JP7310650B2 - エンジンの筒内圧評価装置及び筒内圧評価方法 - Google Patents

エンジンの筒内圧評価装置及び筒内圧評価方法 Download PDF

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Description

本発明は、多気筒エンジンにおける各気筒の筒内圧を評価する評価装置及び評価方法に関する。
車両等に搭載されるエンジンには、出力性能や環境性能の向上のために、燃焼室内での燃焼を精密に制御することが要求されている。その燃焼制御のためには、燃焼室内の圧力(筒内圧)を正確に評価することが重要である。
それ故、例えば特許文献1のように、燃焼時の筒内圧を検知するために、エンジンに筒内圧センサを搭載することが検討されている。冷間時から燃焼を開始させて高温になるまでの温度域における筒内圧を正確に検知して精密な燃焼制御を行うために、エンジンに搭載される筒内圧センサには温度の影響を受け難いゲージ圧センサが用いられる。
一方、筒内圧が、例えば吸排気バルブ開閉タイミングのばらつき等のエンジン生産上のばらつきによって異なると、精密な燃焼制御の妨げになる。それ故、例えば特許文献2のように、筒内圧センサを備えた検出装置によって筒内圧の変動を検知して、排気バルブの開タイミング等を検出する技術が知られている。また、例えば特許文献3のように、吸排気流量の特性に基づいて吸排気バルブ開閉タイミングを検出する技術が知られている。
特開平7-318458号公報 特開平2003-254102号公報 特許第5472622号公報
特許文献2,3の技術によって吸排気バルブ開閉タイミングを夫々所定のタイミングに揃えて筒内圧を検知することにより、燃焼室固有の最大筒内圧を評価することができる。そして、この固有の最大筒内圧と、エンジンに搭載された筒内圧センサに検知される筒内圧に基づいて、燃焼制御を一層精密に行うことが可能になる。
しかし、エンジンに搭載される筒内圧センサは、同じ圧力を測定しても生産上のばらつき等によって計測値がばらつく。このような筒内圧センサを1つ1つ校正することは、時間とコストがかかるため現実的ではない。それ故、組み立てられたエンジンの様々な検査を行う際に、筒内圧センサの評価を含めて筒内圧センサを用いた最大筒内圧の評価を行うことが求められている。
本発明の目的は、エンジンに搭載された筒内圧センサを用いて、正確に最大筒内圧を評価することができる筒内圧評価装置及び筒内圧評価方法を提供することである。
請求項1の発明の筒内圧評価装置は、燃焼室と、クランクシャフトと、吸気マニホールドと吸気量調整弁と吸気ポートを含む吸気系と、前記吸気マニホールド内の圧力を計測する吸気圧センサと、前記燃焼室内の圧力を計測する筒内圧センサを備えたエンジンの筒内圧を評価する筒内圧評価装置において、前記クランクシャフトを所定の回転速度で回転させる駆動装置と、前記クランクシャフトの回転角度を計測する回転角度計測装置と、前記駆動装置と前記吸気量調整弁を制御すると共に前記回転角度計測装置により得られた回転角度と前記吸気圧センサ及び前記筒内圧センサの計測値を受ける制御装置を備え、前記制御装置は、前記駆動装置によって前記クランクシャフトを回転させながら、平均吸気圧として前記吸気圧センサの計測値の平均値を算出する平均値算出手段と、前記回転角度が前記吸気マニホールドの圧力と前記燃焼室内の圧力が等しくなる吸気工程の所定の角度のときに、前記吸気圧センサの計測値と前記筒内圧センサの計測値に基づいて前記筒内圧センサの計測値のオフセット量を算出するオフセット量算出手段と、前記オフセット量を考慮した筒内圧と前記平均吸気圧に基づいて一定条件下における最大筒内圧を算出する最大筒内圧算出手段を有することを特徴としている。
上記構成によれば、エンジンのクランクシャフトを駆動装置によって所定速度で回転させながら、平均吸気圧を算出する。また、エンジンに装備された筒内圧センサのオフセット量を算出する。そして、オフセット量を考慮した筒内圧と平均吸気圧に基づいて、一定条件下における最大筒内圧を算出する。従って、大気圧の変動や、筒内圧センサの生産上のばらつきの影響を小さくして最大筒内圧を評価することができる。
