JP7316904B2 - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェットプリンタに関する。
従来、インクを吐出するインクジェットヘッドと、インクジェットヘッドが搭載されるキャリッジと、キャリッジを主走査方向に移動させるキャリッジ駆動機構とを備えるインクジェットプリンタが知られている(例えば特許文献1)。特許文献1に記載のインクジェットプリンタでは、プリンタ本体部に取り付けられるカートリッジ式のインクタンクとインクジェットヘッドとをつなぐインク供給路に、インクジェットヘッドに供給されるインクの圧力を調整するための加圧ダンパ(調整弁)が設けられる。
特許文献1に記載のインクジェットプリンタでは、加圧ダンパは、いわゆる機械式の圧力ダンパである。この加圧ダンパは、加圧ダンパ内のインクの流路に接するように配置される薄膜及び薄膜を付勢するバネ等を備えており、圧力調整用のポンプを用いることなく、インクジェットヘッドに供給されるインクの圧力を機械的に調整する。また、この加圧ダンパは、インクジェットヘッド内のインク室が負圧となるようにインクジェットヘッドに供給されるインクの圧力を調整する。加圧ダンパは、キャリッジに搭載され、インクジェットヘッドの上側に配置されている。
また、従来、インクジェットヘッドとキャリッジとキャリッジ駆動機構とを備えるインクジェットプリンタとして、インクジェットヘッドに供給されるインクを温めてインクの粘度を低下させるヘッド外インク加温装置を備えるインクジェットプリンタが知られている(例えば特許文献2)。特許文献2に記載のインクジェットプリンタでは、ヘッド外インク加温装置は、キャリッジに搭載されている。
特開2012-232595号公報 特開2015-168243号公報
本願発明者は、特許文献1に記載されたインクジェットプリンタにおいて、加圧ダンパとインクジェットヘッドとの間のインク流路に、たとえば、特許文献2に記載されたヘッド外インク加温装置を設置することを検討している。
ここで、加圧ダンパとインクジェットヘッドとの間のインク流路は、例えば異なるインク色毎に複数設けられている。そして、加圧ダンパとインクジェットヘッドとの間のレイアウトの都合上、複数のインク流路の長さを等長にすることは困難である。複数のインク流路の長さが等長でないことが、インクジェットヘッドからのインク吐出性能に影響を与えることが想定される。インクジェットヘッドからのインク吐出性能は、インクジェットプリンタの印刷品質にも影響を与えることになる。
そこで本発明は、複数のインク流路の長さが異なることによる、インクジェットヘッドからのインク吐出性能への影響を抑制できる、インクジェットプリンタを提供することを目的とする。
本発明のインクジェットプリンタは、内部のインクを温めるためにインク加温部を有するインクジェットヘッドと、前記インクジェットヘッドの上流側に配設され、前記インクジェットヘッドに供給されるインクを予備加温する予備加温部と、を備えるインクジェットプリンタであって、前記予備加温部は、前記インクジェットヘッドにインクを供給するための複数のインク流路を有し、前記複数のインク流路は、互いに流路長の長さが異なり、前記流路長の長さが互いに異なっている複数の前記インク流路の圧力損失が同等とされる。
本構成によれば、インク流路の流路長の長さが異なるとインク流路の圧力損失も異なり、インクジェットヘッドのノズル内のインクメニスカスにかかる負圧にバラツキが生じ、その結果、印刷品質に影響を与える可能性がある。この理由は、インクメニスカスにかかる負圧のような微小な圧力を加圧ダンパや水頭差で調整する装置構成では、インク流路の圧力損失の違いであってもその影響が顕在化するためである。そこで、本構成によれば、長さが互いに異なっている複数のインク流路の圧力損失が同等とするので、インクジェットヘッドのノズル内のインクメニスカスにかかる負圧にバラツキが抑制される。従って、複数のインク流路の長さが異なることによる、インクジェットヘッドからのインク吐出性能への影響が抑制される。
本発明のインクジェットプリンタによれば、前記インク流路の断面積は、前記複数のインク流路の圧力損失が同等となるように、前記流路長が短いほど小くしてもよい。本構成によれば、簡易に複数のインク流路の圧力損失が同等にできる。
本発明のインクジェットプリンタによれば、前記インク流路の内壁は、前記複数のインク流路の圧力損失が同等となるように、前記流路長に応じて異なる摩擦係数とされてもよい。本構成によれば、簡易に複数のインク流路の圧力損失が同等にできる。
