JP7327653B2 - プラットフォーム、システム、方法、及びプログラム - Google Patents

Description

本開示は、プラットフォーム、システム、方法、及びプログラムに関するものであり、特に、複数のユーザが関心を示す情報配信媒体を予測することが可能なプラットフォーム、システム、方法、及びプログラムに関する。

近年、特に都市部においては、情報配信機器を介してユーザに向けて発信する情報量は増加の一途を辿っており、これが主な原因で情報過多の環境となっている。このような情報過多の環境において、ユーザが関心を示し注視する情報は絶えず変化しており、ユーザの何を所望しているかを適切に把握することは難しい。そして、ユーザが何を所望しているかを適切に把握するための技術としては、ユーザの行動の履歴情報に基づいた方法が挙げられる。

特許文献１には、「サイバー行動管理サーバが、インターネット上の各サイトでの各人物の過去の行動に関するサイバー行動履歴情報を収集し、リアル行動管理サーバが、実店舗での各人物の過去の行動に関するリアル行動履歴情報を収集し、統合行動管理サーバが、人物ごとにサイバー行動履歴情報とリアル行動履歴情報とを統合して、人物ごとの統合行動履歴情報を生成して、その統合行動履歴情報を分析処理して、対象となる顧客が購買することが予測される商品に関する購買予測情報を生成し、販売促進情報配信サーバが、購買予測情報に基づいて、対象となる顧客に関する販売促進情報（クーポンや接客指示）を、対象となる顧客の端末および従業員の端末に配信する。」ことが記載されている。特許文献１には、「複数のユーザが関心を示す情報配信媒体を予測する」ことは記載されていない。

特許文献２には、「同調したリモートオーディオ、個人のメッセージ、及び周辺の物体に関する公共サービスによる警戒情報と共に、非常に関連性の高い（ｈｙｐｅｒ－ｒｅｌｅｖａｎｔ）広告コンテンツの表示を可能とし、そして、リアルタイムでデータのログを取ってそれを後からダウンロードできることにより、物体間での通信及びコンテンツ配信の確認、消費者の関与状況のトラッキング及び調査、並びにアカウンタビリティシステム（ａｃｃｏｕｎｔａｂｉｌｉｔｙ ｓｙｓｔｅｍ）による広告視聴に対する消費者の直接の反応の検証が可能である。」ことが記載されている。特許文献２には、「複数のユーザが関心を示す情報配信媒体を予測する」ことは記載されていない。

国際公開第２０２０／００８９３８号 特開２０１４－０７３８３１号公報

上記のように、ユーザにとって情報過多である環境においては、ユーザが注視する情報配信媒体は絶えず変化し、所定時刻において、複数のユーザが関心を示す情報配信媒体を予測することが難しいという課題があった。

本開示の目的は、上述した課題のいずれかを解決するプラットフォーム、システム、方法、及びプログラムを提供することにある。

本開示に係るプラットフォームは、
複数の情報配信媒体のうちユーザが関心を示す前記情報配信媒体を予測するために用いられる、ユーザ情報を収集する収集部と、
過去から現在時刻までの複数の前記ユーザ情報と前記複数の情報配信媒体の情報とに基づいて、前記複数の情報配信媒体のうち、現在時刻から所定時間だけ先の所定時刻における、複数の前記ユーザが関心を示す前記情報配信媒体を予測する予測部と、
を備える。

本開示に係るシステムは、
情報提供装置と複数の情報配信媒体とプラットフォームとを備え、
前記情報提供装置は、
前記複数の情報配信媒体のうちユーザが関心を示す前記情報配信媒体を予測するために用いられる、ユーザ情報を前記プラットフォームに送信する送信部を有し、
前記プラットフォームは、
前記ユーザ情報を収集する収集部と、
過去から現在時刻までの複数の前記ユーザ情報と前記複数の情報配信媒体の情報とに基づいて、前記複数の情報配信媒体のうち、現在時刻から所定時間だけ先の所定時刻における、複数の前記ユーザが関心を示す前記情報配信媒体を予測する予測部と、を有する。

本開示に係る方法は、
複数の情報配信媒体のうちユーザが関心を示す前記情報配信媒体を予測するために用いられる、ユーザ情報を収集することと、
過去から現在時刻までの複数の前記ユーザ情報と前記複数の情報配信媒体の情報とに基づいて、前記複数の情報配信媒体のうち、現在時刻から所定時間だけ先の所定時刻における、複数の前記ユーザが関心を示す前記情報配信媒体を予測することと、
を備える。

