JP7329408B2 - 植物ベースのクリーム代替物の製造法 - Google Patents

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Description

本発明は植物ベースのクリーム代替物の製造法に関する。
カゼインなどの乳タンパク質は高濃度の溶液でも低粘度であり、高い乳化性と溶解性を併せ持つことから、クリーム代替物の原料として広く用いられている。
一方、近年は動物性食品素材の消費量の急激な増加により、供給不安や価格の高騰が懸念されている。さらに、それに伴う肥満、糖尿病などの健康障害も深刻な問題となり、食生活による健康改善に関心が集まっている。洋菓子においても、高油分・高カロリーの生クリームの代わりに純植物性の低カロリーのクリーム代替物の使用や、野菜や豆乳を使用するなど、健康を意識したヘルシースイーツ市場が活性化している。
しかしながら、一般に大豆タンパク質やエンドウタンパク質などの植物性タンパク質は、乳化性、ホイップ性、溶解性、溶液にしたときの粘度の高さといった点で乳タンパク質に劣っており、増粘や凝集物の発生などの問題が乳タンパク質よりも生じやすく、その配合量やクリーム代替物の機能が制限されてしまう。このような点が阻害要因となり、クリーム代替物の分野においては植物性タンパク質の乳タンパク質の代替物としての利用が、なかなか進まないのが現状である。
乳タンパク質との代替目的で、近年は豆乳等の植物性タンパク質を使用したクリーム代替物が検討されている。例えば特許文献1では、糖類9~40質量%、油脂20~35質量%、豆乳5~9質量%、レシチン0.13~0.20質量%、HLB10~12のショ糖脂肪酸エステル0.04~0.40質量%及び水を含むホイップ用のクリーム代替物が提案されている。
上記文献および本明細書内に示される文献は、出典明示により本明細書に組み込まれる。
特開2011-83205号公報
特許文献1の技術では豆乳を多量に配合すると粘度が上昇し、製造が困難となってしまい、植物性タンパク質の配合量が制限される場合がある。
本発明者らは、植物性タンパク質素材を配合し、乳タンパク質を添加しなくても、満足のいく乳化性や乳化安定性を有する、植物ベースのクリーム代替物を製造できる技術を提供することを課題とする。
本発明者らは、クリーム代替物の原料であるタンパク質素材として、乳タンパク質の代替として特定の植物性タンパク質素材を選択し、これを添加したところ、乳タンパク質を添加しなくとも、満足のいく乳化性や乳化安定性を有する、植物ベースのクリーム代替物が得られることを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち本発明は、以下のような構成を包含するものである。
(1)全タンパク質に対する植物性タンパク質の割合が50質量%以上、乳タンパク質の割合が50質量%未満である、植物ベースのクリーム代替組成物の製造において、
原料として下記a)~d)の要件を満たす植物性タンパク質素材を用いることを特徴とする、植物ベースのクリーム代替物の製造法:
a)固形分中のタンパク質含量が50質量%以上、
b)NSIが67以上、
c)分子量分布の測定結果で10000Da以上の面積比率が30~80%、かつ2000Da以上10000Da未満の面積比率が20~50%、
d)22質量%溶液を80℃で30分間加熱したときにゲル化しないこと、
(2) 該植物性タンパク質素材が、さらに下記e)の特徴を有する、前記(1)記載の製造法:
e)タンパク質含量が10質量%となるように調製した水溶液の粘度が、50mPa・s以下である、
(3)該クリーム代替物の原料として、乳タンパク質を含まない、前記(1)又は(2)記載の製造法、
(4)クリーム代替物がホイップ用である、前記(1)~(3)の何れか1項記載の製造法。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
(植物ベースのクリーム代替物)
本明細書において、「クリーム代替物」の用語は、油脂、タンパク質、炭水化物、水などの基礎原料を混合し、水中油型に乳化して得られるクリーム様の組成物をいう。その用途の一つとしては、ホイップクリームが挙げられる。これは泡立器具や専用のミキサーを用いてホイップし、洋菓子や和菓子等の菓子、パン、デザートなどのトッピング(飾り付け)やナッペ(表面コーチング)、フィリング等の用途に使用される。また他の用途としてはスープやスパゲッティソース等に使用される調理用クリーム、ドリンクベース、パンや菓子等の物性改良のための練り込み用クリーム等が挙げられる。
