JP7299395B1 - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7299395B1
JP7299395B1 JP2022143973A JP2022143973A JP7299395B1 JP 7299395 B1 JP7299395 B1 JP 7299395B1 JP 2022143973 A JP2022143973 A JP 2022143973A JP 2022143973 A JP2022143973 A JP 2022143973A JP 7299395 B1 JP7299395 B1 JP 7299395B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
low
level
refrigerant
compressor
condenser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022143973A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2024039427A (ja
Inventor
昇 壷井
勝之 鈴木
英次 神吉
拓也 横尾
勇大 菊池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobelco Compressors Corp
Original Assignee
Kobelco Compressors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobelco Compressors Corp filed Critical Kobelco Compressors Corp
Priority to JP2022143973A priority Critical patent/JP7299395B1/ja
Priority to PCT/JP2022/043580 priority patent/WO2024053121A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7299395B1 publication Critical patent/JP7299395B1/ja
Publication of JP2024039427A publication Critical patent/JP2024039427A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B7/00Compression machines, plants or systems, with cascade operation, i.e. with two or more circuits, the heat from the condenser of one circuit being absorbed by the evaporator of the next circuit
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/70Efficient control or regulation technologies, e.g. for control of refrigerant flow, motor or heating

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Devices That Are Associated With Refrigeration Equipment (AREA)
  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)

Abstract

【課題】低元冷凍サイクルおよび高元冷凍サイクルを含む冷凍装置において、簡易な構成で低元圧縮機の停止中であっても低元冷媒を効率的に冷却する。【解決手段】冷凍装置1は、二酸化炭素を低元冷媒として用いて循環させ、低元蒸発器14にて冷却対象物を冷却する低元冷凍サイクル10と、高元冷媒を循環させる高元冷凍サイクル20と、低元凝縮器5aと高元蒸発器5bとを有し、低元冷媒と高元冷媒との熱交換を行うとともに液化した低元冷媒を貯留可能なカスケードコンデンサ5と、低元冷凍サイクル10において低元圧縮機11の吸込圧力を測定する圧力センサ15aと、低元冷凍サイクル10における冷却対象物の冷却が不要となった場合に電磁弁15を閉じることによってカスケードコンデンサ5内に液化した低元冷媒を回収および貯留し、圧力センサ15aによって測定した吸込圧力が下限値以下になると低元圧縮機11を停止する制御装置30とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、冷凍装置に関し、特に低元冷凍サイクルおよび高元冷凍サイクルを含む冷凍装置に関する。
低元冷凍サイクルと高元冷凍サイクルをカスケードコンデンサにより熱的に接続した冷凍装置が知られている。例えば特許文献1には、そのような冷凍装置として低元冷凍サイクルの冷媒に二酸化炭素(CO2)を採用したものが開示されている。低元冷媒として使用するCO2のGWP(地球温暖化係数)は1であり、環境性に優れている。ただし、CO2の飽和圧力は非常に高いため、圧力上昇を抑制するために冷却を要する。
特許文献1の冷凍装置は、低元圧縮機、低元凝縮器、低元膨張弁、低元蒸発器、低元受液器、低元受液器と低元膨張弁との間に配置される電磁弁、および低元圧縮機と低元凝縮器との間に配置される逆止弁を有している。当該冷凍装置では、低元圧縮機を停止するとき、電磁弁を閉状態にすることによって低元冷媒を電磁弁と逆止弁との間に集め、低元冷凍サイクルの低圧圧力が所定値以下となった場合に低元圧縮機を停止する。これにより、低元圧縮機が停止中であっても、低元冷媒を低元受液器に回収し、低元受液器を冷却することによって低元冷媒の効率的な冷却およびそれに伴う低元冷媒の圧力上昇の抑制を図っている。
特許第5323023号公報
