JP7312673B2 - 非甘味性飲料、および非甘味性飲料の製造方法 - Google Patents
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しかし、ホップに由来する苦味は若者のビール離れの原因の一つといわれており、ホップの使用量を制限するビールテイスト飲料が求められている。他方、ホップに由来する苦味を抑制するためにホップの使用量を一定量以下に制限すると、ホップ特有の苦味がなくなるため風味のシマリ感がなくなり、もったりした風味の飲料となってしまう(特開2017-6077号公報(特許文献1))。
[1]
苦味価が5BU以下であり、真性エキス値が7%以下であり、エチルブチレートを1.2質量ppm以下の量で含有する、非甘味性飲料。
[2]
麦由来成分を含む、[1]に記載の非甘味性飲料。
[3]
ホップ由来成分を実質的に含まない、[1]または[2]に記載の非甘味性飲料。
[4]
発酵飲料である、[1]~[3]のいずれかに記載の非甘味性飲料。
[5]
蒸留酒を含有する、[1]~「4」のいずれかに記載の非甘味性飲料。
[6]
前記非甘味性飲料がビールテイスト飲料である、[1]~[5]のいずれかに記載の非甘味性飲料。
[7]
[1]~[6]のいずれかに記載の非甘味性飲料を製造する方法であって、
水および麦芽を含む原材料に、酵母を添加して、アルコール発酵を行う工程を有する、非甘味性飲料の製造方法。
本発明の非甘味性飲料は、苦味価が5BU以下であり、真性エキス値が7%以下であり、エチルブチレート(Ethyl butyrate)を1.2質量ppm以下の量で含有する、非甘味性飲料である。
また、本発明の一態様の非甘味性飲料がビールテイスト飲料である場合、当該ビールテイスト飲料の種類としては、例えば、アルコール含有のビールテイスト飲料、アルコール度数が1(v/v)%未満のビールテイスト飲料等も含まれる。つまり、本明細書のビールテイスト飲料は、特に断わりがない場合、ビール風味を有するいずれの炭酸飲料をも包含する。したがって、麦汁に酵母を添加して発酵させて製造される飲料に限定されず、エステル、高級アルコール(例えば、酢酸イソアミル、酢酸エチル、n-プロパノール、イソブタノール、アセトアルデヒド、カプロン酸エチル)、4-ビニルグアイアコール、リナロール等を含むビール香料が添加された炭酸飲料をも包含する。
本発明の一態様の非甘味性飲料であるビールテイスト飲料は、発酵工程を経て得られた発酵ビールテイスト飲料が好ましく、発酵麦芽ビールテイスト飲料、発酵大麦麦芽ビールテイスト飲料、麦芽使用ビールテイスト飲料および大麦麦芽使用ビールテイスト飲料が好ましい。また、本発明のビールテイスト飲料は、スピリッツ、ウイスキー、焼酎などの蒸留酒を含有する、蒸留酒含有ビールテイスト飲料であることが好ましく、その中でも、スピリッツ含有ビールテイスト飲料がより好ましい。
ここで、「苦味価」とは、イソフムロンを主成分とするホップ由来成分により与えられる苦味の指標である。苦味価は、「改訂BCOJビール分析法1998年改訂(編集:ビール酒造組合 国際技術委員会(分析委員会)、発行所:財団法人日本醸造協会)」の「8.15 苦味価」に記載された測定法よって測定することができる。
本明細書において、「ホップ由来成分を実質的に含まない」とは、非甘味性飲料を製造する際に、原材料として、ホップおよびホップに由来する成分をいずれも積極的に添加しないこと意味し、非甘味性飲料の製造の際にホップ由来の成分が不可避的に混入する態様は包含する。
これに対して、本発明の非甘味性飲料は、エチルブチレート(Ethyl buthrate)を所定の量で含有することで、苦味が抑えられた飲料における風味の改善を図っている。
エチルブチレートとは、化学式C3H7COOC2H5で表わされる酪酸エステルである。エチルブチレートは、バナナやパイナップルのような果実香を有し、非甘味性飲料の味の厚みとすっきり感を増強させることができるが、過剰に含むと非甘味性飲料に不適な甘いソフトフルーツ様の香りが強調されてしまう。
