JP7302936B2 - 超音波手技におけるトランスデューサ構成の最適化 - Google Patents

超音波手技におけるトランスデューサ構成の最適化 Download PDF

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Description

(関連出願の相互参照)
本願は、2018年12月27日に出願された米国特許出願第16/233,744号の優先権および利益を主張し、それを参照することによってその全体として本明細書に組み込む。
本発明は、概して、集束超音波手技に関し、より具体的には、標的におけるエネルギー堆積増加のために、超音波トランスデューサ構成を最適化するためのシステムおよび方法に関する。
集束超音波(すなわち、約20キロヘルツを上回る周波数を有する音響波)は、患者内の内部身体組織を撮像する、または療法的に治療するために使用されることができる。例えば、超音波は、腫瘍を焼灼するために使用され、患者が外科手術を受ける必要性を排除し得る。本目的のために、圧電セラミックトランスデューサが、患者外であるが、焼灼されるべき組織(「標的」)に近接近して設置される。トランスデューサは、電子駆動信号を機械的振動に変換し、音響波の放出をもたらす(以降、「超音波処理」と称されるプロセス)。トランスデューサは、波が集束帯内に収束するように成形され得る。代替として、または加えて、トランスデューサは、複数の個々に駆動されるトランスデューサ要素から形成され得、その位相(および随意に、振幅)は、それぞれ、相互から独立して制御されることができ、したがって、集束帯内に個々の音響波の強め合う干渉をもたらすように設定されることができる。そのような「位相アレイ」トランスデューサは、トランスデューサ要素の間の相対的位相を調節することによって、集束帯を異なる場所に操向することを促進する。磁気共鳴撮像(MRI)が、超音波ビームを誘導するために、焦点および標的を可視化するために利用され得る。
図1は、例示的集束超音波システム100を図示する。システム100は、筐体104の表面にアレイにおいて配列される、複数の超音波トランスデューサ要素102を有する、トランスデューサアレイ101を含む。アレイ101は、トランスデューサ要素102の単一行またはマトリクス、または、概して、任意の配列を備えてもよい。アレイ101は、図示されるように、湾曲(例えば、球状または放物線)形状を有してもよい、または1つ以上の平面または別様に成形された区分を含んでもよい。その寸法は、用途に応じて、数ミリメートル~数十センチメートルに変動してもよい。トランスデューサ要素102は、圧電セラミック要素である、または圧電複合材料または電気エネルギーを音響エネルギーに変換することが可能な任意の他の材料から作製されてもよい。要素102の間の機械的結合を弱化させるために、それらは、シリコーンゴムまたは任意の他の好適な弱化材料を使用して、筐体104上に搭載される、または側方に機械的に分離(例えば、空隙)されてもよい。
トランスデューサ要素102は、コントローラ106によって、別個の駆動チャネルを介して駆動される。n個のトランスデューサ要素102に関して、コントローラ106は、それぞれ、増幅器および位相制御回路を備える、n個の制御回路を含有してもよく、各制御回路は、トランスデューサ要素102のうちの1つを駆動する。コントローラ106は、典型的には、0.1MHz~10MHzの範囲内の無線周波数(RF)入力信号をn個の制御回路のためのn個のチャネルに分割してもよい。従来のシステムでは、コントローラ106は、それらが、集合的に、集束超音波ビームを所望の場所において生成するように、同一の周波数においてであるが、異なる位相および異なる振幅において、アレイの個々のトランスデューサ要素102を駆動するように構成される。コントローラ106は、望ましくは、算出機能性を提供し、これは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ハード配線、またはそれらの任意の組み合わせにおいて実装され、所望の焦点場所のために要求される位相および振幅を算出してもよく、これらの位相/振幅算出は、例えば、解剖学的着目領域のコンピュータトモグラフィ(CT)および/またはMRIまたは他の画像に基づいて決定され得る、組織界面における超音波反射または屈折からもたらされる収差、または種々の音響パラメータを有する組織内の伝搬を補償する、補正を含んでもよい。一般に、コントローラ106は、周波数発生器、増幅器および位相制御回路を含有するビーム形成器、および算出を実施し、個々のトランスデューサ要素102のための位相および振幅をビーム形成器に通信するコンピュータ(例えば、汎用コンピュータ)等のいくつかの分離可能装置を含んでもよい。そのようなシステムは、容易に利用可能である、または過度の実験を伴わずに実装されることができる。
システム100はさらに、MRI誘導集束超音波治療を実施するためにコントローラ106と通信する、MRI装置108を含んでもよい。例示的装置108が、図2により詳細に図示される。装置108は、円筒形電磁石204を含んでもよく、これは、電磁石204のボア206内に静的磁場を発生させる。医療手技の間、患者は、ボア206の内側の可動支持台208上に設置される。患者内の着目領域210(例えば、患者の頭部)が、磁場が実質的に均質である、撮像領域212内に位置付けられてもよい。撮像領域212を囲繞する、RF送信機コイル214は、RFパルスを撮像領域212の中に放出し、着目領域210から放出されるMR応答信号を受信する。MR応答信号は、画像処理システム216を使用して、増幅され、調整され、未加工データにデジタル化され、さらに、当業者に公知の方法によって、画像データのアレイに変換される。画像データに基づいて、治療領域(例えば、腫瘍)が、識別される。MRI装置のボア206内に、いくつかの実施形態では、撮像領域212内に配置される、超音波位相アレイ220は、次いで、超音波を治療領域の中に集束させるように駆動される。MRI装置108は、これが超音波処理される組織に対して及ぼす効果に基づいて、焦点112を可視化することを促進する。例えば、種々のMRIベースの温度測定方法のうちのいずれかが、焦点領域内の超音波吸収からもたらされる温度増加を観察するために採用されてもよい。代替として、MRベースの音響放射力撮像(ARFI)が、焦点内の組織変位を測定するために使用されてもよい。焦点のそのような測定は、ピーク強度を最大限にするように、超音波トランスデューサアレイ220を駆動するためのフィードバックとしての役割を果たすことができる。
集束超音波治療の目標は、概して、標的を囲繞する健常組織およびトランスデューサと標的との間の経路に沿った組織の超音波への暴露を最小限にしながら、標的において最大音響エネルギーを効果的に堆積させることである。堆積された音響エネルギーは、概して、集束ビームのピーク強度または音響パワーに相関し、標的組織の加熱および/または振動を引き起こし得る。例えば、組織内の点(x,y,z)における音響エネルギーからもたらされる熱Qは、以下によって与えられる。
Figure 0007302936000001
式中、fは、超音波/パルスの周波数(MHz単位で測定される)を表し、αは、その周波数における組織の吸収係数(cm-1・MHz-1単位で測定される)を表し、I(x,y,z)は、点(x,y,z)における超音波強度を表す。熱からもたらされる点(x,y,z)における温度増加が、次いで、以下の生体熱伝達方程式を使用して算出されることができる。
Figure 0007302936000002
式中、T(x,y,z)は、熱Qからもたらされる点(x,y,z)における温度を表し、Tは、熱Qの堆積に先立つ身体ベースライン温度を表し、
Figure 0007302936000003
は、温度Tの時間微分を表し、ρ、C、およびkは、それぞれ、組織の密度、熱容量、および熱伝導度を表し、Wは、血液灌流率を表し、Cは、血液の具体的熱を表す。故に、超音波手技の治療効果(例えば、温度増加)は、標的における集束超音波ビームのピーク音響強度またはパワーを最大限にすることによって最適化され得る。
しかしながら、集束超音波ビームのピーク強度は、トランスデューサの構成に依存し得る。例えば、集束帯におけるピーク強度は、超音波伝送周波数を増加させることによって改良され得るが、トレードオフが、存在し、すなわち、より高い割合の音響エネルギーもまた、標的領域への途中で吸収され、したがって、決してそれに到達しないであろう。いくつかの従来の超音波治療手技は、本トレードオフを考慮することによって超音波周波数を最適化するように試みてきたが、これらのアプローチは、標的領域におけるピーク強度を改良するために十分ではない場合がある。これは、1つのパラメータ(例えば、組織吸収)に基づいて超音波周波数を調節することが、ピーク音響強度に影響を及ぼし得る他のパラメータ(例えば、集束ビームの操向角)の変化をもたらし得るためであり、実際に、ピーク強度に対するこれらのパラメータの効果は、実質的であり得る。例えば、超音波周波数を変動させることは、トランスデューサ要素の指向係数を変化させ得、これは、ひいては、ピーク強度の変化をもたらす。故に、特定のパラメータを超音波周波数の選択の基準とすることによってピーク強度を増加させる試みは、別のパラメータに対する悪影響に起因して、自滅的であり得る。
集束帯内のピーク強度/パワーに影響を及ぼし得る別のパラメータは、トランスデューサ要素の物理的構成を伴う。従来の超音波システム100では、アレイ101内のトランスデューサ要素102は、概して、平坦または湾曲表面を形成するために「タイル状」であるが、いったん製造されると、個々のトランスデューサ102の構成(例えば、形状およびサイズ)は、変更されることができない。音響ビームの操向能力は、トランスデューサアレイ101内のトランスデューサ要素102のサイズおよび数に依存し得、集束ビームのピーク強度は、操向角に依存し得るため、要素102の固定された非調節可能構成は、操向能力を限定し、結果として、集束ビームのピーク強度を限定し得る。
故に、標的におけるピーク強度の正味の改良をもたらすように、集束超音波ビームのピーク強度に関連する複数のパラメータを同時に考慮し、代替として、または加えて、個々の超音波トランスデューサ要素の構成の調節を可能にするアプローチの必要性が、存在する。
本発明は、ある周波数範囲内の、最適周波数、すなわち、標的におけるピーク音響強度または音響パワーを最大限にするものを決定することを伴う、集束超音波治療アプローチ、およびそのようなアプローチを実装するためのシステムに関する。本明細書に使用されるように、用語「最適」、「最適化する」、「最大」、「最大限にする」等は、概して、従来技術に優る実質的改良(例えば、10%を上回る、20%を上回る、または30%を上回る)を伴うが、必ずしも、最良の理論的に可能性として考えられる周波数、エネルギー吸収等の達成を暗示するわけではない。むしろ、周波数を最適化すること、または標的における音響強度/パワーを最大限にすることは、利用される技術および方法の限界内で実践的に判別可能な最良の周波数を選択することを伴う。本発明は、標的部位における焦点の音響強度/パワーが、複数の周波数依存性パラメータ(標的組織およびビーム経路区域内に位置する非標的組織における音響ビームのエネルギー吸収、操向角、および焦点の焦点面積等)によって大幅に影響を受け、1つのパラメータ(例えば、標的組織のエネルギー吸収)のみに基づいて従来通りに計算された周波数から逸脱する超音波周波数を選択することによって有意に改良され得るという認識に基づく。
種々の実施形態では、算出物理モデルが、集束帯内のピーク音響強度/パワーに対するこれらの周波数依存性パラメータの効果をシミュレートするために実装される。例えば、超音波処理周波数の変化からもたらされる各パラメータの治療効果が、順次評価されてもよく、各パラメータと関連付けられる「準最適」周波数が、決定されてもよい。続けて、治療のための最適周波数が、少なくとも部分的に、準最適周波数のうちのいくつかまたは全てに基づいて決定されてもよい。(本明細書に使用されるように、用語「準最適」は、最適周波数を印加することによって生成される改良と比較して、従来技術に優るより小さい改良(例えば、10%以下、20%以下、または30%以下)を指す。)例えば、各パラメータと関連付けられる準最適周波数は、最大ピーク強度/パワーを達成することに向けて、その相対的寄与に対応する加重係数を割り当てられてもよく、最適周波数は、次いで、準最適周波数の加重和として算出されることができる。代替として、これらのパラメータの治療効果は、同時に考慮され、最適周波数は、ピーク強度/パワーを最大限にするように選択されてもよい。
いくつかの実施形態では、1つの評価されるパラメータは、標的および/または非標的領域における音響エネルギーのエネルギー吸収である。物理モデルは、例えば、従来の有限要素分析を使用して、種々の周波数における超音波ビームと患者の標的組織および/またはトランスデューサと標的との間に位置する介在組織との相互作用を算出的にシミュレートしてもよい。加えて、シミュレーションは、撮像装置(例えば、コンピュータトモグラフィ、超短エコー時間(TE)、MRI等)によって入手されるような詳細な組織モデルに基づいてもよく、モデルは、概して、複数の組織タイプまたは層(例えば、頭蓋骨、皮質骨の層、骨髄、および軟質脳組織の中に集束する超音波に関して)を含み、それらの個別の解剖学的および/または物質性質を特性評価する。シミュレーション結果に基づいて、標的における最大エネルギー吸収と関連付けられる第1の準最適周波数が、選択される。
評価され得る別のパラメータは、集束ビームの操向角である。集束帯は、標的領域と一致するべきであるため、種々の実施形態では、標的における集束帯の操向角は、標的に対するトランスデューサの空間配列(例えば、位置および配向)に基づいて算出される。空間配列は、撮像装置を使用して入手された画像に基づいて決定されてもよい。物理モデルは、具体的操向角における周波数の変化からもたらされる集束帯のピーク音響強度/パワーに対する効果をシミュレートしてもよい。シミュレーションに基づいて、操向角における最大ピーク強度/パワーと関連付けられる第2の準最適周波数が、選択される。いくつかの実施形態では、治療の間の標的および非標的領域の温度、微小気泡の共鳴周波数等の他のパラメータからもたらされる治療効果もまた、シミュレートされてもよく、関連付けられる準最適周波数が、選択されてもよい。最適周波数が、次いで、これらの準最適周波数に基づいて決定されてもよい。
最適周波数は、複数のパラメータからもたらされる治療効果のバランスをとることによって決定されるため、決定された最適周波数は、具体的パラメータ(例えば、操向角)に関して最適ではない場合がある。故に、種々の実施形態では、物理モデルはさらに、決定された最適周波数における集束ビームのピーク強度/パワーとトランスデューサ要素の初期構成(例えば、サイズおよび/または形状)との間の関係を予測してもよい。トランスデューサ要素は、次いで、標的領域におけるピーク強度/パワーをさらに改良するために再構成されてもよい。種々の実施形態では、トランスデューサ要素602のうちの少なくともいくつかは、それぞれ、複数のサブ領域に「パーティション化」され、各サブ領域は、別個にアクティブ化または非アクティブ化されてもよい。例えば、各サブ領域は、対応するチャネルおよびスイッチマトリクス内の対応するスイッチを介して、同一または異なる信号ドライバに接続されてもよい。スイッチマトリクス内のスイッチをトグルすることによって、それらの対応するサブ領域は、アクティブ化および非アクティブ化されてもよい。サブ領域はそれぞれ、独立したトランスデューサ要素のように挙動するため、これは、個々の要素全体がアクティブまたは非アクティブでなければならない従来のシステムと比較すると、トランスデューサアレイの幾何学形状の改良された制御および具体的操向角における集束ビームの改良された音響強度/パワーを提供し得る。加えて、本アプローチは、効果的に最も小さい制御可能な要素のサイズを低減させ、最も小さい制御可能な要素の数を増加させるため、集束音響ビームの操向能力は、有意に改良され得る。
