JP7313314B2 - ガスセンサ素子およびガスセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、ガスセンサ素子およびガスセンサに関する。
ガスセンサは、車両の内燃機関の排気管等に配置され、排気管を流れる排ガスを検出対象ガスとして、検出対象ガスに含まれる特定ガス成分濃度、酸素濃度などを検出するために用いられる。この種のガスセンサとしては、例えば、固体電解質体の表面に形成した検出電極にて起きる特定ガス成分の電気化学的酸化反応と酸素ガスの電気化学的還元反応とによって生ずる混成電位を検出するガスセンサが知られている。検出電極としては、金などの特定ガス成分および酸素ガスに触媒活性を有する材料が用いられる。特定ガス成分としては、アンモニアガス、二酸化窒素ガス、炭化水素ガスなどが挙げられる。
混成電位を利用するガスセンサとしては、具体的には、特許文献1に記載のガスセンサなどがある。当該ガスセンサは、気孔率が10%以上40%以下であり、厚みが5μm以上35μm以下であるように形成された検出電極を備えたガスセンサ素子を有している。
特開2019-158495号公報
従来知られる混成電位式のガスセンサは、空燃比センサ、NOxセンサ等の公知の電極構造に基づいて、経験的に検出電極の気孔率や厚みを設定したものに過ぎない。このように規定される気孔率には、上述した電気化学的酸化還元反応に寄与する開気孔以外にも、電気化学的酸化還元反応に寄与しない閉気孔も含まれる。そのため、単に検出電極に一定の割合で気孔が存在するというだけは、センサ出力を安定化させることが難しい。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、センサ出力を安定化させることが可能なガスセンサ素子、また、当該ガスセンサ素子を有するガスセンサを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、混成電位を利用するガスセンサ(1)に用いられるガスセンサ素子(2)であって、
イオン伝導性を有する固体電解質体(21)と、上記固体電解質体の第1表面(201)に形成され、検出対象ガス(G)に晒される検出電極(22)と、上記固体電解質体の第2表面(202)における上記検出電極に対向する位置に形成された基準電極(23)と、を有しており、
上記検出電極は、多数の気孔(22c)を有しており、
上記検出電極の表面における上記気孔の表面開口割合と上記検出電極の厚みμmとの積が、0.3μm以上4μm以下である、ガスセンサ素子(2)にある。
本発明の他の態様は、混成電位を利用するガスセンサ(1)であって、
上記ガスセンサ素子を有する、ガスセンサ(1)にある。
上記ガスセンサ素子は、検出電極が多数の気孔を有しており、検出電極の表面における気孔の表面開口割合と検出電極の厚みμmとの積が上記特定範囲にある。そのため、上記ガスセンサ素子は、センサ出力を安定化させることができる。
上記ガスセンサは、上記ガスセンサ素子を有する。そのため、上記ガスセンサによれば、センサ出力を安定化させることが可能な混成電位式のガスセンサが得られる。
なお、特許請求の範囲および課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1は、実施形態1のガスセンサ、ガスセンサ素子を示した説明図である。 図2は、図1に示したII-II線矢視断面を示した説明図である。 図3は、実施形態1のガスセンサ素子において、検出電極の表面における気孔の表面開口割合と検出電極の厚みとの積の技術的意義を説明するための説明図であり、(a)は、従来のガスセンサ素子の検出電極の断面、(b)は、実施形態1のガスセンサ素子の検出電極の断面を模式的に示した図である。 図4は、実施形態1のガスセンサ素子において、検出電極表面の気孔の表面開口割合を測定する際に取得される、走査型電子顕微鏡による検出電極表面の反射電子像の一例を示した図である。 図5は、図4の反射電子像を二値化処理してなる二値化画像の一例を示した図である。 図6は、実施形態1のガスセンサが配置された内燃機関の排気系を示した説明図である。 図7は、実施形態2のガスセンサ素子における、検出電極の平均厚みTave、最大厚みTmax、最小厚みTminの定義および測定方法を説明するための説明図である。 図8は、実験例1で作製したガスセンサ素子、ガスセンサについて得られた、検出電極の温度が400℃のときの、検出電極の表面における気孔の表面開口割合と検出電極の厚みとの積[μm](横軸)とアンモニア出力[V](縦軸)との関係を示したグラフである。 図9は、実験例1で作製したガスセンサ素子、ガスセンサについて得られた、検出電極の温度が450℃のときの、検出電極の表面における気孔の表面開口割合と検出電極の厚みとの積[μm](横軸)とアンモニア出力[V](縦軸)との関係を示したグラフである。 図10は、実験例1で作製したガスセンサ素子、ガスセンサについて得られた、検出電極の温度が500℃のときの、検出電極の表面における気孔の表面開口割合と検出電極の厚みとの積[μm](横軸)とアンモニア出力[V](縦軸)との関係を示したグラフである。 図11は、実験例1で作製したガスセンサ素子、ガスセンサについて得られた、検出電極の温度が400℃のときの、検出電極の表面における気孔の表面開口割合と検出電極の厚みとの積[μm](横軸)と二酸化窒素出力[V](縦軸)との関係を示したグラフである。 図12は、実験例1で作製したガスセンサ素子、ガスセンサについて得られた、検出電極の温度が450℃のときの、検出電極の表面における気孔の表面開口割合と検出電極の厚みとの積[μm](横軸)と二酸化窒素出力[V](縦軸)との関係を示したグラフである。 図13は、実験例1で作製したガスセンサ素子、ガスセンサについて得られた、検出電極の温度が500℃のときの、検出電極の表面における気孔の表面開口割合と検出電極の厚みとの積[μm](横軸)と二酸化窒素出力[V](縦軸)との関係を示したグラフである。 図14は、実験例2にて得られた、|(Tmax-Tave)/Tave|の値[-](横軸)とアンモニア出力[V](縦軸)との関係を示したグラフである。 図15は、実験例2にて得られた、|(Tmin-Tave)/Tave|の値[-](横軸)とアンモニア出力[V](縦軸)との関係を示したグラフである。
(実施形態1)
実施形態1のガスセンサ素子およびガスセンサについて、図1~図6を用いて説明する。
