JP7327702B2 - 脱離可能な皮膜形成用組成物 - Google Patents
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Description
またプラスチック基材に対して広く使用される皮膜形成用材料である有機溶剤系印刷インキは、作業者の健康や環境に対する影響を考慮し、トルエンフリー、メチルエチルケトン(MEK)フリーのものに代替が進んでいるため、上記課題を解決する材料もこのことを考慮して開発を進める必要がある。
一方バインダー樹脂として酸価を有するウレタン樹脂を使用したアルカリ水脱離用有機溶剤系印刷インキも開示されている(特許文献4特許文献5、及び特許文献6)。
[1] アルカリ溶液での処理により脱離する皮膜を基材Aの表面に直接又は他の層を介して形成するための脱離可能な皮膜形成用組成物であって、
水酸基価を有し、重量平均分子量が45,000以上かつ数平均分子量が10,000以上であるウレタン樹脂を含有する、皮膜形成用組成物。
[2] 前記ウレタン樹脂の酸価が、15.0mgKOH/g未満である、[1]に記載の皮膜形成用組成物。
[3] 前記水酸基価が、1.0mgKOH/g~30.0mgKOH/gである、[1]又[2]に記載の皮膜形成用組成物。
[4] 前記ウレタン樹脂が、構成成分として、ポリエステルポリオール、及びポリエーテルポリオールの少なくともいずれかを含む、[1]から[3]のいずれかに記載の皮膜形成用組成物。
[5] 着色剤を含有する、[1]から[4]のいずれかに記載の皮膜形成用組成物。
[6] 印刷インキとして用いられる、[5]に記載の皮膜形成用組成物。
[7] 前記印刷インキが、有機溶剤系インキである、[6]に記載の皮膜形成用組成物。
[8] プライマー、又はニスとして用いられる、[1]から[5]のいずれかに記載の皮膜形成用組成物。
[9] 基材Aの表面に直接又は他の層を介して、[1]から[8]のいずれかに記載の皮膜形成用組成物からなる皮膜を有する印刷物。
[10] 前記皮膜が、印刷層、プライマー層、及びニス層から選ばれる少なくとも一つである、[9]に記載の印刷物。
[11] [9]又は[10]に記載の印刷物に対して、前記印刷層の前記基材Aが配置されている面とは反対側の面に、基材Bを配置し、前記印刷物と前記基材Bとを積層してなる積層体。
[12] [9]又は[10]に記載の印刷物に対して、アルカリ溶液で処理することにより前記皮膜を基材Aから脱離して得られるリサイクル基材Aの製造方法。
[13] [11]に記載の積層体に対して、アルカリ溶液で処理することにより前記皮膜とともに基材Bを脱離して得られるリサイクル基材Aの製造方法。
本発明の皮膜形成用組成物は、基材Aの表面に直接又は他の層を介して皮膜を形成するために用いられる。なお、本発明において、他の層とは単一の層でも複数の層であってもよい。
本発明の皮膜形成用組成物により形成される皮膜は、アルカリ溶液での処理により脱離可能である。
皮膜形成用組成物は、ウレタン樹脂を含有する。ウレタン樹脂は、水酸基価を有し、重量平均分子量が45,000以上かつ数平均分子量が10,000以上である。
ウレタン樹脂が水酸基価を有することで、簡便な方法で皮膜を脱離し、プラスチック基材から皮膜層を容易に取り除くことができる。以下、この効果を剥離性と称することがある。
ウレタン樹脂の重量平均分子量が45,000以上かつ数平均分子量が10,000以上であることで、基材への密着性に優れる皮膜が形成できる。
本明細書において酸価を有しないとは、JIS K 0070(1992)の中和滴定法にてウレタン樹脂の酸価を測定した際に、1滴の滴定で終点になることをいう。
ここで、印刷層とは、印刷インキを印刷して形成された層をいう。
印刷層を基材Aから取り除く方法としては、例えば、印刷層自体が脱離機能を有しており、印刷層を基材Aから脱離させる方法(以下、パターンAの方法ともいう)や、印刷層と基材Aとの間に別な層を設け、該別な層が脱離機能を有しており、該別な層を脱離させることにより、印刷層も併せて基材Aから脱離させる方法(以下、パターンBの方法ともいう)などが挙げられる。
つまり、本発明の皮膜形成用組成物は、印刷インキ、プライマー、又はニスのいずれの態様でも用いることができる。
本発明の皮膜形成用組成物は、印刷層、プライマー層、及びニス層のうちいずれか少なくとも一つの層を形成するために用いていればよく、これらの層のうち、1層もしくは2層以上を本発明の皮膜形成用組成物で形成することができる。
・基材A-印刷層(白)-印刷層(カラー)
・基材A-プライマー層-印刷層(白)-印刷層(カラー)
・基材A-印刷層(白)-印刷層(カラー)-ニス層
・基材A-プライマー層-印刷層(白)-印刷層(カラー)-ニス層
・基材A-印刷層(カラー)-印刷層(白)
・基材A-プライマー層-印刷層(カラー)-印刷層(白)
・基材A-印刷層(カラー)-印刷層(白)-ニス層
・基材A-プライマー層-印刷層(カラー)-印刷層(白)-ニス層
・基材A-ニス層
・基材A-印刷層(カラー)
なお、上述した例では、印刷層は、白インキを用いた場合と白インキ以外の着色剤としてカラーインキを用いた場合の2層が積層された例を挙げているが、印刷層はこのように2層以上で形成されている必要はなく、白又はカラーのいずれか1層で形成されている場合であってもよい。
本発明の皮膜形成用組成物である有機溶剤系組成物は、アルカリ溶液での処理により脱離する印刷層を基材Aの表面に直接又は他の層を介して形成するために用いられる。
有機溶剤系組成物は、ウレタン樹脂を含有する。
また、有機溶剤系組成物は、有機溶剤を含有し、必要に応じて着色剤やその他の成分を含有する。
有機溶剤系組成物は、バイオマス由来の原料を用いてもよい。石油資源の枯渇等の問題から、石油由来製品は、代替エネルギーの供給源としての植物を用いて、及び/又は、微生物等を利用して生産されたものに代替されていくことが好ましい。その場合、有機溶剤系組成物はカーボンニュートラルによる環境負荷低減に貢献することができる。
ウレタン樹脂は、水酸基価を有する。
ウレタン樹脂の水酸基価としては、特に制限されないが、剥離性がより優れる点から、1.0mgKOH/g以上が好ましく、3.0mgKOH/g以上が好ましく、5.0mgKOH/g以上が好ましく、8.0mgKOH/g以上がより好ましく、10.0mgKOH/g以上がさらに好ましい。また40.0mgKOH/g以下が好ましく、35.0mgKOH/g以下が好ましく、30.0mgKOH/g以下が好ましく、25.0mgKOH/g以下がより好ましく、20.0mgKOH/g以下がさらに好ましい。また1.0mgKOH/g~40.0mgKOH/gが好ましく、3.0mgKOH/g~35.0mgKOH/gがより好ましく、5.0mgKOH/g~30.0mgKOH/gがより好ましく、8.0mgKOH/g~25.0mgKOH/gがより好ましく、10.0mgKOH/g~20.0mgKOH/gがより好ましい。
重量平均分子量の上限値としては、特に制限されないが、重量平均分子量は、200,000以下が好ましく、150,000以下がより好ましい。
ウレタン樹脂の数平均分子量は、10,000以上である。剥離性と基材への密着性とを高度に両立できる点から、ウレタン樹脂の数平均分子量は、30,000以上が好ましい。
数平均分子量の上限値としては、特に制限されないが、数平均分子量は、100,000以下が好ましく、75,000以下がより好ましい。
ウレタン樹脂の多分散度(重量平均分子量/数平均分子量)としては、特に制限されないが、5.0以下であってもよいし、4.0以下であってもよいし、3.0以下であってもよい。多分散度の下限値としては、特に制限されないが、多分散度は、1.0以上であり、1.2以上であってもよいし、1.5以上であってもよい。
