環境制御装置50により制御される。環境制御装置50は、環境温度の他、フロントガラスへの雨量およびフロントガラスへの風量、風向きなど、試験に必要な環境的要素を制御する。環境制御装置50により、ワイパ装置40の環境を制御しつつ、実測試験を行うことができる。これにより、ワイパ制御パラメータの適合装置1による試験を介して、様々な環境化で適合性を有する制御パラメータ(目標値パラメータおよび制御ゲイン)を抽出することができる。
次に、試験制御装置10の構成について説明する。
図1に示すように、試験制御装置10は、パラメータ受付部11と、パラメータ選択部12と、シミュレータ13と、第1差分導出部14と、第1適合判定部15と、実測値取得部16と、第2差分導出部17と、第2適合判定部18と、目標マップ記憶部21と、実測目標値記憶部22と、適合パラメータ記憶部23と、を備える。
パラメータ受付部11は、試験対象となる制御パラメータの値の範囲の設定を受け付ける。上記のように、制御パラメータには、目標値パラメータと、制御ゲインが含まれる。
試験制御装置10の操作者は、パラメータ受付部11を介して、モータ制御部41に設定して実測試験を行う制御パラメータの値の範囲を設定することができる。制御パラメータの値の範囲を設定する方法は任意である。具体的には、例えば、操作者は複数の制御パラメータの個々について、その値の範囲を指定することができる。制御パラメータ間の関係に制約があれば、その制約を指定することもできる。
操作者は、パラメータ受付部11を介して、制御パラメータとして目標値パラメータおよび制御ゲインのうちの任意の一方、または両者の値の範囲を設定することができる。目標値パラメータおよび制御ゲインのうちの任意の一方の値を固定値として指定することもできる。
パラメータ選択部12は、パラメータ受付部11を介して設定された制御パラメータの値の範囲の中から制御パラメータの値の組を選択する。
また、パラメータ選択部12は、遺伝的アルゴリズムにおける新たな制御パラメータの値の組の選択を実行する。遺伝的アルゴリズムは解の候補(本実施例では制御パラメータの値の組)を遺伝子とする個体として取り扱い、後述する実測試験の結果が良好なものを優先的に選択して交叉(組み換え)などの操作を繰り返し、最適解を探索する手法である。
具体的には、現世代として、予めN個の個体(制御パラメータの値の組)をランダムに生成し、後述するシミュレータ13による模擬計算による絞り込みを行う。さらに、模擬計算により絞り込まれた個体に対し、後述する実測試験を行う。そして、実測試験で結果が良好であった個体を優先的に用いて次世代の個体をN個生成する。
以上の操作を複数回繰り返すことで、最適な解(制御パラメータの値の組)を得ることができる。なお、遺伝的アルゴリズム自体は公知の手法であるため、その詳細な説明は省略する。
シミュレータ13は、パラメータ選択部12により選択された制御パラメータの値の組を用いた模擬計算を実行する。具体的には、シミュレータ13は、パラメータ選択部12により選択された制御パラメータの値の組をモータ制御部41に入力したときの、ワイパモータ42の駆動によるワイパ装置40の第1の状態パラメータの計算値を、模擬計算する。第1の状態パラメータは、例えば、ワイパモータ42の駆動軸の角速度である。
第1差分導出部14は、シミュレータ13による計算結果および目標速度マップに基づき、第1の差分を導出する。第1の差分は、例えば、シミュレータ13によるワイパモータ42の角速度の計算結果(第1の状態パラメータの一例)と、目標速度マップが規定するワイパモータ42の角速度(第1の目標値の一例)との差分である。ワイパモータ42の角速度は、ワイパモータ42の角度に対応付けて規定される。すなわち、目標速度マップは、目標とするワイパモータ42の角速度を、その時点におけるワイパモータ42の角度に対応付けて規定している。この場合、第1の差分として、シミュレータ13により算出された角速度(第1の状態パラメータ)と、目標速度マップが規定するワイパモータ42の角速度(第1の目標値)との差分が、ワイパモータ42の角度に対応付けられて導出される。また、ワイパモータ42の角度を、時間に対応付けて規定することもできる。この場合、例えば、目標速度マップは、ワイパモータ42の角度を、払拭開始時からの経過時間に対応付けて規定することができる。または、目標速度マップは、ワイパモータ42の角速度を、払拭開始時からの経過時間に対応付けて規定してもよい。この場合、第1の差分として、シミュレータ13により算出された角度(第1の状態パラメータ)と、目標速度マップが規定するワイパモータ42の角度(第1の目標値)との差分が、払拭開始時からの経過時間に対応付けられて導出される。
第1適合判定部15は、第1差分導出部14により導出された第1の差分に基づき、パラメータ選択部12により選択された制御パラメータの値の組の適合性を判定する。第1適合判定部15は、例えば、シミュレータ13により算出された角速度(第1の状態パラメータ)と、目標速度マップが規定するワイパモータ42の角速度(第1の目標値)との差分(第1の差分)が所定の範囲内に収まっているか否かに基づき制御パラメータの値の組の適合性を判定する。
例えば、図2Aおよび図2Bにおいて、点線52を角速度の上限値、点線53を角速度の下限値とする。このとき、シミュレータ13により算出された角速度が実線51で示す目標値を挟む上限値と下限値の間にあれば、第1適合判定部15は、制御パラメータの値の組の適合性を肯定する。すなわち、ワイパモータ42が所定の角度の範囲内にあるときに、第1の差分が、実線51で示す第1の目標値と上限値との差(規定値の一例)、および第1の目標値と下限値との差(規定値の一例)よりも常に小さければ、第1適合判定部15は制御パラメータの値の組の適合性を肯定する。また、この条件が満たされないとき、すなわち、シミュレータ13により算出された角速度が上限値と下限値との間に収まらないようなワイパモータ42の角度が存在するときに、第1適合判定部15は制御パラメータの値の組の適合性を否定する。
なお、上記のように、角速度の上限値および下限値は、目標速度マップに規定することができる。また、角速度の上限値および下限値は、第1の目標値に対して一定の比率を示す値、あるいは一定の差を示す値とすることもできる。
本実施例では、シミュレータ13による模擬計算の結果、ワイパモータ42の角速度が上限値および下限値の間にある制御パラメータの値の組のみを、実測試験の工程に移行させる。このため、実測試験の対象となる制御パラメータの値の組を有効に絞り込むことができ、適合性を有する制御パラメータの値の組を効率的に見出すことができる。