先ず、本実施形態のガスセンサ素子について説明する。図1、図2、図6に例示されるように、本実施形態のガスセンサ素子2は、混成電位を利用する本実施形態のガスセンサ1(詳しくは後述する)に用いられるものである。
ガスセンサ素子2は、固体電解質体21と、固体電解質体21の第1表面201に形成され、検出対象ガスGに晒される検出電極22と、固体電解質体21の第2表面202における検出電極22に対向する位置に形成された基準電極23とを有している。
ガスセンサ素子2において、固体電解質体21は、イオン伝導性を有している。具体的には、固体電解質体21は、酸素イオン伝導性を有する固体電解質より構成することができる。また、固体電解質体21は、プロトン伝導性を有する固体電解質より構成することもできる。酸素イオン伝導性を有する固体電解質体21は、酸素イオン伝導性を有するジルコニア系材料より構成することができる。ジルコニア系材料としては、ジルコニア中にイットリア(酸化イットリウム)等の希土類金属元素の酸化物(安定化剤)を含む安定化ジルコニアまたは部分安定化ジルコニアなどを例示することができる。また、プロトン伝導性を有する固体電解質体21は、例えば、ジルコン酸ストロンチウム、ジルコン酸バリウム、セリウム酸ストロンチウム、セリウム酸バリウム、リン酸ランタンなどより構成することができる。
検出電極22は、図3(b)、図4、図5などに例示されるように、多数の気孔22cを有している。つまり、検出電極22は、多孔質に形成されており、検出電極22の骨格をなす骨格部220と、気孔22cとを有している。検出電極22の気孔22cは、検出電極22の表面に表面開口221cを有する。気孔22cは、表面開口221cから内部に延びている。なお、検出電極22は、検出電極22の表面に開口しない閉気孔(不図示)を含んでいてもよい。
検出電極22は、貴金属22aを含むことができる。また、検出電極22は、具体的には、イオン電導性を有する固体電解質22bを含んでいてもよい。具体的には、検出電極22の骨格部220は、貴金属22aと、イオン電導性を有する固体電解質22bとを含むことができる。貴金属22aは、検出対象ガスGに対する触媒活性を有しておればよい。貴金属22aは、金を主成分とすることができる。金を主成分とするとは、貴金属22aを構成する金属成分における50モル%以上が金であることを意味する。したがって、金を主成分とする貴金属22aは、金のみならず、組成比で50モル%以上が金である金合金等を含む。上記金合金における金と合金化する相手元素としては、例えば、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ニッケル(Ni)、銀(Ag)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)などが挙げられ、これらは1種または2種以上含まれていてもよい。上記金合金としては、具体的には、金とパラジウムとの合金、金と白金との合金、金とロジウムとの合金、金とイリジウムとの合金、金とニッケルとの合金、金と銀との合金、金と銅との合金、金と亜鉛との合金などが挙げられる。なお、上記金合金において50モル%以上が金であれば、金と合金化する相手元素の特性よりも金の特性が優勢となるため、検出対象ガスGに対する触媒活性の低下を抑制することができる。固体電解質22bは、酸素イオン伝導性を有する固体電解質より構成することができる。また、固体電解質22bは、プロトン伝導性を有する固体電解質より構成することもできる。酸素イオン伝導性を有する固体電解質22bは、酸素イオン伝導性を有するジルコニア系材料より構成することができる。ジルコニア系材料としては、ジルコニア中にイットリア(酸化イットリウム)等の希土類金属元素の酸化物を含む安定化ジルコニアまたは部分安定化ジルコニアなどを用いることができる。また、プロトン伝導性を有する固体電解質22bは、例えば、ジルコン酸ストロンチウム、ジルコン酸バリウム、セリウム酸ストロンチウム、セリウム酸バリウム、リン酸ランタンなどより構成することができる。なお、検出電極22が、貴金属22aと固体電解質22bとを含む場合、検出電極22全体に占める貴金属22aおよび固体電解質22bの合計含有量は50質量%以上とすることができる。また、検出電極22は、他にも、例えば、アルミニウム(Al)、アルミナ(Al)などを含んでいてもよい。
検出電極22に用いられる固体電解質には、上述した固体電解質体21を構成する固体電解質と同種のものを用いることができる。これにより、検出電極22に用いられる固体電解質22bを、気孔22cを形成するだけでなく、固体電解質体21と焼結する際の共材として機能させることもできる。なお、上述したジルコニア系材料においては、安定化剤の種類および安定化剤の固溶量が同じであるジルコニア系材料のみならず、安定化剤の種類が同じであるが安定化剤の固溶量が異なるジルコニア系材料同士も同種のジルコニア系材料の範疇とされる。
ここで、ガスセンサ素子2においては、検出電極22の表面における気孔22cの表面開口割合と検出電極22の厚みμmとの積が、0.3μm以上4μm以下とされている。上記の積を規定する技術的意義は、以下の通りである。
一般的に用いられる気孔率は、電気化学的酸化還元反応に寄与する開気孔以外にも、電気化学的酸化還元反応に寄与しない閉気孔も含む。そのため、単に検出電極22の気孔率を規定しただけでは、混成電位式のガスセンサ1のセンサ出力を安定化させることが難しい。そこで、本発明者らは、種々の実験を行い、試行錯誤した結果、以下の点を見出した。すなわち、混成電位式のガスセンサ1における出力安定化には、検出電極22におけるガスの取り込み易さ、ガスの排出し易さが重要となる。ガスの取り込み易さ、ガスの排出し易さは、検出電極22の表面における気孔22cの表面開口割合と検出電極の厚みμmとの積によって整理することができる。具体的には、検出電極22の表面における気孔22cの表面開口割合(単位:なし)は、検出電極22の表面から内部へのガスの取り込み、および、検出電極22の内部から表面へのガスの排出し易さと関係のある尺度である。また、検出電極22の厚み(単位:μm)は、検出電極22の表面の情報を三次元情報とするための尺度である。これらより、検出電極22の表面における気孔22cの表面開口割合と検出電極の厚みとの積(単位:μm)は、検出電極22の表面における気孔22cの表面開口割合が三次元的に広がる状態を表す尺度としての意義がある。混成電位式のガスセンサ1のセンサ出力は、新たな尺度である上記の積によって整理することができる。特にアンモニアガスのように吸着性の高いガスについて安定的にセンサ出力を得る際には、上述したガスの取り込み、ガスの排出し易さは重要な要素となる。
