JP7297949B2 - 超音波プローブ及び処置システム - Google Patents

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Description

本発明は、超音波処置具に用いられる超音波プローブ及び処置システムに関する。
従来、超音波プローブを備えた超音波処置具によって膝関節などの骨に骨孔をあけることが知られている。
特許文献1には、超音波プローブの軸線方向の先端側に設けられた矩形状の先端処置部に段差を有する超音波処置具が開示されている。この超音波処置具では、超音波振動させた超音波プローブの先端処置部によって振動方向に骨を切削して骨孔をあけていく。
国際公開第2019/008712号
しかしながら、特許文献1に開示された超音波処置具は、一方向に骨の切削を行うものであり、前記振動方向への切削と、前記振動方向と直交する方向への切削とを途切れなく行うことについては想定されておらず、複数方向への切削ができなかった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、振動方向への切削と前記振動方向と直交する方向への切削とを途切れなく行うことができる超音波プローブ及び処置システムを提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る超音波プローブは、入力された振動エネルギーを伝達する伝達部の先端に形成され、所定の振幅によって振動することにより、処置対象物を切削処置する処置部を有し、前記処置部は、前記処置対象物に対向する第1の打面と、前記第1の打面から軸線方向の基端側に離れた位置にて、前記処置対象物に対向する第2の打面と、前記軸線方向にて前記第1の打面及び前記第2の打面を繋ぐ、前記軸線方向に所定の長さを有する第1の側面と、を有し、前記第1の側面の長さは、前記入力された振動エネルギーによる前記処置部の振動振幅以下である。
また、本発明に係る超音波プローブは、上記の発明において、前記第1の側面が凹んでいる。
また、本発明に係る超音波プローブは、上記の発明において、前記第1の側面と前記第2の打面とのなす角が90度である。
また、本発明に係る超音波プローブは、上記の発明において、前記処置部は、前記第2の打面の縁から前記軸線方向の基端側に延在して設けられ、前記軸線方向に前記第1の側面とは異なる長さを有する第2の側面を有する。
また、本発明に係る超音波プローブは、上記の発明において、前記第2の側面の前記軸線方向の長さは、200[μm]以上である。
また、本発明に係る処置システムは、上記の発明の超音波プローブと、前記超音波プローブに供給する前記振動エネルギーを制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、駆動モードを切り替える指示を行う切り替え指示部と、前記切り替え指示部からの指示に応じて、振幅の異なる超音波振動を生じる前記振動エネルギーを供給するエネルギー供給部と、を有する。
本発明に係る超音波プローブ及び処置システムにおいては、振動方向への切削と、前記振動方向と直交する方向への切削とを途切れなく行うことができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態に係る超音波処置具のシステム構成例を示す図である。 図2は、実施の形態に係る超音波処置具を備えた処置システムの構成例を示す図である。 図3Aは、実施の形態に係る超音波プローブの先端処置部を斜め上方向から見た外観形状を示す図である。 図3Bは、実施の形態に係る超音波プローブの先端処置部を軸線方向と直交する方向から見た側面図である。 図3Cは、実施の形態に係る超音波プローブの先端処置部を軸線方向の先端側から見た正面図である。 図4は、図3C中のM-M断面での先端処置部の断面図である。 図5Aは、処置対象部位に対する縦切削時に、超音波振動によって軸線方向の先端側へ先端処置部が最も押し出された状態を示した図である。 図5Bは、図5Aの状態から、超音波振動によって軸線方向の基端側に最も引き戻された先端処置部が、処置対象部位から離間した状態を示した図である。 図5Cは、図5Bの状態から、先端処置部を横に移動させた状態を示した図である。 図5Dは、図5Cの状態から、超音波振動によって軸線方向の先端側に最も押し出された先端処置部が、処置対象部位を新たに穿孔している状態を示した図である。 図6Aは、処置対象部位に長孔をあける際の先端処置部の動きを示した図である。 図6Bは、図6Aにおける矢視Pでの処置対象部位にあけた長孔を示した図である。 図7は、先端処置部における側面と打面とのなす角が鋭角の場合を示した図である。 図8は、先端処置部における側面の一部分が軸線方向と直交する方向に凹んでいる場合を示した図である。 図9は、先端処置部における第1の側面と第2の側面との軸線方向の長さを異ならせた場合を示した図である。 図10Aは、先端処置部を超音波振動させる際の振幅の制御の第1の例を示した図である。 図10Bは、先端処置部を超音波振動させる際の振幅の制御の第2の例を示した図である。 図10Cは、先端処置部を超音波振動させる際の振幅の制御の第3の例を示した図である。 図11Aは、実施の形態2に係る超音波プローブの先端処置部を軸線方向と直交する方向から見た側面図である。 図11Bは、処置対象部位に対して先端処置部を前進させて切削している状態を示した図である。 