JP7315387B2 - ヘッドレスト装置及び座席装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の座席に設けられるヘッドレスト装置及びこれを備えた座席装置に関する。
例えば鉄道車両用のシートとして、座席使用者の後頭部を支持するヘッドレストを備えたものが知られている(例えば特許文献1参照)。しかしながら、この種のヘッドレストは、乗員の首の支えがなく、首に安定感がない。
一方、自動車の座席用のヘッドレストとして、乗員の後頭部だけでなく首をも支持できる構造のヘッドレストが知られている。例えば特許文献2には、座席使用者の後頭部を支持するヘッドレスト部と、ヘッドレスト部の下部両側方にそれぞれ配置された一対のネックサポート部と、ヘッドレスト部と一対のネックサポート部とを相互に連結し、座席使用者の首を左右両側から挟み込む第1の位置と座席使用者の首から離隔させる第2の位置との間にわたって一対のネックサポート部を回動させることが可能な回動機構とを備えたヘッドレスト装置が開示されている。
実開昭63-13055号公報 特開2018-43677号公報
例えば、鉄道車両用のヘッドレストは、座席(背ずり)に対して高さ方向にスライド可能に取り付けられており、座席使用者は、手動で引き上げたり押し下げたりすることでヘッドレストを任意の高さ位置に調整することができる。しかしながら、座席の使用中はヘッドレストの自重に加えて使用者の頭部の重みがヘッドレストに作用するため、ヘッドレストが当初の高さ位置からずり下がってしまい、使いづらい場合があった。特に、ネックサポート部を有するヘッドレストにあっては、ヘッドレストに下向きの荷重がかかりやすく、このため上記の問題が発生しやすかった。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、使用中における高さ位置のずり下がりを防止することができるヘッドレスト装置及びこれを備えた座席装置を提供することにある。
本発明の一形態に係るヘッドレスト装置は、ベース部材と、ヘッドレスト本体と、支持機構とを具備する。
前記ベース部材は、座席の背ずりに高さ方向にスライド可能に取り付けられる取付け部を有する。
前記ヘッドレスト本体は、座席使用者の後頭部を支持する第1の主面部と、前記第1の主面部とは反対側の面に配置され前記背ずりに向かって突出する規制部と、を有する。
前記支持機構は、前記ベース部材と前記ヘッドレスト本体との間に設けられ、前記第1の主面部が受ける荷重によって、前記ヘッドレスト本体を、前記規制部が前記背ずりから離間する第1の姿勢から前記規制部が前記背ずりに接触する第2の姿勢へ変換することが可能に構成される。
上記ヘッドレスト装置は、第1の主面部で座席使用者の後頭部を支持し、そのときの荷重でヘッドレスト本体が第2の姿勢に変換することで、規制部を背ずりに当接させる。これにより、規制部と背ずりとの間の接触摩擦力が生じ、背ずりからのヘッドレスト装置のずり下がりが防止される。
前記支持機構は、前記ヘッドレスト本体の上部に配置され前記ヘッドレスト本体の幅方向に平行な回動軸を有するスプリングヒンジで構成されてもよい。前記スプリングヒンジは、前記ヘッドレスト本体を前記ベース部材に対して前記第1の姿勢に向けて付勢する。これにより、座席の非使用時はヘッドレスト装置を第1の姿勢に維持することができるため、ヘッドレスト装置の高さ位置の調整が可能となる。
前記ベース部材は、前記取付け部を支持する板状のフレーム部を有し、前記規制部は、前記ヘッドレスト本体から前記フレーム部を貫通する軸部と、前記軸部の先端に設けられ前記第2の姿勢において前記背ずりと当接する規制部材とを含んでもよい。
前記取付け部は、前記座席の幅方向に相互に離間して配置された一対の板状のガイド部材で構成され、前記規制部は、前記一対のガイド部材の間に前記幅方向に相互に離間して複数配置されてもよい。