具体的には、図3(a)に従来のガスセンサ素子の検出電極9の断面、図3(b)に本実施形態のガスセンサ素子2の検出電極22の断面を模式的に示す。図3(a)の検出電極9と図3(b)の検出電極22とは同じ気孔率であるとする。しかし、気孔率が同じであっても、従来の検出電極9の表面には、気孔22cによる表面開口221cが実質的になく、気孔22cが表面にて閉塞している。これに対し、検出電極22の表面には、気孔22cによる表面開口221cが多数存在している。そのため、このような微構造を有する検出電極22では、ガスg1の取り込み、検出電極22からの生成ガスg3の排出が促進される。
検出電極22の表面における気孔22cの表面開口割合と検出電極22の厚みμmとの積(以下、単に、「表面開口割合×検出電極厚み」ということがある。)が相対的に小さいことは、検出電極22の表面における気孔22cの表面開口面積が小さく、検出電極22内に十分なガス流通経路が確保されなくなることを意味する。一方、表面開口割合×検出電極厚みが相対的に大きいことは、検出電極22の表面における気孔22cの表面開口面積が大きく、検出電極22内に十分なガス流通経路が確保されることを意味する。ガスセンサ素子2において、表面開口割合×検出電極厚みが、0.3μm以上4μm以下である場合には、センサ出力を安定化させることができる。これは、表面開口割合×検出電極厚みが特定範囲にあることにより、検出電極22へのガスの取り込み、検出電極22からのガスの排出が促進され、混成電位発現の前提条件となる電気化学的酸化還元反応の速度の偏り(非平衡状態)が持続されるためであると考えられる。
表面開口割合×検出電極厚みが0.3μm未満になると、検出電極22へのガスの取り込み、検出電極22からのガスの排出がされ難くなり、センサ出力が安定しない。一方、表面開口割合×検出電極厚みが0.3μm以上になると、検出電極22へのガスの取り込み、検出電極22からのガスの排出は、活性化する。しかしながら、表面開口割合×検出電極厚みが4μmを超えると、混成電位において、センサ出力向上に寄与する特定ガス成分の電気化学的酸化反応または電気化学的還元反応よりも、センサ出力低下の要因となる、酸素の電気化学的還元反応または酸素イオンの電気化学的酸化反応が活性化される。その結果、センサ出力が低下する傾向が見られる。表面開口割合×検出電極厚みは、センサ出力の確保、センサ出力の安定化などの観点から、好ましくは、0.4μm以上、より好ましくは、0.5μm以上、さらに好ましくは、0.6μm以上、さらにより好ましくは、0.7μm以上、さらにより一層好ましくは、0.8μm以上、最も好ましくは、1μm以上とすることができる。一方、表面開口割合×検出電極厚みは、センサ出力の向上、センサ出力の安定化などの観点から、好ましくは、3.9μm以下、より好ましくは、3.8μm以下、さらに好ましくは、3.7μm以下、さらにより好ましくは、3.6μm以下、さらにより一層好ましくは、3.5μm以下とすることができる。なお、表面開口割合×検出電極厚みの上下限の数値は、後述する実験例による図面に記載の値も含めて任意に組みわせることができる。
上述した気孔22cの表面開口割合は、次のようにして測定される。先ず、走査型電子顕微鏡(以下、SEMということがある。)を用いて、検出対象ガスGに晒される検出電極22の表面の反射電子像を取得する。この際、SEMには、FEI社製のFEG-Quanta250(廃番の場合はその後継機)を用いることができる。また、SEM観察条件は、加速電圧:10kV、倍率:10000倍、真空度:50Paとすることができる。図4に、検出電極22表面の反射電子像の一例を示す。図4の反射電子像では、黒色領域が、検出電極22表面における気孔22cの表面開口221cであり、薄い灰色領域および白色領域が、検出電極22の骨格部220である。具体的には、薄い灰色領域は、骨格部220を構成する粒子状の固体電解質22bであり、白色領域は、骨格部220を構成する粒子状の貴金属22aである。次いで、取得した反射電子像について画像解析ソフトによる二値化処理を施し、検出電極22の表面おける気孔22cの表面開口221cを抽出し、表面開口割合を定量する。二値化処理は、検出電極22表面における気孔22cの表面開口221cと、検出電極22表面における骨格部220とを区別することを主な目的とする。表面開口221cと骨格部220とは、相互に輝度が異なる。二値化処理は、撮像画像に残るノイズを除去し、所定の閾値を設定した後に行う。具体的には、二値化処理は、2つの閾値による二値化処理とし、表面開口221cである黒色領域を抽出する際の閾値は0~70(全体:0~255、つまり、骨格部220である薄い灰色領域および白色領域の閾値は71~255)に設定される。なお、明るい点、暗い点の両方において孤立点は除去する。また、膨張、収縮処理(いわゆるスムージング処理)を実施する。図5に、二値化画像の一例を示す。図5の二値化画像では、薄い灰色領域が、抽出された、検出電極22表面における気孔22cの表面開口221cである。抽出した表面開口221cについて、視野中の面積割合を定量する。具体的には、(1視野中の表面開口221cの合計面積)/(1視野の二値化画像全体の面積)の式にて、1視野における表面開口割合(単位:なし)を算出する。上記のようにして1本のガスセンサ素子2を用いて、検出電極22表面の異なる任意の10か所について求めた各二値化画像から得られる、各1視野における表面開口割合の算術平均値が、検出電極22の表面における気孔22cの表面開口割合(単位:なし)とされる。
また、上述した積を求める際の検出電極22の厚みは、次のようにして測定される。先ず、ガスセンサ素子2における検出電極22と固体電解質体21とを含む部位をエポキシ樹脂に包埋し、検出電極22および固体電解質体21の厚み方向に沿う断面がでるように鏡面研磨する。これを走査型電子顕微鏡(以下、SEMということがある。)による観察用の測定サンプルとする。なお、測定サンプルは、無蒸着の状態とする。次いで、測定サンプルについてSEM観察を行い、SEMの測長モードにて、検出電極22/固体電解質体21の界面から検出電極22表面までの距離を測長する。SEMには、EFI社製、FEG-Quanta250(廃番の場合はその後継機)を用いることがきる。また、SEM撮像条件は、加速電圧:10kV、真空度:50Pa、観察モード:反射電子像、観察倍率:1000倍、撮像視野数:10視野とする。次いで、1視野につき、3か所の検出電極22の厚みを測長し、その算術平均値を、1視野における検出電極22の厚み測定値とする。そして、10視野について、各視野における検出電極22の厚み測定値を求め、その算術平均値が、上記積を求める際の検出電極22の厚み(単位:μm)とされる。