図11Cは、処置対象部位に対して先端処置部を前後させて切削している状態を示した図である。 図12Aは、実施の形態3に係る超音波プローブの先端側を示した斜視図である。 図12Bは、実施の形態3に係る超音波プローブの先端処置部を軸線方向の先端側から見た図である。 図13Aは、実施の形態4に係る超音波プローブの先端側を示した斜視図である。 図13Bは、実施の形態4に係る超音波プローブの先端処置部を軸線方向の先端側から見た図である。 図14Aは、実施の形態5に係る超音波プローブの先端側を示した斜視図である。 図14Bは、実施の形態5に係る超音波プローブの先端処置部を軸線方向の先端側から見た図である。 図15Aは、実施の形態6に係る超音波プローブの先端側を示した斜視図である。 図15Bは、実施の形態6に係る超音波プローブの先端処置部を軸線方向の先端側から見た図である。 図16は、実施の形態7に係る超音波プローブを軸線方向に沿って切断した断面図である。
(実施の形態1)
以下に、本発明に係る超音波プローブを備えた超音波処置具を有する処置システムの実施の形態1について説明する。なお、本実施の形態により本発明が限定されるものではない。
図1は、実施の形態1に係る超音波処置具システム1を示した図である。実施の形態1に超音波処置具システム1は、主として、超音波処置具2と、制御装置3と、超音波振動のオンオフを指示するフットスイッチ4と、によって構成されている。超音波処置具2と制御装置3とは、ケーブル19により接続され、駆動電力の供給や制御信号の通信が行われる。制御装置3の前面18には、ケーブル19と接続するための複数のコネクタ20と、各種の操作スイッチ21と、処置に必要な情報を表示する表示画面22とが設けられている。操作スイッチ21は、例えば、超音波処置具2の駆動モードを切り替える指示を行う切り替え指示部として機能する。
超音波処置具2は、デバイス本体11と、超音波プローブ14とによって構成されている。デバイス本体11は、把持可能な径で筒形状を成し、超音波プローブ14が貫通して配置されたハウジング11aと、ハウジング11aに着脱可能な超音波発生部である超音波振動子ユニット11bとによって構成されている。超音波振動子ユニット11bは、内部に、圧電体等の超音波振動素子からなる超音波発生部12、及び、超音波を効率よく伝達するホーン13が収容されている。ハウジング11aに超音波振動子ユニット11bが装着された状態においては、超音波プローブ14の基端側とホーン13の先端側とが音響的に接続され、超音波発生部12によって発生された超音波振動が、超音波プローブ14の後述する先端処置部15まで伝達される。ハウジング11aの上面には、超音波振動のオンオフを術者の指操作により指示する操作スイッチ17が設けられている。フットスイッチ4は、超音波振動のオンオフを術者の足操作によって指示する機能を有している。
超音波プローブ14は、超音波振動を伝達する細長い棒状の軸部材(プローブ本体)であって、金属材料、例えば、チタン合金等により形成されている。超音波プローブ14の基端部は、超音波発生部12から供給された振動エネルギー(超音波振動)が入力される振動入力部である。超音波プローブ14の先端には、所定の振幅にて振動することによって処置対象物である骨を切削処置する先端処置部15が形成されている。超音波プローブ14の基端部と先端処置部15とは、前記基端部に入力された振動エネルギー(超音波振動)を先端処置部15に伝達する伝達部であるプローブ本体によって接続されている。
超音波プローブ14は、ハウジング11aから任意の長さまでシース16に覆われている。シース16は、超音波プローブ14に対して密着しておらず、超音波振動を減衰させないように、超音波プローブ14との間に僅かな隙間が設けられている。シース16は、ハウジング11aの先端側であって超音波振動の節位置にて固定されている。
図2は、実施の形態1に係る処置システム10の構成を示したブロック図である。実施の形態1に係る処置システム10は、大腿骨などの処置対象物における処置対象部位100に骨孔をあける処置を行うものであって、超音波処置具システム1と、内視鏡システム30とによって構成されている。超音波処置具システム1は、前述したように、超音波処置具2と、制御装置3と、フットスイッチ4とを備えている。
内視鏡システム30は、内視鏡の一種である硬性鏡からなる関節鏡31と、照明光の光源として、可視光の照明光を照射する光源32と、内視鏡システム30の全体を制御する制御部33と、キーボードやタッチパネル等の入力部34と、撮影された処置状況を含む処置情報を表示する表示部35と、処置対象部位100を含む周辺に生理食塩水を送水、排水または灌流する送水排水部36と、によって構成されている。本実施の形態では、送水排水部36が関節鏡31を通じて処置対象部位100を含む周辺に生理食塩水を送水及び排水する構成であるが、超音波処置具2から生理食塩水等を含む灌流液を送水及び排水する構成であってもよい。
ここで、超音波処置具2を用いて処置対象部位100に骨孔110(図5参照)をあける際に、海綿骨のセル構造を破砕していく場合には、海綿骨のセル構造のセル幅よりも超音波振動の振幅が大きくなると、破砕よりもセル構造を破壊してしまうことが多くなる。そのため、超音波処置具2を用いて処置対象部位100に骨孔110をあける際には、超音波振動の振幅を200[μm]以下にすることが望ましい。
