JP7296059B2 - 積層体およびそれを備える包装袋 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも、基材層と、3層構成のシーラント層とをこの順に備える積層体に関する。さらには、該積層体を備える包装袋に関する。
近年、循環型社会の構築を求める声の高まりとともに、材料分野においてもエネルギーと同様に化石燃料からの脱却が望まれており、バイオマスの利用が注目されている。バイオマスは、二酸化炭素と水から光合成された有機化合物であり、それを利用することにより、再度二酸化炭素と水になる、いわゆるカーボンニュートラルな再生可能エネルギーである。昨今、これらバイオマスを原料としたバイオマスプラスチックの実用化が急速に進んでおり、各種の樹脂をバイオマス原料から製造する試みも行われている。
バイオマス由来の樹脂としては、乳酸発酵を経由して製造されるポリ乳酸(PLA)が先行して商業生産が始まったが、生分解性であることをはじめ、プラスチックとしての性能が現在の汎用プラスチックとは大きく異なるため、製品用途や製品製造方法に限界があり広く普及するには至っていない。また、PLAに対しては、ライフサイクルアセスメント(LCA)評価が行われており、PLA製造時の消費エネルギーおよび汎用プラスチック代替時の等価性等について議論がなされている。
ここで、汎用プラスチックとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエステル等、様々な種類が用いられている。特に、ポリエチレンは、フィルム、シート、ボトル等に成形され、包装材等の種々の用途に供されており、世界中での使用量が多い。それ故に、従来の化石燃料由来のポリエチレンを用いることは環境負荷が大きい。そのため、ポリエチレンの製造にバイオマス由来の原料を用いて、化石燃料の使用量を削減することが望まれている。例えば、現在までに、バイオマス由来のポリエチレンを用いた包装製品用樹脂フィルムが提案されている(特許文献1参照)。
特開2012-251006号公報
本発明者らは、従来の化石燃料から得られるエチレンを用いて製造されたポリオレフィン(以下、単に「化石燃料由来のポリオレフィン」ということがある)とともに、バイオマス由来のエチレンをその原料としたバイオマスポリオレフィン(以下、単に「バイオマスポリオレフィン」ということがある)を用いることで、コストを抑えながら、バイオマス度を高めた包装袋の開発を行った。その過程で、本発明者らは、粉体状の内容物の取り出しの際に包装袋の周りに粉体が付着するために、包装製品としての性能を損なう恐れがあるという技術的課題に直面した。そこで、本発明者らは、更なる検討を重ねた結果、バイオマス度を向上させながら、優れた帯電防止性能を有する包装袋を製造できる積層体の層構成を見出し、本発明を完成するに至った。
したがって、本発明の目的は、バイオマス度を向上させながら、優れた帯電防止性能を有する積層体を提供することである。
本発明の第1の態様によれば、
少なくとも、基材層と、シーラント層とをこの順に備える積層体であって、
前記積層体が帯電防止性能を有し、
前記シーラント層が、前記基材層側から順に、内層、中間層、および外層の3層構成であり、
前記シーラント層の中間層が、バイオマス由来の直鎖状低密度ポリエチレンを含み、
前記シーラント層全体の厚みが40μm以上70μm以下である、積層体が提供される。
本発明の第1の態様においては、前記シーラント層の中間層が、化石燃料由来の直鎖状低密度ポリエチレンをさらに含むことが好ましい。
本発明の第1の態様においては、前記シーラント層の内層および外層が、化石燃料由来の直鎖状低密度ポリエチレンを含むことが好ましい。
本発明の第1の態様においては、前記シーラント層の中間層のバイオマス度が、50%以上95%以下であることが好ましい。
本発明の第1の態様においては、前記シーラント層全体のバイオマス度が、10%以上35%以下であることが好ましい。
本発明の第1の態様においては、前記基材層が、帯電防止剤を含むことが好ましい。
本発明の第1の態様においては、前記積層体が、前記基材層と前記シーラント層の間に、印刷層をさらに備えることが好ましい。
本発明の第1の態様においては、前記積層体が、前記印刷層と前記シーラント層の間に、接着層をさらに備えることが好ましい。
本発明の第2の態様においては、前記積層体を備える包装袋が提供される。
本発明による積層体は、少なくとも、基材層と、内層、中間層、および外層の3層構成のシーラント層とをこの順に備え、シーラント層の中間層がバイオマス由来の直鎖状低密度ポリエチレンを含み、かつ積層体が帯電防止性能を有することで、バイオマス度を向上させながら、優れた帯電防止性能を有する包装袋を製造することができる。
本発明による積層体の一例を示す模式断面図である。 本発明による積層体の一例を示す模式断面図である。 本発明によるスタンディングパウチの一例を示す模式正面図である。