また、エチルブチレートは、リンゴ、キウイフルーツ、オレンジ、メロン、ストロベリー、ドリアン、パッションフルーツ等の天然原料から得ることもできるし、合成により得ることもできる。
また、本発明の非甘味性飲料は、エチルブチレートを含有していればよいため、エチルブチレートの含有量について、下限は特に制限はないが、0.01質量ppm以上が好ましく、0.05質量ppm以上がより好ましく、0.1質量ppm以上がさらに好ましく、0.12質量ppm以上が特に好ましく、0.15質量ppm以上がさらに好ましい。
このようにエチルブチレートを一定量含有した飲料とすることにより、本発明の非甘味飲料は苦味価が5BU以下にもかかわらず、もったり感がなく、後味のすっきりした香味を実現できる。
なお、本明細書において、アルコール度数は、体積/体積基準の百分率(v/v%)で示されるものとする。また、飲料のアルコール含有量は、公知のいずれの方法によっても測定することができるが、例えば、振動式密度計によって測定することができる。
本明細書において、スピリッツとは、麦、米、そば、とうもろこし等の穀物を原材料として、麦芽または必要により酵素剤を用いて糖化し、酵母を用いて発酵させた後、さらに蒸留して得られる酒類を意味する。スピリッツの原材料である穀物としては、麦が好ましい。
アルコールを含有する非甘味性飲料のpHは、好ましくは3.0~4.5であり、さらに好ましくは3.0~4.0であり、特に好ましくは3.2~3.8である。また、ノンアルコール非甘味性飲料のpHは、好ましくは4.0未満であり、さらに好ましくは3.8以下である。
なお、無色透明のビンやペットボトルを使用する場合、通常の缶や有色のビンでの場合と異なり、太陽光や蛍光灯の光にさらされることになる。しかしながら、本発明の一態様の非甘味性飲料は、ホップに由来する成分を実質的に含有していないため、日光の照射に起因した日光臭の発生が抑制される。そのため、本発明の一態様の非甘味性飲料は、このような無色透明のビンやペットボトルに充填することもできる。
本発明の一態様の非甘味性飲料の原材料は特に限定されないが、好ましい態様のビールテイスト飲料の主な原材料は、窒素、ポリフェノール等を含有する麦芽等の麦由来成分および水である。苦味価5BU以下を実現するために、ホップを実質的に使用しないことが好ましい。また、その他に、甘味料、水溶性食物繊維、苦味料または苦味付与剤、酸化防止剤、香料、酸味料等を用いてもよい。
これらの糖類の形態は、溶液等の液体であってもよく、粉末等の固体であってもよい。
また、デンプンの原料穀物の種類、デンプンの精製方法、および酵素や酸による加水分解等の処理条件についても特に制限はない。例えば、酵素や酸による加水分解の条件を適宜設定することにより、マルトースの比率を高めた糖類を用いてもよい。その他、スクロース、フルクトース、グルコース、マルトース、トレハロース、マルトトリオースおよびこれらの溶液(糖液)等を用いることもできる。
また、人工甘味料としては、例えば、アスパルテーム、アセスルファムカリウム(アセスルファムK)、スクラロース、ネオテーム等が挙げられる。
これらの酸味料は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の一態様の非甘味飲料は炭酸飲料でもよい。炭酸飲料の非甘味性飲料に含まれる炭酸ガスは、原材料に含まれる炭酸ガスを利用してもよく、また、炭酸水との混和または炭酸ガスの添加等で溶解させてもよい。
本発明の一態様のビールテイスト飲料は、アルコール発酵を行うため、この発酵工程で生じた炭酸ガスをそのまま用いることができるが、適宜炭酸水を加えて、炭酸ガスの量を調製してもよい。
本明細書において、ガス圧とは、特別な場合を除き、容器内におけるガス圧をいう。
圧力の測定は、当業者によく知られた方法、例えば20℃にした試料をガス内圧計に固定した後、一度ガス内圧計の活栓を開いてガスを抜き、再び活栓を閉じ、ガス内圧計を振り動かして指針が一定の位置に達したときの値を読み取る方法を用いて、または市販のガス圧測定装置を用いて測定することができる。
