JP7317102B2 - 導電性転写材料及び導電パターンの製造方法 - Google Patents
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Description
本開示の一態様は、表面抵抗及び接触抵抗が小さく、かつ、優れた解像性を有する導電パターンを形成できる導電性転写材料を提供することを目的とする。
本開示の他の一態様は、表面抵抗及び接触抵抗が小さく、かつ、優れた解像性を有する導電パターンの製造方法を提供することを目的とする。
本開示の他の一態様は、表面抵抗及び接触抵抗が小さい導電層を有する積層体を提供することを目的とする。
本開示の他の一態様は、表面抵抗及び接触抵抗が小さい導電層を有する積層体を有するタッチパネルを提供することを目的とする。
本開示の他の一態様は、表面抵抗及び接触抵抗が小さい導電層を有する積層体を有する液晶表示装置を提供することを目的とする。
<1> 仮支持体と、平均厚さが500nm未満である感光層と、銀粒子、及びバインダーを含有する導電層と、をこの順で有する導電性転写材料。
<2> 上記バインダーが、水溶性バインダーである<1>に記載の導電性転写材料。
<3> 上記水溶性バインダーが、セルロースである<2>に記載の導電性転写材料。
<4> 上記水溶性バインダーが、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びヒドロキシプロピルセルロースからなる群より選択される少なくとも1種のセルロースである<2>に記載の導電性転写材料。
<5> 上記導電層の上記感光層とは反対側に、接着層を有する<1>~<4>のいずれか1つに記載の導電性転写材料。
<6> 上記接着層の平均厚さが、500nm未満である<5>に記載の導電性転写材料。
<7> 上記接着層が、アルカリ可溶性バインダーを含有する<5>又は<6>に記載の導電性転写材料。
<8> 上記感光層の平均厚さが、10nm以上である<1>~<7>のいずれか1つに記載の導電性転写材料。
<9> 上記感光層の平均厚さが、200nm以下である<1>~<8>のいずれか1つに記載の導電性転写材料。
<10> 上記感光層の平均厚さが、150nm以下である<1>~<9>のいずれか1つに記載の導電性転写材料。
<11> 上記銀粒子の平均粒子径が、5nm~100nmであり、上記銀粒子の含有量が、上記導電層の全質量に対して、60質量%~99質量%である<1>~<10>のいずれか1つに記載の導電性転写材料。
<12> 上記導電層が、五員環構造又は六員環構造を有する、セルロース以外の糖類を含有する<1>~<11>のいずれか1つに記載の導電性転写材料。
<13> 上記感光層が、アルカリ可溶性バインダー、重合性化合物、及び光重合開始剤を含有する<1>~<12>のいずれか1つに記載の導電性転写材料。
<14> 上記仮支持体と上記感光層との間に、平均厚さが1μm~20μmであるクッション層を有する<1>~<13>のいずれか1つに記載の導電性転写材料。
<15> 基材上に、<1>~<14>のいずれか1つに記載の導電性転写材料を貼り合わせる工程と、上記導電性転写材料における上記感光層をパターン露光する工程と、上記感光層を現像する工程と、をこの順で含む導電パターンの製造方法。
<16> 基材と、銀粒子、及びバインダーを含有する導電層と、平均厚さが500nm未満である、感光性組成物の硬化物層と、をこの順で有する積層体。
<17> 上記バインダーが、水溶性バインダーである<16>の積層体。
<18> 上記水溶性バインダーが、セルロースである<17>に記載の積層体。
<19> 上記水溶性バインダーが、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びヒドロキシプロピルセルロースからなる群より選択される少なくとも1種のセルロースである<17>に記載の積層体。
<20> 上記基材と上記導電層との間に、平均厚さが500nm未満である接着層を有する<16>~<19>のいずれか1つに記載の積層体。
<21> 上記銀粒子の平均粒子径が、5nm~100nmであり、上記銀粒子の含有量が、上記導電層の全質量に対して、60質量%~99質量%である<16>~<20>のいずれか1つに記載の積層体。
<22> 上記導電層が、五員環構造又は六員環構造を有する、セルロース以外の糖類を含有する<16>~<21>のいずれか1つに記載の積層体。
<23> <16>~<22>のいずれか1つに記載の積層体を有するタッチパネル。
<24> <16>~<22>のいずれか1つに記載の積層体を有する液晶表示装置。
本開示の他の一態様によれば、表面抵抗及び接触抵抗が小さく、かつ、優れた解像性を有する導電パターンの製造方法が提供される。