特許文献1の冷凍装置では、低元冷媒を貯蔵するための低元受液器が設けられている。低元受液器は、例えば大型のタンクであり、外部から熱の影響を受けやすい。従って、低元受液器を冷却するための追加の構成が必要となる場合があり、冷凍装置の構成が複雑化するおそれがある。
本発明は、低元冷凍サイクルおよび高元冷凍サイクルを含む冷凍装置において、簡易な構成で低元圧縮機の停止中であっても低元冷媒を効率的に冷却することを課題とする。
本発明は、低元圧縮機、低元凝縮器、低元膨張弁、低元蒸発器、前記低元凝縮器と前記低元膨張弁との間に配置される電磁弁、および前記低元圧縮機と前記低元凝縮器との間に配置される逆止弁を有し、二酸化炭素を低元冷媒として用いて循環させ、前記低元蒸発器にて対象物を冷却する低元冷凍サイクルと、高元圧縮機、高元凝縮器、高元膨張弁、および高元蒸発器を有し、高元冷媒を循環させる高元冷凍サイクルと、前記低元凝縮器と前記高元蒸発器とを有し、前記低元冷媒と前記高元冷媒との熱交換を行うとともに液化した前記低元冷媒を貯留可能なカスケードコンデンサと、前記低元冷凍サイクルにおいて前記低元圧縮機の吸込圧力を測定する圧力センサと、前記低元冷凍サイクルにおける前記対象物の冷却が不要となった場合に前記電磁弁を閉じることによって前記カスケードコンデンサ内に液化した前記低元冷媒を回収および貯留し、前記圧力センサによって測定した前記吸込圧力が下限値以下になると前記低元圧縮機を停止する制御装置とを備え、中元圧縮機、中元凝縮器、中元膨張弁、および中元蒸発器を有し、中元冷媒を循環させる中元冷凍サイクルをさらに備え、前記カスケードコンデンサは、前記中元蒸発器をさらに有し、前記低元冷媒と前記中元冷媒との熱交換を行い、前記中元圧縮機は、前記高元圧縮機に比べて小さい能力を有する、冷凍装置を提供する。
この構成によれば、低元圧縮機を停止する前にカスケードコンデンサ内に低元冷媒を回収および貯留できる。カスケードコンデンサ内の低元冷媒は、高元冷媒との熱交換によって冷却される。これにより、低元圧縮機の停止中であっても低元冷媒を一か所(カスケードコンデンサ)で効率的に冷却できる。特に、低元冷媒を別途貯留するための低元受液器および低元受液器を冷却するための構成を追加的に設ける必要がないため、非常に簡易な構成で実現可能である。また、冷却対象物の冷却需要に応じて高元冷凍サイクルまたは中元冷凍サイクルを選択できるため、冷凍装置の運転効率を向上できる。即ち、冷却対象物の冷却需要が高い場合には高元冷凍サイクルを使用でき、冷却対象物の冷却需要が低い場合には中元冷凍サイクルを使用できる。ここで、「能力」とは、最大モータ出力、最大吐出圧力、または最大吐出量などから設計上規定される圧縮機の性能値である。簡易的には、最大モータ出力、最大吐出圧力、または最大吐出量を圧縮機の「能力」としてもよい。
前記カスケードコンデンサには設計圧力が規定されてもよく、前記高元圧縮機は、回転速度制御可能であってもよく、前記制御装置は、前記低元圧縮機の停止後、前記カスケードコンデンサ内の前記低元冷媒の圧力が前記設計圧力より一定範囲内で小さくなるように前記高元圧縮機の回転速度を制御してもよい。例えば、前記設計圧力は、0.3MPaA以上かつ0.4MPaA以下の値であってもよく、前記一定範囲は、0.05MPaA以上かつ0.1MPaA以下であってもよい。
この構成によれば、カスケードコンデンサにおける低元冷媒の圧力を設計圧力より小さくすることでカスケードコンデンサを安全に使用できる。また、設計圧力からカスケードコンデンサにおける低元冷媒の圧力を差し引いた値が一定の範囲未満となるように高元圧縮機を運転することで、低元冷媒の過剰冷却または冷却不足を防止でき、必要以上の電力消費を防止できるとともに所望の冷却能力を達成できる。例えば、設計圧力が0.3MPaAのとき、カスケードコンデンサ内の低元冷媒の圧力は0.20~0.25MPaAとしてもよい。
前記制御装置は、前記低元圧縮機の停止後、かつ、前記高元圧縮機の回転速度が許容最低値に達すると、前記高元圧縮機を停止させるとともに前記中元圧縮機を起動してもよい。
この構成によれば、冷却対象物の冷却需要に応じて高元冷凍サイクルまたは中元冷凍サイクルを自動的に選択できるため、冷凍装置の運転効率を向上できる。即ち、通常運転では高元冷凍サイクルを使用し、冷却対象物の冷却需要の低下に伴って中元冷凍サイクルに切り替えて使用できる。
前記カスケードコンデンサは、シェルアンドプレート型熱交換器であってもよい。
この構成によれば、高性能かつ小型のカスケードコンデンサを実現できる。
本発明によれば、低元冷凍サイクルおよび高元冷凍サイクルを含む冷凍装置において、簡易な構成で低元圧縮機の停止中であっても低元冷媒を効率的に冷却できる。
本発明の第1実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路図。 第1実施形態におけるカスケードコンデンサの一例を示す斜視図。 第1実施形態における制御を示すフローチャート。 図3の低元冷凍サイクル停止運転の詳細を示すフローチャート。 第1実施形態におけるカスケードコンデンサの他の例を示す斜視図。 第2実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路図。 第2実施形態におけるカスケードコンデンサの一例を示す斜視図。 第2実施形態における制御を示すフローチャート。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(第1実施形態)
図1を参照して、第1実施形態に係る冷凍装置1は、低元冷凍サイクル10と、高元冷凍サイクル20と、制御装置30とを備えている。低元冷凍サイクル10および高元冷凍サイクル20は、カスケードコンデンサ5によって熱的に接続されている。即ち、冷凍装置1は、二元冷凍装置である。
低元冷凍サイクル10では、CO2(二酸化炭素)を低元冷媒として使用する。低元冷凍サイクル10は、低元圧縮機11と、油回収器12と、逆止弁16と、低元凝縮器5aと、電磁弁15と、低元膨張弁13と、低元蒸発器14とをこの順に含む。
高元冷凍サイクル20では、例えば、HFO(ハイドロフルオロオレフィン)、HFC(ハイドロフルオロカーボン)、またはNH3(アンモニア)を高元冷媒として使用する。本実施形態では、HFOの一種のR1234yfを高元冷媒として使用する。高元冷凍サイクル20は、高元圧縮機21と、油回収器22と、高元凝縮器23と、高元膨張弁24と、高元蒸発器5bとをこの順に含む。
