JP7302348B2 - インダクタ及び電子回路 - Google Patents

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Description

本開示は、インダクタ及び当該インダクタを備える電子回路に関する。
従来、小型、大電流化が要求されるスイッチング電源回路のインダクタとしてメタルコンポジットインダクタが採用されている。メタルコンポジットインダクタは構造上、磁性材間の隙間を小さくでき、フェライト系インダクタより漏れ磁束が少ないため、ノイズ対策として使用されることがある。また、シールド部材を用いてインダクタから漏洩するノイズを低減する方法が提案されている。例えば、特許文献1が開示するインダクタは、巻線を覆う金属磁性材料から成るコアを、シールド部材で囲むことにより、インダクタから漏洩するノイズを低減することを意図している。
特開2018-98270号公報
しかしながら、メタルコンポジットインダクタは金属磁性材料の寄生容量によって低周波帯域(0~2MHz等)よりも高い周波帯域のノイズが漏洩する恐れがあり、これらの周波帯域のノイズを十分に低減できないという問題があった。
また、特許文献1が開示するインダクタでは、シールド部材の厚みを調整する事により、低周波から高周波数までシールドできるが、シールド部材を基板に接続するための端子を新たに追加する必要があり、構造が複雑になるという問題があった。
本開示は、上記問題点を鑑みてされたものであり、単純な構造で低周波から高周波帯までのノイズの漏洩を低減することが可能なインダクタ及び電子回路を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本開示の一実施形態に係るインダクタ(30)は、コイル(300)と、軟磁性金属によってコイルを覆うように形成された金属磁性部材(310)と、フェライト磁性材料で形成され、コイルの入力側端部(301)及びコイルの出力側端部(302)の少なくともいずれか一方が通過するフェライト磁性部材(323)と、金属磁性部材の基板側の反対側において金属磁性部材に接して、金属磁性部材とフェライト磁性部材との間に設置された、接地されていない金属板(340)と、金属磁性部材の基板側において金属磁性部材とフェライト磁性部材との間に配置された、接地されていない金属板(341)と、を備える。
この構成では、コイルの入力側の端線部及び出力側の端線部がフェライト磁性部材を通過しているため、その端線部内を電流が流れると、端線部の周囲のフェライト磁性部材によって端線部の周囲に磁気損失が生じる。当該磁気損失により、磁界を発生させている電流の高周波帯域及び中間周波帯域が減少するため、当該電流に起因する高周波帯域及び中間周波帯域のノイズが減少する。その結果、インダクタから漏洩する高周波帯域及び中間周波帯域のノイズを低減することができる。
本開示の第1の実施形態に係る電子回路の概略図である。 第1の実施形態に係るインダクタの斜視図である。 図2に示すインダクタのA-A断面を示す垂直断面図である。 インダクタから漏洩したノイズのレベルを示す図である。 第2の実施形態に係るインダクタの斜視図である。 図5に示すインダクタのB-B断面を示す垂直断面図である。 第3の実施形態に係るインダクタの斜視図である。 図7に示すインダクタのC-C断面を示す垂直断面図である。 第4の実施形態に係るインダクタの斜視図である。 図9に示すインダクタのD-D断面を示す垂直断面図である。 第5の実施形態に係るインダクタの斜視図である。 図11に示すインダクタのE-E断面を示す垂直断面図である。 第6の実施形態に係るインダクタの斜視図である。 図13に示すインダクタのF-F断面を示す垂直断面図である。 第7の実施形態に係るインダクタの斜視図である。 図15に示すインダクタのG-G断面を示す垂直断面図である。
<第1の実施形態>
以下、図1~図4を参照して、本開示の第1の実施形態について説明する。図1に示すように、第1の実施形態に係る電子回路1は、基板10と、電源IC20と、インダクタ30と、コンデンサ40とを備える。電源IC20、インダクタ30及びコンデンサ40は、基板10上に配置される。インダクタ30は、入力側で電源IC20に電気的に接続され、出力側でコンデンサ40に電気的に接続される。
電源IC20は、インダクタ30に電力を供給する電子装置である。電源IC20は、様々な周波数の電流を供給するスイッチング電源として機能し得る。
インダクタ30は、電気エネルギ及び磁界エネルギの相互変換を利用して、蓄電及び放電を行う電子素子である。インダクタ30は、電源IC20が供給した電力を蓄電する共に、蓄電した電力をコンデンサ40に供給することができる。
コンデンサ40は、蓄電及び放電を行う電子素子である。コンデンサ40は、インダクタ30が供給した電力を平滑化する。
