本発明の第1実施例による液体レンズは、伝導性液体と非伝導性液体を収容するキャビティが形成されたコアプレートと、前記コアプレートに配置され、前記伝導性液体と電気的に連結された電極部と、前記電極部に配置され、前記非伝導性液体の接触を遮断する絶縁部と、前記電極部に印加される電圧を制御する制御部とを含み、前記電極部は、電磁気的に相互作用して前記伝導性液体と前記非伝導性液体間の界面を変化させる第1電極及び第2電極を含み、前記第1電極は、光軸を中心に円周方向に沿って順次配置される複数の電極セクターを含み、前記制御部は前記複数の電極セクターに印加される電圧を順次制御することができる。
発明の実施のための形態
以下、本発明の一部の実施例を例示的な図面に基づいて説明する。各図の構成要素に参照符号を記載するにあたり、同じ構成要素に対してはたとえ相異なる図に示されていてもできるだけ同じ符号で表示する。また、本発明の実施例の説明において、関連した公知の構成又は機能についての具体的な説明が本発明の実施例の理解を妨げると判断される場合にはその詳細な説明は省略する。
また、本発明の実施例の構成要素の説明で、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使うことができる。このような用語はその構成要素を他の構成要素と区別するためのものであるだけ、その用語によって当該構成要素の本質、順番又は手順などが限定されない。ある構成要素が他の構成要素に“連結”、“結合”又は“接続”されると記載された場合、その構成要素は他の構成要素に直接的に連結、結合又は接続されることができるが、その構成要素と他の構成要素の間にさらに他の構成要素が“連結”、“結合”又は“接続”されることもできると理解されなければならないであろう。
実施例は多様な変更を加えることができ、さまざまな形態を有することができるが、特定の実施例を図面に例示し本文に詳細に説明しようとする。しかし、これは実施例を特定の開示形態に限定しようとするものではなく、実施例の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むものに理解されなければならない。
“第1”、“第2”などの用語は多様な構成要素を説明するのに使えるが、前記構成要素は前記用語によって限定されてはいけない。前記用語は一構成要素を他の構成要素から区別する目的のみで使われる。また、実施例の構成及び作用を考慮して特別に定義された用語は実施例を説明するためのものであるだけ、実施例の範囲を限定するものではない。
実施例の説明において、各要素(element)の“上又は下(on or under)”に形成されるものとして記載される場合、上又は下(on or under)は二つの要素(element)が互いに直接(directly)接触するかあるいは一つ以上の他の要素(element)が前記二つの要素(element)の間に配置されて(indirectly)形成されるものを全て含む。また“上又は下(on or under)”と表現される場合、一つの要素(element)を基準に上方だけでなく下方の意味も含むことができる。
また、以下に使われる“上/上部/上の”及び“下/下部/下の”などの関係的用語は、そのような実体又は要素間のある物理的又は論理的関係又は手順を必ず要求するか内包しなく、ある一つの実体又は要素を他の実体又は要素と区別するためにのみ用いることもできる。
以下で使われる“光軸方向”は、レンズモジュールの光軸方向と定義する。一方、“光軸方向”は上下方向、z軸方向などと混用することができる。
以下で使われる、“上下方向”は図面に表示されたz軸方向であり得る。この場合、z軸の矢印方向は“上側方向”を示すことができる。また、“前後方向”は図面に表示されたx軸方向であり得る。この場合、x軸の矢印方向は“前方”を示すことができる。また、“左右方向”は図面に表示されたy軸方向であり得る。この場合、y軸の矢印方向は“右側”を示すことができる。
以下で使われる、“オートフォーカス機能”は、カメラモジュール1000において、液体レンズ400の駆動によって界面の曲率が変化して被写体に対する焦点を合わせる駆動と定義することができる。一方、“オートフォーカス機能”は”AF(Auto Focus)駆動”と混用することができる。
以下では、本実施例による光学機器を説明する。
光学機器は、携帯電話、ポータブルフォン、スマートフォン(smart phone)、携帯用スマート機器、デジタルカメラ、ノートブック型パソコン(laptop computer)、デジタル端末機、PDA(Personal Digital Assistants)、PMP(Portable Multimedia Player)、ナビゲーションなどであってもよい。ただ、これに制限されるものではなく、映像又は写真を撮影するためのどの装置でも可能である。
光学機器は、本体(図示せず)、ディスプレイ部(図示せず)及びカメラモジュール1000を含むことができる。
本体は光学機器の外観をなすことができる。本体は、一例として直方体形状を有することができる。ただ、これに制限されるものではない。変形例として、本体は少なくとも一部が丸く形成されることができる。本体はカメラモジュール1000を収容することができる。本体の一面にはディスプレイ部が配置されることができる。
カメラモジュール1000は本体に配置されることができる。カメラモジュール1000は本体の一面に配置されることができる。カメラモジュール1000は少なくとも一部が本体の内部に収容されることができる。カメラモジュール1000は被写体を撮影することができる。
ディスプレイ部は本体に配置されることができる。ディスプレイ部は本体の一面に配置されることができる。すなわち、ディスプレイ部はカメラモジュール1000と同一面に配置されることができる。もしくは、ディスプレイ部は本体の一面と違う面に配置されることができる。ディスプレイ部はカメラモジュール1000が配置された面の対向側に位置する面に配置されることができる。ディスプレイ部はカメラモジュール1000で撮影したイメージ又は映像を出力することができる。
以下では本実施例のカメラモジュール1000の構成を図面に基づいて説明する。図1は本実施例のカメラモジュールを示した斜視図、図2は本実施例のカメラモジュールを示した分解斜視図、図3は本実施例のレンズホルダーを示した斜視図、図4は本実施例のレンズホルダーにレンズモジュールが収容されることを示した概念図、図5は電気湿潤(electrowetting)現象を示した概念図、図6は本実施例の本実施例の液体レンズを示した分解斜視図、図7は第1及び第2基板を除いた本実施例の液体レンズを示した断面図である。
本実施例のカメラモジュール1000はAF駆動用カメラモジュールであってもよい。したがって、カメラモジュール1000は“AFカメラモジュール”と言える。
カメラモジュール1000は、ケース100、レンズホルダー200、レンズモジュール300、液体レンズ400、メイン基板500、イメージセンサー、赤外線フィルター(図示せず)及び制御部(図示せず)を含むことができる。ただ、カメラモジュール1000において、ケース100、レンズホルダー200、レンズモジュール300、メイン基板500、イメージセンサー、赤外線フィルター(図示せず)及び制御部(図示せず)のいずれか一つ以上が省略又は変更されることができる。また、制御部は液体レンズ400又はカメラモジュール1000に含まれて構成されることができる。
ケース100はカメラモジュール1000の外観をなすことができる。ケース100は下部が開放した六面体形状であってもよい。ただ、これに制限されるものではない。ケース100は非磁性体からなって外部の衝撃から内部の電子部品を保護することができる。これとは違い、ケース100は金属の板材からなることができる。この場合、ケース100は電磁妨害雑音(EMI、electromagnetic interference)を遮断することができる。ケース100のこのような特徴のため、ケース100は“EMIシールドカン”とも呼ばれることができる。すなわち、ケース100は、カメラモジュール1000の外部で発生する電波がケース100の内側に流入することを遮断することができる。また、ケース100は、ケース100の内部で発生した電波がケース100の外部に放出されることを遮断することができる。ただ、ケース100の素材が金属板材に制限されるものではない。
ケース100は、上板110と複数の測板120を含むことができる。ケース100は上板110と上板110のそれぞれの辺から下方に延びた複数の測板120を含むことができる。ケース100の上板110と測板120は一体に形成されることができる。ケース100の内部にはレンズホルダー200を収容することができる。この場合、ケース100の内側面とレンズホルダー200の外側面は接着などによって結合されることができる。また、ケース100の測板120の下部は、レンズホルダー200の下部に形成されている段差部によって支持されることができる。
ケース100の上板110はプレート状であってもよい。上板110の各辺には下方に延びた複数の測板120が位置することができる。上板110の中央には透過窓111が位置することができる。透過窓111は上板110の中央に形成されている円形のホールであってもよい。透過窓111は光軸上に整列されて配置されることができる。したがって、透過窓111を通して、被写体で反射された外部光がレンズモジュール300に照射されることができる。
レンズホルダー200はケース100の内部に収容されることができる。レンズホルダー200はブロック形態のプラスチック射出物であってもよい。レンズホルダー200はホール成形によって製作されることができる。したがって、レンズホルダー200の中央には収容ホール210が形成されることができる。収容ホール210はレンズホルダー200を貫通することができる。したがって、レンズホルダー200の上部と下部は開放することができる。収容ホール210は光軸方向に形成されることができる。収容ホール210は光軸上に整列されて形成されることができる。その結果、透過窓111と収容ホール210はいずれも光軸上に整列されて配置されることができる。収容ホール210にはレンズモジュール300と液体レンズ400を収容することができる。したがって、透過窓111を通過した外部光は、レンズモジュール300と液体レンズ400に照射されることができる。レンズモジュール300と液体レンズ400に照射された光はレンズモジュール300と液体レンズ400を透過することができる。後述するが、レンズモジュール300は複数のレンズを含むことができる。この場合、液体レンズ400は複数のレンズの最上部に位置(add-on type)するか中間(add-in type)に位置するか最下部(add-below type)に位置することができる。本実施例では、液体レンズ400が、レンズモジュール300の複数のレンズの中間に挿入(add-in type)された場合を例として説明する。その結果、収容ホール210は、位置によって、上部ホール211、中間ホール212及び下部ホール213に区分されることができる。上部ホール211と下部ホール213にレンズモジュール300のレンズを収容することができ、中間ホール212に液体レンズ400を収容することができる。
レンズホルダー200の前方側面には液体レンズ400を挿入するための挿入ホール220が形成されることができる。挿入ホール220はレンズホルダー200の前方側面から中央に延びた形態であってもよい。したがって、挿入ホール220は中間ホール212に連結されることができる。その結果、液体レンズ400は挿入ホール220を通して挿入されて中間ホール212に装着されることができる。また、レンズホルダー200の前方側面には、後述する液体レンズ400の第1連結基板412と第2連結基板472を収容するためのガイドホール230が形成されることができる。ガイドホール230は挿入ホール220の前方端部から下方に延びることができる。ガイドホール230はレンズホルダー200の下端部まで延びることができる。第1及び第2連結基板412、472はガイドホール230によってガイドされることができる。したがって、第1及び第2連結基板412、472は中間ホール212からレンズホルダー200の下端部まで延びて配置されることができる。その結果、第1及び第2連結基板412、472はレンズホルダー200の下部に配置されたメイン基板500と電気的に連結され、液体レンズ400に電気を供給することができる。
図4に示すように、レンズモジュール300の上部レンズ群310は収容ホール210の下端の開口を通して上部ホール211に装着することができる。すなわち、上部レンズ群310は下部ホール213と中間ホール212を順に経て上部ホール211に装着されることができる。上部レンズ群310が装着された後、挿入ホール220を通して液体レンズ400がレンズホルダー200に挿入されることができる。この場合、液体レンズ400はレンズホルダー200の前方から後方に挿入されて中間ホール212に装着することができる。液体レンズ400が装着された後、レンズモジュール300の下部レンズ群320が収容ホール210の下端の開口を通して下部ホール213に装着されることができる。上述した過程によってレンズホルダー200には、上部レンズ群310、液体レンズ400及び下部レンズ群320が収容されることができる。
液体レンズ400を側面で挿入する理由は、液体レンズ400の水平断面積が上下部レンズ群310、320の水平断面積より大きいからである。したがって、液体レンズ400が収容ホール210の下端開口を通して中間ホール212に装着されるためには、下部ホール213の水平断面積が液体レンズ400の水平断面積より大きくなければならない。その結果、下部ホール213に、液体レンズ400の水平断面積より小さい水平断面積を有する下部レンズ群320を収容することができない。この場合、下部ホール213に下部レンズ群320を収容するためには、下部レンズ群320を別途のレンズホルダーに収容した後、別途のレンズホルダーを下部ホール213に挿入しなければならない。しかし、このような組立工程は、部品数の増加によって製造コストが上昇し、工程が複雑になって不良率が増加することになる問題点がある。特に、元のレンズホルダー200に収容される上部レンズ群310及び液体レンズ400と別途のレンズホルダーに収容される下部レンズ群320の光軸がずれる問題が発生することがある。これに対し、本実施例の液体レンズ400の側面挿入構造によれば、単一レンズホルダー200に上下部レンズ群310、320と液体レンズ400の全てが収容されることができるので、このような問題点が発生しない。
レンズモジュール300はレンズホルダー200に収容されることができる。レンズモジュール300では透過窓111を通過した光が透過されることができる。レンズモジュール300を透過した光はイメージセンサーに照射されることができる。レンズモジュール300は一つ以上のレンズを含むことができる。レンズモジュール300は複数のレンズを含むことができる。この場合、レンズモジュール300を構成する複数のレンズは光軸上に整列されることができる。したがって、レンズモジュール300は単一光軸を有することができる。レンズモジュール300は上部レンズ群310及び下部レンズ群320を含むことができる。上部レンズ群310は一つ以上のレンズを含むことができる。上部レンズ群310は複数のレンズを含むことができる。上部レンズ群310は上部ホール211に収容されることができる。上部レンズ群310のレンズと上部ホール211は螺合されるか接着されることができる。上部レンズ群310は液体レンズ400の上部に配置されることができる。この場合、上部レンズ群310の最下部レンズの下面は液体レンズ400の上面と接することができる。下部レンズ群320は複数のレンズを含むことができる。下部レンズ群320は下部ホール213に収容されることができる。下部レンズ群320のレンズと下部ホール213は螺合されるか接着されることができる。下部レンズ群320は液体レンズ400の下部に配置されることができる。この場合、下部レンズ群320の最上部レンズの上面は液体レンズ400の下面と接することができる。
液体レンズ400はレンズホルダー200に収容されることができる。液体レンズ400は中間ホール212に収容されることができる。液体レンズ400は中間ホール212に接着されて収容されることができる。液体レンズ400は上部レンズ群310と下部レンズ群320の間に挿入(add-in type)されることができる。この場合、液体レンズ400は、挿入ホール220を通してレンズホルダー200の前方に配置された側面から挿入されることができる。すなわち、液体レンズ400は前方から後方に挿入されて中間ホール212に収容されることができる。したがって、外部光は、上部レンズ群310、液体レンズ400及び下部レンズ群320を順次透過することができる。ただ、液体レンズ400の配置がこれに限定されるものではない。上述したように、光学的設計によって、液体レンズ400はレンズモジュール300の上部(add-on type)又はレンズモジュール300の下部(add-below type)に配置されることもできる。液体レンズ400はレンズモジュール300とともにカメラモジュール1000のレンズ群を構成することができる。したがって、液体レンズ400はレンズモジュール300と光軸上に整列されて配置されることができる。液体レンズ400はメイン基板500と電気的に連結されることができる。液体レンズ400はメイン基板500に実装された制御部と電気的に連結されることができる。したがって、制御部は液体レンズ400の構成要素であってもよい。制御部は液体レンズ400に印加される電圧を制御することができる。制御部は液体レンズ400に印加される“単位電圧”の強度及び“単位電圧”が印加される電極セクターを制御することができる。