前記ヘッドレスト本体は、ヘッドレスト部と、一対のネックサポート部と、回動機構とを有してもよい。
前記ヘッドレスト部は、前記第1の主面部を有する。
前記一対のネックサポート部は、第2の主面部と、前記第2の主面部の一周縁部を構成する支持端部とをそれぞれ有し、前記ヘッドレスト部の下部両側方にそれぞれ配置される。
前記回動機構は、前記ヘッドレスト部と前記一対のネックサポート部とを相互に連結し、前記支持端部によって座席使用者の首を左右両側から挟み込む第1の位置と、前記支持端部を座席使用者の首から離隔させる第2の位置との間にわたって前記一対のネックサポート部を回動させることが可能に構成される。
本発明の一形態に係る座席装置は、背ずりと、ベース部材と、ヘッドレスト本体と、支持機構とを具備する。
前記ベース部材は、前記背ずりに高さ方向にスライド可能に取り付けられる。
前記ヘッドレスト本体は、座席使用者の後頭部を支持する第1の主面部と、前記第1の主面部とは反対側の面に配置され前記背ずりに向かって突出する規制部と、を有する。
前記支持機構は、前記ベース部材と前記ヘッドレスト本体との間に設けられ、前記第1の主面部が受ける荷重によって、前記ヘッドレスト本体を、前記規制部が前記背ずりから離間する第1の姿勢から前記規制部が前記背ずりに接触する第2の姿勢へ変換することが可能に構成される。
本発明によれば、使用中における高さ位置のずり下がりを防止することができる。
本発明の一実施形態に係るヘッドレスト装置の一形態を概略的に示す全体斜視図である。 上記ヘッドレスト装置の他の形態を概略的に示す全体斜視図である。 上記ヘッドレスト装置におけるヘッドレスト本体の内部構造を説明する透過斜視図である。 上記ヘッドレスト装置の使用状態を示す概略斜視図である。 上記ヘッドレスト装置の要部の背面側の斜視図である。 上記ヘッドレスト装置の要部の背面図である。 上記ヘッドレスト装置の要部の側面図である。 上記ヘッドレスト装置の作用を説明する要部の側面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
図1及び図2は、本発明の一実施形態に係るヘッドレスト装置100の構成を概略的に示す全体斜視図であり、図1は非使用時(あるいはネックサポート部の非使用時)、図2は使用時(あるいはネックサポート部の使用時)をそれぞれ示している。
なお各図において、X軸、Y軸及びZ軸は相互に直交する3軸方向を示しており、X軸は左右方向(幅方向)、Y軸は前後方向、Z軸は高さ方向にそれぞれ相当する。
[ヘッドレスト装置の全体構成]
ヘッドレスト装置100は、例えば新幹線、特急列車等の鉄道車両のシート(座席装置)の上部に設置される。ヘッドレスト装置100は、ユーザ(座席使用者)の頭部を背後から支持することが可能に構成される。
ヘッドレスト装置100は、ヘッドレスト部11と一対のネックサポート部12L,12Rとを有するヘッドレスト本体10と、ヘッドレスト本体10を図示しないシートに取り付けるベース部材20(図4参照)と、ヘッドレスト本体10とベース部材20との間に設置された支持機構30(図5参照)とを備える。
ヘッドレスト本体10は、ユーザの後頭部に対向するヘッドレスト装置100の正面(前面)を構成し、正面方向から見たときの形状が、X軸方向に長辺、Z軸方向に短辺を有する概略矩形状に形成される。
一方、ベース部材20は、上記シートに対向するヘッドレスト装置100の背面(後面)を構成する。なお、ベース部材20及び支持機構30の詳細については後述する。
[ヘッドレスト本体]
ヘッドレスト部11及び一対のネックサポート部12L,12Rはそれぞれクッション性を有する板状の構造体で構成される。一対のネックサポート部12L,12Rは、後述する回動機構13L,13Rを介して相互に連結されており、図2に示すようにヘッドレスト部11に対して前方へ所定角度回動可能に構成される。