<積層体>
本発明による積層体は、少なくとも、基材層と、シーラント層とをこの順に備え、シーラント層が、基材層側から順に、内層、中間層、および外層の3層構成であり、帯電防止性能を有するものである。積層体が帯電防止性能を有することで、積層体を用いて製造した包装袋は、内容物が粉状体であっても取り出しの際に包装袋の周りに粉状体が付着するのを抑制することができる。積層体は、さらに、印刷層や接着層、他の層等をさらに備えてもよい。積層体が他の層を2層以上備える場合、それぞれが、同一の組成であってもよいし、異なる組成であってもよい。
本発明による積層体について、図面を参照しながら説明する。本発明による積層体の模式断面図の例を図1および2に示す。
図1に示した積層体10は、基材層11と、内層13、中間層14、および外層15からなる3層構成のシーラント層12とをこの順に備えるものである。積層体10を備える包装袋は、シーラント層14が内容物側に位置する。
図2に示した積層体20は、基材層21と、印刷層26と、接着層27と、内層23、中間層24、および外層25からなる3層構成のシーラント層22とをこの順に備えるものである。積層体20を備える包装袋は、シーラント層24が内容物側に位置する。
以下、積層体を構成する各層について説明する。
[基材層]
本発明による積層体は、包装袋を製造する際に、基材層を備えるものである。基材層に帯電防止性能を付与することで、積層体を用いて製造した包装袋は、粉状体である内容物の取り出しの際に包装袋の周りに粉状体が付着するのを抑制することができる。
基材層に帯電防止性能を付与する方法としては、基材層に帯電防止剤を含有させることが挙げられる。帯電防止剤としては、カチオン系帯電防止剤・アニオン系帯電防止剤・両性イオン系帯電防止剤・非イオン系帯電防止剤に大別される。カチオン系帯電防止剤としては、例えば、脂肪族アミン塩類、四級アンモニウム塩類、アルキルピリジニウム塩類等が挙げられる。アニオン系帯電防止剤としては、例えば、脂肪酸塩類、高級アルコール硫酸エステル塩類、液体脂肪油硫酸エステル塩類、脂肪族アミン及び脂肪族アミドの硫酸塩類、脂肪族アルコールリン酸エステル塩類、二塩基性脂肪酸エステル塩類、脂肪酸アミドスルホン酸塩類、アルキルスルホン酸塩類、アルキルアリールスルホン酸塩類、ホルマリン縮合のナフタレンスルホン酸塩類等が挙げられ、両性イオン系帯電防止剤としては、イミダゾリン誘導体類、カルボン酸アンモニウム類、硫酸エステルアンモニウム類、リン酸エステルアンモニウム類、スルホン酸アンモニウム類等が挙げられる。これらのなかでも、炭素数が8~20であるアルキル基を有するスルホン酸金属塩は、効果と経済性のバランスが良く、好ましい。非イオン系帯電防止剤としては、例えば、脂肪アルコ-ルのエチレンオキシド付加物、脂肪酸のエチレンオキシド付加物、アルキルフェノ-ルのエチレンオキシド付加物等が挙げられる。また、上記以外では、ワックス類、パラフィン類、シリコ-ン系化合物を用いることもできる。これらの帯電防止剤は、1種ないし2種以上を使用することができる。
基材層としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン等のポリアミド、ポリプロピレン等のポリオレフィンを用いることができ、包装製品としての成形性や耐久性等の観点から、ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いることが好ましい。基材層に用いるポリエチレンテレフタレートは、バイオマス由来であってもよいし、化石燃料由来であってもよい。基材層は、バイオマス由来のポリエチレンテレフタレートと、化石燃料由来のポリエチレンテレフタレートとの両方を含んでもよい。基材層の少なくとも一部にバイオマス由来のポリエチレンテレフタレートを用いることで積層体全体のバイオマス度を向上させることができる。なお、バイオマス由来のポリエチレンテレフタレートとは、バイオマス由来のエチレングリコールをジオール単位とし、化石燃料由来のテレフタル酸をジカルボン酸単位とするポリエチレンテレフタレートである。
基材層の製造方法は特に限定されないが、上記帯電防止剤および必要に応じてバインダーを含む樹脂組成物を用いて形成することができ、該樹脂組成物を成膜して基材フィルムを形成することが好ましい。基材フィルムの製造方法の一態様として、基材フィルムが帯電防止剤を含有する2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムである例を挙げて説明する。ポリエチレンテレフタレート樹脂とアルキルスルホン酸金属塩とを混合したものを、コートハンガータイプのTダイを具備した押出機を使用して樹脂温度270~290℃で溶融押出し、10~40℃に温調された冷却ドラムに密着して巻きつけ冷却する。続いて、得られた未延伸シートを90~140℃の温度で2軸延伸して基材フィルムを得ることができる。