本開示に係るプログラムは、
複数の情報配信媒体のうちユーザが関心を示す前記情報配信媒体を予測するために用いられる、ユーザ情報を収集することと、
過去から現在時刻までの複数の前記ユーザ情報と前記複数の情報配信媒体の情報とに基づいて、前記複数の情報配信媒体のうち、現在時刻から所定時間だけ先の所定時刻における、複数の前記ユーザが関心を示す前記情報配信媒体を予測することと、
をコンピュータに実行させるプログラム。

本開示によれば、複数のユーザが関心を示す情報配信媒体を予測することが可能なプラットフォーム、システム、方法、及びプログラムを提供することができる。

第１の実施形態に係るシステムを例示するブロック図である。 第２の実施形態に係るプラットフォームを例示するブロック図である。 第２の実施形態に係るシステムを例示するブロック図である。 第２の実施形態に係るシステムの動作を例示するフローチャートである。 都市部での情報配信機器を例示する模式図である。 所定時刻と最大情報配信機器の関係を例示する図である。

以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明を省略する。

［第１の実施形態］
本開示の第１の実施形態に係る構成を説明する。
図１は、第１の実施形態に係るシステムを例示するブロック図である。

図１に示すように、第１の実施形態に係るシステム１０は、情報提供装置１３と、複数の情報配信媒体１２ａと、プラットフォーム１１と、を有する。

情報提供装置１３は、複数の情報配信媒体１２ａのうちユーザが関心を示す情報配信媒体１２ｓを予測するために用いられる、ユーザ情報をプラットフォーム１１に送信する送信部１３１を有する。

情報提供装置１３とは、例えば、ユーザを撮影する撮影機器１３ａや、モバイル端末の位置情報等を有するキャリア（モバイルネットワークオペレータ）の情報を提供する装置や、ＯＴＴ（Over The Top）事業者が取得する情報を提供する装置である。

また、ユーザが関心を示す情報配信媒体１２ｓを予測するために用いられるユーザ情報とは、例えば、撮影機器１３ａが撮影した画像をＡＩ（Artificial Intelligence）で処理して推定したユーザの視線情報や、キャリアが取得するモバイル端末の位置（ＧＰＳ、基地局との相対位置等）、速度、向きなどの情報、ＯＴＴ事業者が取得する情報（ＯＴＴ事業者が提供するサービスのユーザ利用履歴や、ユーザがＳＮＳ等に発信した情報を解析して該ユーザがどの情報配信媒体１２ａに接しているかを推定した結果を含む）である。

情報配信媒体１２ａとは、情報の配信に用いられる媒体であって、例えば、ディスプレイ、デジタルサイネージ、プロジェクションマッピング、広告配信車両、広告配信ドローン、テレビ、及びラジオである。また、情報配信媒体１２ａは、通常時は媒体として機能してないもの（例えば、プロジェクションマッピングが行われる壁や、広告配信ドローンが浮遊する空間）を含むこととしても良い。

プラットフォーム１１は、収集部１１１と予測部１１２とを備える。収集部１１１は、複数の情報配信媒体１２ａのうちユーザが関心を示す情報配信媒体１２ｓを予測するために用いられる、ユーザ情報を収集する。予測部１１２は、過去から現在時刻までの複数のユーザ情報と複数の情報配信媒体１２ａの情報とに基づいて、複数の情報配信媒体１２ａのうち、現在時刻から所定時間だけ先の所定時刻における、複数のユーザが関心を示す情報配信媒体１２ｓを予測する。なお、情報配信媒体１２ａの情報とは、例えば、情報配信媒体１２ａの種類や位置情報、配信形態などである。

次に、第１の実施形態の動作について説明する。
情報提供装置１３の送信部１３１は、複数の情報配信媒体１２ａのうちユーザが関心を示す情報配信媒体１２ｓを予測するために用いられる、ユーザ情報をプラットフォーム１１に送信する。

プラットフォーム１１の収集部１１１は、該ユーザ情報を収集する。また、予測部１１２は、過去から現在時刻までの複数のユーザ情報と複数の情報配信媒体１２ａの情報とに基づいて、複数の情報配信媒体１２ａのうち、現在時刻から所定時間だけ先の所定時刻における、複数のユーザが関心を示す情報配信媒体１２ｓを予測する。

これにより、第１の実施形態に係るシステム１０は、複数のユーザが関心を示す情報配信媒体１２ｓを予測することが可能となる。

［第２の実施形態］
本開示の第２の実施形態に係るプラットフォームとシステムの構成を説明する。
図２は、第２の実施形態に係るプラットフォームを例示するブロック図である。
図３は、第２の実施形態に係るシステムを例示するブロック図である。

図２及び図３に示すように、第２の実施形態に係るシステム２０は、撮影機器１３ａと情報配信機器１２とプラットフォーム２１とを備える。情報配信機器１２は、情報配信媒体１２ａと情報配信端末１２ｂとを含む。