カスケードコンデンサ5は、低元凝縮器5aと高元蒸発器5bとを有し、低元冷媒と高元冷媒との間で熱交換を行うとともに液化した低元冷媒を貯留可能に構成されている。カスケードコンデンサ5の構造については詳細を後述する。
まず、低元冷凍サイクル10について説明する。
低元圧縮機11は、スクリュ式であり、低元冷媒を圧縮する。低元圧縮機11は駆動源となる低元モータ11aを有し、低元モータ11aにはインバータ11bが電気的に接続されている。従って、低元圧縮機11に流れる電流をインバータ11bによって調整でき、これにより低元圧縮機11の回転速度を調整可能である。低元モータ11aには性能が保証される最大電流値である定格電流の値が設定されている。インバータ11bを介して低元モータ11aに流れる電流は、常時測定され、制御装置30に送信され、特に定格電流との大小関係が監視されている。
低元圧縮機11は、低元冷媒を、吸込口11cから吸い込み、内部で圧縮し、吐出口11dから吐出する。本実施形態では、低元圧縮機11は給油式であり、吐出された低元冷媒は油を含んでいる。吐出された低元冷媒および油は、油回収器12に送られる。油回収器12では、油が回収される。回収された油は、低元圧縮機11に供給され、循環利用される。油回収器12で油を分離された低元冷媒は、逆止弁16を通過してカスケードコンデンサ5の低元凝縮器5aに送られる。逆止弁16は、低元冷媒の逆流を防ぐための弁である。なお、低元圧縮機11は給油式に限定されず、無給油式であってもよい。
カスケードコンデンサ5の低元凝縮器5aでは、低元冷媒が冷却されて凝縮する。低元凝縮器5aにて凝縮した低元冷媒は、電磁弁15および低元膨張弁13を通過して低元蒸発器14に送られる。
電磁弁15は、制御装置30によって開閉制御される開閉弁である。電磁弁15は、低元凝縮器5aと低元膨張弁13との間に配置されている。
低元膨張弁13は、圧力調整弁である。低元膨張弁13の通過に伴って低元冷媒は膨張し、膨張した低元冷媒は、低元蒸発器14に送られる。
低元蒸発器14では、低元冷媒が蒸発し、蒸発した低元冷媒は低元圧縮機11に送られる。低元蒸発器14は、低元冷媒との熱交換によって冷却対象物C(図1において模式的に示す)を冷却する機能を有している。
低元冷凍サイクル10では、低元圧縮機11における低元冷媒の吸込圧力を測定する圧力センサ15aと、低元凝縮器5aにおける低元冷媒の圧力を測定する圧力センサ15bとが設けられている。圧力センサ15a,15bによって測定された圧力値は、制御装置30に送信される。
次に、高元冷凍サイクル20について説明する。
本実施形態では、高元圧縮機21は、スクリュ式であり、高元冷媒を圧縮する。高元圧縮機21は駆動源となる高元モータ21aを有し、高元モータ21aにはインバータ21bが電気的に接続されている。従って、高元圧縮機21は、インバータ21bによって回転速度を調整可能である。高元モータ21aには性能が保証される最大電流値である定格電流の値が設定されている。インバータ21bを介して高元モータ21aに流れる電流は、常時測定され、制御装置30に送信され、特に定格電流との大小関係が監視されている。なお、高元圧縮機21は、例えば、スクロール式またはレシプロ式などであってもよい。
高元圧縮機21では、高元冷媒を、吸込口21cから吸い込み、内部で圧縮し、吐出口21dから吐出する。本実施形態では、高元圧縮機21は給油式であり、吐出された高元冷媒は油を含んでいる。吐出された元冷媒および油は、油回収器22に送られる。油回収器22では、油が回収される。回収された油は、高元圧縮機21に供給され、循環利用される。油回収器22で油を分離された高元冷媒は、高元凝縮器23に送られる。なお、高元圧縮機21は、給油式に限定されず、無給油式であってもよい。
高元凝縮器23では、高元冷媒が低温の冷却水Wとの熱交換によって冷却されて凝縮する。高元凝縮器23にて凝縮した高元冷媒は、高元膨張弁24を通過して膨張し、カスケードコンデンサ5の高元蒸発器5bに送られる。高元膨張弁24は、圧力調整弁である。
カスケードコンデンサ5の高元蒸発器5bでは、高元冷媒が加熱されて蒸発する。高元蒸発器5bにて蒸発した高元冷媒は、高元圧縮機21に送られる。
図2を参照して、本実施形態では、カスケードコンデンサ5は、シェルアンドプレート型熱交換器である。
本実施形態では、カスケードコンデンサ5は、円筒状のケーシング5dを有している。ケーシング5dは、低元冷媒を導入する低元冷媒入口5eと、低元冷媒を導出する低元冷媒出口5fと、高元冷媒を導入する高元冷媒入口5gと、高元冷媒を導出する高元冷媒出口5hとを有している。図示の例では、低元冷媒入口5eがケーシング5dの上部に配置され、低元冷媒出口5fがケーシング5dの下部に配置されている。高元冷媒入口5gはケーシング5dの側面の下部に配置され、高元冷媒出口5hはケーシング5dの同側面の上部に配置されている。
カスケードコンデンサ5は、ケーシング5d内に円板状の複数のプレート5iを有している。複数のプレート5iは、同心かつ互いに隣接して配置されている。複数のプレート5iのそれぞれの表面には溝が形成されており、当該溝によって冷媒が通過する流路が構成されている。また、複数のプレート5iのそれぞれには貫通孔5jが設けられている。複数のプレート5iの貫通孔5jは揃えて配置され、冷媒の流路を構成している。
高元冷媒は、高元冷媒入口5gから導入され、貫通孔5jおよび複数のプレート5iの間を通って流れ、高元冷媒出口5hから導出される(細矢印A参照)。低元冷媒は、低元冷媒入口5eから導入され、複数のプレート5iの間および外側を通って流れ、低元冷媒出口5fから導出される(太矢印B参照)。高元冷媒および低元冷媒は、混じり合わないように、かつ、複数のプレート5iを介して隣接した流路を流れている。従って、カスケードコンデンサ5では、高元冷媒と低元冷媒との間で熱交換が実行され、高元冷媒が加熱され、低元冷媒が冷却される。
次に、制御装置30について説明する。
