JP7318823B2 - 油性食品 - Google Patents

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Description

本発明は、豆類由来粉末素材を使用した油性食品、及び、その油性食品の製造方法に関する。
油性食品の一種であるチョコレートは、カカオマス、カカオバター、ココアパウダー等カカオに由来する成分と、砂糖などから構成され、その独特の風味や食感が好まれ、世界中で消費されている。しかしながら、カカオを収穫できる地域は限られており、カカオを主原料として製造されるチョコレートは高価なものである。
カカオに由来する成分のうち、カカオバターについては、パーム油等を分別したり、またエステル交換により代替素材を得る検討が進められ、カカオバターよりも安価に入手できるようになった。
特許文献1では、ココアパウダー代用品として大豆蛋白質抽出残渣を主成分とするチョコレート様食品が開示されている。
特開2015-27280号公報
本発明者らは、カカオに由来する成分を減少させた新規な油性食品について考察した。
特許文献1記載の方法では、風味面の課題を有し、ココアパウダーを全面置換することができなかった。
そこで本発明の目的は、カカオに由来する成分を減少させ、風味的にも優れた新規な油性食品を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果。豆類由来焙煎粉末素材、及び、発酵物粉末を含有させることで、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
(1) 豆類由来焙煎粉末素材、および、発酵物粉末を含有する、油性食品、
(2) 豆類由来焙煎粉末素材として大豆由来焙煎粉末素材を使用する、(1)の油性食品、
(3) 大豆由来焙煎粉末素材の色調L値が50~80である、(2)の油性食品、
(4) 発酵物粉末が、乳酸発酵物を粉末化したものである、(1)または(2)の油性食品、
(5) 発酵物粉末が、乳酸発酵物を粉末化したものである、(3)の油性食品、
(6) 未精製または半精製の糖類を含有する、(1)または(2)の油性食品、
(7) 未精製または半精製の糖類を含有する、(3)の油性食品、
(8) 未精製または半精製の糖類を含有する、(4)の油性食品、
(9) 未精製または半精製の糖類を含有する、(5)の油性食品、
(10) 豆類由来焙煎粉末素材、および、発酵物粉末を使用する、油性食品の製造方法、
(11) 発酵物粉末が、乳酸発酵物を粉末化したものである、(10)の油性食品の製造方法、
(12) 豆類由来粉末素材の焙煎時に、発酵物を加えて乾燥させる、(10)または(11)の油性食品の製造方法、
(13) 未精製または半精製の糖類を使用する、(10)の油性食品の製造方法、
(14) 未精製または半精製の糖類を使用する、(11)の油性食品の製造方法、
(15) 未精製または半精製の糖類を使用する、(12)の油性食品の製造方法、である。
本発明により、カカオに由来する成分を減少させて、油性食品を提供することができる。
好ましい態様として、カカオに由来する成分を使用することなく、油性食品を提供することができる。得られた油性食品は、豆類由来粉末素材の異風味を感じない、好ましい風味を有するものである。
本発明の油性食品は、豆類由来焙煎粉末素材、及び、発酵物粉末を含有する。本明細書において、豆類由来焙煎粉末素材とは、豆類由来粉末素材を焙煎して得られる粉末素材である。
本発明は、カカオに由来する成分を減少させた油性食品の提供を課題としているため、本明細書において、豆類由来焙煎粉末素材、及び、発酵物粉末には、カカオ豆に由来する成分を含まない。
好ましい態様として、本発明の油性食品は、カカオマス及びココアの合計量が5重量%未満である。
本発明で使用することができる豆類由来粉末素材は、豆類の種子状態である豆の全体及び/又はその一部に由来する粉末全般を指す。
豆類としては、大豆、緑豆、エンドウマメ、ヒヨコマメ等が例示できる。
より具体的には、豆類由来粉末素材のうち、大豆由来粉末素材としては、全脂大豆粉や脱脂大豆粉などの大豆粉類や、分離大豆蛋白、濃縮大豆蛋白、豆乳粉末などがある。大豆粉類としては大豆を粉砕したものの他、一旦水系下で湿式粉砕して乾燥したものや、大豆粉を一旦水系下で懸濁させてこれを乾燥したものも含む。