液体レンズ400は電気湿潤(electrowetting)現象によって駆動されることができる。以下、図5を参照して、電気湿潤(electrowetting)現象について説明する。誘電体プレート4の上部に伝導性液滴1を落とせば、実線Aのような球形を成すことになる。その後、誘電体プレート4の下に配置される第1電極2と伝導性液滴1と連結された第2電極2に電圧を印加すれば実線Bのように伝導性液滴1と誘電体プレート4の上面の接触角が変化する現象が起こる。このような現象を電気湿潤現象と言う。仮に、誘電体プレート4の介在なしに伝導性液滴1と第1電極3が電気的に連結されれば、電気分解現象によって伝導性液滴1が分解することがあることを留意しなければならない。上述した電気湿潤現象によって、液体レンズ400では伝導性液体と非伝導性液体間の界面の曲率又は傾きが変化する。また、本実施例のカメラモジュールは、液体レンズ400の電気湿潤現象によって、界面の曲率を変化させてAF機能をすることができる。
液体レンズ400は、図6に示すように、基板とプレートが積層されて蒸着された形態であってもよい。液体レンズ400は、第1基板410、上部カバープレート420、コアプレート430、電極部440、絶縁部450、下部カバープレート460及び第2基板470を含むことができる。
第1基板410は液体レンズ400の最上部に配置されることができる。第1基板410は上部カバープレート420上に配置されることができる。第1基板410は後述する第1電極441と電気的に連結されることができる。第1基板410はメイン基板500と電気的に連結されることができる。第1基板410はメイン基板500に実装された制御部と電気的に連結されることができる。すなわち、第1基板410は第1電極441と制御部を電気的に連結されることができる。その結果、第1電極441は制御部によって電気的に制御されることができる。第1基板410は第1電極基板411及び第1連結基板412を含むことができる。
第1電極基板411はPCB(Printed Circuit Board)であってもよい。第1電極基板411はプレート状であってもよい。第1電極基板411は上部カバープレート420上に配置されることができる。この場合、第1電極基板411の下面と上部カバープレート420の上面は接することができる。第1電極基板411の四つの角部のそれぞれは、これに対応する上部カバープレート420の四つの角部に形成されている溝を通して後述する第1電極441の第1、第2、第3及び第4電極セクター441-1、441-2、441-3、441-4のそれぞれと電気的に連結されることができる。このために、四つの伝導性エポキシ又は電極パッドなどが第1電極基板411と第1、第2、第3及び第4電極セクター441-1、441-2、441-3、441-4の間に介在されることができる。第1電極基板411の前方部分は第1連結基板412と電気的に連結されることができる。この場合、第1電極基板411と第1連結基板412はソルダリングされることができる。第1電極基板411は第1連結基板412によってメイン基板500と電気的に連結されることができる。この場合、第1電極基板411はメイン基板500に実装された制御部と電気的に連結されることができる。したがって、制御部は、第1電極基板411を通して、“単位電圧”を第1、第2、第3及び第4電極セクター441-1、441-2、441-3、441-4のそれぞれに印加することができる。すなわち、制御部は第1、第2、第3及び第4電極セクター441-1、441-2、441-3、441-4に印加される電圧を制御することができる。第1電極基板411の中央(レンズモジュールの光軸上に整列された地点)には液体レンズ400が挿入される方向(前方から後方)に延びた第1基板ホール411-1が形成されることができる。したがって、上部レンズ群310を透過した光は第1基板ホール411-1を通して上部カバープレート420に照射されることができる。また、第1基板ホール411-1は液体レンズ400が挿入される方向に延びているので、液体レンズ400の挿入時、第1電極基板411と上部レンズ群310の下部間の摩擦を避けることができる。
第1連結基板412はFPCB(Flexible Printed Circuit Board)であってもよい。第1連結基板412は第1電極基板411の前方部分から下方に延びた形態であってもよい。この場合、第1連結基板412はレンズホルダー200のガイドホール230に収容されて下方に延びることができる。その結果、第1連結基板412と第1電極基板411が連結される部分にはラウンド部が形成されることができる。第1連結基板412の下部はメイン基板500と電気的に連結されることができる。この場合、第1連結基板412の下部はメイン基板500にソルダリングされることができる。また、第1連結基板412の下部は制御部と電気的に連結されることができる。
上部カバープレート420は第1電極基板411とコアプレート430の間に配置されることができる。すなわち、上部カバープレート420は第1電極基板411の下に配置されることができ、コアプレート430上に配置されることができる。この場合、上部カバープレート420の上面は第1電極基板411の下面と接することができる。また、上部カバープレート420の下面はコアプレート430の上面と接することができる。その結果、上部カバープレート420は後述するコアプレート430に形成されたキャビティ431の上部を閉鎖することができる。上部カバープレート420は絶縁性透明基板であってもよい。一例として、上部カバープレート420はガラス基板であってもよい。したがって、第1基板ホール411-1を透過した光は上部カバープレート420を透過することができる。上部カバープレート420の四つの角部には、内側に切欠された溝が形成されることができる。上部カバープレート420の四つの角部に形成された溝を通して、第1電極基板411の四つの角部のそれぞれと第1、第2、第3及び第4電極セクター441-1、441-2、441-3、441-4のそれぞれは電気的に連結されることができる。第1電極基板411の四つの角部のそれぞれと第1、第2、第3及び第4電極セクター441-1、441-2、441-3、441-4のそれぞれを電気的に連結するために、伝導性エポキシ又は電極パッドが、上部カバープレート420の四つの角部のそれぞれに形成された溝に介在されることができる。上部カバープレート420の下面中央にはカバープレート凹部421が形成されることができる。したがって、後述するコアプレート430のキャビティ431の上部に収容された伝導性液体L1の一部はカバープレート凹部421に収容されることができる。
コアプレート430は上部カバープレート420と下部カバープレート460の間に配置されることができる。すなわち、コアプレート430は上部カバープレート420の下に配置されることができ、下部カバープレート460上に配置されることができる。この場合、コアプレート430の上面は上部カバープレート420の下面と接することができる。また、コアプレート430の下面は下部カバープレート460の上面と接することができる。コアプレート430の中央(レンズモジュールの光軸上に整列された地点)には、上下部が開放し、伝導性液体L1と非伝導性液体L2が収容されたキャビティ431が形成されることができる。キャビティ431は上部に行くほど垂直断面積が増加する中空の円筒形態であってもよい。すなわち、キャビティ431は上部に行くほど垂直断面積が増加するテーパー状であってもよい。キャビティ431の中心軸とレンズモジュール300の光軸は整列されることができる。キャビティ431の上部開口は、上部カバープレート420によって閉鎖されることができる。キャビティ431の下部開口は、下部カバープレート460によって閉鎖されることができる。したがって、伝導性液体L1と非伝導性液体L2はキャビティ431に収容されることができる。
コアプレート430には電極部440が配置されることができる。電極部440はコアプレート430の表面にコーティングされることができる。電極部440はコアプレート430の表面にパターニング(pattening)されたパターン電極(patternel ectlode)であってもよい。電極部440は伝導性液体L1と接することができる。したがって、電極部440は伝導性液体L1と電気的に連結されることができる。すなわち、電極部440は伝導性液体L1と電気的に作用することができる。電極部440と非伝導性液体L2の間には絶縁部450が介在されることができる。その結果、電極部440と非伝導性液体L2の接触は遮断することができる。電極部440は第1及び第2電極基板411、471を通してメイン基板500の制御部と電気的に連結されることができる。この場合、制御部は、電極部440に印加される電圧を制御することができる。
電極部440は電磁気的に相互作用して伝導性液体L1と非伝導性液体L2間の界面Iを変化させる第1電極441と第2電極442を含むことができる。第1電極441と第2電極442は互いに離隔して配置されることができる。すなわち、第1電極441と第2電極442は互いに断絶されてコアプレート430にコーティングされることができる。この場合、第1電極441は、コアプレート430の上面に配置されることができる。より詳細に、第1電極441はコアプレート430の上面外側に配置されることができる。第2電極442は、コアプレート430の上面と下面及びキャビティ431の内側面に配置されることができる。より詳細に、第2電極442はコアプレート430の上面内側に配置されることができる。また、第2電極442はキャビティ431の内側面に配置されることができる。また、第2電極442はコアプレート430の底面に配置されることができる。この場合、コアプレート430の上面及び下面とキャビティ431に配置された第2電極442は一体に連結されて配置されることができる。コアプレート430の上面には第1及び第2電極441、442を断絶させる断絶部443が形成されることができる。断絶部443は環形に形成され、コアプレート430の上面でキャビティ431と同心上にキャビティ431の放射状外側に配置されることができる。コアプレート430の上面で断絶部443の外側には第1電極441が配置され、断絶部443の内側には第2電極442が配置されることができる。
第1電極441は複数の電極セクターを含むことができる。本実施例では、第1電極441が四つの電極セクターを含む場合を例として説明する。第1電極441は第1、第2、第3及び第4電極セクター441-1、441-2、441-3、441-4を含むことができる。第1電極441はレンズモジュール300の光軸を中心に円周方向に沿って順次配置される第1、第2、第3及び第4電極セクター441-1、441-2、441-3、441-4を含むことができる。例えば、第1電極441は、キャビティ431の中心軸を中心に前方右側から反時計方向に順次配置される第1電極セクター441-1、第2電極セクター441-2、第3電極セクター441-3及び第4電極セクター441-4を含むことができる。すなわち、コアプレート430を4四分面に分割すれば、前方右側には第1電極セクター441-1が配置され、前方左側には第2電極セクター441-2が配置され、後方左側には第3電極セクター441-3が配置され、後方右側には第4電極セクター441-4が配置されることができる。これを他に表現すれば、コアプレート430の前方右側には第1電極セクター441-1が配置されることができ、第1電極セクター441-1と光軸を基準に対称方向に第3電極セクター441-3が配置されることができ、円周方向に第1及び第3電極セクター441-1、441-3の間に第2電極セクター441-2が配置されることができ、第2電極セクター441-2と光軸を基準に対称方向に第4電極セクター441-4が配置されることができる。
第1電極セクター441-1は後述する第2電極442の第5電極セクター442-1と対応して配置されることができる。第1電極セクター441-1は第5電極セクター442-1と電磁気的に相互作用することができる。第2電極セクター441-2は後述する第2電極442の第6電極セクター442-2と対応して配置されることができる。第2電極セクター441-2は第6電極セクター442-2と電磁気的に相互作用することができる。第3電極セクター441-3は後述する第2電極442の第7電極セクター442-3と対応して配置されることができる。第3電極セクター441-3は第7電極セクター442-3と電磁気的に相互作用することができる。第4電極セクター441-4は後述する第2電極442の第8電極セクター442-4と対応して配置されることができる。第4電極セクター441-4は第8電極セクター442-4と電磁気的に相互作用することができる。
第1電極セクター441-1は上部カバープレート420の前方右側の角部に形成された溝を通して第1電極基板411の前方右側の角部と電気的に連結されることができる。第2電極セクター441-2は上部カバープレート420の前方左側の角部に形成された溝を通して第1電極基板411の前方左側の角部と電気的に連結されることができる。第3電極セクター441-3は上部カバープレート420の後方左側の角部に形成された溝を通して第1電極基板411の後方左側の角部と電気的に連結されることができる。第4電極セクター441-4は上部カバープレート420の後方右側の角部に形成された溝を通して第1電極基板411の後方右側の角部と電気的に連結されることができる。第1、第2、第3及び第4電極セクター441-1、441-2、441-3、441-4と第1電極基板411を電気的に連結するために、伝導性エポキシ又は電極パッドが使われることができる。制御部は、第1連結基板412と第1電極基板411を通して第1、第2、第3及び第4電極セクター441-1、441-2、441-3、441-4に印加される電圧を個別的に制御することができる。
第2電極442は複数の電極セクターを含むことができる。本実施例では、第2電極442が四つの電極セクターを含む場合を例として説明する。第2電極442は、第5、第6、第7及び第8電極セクター442-1、442-2、442-3、442-4を含むことができる。第2電極442はレンズモジュール300の光軸を中心に円周方向に沿って順次配置される第5、第6、第7及び第8電極セクター442-1、442-2、442-3、442-4を含むことができる。例えば、第2電極442は、キャビティ431の中心軸を中心に前方右側から反時計方向に順次配置される第5電極セクター442-1、第6電極セクター442-2、第7電極セクター442-3及び第8電極セクター442-4を含むことができる。すなわち、コアプレート430を4四分面に分割すれば、前方右側には第5電極セクター442-1が配置され、前方左側には第6電極セクター442-2が配置され、後方左側には第7電極セクター442-3が配置され、後方右側には第8電極セクター442-4が配置されることができる。これを他に表現すれば、コアプレート430の前方右側には第5電極セクター442-1が配置されることができ、第5電極セクター442-1と光軸を基準に対称方向に第7電極セクター442-3が配置されることができ、円周方向に第5及び第7電極セクター442-1、442-3の間に第6電極セクター442-2が配置されることができ、第6電極セクター442-2と光軸を基準に対称方向に第8電極セクター442-4が配置されることができる。
第5電極セクター442-1は第1電極441の第1電極セクター441-1と対応して配置されることができる。第5電極セクター442-1は第1電極セクター441-1と電磁気的に相互作用することができる。第6電極セクター442-2は第1電極441の第2電極セクター441-2と対応して配置されることができる。第6電極セクター442-2は第2電極セクター441-2と電磁気的に相互作用することができる。第7電極セクター442-3は第1電極441の第3電極セクター441-3と対応して配置されることができる。第7電極セクター442-3は第3電極セクター441-3と電磁気的に相互作用することができる。第8電極セクター442-4は第1電極441の第4電極セクター441-4と対応して配置されることができる。第8電極セクター442-4は第4電極セクター441-4と電磁気的に相互作用することができる。