本明細書において酸価を有しないとは、JIS K 0070(1992)の中和滴定法にてウレタン樹脂の酸価を測定した際に、1滴の滴定で終点になることをいう。
前記ポリエステルポリオールの数平均分子量が1000~7000ものであることが好ましい。前記ポリエステルポリオールの数平均分子量が1000より小さいと、ウレタン樹脂の皮膜が硬くなる傾向にありポリエステルフィルムへの接着性が低下し易い。数平均分子量が7000より大きい場合、皮膜形成用組成物により得られる皮膜が脆弱になる傾向にあり皮膜の耐ブロッキング性が低下し易い。一方で、ウレタン樹脂におけるポリエステルポリオールの含有量はウレタン樹脂100質量部に対して1~50質量部あることが好ましく、ポリエーテルポリオールが1質量部未満であると、該ウレタン樹脂のケトン、エステル、アルコール系溶剤への溶解性が低下するのに加え、特に高機能バリアーフィルム上での密着性が低下する傾向となる。また皮膜の該溶剤への再溶解性が低下し、印刷物の調子再現性が低下する傾向となる。また50質量部を超えると、皮膜が過剰に柔らかくなり、耐ブロッキングが劣る傾向と成り易い。
なお、ウレタン樹脂及びポリエステルポリオールの重量平均分子量、及び数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により、下記の条件で測定する値を示す。
カラム:東ソー株式会社製の下記のカラムを直列に接続して使用する。
「TSKgel G5000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G4000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G3000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G2000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
検出器:RI(示差屈折計)
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL(試料濃度0.4質量%のテトラヒドロフラン溶液)
標準試料:下記の標準ポリスチレンを用いて検量線を作成する。
(標準ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A-500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A-1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A-2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A-5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-550」
同様に、前記ポリエーテルポリオールの数平均分子量が100より小さいと、皮膜形成用組成物により得られる皮膜が硬くなる傾向にありポリエステルフィルムへの接着性が低下し易い。数平均分子量が4000より大きい場合、皮膜形成用組成物により得られる皮膜が脆弱になる傾向にあり皮膜の耐ブロッキング性が低下し易い。尚、ポリエーテルポリオールの数平均分子量は、前記ポリエステルポリオールと同様にゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により、同条件で測定する。
他方、ウレタン樹脂に酸価を与える方法としては、例えば、前述の二段法又は一段法において、カルボキシ基を有する原材料を用いる方法が挙げられる。カルボキシ基を有する原材料としては、例えば、カルボキシ基を有するジオール(例えば、2,2-ジメチロールプロピオン酸、2,2-ジメチロールブタン酸)が挙げられる。例えば、前述の二段法又は一段法において、併用ポリオールとしてカルボキシ基を有するジオールを用いることで、酸価を有するウレタン樹脂が得られる。
有機溶剤としては特に制限はないが、たとえばトルエン、キシレン、ソルベッソ#100、ソルベッソ#150等の芳香族炭化水素系、ヘキサン、メチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ノルマルプロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル、ギ酸エチル、プロピオン酸ブチル等のエステル系の各種有機溶剤が挙げられる。また水混和性有機溶剤としてメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系、アセトン、メチルエチルケトン、シクロハキサノン等のケトン系、エチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、エチレングリコール(モノ,ジ)エチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、モノブチルエーテル、ジエチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、ジエチレングリコール(モノ,ジ)エチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、プロピレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル等のグリコールエーテル系の各種有機溶剤が挙げられる。これらを単独または2種以上を混合しても用いることができる。
1)本発明の有機溶剤系組成物が基材に転移後、半分の本発明の有機溶剤系組成物がグラビア版のセル内に残る。
2)その残った本発明の有機溶剤系組成物は再びインキパン内の本発明の有機溶剤系組成物に接するまで含有する溶剤が揮発し、半乾き状態になる。更に蒸発速度が速い溶剤から揮発する為、揮発速度が遅い溶剤がインキパン内に残る。
3)この際に、樹脂溶解性が高い溶剤が残っていると、その半乾き組成物が再び本発明の有機溶剤系組成物に接した際に再溶解し、セル内で本発明の有機溶剤系組成物が固まることを防止する。
酢酸ブチルの蒸発速度を100とした際の比蒸発速度が100を超える汎用的なアルコールでは揮発速度が速いため、上記の様なメカニズムは機能することが難しい傾向にある。
なお、印刷時の作業衛生性と包装材料の有害性の両面から、酢酸エチル、酢酸プロピル、イソプロパノール、ノルマルプロパノールなどを使用し、トルエン等の芳香族溶剤やメチルエチルケトン等のケトン系溶剤を使用しないことがより好ましい。
中でもウレタン樹脂、硝化綿への溶解性の観点から、イソプロピルアルコール/酢酸エチル/酢酸ノルマルプロピル/メチルシクロヘキサンの混合液がより好ましい。また、乾燥調整のために組成物全量の10質量%未満であればグリコールエーテル類を添加することも出来る。
本発明の有機溶剤系組成物は、さらに着色剤を含有してもよい。