本発明のインクジェットプリンタによれば、前記予備加温部における前記インク流路の上流側に、前記インクジェットヘッドに供給されるインクの圧力を調整する圧力調整部が配設され、重力方向上方側から、前記圧力調整部、前記予備加温部、前記インクジェットヘッドの順に各々が配設され、前記圧力調整部から前記インクジェットヘッドへのインクの供給は水頭差によって行われてもよい。
インクメニスカスには、インクジェットヘッドのノズルからインクが落下しないだけの微負圧がかけられている。このため、例えば細いばねで負圧を発生させる圧力調整部を用いるインクジェットプリンタでは、予備加温部内の複数のインク流路の圧力損失が異なると、ノズルにおける微負圧の値が異なる原因となる。また、圧力調整部や予備加温部を介したインクジェットヘッドまでのインクの供給は、水頭差やインクジェットヘッドのピエゾ素子の駆動(拡張)によって行われる。これら水頭差やピエゾ素子の駆動によってインクジェットヘッドへのインク供給が行われることから、予備加温部内の複数のインク流路の圧力損失が異なるとインク供給量が変化し、やはりメニスカスにかかる負圧の値が異なる原因になる。これに対して、複数のインク流路の圧力損失が一定にされることで、重力方向上方側から、圧力調整部、予備加温部、インクジェットヘッドの順に各々が配設される構成であっても、インクの供給量が安定化してメニスカスにかかる負圧の値を一定にすることができる。
本発明のインクジェットプリンタによれば、前記インクジェットヘッドへインクを供給する複数のインクタンクが設けられ、複数の前記インクタンクは、収容しているインクの液面が他の前記インクタンクにおけるインクの液面と同じとなるように、収容しているインクの量に応じて上下動してもよい。本構成によれば、予備加温部におけるインク流路入口にかかる水頭差を一定にでき、かつ、複数のインク流路の圧力損失が同等とされることにより、ノズル内のインクメニスカスにかかる負圧を等しくできる。本構成によれば、インクの吐出性能を安定化できる。
本発明は、異なる流路長の複数のインク供給路の出口におけるインク温度を所定温度とし、かつインク流路の設計の自由度を向上できる。
第1実施形態のインクジェットプリンタの斜視図である。 図1に示すインクジェットプリンタの構成を説明するための概略図である。 図2に示すキャリッジの周辺部の斜視図である。 第1実施形態のインク加温部の配置及び内部構造等を示す部分断面図である。 第1実施形態のインクに対する加温時間とインク温度との関係を示す図である。 第2実施形態のインク貯蔵部の正面概略構成図である。
以下、本発明の実施形態のインクジェットプリンタについて、図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態のインクジェットプリンタ1の斜視図である。図2は、図1に示すインクジェットプリンタ1の構成を説明するための概略図である。
本実施形態のインクジェットプリンタ1は、例えば、業務用のインクジェットプリンタであり、記録媒体2に印刷を行う。記録媒体2は、例えば、印刷用紙、布帛又は樹脂製のフィルム等である。インクジェットプリンタ1は、記録媒体2に向かってインクを吐出するインクジェットヘッド3と、インクジェットヘッド3が搭載されるキャリッジ4と、キャリッジ4を主走査方向(図1等のY方向)へ移動させるキャリッジ駆動機構5と、キャリッジ4を主操作方向へ案内するためのガイドレール6と、インクジェットヘッド3に供給されるインクが収容される複数のインクタンク7とを備えている。
インクジェットヘッド3は、一例として、紫外線硬化型のインク(UVインク)を下側に向かって吐出する。インクジェットヘッド3の下面には、複数のノズルが配列されるノズル面(インク吐出面)が形成されており、ノズルからインクを吐出させる圧電素子(ピエゾ素子)を備えている。インクジェットヘッド3の下側には、印刷時に記録媒体2が載置されるプラテン8が配置されている。キャリッジ駆動機構5は、例えば、2つのプーリと、2つのプーリに架け渡されると共に一部がキャリッジ4に固定されるベルトと、プーリを回転させるモータとを備えている。
以下の説明では、主走査方向(Y方向)を「左右方向」とし、上下方向(図1等のZ方向)と主走査方向とに直交する副走査方向(図1等のX方向)を「前後方向」とする。また、左右方向の一方側である図1等のY1方向側を「右」側とし、右側の反対側である図1等のY2方向側を「左」側とし、前後方向の一方側である図1等のX1方向側を「前」側都市、前側の反対側である図1等のX2方向側を「後ろ」側とする。