本明細書において「植物ベース」という用語は、植物原料を主体とすることを意味し、特に含まれるタンパク質が主に植物由来であることを指す。
より具体的には、クリーム代替物が植物ベースであるためには、クリーム代替物中に含まれる全タンパク質に対する植物性タンパク質の割合が50質量%以上である。ある実施形態における該割合は、より好ましくは55質量%以上、60質量%以上、65質量%以上、70質量%以上、75質量%以上、80質量%以上、85質量%以上、90質量%以上、95質量%以上又は97質量%以上であることができ、最も好ましくは100質量%である。
また、ある実施形態において、クリーム代替物中に含まれる全タンパク質に対するカゼイン塩や脱脂粉乳等に由来する乳タンパク質の割合は、50質量%未満である。ある実施形態における該割合は、より好ましくは45質量%以下、40質量%以下、35質量%以下、30質量%以下、25質量%以下、20質量%以下、15質量%以下、10質量%以下、5質量%以下又は3質量%以下であることができ、最も好ましくは0質量%である。すなわちクリーム代替物の原料として乳タンパク質を含まないことが最も好ましい。これによって植物性タンパク質による乳タンパク質からの代替効果がより高まり、本発明の効果が一層有意義なものとなる。
(植物性タンパク質素材)
本発明の植物ベースのクリーム代替物(以下、「本クリーム代替物」と称する。)は、植物性タンパク質素材を原料とする。
本明細書において「植物性タンパク質素材」の用語は、植物性タンパク質を主成分とし、各種加工食品や飲料に原料として使用されている食品素材を指す。該植物性タンパク質素材の由来の例として、大豆、エンドウ、緑豆、ルピン豆、ヒヨコ豆、インゲン豆、ヒラ豆、ササゲ等の豆類、ゴマ、キャノーラ種子、ココナッツ種子、アーモンド種子等の種子類、とうもろこし、そば、麦、米などの穀物類、野菜類、果物類などが挙げられる。一例として大豆由来のタンパク質素材の場合、脱脂大豆や丸大豆等の大豆原料から、さらにタンパク質を濃縮加工して調製されるものであり、一般には分離大豆タンパク質、濃縮大豆タンパク質や粉末豆乳、あるいはそれらを種々加工したものなどが概念的に包含される。
本クリーム代替物は、タンパク質として任意の植物性タンパク質素材が選択されて、上記の組成範囲となるように添加されるのみでは、乳化性や乳化安定性において満足できる品質のクリーム代替物を得ることが困難である。すなわち、上記組成範囲において下記に示すa)~d)の全特徴を満たす特定の植物性タンパク質素材を選択し、組み合わせることが本発明において重要である。
a)タンパク質純度
本クリーム代替物に用いられる特定の植物性タンパク質素材は、固形分中のタンパク質含量が50質量%以上である。該タンパク質含量の値は60質量%以上、70質量%以上、80質量%以上、85質量%以上、90質量%以上又は95質量%以上とすることもできる。
上記範囲に含まれる植物性タンパク質素材の種類としては、分離タンパク質(protein isolate)が好ましく、例えば大豆由来のタンパク質素材の場合であれば、分離大豆タンパク質などが含まれる。
タンパク質の純度が高い上記範囲に含まれる植物性タンパク質素材を用いることは、クリーム代替物中のタンパク質含有量を効率的に高めるのに好適である。タンパク質含量が50質量%に満たないタンパク質含量が低いものを使用した場合、タンパク質を高度に含有させるために、より多量に該素材を配合する必要が生じる。該配合量が多くなると、他の原料の配合に制約が生じるなどの別の問題が発生しやすい。
b)タンパク質のNSI
本クリーム代替物に用いられる特定の植物性タンパク質素材は、タンパク質の溶解性の指標として用いられているNSI(Nitrogen Solubility Index:窒素溶解指数)が67以上のものである。より好ましくはNSIが70以上、75以上、80以上、85以上、90以上、95以上又は97以上のものを用いることができる。例えば、NSIが高い植物性タンパク質素材としては、タンパク質が不溶化される処理、例えば酵素分解処理やミネラルの添加処理等、がされていないもの、あるいは当該不溶化処理がなされていてもその後に溶解処理がなされているものなどを用いることが好ましい。
植物性タンパク質素材のNSIが高いことは、水への分散性が高いことを示し、本クリーム代替物の分散安定性に寄与し得る。NSIが低すぎるとクリーム代替物自体に沈殿が生じやすくなり、保存安定性が低下して好ましくない。