次に、図2及び図3を参照して、インダクタ30の構造について説明する。インダクタ30は、コイル300と、金属磁性部材310と、フェライト磁性部材320とを備える。
コイル300は、巻回された導電線であり、通電により磁界を発生させる。コイル300の入力側端部301は、フェライト磁性部材320を介して、入力側の外部端子330に接続される。コイル300の出力側端部302は、出力側の外部端子331に接続される。
金属磁性部材310は、コイル300を覆うように形成された部材である。金属磁性部材310は、粒子状又は粉末状等の粒度の小さい複数の軟磁性金属と、当該軟磁性金属を保持するバインダの混合物を一体成形することにより、形成することができる。本実施形態では、軟磁性金属として、鉄等を採用することができる。また、軟磁性金属を保持するバインダとして、耐熱性の樹脂等を採用することができる。
金属磁性部材310の形状は、例えば、図2及び図3に示すような直方体形状とすることができる。なお、金属磁性部材310の形状は、コイル300を覆うことができる限り、他の種々の形状とすることができる。
フェライト磁性部材320は、コイル300の入力側において金属磁性部材310に接するように配置される部材である。フェライト磁性部材320は、粒子状又は粉末状等の粒度の小さい複数のフェライト磁性材料と、当該フェライト磁性材料を保持するバインダの混合物を一体成形することにより、形成することができる。フェライト磁性部材320に使用されるフェライト磁性材料は、透磁率が高いものが好ましい。本実施形態では、フェライト磁性材料を保持するバインダとして、耐熱性の樹脂等を使用することができる。フェライト磁性部材320の形状は、例えば、図2及び図3に示すような平板形状とすることができる。
インダクタ30の入力側及び出力側は、それぞれ外部端子330,331を通して、基板10に接続される。入力側の外部端子330は、電源IC20に電気的に接続される。出力側の外部端子331は、コンデンサ40に電気的に接続される。インダクタ30を基板10に設置する場合、入力側及び出力側の外部端子330、331の部分で基板10のランドにはんだ付けされる。これにより、インダクタ30を基板10に固定することができる。
次に、図4を参照して、本実施形態に係るインダクタ30から漏洩したノイズの測定結果について説明する。図4に示すグラフは、入力側にフェライト磁性部材320が配置されたインダクタ30と、フェライト磁性部材320が配置されていないインダクタを、400kHzの交流電流で駆動させたときの漏洩ノイズの測定結果を示している。このグラフは、インダクタ30から出力側の外部端子331に伝搬したノイズと、インダクタ30の周辺全体に空間的に漏洩したノイズの双方を示している。
図4に示すように、フェライト磁性部材320が配置されたインダクタ30では、フェライト磁性部材320が配置されていないインダクタに比べ、高周波帯域(DAB帯)のノイズと、高周波帯域と低周波帯域(AM帯)の間の中間周波帯域(FM帯)のノイズの測定値が低くなった。本実施形態では、コイル300の入力側の端線部がフェライト磁性部材320を通過しているため、その端線部内を電流が流れたときに端線部の周囲に磁気損失が生じ、磁界を発生させていた電流の高周波帯域及び中間周波帯域が減少した。その結果、当該電流に起因する高周波帯域及び中間周波帯域のノイズが減少したものと考えられる。
この実験では、400kHzの交流電流でインダクタ30を駆動させたため、コイル300を流れる電流の向きが周期的に変化した。そのため、電流方向が入力側から出力側である場合、フェライト磁性部材320による磁気損失により、入力側の外部端子330からコイル300へ流れた高周波帯域及び中間周波帯域の電流が減少したものと考えらえる。一方、電流方向が出力側から入力側である場合、フェライト磁性部材320による磁気損失により、コイル300から入力側の外部端子330へ流れた高周波帯域及び中間周波帯域の電流が減少したものと考えられる。その結果、コイル300から出力側の外部端子331に伝搬したノイズのみならず、インダクタ30の周辺全体に空間的に漏洩したノイズを低減したものと考えられる。
(第1の実施形態の効果)
第1の実施形態では、入力側の外部端子330と金属磁性部材310との間に配置されたフェライト磁性部材320を通過するコイル300の入力側端部301内を電流が通過する。そのため、フェライト磁性部材320による磁気損失により、入力側端部301を通過する高周波帯域及び中間周波帯域の電流のエネルギが減少する。その結果、インダクタ30から漏洩する高周波帯域及び中間周波帯域のノイズを低減することができる。