故に、一側面では、本発明は、超音波エネルギーを標的領域に送達するためのシステムに関する。種々の実施形態では、本システムは、標的領域において音響エネルギーの集束帯を発生させるための複数のトランスデューサ要素を有する、超音波トランスデューサと、(a)それぞれ、パラメータと関連付けられる、複数の準最適周波数を決定し、(b)集束帯内のパラメータと関連付けられるピーク音響強度を最大限にするために、少なくとも部分的に、準最適周波数に基づいて、最適超音波処理周波数を決定し、(c)トランスデューサ要素のうちの少なくとも1つに、決定された最適超音波処理周波数においてパルスを伝送させるように構成される、コントローラとを含む。一実装では、パラメータの変化は、集束帯内のピーク音響強度の変化をもたらし、準最適周波数は、関連付けられるパラメータの変化からもたらされるピーク音響強度の最大値に対応する。
加えて、コントローラはさらに、準最適周波数のそれぞれに加重係数を割り当て、少なくとも部分的に、加重係数に基づいて、最適超音波処理周波数を決定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、コントローラはさらに、標的領域の第1の解剖学的特性、トランスデューサと標的領域との間に位置する非標的領域の第2の解剖学的特性、集束帯の操向角、ピーク音響強度の最大値への各パラメータの寄与、および/または超音波治療を受けた患者の研究に基づく遡及的データに基づいて、加重係数を割り当てるように構成される。第1または第2の解剖学的特性は、例えば、組織タイプ、組織性質、組織構造、組織厚さ、および/または組織密度を含んでもよい。一実施形態では、コントローラはさらに、機械学習または進化的アプローチを使用して、加重係数を割り当てるように構成される。加えて、コントローラはさらに、少なくとも部分的に、準最適周波数のうちの第1のものに基づいて、準最適周波数のうちの第2のものを決定するように構成されてもよい。
種々の実施形態では、本システムはさらに、パラメータのうちの1つ以上のものを決定するための標的領域および/またはトランスデューサと標的領域との間に位置する非標的領域の画像を入手するために、コンピュータトモグラフィ(CT)デバイス、磁気共鳴撮像デバイス(MRI)、陽電子放出トモグラフィ(PET)デバイス、単一光子放出コンピュータトモグラフィ(SPECT)デバイス、および/または超音波検査デバイス等の撮像システムを含む。パラメータは、例えば、標的領域における音響エネルギー吸収の第1の量、トランスデューサと標的領域との間に位置する非標的領域における音響エネルギー吸収の第2の量、非標的領域を通して伝搬する音響エネルギー減衰の量、集束帯の操向角、および/または集束帯の面積を含んでもよい。加えて、コントローラはさらに、少なくとも部分的に、画像に基づいて、トランスデューサに対する標的領域の空間構成(例えば、配向および/または場所)を決定するように構成されてもよい。コントローラは、次いで、さらに、少なくとも部分的に、トランスデューサに対する標的領域の空間構成に基づいて、操向角を算出するように構成されることができる。
一実施形態では、コントローラはさらに、少なくとも部分的に、入手された画像に基づいて、非標的領域と関連付けられるリスクレベルを決定し、少なくとも部分的に、リスクレベルに基づいて、最適超音波処理周波数を決定するように構成される。加えて、コントローラはさらに、物理モデルを使用し、少なくとも部分的に、入手された画像に基づいて、標的領域および/または非標的領域の熱マップを予測し、少なくとも部分的に、予測された熱マップに基づいて、最適超音波処理周波数を決定するように構成されてもよい。一実装では、コントローラはさらに、標的領域内の微小気泡の共鳴周波数を算出し、少なくとも部分的に、微小気泡共鳴周波数に基づいて、最適超音波処理周波数を決定するように構成される。加えて、コントローラはさらに、少なくとも部分的に、最適超音波処理周波数に基づいて、1つ以上のトランスデューサ要素の構成を決定するように構成されてもよい。本システムはさらに、それぞれ、トランスデューサ要素のサブ領域に接続される、複数のスイッチを有する、スイッチマトリクスを含んでもよく、スイッチのアクティブ化は、対応するサブ領域にパルスを伝送させてもよい。コントローラは、次いで、さらに、少なくとも部分的に、トランスデューサ要素の決定された構成に基づいて、1つ以上のスイッチをアクティブ化するように構成されてもよい。
別の側面では、本発明は、複数のトランスデューサ要素を有する、超音波トランスデューサを使用する、その中で音響エネルギーの集束帯を発生させることによる標的領域の超音波療法のための方法に関する。種々の実施形態では、本方法は、それぞれ、パラメータと関連付けられる、複数の準最適周波数を決定するステップと、集束帯内のパラメータと関連付けられるピーク音響強度を最大限にするために、少なくとも部分的に、準最適周波数に基づいて、最適超音波処理周波数を決定するステップと、1つ以上のトランスデューサ要素に、決定された最適超音波処理周波数においてパルスを伝送させるステップとを含む。一実装では、パラメータの変化は、集束帯内のピーク音響強度の変化をもたらし、準最適周波数は、関連付けられるパラメータの変化からもたらされるピーク音響強度の最大値に対応する。
加えて、本方法はさらに、準最適周波数のそれぞれに加重係数を割り当てるステップと、少なくとも部分的に、加重係数に基づいて、最適超音波処理周波数を決定するステップとを含んでもよい。いくつかの実施形態では、加重係数は、標的領域の第1の解剖学的特性、トランスデューサと標的領域との間に位置する非標的領域の第2の解剖学的特性、集束帯の操向角、ピーク音響強度の最大値への各パラメータの寄与、および/または超音波療法を受けた患者の研究に基づく遡及的データに基づいて割り当てられる。第1または第2の解剖学的特性は、例えば、組織タイプ、組織性質、組織構造、組織厚さ、および/または組織密度を含んでもよい。一実施形態では、本方法はさらに、機械学習または進化的アプローチを使用して、加重係数を割り当てるステップを含む。加えて、本方法はさらに、少なくとも部分的に、準最適周波数のうちの第1のものに基づいて、準最適周波数のうちの第2のものを決定するステップを含んでもよい。
種々の実施形態では、本方法はさらに、パラメータのうちの少なくとも1つを決定するために、標的領域および/またはトランスデューサと標的領域との間に位置する非標的領域の画像を入手するステップを含む。パラメータは、例えば、標的領域における音響エネルギー吸収の第1の量、トランスデューサと標的領域との間に位置する非標的領域における音響エネルギー吸収の第2の量、非標的領域を通して伝搬する音響エネルギー減衰の量、集束帯の操向角、および/または集束帯の面積を含んでもよい。加えて、本方法はさらに、少なくとも部分的に、入手された画像に基づいて、トランスデューサに対する標的領域の空間構成(例えば、配向および/または場所)を決定するステップを含んでもよい。本方法は、少なくとも部分的に、トランスデューサに対する標的領域の空間構成に基づいて、操向角を算出するステップを含んでもよい。
一実施形態では、本方法は、少なくとも部分的に、入手された画像に基づいて、非標的領域と関連付けられるリスクレベルを決定するステップと、少なくとも部分的に、リスクレベルに基づいて、最適超音波処理周波数を決定するステップとを含む。加えて、本方法はさらに、少なくとも部分的に、入手された画像に基づいて、標的領域および/または非標的領域の熱マップを予測するステップと、少なくとも部分的に、予測された熱マップに基づいて、最適超音波処理周波数を決定するステップとを含んでもよい。一実装では、熱マップは、物理モデルを利用して予測される。本方法はさらに、標的領域内の微小気泡の共鳴周波数を算出するステップと、少なくとも部分的に、微小気泡共鳴周波数に基づいて、最適超音波処理周波数を決定するステップとを含む。加えて、本方法はさらに、少なくとも部分的に、最適超音波処理周波数に基づいて、1つ以上のトランスデューサ要素の構成を決定するステップを含んでもよい。一実施形態では、本方法はさらに、1つ以上のトランスデューサ要素を複数の連続的サブ領域にパーティション化するステップを含み、それぞれ、パルスを伝送するために独立して制御可能である。本方法はさらに、少なくとも部分的に、集束帯の操向角に基づいて、1つ以上のサブ領域をアクティブ化するステップを含む。
本発明の別の側面は、超音波エネルギーを標的領域に送達するためのシステムに関する。種々の実施形態では、本システムは、標的領域において音響エネルギーの集束帯を発生させるための複数のトランスデューサ要素を有する、超音波トランスデューサであって、1つ以上のトランスデューサ要素は、共通指向性を有する、複数の連続的サブ領域にパーティション化される、超音波トランスデューサと、トランスデューサ要素に接続される、1つ以上の駆動回路と、サブ領域を駆動回路に切替可能に接続するための複数のスイッチ(例えば、MEMSスイッチおよび/またはCMOSスイッチ)を有する、スイッチマトリクスであって、サブ領域はそれぞれ、スイッチのうちの1つと関連付けられる、スイッチマトリクスと、(a)集束帯内のピーク音響強度を最大限にするための最適超音波処理周波数を決定し、(b)少なくとも部分的に、決定された最適超音波処理周波数に基づいて、対応するサブ領域に標的領域への超音波パルスを伝送させるために、スイッチマトリクス内の1つ以上のスイッチをアクティブ化するように構成される、コントローラとを含む。
一実装では、本システムはさらに、標的領域および/またはトランスデューサと標的領域との間に位置する非標的領域の画像を入手するために、コンピュータトモグラフィ(CT)デバイス、磁気共鳴撮像デバイス(MRI)、陽電子放出トモグラフィ(PET)デバイス、単一光子放出コンピュータトモグラフィ(SPECT)デバイス、および/または超音波検査デバイス等の撮像システムを含む。コントローラは、次いで、さらに、少なくとも部分的に、入手された画像に基づいて、トランスデューサに対する標的領域の空間構成(例えば、配向および/または場所)を決定するように構成されてもよい。加えて、コントローラはさらに、少なくとも部分的に、トランスデューサに対する標的領域の空間構成に基づいて、集束帯の操向角を算出するように構成されてもよい。一実装では、コントローラはさらに、少なくとも部分的に、算出された操向角に基づいて、スイッチをアクティブ化するように構成される。
種々の実施形態では、コントローラはさらに、それぞれ、パラメータと関連付けられる、複数の準最適周波数を決定し、少なくとも部分的に、準最適周波数に基づいて、最適超音波処理周波数を決定するように構成される。一実施形態では、パラメータの変化は、集束帯内のピーク音響強度の変化をもたらし、準最適周波数は、関連付けられるパラメータの変化からもたらされるピーク音響強度の最大値に対応する。加えて、コントローラはさらに、準最適周波数のそれぞれに加重係数を割り当て、少なくとも部分的に、加重係数に基づいて、最適超音波処理周波数を決定するように構成されてもよい。例えば、コントローラはさらに、標的領域の第1の解剖学的特性、トランスデューサと標的領域との間に位置する非標的領域の第2の解剖学的特性、集束帯の操向角、ピーク音響強度の最大値への各パラメータの寄与、および/または超音波治療を受けた患者の研究に基づく遡及的データに基づいて、加重係数を割り当てるように構成されてもよい。第1または第2の解剖学的特性は、例えば、組織タイプ、組織性質、組織構造、組織厚さ、および/または組織密度を含んでもよい。加えて、または代替として、コントローラはさらに、機械学習および/または進化的アプローチを使用して、加重係数を割り当てるように構成されてもよい。コントローラはさらに、少なくとも部分的に、準最適周波数のうちの第1のものに基づいて、準最適周波数のうちの第2のものを決定するように構成されてもよい。
一実施形態では、コントローラはさらに、少なくとも部分的に、入手された画像に基づいて、非標的領域と関連付けられるリスクレベルを決定し、少なくとも部分的に、リスクレベルに基づいて、最適超音波処理周波数を決定するように構成される。加えて、コントローラはさらに、物理モデルを使用し、少なくとも部分的に、入手された画像に基づいて、標的領域および/または非標的領域の熱マップを予測し、少なくとも部分的に、予測された熱マップに基づいて、最適超音波処理周波数を決定するように構成されてもよい。一実装では、コントローラはさらに、標的領域内の微小気泡の共鳴周波数を算出し、少なくとも部分的に、微小気泡共鳴周波数に基づいて、最適超音波処理周波数を決定するように構成される。
また別の側面では、本発明は、(i)複数のトランスデューサ要素であって、1つ以上のトランスデューサ要素は、共通指向性を有する、複数の連続的サブ領域にパーティション化される、複数のトランスデューサ要素と、(ii)トランスデューサ要素に接続される、1つ以上の駆動回路と、(iii)サブ領域を駆動回路に切替可能に接続するための複数のスイッチを有する、スイッチマトリクスであって、サブ領域はそれぞれ、スイッチのうちの1つと関連付けられる、スイッチマトリクスとを有する、超音波トランスデューサを利用する、その中で音響エネルギーの集束帯を発生させることによる標的領域の超音波療法のための方法に関する。種々の実施形態では、本方法は、集束帯内のピーク音響強度を最大限にするための最適超音波処理周波数を決定するステップと、少なくとも部分的に、決定された最適超音波処理周波数に基づいて、対応するサブ領域に標的領域への超音波パルスを伝送させるために、スイッチマトリクス内の1つ以上のスイッチをアクティブ化するステップとを含む。
一実装では、本方法はさらに、標的領域および/またはトランスデューサと標的領域との間に位置する非標的領域の画像を入手するステップを含む。本方法はさらに、少なくとも部分的に、入手された画像に基づいて、トランスデューサに対する標的領域の空間構成(例えば、配向および/または場所)を決定するステップを含んでもよい。加えて、本方法はさらに、少なくとも部分的に、トランスデューサに対する標的領域の空間構成に基づいて、集束帯の操向角を算出するステップを含んでもよい。一実施形態では、本方法はさらに、少なくとも部分的に、算出された操向角に基づいて、スイッチをアクティブ化するステップを含む。
加えて、本方法はさらに、それぞれ、パラメータと関連付けられる、複数の準最適周波数を決定するステップと、少なくとも部分的に、準最適周波数に基づいて、最適超音波処理周波数を決定するステップとを含んでもよい。一実施形態では、パラメータの変化は、集束帯内のピーク音響強度の変化をもたらし、準最適周波数は、関連付けられるパラメータの変化からもたらされるピーク音響強度の最大値に対応する。加えて、本方法はさらに、準最適周波数のそれぞれに加重係数を割り当てるステップと、少なくとも部分的に、加重係数に基づいて、最適超音波処理周波数を決定するステップとを含んでもよい。例えば、本方法はさらに、標的領域の第1の解剖学的特性、トランスデューサと標的領域との間に位置する非標的領域の第2の解剖学的特性、集束帯の操向角、ピーク音響強度の最大値への各パラメータの寄与、および/または超音波治療を受けた患者の研究に基づく遡及的データに基づいて、加重係数を割り当てるステップを含んでもよい。第1または第2の解剖学的特性は、例えば、組織タイプ、組織性質、組織構造、組織厚さ、および/または組織密度を含んでもよい。加えて、または代替として、本方法はさらに、機械学習または進化的アプローチを使用して、加重係数を割り当てるステップを含んでもよい。一実施形態では、本方法はさらに、少なくとも部分的に、準最適周波数のうちの第1のものに基づいて、準最適周波数のうちの第2のものを決定するステップを含む。