なお、NSIは後述する方法に基づき、全窒素量に占める水溶性窒素(粗タンパク)の比率(質量%)で表すものとし、本発明においては後述の方法に準じて測定された値とする。
c)分子量分布
本クリーム代替物に用いられる特定の植物性タンパク質素材は、ゲルろ過による分子量を測定した場合に、その分子量分布の面積比率は、10000Da以上が30~80%、2000Da以上10000Da未満が20~50%である。また、ある実施形態において、2000Da未満の面積比率は15%以下である。
10000Da以上の面積比率はさらに、30~75%、35~75%、40~70%又は45~70%であるのが好ましい。
2000Da以上10000Da未満の面積比率はさらに、20~45%、25~45%、25~40%又は25~35%であるのが好ましい。
2000Da未満の面積比率はさらに、15%以下、13%以下、9%以下、8%以下又は7%以下であるのが好ましい。また下限は特に限定されないが、例えば0%以上、1%以上、1.5%以上、2%以上又は3%以上が挙げられる。
植物性タンパク質素材の分子量分布がこのような範囲にあることは、何ら分解処理等がされていない未分解のタンパク質よりも中程度に低分子化されたものが多いことを示す一方、高度に分解された低分子のペプチドは少ないことを示している。該植物性タンパク質がかかる分子量分布を有することは、本クリーム代替物自体の乳化性や乳化安定性などに寄与し得る。
なお、分子量分布の測定は、後述する方法に基づくものとする。
d)加熱ゲル化性
本クリーム代替物に用いられる特定の植物性タンパク質素材は、この溶液を高濃度で加熱したときにゲル化性を示さないものであることが好ましい。ゲル化性の有無は、より詳細には後述する方法により確認するものとするが、22質量%溶液を80℃で30分間加熱したときに、該溶液がゲル化しないことが重要である。
植物性タンパク質素材に加熱ゲル化性がないことは、本クリーム代替物の溶液粘度が低く、加熱殺菌されてもクリーム代替物の粘度が上昇しにくいことを示し、本クリーム代替物の温度変化に対する安定性に寄与する。植物性タンパク質素材が加熱ゲル化性を有すると、加熱によりクリーム代替物中のタンパク質が架橋反応を起こし、凝集の発生により粘度上昇を引き起こしてしまうため、好ましくない。
NSIが高い植物性タンパク質素材は、その高濃度溶液において加熱によるゲル化性を示すことが一般的である。一方で、分子量分布で高分子量の領域の面積比率が低くなっている植物性タンパク質は、加熱ゲル化性を示しにくくなる一方、NSIが90未満となって溶解性が低下することが一般的である。しかし、本クリーム代替物に用いられる上記特定の植物性タンパク質素材は、高分子領域の面積比率を若干低くすることにより、タンパク質のNSIを高く維持しながら、加熱によるゲル化性を示さないものである。
e)粘度
本クリーム代替物に用いられる特定の植物性タンパク質素材は、上記a)~d)の特性を満たせば必須に限定される特性ではないが、この植物性タンパク質素材溶液の粘度を一定条件で測定したときに、低粘度であることが好ましく、具体的には50mPa・s以下、好ましくは40mPa・s以下、より好ましくは35mPa・s以下、さらに好ましくは30mPa・s以下、さらにより好ましくは20mPa・s以下、またさらに好ましくは15mPa・s以下が好ましい。また、粘度の下限は特に限定されないが、例えば0.5mPa・s以上、1mPa・s以上等が挙げられる。
なお、粘度は後述する方法により測定する。
f)分子量分布調整処理
上記植物性タンパク質素材は、植物性タンパク質をわずかに分解させることにより、またはある程度分解させた後に、上記の分子量の比率となるようにろ過、ゲルろ過、クロマトグラフィー、遠心分離、電気泳動等の技術を組み合わせることにより得られ得る。また、上記処理に、わずかな変性処理を組み合わせてもよいし、変性処理を行わなくてもよい。タンパク質を分解または変性させる処理の例として、酵素処理、酸処理、アルカリ処理、加熱処理、冷却処理、高圧処理、減圧処理、有機溶媒処理、ミネラル添加処理、超臨界処理、超音波処理、電気分解処理、及びこれらの組み合わせ等が挙げられる。また、これらの処理の組み合わせの際、原料から全ての処理を連続で行ってもよいし、時間を置いてから行ってもよい。例えば、ある処理を経た市販品を原料として他の処理を行ってもよい。これらの処理の条件、例えば酵素活性、酸、アルカリ、溶媒、ミネラル等の濃度、温度、圧力、出力強度、電流、時間等は、当業者が適宜設定できる。本明細書において、このような処理を便宜上「分子量分布調整処理」と称する。