JP7329456B2 - コーナー部材およびコーナー部材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、建築物(構築物を含む)に用いる外装材の長手方向の端部を突き合わせて形成されるコーナー部(出隅部・入隅部)に使用する建築用部材の一例であるコーナー部材に関し、特に、外装材の長手方向に連続する凹凸模様に一体化される凹凸模様を備えて(たとえば模様の連続性に起因して)美観を向上させることのできるコーナー部材およびコーナー部材の製造方法に関する。なお、以下における本発明の説明において、本発明に関して「柄」と「模様」とは同質なものと解することができるために、明確に区別しないで説明する場合がある。
住宅などの建物では、駆体の外側にパネル状の外装材(特に壁面に用いられる外壁材)を張り付け、外壁を形成することが行われている。外壁材は、建物の外観を担うものであるため、多種多様のデザインを有するものが提供されている。たとえば、天然石やレンガなどを積み上げたような風合いを持つ柄を有するものが知られている。
外壁材の施工では、上下左右に隣り合う複数の外壁材の継目、たとえば、同一平面上に継ぎ合わされる部分や出隅部または入隅部のように略直交して継ぎ合わされる部分では、隙間を通じて雨水が浸入したり、外壁材の端縁が露出して外観が低下したりするのを抑制するために、役物(多くの場合は金属製)が取り付けられる。
このような金属製役物として、外壁材の継目を上側より覆うカバー部と、駆体に固定され、カバー部が嵌着するベース部とを備えて、カバー部では、外壁材の表面部に形成された模様目地と連続的に配置可能とされた目地溝を設けるようにすると、外壁材の表面模様と一貫性を有する柄を容易に形成することができ、意匠性に優れているとともに、外壁材の継目に取り付けられるとき、カバー部の目地溝が、外壁材の表面部に形成された模様目地との連続性を保つことができ、外壁の外観を良好に仕上げることができる。
このように役物に柄を形成することにより外壁材の表面模様との一貫性を有することができて好ましいのであるが、このような役物は金属板の表面部にプレス加工により柄付けした後に折曲加工により組み立てて製造されることが一般的である。この場合において、裏側に折り返され、外観に現れない部分にまで柄付けを行なうと、その後の折曲加工の際に曲げ位置に柄が存在すると折り曲げにともない金属板にひずみが発生する。このひずみの発生にともなって金属板はひねったり曲がったりし、不良品が発生しやすくなるという問題点があった。
このような問題点に対して、特許第5394900号公報(特許文献1)は、展開図の外形に沿って打ち抜かれた金属板をプレス加工して柄付けを行い、凹凸する柄の頂部を塗装した後、曲げ位置で折曲加工してカバー部を組み立てる金属製役物の製造方法において、プレス加工では、折曲加工の際に曲げ位置となる部分およびその周辺に、柄の凹凸よりも起伏の小さい略平坦面を形成し、折曲加工では、その略平坦面において金属板を裏側に折り返すことを特徴とする、金属製役物の製造方法を開示する。
この特許文献1に開示された金属製役物の製造方法によると、プレス加工では、展開図の外形に沿って打ち抜かれた金属板において、折曲加工の際に曲げ位置となる部分およびその周辺に、柄の凹凸よりも起伏の小さい略平坦面を形成し、折曲加工では、その略平坦面において金属板を裏側に折り返す。このため、カバー部では、長手方向に沿う2つの側端部において裏側に折り返されている部分およびその周辺が、柄の凹凸よりも起伏の小さい略平坦面の折り曲げによる湾曲面状となる。このため、目地の多い柄についても、折曲加工の際に金属板に発生するひずみを十分低く抑えることができ、ひねりや曲がりの発生が抑制され、外壁の縦方向に対応する長手方向にまっすぐに延びるカバー部を備えた金属製役物が実現される。金属製役物は、外壁材に対する多様なデザインへの要求を満たし、外壁材に許容されるデザインが広範に拡大される。
特許第5394900号公報
ところで、この特許文献1には第2実施形態として出隅部に用いられるカバー(出隅ジョイナー)が図5に表されている。そして、この図5の説明として、出隅ジョイナーは、出隅部の形状に対応し、カバー部では、プレス加工の際に、側端部に対応する曲げ位置となる部分およびその周辺に、柄の凹凸よりも起伏の小さい略平坦面が形成され、折曲加工では、略平坦面において金属板が裏側に折り返されていること、カバー部では、長手方向に沿う2つの側端部において裏側に折り返されている部分およびその周辺が、柄の凹凸よりも起伏の小さい略平坦面の折り曲げによる湾曲面状となっていることが記載されている(第0033段落~第0037段落)。