請求項2の発明の筒内圧評価装置は、請求項1の発明において、前記制御装置は、前記最大筒内圧が予め設定された基準範囲内にあるか否か判定することによりエンジンの良否判定を行う良否判定手段を有することを特徴としている。
上記構成によれば、大気圧の変動や、筒内圧センサの生産上のばらつきの影響を小さくして、組み立て誤差や不良部品等によって最大筒内圧が基準範囲外になるエンジンを検出することができる。
請求項3の発明の筒内圧評価方法は、燃焼室と、クランクシャフトと、吸気マニホールドと吸気量調整弁と吸気ポートを含む吸気系と、前記吸気マニホールド内の圧力を計測する吸気圧センサと、前記燃焼室内の圧力を計測する筒内圧センサを備えたエンジンの筒内圧を評価する筒内圧評価方法において、前記クランクシャフトを駆動装置により所定の回転速度で回転させて、前記クランクシャフトの回転角度を回転角度計測装置により計測しながら、平均吸気圧として前記吸気圧センサの計測値の平均値を算出する平均値算出工程と、前記回転角度計測装置の回転角度が前記吸気マニホールドの圧力と前記燃焼室内の圧力が等しくなる吸気工程の所定の角度のときに、前記吸気圧センサの計測値と前記筒内圧センサの計測値に基づいて、前記筒内圧センサの計測値のオフセット量を算出するオフセット量算出工程と、前記オフセット量を考慮した筒内圧と前記平均吸気圧に基づいて一定条件下における最大筒内圧を算出する最大筒内圧算出工程を有することを特徴としている。
上記構成によれば、エンジンのクランクシャフトを駆動装置によって所定速度で回転させながら、平均吸気圧を算出する。また、エンジンに装備された筒内圧センサのオフセット量を算出する。そして、オフセット量を考慮した筒内圧と平均吸気圧に基づいて、一定条件下における最大筒内圧を算出する。従って、大気圧の変動や、筒内圧センサの生産上のばらつきの影響を小さくして最大筒内圧を評価することができる。
請求項4の発明の筒内圧評価方法は、請求項3の発明において、前記最大筒内圧が予め設定された基準範囲内にあるか否か判定することによりエンジンの良否判定を行う良否判定工程を有することを特徴としている。
上記構成によれば、大気圧の変動や、筒内圧センサの生産上のばらつきの影響を小さくして、組み立て誤差や不良部品等によって最大筒内圧が基準範囲外になるエンジンを検出することができる。
請求項5の発明の筒内圧評価方法は、請求項3又は4の発明において、平均値算出工程よりも前に、吸気流量と最大筒内圧に基づいて予め設定されたクランク角における燃焼室固有の最大筒内圧を評価する固有最大筒内圧評価工程を有することを特徴としている。
上記構成によれば、吸気系や排気系の影響を受けない燃焼室固有の最大筒内圧を正確に評価して、燃焼室毎に正確な圧縮比を評価することができる。この圧縮比を用いることにより、一層正確に大気圧の変動等の影響を小さくした最大筒内圧を評価することができる。
本発明の筒内圧評価装置及び筒内圧評価方法によれば、筒内圧を正確に評価することができる。
本発明の実施形態に係る筒内圧評価装置の概略図である。 筒内圧評価装置の制御部のブロック図である。 シリンダヘッドにおける筒内圧センサの配設位置を示す図である。 本発明の実施形態に係る筒内圧評価における工程図である。 筒内圧センサのオフセット量評価の説明図である。 吸気圧変動の説明図である。 良否判定の説明図である。 固有最大筒内圧の評価装置の説明図である。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
最初に、筒内圧評価装置1について説明する。