実測値取得部16は、第1適合判定部15により適合性が認められた制御パラメータの値の組を用いた実測試験を実行し、実測値を取得する。実測値取得部16は、モータ制御部41に、第1適合判定部15により適合性が認められた制御パラメータの値の組を設定する。また、実測値取得部16は、モータ制御部41に実測試験の実行、すなわちワイパモータ42の回転駆動を指示するとともに、検出装置30の角速度算出部31による算出結果を、時刻と対応付けた実測値として取得する。
実測値取得部16からの指示を環境制御装置50に与え、ワイパ装置40の環境を、実測値取得部16からの指示に基づき制御するようにしてもよい。
第2差分導出部17は、実測値取得部16により取得された実測値(第2の状態パラメータの一例)および目標値(第2の目標値の一例)に基づき、第2の差分を導出する。第2の差分は、例えば、角速度算出部31により算出されるワイパアーム44の駆動軸の角速度の実測値(第2の状態パラメータ)と、その角速度の目標値(第2の目標値)との差分である。
図3Aは、ワイパアーム44の駆動軸の角速度における実測値(第2の状態パラメータ)と目標値(第2の目標値)とを例示する図である。図3Aに示すように、ワイパアーム44の駆動軸の角速度の目標値(第2の目標値)は、ワイパアーム44の駆動軸の角度に対応付けられて規定されている。
図3Aに示すように、往路および復路の両者において、角速度の実測値(第2の状態パラメータ)は角速度の目標値(第2の目標値)からの差分、すなわち第2の差分を有する。第2の差分は、ワイパアーム44の駆動軸の角度に対応付けられた値として、第2差分導出部17により導出される。
図3Bは、時系列信号としての第2の差分と、時刻との関係を示す図である。上記のように、実測値取得部16は、検出装置30の角速度算出部31による算出結果を、時刻と対応付けた実測値として取得している。したがって、図3Bに示すように、第2差分導出部17は、第2の差分を時刻と対応付けた時系列信号として導出することができる。
第2適合判定部18は、第2差分導出部17により導出された第2の差分であって、図3Aに示すワイパアーム44の駆動軸の角度に対応付けられた値に基づいて、パラメータ選択部12により選択された制御パラメータの値の組の適合性を判定する。
具体的には、第2適合判定部18は、シミュレータ13により模擬計算されたワイパモータ42の角速度の、第2目標値に対する追従性を評価する。そして、この追従性に基づいて、パラメータ選択部12により選択された制御パラメータの値の組の適合性を判定する。
上記の追従性の評価指標として、例えば、(1)式に示す二乗和平方根(RSS;sum of squared residuals)を用いることができる。なお、(1)式では、実測点としてのi点がワイパアーム44の運動の1周期に対して64点ある場合を例示している。σi-miの項が、第2の差分に相当する。
Figure 0007330012000001
上記の追従性の評価指標として、(1)式に示す二乗和平方根を用いた場合、第2適合判定部18は、(1)式に示す二乗和平方根の値と所定の閾値との比較に基づいて、パラメータ選択部12により選択された制御パラメータの値の組の適合性を判定することができる。例えば、(1)式に示す二乗和平方根の値が閾値以下である場合に、パラメータ選択部12により選択された制御パラメータの値の組の適合性が肯定される。また、(1)式に示す二乗和平方根の値が閾値を越えた場合に、パラメータ選択部12により選択された制御パラメータの値の組の適合性が否定される。
また、パラメータ選択部12により選択された制御パラメータの値の組の適合性を判定するにあたり、第2適合判定部18は、上記の追従性の評価指標とは異なる評価指標を用いることができる。
例えば、第2適合判定部18は、第2差分導出部17により導出された、図3Bに示す時系列信号としての第2の差分の全高調波歪(THD;toal harmonic distortion)およびノイズ(N;noise)成分の実効値を評価指標として用いることにより、パラメータ選択部12により選択された制御パラメータの値の組の適合性を判定することができる。全高調波歪は信号の歪の程度を表す値であり、高調波成分の総和と、基本波成分との比で表される。全高調波歪とノイズの実効値の和(THD+N)を評価指標とすることもできる。その正弦波信号の実効値をV1,その整数倍の周波数成分をV2,V3・・・Vnとし、ノイズ成分の実効値をNとすると、高調波歪とノイズの実効値の和(THD+N)は、式(2)および式(3)で示される。
Figure 0007330012000002
(2)式において、Vは、第2の差分におけるワイパアーム44の往復周期(払拭周期)の成分(基本波成分)の実効値である。第2の差分には、ワイパアーム44の往復周期(払拭周期)の成分(基本波成分)が含まれ、この成分の実効値は(1)式に示す二乗和平方根の値に大きく影響する。その一方で、ワイパアーム44の往復運動に含まれる高周波成分は、ワイパの払拭安定性あるいはワイパの運動に対する人のフィーリングに、より大きく影響する。例えば、上記の追従性の評価指標としての(1)式に示す二乗和平方根の値が上記の閾値を下回っていたとしても、ワイパアーム44の往復運動に含まれる高周波成分が大きい、すなわち角速度の脈動が大きい場合には、ワイパの払拭安定性が低下し、あるいはワイパの運動に対する人間のフィーリングが悪化するという現象がある。このように、高次の周波数成分の実効値は、ワイパの払拭安定性あるいはフィーリングに比較的大きな影響を与える。このため、全高調波歪を用いた値はワイパの払拭安定性あるいはフィーリングの指標として適している。
このため、本実施例では、ワイパの払拭安定性などに関する評価指標として、高調波歪とノイズの実効値の和(THD+N)を用いている。第2適合判定部18は、高調波歪とノイズの実効値の和(THD+N)が所定の閾値以下である場合に、パラメータ選択部12により選択された制御パラメータの値の組の適合性を肯定する。また、第2適合判定部18は、高調波歪とノイズの実効値の和(THD+N)がこの閾値を超える場合に、パラメータ選択部12により選択された制御パラメータの値の組の適合性を否定する。
なお、全高調波歪に代えて、任意の次数の高調波成分を、ワイパの払拭安定性の指標として、他の次数の高周波成分と独立して用いてもよい。例えば、より高次の高調波成分の実効値が指標として重要と考えられるのであれば、より高次の高調波成分の実効値の重みが増すように重み付けをすることができる。例えば、3次以上の高調波成分のみを抽出してもよい。あるいは、奇数次と偶数次とで、それぞれの高調波に対する重み付けを変えてもよい。また、ノイズの実効値を高調波成分と分離して評価してもよい。さらに、高調波成分のみを用いて制御パラメータの値の組の適合性が判定されてもよい。