しかしながら、この特許文献1においては、略180度分だけ折り返される左右両方の側端部についての言及はあるものの、ベース部およびカバー部が横幅方向の中央部において略直角に折り曲がった部分について言及していない。略直角であれ(略直角に限定されるものではない)、略180度であれ、いずれにしても、プレス加工で形成される凹凸柄が折り曲げ位置に存在すると、折り曲げにともない金属板にひずみが発生し、ひずみの発生にともなって金属板はひねったり曲がったりし、不良品が発生しやすくなるという問題点がある。特許文献1に従えば(特許文献1に言及はないものの)略直角に折り曲がった部分にも柄の凹凸よりも起伏の小さい略平坦面を形成することが考えられる。そのように形成すると、すなわち、金属板のひずみの発生を抑制するために、折り曲げ角度が略直角であっても略180度であっても、短絡的に折り曲げ位置に柄を存在しないようにすると柄の連続性が維持できなくなり柄の連続性を維持したいという要望に沿わない。
本発明は、従来技術の上述の問題点に鑑みて開発されたものであり、その目的とするところは、プレス加工により表面に凹凸が施された金属板を折曲加工する際にひずみが発生し難く不良品の発生を抑制することができ、外装材の長手方向に連続する凹凸模様に一体化される模様を備えて美観を向上させることのできるコーナー部(出隅部・入隅部)に使用するコーナー部材およびコーナー部材の製造方法を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明にある局面に係るコーナー部材は以下の技術的手段を講じている。
すなわち、本発明に係るコーナー部材は、金属板を所定の角度に折り曲げ加工した角部を備えたコーナー部材であって、前記角部から両側の斜面に沿って端縁付近に至る略連続する溝部を備え、前記溝部における前記端縁側に、前記溝部の底面から前記端縁に向けて前記溝部上端付近に至る第一膨出部を有し、前記溝部における前記角部側に、前記溝部の底面から前記角部に向けて前記溝部上端付近に至る第二膨出部を有し、前記第一膨出部が前記第二膨出部以上に形成されていることを特徴とする。
好ましくは、前記溝部の底面に略垂直であって前記溝部の角部から端縁への方向と略平行な平面における、前記第一膨出部の断面線の長さが前記第二膨出部の断面線の長さ以上に形成されているように構成することができる。
さらに好ましくは、前記角部が稜線部である出隅コーナー部材、または、前記角部が谷部である入隅コーナー部材のいずれかであるように構成することができる。
さらに好ましくは、前記第一膨出部が前記溝部の底面から端縁に向けて上方に凸状に形成されているように構成することができる。
また、本発明に別の局面に係るコーナー部材の製造方法は以下の技術的手段を講じている。
すなわち、本発明に係るコーナー部材の製造方法は、金属板を所定の角度に折り曲げ加工した角部を備えるコーナー部材の製造方法であって、前記金属板を所定の形状に打ち抜く工程と、端縁側に前記第一膨出部および角部側に前記第二膨出部を備え、前記第一膨出部が前記第二膨出部以上である溝部を形成する工程と、前記第一膨出部よりも端縁にて前記金属板を裏面に折り返す工程と、前記角部で互いに対向する前記第二膨出部の中央付近
を所定の角度に折り曲げる工程とを含むことを特徴とする。
本発明によると、プレス加工により表面に凹凸が施された金属板を折曲加工する際にひずみが発生し難く不良品の発生を抑制することができ、外装材の長手方向に連続する凹凸模様に一体化される模様を備えて美観を向上させることのできるコーナー部(出隅部・入隅部)に使用するコーナー部材およびコーナー部材の製造方法を提供することができる。
本発明に係るコーナー部材の一例である出隅カバーの納まり状態を示す全体斜視図である。 図1の出隅カバーの納まり状態を示す全体断面図である。 図1の出隅カバー(模様省略)の(A)正面図および上面図、(B)側面図および上面図である。 図1の出隅カバー(模様表示)の(A)正面図および断面図、(B)側面図および断面図である。 図1における領域5を下方から上斜め方向を見上げた斜視図である。 (A)図5における領域6Aを拡大した斜視図であって、(B)図6(A)の詳細図であって、(C)図6(B)において平面Sで膨出部を切断したときの断面図であって、(D)図6(C)の変形例を示す断面図である。