本開示の他の一態様によれば、表面抵抗及び接触抵抗が小さい導電層を有する積層体が提供される。
本開示の他の一態様によれば、表面抵抗及び接触抵抗が小さい導電層を有する積層体を有するタッチパネルが提供される。
本開示の他の一態様によれば、表面抵抗及び接触抵抗が小さい導電層を有する積層体を有する液晶表示装置が提供される。
本開示において、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルの双方、又は、いずれか一方を意味し、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートの双方、又は、いずれか一方を意味し、「(メタ)アクリロキシ」とは、アクリロキシ及びメタクリロキシの双方、又は、いずれか一方を意味する。
本開示において、組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する複数の物質の合計量を意味する。
本開示において、「工程」との用語には、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本開示における基(原子団)の表記において、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有しないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本開示において、「質量%」と「重量%」とは同義であり、「質量部」と「重量部」とは同義である。
本開示において、「主鎖」とは樹脂を構成する高分子化合物の分子中で相対的に最も長い結合鎖を意味する。
本開示において、「側鎖」とは主鎖から枝分かれしている原子団を意味する。
本開示において、2以上の好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
本開示において、化学構造式は、水素原子を省略した簡略構造式で記載する場合もある。
本開示において、樹脂中の構成単位の割合は、特に断りが無い限り、モル割合を表す。
本開示において、分子量分布がある場合の分子量は、特に断りが無い限り、重量平均分子量(Mw)を表す。
本開示に係る導電性転写材料は、仮支持体と、平均厚さが500nm未満である感光層と、銀粒子、及びバインダーを含有する導電層と、をこの順で有する。
本開示に係る導電性転写材料は、平均厚さが500nm未満である感光層と、銀粒子、及びバインダーを含有する導電層と、を有することで、1つの層が感光層及び導電層を兼ねる場合に比べて、感光層には感光性材料をより多く含有でき、導電層には導電性材料をより多く含有できるため、パターン形成における解像性を向上しつつ、導電パターンの電気抵抗が大きくなることを抑制できる。さらに、感光層の平均厚さが500nm未満であることで、感光層又はその硬化物を介して導電パターン及び他の電気伝導体を積層させた場合に、導電パターンと他の電気伝導体との間隔を小さくできる。よって、本開示に係る導電性転写材料によれば、表面抵抗及び接触抵抗が小さく、かつ、優れた解像性を有する導電パターンが形成される。
本開示に係る導電性転写材料は、仮支持体を有する。
仮支持体の厚み方向の断面観察像において、無作為に選択した10箇所で測定される仮支持体の厚さの算術平均値を求め、得られる値を仮支持体の平均厚さとする。仮支持体の厚み方向の断面観察像は、走査型電子顕微鏡(SEM)、又は透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて得ることができる。
本開示に係る導電性転写材料は、平均厚さが500nm未満である感光層を有する。本開示に係る導電性転写材料が、平均厚さが500nm未満である感光層を有することで、接触抵抗が小さく、かつ、優れた解像性を有する導電パターンが形成される。
ポジ型の感光層としては、制限されず、公知のポジ型の感光層を適用できる。ポジ型の感光層は、感度、解像度、及び除去性の観点から、酸分解性基で保護された酸基を有する構成単位を有する重合体と、光酸発生剤と、を含有することが好ましい。
ポジ型の感光層は、酸分解性で保護された酸基を有する構成単位(以下、「構成単位A」ともいう。)を含む重合体(以下、「重合体A」ともいう。)を含有することが好ましい。重合体A中の酸分解性基で保護された酸基は、露光により生じる触媒量の酸の作用(すなわち、脱保護反応)により、酸基となる。脱保護反応によって生じた酸基により、現像液へのポジ型の感光層の溶解性が向上する。