第5電極セクター442-1は後述する下部カバープレート460の前方右側の角部に形成された溝を通して後述する第2電極基板471の前方右側の角部と電気的に連結されることができる。第6電極セクター442-2は後述する下部カバープレート460の前方左側の角部に形成された溝を通して第2電極基板471の前方左側の角部と電気的に連結されることができる。第7電極セクター442-3は後述する下部カバープレート460の後方左側の角部に形成された溝を通して第2電極基板471の後方左側の角部と電気的に連結されることができる。第8電極セクター442-4は後述する下部カバープレート460の後方右側の角部に形成された溝を通して第2電極基板471の後方右側の角部と電気的に連結されることができる。第5、第6、第7及び第8電極セクター442-1、442-2、442-3、442-4と第2電極基板471を電気的に連結するために、伝導性エポキシ又は電極パッドが使われることができる。制御部は、後述する第2連結基板472と第2電極基板471を通して第5、第6、第7及び第8電極セクター442-1、442-2、442-3、442-4に印加される電圧を個別的に制御することができる。
絶縁部450は電極部440に配置されることができる。絶縁部450は電極部440に積層されてコーティングされることができる。絶縁部450はコアプレート430の上面の内側に対応する地点に電極部440に積層されて配置されることができる。この場合、絶縁部450は断絶部443を越えて延びることができる。したがって、絶縁部450の一部は、断絶部443に収容されることができる。また、絶縁部450はキャビティ431の内側面に対応する地点に電極部440に積層されて配置されることができる。絶縁部450は後述する下部カバープレート460の上面の中心(光軸上に整列された部分)に円形に配置されることができる。電極部440に配置される絶縁部450と下部カバープレート460に配置される絶縁部450は互いに連結されて一体に形成されることができる。絶縁部450によって、非伝導性液体L2と第2電極442の接触は遮断されることができる。すなわち、絶縁部450は非伝導性液体L2と第2電極442の間に介在されることができる。しかし、絶縁部450によって第1電極441と伝導性液体L1の接触は遮断されないことができる。上述した上部カバープレート420のカバープレート凹部421の断面積はコアプレート430の上面の内側に対応する地点に電極部440に積層されて配置されている絶縁部450の断面積より大きいからである。したがって、上部カバープレート420のカバープレート凹部421に収容された伝導性液体L1は第1電極441と接することができる。その結果、第1電極441と伝導性液体L1は電気的に連結されることができる。
伝導性液体L1はキャビティ431の上部に収容されることができる。また、伝導性液体L1は上述した上部カバープレート420のカバープレート凹部421に収容されることができる。キャビティ431に収容された伝導性液体L1とカバープレート凹部421に収容された伝導性液体L1は連結されて一体に形成されることができる。非伝導性液体L2はキャビティ431の下部に配置されることができる。非伝導性液体L2は伝導性液体L1と接して界面Iを形成することができる。すなわち、キャビティ431の内部において、上部には伝導性液体L1が配置され、下部には非伝導性液体L2が配置されることができる。伝導性液体L1は、一例として、水であってもよい。非伝導性液体L2は、一例として、エポキシであってもよい。したがって、伝導性液体L1と非伝導性液体L2は混合されるか化学的に結合されることなしに、分離されて界面Iを形成することができるものである。伝導性液体L1と非伝導性液体L2間の界面Iには曲率が形成されることができる。この場合、界面Iは光学的設計条件によって上方に膨らむか(凸レンズ、プラスパワー)下方に膨らむ(凹レンズ、マイナスパワー)ことができる。本実施例では、界面Iが下方に膨らんでいる場合を例として説明する。界面Iは、曲率を持ってレンズのような機能をすることができる。伝導性液体L1と非伝導性液体L2の比重は類似してもよい。したがって、カメラモジュール1000の傾きなどによって液体レンズ400の姿勢が変化しても、界面Iは固定されたもののように遊動しないことができる。液体レンズ400内では、重力よりは伝導性液体L1と非伝導性液体L2の表面張力が支配的であるからである。
伝導性液体L1は電極部440と接して電気的に連結されることができる。より詳細に、伝導性液体L1のうちカバープレート凹部421に収容されている部分は、第1電極441と接して電気的に連結されることができる。非伝導性液体L2は電極部440から遮断されることができる。より詳細に、非伝導性液体L2はキャビティ431の内壁に配置された絶縁部450によって、電極部440との接触が遮断されることができる。
上述したものを総合すれば、電磁気的に互いに作用して、電磁気系を形成する第1及び第2電極441、442に電圧が印加されれば、伝導性液体L1で電気湿潤現象が発生し、界面Iの曲率が変わることができる。これにより、本実施例のカメラモジュール1000はオートフォーカス機能をすることができる。ただ、第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7及び第8電極セクター441-1、441-2、441-3、441-4、442-1、442-2、442-3、442-4に偏向的(非対称的)に電圧が印加されれば、伝導性液体L1で部分的な電気湿潤現象が発生して界面Iの傾きが変わることができる。
下部カバープレート460は後述する第2電極基板471とコアプレート430の間に配置されることができる。下部カバープレート460は第2電極基板471上に配置されることができ、コアプレート430の下に配置されることができる。この場合、下部カバープレート460の下面は第2電極基板471の上面と接することができる。また、下部カバープレート460の上面はコアプレート430の下面と接することができる。その結果、下部カバープレート460はキャビティ431の下部を閉鎖することができる。下部カバープレート460は絶縁性透明基板であってもよい。一例として、下部カバープレート460はガラス基板であってもよい。したがって、界面Iを透過した光は下部カバープレート460を透過することができる。下部カバープレート460の四つの角部には、内側に切欠された溝が形成されることができる。下部カバープレート460の四つの角部に形成された溝を通して、第2電極基板471の四つの角部のそれぞれと第5、第6、第7及び第8電極セクター442-1、442-2、442-3、442-4のそれぞれは電気的に連結されることができる。第2電極基板471の四つの角部のそれぞれと第5、第6、第7及び第8電極セクター442-1、442-2、442-3、442-4のそれぞれを電気的に連結するために、伝導性エポキシ又は電極パッドが、下部カバープレート460の四つの角部のそれぞれに形成された溝に介在されることができる。下部カバープレート460の上面中央には絶縁部450が配置されることができる。下部カバープレート460の上面中央に配置される絶縁部450は中心が光軸上に整列された円形であってもよい。
第2基板470は液体レンズ400の最下部に配置されることができる。第2基板470は下部カバープレート460の下に配置されることができる。第2基板470は第2電極442と電気的に連結されることができる。第2基板470はメイン基板500と電気的に連結されることができる。第2基板470はメイン基板500に実装された制御部と電気的に連結されることができる。すなわち、第2基板470は第2電極442と制御部を電気的に連結することができる。その結果、第2電極442は制御部によって電気的に制御されることができる。第2基板470は第2電極基板471及び第2連結基板472を含むことができる。
第2電極基板471はPCB(Printed Circuit Board)であってもよい。第2電極基板471はプレート状であってもよい。第2電極基板471は下部カバープレート460の下に配置されることができる。この場合、第2電極基板471の上面と下部カバープレート460の下面は接することができる。第2電極基板471の四つの角部のそれぞれは、これに対応する下部カバープレート460の四つの角部に形成されている溝を通して第2電極442の第5、第6、第7及び第8電極セクター442-1、442-2、442-3、442-4のそれぞれと電気的に連結されることができる。このために、四つの伝導性エポキシ又は電極パッドなどが第2電極基板471と第5、第6、第7及び第8電極セクター442-1、442-2、442-3、442-4の間に介在されることができる。第2電極基板471の前方部分は第2連結基板472と電気的に連結されることができる。この場合、第2電極基板471と第2連結基板472はソルダリングされることができる。第2電極基板471は第2連結基板472によってメイン基板500と電気的に連結されることができる。この場合、第2電極基板471はメイン基板500に実装された制御部と電気的に連結されることができる。したがって、制御部は、第2電極基板471を介して、“単位電圧”を第5、第6、第7及び第8電極セクター442-1、442-2、442-3、442-4のそれぞれに印加することができる。すなわち、制御部は第5、第6、第7及び第8電極セクター442-1、442-2、442-3、442-4に印加される電圧を制御することができる。第2電極基板471の中央(レンズモジュールの光軸上に整列された地点)には円形の第2基板ホール471-1が形成されることができる。したがって、下部カバープレート460を透過した光は第2基板ホール471-1を通してイメージセンサーに照射されることができる。
第2連結基板472はFPCB(Flexible Printed Circuit Board)であってもよい。第2連結基板472は第2電極基板471の前方部分から下方に延びた形態であってもよい。この場合、第2連結基板472はレンズホルダー200のガイドホール230に収容されて下方に延びることができる。その結果、第2連結基板472と第2電極基板471が連結される部分にはラウンド部が形成されることができる。第2連結基板472の下部はメイン基板500と電気的に連結されることができる。この場合、第2連結基板472の下部はメイン基板500にソルダリングされることができる。
メイン基板500はPCB(Printed Circuit Board)であってもよい。メイン基板500はレンズホルダー200を支持することができる。メイン基板500にはイメージセンサーが実装されることができる。一例として、メイン基板500の上面内側にはイメージセンサーが位置し、メイン基板500の上面外側にはレンズホルダー200が位置することができる。このような構造により、レンズモジュール300と液体レンズ400を透過した光はメイン基板500に実装されたイメージセンサーに照射されることができる。メイン基板500には制御部が実装されることができる。メイン基板500は液体レンズ400と電気的に連結されることができる。この場合、メイン基板500は第1及び第2基板410、470を介して液体レンズ400と電気的に連結されることができる。メイン基板500は制御部によって制御された電圧を液体レンズ400に印加することができる。
イメージセンサーはメイン基板500に実装されることができる。イメージセンサーはレンズモジュール300の光軸上に整列されて位置することができる。したがって、レンズモジュール300と液体レンズ400を透過した光はイメージセンサーに照射されることができる。イメージセンサーは照射される光をイメージ又は映像として出力することができる。イメージセンサーは、CCD(charge coupled device、電荷結合素子)、MOS(metal oxide semi-conductor、金属酸化膜半導体)、CPD及びCIDであってもよい。ただ、イメージセンサーの種類がこれに制限されるものではない。
赤外線フィルターはイメージセンサーに赤外線領域の光が入射することを遮断することができる。赤外線フィルターはレンズモジュール300とメイン基板500の間に位置することができる。赤外線フィルターはレンズモジュール300とイメージセンサーの間に位置することができる。赤外線フィルターは、フィルム素材又はガラス素材から形成されることができる。赤外線フィルターは、撮像面保護用カバーガラス、カバーガラスのような平板状の光学的フィルターに赤外線遮断コーティング物質がコーティングされて形成されることができる。赤外線フィルターは赤外線遮断又は赤外線吸収の機能をすることができる。
制御部はメイン基板500と電気的に連結されることができる。制御部はメイン基板500に実装されることができる。制御部は第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7及び第8電極セクター441-1、441-2、441-3、441-4、442-1、442-2、442-3、442-4と電気的に連結されることができる。制御部は第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7及び第8電極セクター441-1、441-2、441-3、441-4、442-1、442-2、442-3、442-4のそれぞれに印加される電圧の印加可否、強度などを制御することができる。制御部は液体レンズ400を制御して液体レンズ400の界面Iの曲率を変化させてAF機能をするようにすることができる。制御部の詳細な機能は、以下で記述する第1及び第2実施例の液体レンズ駆動方法で説明する。別途の構成として説明したが、制御部は液体レンズ400の“構成要素”であってもよい。
以下では、図面を参照して、第1及び第2実施例の液体レンズ駆動方法について説明する。図8は比較例のAF駆動を示した概念図、図9は第1実施例の液体レンズ駆動方法を示したフローチャート、図10は第1実施例の液体レンズ駆動方法を示した概念図、図11は第2実施例の液体レンズ駆動方法を示したフローチャート、図12は第2実施例の液体レンズ駆動方法を示した概念図、図13は電極部が8個の電極セクターに分割された場合の液体レンズ駆動方法を示した概念図、図14は電極部が9個の電極セクターに分割された場合の液体レンズ駆動方法を示した概念図、図15は本実施例と比較例のフォーカスステップによる光パワーメーター(Optical Power Meter、界面Iの曲率)を示したグラフである。
液体レンズの駆動方法は、電極部440に直流電圧又は交流電圧を印加して遂行することができる。電極部440に直流電圧を印加する場合、第1電極441と第2電極442は反対極性を有することができる。この場合、第1電極セクター441-1と第5電極セクター442-1が対を成し、第2電極セクター441-2と第6電極セクター442-2が対を成し、第3電極セクター441-3と第7電極セクター442-3が対を成し、第4電極セクター441-4と第8電極セクター442-4が対を成して電磁気的に互いに作用して電磁気系を形成することができる。電極部440に交流電圧を印加する場合、第5、第6、第7及び第8電極セクター442-1、442-2、442-3、442-4は共通電極(Common electrode)であってもよく、第1、第2、第3及び第4電極セクター441-1、441-2、441-3、441-4に印加されるフリクエンシー(Frequency)が制御され、第1電極セクター441-1と第5電極セクター442-1対、第2電極セクター441-2と第6電極セクター442-2対、第3電極セクター441-3と第7電極セクター442-3対、第4電極セクター441-4と第8電極セクター442-7対が電磁気的に相互作用することができる。これは、“第1、第2、第3及び第4電極セクター441-1、441-2、441-3、441-4に印加される電圧が制御”されると表現することができる。以下、液体レンズ400に交流電圧が印加される場合を例として説明する。
以下、図8を参照して比較例の液体レンズ駆動方法を説明する。
以下、比較例のAF駆動を説明する。普段は、第1、第2、第3及び第4電極セクター11、12、13、14に電圧が印加されないかベース(base)電圧が印加された状態で、界面Iは下方に膨らむように(凹レンズ、マイナスパワー)形成されている(図8の(a)参照)。第1、第2、第3及び第4電極セクター11、12、13、14の全てに電圧が印加されれば、伝導性液体の電気湿潤現象によって伝導性液体がキャビティの表面に移動し、界面Iの曲率が小さくなる(図8の(b)参照)。第1、第2、第3及び第4電極セクター11、12、13、14に印加される単位電圧がもっと大きくなれば、界面Iの曲率は上方に膨らむ(凸レンズ、プラスパワー)ように形成されることもできる。AF駆動の際、第1、第2、第3及び第4電極セクター11、12、13、14に一括的に電圧が印加されるので、伝導性液体で均等に電気湿潤現象が起こる。したがって、第1、第2、第3及び第4電極セクター11、12、13、14に、部分的に偏向して電圧が印加される場合に発生する界面Iの傾き現象は発生しない。