以下、本発明に係るコーナー部材の一例である出隅カバー100を本発明の実施の形態として、図面に基づき詳しく説明する。この出隅カバー100は、建築物(構築物を含む)に用いる外装材300の長手方向の端部を突き合わせて形成されるコーナー部(出隅部)に使用する外装用部材であって、特に、プレス加工により表面の長手方向に連続する凹凸模様が施された外装材300の模様と一体化できるとともに、プレス加工により表面に凹凸が施された金属板を折曲加工して出隅カバー100を製造する際に出隅カバー100にひずみが発生し難く不良品の発生を抑制することができる、コーナー部材の一例である。
なお、本発明に係るコーナー部材は、建築物の外装用として屋外に好適に用いられる建築用部材であるが、外装用(屋外)に限定されるものではなく、たとえばショッピングモール内(屋内)のテナント建屋(建築物)のコーナー部に使用することも好ましい。また、本発明に係るコーナー部材は、出隅部として設けられるものに限定されるものではなく、入隅部に設けられるものであっても構わない。ここで、本発明に係るコーナー部材は、このような出隅部・入隅部に好ましく採用されるものであるが、本発明に係るコーナー部材の一例である本実施の形態に係る出隅カバー100は、1枚の金属板を所定の角度であって本実施の形態においては略直角(略90度)に折り曲げ加工した角部が屋外側に出っ張った出隅コーナー部材であるとして説明する。このような出隅カバー100に対して、略直角(略90度)に折り曲げ加工した角部が屋内側に出っ張った入隅コーナー部材でも、さらに角部が略直角でない角度(たとえば60度~150度:折り返す角度である略180度よりは小さい)で折り曲げ加工した角部が屋外側または屋内側に出っ張った出隅コーナー部材または入隅コーナー部材であっても、本発明のコーナー部材に属する。
本実施の形態に係る出隅カバー100を含む外装材300の納まり状態(施工状態)を示す全体斜視図を図1に、この出隅カバー100を含む外装材300の納まり状態(施工状態)を示す全体断面図を図2に、それぞれ示す。さらに、この出隅カバー100の正面図および上面図(ただし、模様省略)を図3に、この出隅カバー100の正面図および断面図(ただし、模様表示かつ重複符号省略)を図4に、それぞれ示す。ここで、図3(A)および図4(A)が正面図および上面図(図3)または断面図(図4)であって、図3(B)および図4(B)が側面図および上面図(図3)または断面図(図4)であって、図4において図3と重複する符号については記載していない。さらに、図1における領域5を下方から斜め上方向(図1に示す黒塗り矢示の方向)を見上げた斜視図を図5に、図5における領域6Aを拡大した斜視図を図6(A)に、図6(A)の詳細図を図6(B)に、図6(B)において平面Sで膨出部を切断したときの断面図を図6(C)に、図6(C)の変形例を示す断面図を図6(D)に、それぞれ示す。
なお、限定されるものではないが、この出隅カバー100の働き幅(外装材300の表面に形成された凹凸の模様に対応する模様が形成された部分であって施工後に目視にて認識できる部分)Lは400mm程度である。この働き幅Lは外装材300および出隅カバー100について共通、かつ、外装材300および出隅カバー100の表面にプレス加工で施される模様が共通であることにより、垂直方向に積み重ねられる(横張りで施工される)複数の外装材300および垂直方向に積み重ねられる(外装材300と同数の)複数の出隅カバー100により、外装材300の表面および出隅カバー100の表面に施された模様の連続性が実現される。ちなみに、外装材300の長手方向の長さは3000mm~4000mm程度である。
まず、この出隅カバー100が備える特徴的な構造について、その概略を説明する。なお、垂直方向および水平面等については、図1に示される方向および面等である。また、これらの図において模様が表されている場合には、後述する表面が窪んだ溝部1110にグレー色のハッチングを施している。
この出隅カバー100は、建築物の出隅に設けられた敷目板(ここでは出隅ベース)200に係合される建築外装用コーナー部材であって、敷目板200は屋外側へ突出し垂直方向に連続した嵌合部210を備える。出隅カバー100は、出隅を略直角状に覆う化粧面部110と、嵌合部210に係合される係合部120とを含む。