GPCによる重量平均分子量の測定においては、測定装置として、HLC(登録商標)-8220GPC(東ソー株式会社製)を用い、カラムとして、TSKgel(登録商標)Super HZM-M(4.6mmID×15cm、東ソー株式会社製)、Super HZ4000(4.6mmID×15cm、東ソー株式会社製)、Super HZ3000(4.6mmID×15cm、東ソー株式会社製)、及びSuper HZ2000(4.6mmID×15cm、東ソー株式会社製)をそれぞれ1本ずつ直列に連結したものを用い、溶離液として、THF(テトラヒドロフラン)を用いる。また、測定条件としては、試料濃度を0.2質量%、流速を0.35mL/分、サンプル注入量を10μL、及び測定温度を40℃とし、示差屈折率(RI)検出器を用いて行う。検量線は、東ソー株式会社製の「標準試料TSK standard,polystyrene」:「F-40」、「F-20」、「F-4」、「F-1」、「A-5000」、「A-2500」、及び「A-1000」の7サンプルのいずれかを用いて作製する。
ポジ型の感光層は、光酸発生剤を含有することが好ましい。ポジ型の感光層が光酸発生剤を含有することで、感度を向上できる。
ポジ型の感光層は、上記成分以外の成分(以下、「他の成分A」ともいう。)を含有していてもよい。他の成分Aは、制限されず、目的等に応じて適宜選択できる。他の成分としては、例えば、界面活性剤、後述する腐食防止剤、及び後述する光安定化剤が挙げられる。
ネガ型の感光層としては、制限されず、公知のネガ型の感光層を適用できる。ネガ型の感光層は、現像性の観点から、アルカリ可溶性バインダー、重合性化合物、及び光重合開始剤を含有することが好ましい。
ネガ型の感光層は、アルカリ可溶性バインダーを含有することが好ましい。
ネガ型の感光層は、重合性化合物を含有することが好ましい。
ネガ型の感光層は、重合開始剤を含有することが好ましい。
ネガ型の感光層は、上記成分以外の成分(以下、「他の成分B」ともいう。)を含有していてもよい。他の成分Bは、制限されず、目的等に応じて適宜選択できる。他の成分Bとしては、例えば、熱架橋性化合物、増感剤、界面活性剤、後述する腐食防止剤、及び後述する光安定化剤が挙げられる。
感光層の形成方法は、制限されず、公知の方法を適用できる。感光層の形成方法としては、例えば、上記各成分を含む感光層用組成物を、被塗布物上に塗布し、次いで乾燥させる方法が挙げられる。
エステル系溶剤としては、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソブチル、酢酸sec-ブチル、酢酸t-ブチル、酢酸イソプロピル、酢酸n-ブチル、及び1-メトキシ-2-プロピルアセテートが挙げられる。
エーテル系溶剤としては、ジイソプロピルエーテル、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン、1,3-ジオキソラン、プロピレングリコールジメチルエーテル、及びプロピレングリコールモノエチルエーテルが挙げられる。
ケトン系溶剤としては、メチルn-ブチルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、メチルn-プロピルケトン、及びメチルイソプロピルケトンが挙げられる。
本開示に係る導電性転写材料は、銀粒子、及びバインダーを含有する導電層を有する。本開示に係る導電性転写材が上記導電層を有することで、表面抵抗が小さい導電パターンが形成される。
導電層は、銀粒子を含有する。導電層が銀粒子を含有することで、表面抵抗が小さい導電パターンが形成される。銀粒子としては、制限されず、公知の銀粒子を適用できる。
透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、300個の銀粒子を観察し、次いで、上記各銀粒子の直径を求める。ここで、銀粒子の直径とは、銀粒子の長軸長さを指す。次に、測定値を算術平均することで、銀粒子の平均粒子径を求める。
導電層は、バインダーを含有する。バインダーとしては、制限されず、公知のバインダーを適用できる。バインダーとしては、水溶性バインダーが好ましい。導電層が水溶性バインダーを含有することで、現像液への導電層の溶解性を向上できる。また、導電層が水溶性バインダーを含有することで、感光層及び導電層を塗布液により形成する場合において、先に形成した層の溶剤による再溶解を抑制できる。具体的に、後述する導電層用組成物に含まれる水の含有比率を大きくし、感光層用組成物に含まれる有機溶剤の含有比率を大きくすることで、先に形成した層が溶剤により再溶解されることを抑制できる。
導電層は、五員環構造又は六員環構造を有する、セルロース以外の糖類(以下、単に「糖類」ともいう。)を含有することが好ましい。導電層が上記糖類を含有することで、導電層の解像性を向上できる。
導電層は、必要に応じて、感光性材料を含有していてもよい。感光性材料としては、活性光線の照射により化学変化を起こし得る材料であれば制限されず、例えば、上記「感光層」の項において説明した光酸発生剤、増感剤、及び光重合開始剤が挙げられる。