次に、超音波プローブ14の先端処置部15の構造について説明する。図3Aは、実施の形態に係る超音波プローブ14の先端処置部15を斜め上方向から見た外観形状を示す図である。なお、図3A、図3B、及び図3Cにおいて、矢印Zは軸線方向であって、Z1は先端側を示し、Z2は基端側を示している。また、図3A、図3B、及び図3Cにおいて、矢印Xは軸線方向Zと直交する第1の直交方向であって、X1は一方側を示し、X2は他方側を示している。また、図3A、図3B、及び図3Cにおいて、矢印Yは軸線方向Z及び第1の直交方向Xと直交する第2の直交方向であって、Y1は一方側を示し、Y2は他方側を示している。
図3Bは、実施の形態に係る超音波プローブ14の先端処置部15を軸線方向Zと直交する方向から見た側面図である。図3Cは、実施の形態に係る超音波プローブ14の先端処置部15を軸線方向Zの先端側Z1から見た正面図である。
図3A、図3B及び図3Cに示すように、本実施の形態の先端処置部15は、略四角錐形状であって、底面が超音波プローブ14のプローブ本体と接続されており、4つの側面にはそれぞれ階段状に段差が設けられている。
実施の形態1に係る先端処置部15は、軸線方向Zの先端側Z1に凸となる打面部50を有している。打面部50は、軸線方向Zの先端側Z1に面した打面51a~打面51iと、打面51a~打面51iの縁から軸線方向Zの基端側Z2に延在する側面52a~側面52hと、を有している。そして、これら打面51a~打面51i及び側面52a~側面52hによって、打面部50の外周面には、階段状の段差が形成されている。また、打面51aは、先端処置部15における先端面であって、四角形状の平面を成して設けられている。
なお、以下の説明において、打面51a~打面51iを特に区別しないときには、単に打面51ともいう。また、側面52a~側面52hを特に区別しないときには、単に側面52ともいう。
ここで、打面部50では、軸線方向Zにて前後する打面51同士を側面52によって繋いでおり、軸線方向Zの先端側Z1に位置する打面51を第1の打面とし、軸線方向Zの基端側Z2に位置する打面51を第2の打面と定義する。例えば、打面部50において、軸線方向Zにて前後する打面51aと打面51bとでは、軸線方向Zの先端側Z1に位置する打面51aが第1の打面であり、軸線方向Zの基端側Z2に位置する打面51bが第2の打面である。そして、打面部50では、側面52と第2の打面とのなす角が90度になっている。また、打面部50では、第1の打面と第2の打面とを繋ぐ側面52を第1の側面と定義する。例えば、打面51aと打面51bとを繋ぐ側面52aが、第1の側面である。
図4は、図3C中のM-M断面での先端処置部の断面図である。なお、図4には、先端処置部15における軸線方向Zの先端側Z1の一部分のみを示している。また、図4中、「h」は、先端処置部15における打面部50の側面52の軸線方向Zの長さ、言い換えれば、軸線方向Zにて前後する打面同士の段差の高さである。
実施の形態1では、先端処置部15における打面部50の軸線方向Zにて前後する打面同士を繋ぐ側面52の軸線方向Zの長さhを、0<h≦200[μm]、より好ましくは、50[μm]≦h≦200[μm]としている。
先端処置部15は、超音波振動によって軸線方向Zに振動し、打面部50の打面51a~打面51iを処置対象部位100に繰り返し打ち付けることにより、処置対象部位100を切削する機能を有している。
図5Aに示すように、先端処置部15によって処置対象部位100を切削すると、打面部50の打面51によって、骨孔110の内面が打面部50の外周面に沿った階段状に切削される。そのため、階段状に切削された骨孔110の内面に形成された段差Hは、打面部50の外周面に形成された段差の高さ(側面52の軸線方向Zの長さh)と同じになる。そして、図5Aに示すように、超音波振動によって軸線方向Zの先端側Z1に先端処置部15が最も押し出された状態では、骨孔110の内面と先端処置部15とが接触している。
なお、図5A中の「A」は、超音波振動によって先端処置部15が軸線方向Zに振動したときの振幅である。また、振幅Aは、超音波振動によって先端処置部15が、軸線方向Zの先端側Z1に最も押し出されたときの先端位置と、軸線方向Zの基端側Z2に最も引き戻された位置と、の間の軸線方向Zの距離に相当する。そして、実施の形態1では、先端処置部15における打面部50の外周面に形成された段差の高さ(側面52の軸線方向Zの長さ)が、振幅A以下となるようにしている。例えば、先端処置部15が軸線方向Zに振動したときの振幅Aを30[μm]としたときに、側面52の軸線方向Zの長さhを15[μm]の長さにする。また、振幅Aを60[μm]としたときに、長さhを40[μm]の長さにする。さらに、振幅Aを120[μm]としたとき、長さhを90[μm]の長さにするなど、切削に応じて、先端処置部15が軸線方向Zに振動したときの振幅Aと、側面52の軸線方向Zの長さhとを設計すればよい。以下の実施形態においても、同様な考えに基づいて、振幅Aに対する側面52の長さhを決めることができる。