有機顔料としては、溶性アゾ系、不溶性アゾ系、アゾ系、フタロシアニン系、ハロゲン化フタロシアニン系、アントラキノン系、アンサンスロン系、ジアンスラキノニル系、アンスラピリミジン系、ペリレン系、ペリノン系、キナクリドン系、チオインジゴ系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、キノフタロン系、アゾメチンアゾ系、フラバンスロン系、ジケトピロロピロール系、イソインドリン系、インダンスロン系、カーボンブラック系などの顔料が挙げられる。また、例えば、カーミン6B、レーキレッドC、パーマネントレッド2B、ジスアゾイエロー、ピラゾロンオレンジ、カーミンFB、クロモフタルイエロー、クロモフタルレッド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ジオキサジンバイオレット、キナクリドンマゼンタ、キナクリドンレッド、インダンスロンブルー、ピリミジンイエロー、チオインジゴボルドー、チオインジゴマゼンタ、ペリレンレッド、ペリノンオレンジ、イソインドリノンイエロー、アニリンブラック、ジケトピロロピロールレッド、昼光蛍光顔料等が挙げられる。また未酸性処理顔料、酸性処理顔料のいずれも使用することができる。以下に有機顔料として好ましいものの具体的な例を挙げる。
C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド206、C.I.ピグメントレッド207、C.I.ピグメントレッド208、C.I.ピグメントレッド209、C.I.ピグメントレッド210、C.I.ピグメントレッド211、C.I.ピグメントレッド213、C.I.ピグメントレッド214、C.I.ピグメントレッド216、C.I.ピグメントレッド215、C.I.ピグメントレッド216、C.I.ピグメントレッド220、C.I.ピグメントレッド221、C.I.ピグメントレッド223、C.I.ピグメントレッド224、C.I.ピグメントレッド226、C.I.ピグメントレッド237、C.I.ピグメントレッド238、C.I.ピグメントレッド239、C.I.ピグメントレッド240、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド245、C.I.ピグメントレッド247、C.I.ピグメントレッド248、C.I.ピグメントレッド251、C.I.ピグメントレッド253、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド255、C.I.ピグメントレッド256、C.I.ピグメントレッド257、C.I.ピグメントレッド258、C.I.ピグメントレッド260、C.I.ピグメントレッド262、C.I.ピグメントレッド263、C.I.ピグメントレッド264、C.I.ピグメントレッド266、C.I.ピグメントレッド268、C.I.ピグメントレッド269、C.I.ピグメントレッド270、C.I.ピグメントレッド271、C.I.ピグメントレッド272、C.I.ピグメントレッド279、などが挙げられる。
中でも、好ましい顔料として、黒色顔料としてC.I.ピグメントブラック7、藍色顔料としてC.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:6、緑色顔料としてC.I.ピグメントグリーン7、赤色顔料としてC.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド48:2、C.I.ピグメントレッド48:3、C.I.ピグメントレッド146、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド185、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド166、紫色顔料としてC.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット37、黄色顔料としてC.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー139、橙色顔料としてC.I.ピグメントオレンジ38、C.I.ピグメントオレンジ13、C.I.ピグメントオレンジ34、C.I.ピグメントオレンジ64、等が挙げられ、これらの群から選ばれる少なくとも一種または二種以上を使用することが好ましい。
本発明の有機溶剤系組成物は、さらにバインダー樹脂、助剤等のその他の成分を含んでいてもよい。
バインダー樹脂は、例えば、セルロース系樹脂(例えば、硝化綿(ニトロセルロース))、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂、ケトン樹脂、ポリエステル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂やロジン変性フマル酸樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂、酢酸ビニル樹脂、アルキッド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、環化ゴム、塩化ゴム、ブチラール樹脂、石油樹脂等の樹脂や、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、ケイ皮酸あるいはこれらの酸無水物等のカルボキシル基を有する重合性モノマー、スルホン化スチレン等のスルホン酸基を有する重合性モノマー、ビニルベンゼンスルホンアミド等のスルホンアミド基を有する重合性モノマー等の重合性モノマーを共重合させた、(メタ)アクリル樹脂、スチレン-(メタ)アクリル樹脂、スチレン-(無水)マレイン酸樹脂、テルペン-(無水)マレイン酸樹脂等のラジカル共重合体である樹脂や、酸変性されたポリオレフィン樹脂等(上記<<ウレタン樹脂>>を除く)が挙げられ、これを単数あるいは複数混合して使用することができる。
プライマー層を形成するために本発明の皮膜形成用組成物を用いる場合には、本発明の皮膜形成用組成物であるプライマー用組成物としては、上記<<ウレタン樹脂>>を含有する。
プライマー用組成物としては、<<ウレタン樹脂>>の他、特に限定なく市販流通しているバインダー樹脂、有機溶剤や水性溶剤等の溶剤、添加剤等を含むことができる。
飽和脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸などが挙げられ、不飽和脂肪酸としては、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、ソルビン酸などが挙げられ、ヒドロキシ酸としては、乳酸、リンゴ酸、クエン酸などが挙げられ、芳香族カルボン酸としては、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、サリチル酸、没食子酸、メリト酸、ケイ皮酸などが挙げられ、ジカルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ダイマー酸、フマル酸、マレイン酸、アゼライン酸、などが挙げられ、トリカルボン酸としてはアコニット酸、トリマー酸などが挙げられ、オキソカルボン酸としては、ピルビン酸、オキサロ酢酸などが挙げられ、カルボン酸誘導体としては、アミノ酸、ニトロカルボン酸が挙げられ、これらを単数あるいは複数混合して使用することができる。またクエン酸、酪酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、エレオステアリン酸、アラキジン酸、セバシン酸等であればいわゆるスイス条例(Swiss Ordinance)に対応でき、各種規制に対応する物質の使用が好ましい。
ニス層を形成するために本発明の皮膜形成用組成物を用いる場合には、本発明の皮膜形成用組成物であるニス用組成物としては、上記<<ウレタン樹脂>>を含有する。