基材層は延伸されていることが好ましく、2軸延伸されていることがより好ましい。
基材層が延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムである場合、基材層に用いる延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、引張強度が、MD方向で、好ましくは150MPa以上300MPa以下、より好ましくは200MPa以上300MPa以下、TD方向で、好ましくは150MPa以上300MPa以下、より好ましくは150MPa以上300MPa以下であり、また、引張伸度が、MD方向で、好ましくは50%以上250%以下、より好ましくは70%以上200%以下であり、TD方向で好ましくは50%以上250%以下、より好ましくは60%以上200%以下である。
基材層が延伸ナイロンフィルムである場合、基材層に用いる延伸ナイロンフィルムは、引張強度が、MD方向で、好ましくは150MPa以上350MPa以下、より好ましくは200MPa以上300MPa以下、TD方向で、好ましくは150MPa以上400MPa以下、より好ましくは200MPa以上350MPa以下であり、また、引張伸度が、MD方向で、好ましくは50%以上200%以下、より好ましくは70%以上150%以下であり、TD方向で好ましくは30%以上200%以下、より好ましくは50%以上150%以下である。
基材層が延伸ポリプロピレンフィルムである場合、基材層に用いる延伸ポリプロピレンフィルムは、引張強度が、MD方向で、好ましくは50MPa以上250MPa以下、より好ましくは70MPa以上200MPa以下、TD方向で、好ましくは150MPa以上450MPa以下、より好ましくは200MPa以上400MPa以下であり、また、引張伸度が、MD方向で、好ましくは100%以上300%以下、より好ましくは150%以上250%以下であり、TD方向で好ましくは20%以上100%以下、より好ましくは30%以上80%以下である。
上記の引張強度および引張伸度は、JIS K 7127に準拠して測定することができる。
基材層は、好ましくは5μm以上40μm以下、より好ましくは8μm以上25μm以下の厚さを有するものである。基材層の厚さは、それぞれ異なっていてもよいし、同じであってもよい。基材層の厚さが上記範囲程度であれば、成形加工が容易であり、また包装材料として好適に用いることができる。
[帯電防止層]
上記基材層に帯電防止性能を付与する代わりに、別途、基材層上に、上記帯電防止剤を含む帯電防止層を設けてもよい。帯電防止層は、包装袋を製造した際には最外層に位置することになる。帯電防止層は、上記帯電防止剤を含むものであれば特に限定されない。帯電防止層の製造方法は、特に限定されないが、基材層と同様の樹脂組成物を用いて形成することができ、該樹脂組成物を成膜して帯電防止フィルムを形成することが好ましい。
[シーラント層]
本発明による積層体は、包装袋を製造する際に内容物側となるシーラント層を備えるものである。シーラント層は、上記基材層側から順に、内層、中間層、および外層の3層構成である。
シーラント層の中間層は、バイオマス由来の直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を含むものであり、化石燃料由来の直鎖状低密度ポリエチレンをさらに含んでもよい。シーラント層の中間層がバイオマス由来の直鎖状低密度ポリエチレンを含むことで、積層体のバイオマス度を高めることができる。シーラント層の中間層において、バイオマス由来の直鎖状低密度ポリエチレンの含有量は、好ましくは50質量%以上100質量%以下であり、より好ましくは60質量%以上90質量%以下であり、化石燃料由来の直鎖状低密度ポリエチレンの含有量は、好ましくは0質量%以上50質量%以下であり、より好ましくは10質量%以上40質量%以下である。シーラント層の中間層において、バイオマス由来の直鎖状低密度ポリエチレンの含有量が上記範囲内であれば、積層体全体のバイオマス度を高めることができる。
シーラント層の内層および外層は、シール性、基材層との密着性、および製造コスト等を考慮して、従来公知の化石燃料由来の直鎖状低密度ポリエチレンを含むことが好ましい。
シーラント層の中間層のバイオマス度は、好ましくは50%以上95%以下、より好ましくは60%以上90%以下である。また、シーラント層全体のバイオマス度は、好ましくは10%以上35%以下であり、より好ましくは15質量%以上30質量%以下である。バイオマス度が上記範囲であれば、コストを抑えながら、化石燃料の使用量を削減することができ、環境負荷を減らすことができる。なお、本発明において、「バイオマス度」とは、バイオマス由来成分の重量比率を示すものである。