種々の実施形態では、本方法はさらに、少なくとも部分的に、入手された画像に基づいて、非標的領域と関連付けられるリスクレベルを決定するステップと、少なくとも部分的に、リスクレベルに基づいて、最適超音波処理周波数を決定するステップとを含む。加えて、本方法はさらに、少なくとも部分的に、入手された画像に基づいて、標的領域および/または非標的領域の熱マップを予測するステップと、少なくとも部分的に、予測された熱マップに基づいて、最適超音波処理周波数を決定するステップとを含んでもよい。一実装では、本方法はさらに、標的領域内の微小気泡の共鳴周波数を算出するステップと、少なくとも部分的に、微小気泡共鳴周波数に基づいて、最適超音波処理周波数を決定するステップとを含む。
本発明のなおも別の側面は、超音波エネルギーを標的領域に送達するためのシステムに関する。種々の実施形態では、本システムは、標的領域において音響エネルギーの集束帯を発生させるための複数のトランスデューサ要素を有する、超音波トランスデューサであって、1つ以上のトランスデューサ要素は、共通指向性を有する、複数の連続的サブ領域にパーティション化される、超音波トランスデューサと、トランスデューサ要素に接続される、1つ以上の駆動回路と、サブ領域を駆動回路に切替可能に接続するための複数のスイッチ(例えば、MEMSスイッチおよび/またはCMOSスイッチ)を含む、スイッチマトリクスであって、サブ領域はそれぞれ、スイッチのうちの1つと関連付けられる、スイッチマトリクスと、トランスデューサに対する標的領域の空間構成(例えば、配向および/または場所)を測定するためのコンピュータトモグラフィ(CT)デバイス、磁気共鳴撮像デバイス、陽電子放出トモグラフィ(PET)デバイス、単一光子放出コンピュータトモグラフィ(SPECT)デバイス、および/または超音波検査デバイス等の1つ以上の撮像システムと、少なくとも部分的に、測定された空間構成に基づいて、スイッチマトリクス内の1つ以上のスイッチをアクティブ化し、それによって、対応するサブ領域に標的領域への超音波パルスを伝送させるように構成される、コントローラとを含む。一実装では、コントローラはさらに、少なくとも部分的に、空間構成に基づいて、集束帯の操向角を算出し、操向角に基づいて、トランスデューサ要素をアクティブ化するように構成される。
別の側面では、本発明は、(i)複数のトランスデューサ要素であって、1つ以上のトランスデューサ要素は、共通指向性を有する、複数の連続的サブ領域にパーティション化される、複数のトランスデューサ要素と、(ii)トランスデューサ要素に接続される、1つ以上の駆動回路と、(iii)サブ領域を駆動回路に切替可能に接続するための複数のスイッチを含む、スイッチマトリクスであって、サブ領域はそれぞれ、スイッチのうちの1つと関連付けられる、スイッチマトリクスとを有する、超音波トランスデューサを利用する、その中で音響エネルギーの集束帯を発生させることによる標的領域の超音波療法のための方法に関する。種々の実施形態では、本方法は、トランスデューサに対する標的領域の空間構成(例えば、配向および/または場所)を測定するステップと、少なくとも部分的に、測定された空間構成に基づいて、スイッチマトリクス内の1つ以上のスイッチをアクティブ化し、それによって、対応するサブ領域に標的領域への超音波パルスを伝送させるステップとを含む。
本明細書に使用されるように、用語「約」、「およそ」、および「実質的に」は、±10%を意味し、いくつかの実施形態では、±5%を意味する。本明細書全体を通した「一実施例(one example)」、「ある実施例(an example)」、「一実施形態(one embodiment)」、または「ある実施形態(an embodiment)」の言及は、実施例に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が、本技術の少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通した種々の箇所における語句「一実施例では(in one example)」、「ある実施例では(in an example)」、「一実施形態(one embodiment)」、または「ある実施形態(an embodiment)」の表出は、必ずしも全てが同一の実施例を指すわけではない。さらに、特定の特徴、構造、ルーチン、ステップ、または特性は、本技術の1つ以上の実施例において任意の好適な様式で組み合わせられてもよい。本明細書に提供される見出しは、便宜上のためだけのものであり、請求される技術の範囲または意味を限定または解釈することを意図していない。
(項目1)
超音波エネルギーを標的領域に送達するためのシステムであって、上記システムは、
上記標的領域において音響エネルギーの集束帯を発生させるための複数のトランスデューサ要素を備える超音波トランスデューサであって、上記トランスデューサ要素のうちの少なくとも1つは、共通指向性を有する複数の連続的サブ領域にパーティション化される、超音波トランスデューサと、
少なくとも1つの上記トランスデューサ要素に接続される少なくとも1つの駆動回路と、
上記複数のサブ領域を上記駆動回路に切替可能に接続するための複数のスイッチを備えるスイッチマトリクスであって、上記サブ領域はそれぞれ、上記スイッチのうちの1つと関連付けられる、スイッチマトリクスと、
コントローラであって、
(a)上記集束帯内のピーク音響強度を最大限にするための最適超音波処理周波数を決定することと、
(b)少なくとも部分的に、上記決定された最適超音波処理周波数に基づいて、上記対応するサブ領域に上記標的領域への超音波パルスを伝送させるために、上記スイッチマトリクス内の上記スイッチのうちの少なくとも1つをアクティブ化することと
を行うように構成される、コントローラと
を備える、システム。
(項目2)
上記標的領域または上記トランスデューサと上記標的領域との間に位置する非標的領域の画像を入手するための撮像システムをさらに備える、項目1に記載のシステム。
(項目3)
上記撮像システムは、コンピュータトモグラフィ(CT)デバイス、磁気共鳴撮像デバイス(MRI)、陽電子放出トモグラフィ(PET)デバイス、単一光子放出コンピュータトモグラフィ(SPECT)デバイス、または超音波検査デバイスのうちの少なくとも1つを備える、項目2に記載のシステム。
(項目4)
上記コントローラはさらに、少なくとも部分的に、上記入手された画像に基づいて、上記トランスデューサに対する上記標的領域の空間構成を決定するように構成される、項目2に記載のシステム。
(項目5)
上記空間構成は、配向または場所のうちの少なくとも1つを備える、項目4に記載のシステム。
(項目6)
上記コントローラはさらに、少なくとも部分的に、上記トランスデューサに対する上記標的領域の空間構成に基づいて、上記集束帯の操向角を算出するように構成される、項目4に記載のシステム。
(項目7)
上記コントローラはさらに、少なくとも部分的に、上記算出された操向角に基づいて、少なくとも1つの上記スイッチをアクティブ化するように構成される、項目6に記載のシステム。
(項目8)
上記コントローラはさらに、
複数の準最適周波数を決定することであって、上記複数の準最適周波数のそれぞれは、パラメータと関連付けられ、(i)上記パラメータの変化は、上記集束帯内の上記ピーク音響強度の変化をもたらし、(ii)上記準最適周波数は、上記関連付けられるパラメータの変化からもたらされる上記ピーク音響強度の最大値に対応する、ことと、
少なくとも部分的に、上記準最適周波数に基づいて、上記最適超音波処理周波数を決定することと
を行うように構成される、項目1に記載のシステム。
(項目9)
上記コントローラはさらに、上記準最適周波数のそれぞれに加重係数を割り当て、少なくとも部分的に、上記加重係数に基づいて、上記最適超音波処理周波数を決定するように構成される、項目8に記載のシステム。
(項目10)
上記コントローラはさらに、上記標的領域の第1の解剖学的特性、上記トランスデューサと上記標的領域との間に位置する非標的領域の第2の解剖学的特性、上記集束帯の操向角、上記ピーク音響強度の最大値への各パラメータの寄与、または超音波治療を受けた患者の研究に基づく遡及的データのうちの少なくとも1つに基づいて、上記加重係数を割り当てるように構成される、項目9に記載のシステム。
(項目11)
上記第1または上記第2の解剖学的特性は、組織タイプ、組織性質、組織構造、組織厚さ、または組織密度のうちの少なくとも1つを備える、項目10に記載のシステム。
(項目12)
上記コントローラはさらに、機械学習または進化的アプローチを使用して、上記加重係数を割り当てるように構成される、項目9に記載のシステム。
(項目13)
上記コントローラはさらに、少なくとも部分的に、上記準最適周波数のうちの第1のものに基づいて、上記準最適周波数のうちの第2のものを決定するように構成される、項目8に記載のシステム。
(項目14)
上記コントローラはさらに、
少なくとも部分的に、上記入手された画像に基づいて、上記非標的領域と関連付けられるリスクレベルを決定することと、
少なくとも部分的に、上記リスクレベルに基づいて、上記最適超音波処理周波数を決定することと
を行うように構成される、項目2に記載のシステム。
(項目15)
上記コントローラはさらに、
物理モデルを使用し、少なくとも部分的に、上記入手された画像に基づいて、上記標的領域および非標的領域の熱マップを予測することと、
少なくとも部分的に、上記予測された熱マップに基づいて、上記最適超音波処理周波数を決定することと
を行うように構成される、項目2に記載のシステム。
(項目16)
上記コントローラはさらに、
上記標的領域内の微小気泡の共鳴周波数を算出することと、
少なくとも部分的に、上記微小気泡共鳴周波数に基づいて、上記最適超音波処理周波数を決定することと
を行うように構成される、項目1に記載のシステム。
(項目17)
上記複数のスイッチのうちの少なくとも1つは、MEMSスイッチまたはCMOSスイッチである、項目1に記載のシステム。
(項目18)
超音波エネルギーを標的領域に送達するためのシステムであって、上記システムは、
上記標的領域において音響エネルギーの集束帯を発生させるための複数のトランスデューサ要素を備える超音波トランスデューサであって、上記トランスデューサ要素のうちの少なくとも1つは、共通指向性を有する複数の連続的サブ領域にパーティション化される、超音波トランスデューサと、
少なくとも1つの上記トランスデューサ要素に接続される少なくとも1つの駆動回路と、
上記複数のサブ領域を上記駆動回路に切替可能に接続するための複数のスイッチを備えるスイッチマトリクスであって、上記サブ領域はそれぞれ、上記スイッチのうちの1つと関連付けられる、スイッチマトリクスと、
上記トランスデューサに対する上記標的領域の空間構成を測定するための少なくとも1つの撮像システムと、
コントローラであって、上記コントローラは、少なくとも部分的に、上記測定された空間構成に基づいて、上記スイッチマトリクス内の上記スイッチのうちの少なくとも1つをアクティブ化し、それによって、上記対応するサブ領域に上記標的領域への超音波パルスを伝送させるように構成される、コントローラと
を備える、システム。
(項目19)
上記コントローラはさらに、少なくとも部分的に、上記空間構成に基づいて、上記集束帯の操向角を算出し、上記操向角に基づいて、少なくとも1つの上記トランスデューサ要素をアクティブ化するように構成される、項目18に記載のシステム。
(項目20)
上記撮像システムは、コンピュータトモグラフィ(CT)デバイス、磁気共鳴撮像デバイス、陽電子放出トモグラフィ(PET)デバイス、単一光子放出コンピュータトモグラフィ(SPECT)デバイス、または超音波検査デバイスのうちの少なくとも1つを備える、項目18に記載のシステム。
(項目21)
上記空間構成は、配向または場所のうちの少なくとも1つを備える、項目18に記載のシステム。
(項目22)
上記複数のスイッチのうちの少なくとも1つは、MEMSスイッチまたはCMOSスイッチである、項目18に記載のシステム。
(項目23)
超音波エネルギーを標的領域に送達するためのシステムであって、
上記標的領域において音響エネルギーの集束帯を発生させるための複数のトランスデューサ要素を備える超音波トランスデューサと、
コントローラであって、
(a)複数の準最適周波数を決定することであって、上記複数の準最適周波数のそれぞれは、パラメータと関連付けられ、(i)上記パラメータの変化は、上記集束帯内のピーク音響強度の変化をもたらし、(ii)上記準最適周波数は、上記関連付けられるパラメータの変化からもたらされる上記ピーク音響強度の最大値に対応する、ことと、
(b)上記集束帯内の上記複数のパラメータと関連付けられる上記ピーク音響強度を最大限にするために、少なくとも部分的に、上記準最適周波数に基づいて、最適超音波処理周波数を決定することと、
(c)上記トランスデューサ要素のうちの少なくとも1つに、上記決定された最適超音波処理周波数においてパルスを伝送させることと
を行うように構成される、コントローラと
を備える、システム。
(項目24)
上記コントローラはさらに、上記準最適周波数のそれぞれに加重係数を割り当て、少なくとも部分的に、上記加重係数に基づいて、上記最適超音波処理周波数を決定するように構成される、項目23に記載のシステム。
(項目25)
上記コントローラはさらに、上記標的領域の第1の解剖学的特性、上記トランスデューサと上記標的領域との間に位置する非標的領域の第2の解剖学的特性、上記集束帯の操向角、上記ピーク音響強度の最大値への各パラメータの寄与、または超音波治療を受けた患者の研究に基づく遡及的データのうちの少なくとも1つに基づいて、上記加重係数を割り当てるように構成される、項目24に記載のシステム。
(項目26)
上記第1または上記第2の解剖学的特性は、組織タイプ、組織性質、組織構造、組織厚さ、または組織密度のうちの少なくとも1つを備える、項目25に記載のシステム。
(項目27)
上記コントローラはさらに、機械学習または進化的アプローチを使用して、上記加重係数を割り当てるように構成される、項目24に記載のシステム。
(項目28)
上記コントローラはさらに、少なくとも部分的に、上記準最適周波数のうちの第1のものに基づいて、上記準最適周波数のうちの第2のものを決定するように構成される、項目23に記載のシステム。
(項目29)
上記パラメータのうちの少なくとも1つを決定するために、上記標的領域または上記トランスデューサと上記標的領域との間に位置する非標的領域の画像を入手するための撮像システムをさらに備える、項目23に記載のシステム。
(項目30)
上記撮像システムは、コンピュータトモグラフィ(CT)デバイス、磁気共鳴撮像デバイス(MRI)、陽電子放出トモグラフィ(PET)デバイス、単一光子放出コンピュータトモグラフィ(SPECT)デバイス、または超音波検査デバイスのうちの少なくとも1つを備える、項目29に記載のシステム。
(項目31)
上記複数のパラメータは、上記標的領域における音響エネルギー吸収の第1の量、上記トランスデューサと上記標的領域との間に位置する非標的領域における音響エネルギー吸収の第2の量、上記非標的領域を通して伝搬する音響エネルギー減衰の量、上記集束帯の操向角、または上記集束帯の面積のうちの少なくとも1つを備える、項目29に記載のシステム。