本発明の一態様の非甘味性飲料は、本発明の効果を妨げない範囲で、必要に応じて、様々な添加物を添加してもよい。
そのような添加物としては、例えば、着色料、泡形成剤、発酵促進剤、酵母エキス、ペプチド含有物等のタンパク質系物質、アミノ酸等の調味料が挙げられる。
本発明の一態様のビールテイスト飲料は、容器に詰められた容器詰飲料であってもよい。容器詰飲料にはいずれの形態・材質の容器を用いてもよく、容器の例としては、ビン、缶、樽またはペットボトルが挙げられるが、特に持ち運びが容易であるとの観点から、缶、ビンやペットボトルが好ましい。
2.1 非甘味性発酵飲料の製造方法
本発明の一態様の非甘味性発酵飲料の製造方法は特に限定されないが、発酵ビールテイスト飲料を製造する場合、水および麦芽を含む原材料に酵母を添加してアルコール発酵を行う工程(1)を有することが好ましく、さらに酵母が資化可能な原材料を1種以上配合する工程(2)、穀物に由来するスピリッツを添加する工程(3)およびエチルブチレートの含有量を調整する工程(4)を有してもよい。
・工程(1):水および麦芽を含む原材料に酵母を添加してアルコール発酵を行う工程。
・工程(2):酵母が資化可能な原材料を1種以上配合する工程。
・工程(3):穀物に由来するスピリッツを添加する工程。
・工程(4):エチルブチレートの含有量を調整する工程。
また、工程(3)についても、同様に、それぞれの工程を行う順序は特に限定されず、例えば、工程(3)で行う各成分の配合は、工程(1)の前の発酵前の原材料に対して行ってもよく、工程(1)の後の発酵後の原材料に対して行ってもよい。
工程(4)についても、同様に、それぞれの工程を行う順序は特に限定されず、例えば、工程(4)で行うエチルブチレートの含有量の調整は、工程(1)の後の発酵後の原材料に対して行ってもよいが、工程(4)は最後に行うことが好ましい。具体的には、工程(4)以外の工程(例えば、工程(1)~(3))に基づいて非甘味性ベース飲料を製造し、当該ベース飲料に工程(4)に基づいてエチルブチレートの含有量を調整することが好ましい。
本発明の非甘味性飲料は苦味価が5BU以下であるため、酵母を一定量以上含むと香味に悪影響を与えやすい。そこで、本発明の製造方法は、ろ過工程によって、酵母を取り除くことが好ましい。ろ過工程の順序は特に限定されないが、工程(2)と工程(3)の間に行われることが好ましい。
また、本発明の製造方法は、ホップを配合する工程を有さないことが好ましいが、静菌効果があるホップを用いずに得られた飲料は、微生物が発生して増殖するリスクがある。そこで、本発明の製造方法は、微生物の発生と増殖を抑制するために、殺菌工程を有することが好ましい。殺菌工程の順序は特に限定されないが、工程(4)の後に行われることが好ましい。殺菌工程は、加熱によって行われることが好ましい。
本明細書において、麦芽比率は、平成30年4月1日が施行日の酒税法および酒類行政関係法令等解釈通達に従って計算された値を意味する。
工程(1)は、水および麦芽を含む原材料に、酵母を添加して、アルコール発酵を行う工程である。
原材料の調製方法としては、原材料を仕込釜または仕込槽に投入し、必要に応じてアミラーゼ等の酵素を添加し、糊化、糖化を行わせ、ろ過して煮沸し、清澄タンクにて凝固タンパク等の固形分を取り除く。その後、さらに酵母を添加して発酵させ、ろ過機等で酵母を取り除き、必要に応じて水や香料、酸味料、色素等の添加剤を加えて、原材料を調製することができる。
なお、酸化防止剤、苦味付与剤、香料、酸味料、色素等は、発酵工程後において所定量添加してもよいが、糊化・糖化工程を含む製造工程中の任意のタイミングで添加してもよく、添加タイミングは限定されない。
酵母は、酵母懸濁液のまま原材料に添加しても良いし、遠心分離あるいは沈降により酵母を濃縮したスラリーを原材料に添加してもよい。また、遠心分離の後、完全に上澄みを取り除いたものを添加しても良い。酵母の原液への添加量は適宜設定できるが、例えば、5×106cells/mL~1×108cells/mL程度である。