図3は、図2に示すキャリッジ4の周辺部の斜視図である。図4は、図3に示す予備加温部12の配置及び内部構造等を説明するための部分断面図である。
インクジェットプリンタ1は、インクジェットヘッド3に供給されるインクが収容されると共にインクジェットヘッド3に供給されるインクの圧力を調整する圧力調整部11と、インクジェットヘッド3に供給されるインクを温める予備加温部12とを備えている。予備加温部12は、インクジェットヘッド3へのインクの供給経路において圧力調整部11とインクジェットヘッド3との間に配置されている。すなわち、予備加温部12は、インクジェットヘッド3の上流側に配設され、インクジェットヘッド3に供給されるインクを予備加温する。なお、圧力調整部11及び予備加温部12は、キャリッジ4に搭載されている。
本実施形態では、図3に示されるように、キャリッジ4に2つのインクジェットヘッド3が搭載されている。2つのインクジェットヘッド3は、左右方向において間隔をあけた状態でキャリッジ4に搭載されている。また、キャリッジ4には、各インクジェットヘッド3に対応して予備加温部12が搭載され、圧力調整部11は、予備加温部12に載置されている。具体的には、1個の予備加温部12の上面に、詳細を後述する2つのインク流路16a1,16a2(図4参照)に各々が対応するように2つの圧力調整部11が載置されている。なお、2つのインクジェットヘッド3は、一例として、各々が前後方向逆向きにキャリッジ4に搭載されている。
インクジェットヘッド3の上面には、インクジェットヘッド3で発生する熱(具体的には、ピエゾ素子で発生する熱)を放散するための放熱部材(ヒートシンク)13が取り付けられている。放熱部材13は、複数の放熱用のフィン13aを備えている(図4参照)。放熱部材13の上面には、インクジェットヘッド3から放熱部材13に伝達された熱を放散するための放熱用のファン14が取り付けられている。ファン14は、上側に向かって立ち上がる複数のフィン13aの上端に取り付けられている。
また、インクジェットヘッド3は、図4に示されるように、インクジェットヘッド3の内部のインクを温めるヘッド内インク加温装置であるインク加温部15が配設されている。インク加温部15は、一例として、フィルム状のヒータ(プリントヒータ)がインクジェットヘッド3の外周に巻き付けられることで構成されている。なお、ヒータは、所定温度まで上昇すると、この所定温度で維持される。
圧力調整部11は、扁平な直方体状に形成されており、インクタンク7からインクが供給される。具体的には、インクタンク7は、圧力調整部11よりも上側に配置されており、水頭差によってインクタンク7から圧力調整部11にインクが供給される。圧力調整部11は、例えば、機械式の圧力ダンパ(以下「加圧ダンパ」ともいう。)である。
圧力調整部11の内部には、インクが流れるインク流路16a1,16a2が形成されている。圧力調整部11は、例えば、インク流路16a1,16a2に接するように配置される薄膜及び薄膜を付勢するバネ等を備えている。圧力調整部11は、圧力調整用のポンプを用いることなく、インクジェットヘッド3に供給されるインクの圧力を機械的に調整する。また、圧力調整部11は、インクジェットヘッド3の内部に形成されるインク室が負圧となるようにインクジェットヘッド3に供給されるインクの圧力を調整する。
予備加温部12は、インクジェットヘッド3の外部に配置されるヘッド外インク加温装置である。予備加温部12は、ブロック状に形成される加温部本体16と、加温部本体16に取り付けられるヒータ(図示省略)とを備えている。加温部本体16は、例えば、アルミニウム合金等の熱伝導率の高い金属材料によって形成されている。また、加温部本体16は、略直方体状に形成されている。ヒータは、例えば、フィルム状に形成されるプリントヒータであり、加温部本体16の表面に取り付けられ、加温部本体16を加熱する。なお、ヒータは、所定温度まで上昇すると、この所定温度で維持される。
ここで、図4に示すように、加温部本体16の内部には、インクが流れる複数のインク流路16a1,16a2が形成されている。また、加温部本体16には、インク流路16a1,16a2毎に圧力調整部11からインクが流入するインク入口16bと、インクジェットヘッド3に向かってインクが流出するインク出口16cとが形成されている。予備加温部12は、インク流路16a1,16a2を流れるインクを温めることで、インクジェットヘッド3に供給されるインクの粘度を低下させる機能を果たしている。