導電層の平均厚さは、導電性の観点から、0.05μm~100μmであることが好ましく、0.05μm~50μmであることがより好ましく、0.1μm~10μmであることがさらに好ましく、0.1μm~5μmであることが特に好ましい。導電層の平均厚さは、上記仮支持体の平均厚さの測定方法に準ずる方法により測定する。
導電層の形成方法は、制限されず、公知の方法を適用できる。導電層の形成方法としては、例えば、上記各成分を含む導電層用組成物を、被塗布物上に塗布し、次いで乾燥させる方法が挙げられる。
本開示に係る導電性転写材料は、上記導電層の上記感光層とは反対側に、接着層を有することが好ましい。本開示に係る導電性転写材料が接着層を有することで、被転写体(例えば、基板)との密着性を向上できる。
(a)接着層がアルカリ可溶性の接着層であり、感光層がポジ型の感光層である。
(b)接着層がアルカリ可溶性の接着層であり、感光層がネガ型の感光層である。
(c)接着層が熱硬化性の接着層であり、感光層がポジ型の感光層である。
(d)接着層が熱硬化性の接着層であり、感光層がネガ型の感光層である。
(e)接着層がネガ型感光性の接着層であり、感光層がネガ型の感光層である。
(f)接着層がポジ型感光性の接着層であり、感光層がポジ型の感光層である。
接着層の形成方法は、制限されず、公知の方法を適用できる。接着層の形成方法としては、例えば、上記各成分を含む接着層用組成物を、被塗布物上に塗布し、次いで乾燥させる方法が挙げられる。
本開示に係る導電性転写材料において、上記感光層、及び上記導電層の少なくとも一方は、腐食防止剤を含有することが好ましい。また、上記接着層は、腐食防止剤を含有することが好ましい。上記各層が、腐食防止剤を含むことで、銀粒子等の腐食を抑制できるため、耐久性を向上できる。
本開示に係る導電性転写材料において、上記感光層、及び上記導電層の少なくとも一方は、光安定化剤を含有することが好ましい。また、上記接着層は、光安定化剤を含有することが好ましい。上記各層が、光安定化剤を含有することで、耐光性を向上できる。
本開示に係る導電性転写材料において、上記感光層、及び上記導電層における不純物の含有量は少ないことが好ましい。また、本開示に係る導電性転写材料が上記接着層を有する場合、上記接着層における不純物の含有量も少ないことが好ましい。
各層における不純物の含有量は、質量基準で、1000ppm以下であることが好ましく、200ppm以下であることがより好ましく、40ppm以下であることがさらに好ましい。下限は特に定めるものではないが、現実的に減らせる限界及び測定限界の観点から、各層における不純物の含有量は、質量基準で、10ppb以上とすることができ、又は100ppb以上とすることができる。
不純物を上記範囲に減らす方法としては、各層の原料に不純物を含まないものを選択すること、層の形成時に不純物の混入を防ぐこと、及び洗浄すること等が挙げられる。このような方法により、不純物量を上記範囲内とすることができる。
不純物は、例えば、ICP(Inductively Coupled Plasma)発光分光分析法、原子吸光分光法等の公知の方法で定量することができる。
化合物の不純物は、上記の金属の不純物と同様の方法で含有量を抑制することができる。また、公知の測定法により定量することができる。
本開示に係る導電性転写材料は、上記仮支持体と上記感光層の間に、クッション層を有することが好ましい。本開示に係る導電性転写材料がクッション層を有することで、導電性転写材料の転写性を向上できる。
クッション層の形成方法は、制限されず、公知の方法を適用できる。クッション層の形成方法としては、例えば、上記各成分を含むクッション層用組成物を、被塗布物上に塗布し、次いで乾燥させる方法が挙げられる。
本開示に係る導電性転写材料は、上記仮支持体と上記感光層との間に、上記クッション層以外の中間層を有していてもよい。本開示に係る転写フィルムがクッション層を有する場合、中間層は、感光層とクッション層との間に配置されることが好ましい。
中間層の形成方法は、制限されず、公知の方法を適用できる。中間層の形成方法としては、例えば、上記各成分を含む中間層用組成物を、被塗布物上に塗布し、次いで乾燥させる方法が挙げられる。
本開示に係る導電性転写材料は、感光層を基準にして仮支持体が配置された側とは反対側の最外層の位置に、保護フィルムを有していてもよい。保護フィルムとしては、制限されず、公知の保護フィルムを適用できる。保護フィルムとしては、例えば、上記「仮支持体」の項において記載した樹脂フィルムを適用することができ、好ましい厚さ、及び物性も同様である。