工程(2)は酵母が資化可能な原材料1種以上を配合する工程である。工程(2)における酵母が資化可能な原材料としては、窒素源および炭素源となる麦芽以外の原材料であり、例えば、エンドウ豆、トウモロコシ、コメ、大豆、酵母エキスなどを用いることができるが、これら以外の原材料を用いることも可能である。なお、これらの原材料も非甘味性飲料の呈味と香りに影響を与えるので飲用者の嗜好に合わせて適宜選択するのが好ましい。
また、工程(3)は、穀物に由来するスピリッツを添加する工程である。
工程(4)は、エチルブチレートの含有量を調整する工程である。
本発明の非甘味性飲料は、エチルブチレートの含有量が上述の範囲となるように調整されていることが好ましく、このような飲料は工程(4)を含む工程を実施することによって製造することができる。ここで、原材料に由来するエチルブチレートによって適した含有量となっている場合には、さらにエチルブチレートを添加する必要はない。一方で、工程(4)で、エチルブチレートを含む添加剤を添加して、非甘味性飲料のエチルブチレートの含有量を調整してもよい。
また、酵母が資化可能な原材料およびスピリッツを同時に配合し、工程(2)~(4)を同時に行ってもよい。
さらに、工程(2)~(4)を行う際に、他の添加剤も同時に配合してもよい。
本発明の一態様の非甘味性非発酵飲料の製造方法は特に限定されないが、苦味価、真性エキス値、エチルブチレートの含有量を制御すること以外は、非甘味性非発酵飲料を製造する一般的な方法と同じである。具体的な製造方法としては、非発酵ビールテイスト飲料を製造する場合、通常の方法を用いて苦味価が5BU以下、真性エキス値が7%以下の非発酵ビールテイスト飲料の原液を製造し、エチルブチレートの含有量が1.2質量ppmの範囲内となるようにエチルブチレートを添加する方法が挙げられる。
加えられる酒類は特に限定されないが、例えば、原料用アルコール、焼酎、泡盛、ウイスキー、ブランデー、ウオッカ、ラム、テキーラ、ジン等のスピリッツ等を使用することができる。
非甘味性飲料の容器詰め方法としては、特に限定されず、当業者に周知の容器詰め方法を用いることができる。容器詰め工程によって、本発明の非甘味性飲料は容器に充填・密閉される。容器詰め工程には、いずれの形態・材質の容器を用いてもよく、容器の例としては、「1.4 容器詰飲料」に記載の容器が挙げられる。
実施例等の飲料の苦味価、真性エキス値は、上記のとおり、改訂BCOJビール分析法に記載されている方法に基づいて測定した。
また、実施例等のエチルブチレートの含有量は、上記のとおり5倍希釈液を調製し、ガスクロマトグラフィーを用いて分析した。具体的には、標準添加法を用い、1つの希釈液を3回繰り返し測定し(n=3)、標準添加試料は2回繰り返して測定した(n=2)。標準添加量は試料含有量の概ね1.5~2倍以上のものを2点用い、検量線を求めた。繰り返し精度(RSD, CV)は0.4~9.3%と良好であった。また、検量線の直線性は0.99621~0.99999と良好であった。
粉砕した大麦麦芽を温水120Lが入った仕込槽に投入した後、段階的に温度を上げて保持し、ろ過して麦芽粕を除去した。その後、当該原料液を煮沸釜に投入し、麦芽比率55質量%になるように糖液を添加し温水で100Lに調整して熱麦汁を得た。熱麦汁を冷却し、酸素による通気を実施することで酵母添加前の発酵前液60Lを得た。
得られたビールテイスト飲料における苦味価、真性エキス値およびエチルブチレートの濃度を表1~3に示す。また,いずれの飲料もpHは4.0未満であった。
なお、実施例1~9および比較例1~3の製造工程において、原材料にホップは全く使用しておらず、これらの飲料はホップ由来成分を含まない。
4℃程度まで冷却したビールテイスト飲料を、各パネラーが試飲し、「ビールテイスト飲料らしい後味のすっきり感」をそれぞれ下記基準によって3段階で評価した。なお、「ビールテイスト飲料らしい後味のすっきり感」の評価前に、予め、それぞれの評価が「2」となるサンプルを用意し、各パネラー間での基準の統一を図った。