上記「バイオマス度」(バイオマス由来の炭素濃度)は、ASTM-D6866に準拠した放射性炭素(C14)測定法によって得られたC14含有量の値である。大気中の二酸化炭素には、C14が一定割合(105.5pMC)で含まれているため、大気中の二酸化炭素を取り入れて成長する植物、例えばトウモロコシ中のC14含有量も105.5pMC程度であることが知られている。また、化石燃料中にはC14が殆ど含まれていないことも知られている。したがって、シーラント層の中間層中の全炭素原子中に含まれるC14の割合を測定することにより、バイオマス由来の炭素の割合を算出することができる。本発明においては、シーラント層の中間層中のC14の含有量をPC14とした場合の、バイオマス由来の炭素の含有量Pbioは、以下のようにして求めることができる。
Pbio(%)=PC14/105.5×100
なお、PMCとは、Percent Modern Carbonの略である。
バイオマスポリエチレンとは、バイオマス由来のエチレンを含むモノマー重合体である。原料であるモノマーとしてバイオマス由来のエチレンを用いているため、重合されてなるポリオレフィンはバイオマス由来となる。原料モノマー中のバイオマス由来のエチレンの含有量は、100質量%である必要は無く、例えば、好ましくは50%以上、より好ましくは80%以上である。原料モノマーには、化石燃料由来のエチレンが含まれていてもよく、ブチレン、ヘキセン、およびオクテン等のα-オレフィンのモノマーが含まれていてもよい。このような場合であっても、得られた重合体をバイオマスポリエチレンと呼ぶ。α-オレフィンを含むことで、重合されてなるポリオレフィンはアルキル基を分岐構造として有するため、単純な直鎖状のものよりも柔軟性に富むものとすることができる。
例えば、バイオマス由来のエチレンは、バイオマス由来のエタノールを原料として製造することができる。特に、植物原料から得られるバイオマス由来の発酵エタノールを用いることが好ましい。植物原料は、特に限定されず、従来公知の植物を用いることができる。例えば、トウモロコシ、サトウキビ、ビート、およびマニオクを挙げることができる。
本発明において、バイオマス由来の発酵エタノールとは、植物原料より得られる炭素源を含む培養液にエタノールを生産する微生物またはその破砕物由来産物を接触させ、生産した後、精製されたエタノールを指す。培養液からのエタノールの精製は、蒸留、膜分離、および抽出等の従来公知の方法が適用可能である。例えば、ベンゼン、シクロヘキサン等を添加し、共沸させるか、または膜分離等により水分を除去する等の方法が挙げられる。
直鎖状低密度ポリエチレンは、低圧重合法(チーグラー・ナッタ触媒を用いた気相重合法またはメタロセン触媒を用いた液相重合法)によりエチレンおよび少量のα―オレフィンを重合して得られるものでる。直鎖状低密度ポリエチレンは、分子鎖に短分子鎖を多く有し、シール性能に優れるものである。
直鎖状低密度ポリエチレンは、0.93g/cm未満、好ましくは0.91g/cm以上0.93g/cm未満、より好ましくは0.912g/cm以上0.928g/cm以下、さらに好ましくは0.915g/cm以上0.925g/cm以下の密度を有するものである。直鎖状低密度ポリエチレンの密度は、JIS K6760-1995に記載のアニーリングを行った後、JIS K7112-1980のうち、A法に規定された方法に従って測定される値である。直鎖状低密度ポリエチレンの密度が0.91g/cm以上あれば、直鎖状低密度ポリエチレンを含むシーラント層の剛性を高めることができ、包装袋の内層として好適に用いることができる。また、直鎖状低密度ポリエチレンの密度が0.93g/cm未満、であれば、シーラント層の機械的強度を高めることができ、包装袋の内層として好適に用いることができる。
直鎖状低密度ポリエチレンは、0.1g/10分以上10g/10分以下、好ましくは0.2g/10分以上9g/10分以下、より好ましくは1g/10分以上8.5g/10分以下のメルトフローレート(MFR)を有するものである。メルトフローレートとは、JIS K7210-1995に規定された方法において、温度190℃、荷重21.18Nの条件で、A法により測定される値である。直鎖状低密度ポリエチレンのMFRが0.1g/10分以上であれば、成形加工時の押出負荷を低減することができる。また、直鎖状低密度ポリエチレンのMFRが10g/10分以下であれば、シーラント層の機械的強度を高めることができる。
本発明において、好適に使用されるバイオマスポリエチレンとしては、ブラスケム社製のバイオマス由来の直鎖状低密度ポリエチレン(商品名:SLL118、密度:0.916g/cm、MFR:1.0g/10分、バイオマス度87%)、ブラスケム社製のバイオマス由来の直鎖状低密度ポリエチレン(商品名:SLL318、密度:0.918g/cm、MFR:2.7g/10分、バイオマス度87%)、ブラスケム社製のバイオマス由来の直鎖状低密度ポリエチレン(商品名:SLH218、密度:0.916g/cm、MFR:2.3g/10分、バイオマス度87%)等が挙げられる。