制御装置30は、冷凍装置1における演算処理および全体の制御を行う。制御装置30は、例えば、ソフトウェアと協働して所定の機能を実現するCPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)を含む。制御装置30は、所定の機能を実現するように設計された専用の電子回路または再構成可能な電子回路等のハードウェア回路で構成されてもよいし、種々の半導体集積回路で構成されてもよい。種々の半導体集積回路としては、例えば、CPU、MPUの他に、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、およびASIC(Application Specific Integrated Circuit)等が挙げられる。また、制御装置30は、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)等の記憶装置を含んでもよい。具体的には、制御装置30は、例えば、デスクトップパソコン、ノートパソコン、ワークステーション、またはタブレット端末のような情報処理装置または同等の機能を有するプリント基板等で構成され得る。
制御装置30は、格納されたデータやプログラムを読み出して種々の演算処理を行うことで、所定の機能を実現する。制御装置30によって実行されるプログラムは、所定の通信規格にしたがい通信を行う通信部等を利用して外部から提供されてもよいし、可搬性を有する記録媒体に格納されていてもよい。
制御装置30は、冷却対象物C(図1参照)の冷却需要を受け付けることができる。当該冷却需要は、自動的または手動的に制御装置30に入力される。冷却対象物Cの冷却需要が大きいと、冷凍装置1の冷却負荷は高くなり、制御装置30は低元圧縮機11の回転速度を増加させる。冷却対象物Cの冷却需要が小さいと、冷凍装置1の冷却負荷は低くなり、制御装置30は低元圧縮機11の回転速度を減少させる。
制御装置30は、低元冷凍サイクル10における冷却対象物Cの冷却が不要となった場合(冷却需要がゼロとなった場合)に電磁弁15を閉じる。電磁弁15が閉じられると、電磁弁15の上流側の配管が低元冷媒で徐々に満たされる。そして、電磁弁15からカスケードコンデンサ5までの配管が低元冷媒で満たされると、カスケードコンデンサ5のケーシング5dの内部が下から徐々に低元冷媒で満たされる。このように、電磁弁15を閉じることによって、カスケードコンデンサ5内に液化した低元冷媒を回収および貯留できる。なお、カスケードコンデンサ5内において高元冷媒と低元冷媒の流路は互いに仕切られているため、低元冷媒がカスケードコンデンサ5内に貯留した状態でも高元冷媒はカスケードコンデンサ5内を流れることができる。
電磁弁15は、低元冷媒出口5fまたは低元冷媒出口5f近傍に配置されてもよく、電磁弁15からカスケードコンデンサ5までの配管距離を短くすることでカスケードコンデンサ5外の配管に貯留する低元冷媒の量を減らしてもよい。これにより、多くの低元冷媒をカスケードコンデンサ5内に回収できる。カスケードコンデンサ5は、概ね全ての低元冷媒を貯留できる容積を有していてもよい。
上記のようにして低元冷媒がカスケードコンデンサ5内に貯留されるにつれて、低元圧縮機11の吸込圧力は低下する。当該吸込圧力の低下は圧力センサ15aによって検出される。全ての低元冷媒がカスケードコンデンサ5内に回収されると、当該吸込圧力がゼロ(真空状態)となり、悪影響を生じるおそれがある。そのため、当該吸込圧力がゼロより大きく、かつ、大部分の低元冷媒がカスケードコンデンサ5内に回収された際の圧力を予め確認し、当該圧力を下限値として制御装置30に設定する。制御装置30は、圧力センサ15aによって測定した吸込圧力が下限値以下になると低元圧縮機11を停止する。これにより、低元冷凍サイクル10において、真空状態を回避しつつ、大部分の低元冷媒をカスケードコンデンサ5内に回収および貯留できるポンプダウン運転が実行される。
図3を併せて参照して、制御装置30による制御を説明する。
制御装置30は、冷凍装置1の運転を開始すると、高元圧縮機21を起動し(ステップS3-1)、低元圧縮機11を起動し(ステップS3-2)、冷却対象物Cを冷却する通常運転を行う(ステップS3-3)。通常運転は、冷却対象物Cを冷却する運転である。その後、制御装置30は、前述のように冷却対象物Cの冷却需要を受け付け、冷却需要がゼロであるか否かを判定する(ステップS3-4)。冷却対象物Cの冷却需要がゼロでない場合(N:ステップS3-4)、通常運転を継続する(ステップS3-3)。冷却対象物Cの冷却需要がゼロとなった場合(Y:ステップS3-4)、以下の低元冷凍サイクル停止運転を実行する(ステップS3-5)。
図4を参照して、上記低元冷凍サイクル停止運転の詳細を説明する。
低元冷凍サイクル停止運転では、電磁弁15を閉じる(ステップS4-1)。これにより、前述のように低元冷媒をカスケードコンデンサ5内に回収および貯留するためのポンプダウン運転が実行される。そして、圧力センサ15aによって測定した吸込圧力P1が前述のように真空状態を防止するための下限値Pmとなるまで低元圧縮機11のポンダウン運転を継続し、吸込圧力P1を下限値Pm以下まで減圧させた後に低元圧縮機11を停止する(ステップS4-2)。
次いで、圧力センサ15bによって測定したカスケードコンデンサ5における低元冷媒の圧力P2がカスケードコンデンサ5の設計圧力Ps未満であるか否かを判定する(ステップS4-3)。例えば、設計圧力Psは、0.3MPaA以上かつ0.4MPaA以下の値であり得る。圧力P2が設計圧力Ps未満でない場合(N:ステップS4-3)、高元モータ21aに流れている電流Iが高元モータ21aの定格電流未満Ir未満であるか否かを判定する(ステップS4-4)。電流Iが定格電流Ir未満である場合(Y:ステップS4-4)、高元圧縮機21の回転速度は増加される(ステップS4-5)。高元圧縮機21の回転速度が増加されると、高元冷凍サイクル20の冷却能力が増大し、カスケードコンデンサ5における低元冷媒の温度が低下し、圧力P2が低下する。従って、圧力P2が設計圧力Ps未満となるように低元冷媒の圧力P2を調整できる。また、電流Iが定格電流Ir未満でない場合(N:ステップS4-4)、定格電流Ir以下での運転とするために高元圧縮機21の回転速度は減少される(ステップS4-6)。