ヘッドレスト部11は、ユーザの後頭部を支持する第1の主面部111を有する。第1の主面部111は、頂点が下部に位置する概略二等辺三角形状を有し、図1においてXZ平面と略平行な平面で構成される。第1の主面部111の底辺111aに沿う周縁部はヘッドレスト本体10の上面を形成し、第1の主面部111の一対の斜辺111b,111cに相周縁部はそれぞれ一対のネックサポート部12L,12Rに対向する。
一対のネックサポート部12L,12Rは、ヘッドレスト部11の下部両側方にそれぞれ配置される。一対のネックサポート部12L、12Rは、第2の主面部121を有する。第2の主面部121は、第1の主面部111の斜辺部111b,111cに対向する底辺部121cをそれぞれ有する概略二等辺三角形状を有する。第2の主面部121の一対の斜辺部のうち、一方の斜辺部に沿う周縁部は、図1に示す姿勢ではヘッドレスト本体10の下面を形成し、図2に示す姿勢ではユーザの首元を支持する支持端部121aとして機能する。第2の主面部121の他方の斜辺部に沿う周縁部は、ヘッドレスト本体10の両側面を形成する。
図3は、ヘッドレスト本体10の内部構造を説明する透過斜視図である。ヘッドレスト部11及びネックサポート部12L,12Rはそれぞれ、第1の支持フレーム151及び第2の支持フレーム152L、152Rとこれらを収容するクッション材11c、12Lc、12Rcとの組み合わせ体で構成される。
図3に示すように、ヘッドレスト本体10は、フレーム組立体150を有する。フレーム組立体150は、ヘッドレスト部11を構成する第1の支持フレーム151と、ネックサポート部12L,12Rを構成する第2の支持フレーム152L,152Rと、ヘッドレスト部11及びネックサポート部12L,12Rを相互に連結する回動機構13L,13Rとを有する。
第1の支持フレーム151は、上辺が背面側に略90度折り曲げられたリブ構造を有することで、変形強度が高められている。第2の支持フレーム152L,152Rは左右対称な形状に形成された概略直角二等辺三角形の金属板で構成される。第2の支持フレーム152L,152Rは、底辺が背面側に略90度折り曲げられたリブ構造を有することで、変形強度が高められている。
回動機構13Lは、第1の支持フレーム151と第2の支持フレーム152Lとを相互に連結し、回動機構13Rは、第1の支持フレーム151と第2の支持フレーム152Rとを相互に連結する。回動機構13L,13Rは、支持端部121aによってユーザの首を左右両側から挟み込む第1の位置(図2参照)と、支持端部121aをユーザの首から離隔させる第2の位置(図1参照)との間にわたって、一対のネックサポート部12L,12Rをそれぞれ回動させることが可能に構成される。
回動機構13L,13Rは、一対のネックサポート部12L,12Rをそれぞれ第1の主面部111と平行な軸まわりに回動させる一対の回動軸134L,134Rを有し、支持端部121aが上記第1の位置で第1の主面部111から前方へ突出するように、各ネックサポート部12L,12Rをヘッドレスト部11に対して回動させる(図2参照)。
本実施形態において一対の回動軸134L,134Rは、ヘッドレスト部11の幅方向に平行なX軸(第1の軸)方向に対して斜めに交差し、X軸に直交するZ軸(第2の軸)に関して対称に配置される。ネックサポート部12L,12Rを構成する第2の支持フレーム152L,152Rの底辺152cは、X軸に関して約45度傾斜しており、かつ、これら底辺152cがZ軸に関して対称に逆向きに傾斜している。このため一対の回動軸134L,134Rの左右方向(X軸方向)とのなす角度は、フレーム組立体150の正面方向から見たとき略V字状に約45度の向きに設定される。