本発明の皮膜形成用組成物は、各種の基材と密着性に優れ、紙、合成紙、布、熱可塑性樹脂フィルム、プラスチック製品、鋼板等への印刷に使用することができるものである。本発明の皮膜形成用組成物は、電子彫刻凹版等によるグラビア印刷版を用いたグラビア印刷用、又は樹脂版等によるフレキソ印刷版を用いたフレキソ印刷用のインキとして有用である。一方で、版を使用せずインクジェットノズルからインキを吐出するインクジェット方式向けに使用することもできるが、あまり好ましくない。即ち、インクジェットインキの場合、ノズルから吐出したインク滴が、直接基材に密着し印刷物を形成するのに対し、本発明の皮膜形成用組成物は、印刷インキを一旦印刷版又は印刷パターンに密着・転写した後、インキのみを再度基材に密着させ、必要に応じて乾燥させ印刷物とするものである。本発明の皮膜形成用組成物は、グラビア、フレキソ、ダイコーター、及びロールコーター等の印刷方式に好適に用いられる。
本発明の皮膜形成用組成物を基材Aの表面に直接又は他の層を介して印刷することで皮膜を有する印刷物を得ることができる。この印刷物は積層体ともいえる。印刷物の皮膜側に基材Bを配置する形で積層して積層体を得ることもできる。皮膜、基材A及び基材Bを有する積層体は皮膜と基材Bとが接着剤層を介して積層されていても良い。
本発明の皮膜形成用組成物を用いて印刷された印刷物、当該印刷物を用いて構成された積層体、及び本発明の皮膜形成用組成物を用いて形成される皮膜を有する積層体の実施形態としては、限定されるわけではないが、例えば、下記態様が好ましく挙げられる。
<表刷り>
・基材A-印刷層(白)-印刷層(カラー)
・基材A-プライマー層-印刷層(白)-印刷層(カラー)
・基材A-印刷層(白)-印刷層(カラー)-ニス層
・基材A-プライマー層-印刷層(白)-印刷層(カラー)-ニス層
・基材A-印刷層(カラー)-印刷層(白)
・基材A-プライマー層-印刷層(カラー)-印刷層(白)
・基材A-印刷層(カラー)-印刷層(白)-ニス層
・基材A-プライマー層-印刷層(カラー)-印刷層(白)-ニス層
<裏刷り・ラミネート>
・基材A-印刷層(白)-印刷層(カラー)-接着剤層-基材B
・基材A-プライマー層-印刷層(白)-印刷層(カラー)-接着剤層-基材B
・基材A-印刷層(白)-印刷層(カラー)-ニス層-接着剤層-基材B
・基材A-プライマー層-印刷層(白)-印刷層(カラー)-ニス層-接着剤層-基材B
・基材A-印刷層(カラー)-印刷層(白)-接着剤層-基材B
・基材A-プライマー層-印刷層(カラー)-印刷層(白)-接着剤層-基材B
・基材A-印刷層(カラー)-印刷層(白)-ニス層-接着剤層-基材B
・基材A-プライマー層-印刷層(カラー)-印刷層(白)-ニス層-接着剤層-基材B
・基材A-印刷層(白)-印刷層(カラー)-樹脂C層-基材B
・基材A-プライマー層-印刷層(白)-印刷層(カラー)-樹脂C層-基材B
・基材A-印刷層(白)-印刷層(カラー)-ニス層-樹脂C層-基材B
・基材A-プライマー層-印刷層(白)-印刷層(カラー)-ニス層-樹脂C層-基材B
・基材A-印刷層(カラー)-印刷層(白)-樹脂C層-基材B
・基材A-プライマー層-印刷層(カラー)-印刷層(白)-樹脂C層-基材B
・基材A-印刷層(カラー)-印刷層(白)-ニス層-樹脂C層-基材B
・基材A-プライマー層-印刷層(カラー)-印刷層(白)-ニス層-樹脂C層-基材B
・基材A-印刷層(白)-印刷層(カラー)-基材B
・基材A-プライマー層-印刷層(白)-印刷層(カラー)-基材B
・基材A-印刷層(白)-印刷層(カラー)-ニス層-基材B
・基材A-プライマー層-印刷層(白)-印刷層(カラー)-ニス層-基材B
・基材A-印刷層(カラー)-印刷層(白)-基材B
・基材A-プライマー層-印刷層(カラー)-印刷層(白)-基材B
・基材A-印刷層(カラー)-印刷層(白)-ニス層-基材B
・基材A-プライマー層-印刷層(カラー)-印刷層(白)-ニス層-基材B
・基材A-ニス層
・基材A-印刷層(カラー)
以下、基材A、基材B、接着剤層、及び樹脂C層について説明する。
基材Aとしては、プラスチック基材が好ましく、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46等のポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリ乳酸等のポリヒドロキシカルボン酸、ポリ(エチレンサクシネート)、ポリ(ブチレンサクシネート)等の脂肪族ポリエステル系樹脂などの生分解性樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアリレート樹脂又はそれらの混合物等の熱可塑性樹脂よりなるフィルムやこれらの積層体が挙げられるが、中でも、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレンからなるフィルムや積層体が好適に使用でき、本発明の皮膜形成用組成物の脱離性を重視するとポリプロピレン又はポリエチレンがより好ましい。これらの基材フィルムは、未延伸フィルムでも延伸フィルムでもよく、その製法も限定されるものではない。また、基材フィルムの厚さも特に限定されるものではないが、通常は1~500μmの範囲であればよい。
基材Bとしては、基材Aと同様のものが挙げられ、同一または異なっていても良いが、プラスチック基材であることが好ましく、熱可塑性樹脂基材であることがより好ましい。
皮膜、基材A及び基材Bを有する積層体が押出ラミネートである場合、後述する樹脂Cと同一であっても良い。また金属箔や蒸着膜層の金属箔層とラミネートされていても良い。
樹脂Cとしては熱可塑性樹脂であることが好ましく、ポリオレフィンがより好ましく、ポリプロピレンもしくはポリエチレンおよびこの変性樹脂が特に好ましい。
接着剤層を形成するための接着剤としては、特に限定なく市販流通している反応性接着剤であれば使用可能だが、中でも、ポリイソシアネート組成物とポリオール組成物とのいわゆる2液型、あるいはポリイソシアネートの1液型反応性接着剤が好ましい。
一般的な反応性接着剤で使用されるポリイソシアネート組成物は、主成分としてポリイソシアネート化合物を含有する組成物であり、反応性接着剤用のポリイソシアネート化合物として知られているものであれば特に限定なく使用できる。具体的なポリイソシアネート化合物の例としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の分子構造内に芳香族構造を持つポリイソシアネート、これらのポリイソシアネートのイソシアネート基(NCO基)の一部をカルボジイミドで変性した化合物;イソホロンジイソシアネート、4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,3-(イソシアナートメチル)シクロヘキサン等の分子構造内に脂環式構造を持つポリイソシアネート;1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の直鎖状脂肪族ポリイソシアネート、これらのポリイソシアネートのNCO基の一部をカルボジイミドで変性した化合物;前記各種のポリイソシアネートのイソシアヌレート体;前記各種のポリイソシアネートに由来するアロファネート体;前記各種のポリイソシアネートに由来するビゥレット体;前記各種のポリイソシアネートをトリメチロールプロパン変性したアダクト体;前記各種のポリイソシアネートと後述のポリオール成分との反応生成物であるポリイソシアネートなどが挙げられる。
本発明は、印刷物又は積層体に対して、アルカリ溶液処理により皮膜を基材Aから脱離して、リサイクル基材Aを製造することができる。