この出隅カバー100は、1枚の金属板を所定の角度(限定されるものではないが本実施の形態に係る出隅カバー100においては略直角である略90度であって屋外側へ出っ張ることになる角度)に折り曲げ加工した角部1145(より詳しくは山型連設部1140および連接角部1150であって略直角部160と記載する場合がある)を備えたコーナー部材であって、角部1145から両側の斜面に沿って端縁1130付近に至る略連続する、少なくとも箱目地(限定されるものではないが対向する2つの略平坦な傾斜面1114と1つの略平坦な底面1110Dとを備え断面が略台形形状に形成されている)を含む溝部1110を備える。そして、溝部1110における端縁1130側に、溝部1110の底面1110Dから端縁1130に向けて溝部1110の上端1110U付近に至る第一膨出部1111を有するとともに、溝部1110における角部1145側に、溝部1110の底面1110Dから角部1145に向けて溝部1110の上端1110U付近に至る第二膨出部1112を有する。さらに、これらの第一膨出部1111と第二膨出部1112との間には、第一膨出部1111が第二膨出部1112以上に形成されているという関係がある。
また、限定されるものではないが、第一膨出部1111が第二膨出部1112以上に形成されているとは、図6に示すように、溝部1110の底面1110Dに略垂直であって底面1110Dに含まれる箱目地における端縁1130から角部1145への辺1110Mと略平行な平面S(辺1110Mと略平行に溝部1110の底面1110Dに図6(A)および図6(B)の白抜き矢示に示すように略垂直に突き刺された平面S)における、第一膨出部1111の断面線の長さL(1)が第二膨出部1112の断面線L(2)の長さ以上に形成されていることを意味する。
また、上述したように、本発明に係るコーナー部材は出隅用に限定されるものではなく入隅部に設けられるものであっても構わず、このコーナー部材が出隅コーナー部材であるときには角部1145が稜線部(屋外側へ角部1145が出っ張っている)であって、このコーナー部材が入隅コーナー部材であるときには角部1145が谷部(屋内側へ角部1145が出っ張っている)となる。
また、限定されるものではないが、第一膨出部1111が溝部1110の底面1110Dから端縁1130に向けて上方に凸状に形成されているようにすることもできる。
以上のように、出隅カバー100はこのような特徴的な構造を備える建築外装用コーナー部材である。以下において、図1~図6を参照して、この出隅カバー100について詳しく説明する。
まず、図1および図2を参照して、この出隅カバー100の納まり状態(施工状態)について説明する。
この出隅カバー100は、外装材300の長手方向の端部が突き合わせられて形成されたコーナー部(出隅部)の敷目板200に係合されて固定される。この敷目板200は、壁下地であるコーナー支柱500に胴縁400(または胴縁410)を介してタッピングビス等の締結部材404(または締結部材414)により固定されている。また、コーナー支柱500には、胴縁400(または胴縁410)がタッピングビス等の締結部材402(または締結部材412)により固定されている。なお、図2の点線で示す円形領域に、図3(A)および図3(B)に示すEPDM(エチレン・プロピレンゴム)等の水密部材140を垂直方向に連続して設けることも好ましい。ここで、後述するように、この出隅カバー100と組み合わせて施工される外装材300の表面には凹凸の模様が形成されているために、図2の点線で示す円形領域において、外装材300の目地最深部(最も凹な部分であって後述する溝部3110)に当接する水密部材140と外装材300の柄トップ位置(最も凸な部分であって後述する山型部3120:表面そのもの)に当接する水密部材140とでは、その圧接状態が異なり施工後の水密部材140の形状が異なる。
なお、この図2に示す出隅カバー100の納まり状態における敷目板200の取付方法(固定方法)は、上述した方法に限定されるものではなく、たとえば胴縁400(または胴縁410)を介さないでコーナー支柱500に敷目板200を直接固定する方法であっても構わない。
ここで、出隅カバー100(化粧面部110および2つの係合部120)および敷目板200は、金属製薄板材、たとえば、鉄、アルミニウム、銅、ステンレス、チタン、アルミ・亜鉛合金メッキ鋼板、ホーロー鋼板、クラッド鋼板、ラミネート鋼板(塩ビ鋼板等)、サンドイッチ鋼板(制振鋼板等)等(これらを各種色調に塗装した金属製カラー板を含む)の一種、または、合成樹脂製板材、たとえば塩化ビニル樹脂、ポリカーボネイト樹脂等(これらを各種色調に塗装した合成樹脂製カラー板を含む)の一種を、ロール成形、プレス成形、押出成形、切り欠き加工等によって各種形状に成形したものである。