さらに、第1の実施形態では、フェライト磁性部材320は、複数のフェライト磁性材料と、当該フェライト磁性材料を保持するバインダの混合物を一体成形することによって形成される。このため、フェライト磁性部材320の製造性を高めることができる。また、フェライト磁性部材320内のフェライト磁性材料の間の隙間を小さくすることができ、インダクタ30から漏洩する磁界を低減することができる。
さらに、第1の実施形態では、金属磁性部材310は、複数の軟磁性金属と、当該軟磁性金属を保持するバインダの混合物を一体成形することによって形成される。このため、金属磁性部材310の製造性を高めることができる。また、金属磁性部材310内の軟磁性金属の間の隙間を小さくすることができ、インダクタ30から漏洩する磁界を低減することができる。さらに、金属磁性部材310内の軟磁性金属の間の隙間を小さくすることにより、通電によってコイル300が発生させる振動音を低減することができる。
さらに、第1の実施形態では、コイル300の全体が金属磁性部材310で覆われているため、インダクタ30は、コイルの一部のみが金属磁性部材で覆われたインダクタに比べて、優れた直流重畳特性を有する。そのため、インダクタ30は、コイルの一部のみが金属磁性部材で覆われた同一サイズのインダクタよりも、大きな電流を流すことができる。これにより、インダクタ30を小型化することができる。
<第2の実施形態>
次に、図5及び図6を参照して、第2の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。第2の実施形態では、入力側のフェライト磁性部材320に加えて、フェライト磁性部材321が、金属磁性部材310と出力側の外部端子331との間に配置される。
フェライト磁性部材321は、フェライト磁性部材320と同様に、粒子状又は粉末状等の粒度の小さい複数のフェライト磁性材料と、当該フェライト磁性材料を保持するバインダの混合物を一体成形することにより、形成することができる。フェライト磁性部材321のフェライト磁性材料及びバインダの種類は、フェライト磁性部材320と同じである。フェライト磁性部材321の形状は、図5及び図6に示すような平板形状とすることができる。コイル300の出力側端部302は、フェライト磁性部材321を介して、出力側の外部端子331に接続される。
(第2の実施形態の効果)
第2の実施形態では、フェライト磁性部材320及びフェライト磁性部材321を、それぞれ金属磁性部材310と入力側の外部端子330及び出力側の外部端子331との間に配置する。これにより、インダクタ30の入力側及び出力側の双方において、フェライト磁性部材320,321による磁気損失により、高周波帯域及び中間周波帯域のエネルギが減少する。その結果、インダクタ30から漏洩する高周波帯域及び中間周波帯域のノイズをさらに低減することができる。
<第3の実施形態>
次に、図7及び図8を参照して、第3の実施形態について、上述した実施形態との相違点を中心に説明する。第3の実施形態では、フェライト磁性部材322が、金属磁性部材310の3つの面に配置される。この3つの面は、基板側の面311と、基板10に垂直な4つの面のうちの対向する2つの面312,313である。
フェライト磁性部材322は、フェライト磁性部材320と同様に、粒子状又は粉末状等の粒度の小さい複数のフェライト磁性材料と、当該フェライト磁性材料を保持するバインダの混合物を一体成形することにより、形成することができる。フェライト磁性部材322のフェライト磁性材料及びバインダの種類は、フェライト磁性部材320と同じである。フェライト磁性部材322の形状は、図7及び図8に示すようなコの字状とすることができる。
入力側の外部端子332及び出力側の外部端子333の形状は、L字形状である。これらの外部端子332,333の底面は、基板10に固定される。なお、外部端子332,333の形状は、第1の実施形態に係る外部端子330,331と同様に、平板形状としてもよい。
コイル300の入力側端部301は、基板側に延在し、フェライト磁性部材322を介して、入力側の外部端子332に接続される。また、コイル300の出力側端部302は、基板側に延在し、フェライト磁性部材322を介して、出力側の外部端子333に接続される。なお、コイル300の入力側端部301及び出力側端部302は、基板10と平行に延在し、フェライト磁性部材322を介して、それぞれ入力側の外部端子332及び出力側の外部端子333に接続させてもよい。
(第3の実施形態の効果)
第3の実施形態では、非導電性のフェライト磁性部材322が、金属磁性部材310と基板10との間に配置される。これにより、金属磁性部材310と基板10内の導体の容量結合を減少させることができる。その結果、当該容量結合によって高周波帯域及び中間周波帯域のノイズが基板10へ伝搬することを防止することができる。
<第4の実施形態>