なお、上記特性を満たす限り、分子量分布調整処理を経た植物性タンパク質素材と、分子量分布調整処理を経ていない植物性タンパク質を混合して、本クリーム代替物に用いられる特定の植物性タンパク質素材としてもよい。この場合、両者の比率(分子量分布調整処理を経た植物性タンパク質素材:分子量分布調整処理を経ていない植物性タンパク質)は上記特性を満たす範囲で適宜調整可能であるが、質量比で例えば1:99~99:1、例えば50:50~95:5、75:25~90:10等が挙げられる。ある実施形態では、分子量分布調整処理を経た植物性タンパク質素材のみを本クリーム代替物に用いられる特定の植物性タンパク質素材とする。
本クリーム代替物中の植物性タンパク質素材の含量は、該クリーム代替物の固形分中にタンパク質換算で0.2~70質量%、0.5~60質量%、0.5~50質量%又は0.5~40質量%等とすることができる。
<その他の原料>
本クリーム代替物には、植物性タンパク質素材以外のの各種原料を本クリーム代替物の実施形態や、最終製品の実施形態に合わせ、必要に応じて含有させることができる。
(油脂)
本クリーム代替物は、通常は油脂を水中油型乳化物の形態で含む。油脂種は特に限定されないが、全油脂中の植物性油脂の割合を50質量%以上とするのが好ましい。ある実施形態における該割合は、より好ましくは55質量%以上、60質量%以上、65質量%以上、70質量%以上、75質量%以上、80質量%以上、85質量%以上、90質量%以上、95質量%以上又は97質量%以上とすることができ、最も好ましくは100質量%である。
例えば、植物性油脂としては、大豆油、菜種油、コ-ン油、綿実油、落花生油、ヒマワリ油、米油、サフラワ-油、オリ-ブ油、ゴマ油、パーム油、パーム核油、ヤシ油などを用いることができ、これらを分別、水素添加、エステル交換等を施した加工油脂、さらにこれらの混合油脂等が使用できる。また、中鎖脂肪酸や多価不飽和脂肪酸を含有する油脂も使用できる。また、植物性油脂は微生物由来の油脂に置き換えることもできる。
ホイップ用途においては、通常は、融点の低い液状~半固形油脂を使用する方が好ましく、具体的には上昇融点が15~40℃程度の油脂を用いるのが好ましい。が好ましい。また、ホイップ用途においては、本クリーム代替物に含まれる油脂全体に対して、ラウリン系油脂の含量が50重量%以上であるのが好ましく、より好ましくは60重量%以上であり、更に好ましくは80重量%以上である。ラウリン系油脂の使用により、ホイップ後のクリーム代替物の耐熱保形性が向上し、良好な口溶けを持たせることができる。ラウリン系油脂としては例えば、ヤシ油、パーム核油、パーム核油を分別して得られるパーム核オレイン、パーム核ステアリン等の分別油、及びこれらの硬化油等が挙げられ、これらから選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。更に好ましくは硬化パーム核油または硬化分別パーム核油等が例示できる。
本クリーム代替物中の油脂含量は、該組成物の固形分中に2~60質量%、5~55質量%、10~50質量%又は15~45質量%等とすることができる。本クリーム代替物中の油脂含量がかかる範囲にあると、油脂に由来する濃厚な口あたり、風味を得ることができ、また乳化安定性も良好となる。
本クリーム代替物に含まれる全油脂中の固体脂含量(SFC)は、該クリーム代替物で求められる物性に合わせて適宜調製することができ、特に限定はされないが、例えばホイップ用途においては10℃で60~95%、30℃で2~3%、35℃で0~1.5%程度であることが、ホイップ性および口どけの点で好ましい。
なお、上記油脂含量は、植物性タンパク質素材に油脂が含まれる場合には、該タンパク質素材中の油脂の量を含めて油脂の含量が算出される。なお、油脂含量は、酸分解法により測定される。
(炭水化物)
本クリーム代替物は、通常は炭水化物を含む。
本クリーム代替物に含まれる炭水化物の具体例として、でん粉を含む糖質と食物繊維が挙げられる。より具体的に、炭水化物としては、果糖、ブドウ糖、砂糖、麦芽糖、乳糖、トレハロース、水飴、カップリングシュガー、はちみつ、異性化糖、転化糖、オリゴ糖(イソマルトオリゴ糖,還元キシロオリゴ糖、還元ゲンチオオリゴ糖、キシロオリゴ糖、ゲンチオオリゴ糖、ニゲロオリゴ糖、テアンデオリゴ糖、大豆オリゴ糖等)、糖アルコール(マルチトール、エリスリトール、ソルビトール、パラチニット、キシリトール、ラクチトール、還元水飴等)、デキストリン、澱粉類(生澱粉、加工澱粉等)が挙げられる。また食物繊維としては、ポリデキストロース、難消化性デキストリン等が挙げられる。