撮影機器１３ａは、ユーザと情報配信機器１２とを撮影した映像データをプラットフォーム２１に送信する撮影機器送信部（図示せず）を備える。撮影機器１３ａは、例えば、カメラ（監視カメラ）である。

情報配信機器１２は、ユーザが関心を示す情報であるユーザ関心情報とユーザ関心情報を配信する情報配信機器１２の情報とをプラットフォーム２１に送信する配信機器送信部（図示せず）を備える。

尚、情報配信媒体１２ａは、例えば、壁、何もない空間等の通常時は媒体として機能してないものであってもよいものを含む。

情報配信媒体１２ａは、プラットフォーム２１に情報を提供する媒体であると共に、ユーザに情報を提供する媒体でもある。情報配信媒体１２ａは、例えば、ディスプレイ、デジタルサイネージ、プロジェクションマッピング、広告配信車両、広告配信ドローン、テレビ、及びラジオのうちの少なくともいずれか１つを含む。

情報配信端末１２ｂは、プラットフォーム２１に情報を提供する端末であると共に、ユーザに情報を提供する端末でもある。情報配信端末１２ｂは、例えば、スマートフォン、スマートウォッチ、及びスマートグラスのうちの少なくともいずれか１つを含む。

ユーザは、例えば、ディスプレイ、デジタルサイネージ、プロジェクションマッピング、広告配信車両、広告配信ドローン、テレビ、ラジオ等の媒体、又は、スマートフォン、スマートウォッチ、スマートグラス等の端末を介して情報を取得する。

プラットフォーム２１は、収集部１１１と予測部１１２とを備える。収集部１１１は、ユーザが関心を示す情報であるユーザ関心情報とユーザ関心情報を配信する情報配信機器１２の情報とを関連付けて収集する。収集部１１１は、ユーザ関心情報と情報配信機器１２の情報とを情報配信機器１２と撮影機器１３ａとから収集する。

収集部１１１は、ユーザ（と情報配信機器１２と）を撮影した映像データを撮影機器１３ａから取得してもよい。そして、収集部１１１は、取得した映像データに基づいて、ユーザ関心情報と情報配信機器１２の情報とを関連付けて収集してもよい。

予測部１１２は、過去から現在時刻までの複数のユーザのユーザ関心情報と情報配信機器１２の情報とに基づいて、現在時刻から所定時間だけ先の所定時刻における複数のユーザのうちの最大数のユーザが関心を示す情報配信機器１２である最大情報配信機器１２ｍを予測する。

すなわち、予測部１１２は、所定時刻において、複数のユーザのうちの最大数のユーザから一番に注目される情報配信機器（媒体）である最大情報配信機器１２ｍを予測する。

尚、予測部１１２は、過去から現在時刻までの複数のユーザのユーザ関心情報と情報配信機器１２の情報とに基づいて、所定時刻における複数のユーザ関心情報のうちの最大のユーザ関心情報と最大のユーザ関心情報を配信する最大関心情報配信機器１２ｍ１と、を予測してもよい。

すなわち、予測部１１２は、所定時刻において、ユーザから一番に注目されるユーザ関心情報を予測すると共に、該ユーザ関心情報が配信される最大関心情報配信機器１２ｍ１を予測してもよい。

また、情報配信機器１２が情報配信媒体１２ａの場合には、予測部１１２は、収集部１１１が収集した情報に基づいて、複数の情報配信媒体１２ａのうちから将来の顕著な注視対象となる最大情報配信媒体１２ｍａを予測する。

また、予測部１１２は、複数のユーザを、ユーザの種別に基づいてユーザグループに分割し、ユーザグループごとにユーザが関心を示す情報配信媒体１２ｓや最大情報配信機器１２ｍを予測してもよい。ユーザの種別とは、例えば、ユーザの年齢や性別等である。

また、予測部１１２は、過去から現在時刻までの複数のユーザのユーザ関心情報と情報配信機器１２の情報とに基づいて、現在時刻から所定時間だけ先の所定時刻における複数の情報配信機器１２のそれぞれに対して評価値を付けてもよい。評価値は、例えば、ユーザの注視の度合いに対する価格である。そして、プラットフォーム２１は、評価値に基づいて、所定時刻における複数の情報配信機器１２のそれぞれの単位時間当たりの使用料金を決定する評価部２１４をさらに備えてもよい。

また、プラットフォーム２１は、評価値に基づいて、所定時刻において最大情報配信機器１２ｍを使用する広告主を選択する競売処理部２１５をさらに備えてもよい。競売処理部２１５は、評価値（価格）に基づく使用料金を初期設定料金として、オークションを行い、オークションを制した広告主を、将来の顕著な注視対象となる最大情報配信媒体１２ｍａを用いて広告を行う広告主として選定する。