次に、図9及び図10を参照して、第4の実施形態について、第3の実施形態との相違点を中心に説明する。第4の実施形態では、フェライト磁性部材323が、金属磁性部材310の全面を覆うように配置される。フェライト磁性部材323は、フェライト磁性部材320と同様に、粒子状又は粉末状等の粒度の小さい複数のフェライト磁性材料と、当該フェライト磁性材料を保持するバインダの混合物を一体成形することにより、形成することができる。フェライト磁性部材323のフェライト磁性材料及びバインダの種類は、フェライト磁性部材320と同じである。フェライト磁性部材323の形状は、図9及び図10に示すような直方体形状とすることができる。
(第4の実施形態の効果)
第4の実施形態では、非導電性のフェライト磁性部材323が、金属磁性部材310の上面にも配置される。これにより、インダクタ30の上面に金属部品を配置した場合、当該金属部品と金属磁性部材310の容量結合を減少させることができる。その結果、当該容量結合によってインダクタ30の上方へ漏洩する高周波帯域及び中間周波帯域のノイズを低減することができる。
<第5の実施形態>
次に、図11及び図12を参照して、第5の実施形態について、第3の実施形態との相違点を中心に説明する。第5の実施形態では、金属板340が、金属磁性部材310の基板側の反対側において、金属磁性部材310に接するように配置される。金属板340は、接地されないことに留意すべきである。また、金属板340は、平板形状とすることができる。さらに、金属板340は、種々の金属で形成することができる。
入力側の外部端子332及び出力側の外部端子333の形状は、L字形状である。これらの外部端子332,333の底面は、基板10に固定される。なお、外部端子332,333の形状は、第1の実施形態に係る外部端子330,331と同様に、平板形状としてもよい。
(第5の実施形態の効果)
第5の実施形態では、金属板340は、通電によってコイル300が発生させた磁界により、この磁界を打ち消す方向の渦電流が金属板340内に生じる。金属板340は、接地されていないため、渦電流が漏洩せず、当該渦電流により、コイル300が発生させた磁界の向きと逆向きの磁界が発生する。その結果、コイル300の磁界と、金属板340の磁界が打ち消し合うため、コイル300の磁界に起因するノイズを低減できる。これにより、インダクタ30の上部から漏洩する磁界を低減でき、漏洩磁界に起因するノイズを低減することができる。
また、第5の実施形態では、金属板340は接地されないため、金属板340の接地に必要な構造をインダクタ30に設ける必要がない。このため、インダクタ30の構造を簡素化することができる。
<第6の実施形態>
次に、図13及び図14を参照して、第6の実施形態について、第5の実施形態との相違点を中心に説明する。第6の実施形態では、金属板340に加えて、金属板341が、金属磁性部材310の基板側で金属磁性部材310とフェライト磁性部材322との間に配置される。金属板341は、接地されないことに留意すべきである。また、金属板341は、平板形状とすることができる。さらに、金属板341は、種々の金属で形成することができる。
コイル300の入力側端部301及び出力側端部302は、それぞれ金属板341と接触しないように、基板10と平行に延在し、フェライト磁性部材322を介して、入力側の外部端子332及び出力側の外部端子333に接続される。なお、入力側の外部端子332及び出力側の外部端子333の形状は、第1の実施形態に係る入力側の外部端子330及び出力側の外部端子331と同様に、平板形状としてもよい。
(第6の実施形態の効果)
第6の実施形態では、コイル300が発生させた磁界により、金属板340,341内で渦電流が生じる。これらの金属板340,341は、接地されていないため、渦電流が漏洩せず、当該渦電流により、コイル300が発生させた磁界の向きと逆向きの磁界が発生する。その結果、コイル300の磁界と、金属板340,341の磁界が打ち消し合うため、コイル300の磁界に起因するノイズを低減することができる。これにより、インダクタ30の上部及び下部から漏洩する磁界を低減でき、これらの漏洩磁界に起因するノイズを低減することができる。
<第7の実施形態>
次に、図15及び図16を参照して、第7の実施形態について、第4の実施形態との相違点を中心に説明する。第7の実施形態では、金属板340が、金属磁性部材310の基板側の反対側において、金属磁性部材310に接するように配置される。また、金属板341が、金属磁性部材310の基板側において、金属磁性部材310とフェライト磁性部材322との間に配置される。金属板340,341は、平板形状とすることができる。また、金属板340,341は、種々の金属で形成することができる。
コイル300の入力側端部301及び出力側端部302は、それぞれ金属板341と接触しないように、基板10と平行に延在し、フェライト磁性部材322を介して、入力側の外部端子332及び出力側の外部端子333に接続される。なお、入力側の外部端子332及び出力側の外部端子333の形状は、第1の実施形態に係る入力側の外部端子330及び出力側の外部端子331と同様に、平板形状としてもよい。