図1に示すように、評価対象のエンジン10は、燃焼室11と、クランクシャフト12と、吸気マニホールド13と吸気量調整弁14と吸気ポート15を含む吸気系16と、吸気マニホールド13内の圧力を計測する吸気圧センサ17と、燃焼室11内の圧力を計測する筒内圧センサ18と、クランク角センサ19と、エンジン制御ユニット(以下、ECU20と呼ぶ。)を備えている。筒内圧評価装置1は、非燃焼状態でエンジン10のクランクシャフト12を所定の回転速度で定速回転させる電動モータ2(駆動装置)と、クランクシャフト12の回転角度を計測する回転角度計測装置3と、電動モータ2の駆動を制御する制御部4を有する。電動モータ2と回転角度計測装置3は一体化されている。
制御部4は、ECU20を介して吸気量調整弁14を制御すると共に、吸気圧センサ17、筒内圧センサ18、クランク角センサ19等の計測値を受け取る。尚、エンジン10は多気筒エンジンであり、筒内圧センサ18は各気筒に装備されている。
図2に示すように、制御部4は、平均値算出部5(平均値算出手段)と、オフセット量算出部6(オフセット量算出手段)と、最大筒内圧算出部7(最大筒内圧算出手段)と良否判定部8(良否判定手段)等を有する。
平均値算出部5は、吸気圧センサ17の計測値の平均値(平均吸気圧)を算出する。オフセット量算出部6は、クランクシャフト12の回転角度(クランク角)が吸気マニホールド13の圧力と燃焼室11内の圧力が等しくなる吸気工程の所定の角度のときに、吸気圧センサ17の計測値と筒内圧センサ18の計測値に基づいて筒内圧センサ18の計測値のオフセット量を算出する。
最大筒内圧算出部7は、オフセット量を考慮した筒内圧と平均吸気圧に基づいて、一定条件下における最大筒内圧を算出する。良否判定部8は、一定条件下における最大筒内圧が、予め設定された基準範囲内にあるか否か判定することによりエンジン10の良否判定を行う。
回転角度計測装置3は、ランクシャフト12の回転角度を例えば0.1度刻みで検出する高分解能の回転角度センサである。吸気圧センサ17は、例えば真空チャンバとの差圧を電圧に変換する素子を用いた絶対圧センサである。エンジン10に搭載された筒内圧センサ18は、例えば大気圧との差圧を電圧に変換する素子を用いた温度の影響を受けにくいゲージ圧センサである。この筒内圧センサ18は、図1、図3に示すように、シリンダヘッド10aに燃焼室毎に形成された挿通孔10bに挿入され固定されている。
次に、筒内圧評価装置1を用いた筒内圧評価方法について説明する。
図4に示すように、エンジン10の燃焼室11を形成するピストン及びクランクシャフト12等を含む回転系と、吸気バルブ21と吸気カム機構22及び排気バルブ23と排気カム機構24を含む動弁系を組み立てた後、燃焼室11固有の最大筒内圧を評価する(固有最大筒内圧算出工程)。このとき燃焼室11の圧縮比を評価することができる。
燃焼室11固有の最大筒内圧の評価は、例えば図8に示すように、制御部31と、非燃焼状態でクランクシャフト12を定速回転させる電動モータ32と、クランクシャフト12の回転角度を計測する回転角度計測装置33と、吸気流量計測装置34と、排気流量計測装置35と、吸気カム機構22を制御する吸気カム制御装置36と、排気カム機構24を制御する排気カム制御装置37と、筒内圧測定装置38等を有する固有最大筒内圧の評価装置30により行う。この固有最大筒内圧の評価装置30は、吸気バルブ21の閉タイミング等を評価するために従来から使用されているものである。
固有最大筒内圧の評価装置30は、制御部31がクランクシャフト12の回転と吸気バルブ21の開閉タイミングを制御して、吸気ポート15に装着された吸気流量計測装置34により吸気流量を計測する。そして、吸気流量の変動に基づき決定された吸気バルブ21の閉タイミング後の最大筒内圧を、筒内圧測定装置38によって計測する。
計測した最大筒内圧は、計測時の吸気バルブ21の閉タイミングを、所定の回転角度に対応する基準閉タイミングにしたときの最大筒内圧に換算され、燃焼室11固有の最大筒内圧として評価される(固有最大筒内圧評価工程)。燃焼室11固有の最大筒内圧が所定の基準範囲内にあれば良品と判定される。そして、図4に示すように、このエンジン10に吸気マニホールド13等を含む吸気系16、排気通路25を含む排気系、筒内圧センサ18等の取り付けが行われる。