回動軸134L,134RとX軸方向とのなす角度は45度に限定されず、任意の角度に設定可能である。本実施形態では、例えば、上記角度を30度~60度の範囲に設定される。これにより、ネックサポート部12L,12Rの支持端部121aをユーザに圧迫感を与えることなく首の位置に容易に近接させることができる。
回動機構13L,13Rはそれぞれ同一の構成を有し、それぞれ複数(本例では2つ)のトルクヒンジ131L,131Rを含む。トルクヒンジ131L,131Rは、第2の支持フレーム152L,152Rの斜辺部152cに各々の回動軸134L,134Rが固定される。各トルクヒンジ131L,131Rは、ブラケット133を介して第1の支持フレーム151に固定される。
トルクヒンジ131L,131Rは、任意の角度位置でその姿勢を保持できるように構成され、典型的には、可動部と固定部との間の摩擦力によって所定の回転トルクを実現する。トルクヒンジ131L,131Rの構造、種類は特に限定されず、例えば、可動ディスクの間に固定ディスクを挟んだ構造、回動軸に板バネを巻き付けた構造、回動軸をクリップ等で押え付けた構造等が挙げられる。
トルクヒンジ131L,131Rの回動トルクは特に制限されず、例えば、ユーザの手指による操作でネックサポート部12L,12Rをヘッドレスト部11に対して回動させることが可能であり、かつ、使用中にネックサポート部12L,12Rがその回動位置での姿勢を安定に保持することができる適度な値(例えば、0.11~0.14kg・m)に設定される。
図4は、ヘッドレスト装置100の使用状態を示す概略斜視図である。
ヘッドレスト装置100は、座席Sの背ずり300の上部に取り付けられる。ネックサポート部12L,12Rは、回動軸134L、134R(図3参照)のまわりに前方へ所定角度回動されることで、図2に示す第1の位置に変換される。これにより、各ネックサポート部12L,12Rの下縁部を構成していた支持端部121aが前方へ突出するとともに、ヘッドレスト部11(第1の主面部111)に対して斜めに傾斜する位置をとる。その結果、ヘッドレスト部11で後頭部が支持されるユーザUの首が各ネックサポート部12L,12Rの支持端部121aで左右両側から挟み込まれるように支持される。
[ベース部材]
続いて、ベース部材20の詳細について説明する。図5は、ベース部材20が取り付けられたフレーム組立体150の背面側の斜視図、図6は背ずり300側から見たフレーム組立体150の背面図、図7及び図8はその一側面図である。
ベース部材20は、ヘッドレスト本体10を背ずり300に設置するための支持具として構成される。ベース部材20は、板状のフレーム部21と、背ずり300に高さ方向(Z軸方向)にスライド可能な取付け部22とを含む。
フレーム部21は、矩形の金属板で構成され、第1の支持フレーム151の背面に対向して配置される。第1の支持フレーム151に対するフレーム部21の相対位置は特に限定されず、本実施形態では、第1の支持フレーム151の中心よりもフレーム部21の中心がやや下側に配置される。フレーム部21は、第1の支持フレーム151の背面に支持機構30を介して接続される。支持機構30の詳細については後述する。
取付け部22は、フレーム部21の背面にその幅方向(X軸方向)に相互に離間して配置された一対の板状のガイド部材で構成される。本実施形態では、高さ方向(Z軸方向)に長手の一対の板状の取付け部22がフレーム部21の2つの短辺に沿ってそれぞれ取り付けられている。各取付け部22は同様に構成され、その両側面に高さ方向(Z軸方向)に平行なガイド溝22aを有する。背ずり300は、ヘッドレスト装置100との対向部位に、一対の取付け部22各々のガイド溝22aに係合する一対のガイドレール301(図6参照)を有する。これにより、ベース部材20を含むヘッドレスト装置100全体が、背ずり300に対し、その高さ方向にスライド可能に構成される。