圧力P2が設計圧力Ps未満である場合(Y:ステップS4-3)、設計圧力Psから圧力P2を差し引いた値(Ps-P2)が一定の範囲ΔP未満であるか否かを判定する(ステップS4-7)。例えば、一定の範囲ΔPは、0.05MPaA以上かつ0.1MPaA以下であり得る。設計圧力Psから圧力P2を差し引いた値(Ps-P2)が一定の範囲ΔP未満である場合(Y:ステップS4-7)、高元圧縮機21の回転速度は維持される(ステップS4-8)。即ち、高元冷凍サイクル20の高元蒸発器5bでの冷却能力を維持し、即ちカスケードコンデンサ5における低元冷媒の冷却を維持する。また、設計圧力Psから圧力P2を差し引いた値(Ps-P2)が一定の範囲ΔP未満でない場合(N:ステップS4-7)、高元圧縮機21の回転速度は減少される(ステップS4-6)。高元圧縮機21の回転速度が減少されると、高元冷凍サイクル20の冷却能力が低下し、カスケードコンデンサ5における低元冷媒の温度が上昇し、当該低元冷媒の圧力P2が上昇する。従って、設計圧力Psから圧力P2を差し引いた値(Ps-P2)が一定の範囲ΔP未満となるように低元冷媒の圧力P2を調整できる。
このように、本実施形態では、制御装置30は、低元圧縮機11の停止後、カスケードコンデンサ5内の低元冷媒の圧力P2が設計圧力Psより一定範囲ΔP内で小さくなるように高元圧縮機21の回転速度を制御している。例えば、設計圧力Psが0.3MPaAのとき、カスケードコンデンサ5内の低元冷媒の圧力P2は0.20~0.25MPaAの範囲内となるように制御されてもよい。
本実施形態に係る冷凍装置1によれば、以下の作用効果を奏する。
低元圧縮機11を停止する前にカスケードコンデンサ5内に低元冷媒を回収および貯留できる。カスケードコンデンサ5内の低元冷媒は、高元冷媒との熱交換によって冷却される。これにより、低元圧縮機11の停止中であっても低元冷媒を一か所(カスケードコンデンサ5)で効率的に冷却できる。特に、低元冷媒を別途貯留するための低元受液器および低元受液器を冷却するための構成を追加的に設ける必要がないため、非常に簡易な構成で実現可能である。
また、低元冷媒の圧力P2を設計圧力Psより小さくすることでカスケードコンデンサ5を安全に使用できる。設計圧力Psから圧力P2を差し引いた値(Ps-P2)が一定の範囲ΔP未満となるように高元圧縮機21を運転することで、低元冷媒の過剰冷却または冷却不足を防止でき、必要以上の電力消費を防止できるとともに所望の冷却能力を達成できる。
また、カスケードコンデンサ5がシェルアンドプレート型熱交換器であるため、高性能かつ小型のカスケードコンデンサを実現できる。
図5を参照して、変形例として、カスケードコンデンサ5は、シェルアンドチューブ型熱交換器であってもよい。シェルアンドチューブ型熱交換器は、シェルアンドプレート型熱交換器の複数のプレート5iが複数のチューブ5kに置き換えられたものである。
図示の例では、低元冷媒入口5eがケーシング5dの上部に配置され、低元冷媒出口5fがケーシング5dの下部に配置されている。高元冷媒入口5gはケーシング5dの側面に配置され、高元冷媒出口5hは反対側面に配置されている。また、本変形例では、カスケードコンデンサ5は、ケーシング5d内に複数のチューブ5kを有している。複数のチューブ5kは、高元冷媒入口5gから高元冷媒出口5hまで概略水平に延びている。
高元冷媒は、高元冷媒入口5gから導入され、複数のチューブ5kの内側を通って流れ、高元冷媒出口5hから導出される(細矢印A参照)。低元冷媒は、低元冷媒入口5eから導入され、複数のチューブ5kの外側を通って流れ、低元冷媒出口5fから導出される(太矢印B参照)。本変形例においても、高元冷媒と低元冷媒が混じり合うことなく低元冷媒をケーシング5d内に貯留可能であり、高元冷媒と低元冷媒の流路は仕切られている。従って、カスケードコンデンサ5では、高元冷媒と低元冷媒との間で熱交換が実行され、高元冷媒が加熱され、低元冷媒が冷却される。
上記実施形態および変形例に示すように、カスケードコンデンサ5の態様は特に限定されず、低元冷媒を貯留可能な様々な態様の熱交換器をカスケードコンデンサ5に使用できる。
(第2実施形態)
図6に示す第2実施形態に係る冷凍装置1は、中元冷凍サイクル40を追加的に備えている点で第1実施形態とは異なる。これに関する部分以外は、第1実施形態と実質的に同じである。従って、第1実施形態にて示した部分については説明を省略する場合がある。
本実施形態に係る冷凍装置1は、低元冷凍サイクル10と、高元冷凍サイクル20と、中元冷凍サイクル40とを備えている。低元冷凍サイクル10、高元冷凍サイクル20、および中元冷凍サイクル40は、カスケードコンデンサ5によって熱的に接続されている。
中元冷凍サイクル40では、例えば、HFO(ハイドロフルオロオレフィン)、HFC(ハイドロフルオロカーボン)、またはNH3(アンモニア)を中元冷媒として使用する。本実施形態では、HFOの一種のR1234yfを中元冷媒として使用する。従って、中元冷媒は、高元冷媒と同種(本実施形態では同じ)である。また、中元冷凍サイクル40は、中元圧縮機41と、油回収器42と、中元凝縮器43と、中元膨張弁44と、中元蒸発器5cとをこの順に含む。
カスケードコンデンサ5は、低元凝縮器5aと高元蒸発器5bと中元蒸発器5cを有し、低元冷媒と高元冷媒との間での熱交換および低元冷媒と中元冷媒との間での熱交換を行うとともに液化した低元冷媒を貯留可能に構成されている。カスケードコンデンサ5の構造については詳細を後述する。
本実施形態では、中元圧縮機41は、スクリュ式であり、中元冷媒を圧縮する。中元圧縮機41は駆動源となる中元モータ41aを有し、中元モータ41aにはインバータ41bが電気的に接続されている。従って、中元圧縮機41は、インバータ41bによって回転速度を調整可能である。中元モータ41aには性能が保証される最大電流値である定格電流の値が設定されている。インバータ41bを介して中元モータ41aに流れる電流は、常時測定され、制御装置30に送信され、特に定格電流との大小関係が監視されている。なお、中元圧縮機41は、例えば、スクロール式またはレシプロ式などであってもよい。