例えば、図３に示すように、プラットフォーム２１は、最大情報配信機器１２ｍとして、デジタルサイネージ１２ａ２を予測し、初期設定料金をＸ円としてオークションを行う。プラットフォーム２１は、オークションを制した広告主＃１を、将来の顕著な注視対象となる最大情報配信媒体１２ｍａを用いて広告を行う広告主として選定する。広告主＃１は、デジタルサイネージ１２ａ２を使用して広告を配信する。

また、例えば、プラットフォーム２１は、最大情報配信機器１２ｍとして、広告配信車両１２ａ４を予測し、初期設定料金をＹ円としてオークションを行う。プラットフォーム２１は、オークションを制した広告主＃４を、将来の顕著な注視対象となる最大情報配信媒体１２ｍａを用いて広告を行う広告主として選定する。広告主＃４は、広告配信車両１２ａ４を使用して広告を配信する。

また、プラットフォーム２１は、オークションを制した広告主の広告を、情報配信媒体１２ａの特徴や情報配信媒体１２ａが顕著な注視対象であり続ける注視時間に基づいて最も効果的な形態に加工する広告加工部２１６をさらに備えてもよい。

また、予測部１１２が、複数のユーザを、動画を視聴することが可能なユーザというユーザグループに分割し、該ユーザグループの将来の顕著な注視対象となる最大情報配信機器１２ｍとして、デジタルサイネージ１２ａ２を予測してもよい。広告加工部２１６は、デジタルサイネージ１２ａ２が最大情報配信機器１２ｍであり続ける時間枠に合わせて動画を加工し、加工した動画を広告として配信してもよい。

尚、予測部１１２は、複数の情報配信機器１２のうちから、一定時間以上動画の配信が可能な情報配信機器１２を選択し、選択した情報配信機器１２を最大情報配信機器１２ｍとして予測してもよい。

また、予測部１１２が、複数のユーザを、静止画を視聴することが可能なユーザというユーザグループに分割し、該ユーザグループの将来の顕著な注視対象となる最大情報配信機器１２ｍとして、広告配信車両１２ａ４を予測してもよい。そして、広告配信車両１２ａ４を介して、静止画の広告を配信してもよい。

第１の実施形態に係るプラットフォーム２１は、過去から現在時刻までの複数のユーザのユーザ関心情報と情報配信機器１２の情報とに基づいて、現在時刻から所定時間だけ先の所定時刻における複数のユーザのうちの最大数のユーザが関心を示す最大情報配信機器１２ｍを予測する。

すなわち、第１の実施形態によれば、最大数のユーザが関心を示す最大情報配信機器１２ｍを予測することが可能なプラットフォーム、及びシステムを提供することができる。

尚、プラットフォーム２１は、過去から現在時刻までの複数のユーザのユーザ関心情報とユーザ関心情報を配信する情報配信機器１２の情報とを関連付けて記憶する記憶部２１３をさらに備えてもよい。

また、プラットフォーム２１は、情報配信媒体１２ａと情報配信端末１２ｂとを含めた全ての情報配信機器１２について、複数のユーザの複数のユーザ関心情報と複数の情報配信機器１２の情報を収集して最大情報配信機器１２ｍを予測する。これにより、情報配信機器１２の情報を一元管理できるので効率良く最大情報配信機器１２ｍを予測することができる。

第２の実施形態に係るシステムの動作を説明する。システム２０の動作の説明においては、プラットフォーム２１が情報配信端末１２ｂからユーザ関心情報等を収集し、将来の顕著な注視対象となる最大情報配信媒体１２ｍａを予測する場合を例に挙げて説明するが、これには限定されない。

図４は、第２の実施形態に係るシステムの動作を例示するフローチャートである。
図５は、都市部での情報配信機器を例示する模式図である。
図６は、所定時刻と最大情報配信機器の関係を例示する図である。

図４に示すように、情報配信端末１２ｂは、ユーザが関心を示す情報であるユーザ関心情報とユーザ関心情報を配信する情報配信端末１２ｂの情報とをプラットフォーム２１に送信する（ステップＳ１０１）。

ユーザ情報は、ユーザ関心情報と、前記ユーザ関心情報の配信に用いられる情報配信機器１２（情報配信媒体１２ａ）の情報と、を含んでもよい。ユーザ関心情報は、ユーザの視線方向に存在する情報配信機器１２（情報配信媒体１２ａ）を介して配信される情報、又は、ユーザの顔が向いている方向に存在する情報配信機器１２（情報配信媒体１２ａ）を介して配信される情報でもよい。