水溶性有機溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)、エチレングリコールモノエチルエーテル(セロソルブ)、エチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(メチルカルビトール)、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(カルビトール)、ジエチレングリコールジエチルエーテル(ジエチルカルビトール)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、メチレンジメチルエーテル(メチラール)、プロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトン、ジアセトンアルコール、アセトニルアセトン、アセチルアセトン、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート(メチルセロソルブアセテート)、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート(メチルカルビトールアセテート)、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(カルビトールアセテート)、エチルヒドロキシイソブチレートおよび乳酸エチルなどを例示することができ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、アルカリ溶液は、非水溶性有機溶剤を含有していてもよい。
非水溶性有機溶剤の具体例としては、n-ブタノール、2-ブタノール、イソブタノール、オクタノールなどのアルコール系溶剤、ヘキサン、ヘプタン、ノルマルパラフィンなどの脂肪族炭化水素系溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレン、アルキルベンゼンなどの芳香族炭化水素系溶剤、塩化メチレン、1-クロロブタン、2-クロロブタン、3-クロロブタン、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤、エチルエーテル、ブチルエーテルなどのエーテル系溶剤を例示することができ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
尚、本発明におけるGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)による重量平均分子量及び数平均分子量(ポリスチレン換算)の測定は東ソー(株)社製HLC8220システムを用い以下の条件で行った。
分離カラム:東ソー(株)製TSKgelGMHHR-Nを4本使用。
カラム温度:40℃。
移動層:和光純薬工業(株)製テトラヒドロフラン。
流速:1.0ml/分。
試料濃度:1.0%。
試料注入量:100マイクロリットル。
検出器:示差屈折計。
粘度はトキメック社製B型粘度計で25℃において測定した。
水酸基価はJIS K 0070-1992に準拠して測定した。
酸価はJIS K 0070-1992に準拠して測定した。
攪拌機、温度計、環流冷却器及び窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに、2-メチル-1,3-プロパンジオールとアジピン酸を原料とするポリエステルポリオール(水酸基価:56mgKOH/g) 80.0部、ポリエチレングリコール(水酸基価:277mgKOH/g) 20.0部、及びイソホロンジイソシアネート(以下、IPDIと略す。) 25.4部を仕込み、窒素気流下に90℃で20時間反応させ、ウレタンプレポリマーを製造した後、これに酢酸エチル 83.6部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液(ウレタンプレポリマー溶液)とした。
次いで、酢酸エチル 110.1部、イソプロピルアルコール 104.9部、イソホロンジアミン(以下、IPDAと略す。) 2.7部、及びジエタノールアミン(以下、DEAと略す。) 0.3部からなる混合物に、前記ウレタンプレポリマー溶液を添加し、45℃で5時間攪拌反応させて、ポリウレタン1を含有するポリウレタン樹脂溶液1を得た。
得られたポリウレタン樹脂溶液1の特性値は、以下の通りであった。
・樹脂固形分水酸基価:20.2mgKOH/g
・樹脂固形分酸価:0.0mgKOH/g
・樹脂固形分の数平均分子量:48,300
・樹脂固形分の重量平均分子量:82,900
・樹脂固形分アミン価:0.40mgKOH/g
・樹脂固形分濃度:30.3質量%
攪拌機、温度計、環流冷却器及び窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに、2-メチル-1,3-プロパンジオールと3-メチル-1,5-ペンタンジオールとネオペンチルグリコールとアジピン酸を原料とするポリエステルポリオール(水酸基価:22mgKOH/g) 100.0部、及びIPDI 9.2部を仕込み、窒素気流下に100℃で10時間反応させ、ウレタンプレポリマーを製造した後、これに酢酸エチル 72.8部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液(ウレタンプレポリマー溶液)とした。
次いで、酢酸エチル 96.6部、イソプロピルアルコール 91.2部、2-(2-アミノエチルアミノ)エタノール(以下、AEEAと略す。) 2.2部、及びDEA 0.3部からなる混合物に、前記ウレタンプレポリマー溶液を添加し、45℃で5時間攪拌反応させて、ポリウレタン2を含有するポリウレタン樹脂溶液2を得た。
得られたポリウレタン樹脂溶液2の特性値は、以下の通りであった。
・樹脂固形分水酸基価:20.8mgKOH/g
・樹脂固形分酸価:0.0mgKOH/g
・樹脂固形分の数平均分子量:58,600
・樹脂固形分の重量平均分子量:106,700
・樹脂固形分アミン価:0.30mgKOH/g
・樹脂固形分濃度:29.5質量%
攪拌機、温度計、環流冷却器及び窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに、ネオペンチルグリコールとプロピレングリコールとアジピン酸を原料とするポリエステルポリオール(水酸基価:29mgKOH/g) 100.0部、ポリエチレングリコール(水酸基価:112mgKOH/g) 5.4部、及びIPDI 16.8部を仕込み、窒素気流下に90℃で10時間反応させ、ウレタンプレポリマーを製造した後、これに酢酸エチル 210.5部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液(ウレタンプレポリマー溶液)とした。
次いで、イソプロピルアルコール 74.5部を前記ウレタンプレポリマー溶液に加えて均一溶液とした後、IPDA 6.5部及びイソプロピルアルコール 15.2部の混合溶液を添加し、40℃で5時間撹拌反応させた。その後、モノエタノールアミン(以下、MEAと略す。) 0.2部及びイソプロピルアルコール 0.5部の混合溶液を添加し、40℃で2時間撹拌反応させてポリウレタン3を含有するポリウレタン樹脂溶液3を得た。
得られたポリウレタン樹脂溶液3の特性値は、以下の通りであった。
・樹脂固形分水酸基価:1.5mgKOH/g
・樹脂固形分酸価:0.0mgKOH/g
・樹脂固形分の数平均分子量:15,300
・樹脂固形分の重量平均分子量:55,600
・樹脂固形分アミン価:0.00mgKOH/g
・樹脂固形分濃度:30.3質量%
