JP7326573B1 - 決済サーバ、決済方法およびプログラム - Google Patents

Abstract

【課題】加盟店の運営者が販売する商品を利用者が購入する可能性をより高めること。【解決手段】電子決済サービスを提供する決済サーバであって、前記電子決済サービスの加盟者が設定した特典であって、前記電子決済サービスを利用した分割払いにおいて分割金利手数料の負担を免除する特典の設定情報を記憶する記憶部と、利用者の端末装置から受信される決済情報に基づいて前記加盟者に対する前記利用者の支払いを電子決済により決済するための決済処理を実行する決済処理部と、を備え、前記決済処理部は、前記端末装置から前記特典の利用申し込みを受信した場合、前記端末装置から前記特典を適用した分割払いである特定分割払いにおける分割方法の情報を含む決済情報を取得して前記分割方法を認識し、前記分割金利手数料の負担を免除した支払い総額を、前記分割方法による支払い回数に分割して決済する、決済サーバ。【選択図】図１

Description

本発明は、決済サーバ、決済方法およびプログラムに関する。

従来、加盟店の運営者の電子決済を支援する電子決済システムがある。例えば、特許文献１には、購入者の保有残高が購入対象の商品の代金未満である場合に、残高へのチャージ処理後に商品購入処理を行うシステムが提案されている。

特開２０２０－１１５２７８号公報

従来の技術では、加盟店の運営者が販売する商品を利用者が購入する可能性を高めることができない場合があった。

本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、加盟店の運営者が販売する商品を利用者が購入する可能性をより高めることができる決済サーバ、決済方法およびプログラムを提供することを目的の一つとする。

本発明の一態様は、電子決済サービスを提供する決済サーバであって、前記電子決済サービスの加盟者が設定した特典であって、前記電子決済サービスを利用した分割払いにおいて分割金利手数料の負担を免除する特典の設定情報を記憶する記憶部と、利用者の端末装置から受信される決済情報に基づいて前記加盟者に対する前記利用者の支払いを電子決済により決済するための決済処理を実行する決済処理部と、を備え、前記決済処理部は、前記端末装置から前記特典の利用申し込みを受信した場合、前記端末装置から前記特典を適用した分割払いである特定分割払いにおける分割方法の情報を含む決済情報を取得して前記分割方法を認識し、前記分割金利手数料の負担を免除した支払い総額を、前記分割方法による支払い回数に分割して決済する、決済サーバである。

本発明の一態様は、電子決済サービスを提供する決済サーバであって、前記電子決済サービスの加盟者が設定した特典であって、前記電子決済サービスを利用した分割払いにおいて分割金利手数料の負担を免除する特典の設定情報を記憶する記憶部と、利用者の端末装置からの取得要求に応じて前記特典の利用権を示す特典チケットを前記端末装置に配信するとともに、前記加盟者の店舗端末装置から受信される決済情報に基づいて前記加盟者に対する前記利用者の支払いを電子決済により決済するための決済処理を実行する決済処理部と、を備え、前記決済処理部は、前記決済情報を受信した場合、前記決済情報に係る利用者が前記特典チケットを取得済みであるか否かを判定し、前記利用者が前記特典チケットを取得済みであると判定した場合、前記特典の利用申し込みのための画面を前記端末装置に表示させ、前記画面による前記利用申し込みが前記端末装置から受信されてから所定時間内に前記端末装置から前記特典を適用した分割払いである特定分割払いにおける分割方法の情報が受信された場合に、前記分割金利手数料の負担を免除した支払い総額を、前記分割方法による支払い回数に分割して決済する、決済サーバである。

本発明の一態様は、電子決済サービスを提供する決済サーバであって、前記電子決済サービスの加盟者が設定した特典であって、前記電子決済サービスを利用した分割払いにおいて分割金利手数料の負担を免除する特典の設定情報を記憶する記憶部と、前記加盟者の店舗端末装置から受信される決済情報に基づいて前記加盟者に対する利用者の支払いを電子決済により決済するための決済処理を実行する決済処理部と、を備え、前記決済処理部は、前記利用者の端末装置から前記特典を適用した分割払いである特定分割払いにおける分割方法の設定情報とともに前記特典の利用申し込みを受信した場合、前記設定情報を前記特典の利用設定として記録し、前記決済処理部は、前記店舗端末装置から前記決済情報を受信した際、前記決済情報に係る利用者について前記特典の利用設定が登録済みである場合に、前記分割金利手数料の負担を免除した支払い総額を、前記分割方法による支払い回数に分割して決済する、決済サーバである。

本発明の一態様によれば、加盟店の運営者が販売する商品を利用者が購入する可能性をより高めることができる決済サーバ、決済方法およびプログラムを提供することができる。

電子決済サービスが実現されるための構成の一例を示す図である。 電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図（その１）である。 電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図（その２）である。 実施形態に係る決済サーバ１００の構成図である。 利用者情報１７２の内容の一例を示す図である。 加盟店／店舗情報１７６の内容の一例を示す図である。 特定決済処理部１６０の構成の一例を示す図である。 加盟店の運営者が特典の設定および登録の際に使用する画面の一例を示す図である。 利用者端末装置１０における特典情報の表示例を示す図である。 ユーザスキャン方式での特定分割払いに関して利用者端末装置１０が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。 ユーザスキャン方式における金額入力画面の一例を示す図である。 ユーザスキャン方式における特定決済処理において決済サーバ１００が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。 ストアスキャン方式での特定分割払いの第１実施例に関して決済サーバ１００が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第１実施例の特定分割払いにおいて利用者端末装置１０に表示される画面の遷移例を示す図である。 ストアスキャン方式での特定分割払いの第２実施例に関して利用者端末装置１０が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第２実施例の特定分割払いにおいて利用者端末装置１０に表示される画面の遷移例を示す図である。 実施形態の特定分割払いにおける、利用者と、加盟店の運営者と、電子決済サービスの運営者との間で行われるやり取りの内容をまとめた図である。

以下、図面を参照し、本発明の決済サーバ、決済方法およびプログラムの実施形態について説明する。アプリケーションプログラムと決済サーバは、協働して電子決済サービスを提供する。以下の説明ではアプリケーションプログラムを決済アプリと称する。電子決済サービスは、店舗における商品やサービスの購買に係る決済をサポートするサービスである。店舗とは、例えば、現実空間に存在する物理的な店舗（実店舗）であるが、電子商取引の仮想店舗を含んでもよい。仮想店舗は、電子決済サービスの運営者とは異なる主体によって提供されるものを含んでもよい。その場合、仮想店舗における買い物の決済の際に、電子決済サービスのインターフェース画面に遷移するように制御される。電子決済サービスにおいて、店舗は、例えば加盟店（ブランド）に属するものとして扱われ、店舗において購買行動が行われた際の決済などの処理は、主として利用者と加盟店の間で行われる。これに代えて、決済などの処理が利用者と店舗との間で行われてもよい。

［電子決済サービス］
図１は、電子決済サービスが実現されるための構成の一例を示す図である。電子決済サービスは、決済サーバ１００を中心として実現される。決済サーバ１００は、例えば、一以上の利用者端末装置１０、一以上の第１店舗端末装置５０、及び一以上の第２店舗端末装置７０のそれぞれとネットワークＮＷを介して通信する。ネットワークＮＷは、例えば、インターネット、ＬＡＮ（Local Area Network）、無線基地局、プロバイダ装置などを含む。

利用者端末装置１０は、例えば、スマートフォンやタブレット端末等の可搬型端末装置である。利用者端末装置１０は、少なくとも、光学読取機能、通信機能、表示機能、入力受付機能、プログラム実行機能を有するコンピュータ装置である。以下の説明では、これらの機能を実現するための構成をそれぞれカメラ、通信装置、タッチパネル、ＣＰＵ（Central Processing Unit）等と称する。利用者端末装置１０では、ＣＰＵ等のプロセッサにより決済アプリ２０が実行されることで、決済サーバ１００と連携して電子決済サービスを利用者に提供するように動作する。決済アプリ２０は、例えば、アプリケーションストアから利用者端末装置１０にインストールされ、カメラ、通信装置、タッチパネルなどを制御する。

第１店舗端末装置５０は、例えば、店舗に設置される。第１店舗端末装置５０は、少なくとも、商品価格取得機能、光学読取機能、プログラム実行機能、通信機能を有するコンピュータ装置である。第１店舗端末装置５０は、いわゆるＰＯＳ（Point of Sale）装置を含み、ＰＯＳ装置によって商品価格取得機能や光学読取機能を実現してもよい。店舗コード画像６０は、店舗に置かれ、ＱＲコード（登録商標）等のコード画像が紙やプラスチックの媒体に印刷されたものである。なお、店舗コード画像６０は、店舗に置かれたディスプレイ（スマートフォンなどの端末装置のディスプレイでもよい）によって表示されてもよい。

第２店舗端末装置７０は、加盟店の運営者（以下「加盟者」という。）によって使用される。第２店舗端末装置７０は、スマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。第２店舗端末装置７０では、加盟店向けインターフェース７２が動作する。加盟店向けインターフェース７２は、加盟店向けアプリであってもよいし、ブラウザであってもよい。加盟店向けインターフェース７２は、加盟者によるクーポンの設定等を受け付け、決済サーバ１００に送信する。スマートフォンである第２店舗端末装置７０は、加盟店向けアプリを実行することで、店舗コード画像に相当するコード画像を表示したり、利用者端末装置１０が表示するコード画像を読み取ったりする機能を有する。

決済サーバ１００は、利用者端末装置１０または第１店舗端末装置５０から受信した決済情報に基づいて電子決済を実現する。第１店舗端末装置５０は、ＰＯＳ装置と加盟店サーバを含む場合があり、その場合、ＰＯＳ装置から加盟店サーバを介して決済情報が決済サーバ１００に送信される。以下の説明では、これを特に区別せず、第１店舗端末装置５０から決済情報が送信されるものとする。