本開示に係る導電パターンの製造方法としては、本開示に係る導電性転写材料を使用する方法であれば制限されない。本開示に係る導電パターンの製造方法は、基材上に、上記導電性転写材料を貼り合わせる工程(以下、「貼り合わせ工程」ともいう。)と、上記導電性転写材料における上記感光層をパターン露光する工程(以下、「露光工程」ともいう。)と、上記感光層を現像する工程(以下、「現像工程」ともいう。)と、をこの順で含むことが好ましい。本開示に係る導電パターンの製造方法によれば、上記工程を含むことで、表面抵抗及び接触抵抗が小さく、かつ、解像性に優れる導電パターンが形成される。
貼り合わせ工程においては、基材上に、上記導電性転写材料を貼り合わせる(以下、「ラミネート」ともいう。)。
露光工程においては、上記導電性転写材料における上記感光層をパターン露光する。感光層をパターン露光することで、感光層に露光部及び非露光部を形成できる。
現像工程においては、上記感光層を現像する。
本開示に係る積層体は、基材と、銀粒子、及びバインダーを含有する導電層と、平均厚さが500nm未満である、非硬化性であるポジ型感光性組成物に由来する樹脂層、又は感光性組成物の硬化物層と、をこの順で有する。本開示に係る積層体は、上記構成を有することで、導電層の表面抵抗及び接触抵抗を小さくする。以下、非硬化性であるポジ型感光性組成物に由来する樹脂層を単に「樹脂層」、感光性組成物の硬化物層を単に「硬化物層」ということがある。
本開示に係る積層体は、基材を有する。基材は、上記「導電パターンの製造方法」の項において説明した基材と同義であり、好ましい実施形態も同様である。
本開示に係る積層体は、銀粒子、及びバインダーを含有する導電層を有する。導電層は、上記「導電性転写材料」の項において説明した導電層と同義であり、好ましい実施形態も同様である。以下、本開示に係る積層体における導電層の好ましい実施形態について、具体的に説明する。なお、本開示に係る積層体における導電層の好ましい実施形態は、下記の事項に制限されるものではなく、上記「導電性転写材料」の項において説明した導電層の好ましい実施形態を適宜適用できる。
本開示に係る積層体における樹脂層は、非硬化性であるポジ型感光性組成物によって形成される層である。つまり、本開示に係る積層体の製造に用いられる感光性組成物が、ポジ型であり、かつ、硬化性の成分を含有しない場合、得られる積層体は樹脂層を有する。例えば、後述するように本開示に係る導電性転写材料を用いて積層体を製造する場合、樹脂層は、ポジ型の感光層の貼り合わせ、及び熱処理等を経て形成される。樹脂層は、上記「ポジ型の感光層」の項において説明した成分を含有していてもよい。非硬化性であるポジ型感光性組成物が光酸発生剤を含有する場合、樹脂層における光酸発生剤は、失活していてもよく、又は失活していなくてもよい。
本開示に係る積層体における硬化物層は、感光性組成物が硬化してなる層である。具体的に、感光性組成物がネガ型である場合、又は感光性組成物がポジ型であり、かつ、硬化性の成分を含有する場合、得られる積層体は硬化物層を有する。
本開示に係る積層体は、上記基材と上記導電層との間に、平均厚さが500nm未満である接着層を有することが好ましい。本開示に係る積層体が、平均厚さが500nm未満である接着層を有することで、基材と導電層との密着性を向上でき、また、接着層を介して導電層と基板とを導通することもできる。
本開示に係る積層体において、上記導電層、及び上記樹脂層又は上記硬化物層の少なくとも1つは、腐食防止剤を含有することが好ましい。本開示に係る積層体が上記接着層を有する場合、上記導電層、上記樹脂層又は上記硬化物層、及び上記接着層の少なくとも1つは、腐食防止剤を含有することが好ましい。上記各層が、腐食防止剤を含むことで、銀粒子等の腐食を抑制できるため、耐久性を向上できる。腐食防止剤は、上記「導電性転写材料」の項において説明した腐食防止剤と同義であり、好ましい実施形態も同様である。
本開示に係る積層体において、上記導電層、及び上記樹脂層又は上記硬化物層の少なくとも1つは、光安定化剤を含有することが好ましい。本開示に係る積層体が上記接着層を有する場合、上記導電層、上記樹脂層又は上記硬化物層、及び上記接着層の少なくとも1つは、光安定化剤を含有することが好ましい。上記各層が、光安定化剤を含有することで、耐光性を向上できる。光安定化剤は、上記「導電性転写材料」の項において説明した光安定化剤と同義であり、好ましい実施形態も同様である。
本開示に係る積層体において、上記導電層、及び上記樹脂層又は上記硬化物層における不純物の含有量は少ないことが好ましい。また、本開示に係る積層体が上記接着層を有する場合、上記接着層における不純物の含有量も少ないことが好ましい。不純物は、上記「導電性転写材料」の項において説明した不純物と同義であり、上記各層における不純物の含有量の好ましい範囲も同様である。