本クリーム代替物中の炭水化物含量は、該組成物の固形分中に0~80質量%、5~75質量%、10~70質量%又は15~65質量%とすることができる。
(乳化剤)
本クリーム代替物は、ある態様では乳化剤を含むことが乳化性および乳化安定性の点で好ましい。また、ある態様では乳化剤を含まないことも可能である。ここで乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、ポリソルベート、レシチンやその酵素分解品などが例示される。これら乳化剤は単独又は複数を組み合わせて選択しても良い。
本クリーム代替物中の乳化剤の配合量は、本クリーム代替物の実施形態に応じて適宜調整することができる。
(塩類)
本クリーム代替物は、ある態様では塩類を含むことが溶液中のイオン強度の調整や緩衝効果の点で好ましい。塩類としては、例えばリン酸やポリリン酸のアルカリ金属塩、クエン酸のアルカリ金属塩などを使用することができる。
(安定剤)
本クリーム代替物は、ある態様では安定剤を含むことが保形性や離水耐性向上の点で好ましい。安定剤としては、例えばキサンタンガム、グアーガム、カラギーナン、CMC、微結晶セ
ルロース、加工澱粉などを適量使用することができる。
(その他添加物)
本クリーム代替物には、風味や色、甘味、粘度の調節を目的として、香料、着色料、保存料、緩衝剤、高甘味度甘味料等を必要に応じて添加してもよいし、しなくてもよい。
(クリーム代替物のメディアン径)
ある実施形態において、本クリーム代替物のメディアン径は、0.5~3.0μmであり、好ましくは0.5~2μm、より好ましくは0.8~1.8μm、さらに好ましくは0.8~1.6μmの範囲である。メディアン径がかかる範囲であることにより、乳化安定性がより良好となる。一方、該メディアン径が小さすぎるとホイップクリームの場合ホイップ後のオーバーランが過度に高くなる傾向にある。なお、メディアン径の測定方法は後述の方法による。
(クリーム代替物の製造態様)
本クリーム代替物の製造は、上記原料の配合割合に応じて適宜常法に従って行えば良く、特に限定はされない。例えば油脂、タンパク質素材及び水を主要原料とし、必要により炭水化物その他の原料を添加し、これらの原料を混合して、予備乳化後、殺菌又は滅菌処理し均質化処理することなどにより得ることができる。
以下、クリーム代替物の一つの製造態様を示すが、あくまで例示であってかかる態様のみに限定されるものではない。
○植物性タンパク質素材
本クリーム代替物は、上記特定の植物性タンパク質素材を用いて調製できる。典型的には、本クリーム代替物は、分子量分布調整処理を経た植物性タンパク質素材を原料として調製できる。あるいは、上記特定の植物性タンパク質素材は、植物性タンパク質素材の製造業者、例えば不二製油株式会社等から購入する、又は製造業者に製造を依頼することによって、容易に入手することができる。なお、従来の市販の大豆タンパク質素材である「フジプロE」、「フジプロCL」、「フジプロAL」、「ニューフジプロ4500」、「プロリーナRD-1」、「プロリーナ900」、「プロリーナHD101R」などは、いずれも上記a)~d)の全特性を満たす植物性タンパク質素材に該当しない。したがって、これらを用いたとしても本クリーム代替物を得ることはできない。
○混合・均質化
水相部については、任意の温度範囲で調製できる。より具体的な実施形態では、加熱により溶解性が向上する親水性乳化剤や炭水化物などを含む場合は、例えば20~70℃、好ましくは55~65℃の温度範囲で溶解又は分散させて調製できる。水相部に添加する原料は当業者が適宜決定できる。例えば、塩類や水溶性の香料等を加える場合には、水相部に添加する。
油相部については、油脂を含む油溶性の材料を混合して、例えば50~80℃、好ましくは55~70℃の温度範囲で溶解又は分散させて調製できる。油相部に添加する原料は当業者が適宜決定できる。例えば、親油性乳化剤を用いる場合には、原料油脂の一部または全部に添加する。
得られた油相部と水相部は、例えば40~80℃、好ましくは55~70℃に加温し、混合して予備乳化を行う。予備乳化はホモミキサー等の回転式攪拌機を用いて行うことができる。予備乳化後、ホモジナイザー等の均質化装置にて均質化する。ホモジナイザーによる均質化の際の圧力は3~30MPaとすることができ、好ましくは5~20MPaとすることができる。
○加熱殺菌