比較例では、AF駆動のフォーカスステップ(Focus step、フォーカス程度)を単位電圧の倍数によって調節する。すなわち、単位電圧を第1、第2、第3及び第4電極セクター441-1、441-2、441-3、441-4に一括的に印加し、単位電圧の倍数を調節して界面Iの曲率を次第に小さく又は大きくしてフォーカスステップを調節する。すなわち、初期電圧から最終電圧まで調節することができるフォーカススタップの数は、(最終電圧-初期電圧)/単位電圧である。しかし、単位電圧の倍数でフォーカスステップを調節してフォーカスステップを細分化することは限界がある。したがって、比較例のAF駆動によれば精密にフォーカシングすることができない問題点がある。
以下、図9及び図10を参照して、第1実施例の液体レンズ駆動方法を説明する。第1実施例の液体レンズ駆動方法はAF駆動を遂行するための液体レンズの駆動方法であってもよい。
第1実施例の液体レンズ駆動方法は、第1及び第3電極セクター441-1、441-3の電圧を無作為に順次(randomized sequential)制御する段階A1と第2及び第4電極セクター441-2、441-4の電圧を無作為に順次(randomized sequential)に制御する段階A2を含むことができる。
第1及び第3電極セクター441-1、441-3の電圧を無作為に順次(randomized sequential)制御する段階A1では、第1電極セクター441-1の電圧を制御してから第3電極セクター441-3の電圧を制御するか、第3電極セクター441-3の電圧を制御してから第1電極セクター441-1の電圧を制御することができる。すなわち、第1電極セクター441-1に電圧を印加してから第3電極セクター441-3に電圧を印加するか、第3電極セクター441-3に電圧を印加してから第1電極セクター441-1に電圧を印加することができる。図10では、第1電極セクター441-1に電圧を印加してから第3電極セクター441-3に電圧を印加する場合を例として示した。
普段は、第1、第2、第3及び第4電極セクター441-1、441-2、441-3、441-4に電圧が印加されないかベース(base)電圧が印加された状態で、界面Iは下方に膨らむ(凹レンズ、マイナスパワー)ように形成されている(図10の(a)参照)。
第1電極セクター441-1の電圧が制御され、第1電極セクター441-1に電圧が印加されれば、界面Iの曲率は小さくなり、界面Iは第1電極セクター441-1側(前方右側)に傾くことができる(図10の(b)参照)。より詳細に、第1電極セクター441-1側(前方右側)に配置された伝導性液体で電気湿潤現象が発生し、伝導性液体がキャビティ431の第1電極セクター441-1側に移動するようになる。したがって、界面Iの曲率が小さくなるとともに、界面Iが第1電極セクター441-1側に傾くことができる。界面Iの曲率の変化量は、第1電極セクター441-1の電圧制御によってのみ現れるから、比較例のように第1、第2、第3及び第4電極セクター11、12、13、14の電圧が一括的に制御される場合より小さい。ただ、第1電極セクター441-1のみ部分的で偏向的(非対称的)に駆動することにより、第1電極セクター441-1側(前方右側)に界面Iが傾くことができる。しかし、このような傾きは小さい。すなわち、このような傾きは、第1及び第2電極セクター441-1、441-2に電圧が印加されて第1及び第2電極セクター441-1、441-2側(前方)に界面Iが傾く場合より小さい。また、イメージセンサーは十分な安全率を持って広く設計されるから、小さな液体レンズ400の光軸OAの傾きにより、撮影映像又はイメージが切れるか揺れるなどの問題は発生しない。第1実施例では、第1電極セクター441-1の電圧が制御されることにより、1次にフォーカスステップを調節することができる。
第3電極セクター441-3の電圧が制御され、第3電極セクター441-3に電圧が印加されれば、界面Iの曲率は小さくなり、界面Iの傾きは復帰し、液体レンズ400の光軸OAはレンズモジュール300の光軸と一致するようになる(図10の(c)参照)。より詳細に、第1電極セクター441-1側(前方右側)と第3電極セクター441-3側(後方左側)に配置された伝導性液体で電気湿潤現象が発生し、伝導性液体がキャビティ431の第1及び第3電極セクター441-1、441-3側に移動する。したがって、第1電極セクター441-1のみ制御されるときより界面Iの曲率が小さくなる。また、第1電極セクター441-1の電圧制御による界面Iの傾きは、第3電極セクター441-3の電圧制御による界面Iの傾きと相殺されるから、界面Iの傾きは発生しない。第1電極セクター441-1と第3電極セクター441-3がレンズモジュール300の光軸を基準に対称状に配置されるからである。界面Iの曲率の変化量は、第3電極セクター441-3の電圧制御によってのみ現れるから、比較例のように第1、第2、第3及び第4電極セクター11、12、13、14の電圧が一括的に制御される場合より小さい。第1実施例では、第3電極セクター441-3の電圧が制御されることにより、2次にフォーカスステップを調節することができる。
第2及び第4電極セクター441-2、441-4の電圧を無作為に順次(randomized sequential)制御する段階A2では、制御部で、第2電極セクター441-2の電圧を制御してから第4電極セクター441-4の電圧を制御するか、第4電極セクター441-4の電圧を制御してから第2電極セクター441-2の電圧を制御することができる。すなわち、第2電極セクター441-2に電圧を印加してから第4電極セクター441-4に電圧を印加するか、第4電極セクター441-4に電圧を印加してから第2電極セクター441-2に電圧を印加することができる。図10では、第2電極セクター441-2に電圧を印加してから第4電極セクター441-4に電圧を印加する場合を例として示した。
第2電極セクター441-2の電圧が制御され、第2電極セクター441-2に電圧が印加されれば、界面Iの曲率は小さくなり、界面Iは第2電極セクター441-2側(前方左側)に傾くことができる(図10の(d)参照)。より詳細に、第1電極セクター441-1側(前方右側)、第2電極セクター441-2側(前方左側)、第3電極セクター441-3側(後方左側)に配置された伝導性液体で電気湿潤現象が発生し、伝導性液体がキャビティ431の第1電極セクター441-1側(前方右側)、第2電極セクター441-2側(前方左側)、第3電極セクター441-3側(後方左側)に移動するようになる。したがって、第1及び第2電極セクター441-1、441-2のみ制御されるときより界面Iの曲率が小さくなる。また、第1及び第3電極セクター441-1、441-3の電圧制御による界面Iの傾きが相殺されるが、第2電極セクター441-2の電圧制御によって界面Iは第2電極セクター441-2側(前方左側)に傾くようになる。界面Iの曲率の変化量は、第2電極セクター441-2の電圧制御によってのみ現れるから、比較例のように第1、第2、第3及び第4電極セクター11、12、13、14の電圧が一括的に制御される場合より小さい。ただ、第2電極セクター441-2が偏向的に駆動することにより、第2電極セクター441-2側(前方左側)に界面Iが傾くことができる。しかし、このような傾きは小さい。すなわち、イメージセンサーは十分な安全率を持って広く設計されるから、小さい液体レンズ400の光軸OAの傾きにより、撮影映像又はイメージが切れるか搖れるなどの問題は発生しない。第1実施例では、第2電極セクター441-2の電圧が制御されることにより、3次にフォーカスステップを調節することができる。
第4電極セクター441-4の電圧が制御され、第4電極セクター441-4に電圧が印加されれば、界面Iの曲率は小さくなり、界面Iの傾きは復帰し、液体レンズ400の光軸OAはレンズモジュール300の光軸と一致するようになる(図10の(e)参照)。より詳細に、第1、第2、第3及び第4電極セクター441-1、441-2、441-3、441-4に配置された伝導性液体で電気湿潤現象が発生し、伝導性液体がキャビティ431の第1電極441側に移動する。したがって、第1、第2及び第3電極セクター441-1、441-2、441-3のみ制御されるときより界面Iの曲率が小さくなる。また、第2電極セクター441-2の電圧制御による界面Iの傾きは、第4電極セクター441-4の電圧制御による界面Iの傾きと相殺されるから、界面Iの傾きは発生しない。第2電極セクター441-2と第4電極セクター441-4がレンズモジュール300の光軸を基準に対称状に配置されるからである。界面Iの曲率の変化量は、第4電極セクター441-4の電圧制御によってのみ現れるから、比較例のように第1、第2、第3及び第4電極セクター11、12、13、14の電圧が一括的に制御される場合より小さい。第1実施例では、第4電極セクター441-4の電圧が制御されることにより、4次にフォーカスステップを調節することができる。
第1実施例で4次にフォーカスステップが調節されたときの界面Iの曲率は、比較例で1次にフォーカスステップが調節されたときの界面の曲率と同一である。したがって、第1実施例の液体レンズ駆動方法は、比較例の液体レンズ駆動方法より4倍に細分化してフォーカスステップを調節することができる。さらに、光軸を基準に互いに対称の第1及び第3電極セクター441-1、441-3と第2及び第4電極セクター441-2、441-4がそれぞれ対を成して制御されるので、個別電極セクターの制御によって界面Iが傾くことを最小化することができる。
第1実施例で、制御部は、単位電圧の倍数を調節し、繰り返して第1及び第3電極セクター441-1、441-3の電圧を無作為に順次(randomized sequential)制御する段階A1と第2及び第4電極セクター441-2、441-4の電圧を無作為に順次(randomized sequential)制御する段階A2を遂行することができる。すなわち、1倍数単位電圧を用いて、第1及び第3電極セクター441-1、441-3の電圧を無作為に順次(randomized sequential)制御する段階A1と第2及び第4電極セクター441-2、441-4の電圧を無作為に順次(randomized sequential)制御する段階A2を遂行した後、2倍数単位電圧を用いて、第1及び第3電極セクター441-1、441-3の電圧を無作為に順次(randomized sequential)制御する段階A1と第2及び第4電極セクター441-2、441-4の電圧を無作為に順次(randomized sequential)制御する段階A2を遂行することができる。その結果、第1実施例では、第1、第2、第3及び第4電極セクター441-1、441-2、441-3、441-4の個別制御と単位電圧の倍数の調節という二つの因子によってフォーカスステップを細分化してAF機能を遂行することができる。
以下、図11及び図12に基づいて第2実施例の液体レンズ駆動方法を説明する。第2実施例の液体レンズ駆動方法はAF駆動を遂行するための液体レンズの駆動方法であってもよい。
第2実施例の液体レンズ駆動方法は、第1及び第3電極セクター441-1、441-3の電圧を同時に制御する段階B1と第2及び第4電極セクター441-2、441-4の電圧を同時に制御する段階B2を含むことができる。すなわち、第1実施例の液体レンズ駆動方法と比較して、第1及び第3電極セクター441-1、441-3の電圧を無作為に順次(randomized sequential)制御する段階A1で第1及び第3電極セクター441-1、441-3が同時に制御される違いがある。また、第2及び第4電極セクター441-2、441-4の電圧を無作為に順次(randomized sequential)制御する段階A2で第2及び第4電極セクター441-2、441-4が同時に制御される違いがある。その結果、第1実施例の1次及び3次フォーカスステップ調節段階で現れる液体レンズ400の光軸OAの傾き問題は発生しない。
第1及び第3電極セクター441-1、441-3の電圧を同時に制御する段階B1では、制御部で、第1及び第3電極セクター441-1、441-3の電圧を同時に制御することができる。すなわち、第1及び第3電極セクター441-1、441-3に同時に電圧を印加することができる。
普段は、第1、第2、第3及び第4電極セクター441-1、441-2、441-3、441-4に電圧が印加されないかベース(base)電圧が印加された状態で、界面Iは下方に膨らむ(凹レンズ、マイナスパワー)ように形成されている(図12の(a)参照)。
第1及び第3電極セクター441-1、441-3の電圧が制御され、第1及び第3電極セクター441-1、441-3に電圧が印加されれば、界面Iの曲率は小さくなることができる(図12の(b)参照)。より詳細に、第1電極セクター441-1側(前方右側)と第3電極セクター441-3側(後方左側)に配置された伝導性液体で電気湿潤現象が発生し、伝導性液体がキャビティ431の第1及び第3電極セクター441-1、441-3側に移動する。したがって、界面Iの曲率は小さくなる。また、第1電極セクター441-1の電圧制御による界面Iの傾きは、第3電極セクター441-3の電圧制御による界面Iの傾きと相殺されるから、界面Iの傾きが発生しない。界面Iの曲率の変化量は、第1及び第3電極セクター441-1、441-3の電圧制御によってのみ現れるから、比較例のように第1、第2、第3及び第4電極セクター11、12、13、14の電圧が一括的に制御される場合より小さい。第2実施例では、第1及び第3電極セクター441-1、441-3の電圧が制御されることにより、1次にフォーカスステップを調節することができる。
第2及び第4電極セクター441-2、441-4の電圧を同時に制御する段階B2では、制御部で、第2及び第4電極セクター441-2、441-4の電圧を同時に制御することができる。すなわち、第2及び第4電極セクター441-2、441-4に同時に電圧を印加することができる。
第2及び第4電極セクター441-2、441-4の電圧が制御され、第2及び第4電極セクター441-2、441-4に電圧が印加されれば、界面Iの曲率は小さくなることができる(図12の(c)参照)。より詳細に、第1電極セクター441-1側(前方右側)と第2電極セクター441-2側(前方左側)と第3電極セクター441-3側(後方左側)と第4電極セクター441-4側(後方右側)に配置された伝導性液体で電気湿潤現象が発生し、伝導性液体がキャビティ431の第1、第2、第3及び第4電極セクター441-1、441-2、441-3、441-4側に移動する。したがって、第1及び第3電極セクター441-1、441-3のみ制御されるときより界面Iの曲率が小さくなる。また、第2電極セクター441-2の電圧制御による界面Iの傾きは、第4電極セクター441-4の電圧制御による界面Iの傾きと相殺されるから、界面Iの傾きが発生しない。界面Iの曲率の変化量は、第2及び第4電極セクター441-1、441-4の電圧制御によってのみ現れるから、比較例のように第1、第2、第3及び第4電極セクター11、12、13、14の電圧が一括的に制御される場合より小さい。第2実施例では、第2及び第4電極セクター441-2、441-4の電圧が制御されることにより、2次にフォーカスステップを調節することができる。
第2実施例で2次にフォーカスステップが調節されたときの界面Iの曲率は、比較例で1次にフォーカスステップが調節されたときの界面の曲率と同一である。したがって、第2実施例の液体レンズ駆動方法は、比較例の液体レンズ駆動方法より2倍に細分化してフォーカスステップを調節することができる。さらに、光軸を基準に互いに対称状の第1及び第3電極セクター441-1、441-3と第2及び第4電極セクター441-2、441-4がそれぞれ対を成して同時に制御されるので、個別電極セクターの制御によって界面Iが傾くことを防止することができる。すなわち、第2実施例は、第1実施例のようにフォーカスステップが4段階に細分化されないが、個別電極セクターの制御による界面Iの傾きが発生しない利点がある。
第2実施例で、制御部は、単位電圧の倍数を調節し、繰り返して第1及び第3電極セクター441-1、441-3の電圧を同時に制御する段階B1と第2及び第4電極セクター441-2、441-4の電圧を同時に制御する段階B2を遂行することができる。すなわち、1倍数単位電圧を用いて、第1及び第3電極セクター441-1、441-3の電圧を同時に制御する段階B1と第2及び第4電極セクター441-2、441-4の電圧を同時に制御する段階B2を遂行した後、2倍数単位電圧を用いて、第1及び第3電極セクター441-1、441-3の電圧を同時に制御する段階B1と第2及び第4電極セクター441-2、441-4の電圧を同時に制御する段階B2を遂行することができる。その結果、第2実施例では、第1、第2、第3及び第4電極セクター441-1、441-2、441-3、441-4の個別制御と単位電圧の倍数の調節という二つの制御因子によってフォーカスステップを細分化してAF機能を遂行することができる。