また、ユーザ関心情報は、例えば、ユーザの視線の情報、ユーザが操作しているスマホの位置、速度、向きから求めた情報でもよい。また、ユーザ関心情報は、ユーザが利用しているＳＮＳ（Social Networking Services）等のインターネットサービスでのユーザ自身の利用者情報、閲覧履歴、投稿したテキストデータの情報等から求めた情報でもよい。ユーザの視線の情報は、例えば、ＡＩ（Artificial Intelligence）を使用して予測してもよい。

プラットフォーム２１は、情報配信端末１２ｂから収集した情報（過去から現在時刻までの複数のユーザのユーザ関心情報と情報配信端末１２ｂの情報）に基づいて、情報配信媒体１２ａのうちから将来の顕著な注視対象となる情報配信媒体１２ａを予測する（ステップＳ１０２）。

プラットフォーム２１は、例えば、情報配信媒体１２ａを注視するユーザの年齢や性別等の特徴（ユーザの種別）に基づいて、複数のユーザをユーザグループに分割し、ユーザグループごとに、最大情報配信機器１２ｍを予測してもよい。

プラットフォーム２１は、情報配信媒体１２ａの性質と情報配信媒体１２ａが顕著な注視対象であり続ける注視時間等に基づいて、情報配信媒体１２ａの価値を値付けする（ステップＳ１０３）。すなわち、プラットフォーム２１は、情報配信媒体１２ａの性質と複数のユーザのそれぞれがユーザ関心情報に注視する時間とに基づいて、ユーザ関心情報を配信する複数の情報配信媒体１２ａのそれぞれに対する評価値を付ける。

プラットフォーム２１は、評価値に基づいて、顕著な注視対象となる情報配信媒体１２ａを対象にオークションを行う。プラットフォーム２１は、オークションを制した広告主の広告を、情報配信媒体１２ａの特徴や情報配信媒体１２ａが顕著な注視対象であり続ける時間に応じて最も効果的な形態に加工して配信する（ステップＳ１０４）。

ここで、第２の実施形態に係るシステムの動作のさらに具体的な例を説明する。
図５は、都市部での情報配信機器を例示する模式図である。
図６は、所定時刻ごとの最大の注視対象となる最大情報配信機器を例示する図である。

図５及び図６に示すように、所定時刻ｔ１において、複数のユーザの顕著な注視対象となる最大情報配信機器１２ｍは、３次元映像のディスプレイ１２ａ１とスマートフォン１２ｂ１になるという予測結果が得られた。この場合、所定時刻ｔ１においてオークションを制した広告主は、ディスプレイ１２ａ１及びスマートフォン１２ｂ１のうち少なくとも１つを使用して、例えば、「この先Ｄメートル先のＳ店で、先着１０名に商品Ｈをプレゼント」との広告を配信する。

尚、通常時に、ディスプレイ１２ａ１に表示されている３次元映像やスマートフォン１２ｂ１の表示を一時的に中断し、この間に、オークションを制した広告主の広告を配信してもよい。

また、所定時刻ｔ２において、高齢者のユーザの顕著な注視対象となる最大情報配信機器１２ｍは広告配信車両１２ａ４になり、それ以外のユーザの顕著な注視対象となる最大情報配信機器１２ｍは３次元映像のディスプレイ１２ａ１になるという予測結果が得られた。この場合、所定時刻ｔ２においてオークションを制した広告主は、高齢者のユーザに、広告配信車両１２ａ４を使用して、例えば、健康食品に関する広告を配信する。また、オークションを制した広告主は、高齢者以外のユーザに、ディスプレイ１２ａ１を使用して、例えば、音楽ヒットチャートに関する広告を配信する。

また、所定時刻ｔ３において、複数のユーザの顕著な注視対象となる最大情報配信機器１２ｍは、ディスプレイなどの無い単なるビルの壁という予測結果が得られた。この場合、所定時刻ｔ３においてオークションを制した広告主は、高機能なプロジェクションマッピング１２ａ３を使用して、ビルの壁に広告を配信する。

また、所定時刻ｔ４において、複数のユーザの顕著な注視対象となる最大情報配信機器１２ｍは、何もない空間という予測結果が得られた。この場合、所定時刻ｔ４においてオークションを制した広告主は、広告配信ドローン１２ａ５を使用して最適な空間へ移動し、広告を配信する。

このようにして、広告主間でオークションを行い、オークションを制した広告主は、顕著な注視対象となると予測された最大情報配信機器１２ｍを用いて、最も効果的な形態で広告を配信する。