ガスセンサ素子2において、検出電極22表面における気孔22cの表面開口割合は、具体的には、0.05以上0.35以下とすることができる。この構成によれば、検出電極22へのガスの取り込み、検出電極22からのガスの排出が促進され、混成電位発現の前提条件となる電気化学的酸化還元反応の速度の偏り(非平衡状態)がより持続されやすくなる。そのため、この構成によれば、センサ出力の安定化を確実なものとすることができる。
気孔22cの表面開口割合は、検出電極22へのガスの取り込み促進、検出電極22からのガスの排出促進などの観点から、好ましくは、2%以上、より好ましくは、3%以上、さらに好ましくは、5%以上とすることができる。また、気孔22cの表面開口割合は、酸素の電気化学的還元反応の抑制、酸素イオンの電気化学的酸化反応の抑制などの観点から、好ましくは、25%以下、より好ましくは、20%以下、さらに好ましくは、18%以下とすることができる。なお、気孔22cの表面開口割合の上下限の数値は、任意に組みわせることができる。
ガスセンサ素子2において、上述した積を求める際の検出電極22の厚みは、具体的には、3μm以上25μm以下とすることができる。この構成によれば、検出電極22へのガスの取り込み、検出電極22からのガスの排出が促進され、混成電位発現の前提条件となる電気化学的酸化還元反応の速度の偏り(非平衡状態)がより持続されやすくなる。そのため、この構成によれば、センサ出力の安定化を確実なものとすることができる。
上述した積を求める際の検出電極22の厚みは、検出対象ガスGの電気化学的酸化還元反応の反応点確保などの観点から、好ましくは、3μm以上、より好ましくは、5μm以上、さらに好ましくは、8μm以上とすることができる。また、上述した積を求める際の検出電極22の厚みは、応答性確保などの観点から、好ましくは、25μm以下、より好ましくは、20μm以下、さらに好ましくは、15μm以下とすることができる。なお、検出電極22の厚みの上下限の数値は、任意に組みわせることができる。
ガスセンサ素子2において、検出電極22は、単層より構成されていてもよいし、複数層から構成されていてもよい。
ガスセンサ素子2は、アンモニア(NH)ガス、二酸化窒素(NO)ガス、炭化水素ガスなどを検出対象ガスGに含まれる特定ガス成分とすることができる。特定ガス成分がアンモニアガスのとき、特定ガス成分の相手となるガスは、酸素(O)ガスである。同様に、特定ガス成分が二酸化窒素ガスのとき、特定ガス成分の相手となるガスは、酸素(O)ガスである。特定ガス成分が炭化水素ガスのとき、特定ガス成分の相手となるガスは、酸素(O)ガスである。
ガスセンサ素子2は、アンモニアガスおよび二酸化窒素ガスのうち少なくとも一方を検出するものとすることができる。ガスセンサ素子2がアンモニアガスを検出するものである場合、アンモニアガスは吸着性の高いガスであるが、検出電極22へのガスの取り込み、および、検出電極22からのガスの排出が促進される検出電極22により、センサ出力の安定化効果が大きくなる。また、ガスセンサ素子2が二酸化窒素ガスを検出するものである場合、二酸化窒素ガスはアンモニアガスと同様に吸着性の高いガスであるが、検出電極22へのガスの取り込み、および、検出電極22からのガスの排出が促進される検出電極22により、センサ出力の安定化効果が大きくなる。
以下、本実施形態のガスセンサ素子2の詳細構成の一例について示すが、本実施形態のガスセンサ素子2は、以下の構成に限定されるものではない。
図1、図2に示されるガスセンサ素子2は、検出電極22および基準電極23が設けられた固体電解質体21と、発熱体41が埋設された絶縁体3とが積層されて構成されている。ガスセンサ素子2は、長尺形状に形成されている。ガスセンサ素子2の長手方向Xの先端側X1の部位は、ガスセンサ1を構成するカバー内に収容された状態で、後述する排気管71内に配置される。ガスセンサ素子2においては、長手方向Xに直交して固体電解質体21と絶縁体3とが積層された方向を積層方向Dといい、長手方向Xおよび積層方向Dの両方に直交する方向を幅方向Wという。
固体電解質体21は、板状に形成されている。固体電解質体21の、検出対象ガスGに晒される第1表面201は、ガスセンサ素子2における最も外側の表面を形成する。そして、第1表面201に設けられた検出電極22には、検出対象ガスGが接触しやすい状態が形成されている。図1、図2では、検出電極22の表面には、セラミックスの多孔質体等による保護層が設けられていない。そのため、検出電極22には、検出対象ガスGが拡散律速されずに接触することができる。なお、検出電極22の表面には、検出対象ガスGの流速を極力低下させない保護層を設けることも可能である。
固体電解質体21の第2表面202には、大気が導入される基準ガスダクト(大気ダクト)24が隣接して形成されている。固体電解質体21の第2表面202と、固体電解質体21の第2表面202に設けられた基準電極23とは、基準ガスAとしての大気に晒される。
検出電極22は、固体電解質体21における、酸素およびアンモニアが含まれる検出対象ガスGに晒される第1表面201に設けられている。検出電極22は、貴金属22aとイオン伝導性を有する固体電解質22bとを含んでいる。ここでは、固体電解質体21と焼結する際の共材となるイオン伝導性を有する固体電解質22bとして、酸素イオン伝導性を有するジルコニア系材料が用いられる。このジルコニア系材料には、イットリア(酸化イットリウム)等の希土類金属元素の酸化物を含む安定化ジルコニアまたは部分安定化ジルコニアなどが用いられる。なお、固体電解質体21の第1表面201には、検出電極22に繋がるリード部221が設けられている。リード部221は、検出電極22をガスセンサ1の外部と電気接続するために用いられる。