図5Bに示すように、図5Aの状態から、超音波振動によって先端処置部15が、軸線方向Zの基端側Z2に最も引き戻された状態では、打面部50の打面51及び側面52が骨孔110の内面と接触しなくなる。この際、骨孔110の内面と先端処置部15との間には、打面部50の打面51が骨孔110の内面に形成され段差を乗り越えて、先端処置部15が軸線方向Zと直交する方向に移動可能な隙間が形成される。よって、本実施の形態では、図5Cに示すように、超音波振動によって先端処置部15が、軸線方向Zの基端側Z2に最も引き戻された状態のときに、先端処置部15を軸線方向Zと直交する方向に骨孔110内にて移動させることができる。そして、図5Cの状態から、図5Dに示すように、超音波振動によって先端処置部15が、軸線方向Zの先端側Z1に押し出されることにより、先端処置部15における打面部50の打面51によって骨孔110の内面がさらに切削される。
このように、本実施の形態では、図6Aに示すように、処置対象部位100に対して先端処置部15の軸線方向Z(振動方向)の切削である縦切削と、先端処置部15の軸線方向Z(振動方向)と直交する方向の切削である横切削とを、途切れなく行うことができる。これにより、図6Bに示したような長孔形状の骨孔110を処置対象部位100にあける際に、術者の超音波処置具2の操作性を向上させることができる。
なお、実施の形態1の先端処置部15においては、図4に示したような、打面部50の側面52と第2の打面とのなす角が90度に限定されるものではない。例えば、図7に示すように、側面52と第2の打面とのなす角θが、90度よりも小さくてもよい。言い換えれば、側面52が、軸線方向Zに対して先端側Z1(第1の打面側)から基端側Z2(第2の打面側)に向かって下り勾配にて傾斜していてもよい。
また、実施の形態1の先端処置部15においては、図8に示すように、打面部50の側面52の一部分が、軸線方向Zと直交する方向に凹んでいてもよい。例えば、打面部50において、第1の打面である打面51aと第2の打面である打面51bとを軸線方向Zにて繋ぐ側面52aの一部分が、軸線方向Zと直交する方向に凹んでいてもよい。具体的には、側面52aが、第1の打面である打面51aと繋がった側面部521aと、第2の打面である打面51bと繋がった側面部522aとに、軸線方向Zにて区分けされており、側面部522aを側面部521aよりも第1の直交方向Xにて内側に設けてもよい。また、側面52b~52dも同様に、側面部522b~522dを側面部521b~521dよりも第1の直交方向Xにて内側に設けてもよい。
また、実施の形態1の先端処置部15においては、図9に示すように、打面部50の軸線方向Zにて前後する側面52同士の軸線方向Zの長さを異ならせてもよい。例えば、打面51aと打面51bとを繋ぐ第1の側面である側面52aの軸線方向Zの長さhに対して、打面51bと打面51cとを繋ぐ第2の側面である側面52bの軸線方向Zの長さhを、h<hの関係を満たすようにしてもよい。この際には、例えば、0<h≦200[μm]とし、h>200[μm]とすることができる。
図10Aは、先端処置部15を超音波振動させる際の振幅の制御の第1の例を示した図である。図10Aでは、超音波処置具2によって処置対象部位100に骨孔110をあける際に、先端処置部15における打面部50の側面52の軸線方向Zの長さh(段差の高さ)よりも大きい振幅Aだけによって、先端処置部15を超音波振動させる。
図10Bは、先端処置部を超音波振動させる際の振幅の制御の第2の例を示した図である。図10Bでは、超音波処置具2によって処置対象部位100に骨孔110をあける際に、先端処置部15における打面部50の側面52の軸線方向Zの長さh(段差の高さ)よりも大きい振幅Aと、前記長さh(段差の高さ)よりも小さい振幅Aとを、選択的に切り替えて、先端処置部15を超音波振動させる場合を示している。図10Bにおいては、振幅A1にて超音波振動させる駆動モードと、振幅A2にて超音波振動させる駆動モードとを、制御装置3の操作スイッチ21を術者が操作することによって切り替えている。
超音波処置具2によって処置対象部位100に骨孔110をあける際に、振幅Aにて先端処置部15を超音波振動させているときには、骨孔110の内面に形成された段差を打面51が乗り越えられるため、骨孔110内にて先端処置部15を、第1の直交方向Xや第2の直交方向Yなどの軸線方向Zと直交する方向に移動させて横切削を行うことができる。また、超音波振動の振幅を振幅Aから振幅Aに切り替えることにより、骨孔110の内面に形成された段差を打面51が乗り越えられず、骨孔110内にて先端処置部15を、第1の直交方向Xや第2の直交方向Yなどの軸線方向Zと直交する方向に移動させて横切削を行うことができなくなる。一方、振幅Aにて先端処置部15を超音波振動させることにより、振幅Aにて先端処置部15を超音波振動させる場合よりも、縦切削での直進性が良くなるため、縦切削の加工性を向上させることができる。
そのため、実施の形態1に係る超音波処置具2では、例えば、次のようにして処置対象部位100に骨孔110をあけることができる。まず、振幅Aにて超音波振動させた先端処置部15によって、図6Aに示したように横切削を行い、一定の深さの長孔形状の骨孔110を処置対象部位100にあける。その後、超音波振動の振幅を振幅Aから振幅Aに切り替えて、先端処置部15を軸線方向Zに移動させて縦切削により骨孔110を所望の深さまでさらに深く掘っていく。そして、所望の深さまで掘った後、超音波振動の振幅を振幅Aから振幅Aに切り替えて、骨孔110の長手方向にわたって、骨孔110の深さが前記所望の深さとなるように、骨孔110内にて先端処置部15を前記長手方向に移動させて横切削を行う。これにより、前記長さh(段差の高さ)よりも大きい振幅Aだけによって、先端処置部15を超音波振動させる場合よりも、処置対象部位100に対して骨孔110を深く掘るために要する時間を短くすることができ、ひいては処置に要する時間の短縮化を図ることができる。