そして具体的には、図4の矢印で示されるように、インク流路16a1,16a2では、インク入口16bからインク出口16cに向かって前後方向及び下方向にインクが流れる。本実施形態では、一例として、インク流路16a1,16a2においてインク入口16bから下側に流れて流入したインクは、前後方向の一方側に流れた後に下側に流れ、その後、インク出口16cに向かって前後方向の他方側に流れた後に下側に流れて、インク出口16cからインクジェットヘッド3に流出する。
また、図5は、予備加温部12におけるインクの加温時間とインク温度との関係を示す図である。加温時間は、主として、インク流路16a1,16a2の流路長に依存する。そこで、図5に示されるように、インク温度が一定となる時間以上でインクがインク流路16a1,16a2を流通する流路長とされる。
ここで、複数のインク流路16a1,16a2の流路長の長さが等長でないことが、インクジェットヘッド3からのインク吐出性能に影響を与える可能性が想定される。
その一例として、インク流路16a1,16a2の流路長の長さが異なることによる圧力損失の違いが挙げられる。具体的には、インク流路16a1,16a2の流路長の長さが異なるとインク流路16a1,16a2の圧力損失も異なり、インクジェットヘッド3のノズル内のインクメニスカスにかかる負圧にバラツキが生じ、その結果、インクジェットヘッド3からのインク吐出性能に影響を与える可能性がある。この理由は、インクメニスカスにかかる負圧のような微小な圧力を加圧ダンパである圧力調整部11や水頭差で調整する装置構成では、インク流路16a1,16a2の圧力損失の違いであってもその影響が顕在化するためである。
そこで、本実施形態のインクジェットプリンタ1は、流路長の長さが互いに異なっている複数のインク流路16a1,16a2の圧力損失を同等とする。これにより、インクジェットヘッド3のノズル内のインクメニスカスにかかる負圧にバラツキが抑制され、複数のインク流路16a1,16a2の長さが異なることによる、インクジェットヘッドからのインク吐出性能への影響が抑制される。
本実施形態のインクジェットプリンタ1は、一例として下記(1)式に基づいて、複数のインク流路16a1,16a2の圧力損失が同等となるように設計される。
下記(1)式は、圧力損失に相当する管路抵抗Pと流路長L(m)や断面積d(m)等との関係式である。(1)式におけるλはインク流路16a1,16a2の内壁の摩擦係数(以下「管摩擦係数」という。)であり、ρはインク密度(kg/m3)であり、Vaはインク流速(m/sec)である。
Figure 0007316904000001
インク密度ρとインク流速Vaは、使用するインクの種類や印刷条件(印刷時におけるインクの吐出量等)に応じて変化するため、これらの値をインク流路16a1,16a2毎に決定することはできない。そこで、インク流路16a1,16a2の流路長L、断面積d、及び管摩擦係数λの設計値を適正なものとし、インク流路16a1,16a2の管路抵抗P(圧力損失)を同等とする。
そこで本実施形態では、管路抵抗Pが複数のインク流路16a1,16a2で同等となるように、管摩擦係数λは同じとし、インク流路16a1,16a2の流路長Lに対して断面積dを決定する。なお、(1)式から分かるように、本実施形態のインク流路16a1,16a2の断面積dは、複数のインク流路16a1,16a2の管路抵抗Pが同等となるように、流路長Lが短いほど小さくされる。
このように、複数のインク流路16a1,16a2の管路抵抗Pを同等とすることにより、複数のインク流路16a1,16a2の圧力損失を同等とし、複数のインク流路16a1,16a2の出口におけるインクの圧力を一定とできる。従って、簡易に複数のインク流路16a1,16a2の圧力損失を同等にでき、その結果、複数のインク流路16a1,16a2の長さが異なることによる、インクジェットヘッド3からのインク吐出性能への影響が抑制される。
また、管路抵抗Pが複数のインク流路16a1,16a2で同等となるようにインク流路16a1,16a2の管摩擦係数λを決定してもよい。すなわち、インク流路16a1,16a2の内壁は、インク流路16a1,16a2の圧力損失が同等となるように、流路長に応じて異なる管摩擦係数λとされる。
より具体的には、管摩擦係数λは、例えば、インク流路16a1,16a2の内壁の面粗度(加工面粗度)を異なるものとすることで調整される。本形態では、管路抵抗Pが複数のインク流路16a1,16a2で同等となるように、例えば、インク流路16a1,16a2の内壁の表面処理やインク流路16a1,16a2の材質を所望の面粗度とする。