攪拌機、温度計、環流冷却器及び窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに、ネオペンチルグリコールとプロピレングリコールとアジピン酸を原料とするポリエステルポリオール(水酸基価:29mgKOH/g) 100.0部、ポリエチレングリコール(水酸基価:112mgKOH/g) 5.4部、及びIPDI 16.8部を仕込み、窒素気流下に90℃で10時間反応させ、ウレタンプレポリマーを製造した後、これに酢酸エチル 210.5部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液(ウレタンプレポリマー溶液)とした。
次いで、イソプロピルアルコール 74.6部を前記ウレタンプレポリマー溶液に加えて均一溶液とした後、IPDA 6.1部、AEEA 0.3部、及びイソプロピルアルコール 14.9部の混合溶液を添加し、40℃で5時間撹拌反応させた。その後、MEA 0.3部及びイソプロピルアルコール 0.7部の混合溶液を添加し、40℃で2時間撹拌反応させてポリウレタン4を含有するポリウレタン樹脂溶液4を得た。
得られたポリウレタン樹脂溶液4の特性は、以下の通りであった。
・樹脂固形分水酸基価:2.9mgKOH/g
・樹脂固形分酸価:0.0mgKOH/g
・樹脂固形分の数平均分子量:15,300
・樹脂固形分の重量平均分子量:55,600
・樹脂固形分アミン価:0.00mgKOH/g
・樹脂固形分濃度:30.3質量%
攪拌機、温度計、環流冷却器及び窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに、ネオペンチルグリコールとプロピレングリコールとアジピン酸を原料とするポリエステルポリオール(水酸基価:29mgKOH/g) 100.0部、ポリエチレングリコール(水酸基価:112mgKOH/g) 5.4部、及びIPDI 16.8部を仕込み、窒素気流下に90℃で10時間反応させ、ウレタンプレポリマーを製造した後、これに酢酸エチル 210.5部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液(ウレタンプレポリマー溶液)とした。
次いで、イソプロピルアルコール 75.3部を前記ウレタンプレポリマー溶液に加えて均一溶液とした後、IPDA 5.3部、AEEA 0.8部、及びイソプロピルアルコール 14.2部の混合溶液を添加し、40℃で5時間撹拌反応させた。その後、MEA 0.3部及びイソプロピルアルコール 0.7部の混合溶液を添加し、40℃で2時間撹拌反応させてポリウレタン5を含有するポリウレタン樹脂溶液5を得た。
得られたポリウレタン樹脂溶液5の特性は、以下の通りであった。
・樹脂固形分水酸基価:5.0mgKOH/g
・樹脂固形分酸価:0.0mgKOH/g
・樹脂固形分の数平均分子量:15,300
・樹脂固形分の重量平均分子量:55,600
・樹脂固形分アミン価:0.00mgKOH/g
・樹脂固形分濃度:30.3質量%
攪拌機、温度計、環流冷却器及び窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに、ネオペンチルグリコールとプロピレングリコールとアジピン酸を原料とするポリエステルポリオール(水酸基価:29mgKOH/g) 100.0部、ポリエチレングリコール(水酸基価:112mgKOH/g) 5.4部、及びIPDI 16.8部を仕込み、窒素気流下に90℃で10時間反応させ、ウレタンプレポリマーを製造した後、これに酢酸エチル 210.5部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液(ウレタンプレポリマー溶液)とした。
次いで、イソプロピルアルコール 80.2部を前記ウレタンプレポリマー溶液に加えて均一溶液とした後、AEEA 4.0部及びイソプロピルアルコール 9.3部の混合溶液を添加し、40℃で5時間撹拌反応させた。その後、MEA 0.3部及びイソプロピルアルコール 0.7部の混合溶液を添加し、40℃で2時間撹拌反応させてポリウレタン6を含有するポリウレタン樹脂溶液6を得た。
得られたポリウレタン樹脂溶液6の特性は、以下の通りであった。
・樹脂固形分水酸基価:18.8mgKOH/g
・樹脂固形分酸価:0.0mgKOH/g
・樹脂固形分の数平均分子量:15,300
・樹脂固形分の重量平均分子量:55,600
・樹脂固形分アミン価:0.00mgKOH/g
・樹脂固形分濃度:30.3質量%
攪拌機、温度計、環流冷却器及び窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに、ネオペンチルグリコールとプロピレングリコールとアジピン酸を原料とするポリエステルポリオール(水酸基価:29mgKOH/g) 100.0部、ポリエチレングリコール(水酸基価:112mgKOH/g) 5.4部、及びIPDI 22.7部を仕込み、窒素気流下に90℃で10時間反応させ、ウレタンプレポリマーを製造した後、これに酢酸エチル 221.0部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液(ウレタンプレポリマー溶液)とした。
次いで、イソプロピルアルコール 77.7部を前記ウレタンプレポリマー溶液に加えて均一溶液とした後、AEEA 7.0部及びイソプロピルアルコール 16.3部の混合溶液を添加し、40℃で5時間撹拌反応させた。その後、MEA 0.3部及びイソプロピルアルコール 0.7部の混合溶液を添加し、40℃で2時間撹拌反応させてポリウレタン7を含有するポリウレタン樹脂溶液7を得た。
得られたポリウレタン樹脂溶液7の特性は、以下の通りであった。
・樹脂固形分水酸基価:29.6mgKOH/g
・樹脂固形分酸価:0.0mgKOH/g
・樹脂固形分の数平均分子量:60,000
・樹脂固形分の重量平均分子量:120,000
・樹脂固形分アミン価:0.00mgKOH/g
・樹脂固形分濃度:30.3質量%
攪拌機、温度計、環流冷却器及び窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに、ネオペンチルグリコールとプロピレングリコールとアジピン酸を原料とするポリエステルポリオール(水酸基価:29mgKOH/g) 100.0部、ポリエチレングリコール(水酸基価:112mgKOH/g) 5.4部、ジメチロールブタン酸(以下、DMBAと略) 2.7部、及びIPDI 21.4部を仕込み、窒素気流下に90℃で10時間反応させ、ウレタンプレポリマーを製造した後、これに酢酸エチル 217.3部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液(ウレタンプレポリマー溶液)とした。
次いで、イソプロピルアルコール 79.3部を前記ウレタンプレポリマー溶液に加えて均一溶液とした後、IPDA 6.9部とイソプロピルアルコール 16.1部の混合溶液を添加し、40℃で5時間撹拌反応させた。その後、MEA 0.3部とイソプロピルアルコール 0.7部の混合溶液を添加し、40℃で2時間撹拌反応させてポリウレタン8を含有するポリウレタン樹脂溶液8を得た。
得られたポリウレタン樹脂溶液8の特性値は、以下の通りであった。
・樹脂固形分水酸基価:1.7mgKOH/g
・樹脂固形分酸価:9.4mgKOH/g
・樹脂固形分の数平均分子量:15,300
・樹脂固形分の重量平均分子量:55,600
・樹脂固形分アミン価:0.00mgKOH/g
・樹脂固形分濃度:30.3質量%
攪拌機、温度計、環流冷却器及び窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに、ネオペンチルグリコールとプロピレングリコールとアジピン酸を原料とするポリエステルポリオール(水酸基価:29mgKOH/g) 100.0部、ポリエチレングリコール(水酸基価:112mgKOH/g) 5.4部、DMBA 2.7部、及びIPDI 21.4部を仕込み、窒素気流下に90℃で10時間反応させ、ウレタンプレポリマーを製造した後、これに酢酸エチル 217.3部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液(ウレタンプレポリマー溶液)とした。