敷目板200は垂直方向に長い長尺状板材であり、図示するように、少なくとも(出隅カバー100の係合部120に係合することのできる)嵌合部210を含んで形成したものである。
化粧面部110の表面(屋外側)は、外装材300の化粧面の意匠および断面の形状によって適宜定められるものであり、図1に示すような外装材300を使用して壁体を形成する場合には、図4(A)および図4(B)に示すような化粧面部110となる。限定されるものではないが、ここでは、出隅カバー100の化粧面部110にプレス加工により形成される凹凸模様は、溝部1110(ここには傾斜面1114を含む)、山型部1120、細溝部1122、山型部1120を垂直方向に繰り返す模様であって、山型部1120に対して溝部1110が(寸法H:1~3mm程度)凹んで(窪んで)いる。なお、外装材300は、図5および図6に示すように、外装材300の表面(屋外側)にプレス加工により形成される凹凸模様は、溝部3110(ここには傾斜面3114を含む)、山型部3120、細溝部3122、山型部3120を垂直方向(外装材300の長手方向に垂直な方向)に繰り返す模様であって、山型部3120に対して溝部3110が(寸法H:1~3mm程度)凹んで(窪んで)いる。
このような外装材300に出隅カバー100を組み合わせて施工することにより(溝部1110に溝部3110を、山型部1120に山型部3120を、細溝部1122に細溝部3122を、山型部1120に山型部3120を、それぞれ位置合わせして施工することにより)、この出隅カバー100により、コーナー部においても外装材300の長手方向に連続する凹凸模様で一体化された模様を備えた建築物(構築物を含む)外装の美観(特にコーナー部でも平面部から連続する模様の連続性に起因する美観)を向上させることができる。
なお、図3および図4に示すこの出隅カバー100は、図1に示すように、垂直方向に連結させて使用される。この場合において、限定されるものではないが、図3および図4
に示すオス部110Mがメス部110Fに挿入されて(オス部110Mが屋外側から外観上見えないようにオス部110Mにメス部110Fを重ねて)連結される。この場合において、この出隅カバー100の係合部120が敷目板200の嵌合部210に係合された後に、オス部110Mがメス部110Fに挿入されて垂直方向に連続する2つ以上のこの出隅カバー100が連結される。このように連結された場合、図4の上図における最も右側の傾斜面1114および底面1110Dと最も左側の傾斜面1114とにより、連結された2つの出隅カバー100間の溝部1110が形成される。
すなわち、出隅カバー100の働き幅Lにおいては、施工後は下方から上方へ(図4の上図では左から右へ)、「(上り)傾斜面1114、山型部1120、細溝部1122、山型部1120、(下り)傾斜面1114および溝部1110」で1組となる模様を8組備える。上述したように、このような出隅カバー100とこれらの凹凸模様をそれぞれ位置合わせして外装材300が施工されるために、外装材300の表面(屋外側)にプレス加工により形成される凹凸模様も、外装材300の働き幅Lにおいては、施工後は下方から上方へ、「(上り)傾斜面3114、山型部3120、細溝部3122、山型部3120、(下り)傾斜面3114および溝部3110」で1組となる模様を8組備える。なお、傾斜面1114および傾斜面3114については、この段落以外で(図面を含めて)上りと下りとを区別していない。
そして、この出隅カバー100は、化粧面部110から裏面へ化粧面部110を折返部150にて折り返して(略180度折り曲げて)、さらに所定の形状を備えた係合部120が(折り曲げ加工等により)形成されている。すなわち、この出隅カバー100は、化粧面部110とその裏面に形成される係合部120とを別部材で形成するのではなく、一部材で化粧面部110と係合部120とが形成されている。また、この出隅カバー100の化粧面部110の裏面(係合部120と同じ側)には、胴縁400(または胴縁410)とこの出隅カバー100とを(係合部120と嵌合部210とによる係合に加えて)補助的に接合するためのタッピングビス等の締結部材の貫通孔110Hを備えたステー130が(折り曲げ加工等により)形成されている。このように、一部材で出隅カバー100を形成するとともに、化粧面部110の裏面に係合部120および/またはステー130を形成するためには、化粧面部110から裏面へ化粧面部110を折返部150にて折り返す(略180度折り曲げる)必要がある。