(項目32)
上記コントローラはさらに、少なくとも部分的に、上記画像に基づいて、上記トランスデューサに対する上記標的領域の空間構成を決定するように構成される、項目31に記載のシステム。
(項目33)
上記空間構成は、配向または場所のうちの少なくとも1つを備える、項目32に記載のシステム。
(項目34)
上記コントローラはさらに、少なくとも部分的に、上記トランスデューサに対する上記標的領域の空間構成に基づいて、上記操向角を算出するように構成される、項目32に記載のシステム。
(項目35)
上記コントローラはさらに、
少なくとも部分的に、上記入手された画像に基づいて、上記非標的領域と関連付けられるリスクレベルを決定することと、
少なくとも部分的に、上記リスクレベルに基づいて、上記最適超音波処理周波数を決定することと
を行うように構成される、項目29に記載のシステム。
(項目36)
上記コントローラはさらに、
物理モデルを使用し、少なくとも部分的に、上記入手された画像に基づいて、上記標的領域および非標的領域の熱マップを予測することと、
少なくとも部分的に、上記予測された熱マップに基づいて、上記最適超音波処理周波数を決定することと
を行うように構成される、項目29に記載のシステム。
(項目37)
上記コントローラはさらに、
上記標的領域内の微小気泡の共鳴周波数を算出することと、
少なくとも部分的に、上記微小気泡共鳴周波数に基づいて、上記最適超音波処理周波数を決定することと
を行うように構成される、項目23に記載のシステム。
(項目38)
上記コントローラはさらに、少なくとも部分的に、上記最適超音波処理周波数に基づいて、上記トランスデューサ要素のうちの少なくとも1つの構成を決定するように構成される、項目23に記載のシステム。
(項目39)
複数のスイッチを有するスイッチマトリクスをさらに備え、上記複数のスイッチのそれぞれは、トランスデューサ要素のサブ領域に接続され、上記スイッチのアクティブ化は、対応するサブ領域にパルスを伝送させる、項目38に記載のシステム。
(項目40)
上記コントローラはさらに、少なくとも部分的に、少なくとも1つの上記トランスデューサ要素の決定された構成に基づいて、上記スイッチのうちの少なくとも1つをアクティブ化するように構成される、項目39に記載のシステム。
(項目41)
複数のトランスデューサ要素を備える超音波トランスデューサを使用する、その中で音響エネルギーの集束帯を発生させることによる標的領域の超音波療法のための方法であって、上記方法は、
複数の準最適周波数を決定することであって、上記複数の準最適周波数のそれぞれは、パラメータと関連付けられ、(i)上記パラメータの変化は、上記集束帯内のピーク音響強度の変化をもたらし、(ii)上記準最適周波数は、上記関連付けられるパラメータの変化からもたらされる上記ピーク音響強度の最大値に対応する、ことと、
上記集束帯内の上記複数のパラメータと関連付けられる上記ピーク音響強度を最大限にするために、少なくとも部分的に、上記準最適周波数に基づいて、最適超音波処理周波数を決定することと、
上記トランスデューサ要素のうちの少なくとも1つに、上記決定された最適超音波処理周波数においてパルスを伝送させることと
を含む、方法。
(項目42)
上記準最適周波数のそれぞれに加重係数を割り当てることと、少なくとも部分的に、上記加重係数に基づいて、上記最適超音波処理周波数を決定することとをさらに含む、項目41に記載の方法。
(項目43)
上記加重係数は、上記標的領域の第1の解剖学的特性、上記トランスデューサと上記標的領域との間に位置する非標的領域の第2の解剖学的特性、上記集束帯の操向角、上記ピーク音響強度の最大値への各パラメータの寄与、または超音波療法を受けた患者の研究に基づく遡及的データのうちの少なくとも1つに基づいて割り当てられる、項目42に記載の方法。
(項目44)
上記第1または上記第2の解剖学的特性は、組織タイプ、組織性質、組織構造、組織厚さ、または組織密度のうちの少なくとも1つを備える、項目43に記載の方法。
(項目45)
機械学習または進化的アプローチを使用して、上記加重係数を割り当てることをさらに含む、項目42に記載の方法。
(項目46)
少なくとも部分的に、上記準最適周波数のうちの第1のものに基づいて、上記準最適周波数のうちの第2のものを決定することをさらに含む、項目41に記載の方法。
(項目47)
上記パラメータのうちの少なくとも1つを決定するために、上記標的領域または上記トランスデューサと上記標的領域との間に位置する非標的領域の画像を入手することをさらに含む、項目41に記載の方法。
(項目48)
上記複数のパラメータは、上記標的領域における音響エネルギー吸収の第1の量、上記トランスデューサと上記標的領域との間に位置する非標的領域における音響エネルギー吸収の第2の量、上記非標的領域を通して伝搬する音響エネルギー減衰の量、上記集束帯の操向角、または上記集束帯の面積のうちの少なくとも1つを備える、項目47に記載の方法。
(項目49)
少なくとも部分的に、上記入手された画像に基づいて、上記トランスデューサに対する上記標的領域の空間構成を決定することをさらに含む、項目48に記載の方法。
(項目50)
上記空間構成は、配向または場所のうちの少なくとも1つを備える、項目49に記載の方法。
(項目51)
少なくとも部分的に、上記トランスデューサに対する上記標的領域の空間構成に基づいて、上記操向角を算出することをさらに含む、項目49に記載の方法。
(項目52)
少なくとも部分的に、上記入手された画像に基づいて、上記非標的領域と関連付けられるリスクレベルを決定することと、
少なくとも部分的に、上記リスクレベルに基づいて、上記最適超音波処理周波数を決定することと
をさらに含む、項目47に記載の方法。
(項目53)
少なくとも部分的に、上記入手された画像に基づいて、上記標的領域および非標的領域の熱マップを予測することと、
少なくとも部分的に、上記予測された熱マップに基づいて、上記最適超音波処理周波数を決定することと
をさらに含む、項目47に記載の方法。
(項目54)
上記熱マップは、物理モデルを利用して予測される、項目53に記載の方法。
(項目55)
上記標的領域内の微小気泡の共鳴周波数を算出することと、
少なくとも部分的に、上記微小気泡共鳴周波数に基づいて、上記最適超音波処理周波数を決定することと
をさらに含む、項目41に記載の方法。
(項目56)
少なくとも部分的に、上記最適超音波処理周波数に基づいて、上記トランスデューサ要素のうちの少なくとも1つの構成を決定することをさらに含む、項目41に記載の方法。
(項目57)
上記トランスデューサ要素のうちの少なくとも1つを複数の連続的サブ領域にパーティション化することをさらに含み、上記複数の連続的サブ領域のそれぞれは、パルスを伝送するために独立して制御可能である、項目56に記載の方法。
(項目58)
少なくとも部分的に、上記集束帯の操向角に基づいて、上記サブ領域のうちの少なくとも1つをアクティブ化することをさらに含む、項目57に記載の方法。
(項目59)
超音波トランスデューサを利用する、その中で音響エネルギーの集束帯を発生させることによる標的領域の超音波療法のための方法であって、上記超音波トランスデューサは、(i)複数のトランスデューサ要素であって、上記トランスデューサ要素のうちの少なくとも1つは、共通指向性を有する複数の連続的サブ領域にパーティション化される、複数のトランスデューサ要素と、(ii)少なくとも1つの上記トランスデューサ要素に接続される少なくとも1つの駆動回路と、(iii)上記複数のサブ領域を上記駆動回路に切替可能に接続するための複数のスイッチを備えるスイッチマトリクスであって、上記サブ領域はそれぞれ、上記スイッチのうちの1つと関連付けられる、スイッチマトリクスとを備え、上記方法は、
上記集束帯内のピーク音響強度を最大限にするための最適超音波処理周波数を決定することと、
少なくとも部分的に、上記決定された最適超音波処理周波数に基づいて、上記対応するサブ領域に上記標的領域への超音波パルスを伝送させるために、上記スイッチマトリクス内の上記スイッチのうちの少なくとも1つをアクティブ化することと
を含む、方法。
(項目60)
上記標的領域または上記トランスデューサと上記標的領域との間に位置する非標的領域の画像を入手することをさらに含む、項目59に記載の方法。
(項目61)
少なくとも部分的に、上記入手された画像に基づいて、上記トランスデューサに対する上記標的領域の空間構成を決定することをさらに含む、項目60に記載の方法。
(項目62)
上記空間構成は、配向または場所のうちの少なくとも1つを備える、項目61に記載の方法。
(項目63)
少なくとも部分的に、上記トランスデューサに対する上記標的領域の空間構成に基づいて、上記集束帯の操向角を算出することをさらに含む、項目61に記載の方法。
(項目64)
少なくとも部分的に、上記算出された操向角に基づいて、少なくとも1つの上記スイッチをアクティブ化することをさらに含む、項目63に記載の方法。
(項目65)
複数の準最適周波数を決定することであって、上記複数の準最適周波数のそれぞれは、パラメータと関連付けられ、(i)上記パラメータの変化は、上記集束帯内の上記ピーク音響強度の変化をもたらし、(ii)上記準最適周波数は、上記関連付けられるパラメータの変化からもたらされる上記ピーク音響強度の最大値に対応する、ことと、
少なくとも部分的に、上記準最適周波数に基づいて、上記最適超音波処理周波数を決定することと
をさらに含む、項目59に記載の方法。
(項目66)
上記準最適周波数のそれぞれに加重係数を割り当てることと、少なくとも部分的に、上記加重係数に基づいて、上記最適超音波処理周波数を決定することとをさらに含む、項目65に記載の方法。
(項目67)
上記標的領域の第1の解剖学的特性、上記トランスデューサと上記標的領域との間に位置する非標的領域の第2の解剖学的特性、上記集束帯の操向角、上記ピーク音響強度の最大値への各パラメータの寄与、または超音波治療を受けた患者の研究に基づく遡及的データのうちの少なくとも1つに基づいて、上記加重係数を割り当てることをさらに含む、項目66に記載の方法。
(項目68)
上記第1または上記第2の解剖学的特性は、組織タイプ、組織性質、組織構造、組織厚さ、または組織密度のうちの少なくとも1つを備える、項目67に記載の方法。
(項目69)
機械学習または進化的アプローチを使用して、上記加重係数を割り当てることをさらに含む、項目66に記載の方法。
(項目70)
少なくとも部分的に、上記準最適周波数のうちの第1のものに基づいて、上記準最適周波数のうちの第2のものを決定することをさらに含む、項目59に記載の方法。
(項目71)
少なくとも部分的に、上記入手された画像に基づいて、上記非標的領域と関連付けられるリスクレベルを決定することと、
少なくとも部分的に、上記リスクレベルに基づいて、上記最適超音波処理周波数を決定することと、
をさらに含む、項目59に記載の方法。
(項目72)
少なくとも部分的に、上記入手された画像に基づいて、上記標的領域および非標的領域の熱マップを予測することと、
少なくとも部分的に、上記予測された熱マップに基づいて、上記最適超音波処理周波数を決定することと
をさらに含む、項目59に記載の方法。
(項目73)
上記標的領域内の微小気泡の共鳴周波数を算出することと、
少なくとも部分的に、上記微小気泡共鳴周波数に基づいて、上記最適超音波処理周波数を決定することと
をさらに含む、項目59に記載の方法。
(項目74)
超音波トランスデューサを利用する、その中で音響エネルギーの集束帯を発生させることによる標的領域の超音波療法のための方法であって、上記超音波トランスデューサは、(i)複数のトランスデューサ要素であって、上記トランスデューサ要素のうちの少なくとも1つは、共通指向性を有する複数の連続的サブ領域にパーティション化される、複数のトランスデューサ要素と、(ii)少なくとも1つの上記トランスデューサ要素に接続される少なくとも1つの駆動回路と、(iii)上記複数のサブ領域を上記駆動回路に切替可能に接続するための複数のスイッチを備えるスイッチマトリクスであって、上記サブ領域はそれぞれ、上記スイッチのうちの1つと関連付けられる、スイッチマトリクスとを備え、上記方法は、
上記トランスデューサに対する上記標的領域の空間構成を測定することと、
少なくとも部分的に、上記測定された空間構成に基づいて、上記スイッチマトリクス内の上記スイッチのうちの少なくとも1つをアクティブ化し、それによって、上記対応するサブ領域に上記標的領域への超音波パルスを伝送させることと
を含む、方法。
(項目75)
上記空間構成は、配向または場所のうちの少なくとも1つを備える、項目74に記載の方法。
前述および以下の発明を実施するための形態は、図面と併せて想定されるとき、より容易に理解されるであろう。
図1は、種々の実施形態による、例示的集束超音波システムを図式的に図示する。
図2は、種々の実施形態による、MRIシステムを図示する。
図3は、種々の実施形態による、集束ビームのピーク強度または音響パワーを最大限にするための例示的アプローチを図示する、フローチャートである。
図4は、種々の実施形態による、標的領域における音響エネルギーの吸収を最大限にする、準最適超音波処理周波数を決定するための例示的アプローチを図示する、フローチャートである。
図5Aは、種々の実施形態による、複数のトランスデューサ要素を有する、2次元平面トランスデューサアレイの電子操向の原理を図示する。
図5Bおよび5Cは、種々の実施形態による、それぞれ、円形トランスデューサ要素および長方形トランスデューサ要素の指向性を決定するための幾何学形状を図式的に図示する。 図5Bおよび5Cは、種々の実施形態による、それぞれ、円形トランスデューサ要素および長方形トランスデューサ要素の指向性を決定するための幾何学形状を図式的に図示する。
図5Dは、種々の実施形態による、具体的操向角を有する操向されたビームのエネルギー減衰を最小限にする、準最適周波数を決定するための例示的アプローチを図示する、フローチャートである。
図5Eは、種々の実施形態による、集束ビームのピーク音響強度/パワーを最大限にするための最適周波数を経験的に決定するための例示的アプローチを図示する、フローチャートである。
図6Aおよび6Bは、種々の実施形態による、個々のトランスデューサ要素をパーティション化するアプローチを図式的に図示する。 図6Aおよび6Bは、種々の実施形態による、個々のトランスデューサ要素をパーティション化するアプローチを図式的に図示する。
図7A-7Eは、種々の実施形態による、標的領域における集束ビームのピーク強度/パワーを最大限にするように、トランスデューサ要素の構成を調節するためのアプローチを描写する。 図7A-7Eは、種々の実施形態による、標的領域における集束ビームのピーク強度/パワーを最大限にするように、トランスデューサ要素の構成を調節するためのアプローチを描写する。 図7A-7Eは、種々の実施形態による、標的領域における集束ビームのピーク強度/パワーを最大限にするように、トランスデューサ要素の構成を調節するためのアプローチを描写する。 図7A-7Eは、種々の実施形態による、標的領域における集束ビームのピーク強度/パワーを最大限にするように、トランスデューサ要素の構成を調節するためのアプローチを描写する。 図7A-7Eは、種々の実施形態による、標的領域における集束ビームのピーク強度/パワーを最大限にするように、トランスデューサ要素の構成を調節するためのアプローチを描写する。
図8は、種々の実施形態による、標的領域における集束ビームのピーク強度/パワーを最大限にするためのシステムを図示する、ブロック図である。