また、本実施形態のインクジェットプリンタ1は、上述したように、予備加温部12におけるインク流路16a1,16a2の上流側に圧力調整部11が配設され、重力方向上方側(Z方向上方側)から、圧力調整部11、予備加温部12、インクジェットヘッド3の順に各々が配設され、圧力調整部11からインクジェットヘッド3へのインクの供給は水頭差によって行われる。
ここで、インクメニスカスには、インクジェットヘッド3のノズルからインクが落下しないだけの微負圧がかけられている。このため、例えば細いばねで負圧を発生させる圧力調整部11(加圧ダンパ)を用いるインクジェットプリンタ1では、予備加温部12内の複数のインク流路16a1,16a2の圧力損失が異なると、ノズルにおける微負圧の値が異なる原因となる。
また、圧力調整部11や予備加温部12を介したインクジェットヘッド3までのインクの供給は、水頭差やインクジェットヘッド3のピエゾ素子の駆動(拡張)によって行われる。これら水頭差やピエゾ素子の駆動によってインクジェットヘッド3へのインク供給が行われることから、予備加温部12内の複数のインク流路16a1,16a2の圧力損失が異なるとインク供給量が変化し、やはりメニスカスにかかる負圧の値が異なる原因になる。
これに対して、複数のインク流路16a1,16a2の圧力損失が一定にされることで、重力方向上方側から、圧力調整部11、予備加温部12、インクジェットヘッド3の順に各々が配設される構成であっても、インクの供給量が安定化してメニスカスにかかる負圧の値を一定にすることができる。
(第2実施形態)
図6は、本実施形態のインクジェットプリンタ1に備えられるインクタンク7が載置されるインク貯蔵部20の正面概略構成図である。
本実施形態のインク貯蔵部20は、インクタンク7が収容しているインクの液面が他のインクタンク7におけるインクの液面と同じとなるように、収容しているインクの量に応じて上下動するように構成される。複数のインクタンク7を上下動させる構造としては、例えば、インクタンク7毎にその下方にバネが備えられ、インクタンク7内のインクの量が減少すると、インクタンク7が上昇し、これにより各インクタンク7内のインクの液面が同じとされる。
そして、本実施形態によれば、予備加温部12におけるインク流路16a1,16a2のインク入口16bにかかる水頭差を一定にでき、かつ、複数のインク流路16a1,16a2の圧力損失が同等とされることにより、ノズル内のインクメニスカスにかかる負圧を等しくできる。これにより、インクジェットヘッド3からのインクの吐出性能を安定化でき、その結果、インク流路16a1,16a2の長さが異なることによる、インクジェットヘッド3からのインク吐出性能への影響を抑制できる。
以上、本発明を、上記実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、上記実施形態では、一つのインクジェットヘッド3の予備加温部12が2つのインク流路16a1,16a2を有する形態について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、予備加温部12が3つ以上のインク流路16a1,16a2を有する形態としてもよい。また、インク流路16a1,16a2毎に、予備加温部12が設けられてもよい。すなわち、予備加温部12が複数に分割され、一つの予備加温部12に一つのインク流路が形成されてもよい。
(実施形態の効果)
(1)本実施形態のインクジェットプリンタ1は、内部のインクを温めるためにインク加温部15を有するインクジェットヘッド3と、インクジェットヘッド3の上流側に配設され、インクジェットヘッド3に供給されるインクを予備加温する予備加温部12と、を備えるインクジェットプリンタ1であって、予備加温部12は、インクジェットヘッド3にインクを供給するための複数のインク流路16a1,16a2を有し、複数のインク流路16a1,16a2は、互いに流路長の長さが異なり、流路長の長さが互いに異なっている複数のインク流路16a1,16a2の圧力損失が同等とされる。
本実施形態によれば、インク流路16a1,16a2の流路長の長さが異なるとインク流路16a1,16a2の圧力損失も異なり、インクジェットヘッド3のノズル内のインクメニスカスにかかる負圧にバラツキが生じ、その結果、インクジェットヘッド3からのインク吐出性能への影響を与える可能性がある。この理由は、インクメニスカスにかかる負圧のような微小な圧力を加圧ダンパや水頭差で調整する装置構成では、インク流路16a1,16a2の圧力損失の違いであってもその影響が顕在化するためである。そこで、本構成によれば、長さが互いに異なっている複数のインク流路16a1,16a2の圧力損失が同等とするので、インクジェットヘッド3のノズル内のインクメニスカスにかかる負圧にバラツキが抑制される。従って、複数のインク流路16a1,16a2の長さが異なることによる、、インクジェットヘッド3からのインク吐出性能への影響が抑制される。