中元圧縮機41では、中元冷媒を、吸込口41cから吸い込み、内部で圧縮し、吐出口41dから吐出する。本実施形態では、中元圧縮機41は給油式であり、吐出された元冷媒は油を含んでいる。吐出された元冷媒および油は、油回収器42に送られる。油回収器42では、油が回収される。回収された油は、中元圧縮機41に供給され、循環利用される。油回収器42で油を分離された中元冷媒は、中元凝縮器43に送られる。なお、中元圧縮機41は給油式に限定されず、無給油式であってもよい。
中元圧縮機41は、高元圧縮機21に比べて小さい能力を有している。ここで、「能力」とは、最大モータ出力、最大吐出圧力、または最大吐出量などから設計上規定される圧縮機の性能値である。簡易的には、最大モータ出力、最大吐出圧力、または最大吐出量を圧縮機の「能力」としてもよい。
中元凝縮器43では、中元冷媒が低温の冷却水Wとの熱交換によって冷却されて凝縮する。中元凝縮器43にて凝縮した中元冷媒は、中元膨張弁44を通過して膨張し、カスケードコンデンサ5の中元蒸発器5cに送られる。中元膨張弁44は、圧力調整弁である。
カスケードコンデンサ5の中元蒸発器5cでは、中元冷媒が加熱されて蒸発する。中元蒸発器5cにて蒸発した中元冷媒は、中元圧縮機41に送られる。
図7を参照して、本実施形態では、カスケードコンデンサ5は、シェルアンドチューブ型熱交換器である。
本実施形態では、カスケードコンデンサ5は、ケーシング5d内に複数のチューブ5k,5lを有している。複数のチューブ5kは高元冷媒入口5gから高元冷媒出口5hまで概略水平に延び、複数のチューブ5lは中元冷媒入口5mから中元冷媒出口5nまで水平に延びている。
高元冷媒は、高元冷媒入口5gから導入され、複数のチューブ5kの内側を通って流れ、高元冷媒出口5hから導出される(細矢印A参照)。低元冷媒は、低元冷媒入口5eから導入され、複数のチューブ5k,5lの外側を通って流れ、低元冷媒出口5fから導出される(太矢印B参照)。中元冷媒は、中元冷媒入口5mから導入され、複数のチューブ5lの内側を通って流れ、中元冷媒出口5nから導出される(細矢印C参照)。従って、カスケードコンデンサ5では、高元冷媒と低元冷媒との間で熱交換が実行されるとともに、中元冷媒と低元冷媒との間で熱交換が実行される。具体的には、高元冷媒が加熱され、低元冷媒が冷却される。また、中元冷媒が加熱され、低元冷媒が冷却される。
本実施形態においても電磁弁15が閉じられると、電磁弁15の上流側の配管において徐々に低元冷媒が溜まっていく。そして、電磁弁15からカスケードコンデンサ5までの配管が低元冷媒で満たされると、カスケードコンデンサ5の内部が下から徐々に低元冷媒で満たされる。このように、電磁弁15を閉じることによって、カスケードコンデンサ5内に液化した低元冷媒を回収および貯留できる。なお、カスケードコンデンサ5内において高元冷媒と低元冷媒の流路は互いに仕切られているため、低元冷媒がカスケードコンデンサ5内に貯留した状態でも高元冷媒はカスケードコンデンサ5内を流れることができる。同様に、カスケードコンデンサ5内において中元冷媒と低元冷媒の流路は互いに仕切られているため、低元冷媒がカスケードコンデンサ5内に貯留した状態でも中元冷媒はカスケードコンデンサ5内を流れることができる。
電磁弁15は、低元冷媒出口5fまたは低元冷媒出口5f近傍に配置されてもよく、電磁弁15からカスケードコンデンサ5までの配管距離を短くすることでカスケードコンデンサ5外の配管に貯留する低元冷媒の量を減らしてもよい。これにより、多くの低元冷媒をカスケードコンデンサ5内に回収できる。このとき、カスケードコンデンサ5は、概ね全ての低元冷媒を貯留できる容積を有していてもよい。
本実施形態の冷凍装置1において、中元冷凍サイクル40は、高元冷凍サイクル20を使用すると冷凍装置1の冷却能力が冷却需要に対して過剰となる場合に使用される。従って、本実施形態では、図3の低元冷凍サイクル停止運転(ステップS3-5)の詳細が第1実施形態とは異なっている。
図8を参照して、本実施形態における低元冷凍サイクル停止運転の詳細を説明する。
本実施形態における低元冷凍サイクル停止運転では、電磁弁15を閉じる(ステップS8-1)。そして、圧力センサ15aによって測定した吸込圧力P1が下限値Pmとなるまで低元圧縮機11の運転を継続し、吸込圧力P1が下限値Pm以下となるまで減圧した後に低元圧縮機11を停止する(ステップS8-2)。即ち、第1実施形態と同様に、低元冷媒をカスケードコンデンサ5に回収および貯留するためのポンプダウン運転を実行する。
次いで、圧力センサ15bによって測定したカスケードコンデンサ5における低元冷媒の圧力P2がカスケードコンデンサ5の設計圧力Ps未満であるか否かを判定する(ステップS8-3)。例えば、設計圧力Psは、0.3MPaA以上かつ0.4MPaA以下の値であり得る。圧力P2が設計圧力Ps未満でない場合(N:ステップS8-3)、低元モータ11aに流れている電流Iが低元モータ11aの定格電流Ir未満であるか否かを判定する(ステップS8-4)。電流I1が定格電流Ir未満である場合(Y:ステップS8-4)、高元圧縮機21の回転速度は増加される(ステップS8-5)。電流I1が定格電流Ir未満でない場合(N:ステップS8-4)、高元圧縮機21の回転速度は減少される(ステップS8-6)。
また、圧力P2が設計圧力Ps未満である場合(Y:ステップS8-3)、制御装置30は、設計圧力Psから圧力P2を差し引いた値(Ps-P2)が一定の範囲ΔP未満であるか否かを判定する(ステップS8-7)。例えば、一定の範囲ΔPは、0.05MPaA以上かつ0.1MPaA以下であり得る。設計圧力Psから圧力P2を差し引いた値(Ps-P2)が一定の範囲ΔP未満である場合(Y:ステップS8-7)、高元圧縮機21の回転速度は維持される(ステップS8-8)。設計圧力Psから圧力P2を差し引いた値(Ps-P2)が一定の範囲ΔP未満でない場合(N:ステップS8-7)、高元圧縮機21の回転速度は減少され(ステップS8-6)、高元圧縮機21の回転速度Rが許容最低値Rmに一致しているか否かを判定する(ステップS8-9)。許容最低値Rmは、高元圧縮機21の回転速度調整許容範囲の下限値である。高元圧縮機21の回転速度Rが許容最低値Rmに一致している場合(Y:ステップS8-9)、高元圧縮機21を停止し、中元圧縮機41を起動する(ステップS8-10)。高元圧縮機21の回転速度Rが許容最低値Rmに一致していない場合(N:ステップS8-9)、特段の処理を実行しない。