吸排気系及び筒内圧センサ等が取り付けられたエンジン10は、筒内圧センサ18のオフセット量が算出される(オフセット量算出工程)。筒内圧センサ18の生産上のばらつきにより、同じ圧力に対して筒内圧センサ18毎に計測値が異なる。それ故、筒内圧センサ18毎に例えば大気圧に対する計測値を把握し、計測された計測値と大気圧とのずれをオフセット量として算出する。
非燃焼状態でクランクシャフト12を定速回転させたときの最大筒内圧をエンジン10の筒内圧センサ18によって計測する。このとき制御部4は、吸気量調整弁14を所定の開度に維持し、吸気圧センサ17の計測値を受け取る。図5に示すように、クランクシャフト12の回転によって例えば#1~#4気筒を有する4気筒エンジンの4つの燃焼室11が所定の順番で吸気工程になることに応じて、吸気圧センサ17の計測値が変動する。平均値算出部5は、クランクシャフト12を回転させている間は、この変動する吸気圧センサ17の計測値の平均値を算出する(平均値算出工程)。
また、クランクシャフト12の回転によって#1~#4気筒が所定の順番で圧縮工程になるので、各燃焼室11の筒内圧センサ18の計測値が上死点で最大値になる。この上死点からクランク角度で180度前近傍、即ち吸気工程が終了するときには、吸気バルブ21が開き吸気ポート15を介して連通した吸気マニホールド13と燃焼室11が同じ圧力になる。この吸気工程の所定の回転角度(上死点からクランク角度で180度前近傍)のときに、吸気圧センサ17の計測値と筒内圧センサ18の計測値に基づいて筒内圧センサ18の計測値のオフセット量を算出する(オフセット量算出工程)。
具体的には、回転角度がθのときの吸気圧センサ17の計測値をP0(θ)、#n気筒の筒内圧センサ18の計測値をP(θ)#nとすると、#n気筒の筒内圧センサ18のオフセット量Of#nは、下記(1)式で表される。
Of#n=P(θ≒#nTDC-180)-P0(θ≒#nTDC-180)…(1)
#nTDCは、#n気筒の上死点に対応する回転角度であり、例えば#1気筒が720、#2気筒が540、#3気筒が180、#4気筒が360になっている。#1気筒では、吸気工程の所定の回転角度θ≒540である。
オフセット量Of#nによって補正された#n気筒の筒内圧センサ18の計測値P’(θ)#nは、下記(2)式で表される。
P’(θ)#n=P(θ)#n-Of#n…(2)
次に、図4に示すように、オフセット量Of#nが算出された筒内圧センサ18を用いて、最大筒内圧を算出する。制御部4は、クランクシャフト12を定速回転させ、吸気量調整弁14の開度を所定開度に維持する。吸気圧センサ17の計測値は大気圧であるが、大気圧は天候によって変動するものであり、例えば吸気量調整弁14と吸気通路16aの間の隙間断面積の僅かな違いによって同じ大気圧に対して計測値が異なる場合もある。
精密な燃焼制御のためには、筒内圧のばらつきを抑える必要があるので、オフセット量を考慮した筒内圧として、例えば標準大気圧(Pstd=0.1013[MPa])環境における最大筒内圧を算出して評価する。図6に示すように、標準大気圧環境では吸気圧センサ17の計測値P0が標準大気圧Pstd近傍で変動し、その平均吸気圧P0aveが標準大気圧Pstdに一致する。また、天候により標準大気圧Pstdよりも高い大気圧の場合には、平均吸気圧P0aveが標準大気圧Pstdより大きくなり、所定開度に維持した吸気量調整弁14と吸気通路16aの隙間断面積の僅かな違いによっても平均吸気圧P0aveが変化する。標準大気圧Pstdよりも低い大気圧の場合も同様である。
この平均吸気圧P0aveのときの筒内圧センサ18による最大筒内圧P’(θmax)を、平均吸気圧P0aveが標準大気圧Pstdのときの最大筒内圧P’’(θmax)に換算して評価する。最大筒内圧P’’(θmax)は、下記(3)式で表される。
P’’(θmax)=P’(θmax)-ε(P0ave-Pstd)…(3)
