JP7316878B2 - 締結構造、および締結構造による締結方法 - Google Patents

締結構造、および締結構造による締結方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7316878B2
JP7316878B2 JP2019151119A JP2019151119A JP7316878B2 JP 7316878 B2 JP7316878 B2 JP 7316878B2 JP 2019151119 A JP2019151119 A JP 2019151119A JP 2019151119 A JP2019151119 A JP 2019151119A JP 7316878 B2 JP7316878 B2 JP 7316878B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insertion hole
bolt
main member
fastening
bolt member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019151119A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021032282A (ja
JP2021032282A5 (ja
Inventor
忠 成瀬
弘明 龍神
征義 小宮山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maeda Corp
Original Assignee
Maeda Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Maeda Corp filed Critical Maeda Corp
Priority to JP2019151119A priority Critical patent/JP7316878B2/ja
Publication of JP2021032282A publication Critical patent/JP2021032282A/ja
Publication of JP2021032282A5 publication Critical patent/JP2021032282A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7316878B2 publication Critical patent/JP7316878B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Connection Of Plates (AREA)

Description

本開示は、主部材と、主部材に積層される積層部材と、主部材と積層部材とを締結するための締結ボルトと、を備える締結構造、および該締結構造による締結方法に関する。
鉄骨梁などの主部材と、主部材に積層される添板などの積層部材と、を高力ボルトなどの締結ボルトにより締結する締結構造が広く知られている。より具体的には、上記締結構造は、主部材および積層部材の夫々に形成された挿通孔を重ね合わせた後に、重ね合わされた挿通孔に締結ボルトを挿入し、締結ボルトの先端にナットを螺合することで、主部材と積層部材とを接合するものである(例えば、特許文献1参照)。
また、複数の主部材の夫々に架け渡される積層部材と、主部材の夫々と、を上述した締結構造により締結することで、複数の主部材同士を接合することも広く知られている(例えば、特許文献1参照)。
上述した締結ボルトとして、高力ボルトの軸部を、頭部側と先端側の2つに分割した充填ボルトが用いられることがある(非特許文献1参照)。充填ボルトは、高力ボルトの頭部を有する頭部側充填ボルトと、高力ボルトの軸部の頭部から離れた先端側を元の形状のまま有する先端側充填ボルトと、を含んでいる。頭部側充填ボルトおよび先端側充填ボルトの夫々は、軸部に軸線方向に傾斜する方向に沿って設けられる傾斜面を有し、該傾斜面が他方の傾斜面に沿って摺動可能に構成されている。充填ボルトは、少なくとも一方を他方から軸線方向に沿って近づけたり離したりすることで、軸部の見かけ上の外形寸法(頭部側充填ボルトの外形寸法と軸部側充填ボルトの外形寸法の和)を大きくしたり、小さくしたりすることができる。
特開2007-285422号公報
玉井宏章、他1名、「複半月充填ボルト支圧接合法について」、日本建築学会構造系論文集、2015年3月、第80巻、第709号、p.511―518
特許文献1では、被締結部材(主部材、積層部材)同士を例えば支圧接合により接合する締結構造が開示されている。ここで、支圧接合は、被締結部材の挿通孔と締結ボルトの軸部の支圧力、および、締結ボルトのせん断抵抗力、によって応力を伝達する接合方法である。支圧接合では、初期滑りが生じている間、すなわち、締結ボルトの軸部と被締結部材の挿通孔とが接触する支圧状態に移行するまでの間は、支圧力が発揮されない。このため、特許文献1に記載の発明では、締結ボルトの軸部の支圧力を被締結部材(主部材、積層部材)に効率的に伝達することができない虞がある。
上述した支圧力を早期に発揮させるためには、締結ボルトの軸部と部材の挿通孔とのクリアランスを小さくし、初期滑りの量を小さくすることが考えられる。しかし、締結ボルトの軸部と被締結部材の挿通孔とのクリアランスを小さくすると、被締結部材の挿通孔の挿入代が小さくなるので、挿通孔に締結ボルトを挿入する作業が容易ではなく、結果として締結ボルトによる締結作業の効率が低下する虞がある。
締結ボルトを上述した充填ボルトにした締結構造では、充填ボルトの軸部を挿通孔に挿入した状態で、充填ボルトの軸部の見かけ上の外形寸法を大きくすることにより、充填ボルトの軸部が挿通孔に接触するように充填されるため、支圧力を早期から発揮可能である。また、充填ボルトの軸部を挿通孔に挿入する際に、充填ボルトの軸部の見かけ上の外形寸法を小さくすることで、挿通孔の挿入代を大きくすることができる。しかし、例えば図4に示されるように、積層部材が主部材に対してずれて配置されて、充填ボルトの軸部と挿通孔との間に形成されるクリアランスの夫々が、軸線方向に直交する方向のうちの一方向に偏る場合には、主部材および積層部材を充填ボルトにより締結しても、上記一方向に向かう大きな初期滑りが生じる虞がある。初期滑りの量を小さくするためには、主部材および積層部材の設置位置に対する要求精度を高くする必要がある。主部材および積層部材の設置位置に対する要求精度を高くすると、締結ボルトによる締結作業の効率低下を招く虞がある。
上述した事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態の目的は、締結ボルトの支圧力を主部材および積層部材に効率的に付与することができるとともに、締結ボルトによる締結作業の効率低下を抑制することができる締結構造を提供することにある。
(1)本発明の少なくとも一実施形態にかかる締結構造は、
主部材と、上記主部材に積層される積層部材と、上記主部材と上記積層部材とを締結するための締結ボルトと、を備える締結構造であって、
上記主部材は、第1挿通孔と、上記第1挿通孔の一方側縁よりも一方側に距離D1だけ離れた位置に他方側縁が位置する第2挿通孔と、を含み、
上記積層部材は、第3挿通孔と、上記第3挿通孔の一方側縁よりも一方側に距離D2だけ離れた位置に他方側縁が位置し、且つ、上記第3挿通孔の他方側縁よりも一方側に距離D3だけ離れた位置に一方側縁が位置する第4挿通孔と、を含み、
上記距離D1は、上記距離D2よりも大きく、且つ、上記距離D3も小さく形成され、
上記締結ボルトは
上記第1挿通孔および上記第3挿通孔に挿通された状態で拡径可能に構成される第1締結ボルトと、
上記第2挿通孔および上記第4挿通孔に挿通された状態で拡径可能に構成される第2締結ボルトと、を含む。
上記(1)の構成によれば、上述した距離D1は、上述した距離D2よりも大きく、上述した距離D3よりも小さく形成されている。つまり、第1挿通孔の一方側部分は、第3挿通孔の一方側部分よりも他方側、且つ、第3挿通孔の他方側部分よりも一方側に位置し、第2挿通孔の他方側部分は、第4挿通孔の他方側部分よりも一方側、且つ、第4挿通孔の一方側部分よりも他方側に位置する。このため、第1挿通孔および第3挿通孔に挿通された状態で拡径可能な第1締結ボルトは、第1挿通孔の一方側部分および第3挿通孔の他方側部分に当接又は近接する位置に配置される。また、第2挿通孔および第4挿通孔に挿通された状態で拡径可能な第2締結ボルトは、第2挿通孔の他方側部分および第4挿通孔の一方側部分に当接又は近接する位置に配置される。よって、仮に主部材に対して上述した一方側に力が加えられたとしても、第2締結ボルトが主部材および積層部材に対して、初期の段階から支圧力を付与することができる。また、仮に主部材に対して上述した他方側に力が加えられたとしても、第1締結ボルトが主部材および積層部材に対して、初期の段階から支圧力を付与することができる。よって、上述した締結構造によれば、初期滑りの量を小さくすることができ、締結ボルトの支圧力を主部材および積層部材に効率的に付与することができる。
また、比較例にかかる締結構造のように、上述した距離D1が上述した距離D2と等しく、且つ、主部材の第1挿通孔の他方側縁と第2挿通孔の一方側縁との間の距離D4が上述した距離D3と等しい場合には、積層部材が主部材に対して一方側又は他方側にずれて配置されると、第1締結ボルトおよび第2締結ボルトが拡径していても、初期滑りの量が大きくなる虞がある。初期滑りの量を小さくするためには、主部材および積層部材の設置位置に対する要求精度が高くなるので、締結ボルトによる締結作業の効率低下を招く虞がある。
これに対して、上記の構成によれば、積層部材が主部材に対して一方側又は他方側にずれて配置されても、第1締結ボルトおよび第2締結ボルトの少なくとも一方が主部材および積層部材に対して、初期の段階から支圧力を付与することができる。このため、上記の構成によれば、比較例にかかる締結構造よりも、主部材および積層部材の設置位置に対する要求精度を低くできるので、締結ボルトによる締結作業の効率低下を抑制することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載の締結構造において、上記主部材と上記積層部材とが締結された状態において、上記第1締結ボルトは、上記主部材の上記第1挿通孔の一方側の部分に当接するとともに、上記第1挿通孔の他方側の部分から離隔し、且つ、上記積層部材の上記第3挿通孔の他方側の部分に当接するとともに、上記第3挿通孔の一方側の部分から離隔し、上記第2締結ボルトは、上記主部材の上記第2挿通孔の他方側の部分に当接するとともに、上記第2挿通孔の一方側の部分から離隔し、且つ、上記積層部材の上記第4挿通孔の一方側の部分に当接するとともに、上記第4挿通孔の他方側の部分から離隔する。
上記(2)の構成によれば、主部材と積層部材とが締結された状態において、第1締結ボルトは、第1挿通孔の一方側の部分および第3挿通孔の他方側の部分に当接し、第2締結ボルトは、第2挿通孔の他方側の部分および第4挿通孔の一方側の部分に当接する。仮に主部材に対して力が加えられたとすると、第1締結ボルトおよび第2締結ボルトは、主部材および積層部材に対して力が加えられた当初から支圧力を付与することができる。よって、上述した締結構造によれば、締結ボルトの支圧力を主部材および積層部材により効率的に付与することができる。
(3)本発明の少なくとも一実施形態にかかる締結構造は、
主部材と、上記主部材に積層される積層部材と、上記主部材と上記積層部材とを締結するための締結ボルトと、を備える締結構造であって、
上記主部材は、第1挿通孔と、上記第1挿通孔の一方側縁よりも一方側に距離D1だけ離れた位置に他方側縁が位置し、且つ、上記第1挿通孔の他方側縁よりも一方側に距離D4だけ離れた位置に一方側縁が位置する第2挿通孔と、を含み、
上記積層部材は、第3挿通孔と、上記第3挿通孔の一方側縁よりも一方側に距離D2だけ離れた位置に他方側縁が位置する第4挿通孔と、を含み、
上記距離D2は、上記距離D1よりも大きく、且つ、上記距離D4も小さく形成され、
上記締結ボルトは
上記第1挿通孔および上記第3挿通孔に挿通された状態で拡径可能に構成される第1締結ボルトと、