このように、本実施形態では、制御装置30は、低元圧縮機11の停止後、かつ、高元圧縮機21の回転速度Rが許容最低値Rmに達すると、高元圧縮機21を停止させるとともに中元圧縮機41を起動する。即ち、低元冷凍サイクル10の熱的な接続先を高元冷凍サイクル20から中元冷凍サイクル40に切り替える。
本実施形態の冷凍装置1によれば、冷却対象物Cの冷却需要に応じて高元冷凍サイクル20または中元冷凍サイクル40を選択できるため、冷凍装置1の運転効率を向上できる。即ち、冷却対象物Cの冷却需要が高い場合には高元冷凍サイクル20を使用でき、冷却対象物Cの冷却需要が低い場合には中元冷凍サイクル40を使用できる。
また、冷却対象物Cの冷却需要に応じて高元冷凍サイクル20または中元冷凍サイクル40を自動的に選択できるため、冷凍装置1の運転効率を向上できる。即ち、通常運転では高元冷凍サイクル20を使用し、冷却対象物Cの冷却需要の低下に伴って中元冷凍サイクル40に切り替えて使用できる。
本実施形態では、低元圧縮機11を停止する場合に、中元圧縮機41を起動させることを説明した。例えば、低元圧縮機11および高元圧縮機21が起動している場合に高元圧縮機21の能力が不足してきたときや、低元圧縮機11および高元圧縮機21が起動している場合に冷却対象物Cの冷却需要が低いときに、中元圧縮機41を起動させてもよい。この構成によれば、冷凍装置1の運転効率を向上できる。
以上より、本発明の具体的な実施形態およびその変形例について説明したが、本発明は上記形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。
1 冷凍装置
5 カスケードコンデンサ
5a 低元凝縮器
5b 高元蒸発器
5c 中元蒸発器
5d ケーシング
5e 低元冷媒入口
5f 低元冷媒出口
5g 高元冷媒入口
5h 高元冷媒出口
5i プレート
5j 貫通孔
5k,5l チューブ
5m 中元冷媒入口
5n 中元冷媒出口
10 低元冷凍サイクル
11 低元圧縮機
11a 低元モータ
11b インバータ
11c 吸込口
11d 吐出口
12 油回収器
13 低元膨張弁
14 低元蒸発器
15 電磁弁
15a,15b 圧力センサ
20 高元冷凍サイクル
21 高元圧縮機
21a 高元モータ
21b インバータ
21c 吸込口
21d 吐出口
22 油回収器
23 高元凝縮器
24 高元膨張弁
30 制御装置
40 中元冷凍サイクル
41 中元圧縮機
41a 中元モータ
41b インバータ
41c 吸込口
41d 吐出口
42 油回収器
43 中元凝縮器
44 中元膨張弁

Claims (5)

  1. 低元圧縮機、低元凝縮器、低元膨張弁、低元蒸発器、前記低元凝縮器と前記低元膨張弁との間に配置される電磁弁、および前記低元圧縮機と前記低元凝縮器との間に配置される逆止弁を有し、二酸化炭素を低元冷媒として用いて循環させ、前記低元蒸発器にて冷却対象物を冷却する低元冷凍サイクルと、
    高元圧縮機、高元凝縮器、高元膨張弁、および高元蒸発器を有し、高元冷媒を循環させる高元冷凍サイクルと、
    前記低元凝縮器と前記高元蒸発器とを有し、前記低元冷媒と前記高元冷媒との熱交換を行うとともに液化した前記低元冷媒を貯留可能なカスケードコンデンサと、
    前記低元冷凍サイクルにおいて前記低元圧縮機の吸込圧力を測定する圧力センサと、
    前記低元冷凍サイクルにおける前記冷却対象物の冷却が不要となった場合に前記電磁弁を閉じることによって前記カスケードコンデンサ内に液化した前記低元冷媒を回収および貯留し、前記圧力センサによって測定した前記吸込圧力が下限値以下になると前記低元圧縮機を停止する制御装置と
    を備え
    中元圧縮機、中元凝縮器、中元膨張弁、および中元蒸発器を有し、中元冷媒を循環させる中元冷凍サイクルをさらに備え、
    前記カスケードコンデンサは、前記中元蒸発器をさらに有し、前記低元冷媒と前記中元冷媒との熱交換を行い、
    前記中元圧縮機は、前記高元圧縮機に比べて小さい能力を有する、冷凍装置。
  2. 前記カスケードコンデンサには設計圧力が規定されており、
    前記高元圧縮機は、回転速度制御可能であり、
    前記制御装置は、前記低元圧縮機の停止後、前記カスケードコンデンサ内の前記低元冷媒の圧力が前記設計圧力より一定範囲内で小さくなるように前記高元圧縮機の回転速度を制御する、請求項1に記載の冷凍装置。
  3. 前記設計圧力は、0.3MPaA以上かつ0.4MPaA以下の値であり、
    前記一定範囲は、0.05MPaA以上かつ0.1MPaA以下である、請求項2に記載の冷凍装置。
  4. 前記制御装置は、前記低元圧縮機の停止後、かつ、前記高元圧縮機の回転速度が許容最低値に達すると、前記高元圧縮機を停止させるとともに前記中元圧縮機を起動する、請求項1から3のいずれか1項に記載の冷凍装置。
  5. 前記カスケードコンデンサは、シェルアンドプレート型熱交換器である、請求項1から3のいずれか1項に記載の冷凍装置。
JP2022143973A 2022-09-09 2022-09-09 冷凍装置 Active JP7299395B1 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022143973A JP7299395B1 (ja) 2022-09-09 2022-09-09 冷凍装置
PCT/JP2022/043580 WO2024053121A1 (ja) 2022-09-09 2022-11-25 冷凍装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022143973A JP7299395B1 (ja) 2022-09-09 2022-09-09 冷凍装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP7299395B1 true JP7299395B1 (ja) 2023-06-27