εは燃焼室11における圧縮比であり、固有最大筒内圧評価工程において評価された圧縮比を使用することによって最大筒内圧P’’(θmax)を一層正確に評価することができる。尚、気筒番号を省略しているが、最大筒内圧P’’(θmax)の評価は各気筒について行う。
最後に、換算した最大筒内圧P’’(θmax)に基づいて、良否判定部8がエンジン10の良否判定を行う。図7に示すように、P0aveとP’(θmax)は比例関係にあり、P0aveが等しいときのP’(θmax)のばらつきは圧縮比のばらつきに相当する。従来、圧縮比の良否判定にはP0aveに対応するようにP’(θmax)の許容領域Rを設定して判定していたが、標準大気圧Pstdにおける許容範囲R’と換算した最大筒内圧P’’(θmax)によって判定することができ、判定が容易になる。
次に、上記実施形態に係る筒内圧評価装置1及び筒内圧評価方法の作用、効果について説明する。
筒内圧評価装置1は、クランクシャフト12を所定の回転速度で回転させる電動モータ2と、クランクシャフト12の回転角度を計測する回転角度計測装置3と、電動モータ2とエンジン10の吸気量調整弁14を制御すると共に回転角度計測装置3により得られた回転角度と吸気圧センサ17及び筒内圧センサ18の計測値を受ける制御装置4を備えている。制御装置4は、平均吸気圧を算出する平均値算出部5と、筒内圧センサ18の計測値のオフセット量を算出するオフセット量算出部6と、オフセット量を考慮した最大筒内圧と平均吸気圧に基づいて一定条件下における最大筒内圧を算出する最大筒内圧算出部7を有する。
平均値算出工程では、エンジン10のクランクシャフト12を電動モータ2によって所定速度で回転させてクランクシャフト12の回転角度を回転角度計測装置3により計測しながら、平均値算出部5が平均吸気圧P0aveとして吸気圧センサ17の計測値の平均値を算出する。
オフセット量算出工程では、回転角度計測装置3の回転角度が吸気マニホールド13の圧力と燃焼室11内の圧力とが等しくなる吸気工程の所定の回転角度のときに、吸気圧センサ17の計測値と筒内圧センサ18の計測値に基づいて、オフセット量算出部6が筒内圧センサ18の計測値のオフセット量オフセット量Of#nを算出する。
そして最大筒内圧算出工程では、オフセット量Of#nを考慮した筒内圧として最大筒内圧P’(θmax)と平均吸気圧P0aveに基づいて、最大筒内圧算出部7が一定条件下(標準大気圧Pstd)における最大筒内圧P’’(θmax)を算出する。従って、大気圧の変動や、筒内圧センサ18の生産上のばらつきの影響を小さくして最大筒内圧P’’(θmax)を評価することができる。
その上、良否判定工程では、良否判定部8が、一定条件下における最大筒内圧P’’(θmax)が予め設定された基準範囲R’内にあるか否か判定することによりエンジンの良否判定を行う。従って、大気圧の変動や、筒内圧センサ18の生産上のばらつきの影響を小さくして、組み立て誤差や不良部品等によって最大筒内圧P’’(θmax)が基準範囲R’外になるエンジンを検出することができる。
平均値算出工程よりも前に、固有最大筒内圧の評価装置30により、吸気流量と最大筒内圧に基づいて予め設定されたクランク角における燃焼室11固有の最大筒内圧を評価する固有最大筒内圧評価工程を有している。吸気系16や排気系等の影響を受けない燃焼室11固有の最大筒内圧を正確に評価して、燃焼室11毎に正確な圧縮比εを評価することができる。この圧縮比εを用いることにより、一層正確に大気圧の変動等の影響を小さくした最大筒内圧を評価することができる。
最大筒内圧の評価は、異なる2つ以上の回転速度でクランクシャフト12を回転させて、各回転速度において評価することもできる。その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく上記実施形態に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はその種の変更形態をも包含するものである。
1 :筒内圧評価装置
2 :電動モータ(駆動装置)
3 :回転角度計測装置