第２の実施形態においては、下記の情報Ｊ１から情報Ｊ３を都市部のデジタルツインに写像し、情報Ｊ１から情報Ｊ３に基づいてサイバー空間内でユーザの将来の注視対象を予測し、少なくとも１つ以上の情報配信媒体１２ａのそれぞれに対して評価値を付け、顕著な注視対象となる最大情報配信媒体１２ｍａについて広告主がオークションを行い、オークションを制した広告主が、予測した注視対象に応じて最も効果的な形態で広告（コンテンツ、又は、ユーザ関心情報と称する）を配信する。
情報Ｊ１：事業者や自治体等が設置する監視カメラの画像から取得したユーザの視線、顔の表情、体温、ユーザの位置、ユーザの姿勢、ユーザの移動速度、年齢、身体的特徴などの情報。この情報には、監視カメラの画像をＡＩ（Artificial Intelligence）で処理し推定したユーザの視線の向きの情報も含まれる。
情報Ｊ２：モバイルサービスを提供する事業者から取得したユーザが所有するモバイル端末の位置、モバイル端末の姿勢、モバイル端末の移動速度、向き等の情報。尚、モバイル端末の位置は、例えば、ＧＰＳ（Global Positioning System）、又は、基地局の相対位置を使用して取得してもよい。
情報Ｊ３：ＯＴＴ（Over The Top）事業者から取得した情報。該情報は、ＯＴＴ事業者が提供するサービスを使用するユーザ（利用者）のプロフィール、ユーザの使用履歴だけでなく、ユーザがサービスを使用して発信した情報やその組み合わせ等を含む。また、該情報は、ユーザがＳＮＳ等に発信した情報を解析して利用者がどの媒体（例えば、新聞、地上波、衛星放送、ＣＡＴＶ、インターネットの動画配信サービス、ラジオ、有線放送、インターネットラジオ等）に接しているかを推定した結果の情報を含んでもよい。

尚、上記の実施形態では、情報配信媒体１２ａ（情報配信機器１２機器）が、動画、静止画、音声を用いてユーザの視聴覚に訴える情報を配信することを例に挙げて説明したが、これには限定されない。実施形態では、動画、静止画、音声以外の、例えば、触覚や味覚、嗅覚など他の感覚に訴える情報を配信する情報配信媒体を用いてユーザに情報を配信してもよい。

尚、上記の実施形態では、本発明をハードウェアの構成として説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、各構成要素の処理を、ＣＰＵ（Central Processing Unit）にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。

上記の実施形態において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体（non-transitory computer readable medium）を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実態のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体（具体的にはフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ）、光磁気記録媒体（具体的には光磁気ディスク）、ＣＤ－ＲＯＭ（Read Only Memory）、ＣＤ－Ｒ、ＣＤ－Ｒ／Ｗ、半導体メモリ（具体的には、マスクＲＯＭ、ＰＲＯＭ（Programmable ROM）、ＥＰＲＯＭ(Erasable PROM)）、フラッシュＲＯＭ、ＲＡＭ(Random Access Memory)を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体（transitory computer readable medium）によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。

以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記によって限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。