本開示に係る積層体の製造方法としては、本開示に係る導電性転写材料を用いる方法が好ましい。本開示に係る導電性転写材料を用いる方法としては、例えば、上記「導電パターンの製造方法」の項において説明した方法が挙げられる。例えば、本開示に係る導電性転写材料を用いて、上記「導電パターンの製造方法」の項において説明した、貼り合わせ工程、及び露光工程を少なくとも行うことによって、本開示に係る積層体を製造できる。
本開示に係るタッチパネルは、本開示に係る積層体を有する。本開示に係るタッチパネルは、上記積層体を有することで、導電層の表面抵抗及び接触抵抗を小さくする。
本開示に係る液晶表示装置は、本開示に係る積層体を有する。本開示に係る液晶表示装置は、上記積層体を有することで、導電層の表面抵抗及び接触抵抗を小さくできる。
以下の実施例において、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算で求めた重量平均分子量である。また、酸価は、JIS K0070:1992に記載の方法にしたがって測定した。
透過型電子顕微鏡(TEM;日本電子株式会社製、JEM-2000FX)を用い、300個の銀粒子を観察して、各銀粒子の直径を求めた。測定値を算術平均することで、銀粒子の平均粒子径を求めた。
(導電性転写材料の作製)
スリット状ノズルを用いて、厚さ16μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(保護フィルム、ルミラー16KS40(東レ株式会社製))の上に、以下の接着層、導電層、及び感光層をこの順に設置した。
アクリル酸/アクリル酸-メタクリル酸グリシジル付加体/アクリル酸2-エチルヘキシル(モル比:22/38/40、質量比:9.3/47.6/43.1、重量平均分子量:9,700、Mw/Mn:1.92、Tg(ガラス転移温度):-31℃、I/O:0.8、酸価:84.8mgKOH/g)の1-メトキシ-2-プロパノール溶液(固形分1.5質量%)を、スリット状ノズルを用いて上記ポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布した。次いで、80℃で2分間乾燥した。接着層の平均厚さは0.06μmであった。上記「I/O」は、有機概念図に基づく無機性値Iを有機性値Oで除した値を指す。
以下の各成分を混合することによって導電層用組成物Ag-1を調製した。
・Agインク(銀粒子分散液、バンドー化学株式会社製、商品名SW-1020):3.0質量部
・ヒドロキシプロピルメチルセルロース(バインダー、信越化学工業株式会社製、商品名METOLOSE(登録商標)65SH-5の5質量%水溶液):2.0質量部
・フルクトース(糖類、富士フイルム和光純薬株式会社製、5質量%の水溶液):1.0質量部
・メガファックF444(界面活性剤、DIC株式会社製):0.001質量部
得られた導電層用組成物Ag-1を、上記接着層上に塗布し、80℃3分乾燥させて、平均厚さ0.8μmの導電層を形成した。
-感光層の形成-
以下の各成分を混合することによって感光層用組成物を調製した。
・下記構造のポリマー(重量平均分子量38、000):5.0質量部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新中村化学工業株式会社製):5.0質量部
・IRGACURE OXE02(BASFジャパン株式会社):0.5質量部
・メガファックF-551A(DIC株式会社製):0.01質量部
・メチルエチルケトン:60質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート:30質量部
導電層用組成物Ag-1の組成を表1の記載に従って変更したこと以外は、実施例1と同様の方法により、導電層用組成物Ag-2~Ag-12をそれぞれ調製した。導電層用組成物Ag-1に代えて、表2の記載に従って選択した導電層用組成物Ag-2~Ag-12を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法により導電性転写材料を作製した。
感光層の平均厚さを表2の記載に従って変更したこと以外は、実施例1と同様の方法により導電性転写材料を作製した。
接着層の平均厚さを表2の記載に従って変更したこと以外は、実施例1と同様の方法により導電性転写材料を作製した。
接着層を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様の方法により導電性転写材料を作製した。
導電層用組成物Ag-1に代えて、以下の方法により調製した導電層用組成物Ag-13を使用したこと、及び接着層と感光層とを形成しなかったこと以外は、実施例1と同様の方法により導電性転写材料を作製した。