基準電極23は、固体電解質体21における、第1表面201とは反対側の第2表面202に設けられている。基準電極23は、固体電解質体21を介して検出電極22と対向する位置に形成されている。固体電解質体21の第2表面202と、第2表面202に設けられた基準電極23とは、基準ガスAとしての大気に晒されている。基準電極23は、酸素に対する触媒活性を有する貴金属、および、固体電解質体21と焼結する際の共材となるジルコニア系材料を含有している。基準電極23を構成する貴金属には、白金(Pt)等を用いることができる。なお、固体電解質体21の第2表面202には、基準電極23に繋がるリード部231が設けられている。リード部231は、基準電極23をガスセンサ1の外部と電気接続するために用いられる。
ガスセンサ素子2においては、検出電極22、基準電極23、および、検出電極22と基準電極23との間に挟まれた固体電解質体21の部分とによって、酸素イオンが伝導する検出セルが形成される。発熱体41の発熱部411の発熱によるガスセンサ素子2の温度は、検出セルの温度が所定の作動温度になるように制御される。
絶縁体3は、基準ガスダクト24を形成する切欠き部が設けられたスペーサ絶縁体部31と、発熱体41が埋設されたヒータ絶縁体部32とによって形成されている。絶縁体3は、アルミナ等の絶縁性のセラミックス材料によって構成されている。基準ガスダクト24は、基準電極23が配置された位置から長手方向Xの基端側X2の位置まで形成されている。基準ガスダクト24内には、長手方向Xの基端側X2の位置に形成された開口部241から基準ガスAとしての大気が導入される。
絶縁体3のヒータ絶縁体部32には、通電によって発熱する発熱体41が埋設されている。発熱体41は、発熱部411と、発熱部411に繋がる発熱体リード部412とによって形成されている。発熱部411は、検出電極22および基準電極23に積層方向Dにおいて対向する位置に配置されている。発熱体41には、発熱体41に通電を行うための通電制御部52が接続される。通電制御部52は、発熱体41に、PWM(パルス幅変調)制御等を行った電圧を印加するドライブ回路等を用いて形成されている。通電制御部52は、センサ制御ユニット5内に形成されている。
発熱部411の断面積は、発熱体リード部412の断面積よりも小さく、発熱部411の単位長さ当たりの抵抗値は、発熱体リード部412の単位長さ当たりの抵抗値よりも高い。この断面積とは、発熱部411および発熱体リード部412が延びる方向に直交する面内の断面積のことをいう。そして、発熱体リード部412に電圧が印加されると、発熱部411がジュール熱によって発熱し、この発熱によって、検出電極22および基準電極23の周辺が加熱される。
混成電位は、検出電極内の反応点における特定ガス成分とその特定ガス成分の相手となるガスの電気化学的酸化還元反応の速度の偏りによって発現する。そのため、電極内の反応点に到達するまでの過程におけるガスの取り込みや、反応点での電気化学的酸化還元反応後の過程における生成ガスの排出が滞ると、混成電位が不安定化する。つまり、センサ出力が不安定化する。これに対し、本実施形態のガスセンサ素子2は、検出電極22が多数の気孔22cを有しており、検出電極22の表面における気孔22cの表面開口割合と検出電極22の厚みμmとの積が上記特定範囲にある。そのため、ガスセンサ素子2は、センサ出力を安定化させることができる。
次に、本実施形態のガスセンサ1について説明する。図1、図2、図6に例示されるように、本実施形態のガスセンサ1は、混成電位式のものであり、本実施形態のガスセンサ素子2を有している。
以下、本実施形態のガスセンサ1の詳細構成の一例について示すが、本実施形態のガスセンサ1は、以下の構成に限定されるものではない。
図1、図2、図6に示されるガスセンサ1は、ガスセンサ素子2と、検出部51とをしている。検出部51は、検出電極22と基準電極23との間に生じる、特定ガス成分濃度および酸素濃度に基づく混成電位を検出するように構成される。
ガスセンサ1は、図6に例示されるように、車両の内燃機関(エンジン)7の排気管71に配置されて使用される。ガスセンサ1による検出対象ガスGは、内燃機関7から排気管71へ排気された排ガスである。そして、ガスセンサ1は、排気管71内に配置された、NOxを還元する触媒72の排ガスの流れの下流側の位置に配置されており、触媒72から流出するアンモニアガスの濃度を検出する。
ガスセンサ1は、特定ガス成分濃度としてのアンモニアガス濃度、および、酸素ガス濃度に基づく混成電位を検出し、この混成電位を酸素ガス濃度によって補正して、アンモニアガス濃度を検出するものである。検出部51においては、酸素の電気化学的還元反応による還元電流と、アンモニアの電気化学的酸化反応による酸化電流とが等しくなるときに生じる、検出電極22と基準電極23との間の電位差ΔVを混成電位として検出するよう構成されている。
検出部51は、車両のエンジン制御ユニット50に接続されるセンサ制御ユニット5内に形成されている。検出部51は、検出電極22と基準電極23との間に生じる電位差ΔVを検出する電位差検出回路511、電位差検出回路511による電位差ΔVを酸素濃度によって補正してアンモニア濃度を求める演算処理部512等を有する。演算処理部512は、酸素濃度をパラメータとして電位差ΔVとアンモニア濃度との関係が求められた関係マップを用い、関係マップに電位差ΔVと酸素濃度とを照合してアンモニア濃度を求めることができる。
検出電極22においては、検出電極22に接触する検出対象ガスGにアンモニアと酸素とが存在する場合に、アンモニアの電気化学的酸化反応と、酸素の電気化学的還元反応とが同時に進行する。アンモニアの電気化学的酸化反応は、代表的には、2NH+3O2-→N+3HO+6eによって表される。酸素の電気化学的還元反応は、代表的には、O+4e→2O2-によって表される。そして、検出電極22における、アンモニアと酸素とによる混成電位は、検出電極22における、アンモニアの電気化学的酸化反応(速度)と酸素の電気化学的還元反応(速度)とが等しくなるときの電位として生じる。
なお、図示は省略するが、酸素ガス濃度は、ガスセンサ1とは別の酸素センサによって検出される。酸素センサは、排気管71における、触媒72の下流側の位置に配置されている。そして、検出部51においては、酸素センサによる酸素ガス濃度を利用して、混成電位を補正し、アンモニア濃度を求める。