取付け部22とガイドレール301との間の係合力は、典型的には、ヘッドレスト装置100の自重でヘッドレスト装置100が背ずり300に対して下方へずり落ちず、かつ、任意の高さ位置にヘッドレスト装置100を手動でスライドさせることができる程度の係合力に設定される。係合力の調整方法は特に限定されず、本実施形態では、ガイド溝22aとガイドレール301との間の摩擦力を調整するバネが取付け部22に内蔵されている。
フレーム部21は、背ずり300に対するヘッドレスト装置100の高さ位置を制限する第1ストッパ23aと第2ストッパ23bとをさらに有する。
第1ストッパ23aは、フレーム部21の中央の上縁部近傍に配置された金属製の板材で構成される。第1ストッパ23aは、背ずり300に取り付けられた第1突出片302aと高さ方向(Z軸方向)に対向し、第1突出片302aとの当接によりヘッドレスト装置100の高さの下限位置を規定する。第1ストッパ23a及び第1突出片302aはそれぞれ幅方向(X軸方向)に離間して一対ずつ設けられているが、これに限られず、例えばそれぞれ単一の部材で構成されてもよい。
一方、第2ストッパ23bは、フレーム部21の中央の下縁部近傍に配置された金属製の板材で構成される。第2ストッパ23bは、背ずり300に取り付けられた第2突出片302bと高さ方向(Z軸方向)に対向し、第2突出片302bとの当接によりヘッドレスト装置100の高さの上限位置を規定する。第2ストッパ23b及び第2突出片302bはそれぞれ単一の部材で構成されたが、これに限られず、それぞれ例えば幅方向(X軸方向)に離間して一対ずつ設けられてもよい。
[支持機構]
支持機構30は、ヘッドレスト本体10とベース部材20との間に設置されており、ベース部材20に対してヘッドレスト本体10をその幅方向に沿った軸周りに傾動させることが可能に構成される。
支持機構30は、図7に示すように、ヘッドレスト本体10がベース部材20に対して平行な姿勢(以下、第1の姿勢ともいう)から、ヘッドレスト本体10がベース部材20に向かって所定角度傾いた姿勢(以下、第2の姿勢ともいう)へ変換可能に、ヘッドレスト本体10を支持する。第1の姿勢は、ヘッドレスト装置100の非使用状態に相当し、第2の姿勢は、ヘッドレスト装置100の使用状態に相当する。
支持機構30は、図7に示すように、ヘッドレスト本体10の上部に配置され、本実施形態では図6に示すように、ヘッドレスト本体10の上縁に沿った3箇所にそれぞれ配置される。各支持機構30は、ヘッドレスト本体10の幅方向(X軸方向)に平行な回動軸31と、回動軸31を介してヘッドレスト本体10の第1の支持フレーム151とベース部材20のフレーム部21とを連結する複数のブラケット32と、ヘッドレスト本体10をベース部材20に対して上記第1の姿勢に向けて付勢するトーションバネとを含むスプリングヒンジで構成される。
支持機構30は、ヘッドレスト本体10が第1の姿勢から第2の姿勢へ傾動した際に付勢力が発現するように構成される。これに限られず、支持機構30は、ヘッドレスト本体10が第1の姿勢にあるときにも上記付勢力が作用する予負荷状態とされていてもよい。この場合、ヘッドレスト本体10の回動角度範囲を制限する機構が支持機構30などに設けられてもよい。
[規制部]
ヘッドレスト本体10は、規制部16をさらに有する。規制部16は、ヘッドレスト本体10の第1の主面部111とは反対側の面に配置され、背ずり300に向かって突出する突出部材で構成される。背ずり300は、規制部16との対向部位に、規制部16と当接可能な受け部303を有する。規制部16は、ヘッドレスト本体10が第1の姿勢にあるときは、図7に示すように、受け部303に対して前後方向(Y軸方向)に離間し、ヘッドレスト本体10が第2の姿勢にあるときは、図8に示すように、受け部303に接触するように構成される。