本明細書の種々の実施形態は、標的組織におけるピーク音響強度または音響パワーを最大限にする最適周波数を有する超音波治療を計画すると同時に、非標的組織への損傷を回避することに対するアプローチを提供する。図3は、種々の実施形態による、例示的治療計画アプローチ300を図示する、フローチャートである。示されるように、治療計画は、ステップ302において、単一のパラメータ(例えば、標的領域における音響エネルギーのエネルギー吸収)に関して第1の準最適周波数f(または準最適周波数の第1の範囲)を決定することで開始されてもよい。したがって、準最適周波数fにおいて印加される超音波処理は、非標的領域内のエネルギー堆積を最小限にしながら、標的において最大エネルギー吸収を発生させ得る。典型的には、トランスデューサ要素は、波が、標的領域内の集束帯において収束するように駆動される。集束帯内で、ビームの音響パワーは、(少なくとも部分的に)組織によって吸収され、それによって、熱を発生させ、細胞が変性および/または焼灼される点まで組織の温度を上昇させる。組織内の伝搬長さにわたる超音波吸収度は、周波数の関数であり、以下によって与えられる。
Figure 0007302936000004
式中、Pは、トランスデューサから放出される超音波ビームの初期音響パワーを表し、fは、超音波の伝送周波数(MHz単位で測定される)を表し、αは、関連する周波数範囲における吸収係数(cm-1・MHz-1単位で測定される)を表し、公知の文献から取得され得、zは、焦点距離、すなわち、超音波ビームが標的に到達することに先立って組織を通して伝搬する距離(cm単位で測定される)を表し、Pは、標的領域における音響パワーを表す。故に、積α・fが大きいほど、標的領域内の吸収度は、大きくなるであろう。加えて、より大きい積α・fは、これが標的領域に到達する前に吸収される超音波のより高い割合に対応する。しかしながら、ビーム経路区域内の非標的組織による過剰なエネルギー吸収が、それへの損傷を引き起こし得る。結果として、超音波周波数の選定は、ビーム経路に沿った音響エネルギーの吸収と標的におけるパワー吸収との間のトレードオフを反映し、準最適周波数f(または準最適周波数範囲)が、好ましくは、ビーム経路区域内の組織を過熱することを回避しながら、標的における最大エネルギー吸収を提供するために選択される。
図4は、種々の実施形態による、準最適周波数fを決定するための例示的アプローチを描写する。第1のステップ402において、1つ以上の撮像装置が、着目領域内の患者の解剖学的構造の画像を入手するためにアクティブ化される。画像は、3D画像または解剖学的着目領域の3D画像を再構築するために好適な2D画像スライスのセットであってもよい。撮像デバイスは、例えば、MRI装置108(図2に描写されるような)、コンピュータトモグラフィ(CT)デバイス、陽子放出トモグラフィ(PET)デバイス、単一光子放出コンピュータトモグラフィ(SPECT)デバイス、または超音波検査デバイスを含んでもよい。ステップ404において、画像は、好適な画像処理技法を使用して、その中で標的および/または非標的領域の場所を自動的に識別するために、撮像装置と関連付けられるコントローラによって処理される。次いで、識別された標的領域に集束されるビームをもたらす、超音波トランスデューサ要素の相対的位相および/または振幅設定が、算出されてもよい(ステップ406)。本ステップは、概して、物理モデルを利用し、標的領域に対する超音波トランスデューサの幾何学形状および位置および配向、および介在組織についての任意の先験的知識および/または画像導出情報を考慮する。いくつかの実施形態では、異なる撮像装置が、トランスデューサ要素に対する標的の相対的位置を決定する際に関与する。例えば、トランスデューサ要素の配向および場所は、例えば、超音波システムにおける飛行時間アプローチを使用して取得されてもよい一方、標的領域の空間特性は、MRIを使用して入手されてもよい。結果として、各トランスデューサ要素と関連付けられる予期される振幅および/または位相を算出することに先立って、異なる撮像モダリティにおける座標系を位置合わせすることが、必要であり得る。例示的位置合わせアプローチが、例えば、米国特許第9,934,570号(その全開示は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に提供されている。
加えて、物理モデルは、それからもたらされるビーム収差を予測および補正するために、トランスデューサと標的領域との間のビーム経路区域内に位置する介在組織の解剖学的特性(例えば、タイプ、性質、構造、厚さ、密度等)および/または物質特性(例えば、具体的周波数または音速における組織のエネルギー吸収)を含んでもよい。一実装では、介在組織の解剖学的特性は、撮像デバイスを使用して入手される。例えば、解剖学的着目領域の入手された画像に基づいて、標的および/または非標的領域の物質特性を特徴付ける組織モデルが、確立されてもよい。組織モデルは、標的および/または非標的組織を表すボクセルに対応するセルの3Dテーブルの形態をとってもよく、セルの値は、ビームが組織を横断するときに起こる収差に関連する、音速等の組織の特性を表す。ボクセルは、撮像デバイスによって断層的に取得され、各ボクセルが表す組織のタイプは、従来の組織分析ソフトウェアによって自動的に決定されることができる。決定された組織タイプおよび組織パラメータ(例えば、組織のタイプによる音速)のルックアップテーブルを使用して、組織モデルの3Dテーブルが、取り込まれてもよい。種々の組織の音速、熱感度、および/または熱エネルギー耐性を識別する組織モデルの作成に関するさらなる詳細が、米国特許公開第2012/0029396号(その全開示は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に見出され得る。
ステップ408において、超音波トランスデューサ要素の相対的位相および/または振幅設定および標的/非標的組織の解剖学的および/または物質特性に基づいて、物理モデルは、具体的超音波周波数において標的領域および/または非標的領域に送達される超音波エネルギー、超音波エネルギーまたは圧力の標的領域および/または非標的領域における熱および/または組織変位への変換、および/または組織を通した誘発される効果の伝搬を算出的に予測してもよい。典型的には、シミュレーションは、微分方程式の形態をとる(またはそれを含む)。例えば、物理モデルは、組織内の熱伝達をシミュレートするために、ペンネモデルおよび生体熱方程式から成る、またはそれらを含んでもよい。組織に対する超音波処理およびそれらの効果をシミュレートすることに対するアプローチが、例えば、米国特許公開第2015/0359603号(その全開示は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に提供されている。
上記に説明されるように、標的における超音波吸収度および標的領域および/または非標的領域において誘発される効果は、印加される超音波周波数に依存するため、一実施形態では、物理モデルは、超音波周波数を算出的に変動させ、それと関連付けられる標的領域および/または非標的領域におけるエネルギー吸収および誘発される効果を予測する(ステップ410)。いくつかの実施形態では、物理モデルは、周波数の「試験範囲」内の種々の「試験周波数」を印加する。試験範囲は、超音波治療のために好適な周波数の全範囲(例えば、種々の実施形態では、0.1MHz~10MHz)に及んでもよいが、典型的には、準最適周波数fを含むことが予期される、はるかにより小さいそのサブ範囲である。そのようなサブ範囲は、例えば、準最適周波数fの算出推定値、シミュレーションの結果、または別の患者内の同一の器官または組織に関して入手された経験的データに基づいて決定されてもよい。試験されるべき周波数は、試験範囲にわたって均一または不均一に分布されてもよい。種々の実施形態では、試験周波数の密度は、推定される準最適周波数に近接近するにつれて増加する。加えて、試験範囲およびその中の試験周波数は、事前決定される、またはシミュレーションプロセスの間に動的に調節されてもよい。例えば、一実施形態では、算出試験が、最初に、大きい試験範囲(例えば、600~750kHz)にわたって大きい周波数間隔(例えば、20kHzずつ)で実施され、標的における高エネルギー吸収をもたらす周波数のサブ範囲を決定し、準最適周波数fは、その後、より小さい間隔(例えば、10kHzまたは5kHzずつ)において算出的に試験することによって、サブ範囲内で決定される。別の実施形態では、試験は、所定の潜在的試験周波数のサブセットに関して実施され、各実際の試験周波数は、以前の試験の結果に基づいて、潜在的試験周波数のセットから選択される。シミュレーション結果に基づいて、標的における最大エネルギー吸収に対応する試験周波数は、次いで、準最適周波数fとして識別されてもよい(ステップ412)。
再び、図3を参照すると、ステップ304において、具体的操向角からもたらされる、標的領域に向かって伝搬する集束ビームのエネルギー減衰を最小限にする第2の準最適周波数fが、決定される。図5Aは、複数のトランスデューサ要素502を含む、2次元平面トランスデューサの電子操向の原理を図示する。特に、アレイの任意の1つのトランスデューサ要素の「操向角」は、要素から、要素502が最大の可能性として考えられるパワーに寄与する「操向されない」集束帯506に略直交に延在する第1の焦軸504と、トランスデューサ要素502から、標的領域に位置する「それに操向される」集束帯510に延在する第2の焦軸508との間の角度αである。トランスデューサアレイの「操向能力」は、それに操行される集束帯510に送達されるエネルギーが、操向されない集束帯506に送達される最大パワーの半分になる操向角αとして定義される。着目すべきこととして、位相アレイの各トランスデューサ要素の操向角αは、異なり得るが、要素から集束帯までの距離が、増加するにつれて、アレイ要素に関する個別の操向角は、同一の値に近づく。実践では、トランスデューサアレイと標的領域との間の距離は、トランスデューサ要素の間の距離よりも十分に長いため、アレイ内のトランスデューサ要素と関連付けられる操向角は、同一と見なされることができる。
加えて、物理的な観点から、単一のトランスデューサ要素は、拡散ビームの形態における波を放出する。本拡散ビームの角分布は、「指向性」と呼ばれる。典型的には、集束帯における音響ビームのピーク強度/パワーは、その指向性Dに正の相関がある。図5Bを参照すると、半径aを有する円形トランスデューサの指向性Dは、以下によって与えられる。
Figure 0007302936000005
式中、αは、操向角を表し、Jは、1次の第一種ベッセル関数を表し、kは、音響波の伝搬定数を表す(すなわち、
Figure 0007302936000006
であり、式中、λは、波長である)。同様に、図5Cを参照すると、寸法b×hを有する長方形トランスデューサの指向性Dは、以下によって与えられるsinc関数である。
Figure 0007302936000007
式中、θは、トランスデューサ表面の平面内のトランスデューサ要素の座標のうちの1つを表す。故に、集束ビームの操向角αからもたらされるエネルギー減衰は、超音波処理周波数に依存し得る。
図5Dは、種々の実施形態による、具体的操向角を有する集束帯における操向ビームのエネルギー減衰を最小限にする、準最適周波数fを決定するための例示的アプローチを描写する。第1のステップ522において、標的における集束帯の操向角が、標的領域に対する超音波トランスデューサ要素104の空間配列(例えば、位置および配向)に基づいて算出される。再び、空間配列は、例えば、ステップ402に説明される、撮像装置を使用して入手された画像、飛行時間アプローチ、および/または画像位置合わせに基づいて決定されてもよい。第2のステップ524において、試験範囲内の試験周波数を有する超音波/パルスが、標的領域を超音波処理するために算出的に印加されてもよい。一実装では、ステップ524における試験範囲および/または周波数は、ステップ302において決定された標的における最大エネルギー吸収に対応する準最適周波数fに基づいて定義される。例えば、決定された準最適周波数fは、試験範囲内の中心周波数としての役割を果たしてもよく、試験範囲は、f±Δfの範囲にわたって均一または不均一に分布される周波数を含んでもよく、Δfは、fの5%(またはいくつかの実施形態では、10%または20%)である。代替として、試験範囲は、超音波治療のために好適な周波数の全範囲に及んでもよい。再び、サブ範囲が、例えば、最適周波数fの算出推定値、シミュレーションの結果、または別の患者内の同一の器官または組織に関して入手された経験的データに基づいて決定されてもよく、その調節が、最適周波数fを決定するために、上記に説明されるようなシミュレーションプロセスの間に動的に実施されてもよい。ステップ526において、物理モデルは、次いで、ステップ522において算出された操向角と関連付けられる標的領域に介在組織を通して伝搬する集束ビームのエネルギー減衰を予測してもよい。集束帯における音響パワーは、操向角および超音波処理周波数に依存するため、一実施形態では、物理モデルは、超音波処理周波数を変動させ、操向角における更新された周波数と関連付けられるエネルギー減衰を予測してもよい(ステップ528)。ステップ530において、決定された操向角における最小エネルギー減衰に対応する試験周波数は、準最適周波数fとして識別される。
故に、治療計画装置は、標的領域における音響パワーまたはピーク強度に有意に影響を及ぼし得る少なくとも2つのパラメータ、すなわち、標的および/または非標的組織の解剖学的/物質特性(標的領域における最大エネルギー吸収と関連付けられる準最適周波数fを決定することによって)および集束帯の具体的操向角(介在組織を横断する集束ビームの最小エネルギー減衰と関連付けられる準最適周波数fを決定することによって)を考慮している。2つの準最適周波数fおよびfは、同一である場合とそうではない場合がある。それらが、異なる場合、最適超音波処理周波数の選定は、経路区域内の音響エネルギーの吸収と、標的におけるパワー吸収と、具体的操向角におけるビーム伝搬からもたらされるエネルギー減衰との間のトレードオフを反映する。再び、図3を参照すると、種々の実施形態では、治療計画装置は、次いで、決定された準最適周波数fおよびfに基づいて、標的領域における音響ピーク強度を最大限にする最適周波数fを決定してもよい(ステップ306)。例えば、第2の準最適周波数fが、f-Δf~f+Δfの試験範囲にわたって周波数を変動させることによって決定され、fが、本試験範囲内の具体的操向角における最小エネルギー減衰に対応する場合、計画装置は、最適周波数fがfであると決定してもよい。
代替として、治療計画装置は、準最適周波数fおよびfのそれぞれに加重係数を割り当て、次いで、その加重平均に基づいて、最適周波数fを決定してもよい。加重係数は、例えば、標的および/または非標的組織の組織タイプ、操向角、事前知識、および周波数の変化からもたらされるパラメータ(例えば、標的におけるエネルギーおよび/または具体的角度におけるエネルギー減衰)に対する影響の程度に基づいて割り当てられてもよい。概して、より大きい影響は、それと関連付けられる準最適周波数が、標的領域において最大ピーク強度/パワーを達成するためにより重要であることを示し、したがって、より大きい加重係数が、それに割り当てられてもよい。例えば、超音波処理周波数を調節することが、標的領域におけるエネルギー吸収の有意な減少をもたらすが、標的領域上への集束ビームの操向角におけるエネルギー減衰のわずかな増加のみをもたらすとき、治療計画装置は、最適周波数fを算出するために、より大きい加重係数を周波数fに割り当て(ビーム経路区域および標的領域内のエネルギー吸収を考慮する)、より小さい加重係数を周波数fに割り当て(操向角におけるエネルギー減衰を考慮する)てもよい。逆に、超音波処理周波数の調節が、集束帯の具体的操向角におけるエネルギー減衰の有意な増加をもたらす場合、より大きい加重係数が、周波数fに割り当てられてもよい。