バイオマス由来の直鎖状低密度ポリエチレンには、例えば、原料としてサトウキビを用いたものが生産されている。このようなサトウキビ由来の直鎖状低密度ポリエチレンの分散度は、4以上7以下とすることができる。一方、化石由来の直鎖状低密度ポリエチレンの分散度は、通常、1.5以上3.5以下である。
シーラント層全体の厚みは、好ましくは40μm以上80μm以下、より好ましくは45μm以上70μm以下である。シーラント層の厚さが上記範囲であれば、包装袋を製造した際に十分なシール適性を付与することができる。また、シーラント層中の中間層の厚みは、シーラント層全体の厚みに対して、好ましくは20%以上50%以下であり、より好ましくは30%以上40%以下である。また、内層および外層の厚さは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
[印刷層]
印刷層は、装飾、内容物の表示、賞味期間の表示、製造者、販売者などの表示、その他などの表示や美感の付与のために、文字、数字、絵柄、図形、記号、模様などの所望の任意の印刷模様を形成する層である。印刷層は、必要に応じて設けることができ、例えば、基材層とシーラント層の間に設けることができる。印刷層は、基材層の全面に設けてもよく、あるいは一部に設けてもよい。印刷層は、従来公知の顔料や染料を用いて形成することができ、その形成方法は特に限定されない。
印刷層は、好ましくは0.1μm以上10μm以下、より好ましくは1μm以上5μm以下、さらに好ましくは1μm以上3μm以下の厚さを有するものである。
[接着層]
接着層は、任意の2層を接着する場合に設けられる層であり、例えば、印刷層とシーラント層の間に設けることができる。
接着層は、ドライラミネート法により2層を接着する場合、積層される側の層の表面に、接着剤を塗布して乾燥させることにより形成される接着剤層とすることができる。接着剤としては、例えば、1液型あるいは2液型の硬化ないし非硬化タイプのビニル系、(メタ)アクリル系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン系、エポキシ系、ゴム系、その他などの溶剤型、水性型、あるいは、エマルジョン型などの接着剤を用いることができる。2液硬化型の接着剤としては、ポリオールとイソシアネート化合物との硬化物を用いることができる。上記のラミネート用接着剤のコーティング方法としては、例えば、ダイレクトグラビアロールコート法、グラビアロールコート法、キスコート法、リバースロールコート法、フォンテン法、トランスファーロールコート法、その他の方法で塗布することができる。
接着層は、サンドラミネート法により2層を接着する場合に使用される接着樹脂層であってもよい。接着樹脂層に使用できる熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、または環状ポリオレフィン系樹脂、またはこれら樹脂を主成分とする共重合樹脂、変性樹脂、または、混合体(アロイでを含む)を用いることができる。ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン(PP)、メタロセン触媒を利用して重合したエチレン-α・オレフィン共重合体、エチレン・ポリプロピレンのランダムもしくはブロック共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン-アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン・アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン-メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン-メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン・マレイン酸共重合体、アイオノマー樹脂、また、層間の密着性を向上させるために、上記したポリオレフィン系樹脂を、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂などを用いることができる。また、ポリオレフィン樹脂に、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物、エステル単量体をグラフト重合、または、共重合した樹脂などを用いることができる。これらの材料は、一種単独または二種以上を組み合わせて使用することができる。環状ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン-プロピレン共重合体、ポリメチルペンテン、ポリブテン、ポリノルボネンなどの環状ポリオレフィンなどを用いることができる。これらの樹脂は、単独または複数を組み合せて使用できる。なお、上記したポリエチレン系樹脂としては、上記したバイオマス由来のエチレンをモノマー単位として用いたものを使用して、バイオマス度をさらに向上させることができる。