上記第2挿通孔および上記第4挿通孔に挿通された状態で拡径可能に構成される第2締結ボルトと、を含む。
上記(3)の構成によれば、上述した距離D2は、上述した距離D1よりも大きく、上述した距離D4よりも小さく形成されている。つまり、第3挿通孔の一方側部分は、第1挿通孔の一方側部分よりも他方側、且つ、第1挿通孔の他方側部分よりも一方側に位置し、第4挿通孔の他方側部分は、第2挿通孔の他方側部分よりも一方側、且つ、第2挿通孔の一方側部分よりも他方側に位置する。このため、第1挿通孔および第3挿通孔に挿通された状態で拡径可能な第1締結ボルトは、第1挿通孔の他方側部分および第3挿通孔の一方側部分に当接又は近接する位置に配置される。また、第2挿通孔および第4挿通孔に挿通された状態で拡径可能な第2締結ボルトは、第2挿通孔の一方側部分および第4挿通孔の他方側部分に当接又は近接する位置に配置される。よって、仮に主部材に対して上述した一方側に力が加えられたとしても、第1締結ボルトが主部材および積層部材に対して、初期の段階から支圧力を付与することができる。また、仮に主部材に対して上述した他方側に力が加えられたとしても、第2締結ボルトが主部材および積層部材に対して、初期の段階から支圧力を付与することができる。よって、上述した締結構造によれば、初期滑りの量を小さくすることができ、締結ボルトの支圧力を主部材および積層部材に効率的に付与することができる。
また、比較例にかかる締結構造のように、上述した距離D1が上述した距離D2と等しく、且つ、主部材の第1挿通孔の他方側縁と第2挿通孔の一方側縁との間の距離D4が上述した距離D3と等しい場合には、積層部材が主部材に対して一方側又は他方側にずれて配置されると、第1締結ボルトおよび第2締結ボルトが拡径していても、初期滑りの量が大きくなる虞がある。初期滑りの量を小さくするためには、主部材および積層部材の設置位置に対する要求精度が高くなるので、締結ボルトによる締結作業の効率低下を招く虞がある。
これに対して、上記の構成によれば、積層部材が主部材に対して一方側又は他方側にずれて配置されても、第1締結ボルトおよび第2締結ボルトの少なくとも一方が主部材および積層部材に対して、初期の段階から支圧力を付与することができる。このため、上記の構成によれば、比較例にかかる締結構造よりも、主部材および積層部材の設置位置に対する要求精度を低くできるので、締結ボルトによる締結作業の効率低下を抑制することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(3)に記載の締結構造において、上記主部材と上記積層部材とが締結された状態において、上記第1締結ボルトは、上記主部材の上記第1挿通孔の他方側の部分に当接するとともに、上記第1挿通孔の一方側の部分から離隔し、且つ、上記積層部材の上記第3挿通孔の一方側の部分に当接するとともに、上記第3挿通孔の他方側の部分から離隔し、上記第2締結ボルトは、上記主部材の上記第2挿通孔の一方側の部分に当接するとともに、上記第2挿通孔の他方側の部分から離隔し、且つ、上記積層部材の上記第4挿通孔の他方側の部分に当接するとともに、上記第4挿通孔の一方側の部分から離隔する。
上記(4)の構成によれば、主部材と積層部材とが締結された状態において、第1締結ボルトは、第1挿通孔の他方側の部分および第3挿通孔の一方側の部分に当接し、第2締結ボルトは、第2挿通孔の一方側の部分および第4挿通孔の他方側の部分に当接する。仮に主部材に対して力が加えられたとすると、第1締結ボルトおよび第2締結ボルトは、主部材および積層部材に対して力が加えられた当初から支圧力を付与することができる。よって、上述した締結構造によれば、締結ボルトの支圧力を主部材および積層部材により効率的に付与することができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)~(4)の何れかに記載の締結構造において、上記主部材は、第1主部材と、上記積層部材を介して上記第1主部材と連結される第2主部材と、を含む。
上記(5)の構成によれば、第1主部材と積層部材とが締結ボルトにより締結されるとともに、第2主部材と積層部材とが締結ボルトにより締結される。つまり、上述した締結構造は、第1主部材と第2主部材とを連結する連結構造にも適用可能である。
(6)幾つかの実施形態では、上記(5)に記載の締結構造において、上記主部材と上記積層部材とが締結された状態において、上記第2主部材は、上記第2主部材の延在方向における一方の端面が上記第1主部材の延在方向における一方の端面に対向して配置され、上記積層部材は、上記第1主部材および上記第2主部材に跨るように配置されるとともに、上記第1主部材および上記第2主部材の両方を挟み込むように配置される一対のスプライスプレートを含む。
上記(6)の構成によれば、第1主部材と、第1主部材を挟み込むように配置される一対のスプライスプレートと、が締結ボルトにより締結されるとともに、端面が第1主部材の端面に対向して配置される第2主部材と、第2主部材を挟み込むように配置される上述した一対のスプライスプレートと、が締結ボルトにより締結される。つまり、上述した締結構造は、第1主部材と第2主部材とを一対のスプライスプレートにより連結する連結構造にも適用可能である。
(7)幾つかの実施形態では、上記(6)に記載の締結構造において、上記第1主部材は、板状の第1ウェブと、上記第1ウェブの下端に設けられるとともに上記第1ウェブの厚さ方向に沿って延在する第1下フランジであって、上記第2主部材と対向する側の端面が上記第1ウェブよりも上記第1主部材の上記延在方向に沿って凹んで設けられる第1下フランジと、を含み、上記第2主部材は、板状の第2ウェブと、上記第2ウェブの下端に設けられるとともに上記第2ウェブの厚さ方向に沿って延在する第2下フランジであって、上記第1主部材と対向する側に、上記第2ウェブよりも上記第2主部材の上記延在方向に沿って突出して設けられる突出部であって、上記第1ウェブを上に載せることが可能に構成されている突出部、を有する第2下フランジと、を含む。
上記(7)の構成によれば、第1下フランジは、第1ウェブよりも第1主部材の延在方向に沿って凹んで設けられているので、第1ウェブには、第2主部材と対向する側の下端に第1下フランジが設けられていない部分(切欠き部)が存在する。また、第2下フランジは、第1主部材と対向する側に、第2ウェブよりも第2主部材の延在方向に沿って突出して設けられる突出部を有している。第2下フランジの突出部の上に第1ウェブの切欠き部を載せることで、第2主部材の、第1主部材に対する上下方向における位置合わせがなされる。よって、第1主部材と第2主部材との連結作業の作業性を向上させることができる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(7)に記載の締結構造において、上記第1ウェブは、上記第2主部材と対向する側に設けられる第3傾斜面であって、上記第1下フランジから離れた側が上記第1下フランジに近接する側よりも上記第1主部材の上記延在方向に沿って突出するように傾斜する第3傾斜面を有し、上記第2ウェブは、上記第1主部材と対向する側に設けられる第4傾斜面であって、上記第2下フランジに近接する側が上記第2下フランジから離れた側よりも上記第2主部材の上記延在方向に沿って突出するように傾斜する第4傾斜面を有する。
上記(8)の構成によれば、第2主部材の第4傾斜面を第1主部材の第3傾斜面に摺動させながら第2主部材を第1主部材の上に降ろすことで、第2主部材の、第1主部材に対する第1主部材の延在方向における位置合わせがなされる。よって、第1主部材と第2主部材との連結作業の作業性を向上させることができる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(7)又は(8)に記載の締結構造において、上記一対のスプライスプレートは、上記第1ウェブおよび上記第2ウェブに跨るように配置されるとともに、上記第1ウェブおよび上記第2ウェブを両面から挟み込むように配置される。
上記(9)の構成によれば、第1ウェブと第1ウェブを挟み込むように配置される一対のスプライスプレートとが締結ボルトにより締結されるとともに、第2ウェブと第2ウェブを挟み込むように配置される上述した一対のスプライスプレートとが締結ボルトにより締結される。つまり、上述した締結構造は、第1ウェブと第2ウェブとを一対のスプライスプレートにより連結する連結構造にも適用可能である。
(10)幾つかの実施形態では、上記(9)に記載の締結構造において、上記一方側および上記他方側は、上記第1主部材の上記延在方向に沿った方向であり、上記第1締結ボルトおよび上記第2締結ボルトは、上記第1主部材の上記延在方向に沿って拡径可能に構成される。
上記(10)の構成によれば、第1締結ボルトおよび第2締結ボルトは、第1主部材の延在方向に沿って拡径可能に構成されているので、積層部材が第1主部材に対して第1主部材の延在方向にずれて配置されても、第1締結ボルトおよび第2締結ボルトの少なくとも一方が第1主部材および積層部材に対して、初期の段階から支圧力を付与することができる。よって、上記の構成によれば、第1主部材の延在方向における、第1主部材および積層部材の設置位置に対する要求精度を低くできる。
(11)本発明の少なくとも一実施形態にかかる締結構造による締結方法は、
主部材と、上記主部材に積層される積層部材と、上記主部材と上記積層部材とを締結するための締結ボルトと、を備える締結構造による締結方法であって、
上記主部材は、第1挿通孔と、上記第1挿通孔の一方側縁よりも一方側に距離D1だけ離れた位置に他方側縁が位置する第2挿通孔と、を含み、
上記積層部材は、第3挿通孔と、上記第3挿通孔の一方側縁よりも一方側に距離D2だけ離れた位置に他方側縁が位置し、且つ、上記第3挿通孔の他方側縁よりも一方側に距離D3だけ離れた位置に一方側縁が位置する第4挿通孔と、を含み、
上記距離D1は、上記距離D2よりも大きく、且つ、上記距離D3も小さく形成され、
上記締結ボルトは
上記第1挿通孔および上記第3挿通孔に挿通された状態で拡径可能に構成される第1締結ボルトと、
上記第2挿通孔および上記第4挿通孔に挿通された状態で拡径可能に構成される第2締結ボルトと、を含み、
上記締結構造による締結方法は、
上記第1締結ボルトを上記第1挿通孔および上記第3挿通孔に挿通させる第1締結ボルト挿通ステップと、
上記第2締結ボルトを上記第2挿通孔および上記第4挿通孔に挿通させる第2締結ボルト挿通ステップと、を備える。
上記(11)の方法によれば、上述した距離D1は、上述した距離D2よりも大きく、上述した距離D3よりも小さく形成されている。つまり、第1挿通孔の一方側部分は、第3挿通孔の一方側部分よりも他方側、且つ、第3挿通孔の他方側部分よりも一方側に位置し、第2挿通孔の他方側部分は、第4挿通孔の他方側部分よりも一方側、且つ、第4挿通孔の一方側部分よりも他方側に位置する。このため、第1締結ボルト挿通ステップでは、第1挿通孔および第3挿通孔に挿通される第1締結ボルトが、第1挿通孔の一方側部分および第3挿通孔の他方側部分に当接又は近接する位置に配置される。また、第2締結ボルト挿通ステップでは、第2挿通孔および第4挿通孔に挿通される第2締結ボルトが、第2挿通孔の他方側部分および第4挿通孔の一方側部分に当接又は近接する位置に配置される。よって、仮に主部材に対して上述した一方側に力が加えられたとしても、第2締結ボルトが主部材および積層部材に対して、初期の段階から支圧力を付与することができる。また、仮に主部材に対して上述した他方側に力が加えられたとしても、第1締結ボルトが主部材および積層部材に対して、初期の段階から支圧力を付与することができる。よって、上記の方法によれば、締結構造における初期滑りの量を小さくすることができ、締結ボルトの支圧力を主部材および積層部材に効率的に付与することができる。
また、比較例にかかる締結構造のように、上述した距離D1が上述した距離D2と等しく、且つ、主部材の第1挿通孔の他方側縁と第2挿通孔の一方側縁との間の距離D4が上述した距離D3と等しい場合には、積層部材が主部材に対して一方側又は他方側にずれて配置されると、第1締結ボルトおよび第2締結ボルトが拡径していても、初期滑りの量が大きくなる虞がある。初期滑りの量を小さくするためには、主部材および積層部材の設置位置に対する要求精度が高くなるので、締結ボルトによる締結作業の効率低下を招く虞がある。