一部材で形成され、かつ、このような形状を備えたこの出隅カバー100は、1枚の金属板を、略直角(限定されるものではないが少なくとも折返部150における略180度よりも小さい角度)に折り曲げ加工した角部1145、および、化粧面部110から裏面へ折り返しされた(略180度折り曲げられた)折返部150を備える。このように折り曲げ加工される際において、曲げ位置に柄が存在すると折り曲げにともない金属板にひずみが発生する。このひずみの発生にともなって金属板はひねったり曲がったりし、不良品が発生しやすくなるという問題点がある。その一方、コーナー部においても柄の連続性は維持したいという(相反する)要望がある。
このため、上述したように(図6に示すように)、第一膨出部1111と第二膨出部1112との間には、第一膨出部1111が第二膨出部1112以上に、より具体的には、溝部1110の底面1110Dに略垂直であって底面1110Dに含まれる箱目地における端縁1130から角部1145への辺1110Mと略平行な平面Sにおける、第一膨出部1111の断面線の長さL(1)が第二膨出部1112の断面線L(2)の長さ以上に、形成されている。
このように、この出隅カバー100においては、
(A)折り曲げ角度のより大きい端縁1130側の第一膨出部1111を第二膨出部1112よりも大きいか等しく(断面線L(2)より長いか等しい断面線L(1)で)溝部1110の底面1110Dから溝部1110の上端1110U付近へ至らしめて、
(B)折り曲げ角度のより小さい角部1145(ここでは連接角部1150)側の第二膨出部1112を第一膨出部1111よりも小さいか等しく(断面線L(1)より短いか等しい断面線L(2)で)溝部1110の底面1110Dから溝部1110の上端1110
U付近へ至らしめて、
(C)折り曲げにともない金属板に発生するひずみを抑制するともに、溝部1110による柄の連続性(特にコーナー部である略直角部160における断面線L(2)が断面線L(1)以下であることに起因した溝部1110の連続性を確保)を確保することにより、相反する要望を実現している。
すなわち、本発明に係るコーナー部材において、端縁1130に比べて角部1145の折曲角度は小さいので金属板に発生するひずみの影響が発生しにくいためにその影響よりも、コーナー部材が備えるコーナー部(ここでは略直角部160)における溝部1110により発現する柄の連続性を優先している。
このような特徴に加えて、図6(D)に示すように、断面線L(1)および/または断面線L(2)は、上方に凸状または下方に凸状に形成されていることも好ましい。さらに、この形成される凸状は、一定の曲率ではなく最凸部が断面線の中点になくて底面1110D側または上端1110U側にずれていても構わない(図6(D)の太い点線)。
なお、本実施の形態では溝部1110として箱目地について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、底面が円弧状の断面U字形状の溝部(図示せず)や底面が鋭角状の断面V字形状の溝部(図示せず)などであってもよい。
また、溝部1110であっても、本実施の形態の細溝部1122のように溝幅および溝深さが相当に小さい場合には、細溝部1122(溝部1110)の形状にかかわらず、上述した特徴を備えなくても、端縁1130においても角部1145においても(溝幅および溝深さが相当に小さいことに起因して)金属板に発生するひずみの影響は問題とならない。
すなわち、全ての溝部1110に上述した特徴を備えている必要はなく、成形時に金属板に発生するひずみの影響が生じる溝部1110に上述した特徴を備えていればよい。
以上のような構造を備えた出隅カバー100の製造方法について以下に説明する。
<1>打ち抜き工程
1枚の金属板を所定の形状に打ち抜く。
<2>模様形成工程