好ましい大豆由来粉末素材としては、大豆由来粉末素材に含まれる粗蛋白質量が10~90重量%、さらには20~70重量%のものである。かかる蛋白質含量に調製した大豆由来粉末素材を焙煎して得られる大豆由来焙煎粉末素材を使用することで、油性食品として良好な風味が得られる。なお粗蛋白質量は、試料中の全窒素量をケルダール法により求めて係数6.25を乗じ、試料に対する百分率として測定し乾物換算で表したものである。
好ましい大豆由来粉末素材としては、大豆粉類や、豆乳粉末が例示できる。
より好ましい態様は、蛋白質の溶解性の指標として常用されているNSI(後述)が10~70、さらには20~60である全脂大豆粉を用いることが好ましい。
本発明でいうNSI(Nitrogen soluble index)とは、窒素溶解度指数のことである。すなわち、所定の方法に基づき、全窒素量に占める水溶性窒素(粗蛋白)の比率(重量%)で表したものであり、本発明においては以下の方法に基づいて測定された値とする。
(NSIの測定法)
試料2.0gに100mlの水を加え、40℃にて60分攪拌抽出し、1,400×gにて10分間遠心分離し、上清1を得る。残った沈殿に再度100mlの水を加え、40℃にて60分攪拌抽出し、1,400×gにて10分遠心分離し、上清2を得る。上清1および上清2を合わせ、さらに水を加えて250mlとする。No.5Aろ紙にてろ過したのち、ろ液の窒素含量をケルダール法にて測定する。同時に試料中の窒素含量をケルダール法にて測定し、ろ液として回収された窒素(水溶性窒素)の試料中の全窒素に対する割合を重量%として表したものをNSIとする。
大豆由来焙煎粉末素材には、220℃前後で30秒程度焙煎して得られるきな粉も含まれるが、本発明の油性食品に適した、きな粉よりも香ばしい風味や、濃い色調が得られる点で、きな粉よりも深い焙煎をして得られる大豆由来焙煎粉末素材がより好ましい。
焙煎条件を例示すると、温度は100℃~250℃が好ましく、より好ましくは、120℃~250℃、さらに好ましくは、150℃~220℃である。焙煎する時間は、得られる大豆由来焙煎粉末素材の風味により適宜調整することができるため制限はないが、きな粉よりも香ばしい風味や、濃い色調が付与できる点で、焙煎時間は10分以上が好ましく、より好ましくは20分以上である。焙煎に使用する機器により変化するため、前記した温度、時間に制限されるものではなく、大豆由来焙煎粉末素材の色調や、風味に応じて適宜調整して採用することができる。
焙煎に使用する機器としては、均一に混合加熱できるため、撹拌羽根付きが好ましく、熱源は、温度制御ができれば、ガス加熱、IH加熱の何れでもよい。温度制御が容易な点でIH加熱が好ましい。
大豆由来焙煎粉末素材の色調は目視で判断することもできるが、好ましい態様として、焙煎度合いは色調のL値を指標として、加熱条件を調整することができる。色調L値も特に限定されるものではないが、色差計を用いて測定したものであり、色差計としては、測色色差計(CR-400:コニカミノルタ株式会社製、ZE-6000:日本電色工業株式会社製等)が例示できる。
好ましい態様として、大豆由来焙煎粉末素材の色調L値が50~80、より好ましくは、50~70であることが好ましい。同一条件で測定した市販きな粉の色調L値は82である。
大豆以外の他の豆類についても、上記の大豆由来焙煎粉末素材に相当する製造法で調製された各種豆類由来焙煎粉末素材を用いることができる。
本発明の油性食品は、発酵物粉末を含有する。発酵物粉末を含有することで、油性食品に、発酵物由来の望ましい風味を付与することができる。風味を付与することが可能な点で、種々の発酵物粉末を制限することなく使用することができる。豆類由来粉末素材の焙煎時に、発酵物を加え乾燥させても良い。工程管理を同時に実施でき、工程を簡略化できる点で好ましい。
発酵物粉末は、乳酸発酵物を粉末化したものを使用することが好ましい。
本発明では、乳酸発酵物として低脂肪豆乳乳酸発酵物を使用することが好ましい。