次いで、イソプロピルアルコール 79.5部を前記ウレタンプレポリマー溶液に加えて均一溶液とした後、IPDA 6.5部、AEEA 0.3部、及びイソプロピルアルコール 15.9部の混合溶液を添加し、40℃で5時間撹拌反応させた。その後、MEA 0.3部とイソプロピルアルコール 0.7部の混合溶液を添加し、40℃で2時間撹拌反応させてポリウレタン9を含有するポリウレタン樹脂溶液9を得た。
得られたポリウレタン樹脂溶液9の特性値は、以下の通りであった。
・樹脂固形分水酸基価:2.7mgKOH/g
・樹脂固形分酸価:9.4mgKOH/g
・樹脂固形分の数平均分子量:15,300
・樹脂固形分の重量平均分子量:55,600
・樹脂固形分アミン価:0.00mgKOH/g
・樹脂固形分濃度:30.3質量%
攪拌機、温度計、環流冷却器及び窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに、ネオペンチルグリコールとプロピレングリコールとアジピン酸を原料とするポリエステルポリオール(水酸基価:29mgKOH/g) 100.0部、ポリエチレングリコール(水酸基価:112mgKOH/g) 5.4部、DMBA 2.7部、及びIPDI 21.4部を仕込み、窒素気流下に90℃で10時間反応させ、ウレタンプレポリマーを製造した後、これに酢酸エチル 217.3部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液(ウレタンプレポリマー溶液)とした。
次いで、イソプロピルアルコール 80.5部を前記ウレタンプレポリマー溶液に加えて均一溶液とした後、IPDA 5.6部、AEEA 0.8部、及びイソプロピルアルコール 14.9部の混合溶液を添加し、40℃で5時間撹拌反応させた。その後、MEA 0.3部とイソプロピルアルコール 0.7部の混合溶液を添加し、40℃で2時間撹拌反応させてポリウレタン10を含有するポリウレタン樹脂溶液10を得た。
得られたポリウレタン樹脂溶液10の特性値は、以下の通りであった。
・樹脂固形分水酸基価:4.8mgKOH/g
・樹脂固形分酸価:9.4mgKOH/g
・樹脂固形分の数平均分子量:15,300
・樹脂固形分の重量平均分子量:55,600
・樹脂固形分アミン価:0.00mgKOH/g
・樹脂固形分濃度:30.3質量%
攪拌機、温度計、環流冷却器及び窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに、ネオペンチルグリコールとプロピレングリコールとアジピン酸を原料とするポリエステルポリオール(水酸基価:29mgKOH/g) 100.0部、ポリエチレングリコール(水酸基価:112mgKOH/g) 5.4部、DMBA 2.7部、及びIPDI 21.4部を仕込み、窒素気流下に90℃で10時間反応させ、ウレタンプレポリマーを製造した後、これに酢酸エチル 217.3部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液(ウレタンプレポリマー溶液)とした。
次いで、イソプロピルアルコール 95.4部を前記ウレタンプレポリマー溶液に加えて均一溶液とした後、AEEA 4.2部とイソプロピルアルコール 9.8部の混合溶液を添加し、40℃で5時間撹拌反応させた。その後、MEA 0.3部とイソプロピルアルコール 0.7部の混合溶液を添加し、40℃で2時間撹拌反応させて、ポリウレタン11を含有するポリウレタン樹脂溶液11を得た。
得られたポリウレタン樹脂溶液11の特性値は、以下の通りであった。
・樹脂固形分水酸基価:15.7mgKOH/g
・樹脂固形分酸価:9.4mgKOH/g
・樹脂固形分の数平均分子量:15,300
・樹脂固形分の重量平均分子量:55,600
・樹脂固形分アミン価:0.00mgKOH/g
・樹脂固形分濃度:30.3質量%
攪拌機、温度計、環流冷却器及び窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに、ネオペンチルグリコールとプロピレングリコールとアジピン酸を原料とするポリエステルポリオール(水酸基価:29mgKOH/g) 100.0部、ポリエチレングリコール(水酸基価:112mgKOH/g) 5.4部、DMBA 2.7部、及びIPDI 27.7部を仕込み、窒素気流下に90℃で10時間反応させ、ウレタンプレポリマーを製造した後、これに酢酸エチル 234.2部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液(ウレタンプレポリマー溶液)とした。
次いで、イソプロピルアルコール 83.1部を前記ウレタンプレポリマー溶液に加えて均一溶液とした後、AEEA 7.4部とイソプロピルアルコール 17.3部の混合溶液を添加し、40℃で5時間撹拌反応させた。その後、MEA 0.3部とイソプロピルアルコール 0.7部の混合溶液を添加し、40℃で2時間撹拌反応させてポリウレタン12を含有するポリウレタン樹脂溶液12を得た。
得られたポリウレタン樹脂溶液10の特性値は、以下の通りであった。
・樹脂固形分水酸基価:29.5mgKOH/g
・樹脂固形分酸価:9.5mgKOH/g
・樹脂固形分の数平均分子量:60,000
・樹脂固形分の重量平均分子量:120,000
・樹脂固形分アミン価:0.00mgKOH/g
・樹脂固形分濃度:30.3質量%
攪拌機、温度計、環流冷却器及び窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに、3-メチル-1,5-ペンタンジオールとアジピン酸を原料とするポリエステルポリオール(水酸基価:55mgKOH/g) 100.0部、DMBA 6.7部、及びIPDI 38.1部を仕込み、窒素気流下に90℃で10時間反応させ、ウレタンプレポリマーを製造した後、これに酢酸エチル 243.9部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液(ウレタンプレポリマー溶液)とした。
次いで、イソプロピルアルコール 109.0部を前記ウレタンプレポリマー溶液に加えて均一溶液とした後、AEEA 6.2部とイソプロピルアルコール 14.5部の混合溶液を添加し、40℃で5時間撹拌反応させた。その後、MEA 0.2部とイソプロピルアルコール 0.7部の混合溶液を添加し、40℃で2時間撹拌反応させて、ポリウレタン13を含有するポリウレタン樹脂溶液13を得た。
得られたポリウレタン樹脂溶液13の特性値は、以下の通りであった。
・樹脂固形分水酸基価:17.9mgKOH/g
・樹脂固形分酸価:18.2mgKOH/g
・樹脂固形分の数平均分子量:10,100
・樹脂固形分の重量平均分子量:30,300
・樹脂固形分アミン価:0.00mgKOH/g
・樹脂固形分濃度:30.3質量%
攪拌機、温度計、環流冷却器及び窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに、2-メチル-1,3-プロパンジオールとアジピン酸を原料とするポリエステルポリオール(水酸基価:56mgKOH/g) 80.0部、ポリエチレングリコール(水酸基価:277mgKOH/g) 20.0部、及びIPDI 25.4部を仕込み、窒素気流下に90℃で20時間反応させ、ウレタンプレポリマーを製造した後、これに酢酸エチル 83.6部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液(ウレタンプレポリマー溶液)とした。