なお、制御パラメータの値の組は、ワイパの払拭性能、あるいはワイパの作動音、反転音などに関する評価値が適正化されるように選択する必要がある。このため、一般的に、実測試験において、第2適合判定部18における判定以外の要素も付加されて、最終的に最適な制御パラメータの値の組が抽出される。
目標マップ記憶部21には、図2Aおよび図2Bに示したワイパモータ42の目標速度マップ(第1目標値)を規定する目標値パラメータの値の範囲が記憶される。この目標値パラメータの値の範囲は、パラメータ受付部11を介して設定された目標値パラメータの値の範囲に対応している。
実測目標値記憶部22は、実測試験における目標値(第2目標値)が記憶される。上記のように、この目標値(第2目標値)は、例えば、ワイパアーム44の駆動軸の角速度の目標値である。なお、第2目標値は第1目標に対応付けられるべき値であるため、目標マップ記憶部21に記憶された第1目標値に応じて、試験制御装置10において更新されるようにしてもよい。
適合パラメータ記憶部23には、パラメータ選択部12により選択された制御パラメータの値の組であって、第2適合判定部18により適合性が肯定された制御パラメータの値の組が記憶される。
図1に示すように、検出装置30は、角速度算出部31と、角度算出部32と、を備える。角速度検出部31は、ワイパアーム44の駆動軸の角速度を算出し、角度検出部32はワイパアーム44の駆動軸の角度を算出する。図1に示すように、ワイパアーム44の駆動軸の状態(角速度、角度等)はエンコーダ45により取得され、エンコーダ45からの信号として検出装置30に与えられる。角速度検出部31および角度検出部32は、エンコーダ45からの信号に基づいて、ワイパアーム44の駆動軸の角速度および角度をそれぞれ算出する。
図2Aおよび図2Bには、第1の目標値および第1の状態パラメータがワイパモータ42の駆動軸の角速度である例を示したが、第1の目標値および第1状態パラメータをワイパモータ42の駆動軸の角度としてもよい。この場合、例えば、ワイパモータ42の駆動軸の角度は、時刻と対応付けられた値として規定され、第1の差分も時刻と対応付けられた値として規定される。
また、図3Aには、第2の目標値および第2の状態パラメータがワイパアーム44の駆動軸の角速度である例を示したが、第2の目標値および第2状態パラメータをワイパアーム44の駆動軸の角度としてもよい。この場合、例えば、ワイパアーム44の駆動軸の角度は、時刻と対応付けられた値として規定される。
次に、試験制御装置10における処理の一例について説明する。図4は、試験制御装置10における処理の一例を示すフローチャートである。
図4のステップS102では、パラメータ受付部11は、制御パラメータの値の範囲を設定する操作者の操作を受け付ける。ここでは、操作者はパラメータ受付部11を介して、試験したい制御パラメータの値の範囲を設定することができる。また、パラメータ受付部11は、受け付けた目標値パラメータの値の範囲に基づいて、目標マップ記憶部21のデータ、すなわち、ワイパモータ42の目標速度マップ(第1目標値)を規定する目標値パラメータの値の範囲を更新する。
上記のように、制御パラメータには、後述する目標速度マップを規定する目標値パラメータ、およびモータ制御部41でワイパモータ42を駆動する際のフィードバック量を規定する比例ゲイン、積分ゲインまたは微分ゲインなどの制御ゲインが含まれる。ステップS102では、操作者は、目標値パラメータおよび制御ゲインの範囲を任意に設定することができる。
ステップS103では、パラメータ選択部12は、ステップS102において設定された目標値パラメータの値の範囲内で、目標値パラメータの値の組を無作為にN組設定する。設定されたN組の目標値パラメータの値は、上記の遺伝子的アルゴリズムにおけるN個の個体に相当する。
ステップS104では、パラメータ選択部12は、ステップS103において設定されたN組の目標値パラメータの値の組の中から、1つの値の組を選択する。ここで選択されるのは、上記の遺伝子的アルゴリズムにおけるN個の個体(制御パラメータの値の組)のうちの1つである。
ステップS106では、シミュレータ13は、ステップS104において選択された制御パラメータの値の組をモータ制御部41に入力したときの、ワイパモータ42の駆動によるワイパ装置40の第1の状態パラメータの計算値を、模擬計算する。ここでは、シミュレータ13は、一定の環境下に置かれた場合のワイパ装置40の第1の状態パラメータを計算する。一定の環境として、例えば、無風下における一定の雨量、および一定のワイパ装置40の払拭周期などの条件を設定することができる。これらの条件は、目標値パラメータの値の所定の選択および環境制御装置50における所定の制御により満たされる。
シミュレータ13により一定の環境下でのワイパ装置40の状態のみを模擬計算することにより、シミュレータ13による計算の負担を軽減することができる。しかし、シミュレータ13による計算の負担が問題とならない場合には、様々な環境化での模擬計算を行なってもよい。様々な環境化での模擬計算を行うことにより、模擬計算の段階で制御パラメータの値の組をより精度よく抽出することができる。
上記のように、シミュレータ13により計算される第1の状態パラメータは、例えば、ワイパモータ42の駆動軸の角速度である。このようなパラメータのみを模擬計算の対象とすることにより、シミュレータ13による計算の負担を軽減することができる。また、ワイパ装置40における駆動状態を判断するための基本的な状態パラメータであるワイパモータ42の駆動軸の角速度を模擬計算することにより、ワイパ装置40における駆動状態を効率的に把握することができる。
しかし、シミュレータ13による計算の負担が問題とならない場合には、ワイパモータ42の駆動軸の角速度に加えて、またはワイパモータ42の駆動軸の角速度に代えて、他の状態パラメータを計算してもよい。例えば、ワイパアーム44の駆動軸の角速度を計算してもよい。図1に示すように、通常、ワイパモータ42の駆動軸の回転は、リンク機構43を介してワイパアーム44の駆動軸に伝達される。このため、ワイパモータ42の駆動軸の回転量とワイパアーム44の駆動軸の回転量とは、一対一に対応する関係を示さない。しかし、リンク機構43の挙動も含めたシミュレーションが可能な場合には、ワイパアーム44の駆動軸の角速度を計算することで、より直接的にワイパアーム44の運動を把握することができる。