低脂肪豆乳は、脂質含量が低減された豆乳をいう。本発明で使用する低脂肪豆乳は、強調表示に則り脂質含量2.5重量%以下、好ましくは2重量%以下、より好ましくは1.5重量%以下に低減された低脂肪豆乳を用いる。低脂肪豆乳は、牛乳における低脂肪乳に相当する特長を持った大豆の素材である。豆乳の低カロリー化の実現は勿論、大豆脂質による風味劣化の低減を可能にしている。低脂肪豆乳の脂質含量は、該低脂肪豆乳の蛋白質含量に対して、好ましくは40重量%以下であり、より好ましくは20重量%以下であり、更に好ましくは10重量%以下である。また、本発明の低脂肪豆乳とは、丸大豆や脱脂大豆から水で抽出し、不溶性繊維であるオカラを除去して得られる、豆乳だけでなく、豆乳からオカラを除去せずにオカラを微粉砕したスラリー状のものも含まれ、好ましくはオカラを除去した豆乳が好ましい。
(低脂肪豆乳の脂質含量の測定方法)
サンプル(W)をクロロホルム:メタノールが2:1(体積比)の混合溶媒を用い、常圧沸点において30分間抽出された抽出物を無水硫酸ナトリウムで脱水後石油エーテルへ転溶する。これを遠心分離しエーテル層を重量既知のフラスコ(W1)に採取し、エーテルを留去後、乾燥重量(エーテル留去後のフラスコの重量)(W2)を測定する。W、W1、W2、およびサンプル(W)の乾物重量(W3)の測定値を用い、以下の式により得られる値を脂質含量(%/dry)とする。
脂質含量(%/dry)=[{(W2-W1)/W×2.5×100}/W3×100(%)]
溶媒抽出装置としてはFOSS社製の「ソックステック」を用いることができる。上記の測定法は「クロロホルム/メタノール混合溶媒抽出法」と称するものとする。
(低脂肪豆乳の製造方法)
低脂肪豆乳の大豆原料は、丸大豆、半割れ大豆、グリッツ、粉末等の形態のものが挙げられる。また、大豆原料として、あらかじめ脱脂や減脂されたものを好ましく用いることもできる。低脂肪豆乳は、公知の製造法を用いて調製することができ、例えば、ヘキサンやエタノール等の溶剤により脱脂して得られた脱脂大豆から水抽出する方法を好ましく使用できる。水抽出は、一般的な方法を用いることができ、例えば水性媒体を原料大豆に加えて攪拌・磨砕してスラリー状とし、不溶性画分(オカラ)を遠心分離、濾過等により分離し、除去する方法が例示される。また、丸大豆や減脂大豆を水抽出後、スラリー状態或はオカラの除去後に溶剤抽出や膜処理、又は遠心分離による脱脂操作を行うことによって低脂肪豆乳を得る方法でもよい。粉末化された低脂肪豆乳を水に溶解して用いることもできる。水抽出は、大豆原料に対して、好ましくは3重量倍~20重量倍、より好ましくは4重量倍~15重量倍程度の加水をする。加水倍率は高い方が水溶性成分の抽出率が高まり、分離を良くすることができるが、高過ぎると濃縮が必要となりコストがかかる。また、抽出処理を2回以上繰り返すと水溶性成分の抽出率をより高めることができる。抽出温度は、特に限定されない。効率良く蛋白質を抽出するには5℃~98℃で行うことが好ましい。また、丸大豆を水抽出後、スラリー状態或はオカラの除去後において溶剤抽出や膜処理による脱脂操作を行うことによって低脂肪豆乳を得ることも可能である。また、特開2012-016348号公報に開示される方法等も利用できる。即ち、乾物当たりの脂質含量が15重量%以上、NSI(Nitrogen Solubility Index:窒素溶解指数)が20~77の含脂大豆に加水して懸濁液を得、固液分離し、中性脂質および極性脂質を不溶性画分に移行させて除去し、蛋白質および糖質を含む水溶性画分を回収する。この製法で得られる低脂肪豆乳は、乾物当たりの蛋白質および炭水化物の総含量が80重量%以上であり、脂質含量(クロロホルム/メタノール混合溶媒抽出物量としての含量)が蛋白質含量に対して10重量%未満であるという特徴を有する。なお、ここでの蛋白質含量とは、ケルダール法により測定した窒素量に6.25の窒素換算係数を乗じた数値を指す。また、脂質含量の低い豆乳に、脂質含量の高い豆乳や大豆油をブレンドし、脂質含量を調整してもよい。
本発明の低脂肪豆乳乳酸発酵物の製造に使用する乳酸菌は、植物原料、例えば、豆乳や大豆ホエーの不快味を改善する効果が有る。本発明では、好ましくは、植物原料、例えば、豆乳(低脂肪豆乳を含む)や大豆ホエー(低脂肪大豆ホエーを含む)に、乳酸菌等を加えて乳酸発酵(嫌気発酵又は好気発酵)を行う。