4 :制御部(制御装置)
5 :平均値算出部(平均値算出手段)
6 :オフセット量算出部(オフセット量算出手段)
7 :最大筒内圧算出部(最大筒内圧算出手段)
8 :良否判定部(良否判定手段)
10 :エンジン
11 :燃焼室
12 :クランクシャフト
13 :吸気マニホールド
14 :吸気量調整弁
15 :吸気ポート
16 :吸気系
16a :吸気通路
17 :吸気圧センサ
18 :筒内圧センサ
19 :クランク角センサ
20 :エンジン制御ユニット
21 :吸気バルブ
22 :吸気カム機構
23 :排気バルブ
24 :排気カム機構
25 :排気ポート
26 :排気通路
30 :固有最大筒内圧の評価装置
31 :制御部
32 :電動モータ
33 :回転角度計測装置
34 :吸気流量計測装置
35 :排気流量計測装置
36 :吸気カム制御装置
37 :排気カム制御装置
38 :筒内圧測定装置

Claims (5)

  1. 燃焼室と、クランクシャフトと、吸気マニホールドと吸気量調整弁と吸気ポートを含む吸気系と、前記吸気マニホールド内の圧力を計測する吸気圧センサと、前記燃焼室内の圧力を計測する筒内圧センサを備えたエンジンの筒内圧を評価する筒内圧評価装置において、
    前記クランクシャフトを所定の回転速度で回転させる駆動装置と、前記クランクシャフトの回転角度を計測する回転角度計測装置と、前記駆動装置と前記吸気量調整弁を制御すると共に前記回転角度計測装置により得られた回転角度と前記吸気圧センサ及び前記筒内圧センサの計測値を受ける制御装置を備え、
    前記制御装置は、前記駆動装置によって前記クランクシャフトを回転させながら、平均吸気圧として前記吸気圧センサの計測値の平均値を算出する平均値算出手段と、
    前記回転角度が前記吸気マニホールドの圧力と前記燃焼室内の圧力が等しくなる吸気工程の所定の角度のときに、前記吸気圧センサの計測値と前記筒内圧センサの計測値に基づいて前記筒内圧センサの計測値のオフセット量を算出するオフセット量算出手段と、
    前記オフセット量を考慮した筒内圧と前記平均吸気圧に基づいて一定条件下における最大筒内圧を算出する最大筒内圧算出手段を有することを特徴とする筒内圧評価装置。
  2. 前記制御装置は、前記最大筒内圧が予め設定された基準範囲内にあるか否か判定することによりエンジンの良否判定を行う良否判定手段を有することを特徴とする請求項1に記載の筒内圧評価装置。
  3. 燃焼室と、クランクシャフトと、吸気マニホールドと吸気量調整弁と吸気ポートを含む吸気系と、前記吸気マニホールド内の圧力を計測する吸気圧センサと、前記燃焼室内の圧力を計測する筒内圧センサを備えたエンジンの筒内圧を評価する筒内圧評価方法において、
    前記クランクシャフトを駆動装置により所定の回転速度で回転させて、前記クランクシャフトの回転角度を回転角度計測装置により計測しながら、平均吸気圧として前記吸気圧センサの計測値の平均値を算出する平均値算出工程と、
    前記回転角度計測装置の回転角度が前記吸気マニホールドの圧力と前記燃焼室内の圧力が等しくなる吸気工程の所定の角度のときに、前記吸気圧センサの計測値と前記筒内圧センサの計測値に基づいて、前記筒内圧センサの計測値のオフセット量を算出するオフセット量算出工程と、
    前記オフセット量を考慮した筒内圧と前記平均吸気圧に基づいて一定条件下における最大筒内圧を算出する最大筒内圧算出工程を有することを特徴とする筒内圧評価方法。
  4. 前記最大筒内圧が予め設定された基準範囲内にあるか否か判定することによりエンジンの良否判定を行う良否判定工程を有することを特徴とする請求項3に記載の筒内圧評価方法。
  5. 平均値算出工程よりも前に、吸気流量と最大筒内圧に基づいて予め設定されたクランク角における燃焼室固有の最大筒内圧を評価する固有最大筒内圧評価工程を有することを特徴とする請求項3又は4に記載の筒内圧評価方法。
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