これに対して、上記の方法によれば、積層部材が主部材に対して一方側又は他方側にずれて配置されても、第1締結ボルトおよび第2締結ボルトの少なくとも一方が主部材および積層部材に対して、初期の段階から支圧力を付与することができる。このため、上記の方法によれば、比較例にかかる締結構造よりも、主部材および積層部材の設置位置に対する要求精度を低くできるので、締結ボルトによる締結作業の効率低下を抑制することができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、締結ボルトの支圧力を主部材および積層部材に効率的に付与することができるとともに、締結ボルトによる締結作業の効率低下を抑制することができる締結構造が提供される。
一実施形態にかかる締結構造を説明するための図であって、主部材および積層部材を締結ボルトにより締結した状態を示す概略断面図である。 一実施形態における締結ボルトの概略図である。 図2に示す締結ボルトのA-A線矢視の断面のみを示す概略端面図である。 比較例にかかる締結構造を説明するための図であって、主部材および積層部材を締結ボルトにより締結した状態を示す概略断面図である。 他の一実施形態にかかる締結構造を説明するための図であって、主部材および積層部材を締結ボルトにより締結した状態を示す概略断面図である。 一実施形態にかかる締結構造の一例を示す図であって、鉄骨梁同士の連結構造を示す概略図である。 図6に示すB-B線矢視の断面図に相当する概略断面図であって、一部の締結ボルトを挿入する前の状態で示す図である。 一実施形態にかかる締結方法を説明するためのフロー図である。 第1主部材の第2主部材に対する位置合わせを説明するための図であって、第1主部材を第2主部材の上に載せる前の状態を示す概略図である。 第1主部材の第2主部材に対する位置合わせを説明するための図であって、第1主部材を第2主部材の上に載せた状態を示す概略図である。 スプライスプレートを説明するための図であって、スプライスプレートが取り付けられた第2主部材を図9に示すC方向から視た概略図である。 スプライスプレートの変形例を説明するための図であって、図11に相当する概略図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」および「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
なお、同様の構成については同じ符号を付し説明を省略することがある。
図1は、一実施形態にかかる締結構造を説明するための図であって、主部材および積層部材を締結ボルトにより締結した状態を示す概略断面図である。
幾つかの実施形態にかかる締結構造1は、図1に示されるように、主部材2と、主部材2に積層される積層部材5と、主部材2と積層部材5とを締結するための締結ボルト7と、を備えている。
主部材2は、図1に示されるように、積層方向(図中上下方向)に沿って貫通する複数の挿通孔20を有する。積層部材5は、図1に示されるように、積層方向に沿って貫通する複数の挿通孔50を有する。複数の挿通孔20および複数の挿通孔50は、締結ボルト7の軸部71を挿通可能に構成されている。また、複数の挿通孔50の夫々は、積層部材5が主部材2に重ね合わされた際に、複数の挿通孔20のうちの一つの挿通孔20に連通する位置に設けられている。
図1に示されるように、複数の挿通孔20は、少なくとも一つの第1挿通孔21と、少なくとも一つの第2挿通孔22と、を含む。以下、積層方向に直交する方向において、第1挿通孔21に対して第2挿通孔22が設けられている側(図1中右側)を一方側とし、第2挿通孔22に対して第1挿通孔21が設けられている側(図1中左側)を他方側として説明する。
第2挿通孔22は、図1に示されるように、第1挿通孔21の一方側縁211よりも一方側に距離D1だけ離れた位置に他方側縁222が位置する。また、第2挿通孔22は、図1に示されるように、第1挿通孔21の他方側縁212よりも一方側に距離D4だけ離れて位置に一方側縁221が位置する。
図1に示されるように、複数の挿通孔50は、少なくとも一つの第3挿通孔51と、少なくとも一つの第4挿通孔52と、を含む。第3挿通孔51は、積層部材5が主部材2に重ね合わされた際に、第1挿通孔21に連通する位置に設けられる。また、第4挿通孔52は、積層部材5が主部材2に重ね合わされた際に、第2挿通孔22に連通する位置に設けられる。
第4挿通孔52は、図1に示されるように、第3挿通孔51の一方側縁511よりも一方側に距離D2だけ離れた位置に他方側縁522が位置する。また、第4挿通孔52は、図1に示されるように、第3挿通孔51の他方側縁512よりも一方側に距離D3だけ離れて位置に一方側縁521が位置する。
締結ボルト7は、図1に示されるように、主部材2の挿通孔20および積層部材5の挿通孔50に軸部71を挿通し、積層部材5よりも外側に突出した部分にナット部材11を螺合することで、主部材2と積層部材5とを接合するように構成されている。
締結ボルト7は、主部材2の挿通孔20および積層部材5の挿通孔50に挿通された状態で、拡径可能に構成されている。
図2、3は、締結ボルト7を説明するための図である。図2は、一実施形態における締結ボルトの概略図である。図3は、図2に示す締結ボルトのA-A線矢視の断面のみを示す概略端面図である。
図示される実施形態では、締結ボルト7は、図2に示されるように、第1傾斜面83を有する第1軸部81および頭部82を含む頭部側締結ボルト8と、第2傾斜面93を有する第2軸部91および螺合部92を含む先端側締結ボルト9と、を含んでいる。上述した軸部71は、頭部側締結ボルト8の第1軸部81、先端側締結ボルト9の第2軸部91および螺合部92を含んでいる。つまり、締結ボルト7は、軸部71において頭部側締結ボルト8と先端側締結ボルト9の2つに分割されたような形状になっている。
頭部側締結ボルト8の第1軸部81は、図2に示されるように、軸線方向において、第1先端面85が設けられた先端側(図中下側)から基端側(図中上側)に向かって徐々に外形寸法が小さくなる第1傾斜面83を有している。第1傾斜面83は、頭部側締結ボルト8の軸線LA1に対して傾斜している。ここで、頭部側締結ボルト8の外形寸法とは、図2に示されるような、第1傾斜面83に直交する側方視における、軸線LA1の延在方向に直交する方向(図2中左右方向)の長さ寸法をいう。
先端側締結ボルト9の第2軸部91は、図2に示されるように、軸線方向において、第2先端面95が設けられた先端側(図中上側)から基端側(図中下側)に向かって徐々に外形寸法が小さくなる第2傾斜面93を有している。第2傾斜面93は、先端側締結ボルト9の軸線LA2に対して傾斜しているとともに、第1傾斜面83に対して摺動可能に構成されている。ここで、先端側締結ボルト9の外形寸法とは、図2に示されるような、第2傾斜面93に直交する側方視における、軸線LA2の延在方向に直交する方向(図2中左右方向)の長さ寸法をいう。
頭部側締結ボルト8の頭部82は、図2に示されるように、第1軸部81の基端側に一体的に形成されている。図示される実施形態では、頭部82は、軸線LA1の延在方向に沿って延在している。そして、軸線方向視の断面において、頭部82の外形寸法は、第1軸部81(軸部71)の外形寸法よりも大きく形成されている。頭部82の先端側に設けられる第1段差面84の図中左側寄りには、第1軸部81の、第1先端面85とは軸線方向における反対側に位置する根元部が接続されている。
先端側締結ボルト9の螺合部92は、図2に示されるように、第2軸部91の基端側に一体的に形成されている。図示される実施形態では、螺合部92は、軸線LA2の延在方向に沿って延在する円柱状に形成されている。螺合部92の外周の少なくとも一部には、上述したナット部材11(ナット)の雌ネジ部111が螺合可能な雄ネジ921が形成されている。螺合部92の先端側に設けられる第2段差面94の図中右側の端には、第2軸部91の、第2先端面95とは軸線方向における反対側に位置する根元部が接続されている。
図3に示されるように、軸線方向視の断面において、頭部側締結ボルト8は、円弧状に形成された第1外側面86を有する半円状に形成されている。また、軸線方向視の断面において、先端側締結ボルト9は、円弧状に形成された第2外側面96を有する半円状に形成されている。
図3に示されるように、軸線方向視の断面において、第1傾斜面83を構成する直線状の外側輪郭831、および、第2傾斜面93を構成する直線状の外側輪郭931に直交する方向を拡径方向とする。また、図3に示されるように、拡径方向において、第1外側面86の第1傾斜面83から最も離れた反対側の部分を第1反対側部分87とし、第2外側面96の第2傾斜面93から最も離れた反対側の部分を第2反対側部分97とする。
締結ボルト7(頭部側締結ボルト8および先端側締結ボルト9)は、図2に示されるように、第1傾斜面83と第2傾斜面93とが対面している状態において、主部材2の挿通孔20および積層部材5の挿通孔50に軸部71が挿通可能に構成されている。この際、第1段差面84と第2先端面95とが対面し、且つ、第2段差面94と第1先端面85とが対面している。
頭部側締結ボルト8および先端側締結ボルト9は、図1~3に示されるように、主部材2の挿通孔20および積層部材5の挿通孔50に挿通された状態で、拡径可能に構成されている。
すなわち、図2に示されるような、軸線方向において、頭部側締結ボルト8および先端側締結ボルト9のうちの少なくとも一方を、他方から離れるように引っ張ると、頭部側締結ボルト8および先端側締結ボルト9の少なくとも一方が、他方の傾斜面(第2傾斜面93、第1傾斜面83)に沿って摺動する。そして、図2、3に示されるような、拡径方向において、第1反対側部分87と第2反対側部分97との間の距離が広がり、軸部71の見かけ上の外形寸法が大きくなる(拡径する)。ここで、「軸部71の見かけ上の外形寸法」とは、図3に示されるような、軸線方向視における頭部側締結ボルト8の外形寸法ED1と先端側締結ボルト9の外形寸法ED2の和を意味する。
図2に示されるような、軸線方向において、頭部側締結ボルト8および先端側締結ボルト9のうちの少なくとも一方を、他方に近づくように押すと、頭部側締結ボルト8および先端側締結ボルト9の少なくとも一方が、他方の傾斜面(第2傾斜面93、第1傾斜面83)に沿って摺動する。そして、図2、3に示されるような、拡径方向において、第1反対側部分87と第2反対側部分97との間の距離が狭まり、軸部71の見かけ上の外形寸法が小さくなる。
図1に示されるように、複数の締結ボルト7は、第1挿通孔21および第3挿通孔51に挿通される少なくとも一つの第1締結ボルト7Aと、第2挿通孔22および第4挿通孔52に挿通される少なくとも一つの第2締結ボルト7Bと、を含む。
第1締結ボルト7Aは、第1挿通孔21および第3挿通孔51に挿通された状態で拡径可能に構成されている。また、第2締結ボルト7Bは、第2挿通孔22および第4挿通孔52に挿通された状態で拡径可能に構成されている。
第1締結ボルト7Aは、図1に示されるように、主部材2の第1挿通孔21および積層部材5の第3挿通孔51に、積層方向において、積層部材5に対して主部材2とは反対側から、軸部71(第1軸部81、第2軸部91および螺合部92)を挿通し、主部材2よりも外側に突出した部分にナット部材11を螺合することで、主部材2と積層部材5とを接合するように構成されている。
第2締結ボルト7Bは、図1に示されるように、主部材2の第2挿通孔22および積層部材5の第4挿通孔52に、積層方向において、積層部材5に対して主部材2とは反対側から、軸部71(第1軸部81、第2軸部91および螺合部92)を挿通し、主部材2よりも外側に突出した部分にナット部材11を螺合することで、主部材2と積層部材5とを接合するように構成されている。
幾つかの実施形態にかかる締結構造1(1A)は、上述した第1挿通孔21および第2挿通孔22を有する主部材2と、上述した第3挿通孔51および第4挿通孔52を有する積層部材5と、上述した第1締結ボルト7Aと、上述した第2締結ボルト7Bと、を備えている。そして、第1挿通孔21と第2挿通孔22の互いに近接する縁同士(第1挿通孔21の一方側縁211、第2挿通孔22の他方側縁222)の間の距離D1は、第3挿通孔51と第4挿通孔52の互いに近接する縁同士(第3挿通孔51の一方側縁511、第4挿通孔52の他方側縁522)の間の距離D2よりも大きく、且つ、第3挿通孔51と第4挿通孔52の互いに離れた側に位置する縁同士(第3挿通孔51の他方側縁512、第4挿通孔52の一方側縁521)の間の距離D3よりも小さく形成されている。