第1の姿勢における規制部16と背ずり300の受け部303との間の前後方向(Y軸方向)における離間距離は、例えば、10mm以上とされる。なお、支持機構30によるヘッドレスト本体10のベース部材20に対する傾動角度は特に限定されず、例えば、10°以上20°以下である。
規制部16は、ヘッドレスト本体10が第2の姿勢にあるときに、背ずり300の受け部303に接触することで、背ずり300に対するヘッドレスト装置100の高さ位置のずり下がりを規制するためのものである。本実施形態において規制部16は、軸部161と、軸部161の先端に設けられた規制部材162とを含む。
軸部161は、ヘッドレスト本体10の第1の支持フレーム151の背面に垂直に取り付けられ、ベース部材20のフレーム部21に設けられた貫通孔Hを貫通する。規制部材162は、軸部161の先端に設けられた板状部材である。規制部材162の材質は特に限定されないが、背ずり300の受け部303との接触時に受け部303との間に所定の摩擦力を発現させることができる合成樹脂、エラストマ―、合成ゴム等の適度な弾性を有する材料で構成されるのが好ましい。
規制部材162の形状や大きさは特に限定されない。本実施形態において規制部材162は、軸部161よりも大きな直径を有する円板状の板状ゴムで構成され、その中心部に挿通されたネジ等の締結具によって軸部161の先端に固定される。これにより、受け部303との接触面積を確保して、ヘッドレスト本体10が第2の姿勢にあるときに、ヘッドレスト装置100のずり下がりを規制できる摩擦力を比較的容易に生じさせることができる。
なお、受け部303を構成する材料も特に限定されず、背ずり300の構成材料の一部あるいは別途の材料が用いられてもよい。このような材料としては、規制部材162との間に所定以上の摩擦係数が得られる材料が好ましく、例えば、表面粗度が比較的大きな板材やフ面ファスナのような表面状態を有するシート材などであってもよい。
規制部16の設置個数は、単数でもよいし、複数でもよい。本実施形態において規制部16は、一対の取付け部22(ガイド部材)の間に幅方向(X軸方向)に相互に離間して複数(本例では2つ)配置される。各規制部16はそれぞれ同一の構成を有し、ヘッドレスト本体10が第2の姿勢のとき、これらの規制部16が同時に背ずり300の受け部303に当接するように構成される。
[ヘッドレスト装置の作用]
続いて、以上のように構成される本実施形態のヘッドレスト装置100の典型的な作用について説明する。
ヘッドレスト装置100の非使用時は、典型的には図1に示すように、一対のネックサポート部12L,12Rが展開され、各々の第2の主面部121がヘッドレスト部11の第1の主面部111と略同一平面上に位置する状態(第2の位置)にある。
また、このときのヘッドレスト装置100は、図7に示すように背ずり300に対して第1の姿勢の状態にある。したがって、規制部16は背ずり300の受け部303から離間した位置にあるため、規制部16によるヘッドレスト装置100の背ずり300に対する高さ位置の調整が阻害されることはない。
ヘッドレスト装置100の使用時は、ユーザの好みに応じてネックサポート部12L,12Rが図2に示す状態(第1の位置)に変換される。このときネックサポート部12L,12Rは、ヘッドレスト部10の前方へ突出する。これにより、ネックサポート部12L,12Rの非使用時はヘッドレスト部11と概略同一の平面上に退避させておくことが可能となり、ヘッドレスト装置100のコンパクト化を図ることができる。
なおヘッドレスト装置100は、図1の状態(第2の位置)で使用されることも勿論可能であるが、以下、ネックサポート部12L,12Rの作用について説明する。