溶融押出しラミネート法により接着樹脂層を積層する場合には、積層される側の層の表面に、アンカーコート剤を塗布して乾燥させることにより形成されるアンカーコート層を設けてもよい。アンカーコート剤としては、耐熱温度が135℃以上である任意の樹脂、例えばビニル変性樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレンイミン等からなるアンカーコート剤が挙げられるが、特に、構造中に2以上のヒドロキシル基を有するポリアクリル系又はポリメタクリル系樹脂(ポリオール)と、硬化剤としてのイソシアネート化合物との硬化物であるアンカーコート剤を、好ましく使用することができる。また、これに添加剤としてシランカップリング剤を併用してもよく、また、硝化綿を、耐熱性を高めるために併用してもよい。
積層体中に接着層は一つであってもよいし、二つ以上が含まれるようにしてもよい。例えば、積層体中に二つの接着層が含まれる場合、一の接着層を接着層、他の接着層を第2の接着層と言うことがある。
乾燥後のアンカーコート層は、0.1μm以上1μm以下、好ましくは0.3μm以上0.5μm以下の厚さを有するものである。乾燥後の接着剤層は、1μm以上10μm以下、好ましくは2μm以上5μm以下の厚さを有するものである。接着樹脂層は好ましくは5μm以上50μm以下、好ましくは10μm以上30μm以下の厚さを有するものである。
[他の層]
本発明による積層体は、他の層として、熱可塑性樹脂層等をさらに備えていてもよい。熱可塑性樹脂層としては、接着樹脂層と同じ材料を用いることができる。
本発明による積層体は、他の層としてバリア層を備えていてもよい。バリア層は、内容物の保存期間を延ばすために設けられるものであり、アルミニウムなどの金属箔、アルミニウムなどの金属や酸化アルミニウムなどの金属酸化物や酸化珪素などの無機酸化物の蒸着層、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン樹脂(PVDC)や、ナイロンMXD6などの芳香族ポリアミドなどの、ガスバリア性を有する樹脂層などを用いることができる。また、蒸着層の上に、一般式R1nM(OR2)m(ただし、式中、R1、R2は、炭素数1~8の有機基を表し、Mは、金属原子を表し、nは、0以上の整数を表し、mは、1以上の整数を表し、n+mは、Mの原子価を表す。)で表される少なくとも一種以上のアルコキシドと、上記のようなポリビニルアルコ-ル系樹脂および/またはエチレン・ビニルアルコ-ル共重合体とを含有し、さらに、ゾルゲル法触媒、酸、水、および、有機溶剤の存在下に、ゾルゲル法によって重縮合する透明ガスバリア性組成物により得られるガスバリア性塗布膜が設けられていてもよい。
<積層体の製造方法>
本発明による積層体の製造方法は特に限定されず、ドライラミネート法、サンドラミネート法等の従来公知の方法を用いて製造することができる。
本発明による積層体には、化学的機能、電気的機能、磁気的機能、力学的機能、摩擦/磨耗/潤滑機能、光学的機能、熱的機能、生体適合性等の表面機能等の付与を目的として、二次加工を施すことも可能である。二次加工の例としては、エンボス加工、塗装、接着、印刷、メタライジング(めっき等)、機械加工、表面処理(帯電防止処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、フォトクロミズム処理、物理蒸着、化学蒸着、コーティング、等)等が挙げられる。また、本発明による積層体に、ラミネート加工(ドライラミネートや押し出しラミネート)、製袋加工、およびその他の後処理加工を施して、成型品を製造することもできる。
<包装袋>
本発明による包装袋は、上記積層体を備えるものである。例えば、上記積層体を使用し、これを二つ折にするか、又は該積層体2枚を用意し、そのシーラントの面を対向させて重ね合わせ、さらにその周辺端部を、例えば、側面シール型、二方シール型、三方シール型、四方シール型、封筒貼りシール型、合掌貼りシール型(ピローシール型)、ひだ付シール型、平底シール型、角底シール型、ガゼット型等のヒートシール形態によりヒートシールして、種々の形態の包装袋を製造することができる。
上記において、ヒートシールの方法としては、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の公知の方法で行うことができる。