図示される実施形態では、第1挿通孔21と第2挿通孔22の互いに離れた側に位置する縁同士(第1挿通孔21の他方側縁212、第2挿通孔22の一方側縁221)の間の距離D4は、距離D3よりも大きく形成されている。
上記の構成によれば、上述した距離D1は、上述した距離D2よりも大きく、上述した距離D3よりも小さく形成されている。つまり、図1に示されるように、第1挿通孔21の一方側部分213は、第3挿通孔51の一方側部分513よりも他方側、且つ、第3挿通孔51の他方側部分514よりも一方側に位置し、第2挿通孔22の他方側部分224は、第4挿通孔52の他方側部分524よりも一方側、且つ、第4挿通孔52の一方側部分523よりも他方側に位置する。このため、第1挿通孔21および第3挿通孔51に挿通された状態で拡径可能な第1締結ボルト7Aは、第1挿通孔21の一方側部分213および第3挿通孔51の他方側部分514に当接又は近接する位置に配置される。また、第2挿通孔22および第4挿通孔52に挿通された状態で拡径可能な第2締結ボルト7Bは、第2挿通孔22の他方側部分224および第4挿通孔52の一方側部分523に当接又は近接する位置に配置される。よって、図1に示されるように、仮に主部材2に対して上述した一方側に力Fが加えられたとしても、第2締結ボルト7Bが主部材2および積層部材5に対して、初期の段階から支圧力BFを付与することができる。また、仮に主部材2に対して上述した他方側に力Fが加えられたとしても、第1締結ボルト7Aが主部材2および積層部材5に対して、初期の段階から支圧力BFを付与することができる。よって、上述した締結構造1(1A)によれば、初期滑りの量を小さくすることができ、締結ボルト7(7A、7B)の支圧力BFを主部材2および積層部材5に効率的に付与することができる。
図4は、比較例にかかる締結構造を説明するための図であって、主部材および積層部材を締結ボルトにより締結した状態を示す概略断面図である。
図4に示されるように、比較例にかかる締結構造10は、上述した距離D1が上述した距離D2と等しく、且つ、上述した距離D4が上述した距離D3と等しい。図4に示されるような、比較例にかかる締結構造10は、積層部材5が主部材2に対して一方側又は他方側にずれて配置されると、第1締結ボルト7Aおよび第2締結ボルト7Bが拡径した状態で主部材2と積層部材5とを締結していても、初期滑りの量が大きくなる虞がある。例えば図4に示されるように、比較例にかかる締結構造10が、積層部材5が主部材2に対して一方側にずれて配置されていると、第1挿通孔21の他方側部分214と第1締結ボルト7Aとの間、および、第2挿通孔22の他方側部分224と第2締結ボルト7Bとの間、にクリアランスが形成される。上記比較例にかかる締結構造10に対して、仮に主部材2に対して上述した一方側に力Fが加えられた場合には、上述したクリアランス分だけ主部材2が初期滑りを生じる。
これに対して、上述した締結構造1(1A)は、積層部材5が主部材2に対して一方側又は他方側にずれて配置されても、第1締結ボルト7Aおよび第2締結ボルト7Bの少なくとも一方が主部材2および積層部材5に対して、初期の段階から支圧力BFを付与することができる。このため、上述した締結構造1(1A)は、比較例にかかる締結構造10よりも、主部材2および積層部材5の設置位置に対する要求精度を低くできるので、締結ボルト7(7A、7B)による締結作業の効率低下を抑制することができる。
幾つかの実施形態では、図1に示されるように、第1締結ボルト7Aの第1軸部81および第2軸部91の夫々は、第1挿通孔21および第3挿通孔51の深さ寸法の和よりも大きい長さ寸法を有している。そして、図示される実施形態では、第1締結ボルト7Aの、軸線方向における第1傾斜面83と第2傾斜面93とが接触する部分の長さ寸法は、第1挿通孔21および第3挿通孔51の深さ寸法の和よりも大きい長さ寸法を有している。この場合には、第1軸部81および第2軸部91の夫々が、第1挿通孔21および第3挿通孔51に挿通した際に、第1挿通孔21および第3挿通孔51の深さ方向の全域に対して当接可能となるので、主部材2および積層部材5に対して、より効率的に支圧力BFを付与することができる。
幾つかの実施形態では、図1に示されるように、第2締結ボルト7Bの第1軸部81および第2軸部91の夫々は、第2挿通孔22および第4挿通孔52の深さ寸法の和よりも大きい長さ寸法を有している。そして、図示される実施形態では、第2締結ボルト7Bの、軸線方向における第1傾斜面83と第2傾斜面93とが接触する部分の長さ寸法は、第2挿通孔22および第4挿通孔52の深さ寸法の和よりも大きい長さ寸法を有している。この場合には、第1軸部81および第2軸部91の夫々が、第2挿通孔22および第4挿通孔52を挿通した際に、第2挿通孔22および第4挿通孔52の深さ方向の全域に対して当接可能となるので、主部材2および積層部材5に対して、より効率的に支圧力BFを付与することができる。
幾つかの実施形態では、図1に示されるように、主部材2と積層部材5とが締結された状態において、第1締結ボルト7Aは、第1挿通孔21の一方側部分213に当接するとともに、第1挿通孔21の他方側部分214から離隔し、且つ、第3挿通孔51の他方側部分514に当接するとともに、第3挿通孔51の一方側部分513から離隔する。そして、主部材2と積層部材5とが締結された状態において、第2締結ボルト7Bは、第2挿通孔22の他方側部分224に当接するとともに、第2挿通孔22の一方側部分223から離隔し、且つ、第4挿通孔52の一方側部分523に当接するとともに、第4挿通孔52の他方側部分524から離隔する。
図示される実施形態では、第1締結ボルト7Aは、頭部側締結ボルト8の第1軸部81における他方側部分(図2中の第1反対側部分87)が、第3挿通孔51の他方側部分514に当接し、且つ、先端側締結ボルト9の第2軸部91における一方側部分(図2中の第2反対側部分97)が、第1挿通孔21の一方側部分213に当接している。また、第2締結ボルト7Bは、頭部側締結ボルト8の第1軸部81における一方側部分(図2中の第1反対側部分87)が、第4挿通孔52の一方側部分523に当接し、且つ、先端側締結ボルト9の第2軸部91における他方側部分(図2中の第2反対側部分97)が、第2挿通孔22の他方側部分224に当接している。
上記の構成によれば、主部材2と積層部材5とが締結された状態において、第1締結ボルト7Aは、第1挿通孔21の一方側部分213および第3挿通孔51の他方側部分514に当接する。また、主部材2と積層部材5とが締結された状態において、第2締結ボルト7Bは、第2挿通孔22の他方側部分224および第4挿通孔52の一方側部分523に当接する。仮に主部材2に対して力Fが加えられたとすると、第1締結ボルト7Aおよび第2締結ボルト7Bは、主部材2および積層部材5に対して力Fが加えられた当初から支圧力BFを付与することができる。よって、上述した締結構造1によれば、締結ボルト7の支圧力BFを主部材2および積層部材5により効率的に付与することができる。
次に、図5を用いて締結構造1の変形例について説明する。図5は、他の一実施形態にかかる締結構造を説明するための図であって、主部材および積層部材を締結ボルトにより締結した状態を示す概略断面図である。以下で説明する締結構造1(1B)は、上述した締結構造1(1A)と基本的構成は同様である。以下の変形例では、締結構造1(1A)の各構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略し、変形例の特徴的な構成を中心に説明する。
幾つかの実施形態にかかる締結構造1(1B)は、上述した第1挿通孔21および第2挿通孔22を有する主部材2と、上述した第3挿通孔51および第4挿通孔52を有する積層部材5と、上述した第1締結ボルト7Aと、上述した第2締結ボルト7Bと、を備えている。そして、図5に示されるように、上述した距離D2は、上述した距離D1よりも大きく、上述した距離D4よりも小さく形成されている。
図示される実施形態では、上述した距離D3は、上述した距離D4よりも大きく形成されている。
上記の構成によれば、上述した距離D2は、上述した距離D1よりも大きく、上述した距離D4よりも小さく形成されている。つまり、図5に示されるように、第3挿通孔51の一方側部分513は、第1挿通孔21の一方側部分213よりも他方側、且つ、第1挿通孔21の他方側部分214よりも一方側に位置し、第4挿通孔52の他方側部分524は、第2挿通孔22の他方側部分224よりも一方側、且つ、第2挿通孔22の一方側部分223よりも他方側に位置する。このため、第1挿通孔21および第3挿通孔51に挿通された状態で拡径可能な第1締結ボルト7Aは、第1挿通孔21の他方側部分214および第3挿通孔51の一方側部分513に当接又は近接する位置に配置される。また、第2挿通孔22および第4挿通孔52に挿通された状態で拡径可能な第2締結ボルト7Bは、第2挿通孔22の一方側部分223および第4挿通孔52の他方側部分524に当接又は近接する位置に配置される。よって、図5に示されるように、仮に主部材2に対して上述した一方側に力Fが加えられたとしても、第1締結ボルト7Aが主部材2および積層部材5に対して、初期の段階から支圧力BFを付与することができる。また、仮に主部材2に対して上述した他方側に力Fが加えられたとしても、第2締結ボルト7Bが主部材2および積層部材5に対して、初期の段階から支圧力BFを付与することができる。よって、上述した締結構造1(1B)によれば、初期滑りの量を小さくすることができ、締結ボルト7(7A、7B)の支圧力BFを主部材2および積層部材5に効率的に付与することができる。
上述したように、比較例にかかる締結構造10は、積層部材5が主部材2に対して一方側又は他方側にずれて配置されると、第1締結ボルト7Aおよび第2締結ボルト7Bが拡径した状態で主部材2と積層部材5とを締結していても、初期滑りの量が大きくなる虞がある。また、初期滑りの量を小さくするためには、主部材2および積層部材5の設置位置に対する要求精度が高くなるので、締結ボルト7(7A、7B)による締結作業の効率低下を招く虞がある。
これに対して、上述した締結構造1(1B)は、積層部材5が主部材2に対して一方側又は他方側にずれて配置されても、第1締結ボルト7Aおよび第2締結ボルト7Bの少なくとも一方が主部材2および積層部材5に対して、初期の段階から支圧力BFを付与することができる。このため、上述した締結構造1(1B)は、比較例にかかる締結構造10よりも、主部材2および積層部材5の設置位置に対する要求精度を低くできるので、締結ボルト7(7A、7B)による締結作業の効率低下を抑制することができる。
幾つかの実施形態では、図5に示されるように、主部材2と積層部材5とが締結された状態において、第1締結ボルト7Aは、主部材2の第1挿通孔21の他方側部分214に当接するとともに、第1挿通孔21の一方側部分213から離隔し、且つ、積層部材5の第3挿通孔51の一方側部分513に当接するとともに、第3挿通孔51の他方側部分514から離隔する。そして、主部材2と積層部材5とが締結された状態において、第2締結ボルト7Bは、主部材2の第2挿通孔22の一方側部分223に当接するとともに、第2挿通孔22の他方側部分224から離隔し、且つ、第4挿通孔52の他方側部分524に当接するとともに、第4挿通孔52の一方側部分523から離隔する。
図示される実施形態では、第1締結ボルト7Aは、頭部側締結ボルト8の第1軸部81における一方側部分(図2中の第1反対側部分87)が、第3挿通孔51の一方側部分513に当接し、且つ、先端側締結ボルト9の第2軸部91における他方側部分(図2中の第2反対側部分97)が、第1挿通孔21の他方側部分214に当接している。また、第2締結ボルト7Bは、頭部側締結ボルト8の第1軸部81における他方側部分(図2中の第1反対側部分87)が、第4挿通孔52の他方側部分524に当接し、且つ、先端側締結ボルト9の第2軸部91における一方側部分(図2中の第2反対側部分97)が、第2挿通孔22の一方側部分223に当接している。