ネックサポート部12L,12Rは、回動軸134L、134R(図3参照)のまわりに前方へ所定角度回動されることで、図2に示す第1の位置に変換される。これにより、各ネックサポート部12L,12Rの下縁部を構成していた支持端部121aが前方へ突出するとともに、ヘッドレスト部11(第1の主面部111)に対して斜めに傾斜する位置をとる。その結果、図4に示すように、ヘッドレスト部11で後頭部が支持されるユーザUの首が各ネックサポート部12L,12Rの支持端部121aで左右両側から挟み込まれるように支持される。
したがって本実施形態によれば、ユーザの首元を安定に支持することができる。これにより、ユーザの首や肩の負担を軽減して、よりリラックスした姿勢を実現することができる。また、新幹線や夜行バスなどの長時間の乗車時にも快適性の高い座席空間を提供することができる。
また本実施形態によれば、ユーザUの首を挟み込む支持端部121aがネックサポート部12L,12Rの周縁部で構成されているため、ユーザの肩や側頭部に圧迫感を与えることなく、ユーザの首を両側から挟み込むことができる。しかも、ネックサポート部12L,12Rの回動軸134L,134Rが斜めに設定されているため、頸椎の部分を後方側から安定に支持することができ、首への圧迫感も抑えられる。
しかも、第1の主面部111(ヘッドレスト部11)は、頂点が下部に位置する概略二等辺三角形状を有し、第2の主面部121(ネックサポート部12L,12R)は、第1の主面部111の斜辺部に対向する底辺部を有する概略二等辺三角形状を有する。これにより、ネックサポート部12L,12R(支持端部121a)間の間隙が、ヘッドレスト部11に近付くほど狭くなるため、ユーザUの首の太さや長さに依存することなく、その首元を安定に支持することができる。
さらに本実施形態のヘッドレスト装置100においては、第1の主面部111でユーザの後頭部を支持し、そのときの荷重で、ヘッドレスト本体10が図7に示す第1の姿勢から図8に示す第2の姿勢に変換されるとともに、規制部16が背ずり300の受け部303に当接する。これにより、規制部16と受け部303との間の接触摩擦力が生じるため、使用中における背ずり300からのヘッドレスト装置100のずり下がりが防止される。
したがって本実施形態によれば、座席使用中でのユーザの頭部の重みによるヘッドレスト装置100のずり下がりを防ぐことができるため、ヘッドレストのずり下がりによる使いづらさを解消することができる。特に、ネックサポート部12L,12Rを有するヘッドレスト装置100にあっては、ヘッドレスト装置100に下向きの荷重がかかりやすい。しかし本実施形態によれば、当該荷重を規制部16と背ずり300との当接によるヘッドレスト装置100の落下抵抗力の増加に変換されるため、ネックサポート部12L,12Rの使用時においてもヘッドレスト装置100の高さ位置の変化を効果的に防いで快適な乗り心地性を確保することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば以上の実施形態では、例えば以上の実施形態では、新幹線等の鉄道車両、夜行バス等の自動車車両用のシートに適用可能なヘッドレスト装置を例に挙げて説明したが、これに限られず、航空機等の他の移動体に備え付けられたシート、あるいは映画館等の観覧席に備え付けられたシートにも本発明は適用可能である。
また、以上の実施形態では、ネックサポート部12L,12Rを有するヘッドレスト装置を例に挙げて説明したが、ネックサポート部を備えていないヘッドレスト装置にも本発明は適用可能である。この場合、支持機構30が設けられる位置はヘッドレスト本体10の上部に限られず、例えば、ヘッドレスト本体10の下部であってもよい。
さらに以上の実施形態では、支持機構30がヘッドレスト本体10をベース部材20に対して傾動可能に支持するように構成されたが、これに限られない。例えば、支持機構30をパンタグラフのようなリンク機構で構成し、ヘッドレスト本体10がベース部材10に対して前後方向に平行移動可能に支持されてもよい。この場合、規制部16は、ヘッドレスト本体10がベース部材20に最も近接する位置で背ずり300(受け部303)に当接するように構成される。