また、超音波処置具2によって処置対象部位100に骨孔110をあける際に、先端処置部15における打面部50の側面52の軸線方向の長さh(段差の高さ)よりも大きい振幅Aと、前記長さh(段差の高さ)よりも小さい振幅Aとを、選択的に切り替える超音波振動の振幅として、振幅Aと振幅Aとの2水準に限るものではない。例えば、図10Cに示すように、超音波振動の振幅は、振幅Aと振幅Aとに、振幅Aよりも小さい振幅Aをさらに加えた、3水準の振幅から選択的に切り替えてもよい。この際、超音波振動の振幅の切り替えは、例えば、振幅A,A,Aにてそれぞれ超音波振動させる各駆動モードを、制御装置3の操作スイッチ21を術者が操作することによって切り替えて、振幅Aと振幅Aと振幅Aとを段階的に切り替えてもよいし、振幅Aと振幅Aとの間、または、振幅Aと振幅Aとの間にて切り替えてもよい。
(実施の形態2)
以下に、本発明に係る超音波プローブを備えた超音波処置具を有する処置システムの実施の形態2について説明する。なお、実施の形態2において、実施の形態1と共通する部分の説明は適宜省略する。
図11Aは、実施の形態2に係る超音波プローブ14の先端処置部15を軸線方向Zと直交する方向から見た側面図である。図11Bは、処置対象部位100に対して先端処置部15を前進させて切削している状態を示した図である。図11Cは、処置対象部位100に対して先端処置部15を前後させて切削している状態を示した図である。
実施の形態2に係る先端処置部15は、軸線方向Zの先端側Z1に凸となる先端側打面部150と、軸線方向Zの基端側Z2に凸となる基端側打面部155とを有しており、先端側打面部150と基端側打面部155とが軸線方向Zにて繋がって設けられている。
先端側打面部150は、それぞれが軸線方向Zの先端側Z1に面した打面151a~打面151iと、それぞれが軸線方向Zと直交する方向に面しており、軸線方向Zにて前後する2つの打面同士をそれぞれ繋ぐ側面152a~側面152iと、を有している。そして、これら打面151a~打面151i及び側面152a~側面152iによって、先端側打面部150の外周面には、階段状の段差が形成されている。また、打面151aは、先端処置部15における先端面であって、四角形状の平面を成して設けられている。
なお、以下の説明において、打面151a~打面151iを特に区別しないときには、単に打面151ともいう。また、側面152a~側面152iを特に区別しないときには、単に側面152ともいう。
ここで、先端側打面部150では、軸線方向Zにて前後する打面同士のうち、軸線方向Zの先端側Z1に位置する打面151を第1の打面とし、軸線方向Zの基端側Z2に位置する打面151を第2の打面と定義する。例えば、先端側打面部150において、軸線方向Zにて前後する打面151aと打面151bとでは、軸線方向Zの先端側Z1に位置する打面151aが第1の打面であり、軸線方向Zの基端側Z2に位置する打面151bが第2の打面である。また、先端側打面部150において、軸線方向Zにて前後する打面151bと打面151cとでは、軸線方向Zの先端側Z1に位置する打面151bが第1の打面であり、軸線方向Zの基端側Z2に位置する打面151cが第2の打面である。そして、先端側打面部150では、側面152と第2の打面とのなす角が90度になっている。なお、前記なす角としては、90度より小さくてもよい。また、側面152の一部分が軸線方向Zと直交する方向に凹んでいてもよい。
基端側打面部155は、それぞれが軸線方向Zの基端側Z2に面した打面156a~打面156fと、それぞれが軸線方向Zと直交する方向に面しており、軸線方向Zにて前後する2つの打面同士をそれぞれ繋ぐ側面157a~側面157eと、を有している。そして、これら打面156a~打面156f及び側面157a~側面157eによって、基端側打面部155の外周面には、階段状の段差が形成されている。また、打面156aは、先端処置部15における基端面であって、四角形状の平面を成して設けられている。そして、打面156aに、超音波プローブ14のプローブ本体が接続されている。
なお、以下の説明において、打面156a~打面156fを特に区別しないときには、単に打面156ともいう。また、側面157a~側面157eを特に区別しないときには、単に側面157ともいう。
ここで、基端側打面部155では、軸線方向Zにて前後する打面同士のうち、軸線方向Zの基端側Z2に位置する打面156を第1の打面とし、軸線方向Zの先端側Z1に位置する打面156を第2の打面と定義する。例えば、基端側打面部155において、軸線方向Zにて前後する打面156aと打面156bとでは、軸線方向Zの基端側Z2に位置する打面156aが第1の打面であり、軸線方向Zの先端側Z1に位置する打面156bが第2の打面である。また、基端側打面部155において、軸線方向Zにて前後する打面156bと打面156cとでは、軸線方向Zの基端側Z2に位置する打面156bが第1の打面であり、軸線方向Zの先端側Z1に位置する打面156cが第2の打面である。そして、基端側打面部155では、側面157と第2の打面とのなす角が90度になっている。なお、前記なす角としては、90度より小さくてもよい。また、側面157の一部分が軸線方向Zと直交する方向に凹んでいてもよい。