図6に例示されるように、内燃機関7の排気管71には、NOxを還元するための触媒72と、触媒72へアンモニアを含む還元剤Kを供給する還元剤供給装置73とが配置されている。触媒72は、触媒担体に、NOxの還元剤Kとしてのアンモニアが付着されるものである。触媒72の触媒担体におけるアンモニアの付着量は、NOxの還元反応に伴って減少する。そして、触媒担体におけるアンモニアの付着量が少なくなったときには、還元剤供給装置73から触媒担体へ新たにアンモニアが補充される。還元剤供給装置73は、排気管71における、触媒72よりも排ガスの流れの上流側位置に配置されており、尿素水を噴射して発生するアンモニアガスを排気管71へ供給するものである。アンモニアガスは、尿素水が加水分解されて生成される。還元剤供給装置73には、尿素水のタンク731が接続されている。
内燃機関7は、具体的には、軽油の自己着火を利用して燃焼運転を行うディーゼルエンジンとすることができる。また、触媒72は、NOx(窒素酸化物)をアンモニア(NH)と化学反応させて窒素(N)および水(HO)に還元する選択式還元触媒(SCR)である。なお、図示は省略するが、排気管71における、触媒72の上流側位置には、NOのNOへの変換(酸化)、CO、HC(炭化水素)等の低減を行う酸化触媒(DOC)、微粒子を捕集するフィルタ(DPF)等が配置されていてもよい。
本実施形態のガスセンサ素子2、ガスセンサ1は、ディーゼルエンジンの排ガスを浄化するシステムであるSCRシステムにおいて、尿素水の噴射量を精密に制御するなどのためにアンモニア濃度を検出するのに有用である。また、本実施形態のガスセンサ素子2、ガスセンサ1は、排ガス中の二酸化窒素濃度を検出するように構成されることもできる。SCRシステムにおいて、二酸化窒素濃度を検出することは、尿素水噴射量の制御や選択式還元触媒の故障検出などにおいて有効である。
本実施形態のガスセンサ1は、本実施形態のガスセンサ素子2を有する。そのため、本実施形態のガスセンサ1によれば、センサ出力を安定化させることが可能な混成電位式のガスセンサ1が得られる。
(実施形態2)
実施形態2のガスセンサ素子およびガスセンサについて、図7を用いて説明する。なお、実施形態2以降において用いられる符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
本実施形態のガスセンサ素子2は、検出電極22の平均厚みをTave、最大厚みをTmax、最小厚みをTminとしたとき、
|(Tmax-Tave)/Tave|≦0.5、および、|(Tmin-Tave)/Tave|≦0.5を満たしている。なお、「||」は絶対値をとることを意味する。
検出電極22の平均厚みTave、検出電極22の最大厚みTmax、検出電極22の最小厚みTminを、まとめて検出電極22の厚みパラメータという。検出電極22の厚みパラメータは、次のように測定、定義されるものである。なお、検出電極22の平均厚みTaveは、実施形態1にて上述した積を求める際の検出電極22の厚みとは異なる概念によるものである。
検出電極22の厚みパラメータは、レーザー変位計にて取得される。具体的には、以下の通りである。レーザー変位計による検出電極22の厚み計測位置は、検出電極22の電極面積を二等分する直線のうち、後述する検出電極形成部22Lの長さLが最長となる位置とする。図7に示されるように、レーザー変位計にて、検出電極22の外から計測をスタートし、スタートした位置P0の厚みを0μmとする。レーザー変位計が最初に1μmの厚みを検出した位置P1からさらに200μm進んだ位置を位置P2とする。そして、レーザー変位計が次に1μmの厚みを検出した位置をP1’とする。位置P1’の手前200μmの位置をP2’とする。位置P2から位置P2’までを検出電極形成部22Lとし、位置P2から位置P2’までの長さを検出電極形成部22Lの長さLと定義する。検出電極形成部22Lにおいてレーザー変位計にて取得される厚みの平均値が、検出電極22の平均厚みTaveとされる。検出電極形成部22Lにおいてレーザー変位計にて取得される厚みの最大値が、検出電極22の最大厚みTmaxとされる。検出電極形成部22Lにおいてレーザー変位計にて取得される厚みの最小値が、検出電極22の最小厚みTminとされる。なお、上記のように検出電極形成部22Lを定義するのは、通常、検出電極22の端部は厚みバラツキが大きいため、その影響を除くためである。
上記のようにして定義される検出電極22の厚みパラメータは、検出電極22内の厚みバラツキの指標としての意義がある。検出電極22の厚みパラメータの値が小さいほど、検出電極22内の厚みバラツキが小さいことを意味する。検出電極22内の厚みバラツキが小さいと、検出電極22表面にある気孔22cの表面開口221cから検出対象ガスGが入り、特定ガス成分が電気化学的酸化還元反応を起こし、混成電位の発現が安定して行われる。一方、検出電極22内の厚みバラツキが大きくなると、検出電極22内での電気化学的酸化還元反応に偏りが生じて安定した混成電位が発現され難くなる。
ガスセンサ素子2が|(Tmax-Tave)/Tave|≦0.5、および、|(Tmin-Tave)/Tave|≦0.5を満たしている場合には、センサ出力を安定化させやすい。これは、厚みバラツキが小さい検出電極22を用いることにより、検出電極22へのガスの取り込み、検出電極22からの生成ガスの排出が促進され、混成電位発現の前提条件となる電気化学的酸化還元反応の速度の偏り(非平衡状態)がより持続されやすくなるためである。
その他の構成および作用効果は、実施形態1のガスセンサ素子2と同様である。
本実施形態のガスセンサ1は、本実施形態のガスセンサ素子2を有している。本実施形態のガスセンサ1は、本実施形態のガスセンサ素子2を有しているので、上記理由により、センサ出力を安定化させやすい。その他の構成および作用効果は、実施形態1のガスセンサ1と同様である。
(実験例1)
-ガスセンサ素子、ガスセンサの作製-
Al粉末と、バインダーと、可塑剤とを混錬して絶縁体形成用スラリーを調製した。絶縁体形成用スラリーをシート成型機に入れ、乾燥し、絶縁体形成用シートを3枚作製した。Pt粉末と、共材としてのAl粉末と、バインダーとを混錬して発熱体形成用ペーストを調製した。1枚の絶縁体形成用シートの一方面に、発熱体形成用ペーストにて発熱体を形成するための発熱体形成部を印刷し、乾燥させた。別の1枚の絶縁体形成用シートの一部を打ち抜き、基準ガスダクトを形成するための基準ガスダクト形成部を形成した。基準ガスダクト形成部にはカーボンを充填した。