乳酸発酵で用いる菌は、好ましくは、ラクトバチルス・ブレビス(Lb.brevis)、ラクトバチルス・アシドフィルス(Lb.acidophilus)、ラクトバチルス・カゼイ(Lb.casei)、ラクトバチルス・ロイテリ(Lb.reuteri)、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ブルガリカス(Lb.delbruekii ssp.bulgaricus)、ラクトバチルス・プランタラム(Lb.plantarum)、ラクトバチルス・ブフネリ(Lb.buchneri)、ペディオコッカス・アシドラクティシ(Ped.acidilactici)、ラクトバチルス・ヘルベティカス(Lb.helveticus)等のラクトバチルス属細菌を用いる。
乳酸発酵で用いる菌は、好ましくは、ストレプトコッカス・サーモフィルス(Streptococcus thermophilus)等のストレプトコッカス属細菌を用いる。
乳酸発酵で用いる菌は、好ましくは、ラクトコッカス・ラクチス(Lactococcus lactis)、ラクトコッカス・ラクチス・サブスピーシーズ.ラクチス(Lactococcus lactis ssp.lactis)、ラクトコッカス・ラクチス・サブスピーシーズ.クレモリス(Lactococcus lactis ssp.cremoris)等のラクトコッカス属細菌を用いる。
乳酸発酵で用いる菌は、より好ましくは、ラクトコッカス・ラクチスを用いる。
本発明の乳酸発酵では、上記から選ばれる1種の乳酸菌類を用いる、或は2種以上の乳酸菌類を併用する。
本発明の油性食品は、好ましい態様として、未精製又は半精製の糖類を含有する。未精製又は半精製の糖類は、三温糖、中双糖、含蜜糖、粗糖、蜂蜜、糖蜜およびメープルシュガーが挙げられ、かかる糖類から選択される一種以上の糖類を使用することができる。これらの糖類のうち、含蜜糖としては、きび砂糖、黒糖などが挙げられる。三温糖、中双糖、きび砂糖、黒糖、粗糖、メープルシュガーが好ましく、より好ましくは、三温糖、きび砂糖、黒糖、メープルシュガーである。かかる糖類を組み合わせて使用しても良い。
豆類由来焙煎粉末素材の油性食品中の含有量は、好ましくは、10重量%~50重量%、より好ましくは、10重量%~40重量%、さらに好ましくは、20重量%~40重量%である。
好ましい態様としては、豆類由来焙煎粉末素材が大豆由来焙煎粉末素材であって、大豆由来焙煎粉末素材の油性食品中の含有量は、好ましくは、10重量%~50重量%、より好ましくは、10重量%~40重量%、さらに好ましくは、20重量%~40重量%である。
発酵物粉末の油性食品中の含有量は、好ましくは、0.1重量%~20%重量%、より好ましくは3重量%~15重量%、さらに好ましくは5重量%~10重量%である。
未精製又は半精製の糖類の油性食品中の含有量は、好ましくは、1重量%~40重量%、より好ましくは、3重量%~30重量%、さらに好ましくは、5重量%~30重量%、さらにより好ましくは、5重量%~25重量%である。
未精製又は半精製の糖類以外に配合する糖類は特に限定されないが、例えばショ糖、麦芽糖、乳糖、還元糖類、各種オリゴ糖、各種糖アルコール類などが挙げられる。これらは、単独で用いることもでき、または2種以上を組み合わせて用いることもできる。
油性食品に用いられる原材料としては、前記した原材料以外は、特に限定することなく使用することができる。代表的な油性食品であるチョコレートの組成を参考に適用することもできる。一例としては、乳成分、油脂類、その他可食物を適宜組み合わせる事が出来る。その他添加物としては、乳化剤・酸化防止剤・香料等が挙げられるが、種類・量ともに限定はされず、添加しなくてもかまわない。
使用可能な油脂は、ナタネ油、大豆油、ヒマワリ種子油、綿実油、落花生油、米糠油、コーン油、サフラワー油、オリーブ油、カポック油、胡麻油、月見草油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、中鎖脂肪酸結合油脂(MCT)、シア脂、サル脂等の植物性油脂、乳脂、牛脂、ラード、魚油、鯨油等の動物性油脂、藻類油、ならびに、それらの硬化油、分別油、硬化分別油、分別硬化油、エステル交換等を施した加工油脂、さらにこれらの混合油脂等が例示できる。
本発明の油性食品においては、好ましい硬さを与えるために、カカオバター代用脂を使用することが望ましい。カカオバター代用脂はハードバターとも呼ばれているが、その種類はテンパリング型、ノンテンパリング型の何れであってもよい。油性食品に求められる多様な品質に応じて、適宜、他の油脂も選択し、組み合わせて用いることができる。