上記の構成によれば、主部材2と積層部材5とが締結された状態において、第1締結ボルト7Aは、第1挿通孔21の他方側部分214および第3挿通孔51の一方側部分513に当接する。また、主部材2と積層部材5とが締結された状態において、第2締結ボルト7Bは、第2挿通孔22の一方側部分223および第4挿通孔52の他方側部分524に当接する。仮に主部材2に対して力Fが加えられたとすると、第1締結ボルト7Aおよび第2締結ボルト7Bは、主部材2および積層部材5に対して力Fが加えられた当初から支圧力BFを付与することができる。よって、上述した締結構造1によれば、締結ボルト7の支圧力BFを主部材2および積層部材5により効率的に付与することができる。
なお、上述した幾つかの実施形態では、例えば図1に示されるように、第1締結ボルト7Aおよび第2締結ボルト7Bは、積層方向において、積層部材5に対して主部材2とは反対側(図中上側)から挿入されているが、他の実施形態では、第1締結ボルト7Aおよび第2締結ボルト7Bは、主部材2に対して積層部材5とは反対側(図中下側)から挿入されてもよい。
上述した幾つかの実施形態では、例えば図1に示されるように、第1挿通孔21、第2挿通孔22、第3挿通孔51および第4挿通孔52は、孔の径が等しい。この場合には、第1締結ボルト7Aおよび第2締結ボルト7Bを主部材2および積層部材5のいずれの側から挿入しても良いので、締結作業の効率低下を抑制することができる。
他の幾つかの実施形態では、第1締結ボルト7Aおよび第2締結ボルト7Bが挿入される側に位置する第3挿通孔および第4挿通孔52の夫々は、第1締結ボルト7Aおよび第2締結ボルト7Bが挿入される側から離れた側に位置する第1挿通孔21および第2挿通孔22の夫々に比べて、孔の径が小さい。この場合には、第1締結ボルト7Aおよび第2締結ボルト7Bが挿入される側に位置する挿通孔は、孔の径が小さくても、第1締結ボルト7Aおよび第2締結ボルト7Bが挿入される側から離れた側に位置する挿通孔の径が小さい場合に比べて、締結ボルト7の締結作業の効率が低下し難い。また、第1締結ボルト7Aおよび第2締結ボルト7Bが挿入される側に位置する挿通孔の径を小さくすることで、積層部材5と締結ボルト7の頭部82との接触面積を確保しつつ、締結ボルト7の頭部82の外形寸法を小さくすることができる。
上述した幾つかの実施形態では、例えば図1に示されるように、第1締結ボルト7Aおよび第2締結ボルト7Bの夫々に、2つのナット部材11が螺合している。この場合には、2つのナット部材11をダブルナット法により締付けることで、第1締結ボルト7Aおよび第2締結ボルト7Bの夫々と2つのナット部材11とが振動により緩むのを防止できる。
上述した幾つかの実施形態では、例えば図1に示されるように、第1締結ボルト7Aおよび第2締結ボルト7Bの夫々の頭部82と、積層部材5の主部材2に積層される側の面とは反対側の面と、の間に、軸部71を挿通可能な環状の少なくとも一つの皿ばね座金12が配置されている。この場合には、皿ばね座金12の復元力が、頭部側締結ボルト8および先端側締結ボルト9に対して、軸線方向における互いに離れる側に向かって作用するので、頭部側締結ボルト8と先端側締結ボルト9とが緩むのを防止できる。
また、上述した幾つかの実施形態では、例えば図1に示されるように、2つのナット部材11のうちの主部材2に近い方のナット部材11と、主部材2の積層部材5が積層される側の面とは反対側の面と、の間に軸部71を挿通可能な環状の少なくとも一つの皿ばね座金12が配置されている。この場合にも、皿ばね座金12の復元力が、頭部側締結ボルト8および先端側締結ボルト9に対して、軸線方向における互いに離れる側に向かって作用するので、頭部側締結ボルト8と先端側締結ボルト9とが緩むのを防止できる。
上述した幾つかの実施形態では、例えば図1に示されるように、主部材2および積層部材5は、積層方向に直交する方向に沿って延在する平板状に形成されていたが、主部材2および積層部材5は、平板状に限定されるわけではない。
幾つかの実施形態では、上述した頭部側締結ボルト8および先端側締結ボルト9は、一本の高力ボルト15(図6参照)を、図2に示されるような、第1先端面85、第1傾斜面83および第1段差面84などの輪郭に沿って、ワイヤーカット放電加工機などで切断することで形成されている。この場合には、頭部側締結ボルト8および先端側締結ボルト9は、容易に製造可能であり、製造コストの高額化を防止することができる。
次に、図6、図7を用いて上述した締結構造1(1A、1B)の具体的な適用例について説明する。図6は、一実施形態にかかる締結構造の一例を示す図であって、鉄骨梁同士の連結構造を示す概略図である。図7は、図6に示すB-B線矢視の断面図に相当する概略断面図であって、一部の締結ボルトを挿入する前の状態で示す図である。
幾つかの実施形態では、上述した主部材2は、図6に示されるように、第1主部材3と、上述した積層部材5を介して第1主部材3と連結される第2主部材4と、を含んでいる。
図示される実施形態では、図6に示されるように、第1主部材3および第2主部材4の夫々は、水平方向に沿って延在する鉄骨梁(梁部材)である。第1主部材3は、延在方向における一方の端面34の近傍に複数の挿通孔311(20)を有している。複数の挿通孔311は、上述した第1挿通孔21および上述した第2挿通孔22を含んでいる。第2主部材4は、延在方向における一方の端面44の近傍に複数の挿通孔411(20)を有している。複数の挿通孔411は、上述した第1挿通孔21および上述した第2挿通孔22を含んでいる。
上記の構成によれば、第1主部材3と積層部材5とが挿通孔20および挿通孔50を挿通する締結ボルト7(7A、7B)により締結されるとともに、第2主部材4と積層部材5とが挿通孔20および挿通孔50を挿通する締結ボルト7(7A、7B)により締結される。つまり、上述した締結構造1(1A、1B)は、第1主部材3と第2主部材4とを連結する連結構造にも適用可能である。
幾つかの実施形態では、図6に示されるように、主部材2と積層部材5とが締結された状態において、上述した第2主部材4は、第2主部材4の延在方向における一方の端面44が、第1主部材3の延在方向における一方の端面34に対向して配置されている。そして、上述した積層部材5は、図6、7に示されるように、第1主部材3および第2主部材4に跨るように配置されるとともに、第1主部材3および第2主部材4の両方を挟み込むように配置される一対のスプライスプレート6を含んでいる。
図示される実施形態では、一対のスプライスプレート6は、図7に示されるように、積層方向において、一方側(図中左側)に配置されるスプライスプレート6Aと、他方側(図中右側)に配置されるスプライスプレート6Bと、を含んでいる。スプライスプレート6Aおよびスプライスプレート6Bの夫々は、例えば図6に示されるように、上述した第3挿通孔51である挿通孔61Aと、上述した第4挿通孔52である挿通孔62Aと、を有している。
上記の構成によれば、第1主部材3と、第1主部材3を挟み込むように配置される一対のスプライスプレート6と、が締結ボルト7(7A、7B)により締結されるとともに、端面44が第1主部材3の端面34に対向して配置される第2主部材4と、第2主部材4を挟み込むように配置される上述した一対のスプライスプレート6と、が締結ボルト7(7A、7B)により締結される。つまり、上述した締結構造1(1A、1B)は、第1主部材3と第2主部材4とを一対のスプライスプレート6により連結する連結構造にも適用可能である。
幾つかの実施形態では、図6に示されるように、上述した第1主部材3は、板状の第1ウェブ31と、第1ウェブ31の下端に設けられるとともに第1ウェブ31の厚さ方向(積層方向)に沿って延在する第1下フランジ32と、を含んでいる。第1下フランジ32は、図6に示されるように、第2主部材4と対向する側の端面36が第1ウェブ31の端面34よりも第1主部材3の延在方向に沿って凹んで設けられる切欠き部35を有している。また、上述した第2主部材4は、板状の第2ウェブ41と、第2ウェブ41の下端に設けられるとともに第2ウェブ41の厚さ方向(積層方向)に沿って延在する第2下フランジ42と、を含んでいる。第2下フランジ42は、図6に示されるように、第1主部材3と対向する側に、第2ウェブ41の端面44よりも第2主部材4の延在方向に沿って突出して設けられる突出部45を有している。突出部45は、第1ウェブ31の切欠き部35を上に載せることが可能に構成されている。
図示される実施形態では、上述した第1主部材3は、第1ウェブ31の上端に設けられるとともに第1ウェブ31の厚さ方向(積層方向)に沿って延在する第1上フランジ33をさらに含んでいる。また、上述した第2主部材4は、第2ウェブ41の上端に設けられるとともに第2ウェブ41の厚さ方向(積層方向)に沿って延在する第2上フランジ43をさらに含んでいる。
上記の構成によれば、第1下フランジ32は、第1ウェブ31よりも第1主部材の延在方向に沿って凹んで設けられているので、第1ウェブ31には、第2主部材4と対向する側の下端に第1下フランジ32が設けられていない部分(切欠き部35)が存在する。また、第2下フランジ42は、第1主部材3と対向する側に、第2ウェブ41よりも第2主部材4の延在方向に沿って突出して設けられる突出部45を有している。第2下フランジ42の突出部45の上に第1ウェブ31の切欠き部35を載せることで、第2主部材4の、第1主部材3に対する上下方向における位置合わせがなされる。よって、第1主部材3と第2主部材4との連結作業の作業性を向上させることができる。
幾つかの実施形態では、図6に示されるように、上述した第1ウェブ31の端面34は、第2主部材4と対向する側に設けられる第3傾斜面である。端面34(第3傾斜面)は、第1下フランジ32から離れた側(図中上側)が第1下フランジ32に近接する側(図中下側)よりも第1主部材3の延在方向に沿って突出するように傾斜する。上述した第2ウェブ41の端面44は、第1主部材3と対向する側に設けられる第4傾斜面である。端面44(第4傾斜面)は、第2下フランジ42に近接する側(図中下側)が第2下フランジ42から離れた側(図中上側)よりも第2主部材4の延在方向に沿って突出するように傾斜する第4傾斜面を有する。
上記の構成によれば、第2主部材4の端面44(第4傾斜面)を第1主部材3の端面34(第3傾斜面)に摺動させながら第2主部材4を第1主部材3の上に降ろすことで、第2主部材4の、第1主部材3に対する第1主部材3の延在方向における位置合わせがなされる。よって、第1主部材3と第2主部材4との連結作業の作業性を向上させることができる。
幾つかの実施形態では、図6、7に示されるように、上述した一対のスプライスプレート6は、第1ウェブ31および第2ウェブ41に跨るように配置されるとともに、第1ウェブ31および第2ウェブ41を両面から挟み込むように配置される。この場合には、第1ウェブ31と、第1ウェブ31を挟み込むように配置される一対のスプライスプレート6と、が締結ボルト7(7A、7B)により締結されるとともに、第2ウェブ41と、第2ウェブ41を挟み込むように配置される上述した一対のスプライスプレート6と、が締結ボルト7(7A、7B)により締結される。つまり、上述した締結構造1(1A、1B)は、第1ウェブ31と第2ウェブ41とを一対のスプライスプレート6により連結する連結構造にも適用可能である。
幾つかの実施形態では、図6に示されるように、上述した一方側および上述した他方側は、第1主部材3の延在方向に沿った方向である。そして、第1締結ボルト7Aおよび第2締結ボルト7Bは、第1主部材3の延在方向に沿って拡径可能に構成される。
図示される実施形態では、図6に示されるように、第1主部材3の上述した複数の挿通孔311のうち、端面34寄りに位置する挿通孔は上述した第1挿通孔21であり、第1挿通孔21よりも端面34から離れた側に位置する挿通孔は上述した第2挿通孔22である。また、図6に示されるように、上述した第2主部材4の上述した複数の挿通孔411のうち、端面44寄りに位置する挿通孔は上述した第1挿通孔21であり、第1挿通孔21よりも端面44から離れた側に位置する挿通孔は上述した第2挿通孔22である。上述したスプライスプレート6は、第1主部材3および第2主部材4に重ね合わされた際に、上述した第1挿通孔21に連通する位置に上述した挿通孔61A(第3挿通孔51)が設けられ、上述した第2挿通孔22に連通する位置に上述した挿通孔62A(第4挿通孔52)が設けられる。上述した第1締結ボルト7Aは、上述した第1挿通孔21および第3挿通孔51を挿通し、一対のスプライスプレート6と、第1主部材3又は第2主部材4の一方と、を締結する。上述した第2締結ボルト7Bは、上述した第2挿通孔22および第4挿通孔52を挿通し、一対のスプライスプレート6と、第1主部材3又は第2主部材4の一方と、を締結する。