ステップS108では、第1差分導出部14は、シミュレータ13により模擬計算された第1の状態パラメータの計算値と、第1の状態パラメータに係る第1の目標値との差分(第1の差分)を導出する。上記のように、第1の目標値は、目標マップ記憶部21(図1)に格納された目標速度マップにより定義されている。また、上記のように、第1の状態パラメータは、模擬計算により得られたワイパモータ42の駆動軸の角速度である。目標速度マップが示す角速度と同様、ワイパモータ42の駆動軸の角速度は、ワイパモータ42の駆動軸の角度に対応付けられた値として模擬計算される。
上記のように、第1差分導出部14により算出される第1の差分は、目標速度マップに規定されたワイパモータ42の駆動軸の角速度と、模擬計算により得られたワイパモータ42の駆動軸の角速度との差分である。この差分はワイパモータ42の駆動軸の角度に対応付けられた角速度の差分として導出される。
ステップS110では、第1適合判定部15は、ステップS108において第1差分導出部14により導出された第1の差分に基づいて、パラメータ選択部12により選択された制御パラメータの値の組の適合性、すなわち第1の適合条件を満たすか否かを判定する。ここでは、第1適合判定部15は、例えば、目標速度マップに規定されたワイパモータ42の駆動軸の角速度の上限値、および下限値を用いて制御パラメータの値の組の適合性を判定する。
すなわち、ステップS110において、第1適合判定部15は、第1の差分が、図3Aおよび図3Bにおいて、点線52および点線53で示す上限値および下限値の間に収まっているとき、パラメータ選択部12により選択された制御パラメータの値の組の適合性を肯定する。この場合、処理はステップS112へ移行する。
また、第1の差分が点線52および点線53で示す上限値および下限値の間に収まらない領域(ワイパモータ42の駆動軸の角度)があるとき、第1適合判定部15は、パラメータ選択部12により選択された制御パラメータの値の組の適合性を否定する。この場合、処理はステップS104へ戻る。
ステップS112では、第1適合判定部15は、実測値取得部16に、ステップS110において第1適合判定部15により適合性が肯定された制御パラメータの値の組を取得する。
ステップS114では、実測値取得部16は、検出装置30の角速度算出部31および角度検出部32からの実測値(第2の状態パラメータ)の取得を開始する。
ステップS116では、実測値取得部16は、ステップS112において第1適合判定部15から取得した制御パラメータの値の組および目標マップ記憶部21から取得した目標速度マップをモータ制御部41に入力する。また、実測値取得部16は、ステップS112で入力した制御パラメータの値の組を用いた駆動動作の実行をモータ制御部41に指示する。これにより、モータ制御部41によるワイパモータ42の回転駆動が開始される。
ステップS118では、実測値取得部16は、実測が終了したか否か判断を繰り返す。判断が肯定されれば、実測値取得部16は、検出装置30の角速度算出部31および角度検出部32からの実測値(第2の状態パラメータ)の取得を終了するとともに、上記の駆動動作の停止をモータ制御部41に指示する。これにより、モータ制御部41によるワイパモータ42の回転駆動が停止される。その後、処理はステップS120へ進む。
ステップS120では、第2差分導出部17は、実測値取得部16により取得された角速度算出部31からの角速度(第2の状態パラメータ)および角度検出部32からの角度と、目標マップ記憶部21に記憶されている目標速度マップ(図3Aおよび図3B)が示す角速度(第2の目標値)とに基づいて、第2の差分を導出する。
ステップS122では、第2適合判定部18は、第2差分導出部17により導出された第2の差分に基づいて、上記の(1)式に示す二乗和平方根を算出する。
ステップS124では、第2適合判定部18は、ステップS122において算出された二乗和平方根の値が所定の閾値以下か否か、すなわち第2の適合条件を満たすか否か判断する。この判断が肯定されれば、第2適合判定部18は、二乗和平方根の値、すなわち追従性に関し、パラメータ選択部12により選択された制御パラメータの値の組の適合性があると判定し、処理はステップS126へ進む。この判断が否定されれば、第2適合判定部18は、二乗和平方根の値、すなわち追従性に関し、パラメータ選択部12により選択された制御パラメータの値の組の適合性がないと判定し、処理はステップS104へ戻る。
ステップS126では、第2適合判定部18は、第2差分導出部17により導出された第2の差分に基づいて、上記の(2)式および(3)式に示す高調波歪とノイズの実効値の和(THD+N)を算出する。算出された高調波歪とノイズの実効値の和(THD+N)は、パラメータ選択部12により選択された制御パラメータの値の組とともに、第2適合判定部18において保持される。
ステップS128では、実測値取得部16は、N回の実測試験が既に実行されたか否か判断し、判断が肯定されれば、処理はステップS130へ進み、判断が否定されれば、処理はステップS104へ戻る。ここでは、上記の遺伝子的アルゴリズムにおけるN個の個体(制御パラメータの値の組)について、実測試験が実行されたか否か判断される。
なお、ステップS128では、N回の実測試験が既に実行されない限り、判断が肯定されない。このため、ステップS128の判断が肯定されるまで、N回以上、ステップS104において新たな制御パラメータの値の組の選択が繰り返され、シミュレーションの工程(ステップS106)に移行する。
ステップS130では、第2適合判定部18は、ステップS126において算出され保持された、個々の高調波歪とノイズの実効値の和(THD+N)と所定の閾値とを比較する。そして、第2適合判定部18は、その値が所定の閾値以下である高調波歪とノイズの実効値の和(THD+N)が存在するか否か、すなわち第2の適合条件を満たすか否か判断する。この判断が肯定されれば、第2適合判定部18は、高調波歪とノイズの実効値の和(THD+N)、すなわち払拭安定性に関し、適合性がある組があると判定し、処理はステップS132へ進む。この判断が否定されれば、第2適合判定部18は、高調波歪とノイズの実効値の和(THD+N)、すなわち払拭安定性に関し、適合性がある組がないと判定し、処理はステップS134へ進む。
ステップS132において、第2適合判定部18は、高調波歪とノイズの実効値の和(THD+N)、すなわち払拭安定性に関し、ステップS130において適合性があると判定した制御パラメータの値の組を適合パラメータ記憶部23に記憶し、処理を終了する。