実施例1において使用した導電層用組成物Ag-1に、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新中村化学工業株式会社製):5.0質量部、及びIRGACURE OXE02(BASFジャパン株式会社):0.5質量部をノルマルプロパノールに溶解した溶液を添加することにより、銀濃度が67質量%である組成物Ag-13を調製した。
保護フィルムを剥離した上記各導電性転写材料を、シクロオレフィンポリマーフィルム(厚さ38μm、屈折率1.53)上に貼り合わせること(以下、本段落において「ラミネート加工」という。)によって、パターン形成用積層体をそれぞれ得た。ラミネート加工は、MCK社製真空ラミネーターを用いて、シクロオレフィンポリマーフィルム温度40℃、ゴムローラー温度100℃、線圧3N/cm、搬送速度2m/分の条件で行った。また、ラミネート加工においては、導電性転写材料から保護フィルムを剥離することによって露出する面を、シクロオレフィンポリマーフィルム表面に接触させた。
次に、各パターン形成用積層体を用いて、JIS K 5400を参考に100マスのクロスカット試験を実施した。仮支持体を剥離したパターン形成用積層体の試験面である感光層(ただし、比較例2の導電性転写材料を用いて作製したパターン形成用積層体においては導電層を試験面とした。以下、本段落において同じ。)に、カッターナイフを用いて1mm四方の格子状の切り傷を入れた後、透明粘着テープ#600(スリーエムジャパン株式会社製)を強く圧着させた。透明粘着テープを180度方向に剥離した後、感光層の状態を顕微鏡で観察し、剥離前の感光層の面積に対する、剥離後に残存する感光層の面積の割合([剥離後に残存する感光層の面積]/[剥離前の感光層の面積])を算出し、以下の基準にしたがってラミネート性を評価した。A、B又はCであることが実用上許容されるレベルであり、A又はBであることが好ましく、Aであることがより好ましい。評価結果を表2に示す。
(基準)
A:95%以上100%以下
B:65%以上95%未満
C:35%以上65%未満
D:35%未満
以下の方法によって作製した、ラインアンドスペースの比(パターン幅/パターンの間隔)が1/3である各電極パターン積層体において、残渣、及びパターンの欠けがないパターンの最小線幅を解像度とした。測定結果を表2に示す。
保護フィルムを剥離した上記各導電性転写材料を用いて、上記ラミネート性の評価に記載した方法と同様の方法によりパターン形成用積層体をそれぞれ作製した。上記各パターン形成用積層体を以下の方法によりパターニング処理することにより、パターン化された導電層を有する電極パターン積層体をそれぞれ作製した。
超高圧水銀灯を有するプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング株式会社製)を用いて、露光マスク(透明電極形成用パターンを有する石英露光マスク)面と仮支持体とを密着させ、仮支持体を介して露光量1000mJ/cm2(i線)でパターン露光した。仮支持体を剥離後、炭酸ソーダ1質量%水溶液を用いて、23℃で30秒間現像処理を実施した。現像処理後、電極パターンに超純水を噴射することで残渣を除去した。以上の手順により、接着層、導電層、及び感光層をパターニングした。その後、エアを吹きかけて水分を除去した。次いで、145℃、30分間の加熱処理を行うことで、電極パターン積層体を作製した。
なお、上記各電極パターン積層体における硬化物層(感光層の硬化物)の平均厚さは、露光前の感光層の平均厚さと同じである。
上記電極パターン積層体の作製において、マスクを介さずに全面露光したこと以外は、上記電極パターン積層体の作製方法と同様の方法により、抵抗測定用積層体を作製した。非接触式の渦電流方式の抵抗測定器EC-80P(ナプソン株式会社製)を用いて、抵抗測定用積層体のシート抵抗を測定した。測定結果を表2に示す。
TLM(Transmission Line Model)法によって感光層の接触抵抗を測定した。具体的な測定方法は、以下のとおりである。
保護フィルムを剥離した上記各導電性転写材料を、シクロオレフィンポリマーフィルム(厚さ38μm、屈折率1.53)上に貼り合わせ、仮支持体を剥離することで、「シクロオレフィンポリマーフィルム/接着層/導電層/感光層」の構造を有する積層体を得た。ただし、実施例12においては「シクロオレフィンポリマーフィルム/導電層/感光層」の構造を有する積層体を、比較例2においては「シクロオレフィンポリマーフィルム/導電層」の構造を有する積層体を、それぞれ得た。