得られた組成物は、必要により加熱殺菌処理を行ってもよいし、行わなくてもよい。加熱殺菌処理を行う場合、例えば間熱加熱方式又は直接加熱方式によるUHT滅菌処理法などにて処理し、必要により再度ホモジナイザーにて均質化し、2~15℃などに冷却する。加熱殺菌の温度は例えば110~150℃、好ましくは120~148℃で行い、加熱殺菌の時間は例えば1~10秒間、好ましくは3~7秒間で行うことができる。
○製品化
以上により得られた本クリーム代替物は、ホイップさせた後に、通常のデコレーションケーキなどのナッペ、造花用のクリームをはじめ、パン、菓子類のフィリング材として、またコーヒーへの上乗せ用として使用できる。また、スープやスパゲッティソース等の調理用の用途として使用することもできる。また、練り込み用として、シューやパン等での歯切れの改善や、スポンジケーキ等のしっとり感の付与といった生地の物性改善の用途にも使用することができる。
(測定方法)
本明細書において、本クリーム代替物やその原料に関する成分や物性の測定は、以下の方法に準ずる。
<タンパク質含量>
ケルダール法により測定する。具体的には、105℃で12時間乾燥したタンパク質素材重量に対して、ケルダール法により測定した窒素の質量を、乾燥物中のタンパク質含量として「質量%」で表す。なお、窒素換算係数は6.25とする。基本的に、小数点以下第2桁の数値を四捨五入して求められる。
<油脂(脂質)含量>
酸分解法により測定する。基本的に、小数点以下第2桁の数値を四捨五入して求められる。
<炭水化物>
試料から水分、タンパク質、脂質、灰分(直接灰化法による)の含量を引いた値とする。
<NSI>
試料3gに60mlの水を加え、37℃で1時間プロペラ攪拌した後、1400×gにて10分間遠心分離し、上澄み液(I)を採取する。次に、残った沈殿に再度水100mlを加え、再度37℃で1時間プロペラ撹拌した後、遠心分離し、上澄み液(II)を採取する。(I)液及び(II)液を合わせ、その混合液に水を加えて250mlとする。これをろ紙(NO.5)にてろ過した後、ろ液中の窒素含量をケルダール法にて測定する。同時に試料中の窒素量をケルダール法にて測定し、ろ液として回収された窒素量(水溶性窒素)の試料中の全窒素量に対する割合を質量%として表したものをNSIとする。基本的に、小数点以下第2桁の数値を四捨五入して求められる。
<分子量分布>
溶離液でタンパク質素材を0.1質量%濃度に調整し、0.2μmフィルターでろ過したものを試料液とする。2種のカラム直列接続によってゲルろ過システムを組み、はじめに分子量マーカーとなる既知のタンパク質等(表1)をチャージし、分子量と保持時間の関係において検量線を求める。次に試料液をチャージし、各分子量画分の含有量比率%を全体の吸光度のチャート面積に対する、特定の分子量範囲(時間範囲)の面積の割合によって求める(1stカラム:「TSK gel G3000SWXL」(SIGMA-ALDRICH社製)、2ndカラム:「TSK gel G2000SWXL」(SIGMA-ALDRICH社製)、溶離液:1%SDS+1.17%NaCl+50mMリン酸バッファー(pH7.0)、23℃、流速:0.4ml/分、検出:UV220nm)。基本的に、小数点以下第2桁の数値を四捨五入して求められる。
(表1)分子量マーカー
Figure 0007329408000001
<0.22M TCA可溶率>
タンパク質素材の2質量%水溶液に、0.44M トリクロロ酢酸(TCA)を等量加え、可溶性窒素の割合をケルダール法により測定した値とする。基本的に、小数点以下第2桁の数値を四捨五入して求められる。
<加熱ゲル化性>
タンパク質素材を22質量%濃度となるよう水に溶解してpH7に調整し、遠心脱泡してスラリー状とする。ケーシングチューブに充填し、80℃×30分の加熱を行った後、一晩冷蔵し、室温に戻して、物性評価用の試料とする。
試料のケーシングを剥離したときに、液状又は無定形のペースト状であるものを「加熱ゲル化性なし」とする。また、試料が剥離前の形状を維持できているものを「ゲル化性あり」とする。
<界面張力>
タンパク質素材をタンパク質含量が10質量%濃度となるよう水に溶解した後、脱気し、ホモジナイザーで50MPaの圧力で均質化したものを再度脱気する。この溶液を同様の操作で10倍ずつ希釈して0.01質量%濃度の溶液を試料液とする。
試料液は懸滴法による界面張力測定装置(望ましくはKYOWA社製)で20℃に調温されたなたね油が入ったガラスセルに試料液が入ったシリンジを挿入して液滴を作製し、測定を行う。液滴作製3分後の値を記録する。基本的に、小数点以下第2桁の数値を四捨五入して求められる。