包装袋は、高いバイオマス度を示しながらも、優れた帯電防止性能を有しているため、包装袋の周りに付着する恐れがある粉状体を密封するのに好適に使用することができる。粉体状の内容物としては、例えば、小麦粉、大麦粉、米粉、片栗粉、調味料の粉末等の乾燥食品や、粉洗剤、医薬品の粉末、金属の粉末等が挙げられる。
本発明による包装袋について、図面を参照しながら説明する。本発明によるパウチの模式正面図の一例を図3に示す。
図3に示したパウチ30は、スタンディングパウチ形式で作製したものであり、壁面フィルム(上記積層体を使用する)31、31′のシーラント層同士を対向して配置し、壁面フィルム31、31′の下部の間に底面フィルム(壁面フィルムと同じてあっても異なっていてもよい)32を内側に折り返して底面フィルム折り返し部33まで挿入してなるガセット部を有する形式に形成されており、周縁部を含む船底形の底部シール部34でヒートシールされ底部が形成される。このとき、山折りされた底面フィルム32の両側下端近傍に略半円形の底面シートの切り欠き部32a、32bが設けておき、底部シール部34を形成するようにしてもよい。次いで、壁面フィルム31、31′の両側端縁部を側部シール部35a、35bでヒートシールして胴部が形成され、上端部を残して内容物の充填口とする。そして、上端部の充填口に設けた上部シール部36は、この部分から内容物を充填した後、例えば、脱気シールなどによりヒートシールして密封するものである。なお、上部シール部36の下方には、一方の壁面フィルムにチャックテープの雄型テープを取り付け、他方の壁面フィルムに雌型テープを取り付けたチャックテープ37を設けて、チャックテープ付スタンディングパウチとしても良い。また、上部シール部36とチャックテープ37の間には、印刷による切り取り線38とその両端にノッチ39a、39bを設けてもよい。なお、上述の例では、2枚の壁面フィルムと、1枚の底面フィルムを用いてスタンディングパウチ30を構成する例について説明したが、1枚のフィルムまたは2枚のフィルムを用いてスタンディングパウチを構成するようにしてもよい。
上記チャックテープは、一方の壁面フィルムの内面に熱接着された凸条の雄型嵌合部を有する第1のテープ体と、これに対向するように他方の壁面フィルムの内面に熱接着された凹条の雌型嵌合部を有する第2のテープ体とで構成される。チャックテープは壁面フィルムの内面(シーラント層の外層)と熱接着させる観点から、シーラント層の外層がポリエチレン製である場合、チャックテープもポリエチレン製であることが好ましい。チャックテープには、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンを用いることが好ましく、シーラント層の外層に直鎖状低密度ポリエチレンを用いる場合、チャックテープにも直鎖状低密度ポリエチレンを用いることがより好ましい。
<他の態様>
本発明の第3の態様によれば、
少なくとも、基材層と、シーラント層とをこの順に備える積層体であって、
前記積層体が帯電防止性能を有し、
前記シーラント層が、前記基材層側から順に、内層、中間層、および外層の3層構成であり、
前記シーラント層の中間層が、バイオマス由来の直鎖状低密度ポリエチレンを含む、積層体が提供される。
本発明の第3の態様においては、前記シーラント層の中間層が、化石燃料由来の直鎖状低密度ポリエチレンをさらに含むことが好ましい。
本発明の第3の態様においては、前記シーラント層の内層および外層が、化石燃料由来の直鎖状低密度ポリエチレンを含むことが好ましい。
本発明の第3の態様においては、前記シーラント層の中間層のバイオマス度が、50%以上95%以下であることが好ましい。
本発明の第3の態様においては、前記シーラント層全体のバイオマス度が、10%以上35%以下であることが好ましい。
本発明の第3の態様においては、前記シーラント層全体の厚みが、40μm以上80μm以下であることが好ましい。
本発明の第3の態様においては、前記基材層が、帯電防止剤を含むことが好ましい。
本発明の第3の態様においては、前記積層体が、前記基材層と前記シーラント層の間に、印刷層をさらに備えることが好ましい。
本発明の第3の態様においては、前記積層体が、前記印刷層と前記シーラント層の間に、接着層をさらに備えることが好ましい。
本発明の第4の態様においては、前記積層体を備える包装袋が提供される。
以下に、実施例と比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定解釈されるものではない。
[実施例1]
<積層体1の作製>