第1及び第2実施例の液体レンズの駆動方法は、電極セクターを個別的に制御してフォーカスステップを細分化したことに技術的特徴がある。図15に示すように、比較例の電極一括駆動と比較して、電極個別駆動はより細分化したフォーカスステップを有することができる。これによる光パワー(Optical power)も細分化されるので、精密なAF駆動を遂行することができる。
さらに、電極セクターを光軸を基準に互いに対称状に配置される電極セクター対に区分し、各電極セクター対には順次(電極セクター対内では無作為に順次又は同時に)電圧を制御することに技術的特徴がある。仮に、第1電極441が四つ以上のセクターに区分されていれば、各電極セクター対に順次電圧を制御するとき、光軸を基準に対称になるか最大限に対称になる順に各電極セクター対を制御しなければならない。その結果、電極個別駆動による界面Iの傾きを最小化することができる。
第1及び第2実施例の権利範囲は、第1電極441が四つのセクターに分割された場合に限定されず、上述した技術的思想を含んでいれば、n個の(nは、4以上の自然数)セクターに分割された場合にも及ぶ。すなわち、第1及び第2実施例の第1、第2、第3及び第4電極セクター441-1、441-2、441-3、441-4は互いに隣り合って配置されていないこともあり、離隔した第1、第2、第3及び第4電極セクター441-1、441-2、441-3、441-4の間には、さらに他の電極セクターが配置されることができる。
第1電極が8個のセクターに分割された場合を図13に基づいて説明する。図13の液体レンズの第1電極は、第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7及び第8電極セクター21、22、23、24、25、26、27、28に区分されることができる。図13に示すように、(a)から(h)の順に時間が経てば、第1電極セクター21、第5電極セクター25、第3電極セクター23、第7電極セクター27、第2電極セクター22、第6電極セクター26、第4電極セクター24、第8電極セクター28の順に電圧が順次印加されることができる。この場合、8個に分割された第1電極の第1電極セクター21は第1実施例の第1電極セクター441-1に対応することができ、第5電極セクター25は第1実施例の第3電極セクター441-3に対応することができ、第3電極セクター23は第1実施例の第2電極セクター441-2に対応することができ、第7電極セクター27は第1実施例の第4電極セクター441-4に対応することができる。したがって、図13に示した、第1電極が8個のセクターに分割された液体レンズの駆動は第1実施例の権利範囲に属する。
また、第1電極が9個のセクターに分割された場合を図14に基づいて説明する。図14の液体レンズの第1電極は、第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8及び第9電極セクター31、32、33、34、35、36、37、38、39に区分されることができる。図14に示すように、(a)から(i)の順に時間が経てば、第1電極セクター31、第5電極セクター35、第3電極セクター33、第7電極セクター37、第2電極セクター32、第6電極セクター36、第8電極セクター38、第4電極セクター34、第9電極セクター39の順に電圧が順次印加されることができる。この場合、9個に分割された第1電極の第1電極セクター31は第1実施例の第1電極セクター441-1に対応することができ、第5電極セクター35は第1実施例の第3電極セクター441-3に対応することができ、第3電極セクター33は第1実施例の第2電極セクター441-2に対応することができ、第7電極セクター37は第1実施例の第4電極セクター441-4に対応することができる。したがって、図14に示した第1電極が9個のセクターに分割された液体レンズの駆動は第1実施例の権利範囲に属する。
図16は本発明の一実施例によるカメラモジュールの例を説明する。
図16を参照すれば、カメラモジュール1010は、液体レンズ及び複数のレンズを含むレンズアセンブリー1022、制御回路1024、及びイメージセンサー1026を含むことができる。
液体レンズは、伝導性液体及び非伝導性液体、第1プレート及び電極部を含むことができる。第1プレートには伝導性液体及び非伝導性液体を収容するキャビティを含むことができる。電極部は、電圧の印加によって前記伝導性液体と非伝導性液体間の界面を変化させるように、外部電源と電気的に連結されることができる。液体レンズは電極部に配置される絶縁層をさらに含むことにより、電極と非伝導性液体間の接触を遮断することができる。
液体レンズが適用されたカメラモジュールは、電極部に印加される電圧を制御する制御部を含むことができる。電極部は第1電極と第2電極を含むことができ、第1電極と第2電極は少なくとも一つ以上の電極セクターを含むことができる。第1電極と第2電極は電磁気的に相互作用して伝導性液体と非伝導性液体間の界面を変化させることができる。
レンズアセンブリー1022は複数のレンズを含むことができる。レンズアセンブリー1022は液体レンズを含む複数のレンズからなることができ、液体レンズは第1電極と第2電極に印加される駆動電圧に対応して焦点距離が調整されることができる。カメラモジュール1010は液体レンズに駆動電圧を供給するための制御回路1024をさらに含むことができる。前記第1電極は個別電極であってもよく、前記第2電極は伝導性メタルプレートからなることができ、共通電極であってもよい。
カメラモジュール1010は一つのプリント基板(PCB)上に配置された複数の回路1024、1026と複数のレンズを含むレンズアセンブリー1022を含むことができるが、これは一例に過ぎなく、発明の範囲を限定しない。制御回路1024の構成は光学機器に要求される仕様によって違うように設計されることができる。特に、レンズアセンブリー1022に印加される動作電圧の大きさを減らすために、制御回路1024は単一チップ(single chip)から具現することができる。これにより、携帯用装置に搭載される光学機器の大きさを一層減らすことができる。
図17はカメラモジュール1010に含まれたレンズアセンブリー1022の例を説明する。
カメラモジュール1010は光学機器に含まれることができる。光学機器は、カメラモジュール、ディスプレイ部、通信モジュール、メモリ及びバッテリーの少なくとも一つ以上を実装するハウジングを含むことができる。
図17を参照すれば、レンズアセンブリー1022は、第1レンズ部1100、第2レンズ部1150、液体レンズ1300、ホルダー1400及び連結部1500を含むことができる。
連結部1500は一つ又は二つ以上であってもよい。例えば、一つの連結部を有する場合、連結部の一部が液体レンズ1300の上部又は下部に配置されて液体レンズ1300と連結されることができ、二つの連結部を有する場合、液体レンズ1300の上部と連結される第1連結部及び液体レンズの下部と連結される第2連結部を含むことができる。連結部の一端は、レンズアセンブリー1022の下に配置され、イメージセンサーが実装されるイメージセンサー1026が配置された基板と電気的に連結されることができる。図示のレンズアセンブリー1022の構造は一例に過ぎなく、光学機器に要求される仕様によってレンズアセンブリー1022の構造は変わることができる。例えば、図示の例では液体レンズ1300が第1レンズ部1100と第2レンズ部1150の間に位置しているが、他の例では第1レンズ部又は第2レンズ部が省略されることができる。また、液体レンズ1300が第1レンズ部1100より上部(前面)に位置することもでき、液体レンズ1300が第2レンズ部より下部に位置することもできる。液体レンズ1300は開口領域によって決定されるキャビティ(cavity)を含み、前記他の例では、キャビティ1310の傾斜方向が反対になるように液体レンズ1300が配置されることができる。これは、図17とは違い、キャビティ1310の光が入射する方向の開口面積が反対方向の開口面積より小さいことを意味することができる。キャビティ1310の傾斜方向が反対になるように液体レンズ1300が配置されるとき、液体レンズの傾斜方向によって電極と液体などの液体レンズの構成の配置の全部又は一部がともに変わることができ、キャビティの傾斜方向のみ変更され、残りの配置は変わらないこともある。
第1レンズ部1100はレンズアセンブリー1022の前方に配置され、レンズアセンブリー1022の外部から光が入射する構成である。第1レンズ部1100は少なくとも一つのレンズから構成されることができ、あるいは二つ以上の複数のレンズが中心軸PLを基準に整列して光学系をなすこともできる。
第1レンズ部1100及び第2レンズ部1150はホルダー1400に装着されることができる。ここで、ホルダー1400には貫通孔が形成され、貫通孔に第1レンズ部1100及び第2レンズ部1150が配置されることができる。また、ホルダー1400に第1レンズ部1100と第2レンズ部1150が配置される空間には液体レンズ1300が挿入されることができる。
一方、第1レンズ部1100は露出レンズ1110を含むことができる。露出レンズ1110はホルダー1400の外部に突出して外部に露出されることができるレンズを言う。露出レンズ1110の場合、外部に露出されることによってレンズの表面が損傷されることがある。仮に、レンズ表面が損傷される場合、カメラモジュールで撮影されるイメージの画質が低下することがある。露出レンズ1110の表面損傷を防止又は抑制するために、カバーガラスを配置させるかコーティング層を形成するか露出レンズ1100の表面損傷を防止するための耐磨耗性素材から構成する方法などを適用することができる。
第2レンズ部1150は第1レンズ部1100及び液体レンズ1300の後方に配置され、外部から第1レンズ部1100に入射する光は液体レンズ部1300を透過して第2レンズ部1150に入射することができる。第2レンズ部1150は第1レンズ部1100から離隔してホルダー1400に形成された貫通孔に配置されることができる。
一方、第2レンズ部1150は少なくとも一つのレンズから構成されることができ、二つ以上の複数のレンズが含まれる場合、中心軸PLを基準に整列して光学系をなすこともできる。
液体レンズ1300は第1レンズ部1100と第2レンズ部1150の間に配置され、ホルダー1400の挿入口1410に挿入されることができる。液体レンズ1300も、第1レンズ部1100と第2レンズ部1150と同様に、中心軸PLを基準に整列されることができる。ホルダー1400の挿入口1410は一つ又は少なくとも二つがホルダー1400の側面に形成されることができる。液体レンズは前記挿入口1410に配置されることができる。液体レンズは前記挿入口1410の外側に突出して配置されることができる。
液体レンズ1300にはキャビティ1310が含まれることができる。キャビティ1310は第1レンズ部1100を通過した光が透過される部位であり、少なくとも一部に液体を含むことができる。例えば、キャビティ1310には2種、すなわち伝導性液体と非伝導性液体(又は絶縁液体)がともに含まれることができ、伝導性液体と非伝導性液体は互いに混じらなくて伝導性液体と非伝導性液体の間に界面が形成されることができる。連結部1500を介して印加される駆動電圧によって伝導性液体と非伝導性液体間の界面が変形されることにより、液体レンズ1300の曲率及び/又は焦点距離が変更されることができる。このような界面の変形及び曲率が制御されれば、液体レンズ1300とこれを含むレンズアセンブリー1022及び光学機器はオートフォーカシング(Auto-Focusing;AF)機能、手ぶれ補正又は光学式手ぶれ補正(Optical Image Stabilizer、OIS)機能などをすることができる。
図18は図16に示したカメラモジュールを簡略に示したブロック図である。
図18を参照すれば、カメラモジュール1200に含まれる制御回路1210及びレンズアセンブリー1250が示されており、制御回路1210及びレンズアセンブリー1250のそれぞれは図16の制御回路1024及びレンズアセンブリー1022に相当することができる。
制御回路1210は制御部1220を含むことができる。
制御部1220はAF機能及びOIS機能を遂行するための構成であり、使用者の要請又は感知結果(例えば、ジャイロセンサー1225の動き信号など)を用いてレンズアセンブリー1250に含まれた液体レンズモジュール1260を制御することができる。
制御部1220はコントローラー1230及び電圧ドライバー1235を含むことができる。ジャイロセンサー1225が制御部1220に含まれなくて独立した構成であってもよく、制御部1220はジャイロセンサー1225をさらに含むことができる。
ジャイロセンサー1225は光学機器1200の上下及び左右方向への手ぶれを補償するために、ヨー(Yaw)軸とピッチ(Pitch)軸の2方向の動きの角速度を感知することができる。ジャイロセンサー1225は感知された角速度に相応する動き信号を生成してコントローラー1230に提供することができる。
コントローラー1230は、OIS機能の具現のために、低域通過フィルター(Low Pass Filter;LPF)を用いて動き信号から高周波数のノイズ成分を除去して所望の帯域のみ抽出し、ノイズの除去された動き信号を用いて手ぶれ量を計算し、計算された手ぶれ量を補償するために、液体レンズモジュール1260の液体レンズ1280が持たなければならない形状に対応する駆動電圧を計算することができる。
コントローラー1230は、光学機器又はカメラモジュール1200の内部(例えば、イメージセンサー)又は外部(例えば、距離センサー又はアプリケーションプロセッサ)からAF機能のための情報(すなわち、客体との距離情報)を受信することができ、距離情報によって前記客体に焦点を合わせるための焦点距離によって液体レンズ1280が持たなければならない形状に対応する駆動電圧を計算することができる。
コントローラー1230は、駆動電圧と前記駆動電圧を電圧ドライバー1235が生成するようにするための駆動電圧コードをマッピングした駆動電圧テーブルを記憶することができ、前記計算された駆動電圧に対応する駆動電圧コードを駆動電圧テーブルを参照して獲得することができる。
電圧ドライバー1235は、コントローラー1230から提供されたデジタル形態の駆動電圧コードに基づき、前記駆動電圧コードに相応するアナログ形態の駆動電圧を生成してレンズアセンブリー1250に提供することができる。
電圧ドライバー1235は、供給電圧(例えば、別途の電源回路から供給された電圧)を受けて電圧レベルを増加させる電圧ブースター、前記電圧ブースターの出力を安定させるための電圧安定器及び液体レンズ1280の各端子に前記電圧ブースターの出力を選択的に供給するためのスイッチング部を含むことができる。
ここで、前記スイッチング部はHブリッジ(H Bridge)と呼ばれる回路の構成を含むことができる。前記電圧ブースターから出力された高電圧が前記スイッチング部の電源電圧として印加される。前記スイッチング部は、印加される電源電圧とグラウンド電圧(ground voltage)を選択的に液体レンズ1280の両端に供給することができる。ここで、液体レンズ1280は、駆動のために四つの電極セクターを含む第1電極と、1個の電極セクターを含む第2電極とを含むことができる。液体レンズ1280の両端は第1電極と第2電極を意味することができる。また、液体レンズ1280の両端は第1電極の四つの電極セクターのいずれか一つと第2電極の一つの電極セクターを意味することができる。
液体レンズ1280の各電極セクターに既設定の幅を有するパルス形態の電圧が印加されることができ、液体レンズ1280に印加される駆動電圧は第1電極と第2電極のそれぞれに印加される電圧の差である。ここで、第1電極に印加される電圧を個別電圧、第2電極の電極セクターのそれぞれに印加される電圧を共通電圧と定義することができる。
すなわち、電圧ドライバー1235がコントローラー1230から提供されたデジタル形態の駆動電圧コードによって液体レンズ1280に印加される駆動電圧を制御するために、前記電圧ブースターは増加する電圧レベルを制御し、前記スイッチング部は共通電極と個別電極に印加されるパルス電圧の位相を制御することにより、駆動電圧コードに相応するアナログ形態の駆動電圧が生成されるようにする。
すなわち、制御部1220は、前記第1電極と前記第2電極のそれぞれに印加される電圧を制御することができる。
制御回路1210は、制御回路1210の通信又はインターフェースの機能をするコネクター(図示せず)をさらに含むことができる。例えば、I2C(Inter-Integrated Circuit)通信方式を使う制御回路1210とMIPI(Mobile Industry Processor Interface)通信方式を使うレンズアセンブリー1250間の通信のために、前記コネクターは通信プロトコル変換を遂行することができる。
また、前記コネクターは、外部(例えば、バッテリー)から電力を受け、制御部1220及びレンズアセンブリー1250の動作に必要な電力を供給することができる。