別途、シクロオレフィンポリマーフィルム(厚さ38μm、屈折率1.53)上に、2mm、4mm、6mm、8mm、12mm、及び20mmの間隔で、互いに平行かつ独立に配置された7つの銅電極(厚さ300nm、幅500μm)を形成した。
銅電極を形成したシクロオレフィンポリマーフィルムの銅電極を形成した側に、「シクロオレフィンポリマーフィルム/接着層/導電層/感光層」の構造を有する積層体の仮支持体を剥離して露出した面を貼り合わせた。これにより、「シクロオレフィンポリマーフィルム/銅電極/感光層/導電層/接着層/シクロオレフィンポリマーフィルム」の構造を有する試験体を得た。ただし、実施例12においては接触層が無い構造(シクロオレフィンポリマーフィルム/銅電極/感光層/導電層/シクロオレフィンポリマーフィルム)を有する試験体を、比較例2においては銅電極上に導電層が積層された構造(シクロオレフィンポリマーフィルム/銅電極/導電層/シクロオレフィンポリマーフィルム)を有する試験体を、それぞれ作製した。
上記各試験体の平面視において、導電層は、7つの銅電極を横断するように配置されており、各銅電極と導電層とのなす角は90°であった。隣り合う銅電極間の抵抗を測定し、そして、銅電極間の抵抗(縦軸)及び距離(横軸)の関係をプロットすることによって、銅電極と感光層(比較例2においては導電層)との接触抵抗を求めた。銅電極間の抵抗の測定には、抵抗率計(ロレスタ-GP、株式会社三菱ケミカルアナリテック製)を用いた。得られた接触抵抗を、以下の基準に従って評価した。評価結果を表2に示す。
(基準)
A:接触抵抗が10Ω未満である。
B:接触抵抗が10Ω以上20Ω未満である。
C:接触抵抗が20Ω以上50Ω未満である。
D:接触抵抗が50Ω以上である。
・「HPMC」:ヒドロキシプロピルメチルセルロース
・「PVP」:ポリビニルピロリドン
・「MC」:メチルセルロース
・「HPC」:ヒドロキシプロピルセルロース
・「PVA」:ポリビニルアルコール
Claims (17)
- 仮支持体と、
平均厚さが500nm未満である感光層と、
銀粒子、及びバインダーを含有する導電層と、
をこの順で有し、
前記感光層及び前記導電層が転写層である、導電性転写材料。 - 前記仮支持体が、前記感光層から剥離可能な支持体である、請求項1に記載の導電性転写材料。
- 前記バインダーが、水溶性バインダーである請求項1又は請求項2に記載の導電性転写材料。
- 前記水溶性バインダーが、セルロースである請求項3に記載の導電性転写材料。
- 前記水溶性バインダーが、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びヒドロキシプロピルセルロースからなる群より選択される少なくとも1種のセルロースである請求項3に記載の導電性転写材料。
- 前記導電層の前記感光層とは反対側に、接着層を有する請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の導電性転写材料。
- 前記接着層の平均厚さが、500nm未満である請求項6に記載の導電性転写材料。
- 前記接着層が、アルカリ可溶性バインダーを含有する請求項6又は請求項7に記載の導電性転写材料。
- 前記感光層の平均厚さが、10nm以上である請求項1~請求項8のいずれか1項に記載の導電性転写材料。
- 前記感光層の平均厚さが、200nm以下である請求項1~請求項9のいずれか1項に記載の導電性転写材料。
- 前記感光層の平均厚さが、150nm以下である請求項1~請求項10のいずれか1項に記載の導電性転写材料。
- 前記銀粒子の平均粒子径が、5nm~100nmであり、前記銀粒子の含有量が、前記導電層の全質量に対して、60質量%~99質量%である請求項1~請求項11のいずれか1項に記載の導電性転写材料。
- 前記導電層が、五員環構造又は六員環構造を有する、セルロース以外の糖類を含有する請求項1~請求項12のいずれか1項に記載の導電性転写材料。
- 前記導電層が、セルロース、及び五員環構造又は六員環構造を有する、セルロース以外の糖類を含有する請求項1~請求項13のいずれか1項に記載の導電性転写材料。
- 前記感光層が、アルカリ可溶性バインダー、重合性化合物、及び光重合開始剤を含有する請求項1~請求項14のいずれか1項に記載の導電性転写材料。
- 前記仮支持体と前記感光層との間に、平均厚さが1μm~20μmであるクッション層を有する請求項1~請求項15のいずれか1項に記載の導電性転写材料。
- 基材上に、請求項1~請求項16のいずれか1項に記載の導電性転写材料を貼り合わせる工程と、
前記導電性転写材料における前記感光層をパターン露光する工程と、
前記感光層を現像する工程と、
をこの順で含む導電パターンの製造方法。
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