図２および図３は、電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図である。電子決済には、パターン１とパターン２の二つが存在してよい。

図２に示すパターン１（以下、ユーザスキャンと称する）の場合、決済アプリ２０が起動した状態の利用者端末装置１０が、光学読取機能によって店舗コード画像６０をデコードする（Ｓ１）。店舗コード画像６０には、店舗ＵＲＬ（Uniform Resource Locator）の情報が含まれている。この店舗ＵＲＬは、電子決済サービスのドメインに対して店舗を識別可能な情報が付加されたものであり、決済サーバ１００において加盟店ＩＤや店舗ＩＤ等との対応付けがなされている（後述）。決済アプリ２０は、店舗ＵＲＬとアカウントＩＤを含む第１決済情報を決済サーバ１００に送信する（Ｓ２）。決済サーバ１００は、店舗ＵＲＬに対応する加盟店ＩＤ、店舗ＩＤから、店舗情報（後述）を検索して加盟店名と店舗名の情報を取得し（Ｓ３）、決済アプリ２０に送信する（Ｓ４）。利用者は、加盟店名や店舗名が表示された画面において、決済金額を利用者端末装置１０に入力する（Ｓ５）。そして、利用者端末装置１０は、少なくとも決済金額を含む第２決済情報を生成し、決済サーバ１００に送信する（Ｓ６）。決済サーバ１００は、受信した第２決済情報に基づいて電子決済を行う（Ｓ７）。そして、決済サーバ１００は、決済完了通知（決済完了画面を表示するための情報）を決済アプリ２０に送信し（Ｓ８）、決済アプリ２０は決済完了画面を表示する（Ｓ９）。なお、店舗コード画像６０が店舗に置かれたディスプレイによって表示される場合、店舗コード画像６０には、店舗ＵＲＬだけでなく決済金額の情報が含まれる場合がある。この場合、利用者が決済金額を入力する手順が省略され、第１決済情報に決済金額の情報が含められて決済サーバ１００に送信される。加盟店名や店舗名の情報は、決済完了画面に含めて表示されてよい。

図３に示すパターン２（以下、ストアスキャンと称する）の場合、決済アプリ２０の起動時、決済アプリ２０において支払う操作が行われたとき、自動更新のタイミング（例えば１分おき）になったとき、およびその他のタイミングで、決済アプリ２０はワンタイムコードの発行要求を決済サーバ１００に送信する（Ｓ１１）。決済サーバ１００はワンタイムコードを生成し（Ｓ１２）、決済アプリ２０に送信する（Ｓ１３）。決済アプリ２０は、ワンタイムコードに基づいて生成した、ＱＲコードやバーコード等のコード画像を表示する（Ｓ１４）。利用者は利用者端末装置１０の表示面を第１店舗端末装置５０に翳し（提示し）、第１店舗端末装置５０は、光学読取機能によってコード画像をデコードし、ワンタイムコード等を取得する（Ｓ１５）。そして、第１店舗端末装置５０は、ワンタイムコード、決済金額、加盟店ＩＤ、店舗ＩＤ等を含む決済情報を生成し、決済サーバ１００に送信する（Ｓ１６）。決済金額の情報は、予めバーコード読み取りや手入力等によって取得されている。決済サーバ１００は、受信した情報に基づいて、ワンタイムコードに対応する利用者を特定し、電子決済を行う（Ｓ１７）。そして、決済サーバ１００は、決済完了通知を決済アプリ２０に送信し（Ｓ１８）、決済アプリ２０は決済完了画面を表示する（Ｓ１９）。

なお、上記のいずれか一方のみのパターンで電子決済が行われてもよい。また、図２で説明した「アカウントＩＤ」は、利用者の識別情報として用いられ得る他の情報（例えば電話番号）であってもよい。また、ストアスキャンにおいてワンタイムコードの発行が省略され、決済アプリ２０は、利用者のアカウントＩＤに基づいて生成したコード画像を表示してもよい。その場合、決済サーバ１００は、ワンタイムコードに対応する利用者を特定するのに代えて、アカウントＩＤに対応する利用者を特定する。

［決済サーバ］
図４は、実施形態に係る決済サーバ１００の構成図である。決済サーバ１００は、例えば、通信部１１０と、決済コンテンツ提供部１２０と、決済処理部１３０と、情報管理部１４０と、記憶部１７０とを備える。通信部１１０および記憶部１７０以外の構成要素は、例えば、ＣＰＵなどのハードウェアプロセッサがプログラム（ソフトウェア）を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、ＬＳＩ（Large Scale Integration）やＡＳＩＣ（Application Specific Integrated Circuit）、ＦＰＧＡ（Field-Programmable Gate Array）、ＧＰＵ（Graphics Processing Unit）などのハードウェア（回路部；circuitryを含む）によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めＨＤＤ（Hard Disk Drive）やフラッシュメモリなどの記憶装置（非一過性の記憶媒体を備える記憶装置）に格納されていてもよいし、ＤＶＤやＣＤ－ＲＯＭなどの着脱可能な記憶媒体（非一過性の記憶媒体）に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。

記憶部１７０は、ＨＤＤやフラッシュメモリ、ＲＡＭ（Random Access Memory）などである。記憶部１７０は、決済サーバ１００がネットワークを介してアクセス可能なＮＡＳ（Network Attached Storage）装置であってもよい。記憶部１７０には、利用者情報１７２、決済コンテンツ情報１７４、加盟店／店舗情報１７６などの情報が格納される。

通信部１１０は、ネットワークＮＷに接続するための通信インターフェースである。通信部１１０は、例えばネットワークインターフェースカードである。

決済コンテンツ提供部１２０は、例えば、Ｗｅｂサーバの機能を有し、電子決済サービスの各種画面を表示するための情報（コンテンツ）を利用者端末装置１０に提供する。決済コンテンツ提供部１２０は、決済コンテンツ情報１７４から適宜、必要なコンテンツを読み出して利用者端末装置１０に提供する。利用者端末装置１０は、決済アプリ２０によってコンテンツが再生された状態で利用者による各種入力を受け付け、前述した決済情報などを決済サーバ１００に送信する。

決済処理部１３０は、利用者端末装置１０または第１店舗端末装置５０により送信された決済情報に基づいて、決済処理を行う。決済処理部１３０は、利用者情報１７２を参照しながら決済処理を行う。

図５は、利用者情報１７２の内容の一例を示す図である。利用者情報１７２は、利用者の登録情報の一例である。利用者情報１７２は、例えば、利用者ＵＲＬ、アカウントＩＤ、電話番号、パスワードの他、メールアドレス、利用者ＩＤ、氏名・住所・生年月日、登録日、チャージ残高、後払い設定、後払い枠、後払い利用額、後払い利用可能額、決済方法設定、銀行口座、クレジットカード番号、チャージ履歴情報、決済履歴情報、利用者特典情報などの情報が対応付けられたものである。利用者ＵＲＬは、利用者間の送金処理に使用される。電子決済サービスへの新規登録時には、電話番号およびパスワードの登録が必須となる。アカウントＩＤは、決済サーバ１００によって利用者に発行されるものであり、利用者ＩＤは、利用者が任意に設定できる（設定しなくてもよい）ＩＤである。メールアドレス、および氏名・住所・生年月日も同様に、利用者が任意に設定できる（設定しなくてもよい）情報である。登録日とは利用者が電子決済サービスに登録した日（アカウントを作成した日）である。以下、これらの情報が対応付けられた利用者のインスタンス（電子決済口座）のことをアカウントと称する。

チャージ残高は、利用者が予めアカウントに送金することで設定された電子マネーの残高を示す情報である。送金の手段としては、指定業者（銀行）のＡＴＭ（Automatic Teller Machine）からの送金、登録された銀行口座からの送金などがある。後払い設定は、後払いによる電子決済を可能とするための設定が済んでいるか否かを示す情報であり、「済」と「未」のいずれかに設定される。後払い枠は月ごとに利用可能な後払いの限度額であり、後払い利用額は、当月に既に利用された後払いの金額であり、後払い利用可能額は、後払い枠から後払い利用額を差し引いて求められる、当月に利用可能な後払いの金額である。図では後払い枠を一つだけ示しているが、実際には更に日ごとの上限額などが存在し、それらの低い方が後払い枠に設定されてよい。後払いの更なる詳細については後述する。決済方法設定は、その時点において利用者がチャージ残高による電子決済を行うのか、後払いによる決済を行うのかを示す設定情報である。銀行口座とクレジットカード番号のそれぞれは、電子決済サービスに入金可能な銀行口座またはクレジットカード番号の情報（口座番号、カード番号）である。チャージ履歴情報は、利用者が予め電子決済サービスに送金してチャージ残高を増加させた履歴である。決済履歴情報は、利用者が行った決済の内訳（日時、購買行動が行われた店舗の店舗ＩＤ、決済金額、決済方法など）を、決済ごとに示す情報である。

利用者特典情報は、後述の特典情報配信部１６２が対象の利用者に通知した特典に関する情報である。利用者特典情報は、特典の識別情報、利用者に対する特典チケットの配信状況、特典チケットの利用に関する設定（利用設定）の内容、特典チケットに対する利用申し込みの状況などの情報を含む。特典チケットは、利用者に通知された特典の利用権を示す情報であり、利用者が決済アプリ２０を介して決済サーバ１００に要求することにより取得されるものである。