レンズアセンブリー1250は液体レンズモジュール1260を含むことができ、液体レンズモジュール1260は、駆動電圧提供部1270及び液体レンズ1280を含むことができる。
駆動電圧提供部1270は、電圧ドライバー1235から駆動電圧(すなわち、四つの個別電極のいずれか一つの個別電極と一つの共通電極の間に印加されるアナログ電圧)を受け、液体レンズ1280に駆動電圧を提供することができる。駆動電圧提供部1270は、制御回路1210とレンズアセンブリー1250間の端子連結による損失を補償するための電圧調整回路又はノイズ除去回路を含むこともでき、あるいは前記出力電圧をバイパス(bypass)することもできる。
駆動電圧提供部1270は図17の連結部1500の少なくとも一部を構成するFPCB(Flexible Printed Circuit Board、又は第1基板)に配置されることができるが、本発明の範囲はこれに限定されない。連結部1500は駆動電圧提供部1270を含むことができる。
液体レンズ1280は、駆動電圧によって伝導性液体と非伝導性液体間の界面が変形されてAF機能又はOIS機能を遂行することができる。
図19は駆動電圧に対応して界面が調整される液体レンズを説明する。具体的に、(a)はレンズアセンブリー1250(図18参照)に含まれた液体レンズ1028を説明し、(b)は液体レンズ1028の等価回路を説明する。ここで、液体レンズ1028は図18の液体レンズ1280を意味する。
まず(a)を参照すれば、駆動電圧に対応して界面が調整される液体レンズ1028は、同じ距離で四つの相異なる方向に配置されて第1電極を構成する複数の電極セクターL1、L2、L3、L4及び第2電極の電極セクターC0を介して駆動電圧を受けることができる。第1電極を構成する複数の電極セクターL1、L2、L3、L4及び第2電極を構成する電極セクターC0を介して駆動電圧が印加されれば、キャビティ1310に配置された伝導性液体と非伝導性液体間の界面が変形されることができる。伝導性液体と非伝導性液体間の界面の変形の程度及び形態は、AF機能又はOIS機能を具現するために、コントローラー1230によって制御されることができる。
また、(b)を参照すれば、レンズ1028の一側は第1電極の相異なる電極セクターL1、L2、L3、L4から電圧を受け、他の一側は第2電極の電極セクターC0と連結されて電圧を受ける複数のキャパシター1030であると説明することができる。
本明細書では、相異なる電極セクターが四つであるものを例として説明するが、本発明の範囲はこれに限定されない。
図20は液体レンズの両端に供給される電圧の実施例を説明する図である。
図20を参照すれば、液体レンズ1280の各電極セクターC0、L1~L4に既設定の幅を有するパルス形態の電圧が印加されることができ、第1電極の各電極セクターL1~L4と第2電極の電極セクターC0間の電圧差が駆動電圧となる。
電圧ドライバー1235は、共通電極セクターと個別電極セクターに印加されるパルス電圧の位相を制御することにより、各個別電極に対応する駆動電圧を制御することができる。
図20には、電圧ドライバー1235は外部から受ける動作クロック(clock)によってパルス電圧の位相をシフト(shift)することができ、個別電極セクターL1に印加される第1パルス電圧Aと第2パルス電圧Bが示されている。第2パルス電圧Bは第1パルス電圧Aを最小位相だけ遅延させた電圧である。
個別電極セクターL1に第1パルス電圧Aが印加されたときの駆動電圧1に比べ、個別電極セクターL1に第2パルス電圧Bが印加されたときの駆動電圧2の駆動電圧がもっと高いことが分かる。ここで、駆動電圧のRMS(Root Mean Square)値が液体レンズ1280の界面の制御に直接寄与することになる。
前記最小位相は電圧ドライバー1235が受ける動作クロックの周波数によって決定される。前記最小位相は電圧ドライバー1235の出力電圧の解像度を決定することができ、前記最小位相が小さいほど電圧ドライバー1235の出力電圧の解像度が高くなることができる。
しかし、仮に電圧ドライバー1235の出力電圧の解像度を2倍高めるためには2倍高くなった周波数の動作クロックを電圧ドライバー1235が受けなければならないので、その分だけ高性能のクロック発生器(clock generator)が必要になる。これは、全体システムの観点で費用、電力の消耗などの面で相当な損失をもたらすことになるので、高性能のクロック発生器なしも電圧ドライバー1235の出力電圧の解像度を高めることができる方案が要求される。
図21は本発明の一実施例による液体レンズの電圧印加方法を説明するための図である。
図21を参照すれば、図21以降での駆動電圧印加方法はオートフォーカシング機能を提供するためのものを中心に説明するが、本発明の範囲はこれに限定されず、OIS機能を提供するときにも同じ技術的思想を用いることができる。また、図21以降で説明する液体レンズに印加される電圧の電圧レベルとタイミングはコントローラー1230が生成する駆動電圧コードによって制御されることができる。
各サイクルCYCLE1~4当たり四つの液体レンズが示されており、一つの液体レンズの第1電極において左側上部に位置する電極セクターを第1電極セクターと定義し、液体レンズの中心(又は光軸又は円周)を基準に、第1電極セクターから時計方向に順に位置する電極セクターをそれぞれ第2電極セクター、第3電極セクター、第4電極セクターと定義する。
また、第1~第4駆動電極のそれぞれは第1~第4電極セクターの中で対応する個別電極セクターと第2電極の共通電極セクターの対を意味し、第1~第4駆動電極に印加される駆動電圧はそれぞれ第1~第4駆動電圧と定義する。
第1~第4駆動電圧のそれぞれは第1~第4電極セクターに印加される第1~第4電圧と第2電極に印加される電圧間の電圧差に相当する。第1~第4駆動電圧は一サイクル内でこのような電圧差の平均値又はRMS値を意味することができる。
そして、液体レンズの界面を変形するための単位サイクルを定義することができ、図21に示した第1~第4サイクルCYCLE1~4がこれに相当する。
単位サイクルに対応する時間はオートフォーカシング反応時間(autofocusing response time)、すなわち駆動電圧の印加後、液体レンズが所望の界面に変形されるまでかかる時間を考慮して決定されることができる。オートフォーカシング反応時間は液体レンズの仕様によって変わることができるが、オートフォーカシング反応時間はおよそ50ms前後の反応時間を有することができ、よって単位サイクルはオートフォーカシング反応時間及びサブサイクルの数を考慮して決定されることができる。
図18のコントローラー1230は駆動電圧を計算して駆動電圧コードを電圧ドライバー1235に伝達するようになる。ここで、I2C方式で両方向直列データポート(SDA)及びクロックポート(SCL)を介して伝達することができ、最大で1Mhzを支援することができる。
電圧ドライバー1235は、コントローラー1230から受信された駆動電圧コードに基づき、前記駆動電圧コードに相応する駆動電圧を生成する。前記駆動電圧は図19に示した各キャパシター1030に印加される両端電圧を意味する第1~第4駆動電圧を含み、このような駆動電圧の印加のために、実質的に第1電極の第1~第4電極セクター電圧及び第2電極の電圧を生成することができる。
第1~第4駆動電圧は電圧ドライバー1235の構造による最大出力電圧、最小出力電圧及び一定した単位電圧を有し、最大出力電圧と最小出力電圧は電圧ドライバー1235が最大及び最小に出力可能な電圧を意味し、単位電圧は第1~第4駆動電圧のそれぞれを最小限に増加又は減少させることができる電圧を意味する。前記単位電圧は、電圧ドライバー1235が動作クロックによってパルス電圧の位相をシフトする方式で出力電圧を調整するとき、前記動作クロックの周波数によって決定される最小位相によって決定されることができる。
しかし、第1~第4駆動電圧のそれぞれが1Vずつ増加又は減少しなければならないものではなく、例えば10Vずつ増加又は減少することができることは言うまでもない。
例えば、最大出力電圧が70V、最小出力電圧が41V、単位電圧が1Vであるとき、第1~第4駆動電圧はそれぞれ41Vから70Vまでの範囲内で30種の電圧を有することができる。
すなわち、オートフォーカシング機能のために第1~第4駆動電極に同じ駆動電圧が印加されると仮定するとき、30段階のオートフォーカシング解像度が具現できる。
この場合、k(kは1以上かつN以下の整数;Nは2以上の整数)番目の駆動電圧Vkは次の式1の通りである。ここで、k番目の駆動電圧とは、最小出力電圧を1番目の駆動電圧、最大出力電圧をN番目の駆動電圧とするとき、任意の駆動電圧を意味する。
ここで、Viは最小出力電圧、dvは単位電圧を意味する。
したがって、一定した出力電圧範囲(最大出力電圧から最小出力電圧までの範囲)内で第1~第4駆動電極に同じ駆動電圧が印加されれば、駆動電圧に対する単位電圧は電圧ドライバー1235の単位電圧と同一になり、オートフォーカシング解像度は電圧ドライバー1235の単位電圧に依存する。オートフォーカシング解像度はオートフォーカシング機能を細密に調節することができる程度を決定する基準になるので、オートフォーカシング機能の性能に影響を及ぼす一番重要な要因になる。
以下では一定の出力電圧範囲内でオートフォーカシング解像度を高めることができる駆動電圧印加方法について説明する。
図21に示されていないが、第1サイクルCYCLE1以前の初期サイクルでは第1~第4電極セクターに印加された個別電圧はそれぞれV(Vは出力電圧範囲内の任意の電圧、以下では‘初期電圧’という)であったと仮定する。
図21に示すように、各サイクルCYCLE1~4は全部四つのサブサイクルに区分できる。各サブサイクルの時間は互いに同一であるか互いに異なることができる。各サブサイクルの時間が同一である一実施例で、各サイクルCYCLE1~4が50msの時間を有すれば、各サブサイクルの時間は12.5msであってもよい。一サブサイクル内で各駆動電極に印加される電圧は維持されることができる。他の実施例によって、一サブサイクル内で各駆動電極に印加される電圧は可変することができる。例えば、第2サイクルCYCLE2内で一番目と二番目のサブサイクル及び三番目と四番目のサブサイクルがそれぞれ一つのサブサイクルを構成すると定義することができる。この場合、各サブサイクルの時間は25msであってもよい。
第1サイクルCYCLE1の第1サブサイクルで(V+dv、V、V、V)が、第2サブサイクルで(V、V+dv、V、V)が、第3サブサイクルで(V、V、V+dv、V)が、第4サブサイクルで(V、V、V、V+dv)が印加されることができる。ここで、(a、b、c、d)のa、b、c及びdはそれぞれ第1~第4駆動電圧を意味する。
すなわち、第1サイクルCYCLE1の第1サブサイクルで第1~第4駆動電圧のいずれか一電圧を初期電圧から単位電圧だけ上昇させた電圧(V+dv、以下では‘第2電圧’という)で印加し、残りの駆動電圧を初期電圧(V、以下では‘第1電圧’という)で印加することができる。以後のサブサイクルでは、時計方向に順次第2電圧を印加する位置を変更することができる。ここで、第2電圧が印加される駆動電極は陰影で表示されており、時計方向は一実施例に過ぎなく、反時計方向、ジグザグ方向などに設定することができるのは言うまでもない。
ただ、各サブサイクルで第2電圧が印加される位置は互いに異なるように設定されなければならない。これは、いずれか一位置に第2電圧がずっと印加される場合、液体レンズの界面が歪むことがあるからである。
いずれか一サイクルでいずれか一駆動電極に印加された駆動電圧は四つのサブサイクルで印加された駆動電圧の平均に相当する。
したがって、第1サイクルCYCLE1で印加された第1~第4駆動電圧は(4V+dv)/4=V+dv/4に相当する。
第2サイクルCYCLE2の第1サブサイクルで(V+dv、V、V+dv、V)が、第2サブサイクルで(V、V+dv、V、V+dv)が、第3サブサイクルで(V+dv、V、V+dv、V)が、第4サブサイクルで(V、V+dv、V、V+dv)が印加されることができる。
すなわち、第2サイクルCYCLE2の第1サブサイクルで第1~第4駆動電圧のいずれか二つの電圧を第2電圧として印加し、残りの駆動電圧を第1電圧として印加することができる。第2サブサイクルでは、第1電圧が印加された位置の駆動電圧を第2電圧として印加し、第2電圧が印加された位置の駆動電圧を第1電圧として印加することができる。その後のサブサイクルでは、第1サブサイクルと第2サブサイクルの駆動電圧印加方法が繰り返されることができる。第2サイクルCYCLE2も、第1サイクルCYCLE1のサブサイクルと同様に、時計方向又は半時計方向に電圧印加位置を変更させることができる。
図21のように、向き合う位置にあたる駆動電圧どうし同じに設定され、隣接したサブサイクルで第2電圧が印加される位置は互いに異なるように設定されなければならない。これは液体レンズの界面が歪むことを防止するためである。また、図面に示されていないが、四つの電極セクターのうち二つの隣接した電極セクターに第1電圧を印加し、残りの電極セクターに第2電圧を印加して、時計方向又は半時計方向に電圧印加を制御することもできる。
第2サイクルCYCLE2で印加された第1~第4駆動電圧は(4V+2dv)/4=V+dv/2にあたる。
第3サイクルCYCLE3の第1サブサイクルで(V+dv、V+dv、V+dv、V)が、第2サブサイクルで(V、V+dv、V+dv、V+dv)が、第3サブサイクルで(V+dv、V、V+dv、V+dv)が、第4サブサイクルで(V+dv、V+dv、V、V+dv)が印加されることができる。
すなわち、第3サイクルCYCLE3の第1サブサイクルで、第1~第4駆動電圧の中でいずれか三つの電圧を第2電圧として印加し、残りの駆動電圧を第1電圧として印加することができる。以後のサブサイクルでは時計方向に順次第1電圧を印加する位置を変更することができる。ここで、時計方向は一実施例に過ぎなく、反時計方向、ジグザグ方向などに設定されることができるのは言うまでもない。
ただ、各サブサイクルで第1電圧が印加される位置は互いに異なるように設定されなければならない。これは、いずれか一位置に第1電圧がずっと印加される場合、液体レンズの界面が歪むことがあるからである。
したがって、第3サイクルCYCLE3で印加された第1~第4駆動電圧は(4V+3dv)/4=V+3dv/4にあたる。
第4サイクルCYCLE4の第1サブサイクルで(V+dv、V+dv、V+dv、V+dv)が、第2サブサイクルで(V+dv、V+dv、V+dv、V+dv)が、第3サブサイクルで(V+dv、V+dv、V+dv、V+dv)が、第4サブサイクルで(V+dv、V+dv、V+dv、V+dv)が印加されることができる。
すなわち、第4サイクルCYCLE4の第1~第4サブサイクルで第1~第4駆動電圧を全て第2電圧として印加することができる。
したがって、第4サイクルCYCLE4で印加された第1~第4駆動電圧は(4V+4dv)/4=V+dvにあたる。
ここで、同じサイクルに含まれたサブサイクルで印加された第1~第4駆動電圧の総和は一定に維持されることができる。これは、一サイクル内で第1~第4駆動電圧の総和が一定に維持される場合に特定の焦点距離が該当サイクルで維持されることができるからである。
本発明の一実施例による駆動電圧印加方法による場合、k番目の個別電圧V’kは次の式2の通りである。
ここで、Viは最小出力電圧、dvは単位電圧を意味する。
したがって、一定した出力電圧範囲内で第1~第4駆動電圧が同じ駆動電圧で印加されず、第1~第4駆動電圧の全てが第1電圧に設定されたサイクルの後、第1~第4駆動電圧の中で一つの電圧のみ第2電圧に設定し、第2電圧に設定された駆動電圧をローテート(rotate)させるサイクル、第1~第4駆動電圧の中で二つの電圧のみ第2電圧に設定し、第2電圧に設定された駆動電圧をローテートさせるサイクル、及び第1~第4駆動電圧の中で三つの電圧のみ第2電圧に設定し、第2電圧に設定された駆動電圧をローテートさせるサイクルをさらに挿入することにより、オートフォーカシング解像度を決定する単位電圧がdvからdv/4に変更されることができる。
すなわち、単位電圧が1/4に減ったことはオートフォーカシング解像度が4倍増加したことを意味し、オートフォーカシング機能の性能を画期的に向上させることができる。
例えば、最大出力電圧が70V、最小出力電圧が41V、単位電圧が0.25Vになるので、第1~第4駆動電圧はそれぞれ41Vから70Vまでの範囲内で120種の電圧を有することができる。
他の実施例によって、図20に示したサイクルの一部のみ使うことも可能である。例えば、第1~第3サイクルCYCLE1~3の中で第2サイクルCYCLE2による電圧印加方式のみ使う場合、オートフォーカシング機能の解像度は2倍増加することができる。
図22は図21に示した本発明の一実施例による液体レンズの電圧印加方法を一つの駆動電極の側面で説明するための図である。
図22を参照すれば、各サイクルCYCLE0~CYCLE4で第1電極セクターL1に対応する駆動電極に印加される駆動電圧が示されている。