次いで、酢酸エチル 113.3部、イソプロピルアルコール 106.0部、及びIPDA 4.9部からなる混合物に、前記ウレタンプレポリマー溶液を添加し、45℃で5時間攪拌反応させて、ポリウレタン14を含有するポリウレタン樹脂溶液14を得た。
得られたポリウレタン樹脂溶液14の特性値は、以下の通りであった。
・樹脂固形分水酸基価:0.0mgKOH/g
・樹脂固形分酸価:0.0mgKOH/g
・樹脂固形分の数平均分子量:48,600
・樹脂固形分の重量平均分子量:88,000
・樹脂固形分アミン価:2.10mgKOH/g
・樹脂固形分濃度:30.2質量%
攪拌機、温度計、環流冷却器及び窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに、2-メチル-1,3-プロパンジオールと3-メチル-1,5-ペンタンジオールとネオペンチルグリコールとアジピン酸を原料とするポリエステルポリオール(水酸基価:22mgKOH/g) 100.0部、及びIPDI 9.2部を仕込み、窒素気流下に100℃で10時間反応させ、ウレタンプレポリマーを製造した後、これに酢酸エチル 72.8部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液(ウレタンプレポリマー溶液)とした。
次いで、酢酸エチル 99.1部、イソプロピルアルコール 92.6部、及びIPDA 4.2部からなる混合物に、前記ウレタンプレポリマー溶液を添加し、45℃で5時間攪拌反応させて、ポリウレタン15を含有するポリウレタン樹脂溶液15を得た。
得られたポリウレタン樹脂溶液15の特性値は、以下の通りであった。
・樹脂固形分水酸基価:0.0mgKOH/g
・樹脂固形分酸価:0.0mgKOH/g
・樹脂固形分の数平均分子量:52,700
・樹脂固形分の重量平均分子量:95,400
・樹脂固形分アミン価:2.40mgKOH/g
・樹脂固形分濃度:29.7質量%
N-プロピルアセテート(酢酸ノルマルプロピル) 40部、酢酸エチル 10部、藍顔料 11部、 塩酢ビ樹脂(塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂) 3部、イソプロピルアルコール 6部、分散剤 1部、及び合成例1で調製したポリウレタン樹脂溶液1 29部を混合し、混合物を得た。
得られた混合物100部に対して、ザーンカップ#3(離合社製)で15秒程度(25℃)となるように、42%のIPA/EtAc混合溶剤(イソプロピルアルコール/酢酸エチル=50/50(部/部))を加え、皮膜形成用組成物を調製した。
得られた皮膜形成用組成物を、密封容器に入れ、25℃環境下で24時間静置した。24時間放置後の皮膜形成用組成物の粘度をザーンカップ#3で測定し、以下の評価基準で評価した。
[評価基準]
3: 24時間静置後に著しい粘度増粘が認められない。
2: 24時間静置後に著しい粘度上昇が認められるが、撹拌することで元の粘度に戻る。
1: 24時間静置後に著しい粘度上昇が認められ、再撹拌後も粘度上昇が認められる。
調製した皮膜形成用組成物を、バーコーター#4を用いて、基材Aに、縦240mm×横80mmのベタ絵柄を印刷後、ドライヤーで乾燥し印刷層1を形成し、下記構成1の印刷物を得た。
<<印刷物の構成>>
・構成1:基材A-印刷層1
基材A:コロナ処理ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績(株)製 エステルE5100 厚さ12μm)(PET)
[評価基準]
5:印刷皮膜が全く剥がれない。
4:印刷皮膜の80%以上がフィルムに残った。
3:印刷皮膜の50%以上~80%未満がフィルムに残った。
2:印刷皮膜の50%未満がフィルムに残った。
1:セロハンテープを貼り付ける際に、フィルムからセロハンテープに印刷皮膜が剥離してしまう。
調製した皮膜形成用組成物を、バーコーター#4を用いて、基材Aに、縦240mm×横80mmのベタ絵柄を印刷後、ドライヤーで乾燥し印刷層1を形成し、下記構成1の印刷物を得た。
<<印刷物の構成>>
・構成1:基材A-印刷層1
基材A:コロナ処理ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績(株)製 エステルE5100 厚さ12μm)(PET)
下記各条件で剥離試験を実施し、各条件下における剥離のしやすさを比較した。
・水酸化ナトリウム1質量%、界面活性剤0.3%、85℃
・水酸化ナトリウム1質量%、界面活性剤なし、85℃
ここで、界面活性剤は、ノニオン系界面活性剤を用いた。
剥離試験は、各条件での処理時間を15分として評価を行った。なお処理5分以内に剥離すればかなり高い性能であることを示す。
印刷物を20mm×20mmのサイズにカットした試験片を溶液に浸漬してスターラーで撹拌した。撹拌後に剥離状態を確認した後、指で印刷物を擦り、擦ることで塗膜が剥離するかも確認した。
上記の条件におけるインキ塗膜の剥離性を下記評価基準に従い評価した。
5: 5分以内の撹拌でインキ塗膜の脱離を確認。擦ると完全に脱離
4: 15分の撹拌でインキ塗膜の脱離を確認。擦ると完全に脱離
3: 15分の撹拌でインキ塗膜の脱離を未確認。擦ると完全に脱離
2: 15分の撹拌でインキ塗膜の脱離を未確認。擦ると部分的に脱離
1: 15分の撹拌でインキ塗膜の脱離を未確認。擦っても脱離を未確認
実施例1において、皮膜形成用組成物の配合を、下記表4~表7に記載の配合に変更した以外は、実施例1と同様にして、皮膜形成用組成物を調製した。
調製した皮膜形成用組成物について、実施例1と同様に、評価を行った。結果を表4~表7に示す。
Claims (12)
- アルカリ溶液での処理により脱離する皮膜を基材Aの表面に直接又は他の層を介して形成するための脱離可能な皮膜形成用組成物であって、
水酸基価を有し、重量平均分子量が45,000以上かつ数平均分子量が10,000以上であるウレタン樹脂を含有し、前記ウレタン樹脂の酸価が、10.0mgKOH/g以下である、皮膜形成用組成物。 - 前記水酸基価が、1.0mgKOH/g~30.0mgKOH/gである、請求項1に記載の皮膜形成用組成物。
- 前記ウレタン樹脂が、構成成分として、ポリエステルポリオール、及びポリエーテルポリオールの少なくともいずれかを含む、請求項1に記載の皮膜形成用組成物。
- 着色剤を含有する、請求項1に記載の皮膜形成用組成物。
- 印刷インキとして用いられる、請求項4に記載の皮膜形成用組成物。
- 前記印刷インキが、有機溶剤系インキである、請求項5に記載の皮膜形成用組成物。
- プライマー、又はニスとして用いられる、請求項1に記載の皮膜形成用組成物。
- 基材Aの表面に直接又は他の層を介して、請求項1から7のいずれかに記載の皮膜形成用組成物からなる皮膜を有する印刷物。
- 前記皮膜が、印刷層、プライマー層、及びニス層から選ばれる少なくとも一つである、請求項8に記載の印刷物。
- 請求項9に記載の印刷物に対して、前記印刷層の前記基材Aが配置されている面とは反対側の面に、基材Bを配置し、前記印刷物と前記基材Bとを積層してなる積層体。
- 請求項9に記載の印刷物に対して、アルカリ溶液で処理することにより前記皮膜を基材Aから脱離して得られるリサイクル基材Aの製造方法。
- 請求項10に記載の積層体に対して、アルカリ溶液で処理することにより前記皮膜とともに基材Bを脱離して得られるリサイクル基材Aの製造方法。
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