本発明の油性食品は、チョコレート類の製造工程(混合工程、ロール掛け、コンチング処理、成形冷却固化工程等)により製造することができる。
以下に本発明の実施例を示し、本発明をより詳細に説明する。なお、例中、%及び部はいずれも質量基準を意味する。
(使用した豆類由来粉末素材)
豆類由来粉末素材として、大豆由来粉末素材である、NSI 60、粗蛋白質量38.0%である、全脂大豆粉を使用した。
(使用した乳酸発酵物)
乳酸発酵物として、以下の手順で得られる、低脂肪豆乳乳酸発酵物を使用した。
低脂肪豆乳(「美味投入」不二製油(株)製、乾物含量10.0%、乾物あたりの蛋白質含量54.0%、乾物あたりの脂質含量5%、脂質/蛋白質比:質量換算で0.1)を76部、デキストリン((松谷化学工業(株)製)を9.6部、水を14.4部混合し、60℃で5分間加熱撹拌した後、70~80℃で殺菌後24℃まで冷却した。
該調合液に対してラクトバチルス・ブルガリカスおよびストレプトコッカス・サーモフィラスを混合した乳酸菌スターターを0.01%添加して37~40℃で約5時間発酵させた。発酵後、ホモゲナイザーで5MPaで均質化処理し、70~80℃で殺菌後24℃まで冷却し、低脂肪豆乳乳酸発酵物(乾物含量17.2%)を得た。
(粉末材料1~粉末材料4の焙煎方法)
・前記大豆由来粉末素材を、卓上加熱撹拌機(株式会社カジワラ製)にて、壁面温度200℃~220℃20分~40分間焙煎する。焙煎時の品温は150℃~160℃であった。
・壁面温度を120℃に下げ、前記、作製した低脂肪豆乳乳酸発酵物を表1記載の配合量を投入して20分~30分間加熱して乾燥させる(発酵物粉末である、低脂肪豆乳乳酸発酵物粉末が得られる)。
・上記手順により、発酵物粉末を含む豆類由来焙煎粉末素材である、粉末材料1~4を得た。なお前記大豆由来粉末素材を焙煎せずに、粉末材料Cとして使用した。
Figure 0007318823000001
(油性食品の作製方法)
作製した粉末材料1~4、Cを使用し、実施例1~4、参考例の油性食品を作製した。
1.表2の配合割合に従い、全ての粉類、融解した油脂の一部、香料の一部を配合した。なお油脂として、ハードバター(不二製油株式会社製 商品名「メラノNEWSS7」)を使用した。
2.ミキサーにてドウ状になる程度(5~10分)に撹拌してロールリファイナー投入生地を調製した。
3.上記の生地をロールリファイナーにより微細化し、ロールフレークを得た。ロールフレークの粒度は20~30μmであった。
4.残りの油脂を追加し、レシチンを添加し、混合して液状化した。
5.テンパリングを行い、モールドに流し、5℃で固化させた。
6.18~20℃の室内に1~3時間放置した。
Figure 0007318823000002
(風味評価結果)
表3に、各油性食品の風味特徴を比較例との対比で記載した。
実施例は何れも、大豆臭が抑制され、香ばしさも感じられた。えぐみ、苦みも抑制されており良好な風味であった。
表3記載のとおり、実施例1~実施例4各々風味特徴を有し、嗜好に合わせて、適した風味を選択して調製することができる。
Figure 0007318823000003
(焙煎条件と色調L値について)
卓上加熱撹拌機(株式会社カジワラ製)にて、壁面温度200℃~220℃で焙煎時の色調を測定した。
豆類由来粉末素材として、大豆由来粉末素材である、NSI 60、粗蛋白質量38.0%である、全脂大豆粉を使用した。加熱前の色調と、市販きな粉と比較した。
表4記載のとおり、大豆由来焙煎粉末素材の色調L値が50~80であった。市販きな粉と相違することは明らかである。
なお、発酵物粉末含有により色調は変化しなかった。
Figure 0007318823000004
本発明により、新規な油性食品を提供することができる。

Claims (2)

  1. 豆類由来焙煎粉末素材、及び、低脂肪豆乳乳酸発酵物粉末を使用し、豆類由来粉末素材の焙煎時に、低脂肪豆乳乳酸発酵物粉末を加えて乾燥させる工程を含み、原料として油脂を含む、油性食品の製造方法。
  2. 未精製又は半精製の糖類を使用する、請求項1に記載の油性食品の製造方法。
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