ステップS134において、パラメータ選択部12は、遺伝的アルゴリズムを用いて新たな制御パラメータの値の組をN組設定する。その後、処理はステップS104へ戻る。ステップS134では、パラメータ選択部12は、実測試験の結果に基づき、次世代の遺伝子、すなわち新たな制御パラメータの値の組をN組設定する。すなわち二乗和平方根に基づく追従性および高調波歪とノイズの実効値の和(THD+N)に基づく払拭安定性に優れた制御パラメータの値の組の遺伝子が優先して次世代に残るような操作により、新たな制御パラメータの値の組が設定される。
上記実施例では、シミュレータ13による模擬計算の結果、第1の差分が所定の規定値以下である場合(ステップS110の判断が肯定される場合)に限り、実測試験(ステップS112以降の処理)に移行する。このため、シミュレータ13による模擬計算によって、適合性を有する可能性の高い制御パラメータの値の組を、模擬計算の段階で、有効に抽出できる。また、シミュレータ13による模擬計算の結果、第1の差分が所定の規定値以下でない場合には、実測試験(ステップS112以降の処理)に移行しない。このため、最終的に適合性が否定される可能性の高い制御パラメータの値の組について実測試験を行うことが防止される。したがって、余計な実測試験の繰り返しをせずに、効率的に制御パラメータの適合解を得ることができる。
また、上記実施例では、実測試験において、ワイパモータ42の追従性に加えて、ワイパアーム44の運動に基づく払拭安定性について、制御パラメータの値の組の適合性の判定を行っている。このため、払拭安定性に優れ、人のフィーリングにも適合する制御パラメータの値の組を探索、抽出することができる。一般的に、ワイパモータ42の追従性が最適化されるような制御パラメータの値の組を選択した場合に、優れた払拭安定性が得られるとは限らない。しかし、本実施例によれば、ワイパモータ42の追従性と、払拭安定性およびフィーリングに対する適合性の両立を図ることができる。
図5は、試験制御装置10における処理の他の一例を示すフローチャートである。図5では、図4に示す処理と実質的に同じ処理には同一のステップ番号を付している。
図5のステップS102では、パラメータ受付部11は、制御パラメータの値の範囲を設定する操作者の操作を受け付ける。また、パラメータ受付部11は、受け付けた目標値パラメータの値の範囲に基づいて、目標マップ記憶部21のデータ、すなわち、ワイパモータ42の目標速度マップ(第1目標値)を規定する目標値パラメータの値の範囲を更新する。
ステップS103では、パラメータ選択部12は、ステップS102において設定された目標値パラメータの値の範囲内で、目標値パラメータの値の組を無作為にN組設定する。設定されたN組の目標値パラメータの値は、上記の遺伝子的アルゴリズムにおけるN個の個体に相当する。
ステップS104では、パラメータ選択部12は、ステップS103において設定されたN組の目標値パラメータの値の組の中から、1つの値の組を選択する。ここで選択されるのは、上記の遺伝子的アルゴリズムにおけるN個の個体(制御パラメータの値の組)のうちの1つである。
ステップS106では、シミュレータ13は、ステップS104において選択された制御パラメータの値の組をモータ制御部41に入力したときの、ワイパモータ42の駆動によるワイパ装置40の第1の状態パラメータの計算値を、模擬計算する。
ステップS108では、第1差分導出部14は、シミュレータ13により模擬計算された第1の状態パラメータの計算値と、第1の状態パラメータに係る第1の目標値との差分(第1の差分)を導出する。
ステップS110では、第1適合判定部15は、ステップS108において第1差分導出部14により導出された第1の差分に基づいて、パラメータ選択部12により選択された制御パラメータの値の組の適合性、すなわち第1の適合条件を満たすか否かを判定する。ここでは、第1適合判定部15は、例えば、目標速度マップに規定されたワイパモータ42の駆動軸の角速度の上限値、および下限値を用いて制御パラメータの値の組の適合性を判定する。
パラメータ選択部12により選択された制御パラメータの値の組の適合性が肯定されれば、処理はステップS112へ移行する。パラメータ選択部12により選択された制御パラメータの値の組の適合性が否定されれば、処理はステップS104へ戻る。
ステップS112では、第1適合判定部15は、実測値取得部16に、ステップS110において第1適合判定部15により適合性が肯定された制御パラメータの値の組を取得する。
ステップS114では、実測値取得部16は、検出装置30の角速度算出部31および角度検出部32からの実測値(第2の状態パラメータ)の取得を開始する。
ステップS116では、実測値取得部16は、ステップS112において第1適合判定部15から取得した制御パラメータの値の組および目標マップ記憶部21から取得した目標速度マップをモータ制御部41に入力する。また、実測値取得部16は、ステップS112で入力した制御パラメータの値の組を用いた駆動動作の実行をモータ制御部41に指示する。これにより、モータ制御部41によるワイパモータ42の回転駆動が開始される。
ステップS118では、実測値取得部16は、実測が終了したか否か判断を繰り返す。判断が肯定されれば、実測値取得部16は、検出装置30の角速度算出部31および角度検出部32からの実測値(第2の状態パラメータ)の取得を終了するとともに、上記の駆動動作の停止をモータ制御部41に指示する。これにより、モータ制御部41によるワイパモータ42の回転駆動が停止される。その後、処理はステップS120へ進む。
ステップS120では、第2差分導出部17は、実測値取得部16により取得された角速度算出部31からの角速度(第2の状態パラメータ)および角度検出部32からの角度と、目標マップ記憶部21に記憶されている目標速度マップ(図3Aおよび図3B)が示す角速度(第2の目標値)とに基づいて、第2の差分を導出する。
ステップS122では、第2適合判定部18は、第2差分導出部17により導出された第2の差分に基づいて、上記の(1)式に示す二乗和平方根を算出する。算出された二乗和平方根は、パラメータ選択部12により選択された制御パラメータの値の組とともに、第2適合判定部18において保持される。
ステップS126では、第2適合判定部18は、第2差分導出部17により導出された第2の差分に基づいて、上記の(2)式および(3)式に示す高調波歪とノイズの実効値の和(THD+N)を算出する。算出された高調波歪とノイズの実効値の和(THD+N)は、パラメータ選択部12により選択された制御パラメータの値の組とともに、第2適合判定部18において保持される。