(ビールテイスト飲料らしい後味のすっきり感の評価)
・「3」:非常に良い。
・「2」:良い。
・「1」:悪い。
そして、6人のパネラーの平均値を基に、以下の基準で評価をし、2.0以上を合格とした。
4℃程度まで冷却したビールテイスト飲料を、各パネラーが試飲し、「ビールテイスト飲料として不適な甘いソフトフルーツ(バナナ、バイナップル)様の香り」をそれぞれ下記基準によって3段階で評価した。なお、「ビールテイスト飲料として不適な甘いソフトフルーツ様の香り」の評価前に、予め、それぞれの評価が「2」となるサンプルを用意し、各パネラー間での基準の統一を図った。
(ビールテイスト飲料として不適な甘いソフトフルーツ様の香りの評価)
・「3」:感じない。
・「2」:ほとんど感じない。
・「1」:感じる。
そして、6人のパネラーの平均値を基に、以下の基準で評価をし、2.0以上を合格とした。
また、各パネラーが試飲した際の、「ビールテイスト飲料らしい後味のすっきり感」および「ビールテイスト飲料として不適な甘いソフトフルーツ様の香り」に基づき総合評価を、下記基準によって3段階で評価した。
・「〇」:「ビールテイスト飲料らしい後味のすっきり感」および「ビールテイスト飲料として不適な甘いソフトフルーツ様の香り」の評価の両者が2.5以上。
・「△」:「○」および「×」に該当しない。
・「×」:「ビールテイスト飲料らしい後味のすっきり感」および「ビールテイスト飲料として不適な甘いソフトフルーツ様の香り」の評価のどちらか一方が2未満。
実施例4~6および比較例2のビールテイスト飲料はいずれも、苦味価が1BU、真性エキス値が3.22%のビールテイスト飲料である(表2)。これらのビールテイスト飲料を比較すると、エチルブチレートの含有量が0.17、0.5、1.0質量ppmの飲料では、ビールテイスト飲料らしい後味のすっきり感およびビールテイスト飲料として不適な甘いソフトフルーツ様の香りがいずれも一定の評価以上であり、風味の優れたビールテイスト飲料であった。
実施例7~9および比較例3のビールテイスト飲料はいずれも、苦味価が1BU、真性エキス値が1.38%のビールテイスト飲料である(表2)。これらのビールテイスト飲料を比較すると、エチルブチレートの含有量が0.17、0.5、1.0質量ppmの飲料では、ビールテイスト飲料らしい後味のすっきり感およびビールテイスト飲料として不適な甘いソフトフルーツ様の香りがいずれも一定の評価以上であり、風味の優れたビールテイスト飲料であった。特にエチルブチレートの含有量が0.5質量ppmの実施例8の飲料は、ビールテイスト飲料としての風味が優れていた。
Claims (6)
- 苦味価が5BU以下であり、真性エキス値が7%以下であり、エチルブチレートを0.15質量ppm以上1.2質量ppm以下の量で含有する、ビールテイスト飲料。
- 麦由来成分を含む、請求項1に記載のビールテイスト飲料。
- ホップ由来成分を実質的に含まない、請求項1または2に記載のビールテイスト飲料。
- 発酵飲料である、請求項1~3のいずれかに記載のビールテイスト飲料。
- 蒸留酒を含有する、請求項1~4のいずれかに記載のビールテイスト飲料。
- 請求項1~5のいずれかに記載のビールテイスト飲料を製造する方法であって、
水および麦芽を含む原材料に、酵母を添加して、アルコール発酵を行う工程を有する、ビールテイスト飲料の製造方法。
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日本醸造協会雑誌,1976年,Vol.71, No.11,p.819-830 |
日本醸造協会雑誌,1976年,vol.71, no.7,pp.505-510 |
日本醸造協会雑誌,1980年,Vol.75, No.6,p.474-479 |
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