尚、本発明は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。

上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
（付記１）
複数の情報配信媒体のうちユーザが関心を示す前記情報配信媒体を予測するために用いられる、ユーザ情報を収集する収集部と、
過去から現在時刻までの複数の前記ユーザ情報と前記複数の情報配信媒体の情報とに基づいて、前記複数の情報配信媒体のうち、現在時刻から所定時間だけ先の所定時刻における、複数の前記ユーザが関心を示す前記情報配信媒体を予測する予測部と、
を備えるプラットフォーム。
（付記２）
前記予測部は、過去から現在時刻までの前記複数の前記ユーザが関心を示す情報であるユーザ関心情報と前記ユーザ関心情報を配信する情報配信機器の情報とに基づいて、前記所定時刻における、最大数の前記ユーザが関心を示す情報配信機器である最大情報配信機器を予測する、
付記１に記載のプラットフォーム。
（付記３）
前記ユーザ情報は、前記ユーザが関心を示す情報であるユーザ関心情報と、前記ユーザ関心情報の配信に用いられる前記情報配信媒体の情報と、を含み、
前記ユーザ関心情報は、前記ユーザの視線方向に存在する前記情報配信媒体を介して配信される情報、又は、前記ユーザの顔が向いている方向に存在する前記情報配信媒体を介して配信される情報である、
付記１又は２に記載のプラットフォーム。
（付記４）
前記収集部は、前記ユーザ関心情報と前記情報配信媒体の情報とを前記情報配信媒体を介して収集する、
付記３に記載のプラットフォーム。
（付記５）
前記収集部は、
前記ユーザを撮影した映像データを撮影機器から取得し、
前記映像データに基づいて、前記ユーザ関心情報と前記情報配信媒体の情報とを関連付けて収集する、
付記３に記載のプラットフォーム。
（付記６）
過去から現在時刻までの前記複数の前記ユーザの前記ユーザ関心情報と前記ユーザ関心情報を配信する前記情報配信媒体の情報とを関連付けて記憶する記憶部をさらに備える、
付記３から５のいずれか１つに記載のプラットフォーム。
（付記７）
前記予測部は、
前記複数の前記ユーザを、前記ユーザの種別に基づいてユーザグループに分割し、前記ユーザグループごとに前記ユーザが関心を示す前記情報配信媒体を予測する、
付記１から６のいずれか１つに記載のプラットフォーム。
（付記８）
前記予測部は、過去から現在時刻までの複数の前記ユーザ情報に基づいて、前記所定時刻における複数の前記情報配信媒体のそれぞれに対して評価値を付け、
前記評価値に基づいて、前記所定時刻における複数の前記情報配信媒体のそれぞれの使用料金を決定する評価部をさらに備える、
付記１から７のいずれか１つに記載のプラットフォーム。
（付記９）
前記評価値に基づいて、前記所定時刻において前記情報配信媒体を使用する広告主を選択する競売処理部をさらに備える、
付記８に記載のプラットフォーム。
（付記１０）
前記予測部は、複数の前記ユーザのそれぞれが前記情報配信媒体を注視する時間に基づいて、前記情報配信媒体のそれぞれに対する前記評価値を付ける、
付記８又は９に記載のプラットフォーム。
（付記１１）
情報提供装置と複数の情報配信媒体とプラットフォームとを備え、
前記情報提供装置は、
前記複数の情報配信媒体のうちユーザが関心を示す情報配信媒体を予測するために用いられる、ユーザ情報を前記プラットフォームに送信する送信部を有し、
前記プラットフォームは、
前記ユーザ情報を収集する収集部と、
過去から現在時刻までの複数の前記ユーザ情報と前記複数の情報配信媒体の情報とに基づいて、前記複数の情報配信媒体のうち、現在時刻から所定時間だけ先の所定時刻における、複数の前記ユーザが関心を示す前記情報配信媒体を予測する予測部と、を有する、
システム。
（付記１２）
前記情報配信媒体と情報配信端末とを含む、情報配信機器を有し、
前記情報配信媒体は、ディスプレイ、デジタルサイネージ、プロジェクションマッピング、広告配信車両、広告配信ドローン、テレビ、及びラジオのうちの少なくともいずれか１つを含み、
前記情報配信端末は、スマートフォン、スマートウォッチ、及びスマートグラスのうちの少なくともいずれか１つを含む、
付記１１に記載のシステム。
（付記１３）
複数の情報配信媒体のうちユーザが関心を示す前記情報配信媒体を予測するために用いられる、ユーザ情報を収集することと、
過去から現在時刻までの複数の前記ユーザ情報と前記複数の情報配信媒体の情報とに基づいて、前記複数の情報配信媒体のうち、現在時刻から所定時間だけ先の所定時刻における、複数の前記ユーザが関心を示す前記情報配信媒体を予測することと、
を備える方法。
（付記１４）
複数の情報配信媒体のうちユーザが関心を示す前記情報配信媒体を予測するために用いられる、ユーザ情報を収集することと、
過去から現在時刻までの複数の前記ユーザ情報と前記複数の情報配信媒体の情報とに基づいて、前記複数の情報配信媒体のうち、現在時刻から所定時間だけ先の所定時刻における、複数の前記ユーザが関心を示す前記情報配信媒体を予測することと、
をコンピュータに実行させるプログラム。

以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記によって限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。

この出願は、２０２０年３月３１日に出願された日本出願特願２０２０－０６２７９６を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

１０：システム
１１：プラットフォーム
１１１：収集部
１１２：予測部
２１３：記憶部
２１４：評価部
２１５：競売処理部
２１６：広告加工部
１２：情報配信機器
１２ｓ：ユーザが関心を示す情報配信媒体
１２ｍ：最大情報配信機器
１２ｍ１：最大関心情報配信機器
１２ｍａ：最大情報配信媒体
１２ａ：情報配信媒体
１２ａ１：ディスプレイ
１２ａ２：デジタルサイネージ
１２ａ３：プロジェクションマッピング
１２ａ４：広告配信車両
１２ａ５：広告配信ドローン
１２ｂ：情報配信端末
１２ｂ１：スマートフォン
１２ｂ２：スマートウォッチ
１２ｂ３：スマートグラス
１３：情報提供装置
１３ａ：撮影機器
ｔ１、ｔ２、ｔ３：所定時刻
Ｊ１、Ｊ２、Ｊ３：情報

Claims (13)