ステップS128では、実測値取得部16は、N回の実測試験が既に実行されたか否か判断し、判断が肯定されれば、処理はステップS230へ進み、判断が否定されれば、処理はステップS104へ戻る。ここでは、上記の遺伝子的アルゴリズムにおけるN個の個体(制御パラメータの値の組)について、実測試験が実行されたか否か判断される。
ステップS230では、第2適合判定部18は、ステップS122において算出され保持された二乗和平方根と、ステップS126において算出され保持された高調波歪とノイズの実効値の和(THD+N)とに基づいて、適合性がある個体(制御パラメータの値の組)が存在するか否か、すなわち、第2の適合条件を満たすか否か判断する。
第2の適合条件は任意に設定できるが、二乗和平方根と、高調波歪とノイズの実効値の和(THD+N)の両者について適合性が認められる個体(制御パラメータの値の組)が存在する場合に、第2の適合条件が満たされるようにすればよい。例えば、二乗和平方根と、高調波歪とノイズの実効値の和(THD+N)のそれぞれについて閾値を設け、2つの閾値をともに下回る個体(制御パラメータの値の組)が存在することを、第2の適合条件とすることができる。また、二乗和平方根と、高調波歪とノイズの実効値の和(THD+N)の値を点数化し、両者の点数の和に基づいて第2の適合条件を満たすか否かを判定してもよい。
この判断が肯定されれば、第2適合判定部18は、二乗和平方根に対応するワイパモータ42の追従性と、高調波歪とノイズの実効値の和(THD+N)に対応する払拭安定性の両者に関し、適合性がある組があると判定し、処理はステップS132へ進む。この判断が否定されれば、第2適合判定部18は、このような適合性がある組がないと判定し、処理はステップS134へ進む。
ステップS132において、第2適合判定部18は、ステップS230において適合性があると判定した制御パラメータの値の組を適合パラメータ記憶部23に記憶し、処理を終了する。
ステップS134において、パラメータ選択部12は、遺伝的アルゴリズムを用いて新たな制御パラメータの値の組をN組設定する。その後、処理はステップS104へ戻る。ステップS134では、パラメータ選択部12は、実測試験の結果に基づき、次世代の遺伝子、すなわち新たな制御パラメータの値の組をN組設定する。すなわち二乗和平方根に基づく追従性および高調波歪とノイズの実効値の和(THD+N)に基づく払拭安定性に優れた制御パラメータの値の組の遺伝子が優先して次世代に残るような操作により、新たな制御パラメータの値の組が設定される。
図5に示す処理では、第2の適合条件として、二乗和平方根と、高調波歪とノイズの実効値の和(THD+N)の両者に関係する条件を用いている。このため、遺伝的アルゴリズムを適用することにより、追従性と払拭安定性のバランスに優れた解(制御パラメータの値の組)を効率的に導き出すことができる。
なお、以上の実施例に関し、さらに以下の付記を開示する。
[付記1]
ワイパ装置(40)のワイパモータ(42)を駆動するモータ制御部(41)に入力される制御パラメータの値を選択するパラメータ選択部(12)と、
前記パラメータ選択部により選択された前記制御パラメータの値を前記モータ制御部に入力したときの、前記ワイパモータの駆動による前記ワイパ装置の第1の状態パラメータの計算値を、模擬計算するシミュレータ(13)と、
前記シミュレータにより模擬計算された前記第1の状態パラメータの計算値と、前記第1の状態パラメータに係る第1の目標値との第1の差分に基づいて、前記パラメータ選択部により選択された前記制御パラメータの値の適合性を判定する第1適合判定部(15)と、
前記パラメータ選択部により選択されかつ前記第1適合判定部により適合性があったと判定された前記制御パラメータの値を前記モータ制御部に入力したときの、前記ワイパモータの駆動による前記ワイパ装置の第2の状態パラメータの実測値に基づいて、前記パラメータ選択部により選択された前記制御パラメータの値の適合性を更に判定する第2適合判定部(18)と、
を備える、ワイパ制御パラメータの適合装置。
付記1の構成によれば、第1適合判定部により適合性があったと判定された場合に、第2適合判定部により制御パラメータの値の適合性を更に判定するので、第2適合判定部により適合性を判定する回数を抑制しつつ、適合性を有する制御パラメータの値を効率的に探索、抽出することができる。また、第1の状態パラメータと、第2の状態パラメータの性質を異なるものとすれば、制御パラメータの値の適合性を多面的に判定することができる。このため、複数の要素に関して適合性を有する制御パラメータの値を探索、抽出することができる。
[付記2]
前記第1の状態パラメータは、前記ワイパモータの駆動軸の角度に対応する角速度、または時間に対応する角度である、付記1に記載のワイパ制御パラメータの適合装置。
付記2の構成によれば、ワイパ装置における駆動状態を判断するための基本的な状態パラメータであるワイパモータの駆動軸の角速度または角度を第1の状態パラメータとして模擬計算を行うので、ワイパ装置における駆動状態を効率的に把握することができる。
[付記3]
前記第1適合判定部は、前記第1の差分と、規定値との比較に基づいて、前記パラメータ選択部により選択された前記制御パラメータの値の適合性を判定する付記1または付記2に記載のワイパ制御パラメータの適合装置。
付記3の構成によれば、第1の差分と、規定値との比較に基づいて、制御パラメータの値の適合性を判定するので、第1の目標値に対する第1の状態パラメータの追従性の良好な制御パラメータの値を効率的に探索、抽出できる。
[付記4]
前記第2の状態パラメータは、ワイパアームの駆動軸の角度に対応する角速度、または時間に対応する角度である、付記1~付記3のいずれか1項に記載のワイパ制御パラメータの適合装置。
付記4の構成によれば、ワイパ装置による払拭運動に直接関わるワイパアームの駆動軸の角速度または角度を実測するので、制御パラメータの値の適合性を実際のワイパ装置の動作と直結する要素との関係において判定することができる。
[付記5]
前記第2適合判定部は、前記実測値取得部により取得された前記第2の状態パラメータの実測値と前記第2の状態パラメータに係る第2の目標値との第2の差分に基づいて、前記パラメータ選択部により選択された前記制御パラメータの値の適合性を判定する、付記1~付記4のいずれか1項に記載のワイパ制御パラメータの適合装置。
付記5の構成によれば、第2の目標値に対する第2の状態パラメータの実測値のずれ量に応じた判定が可能となるので、制御パラメータの値の適合性を効率的に判定することができる。
[付記6]