図６は、加盟店／店舗情報１７６の内容の一例を示す図である。加盟店／店舗情報１７６は、例えば、店舗ＵＲＬに対して加盟店ＩＤと店舗ＩＤが対応付けられた第１テーブル１７６Ａと、加盟店ＩＤに対して加盟店名と売上金（前述）が対応付けられた第２テーブル１７６Ｂと、店舗ＩＤに対して店舗ＩＤが対応付けられた第３テーブル１７６Ｃと、加盟店ＩＤに対して加盟者特典情報が対応づけられた第４テーブル１７６Ｄとを含む。加盟店／店舗情報１７６には、これらの情報の他、加盟店または店舗のカテゴリ、店舗の所在地、決済パターン等の情報が含まれてもよい。加盟者特典情報は、加盟者が設定した特典に関する情報である。加盟者特典情報には、例えば、特典の設定内容や、利用者に対する特典の適用条件などの情報が含まれる。特典の設定内容や、適用条件の詳細は図８で後述する。加盟者特典情報は、図６に例示されるように、各加盟者について複数の特典（例えば、特典Ａ、特典Ｂ、…）が登録されてもよいし、１つの特典（例えば、特典Ｃ）が登録されてもよい。

情報管理部１４０は、利用者端末装置１０や第２店舗端末装置７０から取得した情報に基づいて、利用者情報１７２および加盟店／店舗情報１７６を管理する。情報管理部１４０は、利用者情報１７２および加盟店／店舗情報１７６について新規レコードの追加、編集、削除などを行う。

［電子決済］
決済処理部１３０は、利用者端末装置１０または第１店舗端末装置５０から決済情報が取得されると、利用者情報１７２を参照して当該利用者の「決済方法設定」を取得する。決済処理部１３０は、「決済方法設定」が「チャージ残高」に設定されている利用者に関して、以下のように電子決済を行う。決済処理部１３０は、例えば、利用者ＩＤに対応付けて管理しているチャージ残高を減少させ、加盟店の売上金の項目値を増加させることで、電子決済を行う。加盟店の売上金の項目値は、例えば、それ自体が電子マネーとして使用されるものでは無く、加盟店と電子決済サービスとの取り決めに応じたサイクルで、売上金の項目値に対応する金額が銀行口座に送金される。

決済処理部１３０は、「設定情報」が「後払い」に設定されている利用者に関して、以下のように電子決済を行う。後払いとは、電子決済サービスの運営者とは別主体であるクレジットカード会社との連携による「クレジット払い」とは別枠で設定されるものであり、電子決済サービスの運営者が与信者となって、後払い枠の範囲内でチャージ残高に依存しない電子決済を許容するものである。なお後払いサービスを受けるために、電子決済サービスの運営者が提供するクレジットカードの取得が要求されてよい。後払いで利用された金額は、一か月分まとめて翌月の支払日に、例えば銀行口座からの引き落としによって決済される。この場合、決済処理部１３０は、後払い利用額に決済金額を加算し、後払い利用可能額から同額を差し引くことで暫定決済を行い、締め日になると上記のように当月分の決済を翌月の支払い日に引き落とすための処理を行う。なお暫定決済の時点で決済金額が後払い利用可能額を超える場合は、エラー通知が決済アプリ２０に返信される。

なお、本実施形態では、上述の「チャージ残高」や「後払い」などの決済方法に加えて、特典により利用可能となる分割払いである「特定分割払い」が決済方法の１つとして設定され得る。特定分割払いとは、上述の後払いと同様に、クレジット払いにおける「分割払い」とは別枠で設定されるものであり、加盟者が与信者となって、加盟者が既定の許容範囲内で分割払いの金利手数料を負担するものである。以下、この既定の許容範囲を「利用枠」という。利用枠は、特典を提供する加盟者が個々に設定するものであり、特定分割払いの利用権は、所定の利用条件を満たした利用者に対して特典（以下「分割金利負担免除特典」という。）として提供されるものである。以下、単に特典といった場合は、分割金利負担免除特典を意味するものとする。特定分割払いは、利用者が予め特典を獲得しておき、支払い時にその利用権を行使することによって適用されるものである。なお、特定分割払いにおける与信者には電子決済サービスの運営者が含まれてもよいし、特定分割払いにおいて加盟者が負担する金利手数料の一部は電子決済サービスの運営者によって負担されてもよい。

本実施形態の決済サーバ１００において、決済処理部１３０は、上述のチャージ残高や後払い、クレジット払いなど、従来から利用可能な一般的な決済方法（以下「通常支払い」という。）による電子決済を行うための通常決済処理を実行する通常決済処理部１５０と、上述の特定分割払いによる電子決済を行うための特定決済処理を実行する特定決済処理部１６０と、を備えるものである。

図７は、特定決済処理部１６０の構成の一例を示す図である。特定決済処理部１６０は、例えば、特典登録部１６１と、特典情報配信部１６２と、利用可否判定部１６３と、決済管理部１６４と、売上金入金部１６５と、を備える。特典登録部１６１は、加盟者からの要求により、決済サーバ１００に特典の設定を登録する。より具体的には、特典登録部１６１は、第２店舗端末装置７０の加盟店向けインターフェース７２を介して特典の設定操作を受け付け、入力された設定情報を加盟店／店舗情報１７６に保存することにより、決済サーバ１００に特典の設定を登録する。例えば、特典の設定情報は、対応する加盟店または店舗の識別情報（加盟店ＩＤ、店舗ＩＤ）に対応づけて管理される。なお、特典の設定情報には、特定分割払いの利用枠の大きさや、特典の有効期限、利用者が特典の付与対象となる条件、支払方法や支払い回数の選択肢、特典の利用条件などの情報が含まれてよい。

特典情報配信部１６２は、加盟者により特定分割払いにより分割金利負担を免除する特典の設定が決済サーバ１００に登録された場合、当該特典を適用可能な利用者に対して、当該特典が利用可能である旨を通知する。具体的には、特典情報配信部１６２は、決済サーバ１００に登録された特典の設定情報および利用者情報１７２に基づき、当該特典を適用可能な利用者を特定し、特定した利用者の利用者端末装置１０に対して適用可能な特典に関する特典情報を配信する。

利用可否判定部１６３は、商品購入に際して特典の利用申し込みを行った利用者について、特典の利用可否を判定する。例えば、利用可否判定部１６３は、以下の第１の利用条件および第２の利用条件の判定結果に基づいて特典の利用可否を決定してもよい。利用可否判定部１６３は、第１の利用条件および第２の利用条件のうち、少なくとも１つ以上の利用条件が満たされた場合に特典の利用が可能と判定してもよいし、特定の組み合わせの利用条件が満たされた場合に特典の利用が可能と判定してもよいし、全ての利用条件が満たされた場合に特典の利用が可能と判定してもよい。また、利用可否判定部１６３は、以下の第１の利用条件および第２の利用条件の判定結果と、その他の利用条件の判定結果との組み合わせで、特典の利用可否を決定してもよい。

（第１の利用条件）
第１の利用条件は、加盟者が現在までに負担した（または負担することを決定した）分割金利手数料の総額（以下「負担総額」という。）が利用枠の範囲を超えていないことである。すなわち、第１の利用条件は、加盟者による分割金利手数料の負担総額が利用枠を規定する閾値額未満であることである。ここで、分割金利手数料の負担総額は特典ごとに管理されるものであり、その閾値額は、加盟者によって特典ごとに設定されるものである。特定決済処理部１６０は、特定分割払いによる電子決済を実施するごとに負担総額を累積的に更新してくものであり、利用可否判定部１６３は、特典の利用に際して、その時点での負担総額と閾値額とを比較することにより、第１の利用条件が満たされたか否かを判定することができる。すなわち、第１の利用条件は、端的には、特典の利用枠に空きがあることということができる。

（第２の利用条件）
第２の利用条件は、特典の利用申し込みを行った利用者が、特定分割払いについて、与信可能な利用者であることである。例えば、利用可否判定部１６３は、外部の与信機関に問い合わせることで利用者の与信可否を判定することができる。また、例えば、利用可否判定部１６３は、利用者情報１７２に含まれる決済履歴や支払履歴などの情報に基づいて自前で与信可否を判定するように構成されてもよい。

決済管理部１６４は、利用可否判定部１６３による特典利用可否の判定結果に基づいて、商品の購入代金の支払いを特定分割払いで決済するための処理（以下「特定決済処理」という。）を実行する。特定決済処理には、例えば、商品購入代金の支払い方法を特定分割払いに確定する第１決済処理や、支払い方法を確定した後に月々の支払いを管理する第２決済処理が含まれる。決済管理部１６４は、第１決済処理において月々の支払い額を算出して利用者に提示し、利用者が提示された金額に同意したことをもって支払い方法を特定分割払いに確定する。クレジットカードでの分割払いにおける月々の支払い額は、購入代金の月割り額に支払い回数に応じて分割金利手数料の月額が加算された金額となるところ、特定分割払いでは分割金利手数料が加盟者によって負担されるので、特定分割払いにおける月々の支払い額は購入代金の月割り額として計算される。

また、決済管理部１６４は、第２決済処理において、支払い実績の管理処理と、月々の支払い額の請求処理を実行する。決済管理部１６４は、支払い回数に対応して設定された各月において、所定の支払い日が到来した場合に、対象利用者のチャージ残高から、月々の支払い額として設定された金額を徴収する。一般に、クレジットカードでの分割払いにおける月々の支払い額は、購入代金の月割り額に支払い回数に応じた分割金利手数料の月額が加算された金額とされるところ、本実施形態の特定分割払いでは、加盟者が分割金利手数料を負担するので、月々の支払い額は購入代金の月割り額として計算される。特定分割払いにおける支払い回数は、利用者によって指定されてよい。例えば、支払い回数は、クレジットカードでの分割払いと同様に、利用者が予め定められた支払い回数の選択肢の中から選択するものであってもよい。また、本実施形態の特定分割払いは、上述のとおり、クレジットカード決済とは別枠で設定されるものであり、クレジットカード事業者の与信を必要としないので、支払い回数は、加盟者が分割金利を負担できる限りにおいて、利用者が任意に指定できるものであってもよい。