いくつかの実施形態では、組織タイプおよびそれらの関連付けられる吸収係数(または減衰係数)および集束帯の操向角および関連する周波数(例えば、超音波治療のために好適な周波数)におけるそれらの関連付けられるエネルギー減衰は、数値シミュレーション(例えば、物理モデルを実装する)を使用して、および/または公知の文献に基づいて、超音波治療に先立って、および/またはその間に経験的に取得されてもよく、本情報は、データベース内のルックアップテーブルとして記憶されてもよく、周波数fおよびfに割り当てられる加重係数を決定するときに読み出されてもよい。
加えて、または代替として、周波数fおよびfの加重係数は、超音波治療手技を受けた患者の遡及的研究に基づいて割り当てられてもよい。例えば、治療計画装置は、例えば、上記に説明されるような患者の入手された画像に基づいて、2つの準最適周波数fおよびfを算出してもよい。次いで、算出された周波数fおよびfおよび治療の間に経験的に決定された、または治療のために印加された超音波処理周波数に基づいて、fおよびfと関連付けられる加重係数が、決定されることができる。異なる患者は、標的/非標的領域の異なる解剖学的/物質特性を有し得、したがって、異なる加重係数が、fおよびfに割り当てられてもよい。再び、超音波治療を受けた患者の解剖学的/物質特性は、関連付けられる加重係数とともに、データベース内のルックアップテーブルとして記憶されてもよい。新しい患者の治療に先立って、またはその間、新しい患者の解剖学的/物質特性は、記憶されたデータに対して比較されてもよく、それらの間の類似性に基づいて、新しい患者の解剖学的/物質特性に最良に合致する記憶された解剖学的/物質特性が、識別されることができる。続けて、最良に合致する解剖学的/物質特性に割り当てられた加重係数が、最適治療周波数fを決定するために、新しい患者の周波数fおよびfに割り当てられることができる。
いくつかの実施形態では、周波数fおよびfに割り当てられる加重係数は、従来の学習または進化的アルゴリズムを使用して取得されてもよい。例えば、超音波治療手技を受けた患者の解剖学的/物質特性およびこれらの患者を治療するために印加された周波数および/または物理モデルを使用して算出された準最適周波数fおよびfは、訓練セット内に含まれてもよい。観察された解剖学的/物質特性と周波数fおよびfに割り当てられる加重係数との間の関係が、次いで、例えば、当業者によって理解されるように、回帰、分類、決定木学習、相関ルール学習、類似性学習、教師付き学習、教師なし学習、オンライン学習等の機械学習プロセスを使用して決定され、訓練セットに基づいて、過度の実験を伴わずに実装されることができる。代替として、訓練セットは、ニューラルネットワークを訓練するために使用されてもよく、これは、加重を入力(例えば、解剖学的/物質特性)および種々の中間ノードに割り当て、逆伝搬法を使用してこれらの加重を精緻化する。周波数fおよびfは、ニューラルネットワークの出力を表し、訓練されたニューラルネットワークを使用して、新しい患者に関して予測されてもよい。ニューラルネットワークを訓練することに対するアプローチが、例えば、国際出願第PCT/IB2017/001029号(2017年7月14日に出願された)(その全開示は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に提供されている。
本明細書に説明される周波数fおよびfに割り当てられる加重係数を決定することに対するアプローチが、代表的実施例として提示され、加重係数の決定のために好適な任意の他のアプローチが、利用され得、したがって、本発明の範囲内であることに留意されたい。
代替として、最適周波数fは、経験的に決定されてもよい。例えば、図5Eを参照すると、識別された標的領域に集束されるビームをもたらす、超音波トランスデューサ要素の相対的位相および/または振幅設定が、決定された(ステップ406)後、トランスデューサアレイは、異なる超音波処理周波数(例えば、試験範囲内の試験周波数を印加する)および決定された位相および/または振幅設定を有する波/パルスを標的領域に順次伝送してもよい(ステップ542)。試験周波数毎に、標的領域内のピーク音響強度/パワーを示すパラメータが、例えば、MRI温度測定(音響エネルギーからもたらされる標的内の温度増加を測定する)、MR-ARFI(標的における音響圧力からもたらされる組織変位を測定する)、超音波反射検出(反射される超音波の強度を測定する)、または、概して、既知かつ予測可能な様式で標的におけるピーク強度と相関するパラメータを測定する任意の実験技法を使用して測定されてもよい(ステップ544)。ステップ542および544は、測定されたパラメータの最大値(例えば、温度または圧力の場合において)または最小値(例えば、反射の場合において)が測定されるまで、反復的に実施されてもよい。再び、測定されたパラメータの最大値(例えば、温度または圧力の場合において)または最小値(例えば、反射の場合において)に対応する試験周波数は、次いで、最適周波数fとして決定される(ステップ546)。
種々の技法が、直接または間接的に、関連する物理的数量を介して、標的内の音響強度/パワーを測定し、次いで、最適周波数fの選択を介して、ピーク強度/パワーを最大限にするために使用されることができる。1つのアプローチは、その中に堆積される音響エネルギーの量に比例して増加する、標的における温度を監視することである。温度測定方法は、例えば、MRIに基づいてもよく、好適な画像処理ソフトウェアと併せて、図2に描写されるもの等のシステムを利用してもよい。MR温度測定のために利用可能な種々の方法の中でもとりわけ、プロトン共鳴周波数(PRF)偏移方法は、温度変化に対するその優れた線形性、組織タイプからの準独立性、および高空間および時間分解能を伴う温度マップ入手に起因して、多くの場合、選定される方法である。PRF偏移方法は、水分子中のプロトンのMR共鳴周波数が温度に伴って線形に変化する現象を活用する。温度に伴う周波数変化は、バルク水に関してわずか-0.01ppm/℃、組織内では約-0.0096~-0.013ppm/℃と小さいため、PRF偏移は、典型的には、位相敏感撮像方法を用いて検出され、撮像は、2回実施され、最初は、温度変換に先立って、ベースラインPRF位相画像を入手し、次いで、温度変化後の第2の位相画像を入手し、それによって、温度の変化に比例する、わずかな位相変化を捕捉する。温度変化のマップが、次いで、静的磁場の強度および(例えば、勾配リコールエコーの)エコー時間(TE)等の撮像パラメータを考慮しながら、画素毎に、ベースライン画像と治療画像との間の位相差を決定し、PRF温度依存性に基づいて、位相差を温度差に変換することによって、MR画像から算出されてもよい。種々の代替または高度な方法が、患者運動、磁場ドリフト、およびPRFベースの温度測定の正確度に影響を及ぼす他の因子を補償するために使用されてもよく、当業者に公知の好適な方法は、例えば、マルチベースラインおよび無参照温度測定を含む。
PRFベースのまたは任意の他の好適な温度測定方法を使用して、規定された範囲内の最適超音波周波数は、パワーおよび持続時間(または、より一般的には、合計伝送エネルギー)を同一に保ちながら、いくつかの異なる周波数(例えば、選択される範囲内の規定された周波数間隔)においてトランスデューサを連続して駆動し、超音波を特定の患者の標的部位に集束させ、そのような超音波処理毎に、標的における温度増加を測定することによって決定されることができる。これは、治療に先立って行われ、したがって、組織損傷を回避するために、超音波トランスデューサは、その後の治療中よりはるかに低いパワーにおいて駆動される(但し、有意義な信号を取得するために十分に高い)。さらに、異なる周波数に関する測定の比較性を確実にするために、各温度増加は、好ましくは、類似するベースライン温度に対して測定される。これは、組織をベースライン温度にほぼ等しい温度まで冷却させるために、各超音波処理に続いて、十分な時間量を待機し、温度変化に起因する組織に対する効果が、限定される(例えば、臨床的に有意ではない)ように、十分に低いエネルギーを使用することによって遂行されることができる。温度増加が、着目範囲内の種々の離散周波数において測定されると、温度増加が最大である周波数が、後続治療の間にトランスデューサを動作させるために選択される。
組織内の超音波エネルギー吸収に有用に関連する別の数量は、焦点(波が収束し、最も高い強度が達成される場所)において最も高い、音響放射圧力に起因する、その組織の一時的局所変位である。超音波圧力は、音響場を直接反射する方法で組織を変位させる力を作成する。変位場は、MR-ARFI等の技法を使用して、標準的MRI装置(図2に描写される装置108等)の一部である、勾配コイルによって、過渡的運動または変位に敏感な磁場勾配を撮像領域に適用することによって、可視化されることができ、典型的には、円筒形電磁石204の近傍に位置する。超音波パルスが、そのような勾配の存在下で印加されると、結果として生じる変位は、直接、MR応答信号の位相にエンコードされる。例えば、勾配コイルおよびトランスデューサは、超音波パルスが、焦点の近傍の物質をより高い場強度を伴う磁場の領域に向かって押動するように構成されてもよい。結果として生じる磁場の変化に応答して、MR応答信号の位相は、比例して変化し、それによって、超音波放射圧力によって引き起こされる変位を信号中にエンコードする。MR-ARFIについてのさらなる詳細が、米国特許第8,932,237号(その全開示は、本明細書に参照することによって本明細書に組み込まれる)に提供されている。
再び、図3を参照すると、種々の実施形態では、標的領域におけるピーク音響強度/パワーに影響を及ぼし得る他のパラメータもまた、治療のための最適周波数fを決定するときに考慮される(ステップ308)。例えば、集点面積Aは、集束帯内のピーク音響強度Iに負の相関があり、以下を満たす。
Figure 0007302936000008
式中、Pは、集束帯内の超音波ビームの音響パワーを表す。加えて、集束帯の面積は、超音波処理周波数に依存し、以下によって与えられる。
Figure 0007302936000009
式中、Aは、円形トランスデューサに関する集束帯の面積を表し、λは、超音波の波長を表し(λ=2π/f)、dは、トランスデューサ要素の直径を表し、Rは、焦点距離を表す。したがって、所与の焦点深度において、超音波処理周波数を増加させることは、集点面積の減少をもたらし得、これは、次いで、ピーク音響強度を増加させる。故に、所与の焦点深度における超音波周波数の選定は、ビーム経路区域内のパワー吸収と、標的におけるパワー吸収と、具体的操向角における介在組織を通して伝搬するエネルギー減衰と、集束帯におけるピーク強度との間のバランスを伴う。いくつかの実施形態では、これらのパラメータは、最適周波数fを決定するために、順次評価される。例えば、上記に説明されるような標的領域における、およびビーム経路区域内のパワー吸収および操向角を考慮することによって決定される周波数が、決定された後、治療計画装置は、標的領域内の最小焦点面積に対応する準最適周波数fを決定してもよい。fおよびパワー吸収および操向角の両方を考慮する周波数に基づいて、最適周波数fが、上記に説明されるアプローチ(例えば、加重係数をそれに割り当てる)を使用して決定されることができる。代替として、治療計画装置は、標的領域におけるピーク強度/パワーに影響を及ぼす全てのパラメータを一度に評価し、次いで、最適超音波周波数fを決定してもよい。例えば、最適周波数fは、上記に説明されるアプローチを使用して、加重係数をf、f、およびfに割り当てることによって取得されてもよい。
いくつかの実施形態では、最適周波数fを決定するとき、治療計画装置はさらに、そのタイプおよび/または場所に基づいて、非標的領域と関連付けられるリスクレベルを考慮し(ステップ310)、リスクレベルを考慮するために最適周波数を取得する際に付加的制約を課す。例えば、標的領域に隣り合う非標的器官が、敏感および/または重要な器官である場合、非標的器官を損傷させるリスクは、高い。その結果、本状況では、治療計画装置は、非標的器官内に堆積され得る音響エネルギーの最大線量を規定してもよく、最適周波数の選択は、次いで、本条件を満たす要件によって制約される。代替として、非標的器官への最小(または許容可能な)損傷と関連付けられる周波数fが、例えば、物理モデルを使用して算出的に決定されてもよく、比較的に大きい加重係数(f、f、および/またはfに割り当てられるものと比較して)が、次いで、治療のための最適周波数fを決定するために、周波数fに割り当てられてもよい。一実装では、標的領域における音響強度と非標的器官における音響強度との比率を最大限にする周波数fが、予測される。再び、最適周波数fが、次いで、予測された周波数fに基づいて(例えば、加重係数をそれに割り当てることによって)決定されてもよい。一実施形態では、予測された周波数fは、治療の間に印加される最適超音波処理周波数fである。
加えて、または代替として、治療計画装置は、標的および/または非標的領域の熱マップに基づいて、周波数fを最適化してもよい。例えば、上記に説明されるように、物理モデルは、最初に、トランスデューサおよび標的の幾何学的情報および標的/非標的組織の解剖学的/物質性質に基づいて、標的/非標的領域上に堆積される音響エネルギーをシミュレートしてもよい。物理モデルは、次いで、標的/非標的組織と関連付けられる組織モデル、ペンネモデル、および生体熱方程式を含み、その上に堆積される音響エネルギーからもたらされる標的/非標的組織内の熱伝達をシミュレートし、それによって、熱マップを作成してもよい(ステップ312)。物理モデルは、超音波処理周波数を順次変動させ(例えば、試験範囲内の試験周波数を印加する)、それと関連付けられる熱マップを予測してもよい。いくつかの実施形態では、最適周波数fは、標的領域における温度が、治療のために所望の目的を達成する一方、非標的領域における温度が、非標的組織がそれへの損傷を伴わずに許容し得る最大温度を下回るように選択される。
種々の実施形態では、超音波治療手技は、微小気泡の印加を伴う。例えば、微小気泡は、(例えば、集束帯におけるエネルギー吸収および/または組織透過性を強化すること、神経障害を治療するときに標的化薬物送達のために血液脳関門の途絶を誘発すること等によって)自動焦点を促進する、および/または治療を補助するために発生および/または導入されてもよい。微小気泡は、印加された音響場に応答して共鳴周波数において発振し、それによって、標的/非標的領域における療法的効果に影響を及ぼし得るため、非標的領域における微小気泡応答を限定しながら、標的における治療効果を強化するように、超音波周波数を調節することが、所望され得る。故に、いくつかの実施形態では、微小気泡共鳴周波数は、超音波周波数を最適化するプロセスにおいて決定および考慮されてもよい(ステップ314)。例えば、超音波処理周波数は、好ましくは、微小気泡共鳴周波数よりも(例えば、10倍)実質的に小さくてもよい(またはいくつかの実施形態では、それよりも大きい)。微小気泡共鳴周波数を決定することに対するアプローチが、例えば、国際出願第PCT/IB2018/000841号(2018年6月29日に出願された)(その全開示は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に提供されている。