また、先端側打面部150の打面151iと、基端側打面部155の打面156fとは、軸線方向Zに沿った側面152iによって繋がっている。
実施の形態2の先端処置部15では、先端側打面部150の外周面に形成された段差の高さ(側面152の軸線方向Zの長さ)と、基端側打面部155の外周面に形成された段差の高さ(側面157の軸線方向Zの長さ)とが、先端処置部15を超音波振動させる際の振幅A以下となるようにしている。
これにより、超音波処置具2によって処置対象部位100に骨孔110をあける際に、振幅Aにて先端処置部15を超音波振動させているときには、骨孔110の内面に形成された段差を、先端側打面部150の打面151または基端側打面部155の打面156が乗り越えられるため、骨孔110内にて先端処置部15を、第1の直交方向Xや第2の直交方向Yなどの軸線方向Zと直交する方向に移動させて横切削を行うことができる。よって、長孔形状の骨孔110を処置対象部位100にあける際に、術者の超音波処置具2の操作性を向上させることができる。
実施の形態2に係る先端処置部15では、超音波振動によって先端処置部15が軸線方向Zの先端側Z1へ押しだされたときに、先端側打面部150の打面151を処置対象部位100に打ち付けて、処置対象部位100を切削することができる。また、超音波振動によって先端処置部15が軸線方向Zの基端側Z2へ引き戻されたときに、基端側打面部155の打面156を処置対象部位100に打ち付けて、処置対象部位100を切削することができる。
また、実施の形態2に係る超音波処置具2を用いて処置対象部位100に骨孔110をあけるときには、例えば、図11Aに示すように、処置対象部位100の表面に対して先端処置部15の軸線を傾けた状態にて、処置対象部位100の切削を行うことが可能である。すなわち、図11Bに示すように、超音波振動している先端処置部15を骨孔110内にて前進させて、先端側打面部150によって処置対象部位100を切削することができる。なお、この際、先端処置部15は、軸線方向Zだけではなく、軸線方向Zと直交する方向にも押し付けられる。
また、実施の形態2に係る超音波処置具2では、図11Cに示すように、超音波振動している先端処置部15を骨孔110内にて後進させて、先端側打面部150と基端側打面部155とにより、処置対象部位100に対して切削を行うことができる。これにより、長孔形状の骨孔110を処置対象部位100にあける際に、術者の超音波処置具2の操作性を向上させることができる。
(実施の形態3)
以下に、本発明に係る超音波プローブを備えた超音波処置具を有する処置システムの実施の形態3について説明する。なお、実施の形態3において、実施の形態1と共通する部分の説明は適宜省略する。
図12Aは、実施の形態3に係る超音波プローブ14の先端側Z1を示した斜視図である。図12Bは、実施の形態3に係る超音波プローブ14の先端処置部15を軸線方向Zの先端側Z1から見た図である。
図12Aに示すように、実施の形態3の超音波プローブ14では、先端処置部15の軸線Cまわりの半分に設けられた打面部50と、先端処置部15の軸線まわりの残りの半分に設けられた側面部60とを有している。
打面部50は、打面51a~打面51jと側面52a~側面52hとによって階段状に形成されており、軸線方向Zにて前後する第1の打面と第2の打面とを繋ぐ側面の長さ(段差の高さ)が超音波振動の振幅A以下である。そのため、振幅Aにて超音波振動して骨孔110を切削中の先端処置部15は、図12B中の矢印で示すように、軸線方向Zと直交する方向において、第1の直交方向Xの一方側X1などの打面部50が設けられた側に移動することができる。これに対して、振幅Aにて超音波振動して骨孔110を切削中の先端処置部15は、側面部60が設けられた第1の直交方向Xの他方側X2への移動ができず、先端処置部15の移動方向が制限されている。これにより、振幅Aにて超音波振動している先端処置部15が、骨孔110内での切削中に意図しない向きへ移動することを抑制することができる。
また、実施の形態3の先端処置部15では、第1の直交方向Xの他方側X2に設けた側面部60を、骨孔110の内面に沿わせることによって、振動方向への切削での直進性を向上させることができる。
(実施の形態4)
以下に、本発明に係る超音波プローブを備えた超音波処置具を有する処置システムの実施の形態4について説明する。なお、実施の形態4において、実施の形態1と共通する部分の説明は適宜省略する。
図13Aは、実施の形態4に係る超音波プローブ14の先端側Z1を示した斜視図である。図13Bは、実施の形態4に係る超音波プローブ14の先端処置部15を軸線方向Zの先端側Z1から見た図である。
実施の形態4の先端処置部15は、図13A及び図13Bに示すように、第1の直交方向Xに、軸線Cを中心にして対称な段差を有する第1の打面部501及び第2の打面部502からなる打面部50が設けられている。また、実施の形態4の先端処置部15には、第2の直交方向Yの一方側Y1及び他方側Y2に、それぞれ平面に形成された側面部61,62が設けられている。