売上金入金部１６５は、決済管理部１６４が利用者から収受した商品購入代金をもとに、販売元の加盟者に対して売上金を支払うための処理を行う。より具体的には、売上金入金部１６５は、商品購入代金の金額から、電子決済サービスにおいて特定分割払いを決済手段として利用可能にするサービス（以下「特定決済サービス」という。）の利用料を差し引いた金額を販売元の加盟者に対して支払うべき売上金として計算する。すなわち、電子決済サービスの運営者は、特定分割払いによって支払われた商品購入代金（分割金利手数料の負担が免除された購入代金）から、さらに分割金利手数料相当額を特定決済サービスの利用料として差し引いた金額を売上金として加盟者に入金する。これにより、電子決済サービスの運営者は、特定分割払いによって購入された商品の代金の全額が収受されるまで分割金利手数料の負担を一旦引き受け、販売元の加盟者に対して売上金を支払う（入金する）際に、特定決済サービスの利用料として分割金利手数料の負担分を相殺することができる。すなわち、本実施形態において、電子決済サービスの運営者は、加盟者が利用者に代わって分割金利手数料を負担することを条件として特定決済サービスを加盟者に提供するものである。

［加盟者による特典の設定］
図８は、加盟者が特典の設定および登録の際に使用する設定登録画面Ｇ１０の一例を示す図である。設定登録画面Ｇ１０は、例えば、特典登録部１６１によって提供される。設定登録画面Ｇ１０に必要なコンテンツは、決済コンテンツ情報１７４の一部として記憶部１７０に格納されてもよい。例えば、設定登録画面Ｇ１０は、特典の設定情報を入力するための各種の入力インターフェースＧ１１～Ｇ１８を有する。例えば、入力インターフェースＧ１１は、登録対象の特典について名称の入力を受け付けるテキストボックスである。また、例えば、入力インターフェースＧ１２は、対象特典の利用枠の大きさとして加盟者が対象特典について負担する分割金利手数料の限度額の入力を受け付けるテキストボックスである。また、例えば、入力インターフェースＧ１３は、対象特典の有効期間の入力を受け付けるテキストボックスである。また、例えば、入力インターフェースＧ１４は、特定分割払いにおける支払い回数の設定の入力を受け付けるテキストボックスである。図８は、入力インターフェースＧ１４により、支払い回数の上限と、各上限回数が有効となる購入金額の条件とを設定する例を表している。例えば、図８は、１万円未満の購入に対して、３回を支払い回数の選択肢として提示し、１万円以上１０万円未満の購入に対して、３回、５回を支払い回数の選択肢として提示し、１０万円以上の購入に対して、３回、５回、１０回を支払い回数の選択肢として提示する場合の設定例を表している。また、例えば、入力インターフェースＧ１５は、特典を利用可能とするか否かを購入商品の種別に応じて決定するための設定の入力を受け付けるチェックボックスである。また、例えば、入力インターフェースＧ１６は、特典の適用を受けることができる利用者の条件（適用条件）（例えば所定期間における購入総額）の設定の入力を受け付けるチェックボックスおよびテキストボックスである。また、例えば、入力インターフェースＧ１７は、特定分割払いにおける分割方法の選択肢に「毎月定額払い」を含めるか否かの設定の入力を受け付けるチェックボックスである。なお、ここでいう毎月定額払いとは、商品購入の有無や金額、購買件数等に関わらず、毎月の支払い金額をほぼ一定にする支払い方法である。毎月定額払いは、いわゆるリボ払いであってよい。特定分割払いにおいて毎月定額払いを使用することができる場合、利用者は分割金利負担免除のメリットを享受しつつ、毎月の支払額を一定にすることができる。また、例えば、入力インターフェースＧ１８は、入力された設定内容での特典の登録を指示する操作の入力を受け付けるボタンである。入力インターフェースＧ１８が押下されたことに応じて、特典登録部１６１は、入力された設定情報を、加盟店ＩＤや店舗ＩＤなどと対応づけて加盟店／店舗情報１７６に登録する。

図９は、利用者端末装置１０における特典情報の表示の一例として特典通知画面Ｇ２０を示す図である。上述のとおり、特典情報は、特典情報配信部１６２が、決済サーバ１００に特典の設定が登録されたことに応じて、当該特典を適用可能な利用者に対して配信するものである。特典通知画面Ｇ２０は、例えば、特典情報配信部１６２によって提供される。特典通知画面Ｇ２０に必要なコンテンツは、決済コンテンツ情報１７４の一部として記憶部１７０に格納されてもよい。例えば、特典通知画面Ｇ２０は、特典に関する情報の表示インターフェースＧ２１と、特典の利用に関する操作の入力インターフェースＧ２２とを備える。

例えば、表示インターフェースＧ２１は、特典を提供する加盟店に関する画像ＩＭＧ１の表示領域と、特典の内容を示すテキスト情報の表示領域とを含む。このような、表示インターフェースＧ２１により、利用者は、特典の提供元の加盟店を認識するとともに、当該特典が、分割払いの金利手数料を加盟店が負担するものであること、加盟店の負担総額には上限があり、負担総額が上限に達し次第特典が終了することを認識することができる。入力インターフェースＧ２２は、特典チケットを取得する操作の入力を受け付けるボタンである。入力インターフェースＧ２２は、ボタンが押下されたこと応じて特典チケット取得要求を特典情報配信部１６２に送信する。特典情報配信部１６２は、特典チケット取得要求が受信されたことに応じて特典チケットデータを要求元の利用者端末装置１０に送信する。特典チケットデータには、例えば、特典の識別情報や特典を提供する加盟店の識別情報、特典の有効期間を示す情報などが含まれ得る。利用者端末装置１０は、受信された特典チケットデータを自端末内に保存する。利用者端末装置１０において、決済アプリ２０は、自端末内に特典チケットデータが保存されている場合に特典チケットが取得済みであると認識し、取得済みの特典チケットについて決済サーバ１００に利用申し込みを行うことにより、特定分割払いによる決済機能を利用者に提供することができる。なお、特典情報配信部１６２は、配信済みの特典チケットと、配信先の利用者とを含む特典チケットの配信履歴を利用者情報１７２の利用者特典情報に記録してもよく、このようにすれば、決済サーバ１００は単体で特典チケットの配信状況を認識することができる。

［特定分割払いによる電子決済の流れ］
以下、決済サーバ１００と、利用者端末装置１０と、第１店舗端末装置５０とが協働して特定分割払いによる電子決済を実現する処理の流れについて説明する。

（ユーザスキャン方式の場合）
図１０は、ユーザスキャン方式での特定分割払いに関して利用者端末装置１０が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。例えば、図１０に示す処理フローは、図２のユーザスキャン方式の電子決済の流れにおけるステップＳ５（決済金額を入力）の処理として説明することができる。この場合、利用者端末装置１０において決済アプリ２０が、まず、自端末装置において特定分割払いに係る特典について特典チケットが取得済みであるか否かを判定する（Ｓ１０１）。具体的には、決済アプリ２０は、自端末装置に特典チケットデータが保存されている場合に特典チケットが取得済みであると判定し、自端末装置に特典チケットデータが保存されていない場合に特典チケットが未取得であると判定する。

ここで、自端末装置において特典チケットが未取得であると判定した場合、決済アプリ２０は、通常支払いによる決済時と同様の処理（以下「通常決済処理」という。）に移行する（Ｓ１０２）。すなわち、決済アプリ２０は、支払金額の入力を受け付けた後、支払い実行指示の入力を受け付けて第２決済情報を生成する。生成した第２決済情報は、次のステップＳ６において決済サーバ１００に送信される。

一方、ステップＳ１０１において、特典チケットが取得済みであると判定した場合、続いて、決済アプリ２０は、現在が取得済みの特典チケットの有効期間内であるか否かを判定する（Ｓ１０３）。具体的には、決済アプリ２０は、特典チケットデータに含まれる有効期間の情報と現在の日時とを比較することにより、特典チケットが現時点において有効であるか否かを判定することができる。ここで、現在が特典チケットの有効期間外であると判定した場合、決済アプリ２０は、通常決済処理に移行する（Ｓ１０２）。一方、ステップＳ１０３において、現在が特典チケットの有効期間内であると判定した場合、続いて、決済アプリ２０は、支払い金額および支払い方法の入力を受け付ける（Ｓ１０４）。例えば、決済アプリ２０は、利用者に支払い金額および支払い方法を指定させるために、次の図１１に例示するような金額入力画面を表示させる。

図１１は、ユーザスキャン方式における金額入力画面Ｇ３０の一例を示す図である。例えば、決済アプリ２０は、ステップＳ１０４において、まず、図１１に例示する金額入力画面Ｇ３０Ａを表示させる。金額入力画面Ｇ３０Ａは、例えば、支払い金額の入力を受け付けるテキスト入力部Ｇ３１と、支払い方法として特定分割払い以外の通常支払いを選択する操作の入力を受け付けるボタンＧ３２と、支払い方法として特定分割払いを選択する操作の入力を受け付けるボタンＧ３３とを含む例えば、金額入力画面Ｇ３０Ａは、支払い金額が入力された状態において、ボタンＧ３２が押下された場合には金額入力画面Ｇ３０Ｂに遷移し、ボタンＧ３３が押下された場合には金額入力画面Ｇ３０Ｃに遷移するように構成される。

金額入力画面Ｇ３０Ｂは、特定分割払いによる月々の支払い金額を利用者に提示するテキスト表示部Ｇ３４と、特定分割払いにおける分割の方法を選択させるためのボタン群Ｇ３５と、選択された分割方法での特典の利用申し込みを行う操作の入力を受け付けるボタンＧ３６とを含む。例えば、金額入力画面Ｇ３０Ｂは、分割方法が選択された状態において、ボタンＧ３６が押下された場合、入力された支払い金額および選択された分割方法を決済サーバ１００に通知することで特定分割払いによる決済の実行を要求するように構成される。