また、Yを含むZrO粉末と、バインダーと、可塑剤とを混錬して固体電解質体形成用スラリーを調製した。固体電解質体形成用スラリーをシート成型機に入れ、乾燥し、固体電解質体形成用シートを作製した。Pt粉末と、共材としての上記ZrO粉末と、バインダーとを混錬して基準電極形成用ペーストを調製した。固体電解質体形成用シートの一方面に、基準電極形成用ペーストにて基準電極およびリード部を形成するための基準電極・リード形成部を印刷し、乾燥させた。
次いで、発熱体形成部が印刷された絶縁体形成用シート、絶縁体形成用シート、基準ガスダクト形成部にカーボンが充填された絶縁体形成用シート、および、基準電極・リード形成部が印刷された固体電解質体形成用シートをこの順に積層し、加圧後、素子形状に切断した。そして、この積層体を1400℃にて焼成し、焼結体とした。
次いで、Au粉末と、共材としての上記ZrO粉末と、バインダーとを混錬して検出電極形成用ペーストAを調製した。また、Au粉末と、共材として上記ZrO粉末と、バインダーと、ZrO(NO・2HO(硝酸ジルコニル二水和物)水溶液とを混錬して検出電極形成用ペーストBを調製した。なお、ZrO(NO・2HOの添加量は、Au粉末に対して0.05wt%とした。
次いで、素子状に形成された焼結体における固体電解質体の所定箇所に、検出電極形成用ペーストAにて、検出電極の一部を形成するための検出電極形成部(一部)と、リード部を形成するためのリード形成部とを印刷し、乾燥させた。その後、検出電極形成部(一部)上に、検出電極形成用ペーストBにて、検出電極の残部を形成するための検出電極形成部(残部)を印刷し、乾燥させた。つまり、検出電極の全体を形成するための検出電極形成部(全体)は、検出電極形成用ペーストAにて形成された検出電極形成部(一部)と、検出電極形成部(一部)の表面に積層された、検出電極形成用ペーストBにて形成された検出電極形成部(残部)との二層構造となっている。
次いで、検出電極形成部(全体)が印刷された焼結体を、800℃にて焼成し、ガスセンサ素子を得た。得られたガスセンサ素子の検出電極は、多数の気孔を有しており、検出電極の表面には、図4に例示されるような、気孔による表面開口が多数確認された。このような気孔の表面開口が形成された理由は、以下の通りであると考えられる。上述した検出電極形成部(残部)には、800℃~900℃程度の焼成温度では焼結しないZrが微細かつ高分散されている。本実験例では、検出電極形成用ペーストBの調製時に水溶液で硝酸ジルコニルを添加したことにより、粉末で添加するよりも原子レベルでZrを高分散させることができる。その結果、検出電極形成部(残部)の焼成時に、高分散されたZrが加熱によってAuが凝集しようとして移動するのを阻害し、Auの粒成長が抑制され、検出電極の表面に気孔による表面開口が形成されたものと考えられる。
-検出電極の表面における気孔の表面開口割合と検出電極の厚みとの積の測定-
作製したガスセンサ素子について、上述した測定方法に従って、検出電極の表面についてSEMによる反射電子像を取得し、取得した反射電子像に対して画像解析ソフトによる二値化処理を施し、検出電極の表面おける気孔の表面開口を抽出し、表面開口割合を定量した。また、上述した測定方法に従って、上記積を求める際の検出電極の厚みを測定した。この際、SEMには、FEI社製のFEG-Quanta250を用いた。また、検出電極表面のSEM撮像時における明るさは77.8、コントラストは82.7に設定した。また、二値化処理の画像解析ソフトには、三谷商事社製のWinROOF Ver.7.4を用いた。
上記作製したガスセンサ素子の検出電極は、検出電極の表面における気孔の表面開口割合と検出電極の厚みとの積が、1.98μmであった。
上述したガスセンサ素子において、硝酸ジルコニル二水和物水溶液の添加量と検出電極の厚みを変化させることにより、検出電極の表面における気孔の表面開口割合と検出電極の厚みとの積の値が異なる複数のガスセンサ素子を作製した。但し、検出電極の焼成温度は、800℃で一定とした。なお、硝酸ジルコニル二水和物の添加量を増量すると気孔の表面開口割合が大きくなり、硝酸ジルコニル二水和物の添加量を減量すると気孔の表面開口割合が小さくなる。
また、各ガスセンサ素子を組み込んだ各ガスセンサを作製した。
-アンモニア出力、二酸化窒素出力の測定-
検出電極の表面における気孔の表面開口割合と検出電極の厚みとの積の値が異なるガスセンサ素子を組み込んだ複数のガスセンサについて、アンモニア出力および二酸化窒素出力を測定した。この際、アンモニア出力の測定条件は、検出電極の温度:400℃、450℃、または、500℃、供給ガス濃度:10vol%O+100ppm(体積比)NHとした。また、二酸化窒素出力の測定条件は、検出電極の温度:400℃、450℃、または、500℃、供給ガス濃度:10vol%O+100ppm(体積比)NOとした。アンモニア出力の測定結果を、図8~図10に示す。また、二酸化窒素出力の測定結果を、図11~図13に示す。
先ず、図8~図10について説明する。混成電位式のガスセンサにおけるアンモニア出力の発現機構は次の通りである。アンモニアの混成電位は、アンモニアと酸素の電気化学的酸化還元反応によって発現する。
2NH+3O2-→N+3HO+6e・・・(1)
+4e→2O2-・・・(2)
上記(1)式のNHの電気化学的酸化反応がより促進されると、混成電位の出力は大きくなり、上記(2)式のOの電気化学的還元反応がより促進されると、混成電位の出力は小さくなる。ところで、NHは、非常に反応性が高い物質であるため、検出電極上にて以下の反応式により容易に気相酸化して消失する。
4NH+3O→2N+6HO・・・(3)
4NH+5O→4NO+6HO・・・(4)
そのため、上記(3)式および上記(4)式の気相酸化反応を抑制しつつ、上記(1)式および上記(2)式の電気化学的反応を促進させることがセンサ出力向上のため重要となる。但し、上記(2)式の促進は、原理上、混成電位の出力低下を招くため、上記(1)式の反応を促進させることが重要である。