白色で表示された駆動電圧は第1電圧Vが印加される区間を意味し、灰色陰影で表示された駆動電圧は、第1電極セクターL1に印加される電圧が最小位相だけシフトされ、第1電圧Vより単位電圧が増加した第2電圧V+dvが印加される区間を意味する。
各サイクルCYCLE0~CYCLE4は四つのサブサイクルSUB1~SUB4に区分されることができる。
初期サイクルCYCLE0で、第1駆動電極には全体サブサイクルSUB1~SUB4で第1電圧Vが印加されることができる。よって、初期サイクルCYCLE0で第1駆動電極に印加される第1駆動電圧はVに相当する。
第1サイクルCYCLE1で、第1駆動電極には全体サブサイクルSUB1~SUB4の中で一つのサブサイクルSUB1で第2電圧V+dvが印加され、残りのサブサイクルSUB2~SUB4で第1電圧Vが印加されることができる。よって、第1サイクルCYCLE1で第1駆動電極に印加される第1駆動電圧はV+dv/4に相当する。
第2サイクルCYCLE2で、第1駆動電極には全体サブサイクルSUB1~SUB4の中で二つのサブサイクルSUB1、SUB2で第2電圧V+dvが印加され、残りのサブサイクルSUB3、SUB4で第1電圧Vが印加されることができる。よって、第2サイクルCYCLE2で第1駆動電極に印加される第1駆動電圧はV+dv/2に相当する。
第3サイクルCYCLE3で、第1駆動電極には全体サブサイクルSUB1~SUB4の中で三つのサブサイクルSUB1~SUB3で第2電圧V+dvが印加され、残りのサブサイクルSUB4で第1電圧Vが印加されることができる。よって、第3サイクルCYCLE3で第1駆動電極に印加される第1駆動電圧はV+3dv/4に相当する。
第4サイクルCYCLE4で、第1駆動電極には全体サブサイクルSUB1~SUB4で第2電圧V+dvが印加されることができる。よって、第4サイクルCYCLE4で第1駆動電極に印加される第1駆動電圧はV+dvに相当する。
ここで、各駆動電極に相異なる駆動電圧が印加されるサイクルCYCLE1~CYCLE3でいずれか一つの駆動電極に対して第1電圧及び第2電圧が印加されるサブサイクルの数は全ての駆動電極で同一でなければならない。しかし、いずれか一駆動電極に対して複数のサブサイクルの中でどのサブサイクルで第1電圧及び第2電圧が印加されるかは多様な方法によって決定することができる。
例えば、図21についての説明で例示したように、隣接したサブサイクルで第1電圧又は第2電圧が印加される駆動電極の位置が時計方向、反時計方向、又はジグザグに移動することができる。
また、第1駆動電極に第2電圧が印加されるサブサイクルの位置は図21とはちょっと違いがあるが、これは説明の便宜のためのもので、本発明の技術的思想の範囲を外れたものではない。
図23は本発明の一実施例による駆動電圧印加方法による効果を説明するための図である。
図23を参照すれば、図21及び図22で説明した各サイクルCYCLE0~4で電極セクターに印加される平均電圧が示されている。
初期サイクルCYCLE0で第1~第4駆動電極に印加される平均電圧はV、第1サイクルCYCLE1で第1~第4駆動電極に印加される平均電圧はV+dv/4、第2サイクルCYCLE2で第1~第4駆動電極に印加される平均電圧はV+dv/2、第3サイクルCYCLE3で第1~第4駆動電極に印加される平均電圧はV+3dv/4、第4サイクルCYCLE4で第1~第4駆動電極に印加される平均電圧はV+dvである。
すなわち、各サイクルごとに順次駆動電圧を増加させるとき、単位電圧であるdv/4ずつ増加することができる。これは電圧ドライバー1235の単位電圧であるdvに比べて1/4に減った値に相当する。
すなわち、第1~第4駆動電極に同じ駆動電圧を印加する場合、オートフォーカシング解像度を決定する駆動電圧に対する単位電圧は電圧ドライバー1235の単位電圧と同じになり、図23に示したように、Vの駆動電圧を印加する初期サイクルCYCLE0から第1サイクルCYCLE1に行くときに順次駆動電圧を高めようとする場合、すぐV+dvの駆動電圧を印加するしかなく、一つの段階のみ有することができる。
しかし、図21及び図22に示した駆動電圧印加方法による場合、オートフォーカシング解像度を決定する駆動電圧に対する単位電圧は電圧ドライバー1235の単位電圧の1/4になり、図23に示したように、Vの駆動電圧を印加する初期サイクルCYCLE0から第1サイクルCYCLE1に行くときに順次駆動電圧を高めようとする場合、すぐV+dv/4の駆動電圧を印加することができ、V+dvの駆動電圧を印加するのに四つの段階を有することができる。すなわち、本発明の一実施例による方法は4倍のオートフォーカシング解像度を有することができる。
本明細書では液体レンズが四つの個別電極を有する場合について説明するが、本発明の範囲はこれに限定されなく、8個、16個などの個別電極を有する場合にも適用することができる。
例えば、液体レンズが8個の個別電極を有する場合、一つのサイクルは8個のサブサイクルに区分されることができ、第2電圧を印加する個別電極の数を順次増加させる方式で駆動電圧を印加することができる。ここで、駆動電圧に対する単位電圧は電圧ドライバー1235の単位電圧の1/8になることができ、これによってオートフォーカシング解像度は8倍増加することができる。
このような駆動電圧印加方法を一般化すれば、第1~第p(pは2以上の整数)駆動電極に対応する第1~第p駆動電圧のそれぞれを第1電圧又は第2電圧で印加するサイクルの他に、前記第1~第p駆動電圧の中でq(qは1以上p-1以下の整数)個の駆動電圧を第2電圧で印加するp-1個のサイクルが付け加わることによってオートフォーカシング解像度が増加することができる。
また、前記第1~第p駆動電圧の中でq個の駆動電圧を第2電圧で印加するサイクルでいずれか一つの駆動電極はq個のサブサイクルで第2電圧を印加することができる。
以上で説明したように、本発明による駆動電圧印加方法によれば、電圧ドライバーの一定した出力電圧範囲で駆動電圧に対する単位電圧を減らすことによってオートフォーカシング解像度を増加させることができる。
また、オートフォーカシング解像度を増加させながらも電圧ドライバーの出力電圧範囲の増加を要求しないので、光学機器の電力消耗を減少させることができる。
図24及び図25は液体レンズの電圧印加方法の一実施例を説明するための図である。
図24を参照すれば、コントローラー1230が獲得した駆動電圧コードは10ビット(bit)の解像度(resolution)を有すると仮定する。したがって、駆動電圧コードは0から1023の範囲を有することになり、0~1023から選択されたいずれか一つの駆動電圧コードを電圧ドライバー1235に伝達することになる。電圧ドライバー1235は、前記選択されたいずれか一つの駆動電圧コードに対応する第1~第4駆動電極の駆動電圧を生成することができ、前記駆動電圧は0~1023の駆動電圧コードのそれぞれに対応する電圧値であるA0~A1023を有することができる。
ここで、駆動電圧コードが0から1に上昇するときの駆動電圧の変化量(V1=A1-A0)は全ての駆動電圧コードの範囲で一定することができる。よって、駆動電圧コードが1022から1023に上昇するときの駆動電圧の変化量(V1023=A1023-A1022)はV1と同一である。例えば、駆動電圧コードが1だけ上昇するときの駆動電圧の変化量は0.045Vと一定することができる。
一方、電圧ドライバー1235が出力した駆動電圧によって液体レンズ1280の第1~第4駆動電極に該当駆動電圧が印加され、伝導性液体と非伝導性液体間の界面(すなわち、液体界面)が変形されることができる。ここで、液体レンズ1280の第1~第4駆動電極に同じ駆動電圧が印加されると仮定すれば、第1~第4駆動電極の駆動電圧の平均(すなわち、平均駆動電圧)といずれか一つの駆動電極の駆動電圧が同一であり、前記変形された界面のジオプター(diopter)は平均駆動電圧と次の式3の関係を有する。前記平均駆動電圧を一般化して表現すれば、前記平均駆動電圧は共通電極とn(nは2以上の整数)個の個別電極のそれぞれの間に印加される各駆動電圧の平均電圧であってもよい。第1駆動電圧コードと第2駆動電圧コードはそれぞれ特定の平均駆動電圧に対応する値であってもよい。ジオプターは界面の焦点距離の逆数の関係にあり、焦点距離を直接的に示す因子である。
例えば、駆動電圧コード0に対応して変形される液体界面のジオプターは駆動電圧A0に比例するものではなく、A0の二乗に比例することになる。
すなわち、駆動電圧コードが一定に上昇(例えば、1だけ上昇)するにつれて駆動電圧も一定に上昇(例えば、0.045V)することができるが、液体界面のジオプターは該当駆動電圧の二乗に比例するため、一定に上昇しなくなる。例えば、最初ジオプターの変化量D1は最後のジオプターの変化量D1023と全然違うことになる。
他に表現すれば、駆動電圧コードが線形的に増加するとき、駆動電圧も線形的に増加するが、駆動電圧と液体界面の関係によって液体界面のジオプターは指数関数にあたる形態に増加することになる。
図25を参照すれば、10ビットの駆動電圧コード1~1023に対応して変化する液体界面のジオプターに対するグラフが示されている。図25に示したように、ジオプターは10ビットの駆動電圧コード1~1023に対応して約-40ジオプターから約80ジオプターまで増加するが、駆動電圧コードが線形的に増加するに反して、指数関数の形態に増加することが分かる。
したがって、コントローラー1230又はコントローラー1230に駆動電圧コードを伝達する外部コントローラー(例えば、アプリケーションプロセッサ)の立場では駆動電圧コードを介して線形的に液体界面のジオプターを制御しにくい問題が発生する。
図26は液体レンズの電圧印加方法の他の実施例を説明するための図である。
図26を参照すれば、第1駆動電圧コードは、図24に示した駆動電圧コードと同様に、10ビット解像度を有し、0~1023の範囲を有する。第2駆動電圧コードは、図21~図23で説明した駆動電圧印加方法(すなわち、n個の個別電極のそれぞれに対応する電極別駆動電圧コードの少なくとも二つの電極別駆動電圧コードは互いに異なるように印加する方法)によって一定の出力電圧範囲を有する電圧ドライバーに対する単位電圧を減らす方式で4倍のオートフォーカシング解像度に相当する12ビット解像度を有する駆動電圧コードを意味する。
すなわち、四つの駆動電極の全てに同じ駆動電圧を印加する方式(一括電極駆動)ではなく、少なくとも一つの駆動電極に残りの電極と違う駆動電圧を印加する方式(個別電極駆動)を取ることにより、電圧ドライバー1235が出力する平均駆動電圧は4倍の解像度を有することができ、このような平均駆動電圧に対応する第2駆動電圧コードは12ビットの解像度(0~4092)を有することができる。
図26に示したように、第1駆動電圧コード0、1、2に対応する平均駆動電圧がA0、A1、A2であると言うとき、第2駆動電圧コードは0、4、8に対応し、その間に1~3、5~7の第2駆動電圧コードがA0-1~A0-3、A1-1~A1-3の平均駆動電圧に対応することができる。
したがって、第1駆動電圧コードの1コードの増加時、平均駆動電圧はD1(例えば、0.045V)だけ増加するが、第2駆動電圧コードの1コードの増加時、平均駆動電圧はD1の1/4であるD1’(例えば、0.01125V)だけ増加する。
すなわち、図21~図23の駆動電圧印加方法を用いて第2駆動電圧コードによって電圧ドライバー1235をより細密に制御することができる。以下では、第1駆動電圧コード、第2駆動電圧コード及び平均駆動電圧間の関係を用いて、線形的に液体界面のジオプターを制御することができる方法について説明する。
図27は図18に示したコントローラーをより詳細に示したブロック図である。
図27を参照すれば、コントローラー2210と電圧ドライバー2250はそれぞれ図18のコントローラー1230と電圧ドライバー1235に相当することができる。
コントローラー2210は、図18で説明したものと同様に、ジャイロセンサー又はイメージセンサーの要請によって液体レンズが持たなければならない形状に対応する駆動電圧を計算し、このための第1駆動電圧コードをテーブルを用いて獲得することもできるが、以下では、コントローラー2210が外部の構成(例えば、アプリケーションプロセッサ)から第1駆動電圧コードを受信するものとして説明する。以下で説明する方法はコントローラー2210が直接第1駆動電圧コードを生成する場合にも適用することができるのは言うまでもない。
コントローラー2210は第1駆動電圧コードをI2C(Inter Integrated Circuit)通信方式で外部から受信し、電極別駆動電圧コード(第1~第4駆動電極のそれぞれに印加される駆動電圧を決定する駆動電圧コード)を決定してI2C方式で電圧ドライバー2250に伝達することができる。
コントローラー2210は、コード変換部2220、コード変換情報提供部2230及び駆動電圧コード決定部2240を含むことができる。
コード変換部2220は10ビットの第1駆動電圧コードを12ビットの第2駆動電圧コードに変換することができる。ここで、コード変換情報提供部2230から提供される変換テーブル又は変換アルゴリズムを用いて変換動作を遂行することができる。
コード変換情報提供部2230は前記変換テーブル又は前記変換アルゴリズムを有することができ、コード変換部2220に提供することができる。前記変換テーブル又は前記変換アルゴリズムは、線形的に増加する第1駆動電圧コードに対し、液体界面のジオプターが線形的に増加するようにするための第2駆動電圧コードを獲得することができる情報に相当する。前記変換テーブル又は前記変換アルゴリズムについての詳細な説明は図28~図33を参照して後述する。
駆動電圧コード決定部2240は第2駆動電圧コードを用いて第1~第4駆動電極のそれぞれに印加される駆動電圧に対応する駆動電圧コードを決定することができる。駆動電圧コード決定部2240は、第1~第4駆動電極に対応する電極別駆動電圧コードを予め決定された手順で順次電圧ドライバー2250に伝達することができる。
他の実施例によって、駆動電圧コード決定部2240はコード変換情報提供部2230が提供する変換テーブル(図33の変換テーブル)又は変換アルゴリズムによっては省略されることもできる。
図28~図31は線形的に増加する第1駆動電圧コードに対し、液体界面のジオプターが線形的に増加することができるようにするための第2駆動電圧コードを獲得することができる一実施例を示した図である。
図28~図31を参照すれば、左側グラフは図25に示したように10ビットの第1駆動電圧コードと液体界面のジオプター間の関係に対するグラフであり、上述したように式3の関係によって指数関数に近い形態を示す。
このようなグラフは、特定の液体レンズが製造された後、0~1023の第1駆動電圧コードによる駆動電圧を順次印加し、実際に焦点距離又はジオプターを測定することによって獲得することができる。すなわち、図28に示した第1駆動電圧コードとジオプターのグラフは特定の液体レンズに対応するものであり、液体レンズに対しては他のグラフが得られることができるのは言うまでもない。しかし、この場合にも第1駆動電圧コードとジオプターのグラフは指数関数に近い形態を有するであろう。
図28の右側グラフは10ビットの第1駆動電圧コードと液体界面のジオプター間のグラフをジオプターが0~1の範囲の値を有するように正規化(normalized)させたグラフである。すなわち、10ビットの第1駆動電圧コードに対応するジオプターは0~1の範囲内で左側グラフと同じ傾向を有するように正規化することができる。
図29の左側グラフは図28の右側グラフである10ビットの第1駆動電圧コードと正規化したジオプター間のグラフであり、図29の右側グラフのように、10ビットの第1駆動電圧コードと正規化したジオプター間のグラフのy軸座標に1023を掛けてスケール変換を遂行することができる。ここで、正規化したジオプターに1023を掛けることで、第1駆動電圧コードと実際ジオプター間の傾向性を維持したまま、第1駆動電圧コードと上限値及び下限値を同様に有する10ビットジオプターと第1駆動電圧コード間のグラフを得ることができる。
図28及び図29の正規化及びスケール変換によって約-40~80の範囲で測定されたジオプターは10ビット解像度を有するジオプターである10ビットジオプターで表現されることができる。
図30の左側グラフは第1駆動電圧コードと10ビットジオプター間のグラフであり、右側グラフにおいて第1駆動電圧コードと10ビットジオプター間のグラフのx軸とy軸を互いに替えて逆関数関係を有するグラフを求め、さらにx軸を第1駆動電圧コードで表現すれば、それぞれの第1駆動電圧コードに対して指数関数に近い関係を有する第1駆動電圧コードとジオプターの関係を補償して線形関係を有するようにすることができる10ビット解像度を有する10ビット線形コードを得ることができる。ここで、線形関係とは、第1駆動電圧コードが線形的に増加するとき、これに対応してジオプターも線形的に増加する関係を意味する。