金額入力画面Ｇ３０Ｃは、通常支払いでの決済の実行を確定する操作の入力を受け付ける画面である。金額入力画面Ｇ３０Ｃは、例えば、金額入力画面Ｇ３０Ａにおいて入力された支払い金額を表示するテキスト表示部Ｇ３７と、表示された支払い金額を通常支払いで決済することを確定する操作の入力を受け付けるボタンＧ３８とを含む。例えば、金額入力画面Ｇ３０Ｃは、ボタンＧ３８が押下された場合、表示されている支払い金額を決済サーバ１００に通知することで通常支払い（例えばチャージ残高）による決済の実行を要求するように構成される。なお、金額入力画面Ｇ３０Ｃは、通常支払いとして、特定分割払い以外の支払い方法の選択肢を提示するように構成されてもよい。また、テキスト表示部Ｇ３７は、支払い金額の変更操作を受け付けるように構成されてもよい。

図１０に戻る。決済アプリ２０は、ステップＳ１０４における入力結果をもとに、利用者の選択した支払い方法が「特定分割払い」または「通常支払い」のいずれであるかを判定する（Ｓ１０５）。典型的には、通常支払いはチャージ残高からの支払いである。このほか、通常支払いは、特定分割払い以外に選択され得る支払い方法であって、通常の決済処理で利用可能な任意の支払い方法であってよい。通常支払いには、デフォルト値（例えばチャージ残高）が設定されてもよい。また、通常支払いは、金額入力画面において複数の選択肢の中から選択されるようにしてもよい。

ここで、利用者の選択した支払い方法が「通常支払い」であると判定した場合、決済アプリ２０は、通常決済処理に移行する（Ｓ１０２）。例えば、図１１の画面遷移例の場合、決済アプリ２０は、金額入力画面Ｇ３０Ａにおいて「通常支払い」を選択するボタンＧ３２が押下されたことに応じて、金額入力画面Ｇ３０Ａを金額入力画面Ｇ３０Ｃに遷移させる。一方、ステップＳ１０５において、利用者の選択した支払い方法が「特定分割払い」であると判定した場合、決済アプリ２０は、決済サーバ１００に対して特典チケットの利用申し込みを行う（Ｓ１０６）。

この利用申し込みに対して、決済サーバ１００は、その時点における特典の利用可能性を確認し、特典が利用可能と判定した場合にはその利用申し込みを受理し、その旨を決済アプリ２０に応答する。一方、決済サーバ１００は、特典が利用不可と判定した場合にはその利用申し込みを却下し、その旨を決済アプリ２０に応答する。決済アプリ２０は、特典チケットの利用申し込みが受理されたか否かを判定する（Ｓ１０７）。ここで、利用申し込みが却下されたと判定した場合、決済アプリ２０は、通常決済処理に移行する（Ｓ１０２）。

一方、ステップＳ１０７において、利用申し込みが受理されたと判定した場合、決済アプリ２０は、特定分割払いにおける分割方法の入力を受け付ける（Ｓ１０８）。決済アプリ２０は、分割方法が入力された後、支払い実行指示の入力を待機する。決済アプリ２０は、支払い実行指示を入力すると（Ｓ１０９）、指定された支払い金額を、指定された分割方法による特定分割払いによって決済するための決済情報（第２決済情報）を生成して決済サーバ１００に送信する（Ｓ１１０）。

なお、ここでは、特典チケットの取得状況を確認する処理（Ｓ１０１）や、特典チケットの有効期間を確認する処理（Ｓ１０３）、利用者が指定した支払い方法の判定処理（Ｓ１０５）などの各種判定処理が決済アプリ２０側で実施される場合について説明したが、これらの処理は、決済サーバ１００側で実施されてもよい。例えば、決済サーバ１００は、特典チケットの配信履歴を利用者特典情報として利用者情報１７２に記録しておき、対象の利用者が特典チケットを取得済みであるか否かを判定するように構成されてもよい。また、例えば、決済サーバ１００は、加盟店／店舗情報１７６を参照して特典の有効期間を認識し、対象の特典チケットが有効期間内であるか否かを判定するように構成されてもよい。また、例えば、決済サーバ１００は、決済アプリ２０から利用者の操作情報を取得することにより、利用者が電子決済サービスの利用に関して指定または選択した内容を認識するように構成されてもよい。このような構成は、例えば、決済サーバ１００が決済アプリ２０の画面表示（画面遷移を含む）を制御することによって実現されてもよい。例えば、決済サーバ１００がウェブサーバとなり、決済アプリ２０の一部または全部がそのクライアントとして機能する場合などが考えられる。

図１２は、ユーザスキャン方式における特定決済処理において決済サーバ１００が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。決済サーバ１００は、例えば、利用者端末装置１０から特典チケットの利用申し込み（Ｓ１０６）を受けて一連の処理フローを実行する。決済サーバ１００において、利用者端末装置１０から特典チケットの利用申し込みが受信された場合、まず、利用可否判定部１６３が、特典チケットの利用に関し、第１の利用条件が満たされているか否かを判定する（Ｓ２０１）。上述のとおり、第１の利用条件は、特典の利用枠に空きがあることである。例えば、利用可否判定部１６３は、対象の特典に関し、対象加盟者による現時点での分割金利手数料の負担総額を取得し、取得した負担総額を利用枠の限度額と比較することにより、利用枠に空きが有るか否かを判定する。

ここで、第１の利用条件が満たされていないと判定した場合、すなわち、現時点の負担総額が限度額以上である場合、利用可否判定部１６３は、対象の特典が利用不可である旨を利用者端末装置１０に通知して利用申し込みを却下する（Ｓ２０２）。一方、第１の利用条件が満たされていると判定した場合、すなわち、現時点の負担総額が限度額未満である場合、利用可否判定部１６３は、さらに、特典チケットの利用に関し、第２の利用条件が満たされているか否かを判定する（Ｓ２０３）。上述のとおり、第２の利用条件は、特典チケットの利用申し込みをした利用者が、特定分割払いを利用させることについて与信可能であることである。

ここで、第２の利用条件が満たされていないと判定した場合、すなわち、対象の利用者に対して与信することができないと判定された場合、利用可否判定部１６３は、対象の特典が利用不可である旨を利用者端末装置１０に通知して利用申し込みを却下する（Ｓ２０２）。一方、第２の利用条件が満たされていると判定した場合、すなわち、対象の利用者に対して与信することが可能と判定された場合、対象の特典が利用可能である旨を利用者端末装置１０に通知して利用申し込みを受理する（Ｓ２０４）。

このような処理が実行されることにより、ユーザスキャン方式の電子決済サービスにおいて、特典の適用条件を満たした利用者に対し、予め定められた利用枠の範囲内で、特定分割払いでの電子決済を利用させることが可能となる。

（ストアスキャン方式の場合）
ストアスキャン方式は、図３を見ても分かるように、利用者端末装置１０に表示されたコード画像が第１店舗端末装置５０によって読み取られた後では、利用者端末装置１０と同期をとることなく電子決済が完了する。一方で、上述のとおり、特定分割払いでは、利用者はコード画像の提示に加えて、特典チケットの利用申し込みや分割方法の指定など、決済サーバ１００に対してさらなる情報提供が必要となる。したがって、ストアスキャン方式において、利用者端末装置１０と決済サーバ１００との間でさらなる情報提供を行うためには、なんらかの方法で情報連携のタイミングを制御する必要がある。以下では、このタイミング制御を、同期制御で実現する方法の一例を第１実施例として、非同期制御で実現する方法の一例を第２実施例として説明する。

＜第１実施例（同期制御）＞
図１３は、ストアスキャン方式での特定分割払いの第１実施例に関して決済サーバ１００が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。例えば、図１３に示す処理フローは、図３のストアスキャン方式の電子決済の流れにおけるステップＳ１７で実施される処理として説明することができる。すなわち、図１３の処理フローは、第１店舗端末装置５０がコード画像を読み取って決済情報を決済サーバ１００に送信した後に実行されるものである。この場合、決済サーバ１００において決済処理部１３０が、まず、第１店舗端末装置５０から受信された決済情報に基づいて対象の利用者を認識し、認識した対象利用者について特典チケットの取得状況を認識する（Ｓ３０１）。決済処理部１３０は、利用者情報１７２を参照し、対象利用者が実施しようとしている決済で利用可能な特典チケットを取得済みであるか否かを判定する（Ｓ３０２）。

ここで、対象利用者について特典チケットが未取得であると判定した場合、決済処理部１３０は、通常決済処理部１５０により、通常支払いで電子決済を行うための処理（以下「通常決済処理」という。）を実行する（Ｓ３０３）。一方、ステップＳ３０２において、対象利用者について特典チケットが取得済みであると判定した場合、決済処理部１３０は、特定決済処理部１６０により、現在が取得済みの特典チケットの有効期間内であるか否かを判定する（Ｓ３０４）。ステップＳ３０４は、図１０のステップＳ１０３と同様である。ここで、現在が特典チケットの有効期間外であると判定した場合、特定決済処理部１６０は、ステップＳ３０３に進み通常決済処理を実行する。一方、ステップＳ３０４において、現在が特典チケットの有効期間内であると判定した場合、特定決済処理部１６０は、特定分割払いにおける分割方法の指定を受け付ける（Ｓ３０５）とともに、特典チケットの利用申し込みを受け付ける（Ｓ３０６）。例えば、特定決済処理部１６０は、決済アプリ２０と連携して利用者端末装置１０にこれらの入力操作を受け付ける画面を表示させることで、特定分割払いにおける分割方法の指定および特典チケットの利用申し込みを受け付けることができる。