故に、本発明の種々の実施形態は、治療目標を達成するように超音波周波数を最適化する、すなわち、非標的組織の超音波への暴露を最小限にしながら、標的におけるピーク音響強度/パワーを最大限にするためのアプローチを提供する。ピーク音響強度は、周波数依存性である複数のパラメータ(ビーム経路区域内の標的組織および非標的組織における音響ビームの吸収、操向角、および集束帯の焦点面積等)に依存し得るため、いくつかの実施形態は、これらのパラメータのそれぞれを順次評価し、それと関連付けられる準最適周波数を決定し、治療のための最適周波数が、次いで、これらの準最適周波数から決定される。例えば、各準最適周波数は、所望の治療目標に向かうその寄与に対応する加重係数を割り当てられてもよく、最適周波数が、次いで、準最適周波数の加重和として算出されることができる。代替として、治療計画装置は、これらのパラメータを同時に評価し、次いで、上記に説明されるような治療目標を達成するためのその重要性に基づいて、各パラメータに関連付けられる準最適周波数に加重係数を割り当てることによって、最適周波数を数値的に決定してもよい。
本明細書に説明される最適超音波周波数fを決定するためのアプローチが、代表的実施例としてのみ提示され、標的領域におけるピーク音響強度/パワーに影響を及ぼす複数のパラメータを評価し、次いで、評価に基づいて、最適超音波処理周波数を決定することを伴う任意の他のアプローチが、実装され得、したがって、本発明の範囲内であることに留意されたい。加えて、周波数最適化は、治療の間の標的/非標的領域のシミュレートされた熱マップ、微小気泡の共鳴周波数等の他のパラメータに基づいてもよい。
依然として図3を参照すると、随意に、周波数最適化に続いて、位相アレイトランスデューサの位相および/または振幅設定が、決定された最適周波数に関する焦点を最適化するために調節されてもよい(ステップ316)。治療が、次いで、最適周波数および位相/振幅設定において開始されてもよい(ステップ318)。しかしながら、最適周波数fは、集束帯におけるピーク強度/パワーに影響を及ぼす種々のパラメータのバランスをとることによって決定されるため、決定された最適周波数fが、具体的パラメータ(操向角等)に関して最適ではない場合があることに留意されたい。故に、種々の実施形態では、治療計画装置は、物理モデルを利用し、決定された最適周波数fにおける集束ビームのピーク強度とトランスデューサ要素の構成(例えば、サイズおよび/または形状)との間の関係を予測してもよい(ステップ320)。それに基づいて、トランスデューサ要素は、次いで、標的領域におけるピーク強度をさらに改良するように構成されてもよい(ステップ322)。
例えば、図6Aを参照すると、種々の実施形態では、トランスデューサ要素602のうちの少なくともいくつかは、それぞれ、複数のサブ領域604に「パーティション化」され、そのそれぞれは、別個にアクティブ化または非アクティブ化されてもよい。一実施形態では、これらのサブ領域はそれぞれ、同一のドライバ信号606(例えば、単一の周波数および単一の位相値を有する)によって、または代替として、異なるドライバ信号(例えば、異なる周波数および/または異なる位相値を有する)によって選択的に駆動されることができる(または駆動されない)。図示される構成では、要素の各サブ領域604は、対応するチャネル608およびスイッチマトリクス610内の対応するスイッチ(例えば、MEMSスイッチまたはCMOSスイッチ)を介して信号ドライバ606に接続される。したがって、スイッチマトリクス内のスイッチの状態を設定することは、それらの対応するサブ領域がアクティブまたは非アクティブであるかどうかを決定する。サブ領域604はそれぞれ、ほぼ独立したトランスデューサ要素として挙動するため、本アプローチは、個々の要素102全体がアクティブまたは非アクティブでなければならないシステム100と比較して、トランスデューサアレイの幾何学形状およびその出力の改良された制御を提供する。例えば、スイッチ612、614が、閉であるとき、トランスデューサ要素のサブ領域616、618は、波/パルスを伝送するためにアクティブ化される。結果として、トランスデューサ要素の形状は、正方形から長方形に事実上変化され、サイズは、元のサイズ(すなわち、トランスデューサ要素602のサイズ)の1/2に水平に低減され、これは、音響ビームの水平操向を強化し得る。同様に、スイッチ614、622を閉にすることによって、それぞれ、サブ領域616、620は、垂直操向を強化するためにアクティブ化され、スイッチ612、622を閉にすることによって、それぞれ、サブ領域618、620は、対角線操向を強化するためにアクティブ化される。
本明細書に説明される各トランスデューサ要素内のサブ領域の数および形状が、代表的実施例としてのみ提示され、各トランスデューサ要素が、個々のトランスデューサ内の全てのサブ領域が、同一の指向性を有する、すなわち、サブ領域表面の法線ベクトルが、相互に平行である限り、任意の形状を有する任意の数のサブ領域にパーティション化され得、異なるトランスデューサ要素が、同一または異なる数および/または形状のサブ領域を有し得ることに留意されたい。例えば、図6Bを参照すると、トランスデューサ要素632は、4つの正方形サブ領域にパーティション化されるが、トランスデューサ要素634は、対角線方向における操向能力をさらに改良するために、8つの三角形サブ領域にパーティション化されてもよい。加えて、各トランスデューサ要素内または異なるトランスデューサ要素内のサブ領域は、同一または異なる形状を有してもよい。本明細書に使用されるように、トランスデューサ要素は、超音波/パルスを伝送するための連続的表面を形成する1つ以上の圧電部材を指し、「連続的」とは、圧電部材が、空間的に相互と接触し、いかなる物理的境界または障壁も、それらの間に存在しないことを意味する。
超音波治療を開始することに先立って、治療計画装置は、随意に、例えば、決定された最適周波数および集束帯の操向角に基づいて、標的領域において最大ピーク強度または音響パワーを発生させるトランスデューサ要素構成を予測してもよい。例えば、図7Aおよび7Bを参照すると、トランスデューサ要素702が、10×10mmの寸法を有し、焦点面から70mm離れる例示的設定では、集束帯のピーク強度は、操向角αに依存し得る。図7Bは、上記に説明される物理モデルに基づく予測が、操向角α=0°であるときに最大ピーク強度が生じることを示す様子を描写し、ピーク強度は、次いで、操向角が、増加するにつれて漸進的に減少する。加えて、操向角αが、25°を下回るとき、完全な要素702のアクティブ化は、集束帯において他の構成よりも高いピーク強度を発生させ得るが、ビーム操向の方向における要素の半分の部分(すなわち、サブ領域704)のアクティブ化は、操向角αが、25°を超えるとき、完全な要素702のアクティブ化と比較して、より高いピーク強度を発生させ得る。故に、予測に基づいて、超音波コントローラは、具体的操向角において最大ピーク強度を発生させるために、トランスデューサ要素のサブ領域をアクティブ化するように構成されてもよい。
図7Cは、焦点面上の種々の場所において最大ピーク強度を発生させるために、100×100mmの寸法を有するトランスデューサアレイ内のトランスデューサ要素の構成を描写する。示されるように、完全な要素のアクティブ化が、操向角が小さいときに好ましい。水平方向(すなわち、x軸)に沿った操向角が、増加するにつれて、集束帯におけるピーク強度を最大限にするように、(要素の他の半分の部分706を非アクティブ化しながら)操向方向において要素の半分の部分704をアクティブ化することが、好ましくあり得る。同様に、水平方向における要素の半分の部分710のみが、ビームが、垂直方向(すなわち、y軸)に沿って操向されるとき、ピーク強度を最大限にするためにアクティブ化されてもよく、要素の4分の1の部分712が、対角線操向方向に沿ってピーク強度を最大限にするためにアクティブ化されてもよい。図7Dは、トランスデューサアレイの完全な要素によって発生されるピーク強度と比較した、図7Cのトランスデューサ構成によって発生される集束帯におけるピーク強度の改良度を描写する。示されるように、改良度は、操向角が、増加するにつれて増加する。
種々の実施形態では、トランスデューサ要素は、指定された操向角(または操向角の範囲)においてピーク強度を改良するように構成されてもよい。例えば、図7Eを参照すると、超音波コントローラは、操向側上のトランスデューサ要素の半分の部分704全体をアクティブ化するが、部分718を非アクティブ化したまま、非操向側上の半分のトランスデューサ要素706の半分の部分716のみをアクティブ化するように構成されてもよく、これは、「中点値」操向角(例えば、15°<α<35°)におけるビーム操向に関するピーク強度を効果的に改良し得る。
故に、種々の実施形態はさらに、トランスデューサ要素の構成を調節することによって、集束帯のピーク強度を改良する。本アプローチは、トランスデューサ要素が平坦または湾曲表面を形成するようにタイル状であり、いったん製造されると、アクティブ化のための個々のトランスデューサ要素の形状またはサイズのいずれも変更されることができない、従来の超音波システム100よりも特に有利である。加えて、種々の実施形態は、最も小さい制御可能な要素のサイズが低減され、最も小さい制御可能な要素の数が増加されることを(すなわち、個々の要素を複数の独立して制御可能なサブ領域に分割することによって)効果的に可能にするため、音響ビームの操向能力およびその分解能は、有意に改良され得る。
上記に説明される治療計画アプローチにおいて利用される治療計画装置は、1つ以上の超音波トランスデューサおよび焦点におけるピーク強度/パワーまたはそれを示す別のパラメータを測定するための撮像装置(例えば、MRI装置)と併せたハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはハード回線の任意の好適な組み合わせにおいて実装されることができる。ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはハード回線の組み合わせは、超音波コントローラ(例えば、図1のコントローラ106)および/または標的におけるピーク音響強度/パワーを測定するための撮像装置または他のデバイス(例えば、図2の画像処理システム216)と統合される、またはそれと通信する別個のデバイスとして提供されてもよい。
いくつかの実施形態では、コントローラは、好適にプログラムされた汎用コンピュータを用いて実装される。図8は、例示的実施形態を示す。コンピュータ800は、1つ以上のプロセッサ802(例えば、CPU)および関連付けられるシステムメモリ804(例えば、RAM、ROM、および/またはフラッシュメモリ)と、ユーザ入力/出力デバイス(画面806およびキーボード、マウス等808等)と、典型的には、1つ以上の(典型的には、不揮発性)記憶媒体810(例えば、ハードディスク、CCD、DVD、USBメモリキー等)および関連付けられるドライブとを含む。種々の構成要素は、1つ以上のシステムバス812を介して、相互および外部デバイス(超音波トランスデューサおよび/または撮像装置等)と通信してもよい。
システムメモリ804は、プロセッサ802の動作および他のハードウェア構成要素とのその相互作用を制御する、モジュールの群として概念的に図示される、命令を含有する。オペレーティングシステム820は、メモリ配分、ファイル管理、および周辺デバイスの動作等の低レベルの基本システム機能の実行を指示する。より高いレベルでは、1つ以上のサービスアプリケーションは、本明細書に従って、治療計画装置が最適周波数を決定するために要求される、算出機能性を提供する。例えば、図示されるように、本システムは、MRI(または、他の撮像)装置からの画像を分析し、その中の標的を識別し、焦点を可視化し、これが標的と一致することを確実にすることを可能にする、画像処理モジュール822と、標的場所に基づいて、トランスデューサ要素の相対的位相および振幅を算出し、および周波数最適化および治療の両方の間、超音波トランスデューサ動作を制御するためのトランスデューサ制御モジュール824と、図3、4、5D、および5Eに説明されるアプローチに従って、周波数最適化のために要求される算出機能性を提供する(例えば、標的におけるピーク音響強度またはパワーの周波数依存性についてのデータを入手し、それに基づいて、最適周波数(または種々のトランスデューサ区画のための複数の個別の最適周波数)を選択する)治療計画モジュール826とを含んでもよい。より具体的には、第1のサブモジュール828が、標的における最大エネルギー吸収に対応する第1の準最適周波数fを決定してもよく、第2のサブモジュール830が、標的に到達する前に介在組織を通して伝搬する集束ビームの最小エネルギー減衰に対応する第2の準最適周波数fを決定してもよく、第3のサブモジュール832が、ピーク音響強度/パワーに影響を及ぼす他のパラメータに対応する1つ以上の準最適周波数を決定してもよく、加重モジュール834が、上記に詳細に説明される様式で種々の準最適周波数に加重係数を割り当ててもよく、周波数決定モジュール836が、準最適周波数に基づいて、最適周波数を決定する。治療計画モジュール826は、画像から取得された標的/非標的領域の情報を入手するために画像処理モジュール822と通信する、および/またはそれに従ってトランスデューサを動作させるように、決定された最適周波数をそれに提供するためにトランスデューサ制御モジュール824と通信してもよい。加えて、本システムは、改良された音響強度/パワーのために、具体的操向角におけるトランスデューサ要素の構成(例えば、サイズおよび/または形状)を決定するための要素構成モジュール838を含んでもよく、トランスデューサ制御モジュール824は、次いで、トランスデューサに、決定された構成および最適周波数に従って標的を超音波処理させるために、要素構成モジュール838および/または治療計画モジュール826に応答してもよい。
当然ながら、種々のモジュールへの算出機能性の描写される編成は、ソフトウェア機能を群化する1つの可能性として考えられる方法にすぎず、当業者が容易に理解するであろうように、より少ない、より多い、または異なるモジュールが、本明細書に従って、周波数最適化を促進するために使用されてもよい。しかしながら、群化および編成されるソフトウェアは、限定ではないが、PYTHON、FORTRAN、PASCAL、JAVA(登録商標)、C、C++、C#、BASIC、またはそれらの組み合わせを含む、種々の好適なプログラミング言語のうちのいずれかにおいてプログラムされてもよい。さらに、汎用プロセッサによって実行されるソフトウェア命令の代替として、機能性の一部または全部は、例えば、デジタル信号プロセッサ、プログラマブルゲートアレイ、特定用途向け集積回路等を含む、プログラマブルまたは有線カスタム回路を提供されてもよい。
本明細書に採用される用語および表現は、限定ではなく、説明の用語および表現として使用され、そのような用語および表現の使用では、示され、説明される特徴またはその一部のいずれの均等物も除外する意図はない。加えて、本発明のある実施形態を説明したが、本明細書に開示される概念を組み込む他の実施形態も、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、使用され得ることが、当業者に明白となるであろう。例えば、MRベースの温度測定またはARFIの代わりに、焦点における音響ビームの(物理的または療法的)効果を測定することが可能な任意の非侵襲性撮像技法が、概して、本明細書に従って、最適周波数(または異なる区画のための複数の最適周波数)を選択するために使用されてもよい。故に、説明される実施形態は、あらゆる点で、制限ではなく、例証にすぎないと見なされるものである。