<遠心沈殿>
タンパク質素材の保存中の安定性の加速試験として、遠心沈殿の有無を観察する。
タンパク質素材の10質量%水溶液を容量50mLの遠心チューブに35mL入れ、1500×g(3000rpm)で10分間遠心分離を行う。遠心後のチューブをゆっくりと転倒し、沈殿の層の厚みを測定し、この測定値を沈殿量(mm)とした。沈殿量が3mm未満である場合は「-」、3~5mmである場合は「±」、5mmを超える場合は「+」とし、沈殿量の程度が大きい順に「+++」>「++」>「+」とする。
<粘度>
タンパク質素材の粘度は、該水溶液をタンパク質含量が10質量%となるように調製し、25℃にてB型粘度計(望ましくはBrookfield社製)でローターは「#LV-1」を使用し、100rpmで1分後の測定値とする。「#LV-1」で測定不能な場合は順次ローターを「#LV-2」、「#LV-3」、「#LV-4」、「#LV-5」に代えて使用する。「#LV-1」/100rpmで低粘度により測定不能の場合は「下限」とし、「#LV-5」/100rpmで高粘度により測定不能な場合は「上限」とする。クリーム代替物の粘度もそのまま上記と同様の方法で測定する。
<メディアン径>
メディアン径は、レーザ回折式粒度分布測定装置(望ましくは島津製作所社製)で測定し、体積基準での積算分布を用いたメディアン径とする。基本的に、小数点以下第2桁の数値、数値が低い場合は有効数字を2桁として次の桁の数値、を四捨五入して求められる。
<乳化安定性評価試験>
クリーム代替物を100ml容ビーカーに50g採り、20℃で2時間、及び5℃で2時間それぞれインキュベートし、その後20分間、横型シェーカーを用いて振動させ、クリーム代替物のボテの発生の有無を確認した。なお、「ボテ」とは、品温の上昇や輸送中の振動によって著しい粘度上昇や固化が起こることをいう。
以下、実施例等により本発明の実施形態についてより具体的に説明する。なお、特記しない限り、例中の「%」や「部」は「質量%(w/w)」や「質量部」を意味する。
(植物性タンパク質素材の準備)
植物性タンパク質素材として、表2のサンプルを入手又は製造した。
(表2)
Figure 0007329408000002
上記サンプルA~Lの各種成分、物性の測定値を表3、表4に示した。
(表3)各種植物性タンパク質素材の主要分析値
Figure 0007329408000003
(表4)各種植物性タンパク質素材の主要分析値
Figure 0007329408000004
(製造例1)クリーム代替物の製造工程
クリーム代替物の基本的な製造工程は、以下の通りとした。
1)油脂に油溶性乳化剤を混合し、溶解して油相を調製する。
2)前記1)とは別に、容器に入れた水を60℃に温度調整し、ホモミキサーで撹拌しながら、植物性タンパク質素材を添加し、溶解させる。次いで、この溶液に炭水化物や水溶性乳化剤等の水溶性原料を溶解し、水相を調製する。
3)上記油相と水相を60℃で20分間ホモミキサーで攪拌し予備乳化する。
4)超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)によって、144℃において4秒間の直接加熱方式による滅菌処理を行う。
5)高圧ホモジナイザーを用いて圧力12MPaにて均質化処理し、直ちに5℃に冷却する。
6)5℃で約24時間エージングして、クリーム代替物を得る。
(試験例1)植物ベースのクリーム代替物の調製1
各種の植物性タンパク質素材を用いて、カゼインナトリウム等の乳タンパク質を含まない、植物ベースのクリーム代替物を調製し、該クリーム代替物に適する植物性タンパク質素材を検討した。
乳タンパク質素材としてカゼインナトリウム、また、植物性タンパク質素材として表1のサンプルAおよびAmの計3点を用い、表5の配合と製造例1の方法により、各種クリーム代替物を製造した。
得られた各クリーム代替物の固形分と物性(粘度、乳化安定性評価試験、メディアン径)を測定した。結果を表6に示した。
(表5)クリーム代替物の配合
Figure 0007329408000005
(表6)クリーム代替物の品質評価
Figure 0007329408000006
表6の結果の通り、植物性タンパク質素材としてサンプルAを用いたT-2では、T-1とT-3に比べて固形分がかなり多くなっており、想定した固形分の製品が得られなかった。このため、製造の段階で乳化不良となり、分離が発生していたと推測される。他の試験区に比べて粘度が非常に高く、メディアン径も大きいことから、かなり状態の悪い乳化物であった。