少なくとも箱目地(限定されるものではないが対向する2つの略平坦な傾斜面1114と1つの略平坦な底面1110Dとを備え断面が略台形形状に形成されている)を含むとともに、端縁1130側に第一膨出部1111および角部1145側に第二膨出部1112を備える溝部1110を含む模様をプレス加工で形成する。このとき、第一膨出部1111が第二膨出部1112以上であるように溝部1110を形成する。より詳しくは、図6に示すように、溝部1110の底面1110Dに略垂直であって底面1110Dに含まれる箱目地における端縁1130から角部1145への辺1110Mと略平行な平面Sにおける、第一膨出部1111の断面線の長さL(1)が第二膨出部1112の断面線L(2)の長さ以上に、溝部1110を形成する。このとき、これらの断面線L(1)および/または断面線L(2)は、上方に凸状または下方に凸状に形成されていることも好ましい。さらに、この形成される凸状は、一定の曲率ではなく最凸部が断面線の中点になくて底面1110D側または上端1110U側にずれていても構わない。
<3>端縁折り返し工程
第一膨出部1111よりも端縁1130にて金属板を裏面に折り返す。
<4>角部形成工程
角部1145で互いに対向する第二膨出部1112の中央付近を所定の角度(ここでは略直角)に折り曲げる。
なお、本発明に係るコーナー部材の特徴と直接的な関係が低いために上述した製造方法には示していないが、上述した<2>模様形成工程より後に(化粧面110の表面に凹凸模様が形成された後に)、係合部120および/またはステー130が形成される。
以上のようにして、プレス加工により表面に凹凸が施された金属板を折曲加工する際にひずみが発生し難く不良品の発生を抑制することができ、外装材の長手方向に連続する凹凸模様に一体化される模様を備えて美観を向上させることのできるコーナー部(出隅部・
入隅部)に使用するコーナー部材(本実施の形態においては出隅カバー100)およびコーナー部材の製造方法(同じく本実施の形態においては出隅カバー100の製造方法)を提供することができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、コーナー部(出隅部・入隅部)に使用するコーナー部材に好ましく、プレス加工により表面に凹凸が施された金属板を折曲加工する際にひずみが発生し難く不良品の発生を抑制することができ、外装材の長手方向に連続する凹凸模様に一体化される模様を備えて美観を向上させることができる点で特に好ましい。
100 出隅カバー
110 化粧面部
120 係合部
200 敷目板
210 嵌合部
300 外装材
400 胴縁
500 コーナー支柱

Claims (4)

  1. 金属板を所定の角度に折り曲げ加工した角部を備えたコーナー部材であって、
    前記角部から両側の斜面に沿って端縁付近に至る略連続する溝部を備え、
    前記溝部における前記端縁側に、前記溝部の底面から前記端縁に向けて前記溝部上端付近に至る第一膨出部を有し、
    前記溝部における前記角部側に、前記溝部の底面から前記角部に向けて前記溝部上端付近に至る第二膨出部を有し、
    前記溝部の底面に略垂直であって前記溝部の角部から端縁への方向と略平行な平面における、前記第一膨出部の断面線の長さが前記第二膨出部の断面線の長さ以上に形成されていることを特徴とする、コーナー部材。
  2. 前記角部が稜線部である出隅コーナー部材、または、前記角部が谷部である入隅コーナー部材のいずれかであることを特徴とする、請求項1に記載のコーナー部材。
  3. 前記第一膨出部が前記溝部の底面から端縁に向けて上方に凸状に形成されていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のコーナー部材。
  4. コーナー部材の製造方法であって、前記コーナー部材は金属板を所定の角度に折り曲げ加工した角部を備えるとともに前記角部から両側の斜面に沿って端縁付近に至る略連続する溝部を備え、前記溝部における前記端縁側に前記溝部の底面から前記端縁に向けて前記溝部上端付近に至る第一膨出部を有し、前記溝部における前記角部側に前記溝部の底面から前記角部に向けて前記溝部上端付近に至る第二膨出部を有し、前記製造方法は、
    前記金属板を所定の形状に打ち抜く工程と、
    前記溝部の底面に略垂直であって前記溝部の角部から端縁への方向と略平行な平面における、前記第一膨出部の断面線の長さが前記第二膨出部の断面線の長さ以上である溝部を形成する工程と、
    前記第一膨出部よりも端縁にて前記金属板を裏面に折り返す工程と、
    前記角部で互いに対向する前記第二膨出部の中央付近を所定の角度に折り曲げる工程とを含むことを特徴とする、コーナー部材の製造方法。
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