(2)本実施形態のインクジェットプリンタ1は、インク流路16a1,16a2の断面積が複数のインク流路16a1,16a2の圧力損失が同等となるように、流路長が短いほど小くされる。本構成によれば、簡易に複数のインク流路16a1,16a2の圧力損失が同等にできる。
(3)本実施形態のインクジェットプリンタ1は、インク流路16a1,16a2の内壁が複数のインク流路16a1,16a2の圧力損失が同等となるように、流路長に応じて異なる摩擦係数とされる。本構成によれば、簡易に複数のインク流路16a1,16a2の圧力損失が同等にできる。
(4)本実施形態のインクジェットプリンタ1は、予備加温部12におけるインク流路16a1,16a2の上流側に、インクジェットヘッド3に供給されるインクの圧力を調整する圧力調整部11が配設され、重力方向上方側から、圧力調整部11、予備加温部12、インクジェットヘッド3の順に各々が配設され、圧力調整部11からインクジェットヘッド3へのインクの供給は水頭差によって行われる。
本構成によれば、複数のインク流路16a1,16a2の圧力損失が一定にされることで、重力方向上方側から、圧力調整部11、予備加温部12、インクジェットヘッド3の順に各々が配設される構成であっても、インクの供給量が安定化してメニスカスにかかる負圧の値を一定にすることができる。
(5)本実施形態のインクジェットプリンタ1は、インクジェットヘッド3へインクを供給する複数のインクタンク7が設けられ、複数のインクタンク7は、収容しているインクの液面が他のインクタンク7におけるインクの液面と同じとなるように、収容しているインクの量に応じて上下動する。本構成によれば、予備加温部12におけるインク入口16bにかかる水頭差を一定にでき、かつ、複数のインク流路16a1,16a2の圧力損失が同等とされることにより、ノズル内のインクメニスカスにかかる負圧を等しくできる。これにより、インクの吐出性能を安定化できる。
本発明は、インクを吐出するインクジェットプリンタに関する。
1 インクジェットプリンタ
3 インクジェットヘッド
7 インクタンク
11 圧力調整部
12 予備加温部
15 インク加温部
16a1 インク流路
16a2 インク流路
16b インク入口

Claims (4)

  1. 内部のインクを温めるためにインク加温部を有するインクジェットヘッドと、前記インクジェットヘッドの上流側に配設され、前記インクジェットヘッドに供給されるインクを予備加温する予備加温部と、を備えるインクジェットプリンタであって、
    前記予備加温部は、前記インクジェットヘッドにインクを供給するための複数のインク流路を有し、
    前記複数のインク流路は、互いに流路長の長さが異なり、
    前記流路長の長さが互いに異なっている複数の前記インク流路の圧力損失が同等とされ
    前記予備加温部における前記インク流路の上流側に、前記インクジェットヘッドに供給されるインクの圧力を調整する圧力調整部が配設され、
    重力方向上方側から、前記圧力調整部、前記予備加温部、前記インクジェットヘッドの順に各々が配設され、前記圧力調整部から前記インクジェットヘッドへのインクの供給は水頭差によって行われる、
    インクジェットプリンタ。
  2. 前記インク流路の断面積は、前記複数のインク流路の圧力損失が同等となるように、前記流路長が短いほど小くされる、請求項1記載のインクジェットプリンタ。
  3. 前記インク流路の内壁は、前記複数のインク流路の圧力損失が同等となるように、前記流路長に応じて異なる摩擦係数とされる、請求項1記載のインクジェットプリンタ。
  4. 前記インクジェットヘッドへインクを供給する複数のインクタンクが設けられ、
    複数の前記インクタンクは、収容しているインクの液面が他の前記インクタンクにおけるインクの液面と同じとなるように、収容しているインクの量に応じて上下動する、請求項1から請求項何れか1項記載のインクジェットプリンタ。
JP2019193572A 2019-10-24 2019-10-24 インクジェットプリンタ Active JP7316904B2 (ja)

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