一方、植物性タンパク質素材としてサンプルAmを用いたT-3では、カゼインを用いたT-1と同様の粘度、乳化安定性およびメディアン径を示し、経時的な変化も認められなかった。すなわち、T-3のクリーム代替物は、乳タンパク質が添加されていなくとも、カゼインを用いたT-1のクリーム代替物と同等の物性を有していた。表5の配合系で製造されたT-3のクリーム代替物は、例えばシュー、パンやスポンジ生地等への練り込みの用途で用いることができる。
なお、植物性タンパク質素材としてサンプルAの代わりにサンプルB~Gを用いたクリーム代替物を別途調製したが、同様に乳化状態が良くないものであった。一方、サンプルAmの代わりにサンプルBm~Gmを用いたクリーム代替物も調製したところ、サンプルAmと同様の良好な物性を示した。
(試験例2)植物ベースのクリーム代替物の調製2
試験例1とは別のクリーム代替物の配合系で、同様にクリーム代替物に適するタンパク質素材の検討を行った。
乳タンパク質素材としてカゼインカリウムおよび脱脂粉乳、また、植物性タンパク質素材として表1のサンプルAおよびAmの計4点を用い、表7の配合と製造例1の方法により、各種クリーム代替物を製造した。
得られた各クリーム代替物の固形分と物性(粘度、乳化安定性評価試験、)を測定した。結果を表8に示した。
(表7)クリーム代替物の配合
Figure 0007329408000007
(表8)クリーム代替物の品質評価
Figure 0007329408000008
表8の結果の通り、植物性タンパク質素材としてサンプルAを用いたT-6では、T-4とT-7に比べて粘度が高くかつ経時的な粘度上昇が大きかった。またT-4とT-7に比べてホテの速度も速く、乳化安定性が劣っていた。乳タンパク質素材として脱脂粉乳を用いたT-5では、製造直後から乳化不良により増粘を起こしてペースト状になり、保存中に経時的に固まってしまったためクリーム代替物が得られなかった。
一方、植物性タンパク質素材としてサンプルAmを用いたT-3では、カゼインを用いたT-4に近い粘度を示し、かつ経時的な粘度上昇も少なかった。ボテの速度はT-4に比べると速かったが、同じ植物性タンパク質素材のT-6に比べると大幅にボテの速度が延長され、乳化安定性が高かった。すなわち、T-3のクリーム代替物は、乳タンパク質が添加されていなくとも、カゼインを用いたT-1のクリーム代替物に近い物性を有していた。表7の配合系で製造されたT-3のクリーム代替物は、ホイップ性を有するため、例えばホイップクリームの用途で用いることができる。
なお、植物性タンパク質素材としてサンプルAの代わりにサンプルB~Gを用いたクリーム代替物を別途調製したが、同様に乳化状態が良くないものであった。一方、サンプルAmの代わりにサンプルBm~Gmを用いたクリーム代替物も調製したところ、サンプルAmと同様の良好な物性を示した。
以上の実施例にサポートされる通り、植物性タンパク質素材は、NSI、分子量分布が特定の範囲にあり、ゲル化性を有さないものが、植物ベースのクリーム代替物のタンパク質素材として有効であることが示された。本発明によれば、乳タンパク質や乳化剤を含有しなくとも、乳化性や乳化安定性に優れた植物ベースのクリーム代替物を提供することができる。

Claims (4)

  1. 全タンパク質に対する植物性タンパク質の割合が50質量%以上、乳タンパク質の割合が50質量%未満である、植物ベースのクリーム代替組成物の製造において、
    原料として下記a)~d)の要件を満たす植物性タンパク質素材を用いることを特徴とする、植物ベースのクリーム代替物の製造法:
    a)固形分中のタンパク質含量が50質量%以上、
    b)NSIが67以上、
    c)分子量分布の測定結果で10000Da以上の面積比率が30~80%、かつ2000Da以上10000Da未満の面積比率が20~50%、
    d)22質量%溶液を80℃で30分間加熱したときにゲル化しないこと。
  2. 該植物性タンパク質素材が、さらに下記e)の特徴を有する、請求項1記載の製造法:
    e)タンパク質含量が10質量%となるように調製した水溶液の粘度が、50mPa・s以下である。
  3. 該クリーム代替物の原料として、乳タンパク質を含まない、請求項1又は2記載の製造法。
  4. クリーム代替物がホイップ用である、請求項1~3の何れか1項記載の製造法。
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