前記第2適合判定部は、前記第2の差分の二乗和平方根に基づいて、前記パラメータ選択部により選択された前記制御パラメータの値の適合性を判定する、付記5に記載のワイパ制御パラメータの適合装置。
付記6の構成によれば、第2の目標値に対する第2の状態パラメータの実測値のずれ量を示す代表的な値である第2の差分の二乗和平方根に基づいて制御パラメータの値の適合性を判定するので、第2の目標値に対する第2の状態パラメータの実測値の追従性が良好となる制御パラメータの値を効率的に探索、抽出できる。
[付記7]
前記第2適合判定部は、前記時系列信号としての前記第2の差分の全高調波歪とノイズの実効値の和に基づいて、前記パラメータ選択部により選択された前記制御パラメータの値の適合性を判定する、付記5に記載のワイパ制御パラメータの適合装置。
付記7の構成によれば、第2の差分の全高調波歪とノイズの実効値の和が、第2の差分に含まれる高周波成分や脈動の大きさを反映している。また、第2の差分に含まれる高周波成分や脈動の大きさは、ワイパの払拭安定性あるいはフィーリングに比較的大きな影響を与える。このため、ワイパの払拭安定性あるいはフィーリングの観点から適合性を有する制御パラメータの値を効率的に探索、抽出できる。
[付記8]
前記パラメータ選択部は、前記第2適合判定部による判定結果に基づいて、新たな前記制御パラメータの値を選択する付記1~付記7のいずれか1項に記載のワイパ制御パラメータの適合装置。
付記8の構成によれば、第2適合判定部による判定結果に基づいて、新たな制御パラメータの値が選択されるので、新たな制御パラメータの値として、適合性を有する制御パラメータの値が選択される可能性が高くなる。このため、適合性を有する制御パラメータの値を効率的に探索、抽出できる。
[付記9]
前記パラメータ選択部は、遺伝的アルゴリズムを用いて新たな前記制御パラメータの値を選択する付記8に記載のワイパ制御パラメータの適合装置。
付記9の構成によれば、遺伝的アルゴリズムを用いて新たな制御パラメータの値が選択されるので、新たな制御パラメータの値として、適合性を有する蓋然性の高い制御パラメータの値が効率的に選択される。このため、適合性を有する制御パラメータの値を効率的に探索、抽出できる。
[付記10]
前記制御パラメータは、前記第1の目標値を規定する目標値パラメータである、付記1~付記9のいずれか1項に記載のワイパ制御パラメータの適合装置。
付記10の構成によれば、第1適合判定部および第2適合判定部によりそれぞれ目標値パラメータの適合性を判定するので、第1の目標値の適合性を効率的に探索、抽出することができる。
[付記11]
前記制御パラメータは、前記モータ制御部における制御で使用される制御ゲインである、付記1~付記9のいずれか1項に記載のワイパ制御パラメータの適合装置。
付記11の構成によれば、第1適合判定部および第2適合判定部によりそれぞれ制御ゲインの適合性を判定するので、制御ゲインの目標値の適合性を効率的に探索、抽出することができる。
[付記12]
ワイパ装置のワイパモータを駆動するモータ制御部に入力される制御パラメータの値を選択するパラメータ選択ステップと、
前記パラメータ選択ステップにより選択された前記制御パラメータの値を前記モータ制御部に入力したときの、前記ワイパモータの駆動による前記ワイパ装置の第1の状態パラメータの計算値を、模擬計算するシミュレーションステップと、
前記シミュレーションステップにより模擬計算された前記第1の状態パラメータの計算値と、前記第1の状態パラメータに係る第1の目標値との第1の差分に基づいて、前記パラメータ選択ステップにより選択された前記制御パラメータの値の適合性を判定する第1適合判定ステップと、
前記パラメータ選択ステップにより選択されかつ前記第1適合判定ステップにより適合性があったと判定された前記制御パラメータの値を前記モータ制御部に入力したときの、前記ワイパモータの駆動による前記ワイパ装置の第2の状態パラメータの実測値に基づいて、前記パラメータ選択ステップにより選択された前記制御パラメータの値の適合性を更に判定する第2適合判定ステップと、
を備える、ワイパ制御パラメータの適合方法。
付記12の構成によれば、第1適合判定部により適合性があったと判定された場合に、第2適合判定部により制御パラメータの値の適合性を更に判定するので、第2適合判定部により適合性を判定する回数を抑制しつつ、適合性を有する制御パラメータの値を効率的に探索、抽出することができる。また、第1の状態パラメータと、第2の状態パラメータの性質を異なるものとすれば、制御パラメータの値の適合性を多面的に判定することができる。このため、複数の要素に関して適合性を有する制御パラメータの値を探索、抽出することができる。
[付記13]
ワイパ装置のワイパモータを駆動するモータ制御部に入力される制御パラメータの値を選択するパラメータ選択ステップと、
前記パラメータ選択ステップにより選択された前記制御パラメータの値を前記モータ制御部に入力したときの、前記ワイパモータの駆動による前記ワイパ装置の第1の状態パラメータの計算値を、模擬計算するシミュレーションステップと、
前記シミュレーションステップにより模擬計算された前記第1の状態パラメータの計算値と、前記第1の状態パラメータに係る第1の目標値との第1の差分に基づいて、前記パラメータ選択ステップにより選択された前記制御パラメータの値の適合性を判定する第1適合判定ステップと、
前記パラメータ選択ステップにより選択されかつ前記第1適合判定ステップにより適合性があったと判定された前記制御パラメータの値を前記モータ制御部に入力したときの、前記ワイパモータの駆動による前記ワイパ装置の第2の状態パラメータの実測値に基づいて、前記パラメータ選択ステップにより選択された前記制御パラメータの値の適合性を更に判定する第2適合判定ステップと、
をコンピュータに実行させる、ワイパ制御パラメータの適合プログラム。
付記13の構成によれば、第1適合判定部により適合性があったと判定された場合に、第2適合判定部により制御パラメータの値の適合性を更に判定するので、第2適合判定部により適合性を判定する回数を抑制しつつ、適合性を有する制御パラメータの値を効率的に探索、抽出することができる。また、第1の状態パラメータと、第2の状態パラメータの性質を異なるものとすれば、制御パラメータの値の適合性を多面的に判定することができる。このため、複数の要素に関して適合性を有する制御パラメータの値を探索、抽出することができる。
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形および変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