(第7の実施形態の効果)
第7の実施形態では、コイル300が発生させた磁界により、金属板340,341内で渦電流が生じる。これらの金属板340,341は、接地されていないため、渦電流が漏洩せず、当該渦電流により、コイル300が発生させた磁界の向きと逆向きの磁界が発生する。その結果、コイル300の磁界と、金属板340,341の磁界が打ち消し合うため、コイル300の磁界に起因するノイズを低減することができる。これにより、インダクタ30の上部及び下部から漏洩する磁界を低減でき、これらの漏洩磁界に起因するノイズを低減することができる。
<その他の実施形態>
本開示は、上述した実施形態に限定されることなく、様々に変更して実施することができる。例えば、第1の実施形態において、コイル300の入力側の代わりに、コイル300の出力側にフェライト磁性部材を配置してもよい。この場合、図6に示すように、コイル300の出力側端部302は、出力側のフェライト磁性部材321を介して、出力側の外部端子331に接続される。これにより、インダクタ30の出力側において、フェライト磁性部材320による磁気損失により、フェライト磁性部材320を通過する高周波帯域及び中間周波帯域の電流のエネルギが減少する。その結果、インダクタ30から漏洩する高周波帯域及び中間周波帯域のノイズを低減することができる。
また、第3の実施形態において、基板側の面311の代わりに、基板側と反対側の面314にフェライト磁性部材322を配置してもよい。これにより、インダクタ30の上面に金属部品を配置した場合、当該金属部品と金属磁性部材310の容量結合を減少させることができる。その結果、当該容量結合によってインダクタ30の上方へ漏洩する高周波帯域及び中間周波帯域のノイズを低減することができる。なお、この場合、コイル300の入力側端部301及び出力側端部302は、それぞれ基板10と平行に延在し、フェライト磁性部材322を介して、入力側の外部端子332及び出力側の外部端子333に接続させる。
さらに、第3の実施形態において、基板側の面311と、2つの面312,313に加えて、基板側と反対側の面314にフェライト磁性部材322を配置してもよい。これにより、インダクタ30の上面に金属部品を配置した場合、当該金属部品と金属磁性部材310の容量結合を減少させることができる。その結果、容量結合によってインダクタ30の上方へ漏洩する高周波帯域及び中間周波帯域のノイズを低減することができる。
さらに、第6の実施形態及び第7の実施形態において、金属板340を配置せず、基板側の金属板341のみを配置してもよい。さらに、第6の実施形態において、金属板340及び金属板341に加え、基板10と垂直な金属磁性部材310の4つの面に、それぞれ金属板を配置してもよい。この場合、これらの金属板がコイル300の入力側端部301及び出力側端部302と接触しないようにする。
1 電子回路、 10 基板、 30 インダクタ、 300 コイル、 301 入力側端部、 302 出力側端部、 310 金属磁性部材、 311~314 面、 320~323 フェライト磁性部材、 330、332 入力側の外部端子、331、333 出力側の外部端子、340、341 金属板

Claims (4)

  1. コイル(300)と、
    軟磁性金属によって前記コイルを覆うように形成されて、基板に設置されている金属磁性部材(310)と、
    フェライト磁性材料で形成され、前記コイルの入力側端部(301)及び前記コイルの出力側端部(302)の少なくともいずれか一方が通過する非導電性のフェライト磁性部材(323)と
    前記金属磁性部材の基板側の反対側において前記金属磁性部材に接して、前記金属磁性部材と前記フェライト磁性部材との間に設置された、接地されていない金属板(340)と、
    前記金属磁性部材の基板側において前記金属磁性部材と前記フェライト磁性部材との間に配置された、接地されていない金属板(341)と、
    を備えるインダクタ(30)。
  2. 前記フェライト磁性部材は、前記フェライト磁性材料と当該フェライト磁性材料を保持するバインダの混合物によって形成される、請求項1に記載のインダクタ(30)。
  3. 前記金属磁性部材は、前記軟磁性金属と当該軟磁性金属を保持するバインダの混合物によって形成される、請求項1または2に記載のインダクタ(30)。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載のインダクタを備える、電子回路(1)
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