特定決済処理部１６０は、ステップＳ３０６で特典チケットの利用申し込みを受け付けると、続いて、利用可否判定部１６３により、利用申し込みの対象の特典チケットが現時点において利用可能であるか否かを判定する（Ｓ３０７）。ステップＳ３０７は、図１２の処理フローと同様である。ここで、対象の特典チケットが現時点において利用不可であると判定した場合（例えば、図１２のステップＳ２０１またはＳ２０３において“ＮＯ”と判定した場合）、特定決済処理部１６０は、ステップＳ３０３に処理を進め、通常決済処理部１５０に通常決済処理を実行させる。

図１４は、第１実施例の特定分割払いにおいて利用者端末装置１０に表示される決済画面Ｇ４０の遷移例を示す図である。例えば、決済アプリ２０は、決済画面Ｇ４０Ａを表示させてコード画像ＩＭＧ２を提示し、そのコード画像ＩＭＧ２が第１店舗端末装置５０によって読み取られる。第１店舗端末装置５０は、コード画像ＩＭＧ２から読み取った情報をもとに決済情報を生成して決済サーバ１００に送信する。決済サーバ１００では、利用者について特典チケットの取得情報が確認され、利用者が特典チケットを取得済みである場合、決済アプリ２０に対して特定分割払いにおける分割方法の設定が指示される。図１５の例は、決済画面Ｇ４０Ａから決済画面Ｇ４０Ｂを介して遷移する決済画面Ｇ４０Ｃにより分割方法の設定を指示するものである。この場合、決済アプリ２０は、まず、支払い方法の入力を受け付けるための決済画面Ｇ４０Ｂを、例えば決済画面Ｇ４０Ａの上にオーバレイ表示させる。例えば、決済画面Ｇ４０Ｂは、「通常支払い」の選択操作を受け付けるボタンＧ４１と、「特定分割払い」の選択操作を受け付けるボタンＧ４２とを備える。決済アプリ２０は、ボタンＧ４１が押下された場合には、画面表示を決済画面Ｇ４０Ｃに遷移させ、ボタンＧ４２が押下された場合には、支払い方法として「通常支払い」が選択された旨を決済サーバ１００に通知する。

図１３に戻る。ステップＳ３０７において、対象の特典チケットが現時点において利用可能であると判定した場合（例えば、図１２のステップＳ２０３において“ＹＥＳ”と判定した場合）、特定決済処理部１６０は、保留時間の計時を開始する（Ｓ３０８）。保留時間は、電子決済の実行を保留する時間である。計時の開始後、特定決済処理部１６０は、保留時間が経過したか否かを判定し（Ｓ３０９）、保留時間が経過したと判定した場合、ステップＳ３０３に処理を進め、通常決済処理部１５０に通常決済処理を実行させる。この場合、通常決済処理部１５０は、「通常支払い」による決済が完了した旨を示す支払い完了通知を決済アプリ２０に送信して一連の処理を終了する（Ｓ３１０）。

一方、ステップＳ３０９において、保留時間が経過していないと判定した場合、特定決済処理部１６０は、分割方法および支払い実行指示が入力されたか否かを判定する（Ｓ３１１）。ここで、分割方法または支払い実行指示が入力されていないと判定した場合、特定決済処理部１６０は、ステップＳ３０９に処理を戻す。一方、ステップＳ３１１において、分割方法および支払い実行指示が入力されたと判定した場合、特定決済処理部１６０は、保留時間の計時を終了するとともに（Ｓ３１２）、特定分割払いによる電子決済を実行する（Ｓ３１３）。そして、特定決済処理部１６０は、「特定分割払い」による決済が完了した旨を示す支払い完了通知を決済アプリ２０に送信して一連の処理を終了する（Ｓ３１０）。

例えば、図１４の例では、ボタンＧ４１が押下されると、決済サーバ１００に対して特典チケットの利用申し込みが行われ、利用申し込みが受理されると決済サーバ１００において保留時間の計時が開始される。一方、利用者端末装置１０では、ボタンＧ４１の押下に応じて決済画面Ｇ４０Ｂから決済画面Ｇ４０Ｃへの画面遷移が行われる。決済画面Ｇ４０Ｃには、保留時間経過までの残り時間（または計時開始からの経過時間）が表示される。経過時間の表示は時間の経過に応じて随時更新される。決済画面Ｇ４０Ｃは、保留時間が経過するまでの間、分割方法および支払い実行指示の入力が待機される。決済画面Ｇ４０Ｃは、特典チケットを利用した場合の支払い金額の表示領域Ｇ４３と、残り保留時間の表示領域Ｇ４４と、分割方法の指定を受け付けるボタン群Ｇ４５と、特典チケットの利用申し込みを受け付けるボタンＧ４６と、通常支払いでの電子決済の実行指示を受け付けるボタンＧ４７とを含む。

図１４の例は、保留時間が６０秒の場合であり、決済画面Ｇ４０Ｃ１は保留時間の計時を開始した直後の決済画面Ｇ４０Ｃを表す。決済画面Ｇ４０Ｃ１では、分割方法が選択されていないので、表示領域Ｇ４３には支払い総額「１０００００円」が表示されている。決済画面Ｇ４０Ｃ２は、決済画面Ｇ４０Ｃ１の状態から１２秒経過した後の決済画面Ｇ４０Ｃの表示例である。決済画面Ｇ４０Ｃ２は、分割方法として分割回数「３回」が選択された状態で、ボタンＧ４６が押下された状況を表している。この状況において、表示領域Ｇ４３には、支払い総額を、選択された分割回数「３回」で分割した月々の支払い金額「３３３３３円」が表示される。これは、特典チケットの利用によって分割金利手数料の負担が免除された支払い金額であるので、支払い総額を単純に分割回数で割った金額となっている。この状態でボタンＧ４６が押下された結果、特典チケットの利用申し込みが決済サーバ１００に送信される。特典チケットの利用申し込みが決済サーバ１００に受理されると、決済サーバ１００が電子決済を実行して決済完了通知を決済アプリ２０に通知する。一方、決済アプリ２０は、特典チケットの利用申し込みを送信した後、決済サーバ１００からの決済完了通知を待機し、決済完了通知を受信すると決済画面Ｇ４０Ｄ（決済完了画面）を表示して、特典チケットを利用した支払いが完了した（厳密には支払い方法が確定した）旨を利用者に報知する。なお、決済画面Ｇ４０Ｃ１において、支払い方法として通常支払いが選択された場合、決済アプリ２０は、通常決済処理に移行し、通常支払いによる決済要求を決済サーバ１００に送信する。

なお、図１４では、決済画面Ｇ４０Ｂが決済画面Ｇ４０Ａにオーバレイ表示される場合の表示例を示したが、決済画面Ｇ４０Ｂは決済画面Ｇ４０Ａに続く別画面として構成されてもよい。また、決済画面Ｇ４０Ｃでも分割方法の指定を受け付けることができるので、決済画面Ｇ４０Ｂを省略してもよい。この場合、決済アプリ２０は、決済画面Ｇ４０Ａを表示させた状態で決済サーバ１００からの支払い完了通知を待機し、支払い完了通知が受信されたことに応じて決済画面Ｇ４０Ａを決済画面Ｇ４０Ｃに遷移させてもよい。

以上説明した第１実施例の処理の流れによれば、決済サーバ１００が、特典チケットの利用申し込みに応じて保留時間の待機を行ってタイミングを同期することにより、ストアスキャン方式において特定分割払いを実現することができる。

＜第２実施例（非同期制御）＞
図１５は、ストアスキャン方式での特定分割払いの第２実施例に関して決済サーバ１００が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。例えば、図１５に示す処理フローは、図３のストアスキャン方式の電子決済の流れにおけるステップＳ１５（コード画像の読取り、デコード）の前処理として説明することができる。すなわち、図１５の処理フローは、利用者が第１店舗端末装置５０に対してコード画像を提示する前に実行されるものである。この場合、例えば決済サーバ１００において、決済処理部１３０が決済アプリ２０を介して特典チケットの利用申し込みを受け付けたことに応じて図１５の処理フローを開始する（Ｓ４０１）。ここで、決済アプリ２０は、特典チケットの利用申し込みにおいて、申し込み対象の特典チケットと、利用申し込みを行った利用者とを特定可能にする情報を決済サーバ１００に提供するものとし、決済処理部１３０は、特典チケットの利用申し込みを受け付けることにより、申し込みの対象の特典チケットと、利用申し込みを行った利用者（対象利用者）とを認識するものとする。決済処理部１３０は、利用者情報１７２を参照し、認識した対象利用者が特典チケットを取得済みであるか否かを判定する（Ｓ４０２）。

ここで、対象利用者について特典チケットが未取得であると判定した場合、決済処理部１３０は、利用方法を設定すべき特典チケットが無いとして、処理を終了する。一方で、ステップＳ４０２において、対象利用者について特典チケットが取得済みであると判定した場合、決済処理部１３０は、特定決済処理部１６０により、現在が取得済みの特典チケットの有効期間内であるか否かを判定する（Ｓ４０３）。ステップＳ４０３は、図１３のステップＳ３０４と同様である。ここで、現在が特典チケットの有効期間外であると判定した場合、特定決済処理部１６０は、利用方法を設定すべき特典チケットが無いとして、処理を終了する。

一方、ステップＳ４０３において、現在が特典チケットの有効期間内であると判定した場合、特定決済処理部１６０は、特定分割払いにおける分割方法の指定を受け付ける（Ｓ４０４）。続いて、特定決済処理部１６０は、対象の特典チケットについて利用申し込みを受け付けた旨を、指定された分割方法とともに当該特典チケットの利用設定として利用者情報１７２の利用者特典情報に登録して（Ｓ４０５）、一連の処理を終了する。