上記の構成によれば、第1締結ボルト7Aおよび第2締結ボルト7Bは、第1主部材3の延在方向に沿って拡径可能に構成されているので、積層部材5が第1主部材3に対して第1主部材3の延在方向にずれて配置されても、第1締結ボルト7Aおよび第2締結ボルト7Bの少なくとも一方が第1主部材3および積層部材5に対して、初期の段階から支圧力BFを付与することができる。よって、上記の構成によれば、第1主部材3の延在方向における、第1主部材3および積層部材5の設置位置に対する要求精度を低くできる。
幾つかの実施形態では、上述した締結構造1は、図6、7に示されるように、第1下フランジ32および第2下フランジ42に跨るように第1下フランジ32および第2下フランジ42よりも外側に配置される外側スプライスプレート13と、第1下フランジ32および第2下フランジ42に跨るように第1下フランジ32および第2下フランジ42よりも内側に配置される内側スプライスプレート14と、をさらに備えている。外側スプライスプレート13および内側スプライスプレート14は、第1下フランジ32および第2下フランジ42の両方を挟み込むように配置される。複数の高力ボルト15のうちの少なくとも一つは、内側スプライスプレート14の挿通孔141、第1下フランジ32の挿通孔321、外側スプライスプレート13の挿通孔131を挿通し、ナット部材11が螺合されることで、第1下フランジ32、外側スプライスプレート13および内側スプライスプレート14が締結される。複数の高力ボルト15のうちの他の少なくとも一つは、内側スプライスプレート14の挿通孔141、第2下フランジ42の挿通孔421、外側スプライスプレート13の挿通孔131を挿通し、ナット部材11が螺合されることで、第2下フランジ42、外側スプライスプレート13および内側スプライスプレート14が締結される。
幾つかの実施形態では、上述した締結構造1は、図6、7に示されるように、第1上フランジ33および第2上フランジ43に跨るように第1上フランジ33および第2上フランジ43よりも外側に配置される外側スプライスプレート13と、第1上フランジ33および第2上フランジ43に跨るように第1上フランジ33および第2上フランジ43よりも内側に配置される内側スプライスプレート14と、をさらに備えている。外側スプライスプレート13および内側スプライスプレート14は、第1上フランジ33および第2上フランジ43の両方を挟み込むように配置される。複数の高力ボルト15のうちの少なくとも一つは、内側スプライスプレート14の挿通孔141、第1上フランジ33の挿通孔331、外側スプライスプレート13の挿通孔131を挿通し、ナット部材11が螺合されることで、第1上フランジ33、外側スプライスプレート13および内側スプライスプレート14が締結される。複数の高力ボルト15のうちの他の少なくとも一つは、内側スプライスプレート14の挿通孔141、第2上フランジ43の挿通孔431、外側スプライスプレート13の挿通孔131を挿通し、ナット部材11が螺合されることで、第2上フランジ43、外側スプライスプレート13および内側スプライスプレート14が締結される。
図8は、一実施形態にかかる締結方法を説明するためのフロー図である。
図8に示されるように、幾つかの実施形態にかかる締結構造1(1A、1B)による締結方法100は、第1締結ボルト7Aを第2主部材4の第1挿通孔21およびスプライスプレート6の第3挿通孔51に挿通させる第1締結ボルト挿通ステップS102と、第2締結ボルト7Bを第2主部材4の第2挿通孔22およびスプライスプレート6の第4挿通孔52に挿通させる第2締結ボルト挿通ステップS104と、を少なくとも備えている。
図示される実施形態では、上述した締結方法100は、第1締結ボルト挿通ステップS102および第2締結ボルト挿通ステップS104よりも前に、スプライスプレート6を主部材2に重ね合わせるように配置するステップS101と、第1締結ボルト挿通ステップS102よりも後に、第2主部材4の第1挿通孔21およびスプライスプレート6の第3挿通孔51を挿通した第1締結ボルト7Aにナット部材11を螺合し、仮締めするステップS103と、第2締結ボルト挿通ステップS104よりも後に、第2主部材4の第2挿通孔22およびスプライスプレート6の第4挿通孔52を挿通した第2締結ボルト7Bにナット部材11を螺合し、仮締めするステップS105と、をさらに備えている。
図9は、第1主部材の第2主部材に対する位置合わせを説明するための図であって、第1主部材を第2主部材の上に載せる前の状態を示す概略図である。図10は、第1主部材の第2主部材に対する位置合わせを説明するための図であって、第1主部材を第2主部材の上に載せた状態を示す概略図である。
上述した締結方法100は、上述したステップS101~S105を経ることで、例えば図9に示されるように、第2主部材4(4A、4B)にスプライスプレート6(6A、6B)が取り付けられる。また、上述した締結方法100は、図9に示されるように、第1主部材3(3A)を取り付け位置である第2主部材4Aと4Bとの間の上方に配置するステップS106と、図10に示されるように、第1主部材3(3A)を取り付け位置に降ろすステップS107と、をさらに備えている。
ステップS107では、第1主部材3(3A)の延在方向における一端が第2主部材4Aに取り付けられた一対のスプライスプレート6の間に挿入される。また、第1主部材3(3A)の延在方向における他端が第2主部材4Bに取り付けられた一対のスプライスプレート6の間に挿入される。
図11は、スプライスプレートを説明するための図であって、スプライスプレートが取り付けられた第2主部材を図9に示すC方向から視た概略図である。幾つかの実施形態では、上述したステップS103又はステップS105の少なくとも一方で、図11に示されるような鉛直方向に並んだ複数の締結ボルト7のうち、鉛直方向における上方に位置する締結ボルト7が、鉛直方向における下方に位置する締結ボルト7よりも緩く締付けられる。この場合には、スプライスプレート6は、締結ボルト7の締結力により、鉛直方向における上方が下方よりも、積層方向において第2主部材から離れるように傾斜する。このため、第1主部材3(3A)を一対のスプライスプレート6の間に挿入し易くなるので、締結作業の効率低下を抑制できる。
図12は、スプライスプレートの変形例を説明するための図であって、図11に相当する概略図である。幾つかの実施形態では、スプライスプレート6は、第2主部材4に積層される平板部63と、平板部63の上端から折れ曲がる折曲部64と、を含んでいる。折曲部64は、上方に向かうにつれて第2主部材から離れるように傾斜する傾斜面65を有している。この場合には、上述したステップS103又はステップS105の少なくとも一方で、第1主部材3(3A)を一対のスプライスプレート6の間に挿入する際に、第1主部材3(3A)が傾斜面65により案内される。よって、傾斜面65により第1主部材3(3A)を一対のスプライスプレート6の間に挿入し易くなるので、締結作業の効率低下を抑制できる。
上述した締結方法100は、図8に示されるように、ステップS107よりも後に、第1主部材3(3A)の挿通孔311(311A、311B)およびスプライスプレート6の挿通孔50(第3挿通孔51、第4挿通孔52)に、第1締結ボルト7Aおよび第2締結ボルト7Bを挿入するステップS108と、第1主部材3の挿通孔311およびスプライスプレート6の挿通孔50に挿入した第1締結ボルト7Aおよび第2締結ボルト7Bにナット部材11を螺合し、仮締めするステップS109と、第1締結ボルト7Aおよび第2締結ボルト7Bにナット部材11を本締めするステップS110と、をさらに備えている。
上述したように、上述した締結方法100は、図8に示されるように、上述した第1締結ボルト挿通ステップS102と、上述した第2締結ボルト挿通ステップS104と、を備えている。
上記の方法によれば、上述した距離D1は、上述した距離D2よりも大きく、上述した距離D3よりも小さく形成されている。つまり、図1に示されるように、第1挿通孔21の一方側部分213は、第3挿通孔51の一方側部分513よりも他方側、且つ、第3挿通孔51の他方側部分514よりも一方側に位置し、第2挿通孔22の他方側部分224は、第4挿通孔52の他方側部分524よりも一方側、且つ、第4挿通孔52の一方側部分523よりも他方側に位置する。このため、第1締結ボルト挿通ステップS102では、第1挿通孔21および第3挿通孔51に挿通される第1締結ボルト7Aが、第1挿通孔21の一方側部分213および第3挿通孔51の他方側部分514に当接又は近接する位置に配置される。また、第2締結ボルト挿通ステップS104では、第2挿通孔22および第4挿通孔52に挿通される第2締結ボルト7Bが、第2挿通孔22の他方側部分224および第4挿通孔52の一方側部分523に当接又は近接する位置に配置される。よって、図1に示されるように、仮に主部材2に対して上述した一方側に力Fが加えられたとしても、第2締結ボルト7Bが主部材2および積層部材5に対して、初期の段階から支圧力BFを付与することができる。また、仮に主部材2に対して上述した他方側に力Fが加えられたとしても、第1締結ボルト7Aが主部材2および積層部材5に対して、初期の段階から支圧力BFを付与することができる。よって、上述した締結方法100によれば、初期滑りの量を小さくすることができ、締結ボルト7(7A、7B)の支圧力BFを主部材2および積層部材5に効率的に付与することができる。
上述したように、比較例にかかる締結構造10は、積層部材5が主部材2に対して一方側又は他方側にずれて配置されると、第1締結ボルト7Aおよび第2締結ボルト7Bが拡径した状態で主部材2と積層部材5とを締結していても、初期滑りの量が大きくなる虞がある。また、初期滑りの量を小さくするためには、主部材2および積層部材5の設置位置に対する要求精度が高くなるので、締結ボルト7(7A、7B)による締結作業の効率低下を招く虞がある。
これに対して、上記の締結方法100によれば、積層部材5が主部材2に対して一方側又は他方側にずれて配置されても、第1締結ボルト7Aおよび第2締結ボルト7Bの少なくとも一方が主部材2および積層部材5に対して、初期の段階から支圧力BFを付与することができる。このため、上記の締結方法100によれば、比較例にかかる締結構造10よりも、主部材2および積層部材5の設置位置に対する要求精度を低くできるので、締結ボルト7(7A、7B)による締結作業の効率低下を抑制することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
例えば、上述した幾つかの実施形態では、例えば図6に示されるように、上述した積層部材5は、第1主部材3および第2主部材4の両方を挟み込むように配置される一対のスプライスプレート6を含んでいるが、他の幾つかの実施形態では、上述した積層部材5は、第1主部材3および第2主部材4に跨るように配置される一枚のスプライスプレート6を含むようにしてもよい。つまり、上述した締結構造1は、第1主部材3と第2主部材4とを一枚のスプライスプレート6により連結する連結構造にも適用可能である。
1 締結構造
2 主部材
3 第1主部材
4 第2主部材
5 積層部材
6 スプライスプレート
7 締結ボルト
8 頭部側締結ボルト
9 先端側締結ボルト
10 比較例の締結構造
11 ナット部材
12 高力ボルト
13 外側スプライスプレート
14 内側スプライスプレート
21 第1挿通孔
22 第2挿通孔
31 第1ウェブ
32 第1下フランジ
33 第1上フランジ
34 端面
41 第2ウェブ
42 第2下フランジ
43 第2上フランジ
44 端面
51 第3挿通孔
52 第4挿通孔
100 締結方法
BF 支圧力
F 力