1 ワイパ制御パラメータの適合装置
12 パラメータ選択部
13 シミュレータ
15 第1適合判定部
18 第2適合判定部
40 ワイパ装置
41 モータ制御部
42 ワイパモータ
44 ワイパアーム

Claims (10)

  1. 制御パラメータを用いた制御を実行するモータ制御部と、前記モータ制御部における制御に基づいて駆動されるワイパモータと、前記ワイパモータの駆動軸に接続されたリンク機構と、前記リンク機構の動きに連動して回転駆動されるワイパアームと、を備えるワイパ装置の、前記モータ制御部に入力される前記制御パラメータの値を選択するパラメータ選択部と、
    前記パラメータ選択部により選択された前記制御パラメータの値を前記モータ制御部に入力したときの、前記ワイパモータの駆動軸の角度に対応する角速度、または時間に対応する角度である第1の状態パラメータの計算値を、模擬計算するシミュレータと、
    前記シミュレータにより模擬計算された前記第1の状態パラメータの計算値と、前記第1の状態パラメータに係る第1の目標値との第1の差分に基づいて、前記パラメータ選択部により選択された前記制御パラメータの値の適合性を判定する第1適合判定部と、
    前記パラメータ選択部により選択されかつ前記第1適合判定部により適合性があったと判定された前記制御パラメータの値を前記モータ制御部に入力したときの、前記ワイパモータの駆動による前記ワイパアームの駆動軸の角度に対応する角速度、または時間に対応する角度である第2の状態パラメータの実測値に基づいて、前記パラメータ選択部により選択された前記制御パラメータの値の適合性を更に判定する第2適合判定部と、
    を備える、ワイパ制御パラメータの適合装置。
  2. 前記第1適合判定部は、前記第1の差分と、規定値との比較に基づいて、前記パラメータ選択部により選択された前記制御パラメータの値の適合性を判定する、請求項1に記載のワイパ制御パラメータの適合装置。
  3. 前記第2適合判定部は、前記第2の状態パラメータの実測値と前記第2の状態パラメータに係る第2の目標値との第2の差分に基づいて、前記パラメータ選択部により選択された前記制御パラメータの値の適合性を判定する、請求項1または請求項2に記載のワイパ制御パラメータの適合装置。
  4. 前記第2適合判定部は、時系列信号としての前記第2の差分の二乗和平方根に基づいて、前記パラメータ選択部により選択された前記制御パラメータの値の適合性を判定する、請求項に記載のワイパ制御パラメータの適合装置。
  5. 前記第2適合判定部は、時系列信号としての前記第2の差分の全高調波歪とノイズの実効値の和に基づいて、前記パラメータ選択部により選択された前記制御パラメータの値の適合性を判定する、請求項に記載のワイパ制御パラメータの適合装置。
  6. 前記パラメータ選択部は、前記第2適合判定部による判定結果に基づいて、遺伝的アルゴリズムを用いて新たな前記制御パラメータの値を選択する請求項1~請求項のいずれか1項に記載のワイパ制御パラメータの適合装置。
  7. 前記制御パラメータは、前記第1の目標値を規定する目標値パラメータである、請求項1~請求項のいずれか1項に記載のワイパ制御パラメータの適合装置。
  8. 前記制御パラメータは、前記モータ制御部における制御で使用される制御ゲインである、請求項1~請求項のいずれか1項に記載のワイパ制御パラメータの適合装置。
  9. 制御パラメータを用いた制御を実行するモータ制御部と、前記モータ制御部における制御に基づいて駆動されるワイパモータと、前記ワイパモータの駆動軸に接続されたリンク機構と、前記リンク機構の動きに連動して回転駆動されるワイパアームと、を備えるワイパ装置の、前記モータ制御部に入力される前記制御パラメータの値を選択するパラメータ選択ステップと、
    前記パラメータ選択ステップにより選択された前記制御パラメータの値を前記モータ制御部に入力したときの、前記ワイパモータの駆動軸の角度に対応する角速度、または時間に対応する角度である第1の状態パラメータの計算値を、模擬計算するシミュレーションステップと、
    前記シミュレーションステップにより模擬計算された前記第1の状態パラメータの計算値と、前記第1の状態パラメータに係る第1の目標値との第1の差分に基づいて、前記パラメータ選択ステップにより選択された前記制御パラメータの値の適合性を判定する第1適合判定ステップと、
    前記パラメータ選択ステップにより選択されかつ前記第1適合判定ステップにより適合性があったと判定された前記制御パラメータの値を前記モータ制御部に入力したときの、前記ワイパモータの駆動による前記ワイパアームの駆動軸の角度に対応する角速度、または時間に対応する角度である第2の状態パラメータの実測値に基づいて、前記パラメータ選択ステップにより選択された前記制御パラメータの値の適合性を更に判定する第2適合判定ステップと、
    を備える、ワイパ制御パラメータの適合方法。
  10. 制御パラメータを用いた制御を実行するモータ制御部と、前記モータ制御部における制御に基づいて駆動されるワイパモータと、前記ワイパモータの駆動軸に接続されたリンク機構と、前記リンク機構の動きに連動して回転駆動されるワイパアームと、を備えるワイパ装置の、前記モータ制御部に入力される前記制御パラメータの値を選択するパラメータ選択ステップと、
    前記パラメータ選択ステップにより選択された前記制御パラメータの値を前記モータ制御部に入力したときの、前記ワイパモータの駆動軸の角度に対応する角速度、または時間に対応する角度である第1の状態パラメータの計算値を、模擬計算するシミュレーションステップと、
    前記シミュレーションステップにより模擬計算された前記第1の状態パラメータの計算値と、前記第1の状態パラメータに係る第1の目標値との第1の差分に基づいて、前記パラメータ選択ステップにより選択された前記制御パラメータの値の適合性を判定する第1適合判定ステップと、
    前記パラメータ選択ステップにより選択されかつ前記第1適合判定ステップにより適合性があったと判定された前記制御パラメータの値を前記モータ制御部に入力したときの、前記ワイパモータの駆動による前記ワイパアームの駆動軸の角度に対応する角速度、または時間に対応する角度である第2の状態パラメータの実測値に基づいて、前記パラメータ選択ステップにより選択された前記制御パラメータの値の適合性を更に判定する第2適合判定ステップと、
    をコンピュータに実行させる、ワイパ制御パラメータの適合プログラム。
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