10…ヘッドレスト本体
11…ヘッドレスト部
12L,12R…ネックサポート部
13L,13R…回動機構
16…規制部
20…ベース部材
22…取付け部
21…フレーム部
30…支持機構
31…回動軸
100…ヘッドレスト装置
111…第1の主面部
121…第2の主面部
121a…支持端部
300…背ずり

Claims (6)

  1. 座席の背ずりに高さ方向にスライド可能に取り付けられる取付け部を有するベース部材と、
    座席使用者の後頭部を支持する第1の主面部と、前記第1の主面部とは反対側の面に配置され前記背ずりに向かって突出する規制部と、を有するヘッドレスト本体と、
    前記ベース部材と前記ヘッドレスト本体との間に設けられ、前記第1の主面部が受ける荷重によって、前記ヘッドレスト本体を、前記規制部が前記背ずりから離間する第1の姿勢から前記規制部が前記背ずりに接触する第2の姿勢へ変換し、前記ヘッドレスト本体が前記第1の姿勢から前記第2の姿勢へ傾動した際に前記第1の姿勢に向けて付勢力が発現することが可能に構成された支持機構と
    を具備するヘッドレスト装置。
  2. 請求項1に記載のヘッドレスト装置であって、
    前記支持機構は、前記ヘッドレスト本体の上部に配置され前記ヘッドレスト本体の幅方向に平行な回動軸を有し、前記ヘッドレスト本体を前記ベース部材に対して前記第1の姿勢に向けて付勢するスプリングヒンジで構成される
    ヘッドレスト装置。
  3. 請求項2に記載のヘッドレスト装置であって、
    前記ベース部材は、前記取付け部を支持する板状のフレーム部を有し、
    前記規制部は、前記ヘッドレスト本体から前記フレーム部を貫通する軸部と、前記軸部の先端に設けられ前記第2の姿勢において前記背ずりと当接する規制部材とを含む
    ヘッドレスト装置。
  4. 請求項3に記載のヘッドレスト装置であって、
    前記取付け部は、前記座席の幅方向に相互に離間して配置された一対の板状のガイド部材で構成され、
    前記規制部は、前記一対のガイド部材の間に前記幅方向に相互に離間して複数配置される
    ヘッドレスト装置。
  5. 請求項1~4のいずれか1つに記載のヘッドレスト装置であって、
    前記ヘッドレスト本体は、
    前記第1の主面部を有するヘッドレスト部と、
    第2の主面部と、前記第2の主面部の一周縁部を構成する支持端部とをそれぞれ有し、
    前記ヘッドレスト部の下部両側方にそれぞれ配置された一対のネックサポート部と、
    前記ヘッドレスト部と前記一対のネックサポート部とを相互に連結し、前記支持端部によって座席使用者の首を左右両側から挟み込む第1の位置と、前記支持端部を座席使用者の首から離隔させる第2の位置との間にわたって前記一対のネックサポート部を回動させることが可能に構成された回動機構と
    を有するヘッドレスト装置。
  6. 背ずりと、
    前記背ずりに高さ方向にスライド可能に取り付けられたベース部材と、
    座席使用者の後頭部を支持する第1の主面部と、前記第1の主面部とは反対側の面に配置され前記背ずりに向かって突出する規制部と、を有するヘッドレスト本体と、
    前記ベース部材と前記ヘッドレスト本体との間に設けられ、前記第1の主面部が受ける荷重によって、前記ヘッドレスト本体を、前記規制部が前記背ずりから離間する第1の姿勢から前記規制部が前記背ずりに接触する第2の姿勢へ変換し、前記ヘッドレスト本体が前記第1の姿勢から前記第2の姿勢へ傾動した際に前記第1の姿勢に向けて付勢力が発現することが可能に構成された支持機構と
    を具備する座席装置。
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