Claims (10)

  1. 主部材と、前記主部材に積層される積層部材と、前記主部材と前記積層部材とを締結するための締結ボルトと、を備える締結構造であって、
    前記主部材は、第1挿通孔と、前記第1挿通孔の一方側縁よりも一方側に距離D1だけ離れた位置に他方側縁が位置し、且つ、前記第1挿通孔の他方側縁よりも前記一方側に距離D4だけ離れた位置に一方側縁が位置する第2挿通孔と、を含み、
    前記積層部材は、第3挿通孔と、前記第3挿通孔の一方側縁よりも前記一方側に距離D2だけ離れた位置に他方側縁が位置し、且つ、前記第3挿通孔の他方側縁よりも前記一方側に距離D3だけ離れた位置に一方側縁が位置する第4挿通孔と、を含み、
    前記距離D1は、前記距離D2よりも大きく、且つ、前記距離D3よりも小さく形成され、
    前記距離D4は、前記距離D3よりも大きく形成され、
    前記締結ボルトは
    第1ボルト部材及び第2ボルト部材を含み、前記第1挿通孔および前記第3挿通孔に挿通された状態で拡径可能に構成される第1締結ボルトと、
    第3ボルト部材及び第4ボルト部材を含み、前記第2挿通孔および前記第4挿通孔に挿通された状態で拡径可能に構成される第2締結ボルトと、を含み、
    前記第1ボルト部材は、前記主部材と前記積層部材とが締結された状態において、前記第1ボルト部材の軸線方向に対して傾斜する第1ボルト部材側傾斜面と、前記第1ボルト部材の前記軸線方向に沿って延在し、前記第1挿通孔の一方側の部分に当接する第1ボルト部材側外側面と、を含み、
    前記第2ボルト部材は、前記主部材と前記積層部材とが締結された状態において、前記第1ボルト部材側傾斜面と同方向に沿って傾斜して前記第1ボルト部材側傾斜面に当接する第2ボルト部材側傾斜面と、前記第1ボルト部材の前記軸線方向と平行な方向に沿って延在し、前記第3挿通孔の他方側の部分に当接する第2ボルト部材側外側面と、を含み、
    前記第3ボルト部材は、前記主部材と前記積層部材とが締結された状態において、前記第3ボルト部材の軸線方向に対して傾斜する第3ボルト部材側傾斜面と、前記第3ボルト部材の前記軸線方向に沿って延在し、前記第2挿通孔の他方側の部分に当接する第3ボルト部材側外側面と、を含み、
    前記第4ボルト部材は、前記主部材と前記積層部材とが締結された状態において、前記第3ボルト部材側傾斜面と同方向に沿って傾斜して前記第3ボルト部材側傾斜面に当接する第4ボルト部材側傾斜面と、前記第3ボルト部材の前記軸線方向と平行な方向に沿って延在し、前記第4挿通孔の一方側の部分に当接する第4ボルト部材側外側面と、を含む、
    締結構造。
  2. 主部材と、前記主部材に積層される積層部材と、前記主部材と前記積層部材とを締結するための締結ボルトと、を備える締結構造であって、
    前記主部材は、第1挿通孔と、前記第1挿通孔の一方側縁よりも一方側に距離D1だけ離れた位置に他方側縁が位置し、且つ、前記第1挿通孔の他方側縁よりも前記一方側に距離D4だけ離れた位置に一方側縁が位置する第2挿通孔と、を含み、
    前記積層部材は、第3挿通孔と、前記第3挿通孔の一方側縁よりも前記一方側に距離D2だけ離れた位置に他方側縁が位置し、且つ、前記第3挿通孔の他方側縁よりも前記一方側に距離D3だけ離れた位置に一方側縁が位置する第4挿通孔と、を含み、
    前記距離D2は、前記距離D1よりも大きく、且つ、前記距離D4よりも小さく形成され、
    前記距離D3は、前記距離D4よりも大きく形成され、
    前記締結ボルトは
    第1ボルト部材及び第2ボルト部材を含み、前記第1挿通孔および前記第3挿通孔に挿通された状態で拡径可能に構成される第1締結ボルトと、
    第3ボルト部材及び第4ボルト部材を含み、前記第2挿通孔および前記第4挿通孔に挿通された状態で拡径可能に構成される第2締結ボルトと、を含み、
    前記第1ボルト部材は、前記主部材と前記積層部材とが締結された状態において、前記第1ボルト部材の軸線方向に対して傾斜する第1ボルト部材側傾斜面と、前記第1ボルト部材の前記軸線方向に沿って延在し、前記第1挿通孔の他方側の部分に当接する第1ボルト部材側外側面と、を含み、
    前記第2ボルト部材は、前記主部材と前記積層部材とが締結された状態において、前記第1ボルト部材側傾斜面と同方向に沿って傾斜して前記第1ボルト部材側傾斜面に当接する第2ボルト部材側傾斜面と、前記第1ボルト部材の前記軸線方向と平行な方向に沿って延在し、前記第3挿通孔の一方側の部分に当接する第2ボルト部材側外側面と、を含み、
    前記第3ボルト部材は、前記主部材と前記積層部材とが締結された状態において、前記第3ボルト部材の軸線方向に対して傾斜する第3ボルト部材側傾斜面と、前記第3ボルト部材の前記軸線方向に沿って延在し、前記第2挿通孔の一方側の部分に当接する第3ボルト部材側外側面と、を含み、
    前記第4ボルト部材は、前記主部材と前記積層部材とが締結された状態において、前記第3ボルト部材側傾斜面と同方向に沿って傾斜して前記第3ボルト部材側傾斜面に当接する第4ボルト部材側傾斜面と、前記第3ボルト部材の前記軸線方向と平行な方向に沿って延在し、前記第4挿通孔の他方側の部分に当接する第4ボルト部材側外側面と、を含む、
    締結構造。
  3. 前記主部材は、第1主部材と、前記積層部材を介して前記第1主部材と連結される第2主部材と、を含む
    請求項1又は2に記載の締結構造。
  4. 前記主部材と前記積層部材とが締結された状態において、
    前記第2主部材は、前記第2主部材の延在方向における一方の端面が前記第1主部材の延在方向における一方の端面に対向して配置され、
    前記積層部材は、前記第1主部材および前記第2主部材に跨るように配置されるとともに、前記第1主部材および前記第2主部材の両方を挟み込むように配置される一対のスプライスプレートを含む
    請求項に記載の締結構造。
  5. 前記第1主部材は、
    板状の第1ウェブと、
    前記第1ウェブの下端に設けられるとともに前記第1ウェブの厚さ方向に沿って延在する第1下フランジであって、前記第2主部材と対向する側の端面が前記第1ウェブよりも前記第1主部材の前記延在方向に沿って凹んで設けられる第1下フランジと、を含み、
    前記第2主部材は、
    板状の第2ウェブと、
    前記第2ウェブの下端に設けられるとともに前記第2ウェブの厚さ方向に沿って延在する第2下フランジであって、前記第1主部材と対向する側に、前記第2ウェブよりも前記第2主部材の前記延在方向に沿って突出して設けられる突出部であって、前記第1ウェブを上に載せることが可能に構成されている突出部、を有する第2下フランジと、を含む
    請求項に記載の締結構造。
  6. 前記第1ウェブは、前記第2主部材と対向する側に設けられる第3傾斜面であって、前記第1下フランジから離れた側が前記第1下フランジに近接する側よりも前記第1主部材の前記延在方向に沿って突出するように傾斜する第3傾斜面を有し、
    前記第2ウェブは、前記第1主部材と対向する側に設けられる第4傾斜面であって、前記第2下フランジに近接する側が前記第2下フランジから離れた側よりも前記第2主部材の前記延在方向に沿って突出するように傾斜する第4傾斜面を有する
    請求項に記載の締結構造。
  7. 前記一対のスプライスプレートは、
    前記第1ウェブおよび前記第2ウェブに跨るように配置されるとともに、前記第1ウェブおよび前記第2ウェブを両面から挟み込むように配置される
    請求項又はに記載の締結構造。
  8. 前記一方側および前記他方側は、前記第1主部材の前記延在方向に沿った方向であり、
    前記第1締結ボルトおよび前記第2締結ボルトは、前記第1主部材の前記延在方向に沿って拡径可能に構成される
    請求項に記載の締結構造。
  9. 主部材と、前記主部材に積層される積層部材と、前記主部材と前記積層部材とを締結するための締結ボルトと、を備える締結構造による締結方法であって、
    前記主部材は、第1挿通孔と、前記第1挿通孔の一方側縁よりも一方側に距離D1だけ離れた位置に他方側縁が位置し、且つ、前記第1挿通孔の他方側縁よりも前記一方側に距離D4だけ離れた位置に一方側縁が位置する第2挿通孔と、を含み、
    前記積層部材は、第3挿通孔と、前記第3挿通孔の一方側縁よりも前記一方側に距離D2だけ離れた位置に他方側縁が位置し、且つ、前記第3挿通孔の他方側縁よりも前記一方側に距離D3だけ離れた位置に一方側縁が位置する第4挿通孔と、を含み、
    前記距離D1は、前記距離D2よりも大きく、且つ、前記距離D3も小さく形成され、
    前記距離D4は、前記距離D3よりも大きく形成され、
    前記締結ボルトは
    第1ボルト部材及び第2ボルト部材を含み、前記第1挿通孔および前記第3挿通孔に挿通された状態で拡径可能に構成される第1締結ボルトと、
    第3ボルト部材及び第4ボルト部材を含み、前記第2挿通孔および前記第4挿通孔に挿通された状態で拡径可能に構成される第2締結ボルトと、を含み、
    前記第1ボルト部材は、前記主部材と前記積層部材とが締結された状態において、前記第1ボルト部材の軸線方向に対して傾斜する第1ボルト部材側傾斜面と、前記第1ボルト部材の前記軸線方向に沿って延在する第1ボルト部材側外側面と、を含み、
    前記第2ボルト部材は、前記主部材と前記積層部材とが締結された状態において、前記第1ボルト部材側傾斜面と同方向に沿って傾斜して前記第1ボルト部材側傾斜面に当接する第2ボルト部材側傾斜面と、前記第1ボルト部材の前記軸線方向と平行な方向に沿って延在する第2ボルト部材側外側面と、を含み、
    前記第3ボルト部材は、前記主部材と前記積層部材とが締結された状態において、前記第3ボルト部材の軸線方向に対して傾斜する第3ボルト部材側傾斜面と、前記第3ボルト部材の前記軸線方向に沿って延在する第3ボルト部材側外側面と、を含み、
    前記第4ボルト部材は、前記主部材と前記積層部材とが締結された状態において、前記第3ボルト部材側傾斜面と同方向に沿って傾斜して前記第3ボルト部材側傾斜面に当接する第4ボルト部材側傾斜面と、前記第3ボルト部材の前記軸線方向と平行な方向に沿って延在する第4ボルト部材側外側面と、を含み、
    前記締結構造による締結方法は、
    前記第1締結ボルトを前記第1挿通孔および前記第3挿通孔に挿通させ、前記第1挿通孔の一方側の部分に前記第1ボルト部材側外側面を当接させるとともに前記第3挿通孔の他方側の部分に前記第2ボルト部材側外側面を当接させる第1締結ボルト挿通ステップと、
    前記第2締結ボルトを前記第2挿通孔および前記第4挿通孔に挿通させ、前記第2挿通孔の他方側の部分に前記第3ボルト部材側外側面を当接させるとともに前記第4挿通孔の一方側の部分に前記第4ボルト部材側外側面を当接させる第2締結ボルト挿通ステップと、を備える
    締結構造による締結方法。
  10. 主部材と、前記主部材に積層される積層部材と、前記主部材と前記積層部材とを締結するための締結ボルトと、を備える締結構造による締結方法であって、
    前記主部材は、第1挿通孔と、前記第1挿通孔の一方側縁よりも一方側に距離D1だけ離れた位置に他方側縁が位置し、且つ、前記第1挿通孔の他方側縁よりも前記一方側に距離D4だけ離れた位置に一方側縁が位置する第2挿通孔と、を含み、
    前記積層部材は、第3挿通孔と、前記第3挿通孔の一方側縁よりも前記一方側に距離D2だけ離れた位置に他方側縁が位置し、且つ、前記第3挿通孔の他方側縁よりも前記一方側に距離D3だけ離れた位置に一方側縁が位置する第4挿通孔と、を含み、
    前記距離D2は、前記距離D1よりも大きく、且つ、前記距離D4よりも小さく形成され、
    前記距離D3は、前記距離D4よりも大きく形成され、
    前記締結ボルトは
    第1ボルト部材及び第2ボルト部材を含み、前記第1挿通孔および前記第3挿通孔に挿通された状態で拡径可能に構成される第1締結ボルトと、
    第3ボルト部材及び第4ボルト部材を含み、前記第2挿通孔および前記第4挿通孔に挿通された状態で拡径可能に構成される第2締結ボルトと、を含み、
    前記第1ボルト部材は、前記主部材と前記積層部材とが締結された状態において、前記第1ボルト部材の軸線方向に対して傾斜する第1ボルト部材側傾斜面と、前記第1ボルト部材の前記軸線方向に沿って延在する第1ボルト部材側外側面と、を含み、
    前記第2ボルト部材は、前記主部材と前記積層部材とが締結された状態において、前記第1ボルト部材側傾斜面と同方向に沿って傾斜して前記第1ボルト部材側傾斜面に当接する第2ボルト部材側傾斜面と、前記第1ボルト部材の前記軸線方向と平行な方向に沿って延在する第2ボルト部材側外側面と、を含み、
    前記第3ボルト部材は、前記主部材と前記積層部材とが締結された状態において、前記第3ボルト部材の軸線方向に対して傾斜する第3ボルト部材側傾斜面と、前記第3ボルト部材の前記軸線方向に沿って延在する第3ボルト部材側外側面と、を含み、
    前記第4ボルト部材は、前記主部材と前記積層部材とが締結された状態において、前記第3ボルト部材側傾斜面と同方向に沿って傾斜して前記第3ボルト部材側傾斜面に当接する第4ボルト部材側傾斜面と、前記第3ボルト部材の前記軸線方向と平行な方向に沿って延在する第4ボルト部材側外側面と、を含み、
    前記締結構造による締結方法は、
    前記第1締結ボルトを前記第1挿通孔および前記第3挿通孔に挿通させ、前記第1挿通孔の他方側の部分に前記第1ボルト部材側外側面を当接させるとともに前記第3挿通孔の一方側の部分に前記第2ボルト部材側外側面を当接させる第1締結ボルト挿通ステップと、
    前記第2締結ボルトを前記第2挿通孔および前記第4挿通孔に挿通させ、前記第2挿通孔の一方側の部分に前記第3ボルト部材側外側面を当接させるとともに前記第4挿通孔の他方側の部分に前記第4ボルト部材側外側面を当接させる第2締結ボルト挿通ステップと、を備える
    締結構造による締結方法
JP2019151119A 2019-08-21 2019-08-21 締結構造、および締結構造による締結方法 Active JP7316878B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019151119A JP7316878B2 (ja) 2019-08-21 2019-08-21 締結構造、および締結構造による締結方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019151119A JP7316878B2 (ja) 2019-08-21 2019-08-21 締結構造、および締結構造による締結方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2021032282A JP2021032282A (ja) 2021-03-01
JP2021032282A5 JP2021032282A5 (ja) 2022-07-08
JP7316878B2 true JP7316878B2 (ja) 2023-07-28