このような第２実施例の特定分割払いでは、決済サーバ１００は、第１店舗端末装置５０からストアスキャン方式による決済要求を受けた際に、要求元の利用者について利用者特典情報を参照し、取得済みの特典チケットについての利用設定の登録状況を確認する。決済サーバ１００は、取得済みの特典チケットについて利用設定が登録されており、且つ、特典チケットについて利用条件が満たされている場合に、当該特典チケットに設定された分割方法による特定分割払いによって決済要求を処理する。特典チケットの利用条件は、図１２と同様の方法で判定されてよい。一方、決済サーバ１００は、取得済みの特典チケットがない、または取得済みの特典チケットについて利用設定が登録されていない場合には、特定分割払い以外の支払い方法で決済要求を処理する。

図１６は、第２実施例の特定分割払いにおいて利用者端末装置１０に表示される画面の遷移例を示す図である。例えば、決済アプリ２０は、決済時における利用者の操作に応じて決済画面Ｇ５０Ａを表示させる。例えば、決済アプリ２０は、特典チケットが取得済みである場合には、コード画像ＩＭＧ３と、特典チケットの利用申し込みを受け付けるボタンＧ５１と、を含む決済画面Ｇ５０Ａを表示させる。特典チケットが取得済みでない場合には、決済アプリ２０は、ボタンＧ５１を含まない決済画面Ｇ５０Ａを表示させてもよい。なお、利用者は、決済画面Ｇ５０Ａに表示されたコード画像ＩＭＧ３を第１店舗端末装置５０に読み取らせることにより通常支払いでの決済を行うことができるが、ここでは、特定分割払いを利用する場合について説明するため、利用者は、この時点ではコード画像を提示しないものとする。

続いて、決済アプリ２０は、決済画面Ｇ５０ＡにおいてボタンＧ５１が押下されたことに応じて、決済画面Ｇ５０Ｂを表示させる。決済画面Ｇ５０Ｂは、分割方法の選択肢を提示するボタン群Ｇ５２と、選択された分割方法を決済サーバ１００に設定する操作を受け付けるボタンＧ５３とを含む。決済画面Ｇ５０Ｂにおいて、ボタン群Ｇ５２が提示する分割方法の選択肢からいずれかの選択肢が選択された状態で、ボタンＧ５３が押下されると、決済アプリ２０は、選択された分割方法を決済サーバ１００に通知して取得済みの特典チケットについて利用設定の登録を要求するとともに、決済画面Ｇ５０Ｃを表示させる。決済画面Ｇ５０Ｃは、コード画像ＩＭＧ３と、当該特典チケットについて利用設定が完了している旨を示す表示領域Ｇ５４と、を含む。これにより、利用者は、コード画像ＩＭＧ３を第１店舗端末装置５０に提示する際に、ボタンＧ５１または表示領域Ｇ５４の表示を確認することにより、取得済みの特典チケットがあるか否か、または、取得済みの特典チケットが利用設定済みであるか否かを認識することができる。

この場合、利用者は、決済画面Ｇ５０Ｃにおいて取得済みの特典チケットが利用設定済みであることを確認した後にコード画像ＩＭＧ３を第１店舗端末装置５０に提示することにより、設定済みの分割方法での特定分割払いによって支払いを決済することができる。その後、決済サーバ１００で特定分割払いによる電子決済が実行され、その完了通知が決済アプリ２０に送信される。一方、決済アプリ２０は、決済画面Ｇ５０Ｃを表示した後、決済サーバ１００からの決済完了通知を待機し、決済完了通知を受信すると決済画面Ｇ５０Ｄを表示して、特典チケットを利用した支払いが完了した旨を利用者に報知する。

以上説明した第２実施例の処理の流れによれば、決済アプリ２０が取得済みの特典チケットについての利用設定を電子決済の実行前に決済サーバ１００に登録しておくことにより、ストアスキャン方式において、特典チケットの利用設定のタイミングと、電子決済の実行タイミングとを同期させることなく特定分割払いを実現することができる。

図１７は、実施形態の特定分割払いにおける、利用者と、加盟者と、電子決済サービスの運営者との間で行われるやり取りの内容をまとめた図である。このようなやり取りは、利用者端末装置１０と、第１店舗端末装置５０と、第２店舗端末装置７０と、決済サーバ１００とが上述の処理を実行することにより実現されるものであり、このようなやり取りが実現されることにより実施形態の特定分割払いが実現されるものである。図１７において、利用者は利用者端末装置１０または決済アプリ２０に対応し、加盟者は第１店舗端末装置５０または第２店舗端末装置７０に対応し、電子決済サービスの運営者は決済サーバ１００に対応するものである。

まず、加盟者が第２店舗端末装置７０を使用して決済サーバ１００に特典の登録を行う（Ｓ６１）。決済サーバ１００は、登録された特典を適用可能な利用者を特定し、特定した利用者の利用者端末装置１０に対して適用可能な特典に関する特典情報を配信する（Ｓ６２）。なお、上述のとおり、利用者に対して特典を適用可能と判定する際の条件には、利用者に対する与信リスクの確認結果が考慮されてもよい。利用者は、決済サーバ１００から配信された特典情報を確認し、（必要に応じて）利用者端末装置１０に特典チケットを取得する（Ｓ６３）。ここまでのやり取りは、利用者が特定分割払いによる支払いを行う前に実施される。

続いて、利用者は決済時において、決済サーバ１００に対して特典チケットの利用申し込みを行う（Ｓ７１）。決済サーバ１００は、当該特典チケットが利用可能である場合には、利用者が指定した分割方法により特定分割払いによる電子決済を実行し、利用者の支払い方法を特定分割払いに確定する（Ｓ７２：決済確定）。これらのやり取りは、利用者端末装置１０または第１店舗端末装置５０によるコード画像の読取りが必要になるので、利用者が加盟店の店舗を訪れている際に実施されるものである。

続いて、決済サーバ１００が、利用者との間で確定した特定分割払いにより月々の支払いの請求を行い、設定された回数の支払いを受けたことをもって決済完了とする（Ｓ８１）。なお、利用者がチャージ残高不足時の自動入金動作（いわゆるオートチャージ）を設定している場合、月々の支払い時にチャージ残高が不足している場合には、決済サーバ１００は、当該設定に基づいて金融機関の利用者口座からチャージ残高への入金を行った上で、料金の引き落としを行ってもよい。電子決済サービスの運営者は、利用者から支払われた金額から、分割金利手数料に相当する金額をサービス手数料として差し引いた金額を売上金として加盟者の口座に入金する（Ｓ８２）。

以上説明した実施形態によれば、第１店舗端末装置５０が利用者端末装置１０のコード画像を読み取って決済情報を生成するストアスキャン方式の電子決済と、利用者端末装置１０が加盟店のコード画像を読み取って決済情報を生成するユーザスキャン方式の電子決済とのそれぞれにおいて、分割金利手数料を加盟者が負担する特定分割払いによる決済手段を利用者に提供することが可能となるので、加盟者が販売する商品を利用者が購入する可能性をより高めることができる。

以上、ユーザスキャン方式およびストアスキャン方式のそれぞれについて特定分割払いを実現するための処理について説明したが、いずれの場合も決済サーバ１００および決済アプリ２０が通信によって協働することにより特定分割払いを実現するものである。このため、決済サーバ１００が実行する処理の一部は、処理に必要な情報が通信によって決済アプリ２０に連携できる限りにおいて、決済アプリ２０側で実行されるように構成されてもよい。同様に、決済アプリ２０が実行する処理の一部は、決済サーバ１００側で実行されるように構成されてもよい。

以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。

１０…利用者端末装置、２０…決済アプリ、５０…第１店舗端末装置、６０…店舗コード画像、７０…第２店舗端末装置、７２…加盟店向けインターフェース、１００…決済サーバ、１１０…通信部、１２０…決済コンテンツ提供部、１３０…決済処理部、１４０…情報管理部、１５０…通常決済処理部、１６０…特定決済処理部、１６１…特典登録部、１６２…特典情報配信部、１６３…利用可否判定部、１６４…決済管理部、１６５…売上金入金部、１７０…記憶部、１７２…利用者情報、１７４…決済コンテンツ情報、１７６…店舗情報

Claims (11)