基材層として帯電防止2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm、ユニチカ(株)製、エンブレットPTME)を準備し、該ポリエチレンテレフタレートフィルムの一方の面にグラビア印刷により印刷層を形成した。また、内層として化石燃料由来の直鎖状低密度ポリエチレン(密度:0.918g/cm、MFR:3.8g/10分、バイオマス度:0%)の樹脂と、中間層としてバイオマス由来の直鎖状低密度ポリエチレン80質量部(LLDPE、ブラスケム社製、商品名:SLL118、密度:0.916g/cm、MFR:1.0g/10分、バイオマス度87%)および化石燃料由来の直鎖状低密度ポリエチレン20質量部からなる混合樹脂(バイオマス度70%)と、外層として化石燃料由来の直鎖状低密度ポリエチレン(密度:0.918g/cm、MFR:3.8g/10分、バイオマス度:0%)の樹脂の3層を共押し出しして、インフレーション法にて製膜し、バイオマス由来の積層ポリエチレンフィルム(バイオマス度23%、厚さ50μm、各層の厚さの比(内層:中間層:外層)=1:1:1)を得た。次に、該帯電防止2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの印刷層面と、上記バイオマス由来の積層ポリエチレンフィルムの内層面とを2液硬化型接着剤(三井化学(株)製、A-969V/A-5)を用いて貼り合わせて、基材層、印刷層、接着層、およびシーラント層(内層、中間層、外層)が順に積層された積層体1を得た。
[比較例1]
<積層体2の作製>
基材層の帯電防止2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを、帯電防止剤を含有しない2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm)に変更した以外は、実施例1と同様にして、積層体2を得た。
<パウチの製造>
実施例1で得られた積層体を壁面フィルムおよび底面フィルムとして用い、シーラント層同士をヒートシールして、さらに上部に直鎖状低密度ポリエチレン製のチャックテープ(出光ユニテック(株)製、商品名:LL-217)を取り付けて、図3に示すチャックテープ付スタンディングパウチを作製した。同様にして、比較例1で得られた積層体を用いて図3に示すスタンディングパウチを作製した。
<帯電防止性能試験>
上記で得られた各パウチに、小麦粉を充填し、ヒートシールして密封した。次いで、これらのパウチの上部を開封し、チャックテープの嵌合を外した後、開口部を斜めに傾けて小麦粉を取り出したときに、小麦粉がパウチの開口付近の内面に付着する度合を確認した。結果、実施例1は比較例1に比べて、パウチの内面に付着する小麦粉の量を少なくすることができた。
10、20 積層体
11、21 基材層
12、22 シーラント層
13、23 内層
14、24 中間層
15、25 外層
26 印刷層
27 接着層
30 包装袋
31、31′壁面フィルム
32 底面フィルム
32a、32b 底面フィルム切り欠き部
33 底面フィルム折り返し部
34 底部シール部
35a、35b 側部シール部
36 上部シール部
37 チャックテープ
38 切り取り線
39a、39b ノッチ

Claims (8)

  1. 少なくとも、基材層と、シーラント層とをこの順に備える積層体であって、
    前記積層体が帯電防止性能を有し、
    前記シーラント層が、前記基材層側から順に、内層、中間層、および外層の3層構成であり、
    前記シーラント層の中間層を構成する樹脂が、バイオマス由来の直鎖状低密度ポリエチレンおよび化石燃料由来の直鎖状低密度ポリエチレンのみであり、
    前記シーラント層の内層を構成する樹脂が、化石燃料由来の直鎖状低密度ポリエチレンのみであり、
    前記シーラント層全体の厚みが40μm以上70μm以下である、積層体。
  2. 前記シーラント層の外層が、化石燃料由来の直鎖状低密度ポリエチレンを含む、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記シーラント層の中間層のバイオマス度が、50%以上95%以下である、請求項1または2に記載の積層体。
  4. 前記シーラント層全体のバイオマス度が、10%以上35%以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載の積層体。
  5. 前記基材層が、帯電防止剤を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の積層体。
  6. 前記積層体が、前記基材層と前記シーラント層の間に、印刷層をさらに備える、請求項1~5のいずれか一項に記載の積層体。
  7. 前記積層体が、前記印刷層と前記シーラント層の間に、接着層をさらに備える、請求項6に記載の積層体。
  8. 請求項1~7のいずれか一項に記載の積層体を備える、包装袋。
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