第1の打面部501は、打面51a~打面51e1と側面52a1~側面52d1とによって階段状に形成されており、軸線方向Zにて前後する第1の打面と第2の打面とを繋ぐ側面の長さ(段差の高さ)が超音波振動の振幅A以下である。また、第2の打面部502は、打面51a~打面51e2と側面52a2~側面52d2とによって階段状に形成されており、軸線方向Zにて前後する第1の打面と第2の打面とを繋ぐ側面の長さ(段差の高さ)が超音波振動の振幅A以下である。そのため、振幅Aにて超音波振動して骨孔110を切削中の先端処置部15は、図13B中の矢印で示すように、第1の打面部501が設けられた第1の直交方向Xの一方側X1への移動と、第2の打面部502が設けられた第1の直交方向Xの他方側X2への移動とを行うことができる。これに対して、振幅Aにて超音波振動して骨孔110を切削中の先端処置部15は、側面部61,62がそれぞれ設けられた第2の直交方向Yの一方側Y1及び他方側Y2への移動ができず、先端処置部15の移動方向が制限されている。これにより、振幅Aにて超音波振動している先端処置部15が、骨孔110内での切削中に意図しない向きへ移動することを抑制することができる。
また、実施の形態4の先端処置部15では、第2の直交方向Yの一方側Y1及び他方側Y2に設けた側面部61,62の少なくとも一方を、骨孔110の内面に沿わせることによって、振動方向への切削での直進性を向上させることができる。
(実施の形態5)
以下に、本発明に係る超音波プローブを備えた超音波処置具を有する処置システムの実施の形態5について説明する。なお、実施の形態5において、実施の形態1と共通する部分の説明は適宜省略する。
図14Aは、実施の形態5に係る超音波プローブ14の先端側Z1を示した斜視図である。図14Bは、実施の形態5に係る超音波プローブ14の先端処置部15を軸線方向Zの先端側Z1から見た図である。
実施の形態5の先端処置部15は、図14A及び図14Bに示すように、軸線Cを中心にして、第1の直交方向Xの一方側X1に第1の打面部501が設けられており、第1の直交方向Xの他方側X2に第2の打面部502が設けられている。また、実施の形態5の先端処置部15には、軸線Cを中心にして、第2の直交方向Yの一方側Y1及び他方側Y2に、それぞれ平面に形成された側面部63,64が設けられている。
第1の打面部501と第2の打面部502とは、軸線方向Zにて前後する第1の打面と第2の打面とを繋ぐ側面の長さ(段差の高さ)が異なっている。すなわち、第1の打面部501において打面51aと打面51b1とを繋ぐ側面52a1の長さhは、0<h≦200[μm]であって超音波振動の振幅A以下としている。一方、第2の打面部502において打面51aと打面51b2とを繋ぐ側面52a2の長さhは、h>200[μm]であって超音波振動の振幅Aよりも大きくしている。
そのため、振幅Aにて超音波振動して骨孔110を切削中の先端処置部15は、図14B中の矢印で示すように、第1の直交方向Xにおいて第1の打面部501が設けられた一方側X1に移動することができる。これに対して、振幅Aにて超音波振動して骨孔110を切削中の先端処置部15は、第1の直交方向Xにおいて第2の打面部502が設けられた他方側X2と、第2の直交方向Yにおいて側面部63,64がそれぞれ設けられた一方側Y1及び他方側Y2への移動ができず、先端処置部15の移動方向が制限されている。これにより、振幅Aにて超音波振動している先端処置部15が、骨孔110内での切削中に意図しない向きへ移動することを抑制することができる。
また、実施の形態5の先端処置部15では、第2の直交方向Yの一方側Y1及び他方側Y2に設けた側面部63,64の少なくとも一方を、骨孔110の内面に沿わせることによって、振動方向への切削での直進性を向上させることができる。
(実施の形態6)
以下に、本発明に係る超音波プローブを備えた超音波処置具を有する処置システムの実施の形態6について説明する。なお、実施の形態5において、実施の形態1と共通する部分の説明は適宜省略する。
図15Aは、実施の形態6に係る超音波プローブ14の先端側Z1を示した斜視図である。図15Bは、実施の形態6に係る超音波プローブ14の先端処置部15を軸線方向Zの先端側Z1から見た図である。
実施の形態6の先端処置部15は、図15A及び図15Bに示すように、軸線Cを中心にして、第1の直交方向Xの一方側X1に打面部50が設けられており、第1の直交方向Xの他方側X2に側面部65が設けられている。また、実施の形態6の先端処置部15には、軸線Cを中心にして、第2の直交方向Yの一方側Y1及び他方側Y2に、それぞれ平面に形成された側面部66,67が設けられている。
打面部50は、打面51a~打面51eと側面52a~側面52dとによって階段状に形成されており、軸線方向Zにて前後する第1の打面と第2の打面とを繋ぐ側面の長さ(段差の高さ)が超音波振動の振幅A以下である。そのため、振幅Aにて超音波振動して骨孔110を切削中の先端処置部15は、図15B中の矢印にて示すように、第1の直交方向Xにおいて打面部50が設けられた一方側X1に移動することができる。これに対して、振幅Aにて超音波振動して骨孔110を切削中の先端処置部15は、第1の直交方向Xにおいて側面部65が設けられた他方側X2と、第2の直交方向Yにおいて側面部66,67がそれぞれ設けられた一方側Y1及び他方側Y2への移動ができず、先端処置部15の移動方向が制限されている。これにより、振幅Aにて超音波振動している先端処置部15が、骨孔110内での切削中に意図しない向きへ移動することを抑制することができる。
また、実施の形態6の先端処置部15では、第1の直交方向Xの他方側に設けた側面部65と、第2の直交方向Yの一方側Y1及び他方側Y2に設けた側面部66,67とのうちの少なくとも1つを、骨孔110の内面に沿わせることによって、振動方向への切削での直進性を向上させることができる。