Claims (40)

  1. 超音波エネルギーを標的領域に送達するためのシステムであって、前記システムは、
    前記標的領域において音響エネルギーの集束帯を発生させるための複数のトランスデューサ要素を備える超音波トランスデューサであって、前記複数のトランスデューサ要素は、側方に機械的に分離されており、前記複数のトランスデューサ要素はそれぞれ、共通指向性を有する複数の連続的サブ領域にパーティション化され、前記複数のトランスデューサ要素はそれぞれ、圧電セラミック要素であるか、または圧電複合材料または電気エネルギーを音響エネルギーに変換することが可能な任意の他の材料から作製される、超音波トランスデューサと、
    前記複数のトランスデューサ要素に接続される少なくとも1つの駆動回路と、
    前記複数のトランスデューサ要素のそれぞれの前記複数のサブ領域を前記駆動回路に切替可能に接続するための複数のスイッチを備えるスイッチマトリクスであって、前記複数のサブ領域はそれぞれ、前記複数のスイッチのうちの1つと関連付けられる、スイッチマトリクスと、
    コントローラであって、
    (a)前記集束帯内のピーク音響強度を最大限にするための最適超音波処理周波数を決定することと、
    (b)前記複数のトランスデューサ要素のそれぞれについて、少なくとも部分的に、前記決定された最適超音波処理周波数に基づいて、前記スイッチマトリクス内の前記複数のスイッチのうちの少なくとも1つであるが全てよりは少ないスイッチをアクティブ化し、それによって、前記少なくとも1つであるが全てよりは少ないスイッチと関連付けられる対応するトランスデューサ要素の対応するサブ領域に25°を超える操向角で前記標的領域への超音波パルスを伝送させるこであって、前記超音波パルスは、前記対応するトランスデューサ要素の全体のアクティブ化により発生させられるのよりも高いピーク強度を有する、こと
    を行うように構成される、コントローラと
    を備える、システム。
  2. 前記標的領域または前記トランスデューサと前記標的領域との間に位置する非標的領域の画像を入手するための撮像システムをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記撮像システムは、コンピュータトモグラフィ(CT)デバイス、磁気共鳴撮像デバイス(MRI)、陽電子放出トモグラフィ(PET)デバイス、単一光子放出コンピュータトモグラフィ(SPECT)デバイス、または超音波検査デバイスのうちの少なくとも1つを備える、請求項2に記載のシステム。
  4. 前記コントローラはさらに、少なくとも部分的に、前記入手された画像に基づいて、前記トランスデューサに対する前記標的領域の空間構成を決定するように構成される、請求項2に記載のシステム。
  5. 前記空間構成は、配向または場所のうちの少なくとも1つを備える、請求項4に記載のシステム。
  6. 前記コントローラはさらに、少なくとも部分的に、前記トランスデューサに対する前記標的領域の空間構成に基づいて、前記集束帯の操向角を算出するように構成される、請求項4に記載のシステム。
  7. 前記コントローラはさらに、少なくとも部分的に、前記算出された操向角に基づいて、前記複数のスイッチのうちの前記少なくとも1つであるが全てよりは少ないスイッチをアクティブ化するように構成される、請求項6に記載のシステム。
  8. 前記コントローラはさらに、
    複数の準最適周波数を決定することであって、前記複数の準最適周波数のそれぞれは、パラメータと関連付けられ、(i)前記パラメータの変化は、前記集束帯内の前記ピーク音響強度の変化をもたらし、(ii)前記複数の準最適周波数のそれぞれ関連付けられるパラメータの変化からもたらされる前記ピーク音響強度の最大値に対応する、ことと、
    少なくとも部分的に、前記複数の準最適周波数に基づいて、前記最適超音波処理周波数を決定することと
    を行うように構成される、請求項1に記載のシステム。
  9. 前記コントローラはさらに、前記複数の準最適周波数のそれぞれに加重係数を割り当て、少なくとも部分的に、前記加重係数に基づいて、前記最適超音波処理周波数を決定するように構成される、請求項8に記載のシステム。
  10. 前記コントローラはさらに、前記標的領域の第1の解剖学的特性、前記トランスデューサと前記標的領域との間に位置する非標的領域の第2の解剖学的特性、前記集束帯の操向角、前記ピーク音響強度の最大値への各パラメータの寄与、または超音波治療を受けた患者の研究に基づく遡及的データのうちの少なくとも1つに基づいて、前記加重係数を割り当てるように構成される、請求項9に記載のシステム。
  11. 前記第1または前記第2の解剖学的特性は、組織タイプ、組織性質、組織構造、組織厚さ、または組織密度のうちの少なくとも1つを備える、請求項10に記載のシステム。
  12. 前記コントローラはさらに、機械学習または進化的アプローチを使用して、前記加重係数を割り当てるように構成される、請求項9に記載のシステム。
  13. 前記コントローラはさらに、少なくとも部分的に、前記複数の準最適周波数のうちの第1のものに基づいて、前記複数の準最適周波数のうちの第2のものを決定するように構成される、請求項8に記載のシステム。
  14. 前記コントローラはさらに、
    少なくとも部分的に、前記入手された画像に基づいて、前記非標的領域と関連付けられるリスクレベルを決定することと、
    少なくとも部分的に、前記リスクレベルに基づいて、前記最適超音波処理周波数を決定することと
    を行うように構成される、請求項2に記載のシステム。
  15. 前記コントローラはさらに、
    物理モデルを使用し、少なくとも部分的に、前記入手された画像に基づいて、前記標的領域および前記非標的領域の熱マップを予測することと、
    少なくとも部分的に、前記予測された熱マップに基づいて、前記最適超音波処理周波数を決定することと
    を行うように構成される、請求項2に記載のシステム。
  16. 前記コントローラはさらに、
    前記標的領域内の微小気泡の共鳴周波数を算出することと、
    少なくとも部分的に、前記微小気泡の前記共鳴周波数に基づいて、前記最適超音波処理周波数を決定することと
    を行うように構成される、請求項1に記載のシステム。
  17. 前記複数のスイッチのうちの少なくとも1つは、MEMSスイッチまたはCMOSスイッチである、請求項1に記載のシステム。
  18. 超音波エネルギーを標的領域に送達するためのシステムであって、前記システムは、
    前記標的領域において音響エネルギーの集束帯を発生させるための複数のトランスデューサ要素を備える超音波トランスデューサであって、前記複数のトランスデューサ要素は、側方に機械的に分離されており、前記複数のトランスデューサ要素はそれぞれ、共通指向性を有する複数の連続的サブ領域にパーティション化され、前記複数のトランスデューサ要素はそれぞれ、圧電セラミック要素であるか、または圧電複合材料または電気エネルギーを音響エネルギーに変換することが可能な任意の他の材料から作製される、超音波トランスデューサと、
    前記複数のトランスデューサ要素に接続される少なくとも1つの駆動回路と、
    前記複数のトランスデューサ要素のそれぞれの前記複数のサブ領域を前記駆動回路に切替可能に接続するための複数のスイッチを備えるスイッチマトリクスであって、前記複数のサブ領域はそれぞれ、前記複数のスイッチのうちの1つと関連付けられる、スイッチマトリクスと、
    前記トランスデューサに対する前記標的領域の空間構成を測定するための少なくとも1つの撮像システムと、
    コントローラであって、前記コントローラは、前記複数のトランスデューサ要素のそれぞれについて、少なくとも部分的に、前記測定された空間構成に基づいて、前記スイッチマトリクス内の前記複数のスイッチのうちの少なくとも1つであるが全てよりは少ないスイッチをアクティブ化し、それによって、前記少なくとも1つであるが全てよりは少ないスイッチと関連付けられる対応するトランスデューサ要素の対応するサブ領域に25°を超える操向角で前記標的領域への超音波パルスを伝送させるように構成され、前記超音波パルスは、前記対応するトランスデューサ要素の全体のアクティブ化により発生させられるのよりも高いピーク強度を有する、コントローラと
    を備える、システム。
  19. 前記コントローラはさらに、少なくとも部分的に、前記空間構成に基づいて、前記集束帯の操向角を算出し、前記操向角に基づいて、前記トランスデューサ要素をアクティブ化するように構成される、請求項18に記載のシステム。
  20. 前記撮像システムは、コンピュータトモグラフィ(CT)デバイス、磁気共鳴撮像デバイス、陽電子放出トモグラフィ(PET)デバイス、単一光子放出コンピュータトモグラフィ(SPECT)デバイス、または超音波検査デバイスのうちの少なくとも1つを備える、請求項18に記載のシステム。
  21. 前記空間構成は、配向または場所のうちの少なくとも1つを備える、請求項18に記載のシステム。
  22. 前記複数のスイッチのうちの少なくとも1つは、MEMSスイッチまたはCMOSスイッチである、請求項18に記載のシステム。
  23. 超音波エネルギーを標的領域に送達するためのシステムであって、
    前記標的領域において音響エネルギーの集束帯を発生させるための複数のトランスデューサ要素を備える超音波トランスデューサであって、前記複数のトランスデューサ要素は、側方に機械的に分離されており、前記複数のトランスデューサ要素はそれぞれ、圧電セラミック要素であるか、または圧電複合材料または電気エネルギーを音響エネルギーに変換することが可能な任意の他の材料から作製される、超音波トランスデューサと、
    コントローラであって、
    (a)複数の準最適周波数を決定することであって、前記複数の準最適周波数のそれぞれは、パラメータと関連付けられ、(i)前記パラメータの変化は、前記集束帯内のピーク音響強度の変化をもたらし、(ii)前記複数の準最適周波数のそれぞれ関連付けられるパラメータの変化からもたらされる前記ピーク音響強度の最大値に対応する、ことと、
    (b)前記集束帯内の前記複数のパラメータと関連付けられる前記ピーク音響強度を最大限にするために、少なくとも部分的に、前記複数の準最適周波数に基づいて、最適超音波処理周波数を決定することと、
    (c)対応するトランスデューサ要素の対応するサブ領域に、25°を超える操向角で前記決定された最適超音波処理周波数において前記標的領域への超音波パルスを伝送させることであって、前記超音波パルスは、前記対応するトランスデューサ要素の全体のアクティブ化により発生させられるのよりも高いピーク強度を有する、こと
    を行うように構成される、コントローラと
    を備える、システム。
  24. 前記コントローラはさらに、前記複数の準最適周波数のそれぞれに加重係数を割り当て、少なくとも部分的に、前記加重係数に基づいて、前記最適超音波処理周波数を決定するように構成される、請求項23に記載のシステム。
  25. 前記コントローラはさらに、前記標的領域の第1の解剖学的特性、前記トランスデューサと前記標的領域との間に位置する非標的領域の第2の解剖学的特性、前記集束帯の操向角、前記ピーク音響強度の最大値への各パラメータの寄与、または超音波治療を受けた患者の研究に基づく遡及的データのうちの少なくとも1つに基づいて、前記加重係数を割り当てるように構成される、請求項24に記載のシステム。
  26. 前記第1または前記第2の解剖学的特性は、組織タイプ、組織性質、組織構造、組織厚さ、または組織密度のうちの少なくとも1つを備える、請求項25に記載のシステム。
  27. 前記コントローラはさらに、機械学習または進化的アプローチを使用して、前記加重係数を割り当てるように構成される、請求項24に記載のシステム。
  28. 前記コントローラはさらに、少なくとも部分的に、前記複数の準最適周波数のうちの第1のものに基づいて、前記複数の準最適周波数のうちの第2のものを決定するように構成される、請求項23に記載のシステム。
  29. 前記パラメータのうちの少なくとも1つを決定するために、前記標的領域または前記トランスデューサと前記標的領域との間に位置する非標的領域の画像を入手するための撮像システムをさらに備える、請求項23に記載のシステム。
  30. 前記撮像システムは、コンピュータトモグラフィ(CT)デバイス、磁気共鳴撮像デバイス(MRI)、陽電子放出トモグラフィ(PET)デバイス、単一光子放出コンピュータトモグラフィ(SPECT)デバイス、または超音波検査デバイスのうちの少なくとも1つを備える、請求項29に記載のシステム。
  31. 前記複数のパラメータは、前記標的領域における音響エネルギー吸収の第1の量、前記トランスデューサと前記標的領域との間に位置する非標的領域における音響エネルギー吸収の第2の量、前記非標的領域を通して伝搬する音響エネルギー減衰の量、前記集束帯の操向角、または前記集束帯の面積のうちの少なくとも1つを備える、請求項29に記載のシステム。
  32. 前記コントローラはさらに、少なくとも部分的に、前記画像に基づいて、前記トランスデューサに対する前記標的領域の空間構成を決定するように構成される、請求項31に記載のシステム。
  33. 前記空間構成は、配向または場所のうちの少なくとも1つを備える、請求項32に記載のシステム。
  34. 前記コントローラはさらに、少なくとも部分的に、前記トランスデューサに対する前記標的領域の空間構成に基づいて、前記操向角を算出するように構成される、請求項32に記載のシステム。
  35. 前記コントローラはさらに、
    少なくとも部分的に、前記入手された画像に基づいて、前記非標的領域と関連付けられるリスクレベルを決定することと、
    少なくとも部分的に、前記リスクレベルに基づいて、前記最適超音波処理周波数を決定することと
    を行うように構成される、請求項29に記載のシステム。
  36. 前記コントローラはさらに、
    物理モデルを使用し、少なくとも部分的に、前記入手された画像に基づいて、前記標的領域および非標的領域の熱マップを予測することと、
    少なくとも部分的に、前記予測された熱マップに基づいて、前記最適超音波処理周波数を決定することと
    を行うように構成される、請求項29に記載のシステム。
  37. 前記コントローラはさらに、
    前記標的領域内の微小気泡の共鳴周波数を算出することと、
    少なくとも部分的に、前記微小気泡の前記共鳴周波数に基づいて、前記最適超音波処理周波数を決定することと
    を行うように構成される、請求項23に記載のシステム。
  38. 前記コントローラはさらに、少なくとも部分的に、前記最適超音波処理周波数に基づいて、前記複数のトランスデューサ要素のうちの少なくとも1つの構成を決定するように構成される、請求項23に記載のシステム。
  39. 複数のスイッチを有するスイッチマトリクスをさらに備え、前記複数のスイッチのそれぞれは、トランスデューサ要素のサブ領域に接続され、前記スイッチのアクティブ化は、対応するサブ領域に超音波パルスを伝送させる、請求項38に記載のシステム。
  40. 前記コントローラはさらに、少なくとも部分的に、少なくとも1つの前記トランスデューサ要素の決定された構成に基づいて、前記スイッチのうちの少なくとも1つをアクティブ化するように構成される、請求項39に記載のシステム。
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