1. ユーザが関心を示す情報であるユーザ関心情報と、前記ユーザ関心情報を配信する情報配信機器の情報とを含む、ユーザ情報を収集する収集手段と、
   過去から現在時刻までの複数の前記ユーザの前記ユーザ関心情報と前記情報配信機器の情報とに基づいて、複数の前記情報配信機器のうち、現在時刻から所定時間だけ先の所定時刻における、最大数の前記ユーザが関心を示す情報配信機器である最大情報配信機器を予測する予測手段と、
   を備えるプラットフォーム。
2. 前記ユーザ関心情報は、前記ユーザの視線方向に存在する前記情報配信機器を介して配信される情報、又は、前記ユーザの顔が向いている方向に存在する前記情報配信機器を介して配信される情報である、
   請求項１に記載のプラットフォーム。
3. 前記収集手段は、前記ユーザ関心情報と前記情報配信機器の情報とを前記情報配信機器を介して収集する、
   請求項１又は２に記載のプラットフォーム。
4. 前記収集手段は、
   前記ユーザを撮影した映像データを撮影機器から取得し、
   前記映像データに基づいて、前記ユーザ関心情報と前記情報配信機器の情報とを関連付けて収集する、
   請求項１から３のいずれか１つに記載のプラットフォーム。
5. 過去から現在時刻までの複数の前記ユーザの前記ユーザ関心情報と前記ユーザ関心情報を配信する前記情報配信機器の情報とを関連付けて記憶する記憶手段をさらに備える、
   請求項１から４のいずれか１つに記載のプラットフォーム。
6. 前記予測手段は、
   複数の前記ユーザを、前記ユーザの種別に基づいてユーザグループに分割し、前記ユーザグループごとに前記最大情報配信機器を予測する、
   請求項１から５のいずれか１つに記載のプラットフォーム。
7. 前記予測手段は、過去から現在時刻までの複数の前記ユーザ情報に基づいて、前記所定時刻における複数の前記情報配信機器のそれぞれに対して評価値を付け、
   前記評価値に基づいて、前記所定時刻における複数の前記情報配信機器のそれぞれの使用料金を決定する評価手段をさらに備える、
   請求項１から６のいずれか１つに記載のプラットフォーム。
8. 前記評価値に基づいて、前記所定時刻において前記情報配信機器を使用する広告主を選択する競売処理手段をさらに備える、
   請求項７に記載のプラットフォーム。
9. 前記予測手段は、複数の前記ユーザのそれぞれが前記情報配信機器を注視する時間に基づいて、前記情報配信機器のそれぞれに対する前記評価値を付ける、
   請求項７又は８に記載のプラットフォーム。
10. 情報提供装置と複数の情報配信機器とプラットフォームとを備え、
    前記情報提供装置は、
    ユーザが関心を示す情報であるユーザ関心情報と、前記ユーザ関心情報を配信する情報配信機器の情報とを含む、ユーザ情報を前記プラットフォームに送信する送信手段を有し、
    前記プラットフォームは、
    前記ユーザ情報を収集する収集手段と、
    過去から現在時刻までの複数の前記ユーザの前記ユーザ関心情報と前記情報配信機器の情報とに基づいて、複数の前記情報配信機器のうち、現在時刻から所定時間だけ先の所定時刻における、最大数の前記ユーザが関心を示す情報配信機器である最大情報配信機器を予測する予測手段と、を有する、
    システム。
11. 前記情報配信機器は、情報配信媒体と情報配信端末とを含み、
    前記情報配信媒体は、ディスプレイ、デジタルサイネージ、プロジェクションマッピング、広告配信車両、広告配信ドローン、テレビ、及びラジオのうちの少なくともいずれか１つを含み、
    前記情報配信端末は、スマートフォン、スマートウォッチ、及びスマートグラスのうちの少なくともいずれか１つを含む、
    請求項１０に記載のシステム。
12. コンピュータが、
    ユーザが関心を示す情報であるユーザ関心情報と、前記ユーザ関心情報を配信する情報配信機器の情報とを含む、ユーザ情報を収集することと、
    過去から現在時刻までの複数の前記ユーザの前記ユーザ関心情報と前記情報配信機器の情報とに基づいて、複数の前記情報配信機器のうち、現在時刻から所定時間だけ先の所定時刻における、最大数の前記ユーザが関心を示す情報配信機器である最大情報配信機器を予測することと、
    を実行する方法。
13. ユーザが関心を示す情報であるユーザ関心情報と、前記ユーザ関心情報を配信する情報配信機器の情報とを含む、ユーザ情報を収集することと、
    過去から現在時刻までの複数の前記ユーザの前記ユーザ関心情報と前記情報配信機器の情報とに基づいて、複数の前記情報配信機器のうち、現在時刻から所定時間だけ先の所定時刻における、最大数の前記ユーザが関心を示す情報配信機器である最大情報配信機器を予測することと、
    をコンピュータに実行させるプログラム。

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