JP2024039427A JP2024039427A (ja) 2024-03-22

Family

ID=86900656

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022143973A Active JP7299395B1 (ja) 2022-09-09 2022-09-09 冷凍装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7299395B1 (ja)
WO (1) WO2024053121A1 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001041599A (ja) 1999-07-30 2001-02-16 Daikin Ind Ltd 冷凍装置
JP2008175521A (ja) 2006-12-20 2008-07-31 Mayekawa Mfg Co Ltd 空調設備及びその施工方法
JP5323023B2 (ja) 2010-10-19 2013-10-23 三菱電機株式会社 冷凍装置
WO2016147305A1 (ja) 2015-03-16 2016-09-22 三菱電機株式会社 空調給湯複合システム
WO2022044168A1 (ja) 2020-08-26 2022-03-03 三菱電機株式会社 冷凍装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001041599A (ja) 1999-07-30 2001-02-16 Daikin Ind Ltd 冷凍装置
JP2008175521A (ja) 2006-12-20 2008-07-31 Mayekawa Mfg Co Ltd 空調設備及びその施工方法
JP5323023B2 (ja) 2010-10-19 2013-10-23 三菱電機株式会社 冷凍装置
WO2016147305A1 (ja) 2015-03-16 2016-09-22 三菱電機株式会社 空調給湯複合システム
WO2022044168A1 (ja) 2020-08-26 2022-03-03 三菱電機株式会社 冷凍装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2024039427A (ja) 2024-03-22
WO2024053121A1 (ja) 2024-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6852642B2 (ja) ヒートポンプサイクル
US6698234B2 (en) Method for increasing efficiency of a vapor compression system by evaporator heating
JP4053283B2 (ja) 超臨界蒸気圧縮システムおよび超臨界蒸気圧縮システムを循環する冷媒の高圧成分の圧力を調整する装置
US6658888B2 (en) Method for increasing efficiency of a vapor compression system by compressor cooling
US5328344A (en) Enclosed type rotary compressor
US7726151B2 (en) Variable cooling load refrigeration cycle
JP2002168532A (ja) 超臨界蒸気圧縮システム、および超臨界蒸気圧縮システム内部を循環する冷媒の高圧成分における圧力を調整する装置
JP2006527836A (ja) 蒸気圧縮システムの超臨界圧力調整
JP5323023B2 (ja) 冷凍装置
JP6359095B2 (ja) 冷凍装置
JP3983520B2 (ja) 超臨界蒸気圧縮システムおよび超臨界蒸気圧縮システムを循環する冷媒の高圧成分の圧力を調整する吸入ライン熱交換器
JP2006517643A (ja) 蒸気圧縮システムの超臨界圧力調整
JP7299395B1 (ja) 冷凍装置
WO2002025179A1 (en) Refrigeration cycle
WO2023109130A1 (zh) 多级压缩机及空调机组
CN112534196A (zh) 用于控制处于减小的吸入压力下的蒸气压缩***的方法
CN212367813U (zh) 一种电子设备的散热装置
JP2016176617A (ja) 冷却装置
JP2005098635A (ja) 冷凍サイクル
JP2008531969A (ja) エコノマイザを備えた遷臨界運転のための冷却装置
JP2005049073A (ja) 流体冷却装置
KR100403017B1 (ko) 히트펌프의 인버터 냉각장치와 냉각방법
WO2022180821A1 (ja) 冷凍サイクル装置
JP2001116373A (ja) 空気調和機
US20050284166A1 (en) Apparatus to use vapor compression refrigeration in a mobile computing device

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221209

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20221209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230308

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230606

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230615

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7299395

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151