(実施の形態7)
以下に、本発明に係る超音波プローブを備えた超音波処置具を有する処置システムの実施の形態7について説明する。なお、実施の形態7において、実施の形態1と共通する部分の説明は適宜省略する。
図16は、実施の形態7に係る超音波プローブ14を軸線方向Zに沿って切断した断面図である。なお、図16では、超音波プローブ14の先端側Z1を示している。
実施の形態7の先端処置部15は、矩形状であって、底面が超音波プローブ14のプローブ本体と接続されている。
実施の形態7に係る先端処置部15は、軸線方向Zの先端側Z1に凸となる打面部50を有している。打面部50は、それぞれが軸線方向Zの先端側Z1に面した第1の打面である打面51a及び第2の打面である打面51bと、それぞれが軸線方向Zと直交する方向に面しており、軸線方向Zにて前後する打面同士をそれぞれ繋ぐ第1の側面である側面52a及び第2の側面である側面52bと、を有している。
打面51aは、先端処置部15における先端面であって、四角形状の平面を成して設けられている。側面52aと打面51bとのなす角は、90度になっている。なお、側面52aと打面51bとのなす角としては、90度より小さくてもよい。
打面部50の外周面には、打面51a及び打面51bと、側面52a及び側面52bとによって、階段状の段差が形成されている。
実施の形態7の先端処置部15においては、図16に示すように、側面52aの軸線方向Zの長さhよりも、側面52bの軸線方向Zの長さhのほうが長くなっている。側面52aの軸線方向Zの長さhは、0<h≦200[μm]であって超音波振動の振幅A以下である。一方、側面52bの軸線方向Zの長さhは、h>200[μm]であって超音波振動の振幅Aよりも大きい。なお、上記した各実施の形態の先端処置部15は、先端処置部15の段差が例えば200[μm]であるのに対して、先端処置部15は数[mm]以上の大きさのため、実際の先端処置部15の段差は、目視では非常に小さい段差に見える。
これにより、打面部50に形成された段差によって、超音波振動した先端処置部15によって骨孔110内にて縦切削と横切削とを途切れなく行うことができるとともに、側面52bによって縦切削を行う際の直進性を高めることができる。
本発明は、整形外科にて大腿骨を切削する切削用処置具である超音波処置具や切削処置について説明した上記の各実施の形態に限らず、他の切削用処置具や切削処置に応用することも当然可能である。すなわち、本発明は、他の診療科、例えば、歯科での切削用処置具や、人工骨、人工歯などの大小様々な切削処置に関して応用した場合にも、上記の各実施の形態にて説明したのと同様の効果を奏する。
以上のように、本発明は、振動方向への切削と前記振動方向と直交する方向への切削とを途切れなく行うことができる超音波プローブ及び処置システムを提供することができる。
1 超音波処置具システム
2 超音波処置具
3 制御装置
4 フットスイッチ
10 処置システム
11 デバイス本体
11a ハウジング
11b 超音波振動子ユニット
12 超音波発生部
13 ホーン
14 超音波プローブ
15 先端処置部
16 シース
17 操作スイッチ
18 前面
19 ケーブル
20 コネクタ
21 操作スイッチ
22 表示画面
30 内視鏡システム
31 関節鏡
32 光源
33 制御部
34 入力部
35 表示部
36 送水排水部
50 打面部
100 処置対象部位
110 骨孔
150 先端側打面部
155 基端側打面部

Claims (6)

  1. 入力された振動エネルギーを伝達する伝達部の先端に形成され、所定の振幅によって振動することにより、処置対象物を切削処置する処置部を有し、
    前記処置部は、
    前記処置対象物に対向する第1の打面と、
    前記第1の打面から軸線方向の基端側に離れた位置にて、前記処置対象物に対向する第2の打面と、
    前記軸線方向にて前記第1の打面及び前記第2の打面を繋ぐ、前記軸線方向に所定の長さを有する第1の側面と、
    を有し、
    前記第1の側面の長さは、前記入力された振動エネルギーによる前記処置部の振動振幅以下である、
    超音波プローブ。
  2. 前記第1の側面が凹んでいる請求項1に記載の超音波プローブ。
  3. 前記第1の側面と前記第2の打面とのなす角が90度である請求項1に記載の超音波プローブ。
  4. 前記処置部は、
    前記第2の打面の縁から前記軸線方向の基端側に延在して設けられ、前記軸線方向に前記第1の側面とは異なる長さを有する第2の側面を有する請求項1に記載の超音波プローブ。
  5. 前記第2の側面の前記軸線方向の長さは、200[μm]以上である請求項に記載の超音波プローブ。
  6. 請求項1に記載の超音波プローブと、
    前記超音波プローブに供給する前記振動エネルギーを制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    駆動モードを切り替える指示を行う切り替え指示部と、
    前記切り替え指示部からの指示に応じて、振幅の異なる超音波振動を生じる前記振動エネルギーを供給するエネルギー供給部と、
    を有する処置システム
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