図31の左側グラフは第1駆動電圧コードと10ビット線形コード間のグラフであり、図31の右側グラフは第1駆動電圧コードと10ビット線形コード間のグラフのy軸座標に4を掛けてスケール変換を遂行することができる。ここで、10ビット線形コードに4を掛けることにより、第1駆動電圧コードと10ビット線形コード間の傾向性を維持したまま、第2駆動電圧コードと上限値及び下限値を同一に有する12ビット線形コードと第1駆動電圧コード間のグラフを得ることができる。
すなわち、図31の右側グラフによれば、それぞれの第1駆動電圧コード0~1023に対して第1駆動電圧コードとジオプターが線形関係を有するようにする第2駆動電圧コード0~4092を得ることができる。
これを用いて、コード変換情報提供部2230には、第1駆動電圧コードと第1駆動電圧コードとジオプターが線形関係を有するようにする第2駆動電圧コードとを互いにマッチした変換テーブルが記憶されることができる。
他の実施例によって、図31の右側グラフを一つの近似化した関数で表現すれば、y=2E-06x3-0.0038x2+6.2314x+28.031になることができる。このような変換関数が変換アルゴリズムとしてコード変換情報提供部2230に記憶されることができる。すなわち、このような変換関数は第1駆動電圧コードと第2駆動電圧コード間の近似化した変換関数である。
ここで、右側グラフにおいて第1駆動電圧コードを複数の区間に分割し、複数の区間ごとに近似化することで、複数の変換関数がコード変換情報提供部2230に記憶されることもできる。
また、変換関数の係数値調整のために、y軸に特定値(例えば、1,000,000)を掛けて単純化した係数を有する変換関数を記憶し、変換関数を用いた計算を完了した後、前記特定値で割る方式で第2駆動電圧コードを求めることもできる。
前記変換テーブルと前記変換関数はそれぞれ図27の説明で言及したコード変換部2220の変換動作のための変換テーブル及び変換アルゴリズムに相当することができる。
前記変換テーブル又は前記変換関数は別途のテスト装置によって獲得されてコントローラー2210内に記憶されることもでき、コントローラー2210自体で測定及び計算されて記憶されることもできる。
図32は本発明の一実施例による変換テーブルの一実施例を示した図である。図33は本発明の他の実施例による変換テーブルの他の実施例を示した図である。
図32を参照すれば、図31の右側グラフに基づいて獲得された第1駆動電圧コードと、第1駆動電圧コードとジオプターが線形関係を有するようにする第2駆動電圧コードとを互いにマッチした変換テーブルの一実施例が示されている。
図26に示したように、第1駆動電圧コード0、1、2と同一である駆動電圧乃至ジオプターを示す第2駆動電圧コードは0、4、8である。しかし、図32の変換テーブルで第1駆動電圧コード0、1、2は第2駆動電圧コード0、6、12とマッチする。
また、第1駆動電圧コードの0~5区間では第2駆動電圧コードの間隔が6又は7であるに反して、第1駆動電圧コードの1018~1023区間では第2駆動電圧コードの間隔が3又は4になることができる。
これは、液体界面のジオプターは該当駆動電圧の二乗に比例し、変換テーブルはこのような関係を用いて、第1駆動電圧コードが上昇するほど第2駆動電圧コードの変化量が減るように第1駆動電圧コードと第2駆動電圧コードをマッチすることにより、第1駆動電圧コードと液体界面のジオプターが線形関係を有するように制御する役割をすることができる。
他に表現すれば、第1駆動電圧コードの第1範囲での平均駆動電圧の変化量は第1駆動電圧コードの第2範囲での平均駆動電圧の変化量より大きくなることができる。ここで、第2範囲は第1範囲の上限値(又は最大値)より大きな下限値(又は最小値)を有することができる。そして、第2範囲は第1範囲と同じコード範囲(すなわち、第1範囲又は第2範囲のそれぞれの上限値から下限値を差し引いたコードの大きさ)を有することができる。
例えば、図32に示したように、第1駆動電圧コードの第1範囲(0~5)での平均駆動電圧の変化量(6.2(平均駆動電圧コード変化量)*0.01125(コード当たり平均駆動電圧変化量)=0.06975)は第1駆動電圧コードの第2範囲(1018~1023)での平均駆動電圧の変化量(5.2*0.01125=0.0585)より大きくなることができる。
仮に、第2範囲が第1範囲と同一ではないコード範囲の場合、第1範囲での平均駆動電圧の変化量を第1範囲で割った値は第2範囲での平均駆動電圧の変化量を第2範囲で割った値より大きくなることができる。
図33を参照すれば、図31の右側グラフに基づいて獲得した第1駆動電圧コードと、第1駆動電圧コードとジオプターが線形関係を有するようにする第1~第4駆動電極に対する駆動電圧コード(すなわち、四つの個別電極のそれぞれに対応する電極別駆動電圧コード)とを互いにマッチした変換テーブルの他の実施例が示されている。
図32の変換テーブルには第1駆動電圧コードと第2駆動電圧コードがマッチされていたが、図33の変換テーブルには第1駆動電圧コードと第1~第4駆動電極に対する電極別駆動電圧コード(10ビット解像度)が直接マッチされている。
原則的には、駆動電圧コード決定部2240が第2駆動電圧コードに基づいて各駆動電極に対応する駆動電圧コードを決定しなければならないが、図33の変換テーブルによれば、このような過程を省略することもできる。
図32及び図33の変換テーブルはあくまでも例示的なものであり、第1駆動電圧コードから、第1駆動電圧コードと液体界面のジオプターが線形関係を有するように補償する第1~第4駆動電極に対する電極別駆動電圧コードを得ることができる変換テーブルであれば充分である。
図34は本発明の一実施例による駆動電圧印加方法の適用例を説明するための図である。
図34を参照すれば、コントローラー2210が320の第1駆動電圧コードを受信し、電圧ドライバー2250に電極別駆動電圧コードを伝達する過程が示されている。
コード変換部2220は320の第1駆動電圧コードを受信すれば、コード変換情報提供部2230を参照して変換動作を遂行する。この際、変換テーブル又は変換アルゴリズム(又は変換関数)を用いることができるが、図34の例では図32に相当する変換テーブルを用いると仮定する。
コード変換部2220は、変換テーブルを参照して、320の第1駆動電圧コードを1663の第2駆動電圧コードに変換して駆動電圧コード決定部2240に伝達することができる。
駆動電圧コード決定部2240は第2駆動電圧コードに基づいて電極別駆動電圧コードを決定することができる。例えば、図34に示したように、駆動電圧コード決定部2240は第2駆動電圧コードである1663を電極個数である4で割って商415と余り3を計算することができる。ここで、商415は基本駆動電圧コードであり、余り3は基本駆動電圧コードより1だけ高い駆動電圧コードが伝達される電極個数を意味する。このような電極を除いた残りの電極に対しては基本駆動電圧コードが伝達されることができる。
したがって、駆動電圧コード決定部2240は、第1~第3駆動電極に対しては416の駆動電圧コードを、第4駆動電極に対しては415の駆動電圧コードを決定して電圧ドライバー2250に伝達することができる。すなわち、第2駆動電圧コードのうち、このような一部のコードによって決定された第1~第4駆動電極に対応する電極別駆動電圧コードは互いに同一でないこともある。
また、図21による電圧印加方法と同様に、より高い駆動電圧が印加される第1~第4駆動電極の位置をサブサイクル別に違うようにしようとする場合、駆動電圧コード決定部2240は415の駆動電圧コードが印加される電極の位置をサブサイクル別に違うように制御することもできる。
上述したように、駆動電圧コード決定部2240の動作は、予め遂行されて図33の変換テーブルがコード変換情報提供部2230に記憶される場合、省略することができる。
本明細書では四つの駆動電極が存在する場合について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、8個の駆動電極が存在する場合にも適用可能である。もちろん、この場合には10ビットの第1駆動電圧コードが13ビットの第2駆動電圧コードにマッチすることができるので、第1駆動電圧コードと液体界面間の線形関係がより細密に制御されることもできる。
図35及び図36は本発明の一実施例による駆動電圧印加方法の効果を説明するための図である。
図35を参照すれば、左側グラフは、コントローラー2210による第1駆動電圧コードの変換動作を遂行しないとき、10ビットの第1駆動電圧コードに対する42個の液体レンズのジオプター平均を示す。
右側グラフは、第1駆動電圧コードとジオプター平均間のグラフを用いて、正規化、スケール変換、逆関数変換、スケール変換、係数値調整によって、それぞれの第1駆動電圧コードに対して第1駆動電圧コードとジオプターが線形関係を有するようにする12ビット線形コードを得た結果を示す。ここで、左側グラフから分かるように、約880以上の第1駆動電圧コードに対しては880以下の第1駆動電圧コードと違う傾向性を示すので、第1駆動電圧コード0~880に対してのみ第2駆動電圧コードとの関係を示した。これは、第1駆動電圧コード0~880のみ用いてもシステムで要求するジオプター制御範囲を満たすことができるという条件が前提され、このような条件が前提されたと仮定して説明する。仮に、約880以上の第1駆動電圧コードを用いたジオプター制御が要求される場合、図31で説明したように、第1駆動電圧コードを複数の区間で割り、複数の区間ごとに近似化することで、複数の変換関数がコード変換情報提供部2230に記憶されることもできるのは言うまでもない。
第1駆動電圧コード0~880と12ビット線形コード間の関係を近似化して得た変換関数はy=1.301x3-3560.2x2+6E+06x+6E+07である。前記変換関数がコード変換情報提供部2230に記憶されることができる。
図36を参照すれば、左側グラフは、42個の液体レンズに対してコントローラー2210の第1駆動電圧コードの変換動作なしに、そのまま第1~第4駆動電極に駆動電圧を印加したときのジオプターの変化を示したグラフである。
しかし、右側グラフは、42個の液体レンズに対して前記変換関数を記憶したコード変換情報提供部2230を参照してコントローラー2210が第1駆動電圧コードを変換した第2駆動電圧コードに対応する駆動電圧を第1~第4駆動電極に印加したときのジオプターの変化を示したグラフである。
左側グラフと右側グラフを比較すれば、第1駆動電圧コード0~880で第1駆動電圧コードとジオプターは線形関係を有することが分かる。
したがって、コントローラー2210又は外部のアプリケーションプロセッサなどは、第1駆動電圧コードとジオプター間の線形関係を用いてジオプターの直観的な制御が可能である。
このような線形関係が確保されれば、アプリケーションでは第1駆動電圧コードの下限値及び上限値とともに前記下限値及び前記上限値にマッチしたジオプター値を知っていると、単純な1次関数数式で第1駆動電圧コードの下限値と上限値間の任意のコードに対応するジオプター値を算出することができ、これは液体レンズの光学性能を大きく改善することができる。
本明細書で言及した線形関係は液体レンズ自体のジオプターと第1駆動電圧コード間の線形関係を意味するものであってもよいが、これに限定されず、液体レンズを含む光学系全体のジオプターと第1駆動電圧コード間の線形関係を意味するものであってもよい。
本発明の一実施例による駆動電圧印加方法によれば、駆動電圧コードをより高い解像度を有する駆動電圧コードを用いて変換することにより、駆動電圧コードと液体レンズの界面のジオプター間の線形関係を確保することができる。
本発明の一実施例による液体レンズについて他に説明すれば、キャビティ、前記キャビティに配置される伝導性液体と非伝導性液体及びn個の個別電極(nは2以上の整数)と共通電極を含み、前記伝導性液体と前記非伝導性液体の間に界面が形成され、平均駆動電圧を決定する第1駆動電圧コードと前記界面のジオプターは線形関係を有し、前記第1駆動電圧コードが順次変更されることにより、前記平均駆動電圧は不規則的に変更され、前記平均駆動電圧は前記共通電極と前記n個の個別電極のそれぞれの間に印加される各駆動電圧の平均電圧であってもよい。
実施例に基づいて前述したように幾つかのみ記述したが、その他にも多様な形態の実施が可能である。前述した実施例の技術的内容は互いに両立することができない技術ではない限り、多様な形態に組み合わせられることができ、これによって新しい実施形態に具現されることもできる。
前述した液体レンズはカメラモジュールに含まれることができる。カメラモジュールは、ハウジングに実装される液体レンズ及び液体レンズの前面又は後面に配置可能な少なくとも一つの固体レンズを含むレンズアセンブリー、レンズアセンブリーを介して伝達される光信号を電気信号に変換するイメージセンサー、及び液体レンズに駆動電圧を供給するための制御回路を含むことができる。
例えば、前述した液体レンズを含むカメラモジュールを含む光学機器(Optical Device、Optical Instrument)を具現することができる。ここで、光学機器は光信号を加工するか分析することができる装置を含むことができる。光学機器の例としては、カメラ/ビデオ装置、望遠鏡装置、顕微鏡装置、干渉計装置、光度計装置、偏光計装置、分光計装置、反射計装置、オートコリメーター装置、レンズメーター装置などがあり得、液体レンズを含むことができる光学機器に本発明の実施例を適用することができる。また、光学機器は、スマートフォン、ノートブック型パソコン、タブレットコンピュータなどの携帯用装置に具現されることができる。このような光学機器は、カメラモジュール、映像を出力するディスプレイ部、カメラモジュール及びディスプレイ部を実装する本体ハウジングを含むことができる。光学機器は、本体ハウジングに他の機器と通信することができる通信モジュールが実装されることができ、データを記憶することができるメモリ部をさらに含むことができる。
本発明の一実施例によるカメラモジュールは、図1~図15で説明した実施例の技術的特徴である第1特徴、及び図16~図36で説明した実施例の技術的特徴である第2特徴の全部を含むことができる。
例えば、前記カメラモジュールは、電磁気的に相互作用して伝導性液体と非伝導性液体間の界面を変化させる第1電極と第2電極を含み、前記第1電極は、光軸を中心に円周方向に沿って順次配置される複数の電極セクターを含み、前記複数の電極セクターに印加される電圧は順次制御し、界面を制御するための第1駆動電圧コードの第1範囲での平均駆動電圧の変化量は、前記第1駆動電圧コードの第2範囲での平均駆動電圧の変化量より大きくなるように決定される特徴の全てを含むことができる。
すなわち、本発明の実施例によるカメラモジュールは、前記第1特徴乃至前記第2特徴のいずれか一つの特徴を含むか、前記第1特徴乃至前記第2特徴が組み合わせられた技術的特徴を含むことができる。
以上で、本発明の実施例を構成する全ての構成要素が一つに結合するか結合して動作するものとして説明したと言って、本発明が必ずしもこのような実施例に限定されるものではない。すなわち、本発明の目的範囲内であれば、その全ての構成要素が一つ以上に選択的に結合して動作することもできる。また、以上で記載した“含む”、“構成する”又は“有する”などの用語は、特に反対の記載がない限り、該当構成要素が内在することができることを意味するものなので、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含むことができるものに解釈されなければならない。技術的又は科学的な用語を含む全ての用語は、他に定義しない限り、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味がある。辞書に定義された用語のように一般的に使われる用語は関連技術の文脈上の意味と一致するものに解釈されなければならなく、本発明で明白に定義しない限り、理想的な又は過度に形式的な意味に解釈されない。
以上の説明は本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎないものであり、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で多様な修正及び変形が可能であろう。したがって、本発明に開示した実施例は本発明の技術思想を限定するためではなくて説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は以降の請求範囲によって解釈されなければならなく、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は本発明の権利範囲に含まれるものに解釈されなければならないであろう。
本発明は本発明の精神及び必須特徴から逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化することができることは当業者に明らかである。したがって、前記詳細な説明は全ての面で制限的に解釈されてはいけなくて例示的なものとして考慮されなければならない。本発明の範囲は添付の請求項の合理的解釈によって決定されなければならなく、本発明の等価的範囲内の全ての変更は本発明の範囲に含まれる。