図8~図10に示されるように、表面開口割合×検出電極厚みが0.3μm未満になると、検出電極へのガスの取り込み、検出電極からのガスの排出がされ難くなり、アンモニア出力が安定しない。一方、表面開口割合×検出電極厚みが0.3μm以上になると、検出電極へのガスの取り込み、検出電極からのガスの排出は、活発化する。しかしながら、表面開口割合×検出電極厚みが4μmを超えると、アンモニア出力が低下する傾向が見られる。これは、アンモニア出力向上に寄与するアンモニアの電気化学的酸化反応(上記(1)式)よりも、アンモニア出力低下の要因となる、酸素の電気化学的還元反応(上記(2)式)が活性化されるためである。これに対し、表面開口割合×検出電極厚みが0.3μm以上4μ以下の範囲では、アンモニア出力が高く維持されており、アンモニア出力が安定化されている。これは、検出電極表面に気孔閉塞によるガス拡散律速となる部分がなくなることにより、ガス流速低下(ガス滞留)によって引き起こされるNHの気相酸化(上記(3)式、上記(4)式)が起き難くなり、アンモニアの電気化学的酸化反応(上記(1)式)が促進されたためである。
次に、図11~図13について説明する。混成電位式のガスセンサにおける二酸化窒素出力の発現機構は次の通りである。二酸化窒素の混成電位は、二酸化窒素と酸素イオンの電気化学的酸化還元反応によって発現する。
NO+2e→NO+O2-・・・(5)
2O2-→O+4e・・・(6)
上記(5)式のNOの電気化学的還元反応がより促進されると、混成電位の出力は大きくなり、上記(6)式のO2-の電気化学的酸化反応がより促進されると、混成電位の出力は小さくなる。
図11~図13に示されるように、表面開口割合×検出電極厚みが0.3μm未満になると、検出電極へのガスの取り込み、検出電極からのガスの排出がされ難くなり、二酸化窒素出力が安定しない。一方、表面開口割合×検出電極厚みが0.3μm以上になると、検出電極へのガスの取り込み、検出電極からのガスの排出は、活性化する。しかしながら、表面開口割合×検出電極厚みが4μmを超えると、二酸化窒素出力が低下する傾向が見られる。これは、二酸化窒素出力向上に寄与する二酸化窒素の電気化学的還元反応(上記(5)式)よりも、二酸化窒素出力低下の要因となる、酸素イオンの電気化学的酸化反応(上記(6)式)が活性化されるためである。これに対し、表面開口割合×検出電極厚みが0.3μm以上4μ以下の範囲では、二酸化窒素出力が高く維持されており、二酸化窒素出力が安定化されている。これは、検出電極表面に気孔閉塞によるガス拡散律速となる部分がなくなることにより、ガス流速低下(ガス滞留)によって引き起こされるNOの分解(下記(7)式)が起き難くなり、二酸化窒素の電気化学的還元反応(上記(5)式)が促進されたためである。
2NO→2NO+O・・・(7)
これらの結果によれば、検出電極の表面における気孔の表面開口割合と検出電極の厚みとの積を0.3μm以上4μ以下とすることにより、センサ出力を安定化させることが可能な混成電位式のガスセンサ素子、ガスセンサが得られることが確認された。
(実験例2)
実験例1と同様にして、検出電極の表面における気孔の表面開口割合と検出電極の厚みとの積が0.3μm以上4μ以下である複数のガスセンサ素子を作製した。
-検出電極の厚みパラメータの測定-
作製したガスセンサ素子について、上述した測定方法に従って、検出電極の厚みパラメータを測定した。検出電極の厚みパラメータ測定時のレーザー変位計には、キーエンス社製のLT-9010Mを用いた。なお、本実験例では、検出電極の幅方向の中心を通る長手方向に沿った直線上における検出電極の厚みをレーザー変位計にて計測した。
各ガスセンサ素子を組み込んだ各ガスセンサを作製し、実験例1と同様にして、アンモニア出力を測定した。アンモニア出力の測定条件は、検出電極の温度:450℃、供給ガス濃度:10vol%O+100ppm(体積比)NHとした。その結果を、図14、図15に示す。なお、図14、図15に示した検出電極厚みは、レーザー変位計にて測定した検出電極の平均厚みTaveを意味する。
図14および図15によれば、|(Tmax-Tave)/Tave|≦0.5、および、|(Tmin-Tave)/Tave|≦0.5を満たしている場合には、アンモニア出力を安定化させやすいことがわかる。これは、厚みバラツキが小さい検出電極22を用いることにより、検出電極22へのガスの取り込み、検出電極22からのガスの排出が促進され、混成電位発現の前提条件となる電気化学的酸化還元反応の速度の偏り(非平衡状態)がより持続されやすくなったためである。
本発明は、上記各実施形態、各実験例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。また、各実施形態、各実験例に示される各構成は、それぞれ任意に組み合わせることができる。
1 ガスセンサ
2 ガスセンサ素子
21 固体電解質体
201 第1表面
202 第2表面
22 検出電極
22c 気孔
23 基準電極
G 検出対象ガス

Claims (6)

  1. 混成電位を利用するガスセンサ(1)に用いられるガスセンサ素子(2)であって、
    イオン伝導性を有する固体電解質体(21)と、上記固体電解質体の第1表面(201)に形成され、検出対象ガス(G)に晒される検出電極(22)と、上記固体電解質体の第2表面(202)における上記検出電極に対向する位置に形成された基準電極(23)と、を有しており、
    上記検出電極は、多数の気孔(22c)を有しており、
    上記検出電極の表面における上記気孔の表面開口割合と上記検出電極の厚みμmとの積が、0.3μm以上4μm以下である、ガスセンサ素子(2)。
  2. 上記気孔の表面開口割合が、0.05以上0.35以下である、請求項1に記載のガスセンサ素子。
  3. 上記検出電極の平均厚みをTave、最大厚みをTmax、最小厚みをTminとしたとき、
    |(Tmax-Tave)/Tave|≦0.5、および、|(Tmin-Tave)/Tave|≦0.5を満たす、請求項1または請求項2に記載のガスセンサ素子。
  4. 上記検出電極は、貴金属(22a)を含んでおり、上記貴金属は金を主成分とする、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のガスセンサ素子。
  5. アンモニアガスおよび二酸化窒素ガスのうち少なくとも一方を検出する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のガスセンサ素子。
  6. 混成電位を利用するガスセンサ(1)であって、
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のガスセンサ素子を有する、ガスセンサ(1)。
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