Family

ID=74677121

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019151119A Active JP7316878B2 (ja) 2019-08-21 2019-08-21 締結構造、および締結構造による締結方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7316878B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7330815B2 (ja) * 2019-08-21 2023-08-22 前田建設工業株式会社 貫通孔位置合わせ治具、及び貫通孔位置合わせ方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001248115A (ja) 2000-03-02 2001-09-14 Kyobashi Kogyo Kk 補強板を用いた橋梁の補強方法
JP2003096908A (ja) 2001-09-20 2003-04-03 Kawasaki Heavy Ind Ltd 鉄骨梁部材の継手構造及び継手連結方法
JP2012127165A (ja) 2010-12-17 2012-07-05 Takenaka Komuten Co Ltd 鋼材の接合構造
JP2018178555A (ja) 2017-04-14 2018-11-15 川田工業株式会社 鋼構造物における垂直接合部の補修補強方法、及び、垂直接合部用補強材
JP2019060440A (ja) 2017-09-27 2019-04-18 大和ハウス工業株式会社 締結部材及び締結方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5998908A (ja) * 1982-11-30 1984-06-07 三井造船株式会社 橋梁用タワ−の製造方法
JPS60112509U (ja) * 1983-12-30 1985-07-30 三菱重工業株式会社 梁継手
JP3909445B2 (ja) * 1996-08-28 2007-04-25 株式会社ビーエムシー 板材の補強方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001248115A (ja) 2000-03-02 2001-09-14 Kyobashi Kogyo Kk 補強板を用いた橋梁の補強方法
JP2003096908A (ja) 2001-09-20 2003-04-03 Kawasaki Heavy Ind Ltd 鉄骨梁部材の継手構造及び継手連結方法
JP2012127165A (ja) 2010-12-17 2012-07-05 Takenaka Komuten Co Ltd 鋼材の接合構造
JP2018178555A (ja) 2017-04-14 2018-11-15 川田工業株式会社 鋼構造物における垂直接合部の補修補強方法、及び、垂直接合部用補強材
JP2019060440A (ja) 2017-09-27 2019-04-18 大和ハウス工業株式会社 締結部材及び締結方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
玉井宏章、桐山尚大,複半月充填ボルト支圧接合法について 接合部の基本特性,日本建築学会構造系論文集,第80巻・第709号,日本,日本建築学会,2015年03月30日,511~518頁,https://www.jstage.jst.go.jp/article/aijs/80/709/80_511/_pdf/-char/ja,本願引用文献

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021032282A (ja) 2021-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9151307B2 (en) Assembly joined by a flow drill screw
JP3577587B2 (ja) 剪断リングを利用した鋼材の接合構造並びにその鋼材の接合工法
AU2017225044B2 (en) Rotary electric rotor and method of manufacturing rotary electric rotor
JP4253352B2 (ja) 結合構造及びリベット
US20070258788A1 (en) Pierce nut and use thereof
JPWO2008023448A1 (ja) 金属板の結合構造
JP7316878B2 (ja) 締結構造、および締結構造による締結方法
JP2007321488A (ja) セグメントの継手構造
KR20190031933A (ko) 셀프 피어싱 클린칭 너트
JP7295385B2 (ja) 接合構造
WO2009125559A1 (ja) 分割型継手のパイプ接続強度増強構造
JP5885110B2 (ja) 杭の継手部構造
JP4441814B2 (ja) 部材間継手
JP2008038367A (ja) 解体自在型柱・梁接合部
JP6852866B2 (ja) 取付補助具及び伸縮装置
JP2022031213A (ja) 接合構造およびボルト
TWI787516B (zh) 活用外螺紋部之不完整螺紋部的接頭
JP6418824B2 (ja) 接合構造
JP2007056555A (ja) 部材間継手
JP7487868B2 (ja) 鋼材接合構造
JP6344225B2 (ja) 鋼管杭の継手構造
JP2010014233A (ja) 支圧ボルト接合構造及び支圧接合部材
JP7471996B2 (ja) 外ダイヤフラム用鋼片、柱梁接合構造および柱梁接合方法
JP7003744B2 (ja) 建築用柱材および柱端部接合構造
JP2008188666A (ja) 部材接合構造

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220628

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220628

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230404

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230525

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230704

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230718

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7316878

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150