1. 電子決済サービスを提供する決済サーバであって、
   前記電子決済サービスの加盟者が設定した特典であって、前記電子決済サービスを利用した分割払いにおいて分割金利手数料の負担が免除される特定分割払いを利用可能にする特典の設定情報を記憶する記憶部と、
   決済金額の入力と、決済方法に関する選択とを受け付ける決済画面を利用者の端末装置に表示させる決済コンテンツ提供部と、
   前記利用者の端末装置から受信される決済情報であって、前記決済金額の情報と、前記決済方法に関する情報とを含む前記決済情報に基づいて前記加盟者に対する前記利用者の支払いを電子決済により決済するための決済処理を実行する決済処理部と、
   を備え、
   前記決済コンテンツ提供部は、前記決済金額の入力を受け付けるとともに、前記決済金額の支払い方法に、前記特定分割払いまたは前記特定分割払いによらない通常の支払い方法のいずれを使用するかの選択を受け付ける第１決済画面を前記利用者の端末装置に表示させ、前記第１決済画面において前記特定分割払いが選択された場合、前記特定分割払いにおける分割方法の選択を受け付ける第２決済画面を前記利用者の端末装置に表示させ、
   前記決済処理部は、前記第１決済画面に入力された前記決済金額を、前記特定分割払いにより、前記第２決済画面で選択された分割方法による支払い回数に分割して決済する、
   決済サーバ。
2. 電子決済サービスを提供する決済サーバであって、
   前記電子決済サービスの加盟者が設定した特典であって、前記電子決済サービスを利用した分割払いにおいて分割金利手数料の負担が免除される特定分割払いを利用可能にする特典の設定情報を記憶する記憶部と、
   利用者の端末装置からの取得要求に応じて前記特典の利用権を示す特典チケットを前記端末装置に配信するとともに、前記利用者の端末装置に表示されたコード画像を読み取った前記加盟者の店舗端末装置から前記コード画像に基づいて生成された決済情報を取得し、取得した前記決済情報に基づいて前記加盟者に対する前記利用者の支払いを電子決済により決済するための決済処理を実行する決済処理部と、
   を備え、
   前記決済処理部は、前記決済情報を取得した場合、前記決済情報に係る利用者が前記特典チケットを取得済みであるか否かを判定し、前記利用者が前記特典チケットを取得済みであると判定した場合に前記特典の利用申し込みを受け付け、前記利用申し込みを受け付けてから所定時間内に前記特定分割払いにおける分割方法が選択された場合に、前記分割金利手数料の負担を免除した支払い総額を、前記分割方法による支払い回数に分割して決済する、
   決済サーバ。
3. 電子決済サービスを提供する決済サーバであって、
   前記電子決済サービスの加盟者が設定した特典であって、前記電子決済サービスを利用した分割払いにおいて分割金利手数料の負担が免除される特定分割払いを利用可能にする特典の設定情報を記憶する記憶部と、
   前記加盟者の店舗端末装置から受信される決済情報に基づいて前記加盟者に対する利用者の支払いを電子決済により決済するための決済処理を実行する決済処理部と、
   を備え、
   前記決済処理部は、前記利用者の端末装置から前記特定分割払いにおける分割方法の選択とともに前記特典の利用申し込みを受け付けた場合、前記分割方法とともに、前記電子決済の際に前記利用者の操作によらずに前記特典を適用する自動適用設定の登録を行い、
   前記決済処理部は、前記店舗端末装置から前記決済情報が受信された際、前記決済情報に係る利用者について前記特典の自動適用設定が登録済みである場合、前記利用者の操作によらずに前記特典を適用して、前記分割金利手数料の負担を免除した支払い総額を、前記分割方法による支払い回数に分割して決済する、
   決済サーバ。
4. 前記決済処理部は、前記利用者の端末装置において前記特典の利用権を示す特典チケットが予め取得済みである場合に前記特典の利用申し込みを受け付ける、
   請求項１から３のいずれか一項に記載の決済サーバ。
5. 前記決済処理部は、前記決済処理の実行時において前記特典が有効であるか否かを判定し、前記特典が有効であると判定した場合に前記特定分割払いによる決済を実行する、
   請求項１から３のいずれか一項に記載の決済サーバ。
6. 電子決済サービスを提供する決済サーバが、
   前記電子決済サービスの加盟者が設定した特典であって、前記電子決済サービスを利用した分割払いにおいて分割金利手数料の負担が免除される特定分割払いを利用可能にする特典の設定情報を記憶し、
   決済金額の入力と、決済方法に関する選択とを受け付ける決済画面を利用者の端末装置に表示させる決済コンテンツ提供処理と、
   前記利用者の端末装置から受信される決済情報であって、前記決済金額の情報と、前記決済方法に関する情報とを含む前記決済情報に基づいて前記加盟者に対する前記利用者の支払いを電子決済により決済するための決済処理と、
   を実行する決済方法であって、
   前記決済コンテンツ提供処理において、前記決済金額の入力を受け付けるとともに、前記決済金額の支払い方法に、前記特定分割払いまたは前記特定分割払いによらない通常の支払い方法のいずれを使用するかの選択を受け付ける第１決済画面を前記利用者の端末装置に表示させ、前記第１決済画面において前記特定分割払いが選択された場合、前記特定分割払いにおける分割方法の選択を受け付ける第２決済画面を前記利用者の端末装置に表示させ、
   前記決済処理において、前記第１決済画面に入力された前記決済金額を、前記特定分割払いにより、前記第２決済画面で選択された分割方法による支払い回数に分割して決済する、
   決済方法。
7. 電子決済サービスを提供する決済サーバが、
   前記電子決済サービスの加盟者が設定した特典であって、前記電子決済サービスを利用した分割払いにおいて分割金利手数料の負担が免除される特定分割払いを利用可能にする特典の設定情報を記憶し、
   利用者の端末装置からの要求に応じて前記特典の利用権を示す特典チケットを前記端末装置に配信するとともに、前記利用者の端末装置に表示されたコード画像を読み取った前記加盟者の店舗端末装置から前記コード画像に基づいて生成された決済情報を取得し、取得した前記決済情報に基づいて前記加盟者に対する前記利用者の支払いを電子決済により決済するための決済処理を実行する決済方法であって、
   前記決済処理において、前記決済情報を取得した場合、前記決済情報に係る利用者が前記特典チケットを取得済みであるか否かを判定し、前記利用者が前記特典チケットを取得済みであると判定した場合に前記特典の利用申し込みを受け付け、前記利用申し込みを受け付けてから所定時間内に前記特定分割払いにおける分割方法が選択された場合に、前記分割金利手数料の負担を免除した支払い総額を、前記分割方法による支払い回数に分割して決済する、
   決済方法。
8. 電子決済サービスを提供する決済サーバが、
   前記電子決済サービスの加盟者が設定した特典であって、前記電子決済サービスを利用した分割払いにおいて分割金利手数料の負担が免除される特定分割払いを利用可能にする特典の設定情報を記憶し、
   前記加盟者の店舗端末装置から受信される決済情報に基づいて前記加盟者に対する利用者の支払いを電子決済により決済するための決済処理を実行し、
   前記決済処理において、前記利用者の端末装置から前記特定分割払いにおける分割方法の選択とともに前記特典の利用申し込みを受け付けた場合、前記分割方法とともに、前記電子決済の際に前記利用者の操作によらずに前記特典を適用する自動適用設定の登録を行い、
   前記店舗端末装置から前記決済情報が受信された際、前記決済情報に係る利用者について前記特典の自動適用設定が登録済みである場合、前記利用者の操作によらずに前記特典を適用して、前記分割金利手数料の負担を免除した支払い総額を、前記分割方法による支払い回数に分割して決済する、
   決済方法。
9. 電子決済サービスを提供する決済サーバに、
   前記電子決済サービスの加盟者が設定した特典であって、前記電子決済サービスを利用した分割払いにおいて分割金利手数料の負担が免除される特定分割払いを利用可能にする特典の設定情報を記憶させ、
   決済金額の入力と、決済方法に関する選択とを受け付ける決済画面を利用者の端末装置に表示させる決済コンテンツ提供処理と、
   前記利用者の端末装置から受信される決済情報であって、前記決済金額の情報と、前記決済方法に関する情報とを含む前記決済情報に基づいて前記加盟者に対する前記利用者の支払いを電子決済により決済するための決済処理と、
   を実行させるためのプログラムであって、
   前記決済コンテンツ提供処理において、前記決済金額の入力を受け付けるとともに、前記決済金額の支払い方法に、前記特定分割払いまたは前記特定分割払いによらない通常の支払い方法のいずれを使用するかの選択を受け付ける第１決済画面を前記利用者の端末装置に表示させ、前記第１決済画面において前記特定分割払いが選択された場合、前記特定分割払いにおける分割方法の選択を受け付ける第２決済画面を前記利用者の端末装置に表示させ、
   前記決済処理において、前記第１決済画面に入力された前記決済金額を、前記特定分割払いにより、前記第２決済画面で選択された分割方法による支払い回数に分割して決済させる、
   ためのプログラム。
10. 電子決済サービスを提供する決済サーバに、
    前記電子決済サービスの加盟者が設定した特典であって、前記電子決済サービスを利用した分割払いにおいて分割金利手数料の負担が免除される特定分割払いを利用可能にする特典の設定情報を記憶させ、
    利用者の端末装置からの取得要求に応じて前記特典の利用権を示す特典チケットを前記端末装置に配信するとともに、前記利用者の端末装置に表示されたコード画像を読み取った前記加盟者の店舗端末装置から前記コード画像に基づいて生成された決済情報を取得し、取得した前記決済情報に基づいて前記加盟者に対する前記利用者の支払いを電子決済により決済するための決済処理を実行させるためのプログラムであって、
    前記決済処理において、前記決済情報を取得した場合、前記決済情報に係る利用者が前記特典チケットを取得済みであるか否かを判定させ、前記利用者が前記特典チケットを取得済みであると判定した場合に前記特典の利用申し込みを受け付け、前記利用申し込みを受け付けてから所定時間内に前記特定分割払いにおける分割方法が選択された場合に、前記分割金利手数料の負担を免除した支払い総額を、前記分割方法による支払い回数に分割して決済させる、
    ためのプログラム。
11. 電子決済サービスを提供する決済サーバに、
    前記電子決済サービスの加盟者が設定した特典であって、前記電子決済サービスを利用した分割払いにおいて分割金利手数料の負担が免除される特定分割払いを利用可能にする特典の設定情報を記憶させ、
    前記加盟者の店舗端末装置から受信される決済情報に基づいて前記加盟者に対する利用者の支払いを電子決済により決済するための決済処理を実行させるためのプログラムであって、
    前記決済処理において、前記利用者の端末装置から前記特定分割払いにおける分割方法の選択とともに前記特典の利用申し込みを受け付けた場合、前記分割方法とともに、前記電子決済の際に前記利用者の操作によらずに前記特典を適用する自動適用設定の登録を行わせ、
    前記店舗端末装置から前記決済情報が受信された際、前記決済情報に係る利用者について前記特典の自動適用設定が登録済みである場合、前記利用者の操作によらずに前記特典を適用して、前記分割金利手数料の負担を免除した支払い総額を、前記分割方法による支払い回数に分割して決済させる、
    ためのプログラム。

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